環境負荷算出装置、環境負荷算出方法、およびプログラム
【課題】情報処理システムの環境負荷を漏れなく算出することができる環境負荷算出装置、環境負荷算出方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定し、特定した要因毎に、情報処理システムにおいて特定された要因が影響を与える環境負荷を算出することにより、算出された環境負荷に影響を与える要因が明らかになり、算出された環境負荷を可視化することができるので、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因を網羅した環境負荷を算出することができる。
【解決手段】情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定し、特定した要因毎に、情報処理システムにおいて特定された要因が影響を与える環境負荷を算出することにより、算出された環境負荷に影響を与える要因が明らかになり、算出された環境負荷を可視化することができるので、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因を網羅した環境負荷を算出することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境負荷算出装置、環境負荷算出方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、情報処理システムの構築から運用に至るプロセスを複数の工程に分類し、分類した工程それぞれにおいて利用される機器類の使用時間や消耗品の使用量等の利用実績情報の入力を受け付け、入力を受け付けた利用実績情報に応じた環境負荷情報を取得し、入力を受け付けた利用実績情報および取得した環境負荷情報に基づいて工程別に環境負荷を算出する技術が提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の技術においては、情報処理システムの環境負荷の算出結果を可視化する手順が準備されておらず、情報処理システムの環境負荷を個別に算出しているため、情報処理システムの環境負荷の算出結果が、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因を網羅したものであるかを評価することができない、という課題がある。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、情報処理システムの環境負荷を漏れなく算出することができる環境負荷算出装置、環境負荷算出方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定する特定手段と、前記特定した要因毎に、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因が影響を与える環境負荷を算出する算出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明は、環境負荷算出装置で実行される環境負荷算出方法であって、前記環境負荷算出装置は、特定手段が、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定する工程と、算出手段が、前記特定した要因毎に、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因が影響を与える環境負荷を算出する工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
さらに、本発明は、コンピュータを、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定する特定手段と、前記特定した要因毎に、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因が影響を与える環境負荷を算出する算出手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、情報処理システムの環境負荷を漏れなく算出することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本実施形態にかかる環境負荷算出システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、要因テーブルの一例を示す図である。
【図3】図3は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【図4】図4は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【図5】図5は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【図6】図6は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【図7】図7は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【図8】図8は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【図9】図9は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【図10】図10は、環境負荷に与える要因を示す値の取得および取得した値からの環境負荷の算出を説明するための図である。
【図11】図11は、予め設定された要因を定量化した計測量から二酸化炭素の排出量を算出する算出式を説明するための図である。
【図12A】図12Aは、環境負荷を算出する処理の流れを示すフローチャートである。
【図12B】図12Bは、環境負荷を算出する処理の流れを示すフローチャートである。
【図13A】図13Aは、環境負荷を算出する際に表示部に表示される入力画面の遷移例を示す図である。
【図13B】図13Bは、環境負荷を算出する際に表示部に表示される入力画面の遷移例を示す図である。
【図13C】図13Cは、環境負荷を算出する際に表示部に表示される入力画面の遷移例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる環境負荷算出装置、環境負荷算出方法、およびプログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
図1は、本実施形態にかかる環境負荷算出システムの構成を示すブロック図である。本実施形態にかかる環境負荷算出システムは、情報処理システムの環境負荷(例えば、二酸化炭素の排出量など)を算出する環境負荷算出装置10と、Web上の環境情報サイト20と、がインターネット等のネットワーク1を介して接続されている。
【0012】
環境情報サイト20は、環境サーバ21および環境負荷情報データベース(DB)22を備えている。環境負荷情報DB22は、情報処理システムの構築から運用に至るプロセスにおける環境負荷を算出するための環境負荷情報を格納している。環境負荷算出装置10は、ネットワーク1を介して環境情報サイト20の環境サーバ21にアクセスすることで、環境負荷情報DB22に格納された環境負荷情報を取得することができる。本実施形態では、環境負荷情報には、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を示す要因テーブル、および環境負荷に影響を与える要因を示す値を二酸化炭素の排出量に変換するための換算係数テーブルを含むものとする。なお、本実施形態では、環境負荷算出装置10は、環境サーバ21にアクセスすることで、環境負荷情報DB22に格納された環境負荷情報を取得しているが、これに限定するものではなく、環境負荷情報を記憶部10aに予め記憶しておいても良い。
【0013】
ここで、図2〜9を用いて、環境負荷情報に含まれる要因テーブルおよび換算係数テーブルについて詳細に説明する。図2は、要因テーブルの一例を示す図である。図3〜9は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【0014】
要因テーブルは、図2に示すように、情報処理システムが区分される分類(業務の効率化、紙の消費量の削減、部品・製品の在庫低減、物流改革、作らずに創る、ICT機器の省電力化など)、および情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された7つの要因(原材料・消耗品などの物の消費量の増減、人の移動量の増減、物の移動量の増減、オフィススペースの増減、物の保管スペースの増減、廃棄物の排出量の増減、ICT機器・設備の電力量の増減)に示す要因欄により構成されている。なお、本実施形態では、要因欄が示す予め設定された要因のうち丸印が表示されている要因が、各分類に区分される情報処理システムの環境負荷を算出する際に用いる要因であることを示している。
【0015】
換算係数テーブルは、図3〜9に示すように、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因の項目、各項目の要因を示す数値を二酸化炭素の排出量に変換するためのCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位、出典、備考などにより構成されている。
【0016】
より具体的には、図3に示す換算係数テーブルは、物の消費量の増減を二酸化炭素の排出量に変換するためのテーブルであって、消費量が増減する物の項目(ABS,HDPE,LDPE,MMAペレット,PP,PS,PVCなど)、各項目の物の消費量の増減を二酸化炭素の排出量に変換するための素材別のCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位(kg−CO2/kg)などにより構成されている。
【0017】
また、図4に示す換算係数テーブルは、人(物)の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を二酸化炭素の排出量に変換するためのテーブルであって、消費量が増減するエネルギーの項目(例えば、灯油,軽油,ガソリン,A重油,LPGなど)、各項目のエネルギー消費量の増減を二酸化炭素の排出量に変換するための燃料別のCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位(kg−CO2/L)などにより構成されている。
【0018】
また、図5に示す換算係数テーブルは、人の移動距離または移動時間を二酸化炭素の排出量に変換するためのテーブルであって、人が移動に用いた移動手段の項目(例えば、営業用乗用車,自家用乗用車,航空,バス,鉄道など)、各項目の移動手段による人の移動距離または移動時間を二酸化炭素の排出量に変換するためのCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位(kg−CO2/人/km)などにより構成されている。
【0019】
また、図6に示す換算係数テーブルは、移動する物の重量および物の移動距離を二酸化炭素の排出量に変換するためのテーブルであって、物の移動に用いた移動手段の項目(例えば、トラック,鉄道,内航海運,航空,自家用貨物車,営業用貨物車など)、各項目の移動手段により移動した物の重量と当該物の移動距離とを乗算した値を二酸化炭素の排出量に変換するためのCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位(kg−CO2/ton/km)などにより構成されている。
【0020】
また、図7に示す換算係数テーブルは、オフィススペース(物の保管スペース、IC機器・設備の電力量)の増減に伴うエネルギー消費量の増減を二酸化炭素の排出量に変換するためのテーブルであって、エネルギーの項目(例えば、灯油,軽油,ガソリン,A重油など)、各項目のエネルギー消費量を二酸化炭素の排出量に変換するためのエネルギー別のCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位(kg−CO2/L)などにより構成されている。
【0021】
また、図8に示す換算係数テーブルは、廃棄物の排出量を二酸化炭素の排出量に変換するためのテーブルであって、排出される廃棄物の項目(例えば、廃棄物焼却(プラスチック以外),廃棄物焼却(プラスチック)など)、各項目の廃棄物の排出量を二酸化炭素の排出量に変換するための廃棄物別のCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位(kg−CO2/kg)などにより構成されている。
【0022】
また、図9に示す換算係数テーブルは、ICT機器・設備の種類別の台数の増減を二酸化炭素の排出量に変換するためのテーブルであって、増減するICT機器・設備の項目(例えば、電力,デスクトップPC,ノートPC,CRTディスプレイ,液晶ディスプレイなど)、各項目のICT機器・設備を二酸化炭素の排出量に変換するためのCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位(kg−CO2/年/台)などにより構成されている。
【0023】
図1に戻り、環境負荷算出装置10は、記憶部10a、表示部10b、入力受付部10c、入出力インターフェース(I/F)10e、算出部10f、出力部10gなどを備えている。
【0024】
入出力I/F10eは、記憶部10aと、表示部10bと、入出力受付部10cと、算出部10fと、出力部10gと、の間における情報の入出力を仲介するものである。
【0025】
記憶部10aは、環境サーバ21にアクセスして取得した環境負荷情報(図2に示す要因テーブルおよび図3〜9に示す換算係数テーブルを含む)を記憶するものである。
【0026】
入力受付部10cは、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因を示す値や、処理対象の情報処理システムの環境負荷を算出するために必要なデータなどの各種データの入力を受け付けるものである。
【0027】
出力部10gは、後述する算出部10fにより算出された環境負荷などの算出結果を、入出力I/F10eを介して、表示部10b、記憶部10a、環境サーバ21などに出力するものである。
【0028】
表示部10bは、入力受付部10cにおいてデータの入力を受け付けるための画面や、出力部10gにより出力された環境負荷の算出結果を表示するものである。
【0029】
算出部10fは、入出力I/F10eを介して、入力受付部10cにおいて入力を受け付けたデータ、および記憶部10aに記憶された環境負荷情報を取得する。そして、算出部10fは、取得した環境負荷情報に含まれる要因テーブル(図2参照)の要因欄に従って、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定する。さらに、算出部10fは、要因テーブル(図2参照)を構成する分類に従って、処理対象の情報処理システムが区分される分類を識別する。次いで、算出部10fは、特定した要因の中から、識別した分類の情報処理システムの環境負荷の算出に用いる要因(図2に示す要因テーブルの要因欄に丸印が表示された要因)に決定する。例えば、算出部10fは、情報処理システムが区分される分類が業務の効率化((1)オフィスワーク)である場合、特定した要因のうち、人の移動量の増減、オフィススペースの増減、およびICT機器・設備の電力量の増減を、情報処理システムの環境負荷の算出に用いる要因に決定する。
【0030】
次いで、算出部10fは、図3〜9に示す換算係数テーブルを用いて、決定した要因毎に、情報処理システムにおいて当該決定した要因が影響を与える環境負荷を算出する。なお、算出部10fは、環境負荷の算出結果を、出力部10および入出力I/F10eを介して、記憶部10aおよび環境サーバ21に格納するものとする。
【0031】
図10は、環境負荷に与える要因を示す値の取得および取得した値からの環境負荷の算出を説明するための図である。算出部10fは、図2に示す要因テーブルを用いて、図10に示す予め設定された7つの要因の中から、識別した情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因を決定する。次いで、算出部10fは、図10に示すように、決定した要因を定量化した値(以下、計測量とする)を取得する。なお、本実施形態では、算出部10fは、入力受付部10cから取得したデータを用いて、計測量を取得するものとする。さらに、算出部10fは、図10に示すように、取得した計測量に対して、図3〜9に示す換算係数テーブルを構成するCO2換算係数を乗算した二酸化炭素の排出量を、環境負荷として算出する。
【0032】
例えば、算出部10fは、識別した情報処理システムの分類が業務の効率化((1)オフィスワーク)である場合、図2に示す要因テーブルを用いて、7つの要因の中から、人の移動量の増減、オフィススペースの増減、およびICT機器・設備の電力量の増減を、環境負荷の算出に用いる要因に決定する。次いで、算出部10fは、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量、オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減、およびICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を、計測量として取得する。さらに、算出部10fは、図7に示す換算係数テーブルを構成するエネルギー別のCO2換算係数を、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量、オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減、およびICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減それぞれに乗算して二酸化炭素の排出量を算出する。
【0033】
なお、算出部10fは、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量、オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減、およびICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できない場合、人の移動距離または移動時間、削減人員数および低減工数、ICT機器・設備の種類別の台数の増減を、代替する計測量として取得する。そして、算出部10fは、図5に示す換算係数テーブルを構成する移動手段別のCO2換算係数、1m2当りの標準のCO2排出量、および図9に示す換算係数テーブルを構成するICT機器別のCO2換算係数を、代替する計測量に乗算して二酸化炭素の排出量を算出する。
【0034】
図11は、予め設定された要因を定量化した計測量から二酸化炭素の排出量を算出する算出式を説明するための図である。算出部10fは、図11に示すように、7つの要因毎に設定された算出式を用いて、予め設定された要因を定量化した計測量から二酸化炭素の排出量を算出する。より具体的には、算出部10fは、図11に示すように、予め設定された要因を定量化した計測量(または、代替する計測量)に対して、図3〜9に示す換算係数テーブルを構成するCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を算出する。
【0035】
例えば、物の消費量の増減が影響を与える二酸化炭素の排出量を算出する場合、算出部10fは、素材別の使用量増減量を取得し、取得した素材別の使用量増減量に対して、図3に示す換算係数テーブルを構成する素材別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を算出する。
【0036】
また、人の移動量の増減が影響を与える二酸化炭素の排出量を算出する場合、算出部10fは、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得し、取得したエネルギー消費量の増減に対して、図4に示す換算係数テーブルを構成するエネルギー別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を算出する。なお、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得することができない場合、算出部10fは、代替する計測量として、人の移動距離または移動時間を取得し、取得した移動距離または移動時間に対して、図5に示す換算係数テーブルを構成する移動手段別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を算出する。
【0037】
図12Aおよび図12Bは、環境負荷を算出する処理の流れを示すフローチャートである。算出部10fは、図2に示す要因テーブルを用いて、物の消費量の増減が、処理対象の情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因であるか否かを判断する(ステップ1201)。そして、物の消費量の増減が環境負荷の算出に用いる要因であると判断した場合(ステップS1201:Yes)、算出部10fは、素材別の使用量増減量(図13Aの画面1303で入力された素材別の使用量増減量)を、物の消費量の増減を定量化した計測量として取得するとともに、取得した使用量増減量に対して、図3に示す換算係数テーブルを構成する素材別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1202)。
【0038】
物の消費量の増減が環境負荷の算出に用いる要因でなかった場合(ステップS1201:No)または素材別の使用量増減量の算出が行われた後(ステップS1202)、算出部10fは、図2に示す要因テーブルを用いて、人の移動量の増減が、処理対象の情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因であるか否かを判断する(ステップS1203)。そして、人の移動量の増減が環境負荷の算出に用いる要因であると判断した場合(ステップS1203:Yes)、算出部10fは、図13Aの画面1305での入力結果に応じて、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できるか否かを判断する(ステップS1204)。人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できると判断した場合(ステップS1204:Yes)、算出部10fは、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減(図13Aの画面1306で入力されたエネルギー消費量の増減)を、人の移動量の増減を定量化した計測量として取得するとともに、取得したエネルギー消費量の増減に対して、図4に示す換算係数テーブルを構成するエネルギー別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1205)。一方、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できないと判断した場合(ステップS1204:No)、算出部10fは、人の移動距離または移動時間の増減(図13Aの画面1307で入力された人の移動距離または移動時間の増減)を、代替する計測量として取得するとともに、取得した人の移動距離または移動時間に対して、図5に示す換算係数テーブルを構成する移動手段別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1206)。
【0039】
人の移動量の増減が環境負荷の算出に用いる要因でなかった場合(ステップS1203:No)、エネルギー消費量の増減の取得が行われた後(ステップS1205)、または人の移動距離または移動時間の増減の取得が行われた後(ステップS1206)、算出部10fは、物の移動量の増減が、処理対象の情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因であるか否かを判断する(ステップS1207)。物の移動量の増減が環境負荷の算出に用いる要因であると判断した場合(ステップS1207:Yes)、算出部10fは、図13Aの画面1309での入力結果に応じて、物の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できるか否かを判断する(ステップS1208)。物の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できると判断した場合(ステップS1208:Yes)、算出部10fは、物の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減(図13Aの画面1310で入力されたエネルギー消費量の増減)を、物の移動量の増減を定量化した計測量として算出するとともに、算出したエネルギー消費量の増減に対して、図4に示す換算係数テーブルを構成するエネルギー別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1209)。一方、物の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できないと判断した場合(ステップS1208:No)、算出部10fは、移動する物の重量と物の移動距離の増減とを乗算した値(図13Aの画面1311で入力された物の重量と物の移動距離の増減とを乗算した値)を、代替する計測量として取得するとともに、取得した値と、図6に示す換算係数テーブルを構成する移動手段別のCO2換算係数と、を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1210)。
【0040】
物の移動量の増減が環境負荷の算出に用いる要因でなかった場合(ステップS1207:No)、エネルギー消費量の増減の取得が行われた後(ステップS1209)、または物の重量および移動距離の増減の取得が行われた後(ステップS1210)、算出部10fは、オフィススペースの増減が、処理対象の情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因であるか否かを判断する(ステップS1211)。オフィススペースの増減が環境負荷の算出に用いる要因であると判断した場合(ステップS1211:Yes)、算出部10fは、図13Bの画面1313での入力結果に応じて、オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できるか否かを判断する(ステップS1212)。オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できると判断した場合(ステップS1212:Yes)、算出部10fは、オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減(図13Bの画面1314で入力されたエネルギー消費量の増減)を、オフィススペースの増減を定量化した計測量として取得するとともに、取得したエネルギー消費量の増減に対して、図7に示す換算係数テーブルを構成するエネルギー別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1213)。一方、オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できないと判断した場合(ステップS1212:No)、算出部10fは、削減人員数および低減工数(図13Bの画面1315で入力された削減人員数および低減工数)を、代替する計測量として取得するとともに、取得した削減人員数および低減工数に対して、76kg−CO2/m2・年を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1214)。
【0041】
オフィススペースの増減が環境負荷の算出に用いる要因でなかった場合(ステップS1211:No)、エネルギー消費量の取得が行われた後(ステップS1213)、または削減人員数および低減工数の取得が行われた後(ステップS1214)、算出部10fは、物の保管スペースの増減が、処理対象の情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因であるか否かを判断する(ステップS1215)。物の保管スペースの増減が環境負荷の算出に用いる要因であると判断した場合(ステップS1215:Yes)、算出部10fは、図13Bの画面1317での入力結果に応じて、物の保管スペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できるか否かを判断する(ステップS1216)。保管スペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できると判断した場合(ステップS1216:Yes)、算出部10fは、物の保管スペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減(図13Bの画面1318で入力されたエネルギー消費量の増減)を、物の保管スペースの増減を定量化した計測量として取得するとともに、算出したエネルギー消費量の増減に対して、図7に示す換算係数テーブルを構成するエネルギー別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1217)。一方、物の保管スペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できないと判断した場合(ステップS1216:No)、算出部10fは、削減スペース(図13Bの画面1319で入力されたスペース数)を、代替する計測量として取得するとともに、取得した削減スペースに対して、46kg−CO2/m2・年を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1218)。
【0042】
物の保管スペースの増減が環境負荷の算出に用いる要因でなかった場合(ステップS1215:No)、エネルギー消費量の増減の取得が行われた後(ステップS1217)、または削減スペースの取得が行われた後(ステップS1218)、算出部10fは、廃棄物の排出量の増減が、処理対象の情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因であるか否かを判断する(ステップS1219)。廃棄物の排出量の増減が環境負荷の算出に用いる要因であると判断した場合(ステップS1219:Yes)、算出部10fは、廃棄物の排出量の増減(図13Bの画面1321で入力された廃棄物の排出量の増減)を取得するとともに、取得した廃棄物の排出量の増減に対して、図8に示す換算係数テーブルを構成する廃棄物別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1220)。
【0043】
廃棄物の排出量の増減が環境負荷の算出に用いる要因でなかった場合(ステップS1219:No)、または廃棄物の排出量の増減の取得が行われた後(ステップS1220)、算出部10fは、ICT機器・設備の電力量の増減が、処理対象の情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因であるか否かを判断する(ステップS1221)。ICT機器・設備の電力量の増減が環境負荷の算出に用いる要因であると判断した場合(ステップS1221:Yes)、算出部10fは、図13Cの画面1323での入力結果に応じて、ICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できるか否かを判断する(ステップS1222)。ICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できると判断した場合(ステップS1222:Yes)、算出部10fは、ICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減(図13Cの画面1324で入力されたエネルギー消費量の増減)を、ICT機器・設備の電力量の増減を定量化した計測量として取得するとともに、取得したエネルギー消費量の増減に対して、図7に示す換算係数テーブルを構成するエネルギー別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1223)。一方、ICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できないと判断した場合(ステップS1222:No)、算出部10fは、ICT機器・設備の種類別の台数の増減(図13Cの画面1325で入力されたICT機器・設備の種類別の台数の増減)を、代替する計測量として取得するとともに、取得したICT機器・設備の種類別の台数の増減に対して、図9に示す換算係数テーブルを構成するICT機器別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1224)。
【0044】
図13A〜13Cは、環境負荷を算出する際に表示部に表示される入力画面の遷移例を示す図である。表示部10bは、図12に示す処理が行われる前に、環境負荷を算出する旨のメッセージおよび環境負荷の算出を指示するボタン1301aを含む画面1301を表示する。
【0045】
画面1301に含まれるボタン1301aが押下された場合、表示部10bは、物の消費量の増減があるか否かを問うメッセージ、物の消費量の増減があることを指示するボタン1302a、および物の消費量の増減がないことを指示するボタン1302bを含む画面1302を表示する。ここで、ボタン1302aが押下された場合、表示部10bは、物の消費量の増減の入力を要求するメッセージ、使用増減量を入力する素材を入力するための欄1303a、および使用増減量を入力するための欄1303bを含む画面1303を表示する。
【0046】
画面1302に含まれるボタン1302bが押下された場合、または画面1303において物の消費量の増減が入力された場合、表示部10bは、人の移動量の増減があるか否かを問うメッセージ、人の移動量の増減があることを指示するボタン1304a、および人の移動量の増減がないことを指示するボタン1304bを含む画面1304を表示する。ここで、ボタン1304aが押下された場合、表示部10bは、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できるか否かを問うメッセージ、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できることを指示するボタン1305a、および人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できないことを指示するボタン1305bを含む画面1305を表示する。
【0047】
画面1305に含まれるボタン1305aが押下された場合、表示部10bは、エネルギー消費量の増減の入力を要求するメッセージ、消費量の増減を入力するエネルギーの種類を選択するための欄1306a、およびエネルギー消費量の増減を入力するための欄1306bを含む画面1306を表示する。一方、画面1305に含まれるボタン1305bが押下された場合、表示部10bは、人の移動距離の入力を要求するメッセージ、人が移動に用いた移動手段を選択するための欄1307a、および人の移動距離を入力するための欄1307bを含む画面1307を表示する。
【0048】
画面1304に含まれるボタン1304bが押下された場合、画面1306においてエネルギー消費量の増減が入力された場合、または画面1307において人の移動距離が入力された場合、表示部10bは、物の移動量の増減があるか否かを問うメッセージ、物の移動量の増減があることを指示するボタン1308a、および物の移動量の増減がないことを指示するボタン1308bを含む画面1308を表示する。ここで、ボタン1308aが押下された場合、表示部10bは、物の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できるか否かを問うメッセージ、物の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できることを指示するボタン1309a、および物の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できないことを指示するボタン1309bを含む画面1309を表示する。
【0049】
画面1309に含まれるボタン1309aが押下された場合、表示部10bは、エネルギー消費量の増減の入力を要求するメッセージ、消費量の増減を入力するエネルギーの種類を選択するための欄1310a、およびエネルギー消費量の増減を入力するための欄1310bを含む画面1310を表示する。一方、画面1309に含まれるボタン1309bが押下された場合、表示部10bは、物の重量および移動距離の入力を要求するメッセージ、物の移動に用いた移動手段を選択するための欄1311a、移動した物の重量を入力するための欄1311b、および物の移動距離を入力するための欄1311cを含む画面1311を表示する。
【0050】
画面1308のボタン1308bが押下された場合、画面1310においてエネルギー消費量の増減が入力された場合、または画面1311において物の移動距離が入力された場合、表示部10fは、オフィススペースの増減があるか否かを問うメッセージ、オフィススペースの増減があることを指示するボタン1312a、およびオフィススペースの増減がないことを指示するボタン1312bを含む画面1312を表示する。ここで、ボタン1312aが押下された場合、表示部10bは、オフィススペースの移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できるか否かを問うメッセージ、オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できることを指示するボタン1313a、およびオフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できないことを指示するボタン1313bを含む画面1313を表示する。
【0051】
画面1313に含まれるボタン1313aが押下された場合、表示部10bは、エネルギー消費量の増減の入力を要求するメッセージ、消費量の増減を入力するエネルギーの種類を選択するための欄1314a、およびエネルギー消費量の増減を入力するための欄1314bを含む画面1314を表示する。一方、画面1313に含まれるボタン1313bが押下された場合、表示部10bは、増減するスペース数の入力を要求するメッセージ、および増減するスペース数(または削減人員数、削減工数)を入力するための欄1315aを含む画面1315を表示する。
【0052】
画面1312のボタン1312bが押下された場合、画面1314においてエネルギー消費量の増減が入力された場合、または画面1315においてスペース数が入力された場合、表示部10fは、物の保管スペースの増減があるか否かを問うメッセージ、物の保管スペースの増減があることを指示するボタン1316a、および物の保管スペースの増減がないことを指示するボタン1316bを含む画面1316を表示する。ここで、ボタン1316aが押下された場合、表示部10bは、物の保管スペースの移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できるか否かを問うメッセージ、物の保管スペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できることを指示するボタン1317a、および物の保管スペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できないことを指示するボタン1317bを含む画面1317を表示する。
【0053】
画面1317に含まれるボタン1317aが押下された場合、表示部10bは、エネルギー消費量の増減の入力を要求するメッセージ、消費量の増減を入力するエネルギーの種類を選択するための欄1318a、およびエネルギー消費量の増減を入力するための欄1318bを含む画面1318を表示する。一方、画面1317に含まれるボタン1317bが押下された場合、表示部10bは、増減するスペース数の入力を要求するメッセージ、および増減するスペース数(または削減人員数、削減工数)を入力するための欄1319aを含む画面1319を表示する。
【0054】
画面1316のボタン1316bが押下された場合、画面1318においてエネルギー消費量の増減が入力された場合、または画面1319においてスペース数が入力された場合、表示部10fは、廃棄物の排出量の増減があるか否かを問うメッセージ、廃棄物の排出量の増減があることを指示するボタン1320a、および廃棄物の排出量の増減がないことを指示するボタン1320bを含む画面1320を表示する。ここで、ボタン1320aが押下された場合、表示部10bは、廃棄物の排出量の増減の入力を要求するメッセージ、廃棄物の種類を選択するための欄1321a、および廃棄物の排出量の増減を入力するための欄1321bを含む画面1321を表示する。
【0055】
画面1320のボタン1320bが押下された場合、または画面1321において廃棄物の排出量の増減が入力された場合、表示部10fは、ICT機器・設備の電力量の増減があるか否かを問うメッセージ、ICT機器・設備の電力量の増減があることを指示するボタン1322a、およびICT機器・設備の電力量の増減がないことを指示するボタン1322bを含む画面1322を表示する。ここで、ボタン1322aが押下された場合、表示部10bは、ICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できるか否かを問うメッセージ、ICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できることを指示するボタン1323a、およびICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できないことを指示するボタン1323bを含む画面1323を表示する。
【0056】
画面1323に含まれるボタン1323aが押下された場合、表示部10bは、エネルギー消費量の増減の入力を要求するメッセージ、消費量の増減を入力するエネルギーの種類を選択するための欄1324a、およびエネルギー消費量の増減を入力するための欄1324bを含む画面1324を表示する。一方、画面1323に含まれるボタン1323bが押下された場合、表示部10bは、ICT機器・設備の種類別の台数の入力を要求するメッセージ、ICT機器・設備の種類を入力するための欄1325a、およびICT機器・設備の種類別の台数を入力するための欄1325bを含む画面1325を表示する。
【0057】
そして、算出部10fによって特定した要因毎に環境負荷(二酸化炭素の排出量)が算出されると、表示部10bは、要因毎に算出した環境負荷、および算出した環境負荷の合成を含む画面1326を表示する。
【0058】
このように本実施形態にかかる環境負荷算出装置によれば、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定し、特定した要因毎に、情報処理システムにおいて特定された要因が影響を与える環境負荷を算出することにより、算出された環境負荷に影響を与える要因が明らかになり、算出された環境負荷を可視化することができるので、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因を網羅した環境負荷を算出することができる。
【0059】
本実施形態の環境負荷算出装置10は、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0060】
本実施形態の環境負荷算出装置10で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0061】
また、本実施形態の環境負荷算出装置10で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の環境負荷算出装置10で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0062】
また、本実施形態の環境負荷算出装置10で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0063】
本実施形態の環境負荷算出装置10で実行されるプログラムは、上述した各部(算出部10f、出力部10gなど)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体から〜プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、算出部10f、出力部10gなどが主記憶装置上に生成されるようになっている。
【符号の説明】
【0064】
10 環境負荷算出装置
10a 記憶部
10b 表示部
10c 入力受付部
10e 入出力I/F
10f 算出部
10g 出力部
20 環境情報サイト
21 環境サーバ
22 環境負荷情報DB
【先行技術文献】
【特許文献】
【0065】
【特許文献1】特開2003−296429号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境負荷算出装置、環境負荷算出方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、情報処理システムの構築から運用に至るプロセスを複数の工程に分類し、分類した工程それぞれにおいて利用される機器類の使用時間や消耗品の使用量等の利用実績情報の入力を受け付け、入力を受け付けた利用実績情報に応じた環境負荷情報を取得し、入力を受け付けた利用実績情報および取得した環境負荷情報に基づいて工程別に環境負荷を算出する技術が提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の技術においては、情報処理システムの環境負荷の算出結果を可視化する手順が準備されておらず、情報処理システムの環境負荷を個別に算出しているため、情報処理システムの環境負荷の算出結果が、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因を網羅したものであるかを評価することができない、という課題がある。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、情報処理システムの環境負荷を漏れなく算出することができる環境負荷算出装置、環境負荷算出方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定する特定手段と、前記特定した要因毎に、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因が影響を与える環境負荷を算出する算出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明は、環境負荷算出装置で実行される環境負荷算出方法であって、前記環境負荷算出装置は、特定手段が、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定する工程と、算出手段が、前記特定した要因毎に、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因が影響を与える環境負荷を算出する工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
さらに、本発明は、コンピュータを、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定する特定手段と、前記特定した要因毎に、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因が影響を与える環境負荷を算出する算出手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、情報処理システムの環境負荷を漏れなく算出することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本実施形態にかかる環境負荷算出システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、要因テーブルの一例を示す図である。
【図3】図3は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【図4】図4は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【図5】図5は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【図6】図6は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【図7】図7は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【図8】図8は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【図9】図9は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【図10】図10は、環境負荷に与える要因を示す値の取得および取得した値からの環境負荷の算出を説明するための図である。
【図11】図11は、予め設定された要因を定量化した計測量から二酸化炭素の排出量を算出する算出式を説明するための図である。
【図12A】図12Aは、環境負荷を算出する処理の流れを示すフローチャートである。
【図12B】図12Bは、環境負荷を算出する処理の流れを示すフローチャートである。
【図13A】図13Aは、環境負荷を算出する際に表示部に表示される入力画面の遷移例を示す図である。
【図13B】図13Bは、環境負荷を算出する際に表示部に表示される入力画面の遷移例を示す図である。
【図13C】図13Cは、環境負荷を算出する際に表示部に表示される入力画面の遷移例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる環境負荷算出装置、環境負荷算出方法、およびプログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
図1は、本実施形態にかかる環境負荷算出システムの構成を示すブロック図である。本実施形態にかかる環境負荷算出システムは、情報処理システムの環境負荷(例えば、二酸化炭素の排出量など)を算出する環境負荷算出装置10と、Web上の環境情報サイト20と、がインターネット等のネットワーク1を介して接続されている。
【0012】
環境情報サイト20は、環境サーバ21および環境負荷情報データベース(DB)22を備えている。環境負荷情報DB22は、情報処理システムの構築から運用に至るプロセスにおける環境負荷を算出するための環境負荷情報を格納している。環境負荷算出装置10は、ネットワーク1を介して環境情報サイト20の環境サーバ21にアクセスすることで、環境負荷情報DB22に格納された環境負荷情報を取得することができる。本実施形態では、環境負荷情報には、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を示す要因テーブル、および環境負荷に影響を与える要因を示す値を二酸化炭素の排出量に変換するための換算係数テーブルを含むものとする。なお、本実施形態では、環境負荷算出装置10は、環境サーバ21にアクセスすることで、環境負荷情報DB22に格納された環境負荷情報を取得しているが、これに限定するものではなく、環境負荷情報を記憶部10aに予め記憶しておいても良い。
【0013】
ここで、図2〜9を用いて、環境負荷情報に含まれる要因テーブルおよび換算係数テーブルについて詳細に説明する。図2は、要因テーブルの一例を示す図である。図3〜9は、換算係数テーブルの一例を示す図である。
【0014】
要因テーブルは、図2に示すように、情報処理システムが区分される分類(業務の効率化、紙の消費量の削減、部品・製品の在庫低減、物流改革、作らずに創る、ICT機器の省電力化など)、および情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された7つの要因(原材料・消耗品などの物の消費量の増減、人の移動量の増減、物の移動量の増減、オフィススペースの増減、物の保管スペースの増減、廃棄物の排出量の増減、ICT機器・設備の電力量の増減)に示す要因欄により構成されている。なお、本実施形態では、要因欄が示す予め設定された要因のうち丸印が表示されている要因が、各分類に区分される情報処理システムの環境負荷を算出する際に用いる要因であることを示している。
【0015】
換算係数テーブルは、図3〜9に示すように、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因の項目、各項目の要因を示す数値を二酸化炭素の排出量に変換するためのCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位、出典、備考などにより構成されている。
【0016】
より具体的には、図3に示す換算係数テーブルは、物の消費量の増減を二酸化炭素の排出量に変換するためのテーブルであって、消費量が増減する物の項目(ABS,HDPE,LDPE,MMAペレット,PP,PS,PVCなど)、各項目の物の消費量の増減を二酸化炭素の排出量に変換するための素材別のCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位(kg−CO2/kg)などにより構成されている。
【0017】
また、図4に示す換算係数テーブルは、人(物)の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を二酸化炭素の排出量に変換するためのテーブルであって、消費量が増減するエネルギーの項目(例えば、灯油,軽油,ガソリン,A重油,LPGなど)、各項目のエネルギー消費量の増減を二酸化炭素の排出量に変換するための燃料別のCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位(kg−CO2/L)などにより構成されている。
【0018】
また、図5に示す換算係数テーブルは、人の移動距離または移動時間を二酸化炭素の排出量に変換するためのテーブルであって、人が移動に用いた移動手段の項目(例えば、営業用乗用車,自家用乗用車,航空,バス,鉄道など)、各項目の移動手段による人の移動距離または移動時間を二酸化炭素の排出量に変換するためのCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位(kg−CO2/人/km)などにより構成されている。
【0019】
また、図6に示す換算係数テーブルは、移動する物の重量および物の移動距離を二酸化炭素の排出量に変換するためのテーブルであって、物の移動に用いた移動手段の項目(例えば、トラック,鉄道,内航海運,航空,自家用貨物車,営業用貨物車など)、各項目の移動手段により移動した物の重量と当該物の移動距離とを乗算した値を二酸化炭素の排出量に変換するためのCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位(kg−CO2/ton/km)などにより構成されている。
【0020】
また、図7に示す換算係数テーブルは、オフィススペース(物の保管スペース、IC機器・設備の電力量)の増減に伴うエネルギー消費量の増減を二酸化炭素の排出量に変換するためのテーブルであって、エネルギーの項目(例えば、灯油,軽油,ガソリン,A重油など)、各項目のエネルギー消費量を二酸化炭素の排出量に変換するためのエネルギー別のCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位(kg−CO2/L)などにより構成されている。
【0021】
また、図8に示す換算係数テーブルは、廃棄物の排出量を二酸化炭素の排出量に変換するためのテーブルであって、排出される廃棄物の項目(例えば、廃棄物焼却(プラスチック以外),廃棄物焼却(プラスチック)など)、各項目の廃棄物の排出量を二酸化炭素の排出量に変換するための廃棄物別のCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位(kg−CO2/kg)などにより構成されている。
【0022】
また、図9に示す換算係数テーブルは、ICT機器・設備の種類別の台数の増減を二酸化炭素の排出量に変換するためのテーブルであって、増減するICT機器・設備の項目(例えば、電力,デスクトップPC,ノートPC,CRTディスプレイ,液晶ディスプレイなど)、各項目のICT機器・設備を二酸化炭素の排出量に変換するためのCO2換算係数、変換した二酸化炭素の排出量の単位(kg−CO2/年/台)などにより構成されている。
【0023】
図1に戻り、環境負荷算出装置10は、記憶部10a、表示部10b、入力受付部10c、入出力インターフェース(I/F)10e、算出部10f、出力部10gなどを備えている。
【0024】
入出力I/F10eは、記憶部10aと、表示部10bと、入出力受付部10cと、算出部10fと、出力部10gと、の間における情報の入出力を仲介するものである。
【0025】
記憶部10aは、環境サーバ21にアクセスして取得した環境負荷情報(図2に示す要因テーブルおよび図3〜9に示す換算係数テーブルを含む)を記憶するものである。
【0026】
入力受付部10cは、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因を示す値や、処理対象の情報処理システムの環境負荷を算出するために必要なデータなどの各種データの入力を受け付けるものである。
【0027】
出力部10gは、後述する算出部10fにより算出された環境負荷などの算出結果を、入出力I/F10eを介して、表示部10b、記憶部10a、環境サーバ21などに出力するものである。
【0028】
表示部10bは、入力受付部10cにおいてデータの入力を受け付けるための画面や、出力部10gにより出力された環境負荷の算出結果を表示するものである。
【0029】
算出部10fは、入出力I/F10eを介して、入力受付部10cにおいて入力を受け付けたデータ、および記憶部10aに記憶された環境負荷情報を取得する。そして、算出部10fは、取得した環境負荷情報に含まれる要因テーブル(図2参照)の要因欄に従って、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定する。さらに、算出部10fは、要因テーブル(図2参照)を構成する分類に従って、処理対象の情報処理システムが区分される分類を識別する。次いで、算出部10fは、特定した要因の中から、識別した分類の情報処理システムの環境負荷の算出に用いる要因(図2に示す要因テーブルの要因欄に丸印が表示された要因)に決定する。例えば、算出部10fは、情報処理システムが区分される分類が業務の効率化((1)オフィスワーク)である場合、特定した要因のうち、人の移動量の増減、オフィススペースの増減、およびICT機器・設備の電力量の増減を、情報処理システムの環境負荷の算出に用いる要因に決定する。
【0030】
次いで、算出部10fは、図3〜9に示す換算係数テーブルを用いて、決定した要因毎に、情報処理システムにおいて当該決定した要因が影響を与える環境負荷を算出する。なお、算出部10fは、環境負荷の算出結果を、出力部10および入出力I/F10eを介して、記憶部10aおよび環境サーバ21に格納するものとする。
【0031】
図10は、環境負荷に与える要因を示す値の取得および取得した値からの環境負荷の算出を説明するための図である。算出部10fは、図2に示す要因テーブルを用いて、図10に示す予め設定された7つの要因の中から、識別した情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因を決定する。次いで、算出部10fは、図10に示すように、決定した要因を定量化した値(以下、計測量とする)を取得する。なお、本実施形態では、算出部10fは、入力受付部10cから取得したデータを用いて、計測量を取得するものとする。さらに、算出部10fは、図10に示すように、取得した計測量に対して、図3〜9に示す換算係数テーブルを構成するCO2換算係数を乗算した二酸化炭素の排出量を、環境負荷として算出する。
【0032】
例えば、算出部10fは、識別した情報処理システムの分類が業務の効率化((1)オフィスワーク)である場合、図2に示す要因テーブルを用いて、7つの要因の中から、人の移動量の増減、オフィススペースの増減、およびICT機器・設備の電力量の増減を、環境負荷の算出に用いる要因に決定する。次いで、算出部10fは、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量、オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減、およびICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を、計測量として取得する。さらに、算出部10fは、図7に示す換算係数テーブルを構成するエネルギー別のCO2換算係数を、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量、オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減、およびICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減それぞれに乗算して二酸化炭素の排出量を算出する。
【0033】
なお、算出部10fは、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量、オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減、およびICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できない場合、人の移動距離または移動時間、削減人員数および低減工数、ICT機器・設備の種類別の台数の増減を、代替する計測量として取得する。そして、算出部10fは、図5に示す換算係数テーブルを構成する移動手段別のCO2換算係数、1m2当りの標準のCO2排出量、および図9に示す換算係数テーブルを構成するICT機器別のCO2換算係数を、代替する計測量に乗算して二酸化炭素の排出量を算出する。
【0034】
図11は、予め設定された要因を定量化した計測量から二酸化炭素の排出量を算出する算出式を説明するための図である。算出部10fは、図11に示すように、7つの要因毎に設定された算出式を用いて、予め設定された要因を定量化した計測量から二酸化炭素の排出量を算出する。より具体的には、算出部10fは、図11に示すように、予め設定された要因を定量化した計測量(または、代替する計測量)に対して、図3〜9に示す換算係数テーブルを構成するCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を算出する。
【0035】
例えば、物の消費量の増減が影響を与える二酸化炭素の排出量を算出する場合、算出部10fは、素材別の使用量増減量を取得し、取得した素材別の使用量増減量に対して、図3に示す換算係数テーブルを構成する素材別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を算出する。
【0036】
また、人の移動量の増減が影響を与える二酸化炭素の排出量を算出する場合、算出部10fは、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得し、取得したエネルギー消費量の増減に対して、図4に示す換算係数テーブルを構成するエネルギー別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を算出する。なお、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得することができない場合、算出部10fは、代替する計測量として、人の移動距離または移動時間を取得し、取得した移動距離または移動時間に対して、図5に示す換算係数テーブルを構成する移動手段別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を算出する。
【0037】
図12Aおよび図12Bは、環境負荷を算出する処理の流れを示すフローチャートである。算出部10fは、図2に示す要因テーブルを用いて、物の消費量の増減が、処理対象の情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因であるか否かを判断する(ステップ1201)。そして、物の消費量の増減が環境負荷の算出に用いる要因であると判断した場合(ステップS1201:Yes)、算出部10fは、素材別の使用量増減量(図13Aの画面1303で入力された素材別の使用量増減量)を、物の消費量の増減を定量化した計測量として取得するとともに、取得した使用量増減量に対して、図3に示す換算係数テーブルを構成する素材別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1202)。
【0038】
物の消費量の増減が環境負荷の算出に用いる要因でなかった場合(ステップS1201:No)または素材別の使用量増減量の算出が行われた後(ステップS1202)、算出部10fは、図2に示す要因テーブルを用いて、人の移動量の増減が、処理対象の情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因であるか否かを判断する(ステップS1203)。そして、人の移動量の増減が環境負荷の算出に用いる要因であると判断した場合(ステップS1203:Yes)、算出部10fは、図13Aの画面1305での入力結果に応じて、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できるか否かを判断する(ステップS1204)。人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できると判断した場合(ステップS1204:Yes)、算出部10fは、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減(図13Aの画面1306で入力されたエネルギー消費量の増減)を、人の移動量の増減を定量化した計測量として取得するとともに、取得したエネルギー消費量の増減に対して、図4に示す換算係数テーブルを構成するエネルギー別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1205)。一方、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できないと判断した場合(ステップS1204:No)、算出部10fは、人の移動距離または移動時間の増減(図13Aの画面1307で入力された人の移動距離または移動時間の増減)を、代替する計測量として取得するとともに、取得した人の移動距離または移動時間に対して、図5に示す換算係数テーブルを構成する移動手段別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1206)。
【0039】
人の移動量の増減が環境負荷の算出に用いる要因でなかった場合(ステップS1203:No)、エネルギー消費量の増減の取得が行われた後(ステップS1205)、または人の移動距離または移動時間の増減の取得が行われた後(ステップS1206)、算出部10fは、物の移動量の増減が、処理対象の情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因であるか否かを判断する(ステップS1207)。物の移動量の増減が環境負荷の算出に用いる要因であると判断した場合(ステップS1207:Yes)、算出部10fは、図13Aの画面1309での入力結果に応じて、物の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できるか否かを判断する(ステップS1208)。物の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できると判断した場合(ステップS1208:Yes)、算出部10fは、物の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減(図13Aの画面1310で入力されたエネルギー消費量の増減)を、物の移動量の増減を定量化した計測量として算出するとともに、算出したエネルギー消費量の増減に対して、図4に示す換算係数テーブルを構成するエネルギー別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1209)。一方、物の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できないと判断した場合(ステップS1208:No)、算出部10fは、移動する物の重量と物の移動距離の増減とを乗算した値(図13Aの画面1311で入力された物の重量と物の移動距離の増減とを乗算した値)を、代替する計測量として取得するとともに、取得した値と、図6に示す換算係数テーブルを構成する移動手段別のCO2換算係数と、を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1210)。
【0040】
物の移動量の増減が環境負荷の算出に用いる要因でなかった場合(ステップS1207:No)、エネルギー消費量の増減の取得が行われた後(ステップS1209)、または物の重量および移動距離の増減の取得が行われた後(ステップS1210)、算出部10fは、オフィススペースの増減が、処理対象の情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因であるか否かを判断する(ステップS1211)。オフィススペースの増減が環境負荷の算出に用いる要因であると判断した場合(ステップS1211:Yes)、算出部10fは、図13Bの画面1313での入力結果に応じて、オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できるか否かを判断する(ステップS1212)。オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できると判断した場合(ステップS1212:Yes)、算出部10fは、オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減(図13Bの画面1314で入力されたエネルギー消費量の増減)を、オフィススペースの増減を定量化した計測量として取得するとともに、取得したエネルギー消費量の増減に対して、図7に示す換算係数テーブルを構成するエネルギー別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1213)。一方、オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できないと判断した場合(ステップS1212:No)、算出部10fは、削減人員数および低減工数(図13Bの画面1315で入力された削減人員数および低減工数)を、代替する計測量として取得するとともに、取得した削減人員数および低減工数に対して、76kg−CO2/m2・年を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1214)。
【0041】
オフィススペースの増減が環境負荷の算出に用いる要因でなかった場合(ステップS1211:No)、エネルギー消費量の取得が行われた後(ステップS1213)、または削減人員数および低減工数の取得が行われた後(ステップS1214)、算出部10fは、物の保管スペースの増減が、処理対象の情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因であるか否かを判断する(ステップS1215)。物の保管スペースの増減が環境負荷の算出に用いる要因であると判断した場合(ステップS1215:Yes)、算出部10fは、図13Bの画面1317での入力結果に応じて、物の保管スペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できるか否かを判断する(ステップS1216)。保管スペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できると判断した場合(ステップS1216:Yes)、算出部10fは、物の保管スペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減(図13Bの画面1318で入力されたエネルギー消費量の増減)を、物の保管スペースの増減を定量化した計測量として取得するとともに、算出したエネルギー消費量の増減に対して、図7に示す換算係数テーブルを構成するエネルギー別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1217)。一方、物の保管スペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できないと判断した場合(ステップS1216:No)、算出部10fは、削減スペース(図13Bの画面1319で入力されたスペース数)を、代替する計測量として取得するとともに、取得した削減スペースに対して、46kg−CO2/m2・年を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1218)。
【0042】
物の保管スペースの増減が環境負荷の算出に用いる要因でなかった場合(ステップS1215:No)、エネルギー消費量の増減の取得が行われた後(ステップS1217)、または削減スペースの取得が行われた後(ステップS1218)、算出部10fは、廃棄物の排出量の増減が、処理対象の情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因であるか否かを判断する(ステップS1219)。廃棄物の排出量の増減が環境負荷の算出に用いる要因であると判断した場合(ステップS1219:Yes)、算出部10fは、廃棄物の排出量の増減(図13Bの画面1321で入力された廃棄物の排出量の増減)を取得するとともに、取得した廃棄物の排出量の増減に対して、図8に示す換算係数テーブルを構成する廃棄物別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1220)。
【0043】
廃棄物の排出量の増減が環境負荷の算出に用いる要因でなかった場合(ステップS1219:No)、または廃棄物の排出量の増減の取得が行われた後(ステップS1220)、算出部10fは、ICT機器・設備の電力量の増減が、処理対象の情報処理システムの分類において環境負荷の算出に用いる要因であるか否かを判断する(ステップS1221)。ICT機器・設備の電力量の増減が環境負荷の算出に用いる要因であると判断した場合(ステップS1221:Yes)、算出部10fは、図13Cの画面1323での入力結果に応じて、ICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できるか否かを判断する(ステップS1222)。ICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できると判断した場合(ステップS1222:Yes)、算出部10fは、ICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減(図13Cの画面1324で入力されたエネルギー消費量の増減)を、ICT機器・設備の電力量の増減を定量化した計測量として取得するとともに、取得したエネルギー消費量の増減に対して、図7に示す換算係数テーブルを構成するエネルギー別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1223)。一方、ICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を取得できないと判断した場合(ステップS1222:No)、算出部10fは、ICT機器・設備の種類別の台数の増減(図13Cの画面1325で入力されたICT機器・設備の種類別の台数の増減)を、代替する計測量として取得するとともに、取得したICT機器・設備の種類別の台数の増減に対して、図9に示す換算係数テーブルを構成するICT機器別のCO2換算係数を乗算して二酸化炭素の排出量を求める(ステップS1224)。
【0044】
図13A〜13Cは、環境負荷を算出する際に表示部に表示される入力画面の遷移例を示す図である。表示部10bは、図12に示す処理が行われる前に、環境負荷を算出する旨のメッセージおよび環境負荷の算出を指示するボタン1301aを含む画面1301を表示する。
【0045】
画面1301に含まれるボタン1301aが押下された場合、表示部10bは、物の消費量の増減があるか否かを問うメッセージ、物の消費量の増減があることを指示するボタン1302a、および物の消費量の増減がないことを指示するボタン1302bを含む画面1302を表示する。ここで、ボタン1302aが押下された場合、表示部10bは、物の消費量の増減の入力を要求するメッセージ、使用増減量を入力する素材を入力するための欄1303a、および使用増減量を入力するための欄1303bを含む画面1303を表示する。
【0046】
画面1302に含まれるボタン1302bが押下された場合、または画面1303において物の消費量の増減が入力された場合、表示部10bは、人の移動量の増減があるか否かを問うメッセージ、人の移動量の増減があることを指示するボタン1304a、および人の移動量の増減がないことを指示するボタン1304bを含む画面1304を表示する。ここで、ボタン1304aが押下された場合、表示部10bは、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できるか否かを問うメッセージ、人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できることを指示するボタン1305a、および人の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できないことを指示するボタン1305bを含む画面1305を表示する。
【0047】
画面1305に含まれるボタン1305aが押下された場合、表示部10bは、エネルギー消費量の増減の入力を要求するメッセージ、消費量の増減を入力するエネルギーの種類を選択するための欄1306a、およびエネルギー消費量の増減を入力するための欄1306bを含む画面1306を表示する。一方、画面1305に含まれるボタン1305bが押下された場合、表示部10bは、人の移動距離の入力を要求するメッセージ、人が移動に用いた移動手段を選択するための欄1307a、および人の移動距離を入力するための欄1307bを含む画面1307を表示する。
【0048】
画面1304に含まれるボタン1304bが押下された場合、画面1306においてエネルギー消費量の増減が入力された場合、または画面1307において人の移動距離が入力された場合、表示部10bは、物の移動量の増減があるか否かを問うメッセージ、物の移動量の増減があることを指示するボタン1308a、および物の移動量の増減がないことを指示するボタン1308bを含む画面1308を表示する。ここで、ボタン1308aが押下された場合、表示部10bは、物の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できるか否かを問うメッセージ、物の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できることを指示するボタン1309a、および物の移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できないことを指示するボタン1309bを含む画面1309を表示する。
【0049】
画面1309に含まれるボタン1309aが押下された場合、表示部10bは、エネルギー消費量の増減の入力を要求するメッセージ、消費量の増減を入力するエネルギーの種類を選択するための欄1310a、およびエネルギー消費量の増減を入力するための欄1310bを含む画面1310を表示する。一方、画面1309に含まれるボタン1309bが押下された場合、表示部10bは、物の重量および移動距離の入力を要求するメッセージ、物の移動に用いた移動手段を選択するための欄1311a、移動した物の重量を入力するための欄1311b、および物の移動距離を入力するための欄1311cを含む画面1311を表示する。
【0050】
画面1308のボタン1308bが押下された場合、画面1310においてエネルギー消費量の増減が入力された場合、または画面1311において物の移動距離が入力された場合、表示部10fは、オフィススペースの増減があるか否かを問うメッセージ、オフィススペースの増減があることを指示するボタン1312a、およびオフィススペースの増減がないことを指示するボタン1312bを含む画面1312を表示する。ここで、ボタン1312aが押下された場合、表示部10bは、オフィススペースの移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できるか否かを問うメッセージ、オフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できることを指示するボタン1313a、およびオフィススペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できないことを指示するボタン1313bを含む画面1313を表示する。
【0051】
画面1313に含まれるボタン1313aが押下された場合、表示部10bは、エネルギー消費量の増減の入力を要求するメッセージ、消費量の増減を入力するエネルギーの種類を選択するための欄1314a、およびエネルギー消費量の増減を入力するための欄1314bを含む画面1314を表示する。一方、画面1313に含まれるボタン1313bが押下された場合、表示部10bは、増減するスペース数の入力を要求するメッセージ、および増減するスペース数(または削減人員数、削減工数)を入力するための欄1315aを含む画面1315を表示する。
【0052】
画面1312のボタン1312bが押下された場合、画面1314においてエネルギー消費量の増減が入力された場合、または画面1315においてスペース数が入力された場合、表示部10fは、物の保管スペースの増減があるか否かを問うメッセージ、物の保管スペースの増減があることを指示するボタン1316a、および物の保管スペースの増減がないことを指示するボタン1316bを含む画面1316を表示する。ここで、ボタン1316aが押下された場合、表示部10bは、物の保管スペースの移動量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できるか否かを問うメッセージ、物の保管スペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できることを指示するボタン1317a、および物の保管スペースの増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できないことを指示するボタン1317bを含む画面1317を表示する。
【0053】
画面1317に含まれるボタン1317aが押下された場合、表示部10bは、エネルギー消費量の増減の入力を要求するメッセージ、消費量の増減を入力するエネルギーの種類を選択するための欄1318a、およびエネルギー消費量の増減を入力するための欄1318bを含む画面1318を表示する。一方、画面1317に含まれるボタン1317bが押下された場合、表示部10bは、増減するスペース数の入力を要求するメッセージ、および増減するスペース数(または削減人員数、削減工数)を入力するための欄1319aを含む画面1319を表示する。
【0054】
画面1316のボタン1316bが押下された場合、画面1318においてエネルギー消費量の増減が入力された場合、または画面1319においてスペース数が入力された場合、表示部10fは、廃棄物の排出量の増減があるか否かを問うメッセージ、廃棄物の排出量の増減があることを指示するボタン1320a、および廃棄物の排出量の増減がないことを指示するボタン1320bを含む画面1320を表示する。ここで、ボタン1320aが押下された場合、表示部10bは、廃棄物の排出量の増減の入力を要求するメッセージ、廃棄物の種類を選択するための欄1321a、および廃棄物の排出量の増減を入力するための欄1321bを含む画面1321を表示する。
【0055】
画面1320のボタン1320bが押下された場合、または画面1321において廃棄物の排出量の増減が入力された場合、表示部10fは、ICT機器・設備の電力量の増減があるか否かを問うメッセージ、ICT機器・設備の電力量の増減があることを指示するボタン1322a、およびICT機器・設備の電力量の増減がないことを指示するボタン1322bを含む画面1322を表示する。ここで、ボタン1322aが押下された場合、表示部10bは、ICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できるか否かを問うメッセージ、ICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できることを指示するボタン1323a、およびICT機器・設備の電力量の増減に伴うエネルギー消費量の増減を入力できないことを指示するボタン1323bを含む画面1323を表示する。
【0056】
画面1323に含まれるボタン1323aが押下された場合、表示部10bは、エネルギー消費量の増減の入力を要求するメッセージ、消費量の増減を入力するエネルギーの種類を選択するための欄1324a、およびエネルギー消費量の増減を入力するための欄1324bを含む画面1324を表示する。一方、画面1323に含まれるボタン1323bが押下された場合、表示部10bは、ICT機器・設備の種類別の台数の入力を要求するメッセージ、ICT機器・設備の種類を入力するための欄1325a、およびICT機器・設備の種類別の台数を入力するための欄1325bを含む画面1325を表示する。
【0057】
そして、算出部10fによって特定した要因毎に環境負荷(二酸化炭素の排出量)が算出されると、表示部10bは、要因毎に算出した環境負荷、および算出した環境負荷の合成を含む画面1326を表示する。
【0058】
このように本実施形態にかかる環境負荷算出装置によれば、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定し、特定した要因毎に、情報処理システムにおいて特定された要因が影響を与える環境負荷を算出することにより、算出された環境負荷に影響を与える要因が明らかになり、算出された環境負荷を可視化することができるので、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因を網羅した環境負荷を算出することができる。
【0059】
本実施形態の環境負荷算出装置10は、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0060】
本実施形態の環境負荷算出装置10で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0061】
また、本実施形態の環境負荷算出装置10で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の環境負荷算出装置10で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0062】
また、本実施形態の環境負荷算出装置10で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0063】
本実施形態の環境負荷算出装置10で実行されるプログラムは、上述した各部(算出部10f、出力部10gなど)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体から〜プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、算出部10f、出力部10gなどが主記憶装置上に生成されるようになっている。
【符号の説明】
【0064】
10 環境負荷算出装置
10a 記憶部
10b 表示部
10c 入力受付部
10e 入出力I/F
10f 算出部
10g 出力部
20 環境情報サイト
21 環境サーバ
22 環境負荷情報DB
【先行技術文献】
【特許文献】
【0065】
【特許文献1】特開2003−296429号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定する特定手段と、
前記特定した要因毎に、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因が影響を与える環境負荷を算出する算出手段と、
を備えたことを特徴とする環境負荷算出装置。
【請求項2】
前記算出手段は、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因により排出される二酸化炭素の排出量を、環境負荷として算出することを特徴とする請求項1に記載の環境負荷算出装置。
【請求項3】
前記算出手段は、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因を示す値を取得し、前記取得した値に、要因毎に設定された換算係数を乗算して前記二酸化炭素の排出量を算出することを特徴とする請求項2に記載の環境負荷算出装置。
【請求項4】
環境負荷算出装置で実行される環境負荷算出方法であって、
前記環境負荷算出装置は、
特定手段が、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定する工程と、
算出手段が、前記特定した要因毎に、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因が影響を与える環境負荷を算出する工程と、
を含むことを特徴とする環境負荷算出方法。
【請求項5】
コンピュータを、
情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定する特定手段と、
前記特定した要因毎に、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因が影響を与える環境負荷を算出する算出手段と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定する特定手段と、
前記特定した要因毎に、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因が影響を与える環境負荷を算出する算出手段と、
を備えたことを特徴とする環境負荷算出装置。
【請求項2】
前記算出手段は、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因により排出される二酸化炭素の排出量を、環境負荷として算出することを特徴とする請求項1に記載の環境負荷算出装置。
【請求項3】
前記算出手段は、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因を示す値を取得し、前記取得した値に、要因毎に設定された換算係数を乗算して前記二酸化炭素の排出量を算出することを特徴とする請求項2に記載の環境負荷算出装置。
【請求項4】
環境負荷算出装置で実行される環境負荷算出方法であって、
前記環境負荷算出装置は、
特定手段が、情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定する工程と、
算出手段が、前記特定した要因毎に、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因が影響を与える環境負荷を算出する工程と、
を含むことを特徴とする環境負荷算出方法。
【請求項5】
コンピュータを、
情報処理システムにおいて環境負荷に影響を与える要因のうち予め設定された要因を特定する特定手段と、
前記特定した要因毎に、前記情報処理システムにおいて前記特定された要因が影響を与える環境負荷を算出する算出手段と、
として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【公開番号】特開2012−174141(P2012−174141A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−37557(P2011−37557)
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
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