説明

環形蛍光ランプの保持板及び環形蛍光ランプの包装構造

【課題】従来の環形蛍光ランプの包装では、包装材料をたくさん必要としていた。また、包装材料を少なくすると保持力も比例して弱くなるという問題があった。
【解決手段】この発明に係る環形蛍光ランプの保持板は、環形蛍光ランプを載置する載置板と、載置板の面上の同一円周上の2点を結ぶ線上に設けられ、載置板の面から環形蛍光ランプが載置された方向に突起して、環形蛍光ランプを保持する6個の突起物と、を備え、突起物は、載置板の面上の半径の異なる複数の同心円の円周上にそれぞれ設けられ、半径の異なる複数の同心円の円周上に設けられた夫々の突起物は、一つの環形蛍光ランプの外周側面を保持するとともに、一つの環形蛍光ランプより外形寸法の大きい他の環形蛍光ランプの内周側面を保持し、複6個の突起物は、それぞれの突起物の中心線が、隣接する突起物の中心線と、60度の角度を有するように設置されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、環形蛍光ランプを包装する場合に用いる環形蛍光ランプの保持版、及び、環形蛍光ランプの包装構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来例1.
従来、環形蛍光ランプを包装に用いている個装箱について説明を行う。
図22(A)は、環形蛍光ランプの個装箱内に収められた環形蛍光ランプの包装構造を示す図である。図22(B)は、環形蛍光ランプを収めた個装箱の形状を示すとともに個装箱を外装箱に収納する図である。
図22(A)において、30,32は環形蛍光ランプであり、環形蛍光ランプ30は環形蛍光ランプ32よりもランプ管の内側周囲の直径(環径)が大きい環形蛍光ランプであるため、環形蛍光ランプ32は環形蛍光ランプ30と接触することなく図22(A)のように内側にはめることができるものである。801は環形蛍光ランプ30の内側及び環形蛍光ランプ32の外側に、挿入され、環形蛍光ランプ32を環形蛍光ランプ30の内側にはめ込んだ時に環形蛍光ランプ32と環形蛍光ランプ30とが接触することを防止するクッションである。ここでは、クッション801は段ボール或いは、スポンジを材料に形成されたものとする。802は、環形蛍光ランプ30と環形蛍光ランプ32とクッション801よりなる環形蛍光ランプのセットである。
図22(B)において、803は個装箱であり、個装箱803には図22(A)のセット802が収納されている。804は、個装箱803を10個まとめたセットである。11は、外箱であり、セット804をX方向に収納する。
【0003】
また、図23に別の環形蛍光ランプの包装例を説明する。
図23において、30は環形蛍光ランプであり、805は、仕切板である。仕切板805は、環形蛍光ランプ30を積層する場合に、環形蛍光ランプ30の間に挿入して積層した環形蛍光ランプ30が接触することを防止する。806は環形蛍光ランプ30を10個積層して、それぞれの環形蛍光ランプ30の間に仕切板805を挿入したセットである。11は、外箱であり、セット806をXの方向に収納する。
【0004】
従来例2.
また、別の包装例として特許文献1の包装箱装置がある。
図24は包装箱装置の展開図、図25は2つの環径の異なる環形蛍光ランプを一緒に収納した場合の全体斜視図である。
【0005】
従来例2の発明は、例えば環径の異なる環状の環形蛍光ランプを一緒に収納する場合に、他の部材を用いずに包装箱装置底面となる面に、切り込みすることにより設けられた係止部を利用することで各々の環形蛍光ランプの固定を図ると共に、環形蛍光ランプ同士の接触を防止するようしたものである。
【0006】
従来例2の包装箱装置の構成及び製造方法について説明する。
【0007】
図24において、包装箱装置は一枚のシート状からなる板体910を組み立てて構成される。板体910は箱状の筐体を形成する上面部910aと、底面部910bと、それぞれ延設して形成される側面部911,912及び差し込み片916とを有する形状となっている。このような形状の板体910は厚手の紙部材をプレス等の加工を施すことによって形成される。
【0008】
一方、前記底面部910bの中心近傍において、複数の係止部913a,913b,914a,914b,915a,915bが、仮想点Aを中心とする円周状に配置されるように設けられている。これらの係止部913a乃至915bは、例えば長方形の形状に形成されている。また、係止部は2つで一組で且つ互いに対向して配置される。この場合、対向する長方形の対向線以外の外周線は切り込みが施されている。つまり、複数の係止部913a乃至915bは図24に示すように、底面部910bの一部である。即ち、単に底面部910bに切り込みを設けるだけで、簡単に係止部913a乃至915bを形成することができる。環形蛍光ランプを収納する際には、前記板体910の組み立て工程中または組み立てた後に、底面部910bの複数の係止部913a乃至915bを環形蛍光ランプの収納側(内側)方向に折曲すことにより、包装箱装置の使用可能状態となる。即ち、前記複数の係止部913a乃至915bは環形蛍光ランプを収納する収納室内に、突出した形状のものとなる。尚、円周状に配置された複数係止部の内側には、これらの係止部の内側を接点とする径に応じた外径を有する環状環形蛍光ランプ(小環径のもの)を収納し、一方、係止部の外側には、係止部の外側を接点とする径を有する内径の環状環形蛍光ランプ(大環径のもの)を収納する。
【0009】
包装箱装置の製造方法は、上述の板体910を用いて行う。先ず、図24に示すように板体910に設けられた波線部分(折曲線)に沿って、各面を折曲する。その後、従来の包装箱装置と同様に底面部910bの両側にある側面部912と、上面部910aと両側にある側面部911とをそれぞれ接合させて、接着剤または接着テープ等を用いて接着固定する。また、この場合、前記側面部911の両側端部から延設する各々の結合片911aを筐体内部の面に接着する。このようにして、包装箱装置を形成する。
【0010】
いま、環径の異なる2つの環状環形蛍光ランプを収納し包装するものとする。この場合、図25に示すように、底面部910bに設けられた複数の係止部913a乃至915bは包装箱装置内部側へ突出された状態となる。そして、環径の小さな環状環形蛍光ランプ921を係止部913a乃至915bの内側に収納した後、環径の大きな環状環形蛍光ランプ920を収納する。以降は、上述したように側面部911と側面部912とを、それぞれ接着を行い、最終的に差し込み片916を包装箱装置内部に挿入することにより、開口部を閉塞して2つの環状環形蛍光ランプの包装を完了する。このとき、環径の小さい環状環形蛍光ランプ921は複数の係止部913a乃至915bの内側により確実に固定され、また同時に環径の大きな環状環形蛍光ランプ920も同様に係止部913a乃至915bの外側により確実に固定される。即ち、2つの環状環形蛍光ランプ920,921は確実に固定されることから、運搬時に伴う揺れ等が生じた場合でも、接触することなく環形蛍光ランプの破損を防止することができる。
【0011】
尚、係止部の数を2つで一組とし、3組の係止部を設けたことについて説明したが、これ以上の複数組の係止部を設けるように構成しても良い。また、これらの係止部の形状は長方形だけでなく、例えば台形の形状にしても良く、確実に環状の環形蛍光ランプを係止するような形状のものであればどのような形状のものでも良い。更に、複数の係止部を、収納する環状環形蛍光ランプの環径の大きさに応じて係止部の長さ及び配置されている円径を変化させて設けるように構成しても良い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平8−183511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従来例1の図22を用いて説明した環形蛍光ランプの包装は、環形蛍光ランプ30と環形蛍光ランプ32の間にクッション801を挿入するという手間がかかる上、個装箱803にセット802を収納する手間もあった。また、個装箱803を生成するコストがかかるという問題があった。
また、従来例1の図23を用いて説明した環形蛍光ランプの包装は、環形蛍光ランプ1本毎に仕切板805を挿入する構造であったため、1つの外装箱に収納できる環形蛍光ランプの数は、図22の包装構造に比べると、少ないという問題点があった。また、仕切板805によって、積層した環形蛍光ランプ同士が接触することはないが、外箱11に収納した後、外箱11が振動すると、環形蛍光ランプ30も振動し、環形蛍光ランプ30が破損する危険性があるという問題があった。
【0014】
また、従来例2における包装では、底面部910bに環形蛍光ランプ920と921をセットした後、箱を組み立てるという手間があった。また、係止部913a〜915bは、2つで1組であり、2つの係止部は、係止部の内側を接点とする径に応じた外径を有する環形蛍光ランプを収納するので、2つの係止部の形と位置が微妙にずれると、1つの係止部だけが環形蛍光ランプと接触し、確実に環形蛍光ランプを固定することができないという問題がある。また、係止部の外側を接点とする径に応じた内径を有する環形蛍光ランプを収納するので、2つの係止部の形と位置が微妙にずれると、1つの係止部だけが環形蛍光ランプと接触し、確実に環形蛍光ランプを固定することができないという問題がある。
【0015】
このため、本発明は以下のことを目的とする。
環形蛍光ランプを包装する包装構造を簡単にし、包装物を生産するコストを低くする。また、セットした環形蛍光ランプを確実に固定するような構造にし、包装物を振動させても、環形蛍光ランプが振動しないようにする。また、少ない包装物でたくさんの環形蛍光ランプを包装できるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この発明に係る環形蛍光ランプの保持板は、
環形蛍光ランプを載置する載置板と、
上記載置板の面上の同一円周上の2点を結ぶ線上に設けられ、上記載置板の面から上記環形蛍光ランプが載置された方向に突起して、上記環形蛍光ランプを保持する6個の突起物と、を備え、
上記突起物は、上記載置板の面上の半径の異なる複数の同心円の円周上にそれぞれ設けられ、上記半径の異なる複数の同心円の円周上に設けられた夫々の上記突起物は、一つの上記環形蛍光ランプの外周側面を保持するとともに、上記一つの環形蛍光ランプより外形寸法の大きい他の上記環形蛍光ランプの内周側面を保持し、
上記複6個の突起物は、それぞれの突起物の中心線が、隣接する突起物の中心線と、60度の角度を有するように設置されていることを特徴とする。
【0017】
この発明に係る環形蛍光ランプの保持板は、
環形蛍光ランプを載置する載置板と、
上記載置板の面上の同一円周上の2点を結ぶ線上に設けられ、上記載置板の面から上記環形蛍光ランプを保持する複数の突起物と、を備え、
上記突起物は、同一円周上の2点を結ぶ線を折り曲げ線として上記載置板の一部を切り込んで曲げることにより形成された切抜舌部を有し、
上記切抜舌部は台形状であり、上記突起物は上記切抜舌部を上記円周の外側方向に二つ折りにして形成され、上記環形蛍光ランプの内周側面を4点で保持することを特徴とする。
【0018】
この発明に係る環形蛍光ランプの保持板は、
環形蛍光ランプを載置する載置板と、
上記載置板の面上の同一円周上の2点を結ぶ線上に設けられ、上記載置板の面から上記環形蛍光ランプを保持する複数の突起物と、を備え、
上記突起物は、同一円周上の2点を結ぶ線を折り曲げ線として上記載置板の一部を切り込んで曲げることにより形成された切抜舌部を有し、
上記突起物は上記切抜舌部を上記円周の外側方向に二つ折りにして形成され、二つ折りの折り曲げ部を境に上記載置板側の突起物よりも先端部側の突起物のほうの幅が小さく、上記環形蛍光ランプの内周側面を4点で保持することを特徴とする。
【0019】
この発明に係る環形蛍光ランプの包装構造は、上記環形蛍光ランプの保持板を載置板の面と直交する方向に複数並べて包装することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
この発明に係る環形蛍光ランプの保持板は、環形蛍光ランプを包装する包装構造を簡単にし、包装物を生産するコストを低くすることができる。また、セットした環形蛍光ランプを確実に固定するような構造にし、包装物を振動させても、環形蛍光ランプが振動しないようにする。また、少ない包装物でたくさんの環形蛍光ランプを包装することができる。
【0021】
この発明に係る環形蛍光ランプの包装構造は、平板の面と直行する方向に環形蛍光ランプの保持板を述べた。このため、一度にたくさんの環形蛍光ランプを包装することができる効果がある。また、従来例1で説明した包装構造よりも1つの保持板に搭載できる環形蛍光ランプの個数が多いので、箱の数を少なく、たくさんの環形蛍光ランプを運ぶことが可能となり、運搬の手間が従来よりも省けるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施の形態1における突起物を備えた平板の一例を説明する図。
【図2】図1の平板が備えた突起物を平板とほぼ垂直になるように折り曲げた例を示す図。
【図3】図2の折り曲げた突起物をさらに2つ折りにした例を示した図。
【図4】図1における突起物15bを拡大した図。
【図5】突起物15bを平板10とほぼ垂直になるように折り曲げる過程を説明する図。
【図6】図5の突起物15bをさらに、2つ折りにする過程を説明する図。
【図7】6つの突起物を備えた平板10に直径の異なる環形蛍光ランプを搭載した例を示す図。
【図8】A)、(B)環形蛍光ランプの寸法を示す図。
【図9】図1に示した突起物の寸法を説明する図。
【図10】図7の環形蛍光ランプを搭載した平板10の一部を拡大した図。
【図11】(A)突起物14aの正面図。(B)突起物14aと環形蛍光ランプの接点を示す図。
【図12】実施の形態2における突起物の一例を示す図。
【図13】(A)実施の形態3における別の形状の突起物を示す図。 (B)(A)の突起物を2つに折り曲げた図。 (C)(B)の突起物と環形蛍光ランプの接点を説明する図。
【図14】(A)実施の形態3における別の形状の突起物を示す図。 (B)(A)の突起物を2つに折り曲げた図。 (C)(B)の突起物と環形蛍光ランプの接点を説明する図。
【図15】実施の形態4の円に外接する突起物の例を示す図。
【図16】実施の形態4の円に外接する突起物の例を示す図。
【図17】図16の突起物を組み立てた状態を説明する図。
【図18】実施の形態4の円に外接する突起物の例を示す図。
【図19】実施の形態4の円に外接する突起物の例を示す図。
【図20】実施の形態5の平板の両面に突起物を有する例を示す図。
【図21】実施の形態6の環形蛍光ランプの包装構造の一例を示す図。
【図22】(A)従来例1の環形蛍光ランプを包装する例を示す図。 (B)従来例1の環形蛍光ランプを包装する例を示す図。
【図23】従来例1の環形蛍光ランプを包装する例を示す図。
【図24】従来例2における環形蛍光ランプの包装構造を説明する図。
【図25】図24の構造をした環形蛍光ランプの包装箱に環形蛍光ランプを配置した例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施の形態1.
以下に、図を用いてこの発明の環形蛍光ランプの保持板の一例を説明する。
図1は、実施の形態1における環形蛍光ランプの平板を組み立てる前の構造図を示す一例である。
図1において、10は保持板の一例である平板(載置板)であり、正方形をしている。そして、平板10は、周囲の一部を切り欠いた切り欠き部40を有している。切り欠き部40は、積層した平板10を収納した外箱より平板10を取り出す際に手を掛ける部分である。14a,14b,14cは、円B13に内接する台形状の突起物であり、円B13の円周上の点13a、点13bの2点を結ぶ線上に設けられている。一方、15a,15b,15cは円A12に内接する台形状の突起物であり、円A12の円周上の点12a、点12bの2点を結ぶ線上に設けられている。円A12と円B13とは異なる半径rAと、rBを有し半径の大きさは、rA>rBである。
図2は、図1に示した突起物を平板の一部を切り込んで折り曲げた状態を示す図である。
図2において、10aは平板10の環形蛍光ランプを搭載する面である。他の符号は、図1と同じである。
図3は、図2の折り曲げた突起物をさらに、二つ折りにした状態を示す図である。
図4は、図1に示した突起物の一つを拡大した図である。図4では突起物の代表として突起物15bの拡大図を示しているが、他の突起物15a,15c及び突起物14a〜14cも突起物15bと同じ形状をしており、符号で示された要素と同じ要素を有するものとする。
図5,図6は、図4の突起物15bが図3の状態になるまでの経過状態を示す図である。
【0024】
図4の突起物15bは、円A12の円周上の点12aと点12bとを結ぶ直線の一部に折り曲げ線20を備え、さらに、突起物15bを二つ折りにする折り曲げ線24とを有する。また、切り込み部22を有する。突起物15bは、図4の太線で示した線を平板10より切り込んで(つまり、突起物15bは、折り曲げ線20のみが平板10とつながっている)用いる構造をしている。
図5(A)は、図4の太線で示した線を切り込んだ突起物15bを折り曲げ線20をたに折りにして折り曲げ、図2のように突起物15bが平板10に対してほぼ垂直になった状態を示している。環形蛍光ランプは、突起物15bが平板10に対してほぼ垂直になった面に搭載する。突起物15bは切抜舌部でもあるが、「突起物」と名称を統一して説明する。図5(A)は、突起物15bを円A12の内側から見た正面図である。図5(B)は、図5(A)の突起物15bを斜めから見た斜視図である。図5(B)より分かるように、切り込み部22は折り曲げ線20よりも突き出している。また、図5(C)は、図5(A)を円A12の外側から見た正面図である。図5(C)より明らかなように、切り込み部22は平板10より突起物のある面10aとは反対の面に飛び出している。図5(D)は、図5(A)の突起物15bを上から見た図である。図5(D)より分かるように、突起物15bを折り曲げ線20でたに折りにすると、平板10より切り込み部22が、図5(B),図5(C)のように飛び出す構造であるため、元々切り込み部22のあった後に切り込んだ所に隙間ができている。隙間は、突起物15bの先端部を挿入する舌端挿入口26である。
図6(A)は、図5(A)の状態の突起物15bを折り曲げ線24でたに折りに折り曲げた図であり、折り曲げた突起物15bを円A12の内側から見た正面図である。図6(B)は、図6(A)の状態の突起物15bを斜めから見た斜視図である。図6(B)より
判るように、突起物15bは折り曲げ線24をたに折りにして、突起物15bが円A12の外側に向かって折り曲がるように折り曲げられ、平板10を形成する板が2枚重なる構造をしている。図6(C)は、図6(A)の突起物15bを円A12の外側から見た正面図である。図6(C)では、折り曲げられた突起物15bの先端部が舌端挿入口26に挿入されていることを示している。図6(D)は、図6(C)に示した突起物15bを上か見た図である。図6(D)よりわかるように、突起物15bの先端が舌端挿入口26に挿入され、舌端挿入口26がふさがっている。
図5に示したように、突起物15a〜15c、突起物14a〜14cを組み立てると図2のようになり、図6に示したように、突起物15a〜15c、突起物14a〜14cを組み立てると図3のようになる。
【0025】
図7は、図3に示した平板10の面10aに環形蛍光ランプ内側周囲の直径(環径)の異なる環形蛍光ランプ3つを搭載した例を示す図である。
図7において、30,32,34は、環形蛍光ランプであり、直径の大きさの関係は、30<32<34の関係である。10bは平板10の面10aに対する反対の面である。 図8(A)(B)は、市販されている環形蛍光ランプの寸法を示す図である。
図8(A)において、Bは環形蛍光ランプの外側の直径であり、Aは環形蛍光ランプの内側の直径(環径)であり、Dは環形蛍光ランプの管径を示す。
図8(B)において、種別が「FCL40/38」は、図7の環形蛍光ランプ30に該当し、種別「FCL32/30」は、図7の環形蛍光ランプ32に該当し、種別「FLC30/28」は、図7の環形蛍光ランプ34に該当する。
図9は図1に示した平板10に寸法を追記した図である。
図10は、図7に示した環形蛍光ランプを搭載した平板10の一部を拡大した図である。
図10に示されているように環形蛍光ランプ34は、突起物14a及び突起物14cの内側に保持されるように平板10に搭載されている。また、環形蛍光ランプ32は、突起物14a,突起物14cの外側かつ突起物15aの内側つまり、突起物14a,突起物14cと突起物15aに挟まれて保持されるように平板10に搭載されている。また、環形蛍光ランプ30は、突起物15aの外側に保持されるように平板10に搭載されている。
【0026】
図8及び図9に示した寸法を用いて環形蛍光ランプ30,環形蛍光ランプ32,環形蛍光ランプ34が図7及び図10のように平板10に搭載されることを説明する。
図8(B)によると寸法Dは、環形蛍光ランプ30,環形蛍光ランプ32,環形蛍光ランプ34共通の寸法であり、最大で33mmである。また、寸法Bは、環形蛍光ランプ30では381mm、環形蛍光ランプ32では307mm、環形蛍光ランプ34では233mmである。また、寸法Aは、環形蛍光ランプ30では、標準値で315mm、環形蛍光ランプ32では標準値で241mm、環形蛍光ランプ34では標準値で167mmとなっている。図9に示す平板10は図8に示した寸法である環形蛍光ランプ30、環形蛍光ランプ32、環形蛍光ランプ34を搭載することを想定し、円Aと内接する突起物15a〜15cおよび円Bと内接する突起物14a〜14cの寸法を図9に示す寸法とした。図9に示した寸法の詳細を以下に説明する。
【0027】
図9に示す平板10は、円Aと内接する突起物15a〜15c及び円Bと内接する突起物14a〜14cの6個の突起物を有している。6個の突起物は、それぞれの突起物の中心線が、隣接する突起物の中心線と、60度の角度を有するように設置されている。また、それぞれの突起物は、舌端挿入口26に挿入される突起物の先端部の幅が20mmとなっている。また、切り込み部22の幅は25mmであるため、舌端挿入口26の幅も25mmである。このため、舌端挿入口26に挿入される幅20mmである突起物の先端部は、容易に舌端挿入口26に差し込むことが可能である。また、折り曲げ線20は、幅17.5mmである。また、切り込み部22の高さは4mmであるので、舌端挿入口26の高さは4mmとなり、平板10を形成する板の厚みが2mm程度であれば、突起物の先端部を舌端挿入口26へ挿入する動作をスムーズに行うことが可能である。円Aよりも直径の小さい円Bに内接する突起物14a〜14cは、円Bの中心点から突起物の先端部までの長さh1が44mm、突起物の先端部から折り曲げ線20までの長さh2は40mm、折り曲げ線24から折り曲げ線20までの長さh3は34mmである。突起物の先端部から折り曲げ線24までの長さ(h2)と、折り曲げ線24から折り曲げ線20までの長さh3の差は40mm−34mmで6mmであるため、折り曲げ線24をたに折りにした場合、突起物の先端部は、舌端挿入口26に6mm挿入することが可能である。このため、高さ4mmの舌端挿入口26に挿入された突起物の先端部ははずれにくいと考えることができる。また、円Bと内接する突起物14a〜14cを図3に示した状態にした場合、円Bの中心点から平板10に対してほぼ垂直に立てられた突起物までの長さは44mm(h1)+40mm(h2)+34mm(h3)より、118mmであることが判る。このため円Bと内接する突起物14a〜14cの内側に位置するように平板10に搭載できる環形蛍光ランプの寸法は、寸法Bが118mm×2=236mmより小さい環形蛍光ランプである。図8(B)を見ると寸法Bが236mm以下である環形蛍光ランプは環形蛍光ランプ34である。このため、環形蛍光ランプ34は図7及び図10に示すように円Bと内接する突起物14a〜14cの内側に保持されるように平板10に搭載することが可能である。また、図8(B)の種別「FCL20/18」も寸法Bが213mmであるため、円Bと内接する突起物14a〜14cの内側に保持されるように平板10に搭載することが可能である。
また、図9の15a〜15bは円Aの中心点から突起物の先端までの長さがxmmであり、その他の寸法は、上記に説明した円Bと内接する突起物14a〜14cと同じ寸法である。寸法xについては以下の様に考え決定する。なお、円Aと円Bの中心点は同じであるものとする。
円Aと内接する突起物15a〜15cと円Bと内接する突起物14a〜14cの間に挟まれて保持されるように、環形蛍光ランプを平板10に搭載する場合を考える。この実施の形態1で使用する環形蛍光ランプの寸法Dは図8(B)より最大で33mmであるので、円Aと内接する突起物15a〜15cと円Bと内接する突起物14a〜14cとの間は、33mm以上であれば環形蛍光ランプを搭載することができる。また、平板10は一辺が380mmの正方形の形をしている。円A12、円B13の中心点(円A12、円B1提3は図1を参照)は、平板10の正方形の中心点でもある。突起物15a〜15cは円Aの中心点から切り込み部22の端部までの長さが380mm/2の190mmの長さの中に収まるように設計する。更に、突起物15a〜15cの外側に環形蛍光ランプを保持するように平板10に環形蛍光ランプを搭載するが、平板10に環形蛍光ランプが完全に搭載されるように図9の寸法yは、寸法Dと同じか、それ以上の長さが必要である。寸法Dは図8(B)より最大33mmであるので、寸法yも少なくとも33mmは必要である。突起物15a〜15cの寸法は寸法x以外は、突起物14a〜14cの寸法と全く同じである。このため、寸法x以外の寸法の合計は、40mm(h2)+34mm(h3)+33mm(y)=107mmである。さらに、円Bと内接する突起物14a〜14cと円Aと内接する突起物15a〜15cの間に挟むように環形蛍光ランプを搭載するので、円Aと内接する突起物15a〜15cは、円Bと内接する突起物14a〜14cよりも、円A(円B)の中心点から33mm以上離れていなければならない。つまり、円Aと円Bの半径の差は、少なくとも33mmとなり、突起物15a〜15cの寸法xは、44mm(h1)+33mm=77mm以上であればいいということになる。しかし、突起物15a〜15cは、円Aの中心点から切り込み部22の端部までの長さが380mm/2−33mm(y)の157mmの長さの中に収まるように設計するので、寸法x+40mm+34mm≦157mmかつ、寸法x≧77mmとすると、寸法xは最大で83mm、最小で77mmである。
以上のように、寸法xは77mm以上83mm以下であるので、この実施の形態1では、寸法xを80mmとする。寸法xを80mmとした場合、円Bと内接する突起物14a〜14cと円Aと内接する突起物15a〜15cの間に挟むように保持する環形蛍光ランプは、寸法Aが118mm(44mm(h1)+40mm(h2)+34mm(h3))×2=236mm以上であり、寸法Bが152mm(80mm(x)+40mm(h2)+34mm(h3))×2=308mm以下である環形蛍光ランプでなければならない。
図8(B)より上記寸法を満たす環形蛍光ランプは寸法Aの標準値が241mmであり、寸法Bの最大値が307mmである環形蛍光ランプ32である。さらに、円Aと内接する突起物15a〜15cの外側に保持されるように平板10に搭載される環形蛍光ランプの寸法Bは、(80mm(x)+40mm(h2)+34mm(h3))×2=308mm以上であるため、図8(B)より、一番外側に配置される環形蛍光ランプは、環形蛍光ランプ30である。
【0028】
次に、突起物14aを一例に用いて、平板10に搭載された環形蛍光ランプ32がどのように突起物14aに保持されるか図を用いて説明する。
図11(A)は、折り曲げ線24をたに折りにして突起物14aの先端部を舌端挿入口26に挿入した状態を示した図である。図11(B)は、図11(A)のA−A断面図である。図11(B)に示されているように環形蛍光ランプ32は、突起物14aと点a、点b、点c、点dの4つの点に接触し、保持されている。従来例2で説明した環形蛍光ランプ921と係止部13a、13bは、それぞれ1点が接触する。つまり、一組の係止部は環形蛍光ランプと2点が接触する。このため、4点の接触点で環形蛍光ランプを保持する突起物を有する平板10は、従来例2より環形蛍光ランプを保持する力が強く、環形蛍光ランプを平板10に搭載した後に、平板10が振動しても環形蛍光ランプが振動することを防ぐ効果がより大きい。
【0029】
以上のように実施の形態1では、保持板である平板上に中心点を持つ円周上に設けた突起物により、環形蛍光ランプを保持することを特徴とする環形蛍光ランプの保持板について説明を行った。また、円周から中心に向かって内接して伸び、内接する2点を結ぶ辺は、折れ線、他の3点は切り込み線からなる平板と一体の台形状の切り込み部、切り抜き部からなる突起物である環形蛍光ランプの保持板について説明を行った。また、同心円上に設けた複数の突起物により環形蛍光ランプを保持する環形蛍光ランプの保持板について説明を行った。また、半径の異なる同心円に対して内接するそれぞれの複数個の突起物をそれぞれ別々の位置に配することによって、環径の異なる環形蛍光ランプを保持する保持板について説明を行った。
また、台形状の突起物を中心から外側方向に2つ折りにすることによって、4点から成る保持点で環形蛍光ランプを保持する突起物を保持する保持板について説明を行った。
【0030】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、台形状をした突起物の折り曲げ線24をたに折りにした突起物の一例を説明した。この実施の形態2では突起物を2つに折り曲げずに切抜舌部を形成する一例を説明する。
図12は、実施の形態2における突起物を備える保持板の一例を示す図である。図12において、115a〜115c及び114a〜114cは突起物である。図12の115a〜115cは上記図2の円A12と内接する突起物15a〜15cと類似しているが、2つに折り曲げない構造としている点が異なり、突起物の高さhは、平板10に搭載する環形蛍光ランプの管径である寸法Dの最大値よりも大きくなるように(寸法Dは図8(A)より、最大33mmである)33mm以上としている。また、図12の突起物114a〜114cは図2の円B13と内接する突起物14a〜14cと類似しているが、2つに折り曲げない構造としている点が異なる点である。突起物114a〜114cも突起物115a〜115cと同様に突起物の高さは、寸法Dの最大値よりも大きくなるように33mm以上としている。図12に示した平板10は、上記実施の形態1の図7と同じように、直径がそれぞれ異なる3つの環形蛍光ランプを搭載することが可能である。しかし、図12に示す突起物115a〜115c,114a〜114cは2つに折り曲げない構造としているため、環形蛍光ランプを搭載した場合に各突起物が接する点は2点であり、上記実施の形態1で説明した突起物よりも保持力が多少衰えることが考えられる。しかし、突起物の構造を容易にしたため、保持板を形成する工程は上記実施の形態1で説明した平板よりも容易である。
【0031】
また、図12の突起物は、台形状をしており幅の太い辺が平板10と一体となり、その他の辺は平板10より切り離される関係にある。しかし、逆台形の形状をした突起物であっても構わない。逆台形とは幅の狭い辺が平板10と一体となり、その他の辺が平板10より切り離される関係にある。図12に示した台形状の突起物を180度回転させたイメージが逆台形の突起物の形状である。
逆台形の形状をした突起物を備えた平板10に環形蛍光ランプを搭載した場合、突起物と環形蛍光ランプの接する点は2点である。しかし、平板10に搭載した環形蛍光ランプを突起物より抜き去ろうとした場合、突起物は環形蛍光ランプを抜き去ろうとしている方向に向かって突起物の幅が広がっている。このため、環形蛍光ランプが突起物より抜けにくくなり、2つに折り曲げない構造の突起物であっても、平板10に搭載した環形蛍光ランプを抜けにくくする効果は十分であると考えられる。
【0032】
実施の形態3.
この実施の形態3では、上記実施の形態1で説明した台形状の突起物、また、上記実施の形態2で説明した逆台形状の突起物とは異なる形状の突起物について説明を行う。
図13は、実施の形態3における突起物の一例を説明する図である。図13(A)は、別の形状の突起物の一例を示す図である。図13(A)において、16は突起物であり、凸レンズを上下に二つ組み合わせたような形状の突起物である。161は折り曲げ線である。162は切り込み部であり、163は差込部である。164は折り曲げ線である。なお、この実施の形態3で説明する突起物は実施の形態1で説明した突起物とその形状が異なるだけであり、平板の面上の同一円周上の2点を結ぶ線上に設けられることと、突起物の一部をたに折りにして切抜舌部を構成する点では、上記実施の形態1と同じであるものとする。図13(B)は、折り曲げ線164をたに折りにして平板10に対して突起物16がほぼ垂直になるようにするとともに、折り曲げ線161をたに折りにした状態を突起物16が内接する円の外側から見た正面図である。折り曲げ線164をたに折りにすると、切り込み部162が平板10の下側へ退避して、平板10に、図5(D)の舌端挿入口26のような隙間ができる。折り曲げ線161をたに折りにして隙間に差込部163を挿入する。図13(B)のB−B断面図が図13(C)である。図13(C)では、環形蛍光ランプ36を突起物の外側に保持するように平板10に搭載する。環形蛍光ランプ36は、突起物16の点16aと点16bの2点が突起物16に接する。環形蛍光ランプ36と突起物16の接する点は2点であるが、平板10に搭載された環形蛍光ランプ36を抜き去る方向に向かって突起物16の幅は広がっているため、環形蛍光ランプ36は突起物16よりはずれにくくなることが考えられる。このように、突起物16は図13(A)のように凸レンズを2枚上下につなげたような形状であっても構わない。
【0033】
また、突起物は図14(A)に示したような形状であっても構わない。図14(A)において、18は突起物であり、図13(A)に図示したように凸レンズの形状をした突起物を上下に2枚重ねたような形状であるが、突起物181は、突起物182のよりも幅の小さい形状をしていることが特徴である。183は折り曲げ線であり、185も折り曲げ線であり、184は切り込み部である。図14(B)は凸レンズ型の突起物181を折り曲げ線183でたに折りにした円の外側から突起物18を見た正面図である。折り曲げ線185をたに折りに折り曲げて平板10に対して突起物18がほぼ垂直になるように立てると、切り込み部184が平板10の下側に退避して、平板10に図5(D)の舌端挿入口26のような隙間ができる。その隙間に凸レンズ型の突起物181の先端部を挿入した図が図14(B)である。凸レンズ型の突起物181は、その先端を挿入口に挿入するため、凸レンズ型の突起物182よりも若干高さが必要となるので、h1<h2と関係となる。図14(B)のC−C断面図が図14(C)である。環形蛍光ランプ36を突起物18の外側に保持するように平板10に搭載すると、環形蛍光ランプ36と突起物18は点18aと点18bと点18cと点18cの4点で接する。このため、図13で示した突起物16よりも2点多く環形蛍光ランプ36と接するため、更に保持力が増すことが考えられる。
【0034】
以上のように、突起物の形状は台形或いは逆台形に限らず、実施の形態3で説明したような形状の突起物であっても構わない。
【0035】
実施の形態4.
上記実施の形態1〜実施の形態3において説明を行った突起物の一例は、円周上の2点を結ぶ線上に内接するように設けられていた。この実施の形態4では、平板の面上の円に外接する突起物の一例について説明を行う。
図15は、実施の形態4における円に外接する突起物を有する平板の一例を示す図である。
図15において、突起物15a〜15cは、図1に示した円A12と接点12a、接点12bの2点で内接する突起物である。214a〜214cは円B13と点13a、点13bの2点で外接する突起物である。214a〜214cは、逆台形の形状をしており、上記実施の形態3の図12に図示した114a〜114cの逆台形の形状をした突起物と類似する突起物である。突起物214a〜214cは、実線で示した辺を平板10より切り離し、点線で示した線をたに折りにして突起物214a〜214cが平板10に対してほぼ垂直となるようにする。突起物214a〜214cは、内側及び外側に環形蛍光ランプを保持することが可能である。
【0036】
また、円と外接する別の形状の突起物の例を説明する。
図16は、実施の形態4における円と外接する突起物の一例を示す図である。
図16において、円A12に内接する突起物15a〜15cは、実施の形態1に示した円A12と内接する突起物15a〜15cと同じ突起物である。314a〜314cは、円B13に外接する突起物であり、円B13と点13aと点13bの2点が接している。突起物314a〜314cは図15の突起物214a〜214cと同様に逆台形の形状をしている。しかし、突起物314a〜314cは、折り曲げ線320以外の辺を平板10より切り離した後、折り曲げ線320をたに折りにして、突起物314a〜314cが平板10とほぼ垂直になるようにした後、更に、折り曲げ線324をたに折りにして、上記実施の形態1の突起物14a〜14cの様に突起物の4つの点が環形蛍光ランプに接触し保持することができる形状とした(実施の形態1の図11(B)に突起物14aの点a,b,c,dの4つの点が環形蛍光ランプ32と接触し保持していることを説明する図がある)。また、切り込み部322は、折り曲げ線320をたに折りにすることによって平板10の下側へ退避し、図5(D)の舌端挿入口26のような挿入口が平板10にできる。折り曲げ線324を円B13の内側に向かってたに折りにして差込部323を挿入口に挿入する。図17に差込部323を挿入口に挿入した時の突起物314bを円の内側より見た正面図を示す。突起物314a〜314cが外接する円B13の外側に環形蛍光ランプを保持するように平板10に搭載すると、上記実施の形態1の図11に示したように、環形蛍光ランプと突起物314a〜314cは4つの点で接する。このため、1つの突起物において、4つの点によって保持された環形蛍光ランプは、抜けにくくなる。また、振動しにくくなる。
【0037】
また、図15と図16では、円A12に内接する突起物と円B13に外接する突起物とが1つの平板10に混在する例を説明した。しかし、図18に示すように円A12及び円B13に外接する突起物を有する平板10であっても構わない。図18において、突起物214a〜214cは、図15の突起物214a〜214cと同じであり、215aは、円A12に外接する突起物である。突起物215a〜215cは点12aと点12bの2点で円A12接する。突起物215a〜215cは、折り曲げ線220以外の辺を平板10より切り離し、折り曲げ線220をたに折りにして平板10に対して突起物215a〜215cがほぼ垂直になるようにする。突起物215a〜215cは、逆台形の形状をしており、平板10に搭載された環形蛍光ランプを抜き去る方向へ移動させようとすると、突起物215a〜215cのそれぞれと環形蛍光ランプとが接している点よりも環形蛍光ランプが移動する方向に突起物の幅が広くなっているため、環形蛍光ランプを抜きにくい構造となっている。
【0038】
図18では突起物を2つに折り曲げない構造の突起物を説明したが、図9のように突起物を2つに折り曲げる構造としても構わない。図19において、314a〜314cは、図16の突起物314a〜314cと同じ突起物であり、315a〜315cは円A12に点12aと点12bとで外接する突起物である。突起物315a〜315cは、突起物314a〜314cと同じ形状の突起物である。このように、円に外接する2つ折りにする構造の突起物を有する平板10であっても、環形蛍光ランプを保持することが可能である。
【0039】
実施の形態5.
上記実施の形態1で説明した突起物を有する平板10は、図7のように平板10の片面に突起物を有し、突起物を有する面に環形蛍光ランプを搭載し、環形蛍光ランプを保持している例を説明した。しかし、突起物は、平板10の両方の面に有するようにすることが可能である。この実施の形態5では平板10の両方の面に突起物を有し、環形蛍光ランプを平板10の両面に保持する例を説明する。
【0040】
図20は平板10の両方の面に突起物がある一例を示す図である。図20において、平板10は、片方の面に突起物15aを有し、別の面に突起物415aを有している。突起物15a及び突起物415aは、上記実施の形態1における突起物15aと同じ突起物である。また、図20では、平板10はそれぞれの面に突起物を1つ備えているように図示したが、図3に示したように平板10は一方の面に円Aと内接する突起物15a〜15cと円Bと内接する突起物14a〜14cの6つの突起物を備え、更に、もう一方の面に突起物415a〜415c、突起物414a〜414cの6つの突起物を備えるものとする。突起物415a〜415cは、円Aと内接する突起物15a〜15cと同じ突起物であり、突起物414a〜414cは、円Bと内接する突起物14a〜14cと同じ突起物であるとする。両方の面に突起物を備えた平板10は、それぞれの面に直径の異なる3つの環形蛍光ランプを搭載し、1つの平板10で合計6つの環形蛍光ランプを搭載することが可能である。6つの環形蛍光ランプを搭載した平板10は、箱11のx方向に挿入され梱包される。
【0041】
このように、平板10は片面だけでなく両面に突起物を備えることが可能である。突起物を両面に備えることにより1つの平板が保持することができる環形蛍光ランプの本数を多くできる。
【0042】
実施の形態6.
実施の形態6では環形蛍光ランプの包装構造の一例について説明を行う。
図21は、環形蛍光ランプの包装構造の一例を示す図である。図21において、直径の異なる3つの環形蛍光ランプを搭載した平板10を1セットとし、平板10a〜10iを平板10と同じセットにする。平板10,10a〜10iを積層してx方向に箱11に挿入し梱包する。環形蛍光ランプを搭載した平板10を積層構造にすることによって、一つの箱に複数セットを梱包することができる。また、平板10が備える突起物は、環形蛍光ランプを搭載した平板10を積層構造としたときに、環形蛍光ランプがすぐ上の平板10に直接接触しないよう突起物の高さを環形蛍光ランプの管径よりも多少大きめに設計してある。図11(A)の高さHは、環形蛍光ランプの管径よりも少し大きめに設計しておく。例えば図8によると寸法Dは最大で33mmである。図9によると高さh3は34mmであり、環形蛍光ランプの管径の最大値よりも1mm大きく設計されている。このため、図21の様に環形蛍光ランプを搭載した平板10を積層構造にしても、突起物15a〜15cおよび突起物14a〜14cがすぐ上の平板10を支持するので環形蛍光ランプは直接積層された平板10に接触することがない。このため、環形蛍光ランプが平板10と接触して圧力がかかることによって破損する恐れがなくなる。
【0043】
また、図21では1セットを上下に複数セット重ねる構造としたが、1セットを左右に複数重ねる構造にして箱11に梱包することも可能である。
また、平板10を従来例2の図24の底面部910bと置き換えるようなイメージで、平板10の周囲に側面部と上面部をつけて、箱状の包装構造としてもかまわない。
また、載置板は、必ずしも平板でなくてもかまわない。例えば、上記実施の形態1から5で説明した環形蛍光ランプは、搭載板の一例である平板10に環形蛍光ランプを搭載した場合に、平板10の平らな表面と環形蛍光ランプとはほぼ隙間の無い状態で接触していた。しかし、例えば、環形蛍光ランプを平板10のように平らな面に搭載した場合に、平板10の搭載面と環形蛍光ランプとが所定の角度を有して隙間のある状態で接触するような形状をした環形蛍光ランプについては、環形蛍光ランプの形状に対応して、載置板が搭載する環形蛍光ランプの形状に合うような載置板であるものとする。
【符号の説明】
【0044】
10 平板、10a (環形蛍光ランプを搭載する)面、11 (外)箱、12 円A
、13 円B、12a,12b (円Aの円周上の)点、13a,13b (円Bの円周
上の)点、14a〜14c (円Bと内接する)突起物、15a〜15c (円Aと内接
する)突起物、16,18 突起物、16a,16b
接点、18a〜18d (接)点、20 折り曲げ線、22 切り込み部、24 折り
曲げ線、26 舌端挿入口、30,32,34,36 環形蛍光ランプ、40 切り欠き
部、115a〜115c,114a〜114c 突起物、161 折り曲げ線、162
切り込み部、163 差込部、164 折り曲げ線、181,182 (凸レンズ型の)
突起物、183 折り曲げ線、184 切り込み部、185 折り曲げ線、214a〜2
14c 突起物、215a〜215c 突起物、220 折り曲げ線、314a〜314
c 突起物、320 折り曲げ線、322 切り込み部、323 差込部、324 折り
曲げ線、415a 突起物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
環形蛍光ランプを載置する載置板と、
上記載置板の面上の同一円周上の2点を結ぶ線上に設けられ、上記載置板の面から上記環形蛍光ランプが載置された方向に突起して、上記環形蛍光ランプを保持する6個の突起物と、を備え、
上記突起物は、上記載置板の面上の半径の異なる複数の同心円の円周上にそれぞれ設けられ、上記半径の異なる複数の同心円の円周上に設けられた夫々の上記突起物は、一つの上記環形蛍光ランプの外周側面を保持するとともに、上記一つの環形蛍光ランプより外形寸法の大きい他の上記環形蛍光ランプの内周側面を保持し、
上記複6個の突起物は、それぞれの突起物の中心線が、隣接する突起物の中心線と、60度の角度を有するように設置されていることを特徴とする環形蛍光ランプの保持板。
【請求項2】
環形蛍光ランプを載置する載置板と、
上記載置板の面上の同一円周上の2点を結ぶ線上に設けられ、上記載置板の面から上記環形蛍光ランプを保持する複数の突起物と、を備え、
上記突起物は、同一円周上の2点を結ぶ線を折り曲げ線として上記載置板の一部を切り込んで曲げることにより形成された切抜舌部を有し、
上記切抜舌部は台形状であり、上記突起物は上記切抜舌部を上記円周の外側方向に二つ折りにして形成され、上記環形蛍光ランプの内周側面を4点で保持することを特徴とする環形蛍光ランプの保持板。
【請求項3】
環形蛍光ランプを載置する載置板と、
上記載置板の面上の同一円周上の2点を結ぶ線上に設けられ、上記載置板の面から上記環形蛍光ランプを保持する複数の突起物と、を備え、
上記突起物は、同一円周上の2点を結ぶ線を折り曲げ線として上記載置板の一部を切り込んで曲げることにより形成された切抜舌部を有し、
上記突起物は上記切抜舌部を上記円周の外側方向に二つ折りにして形成され、二つ折りの折り曲げ部を境に上記載置板側の突起物よりも先端部側の突起物のほうの幅が小さく、上記環形蛍光ランプの内周側面を4点で保持することを特徴とする環形蛍光ランプの保持板。
【請求項4】
上記請求項1〜3いずれかに記載の環形蛍光ランプの保持板を載置板の面と直交する方向に複数並べて包装することを特徴とする環形蛍光ランプの包装構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2011−63316(P2011−63316A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−252419(P2010−252419)
【出願日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【分割の表示】特願平11−368672の分割
【原出願日】平成11年12月27日(1999.12.27)
【出願人】(591015625)オスラム・メルコ株式会社 (123)
【Fターム(参考)】