説明

甘味料、甘味料の製造方法およびその応用

本願の開示内容は、高甘味度甘味料および味覚修飾組成物を含む甘味料に関する。本発明の他の態様においては、高甘味度甘味料、味覚修飾組成物および増量物質を含む甘味料である。さらなる開示内容は、本発明の甘味料の製造方法および当該甘味料の使用方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2008年5月9日に出願された名称「甘味料、甘味料の製造方法およびその応用」の米国仮出願番号第61/127,124号の利益を主張し、それは出典明示により本明細書の一部とされる。
【0002】
(分野)
本発明は、高甘味度甘味料と味覚修飾組成物を含む甘味料に関する。本発明は、さらに、当該甘味料の製造方法および使用方法に関する。本発明は、高甘味度甘味料、味覚修飾組成物および増量剤を含む甘味料、ならびに当該甘味料の製造方法および使用方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
消費者はしばしば、自身が消費する食品に成分を添加し、彼らの好みの個人的嗜好にそれらの食品をカスタマイズする。例えば、消費者は、飲料または食料品の甘味の質を高めるために、一般的にはスクロース(テーブル・シュガー)、結晶グルコース、トレハロース、デキストロースまたはフルクトース形式の砂糖を、例えばコーヒーおよび茶などの飲料に、シリアルまたは果物に、ならびにトッピングとして焼き菓子に加える。砂糖は一般的に食用結晶質物質、スクロース、ラクトースおよびフルクトースを含む種類からなる。ヒト味蕾がその味を甘いと解釈する。基本的な食品の炭水化物としての砂糖は、主としてサトウキビおよびテンサイに由来するが、果物、蜂蜜、モロコシ、サトウカエデ(メープルシロップ)および多くの他の供給源のものも出回っている。
【0004】
砂糖の代替品が高甘味度甘味料(本明細書中では「HIS」とも称する)である。HIS、例えばアスパルテーム、スクラロース、ステビオシド、サッカリンナトリウム、ソウマチン、グリチルリジン、アセスルファム−Kおよびシクラミン酸ナトリウムは、スクロースの何倍も甘く、しばしば非齲蝕原性であり、かつ低カロリーまたはノンカロリーのいずれかである。しかしながら、これらのHISまたは砂糖の代替品は砂糖とは異なる味覚の上特徴を備えており、幾つかの例としては、甘味がなかなか消えない、遅延して甘味感が始まる、および砂糖にはないような後味など望ましくない味覚上の特徴がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国仮出願番号第61/127,124号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの味覚上の特徴のため、食料または飲料において砂糖を代替するためにHISを使用することは制限されている。HISのこの味覚プロフィールを改善し、より砂糖の様な味覚上の特徴を与えようとする試みが行われている。例えば、HISの甘味度を薄めるためにHISを1つ以上の増量成分と組合せた製品が提案されている。場合によっては、増量剤はより良い砂糖様の味覚および一様な甘味を提供する味覚改変特性を有する、とさえ記載される。しかしながら、これらの製品はこれらの特性を正確に成し遂げることに失敗している。このように、より砂糖の様な味覚を備えたHISを含む甘味料を提供する必要性が依然として存在する。より砂糖の様な味覚を備えたHISを含む卓上用の甘味組成物を提供することのさらなる必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(要約)
この開示内容は、高甘味度甘味料および味覚修飾組成物を含む甘味料に関する。1つの態様において、味覚修飾組成物は、少なくとも1つの調和性(congruent)の風味揮発性物質(flavor volatile)、少なくとも1つの非調和性(non-congruent)の風味揮発性物質、または少なくとも1つの調和性の風味揮発性物質と少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質との組合せを含む。
【0008】
この開示内容は、高甘味度甘味料、味覚修飾組成物および増量物質を含む甘味料にも関する。
本発明の甘味料の製造方法もまた開示する。
【0009】
本発明の結果得られた甘味料は、様々な食料品、飲料、医薬製品および他の製品を製造するのに用いることができる。1つの実施形態において、当該甘味料は卓上用甘味料に用いられる。
【0010】
この開示内容の前述のおよび他の目的および態様は、以下の詳しい説明によりさらに明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】1つの可能な方法の例示である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(詳しい説明)
1.導入
本発明をよりよく理解するために、少なくともある程度の味覚および味覚修飾に関連する概念および専門用語に関する一般的な知識を持ち合わせることは有益である。まず、味覚はしばしば味の性質と称され、それは苦味、甘味、酸味、塩味およびうま味から選択されるものである。これら1つ以上の味の性質を同一製品内に備えることは可能である。味覚修飾はしばしば、特定の味の性質の増強もしくは相乗効果または抑制もしくはマスキングのいずれかに関係する。味覚修飾はまた、味覚の性質の持続期間(または時間)および強度における変化に関係する。したがって、視覚的には、味覚プロフィールのカーブは時間について前後にシフトさせることができ、(持続期間を)長くまたは短くすることができ、および特定のピークの高さ(強度)を低くまたは高くしたりできる。
【0013】
さらに、味覚および嗅覚(または匂い)は、解剖学的には別個の2つのものである。不揮発性の分子と舌上または口表面にある受容体との物理的な相互作用を介して、味覚は刺激されるのに対し、嗅上皮にある受容体に到達する揮発性分子が匂いを決定する。しかしながら、知覚レベルでは、味覚と嗅覚の感覚は相互に関係するという多くの示唆が存在する。相互関係は、外観、音および質感からなる別の様式でも生じ得る。
【0014】
これらの感覚の多様な相互関係および統合は、一般に「風味」または「味わい」と呼ばれる複雑な知覚を結果的にもたらす。したがって、ヒトが無味覚症(味覚を感じないヒト)または無嗅覚症(匂いを感じることができないヒト)でない限り、食料および飲料の消費は結果的に味と匂いの同時の知覚をもたらし、それは、例えば風味の全体的な印象に寄与する。これらの知覚は、認知レベルで付随する、および相互に関係すると考えられる(すなわち、連合学習および統合(integration))。
【0015】
研究により、不揮発性分子および揮発性化合物に、例えば不揮発性分子による甘味と揮発性化合物による果実の風味との間に調和性(congruency)と称される理論的な関係が存在する場合、知覚される風味または味わいの強さは、不揮発性分子と揮発性化合物との同時消費により改善され得ることが示された。例えば実際の食品の関係では、イチゴの匂いはホイップクリームの甘味を増強する。さらに、バニラ香味料をミルクに加えた場合、バニラ香味料はヒトにより知覚される甘味を増強する。このように、揮発性化合物、この場合、調和性の風味揮発性物質は不揮発性分子に相乗的に作用し、甘味の知覚を増強(または増大)させる。調和性の揮発性化合物による味覚増強の他の例としては、シトラール(レモン−様)、酪酸エチル、ベンズアルデヒドおよびパイナップル香味料の使用による甘味の増強、ならびにモモの匂いの使用による甘味度および持続期間の増強が挙げられる。
【0016】
研究により、味覚−匂いのペアが調和性でない(または非調和性である)場合、匂いが知覚される風味の強度を抑え得ることも報告された。例えば、甘味の味わいに関連するキャラメルの匂いを用いた実験では酸味の強さの抑制が実際に示され、ピーナッツバターの匂いはホイップクリームの甘味を抑制した。しかしながら、調和性の風味揮発性物質と非調和性の風味揮発性物質との混合物の味覚改善効果(例えば、増強、相乗効果、抑制、マスキング)に着目した研究はなく、また非調和性の風味揮発物による味覚の増強に関する報告は極めて稀である。
【0017】
本発明は、特定成分の味覚修飾のために用いることができる特定の調和性の風味揮発性物質を含む味覚修飾組成物を報告する。例えば、1つの実施形態において、HISとHISの甘味度を増強するための少なくとも1つの調和性の風味揮発性物を含有する味覚修飾組成物とを含む甘味料が、提供される。驚くべきことに、本発明者らは、HISの甘味度を増強するために用いることも可能である少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物を含む味覚修飾組成物もまた特定した。このように、他の実施形態において、HISとHISの甘味度を増強するための少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物を含有する味覚修飾組成物とを含む甘味料が提供される。他の態様において、非調和性の風味揮発性物は、実際にはHISの甘味度を増強すること、およびHISの苦味度をマスクするという両方の点で二重の機能を発揮し得る。さらなる別の実施形態において、HISとHISの甘味度を増強するための少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物および少なくとも1つの調和性の風味揮発性物を含有する味覚修飾組成物とを含む甘味料が提供される。
【0018】
II.略語および用語
用語および方法についての以下の説明は、本発明の開示内容をよりよく示すために、および本発明の開示内容の実施にあたって当業者をよりよく導くために提供される。本明細書で用いられるように、「含有する」は「含む」を意味し、単数形の「ある(a、an)」または「その(the)」は、文脈から明白に別意であると示されない限り、複数形への言及を含む。用語「または/もしくは(or)」は、文脈から明白に別意であると示されない限り、言及された選択的要素のうちの単独の要素または2つ以上の要素の組合せを意味する。
【0019】
別意であると説明されない限り、本明細書中で用いられる技術用語および専門用語はすべて、当業者に一般的に理解される意味と同じ意味を有する。以下に好ましい方法および物質を記載する本明細書に記載のものと同様または均等な方法および物質は、本願の開示内容の実施および試験に用いることができる。物質、方法および実施例は、単なる例示であり、限定されることを意図するものではない。開示内容についての別の態様は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲により明らかである。
【0020】
一般的な化学用語の定義は、Richard J. Lewis, Sr. (ed.), Hawley’s Condensed Chemical Dictionary, published by John Wiley & Sons, Inc., 1997(ISBN 0−471−29205−2)において見い出すことができる。
特定の具体的な用語の説明は、概して本願の記載内に提供される。
【0021】
III.甘味料
本発明の1つの実施形態において、HISと味覚修飾組成物とを含む甘味料が提供される。本発明の1つの態様において、乾燥ベースのHISの味覚修飾組成物に対する重量比は、約0.0010:1〜約1000:1である。本発明の他の態様において、乾燥ベースのHISの味覚修飾組成物に対する重量比は、約0.01:1〜約286:1である。本発明のさらなる他の態様において、乾燥ベースのHISの味覚修飾組成物に対する重量比は、約1.8:1〜約115:1である。
【0022】
本発明の他の実施形態において、増量物質、HISおよび味覚修飾組成物を含む甘味料が提供される。本発明の1つの態様において、乾燥ベースの増量物質のHIS対味覚修飾組成物に対する重量比は、約0.0010:0.1:1〜約1000:100,000:1である。本発明の他の態様において、乾燥ベースの増量物質のHIS対味覚修飾組成物に対する重量比は、約225:1.80:1〜約14,370:115:1である。さらなる他の実施形態において、甘味料は、任意の成分、例えば風味および色彩を特徴づける成分を含んでいてもよい。あるいは、任意の成分は、味覚修飾組成物に加えることができる。任意の成分はまた、甘味料および味覚修飾組成物の両方に加えることができる。そのような任意の成分は、当業者には一般に知られており、例えば着色料、担体、風味化合物およびその類似物が挙げられる。例えば、味覚修飾組成物は、甘味だけでなくイチゴ風味を運搬することが可能な甘味料を提供するためのイチゴ風味の化合物を含み得る。次いで、これを、味覚修飾組成物を加えていないヨーグルト製品と比較してイチゴ風味の知覚を増大させるためにイチゴヨーグルト製品に混入し得た。あるいは、甘味料は、原料糖の存在を想起させるために琥珀色に呈色されていてもよてい。他の任意の成分は、特定の担体および不活性成分を含んでいてもよい。これらの担体および不活性成分は、甘味料の製造を単に容易にし得る。加えて、フロー剤またはアンチケーキング剤、例えばリン酸三カルシウムを、卓上用甘味料の流動性を改善するために加えることができる。
【0023】
甘味料は、多くの形態をとることができ、限定するものではないが、結晶、粉末、錠剤、液体、立方体、グラーゼ、またはコーティング、粒状品、あるいはそれらの組合せが挙げられる。
【0024】
幾つかの場合、例えば卓上用甘味料としての使用については、例えば甘味料組成物に関する最終消費者の受容を改善するために、スクロース結晶の外観に適合する外観を有する結晶形態の甘味料を提供することが望ましいであろう。例えば甘味料を甘くない飲料に加えた場合に明白となるスクロースに類似する可溶性プロフィールを有する結晶形態の甘味料を提供することもまた望ましいであろう。
【0025】
甘味料がスクロースの外観または可溶性の特徴を模倣するために形成されない場合には、容積を最小にするために、可溶性を最大にするために、安定性を最大にするために、または別に製品の扱い易さおよび分散を改善するために形成されてよい。
【0026】
甘味料のある形態は混合物であってよい。甘味料は、甘味料組成物の1つ以上の第一成分が甘味料組成物の1つ以上の第二成分に覆われたコート形式の顆粒形態で提供され得る。例えば、味蕾が最初に味覚修飾組成物に曝され、その後にHISに曝されるよう、味覚修飾組成物が、顆粒、結晶または他の形態のHIS上にコートされていてもよい。この様式では、味蕾は味覚修飾組成物により修飾され、HISへの暴露に備える。他の実施形態において、味蕾が最初にHISに曝され、続いてHISの知覚される甘味を改変する味覚修飾組成物に曝されるよう、HISを、顆粒、結晶または他の形態の味覚修飾組成物上にコートさせることができる。この配置では、HISの当初の甘味の知覚に対する味覚修飾組成物の影響を最小にしつつ、味覚修飾組成物がHISに付随する味覚の後の苦味を潜在的にマスクすることを可能にする。さらなる他の例において、味蕾が最初にHISおよび味覚修飾組成物に曝され、続いて増量物質に曝されるよう、HISおよび味覚修飾組成物を、顆粒、結晶または他の形態の増量物質上にコートさせることができる。
【0027】
a.高甘味度甘味料(HIS)
本明細書中で用いられる語句「高甘味度甘味料(HIS)」は、一般的に、原料の形態、抽出された形態、精製された形態、またはいずれかの他の形態、あるいは単独もしくはそれらの組合せであってよく、特徴的にはスクロース(一般的なテーブル・シュガー)よりも甘味度が高いが、比較的低いカロリーを有する。HISがスクロースと同値のカロリーを有するとしても、HISの使用量はスクロースの使用量よりも著しく低く、それによって全体的なカロリーの量は低下する。例えば、HISはスクロースの何倍もの甘味を有する化合物であるため、スクロースと同程度の効果を得るために必要とされるHISはずっと少なく、従ってエネルギー貢献はごく僅かである。
【0028】
本発明の実施形態に適当なHISの非限定的な例としては、レバウジオシド(rebaudioside)A、レバウジオシドB、レバウジオシドC、レバウジオシドD、レバウジオシドE、レバウジオシドF、ズルコシド(dulcoside)A、ズルコシドB、ルブソシド(rubusoside)、ステビア、ステビオシド、モグロサイドIV、およびモグロサイドV、羅漢果(Luo Han Guo)甘味料、シアメノシド(siamenoside)、モナチンおよびその塩(モナチンSS、RR、RS、SR)、クルクリン(curculin)、グリシルリジン酸およびその塩、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、ヘルナンダルシン(hernandulcin)、フィロズルチン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、バイユノシド(baiyunoside)、オスラジン(osladin)、ポリポドシド(polypodoside)A、プテロカリオシド(pterocaryoside)A、プテロカリオシドB、ムクロジオシド(mukurozioside)、フロミソシド(phlomisoside)I、ペリアンドリン(periandrin)I、アブルソシド(abrusoside)A、およびシクロカリオシド(cyclocarioside)Iが挙げられる。HISには修飾HISも含まれる。修飾HISには、天然で改変されたHISも含まれる。例えば、修飾HISは、限定するものではないが、発酵されたもの、酵素と接触させたもの、またはHISにおいて誘導体化されたものまたは置換されたものを含む。
【0029】
他の実施形態において、HISは、レバウジオシドA、レバウジオシドB、レバウジオシドC、レバウジオシドD、レバウジオシドE、レバウジオシドF、ズルコシドA、ズルコシドB、ルブソシド、ステビア、ステビオシド、モグロサイドIV、モグロサイドV、羅漢果甘味料、シアメノシド、モナチンおよびその塩(モナチンSS、RR、RS、SR)、クルクリン、グリシルリジン酸およびその塩、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、ヘルナンダルシン、フィロズルチン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、バイユノシド、オスラジン、ポリポドシドA、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、ムクロジオシド、フロミソシドI、ペリアンドリンI、アブルソシドA、シクロカリオシドI、サッカリンおよびその塩、シクラミン酸およびその塩、アスパルテーム、アスパルテーム−アセスルファム塩、アセスルファムカリウム、スクラロース、アリテーム(alitame)、ネオテーム(neotame)、ネオヘスペリジン ジヒドロカルコン(neohesperidin dihydrochalone:NHDC)、アドバンテーム(advantame)およびそれらの組合せからなる群より選択されるものであってよい。
【0030】
ステビオールグリコシドは、パラグアイに自生するキク科の潅木であるステビア植物の葉の甘味の要因であるテルペン・グリコシドを総じて意味する。ステビア・レバウディアナ(Stevia rebaudiana)はその甘味が最も有名であるが、その属には他のメンバー(例えば、S.ユーパトリア(eupatoria)、S.オバタ(ovata)、S.プラムマーラエ(plummerae)、S.サリシフォリア(salicifolia)およびS.セラタ(serrata))が含まれ、それらもまた甘味を呈するグリコシドを産生し得る。ステビア産物は、何十年も世界中で甘味料として用いられてきた。特定のステビア化合物は、スクロースの甘味の約40倍〜約300倍の範囲にあり、それらは熱およびpH安定性であり、発酵されず、哺乳動物が摂取しても血糖反応を誘発しない。これらの後者の特徴のうちの幾つかは、糖尿病および炭水化物の調節された食事をする他の人々にとって、天然の甘味料としての使用に際し、それらを魅力的にする。
【0031】
主要なステビオールグリコシドおよびS.レバウディアナにおいて見出されるその近似する相対量は、ステビオシド(5−10%)、レバウジオシドA(2−4%)、レバウジオシドC(1−2%)、およびズルコシドA(0.5−1%)、ならびにレバウジオシドB、レバウジオシドD、レバウジオシドE、レバウジオシドF、ズルコシドBおよびルブソシドを含む。ステビア植物から単離されたものであろうとなかろうと、他の植物から単離されたものであろうとなかろうと、または化学的に合成されたものであろうとなかろうと、これらのステビオールグリコシドの多くは、HISとして用いることができる。
【0032】
1つの実施形態において、HIS抽出物は、いずれかの純度パーセントで用いることができる。他の実施形態において、HISを非抽出物として用いる場合、HISの純度は例えば約25%〜約100%の範囲であろう。HISの純度は例えば約25%〜約100%の範囲であろう。他の例では、HISの純度は、約70%〜約100%;約80%〜約90%;約90%〜約100%;約95%〜約100%;約96%〜約99%;約97%〜約98%;約98%〜約99%;および約99%〜約100%の範囲であろう。本明細書中で用いられる純度は、単一型のHISの純度を意味する。
【0033】
本明細書中で用いられる「純度」は、HIS抽出物、原料または精製された形態中に存在する個々のHIS化合物の重量百分率を表す。1つの実施形態において、ステビオールグリコシド抽出物は、特定の純度の特定のステビオールグリコシドを他のステビオールグリコシドの混合物を含有するステビオールグリコシド抽出物のうちの残留物と共に含む。
【0034】
HIS、例えばレバウジオシドAの特に純粋な抽出物を得るためには、粗抽出物を実質的に純粋な形態にまで精製する必要があり得る。そのような方法は当業者には一般に知られている。HIS、例えばレバウジオシドAの例示的な精製方法は、米国特許仮出願番号第60/881,798号および第61/008,163号に記載されており、それらの開示内容は出典明示により本明細書に組み入れられる。
【0035】
特に興味深いステビオールグリコシドはレバウジオシドAである。レバウジオシドAは他のステビオールグリコシドよりも比較的甘く苦味が少ない。それは、スクロースの数百倍の甘味をさらに有する。このように、本発明の他の1つの実施形態において、HISは乾燥ベースの重量あたり約97%超の純粋なレバウジオシドAのレバウジオシドAである。本発明の他の実施形態において、HISは乾燥ベースの重量あたり約90%以上純粋なレバウジオシドAのレバウジオシドAである。さらなる他の実施形態において、HISは乾燥ベースの重量あたり約80%以上純粋なレバウジオシドAのレバウジオシドAである。
【0036】
羅漢果(Lo Han Kuo)(別名、ルオハングオ(Lo Han Guo))の果実(シノニム、Siraitia grosvenorii)は、甘味料として用いられているテルペングリコシドを含有する別の植物である。これらの化合物の中には、モグロサイドI、モグロサイドII、モグロサイドIII、モグロサイドIV(エスゴサイド(esgoside))、モグロサイドV、シアメノシド、およびネオモグロサイドがある。集団的には、これらの化合物はスクロースの約300倍の甘味を有するが、個々の化合物はさらに甘い。
【0037】
高甘味度甘味料は、非サッカライド人工甘味料、例えばアスパルテーム、スクラロース、サッカリンおよびその塩、シクラミン酸およびその塩、アリテーム、ネオテーム、NHDC、アスパルテーム−アセスルファム塩、アドバンテームおよびアセスルファムカリウムであってもよい。そのような甘味料は、食品を適切に甘くするために用いられるレベルではカロリーゼロまたは低カロリーであり、(これらが非常に高い効能があるために)そのカロリー量は無視でき、そのため、それらは糖尿病患者および食品を炭水化物の調節された食事を採る人々ならびに動物を標的とした食料品により適したものとなる。他の高甘味度甘味料は、限定するものではないが、モナチンおよびその塩(すなわち、モナチンSS、RR、RS、SR)、クルクリン、グリシルリジン酸およびその塩、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、ヘルナンダルシン、フィロズルチン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、バイユノシド、オスラジン、ポリポドシドA、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、ムクロジオシド、フロミソシドI、ペリアンドリンI、アブルソシドA、シクロカリオシドI、およびそれらの組合せを含む。
【0038】
味覚修飾組成物と組合せに関して選択される特定のHIS(またはHISの組合せ)は、結果的に得られる甘味料に望まれる特徴に依存する。「天然の」甘味料が望ましい場合、天然で得られる、およびカロリー値を有する又は有さず甘い品質を示す可能性のあるHIS植物グリコシドおよび他の化合物が望ましい。植物グリコシドは、カロリー含有量および発酵性が問題となる状況にも対処する。非天然HISを用いることができる場合、アスパルテーム、サッカリンまたは他の合成甘味料が用いられてもよい。
【0039】
本発明の1つの実施形態において、味覚修飾組成物はそれ自体が天然物であり、従って、天然で得られるHISを天然の味覚修飾組成物と組合せることで、多くの最終消費者が魅力を感じる態様である天然の化合物のみ(すなわち、すべて天然物)を含む甘味料を生産する。
【0040】
ある栄養性のHIS(例えばサッカライド)の使用はカロリー値のある甘味料を生産する一方で、味覚修飾組成物を用いることを可能にする甘味増強は、より少ない量のHISが同じ甘味の知覚を与えるために必要とされる。このように、本発明の味覚修飾組成物と組合せた栄養性のHISを含む甘味料は、一食あたり、HIS単独よりも低いカロリーを有するであろうし、これは、味の良いカロリー甘味料、例えばスクロース、グルコース、フルクトース(HFCSを含む)およびその類似物に基づいた「低カロリー」製品を提供する。
【0041】
本発明において使用するHISは、それ(それら)自身の使用では望ましくない特徴を有し得るが、そのような特徴は味覚修飾組成物によりマスク、消去、または相殺され得る。例えば、HISは苦味もしくは後味、遅延性の甘味、または既知の味の良い甘味料、例えばスクロースと持続期間が異なる甘味を有していてもよい。HISは、砂糖の甘味の質と比べて、甘味度が遅く持続期間が長い甘味の質もまた有していてよい。1つの実施例において、少なくとも1つの調和性の風味揮発性物はHISの甘味の質を増強できつつ、少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物はHISの苦味の性質をマスクし、それによって増大された甘味の質の知覚を提供する。他の例において、甘味の質の強さがHIS単独の組成物と比べて早期に生じるよう、味覚修飾組成物は高甘味度甘味料の甘味の質の持続期間を向上させることができる。1つの態様において、これは、増大した甘味の質の知覚を与え得る。あるいは、甘味の質の強さがHIS甘味料単独の組成物と比べてより早く減退するように、味覚修飾組成物はHISの甘味の質の持続期間を向上させることができる。1つの態様において、これは、例えば甘草、金属のような直ぐに消えない味覚または苦味を低下させるのに役立ち得る。さらなる他の態様において、HISは、砂糖の甘味の質よりも始まりが遅く、かつ持続期間が長い甘味の質を有し得るが、HIS単独の組成物と比べて甘味の質の甘味度がより早く生じ、甘味の質がより早く減退するよう、少なくとも1つの調和性の風味揮発性物と少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物とを含有する味覚修飾組成物はHISの甘味の質を向上させる。
【0042】
b.味覚修飾組成物
本発明の甘味料は、HISに加え、甘味料の風味の質を改変するための味覚修飾組成物をさらに含む。ここで、そのような味覚修飾組成物の存在は、HIS単独の組成物と比べてHISの甘い風味の質の始まり(または「甘味の始まり」とも称する)、持続期間または強度をさらに増大または低下させ得る。
【0043】
味覚修飾組成物は、少なくとも1つの調和性の風味揮発性物質、少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質、または少なくとも1つの調和性の風味揮発性物質と少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質との両方の組合せを含み得る。本発明の調和性の風味揮発性物質は、一般的に、甘味化合物と結合して見つかる化合物であり、動物は刺激経験を通じて甘味化合物に付随する認知を発達させる(例えば、Small et al. (2007) Ann. N.Y. Acad. Sci. 1121:136−151を参照のこと)。このように、調和性の風味揮発性物質は、甘味または果実の風味の質を与え得る。対照的に、非調和性の風味揮発性物質は典型的にはそのような知覚に従属しない。
【0044】
1つの態様において、味覚修飾組成物は、少なくとも1つの調和性の風味揮発性物質を含む。この態様において、少なくとも1つの調和性の風味揮発性物質は、高甘味度甘味料の甘味の質を増強し、したがって高甘味度甘味料の甘味の質と比べてより甘くする。他の態様において、味覚修飾組成物は、少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質を含む。この態様において、少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質は、高甘味度甘味料の甘味の質を増強し、したがって高甘味度甘味料単独の甘味の質と比べてより甘くする。さらなる他の態様において、味覚修飾組成物は、少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質および少なくとも1つの調和性の風味揮発性物質を含む。この態様において、少なくとも1つの調和性の風味揮発性物質および少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質は、高甘味度甘味料の甘味の質を増強し、したがって高甘味度甘味料の甘味の質と比べてより甘くする。さらなる他の態様において、味覚修飾組成物は、少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質および複数の調和性の風味揮発性物質を含む。この態様において、少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質および複数の調和性の風味揮発性物質は、高甘味度甘味料の甘味の質を増強し、したがって高甘味度甘味料単独の甘味の質と比べてより甘くする。
【0045】
本発明は、特定成分の味覚修飾のために用いることができる特定の調和性の風味揮発性物質を含む味覚修飾組成物を報告する。例えば、1つの実施形態において、高甘味度甘味料と該甘味料の甘味の質を増強するための少なくとも1つの調和性の風味揮発性物質を含む甘味料が提供される。発明者は、驚くべきことに、実際に高甘味度甘味料の甘味の質を増強するために用い得る特定の非調和性の風味揮発性物質を含む味覚修飾組成物もまた特定した。このように、他の実施形態において、高甘味度甘味料と該甘味料の甘味の質を増強するための少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質を含有する味覚修飾組成物を含む甘味料が提供される。さらなる他の実施形態において、高甘味度甘味料ならびに該甘味料の甘味の質を増強するための少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質および少なくとも1つの調和性の風味揮発性物質を含む甘味料が提供される。さらなる他の態様においては、複数の調和性の風味揮発性物質を含有する味覚修飾組成物である。
【0046】
いかなる理論にも拘泥されるものではないが、非調和性の風味揮発性物質は、HISの存在下で生じる神経学的な味蕾のシグナル伝達を改変し、それによって、HISの知覚される味覚を改善すると考えられる。非調和性の風味揮発性物質は、少なくとも部分的には、知覚されるHISの苦味を低減またはマスクし、それによって知覚されるHISの甘味を増強することによって機能し得る。非調和性の風味揮発性物質の例としては、アルファ−イオノン、アリールアルファ−イオノン、シクロイオノン、デヒドロジヒドロイオノン、ジヒドロ−アルファ−イオノン、ジヒドロ−ベータ−イオノン、ジヒドロメチル−アルファ−イオノン、ジメチルイオノン、(E)−6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オン、ガンマ−イオノン、ガンマ−メチルイオノン,イオノン、アルファ−イオノン、β−イオノン、トランス−ベータ−イオノン、ベータ−イオノンエポキシド、ガンマ−イオノン、アルファ−アイロン、イソブチルイオノン、アルファ−イソメチルイオノン、ベータ−イソメチルイオノン、メチルイオノン、メチル−アルファ−イオノン、アルファ−メチル−イオノン、メチル−ベータ−イオノン、メチル−デルタ−イオノン、メチル・アルファ−イオノニルグリシデート(iononylglycidate)、ベータ−メチルイオノンジエチルケタール、メチルイソシュードイオノン(methylisopseudoionone)、シュードメチルイオノン(pseudomethylionone)、3,4,5,6−テトラヒドロシュードイオノン(tetrahydropseudoionone)、シュードイオノンラズベリーエッセンス、ラズベリー種子エキス、ジャスミン・アブロリュート、およびボロニア・アブロリュートが挙げられる。
【0047】
このように、本発明の1つの実施形態において、少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質は、アルファ−イオノン、アリールアルファ−イオノン、シクロイオノン、デヒドロジヒドロイオノン、ジヒドロ−アルファ−イオノン、ジヒドロ−ベータ−イオノン、ジヒドロメチル−アルファ−イオノン、ジメチルイオノン、(E)−6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オン、ガンマ−イオノン、ガンマ−メチル−イオノン,イオノン、アルファ−イオノン、β−イオノン、トランス−ベータ−イオノン,ベータ−イオノンエポキシド、ガンマ−イオノン、アルファ−アイロン、イソブチルイオノン、アルファ−イソメチルイオノン,ベータ−イソメチルイオノン、メチルイオノン、メチル−アルファ−イオノン、アルファ−メチル−イオノン、メチル−ベータ−イオノン、メチル−デルタ−イオノン、メチル・アルファ−イオノニルグリシデート、ベータ−メチルイオノンジエチルケタール、メチルイソシュードイオノン、シュードメチルイオノン、3,4,5,6−テトラヒドロシュードイオノン、シュードイオノンラズベリーエッセンス、ラズベリー種子エキス、ジャスミン・アブロリュート、ボロニア・アブロリュートおよびこれらの組合せである。
【0048】
上記のように、非調和性の風味揮発性物質は、物理的に組合された形態、例えば混合剤または甘味組成物の成分が味蕾に接触する順序を制御するコート剤の形態で、HISと組合せることができる。コート剤は、甘味組成物が乾燥形態で存在する場合、例えば、液体に溶解されるものとは異なり、焼き菓子、チョコレートバー(candy bar)またはその類似物の場合には、最も効果的である。
【0049】
調和性の風味揮発性物質は、当業者には技術常識であろう。調和性の風味揮発性物質の幾つかの具体的な例としては、バニリン、バニラエッセンス、ジバニリン(divanillin)、エチルバニリン、エチルバニリンアセテート、エチルバニリン ベータ−d−グルコピラノシド、エチルバニリンイソブチラート、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、バニリンアセテート、バニリンエリトロおよびトレオブタン−2,3−ジオールアセタール、バニリンイソブチラート、バニリン3−(l−メトキシ)プロパン−1,2−ジオールアセタール、バニリンプロピレングリコールアセタール、ベラトルアルデヒド(veratraldehyde)、3−エチル−2−ヒドロキシ−4−メチルシクロペンタ−2−エン−1−オン、5−エチル−2−ヒドロキシ−3−メチルシクロペンタ−2−エン−1−オン、メチルシクロペンテノン、エチルシクロペンテノン、エチルマルトール、マルトール、マルトールアセテート、マルトールブチラート、マルトールイソブチラート、マルトールプロピオネート、シュガー・トレアッタローネ(sugar treattarone)、糖蒸留物(sugar distillate)、モラス蒸留物(molasses distillate)、モルト蒸留物(malt distillate)、4−ヒドロキシ−5−メチル−3(2H)フラノン、4−アセトキシ−2,5−ジメチル−3(2H)−フラノン(furfanone)、キャラメルフラノン(caraamel furfanone)、4,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−2,5−ジヒドロフラノン(ソトロン;Sotolone)、4−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−3(2H)フラノン(ストロベリーフラノン)、2−エチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−3(2H)フラノン(ホモフロノール;Homofuronol)、5−メチルフルフラール、4−メチル−1−フェニル−2−ペンタノン、イソブチルベンジルケトン、2−メチルテトラヒドロフラン−3−オン、コーヒーフラノン、2−オキソ酪酸、マルトン(maltone)、バレルアルデヒド、ブチルアルデヒド、フェニル化合物、例えばフェニルアセトアルデヒド、ビーズワックス(beeswax)・アブソリュート、蜂蜜蒸留物(honey distillate)およびラム(rum)・アブソリュートが挙げられる。風味揮発性物質の使用レベルは、風味修飾組成物が1種を超える風味揮発物質を含む場合、ある程度までHISに依存するであろう。
【0050】
甘味料は、一定の不活性性分、例えば水、プロピレングリコール、エチルアルコール、グリセロールおよびそれらの組合せをさらに含んでいてもよい。
【0051】
c.増量物質
甘味料は、1つ以上の増量物質をさらに含んでいてもよい。本発明の1つの態様において、増量物質は、バルクを甘味料に加え、それによって本組成物の一回分量をスクロースの分量により類似させることができる。甘味料の最終消費者はまた、特にその一人前の分量が既知の甘味料と類似する場合には、食品または食料に加える甘味料の量を調節することが容易であると気付くであろう。増量物質はまた、液体においてはボディー、粘度および口当たりのうちの他の態様に;焼き菓子においてはボリューム、セル構造、パン状構造およびしっとり感(humectancy)に;食品および飲料の凝固点および融点に及ぶ調節に;および、本願の甘味料を含む食品および飲料の視覚的なおよび質感の印象全体に、貢献するであろう。さらなる態様において、増量物質それ自体が、HISの増大された甘味の質に貢献してもよい。他の態様において、増量物質は低カロリーからカロリーゼロまでであり、増量剤1gあたり約0.2カロリーよりも低いカロリーを与え得る。
【0052】
本発明のさらなる他の態様において、増量物質は、一様な結晶構造、すなわち狭い粒子サイズ分布を有する。一様な結晶構造は、増量物質のHIS対味覚修飾組成物に対する比率よりも大きな調節を提供し得る。本発明の1つの実施形態において、増量物質は約0.125mmから約1.0mmまでの大きさを有する。本発明の他の態様において、増量物質は約0.21mmから約0.71mmまでの大きさを有する。本発明のさらに別の実施形態において、増量物質は、約0.25mmから約0.60mmまでの大きさを有する。
【0053】
本発明の他の態様において、増量剤は、HISまたは味覚修飾組成物のいずれよりも遅い可溶性プロフィールを有する。それ故に、HISおよび味覚修飾組成物が増量剤に沈着されて卓上用甘味料製品を形成する場合、その卓上用甘味料製品は、飲料に、特に顆粒が直ぐには溶解しない冷たい飲料に導入される場合、実際にさらに砂糖のように機能する。
【0054】
増量物質の例としては、マルトデキストリン、コーンシロップ固体(corn syrup solid)、スクロース、フルクトース、グルコース、転化糖、ソルビトール、キシロース、リブロース、マンノース、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、エリトリトール、マルチトール、ラクチトール(lactitol)、イソマルト、マルトース、タガトース、ラクトース、イヌリン、グリセロール、プロピレングリコール、ポリオール、ポリデキストロース、フルクトオリゴ糖、セルロースおよびセルロース誘導体、トレハロース、イソマルツロース、アラビノガラクタン、アラビアゴム、トラガカントゴム、グアーガム(guar gum)および加水分解されたグアーガム、ならびにそれらの混合物からなる群より選択されるものであってよい。一定のデンプンおよび加工デンプンを利用することもまた可能であり得る。
【0055】
本発明の1つの実施形態において、増量物質はエリトリトールである。他の実施形態において、増量物質は、グリセロールまたはプロピレングリコールである。これらの具体的な増量物質は、液体形態で利用することが可能であり、液体の卓上用甘味料調製物を提供することができる。
【0056】
IV.甘味料および関連製品の製造方法
本発明は、甘味料および関連製品を製造する方法を含む。1つの態様において、本発明の甘味料は、HISおよび味覚修飾組成物を水に溶解することにより調製される。HISおよび味覚修飾組成物は、個々に溶解させて2つの水溶液とするか、または組合せてHISと味覚修飾組成物の両方を含む単一の水溶液とすることのいずれであってもよい。HISと味覚修飾組成物を組合せて溶解させる事象の場合、HISおよび味覚修飾組成物は、同時を含み、いずれの順序で加えてもよい。HISと味覚修飾組成物を個々に溶解させる事象の場合、それらを後に組合せて単一の水溶混合液としてもよい。この実施形態の1つの態様において、水温は室温である。他の態様において、水の温度は例えば摂氏約10度から約70度にまで加熱される。さらなる他の態様において、HISに用いられる水の温度は室温である。味覚修飾組成物が1種を超える成分、例えば複数の調和性の風味揮発性物質および少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質を含む場合、その成分を単一の画分または1超の画分に溶解させてもよい。例えば、成分は、乾燥粉末成分のブレンドを含む粉末画分と、適当な単体溶液、例えば水およびエタノールに溶解された残りの成分のブレンドを含む液体画分とを用いて、成分を加えることができる。続いて、甘味料の水分レベルを低下させるために、甘味料を多くの方法、例えばスプレー乾燥で処理してもよい。
【0057】
他の態様において、卓上用甘味料を製造する方法が提供される。一般的に、HISおよび味覚修飾組成物は、約0.125mm〜約1.0mmのサイズ分布を有する増量物質に対して沈着される。HISおよび味覚修飾組成物は、同時を含み、いずれかの順序で沈着されてよい。HISおよび味覚修飾組成物を沈着させる方法は、当業者には一般的に知られている。図1は、ちょうど1つの可能な方法の例示を提供する。図1で示されるように、増量物質をコーティング容器(線図の右側に配置される)に置き、増量物質が容器内部で無作為に動き回るように(すなわち、粒子を流体化させる)、その容器を通じて(容器の下部から上部を通じて)空気を送り込む。次に、水中にHISを含む溶液をその容器に導入し、増量物質表面に対する沈着を可能にする。増量物質上のHISを乾燥させるために、コーティング容器を通じて熱風を送る。増量物質をHISでコーティングした後、味覚修飾組成物を水ベースの溶液としてコーティング容器に導入する。HISと同じように、味覚修飾組成物を増量物質表面に対して沈着させ、コーティング容器を通じて空気を送り込むことにより乾燥させる。本発明の特定の態様において、コーティング容器を通じて送り込まれる空気は加熱されてない。これは、味覚修飾組成物の熱劣化を軽減させ得る。結果的に得られる卓上用甘味料組成物は、その表面に沈着したHISおよび味覚修飾組成物を伴う増量物質を含む。この結果的に得られる卓上用甘味料は、最初に味覚修飾組成物を容器に導入し、次いでHIS溶液を容器に導入することによっても製造することができる。あるいは、HIS溶液および味覚修飾組成物の液体を同時に容器に加えてもよい。1つの実施形態において、HISはレバウジオシドAであり、増量物質はエリトリトールである。他の実施形態において、増量物質の径分布は、卓上用甘味料が所望の味覚を備え、一杯ごとに一貫性を有するものである。特に、増量物質の径分布は、HISの増量物質およびHIS対味覚修飾組成物に対する所望の割合を有する卓上用甘味料粒子を提供するように選択される。さらに、卓上用甘味料粒子は砂糖と類似する。
【0058】
さらなる他の実施形態において、HISは室温の水に溶解される。味覚修飾組成物もまた室温でHIS−水混合液にブレンドされる。増量物質を、熱風によって懸濁される凝集単位に加える。懸濁しながら、HIS、味覚修飾組成物および水の混合物を、増量物質上にその成分が沈着可能となる様式で凝集単位に吹き付ける。凝集単位の温度を制御することにより、水を取り除き、卓上用甘味料の水分含有量を増量物質の当初の水分量と同等なものとする。
【0059】
さらなる他の態様において、HISを温水に溶解する。1つの態様において、温水はHISの可溶性を高め、そのため少ない水量がHISを十分に溶解させるために必要とされる。増量物質を、熱風によって懸濁される凝集単位に加える。懸濁しながら、HISおよび水の混合物を、増量物質上にその成分が沈着可能となる様式で凝集単位に吹き付ける。次いで、熱風を用いて増量物質上のHISを乾燥させる。1つの態様において、空気は摂氏約20度〜130度まで加熱される。他の態様において、空気は摂氏約60度〜約70度まで加熱される。HISの沈着した増量物質を、空気の温度を下げただけの空気で懸濁することを継続する。他の態様において、空気の温度は周囲温度まで下げる。次いで、味覚修飾組成物および室温の水の混合液を、増量物質およびHIS上にその成分が沈着可能となる様式で凝集単位に導入する。凝集単位の温度を制御することによって、水を取り除き、増量物質の当初水分量と同等な最終的な水分量の卓上用甘味料を得る。1つの態様において、空気の温度は摂氏約20度〜約130度である。ある実施形態において、本方法は、乾燥重量ベースで増量物質のHIS対味覚修飾組成物に対する比率が約225:1.80:1〜約14,370:115:1の卓上用甘味料を調製する。さらなる実施形態において、増量物質はエリトリトールであり、HISはレバウジオシドAである。
【0060】
V.甘味料の適用
1つの実施形態において、本発明の甘味料を含む卓上用甘味料が提供される。また、提供されるものには、本発明の甘味料または卓上用甘味料のいずれかを含有する食品および飲料製品がある。例示的な食品および飲料には、焼き菓子、チョコレート、キャンディおよび砂糖菓子、チューインガム、アイスクリーム、ヨーグルト、朝食のシリアル、オートミール、プリン、果物の保存食品および調理品、ブレックファストバー(breakfast bar)、プロテインバー(protein bar)、グラノーラバー(granola bar)、シリアルコーティング、シロップ、マリネード、ケチャップ、サラダドレッシング、ベビーフード、ペットフード、飼料、清涼飲料、果汁、コーヒー、茶、スポーツドリンクおよび栄養ドリンク、ならびに他の食品および飲料が挙げられる。本願組成物および方法が有効な特定の種類の飲料は、ダイエット清涼飲料(または炭酸飲料)、例えばコーラ、柑橘類および果汁風味の飲料およびその類似物である。加えて、医薬製品および市販薬が、本発明の甘味料または卓上用甘味料のいずれかを含んでいてもよい。
【0061】
VI.実施例
以下の非制限的な実施例は、本発明の実施形態をさらに詳しく概説するものである。特に明記しない限り、これらの実施例における部分および百分率(パーセンテージ)はすべて乾燥重量に基づくものであり、温度はすべて摂氏温度である。
【0062】
官能試験の方法
下記の実施例1〜4は、特定の官能検査を議論する。これらの官能検査の実施に際し、以下の方法を用いた。
【0063】
実施例1:HISおよび味覚修飾組成物に関する味覚試験
アスパルテームを、HIS(ここで、HISはレバウジオシドAである)および増量剤(ここで、増量剤はエリトリトールである)を含有する最初の試料(試料A)と、ならびにHIS(ここで、HISはレバウジオシドAである)、味覚修飾組成物(ここで、味覚修飾組成物は非調和性の風味揮発性物質のみを含む)および増量剤(ここで、増量剤はエリトリトールである)を含有する第二の試料(試料B)と比較する、消費者パネル味覚試験を行った。アスパルテームは、EQUALブランドの卓上用形式のものであった。
【0064】
各味見セッションは、感覚分析リクエスト(SAR)と称され、数字が割り当てられる。消費者は、アスパルテームを含有する溶液、試料Aを含有する別の溶液、および試料Bを含有する第三の溶液の3つの溶液の全体的な好みを評点することが求められた。
【0065】
「全体的な好み」を評点する際に、消費者パネリストは、1〜9の尺度、すなわち1=酷く嫌い、2=とても嫌い、3=適度に嫌い、4=少し嫌い、5=好きでも嫌いでもない、6=少し好き、7=適度に好き、8=とても好き、9=極めて好き、の尺度で試料を評点することが求められた。そのデータは、試料間の平均値における有意差に関するSAS統計プログラムを備えたANOVAにより分析された。
【0066】
【表1】

【0067】
SAR466味見セッションの結果は、FOLGERSインスタントコーヒー中の甘味剤として評価した場合、試料Aを含む甘味料は、全体的な好みにおいてアスパルテームよりも有意に低い評点がなされたことを示した。換言すれば、パネリスト達は試料Aで加糖されたコーヒーよりもアスパルテームで加糖されたコーヒーを好んだ。
【0068】
SAR461および546味見セッションの結果は、試料Bを含む甘味料組成物が、全体的な好みにおいてアスパルテームとほぼ同じ(すなわち、統計学的に異ならない)評点がなされたことを示した。換言すれば、パネリスト達は試料Bで加糖されたFOLGERSインスタントコーヒーとアスパルテームで加糖されたものを同じように好んだ。
【0069】
実施例2:単一セッションにおける試料Bに関する味覚試験
この味覚試験は、パネリスト達が1つのセッションで異なる甘味組成物を評価したことを除いて、実施例1で記載された試験と類似した。甘味料組成物を、8オンスのスタイロフォームのカップに158〜169°Fの温度で提供された4オンスの熱いFOLGERSインスタントコーヒーに加えた。パネリスト達は、彼らのパレットをスクロースで加糖されたコーヒー(6オンスのコーヒーに8gの砂糖)を用いて予め濯ぎ、その後対象の甘味料で加糖されたコーヒーを味見すること、および水で5回濯ぎ別の飲料を味見する間に4分間待つことが指示された。
【0070】
パネリスト達は、苦味/甘味JAR(丁度、程よく、適度の尺度(Just About Right Scale))、苦味/後味の強さLMS(分類された等級尺度(Labeled Magnitude Scale))、およびクリーマーの使用を含む標準的な9項目の快不快尺度を用いた質問表/無記名投票を完了することが求められた。データは、SAS統計プログラムを用いたANOVAにより分析し、試料間の平均値における有意差を決定した。具体的な特性に関する結果をテーブル2〜5に示す。
【0071】
【表2】

FOLGERSインスタントコーヒー
n=87
【0072】
【表3】

** 1=酷く嫌い、2=とても嫌い、3=適度に嫌い、4=少し嫌い、5=好きでも嫌いでもない、6=少し好き、7=適度に好き、8=とても好き、9=極めて好き。
*** 0−100尺度;「かろうじて知覚可能」=1.4;「弱い」=6.1;「適度」=17.2;「強い」=35.4;「とても強い」=53.3;「想像できる限り最も強い」=100。
【0073】
SAR#461味見セッションの結果は、試料Bを含む甘味料組成物が、全体的な好みおよび風味の好みにおいてアスパルテームのものとほぼ同じ評点がなされたこと、ならびに苦味の強さおよび後味の強さに関してはアスパルテームよりもわずかに高い評点がなされたことを示した。
【0074】
【表4】

FOLGERSインスタントコーヒー
n=90
【0075】
【表5】

異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
** 1=酷く嫌い、2=とても嫌い、3=適度に嫌い、4=少し嫌い、5=好きでも嫌いでもない、6=少し好き、7=適度に好き、8=とても好き、9=極めて好き。
*** 0−100尺度;「かろうじて知覚可能」=1.4;「弱い」=6.1;「適度」=17.2;「強い」=35.4;「とても強い」=53.3;「想像できる限り最も強い」=10
【0076】
SAR#466味見セッションの結果は、試料Aを含む甘味料組成物が、全体的な好みおよび風味の好みにおいてアスパルテームよりも低い評点がなされたこと、ならびに苦味の強さおよび後味の強さに関してはアスパルテームよりも有意に高い評点がなされたことを示した。
【0077】
実施例3:2セッションにわたる試料Cに関する味覚試験
味覚試験は、パネリスト達が2日の期間にわたって実施された異なるセッションで2つの異なる甘味料組成物の各々を評価したことを除いて、実施例2の試験と類似した。甘味料組成物が上記のように4オンスの熱いFOLGERSインスタントコーヒーに加えられ、パネリスト達は同様の質問表/無記名投票を完了することが求められた。
結果を以下のテーブルに示す。
【0078】
【表6】

FOLGERSインスタントコーヒー
n=63
これまでの調剤で用いたような小さな尺度の調製と異なり、10 1b尺度で作製された。
【0079】
【表7】

異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
** 1=酷く嫌い、2=とても嫌い、3=適度に嫌い、4=少し嫌い、5=好きでも嫌いでもない、6=少し好き、7=適度に好き、8=とても好き、9=極めて好き。
*** 0−100尺度;「かろうじて知覚可能」=1.4;「弱い」=6.1;「適度」=17.2;「強い」=35.4;「とても強い」=53.3;「想像できる限り最も強い」=100。
【0080】
SAR#546味見セッションの結果は、試料Cを含む甘味料組成物が、全体的な好みおよび風味の好みにおいてアスパルテームのものとほぼ同じ評点がなされたこと、ならびに後味の強さにおいてわずかに高い評点がなされたことを示した。
【0081】
実施例4:HISおよび味覚修飾組成物に関する家庭使用試験
アスパルテームを、HIS(ここで、HISはレバウジオシドAである)、増量剤(ここで、増量剤はエリトリトールである)および味覚修飾組成物(ここで、味覚修飾組成物は少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物および複数の調和性の風味揮発性物を含むものである)を含む最初の試料(試料C)と比較する、消費者パネル、家庭使用での味覚試験を実施した。アスパルテームは、EQUALブランドの卓上用形式のものであった。試料はテーブル8に列記したものと同一であり得る。
【0082】
【表8】

試料Cはサシェに平均4.03gであり、同等品は平均0.77gであった。
【0083】
パネリスト達のスクリーニング基準は以下を含んだ:
定期的に加糖された飲料、例えばコーヒー、茶および/または食品、例えば果実、加糖シリアルまたは砂糖代用品で加糖されたシリアルを週に最低2〜3回採る年齢18〜60+(80%の年齢24〜59歳)の男性および女性の個人を、オンライン調査により集めた。
【0084】
試験アプローチは以下を含んだ:
パネリスト達を2つのグループに分けた。各グループのパネリスト達は1つの試料のみを評価した。113名の従業者からなる1つのグループは試料Cを評価し、62名の従業者からなる別のグループは同等品の試料Aを評価した。過半数のパネリスト(57%)はそれまでに試験実施前に試料Cを経験していなかった。
【0085】
試料Cおよび同等品の試料は以下のように取り扱った:
各試料の75サシェを1ガロンのジップロックの袋に詰めた。その袋に、3桁のコード番号、使用説明、試料の成分およびアレルゲン表示をラベルした。袋は、「親展の封書」でパネリスト達に郵送された。パネリスト達は、その小包により質問表の紙コピー、使用説明書および予め宛名が記された封筒もまた受け取った。パネリスト達は、使用した空のサシェと同様に使用しなかった全てのサシェをその予め宛名が記された封書に入れて返信するよう指示された。
【0086】
パネリスト達は、標準的な9ポイントの快不快尺度
パネリスト達は、苦味/甘味JAR(丁度、程よく、適度の尺度)、苦味/後味の強さLMS(分類された等級尺度)、およびクリーマーの使用を含む標準的な9項目の快不快尺度を用いた質問表/無記名投票を完了することが求められた。データは、SAS統計プログラムを用いたANOVAにより分析し、試料間の平均値における有意差を決定した。全体的な好みに関する結果を以下のテーブルに示す。
【0087】
「全体的な好み」を評点する際に、消費者パネリストは、1〜9の尺度、すなわち、1=酷く嫌い、2=とても嫌い、3=適度に嫌い、4=少し嫌い、5=好きでも嫌いでもない、6=少し好き、7=適度に好き、8=とても好き、9=極めて好きの尺度で試料を評点することが求められた。そのデータは、試料間の平均値における有意差についてSAS統計プログラムを備えたANOVAにより分析した。結果および分析をテーブル8a〜dに示す。
テーブル8a〜8d:コーヒー/茶および果実/シリアルにおける全体的な好み:
【0088】
【表9】

【0089】
【表10】

【0090】
【表11】

【0091】
【表12】

異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
** 1=酷く嫌い、2=とても嫌い、3=適度に嫌い、4=少し嫌い、5=好きでも嫌いでもない、6=少し好き、7=適度に好き、8=とても好き、9=極めて好き。
*** 従業者パネリストの数。
【0092】
コーヒー/茶および果実/シリアルにおける結果は、コーヒー/茶に用いた場合および果実/シリアルに部分的に用いた場合に、試料Cは同等品よりも統計学的に有意な差がないと評点がなされたことを示す。
【0093】
パネリスト達はまた、小包を開いて、製品を使用する前に試料の外観を見て外観の好みを評点するよう指示された。全体的な好みおよび具体的な特性に関する結果および分析をテーブル9a〜9pに示す。
【0094】
【表13】

【0095】
【表14】

【0096】
【表15】

異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
** 1=酷く嫌い、2=とても嫌い、3=適度に嫌い、4=少し嫌い、5=好きでも嫌いでもない、6=少し好き、7=適度に好き、8=とても好き、9=極めて好き。
*** 従業者パネリストの数。
【0097】
外観の好みの結果は、試料Cの透明な外観が、包装中での、およびシリアルにおいて評価された場合に、同等品よりも統計学的に有意により高く好まれたことを示す。果実における外観の好みにおいては、試料Cと同等品との間に有意な差はなかった。
【0098】
【表16】

1=酷く嫌い、2=とても嫌い、3=適度に嫌い、4=少し嫌い、5=好きでも嫌いでもない、6=少し好き、7=適度に好き、8=とても好き、9=極めて好き。
異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
【0099】
結果は、飲料または食品に添加する前に試料を包装中で評価した場合、試料Cが、同等品よりも外観の好みおよび香りの好みの特性において有意に高い評点がつけられたことを表す。
【0100】
【表17】

1=酷く嫌い、2=とても嫌い、3=適度に嫌い、4=少し嫌い、5=好きでも嫌いでもない、6=少し好き、7=適度に好き、8=とても好き、9=極めて好き。
異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
【0101】
結果:試料Cと同等品との間に全体的な好みにおける有意差はなかった。
【0102】
【表18】

1=全く十分に甘くない、2=十分には甘くない、3=ほぼ丁度よい、4=幾分か甘過ぎる、5=非常に甘過ぎる。
ターゲットのJAR≧75%。
有意な数のパネリスト達がこの試料を「甘過ぎる」と評価した。
異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
【0103】
結果:有意な数のパネリスト達が試料Cを「甘過ぎる」と評価した。パネリスト達は、同等品を「甘過ぎる」と「十分に甘くはない」との間に入ると評価した。
【0104】
【表19】

1=なし、2=弱い、3=適度、4=強い、5=非常に強い。
異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
【0105】
結果:試料Cと同等品との間には苦味および後味の強さに有意な差はなかった。両方の試料が、苦味および後味の強さにおいて「弱い」と「適度」との間であると評価された。
【0106】
【表20】

1=酷く嫌い、2=とても嫌い、3=適度に嫌い、4=少し嫌い、5=好きでも嫌いでもない、6=少し好き、7=適度に好き、8=とても好き、9=極めて好き。
異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
【0107】
結果:全体的な好みにおいてはコバルトと同等品との間に有意な差はなかった。
【0108】
【表21】

1=全く十分に甘くない、2=十分には甘くない、3=ほぼ丁度よい、4=幾分か甘過ぎる、5=非常に甘過ぎる。
ターゲットのJAR≧75%。
有意な数のパネリスト達がこの試料を「甘過ぎる」と評価した。
異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
【0109】
結果:パネリスト達は、両方の試料は「甘過ぎる」と「十分には甘くない」との間に入ると評価した。
【0110】
【表22】

1=なし、2=弱い、3=適度、4=強い、5=非常に強い
異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる
【0111】
結果:苦味と後味の強さにおいて、試料Cと同等品との間に有意な差はなかった。両方の試料は、苦味と後味の強さにおいて概ね「弱い」と評価された。
【0112】
【表23】

1=酷く嫌い、2=とても嫌い、3=適度に嫌い、4=少し嫌い、5=好きでも嫌いでもない、6=少し好き、7=適度に好き、8=とても好き、9=極めて好き。
異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
【0113】
結果:外観の好み、および全体の好みにおいて、試料Cと同等品との間に有意な差はなかった。試料Cは、香りの好みにおいて同等品よりも有意に高い評点がなされた。
【0114】
【表24】

1=全く十分に甘くない、2=十分には甘くない、3=ほぼ丁度よい、4=幾分か甘過ぎる、5=非常に甘過ぎる。
ターゲットのJAR≧75%。
有意な数のパネリスト達がこの試料を「甘過ぎる」と評価した。
異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
【0115】
結果:パネリスト達は、両方の試料は「甘過ぎる」と「十分に甘くはない」との間に入ると評価した。
【0116】
【表25】

1=なし、2=弱い、3=適度、4=強い、5=非常に強い。
異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
【0117】
結果:苦味と後味の強さにおいて、試料Cと同等品との間に有意な差はなかった。両方の試料は、苦味および後味の強さにおいて概ね「弱い」と評価された。
【0118】
【表26】

1=酷く嫌い、2=とても嫌い、3=適度に嫌い、4=少し嫌い、5=好きでも嫌いでもない、6=少し好き、7=適度に好き、8=とても好き、9=極めて好き。
異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
【0119】
結果:試料Cは、外観の好みと香りの好みにおいて同等品よりも有意に高い評点がなされた。全体の好みにおいて、試料Cと同等品との間に有意な差はなかった。
【0120】
【表27】

1=全く十分に甘くない、2=十分には甘くない、3=ほぼ丁度よい、4=幾分か甘過ぎる、5=非常に甘過ぎる。
ターゲットのJAR≧75%。
有意な数のパネリスト達がこの試料を「甘過ぎる」と評価した。
異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
【0121】
結果:パネリスト達は、両方の試料が「甘過ぎる」と「十分に甘くはない」との間に入ると評価した。
【0122】
【表28】

1=なし、2=弱い、3=適度、4=強い、5=非常に強い。
異なる文字の続く平均値はP<0.05で互いに有意に異なる。
【0123】
結果:苦味と後味の強さにおいて、試料Cと同等品との間に有意な差はなかった。両方の試料は、苦味と後味の強さにおいて概ね「弱い」と評価された。
【0124】
実施例5:レシピ
本発明の甘味料は、食品、飲料および医薬品/市販薬での使用を含み、様々な用途に用いることができる。以下は、本発明の甘味料を利用する幾つかのレシピの単なる例示的である。そのレシピのそれぞれに関し、甘味料はレバウジオシドA、エリトリトールおよび本発明の味覚修飾組成物を含む。
【0125】
1.トリプルベリー豆乳スムージー
2カップの低脂肪バニラ豆乳
1カップのブラックベリー
1カップのイチゴ
1カップのブルーベリー
小さじ1/8杯のシナモン
8袋の甘味料
【0126】
2.パイナップル・オレンジ・バナナ・フロスティ(Frostie)
1カップの脱脂プレーンヨーグルト
1/2カップのパイナップルジュース
1本のバナナ
1カップのオレンジジュース
1カップのアイス
8袋の甘味料(各4g)
【0127】
3.ストロベリー・バナナ・サンライズ(Sunrise)スムージー
1カップのイチゴ
1本のバナナ
1カップの脱脂プレーンヨーグルト
1カップのオレンジジュース
1カップのアイス
8袋の甘味料(各4g)
【0128】
4.バナナ・ベリー・スムージー
1カップのイチゴ
1カップのブルーベリー
1本のバナナ
1カップの無脂肪プレーンヨーグルト
1カップのオレンジジュース
1カップのアイス
4袋の甘味料(各4g)
【0129】
5.カボチャのパイ
材料:
シングルクラスト(single-crust)の9インチのパイ用のペストリー
1缶(16オンス)のカボチャ
1缶(12オンス)の濃縮(evaporated)無脂肪ミルク
3個の卵
20袋(各4g)の甘味料
小さじ1杯のバニラ
小さじ1・1/2杯のカボチャ・スパイス
小さじ1/4杯の塩
ホイップのトッピング、随意
【0130】
調理例:
打ち粉をした表面上でペストリーを延ばし、1インチパストのパイ・パンに合わせる。慎重に、パイ・パンに乗せ、縁を切り取り、そして縁を指で押さえて凸凹にする。カボチャ、ミルク、卵を中程度の速さでよく混ざるまでかき混ぜる。さらなる材料を加えて、よく混ぜる。混合液をパイ・パンに注ぐ。400Fで35分〜40分間または真ん中に差し込んだナイフが綺麗な状態で出てくるまで焼く。金網台で冷ます。必要に応じて、ホイップのトッピングを乗せる。
【0131】
6.ブルーベリー・パイ
材料:
ダブルクラストの9インチのパイ用のペストリー
6カップの新鮮なブルーベリーまたは2(16オンス)袋のフローズン
大さじ3杯のレモンジュース
小さじ1/4杯のグラウンドシナモン
大さじ6杯のコーンスターチ
大さじ1杯のバター
24袋(各4g)の甘味料
【0132】
調理例:
打ち粉した表面上で半分のペストリーを延ばし、1インチパストのパイ・パンに合わせる。慎重に、パイ・パンに乗せる。大きな容器内でブルーベリーにレモンジュースをあえる。甘味料、コーンスターチ、シナモンを加える。コートされるまで、あえる。ブルーベリーミックスをクラストに注ぐ。残りのペストリーを、パイを覆うのに十分な大きさの円にまで延ばす。ブルーベリーの上に乗せ、縁をシールし、端を切り取り、指で凸凹にする。最上部に切れ込みを入れ、蒸気が逃げ出すことを可能にする。400Fで55分〜60分間またはクラストが黄金色になるまで焼く。金網台で冷ます。
【0133】
7.アップルパイ
材料:
ダブルクラストの9インチのパイのペストリー
皮を剥き、芯を抜き取り、そしてスライスしたグラニー・スミス・アップルを8カップ
大さじ1杯のレモンの皮
小さじ1杯のグラウンドシナモン
小さじ1/4杯のグラウンドナツメグ
小さじ1/4杯の塩
大さじ3杯のコーンスターチ
大さじ1杯のバター
24袋(各4g)の甘味料
【0134】
調理例:
打ち粉した表面上で半分のペストリーを延ばし、1インチパストのパイ・パンに合わせる。慎重に、パイ・パンに乗せる。小さな容器内で甘味料、コーンスターチ、塩、シナモンおよびナツメグをブレンドする。リンゴにまぶし、コートされるまであえる。レモンの皮を加え、完全に混ぜる。リンゴ・ミックスをクラスト上に並べる。バターを切ってスライスにし、リンゴの最上部に載せる。残りのペストリーを、パイを覆うのに十分な大きさの円にまで延ばす。リンゴの上に乗せ、縁をシールし、端を切り取り、指で凸凹にする。最上部に切れ込みを入れ、蒸気が逃げ出すことを可能にする。400Fで40分〜50分間またはクラストが黄金色になるまで焼く。金網台で冷ます。
【0135】
実施例6.甘味料の調製方法
レビアナ(rebiana)の、および増量物質とレビアナのブレンドおよび凝塊化ブレンドは、幾つかの異なる過程を経て達成することができる。
【0136】
a)純粋な材料またはブレンドされた材料の直接的な噴霧乾燥
i.この方法を用いて、増量物質と混合されるレビアナ0%〜100wt%の生成物を得ることができる。増量物質およびレビアナの所望の最終濃度に基づいて、適当な量の各成分を温水(60℃〜85℃)に溶解し噴霧溶液を得る。続いて、この溶液を噴霧乾燥させて無定形の生成物を得る。
【0137】
b)流動化噴霧ドライヤー(fluidized spray dryer)におけるブレンドされた材料の直接的な噴霧乾燥および凝塊化
i.上記と同じ過程を、噴霧乾燥材料が生成されるにつれ、その凝塊化を可能とする装置の別の部分に対して用いる。
【0138】
c)ポスト凝塊化によるブレンドされた材料の直接的な噴霧乾燥
i.過程番号1で生成された材料を、以下の凝塊工程のいずれかで用いることができる。唯一の変更は、凝塊器(agglomerator)容器内の材料であり得ること、純粋な材料というよりは予めブレンドした無定形の材料であり得ることである。
【0139】
d)水および増量物質の噴霧溶液を利用した増量物質を含む結晶質または無定形レビアナの凝塊化
i.この方法を用いて、増量物質と混合されるレビアナ0%〜100wt%の生成物を得ることができる。増量物質およびレビアナの所望の最終濃度に基づいて、適当な量の各成分を流動床の凝集器の容器内に置く。10%の増量物質を容器から取り出し、水とブレンドして噴霧溶液を作製する。凝塊化は、最初の粒子サイズを形成させるための水のみの噴霧により始まる。ひとたび粒子が形成されれば、それは強化され、増量物質噴霧溶液を利用して「シール」される。最終的な噴霧工程の後に、材料を適当な水分レベルに乾燥させる。
【0140】
e)レビアナおよび水噴霧溶液を利用した増量物質の凝塊化
i.この方法を用いて、増量物質に対して噴霧されたレビアナ0%〜20wt%の生成物を得ることができる。増量物質およびレビアナの所望の最終濃度に基づいて、適当な量のレビアナを温水(60℃〜85℃)に溶解し、噴霧溶液を調製する。凝塊化容器を増量物質だけで充たす。凝塊化は、最初の粒子サイズを形成させるための水のみの噴霧により始まる。ひとたび粒子が形成されれば、それは強化され、レビアナ噴霧溶液を利用して「シール」される。最終的な噴霧工程の後に、材料を適当な水分レベルに乾燥させる。
【0141】
f)増量物質噴霧溶液による結晶質または無定形レビアナの凝塊化
i.この方法を用いて、レビアナ0%〜70wt%の生成物を得ることができる。増量物質およびレビアナの所望の最終濃度に基づいて、適当な量の増量物質を水に溶解し、噴霧溶液を調製する。凝塊化容器をレビアナだけで充たす。凝塊化は、最初の粒子サイズを形成させるための水のみの噴霧により始まる。ひとたび粒子が形成されれば、それは強化され、増量物質噴霧溶液を利用して「シール」される。最終的な噴霧工程の後に、材料を適当な水分レベルに乾燥させる。
【0142】
g)水または水とレビアナ噴霧溶液による結晶質または無定形レビアナの凝塊化
i.この方法を用いて、レビアナ100wt%の生成物を得ることができる。レビアナ噴霧を用いる場合、適当な量のレビアナを温水(60℃〜85℃)に溶解させ、噴霧溶液を調製する。凝塊化容器をレビアナだけで充たす。凝塊化は、最初の粒子サイズを形成させるための水のみの噴霧により始まる。ひとたび粒子が形成されれば、それは強化され、レビアナ噴霧溶液を利用して「シール」される。最終的な噴霧工程の後に、材料を適当な水分レベルに乾燥させる。
【0143】
上記のリストは、完全であることを意図するものではなく、上記の方法またはブレンドのいずれかの組合せが適用可能である。この技術を、バッチ系および連続系の両方に適用することも可能である。また、バインダーHPMCまたはアラビアゴムは、粒子強度を増大させ、粒子径の分布を改善するために、噴霧溶液として、又は上記の噴霧溶液に対する添加剤として役立ち得る。
【0144】
これらと他の適用および実施例は本明細書の開示に鑑みて明らかとなろう。当該改変、置換および代替手段は、添付する特許請求の範囲により定まる本発明の思想および範囲を逸脱することなく行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高甘味度甘味料および味覚修飾組成物を含む甘味料であって、味覚修飾組成物が少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質を含む、甘味料。
【請求項2】
味覚修飾組成物が少なくとも1つの調和性の風味揮発性物質をさらに含む、請求項1記載の甘味料。
【請求項3】
高甘味度甘味料が、砂糖の甘味の質よりも味の始まりが遅延し、かつ持続期間が長い甘味の質を有し、ならびに少なくとも1つの調和性の風味揮発性物質および少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質が、高甘味度甘味料単独の組成物と比べて甘味の質の強さが早く生じ、かつ甘味の質が早く減退するよう、高甘味度甘味料の甘味の質を修飾することを特徴とする、請求項1記載の甘味料。
【請求項4】
少なくとも1つの非調和性の風味揮発性物質が、アルファ−イオノン、アリールアルファ−イオノン、シクロイオノン、デヒドロジヒドロイオノン、ジヒドロ−アルファ−イオノン、ジヒドロ−ベータ−イオノン、ジヒドロメチル−アルファ−イオノン、ジメチルイオノン、(E)−6,10−ジメチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オン、ガンマ−イオノン、ガンマ−メチル−イオノン、イオノン、アルファ−イオノン、β−イオノン、トランス−ベータ−イオノン、ベータ−イオノンエポキシド、ガンマ−イオノン、アルファ−アイロン、イソブチルイオノン、アルファ−イソメチルイオノン、ベータ−イソメチルイオノン、メチルイオノン、メチル−アルファ−イオノン、アルファ−メチル−イオノン、メチル−ベータ−イオノン、メチル−デルタ−イオノン、メチル・アルファ−イオノニルグリシデート、ベータ−メチルイオノンジエチルケタール、メチルイソシュードイオノン、シュードメチルイオノン、3,4,5,6−テトラヒドロシュードイオノン、シュードイオノンラズベリーエッセンス、ラズベリー種子エキス、ジャスミン・アブロリュート、ボロニア・アブロリュートおよびそれらの混合物からなる群より選択されるものである、請求項1記載の甘味料。
【請求項5】
少なくとも1つの調和性の風味揮発性物質が、バニリン、バニラエッセンス、ジバニリン、エチルバニリン、エチルバニリンアセテート、エチルバニリン ベータ−d−グルコピラノシド、エチルバニリンイソブチラート、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、バニリンアセテート、バニリンエリトロおよびトレオブタン−2,3−ジオールアセタール、バニリンイソブチラート、バニリン3−(l−メトキシ)プロパン−1,2−ジオールアセタール、バニリンプロピレングリコールアセタール、ベラトルアルデヒド、3−エチル−2−ヒドロキシ−4−メチルシクロペンタ−2−エン−1−オン、5−エチル−2−ヒドロキシ−3−メチルシクロペンタ−2−エン−1−オン、メチルシクロペンテノン、エチルシクロペンテノン、エチルマルトール、マルトール、マルトールアセテート、マルトールブチラート、マルトールイソブチラート、マルトールプロピオネート、シュガー・トレアッタローネ、糖蒸留物、モラス蒸留物、モルト蒸留物、4−ヒドロキシ−5−メチル−3(2H)フラノン、4−アセトキシ−2,5−ジメチル−3(2H)−フラノン、キャラメルフラノン、4,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−2,5−ジヒドロフラノン(ソトロン)、4−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−3(2H)フラノン(ストロベリーフラノン)、2−エチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−3(2H)フラノン(ホモフロノール)、5−メチルフルフラール、4−メチル−1−フェニル−2−ペンタノン、イソブチルベンジルケトン、2−メチルテトラヒドロフラン−3−オン、コーヒーフラノン、2−オキソ酪酸、マルトン、バレルアルデヒド、ブチルアルデヒド、フェニル化合物、例えばフェニルアセトアルデヒド、ビーズワックス・アブソリュート、蜂蜜蒸留物およびラム・アブソリュート、ならびにそれらの混合物からなる群より選択されるものでる、請求項2記載の甘味料。
【請求項6】
高甘味度甘味料が、レバウジオシドA、レバウジオシドB、レバウジオシドC、レバウジオシドD、レバウジオシドE、レバウジオシドF、ズルコシドA、ズルコシドB、ルブソシド、ステビア、ステビオシド、モグロサイドIV、モグロサイドV、羅漢果甘味料、シアメノシド、モナチンおよびその塩(モナチンSS、RR、RS、SR)、クルクリン、グリシルリジン酸およびその塩、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、ヘルナンダルシン、フィロズルチン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、バイユノシド、オスラジン、ポリポドシドA、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、ムクロジオシド、フロミソシドI、ペリアンドリンI、アブルソシドA、シクロカリオシドI、サッカリンナトリウム、チクロ、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、アリテーム、ネオテーム、ネオヘスペリジン ジヒドロカルコン(NHDC)およびそれらの組合せからなる群より選択されるものである、請求項1記載の甘味料。
【請求項7】
高甘味度甘味料がレバウジオシドAである、請求項6記載の甘味料。
【請求項8】
高甘味度甘味料が砂糖の甘味の質と比較して低減された初期の甘味度を有する甘味の質を有する、請求項1記載の甘味料。
【請求項9】
高甘味度甘味料の風味組成物に対する重量比が、約0.0102:1〜約286:1である、請求項1記載の甘味料。
【請求項10】
高甘味度甘味料の風味組成物に対する重量比が14:1である、請求項1記載の甘味料。
【請求項11】
増量物質をさらに含む、請求項1記載の甘味料。
【請求項12】
増量物質の高甘味度甘味料対味覚修飾組成物に対する重量比が、約225:1.8:1〜約14370:115:1である、請求項1記載の甘味料。
【請求項13】
増量物質が、増量剤1gあたり約0.2カロリー未満である、請求項11記載の甘味料。
【請求項14】
増量物質が、約0.125mm〜約1.0mmの粒子分布サイズを有する、請求項11記載の甘味料。
【請求項15】
増量物質が、マルトデキストリン、コーンシロップ固体、スクロース、フルクトース、グルコース、転化糖、ソルビトール、キシロース、リブロース、マンノース、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、エリトリトール、マルチトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、タガトース、ラクトース、イヌリン、グリセロール、プロピレングリコール、ポリオール、ポリデキストロース、フルクトオリゴ糖、トレハロース、イソマルツロース、アラビノガラクタン、セルロースおよびセルロース誘導体、ならびにそれらの混合物からなる群より選択されるものである、請求項11記載の甘味料。
【請求項16】
高甘味度甘味料および味覚修飾組成物が、増量物質に対して沈着されたものである、請求項11記載の甘味料。
【請求項17】
高甘味度甘味料が、味覚修飾組成物の前に増量物質に対して沈着されたものである、請求項11記載の甘味料。
【請求項18】
高甘味度甘味料、増量物質および味覚修飾組成物が共結晶化されたものである、請求項11記載の甘味料。
【請求項19】
甘味料が、結晶、粉末、錠剤、液体、立方体、グラーゼ、粒状品またはそれらの組合せの形態である、請求項11記載の甘味料。
【請求項20】
結晶が、砂糖と同程度の可溶性プロフィールを有する、請求項19記載の甘味料。
【請求項21】
請求項1記載の甘味料組成物を含む、卓上用甘味料。
【請求項22】
請求項11記載の組成物を含む、卓上用甘味料。
【請求項23】
請求項1記載の組成物を含む、食料品。
【請求項24】
請求項1記載の甘味料組成物を含む、医薬品または市販薬。
【請求項25】
請求項11記載の組成物を含む、医薬品または市販薬。
【請求項26】
請求項1記載の甘味料組成物を含む、飲料。
【請求項27】
請求項11記載の組成物を含む、飲料。
【請求項28】
高甘味度甘味料および味覚修飾組成物を、約0.125mm〜約1.0mmの粒子径分布を有する増量物質に対して沈着させる工程を含む、卓上用甘味料を製造する方法。
【請求項29】
高甘味度甘味料が、味覚修飾組成物の前に増量物質に対して沈着される、請求項28記載の方法。
【請求項30】
高甘味度甘味料が、同時に増量物質に対して沈着される、請求項28記載の方法。
【請求項31】
a.約0.125mm〜約1.0mmの径分布を有する増量物質を容器に入れる工程;
b.高甘味度甘味料組成物を増量物質に対して沈着させる工程;
c.味覚修飾組成物を増量物質に対して沈着させる工程;
を含む、卓上用甘味料を製造する方法。
【請求項32】
増量物質が容器内を無作為に動き回るよう、容器に空気を送り込むことによって、増量物質を流動化する、請求項31記載の方法。
【請求項33】
増量物質が、約0.125mm〜約1.0mmの粒子径分布を有するものである、請求項31記載の方法。
【請求項34】
増量物質がエリトリトールである、請求項31記載の方法。
【請求項35】
高甘味度甘味料組成物が液体の形態で存在する、請求項31記載の方法。
【請求項36】
高甘味度甘味料組成物がレバウジオシドAである、請求項31記載の方法。
【請求項37】
味覚修飾組成物が液体の形態で存在する、請求項31記載の方法。
【請求項38】
味覚修飾組成物が、増量物質および高甘味度甘味料組成物に対して周囲温度条件で沈着される、請求項31記載の方法。
【請求項39】
味覚修飾組成物を、摂氏約20度〜約130度の温度の空気により、増量物質および高甘味度甘味料組成物上で乾燥させる、請求項31記載の方法。
【請求項40】
増量物質の高甘味度甘味料組成物対味覚修飾組成物に対する比率が、約225:1.8:1〜約14370:115:1である、請求項31記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2011−521628(P2011−521628A)
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−508723(P2011−508723)
【出願日】平成21年5月11日(2009.5.11)
【国際出願番号】PCT/US2009/043479
【国際公開番号】WO2009/137838
【国際公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(500159680)カーギル・インコーポレイテッド (30)
【Fターム(参考)】