生ごみ乾燥処理機
【課題】加熱式の生ごみ乾燥処理機において、加熱乾燥前に送風乾燥処理による生ごみ減量手段を設け、消費エネルギーの削減を目的とするものである。
【解決手段】生ごみ3を加熱乾燥させる前に、排出ファン10によって外気を導入し、その外気の持つ熱エネルギーを利用し、生ごみ3の水分を一部減量し、その後加熱乾燥を行う構成にした。その結果、生ごみ3のトータルの水分量が減っているため、乾燥にかかる熱エネルギーを少なくできる。
【解決手段】生ごみ3を加熱乾燥させる前に、排出ファン10によって外気を導入し、その外気の持つ熱エネルギーを利用し、生ごみ3の水分を一部減量し、その後加熱乾燥を行う構成にした。その結果、生ごみ3のトータルの水分量が減っているため、乾燥にかかる熱エネルギーを少なくできる。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭等の台所で発生する生ごみ等を乾燥させて減量処理する生ごみ乾燥処理機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の生ごみ乾燥処理機としては、何らかの加熱手段(燃焼、電気式ヒータ、マグネトロン等)を有し、直接的、間接的加熱により処理容器内の生ごみの温度を上昇させ、生ごみの水分を蒸発させるようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
すなわち、図15に示すように、従来の生ごみ乾燥処理機は、底部をメッシュ構造とした生ごみ乾燥容器51を内部に有し、これに熱風を供給するようにしてある。
【0004】
その熱風供給手段は、外気を導く排気路52と、その入り口に設けたファン53と、前記ファン53の送風側に設けた加熱ヒータ54とから構成されている。
【0005】
従って、ファン53から送られた空気は、加熱ヒータ54で加熱されて、熱風として生ごみ乾燥容器51内に供給され、その中に収納されている生ごみを乾燥する。
【0006】
乾燥に供され、高湿度となった空気は触媒55を通過した後、排気部から排出されるようにしてある。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−91248号公報(図11)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の生ごみ乾燥処理機においては、加熱手段により強制的に生ごみを加熱し、その中の水分を蒸発させて外部に排出することで減量していた。
【0009】
このように、乾燥全工程を熱付与により行っていたため、乾燥処理時間は短くすることができるが、反面、熱損失が大きくなる課題があった。すなわち、その理由は、加熱手段により発生する熱エネルギーの逃げを完全になくすことができないからである。従って、従来のものでは熱効率面で課題があり、省エネ対応で解決すべき点が多々あった。
【0010】
本発明はこのような従来の課題を解決するもので、効率的な生ごみ乾燥処理が行える生ごみ乾燥処理機の提供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために本発明の生ごみ乾燥処理機は、投入した生ごみを乾燥処理する生ごみ乾燥処理部と、前記生ごみ乾燥処理部の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を生ごみ乾燥処理部内に供給し、その後排出する吸排気手段と、前記吸排気手段による送風乾燥処理を行った後、前記加熱手段による加熱乾燥処理を行う制御手段とを備える。
【0012】
そして、生ごみを加熱乾燥させる前に、吸排気手段により外気を導入し、その外気の持つ熱エネルギーにより生ごみの水分を一部減量し、その後加熱乾燥を行うことにより、加熱乾燥に入るときは、生ごみのトータルの水分が減っているため、加熱乾燥に用いる電気等の消費エネルギーを少なくできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
上記の目的を達成するために、本発明は、生ごみを投入し、乾燥処理する生ごみ乾燥処理部と、生ごみ乾燥処理部の生ごみを加熱する加熱手段および外気を生ごみ乾燥処理部内に供給し、その後排出する吸排気手段と、上記吸排気手段による送風乾燥処理を行った後、加熱手段による加熱乾燥処理を行う制御手段とを具備する。
【0014】
具体的には、生ごみを加熱乾燥させる前に、吸排気手段により外気を導入し、送風乾燥を行うことにより、その外気の持つ熱エネルギーによって生ごみの水分を一部減量させる。その後、加熱乾燥を行う。
【0015】
この構成により、送風乾燥と過熱乾燥の全工程の消費エネルギーは、外気による送風乾燥で減量された水分量を蒸発させるエネルギー分が省エネとなる。外気の持つ熱量による水分の蒸発が多ければ多いほど、電気等の消費エネルギーを少なく生ゴミを乾燥できる。
【0016】
上記送風乾燥処理から加熱乾燥処理への切り替えの基準を、所定時間の経過時、および所定重量または所定率または所定水分量に達した時点とする。
【0017】
まず、送風乾燥処理から加熱乾燥処理の切り替えを所定時間が経過した時点で行う構成により、無駄に送風乾燥処理時間あるいは加熱乾燥処理時間を延長することなく、生ごみを乾燥することができる。
【0018】
次に、送風乾燥処理によって減量した生ごみ乾燥処理部内の生ごみの重量を検知する重量検知手段を設け、前記重量検知手段の検知結果、所定重量に達した時点で、送風乾燥処理から加熱乾燥処理に切り替える構成により、いつも確実に所定量の水分が減量されるため、水分減量に消費するエネルギーを確実に減らすことができる。
【0019】
また、生ごみの初期投入重量を検知する重量検知手段と、初期投入重量に対して送風乾燥処理により生ごみの重量がある一定率軽減したことを演算する演算手段とを設け、前記演算手段の演算結果に基づいて、生ごみの重量が一定率軽減した時点で加熱乾燥処理に切り替える。
【0020】
この構成により、生ごみが少ないにもかかわらず、送風乾燥時間が必要以上に長くなったり、生ごみが多いときに、加熱乾燥処理時間が必要以上に長くなりすぎるのを防止し、消費エネルギーの無駄を無くし、生ごみの投入量に応じ、ほぼ一定した加熱乾燥処理時間を維持でき、最適な消費エネルギーとなるよう制御できる。
【0021】
さらに、吸排気の湿度を検知する湿度検知手段と、吸気側の湿度と排気側の湿度の差から生ごみが保有する水分を演算する演算手段とを設け、前記演算の結果、所定量の水分が排出された時点で加熱乾燥処理に切り替える。
【0022】
この構成により、正確に生ごみの水分の蒸発量を算出でき、送風乾燥処理時間や加熱乾燥処理時間を消費エネルギーの無駄のないように正確に設定することができる。
【0023】
以上が、送風乾燥処理から加熱乾燥処理に切り替える基準についての説明である。
【0024】
続いて、所定時間が経過した時点で、送風乾燥処理から加熱乾燥処理に切り替える上記構成で、どのような条件を基準として所定時間を決定するのかを説明する。
【0025】
まず、外気の温度を検知する外気温検知手段を設け、前記外気温検知手段の検知結果に基づき、外気温が低いほど送風乾燥処理時間を長くした後、加熱乾燥処理に切り替える構成により、外気温度が変わっても、生ごみの水分を所定量減量するのに必要な熱エネルギーの違いを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくてすむ。
【0026】
さらに、生ごみの初期投入重量を検知する重量検知手段を設け、前記重量検知手段の重量検知結果に基づき、初期投入重量が多いほど、送風乾燥処理時間を長くした後、加熱乾燥処理に切り替える構成により、投入量が変わっても、生ごみの水分を所定量減量するのに必要な熱エネルギーの違いを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくてすむ。
【0027】
また、上記2つの条件が重なった場合として、外気温が低く、初期投入重量が多い場合があるが、そのときも送風乾燥処理時間を長くした後、加熱乾燥処理に切り替える。
【0028】
この構成により、外気温度や投入量が変わっても、生ごみの水分を所定量減量するのに必要な熱エネルギーの違いを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくてもすむ。
【0029】
さらに、吸排気の湿度を検知する湿度検知手段と、吸気側の湿度と排気側の湿度の差から生ごみが保有する水分を演算する演算手段とを設け、前記演算結果に基づき、送風乾燥処理の時間を制御する構成により、生ごみの水分を所定量減量するのに必要な熱エネルギーを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくてもすむ。
【0030】
続いて、送風乾燥処理中、手動スイッチ等の手段により強制的に加熱乾燥処理を開始できる構成により、使用者が、急な外出等で早く乾燥処理を終わらせたいとき上記手動スイッチを押すことにより、加熱乾燥処理が開始され、短時間で処理を終えることができ、使い勝手を向上させている。
【0031】
さらに、生ごみ乾燥処理部には、生ごみを攪拌する攪拌手段を設けているので、送風乾燥処理時にも通気する外気と生ごみとの接触率を攪拌により高め、蒸発速度を向上させることにより、送風乾燥処理を短縮し、消費エネルギーを低減させるようにした。
【0032】
加えて、生ごみを攪拌する攪拌手段は、間欠的に運転し、乾燥の進行と共に攪拌頻度を多くするよう制御する手段を設けることにより、水分率が多い乾燥初期は攪拌の頻度を少なくして、後半は接触効率を上げ、蒸発を促進させるために、攪拌頻度を高めることにより乾燥時間を短縮し、消費エネルギーを少なくすることができる。
【0033】
上記生ごみを攪拌する攪拌手段は、生ごみ乾燥処理部に取り込まれる空気の流れと対向する方向に攪拌させる構成により、生ごみと送風が衝突し、生ごみや空気が拡散しやすくなり、生ごみと空気との接触効率が上がるため、蒸発が促進され、乾燥時間を短縮することができる。
【0034】
上記の攪拌手段に加えて、加熱乾燥処理時の吸排気量より送風乾燥処理時の吸排気量を多くする構成により、送風乾燥処理時は、空気を多く流入させ、生ごみの蒸発量を増やすことができ、加熱乾燥処理時は送風空気量が少なくても、熱の損失を押さえることができるので、送風量が少ない方が消費エネルギーは少なくなる。
【0035】
乾燥処理の最終処理工程は、送風乾燥処理とする構成により、最終乾燥した生ごみの温度を常温レベルにまで低下させる。また、生ごみが常温になることで、火傷の心配が要らず、安全性が高まる。
【0036】
また、投入した生ごみを乾燥処理する生ごみ乾燥処理部と、前記生ごみ乾燥処理部の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を生ごみ乾燥処理部内に供給し、その後排出する吸排気手段と、前記吸排気手段による送風乾燥処理と加熱手段による加熱乾燥処理を交互に行う制御手段を設ける。
【0037】
この構成により、送風乾燥処理時に加熱乾燥処理時の余熱を利用できるようにし、送風乾燥処理時の生ごみの蒸発を促進でき、送風乾燥処理の時間を短縮し、消費エネルギーを削減できる。
【0038】
上記送風乾燥処理と加熱乾燥処理を交互に行う形態においても、最終処理工程は、送風乾燥処理とする。
【0039】
この構成により、最終乾燥した生ごみの温度を常温レベルにまで低下させ、生ごみが常温になることで、火傷の心配が要らず、安全性が高まる。
【0040】
【実施例】
以下本発明の実施例について、図面を参照して説明する。
【0041】
(実施例1)
図1において、生ごみ乾燥処理機の本体1には生ごみ乾燥容器2が着脱自在に設けてあり、中に生ごみ3が収納されるようにしてある。
【0042】
生ごみ乾燥容器2の底部は、メッシュ構造もしくは、排水穴4が形成されており、生ごみの水分を受け止める構造となっている。生ごみ乾燥容器2の外部には、一回り大きい容器5が固定して設けられており、水分を外部に排出することができる構造となっている。本体1の上方は蓋6で開閉されるようにしてある。そしてこの蓋6に電気ヒータなどからなる加熱手段7と、生ごみ乾燥容器2内の空気を攪拌する攪拌ファン8が設けられている。生ごみ乾燥容器2と蓋6との接合部は蓋パッキンで密閉されるようにしてあり、乾燥処理中の臭気が外部に漏れないようになっている。
【0043】
また外部空気が蓋6に導入され、次いで攪拌ファン8を介して生ごみ乾燥容器2内を流動し、その後、排気路9、排出ファン10を経て外部に排出されるようにしてある。
【0044】
なお、排気路9側に排出ファン10を設けた理由は、生ごみ乾燥容器2等を設置した処理空間を負圧にするためである。すなわち、上記のように負圧にすれば、上記蓋パッキンに加えて、処理空間の臭気等が漏れ出すことがなく、この点でも臭気漏出防止効果が期待できるものである。前記攪拌ファン8の作用をさらに詳しく述べれば、生ごみ乾燥容器2内の空気をこの攪拌ファン8で攪拌して、生ごみ3と確実に接触させるものである。
【0045】
上記構成において、生ごみ乾燥容器2に生ごみ3を入れ、蓋6をして、生ごみ乾燥処理機を運転させると、まず排出ファン10が動き、排出ファン10の吸引力により外気が導入され、生ごみ3と外気との混合作用により外気(空気)の持つ熱エネルギーを生ごみ3に与え、生ごみ3から水分を蒸発させ、その蒸気を排気路9を経て本体1外に排出させる。このようにして、生ごみ3から水分が徐々に除去されて減量される。
【0046】
また、このとき、攪拌ファン8を同時に運転することにより、より一層空気と生ごみ3が接触し、生ごみ3との熱交換が促進され、生ごみ3の減量が促進される。これは送風のみによる生ごみ3の乾燥処理である。この送風乾燥処理では、常温の空気の持つ熱エネルギーを利用し、最大その空気の温度条件における飽和蒸気量まで水分を蒸気として奪うことが可能であり、攪拌ファン8や排出ファン10等の少ない消費電力で生ごみ3の水分を蒸発させることができるようにしたものである。
【0047】
しかし、この送風乾燥処理による生ごみ3の乾燥は、空気との接触部での熱交換であり、温度も低いため、生ごみ3表面近くの水分の蒸発は比較的容易に出来るが、生ごみ3深部まで熱伝達し、その水分を蒸発させることはなかなかできない。そのため、消費エネルギーは少なくても乾燥が完全に終了するのに非常に長い時間がかかり、トータルの消費エネルギーがかえって多くなる場合もある。
【0048】
そのため、図2に示すように、送風乾燥処理である程度水分を除去し、送風乾燥処理での減量速度が低下してくる前に(T1)、加熱手段4により強制的に生ごみ3に熱を加えて水分の蒸発を促進させることにより、加熱手段7を用いた加熱乾燥処理時間(T2)が大幅に短縮され、トータルとしての消費エネルギーが大幅に低減できる。
【0049】
(実施例2)
図2に示すように、送風乾燥処理により生ごみ乾燥容器2内の生ごみを所定時間(T1)乾燥した後、図3のごとく加熱乾燥処理を行う制御手段12Aを設けた構成とし、送風乾燥を時間により制御する。
【0050】
この制御手段12Aにより、いつも所定量の水分が除去されるため、その分の消費エネルギーは確実に減らすことができる。また、送風乾燥処理による処理時間が短すぎて、必要以上に加熱乾燥処理の時間が長くなり、消費エネルギーが大きくなることを防止でき、ほぼ生ごみ3の消費量に関わらず、一定した省エネが確実にできるものである。
【0051】
また、送風乾燥処理時間を処理量により任意に設定できる切り替えスイッチ(図示せず)を設ける方法もある。
【0052】
(実施例3)
図3に示すような、外気の温度を検知する温度検知手段13を設け、外気温が低いほど送風乾燥処理の時間を長くした後、加熱乾燥処理を行う制御手段12Aaを設けている。このことにより、外気温度が変わっても、生ごみの水分を所定量減量するのに必要な熱容量の違いを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくてすむ。
【0053】
(実施例4)
図4に示すように、生ごみ3の初期投入重量を検知する重量検知手段14を設け、初期投入重量が多いほど送風乾燥処理の時間を長くした後、加熱乾燥処理を行う制御手段12Abを設けている。
【0054】
このことにより、投入量が変わっても、所定量減量するのに必要な熱容量の違いを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくて済む。
【0055】
(実施例5)
図5に示すように、外気の温度を検知する温度検知手段13と、生ごみ3の初期投入重量を検知する重量検知手段14とを設け、外気温が低く、初期投入重量が多いほど送風乾燥処理の時間を長くした後、加熱乾燥処理を行う制御手段12Acを設けている。
【0056】
このことにより、外気温や生ごみ3の投入量が変わっても、所定量減量するのに必要な熱容量の違いを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくてすむ。
【0057】
(実施例6)
図6に示すように、吸排気の湿度を検知する湿度検知手段15、16をそれぞれ排気路9、吸気口11に設け、さらに吸気側の湿度と排気側の湿度の差から生ごみが保有する水分を演算する演算手段と、前記演算結果に基づき、水分が多いほど、送風乾燥処理の時間を長くした後、加熱乾燥処理を行う制御手段12Adを設けている。
【0058】
このことにより、水分量が変わっても、所定量減量するのに必要な熱容量の違いを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくてすむ。
【0059】
(実施例7)
図7に示すように、本体1の任意の場所に、投入された生ごみ3の重量を検知する重量検知手段14を設け、送風乾燥処理時の生ごみ3の重量減分を測定し、その減量分により、送風乾燥処理から加熱乾燥処理に切り替える制御手段12Bを設けた。このことにより、生ごみ3の投入量に関わらず、いつも確実に所定量の水分が除去されるため、その分の消費エネルギーは確実に減らすことができる。
【0060】
(実施例8)
図8に示すように、重量検知手段14により生ごみ乾燥容器2に初期投入された重量を検知する手段と、送風乾燥処理により生ごみ乾燥容器2内の生ごみ3の重量減分を検知する手段と、送風乾燥処理により生ごみ乾燥容器2内の生ごみ3の重量減分を検知する手段を設け、初期投入量に対し、一定率減量したことを演算する制御手段12Baを有し、その結果に基づいて、一定率減量した時点で、加熱乾燥処理を行うようにしたものである。
【0061】
このことにより、初期投入される生ごみの量に関わらず、生ごみ3が一定率で減量されているため、生ごみ3の投入量が少なくても、送風乾燥処理時間が必要以上に長くなったり、生ごみ3の投入量が多いときに、加熱乾燥処理の時間が必要以上に長くなったりするのを防止する。
【0062】
そして、消費エネルギーの無駄を無くし、生ごみの投入量に応じ、ほぼ一定した加熱乾燥処理時間を維持でき、最適な消費エネルギーとなるよう制御できるものである。
【0063】
(実施例9)
図9に示すように、吸排気の湿度を検知する湿度検知手段15、16をそれぞれ排気路9、吸気口11に設け、さらに吸気側の湿度と排気側の湿度の差から生ごみが保有する水分を演算する演算手段と、前記演算結果に基づき、所定の水分が排出されたことが算出された時点で、加熱乾燥処理を行う制御手段12Cを設けている。
【0064】
このことにより、正確に生ごみからの蒸発量を算出でき、送風乾燥処理時間や加熱乾燥処理時間を消費エネルギーの無駄のないように正確に設定することができる。
【0065】
(実施例10)
図10に示すように、加熱乾燥処理は、送風乾燥処理中、手動スイッチ(図示せず)等の手段で強制的に開始できる。
【0066】
このことにより、使用者が急な外出等で早く乾燥処理を終わらせたいときにこのスイッチを押すことにより、加熱乾燥処理を開始することができるため、短時間に処理を終わらせることができ、使い勝手が向上する。
【0067】
(実施例11)
図11に示すように、生ごみ乾燥容器2の底部に生ごみ3を攪拌する攪拌手段17が設けられている。この構成により、送風乾燥処理時にも通気する外気と生ごみ3との接触性を攪拌により高め、生ごみ3からの蒸気速度を向上させることにより、送風乾燥処理の時間を短縮し、消費エネルギーを低減させるようにしたものである。
【0068】
(実施例12)
図12、13に示すように、生ごみ乾燥容器2底部に設けられた生ごみ3を攪拌する攪拌手段17は、間欠的に作動し、乾燥の進行に応じてその攪拌頻度を多くするように制御する制御手段12Dを設けている。
【0069】
生ごみ3の水分率が多い時点では攪拌頻度を多くすると生ごみ3が練られて団子状態となり、逆に熱の伝わりが悪くなると同時に、生ごみ3から水分が蒸発しにくくなる。
【0070】
この状態を防ぐため、水分率が多い乾燥初期は攪拌の間欠頻度を少なく、後半は接触効率を上げ、蒸発を促進させるために、攪拌頻度を上げることにより、乾燥時間が異常に伸びることを防止でき、無駄な消費エネルギーを使用しなくてすむ。このとき、攪拌手段17の作動頻度だけでなく、作動時間を徐々に延ばすことでも同様の効果が得られる。
【0071】
(実施例13)
図14に示すように、生ごみ3を攪拌する攪拌手段17の回転方向に対し、生ごみ乾燥容器2内に吸引される吸気の流れが対向するように吸気口11から入る吸気流の方向を構成している。
【0072】
このことにより、生ごみ3と吸気された乾燥空気送風が衝突し、生ごみ3も空気も拡散しやすくなり、生ごみ3と空気との接触効率が上がるため、蒸発が促進され、乾燥時間を短縮することができるものである。
【0073】
(実施例14)
図15に示すように、吸排気の経路中に流量制御手段18を設け、加熱乾燥処理時に流量制御手段18により流れる流量を絞り、送風乾燥時は流量制御手段18により流れる流量を多くするように制御手段12Eにより制御し、送風乾燥処理時の吸排気量を加熱乾燥処理時より多くする。
【0074】
これにより、送風乾燥処理時は、低温の空気でも空気を多く流入させ、生ごみの蒸発量を増やすことができ、加熱乾燥処理時は、送風空気量が少なくして、熱の損失を少なくすることができるので、消費エネルギーが少なくなる。送風空気量の制御は、上記の他、排出ファン10そのものの回転制御を行うことでも実現できる。
【0075】
なお、上記実施例では、送風乾燥処理の後に加熱乾燥処理を組み合わせたものについて述べたが、この他に送風乾燥処理と加熱乾燥処理を交互に行うことも考えられる。
【0076】
このように交互に行うことにより、加熱乾燥処理時の余熱で送風乾燥処理時の空気や生ごみの温度が高くなるため、送風乾燥処理時の生ごみの蒸発を促進でき、総じて送風乾燥処理の時間を短縮し、トータルの消費エネルギーを削減できる。
【0077】
また、乾燥終了した生ごみの温度を常温レベルまで低下させ、安全性を向上させるため、送風乾燥処理の後に加熱乾燥処理を行うものでは、その加熱乾燥処理終了後所定時間の送風乾燥工程を入れるのが望ましく、さらに送風乾燥処理と加熱乾燥処理を交互に行うものにおいては、最終工程が送風乾燥になるように設定すればよい。
【0078】
【発明の効果】
以上のように請求項1〜17に記載の発明によれば、加熱乾燥に用いる電気等の消費エネルギーを少なくできる生ごみ乾燥処理機を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図2】本発明の実施例2における生ごみ乾燥処理機の工程と減量状態を示す説明図
【図3】本発明の実施例3における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図4】本発明の実施例4における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図5】本発明の実施例5における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図6】本発明の実施例6における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図7】本発明の実施例7における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図8】本発明の実施例8における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図9】本発明の実施例9における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図10】本発明の実施例10における生ごみ乾燥処理機の工程を示す説明図
【図11】本発明の実施例11における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図12】本発明の実施例12における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図13】(a)同、生ごみ乾燥処理機の工程と減量状態を示す図(b)同、生ごみ乾燥処理機の攪拌手段の動作説明図
【図14】本発明の実施例13における生ごみ乾燥処理機の乾燥容器部の部分水平断面図
【図15】本発明の実施例14における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図16】本発明の従来例の生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【符号の説明】
1 本体
2 生ごみ乾燥容器
3 生ごみ
4 排水穴
5 容器
6 蓋
7 加熱手段
8 攪拌ファン
9 排気路
10 排出ファン
11 吸気口
12 制御手段
13 温度検知手段
14 重量検知手段
15、16 湿度検知手段
17 攪拌手段
18 流量制御手段
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭等の台所で発生する生ごみ等を乾燥させて減量処理する生ごみ乾燥処理機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の生ごみ乾燥処理機としては、何らかの加熱手段(燃焼、電気式ヒータ、マグネトロン等)を有し、直接的、間接的加熱により処理容器内の生ごみの温度を上昇させ、生ごみの水分を蒸発させるようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
すなわち、図15に示すように、従来の生ごみ乾燥処理機は、底部をメッシュ構造とした生ごみ乾燥容器51を内部に有し、これに熱風を供給するようにしてある。
【0004】
その熱風供給手段は、外気を導く排気路52と、その入り口に設けたファン53と、前記ファン53の送風側に設けた加熱ヒータ54とから構成されている。
【0005】
従って、ファン53から送られた空気は、加熱ヒータ54で加熱されて、熱風として生ごみ乾燥容器51内に供給され、その中に収納されている生ごみを乾燥する。
【0006】
乾燥に供され、高湿度となった空気は触媒55を通過した後、排気部から排出されるようにしてある。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−91248号公報(図11)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の生ごみ乾燥処理機においては、加熱手段により強制的に生ごみを加熱し、その中の水分を蒸発させて外部に排出することで減量していた。
【0009】
このように、乾燥全工程を熱付与により行っていたため、乾燥処理時間は短くすることができるが、反面、熱損失が大きくなる課題があった。すなわち、その理由は、加熱手段により発生する熱エネルギーの逃げを完全になくすことができないからである。従って、従来のものでは熱効率面で課題があり、省エネ対応で解決すべき点が多々あった。
【0010】
本発明はこのような従来の課題を解決するもので、効率的な生ごみ乾燥処理が行える生ごみ乾燥処理機の提供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために本発明の生ごみ乾燥処理機は、投入した生ごみを乾燥処理する生ごみ乾燥処理部と、前記生ごみ乾燥処理部の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を生ごみ乾燥処理部内に供給し、その後排出する吸排気手段と、前記吸排気手段による送風乾燥処理を行った後、前記加熱手段による加熱乾燥処理を行う制御手段とを備える。
【0012】
そして、生ごみを加熱乾燥させる前に、吸排気手段により外気を導入し、その外気の持つ熱エネルギーにより生ごみの水分を一部減量し、その後加熱乾燥を行うことにより、加熱乾燥に入るときは、生ごみのトータルの水分が減っているため、加熱乾燥に用いる電気等の消費エネルギーを少なくできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
上記の目的を達成するために、本発明は、生ごみを投入し、乾燥処理する生ごみ乾燥処理部と、生ごみ乾燥処理部の生ごみを加熱する加熱手段および外気を生ごみ乾燥処理部内に供給し、その後排出する吸排気手段と、上記吸排気手段による送風乾燥処理を行った後、加熱手段による加熱乾燥処理を行う制御手段とを具備する。
【0014】
具体的には、生ごみを加熱乾燥させる前に、吸排気手段により外気を導入し、送風乾燥を行うことにより、その外気の持つ熱エネルギーによって生ごみの水分を一部減量させる。その後、加熱乾燥を行う。
【0015】
この構成により、送風乾燥と過熱乾燥の全工程の消費エネルギーは、外気による送風乾燥で減量された水分量を蒸発させるエネルギー分が省エネとなる。外気の持つ熱量による水分の蒸発が多ければ多いほど、電気等の消費エネルギーを少なく生ゴミを乾燥できる。
【0016】
上記送風乾燥処理から加熱乾燥処理への切り替えの基準を、所定時間の経過時、および所定重量または所定率または所定水分量に達した時点とする。
【0017】
まず、送風乾燥処理から加熱乾燥処理の切り替えを所定時間が経過した時点で行う構成により、無駄に送風乾燥処理時間あるいは加熱乾燥処理時間を延長することなく、生ごみを乾燥することができる。
【0018】
次に、送風乾燥処理によって減量した生ごみ乾燥処理部内の生ごみの重量を検知する重量検知手段を設け、前記重量検知手段の検知結果、所定重量に達した時点で、送風乾燥処理から加熱乾燥処理に切り替える構成により、いつも確実に所定量の水分が減量されるため、水分減量に消費するエネルギーを確実に減らすことができる。
【0019】
また、生ごみの初期投入重量を検知する重量検知手段と、初期投入重量に対して送風乾燥処理により生ごみの重量がある一定率軽減したことを演算する演算手段とを設け、前記演算手段の演算結果に基づいて、生ごみの重量が一定率軽減した時点で加熱乾燥処理に切り替える。
【0020】
この構成により、生ごみが少ないにもかかわらず、送風乾燥時間が必要以上に長くなったり、生ごみが多いときに、加熱乾燥処理時間が必要以上に長くなりすぎるのを防止し、消費エネルギーの無駄を無くし、生ごみの投入量に応じ、ほぼ一定した加熱乾燥処理時間を維持でき、最適な消費エネルギーとなるよう制御できる。
【0021】
さらに、吸排気の湿度を検知する湿度検知手段と、吸気側の湿度と排気側の湿度の差から生ごみが保有する水分を演算する演算手段とを設け、前記演算の結果、所定量の水分が排出された時点で加熱乾燥処理に切り替える。
【0022】
この構成により、正確に生ごみの水分の蒸発量を算出でき、送風乾燥処理時間や加熱乾燥処理時間を消費エネルギーの無駄のないように正確に設定することができる。
【0023】
以上が、送風乾燥処理から加熱乾燥処理に切り替える基準についての説明である。
【0024】
続いて、所定時間が経過した時点で、送風乾燥処理から加熱乾燥処理に切り替える上記構成で、どのような条件を基準として所定時間を決定するのかを説明する。
【0025】
まず、外気の温度を検知する外気温検知手段を設け、前記外気温検知手段の検知結果に基づき、外気温が低いほど送風乾燥処理時間を長くした後、加熱乾燥処理に切り替える構成により、外気温度が変わっても、生ごみの水分を所定量減量するのに必要な熱エネルギーの違いを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくてすむ。
【0026】
さらに、生ごみの初期投入重量を検知する重量検知手段を設け、前記重量検知手段の重量検知結果に基づき、初期投入重量が多いほど、送風乾燥処理時間を長くした後、加熱乾燥処理に切り替える構成により、投入量が変わっても、生ごみの水分を所定量減量するのに必要な熱エネルギーの違いを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくてすむ。
【0027】
また、上記2つの条件が重なった場合として、外気温が低く、初期投入重量が多い場合があるが、そのときも送風乾燥処理時間を長くした後、加熱乾燥処理に切り替える。
【0028】
この構成により、外気温度や投入量が変わっても、生ごみの水分を所定量減量するのに必要な熱エネルギーの違いを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくてもすむ。
【0029】
さらに、吸排気の湿度を検知する湿度検知手段と、吸気側の湿度と排気側の湿度の差から生ごみが保有する水分を演算する演算手段とを設け、前記演算結果に基づき、送風乾燥処理の時間を制御する構成により、生ごみの水分を所定量減量するのに必要な熱エネルギーを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくてもすむ。
【0030】
続いて、送風乾燥処理中、手動スイッチ等の手段により強制的に加熱乾燥処理を開始できる構成により、使用者が、急な外出等で早く乾燥処理を終わらせたいとき上記手動スイッチを押すことにより、加熱乾燥処理が開始され、短時間で処理を終えることができ、使い勝手を向上させている。
【0031】
さらに、生ごみ乾燥処理部には、生ごみを攪拌する攪拌手段を設けているので、送風乾燥処理時にも通気する外気と生ごみとの接触率を攪拌により高め、蒸発速度を向上させることにより、送風乾燥処理を短縮し、消費エネルギーを低減させるようにした。
【0032】
加えて、生ごみを攪拌する攪拌手段は、間欠的に運転し、乾燥の進行と共に攪拌頻度を多くするよう制御する手段を設けることにより、水分率が多い乾燥初期は攪拌の頻度を少なくして、後半は接触効率を上げ、蒸発を促進させるために、攪拌頻度を高めることにより乾燥時間を短縮し、消費エネルギーを少なくすることができる。
【0033】
上記生ごみを攪拌する攪拌手段は、生ごみ乾燥処理部に取り込まれる空気の流れと対向する方向に攪拌させる構成により、生ごみと送風が衝突し、生ごみや空気が拡散しやすくなり、生ごみと空気との接触効率が上がるため、蒸発が促進され、乾燥時間を短縮することができる。
【0034】
上記の攪拌手段に加えて、加熱乾燥処理時の吸排気量より送風乾燥処理時の吸排気量を多くする構成により、送風乾燥処理時は、空気を多く流入させ、生ごみの蒸発量を増やすことができ、加熱乾燥処理時は送風空気量が少なくても、熱の損失を押さえることができるので、送風量が少ない方が消費エネルギーは少なくなる。
【0035】
乾燥処理の最終処理工程は、送風乾燥処理とする構成により、最終乾燥した生ごみの温度を常温レベルにまで低下させる。また、生ごみが常温になることで、火傷の心配が要らず、安全性が高まる。
【0036】
また、投入した生ごみを乾燥処理する生ごみ乾燥処理部と、前記生ごみ乾燥処理部の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を生ごみ乾燥処理部内に供給し、その後排出する吸排気手段と、前記吸排気手段による送風乾燥処理と加熱手段による加熱乾燥処理を交互に行う制御手段を設ける。
【0037】
この構成により、送風乾燥処理時に加熱乾燥処理時の余熱を利用できるようにし、送風乾燥処理時の生ごみの蒸発を促進でき、送風乾燥処理の時間を短縮し、消費エネルギーを削減できる。
【0038】
上記送風乾燥処理と加熱乾燥処理を交互に行う形態においても、最終処理工程は、送風乾燥処理とする。
【0039】
この構成により、最終乾燥した生ごみの温度を常温レベルにまで低下させ、生ごみが常温になることで、火傷の心配が要らず、安全性が高まる。
【0040】
【実施例】
以下本発明の実施例について、図面を参照して説明する。
【0041】
(実施例1)
図1において、生ごみ乾燥処理機の本体1には生ごみ乾燥容器2が着脱自在に設けてあり、中に生ごみ3が収納されるようにしてある。
【0042】
生ごみ乾燥容器2の底部は、メッシュ構造もしくは、排水穴4が形成されており、生ごみの水分を受け止める構造となっている。生ごみ乾燥容器2の外部には、一回り大きい容器5が固定して設けられており、水分を外部に排出することができる構造となっている。本体1の上方は蓋6で開閉されるようにしてある。そしてこの蓋6に電気ヒータなどからなる加熱手段7と、生ごみ乾燥容器2内の空気を攪拌する攪拌ファン8が設けられている。生ごみ乾燥容器2と蓋6との接合部は蓋パッキンで密閉されるようにしてあり、乾燥処理中の臭気が外部に漏れないようになっている。
【0043】
また外部空気が蓋6に導入され、次いで攪拌ファン8を介して生ごみ乾燥容器2内を流動し、その後、排気路9、排出ファン10を経て外部に排出されるようにしてある。
【0044】
なお、排気路9側に排出ファン10を設けた理由は、生ごみ乾燥容器2等を設置した処理空間を負圧にするためである。すなわち、上記のように負圧にすれば、上記蓋パッキンに加えて、処理空間の臭気等が漏れ出すことがなく、この点でも臭気漏出防止効果が期待できるものである。前記攪拌ファン8の作用をさらに詳しく述べれば、生ごみ乾燥容器2内の空気をこの攪拌ファン8で攪拌して、生ごみ3と確実に接触させるものである。
【0045】
上記構成において、生ごみ乾燥容器2に生ごみ3を入れ、蓋6をして、生ごみ乾燥処理機を運転させると、まず排出ファン10が動き、排出ファン10の吸引力により外気が導入され、生ごみ3と外気との混合作用により外気(空気)の持つ熱エネルギーを生ごみ3に与え、生ごみ3から水分を蒸発させ、その蒸気を排気路9を経て本体1外に排出させる。このようにして、生ごみ3から水分が徐々に除去されて減量される。
【0046】
また、このとき、攪拌ファン8を同時に運転することにより、より一層空気と生ごみ3が接触し、生ごみ3との熱交換が促進され、生ごみ3の減量が促進される。これは送風のみによる生ごみ3の乾燥処理である。この送風乾燥処理では、常温の空気の持つ熱エネルギーを利用し、最大その空気の温度条件における飽和蒸気量まで水分を蒸気として奪うことが可能であり、攪拌ファン8や排出ファン10等の少ない消費電力で生ごみ3の水分を蒸発させることができるようにしたものである。
【0047】
しかし、この送風乾燥処理による生ごみ3の乾燥は、空気との接触部での熱交換であり、温度も低いため、生ごみ3表面近くの水分の蒸発は比較的容易に出来るが、生ごみ3深部まで熱伝達し、その水分を蒸発させることはなかなかできない。そのため、消費エネルギーは少なくても乾燥が完全に終了するのに非常に長い時間がかかり、トータルの消費エネルギーがかえって多くなる場合もある。
【0048】
そのため、図2に示すように、送風乾燥処理である程度水分を除去し、送風乾燥処理での減量速度が低下してくる前に(T1)、加熱手段4により強制的に生ごみ3に熱を加えて水分の蒸発を促進させることにより、加熱手段7を用いた加熱乾燥処理時間(T2)が大幅に短縮され、トータルとしての消費エネルギーが大幅に低減できる。
【0049】
(実施例2)
図2に示すように、送風乾燥処理により生ごみ乾燥容器2内の生ごみを所定時間(T1)乾燥した後、図3のごとく加熱乾燥処理を行う制御手段12Aを設けた構成とし、送風乾燥を時間により制御する。
【0050】
この制御手段12Aにより、いつも所定量の水分が除去されるため、その分の消費エネルギーは確実に減らすことができる。また、送風乾燥処理による処理時間が短すぎて、必要以上に加熱乾燥処理の時間が長くなり、消費エネルギーが大きくなることを防止でき、ほぼ生ごみ3の消費量に関わらず、一定した省エネが確実にできるものである。
【0051】
また、送風乾燥処理時間を処理量により任意に設定できる切り替えスイッチ(図示せず)を設ける方法もある。
【0052】
(実施例3)
図3に示すような、外気の温度を検知する温度検知手段13を設け、外気温が低いほど送風乾燥処理の時間を長くした後、加熱乾燥処理を行う制御手段12Aaを設けている。このことにより、外気温度が変わっても、生ごみの水分を所定量減量するのに必要な熱容量の違いを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくてすむ。
【0053】
(実施例4)
図4に示すように、生ごみ3の初期投入重量を検知する重量検知手段14を設け、初期投入重量が多いほど送風乾燥処理の時間を長くした後、加熱乾燥処理を行う制御手段12Abを設けている。
【0054】
このことにより、投入量が変わっても、所定量減量するのに必要な熱容量の違いを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくて済む。
【0055】
(実施例5)
図5に示すように、外気の温度を検知する温度検知手段13と、生ごみ3の初期投入重量を検知する重量検知手段14とを設け、外気温が低く、初期投入重量が多いほど送風乾燥処理の時間を長くした後、加熱乾燥処理を行う制御手段12Acを設けている。
【0056】
このことにより、外気温や生ごみ3の投入量が変わっても、所定量減量するのに必要な熱容量の違いを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくてすむ。
【0057】
(実施例6)
図6に示すように、吸排気の湿度を検知する湿度検知手段15、16をそれぞれ排気路9、吸気口11に設け、さらに吸気側の湿度と排気側の湿度の差から生ごみが保有する水分を演算する演算手段と、前記演算結果に基づき、水分が多いほど、送風乾燥処理の時間を長くした後、加熱乾燥処理を行う制御手段12Adを設けている。
【0058】
このことにより、水分量が変わっても、所定量減量するのに必要な熱容量の違いを事前に検知し、送風乾燥処理の時間を変えることができるため、無駄な消費エネルギーを使用しなくてすむ。
【0059】
(実施例7)
図7に示すように、本体1の任意の場所に、投入された生ごみ3の重量を検知する重量検知手段14を設け、送風乾燥処理時の生ごみ3の重量減分を測定し、その減量分により、送風乾燥処理から加熱乾燥処理に切り替える制御手段12Bを設けた。このことにより、生ごみ3の投入量に関わらず、いつも確実に所定量の水分が除去されるため、その分の消費エネルギーは確実に減らすことができる。
【0060】
(実施例8)
図8に示すように、重量検知手段14により生ごみ乾燥容器2に初期投入された重量を検知する手段と、送風乾燥処理により生ごみ乾燥容器2内の生ごみ3の重量減分を検知する手段と、送風乾燥処理により生ごみ乾燥容器2内の生ごみ3の重量減分を検知する手段を設け、初期投入量に対し、一定率減量したことを演算する制御手段12Baを有し、その結果に基づいて、一定率減量した時点で、加熱乾燥処理を行うようにしたものである。
【0061】
このことにより、初期投入される生ごみの量に関わらず、生ごみ3が一定率で減量されているため、生ごみ3の投入量が少なくても、送風乾燥処理時間が必要以上に長くなったり、生ごみ3の投入量が多いときに、加熱乾燥処理の時間が必要以上に長くなったりするのを防止する。
【0062】
そして、消費エネルギーの無駄を無くし、生ごみの投入量に応じ、ほぼ一定した加熱乾燥処理時間を維持でき、最適な消費エネルギーとなるよう制御できるものである。
【0063】
(実施例9)
図9に示すように、吸排気の湿度を検知する湿度検知手段15、16をそれぞれ排気路9、吸気口11に設け、さらに吸気側の湿度と排気側の湿度の差から生ごみが保有する水分を演算する演算手段と、前記演算結果に基づき、所定の水分が排出されたことが算出された時点で、加熱乾燥処理を行う制御手段12Cを設けている。
【0064】
このことにより、正確に生ごみからの蒸発量を算出でき、送風乾燥処理時間や加熱乾燥処理時間を消費エネルギーの無駄のないように正確に設定することができる。
【0065】
(実施例10)
図10に示すように、加熱乾燥処理は、送風乾燥処理中、手動スイッチ(図示せず)等の手段で強制的に開始できる。
【0066】
このことにより、使用者が急な外出等で早く乾燥処理を終わらせたいときにこのスイッチを押すことにより、加熱乾燥処理を開始することができるため、短時間に処理を終わらせることができ、使い勝手が向上する。
【0067】
(実施例11)
図11に示すように、生ごみ乾燥容器2の底部に生ごみ3を攪拌する攪拌手段17が設けられている。この構成により、送風乾燥処理時にも通気する外気と生ごみ3との接触性を攪拌により高め、生ごみ3からの蒸気速度を向上させることにより、送風乾燥処理の時間を短縮し、消費エネルギーを低減させるようにしたものである。
【0068】
(実施例12)
図12、13に示すように、生ごみ乾燥容器2底部に設けられた生ごみ3を攪拌する攪拌手段17は、間欠的に作動し、乾燥の進行に応じてその攪拌頻度を多くするように制御する制御手段12Dを設けている。
【0069】
生ごみ3の水分率が多い時点では攪拌頻度を多くすると生ごみ3が練られて団子状態となり、逆に熱の伝わりが悪くなると同時に、生ごみ3から水分が蒸発しにくくなる。
【0070】
この状態を防ぐため、水分率が多い乾燥初期は攪拌の間欠頻度を少なく、後半は接触効率を上げ、蒸発を促進させるために、攪拌頻度を上げることにより、乾燥時間が異常に伸びることを防止でき、無駄な消費エネルギーを使用しなくてすむ。このとき、攪拌手段17の作動頻度だけでなく、作動時間を徐々に延ばすことでも同様の効果が得られる。
【0071】
(実施例13)
図14に示すように、生ごみ3を攪拌する攪拌手段17の回転方向に対し、生ごみ乾燥容器2内に吸引される吸気の流れが対向するように吸気口11から入る吸気流の方向を構成している。
【0072】
このことにより、生ごみ3と吸気された乾燥空気送風が衝突し、生ごみ3も空気も拡散しやすくなり、生ごみ3と空気との接触効率が上がるため、蒸発が促進され、乾燥時間を短縮することができるものである。
【0073】
(実施例14)
図15に示すように、吸排気の経路中に流量制御手段18を設け、加熱乾燥処理時に流量制御手段18により流れる流量を絞り、送風乾燥時は流量制御手段18により流れる流量を多くするように制御手段12Eにより制御し、送風乾燥処理時の吸排気量を加熱乾燥処理時より多くする。
【0074】
これにより、送風乾燥処理時は、低温の空気でも空気を多く流入させ、生ごみの蒸発量を増やすことができ、加熱乾燥処理時は、送風空気量が少なくして、熱の損失を少なくすることができるので、消費エネルギーが少なくなる。送風空気量の制御は、上記の他、排出ファン10そのものの回転制御を行うことでも実現できる。
【0075】
なお、上記実施例では、送風乾燥処理の後に加熱乾燥処理を組み合わせたものについて述べたが、この他に送風乾燥処理と加熱乾燥処理を交互に行うことも考えられる。
【0076】
このように交互に行うことにより、加熱乾燥処理時の余熱で送風乾燥処理時の空気や生ごみの温度が高くなるため、送風乾燥処理時の生ごみの蒸発を促進でき、総じて送風乾燥処理の時間を短縮し、トータルの消費エネルギーを削減できる。
【0077】
また、乾燥終了した生ごみの温度を常温レベルまで低下させ、安全性を向上させるため、送風乾燥処理の後に加熱乾燥処理を行うものでは、その加熱乾燥処理終了後所定時間の送風乾燥工程を入れるのが望ましく、さらに送風乾燥処理と加熱乾燥処理を交互に行うものにおいては、最終工程が送風乾燥になるように設定すればよい。
【0078】
【発明の効果】
以上のように請求項1〜17に記載の発明によれば、加熱乾燥に用いる電気等の消費エネルギーを少なくできる生ごみ乾燥処理機を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図2】本発明の実施例2における生ごみ乾燥処理機の工程と減量状態を示す説明図
【図3】本発明の実施例3における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図4】本発明の実施例4における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図5】本発明の実施例5における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図6】本発明の実施例6における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図7】本発明の実施例7における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図8】本発明の実施例8における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図9】本発明の実施例9における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図10】本発明の実施例10における生ごみ乾燥処理機の工程を示す説明図
【図11】本発明の実施例11における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図12】本発明の実施例12における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図13】(a)同、生ごみ乾燥処理機の工程と減量状態を示す図(b)同、生ごみ乾燥処理機の攪拌手段の動作説明図
【図14】本発明の実施例13における生ごみ乾燥処理機の乾燥容器部の部分水平断面図
【図15】本発明の実施例14における生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【図16】本発明の従来例の生ごみ乾燥処理機の縦断面図
【符号の説明】
1 本体
2 生ごみ乾燥容器
3 生ごみ
4 排水穴
5 容器
6 蓋
7 加熱手段
8 攪拌ファン
9 排気路
10 排出ファン
11 吸気口
12 制御手段
13 温度検知手段
14 重量検知手段
15、16 湿度検知手段
17 攪拌手段
18 流量制御手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
投入した生ごみを乾燥処理する生ごみ乾燥処理部と、前記生ごみ乾燥処理部の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を生ごみ乾燥処理部内に供給し、その後排出する吸排気手段と、前記吸排気手段による送風乾燥処理を行った後、前記加熱手段による加熱乾燥処理を行う制御手段とを具備した生ごみ乾燥処理機。
【請求項2】
送風乾燥処理により生ごみ乾燥処理部内の生ごみを所定時間乾燥した後、加熱乾燥処理に切り替える請求項1記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項3】
送風乾燥処理による生ごみ乾燥処理部内の生ごみの減量分を検知する重量検知手段を設け、前記重量検知手段の検知結果に基づき、送風乾燥処理から加熱乾燥処理に切り替える請求項1記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項4】
生ごみの初期投入重量を検知する重量検知手段と、初期投入重量に対して送風乾燥処理により生ごみの重量が一定率軽減したことを演算する演算手段とを設け、前記演算手段の演算結果に基づき、生ごみの重量が一定率減量してから加熱乾燥処理に切り替える請求項3記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項5】
吸排気の湿度を検知する湿度検知手段と、吸気側の湿度と排気側の湿度の差から生ごみが保有する水分を演算する演算手段とを設け、前記演算結果に基づき、所定量の水分が排出されてから加熱乾燥処理に切り替える請求項1記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項6】
外気の温度を検知する外気温検知手段を設け、前記外気温検知手段の検知結果に基づき、外気温が低いほど送風乾燥処理時間を長くした後、加熱乾燥処理に切り替える請求項2記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項7】
生ごみの初期投入重量を検知する重量検知手段を設け、前記重量検知手段の重量検知結果に基づき、初期投入重量が多いほど、送風乾燥処理時間を長くした後、加熱乾燥処理に切り替える請求項2記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項8】
外気の温度を検知する外気温検知手段と、生ごみの初期投入重量を検知する重量検知手段とを設け、外気温が低く、初期投入重量が多いほど送風乾燥処理の時間を長くした後、加熱乾燥処理に切り替える請求項2、6、7のいずれか1項記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項9】
吸排気の湿度を検知する湿度検知手段と、吸気側の湿度と排気側の湿度の差から生ごみが保有する水分を演算する演算手段とを設け、前記演算結果に基づき、送風乾燥処理の時間を制御する請求項2記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項10】
送風乾燥処理中、手動スイッチ等の手段により強制的に加熱乾燥処理を開始できる請求項1〜9のいずれか1項記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項11】
生ごみ乾燥処理部には、生ごみを攪拌する攪拌手段を設けた請求項1〜10のいずれか1項記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項12】
生ごみを攪拌する攪拌手段は、間欠的に運転し、乾燥の進行と共に攪拌頻度を多くする請求項11記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項13】
生ごみを攪拌する攪拌手段は、生ごみ乾燥処理部に取り込まれる空気の流れと対向する方向に攪拌させる請求項12記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項14】
加熱乾燥処理時の吸排気量より送風乾燥処理時の吸排気量を多くする請求項1〜13のいずれか1項に記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項15】
最終処理工程は、送風乾燥処理とする請求項1〜14のいずれか1項記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項16】
投入した生ごみを乾燥処理する生ごみ乾燥処理部と、前記生ごみ乾燥処理部の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を生ごみ乾燥処理部内に供給し、その後排出する吸排気手段と、前記吸排気手段による送風乾燥処理と加熱手段による加熱乾燥処理を交互に行う制御手段とを具備した生ごみ乾燥処理機。
【請求項17】
最終処理工程は、送風乾燥とする請求項16記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項1】
投入した生ごみを乾燥処理する生ごみ乾燥処理部と、前記生ごみ乾燥処理部の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を生ごみ乾燥処理部内に供給し、その後排出する吸排気手段と、前記吸排気手段による送風乾燥処理を行った後、前記加熱手段による加熱乾燥処理を行う制御手段とを具備した生ごみ乾燥処理機。
【請求項2】
送風乾燥処理により生ごみ乾燥処理部内の生ごみを所定時間乾燥した後、加熱乾燥処理に切り替える請求項1記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項3】
送風乾燥処理による生ごみ乾燥処理部内の生ごみの減量分を検知する重量検知手段を設け、前記重量検知手段の検知結果に基づき、送風乾燥処理から加熱乾燥処理に切り替える請求項1記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項4】
生ごみの初期投入重量を検知する重量検知手段と、初期投入重量に対して送風乾燥処理により生ごみの重量が一定率軽減したことを演算する演算手段とを設け、前記演算手段の演算結果に基づき、生ごみの重量が一定率減量してから加熱乾燥処理に切り替える請求項3記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項5】
吸排気の湿度を検知する湿度検知手段と、吸気側の湿度と排気側の湿度の差から生ごみが保有する水分を演算する演算手段とを設け、前記演算結果に基づき、所定量の水分が排出されてから加熱乾燥処理に切り替える請求項1記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項6】
外気の温度を検知する外気温検知手段を設け、前記外気温検知手段の検知結果に基づき、外気温が低いほど送風乾燥処理時間を長くした後、加熱乾燥処理に切り替える請求項2記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項7】
生ごみの初期投入重量を検知する重量検知手段を設け、前記重量検知手段の重量検知結果に基づき、初期投入重量が多いほど、送風乾燥処理時間を長くした後、加熱乾燥処理に切り替える請求項2記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項8】
外気の温度を検知する外気温検知手段と、生ごみの初期投入重量を検知する重量検知手段とを設け、外気温が低く、初期投入重量が多いほど送風乾燥処理の時間を長くした後、加熱乾燥処理に切り替える請求項2、6、7のいずれか1項記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項9】
吸排気の湿度を検知する湿度検知手段と、吸気側の湿度と排気側の湿度の差から生ごみが保有する水分を演算する演算手段とを設け、前記演算結果に基づき、送風乾燥処理の時間を制御する請求項2記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項10】
送風乾燥処理中、手動スイッチ等の手段により強制的に加熱乾燥処理を開始できる請求項1〜9のいずれか1項記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項11】
生ごみ乾燥処理部には、生ごみを攪拌する攪拌手段を設けた請求項1〜10のいずれか1項記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項12】
生ごみを攪拌する攪拌手段は、間欠的に運転し、乾燥の進行と共に攪拌頻度を多くする請求項11記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項13】
生ごみを攪拌する攪拌手段は、生ごみ乾燥処理部に取り込まれる空気の流れと対向する方向に攪拌させる請求項12記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項14】
加熱乾燥処理時の吸排気量より送風乾燥処理時の吸排気量を多くする請求項1〜13のいずれか1項に記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項15】
最終処理工程は、送風乾燥処理とする請求項1〜14のいずれか1項記載の生ごみ乾燥処理機。
【請求項16】
投入した生ごみを乾燥処理する生ごみ乾燥処理部と、前記生ごみ乾燥処理部の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を生ごみ乾燥処理部内に供給し、その後排出する吸排気手段と、前記吸排気手段による送風乾燥処理と加熱手段による加熱乾燥処理を交互に行う制御手段とを具備した生ごみ乾燥処理機。
【請求項17】
最終処理工程は、送風乾燥とする請求項16記載の生ごみ乾燥処理機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2004−290781(P2004−290781A)
【公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−85035(P2003−85035)
【出願日】平成15年3月26日(2003.3.26)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年3月26日(2003.3.26)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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