説明

生体位置監視装置及びシステム

【課題】徘徊する老人、迷子になる可能性のある子供、ペット等の動物の位置を必要な時に知るため該当老人、子供、動物の位置を必要な時に把握できる装置を提供する。
【解決手段】老人、子供、動物に位置取得手段、位置取得手段で取得した自位置を送信する無線通信手段を有する装置を装着し予め決められた人以外装置を外せないよう鍵を使った装着固定手段を設けておき老人、子供、動物が自ら装置を外せないようにする。また異常検出手段を設け異常時には無線通信手段により異常を通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、子供老人といった人間、ペットといった動物、すなわち子供、ペットの迷子、老人の徘徊等の居場所がわからなくなったときに居場所を特定する生体位置監視装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より痴呆性老人や徘徊性のある老人を介護する病院等では、該当者の身体にマーカー等を装着し、マーカーを検出するセンサーを配置し所定の場所をから離れると警告等が出るシステムが採用されている。
【0003】
また迷子に関しても特許文献1の特開2006−59226に示されるように来場者の居場所を探索する迷子探索装置で、現在地を特定するための所定の信号を発信するGPSと、このGPS端末2から発信された所定の信号を受信する送受信装置と、地図を表示するとともに、送受信装置に受信された所定の信号に基づき、地図上にGPS端末の現在地を表示すること等が提案されている
【特許文献1】特開2006−59226
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記の装置を該当者の身体に装着されていれば機能するが、徘徊する老人、子供、動物が装置の装着を嫌がって自らはずしてしまう場合が多々ある。また人の場合誘拐されたときはずされるということもありえる。こういった問題すなわち必要な時に該当者の身体に位置検出装置等を装着し続けることが可能である装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述の課題を解決するために本発明者らは鋭意研究の結果以下の手段をとった。すなわち人あるいは、動物の位置を特定するシステムを構成する人あるいは動物に装着する装置においてこの装置は位置取得手段、位置取得手段により取得した該当位置を送信する無線通信手段を有し、人あるいは動物の身体の一部に装着し装着時に予め決められた人以外はこの装置をはずせないようにする装着固定手段を設けておけばよい。ここで予め決められた人以外ということは人あるいは動物が自分自身が外してしまうことを防ぐあるいは誘拐時に犯人等の第3者が外してしまわないようにするためである。
【0006】
前述の装着固定手段は人あるいは動物に装着固定に鍵を使うようにすればよい。そしてこの鍵は実体鍵あるいは電子鍵であればよい。またこの位置取得手段はGPSであればよくこのGPSで取得した位置情報をこの装置から送信しコンピューター上の地図の上に表示するようにすればよい
【0007】
前述の装置は生体の動きを検出するセンサーを設けておき生体の動きを監視することによって異常状態を検出する異常検知手段を設けておき、この異常を検出した時に前述の無線通信手段で送信する機能を設けておけばよい。こうしておけば例えば体調が悪くなり倒れて動きがなくなった時など異常を通知することが可能である。
【0008】
この異常は生体の位置が定められた位置の範囲外にある時でかつ一定時間生体の動きがないことを検出した場合異常と判断するようにしておけばよい。この定められた位置は例えば居住地など基準となる位置から一定の距離のまでの位置を範囲内とすればよく好ましくは基準の位置から20mから500mであればよく、状況によって決定すればよい。また
一定時間は好ましくは3分から2時間の範囲であればよく該当者の状況によって決定すればよい。
【0009】
前述の動きを検出するセンサーはジャイロセンサー又は加速度センサーを使えばよく閾値を決めておき閾値以上の時動きがあると判断する、逆に言えば閾値以下の時に生体に動きがないと判断し前述の条件の時に異常と判断すればよい。
【0010】
次は装置単体でなくシステムの場合である。人あるいは、動物の位置を特定しコンピューター画面地図上に表示するシステムで人あるいは動物に装着する装置は該人あるいは動物の身体の一部に装着し装着時に該当の人、動物が予め決められた人以外はこの装置をはずせないようにする装着固定手段を設けてあり、さらにこの装置は位置取得手段、無線通信手段を設け、この位置取得手段により取得した該当位置情報をこの無線通信手段により送信しコンピューター画面地図上に表示する機能を設けておけばよい。ここで予め決められた人以外ということは人あるいは動物が自分自身が外してしまうことを防ぐあるいは誘拐時に犯人等の第3者が外してしまわないようにするためである。
【0011】
この装着固定手段は前記人あるいは動物に装着固定に鍵を使うようにすればよく鍵は実体鍵あるいは電子鍵であればよい。また前述の位置取得手段はGPSであれば位置を取得できこの位置を無線通信手段で送信し前述のコンピューター画面地図上に表示すればよい。
【0012】
この生体に装着する装置にはさらに生体の動きを検出するセンサーを設け生体の動きを監視し、このシステムは生体の動きを検出するセンサー情報を元に異常状態を検出する異常検知手段を設けておけばよい。そして異常を検出した場合にはコンピューター画面地図上に位置と共に異常がることを表示するようにすれば異常状態を通知可能となる。
【0013】
この異常は生体の位置が定められた位置の範囲外にあるある時かつ一定時間生体の動きがないことを検出した場合異常と判断すればよい。この定められた位置は例えば居住地など基準となる位置から一定の距離のまでの位置を範囲内とすればよく好ましくは基準の位置から20mから500mであればよく、状況によって決定すればよい。また
一定時間は好ましくは3分から2時間の範囲であればよく該当者の状況によって決定すればよい。
【0014】
前述の動きを検出するセンサーはジャイロセンサー又は加速度センサーを使えばよく閾値を決めておき閾値以上の時動きがあると判断する、逆に言えば閾値以下の時に生体に動きがないと判断し前述の条件の時に異常と判断すればよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば徘徊する老人、迷子になる可能性のある子供、ペット等の動物に自位置を取得し送信する装置を装着しても老人や子供、動物が自ら装置を外すことができないため該当の人、動物の位置を常に把握することが可能となる。また生体の動き監視しているため体調が悪くなり動きがなくなった時異常を通知することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に本発明を実施するための最良の形態例について図に基づいて詳細に説明していく。図1は本発明の装置の概要のブロック図である。すなわち徘徊する老人、迷子になる可能性のある子供、ペット等の動物に装着する装置であり101のケースにGPSからなる自位置取得部102、102の自位置取得部で取得した位置を送信する無線通信部103を格納している。
【0017】
徘徊する老人、迷子になる可能性のある子供、ペット等の動物の身体に装着する場合には鍵で装着を固定し自ら外せないようにするが、この場合実体鍵と電子鍵の場合がある。電子鍵を使う場合には電子鍵の電子信号を受信する電子鍵部104も格納している。これで徘徊する老人、迷子になる可能性のある子供、ペット等の動物の身体に装着し電子鍵をかけ身体からはずせないようにすればよい。
【0018】
図2は実際に人の手に装着している様子の模式図であり、201は手首である。202はケースで中に図1で示した自位置取得部と無線通信部が格納されている。203はベルト204の鍵で脱着できるようになっている。
【0019】
次に生体の動きを検出するセンサーを設け異常状態を検出する場合について説明する。図3はそのブロック図であり、101は図1と同様ケースであり、GPSからなる自位置取得部102、102の自位置取得部で取得した位置を送信する無線通信部103を格納しているとともに動きを検出するジャイロセンサーまたは加速度センサーからなるセンサー301、処理部302各条件を入力するインターフェース部303から構成される。
【0020】
処理部302においては図4に示すフローを処理するが各条件を入力する必要がある。すなわち動きセンサーの生体の動くという閾値、居住地などで寝ている場合と区別するため居住地を基準とし、どの範囲までかという距離範囲の閾値、倒れたりして動きが止まっている時間の閾値を303のインターフェース部から各条件を入力すればよい。ここでは303のインターフェース部から条件入力を行なっているが、無線通信部から条件入力処理してもよい。
【0021】
範囲については図5に示すように居住地である基準501に対して502で示す距離内の位置であるかということであり、503は範囲内で504は範囲外である。図4のフローではS401の自位置の基準点からの距離の演算を行なう。これはGPSからなる自位置取得部から取得した自位置と基準位置の距離の演算を行なうものでありS404において距離が範囲外かどうか判定する。
【0022】
範囲外であればS403において動きを検出しS404動きの大きさが閾値の範囲内かを判定し範囲内であればすなわち動いていないと判断されたらS405でこの動きの止まっている時間を計測しS406において止まっている時間が範囲外であればS407で異常状態を送信すればよい。このフローは一定時間ごとに処理してもよくまた常に処理を行なってもよい。
【0023】
次に生体位置監視システム全体について説明する。ここで601は生体に装着する装置であり、公衆無線回線でサーバー604とつながっている。602、603は公衆無線回線の基地局である。601のデータはこの公衆無線回線を使って601の生体に装着された装置から送信される。そして監視は605のPCの地図画面上に表示される。
【0024】
ここで処理には図6の604のサーバーで行なえばよく、各条件すなわち動きの閾値、基準位置、基準位置からの距離範囲の閾値、止まっている時間の時間の閾値は605のPCから入力しておけばよい。そして処理は図7に示すようにS701で各データ(装置の位置、動きセンサーのデータ)を受信しS702において装置位置の基準点の位置からの距離の演算を行いS703で範囲外を判定し範囲外であればS704で動き検出データの演算を行いS705で判定する。閾値範囲内であればS706de動きの止まっている時間の演算を行い時間範囲外か判定し時間範囲外であれば異常状態を605のPCに通知すればよい。ここでは処理はサーバーで行なったが、各種条件を前述と同様に装置に入力し装置で処理してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の装置のブロック図
【図2】人の手首に装着した模式図
【図3】以上状態を検出するための装置のブロック図
【図4】異常検出し送信するフロー
【図5】異常状態の位置的範囲内外の説明
【図6】システム全体の構成図
【図7】サーバーでの処理

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人あるいは、動物の位置を特定するシステムを構成する人あるいは動物に装着する装置において該装置は位置取得手段、無線通信手段を設けておき、該位置取得手段により取得した該当位置を該無線通信手段により送信する機能を有し、人あるいは動物の身体の一部に装着し装着時に予め決められた人以外は該装置をはずせないようにする装着固定手段を有していることを特徴とする生体位置検出装置
【請求項2】
前記装着固定手段は前記人あるいは動物に装着固定に鍵を使うことを特徴等する特許請求範囲第1項記載の生体位置検出装置
【請求項3】
前記鍵は実体鍵あるいは電子鍵であることを特徴とする特許請求範囲第2項記載の生体位置検出装置
【請求項4】
前記位置取得手段はGPSであることを特徴とする特許請求範囲第1項記載の生体位置検出装置
【請求項5】
前記装置は生体の動きを検出するセンサーを設け生体の動きを監視することによって異常状態を検出する異常検知手段を有し、該異常を検出時に前記無線通信手段で送信する機能を有すること特徴とする特許請求範囲第1項記載の生体位置検出装置
【請求項6】
前記異常は生体の位置が定められた位置の範囲外にある時かつ一定時間生体の動きがないことを検出した場合異常と判断することを特徴とする特許請求範囲第5項記載の生体位置検出装置
【請求項7】
前記動きを検出するセンサーはジャイロセンサー又は加速度センサーであることを特徴とする特許請求範囲第6項記載の生体位置検出装置
【請求項8】
人あるいは、動物の位置を特定しコンピューター画面地図上に表示するシステムで人あるいは動物に装着する装置は該人あるいは動物の身体の一部に装着し装着時に該当の人、動物が予め決められた人以外は該装置をはずせないようにする装着固定手段を設けてあり、さらに該装置は位置取得手段、無線通信手段を設け、該位置取得手段により取得した該当位置情報を該無線通信手段により送信し該コンピューター画面地図上に表示する機能を有することを特徴とする生体位置監視システム
【請求項9】
前記装着固定手段は前記人あるいは動物に装着固定に鍵を使うことを特徴等する特許請求範囲第8項記載の生体位置監視システム
【請求項10】
前記鍵は実体鍵あるいは電子鍵であることを特徴とする特許請求範囲第9項記載の生体位置監視システム
【請求項11】
前記位置取得手段はGPSであることを特徴とする特許請求範囲第8項記載の生体位置監視システム
【請求項12】
前記装置は生体の動きを検出するセンサーを設け生体の動きを監視し、前記システムは該生体の動きを検出するセンサー情報を元に異常状態を検出する異常検知手段を有していることを特徴とする特許請求範囲第8項記載の生体位置監視システム
【請求項13】
前記異常は生体の位置が定められた位置の範囲外にある時かつ一定時間生体の動きがないことを検出した場合異常と判断することを特徴とする特許請求範囲第12項記載の生体位置監視システム
【請求項14】
前記動きを検出するセンサーはジャイロセンサー又は加速度センサーであることを特徴とする特許請求範囲第13項記載のした場合異常と判断することを特徴とする特許請求範囲第A5項記載の生体位置監視


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−230610(P2012−230610A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−99470(P2011−99470)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(392019433)
【出願人】(510088561)
【Fターム(参考)】