説明

生体信号を用いた生体信号識別装置、生体信号識別システム、方法及びプログラム

【課題】発話支援装置などの生体信号を用いた識別装置において、生体信号の検出精度が十分に高くないという課題がある。
【解決手段】被支援者Aは、生体信号を検出する生体信号センサ部1を装着している。波形整形部2は、その信号に対して、雑音除去処理などを行った解析信号を分割加工部13に出力する。取得部5は、生体信号センサ1と波形整形部2で構成される。分割加工部13は、解析信号を受けて特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を選択識別部に出力する。選択識別部は特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を受けて、これらの信号から、識別のために有効な信号を選択的に用いて、もしくは有効な信号に高い重み付け(ウェイト)をかけて識別に用い、識別結果を出力部6に出力する。出力部は、スピーカー、表示部、ネットワーク接続器(例えば、コンピューター)、無線通信器などの出力装置で、識別結果に応じた出力をする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体信号を読み取り、読み取った生体信号から識別を行う生体信号識別装置、生体信号識別システム、方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、脳活動の研究が進んでおり、脳から発生する微弱電場(脳波)、微弱磁場(脳磁波)、及び血流の計測精度は高くなっている。また、筋活動の測定を行う研究もされている。
例えば、喉頭癌または咽頭癌の手術によって声帯が除去された患者、筋ジストロフィー患者、または、人工呼吸が行われている患者などのように発声機能が損なわれた患者にとって、言葉を喋れなくなったことは、苦痛であり、また、介護者にとっても意思疎通が不便である。
また、電車内などの携帯電話による発話が禁止された場所や、映画館や会議室などの自由に発話できない場所においては、健常者であっても、発話できない不便さを感じている。更に、意思伝達はメール通信が便利で多く用いられるが感情伝達が不十分なため、感情を付加する試みが絵文字などで行われている。
そのため、特許文献1や非特許文献1記載のように、機能的磁気共鳴画像(fMRI:functional Magnetic Resonance Imaging)や脳波計(EEG:Electroencephalogram )を用いて取得した生体信号から、想起している語や頭の中の画像や感情を識別する研究が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−285224号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】M.Funada、"Comparison Between Event Related Potentials Obtained by Sy llable Recall Tasks and by Associative Recall Tasks," 12th HCI, 2007.
【非特許文献2】DaSalla C S, "Spatial filtering and single−trial classification of EEG during vowel speech imagery," 3rd International Convention on Rehabilitation Engineering & Assistive Technology, Singapore, 4.23.2009.
【非特許文献3】Leuthardt EC, "Using the electrocorticograpic speech network to controle a brain−computer interface in humans." J Neural Eng. 2011.
【非特許文献4】石井健一郎ほか、「わかりやすいパターン認識」、13頁〜48頁
【非特許文献5】(PCA,ICAによる削減)Futoshi Asano and et all, "Classification of mvement−related single−trial MEG data using adaptive spatial filter," 2009 IEEE International Conference on Acoustics, Speech and Signal Processing, 2009
【非特許文献6】進化論的計算手法 伊庭斉志 7頁〜31頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、発話支援装置をはじめとする生体信号識別装置のニーズはあり、脳活動などの測定解析技術の進歩はめざましい。しかし、日常的に使用する通信装置の音声認識装置などに要求される検出精度は高く、それと同等の精度を実現するには、生体信号の識別精度は十分とはいえない。ここで、生体信号とは、脳活動や筋活動などといった生体信号の活動を測定した信号を指す。
従来技術は、非特許文献1記載のように、取得した生体信号を用いて発話しようとする語の識別を行う。また別の非特許文献2記載によれば、取得した生体信号に脳内の電気の伝播情報と生体信号センサの位置情報に基づく空間フィルタを施してから識別を行う。ここで、識別には、サポートベクタマシン(Support Vector Machine)などが用いられている。
また、一方で、非特許文献3の例に示されるように、生体信号に対して周波数変換という特徴抽出路行い、その結果の周波数領域信号による識別も行われる。
また、識別信号が既知の信号であるトレーニング信号で学習を行い、その結果を用いて識別信号が既知でないテスト信号を識別する手法が、マシンラーニングで用いられるれる手法である(非特許文献4参照)。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、生体信号を用いる識別装置において、生体信号の特徴抽出を行った信号と行わない信号を両方識別に用いることによって、識別精度を改善する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(実施形態1)
本発明の生体信号識別装置は、被験者の脳活動などの頭首部の生体活動によって発生する生体信号を取得して、解析信号を出力する生体信号取得手段と、前記解析信号に対して特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力する分割加工手段と、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を受けて、識別のために有効な信号を選択的にもしくは重み付けして用いて、識別を行い、結果の推定識別信号を出力する選択識別手段と、前記推定識別信号を受けて相応する出力を行う出力手段を有し、前記分割加工手段が、前記解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段によって構成され、前記加工手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として、前記加工手段を経ない信号を特徴抽出を経ない信号として出力する事を特徴とする。(なお、前記分割加工手段は、説明の便宜上設定したものである。)。
【0007】
(実施形態2)
本発明の生体信号識別装置は、被験者の脳活動などの頭首部の生体活動によって発生する生体信号を取得して、解析信号を出力する生体信号取得手段と、前記解析信号に対して特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力する分割加工手段と、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号に対して、第一判定手段から受ける選択信号に従って選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行い、選択後信号を出力する選択重み手段と、前記選択後信号を受けて識別を行い識別結果の推定識別信号と詳細な識別結果である詳細推定識別信号を出力する識別手段と、前記推定識別信号を受けて相応する出力を行う出力手段と、前記詳細推定識別信号を用いて識別に有効になるように選択信号を出力する第一判定手段を有し、前記分割加工手段が、前記解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段によって構成され、前記加工手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として、前記加工手段を経ない信号を特徴抽出を経ない信号として出力する事を特徴とする。(前記分割加工手段は、説明の便宜上設定したものである。)。
【0008】
判定を開始する開始ステップと、選択信号の初期設定を行う初期設定ステップと、前記選択信号を用いて前記選択重み手段が動作し、それを受けて前記識別手段が識別を行いその識別結果を受信する識別ステップと、前記識別結果をその選択信号と関連付けて記録する記憶ステップと、終了条件判定ステップと、終了条件を満たさない場合は、遺伝的アルゴリズムなどを用いて次の選択信号に更新する選択信号更新ステップと、前記終了条件判定ステップにおいて終了条件を満たす場合、記録しておいた前記識別結果から識別有効性を計算する識別有効性計算ステップと、前記識別有効性から最適な識別有効性を選び、それに関連する選択信号を最良選択信号と決定して後の識別に用いる事にする選択信号決定ステップと、終了ステップを含む制御方法。
判定を開始する開始ステップと、選択信号の初期設定を行う初期設定ステップと、前記選択信号を用いて前記選択重み手段が動作し、それを受けて前記識別手段が識別を行いその識別結果を受信する識別ステップと、前記識別結果から識別有効性を計算する識別有効性計算ステップと、前記識別有効性をその時の選択信号と関連付けて記録する記憶ステップと、終了条件判定ステップと、終了条件を満たさない場合は、遺伝的アルゴリズムなどを用いて次の選択信号に更新する選択信号更新ステップと、前記終了条件判定ステップにおいて終了条件を満たす場合、記憶しておいた識別有効性から最適な識別有効性を選び、それに関連する選択信号を最良選択信号と決定して後の識別に用いる事にする選択信号決定ステップと、終了ステップを含む制御方法。
【0009】
(実施形態3)
本発明の生体信号識別装置は、被験者の脳活動などの頭首部の生体活動によって発生する生体信号を取得して、解析信号を出力する生体信号取得手段と、前記解析信号に対して特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力する分割加工手段と、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号に対して、第一判定手段から受ける選択信号に従って選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行い、選択後信号を出力する選択重み手段と、前記選択後信号を受けて識別を行い識別結果の推定識別信号と詳細な識別結果である詳細推定識別信号を出力する識別手段と、前記推定識別信号を受けて相応する出力を行う出力手段と、前記詳細推定識別信号を用いて識別に有効になるように選択信号を出力する第一判定手段を有し、前記分割加工手段が、前記解析信号に対して分割を行う第一分割手段と、分割を経た前記解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段とで構成され、前記第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、前記第一分割手段と前記加工手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とし、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の分割された部分を要素ブロックという概念で表すとき、前記第一判定手段が要素ブロックを用いて選択や重み付けを指示し、前記選択重み手段が要素ブロックに応じて選択や重み付けを行う事を特徴とする(なお、前記分割加工手段、前記要素ブロックは、説明の便宜上設定したブロックおよび概念である。)。
【0010】
(実施形態4)
本発明の生体信号識別装置は、被験者の脳活動などの頭首部の生体活動によって発生する生体信号を取得して、解析信号を出力する生体信号取得手段と、前記解析信号に対して特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力する分割加工手段と、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号に対して、第一判定手段から受ける選択信号に従って選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行い、選択後信号を出力する選択重み手段と、前記選択後信号を受けて識別を行い識別結果の推定識別信号と詳細な識別結果である詳細推定識別信号を出力する識別手段と、前記推定識別信号を受けて相応する出力を行う出力手段と、前記詳細推定識別信号を用いて識別に有効になるように選択信号を出力する第一判定手段を有し、前記分割加工手段が、前記解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段と、前記加工手段を経た信号に対して分割を行う第二分割手段と、前記解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、前記第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、前記加工手段と前記第二分割手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とし、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の分割された部分を要素ブロックという概念で表すとき、前記第一判定手段が要素ブロックを用いて選択や重み付けを指示し、前記選択重み手段が要素ブロックに応じて選択や重み付けを行う事を特徴とする(なお、前記分割加工手段、前記要素ブロックは、説明の便宜上設定したブロックおよび概念である。)。
【0011】
(実施形態5)
本発明の生体信号識別装置は、被験者の脳活動などの頭首部の生体活動によって発生する生体信号を取得して、解析信号を出力する生体信号取得手段と、前記解析信号に対して特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力する分割加工手段と、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号に対して、第一判定手段から受ける選択信号に従って選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行い、選択後信号を出力する選択重み手段と、前記選択後信号を受けて識別を行い識別結果の推定識別信号と詳細な識別結果である詳細推定識別信号を出力する識別手段と、前記推定識別信号を受けて相応する出力を行う出力手段と、前記詳細推定識別信号を用いて識別に有効になるように選択信号を出力する第一判定手段を有し、前記分割加工手段が、前記解析信号に対して分割を行う第三分割手段と、前記第三分割手段を経た信号に対して特徴抽出を行う加工手段と、前記加工手段を経た信号に対して分割を行う第二分割手段と、前記解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、前記第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、前記第三分割手段と前記加工手段と前記第二分割手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とし、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の分割された部分を要素ブロックという概念で表すとき、前記第一判定手段が要素ブロックを用いて選択や重み付けを指示し、前記選択重み手段が要素ブロックに応じて選択や重み付けを行う事を特徴とする(なお、前記分割加工手段、前記要素ブロックは、説明の便宜上設定したブロックおよび概念である。)。
【0012】
(実施形態6)
本発明の生体信号識別装置は、被験者の脳活動などの頭首部の生体活動によって発生する生体信号を取得して、解析信号を出力する生体信号取得手段と、前記解析信号に対して特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力する分割加工手段と、前記生体信号が識別信号が既知のトレーニング信号の場合は、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を用いて、識別のために有効な信号の選択や、有効な重み付けを計算し、前記生体信号が識別信号が未知のテスト信号の場合は、トレーニング信号で決定した選択や重みづけの結果を用いて、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の識別を行い、結果の推定識別信号を出力する選択識別手段と、前記推定識別信号を受けて相応する出力を行う出力手段を有し、前記分割加工手段が、前記解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段によって構成され、前記加工手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として、前記加工手段を経ない信号を特徴抽出を経ない信号として出力する事を特徴とする。(なお、前記分割加工手段は、説明の便宜上設定したものである。)。
【0013】
トレーニング信号を更に擬似トレーニング信号と擬似テスト信号に分けるデータ分割ステップと、それらを用いて識別を行う識別ステップと、パラメータの値を変化する更新ステップと、その識別結果をパラメータの値と関連付けて記録する記録ステップと、最終的に記憶した識別結果から最適な識別結果を選択し、それに関連付けられたパラメータの値を選択してパラメータの値を決定する決定ステップを含む制御方法。
【0014】
判定を開始する開始ステップと、受信した識別結果から、要素ブロック毎の識別における有効性や識別の正しさを示す識別有効性を計算する識別有効性計算ステップと、前記識別有効性を用いて識別有効性の高い要素ブロックを有効要素ブロックとして選択するように選択信号を決定する選択信号決定ステップと、判定を終了する終了ステップを含む制御方法。
【0015】
判定を開始する開始ステップと、受信した識別結果から、要素ブロック毎の識別における有効性や識別の正しさを示す識別有効性を計算する識別有効性計算ステップと、前記識別有効性を用いて識別有効性の高い要素ブロックに高い重み付けを行うように選択信号を決定する選択信号決定ステップと、判定を終了する終了ステップを含む制御方法。
【0016】
判定を開始する開始ステップと、初期設定(i=1)を行う初期設定ステップと、この設定した値iを用いてトレーニング信号を擬似トレーニング信号と擬似テスト信号に分割するデータ分割ステップと、前記擬似トレーニング信号と前記擬似テスト信号を用いて識別を行い、その結果を受信する識別結果受信ステップと、前記識別結果を要素ブロックに関連づけて記憶する記憶ステップと、終了条件判定ステップと、終了条件を満たさない場合は、次の疑似トレーニング信号と疑似テスト信号を指定するようにiを更新する更新ステップと、終了条件を満たす場合は、記憶しておいた前記識別結果を既知の識別信号に照らして識別有効性を計算する識別有効性を計算ステップと、識別有効性を用いて識別有効性の高い要素ブロックを有効要素ブロックとして選択するように、もしくは識別有効性の高い要素ブロックに高い重み付けを行うように選択信号を決定する選択信号決定ステップと、終了ステップを含む制御方法。
【0017】
有効要素ブロック選択を開始する開始ステップと、最良の識別有効性を求め、それに予め定めた有効係数αを掛けた有効しきい値以上の識別有効性を選択し、これらに関連する要素ブロックを有効要素ブロック候補とする動的閾値ステップと、有効要素ブロック候補の数を、あらかじめ定めた最小有効要素ブロック数Kと比較する数条件判定ステップと、少ないと判断した場合は、有効要素ブロック候補数をK個にし、識別有効性の上位K個を有効要素ブロック候補とする下限数適用ステップと、有効要素ブロック候補の識別有効性を、あらかじめ定めた識別有効性の下限しきい値βと比較するしきい値比較ステップと、βより小さい識別有効性を示す要素ブロックは有効要素ブロック候補から削除する削除ステップと、有効要素ブロック候補を有効要素ブロックに決定する有効要素ブロック決定ステップと、終了ステップを含む制御方法。
【0018】
(実施形態7)
本発明の生体信号識別装置は、被験者の脳活動などの頭首部の生体活動によって発生する生体信号を取得して、解析信号を出力する生体信号取得手段と、前記解析信号に対して特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力する分割加工手段と、前記生体信号が識別信号が既知のトレーニング信号である場合は、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を識別手段に出力し、前記生体信号が識別信号が既知でないテスト信号である場合は、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を選択重み手段に出力する第一スイッチ手段と、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号に対して、第一判定手段から受ける選択信号に従って選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行い、選択後信号を出力する前記選択重み手段と、前記生体信号が識別信号が既知のトレーニング信号である場合は、前記第一スイッチが出力する前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力し、前記生体信号が識別信号が既知でないテスト信号である場合は、前記選択後信号を出力する第二スイッチ手段と、前記第二スイッチ手段の出力信号に対して識別を行い、その結果である推定識別信号を出力手段に出力し、詳細な識別結果である極詳細識別結果を第二判定手段に出力する識別手段と、前記推定識別信号を受けて相応する出力を行う前記出力手段と、前記詳細推定識別信号を用いて識別に有効になるように前記選択信号を出力する前記第二判定手段を有し、前記分割加工手段が、前記解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段によって構成され、前記加工手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として、前記加工手段を経ない信号を特徴抽出を経ない信号として出力する事を特徴とし、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の分割された部分を要素ブロックという概念で表すとき、前記第二判定手段が要素ブロックを用いて選択や重み付けを指示し、前記選択重み手段が要素ブロックに応じて選択や重み付けを行う事を特徴とする(なお、前記分割加工手段、前記要素ブロックは、説明の便宜上設定したブロックおよび概念である。)。
【0019】
(実施形態8)
本発明の生体信号識別装置は、被験者の脳活動などの頭首部の生体活動によって発生する生体信号を取得して、解析信号を出力する生体信号取得手段と、前記解析信号に対して特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力する分割加工手段と、前記生体信号が識別信号が既知のトレーニング信号である場合は、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を識別手段に出力し、前記生体信号が識別信号が既知でないテスト信号である場合は、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を選択重み手段に出力する第一スイッチ手段と、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号に対して、第一判定手段から受ける選択信号に従って選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行い、選択後信号を出力する前記選択重み手段と、前記生体信号が識別信号が既知のトレーニング信号である場合は、前記第一スイッチが出力する前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力し、前記生体信号が識別信号が既知でないテスト信号である場合は、前記選択後信号を出力する第二スイッチ手段と、前記第二スイッチ手段の出力信号に対して識別を行い、その結果である推定識別信号を出力手段に出力し、詳細な識別結果である極詳細識別結果を第二判定手段に出力する識別手段と、前記推定識別信号を受けて相応する出力を行う前記出力手段と、前記詳細推定識別信号を用いて識別に有効になるように前記選択信号を出力する前記第二判定手段を有し、前記分割加工手段が、前記解析信号に対して分割を行う第一分割手段と、分割を経た前記解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段とで構成され、前記第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、前記第一分割手段と前記加工手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とし、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の分割された部分を要素ブロックという概念で表すとき、前記第二判定手段が要素ブロックを用いて選択や重み付けを指示し、前記選択重み手段が要素ブロックに応じて選択や重み付けを行う事を特徴とする(なお、前記分割加工手段、前記要素ブロックは、説明の便宜上設定したブロックおよび概念である。)。
【0020】
(実施形態9)
本発明の生体信号識別装置は、被験者の脳活動などの頭首部の生体活動によって発生する生体信号を取得して、解析信号を出力する生体信号取得手段と、前記解析信号に対して特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力する分割加工手段と、
前記生体信号が識別信号が既知のトレーニング信号である場合は、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を識別手段に出力し、前記生体信号が識別信号が既知でないテスト信号である場合は、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を選択重み手段に出力する第一スイッチ手段と、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号に対して、第一判定手段から受ける選択信号に従って選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行い、選択後信号を出力する前記選択重み手段と、
前記生体信号が識別信号が既知のトレーニング信号である場合は、前記第一スイッチが出力する前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力し、前記生体信号が識別信号が既知でないテスト信号である場合は、前記選択後信号を出力する第二スイッチ手段と、前記第二スイッチ手段の出力信号に対して識別を行い、その結果である推定識別信号を出力手段に出力し、詳細な識別結果である極詳細識別結果を第二判定手段に出力する識別手段と、前記推定識別信号を受けて相応する出力を行う前記出力手段と、前記詳細推定識別信号を用いて識別に有効になるように前記選択信号を出力する前記第二判定手段を有し、前記分割加工手段が、前記解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段と、前記加工手段を経た信号に対して分割を行う第二分割手段と、前記解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、前記第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、前記加工手段と前記第二分割手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とし、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の分割された部分を要素ブロックという概念で表すとき、前記第二判定手段が要素ブロックを用いて選択や重み付けを指示し、前記選択重み手段が要素ブロックに応じて選択や重み付けを行う事を特徴とする(なお、前記分割加工手段、前記要素ブロックは、説明の便宜上設定したブロックおよび概念である。)。
【0021】
(実施形態10)
本発明の生体信号識別装置は、被験者の脳活動などの頭首部の生体活動によって発生する生体信号を取得して、解析信号を出力する生体信号取得手段と、前記解析信号に対して特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力する分割加工手段と、
前記生体信号が識別信号が既知のトレーニング信号である場合は、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を識別手段に出力し、前記生体信号が識別信号が既知でないテスト信号である場合は、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を選択重み手段に出力する第一スイッチ手段と、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号に対して、第一判定手段から受ける選択信号に従って選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行い、選択後信号を出力する選択重み手段と、前記生体信号が識別信号が既知のトレーニング信号である場合は、前記第一スイッチが出力する前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力し、前記生体信号が識別信号が既知でないテスト信号である場合は、前記選択後信号を出力する第二スイッチ手段と、第二スイッチ手段の出力信号に対して識別を行い、その結果である推定識別信号を出力手段に出力し、詳細な識別結果である極詳細識別結果を第二判定手段に出力する識別手段と、前記推定識別信号を受けて相応する出力を行う前記出力手段と、前記詳細推定識別信号を用いて識別に有効になるように前記選択信号を出力する前記第二判定手段を有し、前記分割加工手段が、前記解析信号に対して分割を行う第三分割手段と、前記第三分割手段を経た信号に対して特徴抽出を行う加工手段と、前記加工手段を経た信号に対して分割を行う第二分割手段と、前記解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、前記第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、前記第三分割手段と前記加工手段と前記第二分割手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とし、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の分割された部分を要素ブロックという概念で表すとき、前記第二判定手段が要素ブロックを用いて選択や重み付けを指示し、前記選択重み手段が要素ブロックに応じて選択や重み付けを行う事を特徴とする(なお、前記分割加工手段、前記要素ブロックは、説明の便宜上設定したブロックおよび概念である。)。
【0022】
(実施形態11)
本発明の生体信号識別装置は、被験者の脳活動などの頭首部の生体活動によって発生する生体信号を取得して、解析信号を出力する生体信号取得手段と、前記解析信号に対して特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力する分割加工手段と、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を受けて、識別のために有効な信号を選択的にもしくは重み付けして用いて、識別を行い、結果の推定識別信号を出力する選択識別手段と、前記推定識別信号を受けて相応する出力を行う出力手段を有し、前記分割加工手段が、前記解析信号に対して分割を行う第一分割手段と、分割を経た前記解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段とで構成され、前記第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、前記第一分割手段と前記加工手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とし、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の分割された部分を要素ブロックという概念で表すとき、前記選択識別手段が要素ブロックに応じて選択や重み付けを行う事を特徴とする(なお、前記分割加工手段、前記要素ブロックは、説明の便宜上設定したブロックおよび概念である。)。
【0023】
(実施形態12)
本発明の生体信号識別装置は、被験者の脳活動などの頭首部の生体活動によって発生する生体信号を取得して、解析信号を出力する生体信号取得手段と、前記解析信号に対して特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力する分割加工手段と、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を受けて、識別のために有効な信号を選択的にもしくは重み付けして用いて、識別を行い、結果の推定識別信号を出力する選択識別手段と、前記推定識別信号を受けて相応する出力を行う出力手段を有し、前記分割加工手段が、前記解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段と、前記加工手段を経た信号に対して分割を行う第二分割手段と、前記解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、前記第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、前記加工手段と前記第二分割手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とし、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の分割された部分を要素ブロックという概念で表すとき、前記選択識別手段が要素ブロックに応じて選択や重み付けを行う事を特徴とする(なお、前記分割加工手段、前記要素ブロックは、説明の便宜上設定したブロックおよび概念である。)。
【0024】
(実施形態13)
本発明の生体信号識別装置は、被験者の脳活動などの頭首部の生体活動によって発生する生体信号を取得して、解析信号を出力する生体信号取得手段と、前記解析信号に対して特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力する分割加工手段と、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を受けて、識別のために有効な信号を選択的にもしくは重み付けして用いて、識別を行い、結果の推定識別信号を出力する選択識別手段と、前記推定識別信号を受けて相応する出力を行う出力手段を有し、前記分割加工手段が、前記解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段と、前記分割加工手段が、前記解析信号に対して分割を行う第三分割手段と、前記第三分割手段を経た信号に対して特徴抽出を行う加工手段と、前記加工手段を経た信号に対して分割を行う第二分割手段と、前記解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、前記第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、前記第三分割手段と前記加工手段と前記第二分割手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とし、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の分割された部分を要素ブロックという概念で表すとき、前記選択識別手段が要素ブロックに応じて選択や重み付けを行う事を特徴とする(なお、前記分割加工手段、前記要素ブロックは、説明の便宜上設定したブロックおよび概念である。)。
【0025】
(実施形態14)
本発明の生体信号識別装置は、被験者の脳活動などの頭首部の生体活動によって発生する生体信号を取得して、解析信号を出力する生体信号取得手段と、前記解析信号に対して複数種類の特徴抽出を行い、複数種類の特徴抽出部を経た信号を出力する第二分割加工手段と、複数種類の特徴抽出部を経た信号と特徴抽出を経ない信号を受けて、識別のために有効な信号を選択的にもしくは重み付けして用いて識別を行い、結果の推定識別信号を出力する選択識別手段と、前記推定識別信号を受けて相応する出力を行う出力手段を有し、
前記第二分割加工手段が、前記解析信号からそれぞれ異なる方法で特徴抽出を行って結果の特徴成分である各々第一特徴信号と第二特徴信号を出力する第一特徴抽出手段及び第二特徴抽出手段で構成され、それらの結果の第一特徴信号と第二特徴信号を特徴信号を合わせて複数種類の特徴抽出部を経た信号として、前記解析信号を信号を特徴抽出を経ない信号として出力する事を特徴とし、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の分割された部分を要素ブロックという概念で表すとき、前記選択識別手段が要素ブロックに応じて選択や重み付けを行う事を特徴とする(なお、前記第二分割加工手段、前記要素ブロックは、説明の便宜上設定したブロックおよび概念である。)。
【0026】
(実施形態15)
本発明の生体信号識別装置は、被験者の脳活動などの頭首部の生体活動によって発生する生体信号を取得して、解析信号を出力する生体信号取得手段と、前記解析信号に対して複数種類の特徴抽出を行い、複数種類の特徴抽出部を経た信号を出力する第二分割加工手段と、複数種類の特徴抽出部を経た信号と特徴抽出を経ない信号を受けて、識別のために有効な信号を選択的にもしくは重み付けして用いて識別を行い、結果の推定識別信号を出力する選択識別手段と、前記推定識別信号を受けて相応する出力を行う出力手段を有し、前記第二分割加工手段が、前記解析信号に対して分割を行う第三分割手段と、前記第三分割手段を経た信号に対して特徴抽出を行い第一特徴信号を出力する第一特徴抽出手段と、前記第一特徴信号に対して分割を行う第二分割手段と、前記解析信号に対して分割を行う第五分割手段と、前記第五分割手段を経た信号に対して特徴抽出を行い第二特徴信号を出力する第二特徴抽出手段と、前記第二特徴信号に対して分割を行う第四分割手段と、前記解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、前記第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、前記第二分割手段の出力と第四分割手段の出力を合わせて複数種類の特徴抽出部を経た信号として出力する事を特徴とし、前記特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の分割された部分を要素ブロックという概念で表すとき、前記選択識別手段が要素ブロックに応じて選択や重み付けを行う事を特徴とする(なお、前記第二分割加工手段、前記要素ブロックは、説明の便宜上設定したブロックおよび概念である。)。
【0027】
(実施形態16)
本発明の生体信号識別無線通信システムは、その内部の出力手段が無線通信器である実施例一から実施例十五のいずれかの生体識別装置であり、被支援者Aの生体信号から情報を識別し推定識別信号を出力し前記推定識別信号を無線に乗せるために変調する生体信号識別装置24と、送受信に応じてアンテナ入出力を切り替える無線スイッチ25と、上り電波27を送信して下り電波34を受信する送受信アンテナ26と、無線信号を復調し、対人出力できる信号に変換する通信手段35と、被支援者Aに対して音、表示、刺激などの対人出力を行う対人出力手段36と、受信した信号に対して復調及び変調を行い情報を中継する基地局29と、基地局に付随して上り電波27、33を受信して下り電波30、34を送信する電波送受信を行う送受信アンテナ28と、受信した情報を情報を音、表示、動きなどで出力する相手先携帯電話32と、前記相手先携帯電話に付随して上り電波33を送信して下り電波30を受信する送受信アンテナ31を有する。
【0028】
(実施形態17)
本発明の生体信号識別無線通信システムは、その内部の出力手段が無線通信器である実施例一から実施例十五のいずれかの生体識別装置であり、被支援者Aの生体信号から情報を識別し推定識別信号を出力し前記推定識別信号を無線に乗せるために変調する生体信号識別装置24と、上り電波38を送信する送信アンテナ37と、下り電波47を受信する受信アンテナ48と、無線信号を復調し、対人出力できる信号に変換する通信手段35と、被支援者Aに対して音声、表示、刺激などの対人出力を行う対人出力手段36と、受信した信号に対して復調及び変調を行い情報を中継する基地局40と、基地局に付随して上り電波38、46を受信する受信アンテナ39と、下り電波42、47を送信する送信アンテナ41と、受信した情報を音、表示、動きなどで出力する相手先携帯電話44と、前記相手先携帯電話に付随して上り電波46を送信して下り電波42を受信する受信アンテナ43と上り電波46を送信する送信アンテナ45を有する。
【0029】
(実施形態18)
本発明の生体信号識別有線通信システムは、その内部の出力手段が有線通信器である実施例一から実施例十五のいずれかの生体識別装置であり、被支援者Aの生体信号から情報を識別し推定識別信号を出力し前記推定識別信号を有線通信に乗せるために変調し宛先情報と共に送信する生体信号識別装置49と、被支援者Aに対して音、表示、刺激などの対人出力を行う対人出力手段36と、信号を伝達し宛先情報に従った目的地に到達可能とする通信網50と、通信網から信号を受信し、受信した情報を音、表示、動きなどで出力し、音、文字、画像などを情報として送信する相手先コンピューター51を有する。
【発明の効果】
【0030】
生体信号の検出を用いた識別装置及びシステムにおいて、生体信号の特徴抽出を行った信号と特徴抽出を行わない信号の両方を識別に用いることによって、識別精度を改善する事が出来る。
また、これらの信号を分割して小部分とし、識別に有効な小部分を選択的に識別に用いたり、識別に有効になるように小部分ごとに重み付けをして識別に用いることにより、識別精度を改善する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明による第一の実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明による第一の実施例を説明するための模式図である。
【図3】本発明による第二の実施例の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明による第二の実施例の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明による第三の実施例の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明による第三の実施例を説明するための模式図である。
【図7】本発明による第三の実施例を説明するための模式図である。
【図8】本発明による第四の実施例の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明による第四の実施例の動作を説明するための模式図である。
【図10】本発明による第四の実施例の動作を説明するための模式図である。
【図11】本発明による第五の実施例の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明による第五の実施例の動作を説明するための模式図である。
【図13】本発明による第六、第七、第八、第九、第十の実施例の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明による第六、第七、第八、第九、第十の実施例の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明による第七の実施例の動作を説明するための模式図である。
【図16】本発明による第七の実施例の動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】本発明による第七の実施例の動作を説明するためのフローチャート及び模式図である。
【図18】本発明による第十一、第十二、第十三の実施例の構成を示すブロック図である。
【図19】本発明による第十四、十五の実施例の構成を示すブロック図である。
【図20】本発明による第十六、十七の実施例の構成を示すブロック図である。
【図21】本発明による第十八の実施例の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0033】
(第1実施の形態)
図1(a)、図1(b)は、本発明による第一の実施例の構成を示すブロック図である。
図1(a)を用いて第一の実施例の動作を説明する。
被支援者Aは、生体信号センサ部1を装着している。生体信号センサ部1は、被支援者Aの生体信号を検出し、検出後生体信号を、波形整形部2に出力する。ここで、生体信号とは、脳活動や頭首部の筋運動などの生体活動によって生じる信号である。生体信号センサは、1種類を用いる場合も、複数種類の信号を用いる場合もある。脳活動を測定するセンサの例は、脳波計(EEG:Electroencephalogram)、近赤外光センサ(NIRS:Near Infra Red Infra Red Spectroscopy)、機能的磁気共鳴画像法(fMRI:functional Manetic Resonance)、脳磁計(MEG:Magnetoencephalography)であり、脳活動以外の頭首部活動を測定するセンサの例は筋電計であり、いずれも生体信号を測定する。
波形整形部2は、検出後生体信号に対して、雑音除去、干渉除去、波形整形処理を行った解析信号を分割加工部13に出力する。雑音、干渉 は、発話に関係しない脳活動や、頭部の他の活動によって起こり、これらの不要な信号を取り除くためにフィルタなどが用いられる。波形整形処理には、脳内の伝播情報と生体信号センサの位置情報を用いる空間フィルタや時空間フィルタが用いられる。干渉や雑音の除去と波形整形処理は、同時に行われる場合もあるし、行われない場合もある。
取得部3は、生体信号センサ1と波形整形部2で構成される。
【0034】
分割加工部13は、解析信号を受けて、特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を選択識別部に出力する。
選択識別部は特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を受けて、これらの信号から、識別のために有効な信号を選択的に用いて、もしくは有効な信号に高い重み付け(ウェイト)をかけて識別に用い、結果の推定識別信号を出力部6に出力する。ここで、選択識別部は、例えば、ニューラルネットワークやマシンラーニング(機械学習)である(非特許文献4参照)。また、他の例としては、主成分分析 (PCA:Principal component analysis)や独立成分分析(ICA:Independent component analysis)(非特許文献5参照)、遺伝的アルゴリズムを用いる方法(非特許文献6参照)などがある。
出力部は、スピーカー、もしくは表示部、もしくはネットワーク接続できる有線通信器(例えば、コンピューター)、もしくは無線通信器などの出力装置であり、推定識別信号に対応する音や画像や電気信号を出力する。
【0035】
図1(b)は、分割加工部の構成を示す。
加工部は、解析信号から特徴信号成分を抽出し、その結果の特徴信号を特徴抽出を経ない信号として選択識別部に出力する。ここで、特徴信号とは、例えば、周波数成分の信号やウェブレット信号であり、それに対応する加工部の特徴信号成分の抽出は、其々フーリエ変換やウェブレット変換などである。
このように、分割加工部は、解析信号をそのまま特徴抽出部を経ない信号として、特徴信号を特徴抽出部を経た信号として出力する。
【0036】
図2は、本発明による第一の実施例を説明するための模式図である。
図2(a)、図2(b)は、生体信号センサ部の一例を示す。
図2(a)は、キャップ型センサの例を示す。Aは被支援者Aは、キャップ型センサCを被っており、布、プラスチック、金属等の素材でできたキャップに配置されたセンサ端子Bが生体信号を検出する。端子は、例として、EEGの場合は、ノードであり、NIRSの場合は、発光素子と受光素子である。これらのセンサは混在する場合もあるし、一種類の場合もある。
図2(b)は、ヘッドホン型センサの例を示す。ヘッドホン型センサDは、図2(b)中、布、プラスチック、金属等の素材でできたヘッドホンに白丸で表すセンサ端子Bを内側に装着している。センサ端子の形状は、キャップ型センサの場合と少し異なるが、機能は同じである。
本発明の生体信号センサはこれに縛られるものではなく、頭首部の筋電計の場合もある。
【0037】
このように、第一の実施例では、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の両方から識別に有効な信号をな選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けして識別に用いる事によって、生体信号を用いた識別装置の識別精度を上げる事が出来る。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置などである。
【0038】
(第2実施の形態)
図3(a)、図3(b)は、本発明による第二の実施例の構成を示すブロック図である。
第二の実施例は、第一の実施例における選択識別部を、選択重み部7と識別部8と第一判定部9で構成したものであり、それ以外の、生体信号センサ部、波形整形部、取得部、分割加工部、加工部、出力部の機能及び構成は、第一の実施例と同じである。従って、これらのブロックの詳細説明は省略する。
図3(a)を用いて説明する。
被支援者Aは、生体信号センサ部1を装着している。生体信号センサ部1は、被支援者Aの生体信号を検出し、検出後生体信号を、波形整形部2に出力する。ここで、生体信号とは、 脳活動や頭首部の筋運動などの生体活動によって生じる信号である。生体信号センサは、1種類を用いる場合も、複数種類の信号を用いる場合もある。脳活動を測定するセンサの例は、EEG、NIRS、fMIR、MEGであり、脳活動以外の頭部活動を測定するセンサの例は筋電計であり、いずれも、非侵襲的に生体信号を測定する。
波形整形部2は、検出後生体信号に対して、雑音除去、干渉除去、波形整形処理を行った解析信号を分割加工部13に出力する。雑音、干渉 は、発話に関係しない脳活動や、頭部の他の活動によって起こり、これらの不要な信号を取り除くためにフィルタなどが用いられる。波形整形処理には、脳内の伝播情報と生体信号センサの位置情報を用いる空間フィルタや時空間フィルタが用いられる。干渉や雑音の除去と波形整形処理は、同時に行われる場合もあるし、行われない場合もある。
取得部3は、生体信号センサ1と波形整形部2で構成される。
【0039】
分割加工部13は、解析信号を受けて、特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を選択重み部に出力する。
選択重み部は特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を受けて、第一判定部9から送られる選択信号に従って選択もしくは重み付け、もしくは選択及び重み付けを行って識別部8に選択後信号を出力する。
識別部は選択部から送られた選択後信号を用いて識別を行い、識別結果の推定識別信号を出力部7に、詳細推定識別信号を第一判定部8に出力する。ここで、識別とは、例えば、サポートベクタマシン(SVM:Support Vector Machine、非特許文献2参照)がある。詳細推定識別信号とは、識別有効性の判断に用いる事が出来る識別結果であり、例えば、推定識別信号を詳細な値で示す事や、識別に重要なサポートベクトルに指定されたかどうかのような識別におけるパラメータを含む事などである。また、詳細推定識別信号は、推定識別信号と同じ場合もある。
出力部は、スピーカー、もしくは表示部、もしくはネットワーク接続できる有線通信器(例えば、コンピューター)、もしくは無線通信器などの出力装置であり、推定識別信号に対応する音や画像や電気信号を出力する。
第一判定部は、詳細推定識別信号から識別有効性を判断し、それに基づいて識別に有効になるように選択信号を決定して選択重み部に出力する。第一判定部による選択信号の決定動作は例えば遺伝的アルゴリズムを用いる方法などがある(非特許文献6参照)。その場合、選択重み部と識別部と第一判定部は、遺伝的アルゴリズムを用いる機械学習を構成する。
【0040】
図3(b)は分割加工部の構成を示す。
加工部は、解析信号から特徴信号成分を抽出し、その結果の特徴信号を特徴抽出を経ない信号として選択重み部に出力する。ここで、特徴信号とは、例えば、周波数成分の信号やウェブレット信号であり、それに対応する加工部の特徴信号成分の抽出は、其々フーリエ変換やウェブレット変換などである。このように、分割加工部は、解析信号をそのまま特徴抽出部を経ない信号として、特徴信号を特徴抽出部を経た信号として出力する。
【0041】
図4(a)、(b)は本発明による第一判定部の動作の一例を説明するためのフローチャートである。この例では、遺伝的アルゴリズムを用いた学習を行う。
まず、図4(a)を用いて説明する。
第一判定部は、まず選択信号決定のための試行を開始すると(ア、開始ステップ)、選択信号の初期設定を行い(イ、初期設定ステップ)、その選択信号に従って選択重み部は信号を選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行って選択後信号を出力し、識別部は選択後信号を用いて識別を行う(ウ、識別ステップ)。第一判定部は識別結果として詳細推定識別信号を受けると詳細推定識別信号とその選択信号を関連付けて記録する(エ、記憶ステップ)。次に、第一判定部は終了条件を満たしているか判定し(オ、終了条件判定ステップ)、満たさない場合は、遺伝的アルゴリズムを用いて次の選択信号に更新する(カ、選択信号更新ステップ)。選択重み部は更新された選択信号を用いて再び選択を行い、選択後信号を識別部に送り、引き続きその後の動作を再度行う。
終了条件を満たす場合、第一判定部は記録しておいた詳細推定識別信号から識別有効性を計算し(キ、識別有効性計算ステップ)、最適な識別有効性を選び、それに関連する選択信号を最良選択信号と決定して後の識別に用いる事にする(ク、選択信号決定ステップ)。これで終了である(ケ、終了ステップ)。
ここで終了条件とは、試行回数が上限回数以上であるかどうかや、推定識別結果が要求精度を満たしたか、もしくはこれらの組み合わせなどである。
識別有効性は、例えば、より余裕を持って識別できる指標による。例えば、推定識別信号が"1"と"0"であり、結果が"0"の場合、詳細識別信号が、"0.3"よりも"0.1"の方がより余裕を持って識別できるので有効であると考える。この方法は、識別結果が"0"であると既知の場合に正確に用いられるが、既知でない場合にも、識別部の部もしくは第一判定部が結果を推定する事で用いる事が出来る。また、識別部が、識別部で用いた有効性を示すパラメータを詳細識別信号として第一判定部に送り、それを第一判定部が用いて識別有効性を判断する場合もある。
【0042】
図4(b)を用いて説明する。図4(b)の例は、図4(a)の例と識別有効性計算(キ)の位置が異なるのみで他の動作は同じある。従って、図4(b)中、キ、エ、オ、クの部分のみ説明をする。
詳細識別信号を受けると、第一判定部は、識別有効性を計算し(キ、識別有効性計算ステップ)、計算した識別有効性をその時の選択信号と関連付けて記録する(エ、記憶ステップ)。終了条件を満たすと(オ、終了条件判定ステップ)、第一識別部は記憶しておいた識別有効性から最適な識別有効性を選び、それに関連する選択信号を最良選択信号と決定して後の識別に用いる事にする(ク、選択信号決定ステップ)。
ここで、選択と重み付けは同様の手順で行うことが出来る。例えば、選択信号は各信号に乗算する重み付け係数を含むとし、この重み付け係数を、"0.1"、"0.5"、"0.9"、"1.0"等の中間的な値を取れば重み付けとなり、"0"もしくは"1"に限定すれば選択となり、"0"、"0.1"、"0.5"、"0.9"とすれば、選択及び重み付けとなる。このように、選択は重み付けの特殊なケースに過ぎない。しかし、計算量を考慮に入れると重み付けは計算量を増やし、選択は計算量を減らす効果がある。
ここでは、遺伝的アルゴリズムを用いた例を示したが、更新ステップは、ランダムに更新したり端から順次更新する事も可能である。これらの方法より遺伝的アルゴリズムを用いると最適解にたどり着くのが速いとされている。
また、ここで説明した図4(a)及び図4(b)の動作は図示しない制御部によって各部に動作が指令される。従って、これらは図示しない制御部のフローチャートである。
【0043】
このように、第ニの実施例では、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の両方から識別に有効な信号をな選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けして識別に用いる事によって、生体信号を用いた識別装置の識別精度を上げる事が出来る。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置である。
【0044】
(第3実施の形態)
図5(a)と図5(b)は、本発明による第三の実施例の構成を示すブロック図である。
第三の実施例は、生体信号センサ部、波形整形部、取得部、加工部、選択重み部、識別部、出力部の機能及び構成は、第二の実施例と同じである。また、第一判定部の動作も第二の実施例と概ね同様である。従って、これらのブロックの詳細説明は省略する。
【0045】
図5(a)を用いて説明する。
被支援者Aは、生体信号センサ部1を装着している。生体信号センサ部1は、被支援者Aの生体信号を検出し、検出後生体信号を、波形整形に出力する。ここで、生体信号とは、 脳活動や頭首部の筋運動などの生体活動によって生じる信号である。
波形整形部は、雑音除去、干渉除去、波形整形処理などを行って解析信号を分割加工部13に出力する。
取得部3は、生体信号センサ1と波形整形部2で構成される。
分割加工部13は、解析信号を受けて、特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を選択重み部7に出力する。
選択重み部は特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を受けて、第一判定部9から送られる選択信号に従って選択もしくは重み付け、もしくは選択及び重み付けを行って識別部8に選択後信号を出力する。
識別部は選択重み部から送られた選択後信号を用いて識別を行い、識別結果の推定識別信号を出力部7に、詳細推定識別信号を第一判定部8に出力する。
出力部は、スピーカー、もしくは表示部、もしくはネットワーク接続器(例えば、コンピューター)、もしくは無線送信器、有線送信器などの出力装置であり、推定識別信号に対応する音や画像や電気信号を出力する。
第一判定部は、詳細推定識別信号から識別有効性を判断し、それに基づいて識別に有効になるように選択信号を決定して選択重み部に出力する。
【0046】
図5(b)は、図5(a)の分割加工部の構成を示す。
第一分割部10は、解析信号を複数の要素ブロックに分割し、複数の要素ブロック信号で構成される分割信号を、加工部5に出力し、また、特徴抽出部を経ない信号として出力する。
加工部は、分割信号から特徴信号成分を抽出し、その結果の特徴信号を特徴抽出を経た信号として選択重み部に出力する。ここで、特徴信号とは、例えば、周波数成分の信号やウェブレット信号であり、それに対応する特徴信号成分の抽出は、其々フーリエ変換やウェブレット変換などである。
【0047】
図6は、第一分割部の動作を説明するための模式図である。
信号番号Eは、波形整形部において出力した複数の解析信号に各々振った番号であり、図6中のHは1つの解析信号を表す。この複数の信号とは、例えば、生体信号センサ部のセンサ端子もしくはセンサ端子対もしくはセンサ郡に対応する。これは、センサの種類によってて、複数のセンサで一つの信号を出力するためである。もしくは、波形整形部の処理を行った結果の解析信号の数に対応する。
第一分割部は、各々の解析信号を複数に分割し、分割番号Fを付け、要素ブロックGとする。例えば、時間で分割を行う。ここで、要素ブロックとは、例えば、信号番号と分割番号で表される抽象的な単位である。選択信号においては、更に特徴抽出を経た信号かどうかという要素も加えて要素ブロックと表す事にする。
第一判定部の動作は、第二の実施例と概ね同様であるが、本発明では、要素ブロック毎に選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行う。
【0048】
図7は、選択重み部の動作の一例を説明するための模式図である。
図7中の選択された要素ブロックG1は、選択信号によって選択された要素ブロックを指す。選択重み部は、解析信号と特徴信号から、これらの要素ブロックに対応する特徴抽出を経ない信号(ここでは、解析信号)および特徴抽出を経た信号(ここでは、特徴信号)を選択して識別部に出力する。
また、別の例では、選択信号は個々の要素ブロックの重み付けを指定し、選択重み部は、解析信号と特徴信号に対して、これらの要素ブロックに対応する特徴抽出を経ない信号(ここでは、解析信号)および特徴抽出を経た信号(ここでは、特徴信号)に対して重み付けを行い識別部に出力する。
【0049】
このように、第三の実施例では、第二の実施例に加えて分割部信号を用いる事によって、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の両方から識別に有効な信号をな選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けするだけでなく、分割によってより適切なな選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを可能とする事によって、生体信号を用いた識別装置の識別精度を上げる事が出来る。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置である。
【0050】
(第4実施の形態)
図8(a)および図8(b)は、本発明による第四の実施例の構成を示すブロック図である。
図8(a)は図5(a)と同様である。第四の実施例は、第三の実施例の分割加工部の構成が異なるのみである。それ以外の、生体信号センサ部、波形整形部、取得部、加工部、選択重み部、識別部、第一判定部、出力部の機能及び構成は、第三の実施例と同じである。従って、これらのブロックの詳細説明は省略する。
【0051】
図8(b)を用いて第四の実施例を説明する。
第一分割部10は、解析信号を複数の要素ブロックに分割し、複数の要素ブロックに分けた解析信号である分割信号を、特徴抽出を経ない信号として出力する。
加工部5は、解析信号から特徴信号成分を抽出し、その結果の特徴信号を第二分割部11に出力する。ここで、特徴信号とは、例えば、周波数成分の信号やウェブレット信号であり、それに対応する特徴信号成分の抽出は、其々フーリエ変換やウェブレット変換などである。
第二分割部は、特徴信号を複数の要素ブロックに分割し、複数の要素ブロックに分けた特徴信号である分割信号を、特徴抽出を経た信号として出力する。
第一割部の動作は、第三の実施例と同様である。
【0052】
図9は、第二分割部の動作を説明するための模式図である。
信号番号E2は、加工部において出力した複数の特徴信号に各々振った番号であり、図5中のH2は1つの特徴信号を表す。。
第二分割部は、各々の特徴信号を複数に分割し、分割番号F2を付け、要素ブロックGとする。例えば、特徴信号が周波数軸の信号の場合、周波数で分割を行う。ここで、要素ブロックとは、抽象的な単位であり、例えば、信号番号と分割番号で表される。選択信号においては、更に特徴抽出を経た信号かどうかという要素も加えて要素ブロックとし、要素ブロック選択に用いる。
【0053】
図10は、選択重み部の動作の一例を説明するための模式図である。
図10中の選択された要素ブロックG1は、選択信号によって選択された要素ブロックを指す。選択重み部は、受けとった分割信号から、これらの要素ブロックに対応する信号を特徴抽出を経た信号および特徴抽出を経ない信号から選んで選択後信号を出力する。
また、別の例では、選択信号は個々の要素ブロックの重み付けを指定し、選択重み部は、これらの要素ブロックに対応する特徴抽出を経ない信号(ここでは、解析信号)および特徴抽出を経た信号(ここでは、特徴信号)に対して重み付けを行い選択後信号を出力する。
【0054】
このように、第四の実施例では、二の実施例に加えて分割部信号を用いる事によって、特徴抽出を経た信号および特徴抽出を経ない信号の両方から識別に有効な信号をな選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付するだけでなく、分割によってより最適なな選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを可能とする事によって、生体信号を用いた識別装置の識別精度を上げる事が出来る。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置である。
【0055】
(第5実施の形態)
図11(a)および図11(b)は、本発明による第四の実施例の構成を示すブロック図である。
図11(a)は図5(a)と同様である。従って、第五の実施例は、第三の実施例の分割加工部の構成が異なるのみである。それ以外の、生体信号センサ部、波形整形部、取得部、加工部、選択重み部、識別部、第一判定部、出力部の機能及び構成は、第三の実施例と同じである。従って、これらのブロックの詳細説明は省略する。
【0056】
図11(b)を用いて第五の実施例を説明する。
第一分割部10は、解析信号を複数の要素ブロックに分割し、複数の要素ブロックに分けた解析信号である分割信号を、特徴抽出を経ない信号として出力する。
第三分割部12は、解析信号を複数のブロックに分割し、複数のブロックに分けた分割解析信号を、加工部5に出力する。
加工部は、分割解析信号から特徴信号成分を抽出し、その結果の特徴信号を第二分割部11に出力する。ここで、特徴信号とは、例えば、周波数成分の信号やウェブレット信号であり、それに対応する特徴信号成分の抽出は、其々フーリエ変換やウェブレット変換などである。
第二分割部は、特徴信号を更に複数に分割し、最終的に要素ブロックに分けた特徴信号である分割信号を、特徴抽出を経た信号として出力する。
第一割部の動作は、第三の実施例、第四の実施例と同様である。
【0057】
図12は、第五の実施例における第三分割部、第二分割部、要素ブロックの動作を説明するための模式図である。
この例では、特徴信号は周波数成分の信号であり、第三分割部は3分割を行い、第二分割部は4分割を行う事とする。
第三分割部は、解析信号Lを3つに分割し、分割解析信号I、J、Kとする。加工部は、I、J、Kの各々に対してフーリエ変換などの周波数変換を行い、其々に対応する特徴信号M、N、Oを出力する。第二分割部は、特徴信号をそれぞれ4つに分割し、特徴信号MをI1、I2、I3、I4に、特徴信号NをJ1、J2、J3、J4に、特徴信号OをK1、K2、K3、K4に分割する。この時、I1、I2、I3、I4、J1、J2、J3、J4、K1、K2、K3、K4が最終的に要素ブロックとなる。
この要素ブロックは特徴解析を経た信号の要素ブロックであり、一方で、第一分割部によって作られる特徴解析を経ない信号の要素ブロックも作られる。選択重み部は、第四の実施例と同様に、この特徴解析を経た信号の要素ブロックと、第一分割部によって作られる特徴解析を経ない信号の要素ブロックとを合わせた要素ブロックに対して選択もしくは重み付け、もしくは選択及び重み付けを行う。
【0058】
このように、五の実施例では、第四の実施例に加えて分割部信号を用いる事によって、特徴抽出を経た信号および特徴抽出を経ない信号の両方から識別に有効なように信号を選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けするだけでなく、選択もしくは重み付け、もしくは選択及び重み付けに用いる要素ブロックを、各々の信号に適した分割方法により構成する事によってより最適な選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを可能とし、生体信号を用いた識別装置の識別精度を上げる事が出来る。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置である。
【0059】
(第6実施の形態)
図13(a)は、本発明による第六の実施例の構成を示すブロック図である。
第六の実施例の、生体信号センサ部、波形整形部、取得部、分割加工部、出力部の機能は、第一の実施例と同じである。従って、これらのブロックの詳細説明は省略する。
被支援者Aは、生体信号センサ部1を装着している。生体信号センサ部1は、被支援者Aの生体信号を検出し、検出後生体信号を、波形整形に出力する。ここで、生体信号とは、 脳活動や頭首部の筋運動などの生体活動によって生じる信号である。
第六の実施例の生体信号は、トレーニング信号とテスト信号を用いる。ここでトレーニング信号とは、識別信号が既知の信号という概念であり、テスト信号とは識別信号が既知でない信号という概念である。
波形整形部は、雑音除去、干渉除去、波形整形処理などを行い、その結果の解析信号を分割加工部13に出力する。
取得部3は、生体信号センサ1と波形整形部2で構成される。
【0060】
分割加工部は、少なくとも加工部を含み、特徴抽出を経た信号である分割信号と特徴抽出を経ない信号である分割信号を選択識別部18に出力する。
選択識別部は、生体信号がトレーニング信号の場合は、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を用いて、識別のために有効な信号の選択や、有効な重み付け(ウェイト)を計算し、生体信号がテスト信号の場合は、トレーニング信号で最適化した選択や重みづけの結果を用いて、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の識別を行い、結果の推定識別信号を出力部6に出力する。テスト信号を用いて更に選択や重みづけを更新する場合もある。また、選択や重み付け以外にも識別に必要なパラメータをトレーニング信号を用いて決定する。ここで、選択識別部は、例えば、ニューラルネットワークやマシンラーニング(機械学習)である(非特許文献4参照)。また、他の例としては、主成分分析 (PCA:Principal component analysis)や独立成分分析(ICA:Independent component analysis)(非特許文献5参照)、遺伝的アルゴリズムを用いる方法(非特許文献6参照)、サポートベクタマシン(SVM:Support Vector Machine、非特許文献2参照)などがある。
【0061】
出力部は、スピーカー、もしくは表示部、もしくはネットワーク接続できる有線通信器(例えば、コンピューター)、もしくは無線通信器などの出力装置であり、推定識別信号に対応する音や画像や電気信号を出力する。
また、更に選択識別部は、トレーニング信号を用いて識別に必要なパラメータを最適化する場合もある。
【0062】
ここで、トレーニング信号を用いて決定する識別パラメータの一例を示す。
例えば、識別にガウスカーネル型SVMを用いる場合、識別に用いるサポートベクタx'及びパラメータσを、トレーニング信号を用いて識別結果が既知の識別結果と等しくなるように最適化する事により求める事が出来る。これらのパラメータは、数1に例を示すガウスカーネルの一般的な式のパラメータである。
【0063】
【数1】

ここで、xは識別対象の信号を示し、Φはガウス関数を意味する。
【0064】
このようなパラメータの最適化は、トレーニング信号を更に擬似トレーニング信号と擬似テスト信号に分けるデータ分割ステップと、それを用いて識別を行う識別ステップと、パラメータの値を変化する更新ステップと、その識別結果をパラメータの値と関連付けて記録する記録ステップと、最終的に記憶した識別結果から最適な識別結果を選択し、それに関連付けられたパラメータの値を選択してパラメータの値を決定する決定ステップで得る。
【0065】
このように、第六の実施例では、トレーニング信号を用いて識別に有効な要素ブロックをな選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けして、識別の対象のテスト信号の識別に用いる事によって、生体信号を用いた識別装置の識別精度を上げる事が出来る。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置である。
【0066】
(第7実施の形態)
図13(b)と図14(a)は、本発明による第七の実施例の構成を示すブロック図である。
第七の実施例の、生体信号センサ部、波形整形部、取得部、加工部、選択重み部、出力部の機能は、第二の実施例と同じである。従って、これらのブロックの詳細説明は省略する。
被支援者Aは、生体信号センサ部1を装着している。生体信号センサ部1は、被支援者Aの生体信号を検出し、検出後生体信号を、波形整形に出力する。ここで、生体信号とは、 脳活動や頭首部の筋運動などの生体活動によって生じる信号である。
波形整形部は、雑音除去、干渉除去、波形整形処理などを行い、その結果の解析信号を分割加工部13に出力する。
取得部3は、生体信号センサ1と波形整形部2で構成される。
【0067】
分割加工部は、少なくとも加工部を含み、特徴抽出を経た信号である分割信号と特徴抽出を経ない信号である分割信号を第一スイッチに出力する。(以降、これらの信号をまとめて分割信号と呼ぶことにする。分割加工部の詳細は後で述べる。)
第一スイッチ部14、第二スイッチ部15は、生体信号をトレーニング信号として扱う場合には、図13中上の矢印を、テスト信号として扱う場合には下の矢印を有効にする。ここでトレーニング信号とは、識別信号が既知の信号という概念であり、テスト信号とは識別信号が既知でない信号という概念である。
第一スイッチ部14は、識別信号が既知である場合、分割信号を第二スイッチ部15に送り、第二スイッチ部は識別部8に送る。
【0068】
識別部16は選択重み部から送られた選択後信号を用いて識別を行い、識別結果の推定識別信号を出力部7に、複数の要素ブロックに関連する複数の識別結果で構成される極詳細推定識別信号を第二判定部17に送る。ここで、識別とは、例えば、サポートベクタマシン(SVM:Support Vector Machine、非特許文献2参照)がある。極詳細推定識別信号とは、識別有効性の判断に用いる事が出来る識別結果であり、例えば、推定識別信号を詳細な値で示す事や識別におけるパラメータを含むなどであり、極詳細推定識別信号は、推定識別信号と同じ場合もある。
第二判定部は、既知の識別信号と推定識別信号を比較して、それに要素ブロックに関連する識別結果の正しさを判定し、要素ブロックの識別有効性を判定する。その結果として、識別有効性の高い要素ブロックを選択するようにもしくは大きな重み付けするように選択信号を出力し、選択重み部6に通知する。図13中破線は判定信号であり、制御信号として選択重み部に作用する。
【0069】
テスト信号の場合、第一スイッチは、分割信号を選択重み部6に送る。選択重み部6は、判定部10による選択信号から、識別に有効な要素ブロックを選択して、その結果の選択信号を選択重み部に送り、選択重み部は、選択後信号を識別部16に送る。識別部は選択後信号から識別を行い、その結果である推定識別信号を出力部11に出力する。
出力部は、スピーカー、もしくは表示部、もしくはネットワーク接続できる有線通信器(例えば、コンピューター)、もしくは無線通信器などの出力装置であり、推定識別信号に対応する音や画像や電気信号を出力する。
【0070】
図14(a)は、図13の分割加工部の一例を示す。図14(a)を用いて以下に説明する。
加工部は、解析信号から特徴信号成分を抽出し、その結果の特徴信号を特徴抽出を経ない信号として選択重み部に出力する。ここで、特徴信号とは、例えば、周波数成分の信号やウェブレット信号であり、それに対応する加工部の特徴信号成分の抽出は、其々フーリエ変換やウェブレット変換などである。このように、分割加工部は、解析信号をそのまま特徴抽出部を経ない信号として、特徴信号を特徴抽出部を経た信号として出力する。
【0071】
図15は、選択重み部の動作の一例を説明するための模式図である。
図15中の選択された要素ブロックG1は、選択信号によって選択された要素ブロックを示す。選択重み部は、解析信号と特徴信号から、これらの要素ブロックに対応する特徴抽出を経ない信号(ここでは、解析信号)および特徴抽出を経た信号(ここでは、特徴信号)を選択して選択信号として出力する。
また、別の例では、選択信号は個々の要素ブロックの重み付けを指定し、選択重み部は、これらの要素ブロックに対応する特徴抽出を経ない信号および特徴抽出を経た信号に対して重み付けを行い選択後信号を出力する。
【0072】
図16(a)、図16(b)、図16(c)は、第二判定部の動作の一例を示すフローチャートである。
図16(a)を用いて説明する。
第二判定部は判定を開始する(サ、開始ステップ)と、極詳細推定識別信号から、要素ブロック毎の識別における有効性や識別の正しさを示す識別有効性を計算し(シ、識別有効性計算ステップ)、次にこの識別有効性を用いて識別有効性の高い要素ブロックを有効要素ブロックとして選択するように選択信号を決定して(ス、選択信号決定ステップ)、判定を終了する(ソ、終了ステップ)。
【0073】
図16(b)を用いて説明する。
第二判定部は判定を開始する(サ、開始ステップ)と、極詳細推定識別信号から、要素ブロック毎の識別における有効性や識別の正しさを示す識別有効性を計算し(シ、識別有効性計算ステップ)、次にこの識別有効性を用いて識別有効性の高い要素ブロックに高い重み付けを行うように選択信号を決定して(セ、選択信号決定ステップ)、判定を終了する(ソ、終了ステップ)。
【0074】
図16(c)を用いて説明する。図16(c)は、図16(a)及び図16(b)の要素ブロックに関連する識別有効性の計算の例を詳細に示したものである。
第二判定部は判定を開始する(サ、開始ステップ)と、まず初期設定(i=1)を行う(タ、初期設定ステップ)、このiを用いてデータ分割を行う(チ、データ分割ステップ)。第二判定部が動作する時、送られてくる信号は識別信号が既知のトレーニング信号である。この例では、このトレーニング信号を更に疑似トレーニング信号と疑似テスト信号に分ける事によって、各々の要素ブロックに関連する正識別率(正しく識別する確率)を求める事を可能とする。トレーニング信号の数をNとするとき、i=1,2,‥Nである。iはどの信号を疑似テスト信号とするかを決める。識別部はこれらの疑似トレーニング信号をトレーニング信号として学習に用い、疑似テスト信号を識別して、極詳細推定識別信号を第二判定部に出力する。第二判定部は極詳細推定識別信号を受ける(ツ、識別結果受信ステップ)と要素ブロックに関連づけて記憶する(テ、記憶ステップ)。次に、第二判定部は終了条件を満たしているか判定し(ト、終了条件判定ステップ)、満たさない場合は、次の疑似トレーニング信号と疑似テスト信号選択信号を指定するようにiを更新する(ナ、更新ステップ)。これらの疑似トレーニング信号と疑似テスト信号選択信号を用いて再び識別部が動作し、第二判定部は極詳細推定識別信号を受け(ツ、識別結果受信ステップ)、引き続きその後の動作を再度行う。
【0075】
この例では、終了条件はi=Nである。極詳細推定識別信号は、要素ブロック毎の推定識別信号もしくは詳細推定信号である。終了条件を満たす場合、要素ブロックと関連付けた推定識別信号もしくは詳細推定信号が、N個保持されている。終了条件を満たす場合、第二判定部は記録しておいた極詳細推定識別信号と既知の識別信号を照らして、各々の要素ブロックに関連する識別有効性を計算する(ニ、識別有効性を計算ステップ)。
【0076】
具体的には、要素ブロックbの識別有効性をC(b)、トレーニング信号iに関する既知の識別信号をpC(i)、eC(i,b)をトレーニング信号iを用いた場合の要素ブロックbを用いた識別結果の推定識別信号もしくは詳細推定信号とすると、要素ブロックbの識別率cC(b)は数2で計算できる。数2中の|・|は、絶対値を取るという意味である。これを用いて要素ブロックbの識別有効性C(b)を数3で計算する。
【0077】
【数2】

【0078】
【数3】

次にこの識別有効性を用いて識別有効性の高い要素ブロックを有効要素ブロックとして選択するように、もしくは識別有効性の高い要素ブロックに高い重み付けを行うように選択信号を決定して(ヌ、選択信号決定ステップ)、判定を終了する(ソ、終了ステップ)。
【0079】
図17(a)、図17(b)、図17(c)は、第二判定部の有効要素ブロック選択の動作の一例を説明するためのフローチャート及び模式図である。
図17(a)を用いて説明する。
有効要素ブロック選択を開始する(ハ、開始ステップ)と、最良の識別有効性を求め、それに予め定めた有効係数αを掛けた有効しきい値以上の識別有効性を選択し、これらに関連する要素ブロックを有効要素ブロック候補とする(ヒ、動的閾値ステップ)。次に、この時の有効要素ブロック候補数を、予め定めた最小有効要素ブロック数Kと比較して(フ、数条件判定ステップ)、少ないと判断した場合は、有効要素ブロック候補数をK個にし、識別有効性の上位K個を有効要素ブロック候補とする(ヘ、下限数適用ステップ)。次に、有効要素ブロック候補の識別有効性を、あらかじめ定めた識別有効性の下限しきい値βと比較して(ホ、しきい値比較ステップ)、βより小さい識別有効性を示す要素ブロックは有効要素ブロック候補から削除する(マ、削除ステップ)。そして、有効要素ブロック候補を有効要素ブロックに決定して(ミ、有効要素ブロック決定ステップ)、終了する(ム、終了ステップ)。
【0080】
図17(b)を用いて説明する。
図17(b)中の黒丸は要素ブロック毎の識別有効性を示す。
最良の識別有効性はPであり、それに対して有効係数αを掛けた有効しきい値をQで示す。
このとき、有効しきい値以上の識別有効性はRで囲まれた6個の黒丸である。ここで、最小有効要素ブロック数K=5とすると、有効要素ブロック候補は図17(b)中のSで示される上位5個になる。次に識別有効性の下限しきい値βが図17(b)中のTで示される値の場合、有効要素ブロック候補はこの値より大きいので、これらのSで示される有効要素ブロック候補を有効要素ブロックとして決定する。
【0081】
図17(c)を用いて説明する。
この例では、図17(b)の例と最小有効要素ブロック数Kのみが異なり、K=10とする。
まず、最良の識別有効性Pに対して有効係数αを掛けた有効しきい値Q以上の有効要素ブロック候補は6個になる。次に、最小有効要素ブロック数K=10なので、有効要素ブロック候補数を10に変更し、図17(b)中Vで示す10個を有効要素ブロック候補とする。次に識別有効性の下限しきい値βが図17(b)中のTで示される値で、有効要素ブロック候補の中の2個はしきい値より小さいため削除し、図17(b)中のUで示す8個のみを有効要素ブロックとして決定する。
【0082】
また、ここで説明した図16(a)、図16(b)、図16(c)、図17(a)の動作は図示しない制御部によって各部に動作が指令して行う。従って、これらは図示しない制御部のフローチャートである。
このように、第七の実施例では、トレーニング信号を用いて識別に有効な要素ブロックを選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けして、実際に識別を行いたいテスト信号の識別に用いる事によって、生体信号を用いた識別装置の識別精度を上げる事が出来る。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置である。
また、第七の実施例で示した第二判定部の動作は、第六の実施例の選択識別部においても同様の動作を行う事ができる。
【0083】
(第8実施の形態)
図13(b)と図14(b)は、本発明による第八の実施例の構成を示すブロック図である。
第八の実施例は、第七の実施例と分割加工部の構成が異なるのみである。それ以外の、生体信号センサ部、波形整形部、取得部、加工部、選択重み部、識別部、第二判定部、出力部、第一スイッチ、第二スイッチの機能及び構成は、第六の実施例と同じである。従って、これらのブロックの詳細説明は省略する。
図14(b)を用いて以下に説明する。
第一分割部10は、解析信号を複数の要素ブロックに分割し、複数の要素ブロック信号で構成される分割信号を、加工部5に出力し、また、特徴抽出部を経ない信号として選択重み部に出力する。
加工部は、分割信号から特徴信号成分を抽出し、その結果の特徴信号を特徴抽出を経た信号として出力する。ここで、特徴信号とは、例えば、周波数成分の信号やウェブレット信号であり、それに対応する特徴信号成分の抽出は、其々フーリエ変換やウェブレット変換などである。
ここで、図14(b)を用いた場合の分割加工部の動作は第三の実施例と同様である。
【0084】
このように、第八の実施例では、第七の実施例に加えて分割部信号を用いる事によって、特徴抽出を経た信号および特徴抽出を経ない信号の両方から識別に有効な信号を選択もしくは重み付け、もしくは選択及び重み付けするだけでなく、分割によってより最適な選択もしくは重み付け、もしくは選択及び重み付けを可能とする事により、生体信号を用いた識別装置の識別精度を上げる事が出来る。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置などである。
【0085】
(第9実施の形態)
図13(b)と図14(c)は、本発明による第九の実施例の構成を示すブロック図である。
第九の実施例は、第七の実施例と分割加工部の構成が異なるのみである。それ以外の、生体信号センサ部、波形整形部、取得部、加工部、選択重み部、識別部、第二判定部、出力部、第一スイッチ、第二スイッチの機能及び構成は、第六の実施例と同じである。従って、これらのブロックの詳細説明は省略する。
図14(c)を用いて以下に説明する。
第一分割部10は、解析信号を複数の要素ブロックに分割し、複数の要素ブロックに分けた解析信号である分割信号を、特徴抽出を経ない信号として出力する。
加工部5は、解析信号から特徴信号成分を抽出し、その結果の特徴信号を第二分割部11に出力する。ここで、特徴信号とは、例えば、周波数成分の信号やウェブレット信号であり、それに対応する特徴信号成分の抽出は、其々フーリエ変換やウェブレット変換などである。
第二分割部は、特徴信号を複数の要素ブロックに分割し、複数の要素ブロックに分けた特徴信号である分割信号を、特徴抽出を経た信号として出力する。
【0086】
ここで、図14(c)を用いた場合の第二分割部の動作は第四の実施例と同様である。
このように、第九の実施例では、第七の実施例に加えて分割部信号を用いる事によって、特徴抽出を経た信号および特徴抽出を経ない信号の両方から識別に有効な信号を選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けするだけでなく、分割によってより最適な選択もしくは重み付け、もしくは選択及び重み付けを可能とする事により、生体信号を用いた識別装置の識別精度を上げる事が出来る。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置などである。
【0087】
(第10実施の形態)
図13(b)と図14(d)は、本発明による第十の実施例の構成を示すブロック図である。
第十の実施例は、第七の実施例と分割加工部の構成が異なるのみである。それ以外の、生体信号センサ部、波形整形部、取得部、加工部、選択重み部、識別部、第二判定部、出力部、第一スイッチ、第二スイッチの機能及び構成は、第六の実施例と同じである。従って、これらのブロックの詳細説明は省略する。
図14(d)を用いて以下に説明する。
第一分割部10は、解析信号を複数の要素ブロックに分割し、複数の要素ブロックに分けた解析信号である分割信号を、特徴抽出を経ない信号として出力する。
第三分割部12は、解析信号を複数のブロックに分割し、複数のブロックに分けた分割解析信号を、加工部5に出力する。
加工部は、分割解析信号から特徴信号成分を抽出し、その結果の特徴信号を第二分割部11に出力する。ここで、特徴信号とは、例えば、周波数成分の信号やウェブレット信号であり、それに対応する特徴信号成分の抽出は、其々フーリエ変換やウェブレット変換などである。
第二分割部は、特徴信号を更に複数に分割し、最終的に要素ブロックに分けた特徴信号である分割信号を、特徴抽出を経た信号として出力する。
ここで、図14(d)を用いた場合の第一割部、第二分割部、第三分割部の動作は第五の実施例と同様である。
【0088】
このように、第十の実施例では、第七の実施例に加えて分割部信号を用いる事によって、特徴抽出を経た信号および特徴抽出を経ない信号の両方から識別に有効な信号を選択もしくは重み付け、もしくは選択及び重み付けするだけでなく、分割によってより最適な選択もしくは重み付け、もしくは選択及び重み付けを可能とする事により、生体信号を用いた識別装置の識別精度を上げる事が出来る。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置などである。
【0089】
(第11実施の形態)
図18(a)と図18(b)は、本発明による第十一の実施例の構成を示すブロック図である。
第十一の実施例の、生体信号センサ部、波形整形部、取得部、選択識別部、出力部の機能及び構成は、第一の実施例と同じである。従って、これらの詳細説明は省略する。
被支援者Aは、生体信号センサ部1を装着している。生体信号センサ部1は、被支援者Aの生体信号を検出し、検出後生体信号を、波形整形に出力する。ここで、生体信号とは、脳活動や頭首部の筋運動などの生体活動によって生じる信号である。
波形整形部は、雑音除去、干渉除去、波形整形処理などを行い、その結果の解析信号を分割加工部13に出力する。
取得部3は、生体信号センサ1と波形整形部2で構成される。
【0090】
分割加工部13は、解析信号を受けて、特徴抽出を行い、特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を選択識別部に出力する。
選択識別部は特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を受けて、これらの信号から、識別のために有効な信号を選択的に用いて、もしくは有効な信号に高い重み付けをして識別に用い、結果の推定識別信号を出力部6に出力する。ここで、選択識別部は、例えば、ニューラルネットワークやラーニングアルゴリズムである(非特許文献4参照)。また、識別方法の一例としては、主成分分析 (PCA:Principal component analysis)や独立成分分析(ICA:Independent component analysis)やがある(非特許文献5参照)。
出力部は、スピーカー、もしくは表示部、もしくはネットワーク接続できる有線通信器(例えば、コンピューター)、もしくは無線通信器などの出力装置であり、推定識別信号に対応する音や画像や電気信号を出力する。
【0091】
図18(b)は、図18(a)の分割加工部の一例を示す。図18(b)を以下に説明する。
第一分割部10は、解析信号を複数の要素ブロックに分割し、複数の要素ブロック信号で構成される分割信号を、加工部5に出力し、また、特徴抽出部を経ない信号として選択重み部に出力する。
加工部は、分割信号から特徴信号成分を抽出し、その結果の特徴信号を特徴抽出を経た信号として出力する。ここで、特徴信号とは、例えば、周波数成分の信号やウェブレット信号であり、それに対応する特徴信号成分の抽出は、其々フーリエ変換やウェブレット変換などである。
ここで、図18(b)を用いた場合の分割加工部の動作は第三の実施例と同様である。
更に、選択識別部は特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を受けて、これらの信号から、要素ブロック単位で識別のために有効な信号を選択的に用いて、もしくは有効な信号に高い重み付けをして識別に用いる。
このように、第十一の実施例では、第一の実施例に加えて分割部信号を用いる事によって、特徴抽出を経た信号および特徴抽出を経ない信号の両方から識別に有効な信号を選択するだけでなく、分割によってより最適な選択及び重みづけを可能とする事により、生体信号を用いた識別装置の識別精度を上げる事が出来る。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置などである。
【0092】
(第12実施の形態)
図18(a)と図18(c)は、本発明による第十二の実施例の構成を示すブロック図である。
第十二の実施例は、第十一の実施例と分割加工部の構成が異なるのみである。それ以外の、生体信号センサ部、波形整形部、取得部、加工部、選択識別部、出力部の機能及び構成は、第十の実施例と同じである。従って、これらのブロックの説明は省略する。
図18(c)を用いて以下に説明する。
第一分割部10は、解析信号を複数の要素ブロックに分割し、複数の要素ブロックに分けた解析信号である分割信号を、特徴抽出を経ない信号として出力する。
加工部5は、解析信号から特徴信号成分を抽出し、その結果の特徴信号を第二分割部11に出力する。ここで、特徴信号とは、例えば、周波数成分の信号やウェブレット信号であり、それに対応する特徴信号成分の抽出は、其々フーリエ変換やウェブレット変換などである。
第二分割部は、特徴信号を複数の要素ブロックに分割し、複数の要素ブロックに分けた特徴信号である分割信号を、特徴抽出を経た信号として出力する。
【0093】
ここで、図18(c)を用いた場合の第二分割部の動作は第四の実施例と同様である。
このように、第十二の実施例では、第十一の実施例に加えて分割部信号を用いる事によって、特徴抽出を経た信号および特徴抽出を経ない信号の両方から識別に有効な信号を選択もしくは重み付け、もしくは選択及び重み付けするだけでなく、分割によってより最適な選択もしくは重み付け、もしくは選択及び重み付けを可能とする事により、生体信号を用いた識別装置の識別精度を上げる事が出来る。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置などである。
【0094】
(第13実施の形態)
図18(a)と図18(d)は、本発明による第十三の実施例の構成を示すブロック図である。
第十三の実施例は、第十一の実施例と分割加工部の構成が異なるのみである。それ以外の、生体信号センサ部、波形整形部、取得部、加工部、選択識別部、出力部の機能及び構成は、第十の実施例と同じである。従って、これらのブロックの説明は省略する。
図18(d)を用いて以下に説明する。
第一分割部10は、解析信号を複数の要素ブロックに分割し、複数の要素ブロックに分けた解析信号である分割信号を、特徴抽出を経ない信号として出力する。
第三分割部12は、解析信号を複数のブロックに分割し、複数のブロックに分けた分割解析信号を、加工部5に出力する。
加工部は、分割解析信号から特徴信号成分を抽出し、その結果の特徴信号を第二分割部11に出力する。ここで、特徴信号とは、例えば、周波数成分の信号やウェブレット信号であり、それに対応する特徴信号成分の抽出は、其々フーリエ変換やウェブレット変換などである。
第二分割部は、特徴信号を更に複数に分割し、最終的に要素ブロックに分けた特徴信号である分割信号を、特徴抽出を経た信号として出力する。
【0095】
ここで、図18(d)を用いた場合の第一割部、第二分割部、第三分割部の動作は第五の実施例と同様である。
このように、第十三の実施例では、第十一の実施例に加えて分割部信号を用いる事によって、特徴抽出を経た信号および特徴抽出を経ない信号の両方から識別に有効な信号を選択もしくは重み付け、もしくは選択及び重み付けするだけでなく、分割によってより最適な選択もしくは重み付け、もしくは選択及び重み付けを可能とする事により、生体信号を用いた識別装置の識別精度を上げる事が出来る。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置などである。
【0096】
(第14実施の形態)
図19(a)と図19(b)は、本発明による第十四の実施例の構成を示すブロック図である。
第十四の実施例の、生体信号センサ部、波形整形部、取得部、選択識別部、出力部の機能及び構成は、第一の実施例と同じである。従って、これらの詳細説明は省略する。
被支援者Aは、生体信号センサ部1を装着している。生体信号センサ部1は、被支援者Aの生体信号を検出し、検出後生体信号を、波形整形に出力する。ここで、生体信号とは、脳活動や頭首部の筋運動などの生体活動によって生じる信号である。
波形整形部は、雑音除去、干渉除去、波形整形処理などを行い、その結果の解析信号を第二分割加工部21に出力する。
取得部3は、生体信号センサ1と波形整形部2で構成される。
第二分割加工部21は、解析信号を受けて、複数種類の特徴抽出を行い、複数種類の特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を選択識別部に出力する。
選択識別部は特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を受けて、これらの信号から、識別のために有効な信号を選択的に用いて、もしくは有効な信号に高い重み付けをして識別に用い、結果の推定識別信号を出力部6に出力する。ここで、選択識別部は、例えば、ニューラルネットワークやラーニングアルゴリズムである(非特許文献4参照)。また、識別方法の一例としては、主成分分析 (PCA:Principal component analysis)や独立成分分析(ICA:Independent component analysis)やがある(非特許文献5参照)。
出力部は、スピーカー、もしくは表示部、もしくはネットワーク接続できる有線通信器(例えば、コンピューター)、もしくは無線通信器などの出力装置であり、推定識別信号に対応する音や画像や電気信号を出力する。
【0097】
図19(b)は、図19(a)の第二分割加工部の一例を示す。図19(b)を以下に説明する。
第一特徴抽出部19及び第二特徴抽出部20は、解析信号からそれぞれ異なる方法で特徴抽出を行って特徴信号成分を抽出し、それらの結果の各々第一特徴信号と第二特徴信号を特徴信号を合わせて複数種類の特徴抽出部を経た信号として出力する。
ここで、例えば、第一特徴抽出部はフーリエ変換を行って周波数成分の第一特徴信号を出力し、第二特徴抽出部はウェブレット変換を行ってウェブレット信号を第二特徴信号として出力する。このように、分割加工部は、解析信号をそのまま特徴抽出部を経ない信号として、第一特徴信号と第二特徴信号を合わせて特徴抽出部を経た信号として出力する。
このように、第一四の実施例では、複数種類の特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号の両方から識別に有効な信号をな選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けして識別に用いる事によって、生体信号を用いた識別装置の識別精度を上げる事が出来る。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置などである。
なお、ここでは2種類の特徴抽出の例を示すが、三種類以上でも同様の効果が得られる事は明白である。
また、第二の実施例から第13の実施例における加工部と本実施例における第一特徴抽出部および第二特徴抽出部の機能は同等のものであるので、本発明による第二分割加工部の構成を第二の実施例、第六の実施例、第七の実施例の分割加工部と置き換えると同様の効果が得られる事は明白である。
【0098】
(第15実施の形態)
図19(a)と図19(c)は、本発明による第十五の実施例の構成を示すブロック図である。
第十五の実施例の、生体信号センサ部、波形整形部、取得部、出力部の機能及び構成は、第一の実施例と同じである。、選択識別部の機能は、第十三の実施例と同じである。第一特徴抽出部、第二特徴抽出部は第十四の実施例と同じである。従って、これらの詳細説明は省略する。
被支援者Aは、生体信号センサ部1を装着している。生体信号センサ部1は、被支援者Aの生体信号を検出し、検出後生体信号を、波形整形に出力する。ここで、生体信号とは、脳活動や頭首部の筋運動などの生体活動によって生じる信号である。
波形整形部は、雑音除去、干渉除去、波形整形処理などを行い、その結果の解析信号を第二分割加工部21に出力する。
取得部3は、生体信号センサ1と波形整形部2で構成される。
【0099】
第二分割加工部21は、解析信号を受けて、複数種類の特徴抽出を行い、複数種類の特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を選択識別部に出力する。
選択識別部は特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を受けて、これらの信号から、識別のために有効な信号を選択的に用いて、もしくは有効な信号に高い重み付けをして識別に用い、結果の推定識別信号を出力部6に出力する。ここで、選択識別部は、例えば、ニューラルネットワークやラーニングアルゴリズムである(非特許文献4参照)。また、識別方法の一例としては、主成分分析 (PCA:Principal component analysis)や独立成分分析(ICA:Independent component analysis)やがある(非特許文献5参照)。
出力部は、スピーカー、もしくは表示部、もしくはネットワーク接続できる有線通信器(例えば、コンピューター)、もしくは無線通信器などの出力装置であり、推定識別信号に対応する音や画像や電気信号を出力する。
【0100】
図19(c)は、図19(a)の第二分割加工部の一例を示す。図19(c)を以下に説明する。
第一分割部10は、解析信号を複数の要素ブロックに分割し、複数の要素ブロックに分けた解析信号である分割信号を、特徴抽出を経ない信号として出力する。
第三分割部12は、解析信号を複数のブロックに分割し、複数のブロックに分けた分割解析信号を、第一特徴抽出部19に出力する。
第一特徴抽出部は、分割解析信号から特徴信号成分を抽出し、その結果の第一特徴信号を第二分割部11に出力する。ここで、第一特徴信号とは、例えば、周波数成分の信号である。
第二分割部は、特徴信号を更に複数に分割し、最終的に要素ブロックに分けた特徴信号である分割信号を、第一特徴抽出を経た信号とする。
第五分割部22は、解析信号を複数のブロックに分割し、複数のブロックに分けた分割解析信号を、第二特徴抽出部20に出力する。
第一特徴抽出部は、分割解析信号から特徴信号成分を抽出し、その結果の第二特徴信号を第四分割部23に出力する。ここで、第二特徴信号とは、例えば、ウェブレット信号である。
第四分割部は、特徴信号を更に複数に分割し、最終的に要素ブロックに分けた特徴信号である分割信号を、第二特徴抽出を経た信号とする。
第一特徴抽出を経た信号と第二特徴抽出を経た信号を合わせて複数種類の特徴抽出を経た信号として出力する。
ここで、図18(d)を用いた場合の第一割部、第二分割部、第三分割部の動作は第五の実施例と同様である。
【0101】
第一特徴抽出部19及び第二特徴抽出部20は、解析信号からそれぞれ異なる方法で特徴抽出を行って特徴信号成分を抽出し、それらの結果の各々第一特徴信号と第二特徴信号を特徴信号を合わせて複数種類の特徴抽出部を経た信号として出力する。
ここで、例えば、第一特徴抽出部はフーリエ変換を行って周波数成分の第一特徴信号を出力し、第二特徴抽出部はウェブレット変換を行ってウェブレット信号を第二特徴信号として出力する。このように、分割加工部は、解析信号をそのまま特徴抽出部を経ない信号として、第一特徴信号と第二特徴信号を合わせて特徴抽出部を経た信号として出力する。
更に、選択識別部は特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を受けて、これらの信号から、要素ブロック単位で識別のために有効な信号を選択的に用いて、もしくは有効な信号に高い重み付けをして識別に用いる。
【0102】
このように、第十五の実施例では、第一の実施例に加えて分割部信号を用いる事によって、特徴抽出を経た信号および特徴抽出を経ない信号の両方から識別に有効な信号を選択するだけでなく、分割によってより最適な選択及び重みづけを可能とする事により、生体信号を用いた識別装置の識別精度を上げる事が出来る。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、声の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置である。
なお、ここでは2種類の特徴抽出の例を示すが、三種類以上でも同様の効果が得られる事は明白である。
また、第二の実施例から第13の実施例における加工部と本実施例における第一特徴抽出部および第二特徴抽出部の機能は同等のものであるので、本発明による第二分割加工部の構成を第五の実施例、第十の実施例、第十三の実施例の分割加工部と置き換えると同様の効果が得られる事は明白である。
【0103】
(第16実施の形態)
図20(a)は、本発明による生体識別無線通信システムを説明するためのブロック図である。
第十六の実施例の、生体信号識別部は、本発明による生体識別装置である。実施例一から実施例十五の全てを含むが、ただし、出力部が無線通信器の場合の例を示す。
この例では、システムは同じ周波数を時間ごとに送信と受信を切り替える時分割多重である。
被支援者Aが生体信号を用いて情報を発信する場合、被支援者Aの生体信号を識別する生体信号識別装置24は、その内部の出力部が無線通信器である実施例一から実施例十五のいずれかの生体識別装置であり、被支援者Aの生体信号から情報を識別すると無線変調を行い、無線スイッチ25を送信に切り替えて、送受信アンテナ26から上り電波27を発信する。基地局29は送受信アンテナ28を受信に切り替えて上り電波27を受信する。基地局は、受信した信号にたいして、復調及び変調を行い、送受信アンテナ28を送信に切り替えて、下り電波30を発信する。相手先携帯電話32は、送受信アンテナ31を受信に切り替えて下り電波30を受信し情報を復調し、相手先携帯電話は情報を音声信号、表示、刺激などで出力する。
【0104】
次に、相手先携帯電話の発信においては、相手先携帯電話は、情報を変調し、送信受信アンテナを送信に切り替えて、上り電波33を発信し、基地局は送受信アンテナ28を受信に切り替えて受信し、復調及び変調して、送受信アンテナ27を送信に切り替えて下り信号34を送信する。無線スイッチは送受信アンテナ26を受信に切り替えて受信し、通信部35に送り、通信部は無線信号を復調し、変換して対人出力部36で出力する。対人出力部はスピーカ、イヤホン、表示、電気刺激信号、バイブレーターなどであり、生体信号センサ部と合体している場合もある。
ここで、通信の相手先は携帯電話とは限らない。本発明の生体信号識別装置を含む装置間の通信も行う事ができる。また、被支援者Aが発信する情報は推定識別信号に限るものではなく、他の情報に付加して伝達する場合がある。例えば、メッセージの送信時に生体信号から感情を識別して付加する場合である。
【0105】
また、この例では1つの基地局が受信送信を行っているが、遠くの相手先に通信を行うときは複数の基地局が有線でつながっており、ある基地局が受信した信号を他の基地局に有線で送信し、他の基地局から無線で相手先に送信するもしくは相手先が有線電話である場合もある。
このように、第十六の実施例は、本発明の生体識別装置(第一の実施例から第十五の実施例)の出力部を無線通信器とし、無線システムに組み込む事によって、生体信号を用いて自由度の高いコミュニケーションシステムを実現できる。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置などである。
【0106】
(第17実施の形態)
図20(b)は、本発明による生体識別無線通信システムを説明するためのブロック図である。
第十七の実施例の、生体信号識別部は、本発明による生体識別装置である。実施例一から実施例十五の全てを含むが、ただし、出力部が無線通信器の場合の例を示す。
この例では、システムは上りと下りで異なる周波数を利用する周波数多重である。
被支援者Aが生体信号を用いて情報を発信する場合、被支援者Aの生体信号を識別する生体信号識別装置52は、その内部の出力部が無線通信器である実施例一から実施例十五のいずれかの生体識別装置であり、被支援者Aの生体信号から情報を識別すると無線変調を行い、送信アンテナ37から上り電波38を発信する。基地局40は、受信アンテナ39で上り信号を受信する。基地局は、受信信号の復調及び変調を行い、下りアンテナ41で発信し下り電波42とする。相手先携帯電話44は、受信アンテナ43で下り電波を受信し、情報を復調し、相手先携帯電話は情報を音声信号、表示、刺激などで出力する。
【0107】
次に、相手先携帯電話の発信においては、相手先携帯電話は、情報を変調し、送信アンテナ45で上り電波46を発信し、基地局は受信アンテナ39で受信し、復調及び変調して送信アンテナ41で送信し、下り電波47を送信する。受信アンテナ48は、下り信号47を受信し、通信部35は信号を復調し、変換して対人出力部36で出力する。対人出力部はスピーカ、イヤホン、表示、電気刺激信号、バイブレーターなどであり、生体信号センサ部と合体している場合もある。
ここで、通信の相手先は携帯電話とは限らない。本発明の生体信号識別装置を含む装置間の通信も行う事ができる。また、被支援者Aが発信する情報は推定識別信号に限るものではなく、他の情報に付加して伝達する場合がある。例えば、メッセージの送信時に生体信号から感情を識別して付加する場合である。
【0108】
また、この例では1つの基地局が受信送信を行っているが、遠くの相手先に通信を行うときは複数の基地局が有線でつながっており、ある基地局が受信した信号を他の基地局に有線で送信し、他の基地局から無線で相手先に送信するもしくは相手先が有線電話である場合もある。
このように、第十七の実施例は、本発明の生体識別装置(第一の実施例から第十五の実施例)の出力部を無線通信器とし、無線システムに組み込む事によって、生体信号を用いて自由度の高いコミュニケーションシステムを実現できる。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置などである。
【0109】
(第18実施の形態)
図21は、本発明による生体識別有線通信システムの一例を説明するためのブロック図である。
第十八の実施例の、生体信号識別部は、本発明による生体識別装置である。実施例一から実施例十五の全てを含むが、ただし、出力部が有線通信器の場合である。
被支援者Aが生体信号を用いて情報を発信する場合、被支援者Aの生体信号を識別する生体信号識別装置49は、その内部の出力部が有線通信器である実施例一から実施例十五のいずれかの生体識別装置であり、被支援者Aの生体信号から情報を識別すると有線変調を行い信号を、宛先情報と共に、インターネットや専用線などの通信網50に送り、通信網は信号を送り、信号は宛先情報を元に相手先コンピュータ51に受信され、相手先コンピュータは、情報を音、表示、バイブレーターなどで出力する。次に、相手先コンピュータの発信においては、相手先コンピュータは、音、文字、画像などを情報として有線通信用に変調し、宛先情報と共にネットウェアに送り、ネットウェアは通信部52に送り、通信部は有線信号を復調し、変換して対人出力部36で出力する。対人出力部はスピーカ、イヤホン、表示、電気刺激信号、バイブレーターなどであり、生体信号センサ部と合体している場合もある。
【0110】
ここで、通信の相手先はコンピュータとは限らない。本発明の生体信号識別装置を含む装置間の通信も行う事が出来る。また、被支援者Aが発信する情報は推定識別信号に限るものではなく、他の情報に付加して伝達する場合がある。例えば、メッセージの送信時に生体信号から感情を識別して付加するような場合である。
このように、第十八の実施例は、本発明の生体識別装置(第一の実施例から第十五の実施例)の出力部を有線通信器とし、通信網に組み込む事によって、生体信号を用いて遠隔地をつなぐコミュニケーションシステムを実現できる。ここで、生体信号を用いた識別装置は、例えば、言葉の識別による発話支援装置や感情の識別による感情伝達装置やイメージの識別による意思伝達支援装置などである。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は、例えば発声機能に障害がある患者の発声機能の具現を支援し、また、本発明は、健常者であっても、映画館や会議室などにおける秘密の会話を支援し、また、電車内のような携帯電話による発話が禁止された場所における無線コミュニケーションを支援し、また、言葉では伝えにくいイメージによるコミュニケーションを支援する生体信号識別装置、意思伝達支援システム、生体信号識別プログラムに関する。
【符号の説明】
【0112】
1生体信号センサ部
2波形整形部
3取得部
4選択識別部
6出力部
13分割加工部
A被験者
Bセンサ端子
Cキャップ
Dヘッドホン
5加工部
7選択重み部
8識別部
9第一判定部
10第一分割部
11第二分割部
12第三分割部
14第一スイッチ
15第二スイッチ
16識別部
17第二判定部
18選択識別部
19第一特徴抽出部
20第ニ特徴抽出部
21第ニ分割加工部
22第五分割部
23第四分割部
24、49生体信号識別装置
25無線スイッチ
26送受信アンテナ
27、33、38、46上り電波
28送受信アンテナ
29、40基地局
30、34、42、47下り電波
31送受信アンテナ
32相手先携帯電話
35、52通信部
36対人出力部
37、41、45送信アンテナ
39、43、48受信アンテナ
50通信網
51相手先コンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被支援者の生体情報を取得する取得手段と、該取得手段が取得し出力した解析信号に基づいて選択識別を行う選択識別手段と、識別後の推定識別信号を出力する出力手段とを有する生体信号識別装置において、該解析信号について、フーリエ変換、ウェブレット変換などの特徴解析を行う加工手段を有し、該選択識別手段が、該特徴解析を経た信号と特徴解析を経ない信号を用いて識別を行う事を特徴とする。(ここで、便宜上、該加工手段を含み該特徴解析を経た信号と特徴解析を経ない信号を出力する部分を、分割加工手段と呼び、その出力信号を該選択識別手段が識別に用いるとする。)。
【請求項2】
該分割加工手段が、複数種類の特徴解析を行う複数の特徴解析手段で構成され、該選択識別手段が、複数種類の特徴解析を経た信号と特徴解析を経ない信号を用いて識別を行う事を特徴とする請求項1記載の生体信号識別装置。
【請求項3】
請求項1記載の生体信号識別装置において、該選択識別手段が、識別に有利なように該特徴解析を経た信号と特徴解析を経ない信号に対して選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行う事を特徴とする。
【請求項4】
請求項2記載の生体信号識別装置において、該選択識別手段が、識別に有利なように該複数種類の特徴解析を経た信号と特徴解析を経ない信号に対して選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行う事を特徴とする。
【請求項5】
該分割加工手段が、該解析信号に対して分割を行う第一分割手段と、分割を経た該解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段とで構成され、該第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、該第一分割手段と該加工手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力し、該選択識別手段が、該特徴解析を経た信号と特徴解析を経ない信号の分割された各々の断片(要素ブロック)に対して選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行う事を特徴とする請求項1記載の生体信号識別装置。
【請求項6】
該分割加工手段が、該解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段と、該加工手段を経た信号に対して分割を行う第二分割手段と、該解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、該第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、該加工手段と該第二分割手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とする請求項5記載の生体信号識別装置。
【請求項7】
該分割加工手段が、該解析信号に対して分割を行う第三分割手段と、該第三分割手段を経た信号に対して特徴抽出を行う加工手段と、該加工手段を経た信号に対して分割を行う第二分割手段と、該解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、該第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、該第三分割手段と該加工手段と該第二分割手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とする請求項5記載の生体信号識別装置。
【請求項8】
該分割加工手段が、該解析信号に対して分割を行う複数の分割手段と、該分割手段を経た信号に対して特徴抽出を行う複数の特徴抽出手段と、該特徴抽出手段を経た信号に対して分割を行う複数の分割手段と、該解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、該第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、該特徴抽出手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とする請求項7記載の生体信号識別装置。
【請求項9】
請求項1の生体信号識別装置において、該選択識別手段が、該特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号に対して、第一判定手段から受ける選択信号に従って選択もしくは重み付けもしくは選択および重み付けを行い、選択後信号を出力する選択重み手段と、該選択後信号を受けて識別を行い識別結果の該推定識別信号と詳細な識別結果である詳細推定識別信号を出力する識別手段と、該詳細推定識別信号を用いて識別に有効になるように選択信号を出力する該第一判定手段を有する事を特徴とする請求項1記載の生体信号識別装置。
【請求項10】
該分割加工手段が、複数種類の特徴解析を行う複数の特徴解析手段で構成され、該選択識別手段が、複数種類の特徴解析を経た信号と特徴解析を経ない信号を用いて識別を行う事を特徴とする請求項9記載の生体信号識別装置。
【請求項11】
該分割加工手段が、該解析信号に対して分割を行う第一分割手段と、分割を経た該解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段とで構成され、該第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、該第一分割手段と該加工手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力し、該第一判定手段が、該特徴解析を経た信号と特徴解析を経ない信号の分割された各々の断片(要素ブロック)に関連して選択信号を出力し、該選択重み手段が、該特徴解析を経た信号と特徴解析を経ない信号の分割された各々の断片(要素ブロック)に対して選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行う事を特徴とする請求項9記載の生体信号識別装置。
【請求項12】
該分割加工手段が、該解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段と、該加工手段を経た信号に対して分割を行う第二分割手段と、該解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、該第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、該加工手段と該第二分割手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とする請求項11記載の生体信号識別装置。
【請求項13】
該分割加工手段が、該解析信号に対して分割を行う第三分割手段と、該第三分割手段を経た信号に対して特徴抽出を行う加工手段と、該加工手段を経た信号に対して分割を行う第二分割手段と、該解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、該第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、該第三分割手段と該加工手段と該第二分割手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とする請求項11記載の生体信号識別装置。
【請求項14】
該分割加工手段が、該解析信号に対して分割を行う複数の分割手段と、該分割手段を経た信号に対して特徴抽出を行う複数の特徴抽出手段と、該特徴抽出手段を経た信号に対して分割を行う複数の分割手段と、該解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、該第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、該特徴抽出手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とする請求項11記載の生体信号識別装置。
【請求項15】
該分割加工手段が、該解析信号に対して分割を行う複数の分割手段と、該分割手段を経た信号に対して特徴抽出を行う複数の特徴抽出手段と、該特徴抽出手段を経た信号に対して分割を行う複数の分割手段と、該解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、該第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、該特徴抽出手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とする請求項14記載の生体信号識別装置。
【請求項16】
該生体信号が識別信号が既知のトレーニング信号の場合と識別信号が未知のテスト信号の場合があり、該選択識別手段が、該生体信号が識別信号が既知のトレーニング信号の場合は、該特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を用いて、識別のために有効な信号の選択や、有効な重み付けを計算し、該生体信号が識別信号が未知のテスト信号の場合は、トレーニング信号で決定した選択や重みづけの結果を用いて、該特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号に選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行った結果を用いて識別を行う事を特徴とする請求項1記載の生体信号識別装置。
【請求項17】
該分割加工手段が、複数種類の特徴解析を行う複数の特徴解析手段で構成され、該選択識別手段が、複数種類の特徴解析を経た信号と特徴解析を経ない信号を用いて識別を行う事を特徴とする請求項16記載の生体信号識別装置。
【請求項18】
該選択識別手段が、該生体信号は識別信号が既知のトレーニング信号である場合は、該特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を識別手段に出力し、該生体信号は識別信号が既知でないテスト信号である場合は、該特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を選択重み手段に出力する第一スイッチ手段と、該特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号に対して、第一判定手段から受ける選択信号に従って選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行い、選択後信号を出力する該選択重み手段と、該生体信号が識別信号が既知のトレーニング信号である場合は、該第一スイッチが出力する該特徴抽出を経た信号と特徴抽出を経ない信号を出力し、該生体信号は識別信号が既知でないテスト信号である場合は、該選択後信号を出力する第二スイッチ手段と、該第二スイッチ手段の出力信号に対して識別を行い、その結果である推定識別信号を該出力手段に出力し、詳細な識別結果である極詳細識別結果を第二判定手段に出力する識別手段と、該詳細推定識別信号を用いて識別に有効になるように該選択信号を出力する該第二判定手段で構成される事を特徴とする請求項1記載の生体信号識別装置。
【請求項19】
該分割加工手段が、複数種類の特徴解析を行う複数の特徴解析手段で構成され、該選択識別手段が、複数種類の特徴解析を経た信号と特徴解析を経ない信号を用いて識別を行う事を特徴とする請求項18記載の生体信号識別装置。
【請求項20】
該分割加工手段が、該解析信号に対して分割を行う第一分割手段と、分割を経た該解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段とで構成され、該第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、該第一分割手段と該加工手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とする請求項18記載の生体信号識別装置。
【請求項21】
該分割加工手段が、該解析信号に対して特徴抽出を行う加工手段と、該加工手段を経た信号に対して分割を行う第二分割手段と、該解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、該第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、該加工手段と該第二分割手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とする請求項18記載の生体信号識別装置。
【請求項22】
該分割加工手段が、該解析信号に対して分割を行う第三分割手段と、該第三分割手段を経た信号に対して特徴抽出を行う加工手段と、該加工手段を経た信号に対して分割を行う第二分割手段と、該解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、該第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、該第三分割手段と該加工手段と該第二分割手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とする請求項18記載の生体信号識別装置。
【請求項23】
該分割加工手段が、該解析信号に対して分割を行う複数の分割手段と、該分割手段を経た信号に対して特徴抽出を行う複数の特徴抽出手段と、該特徴抽出手段を経た信号に対して分割を行う複数の分割手段と、該解析信号に対して分割を行う第一分割手段とで構成され、該第一分割手段を経た信号を特徴抽出を経ない信号として、該特徴抽出手段を経た信号を特徴抽出を経た信号として出力する事を特徴とする請求項22記載の生体信号識別装置。
【請求項24】
請求項9の生体信号識別装置において、該選択信号の初期設定をする初期設定ステップと、該選択信号を用いて該選択重み手段が、選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行い、その結果を受けて該識別手段が識別を行いその識別結果を受信する識別ステップと、該識別結果をその選択信号と関連付けて記録する記憶ステップと、終了条件判定ステップと、終了条件を満たさない場合は、遺伝的アルゴリズムなどを用いて次の選択信号に更新する選択信号更新ステップと、該終了条件判定ステップにおいて終了条件を満たす場合、記録しておいた該識別結果から識別に対する有効性を計算する識別有効性計算ステップと、該識別有効性から最適な識別有効性を選び、それに関連する選択信号を最良選択信号と決定して後の識別に用いる事にする選択信号決定ステップを含む制御方法及びプログラム。
【請求項25】
請求項9の生体信号識別装置において、該選択信号の初期設定を行う初期設定ステップと、該選択信号を用いて該選択重み手段が、選択もしくは重み付けもしくは選択及び重み付けを行い、その結果を受けて該識別手段が識別を行いその識別結果を受信する識別ステップと、該識別結果から識別に対する有効性を計算する識別有効性計算ステップと、該識別有効性をその時の選択信号と関連付けて記録する記憶ステップと、終了条件判定ステップと、終了条件を満たさない場合は、遺伝的アルゴリズムなどを用いて次の選択信号に更新する選択信号更新ステップと、該終了条件判定ステップにおいて終了条件を満たす場合、記憶しておいた識別有効性から最適な識別有効性を選び、それに関連する選択信号を最良選択信号と決定して後の識別に用いる事にする選択信号決定ステップを含む制御方法及びプログラム。
【請求項26】
請求項16の生体信号識別装置において、識別結果から、要素ブロック毎の識別における有効性や識別の正しさを示す識別有効性を計算する識別有効性計算ステップと、該識別有効性を用いて識別有効性の高い要素ブロックを有効要素ブロックとして選択するように、もしくは、該識別有効性を用いて識別有効性の高い要素ブロックに高い重み付けを行うように選択信号を決定する選択信号決定ステップと、判定を終了する終了ステップを含む制御方法及びプログラム。
【請求項27】
請求項16の生体信号識別装置において、トレーニング信号を擬似トレーニング信号と擬似テスト信号に分割するデータ分割ステップと、それらを用いて識別を行い、その識別結果を受信する識別結果受信ステップと、該識別結果を要素ブロックに関連づけて記憶する記憶ステップと、終了条件判定ステップと、終了条件を満たさない場合は、次の疑似トレーニング信号と疑似テスト信号を指定するように更新する更新ステップと、終了条件を満たす場合は、記憶しておいた該識別結果を既知の識別信号に照らして識別有効性を計算する識別有効性を計算ステップと、識別有効性を用いて識別有効性の高い要素ブロックを有効要素ブロックとして選択するように、もしくは識別有効性の高い要素ブロックに高い重み付けを行うように選択信号を決定する選択信号決定ステップと、終了ステップを含む制御方法及びプログラム。
【請求項28】
請求項16の生体信号識別装置において、トレーニング信号を更に擬似トレーニング信号と擬似テスト信号に分けるデータ分割ステップと、それらを用いて識別を行う識別ステップと、該生体信号識別装置内で用いるパラメータの値を変化する更新ステップと、その識別結果をパラメータの値と関連付けて記録する記録ステップと、最終的に記憶した識別結果から最適な識別結果を選択し、それに関連付けられたパラメータの値を選択してパラメータの値を決定する決定ステップを含む制御方法及びプログラム。
【請求項29】
請求項16の生体信号識別装置において、初期設定(i=1)を行う初期設定ステップと、この設定した値iを用いてトレーニング信号を擬似トレーニング信号と擬似テスト信号に分割するデータ分割ステップと、該擬似トレーニング信号と該擬似テスト信号を用いて識別を行い、その結果を受信する識別結果受信ステップと、該識別結果を要素ブロックに関連づけて記憶する記憶ステップと、終了条件判定ステップと、終了条件を満たさない場合は、次の疑似トレーニング信号と疑似テスト信号を指定するようにiを更新する更新ステップと、終了条件を満たす場合は、記憶しておいた該識別結果を既知の識別信号に照らして識別有効性を計算する識別有効性を計算ステップと、識別有効性を用いて識別有効性の高い要素ブロックを有効要素ブロックとして選択するように、もしくは識別有効性の高い要素ブロックに高い重み付けを行うように選択信号を決定する選択信号決定ステップを含む制御方法及びプログラム。
【請求項30】
請求項29の生体信号識別装置において、有効要素ブロック選択を開始する開始ステップと、最良の識別有効性を求め、それに予め定めた有効係数αを掛けた有効しきい値以上の識別有効性を選択し、これらに関連する要素ブロックを有効要素ブロック候補とする動的閾値ステップと、有効要素ブロック候補の数を、あらかじめ定めた最小有効要素ブロック数Kと比較する数条件判定ステップと、少ないと判断した場合は、有効要素ブロック候補数をK個にし、識別有効性の上位K個を有効要素ブロック候補とする下限数適用ステップと、有効要素ブロック候補の識別有効性を、あらかじめ定めた識別有効性の下限しきい値βと比較するしきい値比較ステップと、βより小さい識別有効性を示す要素ブロックは有効要素ブロック候補から削除する削除ステップと、有効要素ブロック候補を有効要素ブロックに決定する有効要素ブロック決定ステップを含む制御方法。
【請求項31】
請求項18の生体信号識別装置において、識別結果から、要素ブロック毎の識別における有効性や識別の正しさを示す識別有効性を計算する識別有効性計算ステップと、該識別有効性を用いて識別有効性の高い要素ブロックを有効要素ブロックとして選択するように、もしくは、該識別有効性を用いて識別有効性の高い要素ブロックに高い重み付けを行うように選択信号を決定する選択信号決定ステップを含む制御方法及びプログラム。
【請求項32】
請求項18の生体信号識別装置において、初期設定(i=1)を行う初期設定ステップと、この設定した値iを用いてトレーニング信号を擬似トレーニング信号と擬似テスト信号に分割するデータ分割ステップと、該擬似トレーニング信号と該擬似テスト信号を用いて識別を行い、その結果を受信する識別結果受信ステップと、該識別結果を要素ブロックに関連づけて記憶する記憶ステップと、終了条件判定ステップと、終了条件を満たさない場合は、次の疑似トレーニング信号と疑似テスト信号を指定するようにiを更新する更新ステップと、終了条件を満たす場合は、記憶しておいた該識別結果を既知の識別信号に照らして識別有効性を計算する識別有効性を計算ステップと、識別有効性を用いて識別有効性の高い要素ブロックを有効要素ブロックとして選択するように、もしくは識別有効性の高い要素ブロックに高い重み付けを行うように選択信号を決定する選択信号決定ステップを含む制御方法及びプログラム。
【請求項33】
請求項32の生体信号識別装置において、有効要素ブロック選択を開始する開始ステップと、最良の識別有効性を求め、それに予め定めた有効係数αを掛けた有効しきい値以上の識別有効性を選択し、これらに関連する要素ブロックを有効要素ブロック候補とする動的閾値ステップと、有効要素ブロック候補の数を、あらかじめ定めた最小有効要素ブロック数Kと比較する数条件判定ステップと、少ないと判断した場合は、有効要素ブロック候補数をK個にし、識別有効性の上位K個を有効要素ブロック候補とする下限数適用ステップと、有効要素ブロック候補の識別有効性を、あらかじめ定めた識別有効性の下限しきい値βと比較するしきい値比較ステップと、βより小さい識別有効性を示す要素ブロックは有効要素ブロック候補から削除する削除ステップと、有効要素ブロック候補を有効要素ブロックに決定する有効要素ブロック決定ステップを含む制御方法。
【請求項34】
該出力手段が無線通信器である請求項1から請求項23のいずれかの生体信号識別装置を含む生体信号識別無線通信システム
【請求項35】
該出力手段が有線通信器である請求項1から請求項23のいずれかの生体信号識別装置を含む生体信号識別有線通信システム


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−102947(P2013−102947A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248514(P2011−248514)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(711000852)
【Fターム(参考)】