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生体情報検出装置
説明

生体情報検出装置

【課題】一度のセンシングで最高血圧、最低血圧及び脈拍と体脂肪率とを同時に測定することを可能にする。
【解決手段】発光装置11と受光装置12からなり、血圧に相関関係のある脈波を検知する受発光装置(脈波検知手段)1と、生体のインピーダンスを検知するための電流印加用電極21と電圧検知用電極22からなるインピーダンス検知手段2とを一体化する。そして、受発光装置1からの脈波信号から脈拍と脈波伝播時間を求め、その脈波伝播時間に基づいて最高血圧、最低血圧を演算するとともに、インピーダンス検知手段2にて測定された人体のインピーダンス値に基づいて体脂肪率を演算する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば脈拍・血圧・体脂肪率などの生体情報を測定する生体情報検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、人体の血圧は、上腕部もしくは腕等に腕帯(カフ)を巻き、そのカフに空気を送り込んで腕等を圧迫することにより血行を止めた後、徐々にカフの圧力を下げていき、血液が流れ出したときの血圧値を最高血圧とし、さらに、カフの圧力を下げていき、血流の音が聞こえなくなったときを最低血圧とするという方法で測定している。このような従来の血圧測定方法によれば、被測定者が、カフを巻く面倒とカフによる空気圧による苦痛を強いられるという課題がある。また、血圧と体脂肪率を1台で測定する体脂肪率計付き血圧計も提案されているが(例えば、特許文献1参照。)、この提案の血圧計においてもカフを腕等に装着する必要がある。
【0003】
一方、血圧測定において、被測定者の苦痛を緩和する方法として、脈波と心電とを同時に測定し、脈波と心電の時間差と、血圧値との間に相関関係があることを利用して血圧を求める測定方法も存在する(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2001−070258号公報
【特許文献2】特開平04−200439号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、血圧と体脂肪率とを測定する際に、上記した特許文献2に記載の測定方法つまり脈波と心電との時間差に基づいて血圧を求める方法を採用した場合、電極部が心電を測定するのに使用されるため、血圧と体脂肪率とを同時に測定することは困難である。
【0005】
本発明はそのような実情に鑑みてなされたもので、一度のセンシングで最高血圧、最低血圧及び脈拍と体脂肪率とを同時に測定することが可能な生体情報検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の生体情報検出装置は、心臓から送り出される血液の動きを脈波と捉え、前記脈波を検知する受発光装置からなる脈波検知手段と、電流印加用電極と電圧検知用電極からなるインピーダンス検知手段とを備えており、それら脈波検知手段とインピーダンス検知手段により血圧及び脈拍と体脂肪率を測定することを可能にした点に特徴がある。
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】
まず、血圧測定は、上述したように、カフと呼ばれる加圧帯によって血流を止め、徐々に圧力を弱めることによって最高血圧と最低血圧とを求めている。脈拍を検知する手段を用いて、2つの部位による脈拍の時間差によって求められる脈波伝播時間と血圧値には相関関係があることは知られている(例えば、特開2000−107141号公報参照)。
【0009】
この脈波伝播時間と血圧値との相関関係については個人差があるため、あらかじめ最高血圧と最低血圧を測定する必要がある。具体的には、別の血圧計にて測定した既測定済みの最高血圧値及び最低血圧値と、脈波伝播時間に基づく実際の最高血圧値及び最低血圧値との関係式(補正式)を求めて、その関係式により実際の測定血圧値を補正することにより、高い測定精度が得られるようにする。
【0010】
そして、本発明においては、脈波検知手段の検知出力から脈波伝播時間を求め、その脈波伝播時間と血圧の相関関係に基づいて、実際の測定時の最高血圧、最低血圧及び脈拍を測定する。さらに、電流印加用電極と電圧検知用電極からなるインピーダンス検知手段にて人体のインピーダンス値を求めることで、体脂肪率も算出することが可能であるので、一度のセンシングで最高血圧、最低血圧及び脈拍と体脂肪率とを同時に測定することが可能となる。
【0011】
ここで、血圧及び脈拍と体脂肪率とを同時に測定しようとすれば、指等の人体の一部に接触させる脈波検知手段とインピーダンス検知手段とを同一個所に設置する必要がある。これを実現するには脈波検知手段とインピーダンス検知手段とをコンパクトにまとめる必要があるが、各生体情報のセンシング方式は、脈波が光方式であり、体脂肪率がインピーダンス方式であるため、同一方式でセンシングすることはできない。そこで、本発明においては、別方式のセンシング手段を同一パッケージにまとめて一体化することにより、脈波検知手段とインピーダンス検知手段とを同一個所に設置できるようにしている。
【0012】
また、血管の脈拍をセンシングするためには、血管中の血液の動きを検知する必要があり、本発明では、血液中に含まれている赤血球中の酸化ヘモグロビンの吸収光スペクトル特性(図4参照)を利用し、ある特定の波長の光を照射すると酸化ヘモグロビンの吸収によって反射光量が減少する、という特性を利用してセンシングを行うようにしており、そのセンシング手段として発光装置と受光装置の2種類の装置を用いている。
【0013】
本発明に用いる受光装置は、発光装置から人体の指等に照射された光が血液中の成分によって反射する光をセンシングするものであるが、発光装置以外の光、例えば太陽光、蛍光灯等の光をセンシングすることを想定する場合、複数の受光装置を受発光装置に搭載しておく。
【0014】
また、発光装置から照射する照射光が1種類の波長のみであると、血液中の酸化ヘモグロビンの吸収を十分に検知できないことがあるので、検知精度をより高める場合には、2種類もしくはそれ以上の種類の波長の光を用いて脈波を検知するようにしてもよい。
【0015】
さらに、本発明に用いる受発光装置に関して、前記したように、発光装置の波長成分と太陽光や蛍光灯等の波長成分が検知対象であり、受光装置であれば酸化ヘモグロビン量を検知することから、複数の波長成分を発光するための複数の発光装置と、複数の波長成分を受光するための受光装置とを使用状況に応じて搭載するという構成を採用してもよい。
【0016】
また、本発明では、脈波検知の際に血液中の酸化ヘモグロビン量を検知することから、近赤外光及び赤外光成分の領域である780〜1000nm程度の波長成分を持つ光を照射する発光装置を用いることが好ましい。さらに、血液中の酸化ヘモグロビンの吸収光特性上、360〜660nmの波長成分光の吸収が高いという特性を利用して、その波長成分(360〜660nm)の光を照射する発光装置を用いることが特に好ましい。
【0017】
本発明において、近赤外光及び赤外光で酸化ヘモグロビン量を検知するにあたり、可視光をカットする成分の樹脂で発光装置及び受光装置を封止するように構成すれば、近赤外光及び赤外光を効率よくセンシングすることができる。
【0018】
また、近赤外光及び赤外光で酸化ヘモグロビン量を検知するにあたり、可視光をカットするフィルタを受光装置及び発光装置の光軸上に配置しておくと、近赤外光及び赤外光を効率よくセンシングすることができる。
【0019】
本発明において、脈派検知手段を構成する受発光装置としてIrDA(Infrared Data Association)を搭載したものを用いてもよい。
【0020】
本発明において、脈波を検知する際には人体の一部を適当な圧力で押さえる必要があるが、必要以上の圧力で押さえると、脈波を検知することが難しくなることがある。これを解消するための手段の1つとして、脈派検知手段の周囲部に突起部を設けるという構成を挙げることができる。このような突起部を設けておくと、必要以上の圧力で押さえても、受発光装置部に対しては適当な圧力でセンシングすることができる。
【0021】
本発明は、血液の流れをセンシングする脈波検知手段と、人体のインピーダンスを測定するインピーダンス検知手段とを、1つのセンサと同等として使えるように一体化したことを特徴としている。すなわち、血圧及び脈拍と体脂肪率とを同時に測定しようとすれば、指等の人体の一部を接触させるセンシング手段としての脈波検知手段とインピーダンス検知手段とを同一個所に設置する必要がある。そのためには脈波検知手段と、インピーダンス検知手段とをコンパクトにまとめる必要がある。ここで、センシング方式は、脈波が光方式であり、体脂肪率がインピーダンス方式であるため、同一方式でセンシングすることはできない。従って、本発明では、前記したように、別方式のセンシング手段を同一パッケージにまとめて、それら脈波検出手段とインピーダンス検知手段とを同一個所に配置できるようにしている。
【0022】
本発明においては、2箇所の脈波を測定し、それら2つの脈波の時間差を用いた脈波伝播時間を利用して血圧を算出する。これを実現するには、第1の脈波検知手段と第2の脈波検知手段を少なくとも2箇所に配置する必要がある。2つの脈波検知手段を用いて血圧を得る場合、例えば、第1の脈波検知手段の受光装置によって得られた脈波信号と、第2の脈波検知手段の受光装置によって得られた脈波信号とを血圧値演算部に送り、脈波伝播時間を計算する。次に、既入力の最高血圧、最低血圧、及び、記憶装置にある今までの血圧測定履歴より補正を行って最高血圧と最低血圧を演算して求め、実測の最高血圧、最低血圧を決定するという処理を行う。
【0023】
本発明のより具体的な構成としては、前記した脈波検知手段の検知信号に基づいて脈波伝播時間を演算する脈波伝播時間演算手段と、前記インピーダンス検知手段の検知信号に基づいて生体のインピーダンスを演算するインピーダンス演算手段と、その各演算結果を保存する記憶手段とを備え、それら脈波伝播時間演算手段、インピーダンス演算手段、及び、記憶手段を一体化するという構成を挙げることができる。
【0024】
本発明において、前記した受発光装置をホルダに固定するとともに、そのホルダに前記電流印加用電極及び電圧検知用電極を一体化するという構成を採用すれば、センシング方式の異なる脈波検知手段とインピーダンス検知手段とを1つにまとめることができる。
【0025】
本発明において、前記した受発光装置と前記電流印加用電極及び電圧検知用電極との間に樹脂を充填して、その封止樹脂にて当該受発光装置と前記電流印加用電極及び電圧検知用電極とを一体化するという構成を採用すれば、センシング方式の異なる脈波検知手段とインピーダンス検知手段とを1つにまとめることができる。
【0026】
本発明において、前記した受発光装置の前方側周辺部を導電性樹脂によって封止するとともに、その封止用の導電性樹脂にて前記電流印加用電極及び電圧検知用電極とを形成するという構成を採用すれば、センシング方式の異なる脈波検知手段とインピーダンス検知手段とを1つにまとめることができる。しかも、電流印加用電極及び電圧検知用電極を別途形成する必要がなくなる。
【0027】
本発明においては、以上の特徴を有する脈波検知手段とインピーダンス検知手段とを用いて、脈波による血圧測定と、生体インピーダンスの検知によるによる体脂肪率の測定とを可能とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、血圧に相関関係のある脈波を検知する脈波検知手段と、生体のインピーダンスを検知するための電流印加用電極及び電圧検知用電極からなるインピーダンス検知手段とを備えているので、一度のセンシングで最高血圧、最低血圧及び脈拍と体脂肪率とを同時に測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0030】
<実施例1>
図1は本発明の生体情報検出装置の一例を模式的に示す斜視図である。
【0031】
この例の生体情報検出装置は、脈波検知手段としての受発光装置1、インピーダンス検知手段2、セパレータ3、可視光カットフィルタ4、及び、中空矩形状のホルダ5などによって構成されている。
【0032】
受発光装置1はホルダ5の内部に配置されている。受発光装置1は、基板10上に搭載された発光装置11と受光装置12によって構成されており、それら発光装置11と受光装置12とは封止樹脂13にて封止されている。
【0033】
インピーダンス検知手段2は、電流印加用電極21と電圧検知用電極22によって構成されている。これら電流印加用電極21と電圧検知用電極22は矩形のホルダ5の前面の周縁部に沿って形成されている。また、電流印加用電極21と電圧検知用電極22とはセパレータ3によって分割されている。そして、電流印加用電極21と電圧検知用電極22との間の中央部で、受発光装置1の前方となる位置(発光装置11及び受光装置12の光軸上)に可視光カットフィルタ4が配置されている。
【0034】
なお、受発光装置1の発光装置11としては、血液中の酸化ヘモグロビンの吸収光特性を考慮して、発光波長が360〜660nmの波長帯である発光装置を用いることが好ましい。また、受光装置12についても、同様に、受光感度波長が360〜660nmの波長帯である受光装置を用いることが好ましい。
【0035】
この例の生体情報検出装置によれば、血液の流れをセンシングする受発光装置(脈波検知手段)1と、人体のインピーダンスを検知するインピーダンス検知手段2とを一体化しているので、一度のセンシングで最高血圧、最低血圧及び脈拍と体脂肪率とを同時に測定することができる。さらに、この例の生体情報検出装置では、ホルダ5の壁体によって受発光装置1の前方側の周辺部に突起部5Aが形成された構造となっているので、脈波を検知する際に、生体情報検出装置の前面を必要以上の圧力で人体に押さえつけても、受発光装置1の周辺部の突起部5Aによって押圧力が規制される結果、常に適切な圧力で脈波をセンシングすることができる。
【0036】
なお、この例の生体情報検出装置において、受発光装置1の封止樹脂13に可視光カット樹脂を使用すれば、電流印加用電極21と電圧検知用電極22との間の中央部に配置している可視光カットフィルタ4は特に必要はなく、透明カバー等で受発光装置1の前方を覆うようにしてもよい。
【0037】
<実施例2>
図2は本発明の生体情報検出装置の他の例を模式的に示す斜視図である。
【0038】
この例の生体情報検出装置は、脈波検知手段としての受発光装置101、インピーダンス検知手段102、セパレータ103、及び、可視光カットフィルタ104などによって構成されており、受発光装置101とインピーダンス検知手段102とが封止樹脂105にて一体化されている点に特徴がある。
【0039】
受発光装置101は、基板110上に搭載された発光装置111と受光装置112によって構成されており、それら発光装置111と受光装置112とは封止樹脂(1次モールド樹脂)113にて封止されている。
【0040】
インピーダンス検知手段102は、電流印加用電極121と電圧検知用電極122によって構成されている。これら電流印加用電極121と電圧検知用電極122は2次モールド樹脂である封止樹脂105(一体化用樹脂)の前面の周縁部に沿って形成されている。また、電流印加用電極121と電圧検知用電極122とはセパレータ103によって分割されている。そして、電流印加用電極121と電圧検知用電極122との間の中央部で、受発光装置101の前方となる位置(発光装置111及び受光装置112の光軸上)に可視光カットフィルタ104が配置されている。
【0041】
なお、受発光装置101の発光装置111としては、血液中の酸化ヘモグロビンの吸収光特性を考慮して、発光波長が360〜660nmの波長帯である発光装置を用いることが好ましい。また、受光装置112についても、同様に、受光感度波長が360〜660nmの波長帯である受光装置を用いることが好ましい。
【0042】
以上の図2に示す構造の生体情報検出装置は、インピーダンス検知手段102の電流印加用電極121と電圧検知用電極122との間の中央部に可視光カットフィルタ104を配置するとともに、受発光装置101の前方(発光装置111及び受光装置112の光軸上)に可視光カットフィルタ104が位置するように、それら電流印加用電極121と電圧検知用電極122を設置した状態で、受発光装置101と電流印加用電極121及び電圧検知用電極122との間に封止樹脂105を充填することにより、脈波検知手段としての受発光装置101とインピーダンス検知手段102とを一体化することによって得ることができる。
【0043】
この例の生体情報検出装置によれば、血液の流れをセンシングする受発光装置(脈波検知手段)101と、人体のインピーダンスを検知するインピーダンス検知手段102とを樹脂封止にて一体化しているので、一度のセンシングで最高血圧、最低血圧及び脈拍と体脂肪率とを同時に測定することができる。
【0044】
なお、この例の生体情報検出装置において、2次モールドに用いる封止樹脂105として可視光カット樹脂を使用すれば、電流印加用電極121と電圧検知用電極122との間の中央部に配置している可視光カットフィルタ104は特に必要はなく、透明カバーなどを受発光装置101の前方に配置するようにしてもよい。
【0045】
<実施例3>
図3は本発明の生体情報検出装置の別の例を模式的に示す斜視図である。
【0046】
この例の生体情報検出装置は、脈波検知手段としての受発光装置201、インピーダンス検知手段202、セパレータ203、及び、可視光カットフィルタ204などによって構成されている。
【0047】
受発光装置201は、基板210上に搭載された発光装置211と受光装置212によって構成されており、それら発光装置211と受光装置212とは封止樹脂(1次モールド樹脂)213にて封止されている。
【0048】
なお、受発光装置201の発光装置211としては、血液中の酸化ヘモグロビンの吸収光特性を考慮して、発光波長が360〜660nmの波長帯である発光装置を用いることが好ましい。また、受光装置212についても、同様に、受光感度波長が360〜660nmの波長帯である受光装置を用いることが好ましい。
【0049】
そして、この例の生体情報検出装置では、受発光装置201の前方側の空間が導電性樹脂205にて樹脂封止(2次モールド)されているとともに、その導電性樹脂205がセパレータ203にて対称形状に2分割されており、その2分割の導電性樹脂205にて、インピーダンス検知手段202を構成する電流印加用電極221と電圧検知用電極222とが形成されている点、及び、導電性樹脂205からなる電流印加用電極221と電圧検知用電極222との間の中央部で、受発光装置201の前方となる位置(発光装置211及び受光装置212の光軸上)に可視光カットフィルタ204が配置されている点に特徴がある。
【0050】
以上の図3に示す構造の生体情報検出装置は、受発光装置201の前方(発光装置211及び受光装置212の光軸上)に可視光カットフィルタ204を配置するとともに、受発光装置201の前方側の所定位置(電流印加用電極221と電圧検知用電極222との分割位置)にセパレータ203を配置した状態で、受発光装置201の前方側の空間に導電性樹脂205を充填することにより、受発光装置201と可視光カットフィルタ204とを一体化すると同時に、インピーダンス検知手段202を構成する電流印加用電極221と電圧検知用電極222を形成するという手法で得ることができる。
【0051】
この例の生体情報検出装置によれば、血液の流れをセンシングする受発光装置(脈波検知手段)201の前方側の空間に導電性樹脂205を充填して、電流印加用電極221と電圧検知用電極222を形成しているので、受発光装置201と人体のインピーダンスを検知するインピーダンス検知手段202とを一体化することができ、一度のセンシングで最高血圧、最低血圧及び脈拍と体脂肪率とを同時に測定することが可能になる。さらに、導電性樹脂205の充填にて電流印加用電極221と電圧検知用電極222を形成しているので、インピーダンス検知手段202を別途形成する必要がなく、部品点数の低減化をはかることができる。
【0052】
なお、この例の生体情報検出装置において、2次モールドに用いる導電性樹脂205として可視光カット樹脂を使用すれば、可視光カットフィルタ204は特に必要はなく、透明カバーなどを受発光装置201の前方に配置するようにしてもよい。
【0053】
<実施例4>
図5は本発明の生体情報検出装置のシステム構成を示すブロック図である。
【0054】
まず、血圧を測定するためには複数箇所(この例では2箇所)の脈波をセンシングする必要があるので、この例では、図1に示す生体情報検出装置を2つ用い、その各受発光装置(脈波検知手段)1,1を指先の一部(センシング部)に設置しており、さらに、人体のインピーダンスを測定するための電流印加用電極21と電圧検知用電極22からなるインピーダンス検知手段2,2を指先の一部に設置している。このように設置された各受発光装置1の受光装置12の出力はアンプ6及びフィルタ回路7を通過した後、後述する演算部303に入力される。
【0055】
また、この例では、測定系として、各電流印加用電極21,21に電流を印加する電流源301、2つの電圧検知用電極22,22との間の電圧を測定する電圧計302、演算部(CPU)303、入力装置304、記憶装置(RAM/ROM)305、表示装置306、及び、通信モジュール307などを備えている。
【0056】
次に、この例の測定処理について説明する。
【0057】
まず、この例では、別の血圧計にて測定された最高血圧と最低血圧値、及び、年齢、身長、体重、性別等の情報を入力装置304から入力して記憶装置305に記憶しておく。次に、図5に示すように、2つの受発光装置1,1及び2つのインピーダンス検知手段2,2をそれぞれ左右の指に装着した状態で、各受発光装置1,1を駆動するとともに、電流源301から各電流印加用電極21,21に電流を印加して測定を実行する。この測定実行により、2つの受光装置12,12からの脈波信号、電圧計302にて測定された電圧信号、及び、電流源301の印加電流値が演算部303に入力される。演算部303では、入力された2つの脈波信号から脈波伝播時間を求めるとともに、電圧計302及び電流源301からの信号に基づいて人体のインピーダンス値を求め、それら脈波伝播時間及びインピーダンス値と、既入力済みの最高血圧、最低血圧値、年齢、身長、体重、性別等の情報とに基づいて、最高血圧、最低血圧及び脈拍と体脂肪率とを求める。これら演算結果は表示装置306に表示されるとともに、記憶装置305に記憶される。また、最高血圧、最低血圧及び脈拍と体脂肪率の演算結果は、通信モジュール307を用いて他の外部装置に対して送受信するようにしてもよい。
【0058】
なお、この例において、血圧及び体脂肪率を演算する手法について簡単に説明すると、血圧については、別の血圧計にて測定した最高血圧値及び最低血圧値(既入力済みの値)と、脈波伝播時間に基づく実際の最高血圧値及び最低血圧値との関係式を求め、その関係式により実際の測定血圧値を補正することにより、高い測定精度を得ることができる。また、体脂肪率については、入力装置304にて入力された年齢、身長、体重、性別等の身体情報と、インピーダンスの測定値とを用いて、あらかじめ設定している換算式に基づいて、被測定者の体脂肪率を演算することができる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明の生体情報検出装置は、一度のセンシングで最高血圧、最低血圧及び脈拍と体脂肪率とを同時に測定するのに有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の生体情報検出装置の一例を模式的に示す斜視図である。
【図2】本発明の生体情報検出装置の他の構成を模式的に示す斜視図である。
【図3】本発明の生体情報検出装置の別の構成を模式的に示す斜視図である。
【図4】酸化ヘモグロビンの吸光特性を示す。
【図5】本発明の生体情報検出装置のシステム構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0061】
1 受発光装置(脈波検知手段)
10 基板
11 発光装置
12 受光装置
13 封止樹脂
2 インピーダンス検知手段
21 電流印加用電極
22 電圧検知用電極
3 セパレータ
4 可視光カットフィルタ
5 ホルダ
6 アンプ
7 フィルタ回路
101 受発光装置
110 基板
111 発光装置
112 受光装置
113 封止樹脂(1次モールド)
102 インピーダンス検知手段
121 電流印加用電極
122 電圧検知用電極
103 セパレータ
104 可視光カットフィルタ
105 封止樹脂(2次モールド)
201 受発光装置(脈波検知手段)
210 基板
211 発光装置
212 受光装置
213 封止樹脂(1次モールド)
202 インピーダンス検知手段
221 電流印加用電極
222 電圧検知用電極
203 セパレータ
204 可視光カットフィルタ
205 導電性樹脂(2次モールド)
301 電流源
302 電圧計
303 制御部(CPU)
304 記憶装置(RAM/ROM)
305 入力装置
306 表示装置
307 通信モジュール


【特許請求の範囲】
【請求項1】
心臓から送り出される血液の動きを脈波と捉え、前記脈波を検知する受発光装置からなる脈波検知手段と、電流印加用電極と電圧検知用電極からなるインピーダンス検知手段とを備えていることを特徴とする生体情報検出装置。
【請求項2】
前記受発光装置を構成する受光装置が複数搭載されていることを特徴とする請求項1記載の生体情報検出装置。
【請求項3】
前記受発光装置を構成する発光装置が複数搭載されていることを特徴とする請求項1または2記載の生体情報検出装置。
【請求項4】
前記受発光装置を構成する発光装置及び受光装置の双方が複数ずつ搭載されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の生体情報検出装置。
【請求項5】
前記受発光装置を構成する発光装置の発光波長及び受光装置の受光感度波長が近赤外光もしくは赤外光領域の波長であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の生体情報検出装置。
【請求項6】
前記発光装置の発光波長及び前記受光装置の受光感度波長が360〜660nmの波長帯であることを特徴とする請求項5記載の生体情報検出装置。
【請求項7】
前記受光装置が可視光をカットする成分を含んだ樹脂にて樹脂封止されていることを特徴とする請求項5記載の生体情報検出装置。
【請求項8】
前記受光装置の受光面の前方に可視光カットフィルタが配置されていることを特徴とする請求項5記載の生体情報検出装置。
【請求項9】
前記発光装置が可視光をカットする成分を含んだ樹脂にて樹脂封止されていることを特徴とする請求項5記載の生体情報検出装置。
【請求項10】
前記発光装置の発光部の前方に可視光カットフィルタが配置されていることを特徴とする請求項5記載の生体情報検出装置。
【請求項11】
前記脈波検知手段の受発光装置にIrDAが搭載されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の生体情報検出装置。
【請求項12】
当該生体情報検出装置において、脈波を検知する際に人体の一部が最適な圧力で前記脈波検知手段に接触するように、当該脈波検知手段の周辺部に突起部が設けられていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の生体情報検出装置。
【請求項13】
前記脈波検知手段とインピーダンス検知手段とは、同一の個所で検知できるように一体化されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の生体情報検出装置。
【請求項14】
前記脈波検知手段とインピーダンス検知手段とが、少なくとも2箇所に配置されていることを特徴とする請求項13記載の生体情報検出装置。
【請求項15】
前記脈波検知手段の検知信号に基づいて脈波伝播時間を演算する脈波伝播時間演算手段と、前記インピーダンス検知手段の検知信号に基づいてインピーダンスを演算するインピーダンス演算手段と、それら演算結果を保存する記憶手段とを備えていることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の生体情報検出装置。
【請求項16】
前記受発光装置がホルダに固定されているとともに、そのホルダに前記電流印加用電極及び電圧検知用電極が一体化されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の生体情報検出装置。
【請求項17】
前記受発光装置と前記電流印加用電極及び電圧検知用電極との間に樹脂が充填されており、その封止樹脂にて当該受発光装置と前記電流印加用電極及び電圧検知用電極とが一体化されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の生体情報検出装置。
【請求項18】
前記受発光装置の前方側周辺部が導電性樹脂によって封止されているとともに、その封止用の導電性樹脂にて前記電流印加用電極及び電圧検知用電極が形成されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の生体情報検出装置。
【請求項19】
血圧及び脈拍と体脂肪率とが測定可能であることを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の生体情報検出装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−26212(P2006−26212A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−211588(P2004−211588)
【出願日】平成16年7月20日(2004.7.20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】