説明

生体情報表示システム、生体情報表示モニタ及び生体情報表示モニタ用プログラム

【課題】軽微な障害の繰り返し発生が原因のテクニカルアラームについても的確に収集して表示する。
【解決手段】表示制御手段26は、画面の第1の領域に生体情報波形作成手段22により作成された所定数の生体に対応する生体情報波形を表示し、上記第1の領域と異なる上記画面の第2の領域に上記履歴表示データ化手段24により作成された所定数の生体に対応するバイタルアラーム及び/又はテクニカルアラームを表示し、上記第1の領域及び第2の領域と異なる上記画面の第3の領域に上記モニタ状態情報作成手段25により作成された所定数の生体に対応するモニタ状態情報を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、病院などにおいて複数患者から得られる各種の生体情報と共に、生体情報を得ている測定状態に関する情報を収集して、モニタリング可能とする生体情報表示システム、生体情報表示モニタ及び、上記生体情報表示モニタに用いられる生体情報表示モニタ用プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、患者の状態を監視することを目的として、生体に各種電極やアダプタなどを取り付けてセンサにより心電図や心拍数更にはSpO2(動脈血酸素飽和度)などの各種生体情報を取り出し、これをベッドサイドモニタにおいて可視データ化して表示するようにしている。
【0003】
上記ベッドサイドモニタは患者対応に配置され、このベッドサイドモニタには、ネットワークを介してセントラルモニタが接続される。セントラルモニタは、ナースステーションなどに配置されるものであり、複数の患者から得られた生体情報を一括して監視可能に表示する。
【0004】
上記のようなベッドサイドモニタやセントラルモニタを用いた生体情報表示システムとしては、複数の患者に対応する生体情報の監視対象項目であるパラメータを同時に表示し、パラメータ表示枠でアラーム情報を表示するものが知られている(特許文献1参照)。
【0005】
また、複数の患者の生体情報を収集し、収集された生体情報からその異常状態を検知して得られるアラーム情報を、順次リアルタイムで記憶保持し、この記憶保持されたアラーム情報を患者名に関わりなくリアルタイムで時系列に表示し、アラーム発生の見落しを防止するように構成した生体情報表示システムも知られている(特許文献2参照)。
【0006】
この特許文献2のシステムによれば、アラーム発生の履歴が表示されるため、見落しを防止できる効果がある。しかしながら、テクニカルアラームと称される測定状態の適否に関するアラームは、軽微な障害が繰り返し発生していることに起因していることが多く、例えば、電極が完全に外れるのではなく、外れかけの状態であって、正常測定と不正常測定が繰り返される場合などが多く、現状と対策を表示するだけでは必ずしも十分とは言えないものである。前述の通りの軽微な障害に対応するアラーム発生が繰り返されるような場合には、連続して数多くの同じ履歴が文字表示され、監視者にとっては、表示が単に煩わしいものと感じられてしまう可能性がある。
【特許文献1】特開2002−263070号公報
【特許文献2】特開2006−180979号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記のような生体情報表示システムにおける問題点に鑑みなされたもので、その目的は、軽微な障害が繰り返し発生していることに起因しているテクニカルアラームについても的確に収集して表示することができ、しかも、煩わしさを感じさせることが少ないアラーム表示が可能な生体情報表示システムを提供することである。また、生体情報表示システムに用いられる生体情報表示モニタ、並びにこの生体情報表示モニタに用いられる生体情報表示モニタ用プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る生体情報表示システムは、複数の生体に設けられ、各生体から生体情報を取り出すためのセンサと、この各センサにより得られる生体情報と、生体毎の生体情報における監視対象項目に対応して設定されているアラーム発生条件情報に基づきバイタルアラーム情報を出力するバイタルアラーム情報出力手段と、前記生体毎の各センサにより得られる生体情報に基づき、生体情報波形を作成する生体情報波形作成手段と、前記生体毎の所要センサにより得られる生体情報とセンサ状態とに基づき、測定状態の異常を示すテクニカルアラーム情報を検出出力する検出出力手段と、前記バイタルアラーム情報出力手段による出力結果に基づき、前記生体毎に別けてバイタルアラームの発生履歴情報を表示データ化すると共に、前記検出出力手段による検出結果に基づき、前記生体毎に別けてテクニカルアラームの発生履歴情報を表示データ化する履歴表示データ化手段と、前記検出出力手段による少なくとも現在の検出結果情報に基づき、前記生体毎に別けて現状における所要センサによる測定状態の適否を示すモニタ状態情報を作成するモニタ状態情報作成手段と、各種情報を表示するための画面を備える表示手段と、前記画面の第1の領域に前記生体情報波形作成手段により作成された所定数の生体に対応する生体情報波形を表示し、前記第1の領域と異なる前記画面の第2の領域に前記履歴表示データ化手段により作成された所定数の生体に対応するバイタルアラーム及び/又はテクニカルアラームを表示し、前記第1及び第2の領域と異なる前記画面の第3の領域に前記モニタ状態情報作成手段により作成された所定数の生体に対応するモニタ状態情報を表示する表示制御手段とを具備することを特徴とする。
【0009】
本発明に係る生体情報表示モニタは、複数の生体に設けられ、各生体から生体情報を取り出すためのセンサにより得られる生体情報を送信する送信手段から情報送信を受ける受信部と、各種情報を表示するための画面を備える表示手段と、前記受信手段により受信される生体情報に関し、生体毎の生体情報における監視対象項目に対応して設定されているアラーム発生条件情報に基づきバイタルアラーム発生の判断を行い、バイタルアラーム情報を出力するバイタルアラーム情報出力手段と、前記生体毎の各センサにより得られる生体情報に基づき、生体情報波形を作成する生体情報波形作成手段と、前記生体毎の所要センサにより得られる生体情報とセンサ状態とに基づき、測定状態の異常を示すテクニカルアラーム情報を検出出力する検出出力手段と、前記バイタルアラーム情報出力手段による出力結果に基づき、前記生体毎に別けてバイタルアラームの発生履歴情報を表示データ化すると共に、前記検出出力手段による検出結果に基づき、前記生体毎に別けてテクニカルアラームの発生履歴情報を表示データ化する履歴表示データ化手段と、前記検出出力手段による少なくとも現在の検出結果情報に基づき、前記生体毎に別けて現状における所要センサによる測定状態の適否を示すモニタ状態情報を作成するモニタ状態情報作成手段と、前記画面の第1の領域に前記生体情報波形作成手段により作成された所定数の生体に対応する生体情報波形を表示し、前記第1の領域と異なる前記画面の第2の領域に前記履歴表示データ化手段により作成された所定数の生体に対応するバイタルアラーム及び/又はテクニカルアラームを表示し、前記第1及び第2の領域と異なる前記画面の第3の領域に前記モニタ状態情報作成手段により作成された所定数の生体に対応するモニタ状態情報を表示する表示制御手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る生体情報表示モニタ用プログラムは、複数の生体に設けられ、各生体から生体情報を取り出すためのセンサにより得られる生体情報を送信する送信手段から情報送信を受ける受信部と、各種情報を表示するための画面を備える表示手段と、プログラムを実行するコンピュータとを備えた生体情報表示モニタにおける前記コンピュータを、前記受信手段により受信される生体情報に関し、生体毎の生体情報における監視対象項目に対応して設定されているアラーム発生条件情報に基づきバイタルアラーム発生の判断を行い、バイタルアラーム情報を出力するバイタルアラーム情報出力手段と、前記生体毎の各センサにより得られる生体情報に基づき、生体情報波形を作成する生体情報波形作成手段と、前記生体毎の所要センサにより得られる生体情報とセンサ状態とに基づき、測定状態の異常を示すテクニカルアラーム情報を検出出力する検出出力手段と、前記バイタルアラーム情報出力手段による出力結果に基づき、前記生体毎に別けてバイタルアラームの発生履歴情報を表示データ化すると共に、前記検出出力手段による検出結果に基づき、前記生体毎に別けてテクニカルアラームの発生履歴情報を表示データ化する履歴表示データ化手段と、前記検出出力手段による少なくとも現在の検出結果情報に基づき、前記生体毎に別けて現状における所要センサによる測定状態の適否を示すモニタ状態情報を作成するモニタ状態情報作成手段と、前記画面の第1の領域に前記生体情報波形作成手段により作成された所定数の生体に対応する生体情報波形を表示し、前記第1の領域と異なる前記画面の第2の領域に前記履歴表示データ化手段により作成された所定数の生体に対応するバイタルアラーム及び/又はテクニカルアラームを表示し、前記第1及び第2の領域と異なる前記画面の第3の領域に前記モニタ状態情報作成手段により作成された所定数の生体に対応するモニタ状態情報を表示する表示制御手段として機能させることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る生体情報表示システム、生体情報表示モニタ及び生体情報表示モニタ用プログラムでは、前記表示制御手段は、表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、少なくともバイタルアラームとテクニカルアラームとに関する表示切り換えを行うことを特徴とする。
【0012】
本発明に係る生体情報表示システム、生体情報表示モニタ及び生体情報表示モニタ用プログラムでは、複数の生体毎の生体情報における複数の監視対象項目に対応してアラーム発生条件情報を設定するための設定画面情報を備え、前記表示制御手段は、表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、前記設定画面情報に基づき、複数の生体毎の生体情報における複数の監視対象項目に対応してアラーム発生条件情報を設定するための設定画面を前記第2の領域及び前記第3の領域に表示することを特徴とする。
【0013】
本発明に係る生体情報表示システム、生体情報表示モニタ及び生体情報表示モニタ用プログラムでは、履歴表示データ化手段は、アラームの履歴情報を時系列に配列して表示データ化することを特徴とする。
【0014】
本発明に係る生体情報表示システム、生体情報表示モニタ及び生体情報表示モニタ用プログラムでは、履歴表示データ化手段は、少なくともアラームの発生時点を示すシンボルを時系列に配列して表示データ化することを特徴とする。
【0015】
本発明に係る生体情報表示システム、生体情報表示モニタ及び生体情報表示モニタ用プログラムでは、前記履歴表示データ化手段は、単一の生体毎に、バイタルアラームの発生履歴情報とテクニカルアラームの発生履歴情報を前記第2の領域に表示するための表示データ化を行うものであり、前記表示制御手段は、表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、前記履歴表示データ化手段によりデータ化された所要の一生体に対応するバイタルアラームの発生履歴情報とテクニカルアラームの発生履歴情報を前記第2の領域に表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る生体情報表示システム、生体情報表示モニタ及び生体情報表示モニタ用プログラムによれば、画面の第1の領域に上記生体情報波形作成手段により作成された所定数の生体に対応する生体情報波形を表示し、上記第1の領域と異なる上記画面の第2の領域に上記履歴表示データ化手段により作成された所定数の生体に対応するバイタルアラーム及び/又はテクニカルアラームを表示し、上記第1及び第2の領域と異なる上記画面の第3の領域に上記モニタ状態情報作成手段により作成された所定数の生体に対応するモニタ状態情報を表示するので、生体毎に別けてバイタルアラームの発生履歴情報が表示され及びまたは生体毎に別けてテクニカルアラームの発生履歴情報が表示され、アラーム発生履歴が明白になると共に、生体毎に別けて現状における所要センサによる測定状態の適否を示すモニタ状態情報が表示され、煩わしさなく一見して所要センサによる測定状態の適否を目視可能である。
【0017】
本発明に係る生体情報表示システム、生体情報表示モニタ及び生体情報表示モニタ用プログラムによれば、表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、少なくともバイタルアラームとテクニカルアラームとに関する表示切り換えを行うので、アラーム情報について所望の内容を選択表示して監視することが可能である。
【0018】
本発明に係る生体情報表示システム、生体情報表示モニタ及び生体情報表示モニタ用プログラムによれば、複数の生体毎の生体情報における複数の監視対象項目に対応してアラーム発生条件情報を設定するための設定画面情報を備えており、表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、上記設定画面情報に基づき、複数の生体毎の生体情報における複数の監視対象項目に対応してアラーム発生条件情報を設定するための設定画面を前記第2の領域及び前記第3の領域に表示するので、生体毎の生体情報における監視対象項目に対応してアラーム発生条件情報を設定することが可能であるため、複数人のアラームに関する設定値を同時設定が速やかにでき、複数人のアラーム発生条件を一括参照が可能となる。
【0019】
本発明に係る生体情報表示システム、生体情報表示モニタ及び生体情報表示モニタ用プログラムによれば、アラームの履歴情報を時系列に配列して表示データ化しているので、これを表示することができ、アラームの発生を時系列に追跡することができる。
【0020】
本発明に係る生体情報表示システム、生体情報表示モニタ及び生体情報表示モニタ用プログラムによれば、アラームの発生時点を示すシンボルを時系列に配列して表示データ化しているので、アラームの発生時点がシンボルにより時系列に表示され、アラーム発生頻度などを直観的に把握することができる。
【0021】
本発明に係る生体情報表示システム、生体情報表示モニタ及び生体情報表示モニタ用プログラムによれば、表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、前記履歴表示データ化手段によりデータ化された所要の一生体に対応するバイタルアラームの発生履歴情報とテクニカルアラームの発生履歴情報を前記第2の領域に表示するので、多人数の表示に代えて一生体に係るバイタルアラームの発生履歴情報とテクニカルアラームの発生履歴情報を表示して詳細に分析などすることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下添付図面を参照して本発明に係る生体情報表示システム、生体情報表示モニタ及び生体情報表示モニタ用プログラムの実施例を説明する。各図において、同一の構成要素には同一の符号を付して重複する説明を省略する。図1には、本発明に係る生体情報表示システムの構成図が示されている。即ち、生体情報表示システムは、LAN(ローカル エリア ネットワーク)1に、セントラルモニタ2と複数のベッドサイドモニタ3−1〜3−nとが接続されている。LAN1は、有線または無線である。なお、セントラルモニタ2と複数のベッドサイドモニタ3−1〜3−nとはテレメータによりデータの受け渡しをしてもよい。
【0023】
セントラルモニタ2は、例えば図2に示されるように構成されている。すなわち、図2のセントラルモニタ2は、装置を統括制御するCPU51を有し、このCPU51に上記CPU51が用いるプログラム及びデータ等の情報が記憶される主記憶装置52が接続されている。更に、CPU51には、システムバス53を介してタッチパネル制御部54、表示制御部55、プリンタ制御部56、通信インタフェース57、マウス制御部58、メモリ制御部59が接続されている。タッチパネル制御部54には各種情報を入力可能なタッチパネル入力装置60が接続され、表示制御部55には情報を表示するためのLCD表示装置61が接続され、プリンタ制御部56には情報を印字出力するためのプリンタ装置62が接続され、通信インタフェース57にはLAN1を介して通信を行うための通信処理部63が接続され、マウス制御部58にはポインティングディバイスであるマウス64が接続され、メモリ制御部59には補助記憶装置であるメモリ装置65が接続されている。
【0024】
図3は、ベッドサイドモニタ3−1〜3−nを代表するベッドサイドモニタ3−1の要部を示すものであり、入力ポート68には、各種センサ5−1〜5−mから送られた生体信号が到来する。各種センサ5−1〜5−mとしては、心電図測定用電極、血圧測定用カフ、酸素飽和度測定用プローブなどであり、患者毎に必要に応じて採用される。ベッドサイドモニタ3−1においては、上記のセンサにより得られる生体情報を送信する送信手段である通信処理部63及び通信インタフェース57から情報送信をLAN1へ送信する。
【0025】
図4は、セントラルモニタ2の要部構成と機能ブロック図を示すものである。セントラルモニタ2は、通信処理部63及び通信インタフェース57を介して生体情報を受ける受信部として機能させている。通信処理部63及び通信インタフェース57により受信された生体情報は、CPU51により患者ID(識別情報)に対応付けられて、メモリ制御部59を介してメモリ装置65へ記憶される。CPU51は、例えば磁気ディスク装置65に記憶されている生体情報表示モニタ用プログラムを主記憶装置52へ取り出し、実行することにより図4に示すバイタルアラーム情報出力手段21、生体情報波形作成手段22、検出出力手段23、履歴表示データ化手段24、モニタ状態情報作成手段25、表示制御手段26として機能するものである。
【0026】
上記各種手段について説明する前に、この実施例において例示する生体情報のアラーム(バイタルアラーム)とテクニカルアラームに関して説明する。ここでは、一例としてLCD表示装置61に、心電図と脈波波形を波形図として表示する。また、生体情報に関するアラームとしては、HR(心拍)、PR(脈拍数)、ART(動脈圧)、NIBP(非観血血圧)、SpO2(動脈血酸素飽和度)、CO2(二酸化炭素分圧)、TEMP(体温)、CVP(中心静脈圧)、APNEA(無呼吸)を監視対象項目(パラメータ)として扱い、これらの監視対象項目について上下限値のいずれかを設定して、設定された上下限値を超えた場合にアラームを発生させる。
【0027】
また、生体情報である不整脈に関するアラームとしては、ASYSTOLE(心停止)V FIB(心室細動)、V TACHY(心室性頻拍)、VPC RUN(心室性期外収縮)、BRADYCARDIA(徐脈)、COUPLET(二連性心室性期外収縮)、BIGEMINY(心室性二段脈)を監視対象項目として扱う。これら不整脈に係る監視対象項目についてアラーム発生は、セントラルモニタ2が備えている不整脈処理プログラムが心電波形等を解析することにより検出される。
【0028】
更に、テクニカルアラームとしては、心電計の測定用電極が不適切に貼着されている場合などに所定電極間の電位差が所定でないことなどに基づき検出される「電極確認」のアラーム、心電計により得られる信号にノイズが重畳した場合などに心電計ではあり得ない波形を検出するなどに基づき検出される「ノイズ」のアラーム、脈波計により得られる信号において所要範囲外の信号が得られるなどした場合などに測定系の電流や電圧に基づき検出される「SpO2」アラーム、LAN1が無線LANである場合に通信処理部63において或いはテレメータ受信部において電界強度に基づき所要強度以上の電波が受信できないことを検出したときに発生される「電波切れ」などがある。
【0029】
図4に示すバイタルアラーム情報出力手段21は、生体(患者)毎の生体情報における監視対象項目に対応して設定されているアラーム発生条件情報に基づき、バイタルアラーム情報を出力するものである。前述の上下限値はアラーム発生条件情報を構成し、また不整脈処理プログラムが心電波形等を解析して不整脈と判定する場合の条件はアラーム発生条件情報を構成する。
【0030】
生体情報波形作成手段22は、生体毎の各センサにより得られる生体情報に基づき、生体情報波形を作成するものであり、この実施例では心電図と脈波の波形(表示用波形情報)を作成する。検出出力手段23は、生体毎の所要センサにより得られる生体情報とセンサ状態とに基づき、測定状態の異常を示すテクニカルアラーム情報を検出出力するものである。即ち、検出出力手段23は、前述の通りの処理によりテクニカルアラーム情報を検出出力する。
【0031】
履歴表示データ化手段24は、バイタルアラーム情報出力手段21による出力結果に基づき、生体毎に別けてバイタルアラームの発生履歴情報を表示データ化すると共に、検出出力手段23による検出結果に基づき、生体毎に別けてテクニカルアラームの発生履歴情報を表示データ化するものである。
【0032】
モニタ状態情報作成手段25は、検出出力手段23による少なくとも現在の検出結果情報に基づき、生体毎に別けて現状における所要センサによる測定状態の適否を示すモニタ状態情報を作成するものである。
【0033】
表示制御手段26は、表示制御部55へ表示データを与えて画面上に生体情報が表示されるようにするものであり、表示手段であるLCD表示装置61の画面内に、図5に示すように第1の領域11、第2の領域12、第3の領域13を設けて、これらの領域に所要の情報を表示するように機能するものである。
【0034】
具体的には、表示制御手段26は、画面の第1の領域11に生体情報波形作成手段22により作成された所定数の生体に対応する生体情報波形を表示し、上記第1の領域11と異なる上記画面の第2の領域12に上記履歴表示データ化手段24により作成された所定数の生体に対応するバイタルアラーム及び/又はテクニカルアラームを表示し、上記第1の領域11及び第2の領域12と異なる上記画面の第3の領域13に上記モニタ状態情報作成手段25により作成された所定数の生体に対応するモニタ状態情報を表示する。なお、3つの各領域の画面上の配置はこれに限定されるものではない。
【0035】
上記の表示制御手段26により表示制御部55を介してLCD表示装置61の画面内に表示された表示例を図面代用写真で図6に示す。この図6における対応位置について符号を付して示した図5を用いて説明を行う。第1の領域11は図6に示されるように、4×4の16枠に分割され、各枠に一人の患者に対応する生体情報波形が、患者氏名や生体情報数値と共に表示される。図6の例では、殆どの枠において、心電図と心拍数とが患者氏名と共に表示されている。
【0036】
第1の領域11の最右枠における上から第3枠目には、図6においては脈波と脈拍数とが患者氏名と共に表示されている。第3枠目の上側枠は、患者の一時退出によりセンサが取り外されモニタが中断している場合の表示例であり、この枠の下側枠は、空床の場合の表示例である。なお、複数種の生体情報波形を採取するセンサが取り付けられた患者について、この第1の領域に表示する生体情報波形に関しては、予め設定画面において選択して設定を行っておくことにより、表示制御手段26が設定情報に基づき選択を行って該当生体情報波形を表示する。
【0037】
第2の領域12は、図6に示す通り左右にそれぞれ4枠の合計8枠を備え、一時に8人の患者に対応するバイタルアラーム及び/又はテクニカルアラームを表示可能である。図6においては、設定された上下限値を超えた場合のアラーム情報が表示され、アラームの履歴情報は時系列に配列して表示データ化されているため、左右に時系列に表示されている。表示する監視対象項目は、4項目であるが、画面の大きさにより4項目に限定されるものではない。また、アラームの発生時点を示すシンボルである微小な縦棒を時系列に配列して表示データとしており、図6に明らかな通り、発生頻度に応じて微小な縦棒が混み合うので、アラーム発生の多少が一目瞭然である。シンボルの色は予めアラームの優先順位毎に赤橙黄青の4色から決められた色が用いられている。
【0038】
なお、第2の領域12の下側には図5に示されるように時刻バー領域Tが設けられ、表示制御手段26により左右の時刻バー領域T内に同じ時刻が表示される。時刻バー領域T内における最も右側には、現在の時刻が表示される。時刻バー領域Tに表示された時刻と、第2の領域12のアラーム情報とを比較して、何時ごろに多くのアラームが発生されたのか、或いは何時ごろが少ないのかを知ることができる。
【0039】
第3の領域13には、第2の領域12の枠に対応して、第2の領域12の枠の左側に4段で合計8枠が設けられ、モニタ状態情報が表示される。本実施例において、モニタ状態情報作成手段25は、現在から1時間前までの間における各テクニカルアラームの発生回数の合計が、9回までの場合には「良」を示すモニタ状態情報を作成し、10回以上29回までの間である場合には「可」を示すモニタ状態情報を作成し、30回以上である場合には「悪」を示すモニタ状態情報を作成するものである。この作成されたモニタ状態情報は、「良」の場合には緑色の丸印を表示することを示し、「可」の場合には黄色の丸印を表示することを示し、「悪」の場合には赤色の丸印を表示することを示すものであり、表示制御手段26により表示制御部55を介してLCD表示装置61の第3の領域13には、図6のような表示が行われる。このように第3の領域13において患者対応にモニタ状態情報が表示されるので、患者毎にモニタ状態が「良、可、悪」のいずれであるかが一目で分かり、第2の領域12におけるアラームの表示と合わせて必要な対応をとることが可能である。モニタ状態情報は、3段階に限られるものではなく、2段階或いは4段階以上で表示するようにしても良い。
【0040】
また、第2の領域12の上側には図5に示されるようにタグを表示する領域であり、図6の表示例では、タグtag1〜タグtag9が表示されている。図6において、タグtag1は、第2の領域12に対して、患者番号が1〜8の患者に対応する表示を行わせるためのタグであり、タグtag2は、第2の領域12に対して、患者番号が9〜16の患者に対応する表示を行わせるためのタグである。また、タグtag3〜tag7は、患者をグループに別けて表示させるタグである。
【0041】
上記タグtag1〜タグtag9のいずれかが操作された場合に対応する表示を行うために、例えばメモリ装置65には、患者IDに対して、患者名と各タグ名称(A〜E)に対する帰属フラグ(1にて帰属フラグセットを示し、0にてリセットを示す)とが対応付けられて、図7に示されるように記憶されている。この図7の例では、「グループA」の表示がなされているタグtag3の操作により、帰属フラグがセットされている6名に対応する情報を表示させることができ、「グループB」の表示がなされているタグtag4の操作により、帰属フラグがセットされている6名に対応する情報を表示させることができ、「グループC」の表示がなされているタグtag5の操作により、帰属フラグがセットされている2名に対応する情報を表示させることができ、「グループD」の表示がなされているタグtag6の操作により、帰属フラグがセットされている2名に対応する情報を表示させることができる。また、「グループE」には帰属フラグがセットされていないので、「グループE」の表示がなされているタグtag6の操作を行っても情報表示は行われない。
【0042】
タグtag8は、グループ設定を行うための画面を表示させるもので、グループ設定を行うための画面は図7に示した記憶内容と一致するものである。この画面において、帰属フラグのセット・リセットを行うことにより、グループ設定を変更することができる。タグtag9は、グループ名を登録するための画面を表示させるもので、この画面では、例えば「グループA」〜「グループE」の入力欄と、文字候補及び「OK」キーを表示し、登録する入力欄を選択し、文字候補を選択操作して所望のグループ名を入力し、「OK」キーを操作して完了するように構成される。これにより、図7の記憶内容について、「グループA」〜「グループE」の所望の名称が変更され、記憶が行われる。
【0043】
図5に示すように、画面の最下欄はキー領域15であり、画面の最右欄もキー領域16である。キー領域15には、図6に示すように「システム設定」、「オーバービュー」、「ヘルプ」、「印刷禁止」、「レビュー」、「画面」、「パラメータ」、「患者管理」、「多人数アラームイベント」、「印刷」、「波形表示」、「メニュー」、「戻る」、「全患者」の各キーが表示され、タッチパネル入力装置60により操作することができる。
【0044】
図6に示すようにキー領域16には、上側から「多人数上下限設定」、表示タイプについて「上下限」「不整脈」「テクニカル」、「ズームイン」及び「ズームアウト」の各キーが表示され、タッチパネル入力装置60により操作することができる。図6に示された表示例では、「上下限」キーが操作された状態であり、「上下限」キーの表示色が変化しており、設定された上下限値を超えた場合にアラームを発生させる「上下限」対応のアラーム表示モードであることが示されている。
【0045】
上記図6に示す如くの表示がなされているときに、表示タイプについて「不整脈」キーが操作されると、表示制御手段26は表示制御部55を介してLCD表示装置61の画面における第2の領域12内に不整脈に関するアラーム情報を表示する。上記の表示制御手段26により表示制御部55を介してLCD表示装置61の画面における第2の領域12内に表示された不整脈に関するアラーム情報の表示例を図面代用写真で図8に示す。
【0046】
この場合には表示タイプについて「不整脈」キーの表示色が変化しており、不整脈が検出された場合にアラームを発生させる「不整脈」対応のアラーム表示モードであることが示されている。図8のような表示が行われるので、不整脈に係る監視対象項目についてどの時刻において多くアームが発生し、どの時刻で不整脈が起こらないかを一目瞭然に知ることができる。また、長時間監視することにより投薬などによる治療効果が一目でわかる。また、第3の領域13におけるモニタ状態情報と合わせて考慮することができ、次に示すテクニカルアラームについて調べるなどの対策をとることが可能となる。
【0047】
上記図6或いは図8に示す如くの表示がなされているときに、表示タイプについて「テクニカル」キーが操作されると、表示制御手段26は表示制御部55を介してLCD表示装置61の画面における第2の領域12内にテクニカルアラーム情報を表示する。上記の表示制御手段26により表示制御部55を介してLCD表示装置61の画面における第2の領域12内に表示されたテクニカルアラーム情報の表示例を図面代用写真で図9に示す。
【0048】
この場合には表示タイプについて「テクニカル」キーの表示色が変化しており、電極確認やノイズなどに関する異常が検出された場合にアラームを発生させる「テクニカル」対応のアラーム表示モードであることが示されている。この図9のような表示が行われるので、電極確認やノイズなどの監視対象項目についてどの程度の頻度でどの時刻にアラームが発生したのかを知ることができる。テクニカルアラームの発生時点のみでなく発生時点から終了時点まで表示してもよい。また、第3の領域13におけるモニタ状態情報と合わせて考慮することができ、必要な対策をとることが可能となる。なお、バイタルアラームとテクニカルアラームを同時に表示しても良い。
【0049】
以上のように、表示制御手段26は、第2の領域12に表示する内容を選択するための操作部における上記キーからの入力に応じて、2種類バイタルアラーム画面とテクニカルアラーム画面とに関する表示切り換えを行う。バイタルアラーム画面とテクニカルアラーム画面との数は、本実施例に限定されるものではなく、表示制御手段26は、少なくともバイタルアラームとテクニカルアラームとに関する表示切り換えを行う。
【0050】
キー領域16には、図10に示すように上側から「多人数アラームイベント」、「多人数上下限設定」、表示タイプについて「上下限テクニカル」「不整脈テクニカル」、「ズームイン」及び「ズームアウト」の各キーが表示され、タッチパネル入力装置60により操作することができる。
【0051】
図10に示された表示例では、「上下限テクニカル」キーが操作された状態であり、「上下限テクニカル」キーの表示色が変化しており、設定された上下限値を超えた場合にアラームを発生させる「上下限」と共に電極確認やノイズなどに関する異常が検出された場合にアラームを発生させる「テクニカル」の双方を合わせたアラーム表示モードであることが示されている。従って、アラーム情報が表示されている領域の最左側には、図6に示した「上下限」対応のアラーム表示モードにおいて表示される監視対象項目と、図9に示した「テクニカル」対応のアラーム表示モードにおいて表示される監視対象項目とが縦方向に並べられて表示されている。
【0052】
図5に示される左右の時刻バー領域Tは図10では一つにされて、時刻が表示される。一本の時刻バー領域Tの左右には、図10に示されるように左スクロールキー及び右スクロールキーが表示され、更にその外側にそれぞれ最左端へのジャンプキー及び最右端へのジャンプキーが表示される。これらのキーは、タッチパネル入力装置60により操作することができる。これらのキーの操作により、表示されているアラーム情報のスクロールまたは最左端や最右端へのジャンプを実行することが可能である。
【0053】
図10のようにアラーム情報の表示領域の中央には、縦方向に直線状に延びるカーソルが表示される。上記スクロールキーなどを用いて表示されているアラーム情報をスクロールなどさせ、カーソルが指示する時刻位置を変化させることができる。シンボルである。このように表示がなされるので、一人の患者に対応する上下限値に対するバイタルアラームとテクニカルアラームとの発生時点とその頻度が明らかとなり、患者の状態をアラーム発生の頻度などで把握でき、またセンサが適切な状態にあるかについても同時に把握することができ便利である。
【0054】
図10の表示例では、図5のタグtag1〜タグtag10が表示されている。図10において、タグtag1はトレンドのレビューを、タグtag2は文字によるリストのレビューを、タグtag3は血行動態リストのレビューを、タグtag4は不整脈リコールのレビューを、タグtag5はST(心電波形S−T間隔)のレビューを、タグtag6は長時間波形のレビューを、タグtag7はECG(心電波形)12誘導解析のレビューを、タグtag8はアラーム履歴のレビューを、タグtag9はアラームイベントのレビュー(当該図10の表示)を、タグtag10は文字によるレポートのレビューを、それぞれ表示させるためのタグであり、ここでは、タグtag9が操作された状態であり、タグtag9の表示色が変化している。タグtag9以外のレビューにジャンプする場合には、表示制御手段26はカーソルが指示する時刻位置に対応するレビューを表示する。
【0055】
図10のように表示されているときに、表示タイプについて「不整脈テクニカル」キーを操作すると、表示制御手段26は表示制御部55を介してLCD表示装置61の画面における第2の領域12及び第3の領域13内に、当該患者に対応する不整脈に関するアラーム情報とテクニカルアラーム情報を表示する。上記の表示制御手段26により表示制御部55を介してLCD表示装置61の画面における第2の領域12及び第3の領域13内に表示された一人の患者に対応する「不整脈テクニカル」アラーム情報の表示例を図面代用写真で図11に示す。
【0056】
図11に示された表示例では、「不整脈テクニカル」キーが操作された状態であり、「不整脈テクニカル」キーの表示色が変化しており、不整脈が検出された場合にアラームを発生させる「不整脈」と共に電極確認やノイズなどに関する異常が検出された場合にアラームを発生させる「テクニカル」の双方を合わせたアラーム表示モードであることが示されている。従って、アラーム情報が表示されている領域の最左側には、図8に示した「不整脈」対応のアラーム表示モードにおいて表示される監視対象項目と、図9に示した「テクニカル」対応のアラーム表示モードにおいて表示される監視対象項目とが縦方向に並べられて表示されている。
【0057】
図11の上記以外は、図10の表示例と同じである。このように表示がなされるので、一人の患者に対応する不整脈に係るバイタルアラームとテクニカルアラームとの発生時点とその頻度が明らかとなり、患者の状態をアラーム発生の頻度などで把握でき、またセンサが適切な状態にあるかについても同時に把握することができ便利である。また、バイタルアラームとテクニカルアラームとを同時に表示しているためその相関関係がわかる。なお、上述の実施例ではバイタルアラームとテクニカルアラームの発生時点のみ表示していたが、発生時点から終了時点まで棒グラフにより表示してもよい。
【0058】
図6、図8、図9、図10、図11に示した表示例における「多人数上下限設定」キーを操作すると、表示制御手段26は、セントラルモニタ2がメモリ装置65に記憶してある設定画面情報に基づき、生体毎の生体情報における監視対象項目に対応してアラーム発生条件情報を設定するための設定画面を第2の領域12及び第3の領域13に表示する。このようにして表示されたアラーム発生条件情報を設定するための設定画面の表示例を図面代用写真で図12に示す。
【0059】
図12の第2の領域12及び第3の領域13には、横方向に8個、縦方向に6個の最大で合計48個の枠が表示される。図12の例では、例えば、測定対象としないため、第2行目の第5列から第8列の枠が表示されていない。各枠に対しては、タッチパネル入力装置60から操作が可能である。縦方向は監視対象項目に対応しており、1枚の画面で6監視対象項目まで表示され、この例では2枚の画面で合計12監視対象項目について条件情報の設定が可能となっている。このように複数人の患者に対して複数の監視対象項目の設定値について同時に設定することによりスムーズに設定値を設定することが可能となっている。第2枚目の画面を表示させるためには、画面の最下欄に表示されている「パラメータ」キーを操作する。これにより表示制御手段26は、セントラルモニタ2がメモリ装置65に記憶してある設定画面情報に基づき、第2枚目の画面を表示する。
【0060】
上記の最大で合計48個の枠の表示例として、図12における第1行目の最左側の枠を図13に示す。枠内の左側の大エリア41には、当該監視対象項目の測定現在値が表示され、大エリア41の上部のエリア42には、監視対象項目(ここでは、心拍を示すHR)の表示がなされ、大エリア41の右上部エリア43Uには、上限値(当初はデフォルト値)が表示され、大エリア41の右下部エリア43Dには、下限値(当初はデフォルト値)が表示される。更に上限値および下限値を初期値から変更した値は、赤で目立たせることにより、設定値の妥当性の確認及び誤設定の低減の効果を有する。
【0061】
図12の表示例では、タグtag1〜タグtag9が表示され、図6と同様の設定が行われているので、タグtag1〜タグtag9に関する説明を省略する。図12の表示例では、タグtag1が操作された状態であり、最大で合計48個の枠の各列は、患者名と患者IDに対応付けられている。
【0062】
このように、セントラルモニタ2のメモリ装置65には、多人数の生体毎の生体情報における監視対象項目に対応してアラーム発生条件情報を設定するための設定画面情報が備えられており、少なくとも第2の領域12に表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、上記設定画面情報に基づき、生体毎の生体情報における監視対象項目に対応してアラーム発生条件情報を設定するための設定画面を第2の領域12及び第3の領域13に表示するので、多人数の監視対象項目を一覧しながら対応するアラーム発生条件情報を同時に設定することが可能であり、比較対象により誤設定を少なくすることが可能である。
【0063】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、バイタルアラーム及びテクニカルアラームを同時に表示することなど、本発明の精神を逸脱しない範囲内において、多くの設計変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明に係る生体情報表示システムの全体構成図。
【図2】本発明に係る生体情報表示システムに用いられているセントラルモニタの構成図。
【図3】本発明に係る生体情報表示システムに用いられているベッドサイドモニタの要部構成図。
【図4】本発明に係る生体情報表示システムに用いられているセントラルモニタの要部構成と機能ブロック図。
【図5】本発明に係る生体情報表示システムにおいて採用される画面構成を示す図。
【図6】本発明に係る生体情報表示システムにおいて表示される画面内容を示す代用写真の図。
【図7】本発明に係る生体情報表示システムにおいて記憶されているタグと患者名等の関係を示す図。
【図8】本発明に係る生体情報表示システムにおいて表示される画面内容を示す代用写真の図。
【図9】本発明に係る生体情報表示システムにおいて表示される画面内容を示す代用写真の図。
【図10】本発明に係る生体情報表示システムにおいて表示される画面内容を示す代用写真の図。
【図11】本発明に係る生体情報表示システムにおいて表示される画面内容を示す代用写真の図。
【図12】本発明に係る生体情報表示システムにおいて表示される画面内容を示す代用写真の図。
【図13】図12に示された所要表示枠内の拡大図。
【符号の説明】
【0065】
2 セントラルモニタ 3−1〜3−n ベッドサイドモニタ
5−1〜5−m センサ 21 バイタルアラーム情報出力手段
22 生体情報波形作成手段 23 検出出力手段
24 履歴表示データ化手段 25 モニタ状態情報作成手段
26 表示制御手段 51 CPU
52 主記憶装置 53 システムバス
54 タッチパネル制御部 55 表示制御部
56 プリンタ制御部 57 通信インタフェース
58 マウス制御部 59 メモリ制御部
60 タッチパネル入力装置 61 LCD表示装置
62 プリンタ装置 63 通信処理部
64 マウス 65 メモリ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の生体に設けられ、各生体から生体情報を取り出すためのセンサと、
この各センサにより得られる生体情報と、生体毎の生体情報における監視対象項目に対応して設定されているアラーム発生条件情報に基づきバイタルアラーム情報を出力するバイタルアラーム情報出力手段と、
前記生体毎の各センサにより得られる生体情報に基づき、生体情報波形を作成する生体情報波形作成手段と、
前記生体毎の所要センサにより得られる生体情報とセンサ状態とに基づき、測定状態の異常を示すテクニカルアラーム情報を検出出力する検出出力手段と、
前記バイタルアラーム情報出力手段による出力結果に基づき、前記生体毎に別けてバイタルアラームの発生履歴情報を表示データ化すると共に、前記検出出力手段による検出結果に基づき、前記生体毎に別けてテクニカルアラームの発生履歴情報を表示データ化する履歴表示データ化手段と、
前記検出出力手段による少なくとも現在の検出結果情報に基づき、前記生体毎に別けて現状における所要センサによる測定状態の適否を示すモニタ状態情報を作成するモニタ状態情報作成手段と、
各種情報を表示するための画面を備える表示手段と、
前記画面の第1の領域に前記生体情報波形作成手段により作成された所定数の生体に対応する生体情報波形を表示し、前記第1の領域と異なる前記画面の第2の領域に前記履歴表示データ化手段により作成された所定数の生体に対応するバイタルアラーム及び/又はテクニカルアラームを表示し、前記第1及び第2の領域と異なる前記画面の第3の領域に前記モニタ状態情報作成手段により作成された所定数の生体に対応するモニタ状態情報を表示する表示制御手段と
を具備することを特徴とする生体情報表示システム。
【請求項2】
前記表示制御手段は、表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、少なくともバイタルアラームとテクニカルアラームとに関する表示切り換えを行うことを特徴とする請求項1に記載の生体情報表示システム。
【請求項3】
複数の生体毎の生体情報における複数の監視対象項目に対応してアラーム発生条件情報を設定するための設定画面情報を備え、
前記表示制御手段は、表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、前記設定画面情報に基づき、複数の生体毎の生体情報における複数の監視対象項目に対応してアラーム発生条件情報を設定するための設定画面を前記第2の領域及び前記第3の領域に表示することを特徴とする請求項1または2に記載の生体情報表示システム。
【請求項4】
履歴表示データ化手段は、アラームの履歴情報を時系列に配列して表示データ化することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の生体情報表示システム。
【請求項5】
履歴表示データ化手段は、少なくともアラームの発生時点を示すシンボルを時系列に配列して表示データ化することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の生体情報表示システム。
【請求項6】
前記履歴表示データ化手段は、単一の生体毎に、バイタルアラームの発生履歴情報とテクニカルアラームの発生履歴情報を前記第2の領域に表示するための表示データ化を行うものであり、
前記表示制御手段は、表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、前記履歴表示データ化手段によりデータ化された所要の一生体に対応するバイタルアラームの発生履歴情報とテクニカルアラームの発生履歴情報を前記第2の領域に表示することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の生体情報表示システム。
【請求項7】
複数の生体に設けられ、各生体から生体情報を取り出すためのセンサにより得られる生体情報を送信する送信手段から情報送信を受ける受信部と、
各種情報を表示するための画面を備える表示手段と、
前記受信手段により受信される生体情報に関し、生体毎の生体情報における監視対象項目に対応して設定されているアラーム発生条件情報に基づきバイタルアラーム発生の判断を行い、バイタルアラーム情報を出力するバイタルアラーム情報出力手段と、
前記生体毎の各センサにより得られる生体情報に基づき、生体情報波形を作成する生体情報波形作成手段と、
前記生体毎の所要センサにより得られる生体情報とセンサ状態とに基づき、測定状態の異常を示すテクニカルアラーム情報を検出出力する検出出力手段と、
前記バイタルアラーム情報出力手段による出力結果に基づき、前記生体毎に別けてバイタルアラームの発生履歴情報を表示データ化すると共に、前記検出出力手段による検出結果に基づき、前記生体毎に別けてテクニカルアラームの発生履歴情報を表示データ化する履歴表示データ化手段と、
前記検出出力手段による少なくとも現在の検出結果情報に基づき、前記生体毎に別けて現状における所要センサによる測定状態の適否を示すモニタ状態情報を作成するモニタ状態情報作成手段と、
前記画面の第1の領域に前記生体情報波形作成手段により作成された所定数の生体に対応する生体情報波形を表示し、前記第1の領域と異なる前記画面の第2の領域に前記履歴表示データ化手段により作成された所定数の生体に対応するバイタルアラーム及び/又はテクニカルアラームを表示し、前記第1及び第2の領域と異なる前記画面の第3の領域に前記モニタ状態情報作成手段により作成された所定数の生体に対応するモニタ状態情報を表示する表示制御手段と
を具備することを特徴とする生体情報表示モニタ。
【請求項8】
前記表示制御手段は、表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、少なくともバイタルアラームとテクニカルアラームとに関する表示切り換えを行うことを特徴とする請求項7に記載の生体情報表示モニタ。
【請求項9】
複数の生体毎の生体情報における複数の監視対象項目に対応してアラーム発生条件情報を設定するための設定画面情報を備え、
前記表示制御手段は、表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、前記設定画面情報に基づき、複数の生体毎の生体情報における複数の監視対象項目に対応してアラーム発生条件情報を設定するための設定画面を前記第2の領域及び前記第3の領域に表示することを特徴とする請求項7または8に記載の生体情報表示モニタ。
【請求項10】
履歴表示データ化手段は、少なくともアラームの履歴情報を時系列に配列して表示データ化することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の生体情報表示モニタ。
【請求項11】
履歴表示データ化手段は、アラームの発生時点を示すシンボルを時系列に配列して表示データ化することを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の生体情報表示モニタ。
【請求項12】
前記履歴表示データ化手段は、単一の生体毎に、バイタルアラームの発生履歴情報とテクニカルアラームの発生履歴情報を前記第2の領域に表示するための表示データ化を行うものであり、
前記表示制御手段は、表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、前記履歴表示データ化手段によりデータ化された所要の一生体に対応するバイタルアラームの発生履歴情報とテクニカルアラームの発生履歴情報を前記第2の領域に表示することを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の生体情報表示モニタ。
【請求項13】
複数の生体に設けられ、各生体から生体情報を取り出すためのセンサにより得られる生体情報を送信する送信手段から情報送信を受ける受信部と、各種情報を表示するための画面を備える表示手段と、プログラムを実行するコンピュータとを備えた生体情報表示モニタにおける前記コンピュータを、
前記受信手段により受信される生体情報に関し、生体毎の生体情報における監視対象項目に対応して設定されているアラーム発生条件情報に基づきバイタルアラーム発生の判断を行い、バイタルアラーム情報を出力するバイタルアラーム情報出力手段と、
前記生体毎の各センサにより得られる生体情報に基づき、生体情報波形を作成する生体情報波形作成手段と、
前記生体毎の所要センサにより得られる生体情報とセンサ状態とに基づき、測定状態の異常を示すテクニカルアラーム情報を検出出力する検出出力手段と、
前記バイタルアラーム情報出力手段による出力結果に基づき、前記生体毎に別けてバイタルアラームの発生履歴情報を表示データ化すると共に、前記検出出力手段による検出結果に基づき、前記生体毎に別けてテクニカルアラームの発生履歴情報を表示データ化する履歴表示データ化手段と、
前記検出出力手段による少なくとも現在の検出結果情報に基づき、前記生体毎に別けて現状における所要センサによる測定状態の適否を示すモニタ状態情報を作成するモニタ状態情報作成手段と、
前記画面の第1の領域に前記生体情報波形作成手段により作成された所定数の生体に対応する生体情報波形を表示し、前記第1の領域と異なる前記画面の第2の領域に前記履歴表示データ化手段により作成された所定数の生体に対応するバイタルアラーム及び/又はテクニカルアラームを表示し、前記第1及び第2の領域と異なる前記画面の第3の領域に前記モニタ状態情報作成手段により作成された所定数の生体に対応するモニタ状態情報を表示する表示制御手段と
して機能させることを特徴とする生体情報表示モニタ用プログラム。
【請求項14】
前記表示制御手段は、表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、少なくともバイタルアラームとテクニカルアラームとに関する表示切り換えを行うことを特徴とする請求項13に記載の生体情報表示モニタ用プログラム。
【請求項15】
複数の生体毎の生体情報における複数の監視対象項目に対応してアラーム発生条件情報を設定するための設定画面情報を備えており、
前記表示制御手段は、表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、前記設定画面情報に基づき、複数の生体毎の生体情報における複数の監視対象項目に対応してアラーム発生条件情報を設定するための設定画面を前記第2の領域及び前記第3の領域に表示することを特徴とする請求項13または14に記載の生体情報表示モニタ用プログラム。
【請求項16】
履歴表示データ化手段は、少なくともアラームの履歴情報を時系列に配列して表示データ化することを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載の生体情報表示モニタ用プログラム。
【請求項17】
履歴表示データ化手段は、アラームの発生時点を示すシンボルを時系列に配列して表示データ化することを特徴とする請求項13乃至16のいずれか1項に記載の生体情報表示モニタ用プログラム。
【請求項18】
前記履歴表示データ化手段は、単一の生体毎に、バイタルアラームの発生履歴情報とテクニカルアラームの発生履歴情報を前記第2の領域に表示するための表示データ化を行うものであり、
前記表示制御手段は、表示する内容を選択するための操作部からの入力に応じて、前記履歴表示データ化手段によりデータ化された所要の一生体に対応するバイタルアラームの発生履歴情報とテクニカルアラームの発生履歴情報を前記第2の領域に表示することを特徴とする請求項13乃至17のいずれか1項に記載の生体情報表示モニタ用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図13】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−39357(P2009−39357A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−208465(P2007−208465)
【出願日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(000230962)日本光電工業株式会社 (179)
【Fターム(参考)】