説明

生体情報計測システム、計測装置、生体情報計測方法および生体情報計測プログラム

【課題】適切なタイミングで、適切なデータを送信することのできる低消費電力型の生体情報計測システムを提供する。
【解決手段】生体情報計測装置10は、生体情報を計測するセンサ100,101と、計測結果を保持する保持手段104と、現在の状況を計測する通信状況計測手段106と、通信状況に基づいて、情報端末20に送信可能なタイミングであるか否かを判断するタイミング制御手段108と、送信タイミングで保持手段103が保持する計測結果を情報端末20に送信する第1送信手段110とを有し、情報端末20は、生体情報計測装置10から計測結果を受信する第1受信手段200と、計測結果を解析する解析手段202とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの生態情報を計測する生体情報計測システム、計測装置、生体情報計測方法および生体情報計測プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、家庭用血圧計、体重脂肪計など専用端末で生体情報を計測し、その結果を健康管理に役立てる試みが行われている。しかし、これらの機器は、計測だけに特化したものがほとんどであり、他の機器との連係機能がない。このため、計測データの管理は、ユーザが自分で行う必要があった。
【0003】
計測機器の中には、パーソナルコンピュータ(PC)などデータの管理を行う機器との連係機能を有するものもある。しかし、この場合には、ユーザがその機器に専用端末を接続する必要があり、またPC上のデータ管理アプリを操作する必要があるなど、手間がかかるものとなっている。
【0004】
一方、Web等でユーザの生体情報を管理し、適切なアドバイス等を提供するサービスがある。しかし、これらは基本的に生体情報をユーザが手入力する必要がある。これは、ユーザの負担となってしまう。また、入力忘が発生する可能性もあり、利便性のよい管理を行うことができない場合もある。
【0005】
これに対し、生体情報を計測する機器と、PCや携帯端末などのデータ管理を行う機器とを連携させ、計測結果を半自動的に管理しようとする試みが考えられている。そうした例としては、複数の計測機器がレシーバーを介してPCと接続され、PCが計測データを一括管理し、さらにインターネット経由でデータサーバーと連携して健康に対するアドバイス等が提供される技術が知られている(例えば、「特許文献1」参照)。また、携帯電話と装着型センサの連携により、場所によらずデータ送信、管理を行うことのできる技術が知られている(例えば、「特許文献2」参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2004−283570号公報
【特許文献2】特開2004−147705号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の技術においては、データ送信の際には、ユーザが送信ボタンを押す必要がある。また、特許文献2の技術においては、センサから携帯電話へのデータ送信や健康管理サーバへのアップロードの際にはユーザによる操作が必要である。
【0008】
日常生活において、常時生体情報を計測、管理するサービスにおいては、極力ユーザの負担を減らす工夫がなされるべきである。ただし、ユーザの負担を軽減すべく自動的にデータをアップロードする機能は、送信する価値のないデータ(正しく計測できていない、計測時間が短い、データ自体の重要性が低いなど)までアップロードされてしまい、通信コストの浪費と、データ管理側の負荷増大につながる。
【0009】
また、センサと管理端末を常に無線通信可能な状態で維持することは、常時継続的に使用するシステムとしては、特にセンサ側の消費電力が問題となる。また、無線通信可能な位置関係に両者を置いておかなければならず、何らかの原因で通信が切断してしまった場合は、未送信データに対する配慮が必要となってくる。
【0010】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、適切なタイミングで、適切なデータを送信することのできる低消費電力型の生体情報計測システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、生体情報計測システムであって、ユーザの生体情報を計測する計測装置と、前記計測装置により計測された前記生体情報を管理する情報端末とを備えた生体情報計測システムであって、前記計測装置は、前記生体情報を計測するセンサと、前記センサによる計測結果を保持する保持手段と、現在の通信状況を計測する通信状況計測手段と、前記通信状況計測手段により計測された通信状況に基づいて、前記情報端末に送信可能なタイミングを制御するタイミング制御手段と、前記タイミング制御手段が制御する送信可能な送信タイミングで、前記保持手段が保持する前記計測結果を前記情報端末に送信する第1送信手段とを有し、前記情報端末は、前記計測装置から前記計測結果を受信する第1受信手段と、前記受信手段が受信した前記計測結果を解析する解析手段とを有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の他の形態は、ユーザの生体情報を計測する計測装置であって、ユーザの生体情報を計測する計測装置であって、前記生体情報を計測するセンサと、前記センサによる計測結果を保持する保持手段と、現在の通信状況を計測する通信状況計測手段と、前記通信状況計測手段により計測された通信状況に基づいて、前記情報端末に送信可能なタイミングを制御するタイミング制御手段と、前記タイミング制御手段が制御する送信可能な送信タイミングで、前記保持手段が保持する前記計測結果を前記情報端末に送信する第1送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の他の形態は、ユーザの生体情報を計測する計測装置と、前記計測装置により計測された前記生体情報を管理する情報端末とを備えた生体情報計測システムにおける生体情報計測方法であって、前記計測装置のセンサが、前記生体情報を計測する計測ステップと、前記計測装置が、現在の通信状況を計測する通信状況計測ステップと、前記計測装置が、前記通信状況計測ステップにおいて計測された通信状況に基づいて、前記情報端末に送信可能なタイミングを制御するタイミング制御ステップと、前記計測装置が、前記タイミング制御ステップで制御する送信可能な送信タイミングで、前記センサによる計測結果を保持する保持手段が保持する前記計測結果を前記情報端末に送信する第1送信ステップと、前記情報端末が、前記計測装置から前記計測結果を受信する第1受信ステップと、前記情報端末が、前記受信ステップにおいて受信した前記計測結果を解析する解析ステップとを有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の他の形態は、ユーザの生体情報を計測する生体情報計測処理をコンピュータに実行させる生体情報計測プログラムであって、現在の通信状況を計測する通信状況計測ステップと、前記通信状況計測ステップにおいて計測された通信状況に基づいて、前記情報端末に送信可能なタイミングを制御するタイミング制御ステップと、前記タイミング制御ステップで制御する送信可能な送信タイミングで、センサによる計測結果を保持する保持手段が保持する前記計測結果を前記情報端末に送信する第1送信ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明にかかる生体情報計測システムによれば、前記計測装置のセンサが、前記生体情報を計測し、保持手段が、前記センサによる計測結果を保持し、通信状況計測手段が、現在の通信状況を計測し、タイミング制御手段が、前記通信状況計測手段により計測された通信状況に基づいて、前記情報端末に送信可能なタイミングを制御し、第1送信手段が、前記タイミング制御手段が制御する送信可能な送信タイミングで、前記保持手段が保持する前記計測結果を前記情報端末に送信し、情報端末の第1受信手段が、前記計測装置から前記計測結果を受信し、解析手段が、前記受信手段が受信した前記計測結果を解析するので、適切なタイミングで、適切なデータを送信することのできる低消費電力型の生体情報計測システムを実現することができるという効果を奏する。
【0016】
また、本発明の他の形態にかかる計測装置によれば、計測装置のセンサが、前記生体情報を計測し、保持手段が、前記センサによる計測結果を保持し、通信状況計測手段が、現在の通信状況を計測し、タイミング制御手段が、前記通信状況計測手段により計測された通信状況に基づいて、前記情報端末に送信可能なタイミングを制御し、第1送信手段が、前記タイミング制御手段が制御する送信可能な送信タイミングで、前記保持手段が保持する前記計測結果を前記情報端末に送信するので、適切なタイミングで、適切なデータを送信することができ、消費電力を低減することができるという効果を奏する。
【0017】
また、本発明の他の形態にかかる生体情報計測方法によれば、計測ステップにおいて、前記計測装置のセンサが、前記生体情報を計測し、通信状況計測ステップにおいて、前記計測装置が、現在の通信状況を計測し、タイミング制御ステップにおいて、前記計測装置が、前記通信状況計測ステップにおいて計測された通信状況に基づいて、前記情報端末に送信可能なタイミングを制御し、第1送信ステップにおいて、前記計測装置が、前記タイミング制御ステップにおいて制御する送信可能な送信タイミングで、前記センサによる計測結果を保持する保持手段が保持する前記計測結果を前記情報端末に送信し、第1受信ステップにおいて、前記情報端末が、前記計測装置から前記計測結果を受信し、解析ステップにおいて、前記情報端末が、前記受信ステップにおいて受信した前記計測結果を解析するので、適切なタイミングで、適切なデータを送信することができ、消費電力を低減することができるという効果を奏する。
【0018】
また、本発明の他の形態にかかる生体情報計測プログラムによれば、通信状況計測ステップにおいて、現在の通信状況を計測し、タイミング制御ステップにおいて、前記通信状況計測ステップにおいて計測された通信状況に基づいて、前記情報端末に送信可能なタイミングを制御し、第1送信ステップにおいて、前記タイミング制御ステップで制御する送信可能な送信タイミングで、センサによる計測結果を保持する保持手段が保持する前記計測結果を前記情報端末に送信するので、適切なタイミングで、適切なデータを送信することができ、消費電力を低減することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明にかかる生体情報計測システム、計測装置、生体情報計測方法および生体情報計測プログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる生体情報計測システム1の全体構成を示すブロック図である。生体情報計測システム1は、生体情報計測装置10と、情報端末20とを備えている。生体情報計測装置10は、脈波センサ100と、加速度センサ101と、ユーザ状況認識部102と、メモリ104と、通信状況計測部106と、送信タイミング判定部108と、通信部110と、制御部112とを有している。
【0021】
脈波センサ100および加速度センサ101は、ユーザの生体情報を計測する。脈波センサ100は、生体情報として脈波を計測する。加速度センサ101は、生体情報としてxyzの3軸方向それぞれの加速度を計測する。なお、生体情報の利用目的によっては、いずれか一方のデータのみが必要な場合がある。この場合には、必要なデータの計測のみを行えばよい。例えば、レム睡眠かノンレム睡眠かなどの睡眠状態を判定することが目的である場合には、加速度データは必要ない。そこで、加速度は計測しなくてもよい。
【0022】
センサの種類および数は、実施の形態に限定されるものではなく、ユーザの生体から得られる情報を検出するものであればよい。
【0023】
ユーザ状況認識部102は、脈波センサ100および加速度センサ101により計測された生体情報に基づいて、ユーザ状況を認識する。本実施の形態においては、ユーザ状況データとして、脈波間隔データおよび運動量データを得る。脈波間隔データとは、ユーザの交感神経および副交感神経など自律神経の状態の指標となる値である。この値に基づいて、リラックス度や、睡眠時のレム睡眠、ノンレム睡眠などの睡眠状態などを判定することができる。脈波間隔データは、脈波センサ100により得られた脈波に基づいて算出される。
【0024】
また運動量データは、加速度センサ101により得られた加速度データに基づいて算出される。より具体的には、異なるタイミングで検出された2つの加速度データの差分を運動量データとして算出する。
【0025】
メモリ104は、ユーザ状況認識部102により得られたユーザ状況データを対応する計測時刻に対応付けて格納する。なお、メモリ104に格納されているデータは、情報端末20に送信された後、後述の制御部112によりメモリ104から削除される。
【0026】
本実施の形態においては、ユーザ状況データが得られれば生体情報は不要であるため、メモリ104は、ユーザ状況データのみを格納したが、生体情報も必要な場合には、メモリ104は、さらに脈波センサ100および加速度センサ101により計測された生体情報を計測時刻に対応付けて格納してもよい。
【0027】
通信状況計測部106は、現在の通信状況を計測する。具体的には、通信状況として、前回情報端末20と通信を行った時点からの経過時間や、例えば、GPSセンサや電波強度を測るセンサ等(図示しない)の情報から現在の生体情報計測装置10の位置や、情報端末20と通信可能な状況であるか否かといった通信状況を計測する。
【0028】
送信タイミング判定部108は、通信状況計測部106により認識された通信状況に応じて、情報端末20との通信タイミングを判定する。通信部110は、情報端末20とのデータ送信を行う。制御部112は、各機能全体の制御を行う。
【0029】
情報端末20は、具体的には、携帯電話である。他の例としては、情報端末20は、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯型ゲーム機、または専用端末などであってもよい。このように、情報端末20は、生体情報計測装置10との通信を行う通信機能、ユーザに情報提供を行う表示部、ユーザが操作できる操作部が搭載されている携帯可能な大きさの計算機能を持った機器であればよく、実施の形態に限定されるものではない。また、生体情報計測装置10と情報端末20とは、無線通信を行う。例えば、Bluetoothによる通信を行う。
【0030】
情報端末20は、通信部200と、詳細解析部202と、データ蓄積部204と、操作表示部206と、通話部208と、制御部210とを有している。通信部200は、生体情報計測装置10と通信を行う。
【0031】
詳細解析部202は、生体情報計測装置10から受信したデータに基づいて、さらに詳細な解析を行う。詳細解析部202の処理は、生体情報計測装置10のユーザ状況認識部102に比べて演算量の多い処理である。
【0032】
例えば脈波間隔データに対しては、データの一定範囲(例えば一分間)に対してFFT処理を施す。これにより、0.1Hz付近の成分であるLF(交感神経指標)と0.3Hz付近の成分であるHF(副交感神経指標)を算出する。これらの指標に基づいて、自律神経の状態を解析する。さらにこの自律神経状態と加速度データから得られた運動量とを組み合わせるなどして、睡眠の状態を推定する。
【0033】
データ蓄積部204は、生体情報計測装置10から取得したユーザ状況データと、詳細解析部202により得られた詳細状況データとを蓄積する。なお、ユーザ状況データ自体は必要なく、ユーザ状況データに基づいて得られた詳細状況データのみが必要である場合には、ユーザ状況データは蓄積しなくてもよい。このように、ユーザ状況データおよび詳細状況データのうち一方のみを蓄積することとしてもよい。操作表示部206は、ユーザからの操作指示を受け付け、操作指示に応じて計測結果を表示する。通話部208は、電話としての処理を行う。
【0034】
図2は、ユーザ状況データのデータフォーマットを示す図である。このように、各ユーザ状況データは、ユーザ状況データに対応する生体情報が計測されたデータ時刻に対応付けられている。
【0035】
図3は、生体情報計測装置10の外観構成を示す図である。生体情報計測装置10は、腕時計型の装置である。ユーザの身体に装着し、生体情報を計測することができる。なお、生体情報計測装置10は、ユーザの身体に装着できる形状のものであればよく、実施の形態に限定されるものではない。
【0036】
図4は、生体情報計測装置10の処理を示すフローチャートである。まず、ユーザが生体情報計測装置10の電源を入れると、脈波センサ100および加速度センサ101による生体情報の計測を開始し(ステップS100)、所定のサンプリング周期で計測を続ける(ステップS102)。このように、電源が投入されると自動的に計測を開始する。また、他の例としては、計測開始ボタンが設けられており、このボタンが押下されると計測を開始することとしてもよい。
【0037】
次に、脈波センサ100および加速度センサ101により得られた計測情報に基づいて、ユーザ状況を認識する(ステップS104)。これにより、脈波間隔データや運動量データをユーザ状況データとして得る。
【0038】
このように、生体情報計測装置10においては比較的単純な処理のみを行い、計算コストを要する処理は情報端末20において行うこととする。これにより、生体情報計測装置10の消費電力を削減することができる。なお、消費電力を削減する必要がない場合には、生体情報計測装置10において、より計算コストを必要とする処理を行うこととしてもよい。
【0039】
次に、ユーザ状況認識部102により得られたユーザ状況データをメモリ104に格納する(ステップS106)。次に、通信状況計測部106は、通信状況を認識し(ステップS108)、送信タイミング判定部108は、通信状況に基づいて、メモリ104に格納されている情報を情報端末20に送信するタイミングか否かを判定する(ステップS110)。
【0040】
データ送信のタイミングであると判定された場合には(ステップS112,Yes)、情報端末20との接続を確立し、メモリ104に格納されているデータを情報端末20に送信する(ステップS114)。ここでは、図2に示すデータをシーケンシャルに送信する。なお、順番は問わない。
【0041】
後述するがメモリ104には以前送信できなかったデータも格納されている。ステップS114においては、以前送信できなかったデータも含め、メモリ104に格納されているデータすべてを情報端末20に送信する。これにより、確実に情報端末20にデータを送信することができる。
【0042】
データの送信が終了すると生体情報計測装置10と情報端末20の接続を切断する。また、送信が完了したデータは、メモリ104から削除する。計測終了の指示があると(ステップS116,Yes)、生体情報計測装置10の処理が完了する。計測終了の指示がない場合には(ステップS116,No)、再びステップS102に戻り、脈波センサ100および加速度センサ101による生体情報の計測が行われる。
【0043】
なお、計測終了指示は、例えば生体情報計測装置10の電源がオフされたときに出されるものとする。また、他の例としては、生体情報計測装置10に計測終了ボタンが設けられており、このボタンが押下されると計測終了指示が出されることとしてもよい。
【0044】
ステップS110において、データ送信のタイミングでないと判定され(ステップS112,No)、さらに計測終了の指示があり(ステップS120,Yes)、かつ送信する必要のあるデータがメモリ104に格納されている場合には(ステップS122,Yes)、ステップS110における処理と同様に、データ送信のタイミングか否かを判定し、データ送信のタイミングであることを確認し、データ送信を行った後に(ステップS124)、生体情報計測装置10の処理が完了する。
【0045】
情報端末20との通信不可能な状態の場合には、メモリ104が不揮発性メモリであればデータはそのまま保持し、再度電源が投入された時にデータ送信を行う。また、メモリ104が揮発性メモリである場合には、データは破棄する。
【0046】
図5は、図4を参照しつつ説明した送信タイミング判定処理(ステップS110)における詳細な処理を示すフローチャートである。送信タイミング判定部108は、データ計測の開始(ステップS100)から予め定められた一定期間経過したか否かを確認する。一定期間としては、例えば一分間と設定する。また、既に送信を開始している場合には、直前の送信から一定期間経過したかどうかをチェックする。データ計測開始からの一定期間と直前の送信からの一定期間の長さは、同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0047】
計測開始または直前の送信から一定期間が経過している場合には(ステップS140,Yes)、ステップS142へ進む。一方、一定期間が経過していない場合には(ステップS140,No)、データ送信タイミングではないと判断する(ステップS144)。
【0048】
次に、生体情報計測装置10が情報端末20と通信可能な位置にいるか否かを判定する。具体的には、前回通信可能であった場合であって、かつその後加速度データに生体情報計測装置10が移動したと考えられる変化がなかった場合は、生体情報計測装置10は、現在も通信可能な位置にあるものと考えられる。したがって、通信可能と判断する。例えば、加速度データの閾値を設定しておき、この閾値以上の加速度データが得られない場合に、生体情報計測装置10が移動したと考えられる変化がなかったと判断する。
【0049】
前回通信不可能であり、かつその後加速度データに生体情報計測装置10が移動したと考えられる変化がなかった場合は、生体情報計測装置10は、現在も通信不可能な位置にあるものと考えられる。したがって、通信不可能と判断する。
【0050】
データ計測の開始後初めて本ステップの処理を行う場合には、通信可能な位置であるか否かを判断できない。そこで、この場合には不明と判定する。また、前回の通信の可否に関わらず、前回の通信の後に加速度データに生体情報計測装置10が移動したと考えられる変化があった場合には、現在の位置関係が通信可能なものか判断できない。そこで、この場合にも不明と判断する。
【0051】
以上のルールにしたがい、通信が可能な位置にいると判定された場合には(ステップS142,Yes)、データ送信タイミングであると判断する(ステップS146)。
【0052】
接続可能な位置にいるか不明と判定された場合には(ステップS142,不明)、通信部110は、情報端末20との接続を試みる(ステップS148)。接続が確立された場合には(ステップS150,Yes)、データ送信タイミングであると判断する(ステップS146)。
【0053】
接続が確立されなかった場合には(ステップS150,No)、メモリ104に送信すべきデータを蓄積するだけの容量の空きがあるか否かをチェックする。メモリ104に空きがない場合には(ステップS152,No)、警告を行う(ステップS154)。警告としては、LEDの点灯や、警告音などがある。これにより、ユーザに対して、通信状態の確保を促すことができる。そして、データ送信タイミングではないと判断する(ステップS144)。
【0054】
一方、メモリに空きがある場合には(ステップS152,Yes)、警告を行わずに、データ送信タイミングではないと判断する(ステップS144)。
【0055】
ステップS142において、通信可能な位置にいないと判断された場合には(ステップS142,No)、データ送信タイミングではないと判定し、メモリ容量を確認する(ステップS152,S154,S144)。以上で、ステップS110における処理が完了する。
【0056】
図6は、情報端末20の処理を示すフローチャートである。情報端末20においては、まずデータ受信、データの閲覧および管理を行うアプリケーションを起動する(ステップS200)。なお、情報端末20が専用端末の場合にはこの処理は不要である。アプリケーションの起動後は、アプリケーションはデータ受信待ちの状態となる(ステップS202)。すなわち、生体情報計測装置10からいつ接続要求が来ても対応できる状態で待機する。
【0057】
データ受信待ち状態において、データを受信した場合には(ステップS204,No、ステップS206,Yes)、詳細解析部202は、受信したデータに基づいて、さらに詳細な解析を行う(ステップS208)。次に、詳細解析部202による解析により得られた詳細状況データおよびユーザ状況のデータをデータ蓄積部204に蓄積する(ステップS210)。そして、この時点での解析結果を操作表示部206に表示し(ステップS212)、ステップS202に戻る。以上の処理を、ユーザから終了の入力があるまで繰り返し(ステップS204,Yes)、ユーザからの終了の入力により処理が完了する。
【0058】
以上のように、生体情報計測装置10と情報端末20とが通信可能な位置にあることを確認した上で、データ送信を行い、通信可能な位置にないと判断した場合には、後にデータ送信を行うこととしたので、確実なデータ送信を行うことができる。また、常に通信可能な状態に保つ必要がなくなるため、通信の低消費電力化を図ることができる。また、ユーザからの指示を要さず、一定期間経過する度に自動的にデータ送信を行うことができる。
【0059】
図7は、実施の形態1にかかる生体情報計測装置10の主なハードウェア構成を示す図である。生体情報計測装置10は、ハードウェア構成として、生体情報計測装置10における生体情報計測処理を実行する生体情報計測プログラムなどが格納されているROM52と、ROM52内のプログラムに従って生体情報計測装置10の各部を制御するCPU51と、生体情報計測装置10の制御に必要な種々のデータを記憶するRAM53と、ネットワークに接続して通信を行う通信I/F57と、各部を接続するバス62とを備えている。
【0060】
先に述べた生体情報計測装置10における生体情報計測プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0061】
この場合には、生体情報計測プログラムは、生体情報計測装置10において上記記録媒体から読み出して実行することにより主記憶装置上にロードされ、上記ソフトウェア構成で説明した各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0062】
また、本実施の形態の生体情報計測プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。なお、情報端末20のハードウェア構成は、生体情報計測装置10のハードウェア構成と同様である。
【0063】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができる。
【0064】
(実施の形態2)
図8は、実施の形態2にかかる生体情報計測システム1の全体構成を示すブロック図である。実施の形態2にかかる生体情報計測システム1においては、生体情報計測装置10は所定のタイミングにおいて生体情報を情報端末20に送信する。
【0065】
送信データ量を削減するためには、情報端末20において必要なユーザ状況データのみを送信し、ユーザ状況データの元となる生体情報は送信しないことが望ましい。しかし、サービス提供者などデータを解析する立場の者や、生体情報計測システム1の管理者は、例えば、生データを継続的に収集・調査しながら、状況認識精度の向上の目的で、生体情報を取得したい場合がある。例えば信号のS/N比が悪い場合や、睡眠中のデータにおいて寝返りが多く信号が乱れている場合などである。
【0066】
このような管理目的での使用を可能とすべく、継続的に生体情報を送信することが考えられる。しかし、この場合送信データ量が増加し、生体情報計測装置10の消費電力が増大してしまう。そこで、本実施の形態においては、ユーザ状況データに加えて、計測されたすべての生体情報のうち、例えばS/N比が悪いなど所定の条件に合致した部分の生体情報を情報端末20に送信する。
【0067】
実施の形態2にかかる生体情報計測システム1における生体情報計測装置10は、実施の形態1にかかる生体情報計測システム1の機能構成に加えて送信条件保持部120と、送信制御部122とを有している。送信条件保持部120には、予め設定された送信条件が保持されている。ここで、送信条件とは、ユーザ状況データに加えて生体情報を送信する条件である。すなわち、送信条件に合致した場合に、ユーザ状況データに加えて生体情報を送信する。送信条件としては、具体的には、「脈波波形の振幅が振幅規定値以下の部分」、「運動量が運動量規定値以上の部分」などがある。なお、振幅規定値および運動量規定値としては、具体的な値が示されている。振幅規定値および運動規定値としては、任意の値を設定できる。
【0068】
送信条件は、ユーザによらず同一であってもよく、また他の例としては、ユーザごとに異なる条件が設定されていてもよい。また、ユーザからの操作により設定可能としてもよい。
【0069】
送信制御部122は、送信条件に合致するか否かを監視する。具体的には、脈波センサ100により得られた脈波振幅および加速度センサ101により得られた運動量を監視する。そして、送信条件に合致すると、合致した部分については、ユーザ状況データだけでなく対応する生体情報を情報端末20に送信するよう通信部110に指示する。このように、送信制御部122は、情報端末20に送信すべきデータを決定する。
【0070】
なお、本実施の形態にかかる送信制御部122は、生体情報を送信するか否かを判断したが、他の例としては、さらにユーザ状況データを送信するか否かを判断してもよい。
【0071】
図9は、生体情報のデータフォーマットを示す図である。このように、各生体情報は、生体情報が計測されたデータ時刻に対応付けられている。
【0072】
図10は、実施の形態2にかかる生体情報計測装置10の処理を示すフローチャートである。実施の形態2にかかる生体情報計測装置10においては、データ送信のタイミングであると判断されると(ステップS112,Yes)、次に、送信制御部122は、送信条件保持部120に保持される送信条件に合致するか否かを判断する。送信条件に合致する場合には(ステップS130,Yes)、ユーザ状況データに加えて生体情報を送信すべきデータと決定する(ステップS132)。
【0073】
一方、送信条件に合致しない場合には(ステップS130,No)、ユーザ状況データのみを送信すべきデータと決定する(ステップS134)。そして、通信部110は、送信制御部122により送信すべきデータと決定されたデータを情報端末20に送信する(ステップS114)。
【0074】
また、データ送信処理(ステップS124)の直前においても、同様に、送信制御部122は、送信条件に合致するか否かに基づいて、送信すべきデータを決定する。そして、データ送信処理(ステップS124)においては、送信制御部122により送信すべきデータと決定されたデータを情報端末20に送信する。
【0075】
なお、実施の形態2にかかる生体情報計測システム1のこれ以外の構成および処理は、実施の形態1にかかる生体情報計測システム1の構成および処理と同様である。
【0076】
図11は、実施の形態2の第1の変更例にかかる生体情報計測システム1の全体構成を示すブロック図である。変更例にかかる生体情報計測システム1の情報端末20は、送信条件を保持する送信条件保持部211を有している。これ以外の機能構成は、実施の形態2にかかる生体情報計測システム1の機能構成と同様である。
【0077】
生体情報計測システム1のサービスの提供者が、情報端末20の送信条件保持部211に予め送信条件を設定しておく。そして、情報端末20の通信部200は、送信条件保持部211が保持している送信条件を生体情報計測装置10に送信する。生体情報計測装置10の送信条件保持部120は、情報端末20から受信した送信条件を保持する。
【0078】
さらに、サービス提供者等が所望の送信条件を生体情報計測装置10に設定することとしてもよい。生体情報計測装置10が情報端末20に比べて小型の設計の場合には、生体情報計測装置10に多様な機能を搭載しても操作性が悪く、操作者の負担が大きくなってしまう。情報端末20において設定可能とすることにより、操作者の負担を軽減することができる。この場合には、ユーザからの指示により送信条件が変更されたときに、情報端末20から生体情報計測装置10に変更後の送信条件が送信される。これにより、送信条件が変更された場合には、自動的に変更後の送信条件を反映した処理を行うことができる。
【0079】
図12は、実施の形態2の第2の変更例にかかる生体情報計測システム1の全体構成を示すブロック図である。変更例にかかる生体情報計測システム1は、管理サーバ30をさらに備えている。そして、生体情報計測システム1のサービス提供者が、管理サーバ30に予め送信条件を設定しておく。
【0080】
管理サーバ30は、情報送信等を管理するWebサーバ300と、提供すべき情報を保持するデータベース(DB)302と、送信条件を保持する送信条件保持部304とを備えている。送信条件保持部304に設定されている送信条件は、インターネットを介して情報端末20のインターネット通信部212に送信される。情報端末20においては、第1の変更例と同様に、通信部200がインターネット通信部212を介して受信した送信条件を生体情報計測装置10に送信する。さらに、サービス提供者が、送信条件保持部304の送信条件を変更することができることとしてもよい。
【0081】
さらに、管理サーバ30は、ユーザを識別するユーザIDと送信条件とを対応付けて保持してもよい。これにより、ユーザごとに個別の送信条件を設定することができる。
【0082】
(実施の形態3)
図13は、実施の形態3にかかる生体情報計測システム1の全体構成を示すブロック図である。実施の形態3にかかる生体情報計測システム1は、生体情報計測装置10と情報端末20とに加えて管理サーバ30をさらに備える。情報端末20は、詳細解析の結果のうちサービス提供者が希望するデータのみを管理サーバ30にアップロードする。
【0083】
実施の形態3にかかる生体情報計測システム1は、実施の形態2の第2の変更例にかかる生体情報計測システム1とほぼ同様であるが、情報端末20は、重要度テーブル保持部220と、重要度判定部222とをさらに有している。また、管理サーバ30は、データアップ要求送信部310と、データ蓄積部312と、詳細解析部314とをさらに有している。
【0084】
データアップ要求送信部310は、データアップ要求を情報端末20に送信する。データアップ要求とは、情報端末20が保持するデータを管理サーバ30にアップロードすることを要求する情報である。データアップ要求には、取得したいデータの計測期間と、重要度が含まれている。なお、重要度は、取得したいデータを特定するための情報である。データアップ要求は、例えば「20060101−20060107,重要度大」と記述される。これは、2006年1月1日から2006年1月7日までに計測されたデータのうち重要度大に対応するデータのアップロードを要求するものである。
【0085】
データ蓄積部312は、データアップ要求送信部310によるデータアップ要求に対する返答として受信したデータを蓄積する。受信するデータは、生体情報や詳細解析データである。
【0086】
詳細解析部314は、生体情報や詳細解析データの解析を行う。詳細解析部314による解析は、情報端末20の詳細解析部202における解析に比べて演算量の多い解析であることが望ましい。このように、管理サーバ30において比較的演算量の多い解析を行うことにより、生体情報計測装置10や情報端末20における処理量を低減することができる。
【0087】
重要度テーブル保持部220は、重要度テーブルを保持している。重要度テーブルにおいて、各種条件と、対応する重要度とが対応付けられている。図14は、重要度テーブル保持部220が保持する重要度テーブルのデータ構成を示す図である。条件・状況と、重要度とが対応付けられている。さらに、各重要度において送信されるデータが対応付けられている。例えば、重要度小は、詳細解析データのみを送信することを示すものである。重要度大は、生体情報および詳細解析データの2つのデータを送信することを示すものである。
【0088】
なお、他の例としては、重要度大においては、生体情報のみを送信されるデータとしてもよい。また、他の例としては、重要度を大小の2つ以上に設定してもよい。このように、重要度と各重要度に応じて送信すべきデータの数および種類は実施の形態に限定されるものではない。
【0089】
図14に示す例においては、例えば、詳細解析として睡眠判定を行い、睡眠状態がユーザの平均的な睡眠状態との相関が0.5以下と低い場合、すなわち類似度が低い場合には、重要度大と設定されている。これは、詳細解析データだけでなく生体情報に基づいた、さらなる解析が必要であるためである。
【0090】
また、寝床に入ってから実際に睡眠状態に入るまでの時間である入眠潜時が通常の3倍以上である場合には、詳細解析の結果により評価すれば十分であり、生体情報は不要であるので重要度小と設定されている。なお、入眠潜時は、計測開始を寝床に入った時刻として計測される。
【0091】
中途覚醒があった場合や、睡眠効率が50%以下の場合は、重要度大と設定されている。ここで、睡眠効率とは、寝床に入ってから寝床からでるまでの時間に対する睡眠中の時間の割合である。計測開始から計測終了までの時間に対する睡眠中の時間として計測される。
【0092】
また、ノンレム睡眠のときに起床した場合、全睡眠に対する深睡眠の時間が5割以上である場合は、いずれも重要度小と設定されている。
【0093】
重要度は、例えば他のデータとの類似性の低いデータほど大きくなるように設定するのが望ましい。また、重要度は、サービス提供者の要求の高いデータほど高くなるように設定するのが望ましい。各条件および重要度は、サーバ管理者などがデータを得る目的に応じて設定すればよい。
【0094】
なお、重要度テーブルは、情報端末20においてサービス提供者等により設定可能であってもよい。また、他の例としては、管理サーバ30においてサービス提供者等により設定可能であってもよい。情報端末20は、管理サーバ30から設定された重要度テーブルを受信し、重要度テーブル保持部220にこの重要度テーブルが保持される。
【0095】
重要度判定部222は、重要度テーブル保持部220を参照し、データ蓄積部204に保持されているデータの重要度を判定する。そして、インターネット通信部212は、管理サーバ30からデータアップ要求を受信すると、データアップ要求に記述されている期間および重要度に合致するデータを管理サーバ30に送信する。
【0096】
データのアップロードをユーザ等の自主性に任せた場合には、十分なデータ、希望するデータを得るのが困難であるが、このように、重要度を設定しておくことにより、サーバ側は重要度を指定するだけで欲しいデータのみを情報端末20からアップロードすることができる。さらに、アップロードの対象を必要最小限に抑えることができるので、通信コストを最小限に抑えることができる。
【0097】
なお、実施の形態3にかかる生体情報計測システム1のこれ以外の構成および処理は、他の実施の形態にかかる生体情報計測システム1の構成および処理と同様である。また、管理サーバ30のハードウェア構成は、実施の形態1において図7を参照しつつ説明した生体情報計測装置10のハードウェア構成と同様である。
【0098】
実施の形態3の第1の変更例としては、データアップ要求を定期的に送信するよう設定してもよい。これにより、定期的に希望するデータをアップロードすることができる。
【0099】
また、第2の変更例としては、管理サーバ30が複数の情報端末20からデータを受信する場合には、管理サーバ30と通信を行うすべての情報端末20に対して同一のデータアップ要求を送信してもよく、異なるデータアップ要求を送信してもよい。
【0100】
(実施の形態4)
図15は、実施の形態4にかかる生体情報計測システム1の全体構成を示すブロック図である。実施の形態4にかかる生体情報計測システム1は、実施の形態3にかかる生体情報計測システム1とほぼ同様である。ただし、実施の形態3にかかる情報端末20は、携帯端末のほか、PDAなどであってもよかったが、実施の形態4にかかる情報端末20は、携帯電話など通話機能を有する端末である。また、実施の形態4にかかる情報端末20は、実施の形態3にかかる情報端末20の機能構成に加えて、通話通知部230と、通信制御部232とをさらに有している。
【0101】
通話通知部230は、通話部208に着信があった場合に、生体情報計測装置10に着信があった旨を通知することを通信部200に指示する。通信制御部232は、通話時に生体情報計測装置10との通信を切断する。また、通話終了時に生体情報計測装置10との通信を再接続する。
【0102】
情報端末20が携帯電話である場合、基本的に、着信時および通話時には電話機能以外の機能はサスペンドされてしまう。そこで、上記の機能構成により、計測中に着信があった場合は処理動作の切り替えを行う。
【0103】
図16は、実施の形態4にかかる情報端末20における着信処理を示すフローチャートである。実施の形態1において図6を参照しつつ説明した処理、すなわち通常処理を行っている最中に(ステップS220)、着信があると(ステップS222,Yes)、通話通知部230の指示により通信部200は、着信通知を生体情報計測装置10へ送信する(ステップS224)。そして、着信が終了すると(ステップS226,Yes)、通話通知部230の指示により、通信部200は、着信終了通知を生体情報計測装置10へ送信する(ステップS228)。以上で、着信処理が完了する。
【0104】
図17は、実施の形態4にかかる生体情報計測装置10による送信タイミング判断処理(ステップS110)における詳細な処理を示すフローチャートである。実施の形態4にかかる生体情報計測装置10は、通信部110が着信通知を受信してから着信終了通知を受信するまでの間は、着信中であると認識する。そして、着信中である場合には(ステップS160,Yes)、ステップS152へ進み、データ送信タイミングではないと判断する。そして、メモリ104にデータを蓄積する。すなわち、ロガーモードで動作する。
【0105】
なお、着信終了通知を受信した後は、着信中でないと認識し(ステップS160,No)、ステップS142へ進む。すなわち、ロガーモードから通常モードに戻る。
【0106】
以上のように、実施の形態4にかかる生体情報計測システム1によれば、情報端末20が通話中であり、生体情報計測装置10から情報端末20へデータ送信を行えない場合には、送信すべきデータをメモリ104に蓄積しておく。そして、メモリ104に蓄積されたデータは、通話終了後に情報端末20に送信される。このように、適切なタイミングで確実にデータ送信を行うことができる。
【0107】
なお、実施の形態4の生体情報計測システム1のこれ以外の構成および動作は、実施の形態3にかかる生体情報計測システム1の構成および処理と同様である。
【0108】
図18は、実施の形態4の第1の変更例にかかる生体情報計測システム1の情報端末20における着信処理を示すフローチャートである。実施の形態4にかかる着信処理は、例えばBlue toothなど着信時に通信が切断される場合に適用されるものであるが、着信時に通信が切断されないような方法を用いる場合には、本例にかかる着信処理を行う。
【0109】
すなわち、着信があった場合には(ステップS222,Yes)、生体情報計測装置10との通信を切断し(ステップS230)、ステップS226へ進む。また、通話が終了した場合には(ステップS226,Yes)、生体情報計測装置10と再接続し(ステップS232)、ステップS228へ進む。なお、着信通知および通話終了通知の送信は行わなくてもよい。
【0110】
(実施の形態5)
図19は、実施の形態5にかかる生体情報計測システム1の全体構成を示すブロック図である。実施の形態5にかかる生体情報計測システム1においては、さらにユーザの覚醒時と睡眠時において、情報端末20の着信モードを変更する。実施の形態5にかかる生体情報計測システム1は、実施の形態4にかかる情報端末20の機能構成に加えて、着信動作制御部240をさらに有している。
【0111】
着信動作制御部240は、詳細解析部202によりユーザの入眠を検出した場合には、着信モードをバイブレータなどのマナーモードに設定する。また、起床時には、マナーモードを解除する。すなわち、着信音を発する通常モードに設定する。このように、ユーザの状態に応じて、自動的に着信動作を切り替えることができるので、ユーザは、着信モードの設定を行う必要がない。さらに、着信動作制御部240は、ユーザの覚醒/睡眠に応じて、着信モードを切り替える。
【0112】
図20は、着信動作制御部240が有する着信モード決定テーブルのデータ構成を示す図である。着信モードを切り替える条件と、対象となる通話相手とを対応付けて保持している。着信動作制御部240は、この着信モード決定テーブルにしたがい、着信動作を決定する。例えば、レベル1は、対象となる通話相手からの着信である場合には、必ずマナーモードを解除するという条件である。レベル2は、対象となる通話相手からの着信である場合には、ユーザが浅いノンレム睡眠の状態である場合にはマナーモードを解除するという条件である。この場合、レム睡眠の状態でもマナーモードを解除する。深いノンレム睡眠の状態である場合には、マナーモードの解除は行わない。レベル3は、レム睡眠の状態にある場合にマナーモードを解除するという条件である。
【0113】
緊急連絡をしてくる可能性のある相手は、レベル1に登録しておく。これにより、レベル1の通話相手からの着信の場合には、睡眠状態に関わらずマナーモードを解除し、必ず電話に出ることができる。また、友人等からの着信など緊急度が低いことが想定される場合には、レベル3に設定しておくことにより、留守番電話等により対応することができる。このように、情報端末20におけるユーザの睡眠状態の判定結果に応じて着信動作を制御することができる。
【0114】
なお、実施の形態5の生体情報計測システム1のこれ以外の構成および動作は、実施の形態4にかかる生体情報計測システム1の構成および動作と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】実施の形態1にかかる生体情報計測システム1の全体構成を示すブロック図である。
【図2】ユーザ状況データのデータフォーマットを示す図である。
【図3】生体情報計測装置10の外観構成を示す図である。
【図4】生体情報計測装置10の処理を示すフローチャートである。
【図5】図4を参照しつつ説明した送信タイミング判定処理(ステップS110)における詳細な処理を示すフローチャートである。
【図6】情報端末20の処理を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態1にかかる生体情報計測装置10の主なハードウェア構成を示す図である。
【図8】実施の形態2にかかる生体情報計測システム1の全体構成を示すブロック図である。
【図9】生体情報のデータフォーマットを示す図である。
【図10】実施の形態2にかかる生体情報計測装置10の処理を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態2の第1の変更例にかかる生体情報計測システム1の全体構成を示すブロック図である。
【図12】実施の形態2の第2の変更例にかかる生体情報計測システム1の全体構成を示すブロック図である。
【図13】実施の形態3にかかる生体情報計測システム1の全体構成を示すブロック図である。
【図14】重要度テーブル保持部220が保持する重要度テーブルのデータ構成を示す図である。
【図15】実施の形態4にかかる生体情報計測システム1の全体構成を示すブロック図である。
【図16】実施の形態4にかかる情報端末20における着信処理を示すフローチャートである。
【図17】実施の形態4にかかる生体情報計測装置10による送信タイミング判断処理(ステップS110)における詳細な処理を示すフローチャートである。
【図18】実施の形態4の第1の変更例にかかる生体情報計測システム1の情報端末20における着信処理を示すフローチャートである。
【図19】実施の形態5にかかる生体情報計測システム1の全体構成を示すブロック図である。
【図20】着信動作制御部240が有する着信モード決定テーブルのデータ構成を示す図である。
【符号の説明】
【0116】
1 生体情報計測システム
10 生体情報計測装置
20 情報端末
30 管理サーバ
51 CPU
52 ROM
53 RAM
57 通信I/F
62 バス
100 脈波センサ
101 加速度センサ
102 ユーザ状況認識部
104 メモリ
106 通信状況計測部
108 送信タイミング判定部
110 通信部
112 制御部
120 送信条件保持部
122 送信制御部
200 通信部
202 詳細解析部
204 データ蓄積部
206 操作表示部
208 通話部
210 制御部
212 インターネット通信部
220 重要度テーブル保持部
222 重要度判定部
230 通話通知部
232 通信制御部
240 着信動作制御部
300 Webサーバ
302 DB
304 送信条件保持部
310 データアップ要求送信部
312 データ蓄積部
314 詳細解析部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの生体情報を計測する計測装置と、前記計測装置により計測された前記生体情報を管理する情報端末とを備えた生体情報計測システムであって、
前記計測装置は、
前記生体情報を計測するセンサと、
前記センサによる計測結果を保持する保持手段と、
現在の通信状況を計測する通信状況計測手段と、
前記通信状況計測手段により計測された通信状況に基づいて、前記情報端末に送信可能なタイミングを制御するタイミング制御手段と、
前記タイミング制御手段が制御する送信可能な送信タイミングで、前記保持手段が保持する前記計測結果を前記情報端末に送信する第1送信手段と
を有し、
前記情報端末は、
前記計測装置から前記計測結果を受信する第1受信手段と、
前記受信手段が受信した前記計測結果を解析する解析手段と
を有することを特徴とする生体情報計測システム。
【請求項2】
前記計測装置は、前記センサにより計測された前記生体情報に基づいて、前記ユーザの生体の状況であるユーザ状況を認識するユーザ状況認識手段をさらに備え、
前記保持手段は、前記ユーザ状況認識手段により認識された前記ユーザ状況を、前記計測結果として保持することを特徴とする請求項1に記載の生体情報計測システム。
【請求項3】
前記計測装置は、前記センサにより計測された前記生体情報に基づいて、前記ユーザの生体の状況であるユーザ状況を認識するユーザ状況認識手段をさらに備え、
前記保持手段は、前記ユーザ状況認識手段により認識された前記ユーザ状況を、前記計測結果とともに保持し、
前記第1送信手段は、前記タイミング制御手段が制御する送信可能な送信タイミングで、前記計測結果および前記ユーザ状況を前記情報端末に送信し、
前記解析手段は、前記計測結果および前記ユーザ状況を解析することを特徴とする請求項1に記載の生体情報計測システム。
【請求項4】
前記情報端末の前記解析手段は、前記計測結果に対し、前記ユーザ状況認識手段に比べて演算量の多い処理を施すことを特徴とする請求項3に記載の生体情報計測システム。
【請求項5】
前記第1送信手段が前記計測結果を送信した場合に、当該計測結果を前記保持手段から削除する削除手段をさらに有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の生体情報計測システム。
【請求項6】
前記センサは、前記ユーザの体動を計測し、
前記通信状況計測手段は、前記センサにより計測された前記体動に基づいて、通信可能な状況か否かを計測し、
前記タイミング制御手段は、前記ユーザが通信可能な状況である場合に、前記送信タイミングであるとして制御することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の生体情報計測システム。
【請求項7】
前記通信状況計測手段は、所定の時刻からの経過時間を現在の状況として認識し、
前記タイミング制御手段は、前記経過時間が予め定められた閾値を越えた場合に、前記送信タイミングであると判断することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の生体情報計測システム。
【請求項8】
前記通信状況計測手段は、前記情報端末と通信可能か否かを判断し、
前記タイミング制御手段は、前記情報端末と通信可能である場合に、前記送信タイミングであると判断することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の生体情報計測システム。
【請求項9】
前記計測装置は、前記センサにより計測された前記生体情報に基づいて、前記ユーザのユーザ状況を認識するユーザ状況認識手段をさらに有し、
前記保持手段は、前記ユーザ状況認識手段により認識された前記ユーザ状況を、前記計測結果とともに保持し、
前記計測装置は、予め定められた条件であって、前記計測結果に関する条件である送信条件を保持する送信条件保持手段と、
前記計測結果が前記送信条件保持手段が保持する前記送信条件に合致するか否かを判断する送信条件判断手段と、
前記送信条件判断手段による判断結果に基づいて、前記ユーザ状況および前記計測結果のうち少なくともいずれか一方について、送信するか否かを決定する第1送信制御手段と
をさらに有し、
前記第1送信手段は、前記送信制御手段により送信すると決定されたデータを前記情報端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の生体情報計測システム。
【請求項10】
前記情報端末は、
前記送信条件を保持する送信条件保持手段と、
前記送信条件保持手段が保持する前記送信条件を前記計測装置に送信する第2送信手段と
をさらに有し、
前記計測装置は、前記情報端末から前記送信条件を受信する第2受信手段をさらに有し、
前記計測装置の前記送信条件保持手段は、前記第2受信手段が受信した前記送信条件を保持することを特徴とする請求項9に記載の生体情報計測システム。
【請求項11】
前記情報端末とインターネットを介して接続し、前記計測結果を管理する管理サーバをさらに備え、
前記管理サーバは、
前記送信条件を保持する送信条件保持手段と、
前記送信条件保持手段が保持する前記送信条件を前記情報端末に送信する第3送信手段と
をさらに有し、
前記情報端末は、前記管理サーバから前記送信条件を受信する第3受信手段をさらに有し、
前記情報端末の前記送信条件保持手段は、前記第3受信手段が受信した前記送信条件を保持することを特徴とする請求項10に記載の生体情報計測システム。
【請求項12】
前記情報端末とインターネットを介して接続し、前記計測結果を管理する管理サーバをさらに備え、
前記情報端末は、
前記解析手段による解析結果を前記管理サーバに送信する第4送信手段をさらに有し、
前記管理サーバは、
前記情報端末から前記解析結果を受信する第4受信手段と、
前記第4受信手段が受信した前記解析結果を保持する解析結果保持手段と
を有することを特徴とする請求項1に記載の生体情報計測システム。
【請求項13】
前記管理サーバは、前記解析結果保持手段が保持する前記解析結果をさらに解析する詳細解析手段をさらに有することを特徴とする請求項12に記載の生体情報計測システム。
【請求項14】
前記情報端末は、
前記生体計測装置から受信した前記計測結果および前記解析手段による解析結果を保持するデータ保持手段と、
前記解析結果に基づいて、前記計測結果および前記解析結果のうち少なくともいずれか一方について、前記管理サーバに送信するか否かを決定する第2送信制御手段と
をさらに備え、
前記第4送信手段は、前記第2送信制御手段により送信すると決定されたデータを前記管理サーバに送信することを特徴とする請求項12に記載の生体情報計測システム。
【請求項15】
前記管理サーバは、前記情報端末に対して、前記データを要求する要求情報を送信する第5送信手段をさらに有し、
前記情報端末の前記第4送信手段は、前記管理サーバから前記要求情報を受信した場合に、前記データを送信することを特徴とする請求項14に記載の生体情報計測システム。
【請求項16】
前記情報端末は、
通話手段と、
前記通話手段に着信が発生した場合に、着信が発生したことを示す着信通知を前記計測装置に送信する第6送信手段と
をさらに有し、
前記計測装置の前記通信状況計測手段は、前記着信通知を受信した場合に、前記送信タイミングでないと判断することを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の生体情報計測システム。
【請求項17】
前記情報端末は、
通話手段と、
前記通話手段に着信が発生した場合に、前記計測装置との通信を切断し、通話が終了した場合に再接続を行う通話制御手段と
をさらに有することを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の生体情報計測システム。
【請求項18】
前記情報端末の前記解析手段は、前記ユーザの睡眠/覚醒状態を解析し、
前記情報端末は、
通話手段と、
前記解析手段による解析結果に基づいて、前記通話手段における着信動作を制御する着信動作制御手段と
をさらに有することを特徴とする請求項1から17のいずれか一項に記載の生体情報計測システム。
【請求項19】
前記着信動作制御手段は、前記解析手段が前記ユーザが睡眠状態であると判断した場合に、着信動作をバイブレータに設定することを特徴とする請求項18に記載の生体情報計測システム。
【請求項20】
前記着信動作制御手段は、前記解析手段が前記ユーザが覚醒状態であると判断した場合に、着信動作を着信音に設定することを特徴とする請求項18または19に記載の生体情報計測システム。
【請求項21】
解析結果、前記着信時動作および通話相手を対応付けて保持する着信動作テーブル保持手段をさらに備え、
前記着信動作制御手段は、前記着信動作テーブルにおいて、通話相手および前記着信時の前記解析結果に対応付けられている着信動作に設定することを特徴とする請求項18から20のいずれか一項に記載の生体情報計測システム。
【請求項22】
ユーザの生体情報を計測する計測装置であって、
前記生体情報を計測するセンサと、
前記センサによる計測結果を保持する保持手段と、
現在の通信状況を計測する通信状況計測手段と、
前記通信状況計測手段により計測された通信状況に基づいて、前記情報端末に送信可能なタイミングを制御するタイミング制御手段と、
前記タイミング制御手段が制御する送信可能な送信タイミングで、前記保持手段が保持する前記計測結果を前記情報端末に送信する第1送信手段と
を備えたことを特徴とする計測装置。
【請求項23】
ユーザの生体情報を計測する計測装置と、前記計測装置により計測された前記生体情報を管理する情報端末とを備えた生体情報計測システムにおける生体情報計測方法であって、
前記計測装置のセンサが、前記生体情報を計測する計測ステップと、
前記計測装置が、現在の通信状況を計測する通信状況計測ステップと、
前記計測装置が、前記通信状況計測ステップにおいて計測された通信状況に基づいて、前記情報端末に送信可能なタイミングを制御するタイミング制御ステップと、
前記計測装置が、前記タイミング制御ステップにおいて制御する送信可能な送信タイミングで、前記センサによる計測結果を保持する保持手段が保持する前記計測結果を前記情報端末に送信する第1送信ステップと、
前記情報端末が、前記計測装置から前記計測結果を受信する第1受信ステップと、
前記情報端末が、前記受信ステップにおいて受信した前記計測結果を解析する解析ステップと
を有することを特徴とする生体情報計測方法。
【請求項24】
ユーザの生体情報を計測する生体情報計測処理をコンピュータに実行させる生体情報計測プログラムであって、
現在の通信状況を計測する通信状況計測ステップと、
前記通信状況計測ステップにおいて計測された通信状況に基づいて、前記情報端末に送信可能なタイミングを制御するタイミング制御ステップと、
前記タイミング制御ステップで制御する送信可能な送信タイミングで、センサによる計測結果を保持する保持手段が保持する前記計測結果を前記情報端末に送信する第1送信ステップと
を有することを特徴とする生体情報計測プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−73456(P2008−73456A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−259298(P2006−259298)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】