説明

生体情報読取機付無線画像撮影装置

デジタル画像撮影装置とその操作方法が提供される。デジタル画像撮影装置は、ハウジング(20)、デジタル画像撮影システム(22)、使用者の生体情報データを感知するように構成された生体情報読取機(70)、無線信号を遠隔データベースに送信し、遠隔データベースから許可信号を受信するように構成された無線通信回路(54)、デジタル画像撮影装置(22)と無線通信回路(54)と生体情報読取機(70)を制御するように構成されたプロセッサ(26)を備え、プロセッサ(26)は、生体情報データが読み取られ、遠隔データベースに無線で送信されるように構成され、このプロセッサはまた、デジタル画像撮影装置の使用者について許可された一連の動作を、遠隔データベースによって送信された許可信号に基づいて決定するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、デジタル画像撮影装置と、この装置を制御するように考案された方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラは一般に、静止画用か動画用かを問わず、多様な機能を実行するようプログラムできるオンボードプロセッサを備えている。プロセッサは、他の事柄に加え、撮影された画像の中に撮影者の名前等のメタデータ情報を埋め込むようにプログラムすることができる。プロセッサは、人工照明用のフラッシュ等、搭載された他の機能に接続できる。プロセッサは、網膜スキャナ等の生体情報読取機に接続し、デジタル画像撮影装置の中に記憶された生体情報データに基づいて、デジタルカメラをロックし、またこのロックを解除することができる。
【0003】
このような生体情報データと、この生体情報データを測定済みの生体情報データと比較するのに必要なプログラミングには、一般に大量のメモリを要するため、この種のデジタル画像撮影装置は高価なものとなる。
【0004】
メモリ消費の問題は、1台のデジタル画像撮影装置の使用が複数の人々に許可されている場合、特に深刻である。さらに、紛失や盗難の恐れのある携帯機器の中に1人または複数の人々の生体情報データを記憶させることには、プライバシー面での大きな危険性がある。これは、専門知識を持つ窃盗犯がこのような情報を抽出し、不正に使用する可能性があるからである。
【0005】
したがって、当業界においては、生体情報データを上記のような危険にさらすことなく、許可目的、制御目的、認証目的およびその他の目的のためにこの生体情報データを使用できるデジタル画像撮影装置が求められている。
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,164,831号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のひとつの態様によれば、デジタル画像撮影装置が提供される。このデジタル画像撮影装置は、ハウジングと、デジタル画像撮影システムと、使用者の生体情報データを感知するように構成された生体情報読取機と、無線信号を遠隔データベースに送信し、遠隔テータベースから許可信号を受信するように構成された無線通信回路を備える。プロセッサは、デジタル画像撮影システム、無線通信回路および生体情報読取機の動作を制御し、イネーブルするよう構成されている。このプロセッサは、生体情報データが使用者から読み取られ、遠隔データベースに無線で送信され、遠隔データベースが感知された生体情報データをすでに記憶されている生体情報データと比較し、感知された生体情報データが記憶されている生体情報データに対応する場合は許可信号を送信するように構成されており、このプロセッサはさらに、送信された許可信号に基づいて、そのデジタル画像撮影装置の使用者について許可された一連の動作を決定するよう構成されており、このプロセッサはまたさらに、要求された動作が許可された一連の動作の範囲内であれば、使用者の要求にしたがって動作を実行するように構成されている。
【0008】
本発明の別の態様においては、デジタル画像撮影装置の操作方法が提供される。この方法によれば、少なくとも1人の使用者の生体情報データが取得され、この生体情報データがデータベースの中に記憶される。装置の使用者から生体情報データが読み取られ、この生体情報データが無線でデータベースに送信される。この生体情報データに基づいて、一連の許可された動作が決定され、デジタル画像撮影装置は無線で、その一連の許可された動作を実行するようイネーブルされる。
【0009】
本発明の各種の実施形態において、デジタル画像撮影装置の起動と動作停止は、現場で取得された生体情報データを、すでに保存されている使用者本人の生体情報データと離れた場所で比較した結果に基づいて行われることがわかるであろう。このように、デジタル画像撮影装置の制御が感知された生体情報データに基づいて行われるため、デジタル画像撮影装置の中に比較用の生体情報データを記憶させる必要がない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下の好ましい実施形態の詳細な説明の中で、添付の図面を参照する。
【0011】
本実施形態を、図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
【0012】
本実施形態を詳細に説明する前に、これらの実施形態が特定の説明内容に限定されず、セキュリティをさらに強化するために、両目位置検出や音声検出等、1台のデジタル画像撮影装置に複数の識別方法を使用することを含め、さまざまな方法で実現もしくは実行できることを理解する必要がある。
【0013】
各種の実施形態は、生体情報データを利用し、この生体情報データを使って、無線で装置のロックまたはイネーブルを行うためのメタデータファイルに変換するデジタルカメラや、携帯電話等のデジタル画像装置に関する。
【0014】
ある実施形態によれば、プロのカメラマンは、画像を撮影するカメラマンを正確に認証し、撮影された画像に関連する契約、ライセンスおよび著作者人格権が保護されるようにすることが可能となる。消費者レベルでは、この実施形態により、観察者は、画像が撮影された日から長年経過しても、誰がその画像を撮影したかを特定することが可能になる。この実施形態によって、画像共有の体験に付加価値が与えられる。
【0015】
無線データの入力により、単純に基本的な時刻と日付の情報をカメラから入力する場合と比較して、より高速かつより効率的な追跡システムを得ることができる。リアルタイムでの接続および有効化機能ならびに無線送信機能を持つことで、重要な事件を扱うニュースカメラマンは、リアルタイムで全画像を有効に追跡できる。
【0016】
以下にさらに詳しく説明するように、上記の生体情報データは、指紋認識読取機、声紋認識装置あるいは網膜認識スキャナ等の方法によって取得できる。
【0017】
使用者の生体情報データをその使用者が撮影した画像に添付することは、複数のカメラマンが撮影機材を使用し、リアルタイムでの送信または直後の送信が必要な場合において有益となりうる。生体情報データと無線接続の使用により、装置のリアルタイム追跡が可能となり、これを盗難抑止に利用できる。さらに、高価なテレビカメラ機材等のカメラが盗難にあった場合、生体情報読取機が遠隔的に起動される。無許可の人物がそのカメラを使おうとすると、生体情報データが警察に送信され、これが、たとえば全地球測位システム(GPS)等を使った無許可の人物の逮捕とデジタル画像撮影装置の発見に役立てられる。生体情報読取機を備える装置を無線で追跡し、イネーブルすることにより、警察による犯罪者の確実な発見と特定を支援する上で、予想外の大きな利益が得られる。
【0018】
たとえば、人が夜間、デジタル撮影装置を身につけて暗い駐車場の中の道を歩いているときに侵入者が近づくと、その侵入者の映像を撮影でき、次に、付随するすべてのメタデータとともに、警察署等の離れた安全な場所に送られる。警察は、侵入者の姿かたちと居場所を把握して、犯罪を未然に防ぐための行動をとる。
【0019】
デジタル画像撮影装置が使用者について読み取る生体情報は、無線で中央データベースに送信され、また、使用者によって撮影されたデジタル画像に直接適用することもできる。
【0020】
生体情報読取機付のデジタル画像撮影装置によれば、実際に撮影したカメラマンと実際に撮影された画像までさかのぼるすべてのデジタル画像を追跡することが可能となる。この利点は、写真が改変されたり、他の写真と共に使用されたり、また実際に撮影したカメラマンが特定できなかった場合に有益である。その写真のもともとの著作者を容易に特定できる。この実施形態では、より容易に、実際に撮影したカメラマンからその画像の使用許可を得ることができる。
【0021】
生体情報による認証を用いれば、デジタル画像撮影装置に無線で接続された遠隔装置からの信号に基づいて画像撮影装置をオン状態にし、あるいは画像を撮影するようプログラムできるため、画像撮影装置の盗難抑止または使用管理が可能である。たとえば、使用者は、スポーツイベント会場等の特定の場所で使用するよう、無線信号に基づいて特定の場所でのみ作動するようにプログラムされた画像撮影装置をレンタルすることができる。画像撮影装置には位置探索装置を取り付け、盗難が試みられても、必ず窃盗犯の姿かたちと居場所がわかり、この人物が信号領域外でカメラを使用するのを阻止することができる。
【0022】
その他の実施形態では、設計事務所が10名の社員で使うための画像撮影装置等を有する場合に、使用者が複数の個別のデジタル画像撮影装置をカスタム化する方法が提供される。この実施形態において、各使用者はカメラや画像撮影装置のデータベースに選好を入力する。装置が使用者を特定すると、装置は無線で生体情報データをメインデータベースに送信し、その使用者の選好を読み出し、その選好に合わせてデジタル画像撮影装置を設定する。使用者の選好を記憶させるデータベースは、遠隔データベースであっても、装置に内蔵されたデータベースであってもよい。
【0023】
図面を参照すると、図1はデジタル画像撮影装置10の実施形態を示す。
【0024】
図1は、デジタル画像撮影装置10のひとつの実施形態のブロック図である。図2は、図1のデジタル画像撮影装置10の上面、裏面、右側面を示す透視図である。図1と図2に示されているように、デジタル画像撮影装置10は、レンズシステム23、画像センサ24、信号プロセッサ26、オプションであるディスプレイドライバ28およびディスプレイ30を備える画像撮影システム22が収容された本体20からなる。
【0025】
図1と図2に示す実施形態において、本体20は一般に、従来のカメラの形状である。しかしながら、他の実施形態では、本体20をブローチやメガネのように装用可能な形状を含めたさまざまな形状とすることができる。動作時は、あるシーンからの光がレンズシステム23によって集束され、イメージセンサ24の上に結像する。レンズシステム23は、ひとつまたは複数の要素で構成することができる。レンズシステム23は、固定焦点型でも、手動もしくは自動調整可能型でもよい。レンズシステム23は任意で、手動もしくは自動で変更できる可変速パワーズーム機能のような調整可能なものとしてもよい。他の周知の構造をレンズシステム23に使用できる。
【0026】
レンズシステム23によって集束され、イメージセンサ24上に結像されたシーンの光は、そのシーンの画像を表す画像信号に変換される。イメージセンサ24は、電荷結合素子(CCD)、相補型金属酸化膜センサ(CMOS)あるいは、当業者にとって周知のその他の電子的イメージセンサでよい。画像信号の形式は、デジタルでもアナログでもよい。
【0027】
信号プロセッサ26は、イメージセンサ24からの画像信号を受信し、この画像信号をデジタルデータ方式のデジタル画像に変換する。デジタル画像は、ひとつまたは複数の静止画像、複数の静止画像および/または動画像断片等、動いているように見える画像ストリームで構成することができる。デジタル画像データが動いているように見える画像ストリームからなる場合、デジタル画像データは、インタリーブまたはインタレース方式の画像形態、静止画像のシーケンスおよび/またはデジタルビデオ業界における通常の当業者にとって周知の他の形態で記憶される画像データとすることができる。
【0028】
信号プロセッサ26 は、デジタル画像を形成する際、画像信号に各種の画像処理アルゴリズムを適用できる。たとえば、これらに限定されないが、色と露出のバランス、画像補間、圧縮等がある。画像信号がアナログ信号の形態であると、信号プロセッサ26は、これらのアナログ信号のデジタル形式への変換も行う。
【0029】
コントローラ32は、イメージング動作中、たとえば、これらに限定されないが、画像撮影システム22、ディスプレイ30および、メモリ40等のメモリを含むデジタル画像撮影装置10の動作を制御する。コントローラ32は、イメージセンサ24、信号プロセッサ26、ディスプレイ30およびメモリ40に、使用者入力システム34から受信した信号、信号プロセッサ26からのデータ、オプションであるセンサ36から受信したデータに応答して、画像を撮影、記憶、表示させる。コントローラ32は、プログラム可能な汎用マイクロプロセッサ、専用マイクロプロセッサあるいはマイクロコントローラ等のマイクロプロセッサ、またはデジタル画像撮影装置10の動作を制御するために使用できるその他のシステムとすることができる。
【0030】
コントローラ32は使用者入力システム34と協働し、イメージング装置10と使用者との対話を可能にする。使用者入力システム34は、どのような形態のトランスデューサでも、あるいは使用者からの入力を受信し、この入力を、デジタル画像撮影装置10の動作中にコントローラ32が使用できる形に変換できるその他の装置であってもよい。たとえば、使用者入力システム34は、タッチスクリーン入力、タッチパッド入力、4−wayスイッチ、6−wayスイッチ、8−wayスイッチ、スタイラスシステム、トラックボールシステム、ジョイスティックシステム、音声認識システム、ジェスチャ認識システムあるいはその他同様のシステムとすることができる。図1と図2に示す実施形態において、使用者入力システム34は、画像を撮影したいとの希望を示すトリガ信号をコントローラ32に送信するシャッタトリガボタン60を備える。
【0031】
図1と図2に示すデジタル画像撮影装置10の実施形態において、使用者入力システム34には広角ズームボタン62とテレズームボタン64を設け、これらがコントローラ32と協働してレンズシステム23のズーム設定を制御し、レンズシステム23が、広角ズームボタン62を押したときにズームアウトし、テレズームボタン64を押したときにズームアウトするようにしてもよい。また、広角ズームレンズボタン62と望遠ズームボタン64を使って信号を送り、この信号を受けた信号プロセッサ26に、これによって形成されるデジタル画像が実際に光学レンズシステムによって提供されるものとは異なるズーム設定で撮影されたように見えるように画像信号を処理させることもできる。これは、画像信号のサブセットを使い、画像信号のサブセットを補間して、デジタル信号を形成することによって実現される。使用者入力システム34はまた、図2に示されるジョイスティック68、図2に示されるようなモード選択ボタン67と選択ボタン66等、他のボタンを備えていてもよく、これらの機能の詳細は後述する。
【0032】
センサ36はオプションであり、光センサ、レンジファインダおよびその他、デジタル画像撮影装置10の周辺環境における状態を検出し、この情報を、デジタル画像撮影装置10の動作を管理するのにコントローラ32が使用できる形態に変換するための、当業界で周知のセンサとすることができる。センサ36は、音響、タッチ、超音波、光および/またはその他のセンサであってよい。
【0033】
コントローラ32は、トリガ状態が検出されたときに、画像信号とこれに対応するデジタル画像が形成されるようにする。一般に、トリガ状態は使用者がシャッタトリガボタン60を押すと発生するが、コントローラ32は、特定の時点で、またはシャッタトリガボタン60が押された後の特定の時点でトリガ状態が存在すると判断してもよい。あるいは、コントローラ32は、オプションであるセンサ36が特定の環境状態を検出したときにトリガ状態が存在すると判断することができる。
【0034】
コントローラ32を使って、各画像に関連するメタデータMを生成することもできる。メタデータとは、デジタル画像もしくはデジタル画像の一部に関係するが、必ずしも画像データそのものの中に観察できるとは限らないデータである。これに関し、コントローラ32は、信号プロセッサ26、カメラの使用者入力システム34およびその他のセンサ36からの信号を受信し、任意で、その信号に基づくメタデータを発生することができる。メタデータには、これらに限定されないが、保存用画像が撮影された時刻、日付、場所、イメージセンサ24の種類、モード設定情報、積分時間情報、保存用画像の撮影に使用されたプロセスの特徴となる撮影レンズユニットの設定情報、デジタル画像撮影装置10が保存用画像を形成するのに使用したプロセス、方法およびアルゴリズム等の情報がある。メタデータはまた、これらに限定されないが、コントローラ32によって判断される、あるいはデジタル画像撮影装置10のいずれかのメモリに記憶される、デジタル画像撮影装置10を特定する情報等のその他の情報および/またはメタデータが関係するデジタル画像をレンダリングし、またはその他の方法で処理するための命令であってもよい。メタデータはさらに、デジタル画像に、それを表示するときに特定のメッセージを組み込むための命令とすることもできる。このようなメッセージは、デジタル画像が表示またはレンダリングされるときにレンダリングされるテキストメッセージでもよい。メタデータはまた、そのための入力オプションが提供されていれば、音声信号やテキストメッセージでもよい。メタデータはさらに、デジタル画像データとすることもできる。メタデータはまた、デジタル画像撮影装置10に入力されたその他の情報でもよい。
【0035】
デジタル画像とオプションであるメタデータは、圧縮形態で保存できる。たとえば、デジタル画像が静止画像のシーケンスである場合、この静止画像は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)ISO 10918−1(ITU−T.81)規格等を使った圧縮形態で保存可能である。このJPEG圧縮画像データは、日本電子情報技術産業協会(JEITA)CP−3451が発表したExchangeable Image File Formatバージョン2.2において定義されている、いわゆる“Exif”画像フォーマットを使って保存される。同様に、MPEG−4(Motion Images Export Group)またはApple Quicktime(商標)規格等、他の圧縮システムを使って、デジタル画像データをビデオ形態で保存することも可能である。上記以外の画像圧縮および記憶形態も使用できる。
【0036】
デジタル画像およびメタデータは、メモリ40等のメモリに記憶させることができる。メモリ40は、ソリッドステート、磁気、光その他のデータ記憶装置をはじめとする従来のメモリ装置とすることができる。メモリ40は、デジタル画像撮影装置10の中に固定しても、リムーバブル形式としてもよい。図1の実施形態において、デジタル画像撮影装置10は、リムーバブルメモリカード等のリムーバブルメモリ48を備え、リムーバブルメモリ48と通信するリムーバブルメモリインタフェース50を有するメモリカードスロット46を備えるように描かれている。デジタル画像およびメタデータは、パーソナルコンピュータ、コンピュータネットワーク、リモートサーバまたはその他のイメージングシステム等、デジタル画像撮影装置10に外付けされる遠隔メモリシステム52にも記憶させることができる。
【0037】
図1と図2に示す実施形態において、デジタル画像撮影装置10は、遠隔メモリシステムと通信するための通信回路54を備える。通信回路54は、画像その他のデータを、たとえば光信号、無線周波数信号その他の形態の信号によって遠隔イメージングシステムに伝達可能な形態に変換する光、無線周波数またはその他のトランスデューサとすることができる。
【0038】
通信回路54の例には、これらに限定されないが、米国電気電子学会規格802.11aおよび802.11bに定められ、記載された、いわゆる“Wi−Fi”といわゆる“Bluetooth”等の無線通信規格に適合する方法で通信する回路やシステムがある。あるいは、通信回路54は、赤外線データ協会(IrDA)により定められたプロトコルを使った赤外線技術を利用して通信するよう構成することができる。このようなプロトコルには、これらに限定されないが、IrDAにより開発されたSerial Infrared Protocol(SIR)およびその他のプロトコルがある。通信回路54はまた、ホストコンピュータまたはネットワーク(図示せず)からのデジタル画像その他の情報を受信するために使用できる。コントローラ32はまた、たとえば、これらに限定されないが、遠隔トリガボタン(図示せず)等の遠隔制御装置(図示せず)からの信号等、通信回路54によって受信される信号から情報と命令を受け取り、この信号に従って、デジタル画像撮影装置10を動作させることができる。
【0039】
信号プロセッサ26は、任意で、画像信号またはデジタル画像を使って、撮影された画像データに対応し、ディスプレイ30上で表示されるように調整される外観および/または内容を有する評価用画像を形成する。これにより、デジタル画像撮影装置10の使用者は、デジタル画像撮影装置10において利用可能なデジタル画像、たとえば、画像撮影システム22により撮影され、メモリ40、リムーバブルメモリ48等のメモリに記憶されている、あるいは通信回路54によって受信される画像を観察することができる。ディスプレイ30は、たとえば、カラー液晶表示体(LCD)、有機エレクトロルミネセントディスプレイ(OELD)も呼ばれる有機発光ディスプレイ(OLED)あるいはその他のタイプのビデオディスプレイとすることができる。ディスプレイ30は、図2に示されているように外部に設置しても、あるいはたとえば、ビューファインダシステム38に使用する場合のように内部に設置することもできる。あるいは、デジタル画像撮影装置10には、複数のディスプレイを設け、たとえば、一方は外部でもう一方は内部、あるいは立体表示等のように両方を外部に取り付けてもよい。
【0040】
信号プロセッサ26とコントローラ32は協働して、テキスト、グラフィクス、アイコンまたは、ディスプレイ30上で表示され、コントローラ32とデジタル画像撮影装置10の使用者との間の対話的通信を可能にする情報等、その他の画像を生成し、ディスプレイ30はデジタル画像撮影装置10の使用者に情報を提供し、デジタル画像撮影装置10の使用者は、ユーザ入力システム34を使って、デジタル画像撮影装置10に対話的に情報を提供する。デジタル画像撮影装置10はまた、信号プロセッサ26および/またはコントローラ32が使用者10に情報を提供できるようにする分割LCDまたはLEDディスプレイ(図示せず)等の別のディスプレイを備えていてもよい。この能力は、操作モードの決定、制御設定、使用者の選好の入力、デジタル画像撮影装置10の使用者への警告および命令の提供をはじめとするさまざまな目的に使用される。オーディオ信号、振動、触覚フィードバックおよびその他の形態の信号を生成するための周知のシステムとアクチュエータをデジタル画像撮影装置10の中に組み込み、デジタル画像撮影装置10の使用者に情報、フィードバックおよび警告を提供するのに使用できる。
【0041】
一般に、ディスプレイ30は、イメージセンサ24よりイメージング解像度が低い。したがって、信号プロセッサ26は、ディスプレイ30上での表示用に調整された評価用画像を形成する際、画像信号またはデジタル画像の解像度を下げる。全体的なイメージング解像度を低下させるためのダウンサンプリングおよびその他の従来の手法が使用できる。たとえば、本願と同一の譲受人に譲渡された、クフタらによる、“Electronic Still Camera Providing Multi−Format Storage Of Full And Reduced Resolution Images”と題する米国特許第5,164,831号において説明されているようなリサンプリング技術がある。評価用画像は任意で、メモリ40等のメモリの中に記憶できる。評価用画像は、ディスプレイ30の駆動に使用できるオプションとしてのディスプレイドライバ28に提供されるように構成できる。あるいは、評価用画像は、ディスプレイ30が評価用画像を直接表示できる形態で、信号プロセッサ26によって転送可能な信号に変換してもよい。この場合、ディスプレイドライバ28は省略できる。
【0042】
デジタル画像撮影装置10は、さまざまな方法で処理するためのデジタル画像を受信できる。たとえば、デジタル画像撮影装置10は、上記のようなイメージセンサ24を使ってデジタル画像を撮影することができる。画像撮影システム22からデジタル画像を取得するのに使われるイメージング操作には撮影プロセスを含めることができ、また任意で、合成プロセスと検証プロセスを含めてもよい。
【0043】
任意の合成プロセス中、コントローラ32は、信号プロセッサ26がイメージセンサ24と協働して、デジタル画像を撮影し、対応する評価用画像をディスプレイ30上に表示するようにさせる。図1と図2に示される実施形態において、コントローラ32は、シャッタトリガボタン60が半分まで押された状態にあると、画像合成フェーズに入る。しかしながら、別の方法で合成フェーズに入るタイミングを決定してもよい。たとえば、使用者入力システム34のひとつ、たとえば、図2に示される「選択」ボタン66を、デジタル画像撮影装置10の使用者が押すと、コントローラ32により、合成フェーズに入るようにとの命令として解釈される。合成中に表示される評価用画像は、使用者がデジタル画像撮影のためのシーンを合成するのを支援することができる。
【0044】
撮影プロセスは、コントローラ32がトリガ状態の存在を判断したことに応答して実行される。図1と図2の実施形態において、シャッタトリガボタン60が一杯に押された状態まで作動されるとトリガ信号が生成され、コントローラ32がこのトリガ信号を検出してトリガ状態が存在すると判断する。撮影プロセス中、コントローラ32は、信号プロセッサ26に画像センサ24から画像信号を取得させ、この画像信号を処理してデジタル画像からなるデジタル画像データを形成させるための撮影信号を送信する。このデジタル画像に対応する評価用画像は、画像信号に基づいて、信号プロセッサ26によってディスプレイ30の上に表示されるよう、任意で形成される。別の実施形態において、信号プロセッサ26は、各画像信号をデジタル画像に変換し、そのデジタル画像から評価用画像を導き出す。
【0045】
検証フェーズにおいて、対応する評価用画像はディスプレイ30に供給され、一定時間表示される。これにより、使用者は、そのデジタル画像が好ましい外観か否かを検証することができる。
【0046】
デジタル画像はまた、画像撮影以外の方法でデジタル画像撮影装置10によって受信される場合もある。たとえば、デジタル画像は、このような画像がメモリインタフェース50の中に挿入されたリムーバブルメモリの上に記録されているとき、デジタル画像撮影装置10に転送される。あるいは、デジタル画像は通信回路54によっても受信できる。たとえば、通信回路54が携帯電話ネットワークによって通信するように構成されている場合、通信回路54は、携帯電話番号あるいはその他、たとえば、デジタルカメラが搭載されている電話機の使用者等、携帯電話ネットワークの別の使用者が、画像成形装置10との通信リンクを確立し、通信回路54によって受信できる画像を送信するために使用する識別番号と関連させることができる。したがって、イメージング装置10の画像受信方法はさまざまであるため、上記のような他の手段で画像成形装置10に画像をインポートすることが可能なかぎり、イメージング装置10に画像撮影システムを搭載することは必須要件ではない。
【0047】
図3は、シーン14の画像を撮影するために使用される図1と図2の画像撮影装置10の透視図である。上記の図1で示したように、デジタル画像撮影装置10は、生体情報読取機70を備える。生体情報読取機70は、マイクロプロセッサ26と通信回路54に接続されている。生体情報読取機70が読み取る生体情報データは通信回路54に供給され、通信回路54がこの生体情報データを、生体情報データがすでに記憶されている遠隔データベースに送信する。
【0048】
生体情報読取機70は、使用者の目の映像を取得するように構成された網膜スキャナ72とすることができる。生体情報読取機70はまた、指紋読取機74でもよい。指紋読取機74が使用される場合、指紋読取機74は、シャッタトリガボタン60の上に配置することができる。別の実施形態において、生体情報読取機70を声紋読取機76としてもよく、これは網膜スキャナ72または指紋読取機74のいずれかもしくは両方と併用できる。
【0049】
生体情報読取機70は、一種類の生体情報データでも複数の種類のデータでも感知するように構成でき、および/またはひとつまたは複数の異なる種類の読取機とすることもできる。生体情報読取機70は、たとえば、これらに限定されないが、マイクロフォン、タッチパッド、アイモニタその他有益なセンサ等の使用者入力システム34やセンサ36の一部を内蔵することができる。
【0050】
デジタル画像撮影装置10のセットアップ機能中、設計会社の従業員グループ等、許可を受けた使用者全員が、少なくともひとつの生体情報データを遠隔データベース80に記憶するために提供する。生体情報データは、実物の指紋、いくつかの指紋のセット、声紋、ひとつまたは複数の網膜スキャンその他の生体情報データとすることができる。生体情報データとともに、名前や、たとえば顔の映像、社会保障記号、個人識別記号および署名のような役割を果たす使用者の好みの画像といった他の識別記号を、生体情報使用者識別データとして遠隔データベース80に記憶させることができる。デジタル画像撮影装置10の操作モードその他のカスタム化可能な態様を画定する使用者選好を定義し、使用者に関する生体情報データに関連付けて記憶させることもできる。記憶された生体情報使用者識別データは次に、その生体情報使用者識別データを提供した使用者が画像撮影装置10を使って実行することを許可されているすべての動作を特定する、一連の許可された動作に関連付けられる。データベース80は、図3に示すように、デジタル画像撮影装置10から離れた場所にある。図3に示すように、任意で、通信回路54をインターネットによってデータベース80と通信できるようにしてもよい。
【0051】
使用者が画像撮影装置10を使用したいとき、生体情報読取機70は、使用しようとしている使用者の指紋、声紋、網膜スキャンあるいはそれらの組み合わせ等の生体情報データを取得する。通信回路54は、その生体情報データを無線でデータベース80に送り、新たに走査されたデータをすでに記憶されている生体情報データと比較する。一致すれば、許可された一連の動作がその使用者と関連付けられ、許可信号が画像撮影装置20に無線で送信される。通信回路54とコントローラ32は協働して許可信号を受信し、許可信号から許可された一連の動作を決定し、その使用者が、その一連の動作の中の動作だけを実行できるようにする。一連の動作に画像撮影が含まれている場合、撮影された画像は、デジタル画像撮影装置10のメモリに記憶されるか、あるいは同時に、またはその後、通信回路54を通じてデータベース80または希望に応じて他のデータベースや記憶装置に送られる。
【0052】
たとえば、コントローラ32が、画像を撮影するとの使用者の要求を検出すると、その使用者の指紋が取得され、データベース80の中の許可を受けた使用者と比較される。適正な許可信号が受信されると、画像撮影装置10はイネーブルされ、許可を受けた使用者がその画像撮影装置10を使用できるようになる。使用者の名前またはその他の識別データは、データベース80によって許可信号の中で供給され、このような識別データは、撮影された画像に関連して記憶させることができる。使用者が許可されていないと、コントローラ32はこの機能をイネーブルせず、無許可の使用者は画像の撮影を禁じられる。この使用者による画像の修正、転送および/または受信も禁じることができる。
【0053】
別の実施形態において、デジタル画像撮影装置10は常にイネーブルされた状態で、選択された動作は実行されるが、適正な生体情報データの受信時に許可を受けるまで、撮影された画像を不可逆的に変更あるいは削除すること等の特定の動作をロックすることができる。このような実施形態において、画像撮影装置10は、許可を受けなくても画像を撮影するように設定することもできる。しかしながら、後に、撮影された画像をロック解除し、閲覧、編集その他使用できるようにするために適正な生体情報データに基づく許可が必要となるであろう。これは、たとえば、医師が手袋をしている場合や、無許可の補助員が画像の撮影を試みる場合に、画像撮影装置10は画像を撮影できるが、一時的に保存し、あるいは保存してロックするということが可能であるため有益である。
【0054】
実施形態による方法と画像撮影装置10は、プロのカメラマンが商業的に利用するために、あるいは消費者である使用者のために、あるいは一時的な使用者によって使用される。
【0055】
図4は、デジタル画像撮影装置10が、メガネ、サングラス、暗視ゴーグルその他同様の眼鏡類もしくは装身具といった、装用可能な形状の本体20を有する実施形態を示す。このような装用可能な画像撮影装置10の実施形態は、たとえば、これらに限定されないが、網膜走査型生体情報読取機72等、複数の生体情報読取機70を備えていてもよい。この種のデジタル画像撮影装置10は、軍事用メガネや警察用メガネに使用でき、2種類の生体情報データポイントを読み取る検証用生体情報読取機70を使い、死亡した兵士の指紋だけでは、画像撮影装置10をイネーブルできないようにすることも可能である。図4は、装用可能なデジタル画像撮影装置10が、画像およびそれに関連する時間と場所のデータ等の情報を遠隔データベース80またはその他に中継する放送信号95を任意で発生させることができる。
【0056】
デジタル画像撮影装置10のための管理された配布方法には、たとえば取材記者等、少なくとも一人の使用者から生体情報データを取得することが必要となる。この方法では、続いて、その使用者、たとえばその取材記者の生体情報データを、好ましくはその記者のいる場所から離れたところにあるデータベースの中に入力する。たとえば、その取材記者は画像を撮影している現場にいて、データベースは各地方、地域、国または国際スタジオにある。
【0057】
次に、たとえばデジタルカメラがその取材記者に割り当てられるように、生体情報読取機70を備えるデジタル画像撮影装置10が使用者に割り当てられる。デジタルカメラは、使用者の生体情報データを読み取るための少なくともひとつの生体情報読取機を備えるように設計されている。この例において、その記者の生体情報データは、画像撮影装置10が手で保持されると読み取られ、通信回路54を通じて遠隔データベース80に送信される。たとえば、取材記者は、画像撮影装置10のビューファインダ38の中の網膜スキャナ72によって、生体情報データとして片目を走査される。画像撮影装置10のハンドルにある指紋読取機74も、別の生体情報読取機70となりうる。データベース80は、生体情報データを一連の許可された動作と関連付ける。データベース80はまた、生体情報データを用い、盗難を防止し、記者の居場所を発見するため、あるいは、記者や使用者が、戦闘地域等の危険な場所にいる場合に、本当の所有者のために画像撮影装置10の位置を追跡することができる。
【0058】
次に、遠隔データベース80は、許可を伴う無線信号を送信し、この信号から、コントローラ32はその使用者が実行することを許可されている一連の動作を決定することができる。画像が撮影され、ビデオストーリーその他のストーリーの付属物として直ちに配信されるように転送される。任意で、コントローラ32は、使用者の生体情報データまたはその生体情報データに基づいて判断されるその他の識別データを、画像のデジタルファイルの中に、あるいは直接画像の上に埋め込み、あるいはその他関連付けることができる。画像と関連付けられた生体情報データは、周辺騒音レベルが高いために音声伝達がうまく機能しない場合に非常に有益である。デジタル画像撮影装置10は、遠隔的にイネーブルされ、たとえば、これらに限定されないが、画像撮影、画像表示、画像削除、画像撮影、画像受信、画像編集、画像撮影準備、画像印刷、画像共有、あるいはいかなる動作も実行しないことを含めた一連の動作のいずれでも実行することができる。画像は、生体情報データに基づいて、別の装置に配信できる。記者やカメラマンの音声もまた捕捉され、メタデータとして画像に追加できる。この音声メタデータは、デジタル形態に変換され、任意で、音声を暗号化してロックし、受信者が音声メタデータを明確な人間の声に変換し戻すこともできる。
【0059】
図4の実施形態においては、配布システム100が提供される。配布システム100は、遠隔的に撮影された画像を、その画像に関係付けられた生体情報データに基づいて体系化することができる。配布システム100は、デジタル画像の各種の使用者を、それぞれの生体情報データに基づいてグループ分けできるようなデータベース80の実施形態を備えてもよい。デジタル画像は、任意で、画像送信前、あるいは画像受信時のいずれかに分別できる。画像は、所定の一連の使用者のアドレスによって、デジタルコンテンツの種類によって、個々のユーザの選好によって、デジタル画像の特長によって、またこれらの組み合わせによって分別できる。画像は、カメラマンのアルファベット表記による名前等のカメラマン名、あるいはカメラマンの網膜パターン等の生体情報により連結されたデータによって体系化できる。画像はまた、その画像のコンテンツによっても体系化でき、たとえば、画像を近い親戚あるいは友人のグループに、あるいは画像が撮影された場所によって、あるいは他のいくつかの分別基準を用いても分別できる。
【0060】
図4の実施形態において、配布システム100は、有線もしくは無線電気通信ネットワーク、インターネット等の通信ネットワーク104と、画像撮影装置10からの画像を処理することができる遠隔処理およびシェアリングシステム106を備える。遠隔処理およびシェアリングシステム106は、World Wide Webサービス等のコンピュータ、あるいはその他、画像の共有に配布システム100を使用できるデジタル画像プロセッサとすることができる。
【0061】
図1に示すように、デジタル画像撮影装置10は、第二の電子画像撮影システムや、フィルムその他の光化学に基づく画像撮影システム等、追加の画像撮影システム22を内蔵することができる。
【0062】
生体情報データを、フィルム上に撮影された画像に取り付ける場合、その生体情報データを表すメタデータは、たとえば可視的形状あるいは現像段階で検出可能な立体形状等によって、フィルム上に潜像として記録できる。あるいは、印刷された画像の上または、フィルム画像から作られた写真の裏に生体情報データを埋め込むようにとの命令を現像機に与えることができる。あるいは、写真を「スマートフォト」、つまり、生体情報データを含むチップを有する写真とすることができる。「スマートフォト」により、重大で重要な写真の原本を有利に追跡することが可能である。指紋や声紋は、写真の裏に印刷される、あるいは画像のデジタルファイルに埋め込まれるメタデータとなりうる。さらに別の実施形態において、識別を目的として、声紋を画像のデジタルファイルの中に取り入れることができる。
【0063】
配布システム100の別の実施形態では、記録された画像に、生体情報データに基づいて値段をつけることが可能である。たとえば、有名なカメラマンによる画像には、無名のカメラマンの写真より高い値段をつけることができる。
【0064】
配布システム100の別の実施形態においては、リアルタイムで閲覧するために、生体情報データに基づいて画像を別の装置に配信するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】イメージングシステムのひとつの実施形態のブロック図である。
【図2】イメージングシステムのひとつの実施形態の上面、裏面、右側面を示す透視図である。
【図3】無線モードで使用可能なデジタル画像撮影装置のひとつの実施例の透視図である。
【図4】メガネの形態で、無線モードで使用可能なデジタル画像撮影装置のひとつの実施形態の透視図である。
【符号の説明】
【0066】
10 デジタル画像撮影装置
14 対象物
16 送信機/受信機
20 ハウジングまたは本体
22 画像撮影システム
23 レンズまたはレンズシステム
24 イメージセンサ
26 プロセッサ
28 オプションのディスプレイドライバ
30 スクリーンまたはディスプレイ
32 コントローラ
34 使用者入力システム
36 センサ
38 ビューファインダシステム
40 メモリ
46 メモリカードスロット
48 リムーバブルメモリ
50 リムーバブルメモリインタフェース
52 遠隔メモリシステム
54 通信回路
60 シャッタトリガボタン
62 広角ズームボタン
64 テレズームボタン
66 選択ボタン
67 モード選択ボタン
68 ジョイスティック
70 生体情報読取機
72 網膜スキャナ
74 指紋読取機
76 声紋読取機
80 遠隔データベース
95 放送信号
100 配布システム
104 通信ネットワーク
106 処理およびシェアリングシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル画像撮影装置であって、
ハウジング(20)と、
デジタル画像撮影システム(22)と、
使用者の生体情報データを感知するように構成された生体情報読取機(70)と、
無線信号を遠隔データベースに送信し、前記遠隔データベースから許可信号を受信するように構成された無線通信回路(54)と、
前記デジタル画像撮影システム(22)、前記無線通信回路(54)および前記生体情報読取機(70)の動作を管理し、イネーブルするように構成されたプロセッサ(26)と、
を備え、
前記プロセッサ(26)は、生体情報データが使用者から読み出され、これが無線で遠隔データベースに送信されるようにして、前記遠隔データベースが前記感知された生体情報データを記憶されている生体情報データと比較できるようにし、前記感知された生体情報データが記憶されている生体情報データに対応するときに許可信号を送信するように構成され、前記プロセッサはさらに、前記遠隔データベースによって送信された許可信号に基づいて、前記デジタル画像撮影装置の使用者に関する一連の許可された動作を判断するよう構成され、前記プロセッサはさらに、前記使用者によって要求された動作を、前記要求された動作が前記一連の許可された動作の中に入っていれば実行するように構成されていることを特徴とするデジタル画像撮影装置。
【請求項2】
請求項1に記載のデジタル画像撮影装置であって、
前記無線通信回路は、少なくとも部分的にインターネットもしくは閉鎖無線システムを通じて前記遠隔データベースと接続していることを特徴とするデジタル画像撮影装置。
【請求項3】
請求項1に記載のデジタル画像撮影装置であって、
前記生体情報読取機は、前記デジタル画像撮影装置の上のシャッタトリガボタンと一体化された指紋読取機であることを特徴とするデジタル画像撮影装置。
【請求項4】
請求項1に記載のデジタル画像撮影装置であって、
前記生体情報データは、前記使用者を特定するための第一の生体情報走査結果と前記使用者の認証のための第二の生体情報走査結果であることを特徴とするデジタル画像撮影装置。
【請求項5】
請求項1に記載のデジタル画像撮影装置であって、
前記装置はデジタルカメラ、デジタル電話、デジタル画像カメラを備える装用可能な撮影装置、携帯情報端末あるいはこれらの組み合わせまたはその他のデジタル撮影装置または立体画像撮影装置であることを特徴とするデジタル画像撮影装置。
【請求項6】
請求項1に記載のデジタル画像撮影装置であって、
前記生体情報読取機は、網膜読取機、声紋読取機、指紋読取機あるいはそれらの組み合わせであることを特徴とするデジタル画像撮影装置。
【請求項7】
請求項1に記載のデジタル画像撮影装置であって、
前記生体情報読取機は、ディスプレイに組み込まれていることを特徴とするデジタル画像撮影装置。
【請求項8】
請求項1に記載のデジタル画像撮影装置であって、
前記プロセッサはさらに、生体情報データを前記画像に関連付け、前記生体情報データを前記画像と共に無線で送信することを特徴とするデジタル画像撮影装置。
【請求項9】
請求項1に記載のデジタル画像撮影装置であって、
前記一連の許可された動作は、画像撮影、撮影された画像の表示、画像削除、画像配布、画像受信、画像編集、画像撮影の準備、画像印刷、画像共有およびいかなる動作も実行しないことのうちの少なくともひとつを含むことを特徴とするデジタル画像撮影装置。
【請求項10】
請求項1に記載のデジタル画像撮影装置であって、
前記データベースは使用者の選好情報を記憶し、前記許可信号と共に使用者選好情報を記憶することを特徴とするデジタル画像撮影装置。
【請求項11】
デジタル画像撮影装置の操作方法であって、
少なくとも1人の使用者から生体情報データを取得し、前記生体情報データをデータベースに入力するステップと、
前記装置の前記使用者から生体情報データを読み出すステップと、
前記生体情報データを前記データベースに無線で送信するステップと、
前記生体情報データに基づいて、一連の許可された動作を決定するステップと、
前記装置を無線でイネーブルし、前記許可された一連の動作を実行するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
さらに、前記装置の前記使用者の前記生体情報データを個々の記録された画像とともに記録するステップと、
前記画像と前記生体情報データを前記遠隔データベースに送信するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、
さらに、前記画像に連結された前記生体情報データに基づいて、遠隔的に画像を体系化するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項11に記載の方法であって、
さらに、前記生体情報データに基づいて前記記録された画像に値段をつけるステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項11に記載の方法であって、
さらに、前記生体情報データに基づいて、前記画像データを別の装置に放送するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項11に記載の方法であって、
さらに、パラメータに基づいて前記画像を送信するステップを含み、
前記パラメータは、
定義された使用者のアドレスのグループと、
デジタルコンテンツの種類と、
個々の使用者の生体情報データと、
上記の組み合わせ
からなることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項12に記載の方法であって、
さらに、前記デジタル画像撮影装置のための受信パラメータを設定するステップを含み、前記受信パラメータは、
使用者の選好、
デジタル画像受信機の選好、
デジタルコンテンツの種類、
デジタル画像の特徴と、
それらの組み合わせ
のうちの少なくともひとつであることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項11に記載の方法であって、
前記デジタル画像撮影装置は、遠隔装置から許可を受け、一連の動作をイネーブルするように構成され、前記遠隔装置は、どの動作が許可されたかを判断することを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項12に記載の方法であって、
さらに、前記生体情報データに基づいて前記画像を別の装置に放送するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項11に記載の方法であって、
さらに、フィルム画像を撮影するステップと、
前記フィルム画像にメタデータを関連付けるステップと、
を含み、
前記関連付けられたメタデータは、前記読み出された生体情報データに基づくものであることを特徴とする方法。
【請求項21】
画像撮影装置であって、
あるシーンの画像を撮影するための画像撮影手段と、
前記画像撮影装置の使用者の生体情報の特徴を感知するための生体情報読取手段と、
無線データ信号を送信し、受信するための無線通信システムと、
前記生体情報読取手段が使用者の生体情報の特徴を感知し、前記感知された生体情報の特徴を感知された生体情報データに変換し、前記無線通信手段が前記生体情報データを含む無線信号を遠隔データベースに送信するようにするための許可手段と、前記遠隔データベースは、前記感知された生体情報データが許可された使用者について記憶されている生体情報データと同様であるときに許可信号を送信し、前記許可手段はさらに、前記許可信号に基づいて一連の許可された動作を決定するように構成されており、
前記画像撮影装置が前記許可された動作を実行できるようにするための動作実行手段と、
を備えることを特徴とする画像撮影装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−523650(P2008−523650A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−541277(P2007−541277)
【出願日】平成17年11月8日(2005.11.8)
【国際出願番号】PCT/US2005/040439
【国際公開番号】WO2006/055343
【国際公開日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(590000846)イーストマン コダック カンパニー (1,594)
【Fターム(参考)】