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生体試料採取キット
説明

生体試料採取キット

【課題】生体試料痕から生体試料の採取を行なう際の煩雑な工程を解消し、容易に生体試料の採取を行なうことができる生体試料採取キットを提供する。
【解決手段】第1容器部210とこの第1容器部210に対して着脱可能に設けられる第2容器部240とを含み、第1容器部210には、第1開口212Aを有する生体試料採取片収容領域212、およびこの生体試料採取片収容領域212に通じる乾燥剤収容領域232が設けられ、第2容器部240には、第2開口245Aを有し滅菌水Wを収容する滅菌水収容領域245が設けられ、第1蓋部材として、第1開口212Aの周りに設けられた雄ねじ部213cに螺合する雌ねじ部221cを含むキャップ部材220を有し、第2蓋部材として、滅菌水収容領域245に滅菌水Wを収容した状態で、第2開口245Aを閉ざすように第2容器部240に貼着されるシール部材250を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、血液、精液、体液、その他の生体試料を採取する生体試料採取キットの構造に関する。本明細書における生体試料の採取は、人体から直接生体試料を採取するのではなく、事故現場、犯罪現場等に残された生体試料(以下、「生体試料痕」と称する)から生体試料を採取するものである。
【背景技術】
【0002】
たとえば、事故現場、犯罪現場等に残された血痕から血液を採取および保管する場合には、乾燥している血痕に滅菌水(精製水)を加えて血痕を溶解させ、得られた血液をガーゼ等に吸液させ、それをラベル付きのサンプルビン、さらにはビニール袋に入れて保管することが行なわれている。また、血液を採取するキットとして、特開2007−139599号公報(特許文献1)が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−139599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
採取した血液は、DNA鑑定等の分析に用いられる。正確な血液の分析を行うためにも、血液採取時には、手袋、ピンセット等が必要なため作業が煩雑である。
【0005】
具体的な作業は以下のとおりである。まず、「滅菌水」、「ガーゼ」、「ろ紙」、「ピンセット」、「検体保管容器」、「ナイロン袋」、および「封緘シール」のアイテムを準備する。これらのアイテムは個別に包装されている。これらのアイテムは、使用する際には個別包装を開封する。
【0006】
まず、必要に応じて「ガーゼ」を「滅菌水」で浸漬する。必要に応じて「ろ紙」を用いて、「ガーゼ」に染み込んだ余分な水分を取り除く。また、血痕が乾燥および固着している場合には、「滅菌水」を用いて血痕を溶解させる。
【0007】
「ガーゼ」を用いて血液の採取を行なう。「ガーゼ」の取扱いは、「ピンセット」で行なう。血液の採取を行なった「ガーゼ」を「検体保管容器」に収容する。「検体保管容器」および個別包装に用いられた袋を、「ナイロン袋」に収納する。「ナイロン袋」を「封緘シール」により保護する。「封緘シール」に必要事項を記入する。その後、血液の分析が行なわれる所(たとえば、科学捜査研究所等)に運び込まれる。
【0008】
このように、血液を採取する作業は煩雑である。また、血液採取現場に、多くの必要アイテムを持ち込む必要がある。また、各アイテムの個別包装は最終的には廃棄されてしまう。
【0009】
上記血液の採取に限らず、生体試料痕から生体試料を採取する場合には、同様の課題が生じる。
【0010】
したがって、この発明は上記課題に鑑みてなされたもので、生体試料痕から生体試料の採取を行なう際の煩雑な工程を解消し、容易に生体試料の採取を行なうことができる生体試料採取キットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に基づいた生体試料採取キットにおいては、生体試料痕から生体試料を採取する生体試料採取キットであって、上記生体試料を付着させる生体試料採取片と、滅菌水と、乾燥剤と、本体部と、上記本体部に対して装着される蓋部材とを備える。
【0012】
上記本体部は、外部に通じる第1開口を有し、内部に上記生体試料採取片を収容する生体試料採取片収容領域と、外部に通じる第2開口を有し、上記生体試料採取片収容領域と隔離して設けられ、内部に上記滅菌水を収容する滅菌水収容領域と、上記生体試料採取片収容領域に通じ、上記滅菌水収容領域に隔離して設けられ、内部に上記乾燥剤を収容する乾燥剤収容領域とを含む。
【0013】
上記蓋部材は、上記第1開口を閉ざすように装着される第1蓋部材と、上記第2開口を閉ざすように装着される第2蓋部材とを含む。
【0014】
上記第1蓋部材は、先端部に上記生体試料採取片が取り付けられ、上記生体試料採取片収容領域に差し込まれる棒状部材を含む。
【0015】
他の形態において、上記本体部は、第1容器部と、上記第1容器部に対して着脱可能に設けられる第2容器部とを含み、上記第1容器部には、上記第1開口を有する上記生体試料採取片収容領域および上記生体試料採取片収容領域に通じる上記乾燥剤収容領域が設けられ、上記第2容器部には、上記第2開口を有し上記滅菌水を収容する上記滅菌水収容領域が設けられ、上記第1蓋部材は、上記第1開口の周りに設けられた雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を含むキャップ部材であり、上記第2蓋部材は、上記滅菌水収容領域に上記滅菌水を収容した状態で、上記第2開口を閉ざすように上記第2容器部に貼着されるシール部材である。
【0016】
他の形態において、上記第1容器部は、上記乾燥剤収容領域を開閉可能にするカバーを含む。
【0017】
他の形態において、ろ紙をさらに含み、上記ろ紙は、上記第1容器部と上記第2容器部とにより挟まれた領域に配置されている。
【0018】
他の形態において、上記生体試料採取片は、吸水性を有する部材である。
【発明の効果】
【0019】
この発明に基づいた生体試料採取キットによれば、生体試料痕から生体試料の採取を行なう際の煩雑な工程を解消し、容易に血液の採取を行なうことができる生体試料採取キットを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施の形態1における生体試料採取キットの全体斜視図である。
【図2】実施の形態1における生体試料採取キットの蓋部材の斜視図である。
【図3】実施の形態1における生体試料採取キットの蓋部材の正面図である。
【図4】実施の形態1における生体試料採取キットの容器の縦断面図である。
【図5】実施の形態1における生体試料採取キットの全体縦断面図である。
【図6】実施の形態2における生体試料採取キットの全体斜視図である。
【図7】実施の形態2における生体試料採取キットの分解斜視図である。
【図8】実施の形態2における生体試料採取キットの分解縦断面図である。
【図9】実施の形態2における生体試料採取キットの全体縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明に基づいた各実施の形態における生体試料採取キットについて、以下、図を参照しながら説明する。なお、以下に説明する各実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、各実施の形態に表れる構成を適宜組み合わせて用いることは当初から予定されていることである。
【0022】
以下に示す各実施の形態における生体試料採取キットは、生体試料痕の一例として、血痕から血液を採取する場合について説明しているが、生体試料痕は血痕に限定されるものではない。生体試料痕から血液、精液、体液、その他の生体試料を採取する場合にも、以下に示す作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
【0023】
(実施の形態1:生体試料採取キット100)
以下、図1から図5を参照して、本実施の形態における生体試料採取キット100の構造について説明する。なお、図1は、生体試料採取キット100の全体斜視図、図2は、生体試料採取キット100のキャップ部材110の斜視図、図3は、生体試料採取キット100のキャップ部材110の正面図、図4は、生体試料採取キット100の容器120の縦断面図、図5は、生体試料採取キット100の全体縦断面図である。
【0024】
図1を参照して、この生体試料採取キット100は、本体部としての容器120と、蓋部材としてのキャップ部材110とを有する。蓋部材としてのキャップ部材110は、容器120に対して着脱可能に装着される。生体試料採取キットの大きさは、高さ約90mm、幅約30mm、厚さ約15mm程度である。
【0025】
本実施の形態では、キャップ部材110および容器120の外形形状は、矩形形状であるが、この形状に限定されるものではない。キャップ部材110および容器120は、樹脂成形品である。材料には、透明部材、非透明部材のどちらを用いても良いが、既に使用済みであることを容易に判別するためには、透明部材を用いるとよい。
【0026】
図2および図3を参照して、キャップ部材110は、グリップ部111、グリップ部111から延びる円筒状の第1蓋部材112、同様にグリップ部111から延びる円筒状の第2蓋部材113、第1蓋部材112の先端から延びる棒状部材114、および、この棒状部材114の先端部に取り付けられる生体試料採取片115を有する。
【0027】
生体試料採取片115は、液体状の血液を付着させるために、吸水性の富む材料を用いることが好ましく、紙部材、綿、吸水性スポンジ等が用いられる。また、生体試料採取片115の先端部分は、尖った形状を有しているとよい。
【0028】
図4を参照して、容器120には、外部に通じる第1開口122Aを有し、内部に上述の生体試料採取片115を収容する生体試料採取片収容領域122が設けられている。この生体試料採取片収容領域122は、縦方向に細長く延びる中空の領域であり底部において、後述の乾燥剤収容領域130と連通している。
【0029】
また、容器120には、外部に通じる第2開口123Aを有し、上記生体試料採取片収容領域122と隔離して設けられ、内部に滅菌水Wを収容する滅菌水収容領域123が設けられている。この滅菌水収容領域123は、生体試料採取片収容領域122と並行して設けられ、縦方向に細長く延びる中空の領域である。滅菌水収容領域123の溝深さは、生体試料採取片収容領域122の溝深さよりも浅く設けられている。
【0030】
また、容器120には、滅菌水収容領域123の下方において、上記生体試料採取片収容領域122に通じ、上記滅菌水収容領域123に隔離して設けられ、内部に乾燥剤131(図5参照)を収容する乾燥剤収容領域130が設けられている。
【0031】
容器120は、生体試料採取片収容領域122、滅菌水収容領域123、および乾燥剤収容領域130が形成され、底部が開放した胴体容器121aと、胴体容器121aの底部を閉ざす底部容器121bとを有する。乾燥剤収容領域130への乾燥剤131の収容は、胴体容器121aの底部から乾燥剤131を挿入した後に、底部容器121bにより胴体容器121aの底部が閉ざされる。
【0032】
図5は、容器120にキャップ部材110を装着した状態を示す図であり、血液を採取する前の、未使用状態の生体試料採取キットの縦断面図である。キャップ部材110に設けられる第1蓋部材112の直径は、生体試料採取片収容領域122の第1開口122Aを気密的に閉ざすことができるとともに抜き差しが可能な嵌め合い寸法に設定されている。また、生体試料採取片収容領域122の溝深さは、棒状部材114および生体試料採取片115を収容可能な深さに設けられている。
【0033】
キャップ部材110に設けられる第2蓋部材113の直径は、滅菌水収容領域123の第2開口123Aを液密的に閉ざすことができるとともに抜き差しが可能な嵌め合い寸法に設定されている。また、滅菌水収容領域123の溝深さは、収容すべき滅菌水Wの容量に応じて決定されている。滅菌水収容領域123には、所定量の滅菌水Wが収容されている。
【0034】
乾燥剤収容領域130には、乾燥剤131が収容されている。生体試料採取片収容領域122と乾燥剤収容領域130とは連通していることから、生体試料採取片収容領域122は乾燥状態に保たれている。
【0035】
(血液の採取)
次に、本実施の形態における生体試料採取キット100を用いた血痕からの血液の採取について説明する。この生体試料採取キット100は、ナイロン袋に封緘シールととも収容されている。血液採取現場において、ナイロン袋から生体試料採取キット100を取り出す。
【0036】
容器120からキャップ部材110を取り外し、血痕が固まっている場合には、滅菌水を用いて溶解させる。また、必要に応じて滅菌水を用いて、生体試料採取片115を湿らせる。次に、生体試料採取片115に血液を付着させる。
【0037】
次に、生体試料採取片115を有する棒状部材114を生体試料採取片収容領域122に差し込むようにして、キャップ部材110を容器120に装着する。キャップ部材110と容器120との間を、封緘シールにより封印する。封緘シールに必要事項を記入する。その後、血液の分析が行なわれる所(たとえば、科学捜査研究所等)に運び込まれる。
【0038】
このように、本実施の形態1における生体試料採取キット100を用いた血液の採取においては、血液の採取に必要なアイテムが一つのキット内に収容されていることから、血液の採取を容易に行なうことが可能となる。また、必要なアイテムが予め容器120内に収容されていることから、アイテムの個別包装が不要となる。
【0039】
さらに、生体試料採取片収容領域122は、乾燥剤により乾燥状態が保たれていることから、採取した血液の劣化を防止することも可能となる。
【0040】
(実施の形態2:生体試料採取キット200)
以下、図6から図9を参照して、本実施の形態における生体試料採取キット200の構造について説明する。図6は、生体試料採取キット200の全体斜視図、図7は、生体試料採取キット200の分解斜視図、図8は、生体試料採取キット200の分解縦断面図、図9は、生体試料採取キット200の全体縦断面図である。
【0041】
図6および図7を参照して、この生体試料採取キット200は、第1容器部210、この第1容器部210に対して着脱可能に設けられる第2容器部240、第1蓋部材としてのキャップ部材220、および第2蓋部材としてのシール部材250とを有する。第1容器部210および第2容器部240により本体部を構成する。生体試料採取キット200の大きさは、高さ約70mm、幅約40mm、厚さ約16mm程度である。
【0042】
本実施の形態では、第1容器部210と第2容器部240とが合体した状態の外形形状は、端部が丸められた矩形形状であるが、この形状に限定されるものではない。キャップ部材220、第1容器部210、および第2容器部240は、樹脂成形品である。材料には、透明部材、非透明部材のどちらを用いても良いが、既に使用済みであることを容易に判別するためには、透明部材を用いると良い。
【0043】
図7および図8を参照して、第1容器部210と第2容器部240とは相互に着脱可能に設けられている。第1容器部210の第2容器部240と接する当接面216は、凸面状に成形されている。一方、第2容器部240の第1容器部210と接する当接面242は、凸面状に成形された当接面216に嵌りあう凹面状に成形されている。
【0044】
第1容器部210の当接面216には、係合孔217と係合軸215とが設けられている。また、第2容器部240の当接面242には、係合孔217に勘合する突起243と、係合軸215に係合する係合爪244が設けられている。
【0045】
係合爪244が係合軸215に係合することにより、係合軸215を回転中心として、第1容器部210と第2容器部240とが相互に回転可能に連結される。また、係合孔217に突起243が勘合することで、第1容器部210と第2容器部240とが結合して合体した状態となる。
【0046】
当接面216または当接面242には、血液の採取の際に用いるろ紙260が配置される。本実施の形態では、当接面242にろ紙260が貼着されている。第1容器部210と第2容器部240とが結合して合体することで、ろ紙260は露出しない状態が維持され、ろ紙260の汚れ付着を防止することができる。
【0047】
キャップ部材220は、外形が略円筒形状のグリップ部221a、グリップ部221aの内部に設けられる棒状部材固定部221b、および、雌ねじ部221cを有する。棒状部材固定部221bには、棒状部材222の一端が差し込まれるようにして固定される。また、棒状部材222の先端部には、生体試料採取片223が取り付けられている。
【0048】
生体試料採取片223は、液体状の血液を付着させるために、吸水性の富む材料を用いることが好ましく、紙部材、綿、吸水性スポンジ等が用いられる。また、生体試料採取片223の先端部分は、尖った形状を有していると良い。
【0049】
第1容器部210には、外部に通じる第1開口212Aを有し、内部に上述の生体試料採取片223を収容する生体試料採取片収容領域212が設けられている。この生体試料採取片収容領域212は、縦方向に細長く延びる中空の領域である。
【0050】
第1開口212Aは、その周りを取り囲むように設けられた筒状の側壁213により規定され、この側壁213の外周面には、キャップ部材220に設けられた雌ねじ部221cと螺合する雄ねじ部213cが形成されている。
【0051】
この生体試料採取片収容領域212の側方には、乾燥剤270を収容する乾燥剤収容領域232が設けられ、生体試料採取片収容領域212は、この乾燥剤収容領域232と連通している。
【0052】
乾燥剤収容領域232は、第1容器部210の外周面に沿った湾曲形状のカバー部材231の内周面によって規定される。カバー部材231は、第1容器部210の上下端部に設けられた庇部材211,214の間に挟みこまれるようにして、第1容器部210に対して着脱可能に取り付けられる。
【0053】
第2容器部240には、外部に通じる第2開口245Aを有し、内部に滅菌水Wを収容する滅菌水収容領域245が設けられている。この滅菌水収容領域223は、第1容器部210と第2容器部240とが結合して合体した状態では、生体試料採取片収容領域212と並行し、縦方向に細長く延びる中空の領域である。
【0054】
第2開口245Aは、第2容器部240に貼着されるシール部材250により、内部に滅菌水Wを蓄えた状態で閉ざされる。
【0055】
図9は、第1容器部210と第2容器部240とが結合して合体し、キャップ部材220により第1開口212Aが閉ざされ、滅菌水収容領域245の内部に滅菌水Wを蓄えた状態でシール部材250により第2開口245Aが閉ざされた状態を示す図であり、血液を採取する前の、未使用状態の生体試料採取キット200の縦断面図である。
【0056】
生体試料採取片収容領域212の溝深さは、棒状部材222および生体試料採取片223を収容可能な深さに設けられている。また、滅菌水収容領域245の溝深さは、収容すべき滅菌水Wの容量に応じて決定されている。滅菌水収容領域123には、所定量の滅菌水Wが収容されている。
【0057】
乾燥剤収容領域232には、乾燥剤270が収容されている。生体試料採取片収容領域212と乾燥剤収容領域232とは連通していることから、生体試料採取片収容領域212は乾燥状態に保たれている。
【0058】
(血液の採取)
次に、本実施の形態における生体試料採取キット200を用いた血痕からの血液の採取について説明する。この生体試料採取キット200は、ナイロン袋に封緘シールととも収容されている。血液採取現場において、ナイロン袋から生体試料採取キット200を取り出す。
【0059】
第1容器部210と第2容器部240との結合状態を解除し、第1容器部210と第2容器部240とを分離状態とする。第2容器部240からシール部材250を引き離し、血痕が固まっている場合には、滅菌水を用いて溶解させる。
【0060】
また、第1容器部210からキャップ部材220を用いて棒状部材222および生体試料採取片223を引き出す。必要に応じて滅菌水Wを用いて、生体試料採取片223を湿らせる。次に、生体試料採取片223に血液を付着させる。必要に応じて、ろ紙260を用いて、生体試料採取片223の余分な水分の除去、清掃を行なう。
【0061】
次に、生体試料採取片223を有する棒状部材222を生体試料採取片収容領域212に差し込むようにして、キャップ部材220を第1容器部210に装着する。キャップ部材220を回転させて、雌ねじ部221cと雄ねじ部213cとを螺合させることで、側壁213にキャップ部材220を固定する。
【0062】
キャップ部材220と第1容器部210とに跨るように封緘シールを貼着する。封緘シールに必要事項を記入する。その後、血液の分析が行なわれる所(たとえば、科学捜査研究所等)に運び込まれる。
【0063】
このように、本実施の形態2における生体試料採取キット200を用いた血液の採取によれば、血液の採取に必要なアイテムが一つのキット内に収容されていることから、血液の採取を容易に行なうことが可能となる。また、必要なアイテムが予め第1容器部210および第2容器部240内に収容されていることから、アイテムの個別包装が不要となる。
【0064】
さらに、生体試料採取片収容領域212は、乾燥剤270により乾燥状態が保たれていることから、採取した血液の劣化を防止することも可能となる。
【0065】
また、採取した血液の保管時には、滅菌水Wを蓄積した第2容器部240は不要となり、第1容器部210のみ保管すれば良いため、保管スペースの省スペース化を図ることも可能となる。
【0066】
なお、上記実施の形態では、第1容器部210および第2容器部240を別体構造としたが、第1容器部210および第2容器部240を一体構造とすることも可能である。
【0067】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0068】
100,200 生体試料採取キット、110,220 キャップ部材、111 グリップ部、112 第1蓋部材、113 第2蓋部材、114,222 棒状部材、115,223 生体試料採取片、120 容器、121a 胴体容器、121b 底部容器、122,212 生体試料採取片収容領域、122A,212A 第1開口、123,245 滅菌水収容領域、123A 第2開口、130,232 乾燥剤収容領域、131,270 乾燥剤、210 第1容器部、211,214 庇部材、213 側壁、213c 雄ねじ部、215 係合軸、216,242 当接面、217 係合孔、221a グリップ部、221b 棒状部材固定部、221c 雌ねじ部、231 カバー部材、240 第2容器部、243 突起、244 係合爪、245A 第2開口、250 シール部材、260 ろ紙、W 滅菌水。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体試料痕から生体試料を採取する生体試料採取キットであって、
前記生体試料を付着させる生体試料採取片と、
滅菌水と、
乾燥剤と、
本体部と、
前記本体部に対して装着される蓋部材と、を備え、
前記本体部は、
外部に通じる第1開口を有し、内部に前記生体試料採取片を収容する生体試料採取片収容領域と、
外部に通じる第2開口を有し、前記生体試料採取片収容領域と隔離して設けられ、内部に前記滅菌水を収容する滅菌水収容領域と、
前記生体試料採取片収容領域に通じ、前記滅菌水収容領域に隔離して設けられ、内部に前記乾燥剤を収容する乾燥剤収容領域と、を含み、
前記蓋部材は、
前記第1開口を閉ざすように装着される第1蓋部材と、
前記第2開口を閉ざすように装着される第2蓋部材と、を含み、
前記第1蓋部材は、先端部に前記生体試料採取片が取り付けられ、前記生体試料採取片収容領域に差し込まれる棒状部材を含む、生体試料採取キット。
【請求項2】
前記本体部は、第1容器部と、前記第1容器部に対して着脱可能に設けられる第2容器部とを含み、
前記第1容器部には、前記第1開口を有する前記生体試料採取片収容領域および前記生体試料採取片収容領域に通じる前記乾燥剤収容領域が設けられ、
前記第2容器部には、前記第2開口を有し前記滅菌水を収容する前記滅菌水収容領域が設けられ、
前記第1蓋部材は、前記第1開口の周りに設けられた雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を含むキャップ部材であり、
前記第2蓋部材は、前記滅菌水収容領域に前記滅菌水を収容した状態で、前記第2開口を閉ざすように前記第2容器部に貼着されるシール部材である、請求項1に記載の生体試料採取キット。
【請求項3】
前記第1容器部は、前記乾燥剤収容領域を開閉可能にするカバーを含む、請求項2に記載の生体試料採取キット。
【請求項4】
ろ紙をさらに含み、
前記ろ紙は、前記第1容器部と前記第2容器部とにより挟まれた領域に配置されている、請求項2または3に記載の生体試料採取キット。
【請求項5】
前記生体試料採取片は、吸水性を有する部材である、請求項1から4のいずれかに記載の生体試料採取キット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−79859(P2013−79859A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219940(P2011−219940)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(391048049)滋賀県 (81)
【出願人】(000135036)ニプロ株式会社 (583)
【Fターム(参考)】