説明

生体試料採取システム

【課題】 生体液のための採取システムであって、操作が簡単で、採取された標本のマニピュレーションは最小限要求するが、生体試料の完全性を維持し、損傷、タンパリング(不正開封)及び汚染のリスクなしに安全かつ効率的な運搬性を確実にするようなシステムを提供する。
【解決手段】 本発明は、生体試料を採取及び保存するためのシステムに関する。詳細には、本発明は、生体試料を採取、保存及び運搬するためのアセンブリ、アセンブリを用いる方法及びそれを含むキットに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体試料を採取及び保存するためのシステムに関する。詳細には、本発明は、生体試料を採取、保存及び運搬するためのアセンブリ、アセンブリを用いる方法及びそれを含むキットに関する。
【背景技術】
【0002】
射精されたばかりの精液の分析は、男性不妊の初期の調査における最も重要な診断ツールであり、精液の質の適切な評価は、男性不妊の幾つかの治療可能な障害の診断に不可欠である。精液分析結果を最も役立つものにするために、標本の適切な採取が不可欠である。
【0003】
標本は、滅菌容器へのマスターベーションによって最も良好に採取される。これは通常は検査室に設けられた施設で行われるが、試料が速やかに運搬され、体温または好適には1℃低い温度で保持されるという条件で、自宅採取が可能である。性交を中断して採取される精液は、試料、特に射精液の最初の一部分を失う惧れがあるので、好ましくない。さらに、精液は、普通のコンドーム内に採取されるべきではない。というのも、普通のコンドームは、精子を死滅させる物質を含んでいるからである。宗教的慣習または個人的習慣がマスターベーションを禁じているかあるいは心理的抑制が妨げになるような状況では、基準に合った容器に直ちに精液が移される限り、精子の質に影響を及ぼさない特殊なコンドーム(SCD)が用いられることがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
生体液のための採取システムであって、操作が簡単で、採取された標本のマニピュレーションは最小限要求するが、生体試料の完全性を維持し、損傷、タンパリング(不正開封)及び汚染のリスクなしに安全かつ効率的な運搬性を確実にするようなシステムが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態において、本発明は、生体試料を採取するためのアセンブリであって、狭口頂端部及び広底端部を有し、内部に取外し可能な管を収容することができる裾広シリンダ基部と、気密に密閉されることができかつ裾広シリンダ基部内に収まる取外し可能な管と、裾広シリンダ基部の狭口頂端部に取り付けられる採取漏斗と、漏斗に取り付けられるスナップキャップとを含み、生体試料が取外し可能な管内に重量測定的に(gravimetrically)直接流れ込むように採取漏斗が構成され、それによって、生体試料の採取のためのアセンブリとなるようにしたことを特徴とするアセンブリを提供する。
【0006】
別の実施形態において、本発明は、生体試料を採取する方法であって、採取漏斗(内部に取外し可能な管を収容することができる裾広シリンダ基部の狭口端部に取り付けられる)の頂部に取り付けられたスナップキャップを開けるステップと、採取漏斗内に生体試料を分注するステップと、生体試料を裾広シリンダ基部内に配置された取外し可能な管内に重量測定的に流れ込むようにするステップと、取外し可能な管を密閉し、それによって生体試料を採取するステップとを含むことを特徴とする方法を提供する。
【0007】
一実施形態において、本発明は、生体試料の採取のためのキットであって、包装材料と、狭口頂端部及び広底端部を有し、内部に取外し可能な管を収容することができる裾広シリンダ基部と、基部の狭口端部に取り付けられる採取漏斗と、取外し可能な管と、漏斗にヒンジ式に取り付けられたスナップキャップと、ラベルと、使用説明書とを含むことを特徴とするキットを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、一実施形態において、生体試料の採取のためのアセンブリ、それを方法用いる方法及びそれを含むキットに関する。
【0009】
一実施形態において、本明細書に記載されているシステム、方法及びキットは、不妊症検査の目的で精液を採取したい被検者などの依頼人による生体試料の採取、運搬及び処理に用いられる。別の実施形態において、精液標本を採取することは、精子の生存率及び運動性検査のために望ましい。別の実施形態において、精液採取は、精子を別の個人または精子バンクなどの被提供者に提供する目的で行われる。一実施形態において、採取された精液は、「インビトロ」または生殖補助医療技術(ART)において、移植のための胚を作るために、安全に利用されることができる。一実施形態において、アセンブリは、精液の採取のために、他の実施形態においては唾液、血液、血漿、痰または粘液の採取のために用いられる。
【0010】
一実施形態において、本発明は、生体試料の採取のためのアセンブリであって、狭口頂端部及び広底端部を有し、内部に取外し可能な管を収容することができる裾広シリンダ基部と、気密に密閉されることができかつ裾広シリンダ基部内に収まる取外し可能な管と、裾広シリンダ基部の狭口頂端部に取り付けられる採取漏斗と、漏斗にヒンジ式に取り付けられるスナップキャップとを含み、生体試料が取外し可能な管内に重量測定的に直接流れ込むように採取漏斗が構成され、それによって、生体試料の採取のためのアセンブリとなるようにしたことを特徴とするアセンブリを提供する。
【0011】
一実施形態において、生体試料の採取のためのアセンブリは、生体試料を採取、取扱い、運搬及び更に処理する際に、検査室の作業者によって使用される。
【0012】
一実施形態において、本明細書に記載されているアセンブリ、方法及びキットにおいて用いられる取外し可能な管は、目盛り付きの管である。一実施形態において、目盛り付きの管なる語は、垂直に間隔をおいて見て分かる標及び数字を有し、容器に入れられている材料の量を測定できるようにした管であって、最も一般的には、検査室で用いられる、液体を入れるための管を指す。一実施形態において、管の目盛りを用いて測定される量は、得られた精液の容量である。一実施形態において、用いられる目盛り付きの管は、目盛り間隔が2mlの、または他の実施形態において目盛り間隔が1mlまたは0.5mlの、容量20mlの管である。一実施形態において、目盛りは、入っている容量を実際の容量の約±0.25ml以内に精密に測定できるようにする。
【0013】
一実施形態において、用いられる取外し可能な管は、10,000・gに耐えることができる遠心管である。用いられる管は、一実施形態において、約−80℃から約120℃までの温度に耐えることができる疎水性の生物学的に不活性な表面を有し、アルコール及び刺激の少ない有機溶剤に化学的耐性がある。一実施形態において、「10,000・g」または「g」なる語は、本明細書に記載されているような取外し可能な管の内容物に遠心機によって及ぼされる相対遠心力を指す。一実施形態において、精液標本と接触し得る全ての表面は、生物学的に不活性であり、重金属、カラーコンセントレート、DNAアーゼ、RNAアーゼまたは類似のプロテイナーゼまたは他の物質であって精液標本と接触したときに更なる分析を誤りのあるものにするようにその性状を変え得る物質がないような表面を指す。
【0014】
一実施形態において、遠心力は、ロータの回転の半径、回転する速度及びロータ自体のデザイン(例えば固定アングルまたはスイングバケット)に依存している。ロータの速度及びデザインは一定に保持されることができるが、半径は、遠心管の最上部から最下部まで変化することになり、一実施形態においては管の寸法に依存することになる。半径が中点値または平均半径として測定されるならば、全ての力は重力に数学的に関連し、このとき×gで表示される相対遠心力が得られる。精液試料の遠心分離は、一実施形態において、×g測定単位として与えられる。というのも、RPM及び他のパラメータは、用いられる特定の器械及びロータによって異なることになるからである。相対遠心力は、別の実施形態において、用いられる装置と無関係な定数を指す。一実施形態において、本明細書に記載されているシステム、方法及びキットに用いられる取外し可能な管は、最大10,000・gまでのRCFに耐えることができる。
【0015】
一実施形態において、精液標本と接触し得る全ての表面は、生物学的に不活性であり、標本が表面をぬらすことをさせないようにする。一実施形態において、本明細書中で用いられている「ぬらす(ぬれた)」または「ぬれ」なる語は、膜の、膜が接触する精液試料による、ぬれ性を指す。固体構造物のぬれ性、例えば採取漏斗のぬれ性は、その構造物の臨界表面エネルギー及び接触させられる液体の表面張力の関数である。臨界表面エネルギーが実質的に液体の表面張力以下であるとき、液体は、自然に玉になり、固体構造物上で液滴を形成することになる。一実施形態において、約18〜36dyne/cmまたはそれ以下の臨界表面エネルギーを有する採取漏斗は、36dyne/cm以上の表面張力を有する精液標本によってぬらされることにはならず、言い換えれば、この採取漏斗は疎水性である。一実施形態において、接触面の疎水性は、更なる処理のときに、取外し可能な管内への、そして取外し可能な管からの、標本のより良好な重量測定的流れを促進する。
【0016】
一実施形態において、取外し可能な管または採取漏斗またはその両方は、ガラス、または一実施形態においてクラリファイドポリプロピレン(PP)であり得るポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリレート(PMA)、またはCPET及びAPETを含むポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリプロペン、ポリプロペン25[USAN(登録商標)]、プロペンポリマー、プロピレンポリマー、1−プロペンホモポリマー、ポリ(1−メチエチレン(methyethelyne))、または他の実施形態においてはその組み合わせでできている。
【0017】
一実施形態において、本明細書に記載されている、システム、方法及びキットにおいて用いられる取外し可能な管をスクリューキャップで密閉するステップは、タンパーエビデントパッケージ(悪戯防止包装)を作り出す。「タンパーエビデントパッケージ」なる語は、表示または進入を妨げるバリヤを有する包装であって、もしも破られるかまたは無くなったらタンパリング(不正開封)が生じたことを知らせる可視または可聴のエビデンス(証拠)を最終使用者に与えることが適度に期待できるようなものを指す。タンパーエビデント包装は、容器/パッケージ直結システム(immediate-vessel/packaging systems)またはその任意の組み合わせを含むことがある。タンパーエビデント包装は、一実施形態において、製造、流通、小売及び製造過程の供給中に妥当な方法で取り扱われるとき、パッケージ完全性の視覚的表示を与える。一実施形態において、視覚的表示は、タンパーエビデント機能を使用者に説明しかつ購入時にそのような機能がないかまたは破損していることを警告するための適切な予防のためのラベルの記述が添えられるか、あるいは一度検査室において精液標本の処理が終われば、生成物の不正開封の可能性があることを示唆する。
【0018】
一実施形態において、本明細書に記載されているキットは、本明細書に記載されているシステムを含むものであり、タンパーエビデント包装内に入れられる。一実施形態において、生体試料を採取するためのアセンブリの構成要素は、その内容物を取り出すためには破られるかまたは壊されなければならない個々の小袋に封入される。小袋は、別の実施形態において、特徴的なデザイン(例えば、模様、名称、登録商標、ロゴまたは写真)を有する。
【0019】
一実施形態において、本明細書に記載されているシステムにおいて用いられる取外し可能な管を密閉するために用いられるスクリューキャップにあっては、タンパーエビデントウェブを壊すために強く握ることができるようにフレキシブルビードシステムが設けられている。襞形成ビード(folding-bead)ライナー無しシールは、閉じたままにしておくための余分のライナーを必要としないので、費用効果が高くなっている。別の実施形態において、キャップ内部の発泡ライナーが、使用者がキャップを閉じるときに取外し可能な管の首部に感圧接着剤によってライナーが接着するように配置されて、ライナーがタンパーエビデンス手段になっている。
【0020】
一実施形態において、裾広シリンダ基部は、内部に配置された取外し可能な管の観察を可能にする少なくとも1つの観察窓を画定する。観察窓は、連続基部壁の開口部であることがあり、それは一実施形態において不透明である。別の実施形態において、基部の開口部に画定された窓は、半透明の材料によって覆われるが、これは基部の材料と同じかまたは異なるかいずれかの材料でできている。一実施形態において、3つの窓が、基部の軸方向の開口部と、基部の狭口端部内のガイドとによって画定されるが、それは、取外し可能な管に配置されるガイドに相当し、取外し可能な管を、1つの観察窓からは取外し可能な管内の試料の観察ができ、他の窓からは取外し可能な管上の固定位置に配置されたラベルの観察ができるように、位置調整する。一実施形態において、本明細書に記載されているシステムにおいて用いられる裾広シリンダ基部は、高密度ポリエチレン(HDPE)でできているが、別の実施形態において、基部に画定された窓はクラリファイドPPによって覆われ、他の実施形態においてはPC、cPETまたはPMMAによって覆われる。
【0021】
一実施形態において、基部は、底端部及び頂端部を有する裾広シリンダであり、底端部と頂端部の直径の比は1.25以上である。一実施形態において、基部は、底部において直径がより大きい裾広シリンダ形状を有し、裾広シリンダ基部の広底端部と狭口端部の比は1.25以上である。一実施形態において、採取漏斗の開口端部の直径は、基部の底端部の直径と同じである。
【0022】
一実施形態において、基部は、半透明の材料でできており、観察窓を不必要にしている。別の実施形態において、基部はクラリファイドPPでできており、そこには窓が配置されていない。
【0023】
一実施形態において、本明細書に記載されているシステム、方法及びキットにおいて用いられる採取漏斗は、採取漏斗の本体にヒンジ式に接続されかつその上に配置されたスナップキャップを有する。一実施形態において、スナップキャップは、採取漏斗の本体部分に壊れ易いように接続されたTEバンド(タンパーエビデンスバンド)を有するが、ここで、TEバンドは、閉じられている位置から離れる方向へのスナップキャップの動きを妨げるため、アセンブリのスナップキャップ部分上の構造物に係合するように、形作られ、大きさを決められ、位置を決められており、スナップキャップ上の構造物は、スナップキャップ部分から半径方向に外向きに延在する突起を含み、突起は、上記TEバンドの下側に係合するように、形作られ、大きさを決められ、位置を決められている。
【0024】
一実施形態において、スナップキャップまたはフリップトップキャップは、採取漏斗に一体的に取り付けられる。一実施形態において、採取漏斗は、上方部分と、内面及び外面とを有し、ここで、採取漏斗は、上方部分に円筒形の直立リムを有し、リムは、スナップキャップまたはフリップトップキャップの内壁に接する採取漏斗のそのような部分として画定され、リムは、内及び外壁リムを有し、それによって、内リム壁は採取漏斗の内面に実質的に平行である。
【0025】
一実施形態において、スナップキャップまたはフリップトップキャップは、採取漏斗に取り付けられた1つのヒンジで構成され、ここで、ヒンジは、スナップキャップまたはフリップトップキャップを1つの枢軸点で回転させるように機能する少なくとも1つのヒンジ溝曲げ点を有し、つまみタブ及びヒンジは、スナップキャップまたはフリップトップキャップの実質的に対向する端部上に配置されており、スナップキャップまたはフリップトップキャップのスカートから垂直にかつ外向きに延在している。
【0026】
一実施形態において、本明細書に記載されている方法は、上記した生体試料の採取のためのアセンブリを用いる。
【0027】
一実施形態において、本発明は、生体試料を採取する方法であって、採取漏斗(内部に取外し可能な管を収容することができる裾広シリンダ基部の狭口端部に取り付けられる)の頂部にヒンジ式に取り付けられたスナップキャップを開けるステップと、採取漏斗内に生体試料を分注するステップと、生体試料を、前記裾広シリンダ基部内に配置された取外し可能な管内に、重量測定的に流れ込ませるステップと、取外し可能な管を密閉し、それによって生体試料を採取するステップとを含むことを特徴とする方法を提供する。
【0028】
一実施形態において、取外し可能な管を密閉するステップは、基部から採取漏斗を取り外すステップと、取外し可能な管を気密に密閉することができるスクリューキャップによって取外し可能な管を密閉するステップとを含み、スクリューキャップはキャップ内部に粘着ライナーを有し、取外し可能な管を閉じるときにライナーが取外し可能な管の本体に接着し、それによってタンパーエビデンス手段となる。
【0029】
別の実施形態において、取外し可能な管を密閉するステップは、採取漏斗の本体にヒンジ式に取り付けられたスナップキャップを閉じるステップを含む。一実施形態において、スナップキャップを閉じるステップは、ラベルがスナップキャップ本体を横切りかつスナップキャップ及び採取漏斗本体の両方に付着し、それによってタンパーエビデンス手段となるように、スナップキャップにラベルを貼付するステップをさらに含む。
【0030】
一実施形態において、本明細書に記載されている方法、アセンブリ及びキットは、被検者から生体試料を採取するために用いられる。採取される生体試料は、一実施形態において、血液、血清、尿、粘膜、痰、糞便、表皮試料、皮膚試料、頬内スワッブ、精子、羊水、培養細胞、骨髄試料または絨毛膜絨毛などから成るかあるいは含むことがある。
【0031】
一実施形態において、本明細書に記載されている本発明のキットは、上記した方法を実行するために用いられる。一実施形態において、本発明は、生体試料の採取のためのキットであって、包装材料と、生体試料の採取のためのアセンブリ(狭口頂端部及び広底端部を有し、内部に取外し可能な管を収容することができる裾広シリンダ基部と、基部の狭口端部に取り付けられる採取漏斗と、取外し可能な管と、漏斗にヒンジ式に取り付けられたスナップキャップとを含む)と、ラベルと、使用説明書とを含むことを特徴とするキットを提供する。
【0032】
別の実施形態において、本発明のキットは、特定の生体試料に対して調整されることがある。一実施形態において、採取される所望の生体試料が精液であるとき、キットはコンドームをさらに含むことがある。一実施形態において、本明細書に記載されているキットは、試料の採取、採取された試料の運搬または分析を容易にするために、追加のラベルまたは化学薬品を含むことがある。
【0033】
一実施形態において、一部の構成要素は、キットとは別に供給されるか、あるいはキットとは別に最終使用者によって入手されることがある。一実施形態において、アセンブリの取外し可能な管は、円錐形の底部を有する20mlの目盛り付き遠心管であることがあり、一実施形態において、本明細書に記載されているようなキットとは別に購入されることがある。
【0034】
一実施形態において、本明細書に記載されているようなキットの一部として提供されるラベルは、同じであることがあり、別の実施形態においてアセンブリの個別部品、取外し可能な管、スクリューキャップ、スナップキャップまたはフリップトップキャップなどを含むキットの種々の構成要素上に貼られることがある。
【0035】
本明細書中で用いられている「約」なる語は、数量的に、プラスまたはマイナス5%、あるいは別の実施形態においてプラスまたはマイナス10%、あるいは別の実施形態においてプラスまたはマイナス15%、あるいは別の実施形態においてプラスまたはマイナス20%を意味する。
【0036】
上述したのは、本発明の、好適実施形態を含む、特定の限定的でない実施形態の説明である。当業者であれば、この説明に対し、特許請求の範囲に画定されているような本発明の真の趣旨または範囲から逸脱することなしに、種々の変更及び改変がなされ得ることを理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1A】本発明のキットの一実施形態の模式的な操作である。
【図1B】本発明のキットの一実施形態の模式的な操作である。
【図2A】試料採取アセンブリ内に収容される目盛り付きの管のサンプルである。
【図2B】試料採取アセンブリ内に収容される目盛り付きの管のサンプルである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体試料を採取するためのアセンブリであって、
狭口頂端部及び広底端部を有し、内部に取外し可能な管を収容することができる裾広シリンダ基部と、
気密に密閉されることができかつ前記裾広シリンダ基部内に収まる取外し可能な管と、
前記裾広シリンダ基部の前記狭口頂端部に取り付けられる採取漏斗と、
前記漏斗に取り付けられるスナップキャップとを含み、
前記生体試料が前記取外し可能な管内に重量測定的に直接流れ込むように前記採取漏斗が構成され、それによって、生体試料の採取のためのアセンブリとなるようにしたことを特徴とするアセンブリ。
【請求項2】
前記生体試料が、血液、痰、血清、尿、粘膜、糞便、表皮試料、皮膚試料、頬内スワッブ、精子、精液、羊水、培養細胞、骨髄試料、絨毛膜絨毛またはその組み合わせであることを特徴とする請求項1のアセンブリ。
【請求項3】
前記裾広シリンダ基部の前記広底端部の直径と前記裾広シリンダ基部の前記狭口頂端部の直径の比が、約1.25であることを特徴とする請求項1のアセンブリ。
【請求項4】
前記取外し可能な管が、目盛り付きであることを特徴とする請求項1のアセンブリ。
【請求項5】
前記取外し可能な管が、最大約10,000・gまでの相対遠心力(RCF)に耐えることができることを特徴とする請求項1のアセンブリ。
【請求項6】
前記裾広シリンダ基部が、前記基部上に軸方向に配置された少なくとも1つの観察窓を含むことを特徴とする請求項1のアセンブリ。
【請求項7】
前記目盛り付き取外し可能な管が、取外し可能な15mlの目盛り付き円錐形の管であることを特徴とする請求項4のアセンブリ。
【請求項8】
スクリューキャップをさらに含み、前記スクリューキャップが、前記取外し可能な管を気密に密閉することができることを特徴とする請求項1のアセンブリ。
【請求項9】
前記スクリューキャップが、タンパーエビデンス手段を含むことを特徴とする請求項8のアセンブリ。
【請求項10】
前記取外し可能な管が、前記生体試料に対して不活性な材料でできていることを特徴とする請求項1のアセンブリ。
【請求項11】
前記不活性材料が、ガラス、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリレート(PMA)、またはCPET、APETを含むポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリプロペン、ポリプロペン25[USAN(登録商標)]、プロペンポリマー、プロピレンポリマー、1−プロペンホモポリマー、ポリ(1−メチエチレン)またはその組み合わせであることを特徴とする請求項10のアセンブリ。
【請求項12】
前記採取漏斗が、ガラス、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリレート(PMA)、またはCPET及びAPETを含むポリエチレンテレフタラート(PET)でできていることを特徴とする請求項1のアセンブリ。
【請求項13】
前記不活性材料が、実質的に重金属またはカラーコンセントレートがないことを特徴とする請求項10のアセンブリ。
【請求項14】
前記採取漏斗が、実質的に重金属またはカラーコンセントレートのない材料でできていることを特徴とする請求項12のアセンブリ。
【請求項15】
前記裾広シリンダ基部が、高密度ポリエチレン(HDPE)でできていることを特徴とする請求項1のアセンブリ。
【請求項16】
生体試料を採取する方法であって、
内部に取外し可能な管を収容することができる裾広シリンダ基部の狭口端部に取り付けられるような採取漏斗の頂部に取り付けられたスナップキャップを開けるステップと、
前記採取漏斗内に生体試料を分注するステップと、
前記生体試料を、前記裾広シリンダ基部内に配置された取外し可能な管内に、重量測定的に流れ込ませるステップと、
前記取外し可能な管を密閉し、それによって生体試料を採取するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
前記取外し可能な管を密閉するステップが、
前記基部から前記採取漏斗を取り外すステップと、
前記取外し可能な管を気密に密閉することができるスクリューキャップによって前記取外し可能な管を密閉するステップとを含むことを特徴とする請求項16の方法。
【請求項18】
前記取外し可能な管を密閉するステップが、
前記採取漏斗の前記頂部において前記スナップキャップを閉じるステップを含むことを特徴とする請求項16の方法。
【請求項19】
前記生体試料が、血液、血清、尿、粘膜、糞便、表皮試料、皮膚試料、頬内スワッブ、精子、精液、羊水、培養細胞、骨髄試料、絨毛膜絨毛またはその組み合わせであることを特徴とする請求項16の方法。
【請求項20】
前記取外し可能な管が、目盛り付きであることを特徴とする請求項16の方法。
【請求項21】
前記取外し可能な管が、最大約10,000・gまでの相対遠心力(rcf)に耐えることができることを特徴とする請求項16の方法。
【請求項22】
前記裾広シリンダ基部が、前記基部上に軸方向に配置された少なくとも1つの観察窓を含むことを特徴とする請求項16の方法。
【請求項23】
前記目盛り付き取外し可能な管が、取外し可能な20mlの目盛り付き円錐形の管であることを特徴とする請求項20の方法。
【請求項24】
前記取外し可能な管を気密に密閉することができる前記スクリューキャップが、タンパーエビデンス手段をさらに含むことを特徴とする請求項16の方法。
【請求項25】
生体試料の採取のためのキットであって、
包装材料と、
請求項1のアセンブリと、
スクリューキャップと、
ラベルと、
使用説明書とを含むことを特徴とするキット。
【請求項26】
前記生体試料が、血液、血清、尿、痰、粘膜、糞便、表皮試料、皮膚試料、頬内スワッブ、精子、精液、羊水、培養細胞、骨髄試料、または絨毛膜絨毛であることを特徴とする請求項25のキット。
【請求項27】
前記生体試料が、精液であることを特徴とする請求項26のキット。
【請求項28】
コンドームをさらに含むことを特徴とする請求項27のキット。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【公表番号】特表2009−526996(P2009−526996A)
【公表日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−555309(P2008−555309)
【出願日】平成19年2月12日(2007.2.12)
【国際出願番号】PCT/US2007/003789
【国際公開番号】WO2007/095231
【国際公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(508245507)ガミートジェニックス・コーポレイション (1)
【氏名又は名称原語表記】GAMETOGENICS CORPORATION
【住所又は居所原語表記】1130 Rt 22,West Mountain Side,NJ 07092(US)
【Fターム(参考)】