説明

生化学分析装置

【課題】試料、試薬、時間が無駄にならず、正確な測定ができる生化学分析装置を提供することを課題とする。
【解決手段】データを記憶する記憶部53を設け、制御部51は、第2試薬の試薬容器交換が発生すると、交換された第2試薬の検量線を作成する校正を行うともに、校正が終了するまで、測定された未知検体の吸光度を記憶部53に記憶し、校正が終了すると、記憶部53に記憶された未知検体の吸光度を呼び出し、交換された第2試薬の検量線を用いて、記憶された吸光度から未知検体の濃度を求める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生化学分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
生化学分析装置は、標準試料と試薬との混合液との吸光度を測定し、濃度−吸光度特性線である検量線を作成する校正を行う。さらに、検量線の確認のために、精度管理試料を測定し、管理許容値と判断すれば、未知の検体と試薬との混合液の吸光度を測定し、該吸光度を前記検量線を用いて前記未知の検体の濃度を求めるようになっている。
【0003】
この時、分析途中に試薬が不足する場合が多々あるが、試薬ターンテーブルに複数の同一種類の試薬容器をセットすることで、分析を中断することなく測定することができる。
【0004】
同一種類の複数の試薬容器をセットし、試薬容器の試薬が不足すると自動的に次の試薬容器に切り替わることを『試薬容器(ボトル)渡り』と言う。
【0005】
複数種類の試薬を使用する場合、例えば、最初に検体に第1の試薬を混合し、次に第2の試薬を混合する場合、第2の試薬が無くなり『第2試薬容器渡り』が発生した時、以降の分析は校正が未確定のデータとなる。
【0006】
『第2試薬容器渡り』が発生し、校正、精度管理測定を行ったとしても、校正が確定されるまでに、既に検体と第1試薬との反応が進行中で、『試薬容器渡り』で第2試薬が分注されることになる。このため、校正が確定されるまでに、測定値が確定していない検体が発生する。
【0007】
一般に、このような測定値が確定していない検体は、測定濃度未定として、廃棄し、再度初めから検体の測定を行っている。
【0008】
このように試料、試薬、時間が無駄になる問題点を解決するために、下記特許文献1、特許文献2に記載された発明では、検体を測定する前に、すべての試薬の校正を行っておくことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009−036512号公報
【特許文献2】特開2004−271265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、引用文献1、引用文献2に記載された発明のように、前もってすべての試薬の校正を行う場合、試薬によっては安定性が保てないものがあり、校正から長時間経過すると、測定値が保証できない問題点がある。
【0011】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、試料、試薬、時間が無駄にならず、正確な測定ができる生化学分析装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決する請求項1に係る発明は、検体を入れた複数の検体容器がセットされるサンプルターンテーブルと、第1試薬を入れた複数の第1試薬容器がセットされる第1試薬ターンテーブルと、…………、第n試薬を入れた複数の第n(nは2以上の自然数)試薬容器がセットされる第n試薬ターンテーブルと、複数の反応容器がセットされる反応ターンテーブルと、選択された前記サンプルターンテーブルの検体容器から検体を所定量吸引し、前記反応ターンテーブルの選択された反応容器に吐出する検体分注手段と、前記第1試薬ターンテーブルの第1試薬容器から第1試薬を所定量吸引し、前記反応ターンテーブルの選択された反応容器に吐出する第1試薬分注手段と、…………、前記第n試薬ターンテーブルの第n試薬容器から第n試薬を所定量吸引し、前記反応ターンテーブルの選択された反応容器に吐出する第n試薬分注手段と、検体容器内の液体の吸光度を測定する光度計と、前記サンプルターンテーブル、前記第1試薬ターンテーブル、…………、前記第n試薬ターンテーブル、前記液体分注手段、前記第1試薬分注手段、…………、前記第n試薬分注手段、前記光度計を制御するとともに、前記光度計を用いて、標準試料と前記第1試薬、…………、第n試薬との混合液との吸光度を測定し、濃度−吸光度特性線である検量線を作成する校正を行い、未知の検体と前記第1試薬、…………、第n試薬との混合液の吸光度を測定し、該吸光度を前記検量線を用いて前記未知の検体の濃度を求める制御部と、を有する生化学分析装置であって、データを記憶する記憶部を設け、前記制御部は、前記第n試薬の試薬容器交換が発生すると、交換された前記第n試薬の検量線を作成する校正を行うともに、該校正が終了するまで、測定された未知検体の吸光度を前記記憶部に記憶し、前記校正が終了すると、前記記憶部に記憶された前記未知検体の吸光度を呼び出し、交換された前記第n試薬の検量線を用いて、記憶された前記吸光度から前記未知検体の濃度を求めることを特徴とする生化学分析装置である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明によれば、データを記憶する記憶部を設け、前記制御部は、前記第n試薬の試薬容器交換が発生すると、交換された前記第n試薬の検量線を作成する校正を行うともに、該校正が終了するまで、測定された未知検体の吸光度を前記記憶部に記憶し、前記校正が終了すると、前記記憶部に記憶された前記未知検体の吸光度を呼び出し、交換された前記第n試薬の検量線を用いて、記憶された前記吸光度から前記未知検体の濃度を求めることにより、測定濃度未定として、廃棄する検体がなくなるので、試料、試薬、時間が無駄にならない。また、校正直後に濃度を測定するので、正確な測定ができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第2試薬容器渡りが発生した際の制御部の作動を説明するフロー図である。
【図2】実施形態の生化学分析装置を説明する斜視図である。
【図3】実施形態の発明部分の電気的構成を説明するブロック図である。
【図4】第1試薬容器渡りが発生した際の制御部の作動を説明するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図面を用いて本実施形態の生化学分析装置を説明する。
<生化学分析装置の全体構成>
図2用いて説明する。図2は生化学分析装置を説明する斜視図である。
【0016】
生化学分析装置1は、サンプルターンテーブル4と、希釈ターンテーブル6と、第1試薬ターンテーブル8と、第2試薬ターンテーブル10と、反応ターンテーブル12とからなっている。
【0017】
サンプルターンテーブル4には、外側に検体(サンプル)を入れた所定数の検体容器(サンプル容器)2が2列セットされ、内側に通常の希釈液である生理食塩水以外の特別な希釈液を入れた希釈液容器3が2列セットされる。そして、このサンプルターンテーブル4は所定速度でステップ送りされている。
【0018】
希釈ターンテーブル6には、検体容器2から吸引され、希釈された検体を入れる希釈容器5がセットされる。
【0019】
第1試薬ターンテーブルに8は、濃縮され、保冷された第1試薬を入れた所定数の第1試薬容器7がセットされる。
【0020】
第2試薬ターンテーブル10には、濃縮され、保冷された第2試薬を入れた所定数の第2試薬容器9がセットされる。
【0021】
反応ターンテーブル12には、希釈ターンテーブル6の希釈容器5からサンプリングした希釈検体と、第1試薬ターンテーブル8の第1試薬容器7からサンプリングした第1試薬および第2試薬ターンテーブル10の第2試薬容器9からサンプリングした第2試薬をそれぞれ入れて反応させる所定数の反応容器11がセットされる。
【0022】
サンプルターンテーブル4の周囲には、サンプル希釈ピペット13が配置されている。尚、本実施形態の生化学分析装置のピペットは、いずれも回転アームの回転端部側に設けられている。このサンプル希釈ピペット13は、図示しないサンプル希釈ピペット左右・上下駆動機構により左右、上下に駆動されて、サンプルターンテーブル4と希釈ターンテーブル6との間で、図示しない洗浄装置を通って左右の回動による往復動する。そして、サンプル希釈ピペット13がサンプルターンテーブル4の所定位置において検体容器2に上下動によるアクセスしたとき、図示しないサンプル用ポンプが作動して検体を所定量吸引し、希釈ターンテーブル6の所定位置において希釈容器5にアクセスしたとき、この検体とともにサンプル希釈ピペット13自体から供給される所定量の希釈液(通常は生理食塩水)を吐出し、その結果、検体が希釈容器5内で所定倍数に希釈されるようにしている。その後、サンプル希釈ピペット13は図示しない希釈洗浄装置により洗浄されるようになっている。
【0023】
希釈ターンテーブル6の周囲には、サンプル希釈ピペット13の他に、サンプリングピペット14、希釈攪拌装置15、希釈洗浄装置16が配置されている。希釈攪拌装置15は図示しない攪拌装置上下駆動機構により上下に駆動されるとともに、図示しない攪拌棒が回転されるようになっている。そして、希釈ターンテーブル6の所定の希釈容器5の希釈検体内に攪拌棒が進入しかつ回転することにより検体の希釈が均一に行われるようにしている。希釈洗浄装置16は、後述するように希釈検体を反応容器11に吐出した後、サンプリングピペット14を洗浄するようになっている。希釈洗浄装置16は、複数の希釈容器洗浄ノズルを有し、希釈容器洗浄ノズルを介して図示しない廃液ポンプにより希釈容器5に入っている検出の終了した希釈検体を吸い込みかつこれを廃液タンクに排出した後、図示しない洗剤ポンプにより洗剤をこの希釈容器5内に供給してこの洗剤により希釈容器5内を洗浄し、その後洗剤を廃液タンクに排出し、希釈容器内を乾燥するようになっている。希釈容器5内の希釈検体は希釈攪拌装置15により攪拌されて、試料の希釈が均一にされる。これらの各装置13,14,15,16の配置の自由度を確保するために、希釈ターンテーブル6は、この希釈ターンテーブル6上の円周上に配置された希釈容器5の総数と共通の因数を持たない数を1ステップの送り数としてステップ送りされるようになっている。
【0024】
サンプリングピペット14は、図示しないサンプリングピペット左右・上下駆動機構により左右、上下に駆動されて、希釈ターンテーブル6と反応ターンテーブル12との間で希釈洗浄装置16を通って左右の回動による往復動するようになっている。そして、サンプリングピペット14は希釈ターンテーブル6の所定位置において上下動により希釈容器5にアクセスしたとき、図示しない希釈サンプル用ポンプが作動して所定量の希釈サンプルを吸引し、反応ターンテーブル12の所定位置において上下動により反応容器11にアクセスしたとき吸引した希釈検体をその反応容器11に吐出するようにしている。
【0025】
反応ターンテーブル12の周囲には、サンプリングピペット14の他に、第1試薬ピペット17、第2試薬ピペット18、第1反応攪拌装置19、第2反応攪拌装置20、検出器である多波長光度計21、恒温槽22および反応容器洗浄装置23が配置されている。
【0026】
第1試薬ピペット17は、図示しない第1試薬ピペット左右・上下駆動機構により左右、上下に駆動されて、反応ターンテーブル12と第1試薬ターンテーブル8との間で左右の回動による往復動するようになっている。そして、第1試薬ピペット17は第1試薬ターンテーブル8の所定位置において上下動により第1試薬容器7にアクセスしたとき、図示しない第1試薬用ポンプが作動して所定量の第1試薬を吸引し、反応ターンテーブル12の所定位置において上下動により反応容器11にアクセスしたとき吸引した第1試薬をその反応容器11に吐出するようにしている。
【0027】
第1試薬を反応容器11に吐出する動作において、本実施形態では、後述する第1試薬サンプリング手段、第1試薬希釈分注手段によって、所定量の濃縮試薬は加温水と共に希釈分注される。
【0028】
第1反応攪拌装置19は図示しない攪拌装置上下駆動機構により上下に駆動されるとともに、図示しない攪拌棒が回転運動かつ前後方向の往復動をされるようになっている。そして、反応ターンテーブル12の所定の反応容器11の希釈検体と第1試薬内に攪拌棒が進入した後、回転かつ前後運動することにより、希釈検体の反応が均一にかつ迅速に行われるようにしている。
【0029】
第2試薬ピペット18は、図示しない第2試薬ピペット左右・上下駆動機構により左右、上下に駆動されて、反応ターンテーブル12と第2試薬ターンテーブル10との間で左右の回動による往復動するようになっている。そして、第2試薬ピペット18は第2試薬ターンテーブル10の所定位置において上下動により第2試薬容器9にアクセスしたとき、図示しない第2試薬用ポンプが作動して所定量の第2試薬を吸引し、反応ターンテーブル12の所定位置において上下動により反応容器11にアクセスしたとき吸引した第2試薬をその反応容器11に吐出するようにしている。
【0030】
第2試薬を反応容器11に吐出する動作において、第1試薬の場合と同様、本実施形態では、後述する第2試薬サンプリング手段,第2試薬希釈分注手段によって所定量の濃縮試薬は加温水と共に希釈分注される。
【0031】
第2反応攪拌装置20は図示しない攪拌装置上下駆動機構により上下に駆動されるとともに、図示しない攪拌棒が回転運動かつ前後方向の往復動をされるようになっている。そして、反応ターンテーブル12の所定の反応容器11の希釈検体と第2試薬内に攪拌棒が進入した後、回転かつ前後運動することにより、希釈検体の反応が均一にかつ迅速に行われるようにしている。
【0032】
多波長光度計21は、反応容器11内の希釈検体の吸光度を測定して反応容器11内での希釈検体の反応状態を検出するようにしている。恒温槽22は、反応ターンテーブル12の反応容器11を常時一定の温度に保持するようになっている。
【0033】
反応容器洗浄装置23は、複数の反応容器洗浄ノズルを有し、反応容器洗浄ノズルを介して図示しない廃液ポンプにより反応容器11に入っている検出の終了した希釈検体を吸い込みかつこれを廃液タンクに排出した後、図示しない洗剤ポンプにより洗剤をこの反応容器11内に供給してこの洗剤により反応容器11内を洗浄し、その後洗剤を廃液タンクに排出し、反応容器内を乾燥するようになっている。
【0034】
これらサンプリングピペット14、第1試薬ピペット17、第2試薬ピペット18、第1反応攪拌装置19、第2反応攪拌装置20、多波長光度計21、恒温槽22、反応容器洗浄装置23の配置の自由度を確保するために、反応ターンテーブル12もこの反応ターンテーブル12上の円周上に配置された反応容器11の総数と共通の因数を持たない数を1ステップの送り数としてステップ送りされるようになっている。その場合、反応ターンテーブル12は1ステップにつき半周以上回転するようにされている。
【0035】
次に、本実施形態の発明部分の説明を行なう。
【0036】
図3は発明部分の電気的構成を説明するブロック図である。
【0037】
図において、51は、サンプルターンテーブル4、希釈ターンテーブル6、第1試薬ターンテーブル8、第2試薬ターンテーブル10、反応ターンテーブル12、サンプル希釈ピペット13、サンプリングピペット14、第1試薬ピペット17、第2試薬ピペット18の駆動を制御するとともに、多波長光度計21が検出した希釈検体の吸光度、第1試薬容器7の試薬の不足を検出する第1試薬容器空検出手段55からの信号、第2試薬容器9の不足を検出する第2試薬容器空検出手段57からの信号を取り込む制御部である。
【0038】
また、53はデータを記憶する記憶部である。
【0039】
次に、制御部51の作動を図1、図4を用いて説明する。図1は第2試薬容器渡りが発生した際の制御部の作動を説明するフロー図、図4は第1試薬容器渡りが発生した際の制御部の作動を説明するフロー図である。
【0040】
最初に、図4を用いて第1試薬容器渡りが発生した際の作動を説明する。
【0041】
第1試薬容器7に第1試薬がある場合、制御部51は、未知検体の濃度を測定する(ステップ1、2)。反応ターンテーブル12にセットされたすべての反応容器11の未知検体に対して濃度を測定する(ステップ3)。
【0042】
未知検体の濃度測定中に、第1試薬容器7に試薬がなくなると、第1試薬容器空検出手段55が応動し、制御部51は、第1試薬ターンテーブル8、第1試薬ピペット17を駆動して、第1試薬容器渡りを行う(ステップ4)。そして、標準試料と第1試薬との混合液との吸光度を測定し、濃度−吸光度特性線である検量線を作成する校正を行う(ステップ5)。さらに、検量線の確認のために、精度管理試料を測定し(ステップ6)、管理許容値と判断すれば、ステップ2へ戻り、管理許容値外ならばステップ5に戻り、もう一度第1試薬の校正を行う(ステップ7)。
【0043】
次に、図1を用いて第2試薬容器渡りが発生した際の作動を説明する。
【0044】
第2試薬容器9に第2試薬がある場合、制御部51は未知検体の濃度を測定する(ステップ11、12)。反応ターンテーブル12にセットされたすべての反応容器11の未知検体に対して濃度を測定する(ステップ13)。
【0045】
未知検体の濃度測定中に、第2試薬容器9に試薬がなくなると、第2試薬容器空検出手段57が応動し、制御部51は、第2試薬ターンテーブル10、第2試薬ピペット18を駆動して、第2試薬容器渡りを行う(ステップ14)。そして、標準試料と第2試薬との混合液との吸光度を測定し、濃度−吸光度特性線である検量線を作成する校正を行う(ステップ15)。さらに、検量線の確認のために、精度管理試料を測定し(ステップ16)、管理許容値と判断すれば、ステップ12へ戻り、管理許容値外ならばステップ15に戻り、もう一度第1試薬の校正を行う(ステップ17)。
【0046】
制御部51は、未知検体の濃度測定中に、第2試薬容器9に試薬がなくなると、第2試薬の校正が終了するまで、未知検体の吸光度の測定を行い、測定結果(未知検体の吸光度)記憶部53に記憶する(ステップ18)。第2試薬の校正が終了すると、記憶部53に記憶した未知検体の吸光度を呼び出し(ステップ19)、交換された第2試薬の検量線を用いて未知検体の濃度を測定し(ステップ20)、ステップ13へ行く。
【0047】
このような構成によると、測定濃度未定として、廃棄する検体がなくなるので、試料、試薬、時間が無駄にならない。また、校正直後に濃度を測定するので、正確な測定ができる。
【0048】
尚、本発明は、上記実施形態に限定するものではない。上記実施形態では、試薬ターンテーブル、試薬分注手段が2台であったが、試薬ターンテーブル、試薬分注手段を複数台(3台、4台、…)備えた生化学分析装置にも適用できる。
【符号の説明】
【0049】
8 第1試薬ターンテーブル
10 第2試薬ターンテーブル
12 反応ターンテーブル
13 サンプル希釈ピペット
17 第1試薬ピペット
18 第2試薬ピペット
21 多波長光度計
51 制御部
53 記憶部
55 第1試薬容器空検出手段
57 第2試薬容器空検出手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体を入れた複数の検体容器がセットされるサンプルターンテーブルと、
第1試薬を入れた複数の第1試薬容器がセットされる第1試薬ターンテーブルと、
…………、
第n試薬を入れた複数の第n(nは2以上の自然数)試薬容器がセットされる第n試薬ターンテーブルと、
複数の反応容器がセットされる反応ターンテーブルと、
選択された前記サンプルターンテーブルの検体容器から検体を所定量吸引し、前記反応ターンテーブルの選択された反応容器に吐出する検体分注手段と、
前記第1試薬ターンテーブルの第1試薬容器から第1試薬を所定量吸引し、前記反応ターンテーブルの選択された反応容器に吐出する第1試薬分注手段と、
…………、
前記第n試薬ターンテーブルの第n試薬容器から第n試薬を所定量吸引し、前記反応ターンテーブルの選択された反応容器に吐出する第n試薬分注手段と、
検体容器内の液体の吸光度を測定する光度計と、
前記サンプルターンテーブル、前記第1試薬ターンテーブル、…………、前記第n試薬ターンテーブル、前記液体分注手段、前記第1試薬分注手段、…………、前記第n試薬分注手段、前記光度計を制御するとともに、前記光度計を用いて、標準試料と前記第1試薬、…………、第n試薬との混合液との吸光度を測定し、濃度−吸光度特性線である検量線を作成する校正を行い、未知の検体と前記第1試薬、…………、第n試薬との混合液の吸光度を測定し、該吸光度を前記検量線を用いて前記未知の検体の濃度を求める制御部と、
を有する生化学分析装置であって、
データを記憶する記憶部を設け、
前記制御部は、
前記第n試薬の試薬容器交換が発生すると、交換された前記第n試薬の検量線を作成する校正を行うともに、該校正が終了するまで、測定された未知検体の吸光度を前記記憶部に記憶し、
前記校正が終了すると、前記記憶部に記憶された前記未知検体の吸光度を呼び出し、交換された前記第n試薬の検量線を用いて、記憶された前記吸光度から前記未知検体の濃度を求める
ことを特徴とする生化学分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−225879(P2012−225879A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96195(P2011−96195)
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【出願人】(000004271)日本電子株式会社 (811)
【Fターム(参考)】