説明

生姜飲料

【課題】生姜若しくは生姜の加工品を配合した生姜飲料に関し、生姜が本来有する薬理効果を低減させることがなく、しかも生姜の味や存在感を十分に行かすことができる、従来にない画期的な生姜飲料を提供することを課題とする。
【解決手段】生姜若しくは生姜の加工品の少なくともいずれか一方、糖類若しくは甘味料の少なくともいずれか一方、並びにデンプンを生姜飲料に配合したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生姜若しくは生姜の加工品を配合した生姜飲料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生姜は、その辛味と芳香により香辛料や調味料として使用され、また種々の薬理効果を有するため、古来から生薬として使用されている。生姜には種々の効能があるが、生の生姜は、去痰、鎮咳、解熱、解毒、消化器系の機能増強に用いられ、乾燥させた生姜は、胃痛、腹痛、整腸に用いられる。このように、生姜には、人体の中枢神経系への作用、循環器・呼吸器系への作用、消化器系への作用等様々の効能を有している。
【0003】
この生姜は、ショウガ科の植物で、人体に優しく無理なく吸収される香辛性植物であるので、毎日摂取すれば体調に良く健康な体を維持することができる。しかしながら、薬草としての独特の味覚と刺激臭を有しているので、健康上の効果が期待できるとはいえ、毎日摂取することは容易ではない。
【0004】
そこで、このような点に鑑み、生姜を飲料に配合することも試みられ、そのような飲料に関する特許出願として、たとえば下記特許文献1及び2のような特許出願がなされている。
【0005】
特許文献1は、健康飲料及びその製造方法に関するもので、請求項1に記載されているように、「鶏卵8〜12重量%、玄米酢12〜16重量%、発酵乳酸1〜2重量%、オリゴ糖50〜60重量%、乾燥生姜1〜2重量%、醤油1.3〜1.6重量%、果汁11〜13重量%を含有している」ことを特徴とするものである。しかし、この特許文献1に係る発明は、健康飲料として複数種の成分を配合することに主眼が置かれ、たとえば鶏卵や酢等の他の含有成分に比べると、乾燥生姜の含有量は少なく、従って、生姜の味や存在感はほとんどないものである。
【0006】
また特許文献2は、飲料に関するもので、請求項1に記載されているように、「タマネギ、キャベツ、ナガネギ、ホウレンソウ、ニンジン、パセリ、ナス、ピーマン、キュウリ、ダイコン、カブ、ニンニク、バナナ、リンゴ、キウイ、パイナップル、スイカ、ブドウ、ナシ、レモン、イチゴ、ナツミカン、カキ、及びミカンからなる群から選ばれる一種以上の野菜及び/又は果物の汁液と乳原料とを含有する飲料であって、飲料全体に対してショウガの汁液をストレート換算で0.001〜0.05重量%の割合で含有することを特徴とするものである。しかし、この特許文献2に係る発明も、野菜や果物の汁液、及び乳原料を含有するものであり、明細書の段落〔0004〕に記載されているように、ショウガの汁液は、あくまで野菜や果実のえぐみ等を感じさせないようにするために配合されるものである。従って、上記特許文献1に記載された健康飲料と同様に、生姜の味や存在感はほとんどないものである。
【0007】
一方、生姜を主とする飲料で市販されているものも存在するが、真正の生姜が含有されているわけではなく、人工甘味料等により甘味を強くしているにすぎないので、一般の清涼飲料水と何ら変わるところがなく、上記のような生姜の薬理効果を生かした健康飲料にはほど遠いものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−146774号公報
【特許文献2】特開2001−190252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、生姜が本来有する薬理効果を低減させることがなく、しかも生姜の味や存在感を十分に生かすことができる、従来にない画期的な生姜飲料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、生姜若しくは生姜の加工品の少なくともいずれか一方、糖類若しくは甘味料の少なくともいずれか一方、並びにデンプンを配合したことを特徴とする生姜飲料を提供するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、上述のように、生姜若しくは生姜の加工品、糖類若しくは甘味料、及びデンプンを配合したものであるため、そのデンプンによって生姜若しくは生姜の加工品の液分にとろみが生じ、希釈して飲用しうる濃縮シロップ状の飲料を提供しうるに至った。
【0012】
また、糖類若しくは甘味料を配合しているので、生姜の辛味が緩和され、飲料に適した味とすることができる。
【0013】
さらに、上記のような、とろみを有する濃厚なシロップ状の飲料とすることで、生姜が本来有する薬理効果が維持され、特に喉の痛みの改善作用や、体の冷えの改善作用を有する飲料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の生姜飲料は、上述のように、生姜若しくは生姜の加工品、糖類若しくは甘味料、及びデンプンを配合したものである。
【0015】
生姜は、ショウガ科(Zingiberaceae)ショウガ属に属する植物であり、一般に食用として用いられる根茎の部分が、本発明においても用いられる。生姜の加工品としては、生姜の搾り汁、すりおろしペースト、乾燥粉末、エキス、生姜由来の香辛料等の種々のものを用いることができる。
【0016】
また糖類としては、たとえばショ糖(砂糖)、果糖、マルチトール、ブドウ糖、各種のオリゴ糖、水飴、還元麦芽糖水飴、マルトトリオース、はちみつ、糖アルコール等を用いることができる。さらに、甘味料としては、たとえばアスパルテーム、スクロース、L−フェニルアラニン、ステビア、甘草、ステビオサイド、レバウディオザイド等を使用することができる。
【0017】
さらに、デンプンとしては、たとえばバレイショ、もちバレイショ、トウモロコシ、タビオカ、米、小麦、葛、わらび等の植物由来のデンプンを用いることができる。
【0018】
本発明の生姜飲料は、とろみを有する濃厚なシロップ状のものであり、たとえば水で6〜8倍に希釈して飲用に供される。6〜8倍程度の希釈倍率であれば、かなり濃厚な味が残存し、飲料としての甘味、味を維持しつつ、喉に良好な刺激を与え、喉の痛みや炎症の改善にも寄与する。ただし、使用者の好みに応じて、より清涼飲料に近い状態とするために、薄い希釈倍率とすることも可能である。一方、飲料というよりもシロップに近い状態とするために、濃い希釈倍率、或いは原液のままで飲用することも可能である。
さらに本発明の生姜飲料は、上記のようにシロップ状の原液を希釈して飲用とし、或いはそのまま飲用とする場合に限らず、たとえば原料は粉末やペーストとし、これを水等に溶解して飲料とすることも可能である。さらに、生姜から抽出したエキスを原液とし、これを希釈して飲用とすることも可能である。
【0019】
また、水以外の他の飲料、たとえば牛乳、紅茶、炭酸水等で希釈することも可能である。この場合には、生姜本来の味や存在感が多少減殺されることにはなるが、原液が濃厚なシロップ状とされていれば、生姜の味が残存するとともに、他の飲料の味との調和で独自の味を現出させることもできる。また、他の飲料で希釈しても、ある程度の濃度に維持されていれば、喉に良好な刺激を与え、喉の痛みや炎症の改善効果も生じさせることができる。
【0020】
また、水で希釈する場合、水以外の飲料で希釈する場合のいずれであっても、ある程度の濃度に維持されていれば、上記のような喉の痛みや炎症の改善効果のみならず、たとえば体の冷え防止等の効果も奏することとなる。さらには、これらの効果以外にも、たとえば抗酸化作用、免疫力を高める作用、解毒促進、体内浄化、発刊作用、咳や痰を静める作用、消化、吸収を高める作用など、生姜が本来有する薬理効果も生じさせることができる。
【0021】
尚、本発明は、飲料として使用することを前提とするものであるが、この生姜飲料を、たとえば調味料として使用するようなことも可能である。
【実施例】
【0022】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0023】
(実施例1)
本実施例の生姜飲料の成分と配合量は、次のとおりである。
成分 配合量(重量部)
生姜 30部
砂糖 30部
水飴 30部
バレイショデンプン 10部
【0024】
生姜は、根茎の部分を粉砕して調製した。このように粉砕した生姜、砂糖、水飴、バレイショデンプンを混合した後、30℃〜120℃の範囲内で温度を変化させながら、1〜5時間加熱、攪拌し、適度な粘度と味になった時点で加熱、攪拌を停止する。このようにして濃縮シロップ状の生姜飲料を調製した。
【0025】
(実施例2)
本実施例の生姜飲料の成分と配合量は、次のとおりである。
成分 配合量(重量部)
生姜汁 40部
果糖 20部
マルチトール 20部
はちみつ 10部
トウモロコシデンプン 10部
【0026】
生姜汁は、原料の生姜を洗浄、皮剥ぎし、殺菌、スライスカット、洗浄、みじんカット、水切り、粉砕等の工程を経た後、圧搾、濾過して調製した。このように調製した生姜汁を、果糖、マルチトール、はちみつ、トウモロコシデンプンと混合し、上記実施例1と同様の温度及び加熱、攪拌時間で濃縮シロップ状の生姜飲料を調製した。
【0027】
(実施例3)
本実施例の生姜飲料の成分と配合量は、次のとおりである。
成分 配合量(重量部)
生姜粉末 10部
生姜汁 20部
生姜ペースト 10部
砂糖 30部
還元麦芽糖水飴 20部
コムギデンプン 10部
【0028】
生姜粉末は、原料の生姜を洗浄、皮剥ぎし、殺菌、スライスカット、乾燥、粉砕等の工程を経た後、粉末化して調製した。また生姜ペーストは、原料の生姜を洗浄、皮剥ぎし、殺菌、スライスカット、みじんカット、粉砕等の工程を経た後、ペースト状に調製した。さらに生姜汁は実施例2と同様に調製した。このように調製した生姜粉末、生姜汁、及び生姜ペーストを、砂糖、還元麦芽糖水飴、コムギデンプンと混合し、上記実施例1と同様の温度及び加熱、攪拌時間で濃縮シロップ状の生姜飲料を調製した。
【0029】
(実施例4)
本実施例の生姜飲料の成分と配合量は、次のとおりである。
成分 配合量(重量部)
生姜エキス 35部
生姜由来香辛料 5部
砂糖 20部
水飴 20部
バレイショデンプン 20部
【0030】
生姜エキスは、原料の生姜を洗浄、皮剥ぎし、水やアルコール系溶剤、二酸化炭素等で抽出することによって調製した。また生姜由来香辛料は市販のもの(高田香料株式会社製)を用いた。このように調製した生姜エキスと、生姜由来香辛料を、砂糖、水飴、バレイショデンプンと混合し、上記実施例1と同様の温度及び加熱、攪拌時間で濃縮シロップ状の生姜飲料を調製した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生姜若しくは生姜の加工品の少なくともいずれか一方、糖類若しくは甘味料の少なくともいずれか一方、並びにデンプンを配合したことを特徴とする生姜飲料。