説明

生徒端末及びプログラム

【課題】学習効率の低下を防止する。
【解決手段】生徒端末4は、教科書のページをそのまま表示するページ表示モードと、教科書の本文のみを表示する本文表示モードとを切替可能な電子黒板3とともに授業で使用される。生徒端末4は、ディスプレイ410と、ユーザ操作に応じて、所定の学習支援機能を実行するCPU45とを備える。CPU45は、電子黒板3が本文表示モードに切り替えられたことを検知し、この場合に、ディスプレイ410に教科書の本文の表示を禁止するとともに、学習支援機能の実行を禁止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生徒端末及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、教育現場においては、電子黒板や生徒端末と呼ばれる情報表示装置が使用されており、これらの情報表示装置を用いた授業では、電子黒板に教師が入力した文字等が生徒端末に送信され、生徒端末で入力した文字等が電子黒板に送信されるようになっている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ところで、関数電卓の技術分野においては、試験時に機能を制限する技術が提案されている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許4001464号
【特許文献2】特開2000−194664号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、生徒端末では関数電卓よりも多様で利便性の高い機能が搭載されている。そのため、教科書を表示させて授業を行おうとしても、生徒が黒板に集中せずに自分の端末で授業とは無関係の機能を実行したり、別のページを見たりしてしまう。そして、このように生徒が自分の端末を見ると、黒板や教師に注目しなくなってしまうため、学習効率が低くなってしまう。
【0006】
本発明の課題は、学習効率の低下を防止することのできる生徒端末及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
教科書のページをそのまま表示するページ表示モードと、教科書の本文のみを表示する本文表示モードとを切替可能な電子黒板とともに授業で使用される生徒端末において、
少なくとも教科書の本文を表示可能な表示手段と、
ユーザ操作に応じて、所定の学習支援機能を実行する学習支援機能実行手段と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことを検知する本文表示モード切替検知手段と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことが前記本文表示モード切替検知手段により検知された場合に、前記表示手段に教科書の本文の表示を禁止する本文表示禁止手段と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことが前記本文表示モード切替検知手段により検知された場合に、前記学習支援機能の実行を禁止する機能制限手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項5記載の発明は、
電子黒板と通信可能であるとともに、当該電子黒板とともに授業で複数個が使用される生徒端末において、
表示手段と、
ユーザ操作に応じて、前記表示手段の表示内容を変更させるための所定の表示変更機能を実行する表示変更機能実行手段と、
他機の生徒端末と通信する端末間通信手段と、
前記複数個の生徒端末のうち、少なくとも自機の生徒端末に対する前記電子黒板での指定操作を検知する生徒端末指定検知手段と、
前記生徒端末指定検知手段により自機の生徒端末に対する指定操作が検知された場合に、前記表示変更機能実行手段による表示内容の変更データを前記電子黒板及び他機の生徒端末に送信し、これら電子黒板及び他機の生徒端末における表示内容を、自機の前記表示手段の表示内容に同期させる自機同期表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、学習効率の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】授業支援システムの概略構成を示す図である。
【図2】電子黒板の概略構成を示すブロック図である。
【図3】生徒端末の概略構成を示すブロック図である。
【図4】電子黒板処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】生徒端末処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図7】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図8】電子黒板を視認できるか否かによって生徒端末の表示内容が異なる様子を示す図である。
【図9】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図10】第2実施形態における電子黒板処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】第2実施形態における電子黒板処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】第2実施形態における生徒端末処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】第2実施形態における生徒端末処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図15】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図16】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態の一例を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
〔第1実施形態〕
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
【0012】
図1は、本実施の形態における授業支援システム1の概略構成を示す図である。
この図に示すように、本実施の形態における授業支援システム1は、電子黒板3と、生徒端末4とを備えている。
【0013】
[電子黒板]
電子黒板3は、教室に設置されて授業に用いられるものであり、図2に示すように、表示部31と、入力部32と、音声入出力部37と、通信部33と、記憶部34と、CPU35等とを備えて構成されている。
【0014】
表示部31は、ディスプレイ310を備えており、CPU35から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ310に表示するようになっている。なお、本実施の
形態におけるディスプレイ310は、いわゆるタッチパネル321と一体的に形成されており、ユーザ(教師)によるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0015】
入力部32は、キー群320や上述のタッチパネル321を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル321の位置に対応する信号をCPU35に出力するようになっている。
【0016】
音声入出力部37は、スピーカ370及びマイク371を有している。スピーカ370は、CPU35から入力される音声出力信号に基づいて音声を出力する部分である。マイク371は、CPU35から入力される音声取込信号に基づいて外部から音声を取り込む部分である。
【0017】
通信部33は、生徒端末4との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。
【0018】
記憶部34は、電子黒板3の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU35の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部34は、黒板側授業支援プログラム340と、書籍データベース341とを記憶している。
【0019】
黒板側授業支援プログラム340は、後述の電子黒板処理(図4参照)をCPU35に実行させるためのプログラムである。
【0020】
書籍データベース341は、授業で使用される書籍についてデータを記憶しており、例えば、各教科書について教科書データDを記憶している。なお、本実施の形態における教科書データDは、各ページのテキスト部分と画像部分とを別々に表示できるよう構成されている。
【0021】
CPU35は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、電子黒板3を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU35は、入力部32やマイク371から入力される操作信号等に応じて記憶部34に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU35は、処理結果を表示部31やスピーカ370に適宜出力させる。
【0022】
[生徒端末]
生徒端末4は、教室内の各生徒に所持されて授業に複数個が用いられるものであり、図3に示すように、表示部41と、入力部42と、音声入出力部47と、通信部43と、記憶部44と、CPU45等とを備えて構成されている。
【0023】
表示部41は、ディスプレイ410を備えており、CPU45から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ410に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ410は、いわゆるタッチパネル421と一体的に形成されており、ユーザ(生徒)によるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0024】
入力部42は、キー群420や上述のタッチパネル421を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル421の位置に対応する信号をCPU45に出力するようになっている。
【0025】
音声入出力部47は、スピーカ470及びマイク471を有している。スピーカ470
は、CPU45から入力される音声出力信号に基づいて音声を出力する部分である。マイク471は、CPU45から入力される音声取込信号に基づいて外部から音声を取り込む部分である。
【0026】
通信部43は、電子黒板3や他機の生徒端末4との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。
【0027】
記憶部44は、生徒端末4の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU45の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部44は、端末側授業支援プログラム440と、視認性評価テーブル443と、書籍データベース441等とを記憶している。
【0028】
端末側授業支援プログラム440は、後述の生徒端末処理(図5参照)をCPU45に実行させるためのプログラムである。
【0029】
視認性評価テーブル443は、ユーザ(生徒)による電子黒板3の視認が可能であるか否かについての評価情報を記憶している。より具体的には、この視認性評価テーブル443には、電子黒板3を見えない程度にユーザ(生徒)の座席が後ろであるか否かや、電子黒板3を見えない程度にユーザ(生徒)の視力が悪いか否か等が記憶されている。
【0030】
書籍データベース441は、授業で使用される書籍についてデータを記憶しており、例えば、各教科書について教科書データDを記憶している。
【0031】
CPU45は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、生徒端末4を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU45は、入力部42やマイク471から入力される操作信号等に応じて記憶部44に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU45は、処理結果を表示部41やスピーカ470に適宜出力させる。
【0032】
[動作]
(電子黒板処理)
続いて、授業支援システム1の動作のうち、電子黒板3による電子黒板処理について、図4を参照しつつ説明する。
図4は、CPU35が記憶部34から黒板側授業支援プログラム340を読み出して実行する電子黒板処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【0033】
この電子黒板処理においては、まずCPU35は、閲覧する書籍の指定操作をユーザ(教師)から受け(ステップS1)、指定の書籍が教科書であるか否かを判定する(ステップS2)。
【0034】
このステップS2において指定の書籍が教科書でないと判定した場合(ステップS2;No)には、CPU35は他の処理へ移行する。
【0035】
また、ステップS2において指定の書籍が教科書であると判定した場合(ステップS2;Yes)には、CPU35は、教科書の章及びページ番号の指定操作か、或いは前回の電子黒板処理で最後に表示していたページの指定操作をユーザ(教師)から受ける(ステップS3)。
【0036】
次に、CPU35は、ディスプレイ310の表示モードをページモードに設定する(ス
テップS4)。ここで、ページモードとは、教科書データDに含まれるテキストと画像とを合わせて表示させるモードであり、より具体的には、紙の教科書と同じ内容を表示させるモードである。
【0037】
次に、CPU35は、ステップS1で指定された教科書(以下、指定教科書とする)の各ページのうち、ステップS3で指定されたページをディスプレイ310に表示させる(ステップS5)。また、このときCPU35は、表示内容を切り替えるための複数のタグTgをディスプレイ310の右端に表示させる。なお、本実施の形態においては、このときCPU35は、複数のタグTgとしてページタグTg2と、本文タグTg1とを表示させ、ページタグTg2を選択された状態で表示させる。ここで、ページタグTg2は、テキストと画像とを合わせて教科書のページをそのまま表示させるためのタグである。また、本文タグTg1は、教科書の本文のみを表示させるためのタグである。
【0038】
次に、CPU35は、本文タグTg1に対する切替操作が行われるか否かを判定する(ステップS6)。なお、このときCPU35は、ディスプレイ310に表示されている本文に対してクリック操作が行われた場合に本文タグTg1に対する切替操作が行われたと判定しても良い。
【0039】
そして、このステップS6において本文タグTg1に対する切替操作が行われないと判定した場合(ステップS6;No)には、CPU35は、電子黒板3における教科書機能の実行がユーザ(教師)によって選択されたか否かを判定し(ステップS7)、されたと判定した場合(ステップS7;Yes)には、選択された教科書機能を実行した後(ステップS8)、上述のステップS6に移行する。ここで、教科書機能としては、例えば、表示されているテキストを音声出力させる機能などがある。
【0040】
また、上述のステップS7において電子黒板3における教科書機能の実行が選択されないと判定した場合(ステップS7;No)には、CPU35は、他の操作が行われるか否かを判定し(ステップS9)、行われたと判定した場合(ステップS9;Yes)には他の処理へ移行する一方、行われないと判定した場合(ステップS9;No)には、上述のステップS6に移行する。
【0041】
また、上述のステップS6において本文タグTg1に対する切替操作が行われたと判定した場合(ステップS6;Yes)には、CPU35は、ディスプレイ310の表示モードを本文モードに設定する(ステップS11)。ここで、本文モードとは、教科書データDに含まれる本文のテキストのみを表示させるモードである。
【0042】
次に、CPU35は、電子黒板3の表示モードが本文モードに切り替わった旨を各生徒端末4に送信し(ステップS12)、指定教科書の各ページのうち、現時点で表示されているページの本文テキストを拡大表示させる(ステップS13)。なお、このときCPU35は、ページの先頭から本文を表示させても良いし、ユーザ(教師)によって指定された部分から本文を表示させても良い。
【0043】
次に、CPU35は、ページタグTg2に対する切替操作が行われるか否かを判定し(ステップS14)、行われたと判定した場合(ステップS14;Yes)には、ディスプレイ310の表示モードをページモードに設定する(ステップS15)。
【0044】
次に、CPU35は、電子黒板3の表示モードがページモードに切り替わった旨を各生徒端末4に送信し(ステップS16)、指定教科書の各ページのうち、現時点で表示されているページを表示させた後(ステップS17)、上述のステップS6に移行する。
【0045】
また、上述のステップS14においてページタグTg2に対する切替操作が行われないと判定した場合(ステップS14;No)には、CPU35は、電子黒板3における教科書機能の実行がユーザ(教師)によって選択されたか否かを判定する(ステップS21)。
【0046】
このステップS21において教科書機能の実行が選択されたと判定した場合(ステップS21;Yes)には、CPU35は、選択された教科書機能の種類を各生徒端末4に送信した後(ステップS22)、選択された教科書機能をユーザ(教師)の操作に基づいて実行し(ステップS23)、上述のステップS14に移行する。
【0047】
また、ステップS21において教科書機能の実行が選択されないと判定した場合(ステップS21;No)には、CPU35は、他の操作が行われるか否かを判定し(ステップS25)、行われたと判定した場合(ステップS25;Yes)には他の処理へ移行する一方、行われないと判定した場合(ステップS25;No)には、上述のステップS14に移行する。
【0048】
(生徒端末処理)
続いて、授業支援システム1の動作のうち、生徒端末4による生徒端末処理について、図5を参照しつつ説明する。
図5は、CPU45が記憶部44から端末側授業支援プログラム440を読み出して実行する生徒端末処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【0049】
この生徒端末処理においては、まずCPU45は、閲覧する書籍の指定操作を生徒から受け(ステップT1)、指定の書籍が教科書であるか否かを判定する(ステップT2)。
【0050】
このステップT2において指定の書籍が教科書でないと判定した場合(ステップT2;No)には、CPU45は他の処理へ移行する。
【0051】
また、ステップT2において指定の書籍が教科書であると判定した場合(ステップT2;Yes)には、CPU45は、教科書の章及びページ番号の指定操作か、或いは前回の生徒端末処理で最後に表示していたページの指定操作を生徒から受ける(ステップT3)。
【0052】
次に、CPU45は、ディスプレイ410の表示モードを生徒モードに設定する(ステップT4)。ここで、生徒モードとは、生徒の操作によって指示される内容をそのまま表示させるモードである。
【0053】
次に、CPU45は、ステップT1で指定された教科書(以下、指定教科書とする)の各ページのうち、ステップT3で指定されたページをディスプレイ410に表示させる(ステップT5)。また、このときCPU45は、生徒端末4における教科書機能(学習支援機能、表示変更機能)を実行させるためのソフトキーKをディスプレイ410の端部に表示させる(図6(b)参照)。なお、本実施の形態において表示されるソフトキーKとしては、ページを切り替えるためのページ切り替えキーK1や、表示内容を拡大縮小するためのズームキーK2、手書き入力の開始を指示するための手書き入力キーK3、テキストにマーカ線を引くためのマーカキーK4、テキストを音声出力させるための音声出力キーK5、文字列を辞書検索するための辞書キーK6、解説を表示させるための解説キーK7、テキストを朗読するための朗読キーK8、表示内容を切り替えるためのタグTgなどが挙げられる。
【0054】
ここで、後述のステップT15によってソフトキーKが薄色で表示され、ソフトキーK
に対する操作が無効とされている場合には、このステップT5においてCPU45は、ソフトキーKを通常色で表示させ、ソフトキーKに対する操作を有効とする。これにより、ソフトキーKに対応する教科書機能の禁止が解除されることとなる。
【0055】
次に、CPU45は、生徒端末4における教科書機能の実行がソフトキーKの操作によって選択されたか否かを判定し(ステップT6)、されないと判定した場合(ステップT6;No)には後述のステップT8に移行する。
【0056】
また、ステップT6において教科書機能の実行が選択されたと判定した場合(ステップT6;Yes)には、CPU45は、選択された教科書機能を実行する(ステップT7)。
【0057】
次に、CPU45は、電子黒板3の表示モードが本文モードに切り替わった旨を受信したか否かを判定し(ステップT8)、受信しないと判定した場合(ステップT8;No)には上述のステップT6に移行する。
【0058】
また、ステップT8において電子黒板3の表示モードが本文モードに切り替わった旨を受信したと判定した場合(ステップT8;Yes)には、CPU45は、ディスプレイ410の表示モードを黒板モードに設定する(ステップT11)。ここで、黒板モードとは、電子黒板3の教科書部分の表示内容をそのまま生徒端末4のディスプレイ410に表示させるモードである。
【0059】
次に、CPU45は、ディスプレイ410に表示されている各ソフトキーKを薄色で表示させるとともに、これらのソフトキーKに対する操作を無効とする(ステップT12)。これにより、各ソフトキーKに対応する教科書機能の実行が禁止されることとなる。
【0060】
次に、CPU45は、視認性評価テーブル443内の情報に基づいて、ユーザ(生徒)の座席が後列であるか否かを判定する(ステップT13)。
【0061】
このステップT13においてユーザ(生徒)の座席が後列でないと判定した場合(ステップT13;No)には、CPU45は、視認性評価テーブル443内の情報に基づいて、ユーザ(生徒)の視力が悪いか否かを判定する(ステップT14)。
【0062】
このステップT14においてユーザ(生徒)の視力が悪くないと判定した場合(ステップT14;No)には、CPU45は、ディスプレイ410における本文のテキストを非表示にする(ステップT15)。より具体的には、このときCPU45は、表示されていた本文と同じページ内の画像と、電子黒板3に注目するよう促すメッセージとをディスプレイ410に表示させる。これにより、電子黒板3が本文表示モードに切り替えられた場合であって、電子黒板3の視認が可能である旨の評価情報が視認性評価テーブル443に記憶されている場合には、本文テキストの表示が禁止されることとなる。なお、このステップT15においてCPU45は、表示されていた本文と同じページ内の画像のみを表示させることとしても良い。
【0063】
次に、CPU45は、電子黒板3の表示モードがページモードに切り替わった旨を受信したか否かを判定し(ステップT16)、受信しないと判定した場合(ステップT16;No)には上述のステップT13に移行する一方、受信したと判定した場合(ステップT16;Yes)には上述のステップT4に移行する。
【0064】
また、上述のステップT13においてユーザ(生徒)の座席が後列であると判定した場合(ステップT13;Yes)と、上述のステップT14においてユーザ(生徒)の視力
が悪いと判定した場合(ステップT14;Yes)とには、CPU45は、現時点での電子黒板3の教科書部分の表示内容を表示させる(ステップT21)。
【0065】
次に、CPU45は、電子黒板3で選択された教科書機能の種類を受信したか否かを判定し(ステップT22)、受信しないと判定した場合(ステップT22;No)には上述のステップT16に移行する。
【0066】
また、ステップT22において電子黒板3で選択された教科書機能の種類を受信したと判定した場合(ステップT22;Yes)には、CPU45は、受信した教科書機能の種類に基づいて、現時点での電子黒板3と同じ教科書部分の内容をディスプレイ410に表示させ(ステップT23)、上述のステップT16に移行する。
【0067】
[動作例]
続いて、図面を参照しつつ、上述した授業支援システム1の動作を具体的に説明する。
【0068】
まず、電子黒板3において英語の教科書の指定操作をユーザ(教師)が行い(ステップS1、ステップS2;Yes)、教科書の章及びページ番号「78」の指定操作を行うと(ステップS3)、ディスプレイ310の表示モードがページモードに設定され(ステップS4)、図6(a)に示すように、指定教科書「英語」の78ページがディスプレイ310に表示される(ステップS5)。また、このとき、ページタグTg2と、本文タグTg1とがディスプレイ310の右端に表示される。
【0069】
同様に、生徒端末4において英語の教科書の指定操作を生徒が行い(ステップT1、ステップT2;Yes)、前回の生徒端末処理で最後に表示していたページ(ここでは65ページ)の指定操作を行うと(ステップT3)、ディスプレイ410の表示モードが生徒モードに設定され(ステップT4)、図6(b)に示すように、指定教科書「英語」の65ページがディスプレイ410に表示される(ステップT5)。また、このとき、生徒端末4における教科書機能(学習支援機能、表示変更機能)を実行させるためのソフトキーKとして、ページ切り替えキーK1、ズームキーK2、手書き入力キーK3、マーカキーK4、音声出力キーK5、辞書キーK6、タグTgなどがディスプレイ410の端部に表示される。
【0070】
次に、電子黒板3でユーザ(教師)が本文タグTg1に対する切替操作を行うと(ステップS6;Yes)、ディスプレイ310の表示モードが本文モードに設定され(ステップS11)、電子黒板3の表示モードが本文モードに切り替わった旨が各生徒端末4に送信された後(ステップS12)、図10(c)に示すように、現時点で表示されている78ページの本文テキストが拡大表示される(ステップS13)。
【0071】
一方、生徒端末4では、電子黒板3の表示モードが本文モードに切り替わった旨を受信すると(ステップT8;Yes)、ディスプレイ410の表示モードが黒板モードに設定される(ステップT11)。
【0072】
次に、生徒端末4においてディスプレイ410に表示されている各ソフトキーKが薄色で表示されるとともに、これらのソフトキーKに対する操作が無効とされる(ステップT12)。
【0073】
次に、視認性評価テーブル443内の情報に基づいてユーザ(生徒)の座席が後列でないと判定されるとともに(ステップT13;No)、ユーザ(生徒)の視力が悪くないと判定されると(ステップT14;No)、図6(d)に示すように、ディスプレイ410における本文のテキストが非表示にされる(ステップT15)。なお、本動作例において
は、このときディスプレイ410には、電子黒板3に注目するよう促すメッセージが表示されている。但し、図7(a)に示すように、表示されていた本文と同じ78ページ内の画像のみが表示されることとしても良い。
【0074】
一方、ユーザ(生徒)の座席が後列であると判定されるか(ステップT13;Yes)、或いはユーザ(生徒)の視力が悪いと判定されると(ステップT14;Yes)、図7(b)に示すように、現時点での電子黒板3の教科書部分の表示内容が表示される(ステップT21)。
【0075】
これにより、図8に示すように、電子黒板3を視認できる生徒は黒板や生徒に注目する一方、電子黒板3を視認できない生徒は自分の生徒端末4に注目することとなる。
【0076】
次に、電子黒板3において音声出力機能の実行をユーザ(教師)が選択すると(ステップS21;Yes)、選択された教科書機能の種類「音声出力機能」が各生徒端末4に送信された後(ステップS22)、音声出力機能がユーザ(教師)の操作に基づいて実行される(ステップS23)。具体的には、図9(a)に示すように、ディスプレイ310に表示されているテキストをユーザ(教師)が音声出力の対象として指定し、音声出力機能の実行を開始させると、指定された文章が音声出力される。このとき、図9(c)に示すように、音声出力されている文が青色で表示されるとともに、この文中、音声出力の終わった部分が赤色で表示される。なお、図中、表示画面において破線で囲まれている領域は、この領域に対する符号の対応色(「B」:青色(Blue)、「R」:赤色(Red))によって当該領域内の文字が表示されていることを示している。
【0077】
一方、ユーザ(生徒)の座席が後列であると判定された生徒端末4や、或いはユーザ(生徒)の視力が悪いと判定された生徒端末4では、図9(b),(d)に示すように、現時点での電子黒板3の教科書部分の表示内容が表示される(ステップT21)。なお、図9(b)では、電子黒板3に図9(a)の内容が表示されているときの生徒端末4での表示内容を示しており、図9(d)では、電子黒板3に図9(c)の内容が表示されているときの生徒端末4での表示内容を示している。
【0078】
以上のように、本実施形態の生徒端末4によれば、図5のステップT11〜T15や、図6〜図8等に示したように、電子黒板3が本文表示モードに切り替えられたことが検知された場合には、生徒端末4で教科書の本文の表示が禁止されるとともに、教科書機能の実行が禁止されるので、生徒が電子黒板3に集中せずに自分の生徒端末4で授業とは無関係の機能を実行したり、別のページを見たりするのを防止することができる。従って、生徒を電子黒板3や教師に注目させることができるため、学習効率の低下を防止することができる。
【0079】
また、図5のステップT15や図6(d),図7(a)等に示したように、生徒端末4では教科書の本文の表示が禁止される場合に、教科書の各ページのうち、電子黒板3に本文の表示されているページの画像のみが表示されるか、或いは、電子黒板3に注目するよう促す旨のメッセージが表示されるので、生徒を電子黒板や教師に確実に注目させることができる。従って、学習効率の低下を確実に防止することができる。
【0080】
また、図5のステップT13〜T15,T21や、図7(b)、図8等に示したように、ユーザ(生徒)による電子黒板3の視認が可能であるか否かについての評価情報が記憶され、ユーザ(生徒)による電子黒板3の視認が可能である旨の評価情報が記憶されている場合にのみ、教科書の本文の表示が禁止されるので、電子黒板3を視認することができる生徒については電子黒板3に注目させ、電子黒板3を視認することができない生徒については、自分の生徒端末4に注目させることができる。従って、一律に本文の表示を禁止
することで本文を視認できない生徒が生じてしまうのを防止することができる。
【0081】
〔第2実施形態〕
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。なお、上述の第1実施形態との間で互いに対応する部分が同様に構成されている場合には、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0082】
図1に示すように、本実施の形態における授業支援システム1Aは、電子黒板3Aと、生徒端末4Aとを備えている。
【0083】
図2に示すように、電子黒板3Aの記憶部34Aは、黒板側授業支援プログラム340Aを記憶している。
この黒板側授業支援プログラム340Aは、後述の電子黒板処理(図10〜図11参照)をCPU35に実行させるためのプログラムである。
【0084】
図3に示すように、生徒端末4Aの記憶部44Aは、端末側授業支援プログラム440Aを記憶している。
この端末側授業支援プログラム440Aは、後述の生徒端末処理(図12〜図13参照)をCPU45に実行させるためのプログラムである。
【0085】
(電子黒板処理)
続いて、授業支援システム1Aの動作のうち、電子黒板3Aによる電子黒板処理について、図10〜図11を参照しつつ説明する。
図10〜図11は、CPU35が記憶部34から黒板側授業支援プログラム340Aを読み出して実行する電子黒板処理の動作を説明するためのフローチャートである。なお、電子黒板3Aの電子黒板処理は上記第1実施形態における電子黒板処理と一部同じであるため、第1実施形態における電子黒板処理と異なる処理のみについて説明を行う。
【0086】
本実施の形態における電子黒板処理においては、図10に示すように、ステップS13の処理の後、CPU35は、指名朗読機能の実行が選択されるか否かを判定する(ステップU31)。ここで、指名朗読機能とは、指名される生徒に本文を朗読させつつ、朗読されている箇所を電子黒板3Aで識別表示する機能である。
【0087】
このステップU31において指名朗読機能の実行が選択されないと判定した場合(ステップU31;No)には、CPU35は、ページタグTg2に対する切替操作が行われるか否かを判定する(ステップS14)。
【0088】
このステップS14においてページタグTg2に対する切替操作が行われないと判定した場合(ステップS14;No)には、CPU35は、電子黒板3Aにおける教科書機能のうち、指名朗読機能以外の機能の実行がユーザ(教師)によって選択されたか否かを判定する(ステップU21)。
【0089】
そして、ステップU21において教科書機能の実行が選択されたと判定した場合(ステップU21;Yes)には、CPU35はステップS22に移行する一方、教科書機能の実行が選択されないと判定した場合(ステップU21;No)にはステップS25に移行する。
【0090】
また、上述のステップU31において指名朗読機能の実行が選択されたと判定した場合(ステップU31;Yes)には、図11に示すように、CPU35は、朗読させるテキストの範囲・パートが指定されているか否かを判定する(ステップU32)。
【0091】
このステップU32において朗読させるテキストの範囲・パートが指定されていると判定した場合(ステップU32;Yes)には、CPU35は、指定された範囲・パートを朗読範囲に設定した後(ステップU33)、後述のステップU35に移行する。
【0092】
また、ステップU32において朗読させるテキストの範囲・パートが指定されていないと判定した場合(ステップU32;No)には、CPU35は、教科書のテキストのうち、今日の授業で表示を開始した箇所から、現時点までに学習した最終箇所までのテキストを朗読範囲に設定する(ステップU34)。
【0093】
次に、生徒を指名する操作をユーザ(教師)が行うと(ステップU35)、CPU35は、ディスプレイ310の表示モードを生徒指名モードに設定する(ステップU36)。ここで、生徒指名モードとは、指名された生徒の生徒端末4Aと同じ教科書部分の内容を表示させるモードである。なお、上述のステップU35においてユーザ(教師)は生徒の名前や出席番号等を手書き入力または音声入力することで指名を行っても良いし、座席表を表示させ、座席を指定することで指名を行っても良い。
【0094】
次に、CPU35は、指名された生徒(以下、指名生徒とする)による生徒端末4Aの操作を受信するか否かを判定し(ステップU37)、受信しないと判定した場合(ステップU37;No)には後述のステップU39に移行する。
【0095】
また、ステップU37において指名生徒による生徒端末4Aの操作を受信したと判定した場合(ステップU37;Yes)には、CPU35は、指名生徒の生徒端末4Aに同期させて教科書部分の表示内容を更新する(ステップU38)。
【0096】
次に、CPU35は、電子黒板3Aにおける教科書機能の実行がユーザ(教師)によって選択されるか否かを判定し(ステップU39)、選択されないと判定した場合(ステップU39;No)には、ページタグTg2に対する切替操作が行われるか否かを判定する(ステップU41)。
【0097】
このステップU41においてページタグTg2に対する切替操作が行われたと判定した場合(ステップU41;Yes)には、図10に示すように、CPU35は、ステップS15に移行する。
【0098】
また、図11に示すように、ステップU41においてページタグTg2に対する切替操作が行われないと判定した場合(ステップU41;No)には、CPU35は、本文タグTg1に対する切替操作が行われるか否かを判定する(ステップU42)。
【0099】
このステップU42において本文タグTg1に対する切替操作が行われたと判定した場合(ステップU42;Yes)には、図10に示すように、CPU35は、ステップS11に移行する。
【0100】
また、図11に示すように、ステップU42において本文タグTg1に対する切替操作が行われないと判定した場合(ステップU42;No)には、CPU35は、指名生徒の生徒端末4Aから朗読終了の旨を受信したか否かを判定する(ステップU43)。
【0101】
このステップU43において指名生徒の生徒端末4Aから朗読終了の旨を受信したと判定した場合(ステップU43;Yes)には、図10に示すように、CPU35は、ステップS11に移行する。
【0102】
また、図11に示すように、ステップU43において指名生徒の生徒端末4Aから朗読終了の旨を受信しないと判定した場合(ステップU43;No)には、CPU35は、他の操作が行われるか否かを判定し(ステップU44)、行われないと判定した場合(ステップU44;No)には上述のステップU37に移行する一方、行われたと判定した場合(ステップU44;Yes)には他の処理へ移行する。
【0103】
また、上述のステップU39において電子黒板3Aにおける教科書機能の実行がユーザ(教師)によって選択されたと判定した場合(ステップU39;Yes)には、CPU35は、ディスプレイ310の表示モードを本文モードに設定する(ステップU46)。
【0104】
次に、CPU35は、電子黒板3Aの表示モードが本文モードに切り替わった旨を各生徒端末4Aに送信し(ステップU47)、指定教科書の各ページのうち、現時点で表示されているページの本文テキストを拡大表示させた後(ステップU48)、図10に示すように、ステップS22に移行する。なお、ステップU48においてCPU35は、ページの先頭から本文を表示させても良いし、ユーザ(教師)によって指定された部分から本文を表示させても良い。
【0105】
(生徒端末処理)
続いて、授業支援システム1の動作のうち、生徒端末4Aによる生徒端末処理について、図12〜図13を参照しつつ説明する。
図12〜図13は、CPU45が記憶部44から端末側授業支援プログラム440Aを読み出して実行する生徒端末処理の動作を説明するためのフローチャートである。なお、生徒端末4Aの生徒端末処理は上記第1実施形態における生徒端末処理と一部同じであるため、第1実施形態における生徒端末処理と異なる処理のみについて説明を行う。
【0106】
本実施の形態における生徒端末処理においては、図12に示すように、ステップT2において指定の書籍が教科書でないと判定した場合(ステップT2;No)には、CPU45は、指定の書籍を、前回の生徒端末処理で最後に表示していたページから表示させる(ステップV21)。また、このときCPU45は、生徒端末4Aにおける書籍機能を実行させるためのソフトキーKをディスプレイ410の端部に表示させる(図14(b)参照)。なお、このとき表示されるソフトキーKとしては、ページを切り替えるためのページ切り替えキーK1や、表示内容を拡大縮小するためのズームキーK2、手書き入力の開始を指示するための手書き入力キーK3、テキストにマーカ線を引くためのマーカキーK4、テキストを音声出力させるための音声出力キーK5、文字列を辞書検索するための辞書キーK6、表示内容を切り替えるためのタグTgなどが挙げられる。
【0107】
次に、CPU45は、生徒端末4Aにおける書籍機能の実行がソフトキーKの操作によって選択されたか否かを判定し(ステップV22)、選択されないと判定した場合(ステップV22;No)には他の処理へ移行する。
【0108】
また、ステップV22において生徒端末4Aにおける書籍機能の実行が選択されたと判定した場合(ステップV22;Yes)には、CPU45は、選択された書籍機能を生徒の操作に基づいて実行する(ステップV23)。
【0109】
次に、CPU45は、電子黒板3Aの表示モードが本文モードに切り替わった旨を受信したか否かを判定し(ステップV24)、受信しないと判定した場合(ステップV24;No)には上述のステップV22に移行する。
【0110】
また、ステップV24において電子黒板3Aの表示モードが本文モードに切り替わった旨を受信したと判定した場合(ステップV24;Yes)には、CPU45は、ステップ
T11に移行する。なお、このときCPU45は、生徒端末4Aにおける教科書機能を実行させるためのソフトキーKをディスプレイ410に表示させる。
【0111】
また、ステップT12の処理を行った後、CPU45は、現時点での電子黒板3Aの教科書部分の表示内容をディスプレイ410に表示させ、ディスプレイ310の表示内容にディスプレイ410の表示内容を同期させる(ステップV31)。
【0112】
次に、CPU45は、電子黒板3Aで選択された教科書機能の種類を受信したか否かを判定し(ステップV32)、受信しないと判定した場合(ステップV32;No)には後述のステップV34に移行する。
【0113】
また、ステップV32において電子黒板3Aで選択された教科書機能の種類を受信したと判定した場合(ステップV32;Yes)には、CPU45は、受信した教科書機能の種類に基づいて、現時点での電子黒板3Aと同じ教科書部分の内容をディスプレイ410に表示させる(ステップV33)。
【0114】
次に、CPU45は、電子黒板3Aの表示モードが生徒指名モードに切り替わった旨を受信したか否かを判定する(ステップV34)。
【0115】
このステップV34において電子黒板3Aの表示モードが生徒指名モードに切り替わった旨を受信しないと判定した場合(ステップV34;No)には、CPU45は、電子黒板3Aの表示モードがページモードに切り替わった旨を受信したか否かを判定する(ステップV35)。
【0116】
このステップV35において電子黒板3Aの表示モードがページモードに切り替わった旨を受信しないと判定した場合(ステップV35;No)には、CPU45は、上述のステップV32に移行する一方、受信したと判定した場合(ステップV35;Yes)にはステップT4に移行する。
【0117】
また、上述のステップV34において電子黒板3Aの表示モードが生徒指名モードに切り替わった旨を受信したと判定した場合(ステップV34;Yes)には、図13に示すように、CPU45は、各生徒端末4Aのユーザ(生徒)に対する指名操作を検知することにより、自機の生徒端末4Aのユーザ(生徒)が朗読者として指名されたか否かを判定する(ステップV38)。但し、このステップV38においてCPU45は、自機の生徒端末4Aのユーザ(生徒)に対する指名操作のみを検知することとしても良い。この場合にCPU45は、他機の生徒端末4Aのユーザ(生徒)に対する指名操作については、指名されたユーザ(生徒)の生徒端末4Aから送信される情報に基づいて指名の有無を検知することとなる。
【0118】
このステップV38において自機の生徒端末4Aのユーザ(生徒)が朗読者として指名されたと判定した場合(ステップV38;Yes)には、CPU45は、自機の生徒端末4Aの表示モードを自生徒モード(指定装置同期モード)に設定する(ステップV41)。また、このときCPU45は、生徒端末4Aに表示されているソフトキーKのうち、表示内容の変更を行うためのページ切り替えキーK1と、ズームキーK2とを通常色で表示させ、これらのキーに対する操作を有効とする。これにより、ページ切り替えキーK1及びズームキーK2に対応する機能の禁止が解除されることとなる。ここで、自生徒モードとは、ユーザ(生徒)の操作によって指示される内容をそのまま表示させるモードである。
【0119】
次に、CPU45は、電子黒板3Aから朗読範囲を受信して(ステップV42)、朗読
範囲の先頭から本文を表示させる(ステップV43)。
【0120】
次に、CPU45は、マイク471を介して音声入力を検知するか否かを判定し(ステップV44)、検知しないと判定した場合(ステップV44;No)には後述のステップV51に移行する。
【0121】
また、ステップV44において音声入力を検知したと判定した場合(ステップV44;Yes)には、CPU45は、音声認識を行うことにより、ディスプレイ410に表示されている本文のうち、読み上げ対象の文を検知して青色で表示させる(ステップV45)。また、このときCPU45は、ディスプレイ410に表示されている本文のうち、読み上げの終わった部分を赤色で表示させる。また、このときCPU45は、ディスプレイ410における表示領域の末尾まで読み上げが完了した場合には、表示内容をスクロールさせる。
【0122】
次に、CPU45は、ディスプレイ410に表示されている本文の表示色と、本文の表示位置情報とを電子黒板3Aと、他の生徒端末4Aとに送信し、自機のディスプレイ410の教科書部分の表示内容に同期させる(ステップV46)。
【0123】
次に、CPU45は、表示内容の移動操作を検知するか否かを判定し(ステップV51)、検知しないと判定した場合(ステップV51;No)には後述のステップV54に移行する。
【0124】
また、ステップV51において表示内容の移動操作を検知したと判定した場合(ステップV51;Yes)には、CPU45は、その操作に応じて表示内容をスクロールさせるか、或いはページを切り替えて表示させた後(ステップV52)、ディスプレイ410に表示されている本文の表示色と、本文の表示位置情報とを電子黒板3Aと、他の生徒端末4Aとに送信し、自機のディスプレイ410の教科書部分の表示内容に同期させる(ステップV53)。
【0125】
次に、CPU45は、朗読範囲の最後まで読み上げが完了したか否かを判定する(ステップV54)。但し、このステップV54においては、朗読が完了した旨の操作が指名生徒によって行われるか否かを判定することとしても良い。
【0126】
このステップV54において最後まで読み上げが完了していないと判定した場合(ステップV54;No)には、CPU45は、電子黒板3Aの表示モードが本文モードに切り替わった旨を受信したか否かを判定し(ステップV57)、受信しないと判定した場合(ステップV57;No)には上述のステップV44に移行する一方、受信したと判定した場合(ステップV57;Yes)には、図12に示すように、ステップT11に移行する。
【0127】
また、図13に示すように、ステップV54において最後まで読み上げが完了したと判定した場合(ステップV54;Yes)には、CPU45は、その旨を電子黒板3Aと他の生徒端末4Aとに送信して、電子黒板3Aを本文モードに、他の生徒端末4Aを黒板モードに移行させた後(ステップV56)、図12に示すように、ステップT11に移行する。
【0128】
また、図13に示すように、上述のステップV38において自機の生徒端末4Aのユーザ(生徒)が朗読者として指名されなかったと判定した場合(ステップV38;No)には、CPU45は、自機の生徒端末4Aの表示モードを他生徒モードに設定する(ステップV61)。ここで、他生徒モードとは、自生徒モードの生徒端末4Aの教科書部分の表
示内容をそのまま表示させるモードである。
【0129】
次に、CPU45は、指名生徒による生徒端末4Aの操作を受信するか否かを判定し(ステップV62)、受信しないと判定した場合(ステップV62;No)には後述のステップV64に移行する。
【0130】
また、ステップV62において指名生徒による生徒端末4Aの操作を受信したと判定した場合(ステップV62;Yes)には、CPU45は、指名生徒の生徒端末4Aに同期させて教科書部分の表示内容を更新する(ステップV63)。
【0131】
次に、CPU45は、電子黒板3Aの表示モードが本文モードに切り替わった旨を受信したか否かを判定し(ステップV64)、受信しないと判定した場合(ステップV64;No)には上述のステップV62に移行する一方、受信したと判定した場合(ステップV64;Yes)には、図12に示すように、ステップT11に移行する。
【0132】
[動作例]
続いて、図面を参照しつつ、上述した授業支援システム1Aの動作を具体的に説明する。
【0133】
まず、電子黒板3Aにおいて英語の教科書の指定操作をユーザ(教師)が行い(ステップS1、ステップS2;Yes)、教科書の章及びページ番号「78」の指定操作を行うと(ステップS3)、ディスプレイ310の表示モードがページモードに設定され(ステップS4)、図14(a)に示すように、指定教科書「英語」の78ページがディスプレイ310に表示される(ステップS5)。また、このとき、ページタグTg2と、本文タグTg1とがディスプレイ310の右端に表示される。
【0134】
一方、生徒端末4Aにおいて任意の書籍の指定操作を生徒が行うと(ステップT1、ステップT2;No)、当該書籍の各ページのうち、前回の生徒端末処理で最後に表示していたページがディスプレイ410に表示される(ステップV21)。また、このとき、生徒端末4Aにおける書籍機能を実行させるためのソフトキーKとして、ページ切り替えキーK1、ズームキーK2、手書き入力キーK3、マーカキーK4、音声出力キーK5、辞書キーK6、タグTgなどがディスプレイ410の端部に表示される。
【0135】
次に、電子黒板3Aでユーザ(教師)が本文タグTg1に対する切替操作を行うと(ステップS6;Yes)、ディスプレイ310の表示モードが本文モードに設定され(ステップS11)、電子黒板3Aの表示モードが本文モードに切り替わった旨が各生徒端末4Aに送信された後(ステップS12)、図14(c)に示すように、現時点で表示されている78ページの本文テキストが拡大表示される(ステップS13)。
【0136】
一方、生徒端末4Aでは、電子黒板3Aの表示モードが本文モードに切り替わった旨を受信すると(ステップV24;Yes)、ディスプレイ410の表示モードが黒板モードに設定される(ステップT11)。また、このとき図14(d)に示すように、生徒端末4Aにおける教科書機能を実行させるためのソフトキーKがディスプレイ410に表示される。
【0137】
次に、生徒端末4Aにおいてディスプレイ410に表示されている各ソフトキーKが薄色で表示されるとともに、これらのソフトキーKに対する操作が無効とされる(ステップT12)。
【0138】
次に、生徒端末4Aにおいて現時点での電子黒板3Aの教科書部分の表示内容がディス
プレイ410に表示され、ディスプレイ310の表示内容にディスプレイ410の表示内容が同期する(ステップV31)。
【0139】
次に、電子黒板3Aにおいて音声出力機能の実行をユーザ(教師)が選択すると(ステップU21;Yes)、選択された教科書機能の種類「音声出力機能」が各生徒端末4Aに送信された後(ステップS22)、音声出力機能がユーザ(教師)の操作に基づいて実行される(ステップS23)。具体的には、ディスプレイ310に表示されているテキストをユーザ(教師)が音声出力の対象として指定し、音声出力機能の実行を開始させると、指定された文章が音声出力される。このとき、図15(a)に示すように、音声出力されている文が青色で表示されるとともに、この文中、音声出力の終わった部分が赤色で表示される。
【0140】
このとき、生徒端末4Aにおいては、図15(b)に示すように、受信した教科書機能の種類「音声出力機能」に基づいて、現時点での電子黒板3Aと同じ教科書部分の内容がディスプレイ410に表示される(ステップV33)。
【0141】
次に、電子黒板3Aにおいて指名朗読機能の実行をユーザ(教師)が選択すると(ステップU31;Yes)、朗読させるテキストの範囲・パートが指定されていないと判定され(ステップU32;No)、教科書のテキストのうち、今日の授業で表示を開始した箇所から、現時点までに学習した最終箇所までのテキスト(図15(a)中に表示されている部分のテキスト)が朗読範囲に設定される(ステップU34)。
【0142】
次に、図15(c),図16(a)に示すように、生徒「ひかり」を指名する操作をユーザ(教師)が行うと(ステップU35)、ディスプレイ310の表示モードが生徒指名モードに設定される(ステップU36)。
【0143】
このとき、生徒端末4Aにおいては、図15(d),図16(b)に示すように、現時点での電子黒板3Aと同じ教科書部分の内容がディスプレイ410に表示される(ステップV33)。なお、図15(d)では、電子黒板3Aに図15(c)の内容が表示されているときの生徒端末4Aでの表示内容を示しており、図16(b)では、電子黒板3Aに図16(a)の内容が表示されているときの生徒端末4Aでの表示内容を示している。
【0144】
そして、自機のユーザ(生徒)が朗読者として指名された生徒端末4Aにおいては、表示モードが自生徒モードに設定され(ステップV41)、ページ切り替えキーK1と、ズームキーK2とが通常色で表示され、これらのキーに対する操作が有効とされる。次に、この生徒端末4Aでは、マイク471を介して生徒が音声入力(朗読)を行うと(ステップV44;Yes)、音声認識が行われて、ディスプレイ410に表示されている本文のうち、読み上げ対象の文が検知して青色で表示される(ステップV45)。また、ディスプレイ410に表示されている本文のうち、読み上げの終わった部分が赤色で表示される。
【0145】
そして、図16(c)、(d)に示すように、指名生徒の生徒端末4Aにおいてディスプレイ410に表示されている本文の表示色と、本文の表示位置情報とが電子黒板3Aと、他の生徒端末4Aとに送信され、指名生徒の生徒端末4Aの教科書部分の表示内容に同期する(ステップV46)。
【0146】
以上のように、本実施形態の生徒端末4Aによれば、図13のステップV38,V41〜V46、図14〜図16等に示したように、自機の生徒端末4Aに対する指定操作が検知された場合に、表示内容の変更データが電子黒板3A及び他機の生徒端末4Aに送信され、これら電子黒板3A及び他機の生徒端末4Aにおける表示内容を、自機の表示内容に
同期させるので、生徒が電子黒板3Aに集中せずに自分の生徒端末4Aで授業とは無関係の機能を実行したり、別のページを見たりするのを防止することができる。従って、生徒を電子黒板3Aや教師に注目させることができるため、学習効率の低下を防止することができる。
【0147】
なお、上記の実施の形態における電子黒板3の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0148】
例えば、上記の実施形態では、端末側授業支援プログラム440が生徒端末4に記憶されることとして説明したが、これらに対して着脱可能なメモリカード、CD等の記憶媒体に記憶されることとしてもよい。
【0149】
また、生徒端末4は電子黒板3における表示モードの変更を電子黒板3から送信される情報に基づいて検知することとして説明したが、電子黒板3の表示内容をリアルタイムで監視するなど、他の手段によって検知することとしても良い。
【0150】
また、上記第2の実施形態においては、電子黒板3Aが本文表示モードに切り替えられた場合に、電子黒板3Aの視認が可能である旨の評価情報が視認性評価テーブル443に記憶されているときにのみ、生徒端末4Aに本文テキストの表示を禁止することとして説明したが、生徒端末4Aの全体に対して一律に本文テキストの表示を禁止することとしても良い。
【0151】
また、電子黒板3はディスプレイ310を有することとして説明したが、代わりにプロジェクターを有することとしても良い。
【0152】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
教科書のページをそのまま表示するページ表示モードと、教科書の本文のみを表示する本文表示モードとを切替可能な電子黒板とともに授業で使用される生徒端末において、
少なくとも教科書の本文を表示可能な表示手段と、
ユーザ操作に応じて、所定の学習支援機能を実行する学習支援機能実行手段と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことを検知する本文表示モード切替検知手段と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことが前記本文表示モード切替検知手段により検知された場合に、前記表示手段に教科書の本文の表示を禁止する本文表示禁止手段と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことが前記本文表示モード切替検知手段により検知された場合に、前記学習支援機能の実行を禁止する機能制限手段と、
を備えることを特徴とする生徒端末。
<請求項2>
請求項1記載の生徒端末において、
前記本文表示禁止手段は、
前記表示手段に教科書の本文の表示を禁止する場合に、
教科書の各ページのうち、前記電子黒板に本文の表示されているページの画像のみを前
記表示手段に表示させるか、或いは、
前記電子黒板に注目するよう促す旨のメッセージを前記表示手段に表示させることを特徴とする生徒端末。
<請求項3>
請求項1または2記載の生徒端末において、
前記電子黒板が前記ページ表示モードに切り替えられたことを検知するページ表示モード切替検知手段と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられた後、前記ページ表示モードに切り替えられたことが前記本文表示モード切替検知手段及び前記ページ表示モード切替検知手段により検知された場合に、前記学習支援機能の実行の禁止を解除する機能制限解除手段と、
を備えることを特徴とする生徒端末。
<請求項4>
請求項1〜3の何れか一項に記載の生徒端末において、
ユーザによる前記電子黒板の視認が可能であるか否かについての評価情報を記憶する視認性評価情報記憶手段を備え、
前記本文表示禁止手段は、
ユーザによる前記電子黒板の視認が可能である旨の評価情報が前記視認性評価情報記憶手段に記憶されている場合にのみ、前記表示手段に教科書の本文の表示を禁止することを特徴とする生徒端末。
<請求項5>
電子黒板と通信可能であるとともに、当該電子黒板とともに授業で複数個が使用される生徒端末において、
表示手段と、
ユーザ操作に応じて、前記表示手段の表示内容を変更させるための所定の表示変更機能を実行する表示変更機能実行手段と、
他機の生徒端末と通信する端末間通信手段と、
前記複数個の生徒端末のうち、少なくとも自機の生徒端末に対する前記電子黒板での指定操作を検知する生徒端末指定検知手段と、
前記生徒端末指定検知手段により自機の生徒端末に対する指定操作が検知された場合に、前記表示変更機能実行手段による表示内容の変更データを前記電子黒板及び他機の生徒端末に送信し、これら電子黒板及び他機の生徒端末における表示内容を、自機の前記表示手段の表示内容に同期させる自機同期表示制御手段と、
を備えることを特徴とする生徒端末。
<請求項6>
請求項5記載の生徒端末において、
前記電子黒板は、
教科書のページをそのまま表示するページ表示モードと、教科書の本文のみを表示する本文表示モードとを切替可能であり、
当該生徒端末は、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことを検知する本文表示モード切替検知手段と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことが前記本文表示モード切替検知手段により検知された場合に、前記表示変更機能実行手段による表示内容の変更を禁止するとともに、前記表示手段の表示内容を、前記電子黒板の表示内容に同期させる黒板同期表示制御手段とを備え、
前記自機同期表示制御手段は、
前記表示手段の表示内容が前記電子黒板の表示内容に同期した状態から、前記生徒端末指定検知手段により自機の生徒端末に対する指定操作が検知された場合に、
前記表示変更機能実行手段による表示内容の変更の禁止を解除するとともに、前記電子
黒板及び他機の生徒端末における表示内容を、自機の前記表示手段の表示内容に同期させた後、
ユーザ操作に応じて前記電子黒板の表示モードを前記本文表示モードに切り替えるとともに、自機及び他機の前記表示手段の表示内容を前記電子黒板の表示内容に同期させることを特徴とする生徒端末。
<請求項7>
請求項6記載の生徒端末において、
ユーザによる発声を音声認識する音声認識手段を備え、
前記自機同期表示制御手段は、
前記生徒端末指定検知手段により自機の生徒端末に対する指定操作が検知された場合に、
前記表示手段に表示中のテキストのうちユーザに朗読されて前記音声認識手段に音声認識された部分を識別表示させるとともに、
電子黒板及び他機の生徒端末における表示内容を自機の前記表示手段の表示内容に同期させた後、
前記表示手段に表示中のテキストにおける所定範囲の末尾まで、前記音声認識手段による音声認識が完了した場合に、前記電子黒板の表示モードを前記本文表示モードに切り替えるとともに、自機及び他機の前記表示手段の表示内容を前記電子黒板の表示内容に同期させることを特徴とする生徒端末。
<請求項8>
教科書のページをそのまま表示するページ表示モードと、教科書の本文のみを表示する本文表示モードとを切替可能な電子黒板とともに授業で使用され、かつ、
少なくとも教科書の本文を表示可能な表示手段を有する生徒用のコンピュータに、
ユーザ操作に応じて実行される所定の学習支援機能と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことを検知する本文表示モード切替検知機能と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことが前記本文表示モード切替検知機能により検知された場合に、前記表示手段に教科書の本文の表示を禁止する本文表示禁止機能と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことが前記本文表示モード切替検知機能により検知された場合に、前記学習支援機能の実行を禁止する機能制限機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
<請求項9>
電子黒板と通信可能であり、表示手段を有するとともに、前記電子黒板とともに授業で複数個が使用される生徒用のコンピュータに、
ユーザ操作に応じて、前記表示手段の表示内容を変更させるために実行される所定の表示変更機能と、
他機の生徒端末と通信する端末間通信機能と、
前記複数個の生徒端末のうち、少なくとも自機の生徒端末に対する前記電子黒板での指定操作を検知する生徒端末指定検知機能と、
前記生徒端末指定検知機能により自機の生徒端末に対する指定操作が検知された場合に、前記表示変更機能実行機能による表示内容の変更データを前記電子黒板及び他機の生徒端末に送信し、これら電子黒板及び他機の生徒端末における表示内容を、自機の前記表示手段の表示内容に同期させる自機同期表示制御機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0153】
3 電子黒板
4 生徒端末
440 端末側授業支援プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
教科書のページをそのまま表示するページ表示モードと、教科書の本文のみを表示する本文表示モードとを切替可能な電子黒板とともに授業で使用される生徒端末において、
少なくとも教科書の本文を表示可能な表示手段と、
ユーザ操作に応じて、所定の学習支援機能を実行する学習支援機能実行手段と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことを検知する本文表示モード切替検知手段と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことが前記本文表示モード切替検知手段により検知された場合に、前記表示手段に教科書の本文の表示を禁止する本文表示禁止手段と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことが前記本文表示モード切替検知手段により検知された場合に、前記学習支援機能の実行を禁止する機能制限手段と、
を備えることを特徴とする生徒端末。
【請求項2】
請求項1記載の生徒端末において、
前記本文表示禁止手段は、
前記表示手段に教科書の本文の表示を禁止する場合に、
教科書の各ページのうち、前記電子黒板に本文の表示されているページの画像のみを前記表示手段に表示させるか、或いは、
前記電子黒板に注目するよう促す旨のメッセージを前記表示手段に表示させることを特徴とする生徒端末。
【請求項3】
請求項1または2記載の生徒端末において、
前記電子黒板が前記ページ表示モードに切り替えられたことを検知するページ表示モード切替検知手段と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられた後、前記ページ表示モードに切り替えられたことが前記本文表示モード切替検知手段及び前記ページ表示モード切替検知手段により検知された場合に、前記学習支援機能の実行の禁止を解除する機能制限解除手段と、
を備えることを特徴とする生徒端末。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載の生徒端末において、
ユーザによる前記電子黒板の視認が可能であるか否かについての評価情報を記憶する視認性評価情報記憶手段を備え、
前記本文表示禁止手段は、
ユーザによる前記電子黒板の視認が可能である旨の評価情報が前記視認性評価情報記憶手段に記憶されている場合にのみ、前記表示手段に教科書の本文の表示を禁止することを特徴とする生徒端末。
【請求項5】
電子黒板と通信可能であるとともに、当該電子黒板とともに授業で複数個が使用される生徒端末において、
表示手段と、
ユーザ操作に応じて、前記表示手段の表示内容を変更させるための所定の表示変更機能を実行する表示変更機能実行手段と、
他機の生徒端末と通信する端末間通信手段と、
前記複数個の生徒端末のうち、少なくとも自機の生徒端末に対する前記電子黒板での指定操作を検知する生徒端末指定検知手段と、
前記生徒端末指定検知手段により自機の生徒端末に対する指定操作が検知された場合に、前記表示変更機能実行手段による表示内容の変更データを前記電子黒板及び他機の生徒
端末に送信し、これら電子黒板及び他機の生徒端末における表示内容を、自機の前記表示手段の表示内容に同期させる自機同期表示制御手段と、
を備えることを特徴とする生徒端末。
【請求項6】
請求項5記載の生徒端末において、
前記電子黒板は、
教科書のページをそのまま表示するページ表示モードと、教科書の本文のみを表示する本文表示モードとを切替可能であり、
当該生徒端末は、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことを検知する本文表示モード切替検知手段と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことが前記本文表示モード切替検知手段により検知された場合に、前記表示変更機能実行手段による表示内容の変更を禁止するとともに、前記表示手段の表示内容を、前記電子黒板の表示内容に同期させる黒板同期表示制御手段とを備え、
前記自機同期表示制御手段は、
前記表示手段の表示内容が前記電子黒板の表示内容に同期した状態から、前記生徒端末指定検知手段により自機の生徒端末に対する指定操作が検知された場合に、
前記表示変更機能実行手段による表示内容の変更の禁止を解除するとともに、前記電子黒板及び他機の生徒端末における表示内容を、自機の前記表示手段の表示内容に同期させた後、
ユーザ操作に応じて前記電子黒板の表示モードを前記本文表示モードに切り替えるとともに、自機及び他機の前記表示手段の表示内容を前記電子黒板の表示内容に同期させることを特徴とする生徒端末。
【請求項7】
請求項6記載の生徒端末において、
ユーザによる発声を音声認識する音声認識手段を備え、
前記自機同期表示制御手段は、
前記生徒端末指定検知手段により自機の生徒端末に対する指定操作が検知された場合に、
前記表示手段に表示中のテキストのうちユーザに朗読されて前記音声認識手段に音声認識された部分を識別表示させるとともに、
電子黒板及び他機の生徒端末における表示内容を自機の前記表示手段の表示内容に同期させた後、
前記表示手段に表示中のテキストにおける所定範囲の末尾まで、前記音声認識手段による音声認識が完了した場合に、前記電子黒板の表示モードを前記本文表示モードに切り替えるとともに、自機及び他機の前記表示手段の表示内容を前記電子黒板の表示内容に同期させることを特徴とする生徒端末。
【請求項8】
教科書のページをそのまま表示するページ表示モードと、教科書の本文のみを表示する本文表示モードとを切替可能な電子黒板とともに授業で使用され、かつ、
少なくとも教科書の本文を表示可能な表示手段を有する生徒用のコンピュータに、
ユーザ操作に応じて実行される所定の学習支援機能と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことを検知する本文表示モード切替検知機能と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことが前記本文表示モード切替検知機能により検知された場合に、前記表示手段に教科書の本文の表示を禁止する本文表示禁止機能と、
前記電子黒板が前記本文表示モードに切り替えられたことが前記本文表示モード切替検知機能により検知された場合に、前記学習支援機能の実行を禁止する機能制限機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
電子黒板と通信可能であり、表示手段を有するとともに、前記電子黒板とともに授業で複数個が使用される生徒用のコンピュータに、
ユーザ操作に応じて、前記表示手段の表示内容を変更させるために実行される所定の表示変更機能と、
他機の生徒端末と通信する端末間通信機能と、
前記複数個の生徒端末のうち、少なくとも自機の生徒端末に対する前記電子黒板での指定操作を検知する生徒端末指定検知機能と、
前記生徒端末指定検知機能により自機の生徒端末に対する指定操作が検知された場合に、前記表示変更機能実行機能による表示内容の変更データを前記電子黒板及び他機の生徒端末に送信し、これら電子黒板及び他機の生徒端末における表示内容を、自機の前記表示手段の表示内容に同期させる自機同期表示制御機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−203154(P2012−203154A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−66896(P2011−66896)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】