説明

生活習慣病の検査用食品

【課題】
生活習慣病の検査にあたって、従来のトレーランGのような医薬品ではなく、摂取しやすい食用形態であって糖負荷試験、精密耐糖能、食後高脂血症などを同時にかつ容易に評価できる検査用食品を提供する。
【解決手段】
当該検査用食品は、糖質100重量部と脂肪20〜40重量部とを含有し、1検査分の摂取当たり、かつ糖質を73〜77gおよび脂肪を15〜30gを含有してなり、生活習慣病代謝要因物質の2以上を同時に検査し得る検査用食品で、1検査分摂取カロリー460〜600kcalであることが好ましい。この検査用食品を用いることにより、糖尿病、肥満症、循環器疾患、高脂血症、高尿酸血症、高インスリン血症および高血圧を多項目的に同時に検査できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は生活習慣病検査用食品に関し、さらに詳しくは安全に経口摂取することができて、糖尿病および耐糖能異常診断、高インスリン血症、インスリン抵抗性、高脂血症などの代謝性危険因子を同時にかつ容易に検出し得る検査用食品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、食生活や運動などのライフスタイルの変化に伴い、生活習慣病が急激に増えつつある。例えば、糖尿病患者は、耐糖能異常(いわゆる糖尿病予備群)も含めて増加の一途をたどっており、そのまま放置しておくと狭心症・心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病壊疽、糖尿病性神経障害および網膜症、腎不全など重篤な合併症を発生する。生活習慣病は、徐々に進行することから自覚症状がなく、まず早期発見することが重要である。
【0003】
従来、糖尿病の検査は糖負荷試験によって行なわれている。この試験は、75gのブドウ糖を含有する検査液(「トレーランG(商品名)」と称し、Tolerance Glucoseを意味する。)を飲み、経時的に血糖およびインスリンを測定する検査法である。トレーランGの服用前と、トレーランGを服用し、30分後、60分後、90分後、120分後に採血し、血糖およびインスリンの変動パターンから耐糖能を判定し、治療方針を決定する。
【0004】
トレーランGは、医薬品として厚生労働省の認可を受けた糖負荷試験のスタンダードとして使用されている検査液であるが、被験者にとって、(1)澱粉の分解物であり自然食品でないこと、(2)服用後の副作用として、吐き気、下痢、腹部膨満感、不快感などを引き起こす場合があること、(3)採血回数が多いこと、など負担を強いられている。また、トレーランGを使用して得られるのは血糖値とインスリンのみであり、診断できるのは糖尿病と耐糖能異常[IGT(Impaired Glucose Tolerance)、糖尿病予備群]のみである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
生活習慣病における主要代謝性因子として、糖尿病を含む耐糖能異常、高脂血症、肥満、高血圧とこれらの共通基盤としてのインスリン抵抗性が注目されており、病態解明の面からも重要である。しかし、トレーランGを使用する糖負荷試験は、前記のような問題を有している。そこで、本発明の目的は、上記の危険因子を同時かつ容易に検出するための検査用食品を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記の目的を達成するために、医薬品としてではなく摂取しやすい食用形態であって糖負荷試験、精密耐糖能などを評価できる検査用食品の開発を進めて、本発明の生活習慣病多項目代謝性要因の早期同時検出のための検査用食品を完成させたものである。すなわち、本発明は以下の生活習慣病代謝要因の検査用食品および診断方法を提供するものである。
【0007】
1) 糖尿病、肥満症、循環器疾患、高脂血症、高インスリン血症および冠動脈硬化症よりなる生活習慣病の群から選択された疾患の代謝要因物質を検査するための食品であって、前記検査用食品が、クッキー形状を有し、糖質100重量部と脂肪20〜40重量部とを含有し、かつ、1検査分の摂取当たり糖質を73〜77gおよび脂肪を15〜30gに調整してなり、1回の摂取で前記代謝要因物質の2種以上を同時に検査し得ることを特徴とする生活習慣病代謝要因物質検出のための検査用食品。
【0008】
2) 1検査分当たりの摂取カロリーが460〜600kcalである上記1)項記載の生活習慣病代謝要因物質検出のための検査用食品。
3) 前記生活習慣病代謝要因物質が、グルコース、インスリン、アポリポ蛋白B、高比重リポ蛋白、低比重リポ蛋白、中性脂肪およびレムナント様リポ蛋白よりなる群からなり、当該要因物質の2種以上を1回摂取で同時に検査するためのものである、上記1)項または2)項に記載の生活習慣病代謝要因物質検出のための検査用食品。
【0009】
4) 糖尿病、肥満症、循環器疾患、高脂血症、高インスリン血症および冠動脈硬化症の群から選択された生活習慣病の代謝要因物質を検査するための食品であって、前記検査用食品が、クッキー形状を有し、糖質100重量部と脂肪20〜40重量部とを含有し、かつ、1検査分の摂取当たり糖質を73〜77gおよび脂肪を15〜30gに調整してなる検査用食品を摂取させた被験者から時間経過ごとに採取された血液を用いて、グルコース、インスリン、アポリポ蛋白B、高比重リポ蛋白、低比重リポ蛋白、中性脂肪およびレムナント様リポ蛋白よりなる群からなる生活習慣病代謝要因物質の2種以上を同時に検出し、基準値とそれぞれ対比することにより前記生活習慣病代謝要因物質の異常値の有無を判定することを特徴とする生活習慣病の検査方法。
【0010】
5) 1検査分当たりの摂取カロリーが460〜600kcalである生活習慣病代謝要因物質検出のための検査用食品を摂取させる上記4)項記載の生活習慣病の検査方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明の生活習慣病代謝要因の検査用食品は、トレーランGに代えて、生活習慣病における主要代謝性因子を同時かつ容易に検査することができる。食用形態であるため、検査にあたっては抵抗感なく摂取可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の生活習慣病代謝要因の検査用食品(以下、単に「検査用食品」と称することがある)は、食用形態であって糖質100重量部と脂肪20〜40重量部とを含有する。食用形態とは、澱粉などの糖質(他、一部マルトース(麦芽糖)などを含む)含有食用素材および脂肪含有素材を用いて、ベーキングあるいはボイリングなどの調理操作と加工を施したものをいい、糖質と脂肪の割合は最終的に検査用食品において上記の割合であることを要する。この調理操作と加工によって、澱粉はアルファ化されて消化可能にされる。
【0013】
澱粉などの糖質含有食用素材および脂肪含有素材は、どのような食品形態にするかによって、その目的にあったものを選択すればよい。例えば、クッキー形態に加工するときは、小麦粉が主な糖質(澱粉)含有食用素材であり、バターが主な脂肪含有素材となる。食用形態は特に限定されるものではないが、調理操作と加工が簡単で、一定形状に整えやすく検査に供しやすいことから、クッキー形態が好ましい。食品に加工する際には、糖質および脂肪含有素材以外に、加工の必要上、その食品に応じて他の食品素材を用いることは差支えがなく、たとえば蛋白質が含まれていてもよい。また、糖質の中に、一部自然代謝物であるマルトース、グルコース(ブドウ糖)などが含まれていても許容される。
【0014】
本発明の検査用食品は、糖質と脂肪を上記の割合で含有するものであるが、検査に当たっては、1検査分の摂取当たり、糖質を73〜77g(通常、75gを平均基準とする)および脂肪を15〜30gとなるように被験者に摂取させる。この1検査分当たりの摂取カロリーを、460〜600kcalすなわち通常の朝食程度の摂取カロリーに整えておくことにより、被験者は朝食感覚でこの検査用食品を摂取することができる。
【0015】
本発明の検査用食品を用いて、生活習慣病代謝要因を検査する方法は、トレーランGを使用する方法に準じて実施すればよい、すなわち、検査食品の摂取前と、摂取後において時間経過を追って被検者の血液を採取し、要因の変動を調べて、異常値の有無を判定する。
本発明において、対象となり得る生活習慣病は、糖尿病、肥満症、循環器疾患、高脂血症、高尿酸血症、高インスリン血症および高血圧よりなる群から選択された1種または2種以上の疾患であり、本発明の検査用食品を使用すれば、これらの疾患に対する代謝要因を同時に多項目的に検査することができる。
【0016】
また、前記生活習慣病の代謝要因としては、グルコース、インスリン、アポリポ蛋白B、高比重リポ蛋白、低比重リポ蛋白、中性脂肪およびレムナン様トリポ蛋白よりなる群から選択された1種または2種以上の要因が挙げられる。これらの検査値を、例えば表1の値と比較して異常値の有無を判断する。ここでインスリンについては、後述の表1に記載されているように、IRI(血中インスリン値)、インスリン抵抗性の指標としてAUCI(インスリン面積)、AUCI×AUCG(インスリン面積とグルコース面積の積)が用いられる。表1中、Apo−Bはアポリポ蛋白Bを、HDL−Cは高比重リポ蛋白を、LDL−Cは低比重リポ蛋白を、HOMAはHomeostasis Model assessmentを、TGは中性脂肪を、RLP−Cはレムナント様リポ蛋白をそれぞれ意味する。
【0017】
本発明において、生活習慣病代謝要因の諸検査値の指標は、表1に例示するとおりである。
【0018】
【表1】

【実施例】
【0019】
以下に、実施例および試験例をあげて本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
通常のクッキーの製造方法に従って、1回分の摂食あたり、薄力粉100g、マルトース30g、バター45g、全卵10g、水5g、重曹0.5gおよび炭酸アンモニウム0.6gの原材料を混合し、180℃で25分間、焼成してクッキー様食品を製造した。
【0020】
本食品は澱粉源として薄力粉を、脂肪成分としてバターを使用し、形状を整えるために少量のマルトース、卵を加えてクッキーを製造したものである。このクッキーは、1回分の摂食数あたり、糖質を74.3g、脂質25.2gおよび蛋白質を7.0g含み、エネルギーは551kcalである。このクッキーは、生活習慣病に関連する、血糖、高脂血症とくに食後の高値、インスリン分泌の過剰や低値、食後の糖や脂肪に対する生体の代謝処理能力、インスリンの効き方の判定のために適した食品である。
【0021】
試験例1
小麦澱粉75g(マルトースを15%含む)、脂肪24gおよび蛋白質7gを含み、カロリーが560kcalであるクッキーを健常者群、肥満者群、運動習慣を有する群(1日少なくとも1時間以上、週3日以上)、生活習慣病者群(生活習慣病の疑いのある者を含む)を対象に摂取させた。そして、摂取前、摂取後1時間および2時間において、血糖値、IRI、TG、TC(総コレステロール)、RLP−C、Apo-Bを、PAGE(ポリアクリルアミドゲル電気泳動法)、リポ蛋白分析、レプチンを測定した。また、呼気分析を合わせて実施した。以下、この試験をクッキーテストという。
【0022】
その結果、若年肥満では、高インスリン血症、高TG・高RLP反応がみられ(食後高脂血症)、インスリン抵抗性が示された。食後高脂血症としては、VLDL(超低比重リポ蛋白)の増加が主であり、一部レムナントおよびLDLの小粒子化も観察された。ブドウ糖酸化の低下と脂肪酸酸化亢進も見られた。運動習慣有り群では、安静時消費エネルギーは有意に低値であり、脂肪酸酸化の低下に起因した。一方、VOmax(最大酸素摂取量)は明らかに高値を示した。クッキーテストにおける血糖とIRI反応は低値であり、インスリン抵抗性を示す指標として原納らが提唱したインスリン面積、インスリン面積とグルコース面積の積が低く、インスリン感受性の高値が明らかであった。TG、RLP−Cも前値より低く、食後高脂血症も見られなかった。
【0023】
クッキーテストにおける血糖、インスリン反応、TG、RLP−C増加度、LDL−C、HDL−C、Apo−Bの基準値と高脂血症診断、およびインスリン抵抗性指標を表1に示した。LDL−C、Apo−Bは空腹時基準を負荷後に越える場合、HDL−Cについては低下する場合を異常とした。リポフォーによる電気泳動で、レムナント、VLDLの増加、LDLの小粒子化も観察された。
【0024】
40例のIGTや生活習慣病およびその疑い例に本クッキーテストを実施したが、通常の検査で知られていた以外の異常として、糖尿病5%、耐糖能異常30%、食後高インスリン血症50%、食後高脂血症18%、インスリン抵抗性頻度が33〜43%増加し、正常判定は皆無であった。
クッキーテストの結果から、次の諸知見が得られた。
(a)従来法よりも、生理的かつ日常食習慣を反映した検査を行なうことができる。
(b)満腹感はより頻度が高いが、胃腸系愁訴は少ない。
(c)高インスリン血症の基準値を設定し、糖のみならず脂肪酸存在下でのインスリン分泌能と作用を評価できる。
(d)食後高脂血症の基準を設定した(TG、RLP−C、小粒子LDL、レムナント)。
(e)脂質代謝に対するインスリン作用は糖代謝よりも鋭敏であり、両者を評価することにより、簡便なインスリン感受性試験とすることができる。
(f)生活習慣病の多項目代謝性要因の検出と対策の指標に有用である。
(g)呼気分析と併用することにより、運動習慣を有する群は安静時エネルギー消費が低く効率的であり、とくに脂肪酸酸化の低下が見られる。
(h)肥満などのインスリン抵抗性有りの群では、負荷後ブドウ糖酸化の低下と脂肪酸酸化の抑制低下が見られる。
(i)また、血中レプチンの測定では、運動有り群では低値であり、エネルギー消費の低値、食欲亢進への関与が示唆された。
【0025】
結論として次のことがいえる。
(1)本発明のクッキーを利用した検査方法は、トレーランGと同じ診断基準で糖尿病、耐糖能異常の判定が可能であり(膵外分泌障害を除く)、精密耐糖能検査として有用である。
(2)空腹時、1、2時間において高インスリン血症の判定基準値を設定できる。
(3)インスリン抵抗性の指標設定ができる(AUCI、AUCI×AUCG)。
(4)食後高脂血症の判定基準設定ができる(TG、RLP−Cの増加)。
同時に多項目危険因子の検出・評価が可能であり、糖尿病予備群、肥満、循環器疾患、高脂血症、高尿酸血症などにおける生活習慣病代謝要因の早期検出と対策の指標として有用である。
【0026】
試験例2
本発明の検査用クッキーと呼気分析により、長期運動習慣の代謝特性とメカニズムを解明するために次の試験を行なった。
材料と方法: 運動習慣(少なくとも1時間、週に3日以上)有りとなしの男子学生に、走行を負荷し、AT(嫌気性閾値)およびVOmaxを測定した。また、安静時エネルギー消費も測定した。彼らには、本発明の検査用クッキー(小麦澱粉を主とする糖質75gおよび脂肪24g含有)を摂取させ、glucose intolerance(耐糖能異常)、postprandial dyslipidemia(食後高脂血症)、hyperinsulinemia(高インスリン血症)およびinsulin resistance(インスリン抵抗性)のための血液検査同様に呼気分析を実施した。
【0027】
結果: 運動習慣ありの対象者(運動グループ)の安静時エネルギー消費は800〜1100 kcal/day/mであり、運動習慣なしの対象者(運動なしグループ)よりも20〜40%低く、これは脂肪酸酸化の低下に起因した。しかしながら、クッキー摂取後、外来性脂肪はよく酸化された。ATは、運動グループでは8.4Metsを示し、一方運動なしグループでは6.5Metsであり、VOmaxでの酸素取り込みはそれぞれ3389および2462ml/minであった。空腹時およびクッキー摂取後の糖反応は、運動グループにおいてはインスリン反応と共に有意に低く、インスリン感受性が改善されていることを示した。インスリン抵抗性を示すインスリン面積、およびインスリン面積とグルコース面積の積は有意に低く、さらにインスリン感受性が強化されたことも示された。空腹時TGは運動グループで低くそしてPAGE分析によって、運動なしグループで観察された食後高脂血症は運動グループでは観察されなかった。レプチンの血清レベルは運動グループにおいて有意に低く、このことは低エネルギー消費と食欲増進を説明するものと考えられる。
【0028】
結論: 運動グループにおいて、低脂肪酸酸化に貢献し得る安静時エネルギー消費の低下が明確に示された。ATおよびVOmaxにおける酸素の取り込みは運動なしグループ以上に増加し、より効率的なエネルギー用途と高い身体能力のあることが示された。本発明のクッキー摂取後、外来性脂肪は容易に酸化され、ミトコンドリア活性が増加したことが示された。低インスリン反応と共に血糖反応が低いことはインスリン感受性が強くなったことを示す。空腹時TGおよびそのクッキー摂取後の増加は、運動グループにおいてVLDLの増加が脂質代謝に対するインスリン感受性の改善によって、活性化LPLを介して改善された。本発明の検査用クッキーは、液状ブドウ糖と同一の基準を用いて、耐糖能障害を判定し得る。加えて、食後高脂血症、高インスリン血症およびインスリン抵抗性を評価することができる。そして糖尿病の疑いのみならず、肥満、高血圧、高脂血症およびインスリン抵抗性と生活習慣関連疾患の代謝性危険因子の総合的検査に広く用いることができる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明の生活習慣病代謝要因の検査用食品は、多項目代謝性要因の検出と対策の効果判定の指標として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
糖尿病、肥満症、循環器疾患、高脂血症、高インスリン血症および冠動脈硬化症よりなる生活習慣病の群から選択された疾患の代謝要因物質を検査するための食品であって、前記検査用食品が、クッキー形状を有し、糖質100重量部と脂肪20〜40重量部とを含有し、かつ、1検査分の摂取当たり糖質を73〜77gおよび脂肪を15〜30gに調整してなり、1回の摂取で前記代謝要因物質の2種以上を同時に検査し得ることを特徴とする生活習慣病代謝要因物質検出のための検査用食品。
【請求項2】
1検査分当たりの摂取カロリーが460〜600kcalである請求項1記載の生活習慣病代謝要因物質検出のための検査用食品
【請求項3】
前記生活習慣病代謝要因物質が、グルコース、インスリン、アポリポ蛋白B、高比重リポ蛋白、低比重リポ蛋白、中性脂肪およびレムナント様リポ蛋白よりなる群からなり、当該要因物質の2種以上を1回摂取で同時に検査するためのものである、請求項1または2に記載の生活習慣病代謝要因物質検出のための検査用食品。
【請求項4】
糖尿病、肥満症、循環器疾患、高脂血症、高インスリン血症および冠動脈硬化症の群から選択された生活習慣病の代謝要因物質を検査するための食品であって、前記検査用食品が、クッキー形状を有し、糖質100重量部と脂肪20〜40重量部とを含有し、かつ、1検査分の摂取当たり糖質を73〜77gおよび脂肪を15〜30gに調整してなる検査用食品を摂取させた被験者から時間経過ごとに採取された血液を用いて、グルコース、インスリン、アポリポ蛋白B、高比重リポ蛋白、低比重リポ蛋白、中性脂肪およびレムナント様リポ蛋白よりなる群からなる生活習慣病代謝要因物質の2種以上を同時に検出し、基準値とそれぞれ対比することにより前記生活習慣病代謝要因物質の異常値の有無を判定することを特徴とする生活習慣病の検査方法。
【請求項5】
1検査分当たりの摂取カロリーが460〜600kcalである生活習慣病代謝要因物質検出のための検査用食品を摂取させる請求項4記載の生活習慣病の検査方法。

【公開番号】特開2010−44093(P2010−44093A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−263400(P2009−263400)
【出願日】平成21年11月18日(2009.11.18)
【分割の表示】特願2005−513336(P2005−513336)の分割
【原出願日】平成16年8月18日(2004.8.18)
【出願人】(503302300)
【出願人】(000169477)アビリット株式会社 (294)
【Fターム(参考)】