説明

生物学的に関心のあるガスを吸着し、放出するための多孔性結晶ハイブリッド固体

本発明は、生物学的関心を有する少なくとも1つのガスに装填された多孔性結晶有機金属構造体(MOF)でできた固体、及びこれを調製する方法に関する。本発明のMOF固体は、生物学的関心を有するガスを、調節されたやり方で吸着し、放出することができる。製薬分野において、かつ/又は化粧品分野における適用に使用することが可能である。食品業界においても使用することが可能である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一部分がMと配位結合する、NO、CO及びHSを含む群から選ばれる少なくとも1つのルイス塩基ガスで装填された多孔性結晶MOF固体であって、上記固体は、式(I):
(1)
に対応する3次元の連続単位を備え、ここで、
Mの生起はそれぞれ、Fe、Ti、Zr及びMnを含む群から選ばれる遷移金属のイオンMz+を別個に表し、zが2乃至4であるか、又はそれらの混合であり、
mは1乃至12であり、
kは0乃至4であり、
lは0乃至18であり、
pは1乃至6であり、
Xは、アリル、又は、OH、Cl、F、I、Br、SO2−、NO、ClO、PF、BF、R−(COO)(Rは以下に定義した通りである)、R−(COO)、R−(SO−、R−(PO(Rは水素である)、任意的に、置換されたか、直鎖であるか若しくは分岐したC乃至C12アルキルを含む群から選ばれたアニオンであり、nが1乃至4の整数であり、
Lは、
【化1】

q個のカルボキシレ−ト基を含むラジカルRを含むスペ−サ・リガンドであり、
qは、1、2、3、4、5又は6であり、は、Rラジカルとのカルボキシレ−トの付着点を表し、
#は、金属イオンとのカルボキシレ−トの考えられる付着点を表し、
Rは、
(i)C1−12アルキル、C2−12アルケン、又はC2−12アルキン・ラジカル、
(ii)6乃至50個の炭素原子を含む、縮合又は非縮合の、単環式若しくは多環式のアリルラジカル、
(iii)1乃至50個の炭素原子を含む、縮合又は非縮合の、単環式若しくは多環式のヘテロアリル、
(iv)フェロセン、ポルフィリン、及びフタロシアニンを含む群から選ばれる金属元素を含む有機ラジカルを表し、
Rラジカルは、1つ又は複数のR基で任意的に置換され、C1−10アルキル、C2−10アルケン、C2−10アルキン、C3−10シクロアルキル、C1−10ヘテロアルキル、C1−10ハロアルキル、C6−10アリル、C3−20複素環式、(C1−10)アルキル(C6−10)アリル、(C1−10)アルキル(C3−10)ヘテロアリル、F、Cl、Br、I、−NO、−CN、−CF、−CHCF、−OH、−CHOH、−CHCHOH、−NH、−CHNH、−NHCHO、−COOH、−CONH、−SOH、−CHSOCH、−POであるか、又は−GRG1官能基であり、Gは、−O−、−S−、−NRG2−、−C(=O)−、−S(=O)−、−SO−、−C(=O)O−、−C(=O)NRG2−、−OC(=O)−、−NRG2C(=O)−、−OC(=O)O−、−OC(=O)NRG2−、−NRG2C(=O)O−、−NRG2C(=O)NRG2−、又は−C(=S)−であり、RG2の各生起は、RG2のその他の生起と無関係に水素元素であるか、又は、直鎖であるか、分岐しているか、若しくは環式で、任意的に置き換えられたC1−12アルキル、C1−12ヘテロアルキル、C2−10アルケン、若しくは、C2−10アルキン官能基、C6−10アリル、C3−10ヘテロアリル、C5−10複素環式、(C1−10)アルキル(C6−10)アリル、(C1−10)アルキル(C3−10)ヘテロアリルの基であって、アリル、ヘテロアリル、若しくは複素環式のラジカルが、任意的に置き換えられているか、又は、Gが−NRG2−、RG1、RG2を表す場合、それらが結合される窒素原子とともに、任意的に置き換えられる複素環又はヘテロアリルを形成する基を含む群から別個に選ばれる固体。
【請求項2】
請求項1記載の固体であって、リガンドLは、フマル酸塩、こはく酸塩、グルタル酸、ムコナ−ト、アジピン酸塩、2、5−チオフェンジカルボキシレ−ト、テレフタル酸塩、2、5−ピラジンジカルボキシレ−ト、ナフタレン−2、6−ジカルボキシレ−ト、ビフェニル−4、4’−ジカルボキシレ−ト、アゾベンゼン−ジカルボキシレ−ト、ジクロロアゾベンゼン−ジカルボキシレ−ト、アゾベンゼンテトラ−カルボキシレ−ト、ジヒドロオキソアゾベンゼン−ジカルボキシレ−ト、ベンゼン−1、2、4−トリカルボキシレ−ト)、ベンゼン−1、3、5−トリカルボキシレ−ト、ベンゼン−1、3、5−トリベンゾア−ト)、1、3、5−トリス[4’−カルボキシ(1、1’−ビフェニル−4−イル)]ベンゼン)、ベンゼン−1、2、4、5−テトラカルボキシレ−ト)、ナフタレン−2、3、6、7−テトラカルボキシレ−ト、ナフタレン−1、4、5、8−テトラカルボキシレ−ト、ビフェニル−3、5、3’、5’−テトラカルボキシレ−トを含む群から選ばれるジ−、トリ−、テトラ−、又はヘキサ−カ−ボキシレ−ト・リガンド、並びに、2−アミノテレフタル酸塩、2−ニトロテレフタル酸塩、2−メチルテレフタル酸塩、2−クロロテレフタル酸塩、2−ブロモテレフタル酸塩、2、5−ジヒドロキソテレフタル酸塩、テトラフルオロテレフタル酸塩、2、5−ジカルボキシテレフタル酸塩、ジメチル−4、4’−ビフェニルジカルボキシレ−ト、テトラメチル−4、4’−ビフェニルジカルボキシレ−ト、及びジカルボキシ−4、4’−ビフェニルジカルボキシレ−トを含む群から選ばれる修飾類似体である固体。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の固体であって、アニオンXは、OH、Cl、F,R−(COO)、PF、及びClO、を含む群から選ばれ、R及びnが請求項1記載にされた固体。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか一項に記載された固体であって、5%乃至50%の乾燥相において質量パ−センテ−ジMを有する固体。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一項に記載の固体であって、MOF材料の孔サイズが0.4乃至6nmである固体。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか一項に記載の固体であって、MOF材料の孔容積が0乃至4cm/gである固体。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか一項に記載の固体であって、前記固体は、乾燥固体のグラム毎のガス装填容量が0.5乃至50mmolガスである固体。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れか一項に記載の固体であって、乾燥固体のグラム毎の少なくとも1乃至5mmolのガスがMと配位結合する固体。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか一項に記載の固体であって、前記固体は、10%乃至300%に及ぶ振幅で膨張又は収縮する柔な構造を有する固体。
【請求項10】
請求項1乃至8の何れか一項に記載の固体であって、前記固体は、0乃至10%に及ぶ振幅で膨張又は収縮する剛な構造を有する固体。
【請求項11】
請求項10記載の固体であって、前記固体の孔容積が0.5乃至4cm/gである固体。
【請求項12】
請求項1乃至11のうちの何れかに記載の固体であって、前記固体は、式(I)に対応する3次元連続単位を含み、
柔な構造のFeOX[C(CO
柔な構造のFeOX[C(CO
柔な構造のFeOX[C10(CO
柔な構造のFeOX[C12(CO
柔な構造のFeOX[C(CO
剛な構造のFe12O(OH)18(HO)[C(CO
剛な構造のFeOX[C(CO
剛な構造のFeOX[C(CO
剛な構造のFe[C10(CO
を含む群から選ばれ、
Xは請求項1又は2に記載された固体。
【請求項13】
請求項1乃至12のうちの何れか一項に記載された固体であって、ガスがNOである固体。
【請求項14】
請求項1乃至13のうちの何れか一項に記載された固体であって、その表面において少なくとも1つの有機表面剤を含む固体。
【請求項15】
請求項14記載の固体であって、前記有機表面剤は、
オリゴ糖(例えば、シクロデキストリン)
多糖(例えば、キトサン、デキストラン、フコイダン、アルギナ−ト、ペクチン、アミロ−ス、澱粉、セルロ−スやキシラン)
グリコサミノグリカン(例えば、ヒアルウロン酸又はヘパリン)
ポリマ−(例えば、ポリエチレングリコ−ル(PEG)、ポリビニルアルコ−ル、又はポリエチレンイミン)
サ−ファクタント(例えば、プルロニック又はレシチン)
ビタミン(例えば、ビオチン)
コエンザイム(例えば、リポ酸)
抗体又は抗体フラグメント、
アミノ酸又はペプチド
を含む群から選ばれる固体。
【請求項16】
請求項14又は15に記載の固体であって、前記有機表面剤は、ビオチン、キトサン、リポ酸、抗体、又は抗体フラグメント、及びペプチドを含む群から選ばれる標的分子である固体。
【請求項17】
請求項1乃至16のうちの何れか一項に記載の固体を調製する方法であって、
(i) 極性溶媒中で、
金属イオンMを含む配位化合物、又は金属塩Mの金属Mの形態の少なくとも1つの無機金属前駆物質を含む少なくとも1つの溶液と、
−C(=O)−R(q個の基を含むラジカルRを含む少なくとも1つのリガンドL’
とを配合してMOF材料を得る工程であって、
q及びRは前述の通りであり、
は、ラジカルRとの基の付着点を表し、
は、OH及びOYを含む基から選ばれ、Yは、アルカリ金属カチオン、ハロゲン、又はラジカル−OR、−O−C(=O)R、又は−NR4’であり、ここで、R及びR4’はC1−12アルキル・ラジカルである工程と、
(ii) (i)で得られたMOF材料を活性化させる工程と、
(iii) 工程(ii)で得られたMOF材料をルイス塩基ガスと接触させ、固体を得る工程であって、前記ルイス塩基ガスの少なくとも一部がMと配位結合する工程
とを含む少なくとも1つの反応工程を含む方法。
【請求項18】
請求項17記載の方法であって、工程(ii)は、Mz+イオンをもたらすために前記MOF材料の金属中心Mを還元させる工程でもあり、zは2乃至4である方法。
【請求項19】
請求項17又は18に記載の方法であって、活性化させる工程(ii)は、25乃至300°Cの温度で行われる方法。
【請求項20】
請求項17乃至19のうちの何れか一項に記載の方法であって、前記活性化させる工程(ii)は、1乃至10−2Paの圧力で行われる方法。
【請求項21】
請求項17乃至20のうちの何れか一項に記載の方法であって、接触させる工程(iii)において、前記ガスは、純粋な形態であるか、又は不活性ガスとの混合物である方法。
【請求項22】
請求項17乃至21の何れか一項に記載の、調製する方法であって、少なくとも1つの有機表面剤を付着させる工程(iv)も含み、前記工程は、反応工程(i)中若しくは反応工程(i)後、又は活性化させる工程(ii)後、及び前記MOF材料を前記ガスと接触させる工程(iii)前に行われる方法。
【請求項23】
請求項17乃至21の何れか一項に記載の方法であって、工程(iii)工程では、工程(ii)において得られた前記MOF材料をNOと接触させる方法。
【請求項24】
請求項22記載の方法であって、工程(iii)は、−100°C乃至+50°Cの温度で行われる方法。
【請求項25】
請求項22又は23に記載の方法であって、工程(iii)は、10Pa乃至10Paの圧力で行われる方法。
【請求項26】
薬学的に又は化粧用に受け入れ可能な媒介物、及び請求項1乃至16の何れか一項に記載の固体を含む薬学的、化粧用、又は皮膚科学的組成。
【請求項27】
請求項1乃至16のうちの何れか一項に記載の結晶MOF固体を含む医療品。
【請求項28】
Mと少なくとも一部が配位結合するルイス塩基ガスの放出のために請求項1乃至16のうちの何れか一項に記載の固体を使用する方法。
【請求項29】
請求項1乃至16のうちの何れか一項に記載の固定を含む薬物。
【請求項30】
請求項1乃至16のうちの何れか一項記載の固体を、抗血栓薬又は抗菌薬として使用する方法。
【請求項31】
化粧品の組成、又は薬物の製造のために、請求項1乃至16のうちの何れか一項に記載の固体を使用する方法。
【請求項32】
食品業界において、請求項1乃至16のうちの何れか一項に記載の固体を使用する方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図85】
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【図86】
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【図87】
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【図88】
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【図89】
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【公表番号】特表2011−523624(P2011−523624A)
【公表日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−502414(P2011−502414)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【国際出願番号】PCT/FR2009/000381
【国際公開番号】WO2009/133278
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(510073202)セントレ ナショナル デ ラ リシェルシェ サイエンティフィック(セ・エン・エル・エス) (4)
【出願人】(510261717)ユニヴァーシティ オブ セイント アンドリュース (1)
【出願人】(510261728)ユニヴァーシテ デ ヴェルサイユ サン−カンタン−アン−イヴリーヌ (1)
【出願人】(510261739)
【Fターム(参考)】