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生物浸食性マトリクスコア及び生物浸食性スキンを有する注射可能な持続的放出用の送達用デバイス
説明

生物浸食性マトリクスコア及び生物浸食性スキンを有する注射可能な持続的放出用の送達用デバイス

【課題】改良された注射可能な持続的放出用の薬物送達用システム及びそれを製造する技術を提供する。
【解決手段】30ゲージから15ゲージのサイズを有する針又カニューレを通しての注射のための形状及び大きさを有する薬物送達用デバイスであって、下記を含む当該デバイス:
一種以上の薬物を含むコア;及び
少なくとも部分的にコアを囲むポリマースキンであって、第一の一種以上のポリマーを含む当該ポリマースキン。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注射可能な持続的放出用の薬物送達用デバイス及びかかるデバイスの製造に有用な方法に関係する。
【背景技術】
【0002】
Hong Guo等の米国特許第6,375,972号(参考として、本明細書中に、そっくりそのまま援用する)は、薬物コア及び生体組織に移植された薬物の送達速度を制御するポリマーコーティングの様々な組合せを利用するある種の薬物送達用デバイスを記載している。有意の利点を有するにもかかわらず、かかるデバイスのサイズの減少は、それらのデバイスの、通常の製品開発サイクルの一部としての製造を一層困難なものにしうる。該特許に記載されたように、薬物リザーバーは、それを支持するチューブ内に、予備形成したチューブに薬物マトリクスを注入することを含む種々の方法によって形成することができる。一層小さいチューブ及び一層粘性の薬物マトリクス材料を使用すれば、この技術は、ますます困難なものになる。
【0003】
この困難への一つのアプローチは、Journal of Controlled Release, 73, p.279-291 (2001)に出ているKajihara等の論文に開示されており、それは、タンパク質薬物のためのシリコーンをキャリアーとして利用する持続的放出用配合物の製造を記載している。この論文の開示を、本明細書中に、そっくりそのまま援用する。
【0004】
持続的放出用の薬物送達用システムのサイズを減少させるための他のアプローチは、米国特許出願第10/428,214号(2003年5月2日出願)に開示されている。その開示は、任意特定のサイズのデバイスに限定されていないが、そこに開示された同時押出し技術は、小型のデバイスを製造するのに従順である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,375,972号明細書
【特許文献2】米国特許出願第10/428,214号明細書
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Journal of Controlled Release, 73, p.279-291 (2001)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
小さい持続的放出用の薬物送達用デバイスの製造における本来的困難にもかかわらず、かかるデバイスは、該デバイスの注射が可能になるサイズへのアプローチを開始している。しかしながら、改良された注射可能な持続的放出用の薬物送達用システム及びそれを製造する技術への要求は残っている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
注射可能な薬物送達用デバイスは、一種以上の薬物及び一種以上のポリマーを含むコアを含む。このコアは、少なくとも一種のポリマー外層(ここでは、「コーティング」、「スキン」又は「外層」と呼ぶ)により囲まれていてよい。ある具体例において、このデバイスは、押出しにより或はポリマースキンを薬物コアのために予備成形することにより形成する。この薬物コアは、スキンと同時押出しすることができ、又はスキンを押し出した後に、そのスキンに挿入することができ、おそらくは硬化させる。他の具体例においては、この薬物コアは、少なくとも一種のポリマーコーティングで被覆することができる。これらの技術を有用に適用して、広範な薬物配合物及びスキン(標準規格の又は非標準規格の針を使用する注射に適した形態の薬物コア中の薬物の放出速度プロフィル及び様々な他の特性を制御するために選択できる)を有するデバイスを製作することができる。このデバイスは、少なくとも一種のポリマー、少なくとも一種の薬物及び少なくとも一種の液体懸濁液又は溶液を形成するための液体溶媒を合わせることにより形成することができ、かかる懸濁液又は溶液は、注射に際して相変化を起こしてゲルを形成する。この構成は、薬物の長期間にわたる制御された放出を提供することができる。
【0009】
スキンを利用する具体例において、該スキンは、薬物に対して、又はデバイスが曝されうる液体環境に対して、透過性、半透性又は不透過性であってよい。この薬物コアは、薬物の放出速度に有意に影響を与えないポリマーマトリクスを含むことができる。或は、かかるポリマーマトリクスは、薬物の放出速度に影響を与えることができる。このスキン、薬物コアのポリマーマトリクス、又は両者は、生物浸食性であってよい。このデバイスは、薬物送達用デバイスに分割される拡大されたマスとして製作することができ、それは、薬物コアがすべての側面で又は(スキンを用いる場合は)セグメントの両端で露出するように被覆しないままに残すことができ、又は薬物に対して透過性の、半透性の、又は生物浸食性の層などの層で被覆することができる。
【0010】
また、一側面において本発明は以下のように特定される。
(1) 注射のための形状及び大きさを有する薬物送達用デバイスであって、下記を含む当該デバイス:
一種以上の薬物を含むコア;及び
少なくとも部分的にコアを囲むポリマースキンであって、第一の一種以上のポリマーを含む当該ポリマースキン。
(2) コアが、一種以上の薬物及び第二の一種以上のポリマーのマトリクスを含む、前記(1)に記載のデバイス。
(3) 第二の一種以上のポリマーの少なくとも一つが生物浸食性である、前記(2)に記載のデバイス。
(4) 第二の一種以上のポリマーが、ポリ(ビニルアセテート)(PVAC)、ポリ(カプロラクトン)(PCL)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(dl−ラクチド−コ−グリコリド)(PLGA)、エチレンビニルアセテートポリマー(EVA)、ポリ(ビニルアセテート)(PVA)、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(グリコール酸)(PGA)、ポリアルキルシアノアクリレート、ポリウレタン、又はナイロン、又はこれらのコポリマーの少なくとも一つを含む、前記(2)に記載のデバイス。
(5) 一種以上の薬物が、コドラッグ又はプロドラッグの少なくとも一つを含む、前記(1)に記載のデバイス。
(6) コアが、生体適合性のゲル化配合物を含む、前記(1)に記載のデバイス。
(7) 一種以上の薬物が、ステロイドを含む、前記(1)に記載のデバイス。
(8) ステロイドが、ロテプレドノールエタボネート、トリアムシノロンアセトニド(TA)、フルオシノロンアセトニド、又はアナコルテブアセテートの少なくとも一つを含む、前記(7)に記載のデバイス。
(9) 一種以上の薬物の少なくとも一つが、代謝拮抗剤を含む、前記(1)に記載のデバイス。
(10) 代謝拮抗剤が、5−フルオロウラシル(5−FU)を含む、前記(9)に記載のデバイス。
(11) 一種以上の薬物の少なくとも一つが、アドレナリン作動性薬剤を含む、前記(1)に記載のデバイス。
(12) アドレナリン作動性薬剤が、ブリモニジンを含む、前記(11)に記載のデバイス。
(13) 一種以上の薬物の少なくとも一つが、カルボニックアンヒドラーゼインヒビターを含む、前記(1)に記載のデバイス。
(14) カルボニックアンヒドラーゼインヒビターが、アセタゾラミド、メタゾラミド、エトクスゾラミド、ジクロルフェナミド、ドルゾラミド、又はブリンゾラミドの少なくとも一つを含む、前記(13)に記載のデバイス。
(15) 一種以上の薬物の少なくとも一つが、抗ウイルス剤を含む、前記(1)に記載のデバイス。
(16) 抗ウイルス剤が、ネビリピンを含む、前記(15)に記載のデバイス。
(17) ポリマースキンが、一種以上の薬物の少なくとも一つに対して、不透過性、半透性又は透過性のものである、前記(1)に記載のデバイス。
(18) ポリマースキンが、PVAC、PCL、PEG、PLGA、EVA、PVA、PLA、PGA、ポリアルキルシアノアクリレート、ポリウレタン、又はナイロン、又はこれらのコポリマーの少なくとも一つを含む、前記(1)に記載のデバイス。
(19) 第一の一種以上のポリマー及び第二の一種以上のポリマーの少なくとも一つが、生物浸食性である、前記(2)に記載のデバイス。
(20) 第一の一種以上のポリマー及び第二の一種以上のポリマーの少なくとも一つが、放射線硬化性である、前記(2)に記載のデバイス。
(21) 第一の一種以上のポリマー及び第二の一種以上のポリマーの少なくとも一つが、熱硬化性である、前記(2)に記載のデバイス。
(22) 第一の一種以上のポリマー及び第二の一種以上のポリマーの少なくとも一つが、蒸発硬化性である、前記(2)に記載のデバイス。
(23) 第一の一種以上のポリマー及び第二の一種以上のポリマーの少なくとも一つが、触媒作用により硬化可能である、前記(2)に記載のデバイス。
(24) ポリマースキンが、少なくとも一種の薬物を更に含む、前記(1)に記載のデバイス。
(25) 更にアンカーを含み、約30ゲージから約15ゲージのサイズを有する針又は約30ゲージから約15ゲージのサイズを有するカニューレの少なくとも一つを通しての注射のための形状と大きさを有する、前記(1)に記載のデバイス。
(26) 約30ゲージから約15ゲージのサイズを有するカニューレ又は約30ゲージから約15ゲージのサイズを有する針の少なくとも一つを通しての注射のための形状と大きさを有する、前記(1)に記載のデバイス。
(27) 眼周囲注射又は眼内注射の少なくとも一方のための形状及び大きさを有する、前記(1)に記載のデバイス。
(28) 注射後にデバイスを固定するためのアンカーを更に含む、前記(1)に記載のデバイス。
(29) 生物学的媒質に曝されたときに、一種以上の薬物の持続的放出を与える、前記(1)に記載のデバイス。
(30) 第二のポリマースキンを更に含む、前記(2)に記載のデバイス。
(31) ポリマースキンが、一種以上の薬物に対して、第二のポリマースキンと異なる透過性を有し、コアが、ポリマースキンと第二のポリマースキンの組合わせによって完全にカバーされている、前記(30)に記載のデバイス。
(32) ポリマースキン又は第二のポリマースキンの少なくとも一つが、生物浸食性である、前記(30)に記載のデバイス。
(33) 一種以上の薬物の少なくとも一つの放出速度が、ポリマースキン又は第二のポリマースキンの少なくとも一つの浸食によって影響を受ける、前記(32)に記載のデバイス。
(34) 一種以上の薬物の少なくとも一つの放出速度が、ポリマースキン又は第二のポリマースキンの少なくとも一つの浸食と無関係である、前記(32)に記載のデバイス。
(35) コア、ポリマースキン、及び第二のポリマースキンの各々が、生物浸食性である、前記(31)に記載のデバイス。
(36) 一種以上の薬物の少なくとも一つの放出速度が、第二のポリマースキンの、一種以上の薬物の少なくとも一つに対する透過性及びポリマースキンによりカバーされていないコアの表面積の少なくとも一つにより制御される、前記(31)に記載のデバイス。
(37) ポリマースキン及び第二のポリマースキンの少なくとも一つが、生物学的液体とコアの直接的相互作用を防止する、前記(31)に記載のデバイス。
(38) 一種以上の薬物の少なくとも一つの放出速度が、コアの表面積により制御される、前記(31)に記載のデバイス。
(39) 一種以上の薬物の少なくとも一つの放出速度が、コアを通る少なくとも一種の薬物の拡散によって実質的に影響されない、前記(31)に記載のデバイス。
(40) 一種以上の薬物の少なくとも一つの放出速度が、コアを通る少なくとも一種の薬物の拡散によって有意に影響を受ける、前記(31)に記載のデバイス。
(41) 一種以上の薬物の少なくとも一つの放出速度が、コア内の少なくとも一種の薬物の溶解度によって有意に影響を受ける、前記(31)に記載のデバイス。
(42) 一種以上の薬物の少なくとも一つが、生物学的媒質中よりデバイス中で一層安定である、前記(31)に記載のデバイス。
(43) デバイスが、一種以上の薬物の少なくとも一つの、硬化工程に対する増大した安定性を与える、前記(31)に記載のデバイス。
(44) デバイスが、一種以上の薬物の少なくとも一つの、貯蔵に対する増大した安定性を与える、前記(31)に記載のデバイス。
(45) 更にアンカーを含む、前記(31)に記載のデバイス。
(46) 下記を含む方法:
ポリマースキンを押出し;
該ポリマースキン内で、一種以上の薬物を含むコアを押出して、一種以上の薬物を含むコアを有する同時押出しされたマスを与え;そして
該同時押出しされたマスを、注射のための形状及びサイズを有する少なくとも一つの薬物送達用デバイスに形成する。
(47) ポリマースキンが、少なくとも一つの硬化性ポリマーを含み、前記の方法が、少なくとも部分的にポリマースキンを硬化させることを含む、前記(46)に記載の方法。
(48) 少なくとも一種の硬化性ポリマーが放射線硬化性であり、前記の方法が、ポリマースキンに放射線照射を加えることを更に含む、前記(47)に記載の方法。
(49) ポリマースキンが、硬化処理装置で硬化される、前記(47)に記載の方法。
(50) 同時押出しされたマスの形成が、同時押出しされたマスを複数のセグメントにセグメント化することを含む、前記(46)に記載の方法。
(51) 一種以上の薬物に対して透過性である層、一種以上の薬物に対して半透性である層、又は生物浸食性である層の少なくとも一つを含む一層以上の層で複数のセグメントを被覆することを更に含む、前記(50)に記載の方法。
(52) 複数のセグメントを、浸漬被覆又は薄塗りの少なくとも一方を利用して、被覆することを更に含む、前記(50)に記載の方法。
(53) 同時押出ししたマスをセグメント化するためにセグメント化装置を与える、前記(50)に記載の方法。
(54) 同時押出しされたマスの形成が、同時押出しされたマスの複数の管状セグメントへのセグメント化を含む、前記(46)に記載の方法。
(55) ポリマースキンが、少なくとも一種の薬物を含む、前記(46)に記載の方法。
(56) 少なくとも一つの薬物送達用デバイスの一つにアンカーを付けることを更に含み、該アンカーが、該薬物送達用デバイスを注射後固定するために付けられる、前記(46)に記載の方法。
(57) アンカーを付けることが、下記を含む、前記(56)に記載の方法:
紫外線硬化性接着剤を薬物送達用デバイスに塗布し;
該アンカーを該紫外線硬化性接着剤と接触させ;そして
該紫外線硬化性接着剤を紫外線照射に曝す。
(58) 下記を含むデバイス:
一種以上の薬物を含む薬物コア(該薬物コアは、側面壁、第一の末端及び第二の末端を有する実質的に円筒形の形状を有する);
該薬物コアの側面を囲み、少なくとも該薬物コアの第一の末端を超えて伸長してリザーバーを造るポリマースキン;
該リザーバー内の接着剤;及び
デバイスを注射後に固定するために付けられたアンカー(該アンカーは、部分的に、該接着剤に埋め込まれている)。
(59) 接着剤が、硬化性接着剤である、前記(58)に記載のデバイス。
(60) 接着剤が、放射線硬化性接着剤である、前記(59)に記載のデバイス。
(61) 接着剤が、紫外線硬化性接着剤である、前記(59)に記載のデバイス。
(62) 下記を含む注射可能な薬物送達用デバイスを形成する方法:
内部領域を有するポリマースキンを形成し;
混合物をポリマースキンの内部領域に挿入し、該混合物は少なくとも一種の薬物を含み;
該ポリマースキン及び混合物を一以上のセグメントにセグメント化して一以上の薬物コアを与え、各々は、第一及び第二の末端を有し;
薬物コアの一つを、少なくとも薬物コアの第二の末端を超えて伸長するポリマースリーブに入れてリザーバーを与え;そして
薬物コアの第一の末端を超える拡散膜を造る(該拡散膜は、少なくとも一種の薬物に対して透過性である)。
(63) 下記を更に含む、前記(62)に記載の方法:
硬化性接着剤を、リザーバーに、薬物コアの第二の末端で挿入し;
アンカーの第一の部分を硬化性接着剤中に入れ、該アンカーの第二の部分は、イン・ビボで薬物送達用デバイスを固定するために付けられたものであり;そして
該硬化性接着剤を硬化させる。
(64) 薬物送達用デバイスを殺菌することを更に含む、前記(62)に記載の方法。
(65) 薬物送達用デバイスを出荷のためにパッケージ化することを更に含む、前記(62)に記載の方法。
(66) 下記を含む方法:
内部領域を有するポリマースキンを押出し;
一種以上の薬物を内部領域に挿入して、一種以上の薬物を含むコアを有する実質的に円筒形のマスを与え;そして
該円筒形のマスを、注射のための形状と大きさを有する少なくとも一つの薬物送達用デバイスに形成する。
(67) ポリマースキンを、一種以上の薬物を挿入する前に、少なくとも部分的に硬化させることを更に含む、前記(66)に記載の方法。
(68) 円筒形マスを、該円筒形マスを形成する前に、少なくとも部分的に硬化させることを更に含む、前記(66)に記載の方法。
(69) 少なくとも一つの薬物送達用デバイスをポリマー層で被覆することを更に含む、前記(66)に記載の方法。
(70) 下記を含む方法:
ワイヤを未硬化ポリマーに挿入し;
該ポリマーを硬化させ;
該ワイヤを該ポリマーから引き抜いて、該ワイヤの一部分を囲むポリマースキンを得;
該ポリマースキンを該ワイヤから取り;
一種以上の薬物を該ポリマースキンの内部領域に挿入して、一種以上の薬物を含むコアを有する実質的に円筒形のマスを与え;そして
該円筒形マスを、注射のための形状と大きさを有する少なくとも一つの薬物送達用デバイスに形成する。
(71) ポリマーが、ポリイミドである、前記(70)に記載の方法。
(72) ワイヤが、ニチノールワイヤである、前記(70)に記載の方法。
(73) 一種以上の薬物が、少なくとも一種の薬物及び少なくとも一種のポリマーの薬物混合物を含む、前記(70)に記載の方法。
(74) レトロウイルス又はレンチウイルス感染の危険を治療し又は減じるための方法であって、抗ウイルス剤を含む持続的放出用の薬物送達用システムを、治療を必要とする患者に注射することを含み、該剤の一投与量が、少なくとも7日間にわたって放出される、当該方法。
(75) レトロウイルス又はレンチウイルス感染の危険を治療し又は減じるための方法であって、抗ウイルス剤を含む持続的放出用の薬物送達用システムを、治療を必要とする患者に注射することを含み、該剤の放出が、血漿中の該剤の所望の濃度を少なくとも7日間にわたって維持する、当該方法。
(76) 下記を含む方法:
薬物を含むコアを形成し;
該コアをポリマースキンで被覆し;そして
コア及びポリマースキンを、注射のための形状と大きさを有するデバイスに形成する。
(77) コアが、複数の薬物を含む、前記(76)に記載の方法。
(78) コアの形成が、コアの押出しを含む、前記(76)に記載の方法。
(79) コアの形成が、薬物を含む混合物をコアの形状に加圧することを含む、前記(76)に記載の方法。
(80) コアの被覆が、ポリマースキンをコア上にスプレーすることを含む、前記(76)に記載の方法。
(81) コアの被覆が、コアを、未硬化ポリマー中に浸漬被覆することを含む、前記(76)に記載の方法。
(82) コアの被覆が、少なくともコアの一つの被覆されてない面を残すことを含む、前記(76)に記載の方法。
(83) デバイスが、円筒形である、前記(76)に記載の方法。
(84) デバイスにアンカーを付けることを更に含む、前記(76)に記載の方法。
【0011】
本願の発明を今から、添付の図面を参照しながら一層詳細に説明する(ここに、同じ参照番号は、同一又は対応する要素を示す)。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】薬物送達用デバイスを同時押出しするための装置を示している図である。
【図2】様々な押出された配合物の放出速度を示している図である。
【図3】様々な押出された配合物の放出速度を示している図である。
【図4】様々な押出された配合物の放出速度を示している図である。
【図5】様々な押出された配合物の放出速度を示している図である。
【図6】薬物送達用デバイスのためのスキンを押出すための装置を示している図である。
【図7】注射可能な薬物送達用デバイスの製造方法の流れ図である。
【図8】注射可能な薬物送達用デバイスを示している図である。
【図9】注射可能な薬物送達用システムを示している図である。
【図10】ある種のデバイスの放出速度を示している図である。
【図11】一のデバイスからのFAの放出速度を示している図である。
【図12】一のデバイス及び従来技術のデバイスからの比較放出速度を示している図である。
【図13】ある種の薬物の、従来技術のデバイスからの放出速度を示している図である。
【図14】ある種の薬物の、従来技術のデバイスからの放出速度を示している図である。
【図15】ある種の薬物の、従来技術のデバイスからの放出速度を示している図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
詳細な説明
この発明の全体的理解を与えるために、今から、押出しを利用して製作された円筒状の断面を有する注射可能な持続的放出用の薬物送達用デバイスのためのシステム及び方法を含むある説明のための具体例を説明する。しかしながら、ここに記載するシステム及び方法は、多くの異なるデバイス例えば、様々な断面の幾何学構造を有するデバイス又は2以上の同心若しくは非同心状に整列された種々の活性薬剤のコアを有するデバイスに有用に適用できるということは理解されよう。更に、これらの薬物及びここに記載した外層の何れかの又はここで特に言及してない他の薬物若しくは外層の様々な組合せが、この開示の範囲内にあって、本発明の注射可能な薬物送達用デバイスにおいて有用に用いることができるということは認められよう。更に別の具体例において、この発明は、容易に、現場でゲル化する配合物及び他の送達用デバイス例えば液体懸濁液の利用による薬物の注射可能な送達に適合させることができる。かかるすべての具体例は、ここに記載した発明の範囲内に入るものである。
【0014】
図1は、薬物送達用デバイスを同時押出しするための装置を示している。図1に図解したように、システム100は、少なくとも第一の押出成形機104及び第二の押出成形機106を含む同時押出し装置102を含むことができ、該押出成形機は、両方共、ダイヘッド108に押出し技術の当業者に周知の仕方で接続されている。このダイヘッド108は、出口ポート110を有し、押出成形機104、106から同時押出しされた材料は該ポートから押し出される。このダイヘッド108及び/又は出口ポート110は、押し出される物質の断面形状を確立することができる。これらの押出成形機104、106として利用するのに適した市販の押出成形機には、Randcastle モデルRCP-0250マイクロトルーダー(Randcastle Extrusion Systems, ニュージャージー、Cedar Grove在)及びその付随のヒーター、コントローラー及び付随のハードウェアが含まれる。典型的な押出成形機は又、米国特許第5,569,429号、5,518,672号及び5,486,328号にも開示されている。
【0015】
これらの押出成形機104、106は、材料をダイヘッド108を通して公知の方法で押し出すことができて、複合同時押出し製品112を形成し、これは、出口ポート110でダイヘッド108から出て行く。各押出成形機104、106は、一種の材料より多くの材料を、ダイヘッド108を通して押し出して、複合同時押出し製品112を形成することができる。このシステム100は又、2個より多くの押出成形機を、例えば、隣接又は同心状薬物マトリクス又は付加的外層を押し出すために有することもできる。この製品112は、スキン114及びコア116を含むことができる。ここで一層詳細に記載するように、スキン114は、薬物不透過性チューブ112、212及び/又は312(前述の特許‘972号のデバイス中)(又はこれらの前駆体)であってよく、コア116は、リザーバー114、214及び/又は314(特許‘972号のデバイス中)(又はこれらの前駆体)であってよい。
【0016】
一般に、同時押出し製品112は、約30ゲージの針〜約12ゲージの針に及ぶ範囲の針、又は約0.01397センチメートル(約0.0055インチ)〜約0.2159センチメートル(約0.0850インチ)の内径の針による使用に適した外径を有することができる。同時押出しされた製品112は、一層以上の更なる層で被覆されてよいということ及び最初のサイズは被覆されたデバイスが特定の針サイズに対応する外径を有するようなものでよいということは認められよう。針のサイズの範囲が単に例示であるということ、及びここに記載のシステムを利用して、上記のものより一層大きい針又は小さい針を用いる用途のための注射可能なデバイスを製造することができるということも又、認められよう。更には、用語「注射可能なデバイス」は、ここで用いる場合、厳格に、上記の皮下注射針のみを使用する注射可能なデバイスを指すのではないということは認められよう。むしろ、この用語は、広く解釈されることを意図しており、関節鏡、カテーテル、又は他の医療機器を通して投与されるデバイスを含むことができる。同様に、用語「注射する」及び「注射される」は、皮下注射針よりも広範囲の手段例えば関節鏡、カテーテル、又は他の医療機器による投与を包含することを意味している。ある具体例において、このデバイスは、患者の眼の近くに注射(眼内又は眼周囲注射)することができる。
【0017】
押出し工程において、押出される材料の流体圧、流量、及び温度などの押出しパラメーターは、制御することができる。適当な押出成形機を、同時押出しされる材料を、分割したときに、患者に注射することのできる製品を生成するダイヘッド108及び出口ポート110の大きさの製品112を形成するのに十分な圧力及び流量で送達する能力につき選択することができる。用語「患者」は、ここで用いる場合、ヒト又は非ヒト動物を指す。以下に一層詳細に記すように、押出成形機104、106を通して押し出されるべき材料の選択も又、押出し工程に影響を与えうるし、押出し工程並びに全システム100の更なるパラメーターに影響を与えうる。
【0018】
システム100は、押出成形機104、106により押出された材料、及び/又は押出しされた製品112を更に処理する更なる加工装置を含むことができる。例としてであって、制限はしないが、システム100は、更に、硬化処理装置118を含むことができ、これは、製品112を、それが該装置を通過する際に、少なくとも部分的に硬化させる。この硬化処理装置118は、スキン114、コア116、又は両方を硬化させることができ、押出しされた製品112に対して、それが硬化処理装置118を通過する際に、連続的に運転することもできるし、押出された材料の通過と整合した間隔で運転することもできる。硬化処理装置118は、製品112中のポリマーを硬化させるのに適した熱、紫外線照射、又はその他のエネルギーを加えることができる。対応する硬化可能なポリマー例えば熱硬化性ポリマー又は放射線硬化性ポリマーをスキン114及び/又はコア116において用いることができるということは認められよう。一般に、硬化度は、硬化処理装置118により加えられるエネルギーの量を制御することによって制御することができる。
【0019】
製品112を一層短い製品1121のシリーズに分割或は切断する分割処理装置120を与えることができる。分割処理装置120は、押出された製品112を切断するための任意の適当な技術を利用することができ、それは、製品112が硬化されているか、されていないか又は部分的に硬化されているかどうかによって変化しうる。例えば、分割処理装置120は、くい切り、鋏、スライシング刃、又は他の任意の技術を用いることができる。この分割処理装置120により応用される技術は、製品112の各切断部分に対して所望される輪郭によって変化しうる。例えば、拡散膜又は他の機能的コーティングの付加に開いた末端が望まれる場合には、剪断作用が適当でありうる。しかしながら、切断を行なった際に各末端を封止するのが望ましい場合には、くい切りを用いることができる。各末端につき又は一層短い製品1121の異なるグループについて異なる切断が望まれる場合には、多数の切断用器械を与えることができる。
【0020】
同時押出し装置102で用いてスキン114及びコア116をそれぞれ形成するために用いるのに適当な材料122、124は、多数ある。この点において、特許‘972号は、移植可能な薬物送達用デバイスを形成するための多くの適当な材料(特に、注射可能な薬物送達用デバイスに用いることのできる材料)を記載している。好ましくは、これらの材料122、124として用いられる材料は、それらの特定される特性に負の影響を与えることなくシステム100を通して押出しされる能力について選択される。例えば、コア116内の薬物に対して不透過性であるべき材料については、押出し装置での処理に際して不透過性のままでいる材料が選択される。同様に、薬物送達用デバイスが完全に構築されたときに患者の生物組織に接触する材料のためには、生体適合性の材料が選択される。材料122、124としての利用に適したポリマーには、ポリ(カプロラクトン)(PCL)、エチレンビニルアセテートポリマー(EVA)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリ(ビニルアセテート)(PVA)、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(グリコール酸)(PGA)、ポリ(乳酸−コ−グリコール酸)(PLGA)、ポリアルキルシアノアクリレート、ポリウレタン、ナイロン、又はこれらのコポリマーが含まれるが、これらに限られない。乳酸モノマーを含むポリマーにおいて、乳酸は、D−、L−、又はD−及びL−異性体の任意の混合物であってよい。
【0021】
ポリマーに加えて、非水性溶媒例えばPEGをコア116の製造において、材料122、124として有用に用いることができる。例えば、コア116で用いられるポリマーを溶解させ、コア116の相変化を引き起こし、又は製品112の押出しを(例えば、一層高い作業温度範囲を与えることにより)若しくは他の処理を容易にする非水性溶媒を、有用に用いることができる。
【0022】
内部薬物コア116を形成するために押出成形機104に供給されるべき材料124の選択により、ある種の押出しパラメーターが指示され又は示唆されうる。当業者は容易に認めるであろうが、押出し装置は、典型的には、少なくとも一つのヒーター及び少なくとも一つのスクリュードライブ、プランジャー、又は他の圧力生成装置を含んでいる。押出される材料の温度、流体圧、又は両方を高めることは、押出成形機のゴールでありうる。これは、製薬的に活性な薬物が、押出成形機104により処理されて押出される材料中に含まれる場合に困難を与えうる。この活性薬物は、加熱され及び/又はその効力に負の影響を与える高圧に曝されうる。この困難は、薬物自身がポリマーマトリクス中に保持される場合には一層増大しうるので、ポリマー材料も又、押出成形機104中で薬物と混合して加熱及び/又は加圧する。これらの材料124は、製品112のコア116中の薬物の活性が、注射に際して所望の効果を生成するのに十分であるように選択することができる。その上、薬物を、押出されるコア116中でマトリクスを形成するポリマーと混合する場合、マトリクスを形成する該ポリマー材料は、有利には、薬物がマトリクスによって不安定化されないように選択されうる。このマトリクス材料は、マトリクスを通過する拡散が該マトリクスからの薬物の放出速度に殆ど又は全く影響を有しないように選択することができる。このマトリクスで用いられる薬物の粒子サイズも又、薬物の溶解に対する制御効果を有するように選択することができる。
【0023】
製品112が同時押出しされる材料122、124は、薬物送達用デバイスの放出期間中、安定であるように選択することができる。これらの材料は、適宜、薬物送達用デバイスが予め決めた期間にわたって薬物を放出した後、現場で浸食されるよう(即ち、生物浸食性)に選択することができる。これらの材料は又、この送達用デバイスの所望の耐用期間にわたって、安定であって有意に浸食されないように及びこれらの材料の細孔サイズが変化しないように選択することもできる。適宜、材料122、124の何れか又は両方を、任意の活性薬剤の放出速度を制御し、又は制御に寄与する速度で生物浸食されるように選択することができる。他の材料例えば幾らかの又はすべてのデバイス上の追加のコーティングを、同様に、それらの生物浸食性について選択することができるということは認められよう。
【0024】
それ故に、一つの点において、注射可能な薬物送達用デバイスの製作のための同時押出し工程で用いるべき材料を選択するための方法をここに記載する。一般に、材料122、124についての材料選択方法は、次のように進めることができる:(1)少なくとも一種の薬物を選択し;(2)押出し可能な材料又は材料のクラスを選択し;(3)この材料又は材料のクラスを評価して、それが、選択した薬物の該材料又は材料のクラスからの放出速度に影響するかどうか及び如何にして影響するかを確認し;(4)この材料又は材料のクラスの安定性及び物理化学的特性を評価し;(5)この薬物のこの材料又は材料のクラスのマトリクス中での安定性を評価し;そして(6)材料又は材料のクラスを評価して、選択した薬物を含むマトリクスに形成したときに、この材料又は材料のクラスが、生物学的分子(例えば、タンパク質様物質)が、マトリクス中に移動して当該薬物と相互作用するのを妨げるかどうかを確認する。こうして、少なくとも次の2つの内部材料の機能がある:コアの同時押出し又は押出しを可能にする機能;及びコア中の薬物の浸食又は分解を阻止し又は防止する機能。このシステムの利点は、薬物の送達用デバイスから種々の環境(例えば、異なる種類の組織又は異なる病気)への放出速度間の差を制御できることである。
【0025】
材料122、124は、単一又は多数の製薬上活性な薬物、マトリクス形成ポリマー、任意の生体物質例えば脂質(長鎖脂肪酸を含む)及びワックス、抗酸化剤、及び幾つかの場合には、放出調節剤(例えば、水又は界面活性剤)を含むことができる。これらの材料は、生体適合性であり、押出し工程中安定なままであってよい。活性な薬物とポリマーのブレンドは、処理条件下で押出し可能であるべきである。これらのマトリクス形成ポリマー又は用いる任意の生体物質は、製薬上有効な作用を所望の期間にわたって生成する十分量の活性な薬物を運ぶことが可能でありうる。薬物キャリアーとして用いられる材料が、これらの医薬の活性に対して何ら悪影響を有さず、又は有意の悪影響を有しないことも又、好適である。
【0026】
このスキン114及びコア116内で用いたポリマー、又はスキン114及び/又はコア116に加えられたコーティングは、コア116内の一種以上の薬物に対する透過性に関して選択することができる。透過性は、必然的に相対的用語である。ここで用いる場合、用語「透過性」は、典型的には、別段の指示(例えば、膜が、デバイスが送達される環境からの生物学的液体に対して透過性)がない限りデバイスが送達する薬物である物質に対して透過性又は実質的に透過性であることを意味することを意図している。ここで用いる場合、用語「不透過性」は、典型的には、別段の指示(例えば、膜が、デバイスが送達される環境からの生物学的液体に対して不透過性)がない限りデバイスが送達する薬物である物質に対して不透過性又は実質的に不透過性であることを意味することを意図している。用語「半透性」は、幾つかの物質に対して選択的に透過性であって他の物質に対しては透過性でないことを意味することを意図している。ある場合には、膜は、ある薬物に対して透過性であってよく、又、実質的にその薬物が拡散する速度を制御もする(そうでなければ、該薬物は、該膜を通過する)ということは認められよう。従って、透過性の膜は又、放出速度を制限する膜又は放出速度を制御する膜であってもよく、ある環境では、かかる膜の透過性は、デバイスの放出速度を制御する最も重要な特徴の一つでありうる。こうして、もしデバイスの部分を透過性コーティングで被覆して、残りを不透過性コーティングで被覆するならば、たとえ幾らかの薬物が不透過性コーティングを通過できても、その薬物は、主として、透過性コーティングだけで被覆されたデバイスの部分を通って放出されるであろうということが予期される。
【0027】
活性薬物キャリアーとして用いるポリマー又は他の生体物質は、薬物のキャリアーからの放出速度が、薬物自身の物理化学的特性によって決定されるが、薬物キャリアーの特性によっては決定されないように選択することができる。この活性薬物キャリアーは又、放出調節剤であるように選択することもでき、又は放出調節剤を加えて、放出速度を調整することができる。例えば、有機酸例えばクエン酸及び酒石酸を用いて、弱塩基性薬物の放出媒質を通る拡散を促進することができ、アミン例えばトリエタノールアミンの添加は、弱酸性薬物の拡散を促進することができる。酸性又は塩基性pH値を有するポリマーは又、活性薬物の放出速度を促進し又は減衰させるために利用することもできる。例えば、PLGAは、加水分解後に酸性pH値を有するので、マトリクス中に酸性微小環境を提供することができる。疎水性薬物については、その放出速度を増大させるために、親水性薬剤を含有させることができる。
【0028】
界面活性剤も又、コア116を形成する材料において、その特性を変えるために用いることができる。コア116中の任意のポリマーマトリクスの電荷、親油性又は親水性は、適当な化合物をある様式でマトリクス中に組み込むことにより改変することができる。例えば、界面活性剤を利用して、溶解度の乏しい又は疎水性の組成物の湿潤性を増進させることができる。適当な界面活性剤の例には、デキストラン、ポリソルベート及びラウリル硫酸ナトリウムが含まれる。より一般的には、界面活性剤の特性及び利用は周知であり、本発明のある薬物送達応用において、コア116に有利に組み込むことができる。
【0029】
同時押出しのための処理パラメーターを、今から、一層詳細に検討していく。
【0030】
温度:この処理温度(押出し温度)は、活性薬物、ポリマー、及び放出調節剤(ある場合)の分解温度より低くあるべきである。この温度は、マトリクス形成ポリマーが、所望の薬物充填を達成するのに十分な量の活性薬物を供給できるように維持することができる。例えば、PLGAは、薬物ポリマーブレンドを100℃で押出しするならば、最大55%のフルオシノロンアセトニド(FA)を運ぶことができる(120℃なら65%)。これらの薬物ポリマーブレンドは、最終生成物の均一性を確実にして、所望の延伸倍率を達成する(よって、最終生成物のサイズを、良く制御することができる)処理温度で、良好な流動性を示すであろう。
【0031】
スクリュー速度:この同時押出しシステム中の2つの押出成形機のスクリュー速度は、ポリマースキン114の予め決めた量が、対応する量の薬物コア116物質と同時押出しされて、所望の厚さのポリマースキン114を達成する速度に設定することができる。例えば、押出成形機104と106が同じスクリューサイズを有するならば、10重量%のPCLスキン114及び90重量%のFA/PCL薬物コア116を、押出成形機106を押出成形機104より9倍遅い速度で運転することにより生成することができる。異なるスクリューサイズも又、その速度を適当に調節すれば、用いることができる。
【0032】
薬物又は他の化合物は、ポリマーを溶媒に溶解させ、この溶液を薬物又は他の化合物と合わせ、そしてこの合わせたものを必要ならば処理して押出し可能なペーストを与えることにより、ポリマーと合わせることができる。当業者が熟知した融解顆粒化技術(無溶媒の融解顆粒化を含む)を用いて、薬物とポリマーを押出し可能なペーストに組み込むこともできる。
【0033】
図2〜5は、様々な押出された配合物の放出速度を示している。同時押出しされたポリマースキンを有しないFA/PCL(例えば、75/25)又はFA/PLGA(例えば、60/40)コアマトリクスからのFAの放出速度は、共に、爆発的放出相と遅い放出相の二相放出パターンを示した(図2及び3参照)。爆発的放出相は、PCLマトリクス中のFAレベル(充填)を75%から60%又は40%に減じた場合には、一層顕著でなかった(図2と図3〜5を比較されたい)。図3及び4に提示されたデータを再検討すると、同時押出し調製物(PLGAスキンを有するポリマーマトリクス中の薬物)がゼロオーダー放出の近くまで達する時間は、PLGAスキンコートを有しない調製物よりずっと短いことがわかる。同時押出しされたPLGAをスキンとして有するFA/ポリマーコアマトリクスは、図4及び5に示したように、爆発(バースト)効果を有意に最少にすることができる。
【0034】
セグメント化された薬物送達用デバイスは、一端で開いたままであって薬物コアが露出していてよい。同時押出しされて、製品112の薬物コア116を形成する材料124、並びに同時押出しの熱及び圧力及び硬化処理装置118は、薬物コアのマトリクス材料が、薬物をそれがデバイスから放出される機会を得る前に溶解させるであろう酵素、タンパク質及び他の物質の薬物コア内への通過を阻止し又は防止するように選択することができる。コアが空になるにつれ、マトリクスは、弱くなって崩壊しうる。すると、スキン114は、水と酵素の作用により、内側と外側の両方から分解に曝されるであろう。一層高い溶解度を有する薬物は、米国特許第6,051,576号に記載された技術(以下に一層詳細に検討)を利用して、連結して低溶解度の結合体を形成することができ;或は、薬物を一緒に連結してマトリクス中に保持されるのに十分な大きい分子を形成することができる。
【0035】
スキン114が形成される材料122は、非熱源により硬化性であるように選択することができる。上記のように、幾つかの薬物は、高温により負の影響を受けうる。従って、このシステムの一つの面は、加熱以外の方法(触媒作用、照射及び蒸発を含むが、これらに限られない)によって硬化することのできる材料の選択及び押出しに関係する。例としてであって制限するものではないが、電磁気(EM)照射(例えば、可視光又は可視光に近い範囲例えば紫外線又は青色波長)によって硬化させることのできる材料を利用することができ、又は材料122に含有させることができる。この例において、この硬化処理装置118は、製品112が該装置118中を進むにつれて、材料を硬化させる少なくとも1つのEM照射の対応する源例えば強度の光源、同調レーザーなどを含む。例としてであって、制限するものではないが、硬化性アクリルベースの接着剤を材料122として利用することができる。
【0036】
他のパラメーター例えばコアマトリクスのpHは、注射可能な薬物送達用デバイスの薬物コア116からの薬物の放出速度に影響を与えることができる。これらの薬物コアの材料124は、マトリクス中のpHを調節して、完成した製品112における薬物放出速度を調整するためのpH緩衝剤などを含むことができる。例えば、有機酸例えばクエン酸及び酒石酸、及びコハク酸を利用して、酸性微小環境pHをマトリクス中に造ることができる。一定の低いpH値は、弱塩基性薬物の、該薬物の溶解に際して造られる細孔からの拡散を促進することができる。弱酸性薬物の場合には、アミン例えばトリエタノールアミンを利用して、薬物の放出速度を促進することができる。ポリマーは又、pH依存性の放出調節剤として利用することもできる。例えば、PLGAは、酸性微小環境をマトリクス中に、それが加水分解後に酸のpH値を有する場合には、提供することができる。
【0037】
一種より多くの薬物を、材料124に含有させることができ、それ故、製品112のコア116中に含有させることができる。これらの薬物は、同じ又は異なる放出速度を有しうる。例として、5−フルオロウラシル(5−FU)は、高度に水溶性であって、この薬物の制御された放出を維持することは困難である。他方、ステロイド例えばトリアムシノロンアセトニド(TA)は、ずっと親油性であって、一層遅い放出プロフィルを与えうる。5−FUとTAの混合物がペレットを形成したならば(加圧又は押出しにより)、そのペレットは、5−FUの5日にわたる制御された放出を与えて、即時的な短期の医薬効果を与えるが、同時にTAのずっと長期の制御された放出を与える。従って、5−FUとTAの、及び/又はそれらのコドラッグ又はプロドラッグの混合物は、単独で又は他の薬物及び/又は高分子成分と共に、押出しにより、コア116を形成することができる。
【0038】
上に説明した具体例に加えて、当業者は、多くの任意のデバイス及び配合物をここに記載したシステムでの利用に適合させることができるということを理解するであろう。このコアは、生体適合性の液体又は油を、生体適合性の固体(例えば、生物浸食性ポリマー)及び活性剤と合わせて含むことができる。ある具体例において、内部コアは、ゲルとして送達することができるが、ある種の他の具体例では、内部コアは、水又は生理的液体に接触した際にゲルに変換される微粒子又は液体として送達することができる。この種のシステムの例は、例えば、米国暫定出願第60/501,947号(2003年9月11日出願)に記載されている。この‘947号出願は又、注射に際して相変化を起こして現場でゲル送達ビヒクルに変化する注射可能な液体の送達をも提供している。かかる液体は、ここに記載の注射可能なデバイスと共に用いることができる。
【0039】
現場でゲル化する注射可能な組成物は、ここに記載のシステムと共に利用することができて、薬物物質、生体適合性の溶媒(例えば、ポリエチレングリコール(PEG))、及び生体適合性で生物浸食性のポリマーを含む。この配合物のある具体例の、PEGに溶解、分散又は懸濁される固体薬物粒子の注射を与えるもの、及び高分子薬物含有ゲルの患者への注射を可能にする具体例は、特に適している。現場でゲル化する注射可能な組成物の例は、米国暫定出願第60/482,677号(2003年6月26日出願)中に見出すことができる。
【0040】
用語「薬物」は、ここで用いる場合、哺乳動物に投与した場合に局所的又は全身性の生理学的又は薬理学的効果を与えるすべての薬剤を包含することを意図しており、以下の記載で示される任意の特定の薬物及びそれらの類似体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及びこれらの保護形態を含むが、これらに限られない。
【0041】
多くの異なる薬物を、ここに記載のデバイスに組み込むことができる。例えば、適当な薬物には、ステロイド、アルファレセプターアゴニスト、ベータレセプターアンタゴニスト、カルボニックアンヒドラーゼインヒビター、アドレナリン作動性薬剤、生理学的に活性なペプチド及び/又はタンパク質、抗新生物剤、抗生物質、鎮痛剤、抗炎症剤、筋弛緩剤、抗癲癇剤、抗アレルギー剤、強心剤、抗不整脈剤、抗凝固剤、溶血剤、抗結核剤、ホルモン、麻酔性アンタゴニスト、破骨抑制剤、造骨促進剤、血管形成抑制剤、抗細菌剤、非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)、糖質コルチコイド又は他の抗炎症性コルチコステロイド、アルカロイド鎮痛剤例えばオピオイド鎮痛剤、抗ウイルス剤例えばヌクレオシド抗ウイルス剤又は非ヌクレオシド抗ウイルス剤、抗良性前立腺肥大(BPH)剤、抗真菌性化合物、抗増殖性化合物、抗緑内障化合物、免疫調節性化合物、細胞輸送/移動防止剤、サイトカインpeg化剤、アルファブロッカー、抗アンドロゲン、抗コリン作動性薬剤、プリン作動性剤、ドーパミン作動性剤、局所麻酔剤、バニロイド、亜酸化窒素インヒビター、抗アポトーシス剤、マクロファージ活性化インヒビター、代謝拮抗剤、神経保護剤、カルシウムチャンネルブロッカー、ガンマアミノ酪酸(GABA)アンタゴニスト、アルファアゴニスト、抗精神剤、チロシンキナーゼインヒビター、ヌクレオシド化合物、及びヌクレオチド化合物、及びこれらの類似体、誘導体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及び保護形態が含まれる。
【0042】
適当なNSAIDには、ジクロフェナク、エトルドラク、フェノプロフェン、フロクタフェニン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ケトロラク、ロルノキシカム、モラゾン、ナプロキセン、ペリゾキサル、ピルプロフェン、プラノプロフェン、スプロフェン、スキシブゾン、トロペジン、キシモプロフェン、ザルトプロフェン、ジロイトン、及びゾメピラク、及びこれらの類似体、誘導体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及び保護形態が含まれる。
【0043】
適当なカルボニックアンヒドラーゼインヒビターには、ブリンゾラミド、アセタゾラミド、メタゾラミド、ジクロルフェナミド、エトクスゾラミド、及びドルゾラミド、及びこれらの類似体、誘導体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及び保護形態が含まれる。
【0044】
適当なアドレナリン作動性剤には、ブリモニジン、アプラクロニジン、ブナゾシン、レボベタキソロール、レボブナロール、カルテオロール、イソプレナリン、フェノテロール、メチプラノロール、及びクレンブテロール、及びこれらの類似体、誘導体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及び保護形態が含まれる。
【0045】
適当なアルファレセプターアゴニストには、ブリモニジン及びその類似体、誘導体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及び保護形態が含まれる。
【0046】
適当なベータレセプターアンタゴニストには、ベタキソロール及びチモロール、及びこれらの類似体、誘導体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及び保護形態が含まれる。
【0047】
適当な抗ウイルス剤には、ネビリピン及びその類似体、誘導体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及び保護形態が含まれる。
【0048】
適当なアルカロイド鎮痛剤には、デスモルフィン、デゾシン、ジヒドロモルフィン、エプタゾシン、エチルモルフィン、グラフェニン、ヒドロモルフォン、イソラドール、ケトベニドン、p−ラクトフェチド、レボルファノール、モプタジノール、メタゾシン、メトポン、モルフィン、ナルブフィン、ナルメフェン、ナロルフィン、ナロキソン、ノルレボルファノール、ノルモルフィン、オクスモルフォン、ペンタゾシン、フェンペリジン、フェニルラミドール、トラマドール、及びビミノール、及びこれらの類似体、誘導体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及び保護形態が含まれる。
【0049】
適当な糖質コルチコイドには、21−アセトキシプレグネノロン、アルクロメタゾン、アルゲストン、アナコルテブアセテート、アムシノニド、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブデゾニド、クロロプレドニゾン、クロベタゾール、クロベタゾン、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾール、デフラザコルト、デゾニド、デソキシメタゾン、ジフロラゾン、ジフコルトロン、ジフプレドネート、エノキソロン、フルアザコルト、フルクロロニド、フルメタゾン、フルニゾリド、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルクロロニド、フルメタゾン、フルニゾリド、フルオコルトロン、フルオロメトロン、フルペロロンアセテート、フルプレドニゾロン、フルランドレノリド、フルチカゾンプロピオネート、ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、パラメタゾン、プレドニゾロン、プレドニゾロン21−ジエチルアミノアセテート、フルプレドニデンアセテート、フォルモコルタル、ロテプレドノールエタボネート、メドリゾン、モメタゾンフロエート、プレドニカルベート、プレドニゾロン、プレドニゾロン25−ジエチルアミノアセテート、プレドニゾロンリン酸ナトリウム、プレドニゾン、プレドニバル、プレドニリデン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンベントニド、及びトリアムシノロンヘキサセトニド、及びこれらの類似体、誘導体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及び保護形態が含まれる。
【0050】
他の適当なステロイドには、ハルシノニド、ハルベタゾールプロピオネート、ハロメタゾン、ハロプレドンアセテート、イソフルプレドン、ロテプレドノールエタボネート、マジプレドン、リメキソロン、及びチキソコルトール、及びトリアムシノロンヘキサセトニド、及びこれらの類似体、誘導体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及び保護形態が含まれる。
【0051】
適当なBPH用薬物には、フィナステリド及びオサテロン、及びこれらの類似体、誘導体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及び保護形態が含まれる。
【0052】
適当な抗新生物化合物には、アリトレチノイン(9−シス−レチノイン酸);ブレオマイシンAを含むブレオマイシン;カペシタビン(5’−デオキシ−5−フルオロ−シチジン);カルビシン;クロロゾトシン、クロモマイシンA3を含むクロモマイシン;クラドリビン;コルヒチン、シタラビン;ダウノルビシン;デメコルチン、デノプテリン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン;ドロモスタノロン、エダトレキセート、エノシタビン、エピルビシン、エピチオスタノール、エストラムスチン;エトポシド;フルオクスウリジン、フルダラビン、5−フルオロウラシル、フォルメスタン、ジェムシタビン;イリノテカン;レンチナン、ロニダミン、メレンゲストロール、メルファラン;メノガリル、メトトレキセート;ミトラクトール;ノガラマイシン;ノルジヒドログアヤク脂酸、オリボマイシン例えばオリボマイシンA、パクリタキセル;ペントスタチン;ピラルビシン、プリカマイシン、ポルフィロマイシン、プレドニムスチン、ピューロマイシン;ラニムスチン、リストセチン例えばリストセチンA;テモゾラミド;テニポシド;トムデクス;トポテカン;ツベルシジン、ウベニマクス、バルルビシン(N−トリフルオロアセチルアドリアマイシン−14−バレレート)、ビノレルビン、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン、及びゾルビシン及びこれらの類似体、誘導体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及び保護形態が含まれる。
【0053】
適当な抗細菌性化合物には、カプレオマイシンIA、カプレオマイシンIB、カプレオマイシンIIA及びカプレオマイシンIIBを含むカプレオマイシン;カルボマイシンAを含むカルボマイシン;カルモナム;セファクロ、セファドロキシル、セファマンドール、セファトリジン、セファゼドン、セファゾリン、セフブペラゾン、セフカペンピボキシル、セフクリジン、セフジニル、セフジトレン、セフィム、セフタメト、セフメノキシム、セフメトゾール、セフミノクス、セフォジジム、セフォニシド、セフォペラゾン、セフォラニド、セフォタキシム、セフォテタン、セフォチアム、セフォキシチン、セフピミゾール、セフピラミド、セフピローム、セフプロジル、セフロキサジン、セフスロジン、セフタジジム、セフテラム、セフテゾール、セフチブテン、セフチオフル、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフロキシム、セフゾナム、セファレキシン、セファロギシン、セファロリジン、セファロスポリンC、セファロチン、セファピリン、セファマイシン例えばセファマイシンC、セフラジン、クロルテトラサイクリン;クラリスロマイシン、クロメトシリン、クロモサイクリン、クロキサシリン、シクラシリン、ダノフロキサシン、デメクロサイクリン、デストマイシンA、ジクロキサシリン、ジクロキサシリン、ジリスロマイシン、ドキシサイクリン、エピシリン、エリスロマイシンA、エタンブトール、フェンベニシリン、フロモキセフ、フロルフェニコール、フロキサシリン、フルメキン、フォルチミシンA、フォルチミシンB、フォルフォマイシン、フォラルタドン、フシジン酸、ゲンタマイシン、グリコニアジド、グアメサイクリン、ヘタシリン、イダルビシン、イミペネム、イセパミシン、ジョサマイシン、カナマイシン、ロイマイシン例えばロイマイシンA1、リンコマイシン、ロメフロキサシン、ロラカルベフ、リメサイクリン、メロペナム、メタムピシリン、メタサイクリン、メチシリン、メズロシリン、ミクロナオミシン、ミデカマイシン例えばミデカマイシンA1、ミカマイシン、ミノサイクリン、マイトマイシン例えばマイトマイシンC、モキサラクタム、ムピロシン、ナフシリン、ネチリシン、ノルカルディアン例えばノルカルディアンA、オレアンドマイシン、オキシテトラサイクリン、パニペナム、パズフロキサシン、ペナメシリン、ペニシリン例えばペニシリンG、ペニシリンN及びペニシリンO、ペニル酸、ペンチルペニシリン、ペプロマイシン、フェネチシリン、ピパサイクリン、ピペラシリン、ピルリマイシン、ピバムピシリン、ピブセファレキシン、ポルフィロマイシン、プロピアリン、キナシリン、リボスタマイシン、リファブチン、リファミド、リファンピン、リファマイシンSV、リファペンチン、リファキシミン、リチペネム、レキタマイシン、ロリテトラサイクリン、ロサラミシン、ロキシスロマイシン、サンサイクリン、シゾミシン、スパフロキサシン、スペクチノマイシン、ストレプトゾシン、スルベニシリン、スルタミシリン、タランピシリン、テイコプラニン、テモシリン、テトラサイクリン、ソストレプトン、チアムリン、チカルシリン、チゲモナム、チルミコシン、トブラマイシン、トロポスペクトロマイシン、トロバフロキサシン、ティロシン、及びバンコマイシン、及びこれらの類似体、誘導体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及び保護形態が含まれる。
【0054】
抗増殖/抗有糸分裂性の薬物及びプロドラッグには、天然物例えばビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン及びビノレルビン)、パクリタキセル、エピジポドフィロトキシン(例えば、エトポシド、テニポシド)、抗生物質(例えば、アクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン及びイダルビシン)、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミトラマイシン)及びミトマイシン、酵素(例えば、L−アスパラギナーゼ);抗血小板プロドラッグ;抗増殖/抗有糸分裂性アルキル化プロドラッグ例えばナイトロジェンマスタード(メクロレタミン、シクロホスファミド及び類似体、メルファラン、クロラムブシル)、エチレンイミン及びメチルメラミン(ヘキサメチルメラミン及びチオテパ)、アルキルスルホネート−ブスルファン、ニトロソ尿素(カルムスチン(BCNU)及び類似体、ストレプトゾシン)、トリアゼン、ダカルバジン(DTIC);抗増殖/抗有糸分裂性の代謝拮抗剤例えば葉酸類似体(メトトレキセート)、ピリミジン類似体(フルオロウラシル、フロクスウリジン、及びシタラビン)、プリン類似体及び関連インヒビター(メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン及び2−クロロデオキシアデノシン(クラドリビン);白金配位錯体(シスプラチン、カルボプラチン)、プロカルバジン、ヒドロキシウレア、ミトタン、アミノグルテチミド;ホルモン(例えば、エストロゲン、プロゲスチン);抗凝固剤(例えば、ヘパリン、合成ヘパリン塩及び他のトロンビンインヒビター);線維素溶解プロドラッグ例えば組織プラスミノーゲンアクチベーター、ストレプトキナーゼ及びウロキナーゼ、アスピリン、ジピリダモール、チクロピジン、クロピドグレル、アブシキシマブ;抗移動剤;抗分泌剤(ブレベルジン);抗炎症剤例えばコルチコステロイド(コルチゾール、コルチゾン、フルドロコルチゾン、フルシノロン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロン、ベタメタゾン、及びデキサメタゾン)、NSAIDS(サリチル酸及び誘導体、アスピリン、アセトアミノフェン、インドール及びインデン酢酸(インドメタシン、スリンダク及びエトダラク)、ヘテロアリール酢酸(トルメチン、ジクロフェナク、及びケトロラク)、アリールプロピオン酸(例えば、イブプロフェン及び誘導体)、アントラニル酸(メフェナム酸、及びメクロフェナム酸)、エノール酸(ピロキシカム、テノキシカム、フェニルブタゾン、及びオキシフェンタトラゾン)、ナブメトン、金化合物(オーラノフィン、アウロチオグルコース、チオリンゴ酸金ナトリウム);免疫抑制剤(例えば、シクロスポリン、タクロリムス(FK−506)、シロリムス(ラパマイシン)、アザチオプリン、及びミコフェノレートモフェチル);脈管形成剤例えば血管内皮成長因子(VEGF)、繊維芽細胞成長因子(FGF);アンギオテンシンレセプターブロッカー;一酸化窒素ドナー;アンチセンスオリゴヌクレオチド及びその組合せ;細胞周期インヒビター、mTORインヒビター、成長因子シグナル変換キナーゼインヒビター、新血管新生インヒビター、血管形成インヒビター、及びアポトーシスインヒビター、及びこれらの類似体、誘導体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及び保護形態が含まれる。
【0055】
ここに記載のシステムは、抗ウイルス剤の投与に有用に用いることができる。従って、一面において、レトロウイルス又はレンチウイルス感染の危険を処理し又は減じる方法であって、治療を必要とする患者に抗ウイルス剤を含む持続的放出用の薬物送達用システムを注射することを含み、該剤の一投与量が少なくとも7日間にわたって放出される、当該方法を、ここに開示する。このシステムの他の面は、レトロウイルス又はレンチウイルス感染の危険を治療し又は減じる方法であって、治療を必要とする患者に抗ウイルス剤を含む持続的放出用の薬物送達用システムを注射することを含み、該剤の放出が、少なくとも7日間にわたって、その血漿中の所望の濃度を維持する、当該方法を提供する。
【0056】
ある具体例において、このシステムは、母から子へのウイルス感染の伝達の危険を減じる。ウイルス感染の例には、HIV、ボウエン様丘疹症、水痘、小児HIV疾患、ヒト牛痘、C型肝炎、デング熱、腸内ウイルス、疣贅状表皮発育異常症、伝染性紅斑(第五病)、ブシュユケ−レーヴェンシュタインの巨大尖圭コンジローム、手足口病、単純ヘルペス、6型ヘルペスウイルス、帯状疱疹、カポジ水痘様疹、麻疹、搾乳者結節、伝染性軟疣、サル痘、伝染性深膿か疹、小児ばら疹、風疹、天然痘、ウイルス性出血性熱、性器疣贅、及び非性器疣贅が含まれる。
【0057】
幾つかの具体例において、抗ウイルス剤は、アジドウリジン、アナスマイシン、アマンタジン、ブロモビニルデオクスシジン、クロロビニルデオクスシジン、シタルビン、ジダノシン、デオキシノジリマイシン、ジデオキシシチジン、ジデオキシイノシン、ジデオキシヌクレオシド、デシクロビル、デオキシアシクロビル、デオクスイジン、エンビロキシム、フィアシタビン、フォスカメト、フィアルリジン、フルオロチミジン、フロクスウリジン、ヒペリシン、インターフェロン、インターロイキン、イセチオネート、ネビラピン、ペンタミジン、リバビリン、リマンタジン、スタビルジン、サルグラモスチン、スラミン、トリコサンチン、トリブロモチミジン、トリクロロチミジン、ビダラビン、ジドビリジン、ザルシタビン及び3−アジド−3−デオキシチミジンから選択する。ある具体例において、抗ウイルス剤は、ネビラピン、デラビルジン及びエファビレンツから選択する。好適具体例において、抗ウイルス剤は、ネビラピンである。
【0058】
他の具体例において、抗ウイルス剤は、2’,3’−ジデオキシアデノシン(ddA)、2’,3’−ジデオキシグアノシン(ddG)、2’,3’−ジデオキシシチジン(ddC)、2’,3’−ジデオキシチミジン(ddT)、2’,3’−ジデオキシ−ジデオキシチミジン(d4T)、2’−デオキシ−3’−チア−シトシン(3TC又はラミブジム)、2’,3’−ジデオキシ−2’−フルオロアデノシン、2’,3’−ジデオキシ−2’−フルオロイノシン、2’,3’−ジデオキシ−2’−フルオロチミジン、2’,3’−ジデオキシ−2’−フルオロシトシン、2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジデヒドロ−2’−フルオロチミジン(Fd4T)、2’,3’−ジデオキシ−2’−ベータ−フルオロアデノシン(F−ddA)、2’,3’−ジデオキシ−2’−ベータ−フルオロ−イノシン(F−ddI)、及び2’,3’−ジデオキシ−2’−ベータ−フルオロシトシン(F−ddC)から選択する。
【0059】
幾つかの具体例において、抗ウイルス剤は、三ナトリウムリン酸ホルメート、ガンシクロビル、トリフルオロチミジン、アシクロビル、3’アジド−3’チミジン(AZT)、ジデオキシイノシン(ddI)、イドクスウリジンから選択する。
【0060】
典型的な抗ウイルス性薬物には、アシクロビル、アジドウリジン、アナスマイシン、アマンタジン、ブロモビニルデオクスシジン、クロロビニルデオクスシジン、シタルビン、ジダノシン、デオキシノジリマイシン、ジデオキシシチジン、ジデオキシイノシン、ジデオキシヌクレオシド、デスシクロビル、デオキシアシクロビル、エドクスイジン、エンビロキシム、フィアシタビン、フォスカメト、フィアルリジン、フルオロチミジン、フロクスウリジン、ガンシクロビル、ヒペリシン、インターフェロン、インターロイキン、イセチオネート、イドクスウリジン、ネビラピン、ペンタミジン、リバビリン、リマンタジン、スタビルジン、サルグラモスチン、スラミン、トリコサンチン、トリフルオロチミジン、トリブロモチミジン、トリクロロチミジン、三ナトリウムホスホモノホルメート、ビダラビン、ジドビリジン、ザルシタビン及び3−アジド−3−デオキシチミジンよりなる群から選択するものが含まれる。
【0061】
ある具体例において、抗ウイルス剤は、HIV感染又はHIV感染に対する感受性を阻止し又は減じるものである。ヌクレオシド類似体以外のものは、好適であり、少数例を挙げれば、ネビラピン、デラビルジン及びエファビレンツなどの化合物が含まれる。しかしながら、ヌクレオシド誘導体は、好適さは落ちるが、やはり用いることができ、3’アジド−3’チミジン(AZT)、ジデオキシイノシン(ddI)、2’,3’−ジデオキシアデノシン(ddA)、2’,3’−ジデオキシグアノシン(ddG)、2’,3’−ジデオキシシチジン(ddC)、2’,3’−ジデオキシチミジン(ddT)、2’,3’−ジデオキシ−ジデオキシチミジン(d4T)、及び2’−デオキシ−3’−チア−シトシン(3TC又はラミブジム)などの化合物が含まれる。ハロゲン化ヌクレオシド誘導体も又、用いることができ、2’,3’−ジデオキシ−2’−フルオロヌクレオシド例えば2’,3’−ジデオキシ−2’−フルオロアデノシン、2’,3’−ジデオキシ−2’−フルオロイノシン、2’,3’−ジデオキシ−2’−フルオロチミジン、2’,3’−ジデオキシ−2’−フルオロシトシン、及び2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジデヒドロ−2’−フルオロヌクレオシド{2’,3’−ジデオキシ−2’,3’−ジデヒドロ−2’−フルオロチミジン(Fd4T)、2’,3’−ジデオキシ−2’−ベータ−フルオロアデノシン(F−ddA)、2’,3’−ジデオキシ−2’−ベータ−フルオロ−イノシン(F−ddI)及び2’,3’−ジデオキシ−2’−ベータ−フルオロシトシン(F−ddC)を含むが、これらに限られない}が含まれる。
【0062】
かかる化合物の任意の製薬上許容しうる形態(即ち、遊離の塩基又は製薬上許容しうるそれらの塩又はエステル)を、本発明の実施において用いることができる。製薬上許容しうる塩には、例えば、硫酸塩、乳酸塩、酢酸塩、ステアリン酸塩、塩酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩などが含まれる。
【0063】
語句「製薬上許容しうるキャリアー」は、ここで用いる場合、製薬上許容しうる材料、組成物又はビヒクル例えば液体又は固体充填剤、希釈剤、賦形剤、又はカプセル封入材(主題のアンタゴニストを一の器官又は身体の部分から他の器官又は身体の部分へ運び又は輸送することに関係するもの)を意味する。各キャリアーは、配合物の他の成分と相容性であり且つ患者に対して無害あるという意味において「許容しうる」ものでなければならない。製薬上許容しうるキャリアーとして役立ちうる材料の幾つかの例には、(1)糖類例えばラクトース、グルコース及びシュークロース;(2)澱粉例えばトウモロコシ澱粉及びジャガイモ澱粉;(3)セルロース及びその誘導体例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース及びセルロースアセテート;(4)粉末トラガカント;(5)モルト;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)賦形剤例えばカカオバター及び坐薬用ワックス;(9)油例えば南京豆油、綿実油、紅花油、胡麻油、オリーブ油、トウモロコシ油及び大豆油;(10)グリコール例えばプロピレングリコール;(11)ポリオール例えばグリセリン、ソルビトール、マンニトール及びポリエチレングリコール;(12)エステル例えばエチルオレエート及びエチルラウレート;(13)寒天;(14)緩衝剤例えば水酸化マグネシウム水酸化アルミニウム;(15)アルギン酸;及び(16)他の製薬配合物で用いられる非毒性の適合性物質が含まれる。
【0064】
コドラッグ又はプロドラッグを用いて、薬物を持続的様式で送達することができる。ある具体例において、コドラッグ及びプロドラッグは、上記の薬物送達用デバイスのコア116又はスキン114において用いるために適合させることができる。コドラッグ及びプロドラッグを利用する持続的放出システムの例は、米国特許第6,051,576号に見出すことができる。この参考文献を、そっくりそのまま、参考として本明細書中に援用する。他の具体例において、コドラッグ及びプロドラッグは、ゲル、懸濁液及びここに記載の他の具体例と共に含有させることができる。
【0065】
ここで用いる場合、用語「コドラッグ」は、第一の成分部分と同じであるか又は異なる少なくとも一つの他の成分部分に第一の成分部分を化学結合させたもの意味する。個々の成分部分は、結合前の同部分又はそのコドラッグの製薬上活性な形態として復元される。成分部分は、可逆的共有結合例えばエステル、アミド、カルバメート、カルボネート、環状ケタール、チオエステル、チオアミド、チオカルバメート、チオカルボネート、キサンタン及びホスフェートエステル結合によって、身体内の必要部位で開裂されて薬物化合物の活性型を再生するように、一緒に連結することができる。
【0066】
ここで用いる場合、用語「成分部分」は、ここに記載したような本発明によるコドラッグを形成するように連結された2つ以上の製薬上活性な部分の一つを意味する。本発明による幾つかの具体例においては、同じ成分部分の2つの分子を結合して、二量体(対称面を有しても有しなくてもよい)を形成する。遊離の未結合形態の部分を指す文脈では、用語「成分部分」は、それが他の製薬上活性な部分と結合してコドラッグを形成する前、又はコドラッグが加水分解されて2つ以上の成分部分間の結合が除去された後に、製薬上活性な部分を意味する。かかる場合には、これらの成分部分は、結合前の同部分又はそのコドラッグの製薬上活性な形態と化学的に同じである。
【0067】
用語「プロドラッグ」は、生理的条件下で、本発明の治療上活性な薬剤に変換される化合物を包含することを意図している。プロドラッグを作成する一般的方法は、選択した部分例えばエステルを含有させることであり、それは、生理的条件下で加水分解されて、プロドラッグから活性な生物学的部分に変換される。他の具体例において、このプロドラッグは、宿主動物の酵素活性によって変換される。プロドラッグは、典型的には、生物学的に活性な部分の化学的改変によって形成される。適当なプロドラッグ誘導体の選択及び製造のための慣用の手順は、例えば、Design of Prodrugs, (H. Bundgaard編)、Elsevier, 1985に記載されている。
【0068】
本発明のコドラッグに言及する文脈では、用語「成分部分の残基」は、構造的に、他の成分部分への連結を媒介する官能基から離れた成分部分に由来する、コドラッグの部分を意味する。例えば、官能基が−NH2であって、成分基が他の成分部分とアミド(−NH−CO−)結合を形成する場合、この成分部分の残基は、アミドの−NH−を含む成分部分の部分であるが、アミド結合が形成されたときに失われる水素(H)は除く。この意味において、用語「残基」は、ここで用いる場合、ペプチド及びタンパク質化学でペプチド中のアミノ酸の残基に言及するために用いられる語「残基」と類似している。
【0069】
コドラッグは、直接又は結合基を介して、共有結合により一緒に結合された2以上の成分部分から形成することができる。この残基間の共有結合は、下記のような結合構造を含む:
【化1】

(式中、Zは、O、N、−CH2−、−CH2−O−又は−CH2−S−であり、Yは、O又はNであり、そしてXは、O又はSである)。個々の成分部分の開裂速度は、結合の種類、成分部分の選択、及び/又はコドラッグの物理的形態によって制御することができる。選択した結合型の不安定性は、酵素特異的でありうる。幾つかの具体例においては、この結合は、エステラーゼの存在下で選択的に不安定である。この発明の他の具体例において、この結合は、化学的に不安定即ち酸又は塩基に触媒される加水分解に対して不安定である。幾つかの具体例において、結合基は、糖、還元糖、ピロホスフェート又はホスフェート基を含まない。
【0070】
生理的に不安定な結合は、生理学的液体中で見出されるものに近い条件下で不安定な任意の結合であってよい。この結合は、直接的結合(例えば、エステル、アミド、カルバメート、カルボネート、環状ケタール、チオエステル、チオアミド、チオカルバメート、チオカルボネート、ザンテート、ホスフェートエステル、スルホネート、又はスルファメート結合)であってよいし、又は結合基(例えば、C1〜C12ジアルコール、C1〜C12ヒドロキシアルカン酸、C1〜C12ヒドロキシアルキルアミン、C1〜C12二酸、C1〜C12アミノ酸、又はC1〜C12ジアミン)であってよい。特に好適な結合は、直接的アミド、エステル、カルボネート、カルバメート、及びスルファメート結合、コハク酸、サリチル酸、ジグリコール酸、酸素酸、オキサメチレン、及びこれらのハリドである。これらの結合は、一般に約6〜8のpHを意味する生理的条件下で不安定である。これらの結合の不安定性は、特定の結合の型、及びイン・ビボでの加水分解反応を触媒する傾向のある酵素の存否に依存する。一般に、イン・ビボでの結合の不安定性は、コドラッグが生理学的液体中で可溶化されていない場合の結合の安定性と比較して測定される。従って、幾つかのコドラッグは、幾つかの生理学的液体中で比較的安定でありうるが、それにもかかわらず、それらは、生の場合又は非生理学的液体(例えば、非水性溶媒例えばアセトン)に溶解した場合と比較して、イン・ビボで(又は、イン・ビトロで、天然の又は擬似的な生理学的液体に溶解させた場合)の加水分解に比較的弱い。従って、これらの不安定な結合は、コドラッグを水溶液に溶解させたときに、上記の成分部分を含む加水分解産物に向けて反応が駆動されるようなものである。
【0071】
ここに記載のシステムで使用するための薬物送達用デバイスの製造のためのコドラッグは、下記の合成計画の一つで説明した方法で合成することができる。一般に、第一及び第二の成分部分が直接結合される場合には、第一の部分を第二の部分と、生理的条件下で不安定な結合を形成するのに適した条件下で縮合させる。幾つかの場合には、一方の、他方の、又は両方の部分における幾つかの反応性の基をブロックすることが必要である。成分部分をリンカー例えばオキサメチレン、コハク酸、又はジグリコール酸を介して共有結合する場合には、先ず第一の成分部分をリンカーと縮合するのが有利である。幾つかの場合には、反応を適当な溶媒例えばアセトニトリル中で、適当な触媒例えばEDCI(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド)を含むカルボジイミド及びDCC(DCC:ジシクロヘキシルカルボ−ジイミド)の存在下、又は縮合の水その他の反応生成物を追い払うのに適した条件下(例えば、還流又は分子篩)又はこれら2つ以上の組合せの下で行なうのが有利である。第一の成分部分をリンカーと縮合した後に、その結合された第一の成分部分とリンカーを、第二の成分部分と縮合させることができる。再び、幾つかの場合には、反応を、適当な溶媒例えばアセトニトリル中で、適当な触媒例えばEDCIを含むカルボジイミド及びDCCの存在下で、又は縮合の水その他の反応生成物を追い払うのに適した条件下(例えば、還流又は分子篩)又はこれら2つ以上の組合せの下で行なうのが有利である。少なくとも一つの反応性の基をブロックした場合には、ブロッキング基を選択的条件下で除去するのが有利でありうるが、ブロッキング基及びブロックされた基の加水分解生成物が生理的に温和なものである場合には、ブロックされた活性基を残すのも又、有利でありうる。
【0072】
当業者は、二酸、ジアルコール、アミノ酸などが適当なリンカーとして記載されていても、他のリンカーが本発明のうちにあることが企図されるということを認めよう。例えば、ここに記載のコドラッグの加水分解性生物は、二酸を含みうるが、結合を生成するために用いられる現実の試薬は、例えば、アシルハリド例えば塩化スクシニルであってよい。当業者は、他の可能な酸、アルコール、アミノ、スルファト、及びスルファモイル誘導体を、対応する結合を生成するための試薬として利用することができることを認めるであろう。
【0073】
第一及び第二の成分部分を直接共有結合により結合すべき場合には、特に、同工程が行なわれるが、但し、この場合、リンカーを加える工程は必要ない。これらの第一及び第二の成分部分は、共有結合を形成するのに適した条件下でのみ結合される。幾つかの場合には、これらの成分部分の一方、他方、又は両方の、ある種の活性基をブロックするのが望ましいであろう。幾つかの場合には、適当な溶媒例えばアセトニトリル、直接結合を形成するのに適した触媒、例えばEDCI及びDCCを含むカルボジイミド、又は縮合の水又は他の反応副生物を追い払うようにデザインされた条件(例えば、還流)を利用することは、望ましいであろう。
【0074】
幾つかの場合には、第一及び第二の部分が、それらの元々の形態で直接結合しうるが、それらの活性基を、それらの反応性を増大させるように誘導体化することができる。例えば、第一の部分が酸であり且つ第2の部分がアルコールである(即ち、遊離のヒドロキシル基を有する)場合、第一の部分を誘導体化して、対応する酸ハリド例えば酸塩化物又は酸臭化物を形成することができる。当業者は、慣用の誘導体化された出発物質を利用してここに記載したコドラッグを製造することにより、ここに記載したコドラッグの収率を増大させ、製造コストを下げ、純度などを改良するために存在する他の可能性を認めるであろう。
【0075】
このコドラッグの第一及び第二の成分部分は、上に列記した薬剤、及び類似体、誘導体、製薬上許容しうる塩、エステル、プロドラッグ、コドラッグ、及びこれらの保護形態の何れかを含む薬物であってよい。ある具体例において、第一及び第二の成分部分は、異なる薬物であり;他の具体例では、それらは、同一である。
【0076】
あるコドラッグの具体例において、第一の成分部分は、NSAIDである。幾つかの具体例において、第二の成分部分は、コルチコステロイドである。ある具体例において、第一の成分部分は、5−FUであり、第二の成分部分は、TAである。ある具体例において、第一の成分部分は、ベータラクタム抗生物質例えばアモキシシリンであり且つ第二の成分部分は、ベータラクタマーゼインヒビター例えばクラブラネートである。
【0077】
本発明による代表的反応機構は、下記の機構1〜4に図解したものである。これらの機構は、類似の又は異なる官能基を有する他の治療剤に対する共有結合を、直接又は製薬上許容しうるリンカーを介して間接的に、形成することのできる少なくとも一つの官能基を有する他の治療剤を代用することにより一般化することができる。当業者は、これらの機構が、他の適当なリンカーの利用によっても一般化されうることを認めるであろう。
【0078】
機構1
1−COOH+R2−OH→R1−COO−R2=R1−L−R2
(式中、それぞれ、Lは、エステルリンカー−COO−であり、R1及びR2は、第一及び第二の成分部分即ち薬理学的部分の残基である)。
【0079】
機構2
1−COOH+R2−NH2→R1−CONH−R2=R1−L−R2
(式中、Lは、アミドリンカー−CONH−であり、R1及びR2は、上で与えた意味を有する)。
【0080】
機構3
ステップ1:R1−COOH+HO−L−CO−Prot→
1−COO−L−CO−Prot
(式中、Protは、適当な可逆的な保護基である)
ステップ2:R1−COO−L−CO−Prot→R1−COO−L−COOH
ステップ3:R1−COO−L−COOH+R2−OH→R1−COO−L−COOR2
(式中、R1、L、及びR2は、上記の意味を有する)。
【0081】
機構4
【化2】

(式中、R1及びR2は、上記の意味を有し、Gは、直接結合、C1〜C4アルキレン、C2〜C4アルケニレン、C2〜C4アルキニレン、又は1,2−縮合環であり、そしてGは、無水物基と一緒に環状無水物を構成する)。適当な無水物には、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水ジグリコール酸、及び無水フタル酸が含まれる。
【0082】
上記のように、薬物は又、材料122に含ませることができ、それ故、押出し製品セグメント1121のスキン114に含ませることができる。これは、初期バーストを有する二相放出を提供することができ、それで、かかるシステムが初めて身体中に置かれたときに、放出される全薬物のかなりの部分がスキン114から放出される。その後、一層多くの薬物が、コア116から放出される。スキン114に含まれる薬物は、コア116内と同じ薬物であってよい。或は、スキン114に含まれる薬物は、コア116に含まれる薬物と異なってよい。例えば、コア116に、5−FUを含ませ、同時に、スキン114にTA又はロテプレドノールエタボネートを含ませることができる。
【0083】
上記のある例に記したように、様々な材料をスキン114に利用して、種々の放出速度プロフィルを達成することができるということは認められよう。例えば、前述の‘972号特許で論じられたように、外層(例えば、スキン114)は、透過性、半透性、又は不透過性の更なる層(‘972号特許のエレメント110、210及び310)で囲むことができ、又は外層自体を、透過性又は半透性の材料で形成することができる。従って、同時押出しされるデバイスには、‘972号特許に完全に記載された技術及び材料を用いて少なくとも一つの層を与えることができる。これらの更なる層を、例えば、第三の同心の同時押出しされた材料を用いて、3種類の材料を同時に押出すことのできる同時押出し装置から与えることができる。かかる透過性又は半透性の材料から、コア内の活性剤は、様々な制御された速度で放出されうる。加えて、不透過性であると考えられている材料でさえも、ある環境下では、コア116中の薬物又は他の活性剤の放出を与えることができる。従って、このスキン114の透過性は、活性剤の放出速度に経時的に寄与しえて、配備されたデバイスの放出速度を経時的に制御するためのパラメーターとして利用できる。
【0084】
更に、同時押出しされた製品112の連続的マスを、例えばコア116を囲む不透過性スキン114を有するデバイス1121にセグメント化することができ、各セグメントは、更に、その露出された両端からの放出速度を制御するための半透性又は透過性の層により被覆される。同様に、このスキン114又は少なくともその一層、又はこのデバイスを囲む層は、コア物質が一定期間経過後に、チューブの部分又は全長に沿って、又はその一端若しくは両端で露出されるように、公知の速度での生物浸食性であってよい。
【0085】
従って、スキン114及び同時押出しされたデバイスの周囲の少なくとも一層の追加層のための様々な材料を用いて、配備されたデバイスの放出速度は、様々な放出速度プロフィルを達成するように制御されうるということは認められよう。
【0086】
製品112の押出し(特に、同時押出し)は、この製品の寸法の非常に近い許容差を可能にする。製品112から形成されたデバイスからの薬物の放出速度に影響を与える重要な因子は、スキン114の内径であり、これは、(少なくとも初期の)薬物拡散のために利用可能な全表面積と関連するということが見出されている。従って、このスキン114の内径の近い公差を維持することにより、デバイスのバッチの薬物コアからの放出速度の変動を減じることができる。この送達用デバイスの外径も又、処理パラメーター例えばコンベア速度及びダイ直径を変えることにより制御することができる。
【実施例】
【0087】
2つのRandcastle小型押出成形機、同心の押出ダイ、及びコンベアよりなる同時押出しラインを用いて、FAのための注射可能な送達用デバイスを製作することができる。FAの微粉を次のマトリクス形成材料を用いて顆粒化することができる:PCL又はポリ(ビニルアセテート)(PVAC)(薬物充填レベル、40%又は60%)。その結果生成した混合物は、複合チューブ形状製品を形成するために外層被覆としてのPLGA又はEVAを伴って又は伴わずに同時押出しすることができる。インビトロ放出の研究を、pH7.4のリン酸緩衝液を用いて行なって、FAの種々の送達用デバイスからの放出特性を評価することができる。
【0088】
薬物コアを形成するために用いられるFA顆粒は、100gのFA粉末を、375g及び167gの40%PCL溶液と混合することによって、それぞれ40%及び60%の薬物充填配合物を製造することができる。2時間にわたる55℃でのオーブン乾燥後に、これらの顆粒を、手作業により又は低温粉砕機を用いて粉砕して20メッシュのサイズにすることができる。その結果生成した薬物/ポリマー混合物を、材料124として用いて、材料122としてのPLGAと、2つのRandcastleモデルRCP-0250小型押出成形機を用いて同時押出しして、同時押出しされた管形状製品112を形成することができる。
【0089】
上記の実施例に記載したような製剤は、図2〜5に描いたように、FAの長期の持続的放出を与えることができた。これらの図からわかるように、FAのポリマーコートの外層を有しないPCLマトリクスからの放出は、PLGAスキンを有するものよりずっと速かった。それは、二層放出パターンを示した:爆発的放出相とその後の遅い放出相。他方、PLGAコートを伴う製剤は、薬物レベルによらず、少なくとも5ヶ月にわたるFAの直線的放出を与える。このPLGAコーティングは、バースト効果を有意に最小化できるようであった。FAの放出速度は、マトリクス中の薬物充填レベルに比例するということも又、認められた。PLGAと比較して、EVAは、大いに、FAの放出と関係した。放出速度の変動に加えて、異なるポリマーは、押出しについての異なる物理的特性を有しうるということも認められよう。
【0090】
同時押出しされた注射可能な薬物送達用デバイスにおいて、薬物例えばステロイドの放出は、内部マトリクス形成材料及び外部ポリマー材料の異なる組合せの利用により、減衰されうる。これは、これらのデバイスを、ステロイドを含む薬物の制御された持続的放出を必要とする様々な応用に適したものとする。下記するように、単純押出し(即ち、単一の材料又は混合物の押出し)も又、スキンを押出すために利用することができ、該スキンは、次いで、硬化されて薬物コア混合物を非押出し工程にて充填される。
【0091】
図6は、薬物送達用デバイスのためのスキンを押出すための装置を示している。図解したように、システム600は、押出し技術の当業者に周知の様式でダイヘッド608に接続された押出成形機604を有する押出し装置602を含むことができる。このダイヘッド608は、出口ポート610を有することができ、そこから、押出成形機604からの材料が押し出される。このダイヘッド608及び/又は出口ポート610は、押出しされる物質の断面形状を確立する。RandcastleモデルRCP-0250マイクロトルーダー(Randcastle Extrusion Systems, ニュージャージー、Cedar Grove在)を含む市販の押出成形機及び付随のヒーター、コントローラーなどを、押出成形機604として用いることができる。典型的な押出成形機は又、例えば、米国特許第5,569,429号、5,518,672号及び5,486,328号にも開示されている。一般に、システム600は、図1を参照して上記のようなシステムであってよいが、但し、中心コアは、スキン614と同時押出しされずに、開いた中心領域622が残っている。
【0092】
硬化処理装置618及びセグメント化装置620も又、与えることができ、図1を参照して、上記のようであってよい。中心領域622は、重力下でつぶれる傾向を有しうるということは認められよう。一具体例において、押出される材料612は、スキン614の壁が重力でつぶされて望ましくない中心領域622の付着及び閉鎖を生じることなく、硬化及び/又はセグメント化されうるように、垂直に押出すことができる。この押出された材料612は、セグメント化装置620でセグメント化して、持続的放出用の薬物送達用デバイスのスキンを形成することのできる複数のセグメント6121にすることができる。
【0093】
ここに記載した注射可能な薬物送達用デバイスを作成するのに有用なチューブ又はストローを予備成形するために他の技術を用いることができるということは認められよう。上首尾に用いられてきた一つの技術は、適当な外径のニチノールなどのワイヤを未硬化のポリイミド又は他の適当なポリマーに浸すことである。このポリイミドを、次いで、硬化することができる。次いで、このワイヤをポリイミドから引き出して、ポリマーチューブを与え、それに、所望の薬物配合物を注入し或は挿入することができる。この技術は、例えば、図10に特性表示したデバイスを構築するために用いられてきた。
【0094】
同様に、注射可能なデバイスを、予備成形した薬物又は薬物マトリクス材料のコアを利用して構築することができる。このコアは、押出し、加圧、又は他の手段により形成し、その後、適当な特性を有する材料のフィルムをスプレーし或は被覆することができる。このコアは、セグメントに作られてもセグメントに切断される連続した長さの材料に作られても、未硬化ポリマー又は他の適当な材料中に浸漬被覆することができ、適宜、硬化させて適当な寸法の薬物送達用デバイスを形成することができる。
【0095】
しかしながら、外側ポリマー層は、コアの種類及びデバイスの所望の放出速度プロフィルによって、透過性、不透過性、又は部分的に透過性であってよい。この外層は又、生物学的液体又は水の侵入及び活性剤のコアからの退出のための手段を与える少なくとも一つの細孔を含むこともできる。この外層は又、生物浸食性であってもなくてもよい。生物浸食性の外層は、コアの浸食速度より一層速い又は一層遅い(又は同じ)速度で浸食されうる(コア自体は、生物浸食性であってもなくてもよい)。外層に適した材料には、PCL、EVA、PEG、PVA、PLA、PGA、PLGA、ポリイミド、ポリアルキルシアノアクリレート、ポリウレタン、ナイロン、又はこれらのコポリマーを含む任意の生体適合性ポリマーが含まれる(これらに限られない)。乳酸モノマーを含むポリマーにおいて、その乳酸は、D−、L−、又はD−及びL−異性体の任意の混合物であってよい。すべてのかかる外層は、ここに記載の任意の注射可能なデバイスに適当に用いることができる。
【0096】
ある具体例において、コアは、コア内の一種以上の薬物の放出速度を、例えば、上記の押出し又は加圧技術を利用して、独立して制御する薬物マトリクスで形成することができる。かかる具体例において、外側ポリマー層は、完全に省略することができ、又はコアを、この注射可能なデバイスの他の特性に影響を与える層で被覆することができる(潤滑剤又は接着剤を含む)。
【0097】
図7は、注射可能な薬物送達用デバイスを作成する工程の流れ図である。方法700は、ポリマースキンを、押出成形機例えば図6を参照して上記した押出成形機を利用して押出すこと704により開始することができる。生物浸食性ポリマー又は所望の透過性(例えば、送達すべき薬物又はデバイスが置かれる生物学的液体に対して不透過性、半透性、又は透過性)を有するポリマーを含む任意の適当なポリマーを利用することができる。浸食性及び透過性は、所望の薬物(及びその溶解度)、所望の放出速度、及び予想される生物学的環境(上で一般的に議論した)によって選択することができる。眼内及び眼周囲応用のための一つの適当なポリマーは、ポリイミドである。
【0098】
押出したスキンの連続的マスは、工程706に示したように、開いた中心領域を有する個々のセグメントにセグメント化することができる。セグメント化は、例えば、上記の図1〜6を参照して記載したセグメント化装置を利用して実施することができる。
【0099】
ステップ708に示したように、薬物を、押出したスキンのマスから切断したセグメントに挿入することができる。この薬物は、上記の薬物及び薬物配合物の何れであってもよく、放出速度制御用配合物例えば生体適合性ゲル、混合物、ポリマー/薬物マトリクス、顆粒化薬物化合物、又はセグメントへの注入その他の技術による挿入に適した任意の他の配合物を含むことができる。一つの適当な配合物は、セグメント中へ押し出して硬化させることのできるPVA及びFAのスラリーである。
【0100】
工程710に示したように、拡散膜を与えて、薬物コアの放出速度を制限することができる。この拡散膜は、例えば薬物コアへの流体の流れを制限し又は薬物コアから外への薬物の通過を制限することにより機能することができる。更なる処理工程を行なうことができる。例えば、硬化して薬物充填したセグメントを、工程708で、僅かに広くて長い寸法の更なるポリマーチューブ例えばポリイミドに挿入することができる。この更なるチューブは、リザーバーを一端又は両端にあたえるこができ、例えば、デバイスの一端又は両端で、拡散膜で充填することができる。
【0101】
工程712に示したように、このデバイスにアンカーを付けることができる。ここで用いる場合、用語「アンカー」は、デバイスを身体内の位置に留め置くために用いる任意のもの(例えば、縫合糸を受けるための小さい穴、デバイスに差し入れられた針により形成された刺し穴を締める伸張性のワイヤ又は可撓性材料、接着剤など)を指すことを意図している。デバイスを意図した位置に留め置くのに適した及び注射可能な薬物送達用デバイスと共に用いるのに適した任意の機構を、アンカーとして利用することができる。一具体例において、リザーバー例えば上記のリザーバー(工程710参照)は、硬化性接着剤例えば紫外線硬化性接着剤を充填することができる。アンカーの一部分は、該接着剤に挿入することができ、該接着剤を、アンカーがデバイスに固定されるように紫外線照射などによって硬化させることができる。
【0102】
工程714に示したように、このデバイスを、適当な標準規格の針にデバイスを予め充填して、そのアセンブリを最終消費者への出荷のための適当なパッケージに封入することなどによって、パッケージ化することができる。工程716に示したように、閉じたパッケージを、更に、任意の適当な手段で殺菌することができる。
【0103】
様々な具体例において、上記の工程のあるものは、用いた工程が注射可能な持続的放出用の薬物送達用デバイスを生成するならば、省略し、改変し、又は再配列することができるということは認められよう。例えば、拡散膜710を加える工程は、完全に省略することができ、又は適当な特性のポリマーコーティングでデバイスを被覆する工程で置き換えることができる。他の具体例において、押し出されたポリマースキンの全長を、薬物コアを充填してから、その全マスを(適宜)硬化して、多くのセグメントに切断することができる。押し出されたスキンの硬化などのある種の工程を、該スキンを一工程で部分的に硬化させ、後続の処理工程で更なる硬化を行なうことなどによって、特定の製造方法に適合させることができることも又、理解されよう。すべてのかかる改変は、それらが、ここに記載したような注射可能な持続的放出用の薬物送達用デバイスを生じるのであれば、この開示の範囲内に入るものである。
【0104】
図8は、注射可能な薬物送達用デバイスを示している。該デバイス800は、薬物コア802、少なくとも1つのポリマー層804、及びデバイス800に付けられたアンカー806を含むことができる。薬物コア802、スキン804、及びアンカー806は、ここに記載の任意のコア、スキン及びアンカーであってよい。ある構成において、放出速度は、主として、デバイス800の一端におけるコア802の表面積により決定されえて、放出持続期間は、主として、デバイス800の長さによって決定されうる。
【0105】
更に、適当なサイズ及び薬物放出特性の注射可能な薬物送達用デバイスは、他の方法でも形成することができるということは、認められよう。例えば、薬物/ポリマーマトリクスから形成された固体の加圧されたデバイスは、放出速度に影響を与えるスキン804又は他のコーティングを用いない使用について適当な放出特性を有しうる。この加圧デバイスは、例えば、図6の押出成形機を利用して押出される円筒形のマスとして形成することができ、その後、固体マスへと硬化させる(セグメント化の前後に)ことができる。この加圧デバイスは、そうではなくて、薬物の顆粒を、予備成形した適当な大きさの型内に、単独で又は他の物質との混合物にて、加圧することにより形成することができる。
【0106】
上記の注射可能なデバイスを作成する方法の多くの有意の利点は、薬物自体の安定性を制御し及び/又は改良することができることであるということは認められよう。例えば、コア内に含まれた場合、該薬物は、製造、貯蔵又は使用の何れかにおいて、その活性を低下させ又は変化させうる外部環境における力から保護されうる。薬物コア及び/又はスキン層中のマトリクスは、保護の尺度を与えることができる。従って、例えば、デバイスが薬物コア、内側スキン及び外側スキンを含む場合、内側スキンは、紫外線吸収性物質(例えば、ポリイミド)よりなってよい。外層が製作中に紫外線を用いて硬化されるならば、内側スキンは、紫外線照射が侵入してコア内の薬物と接触するのを防止することができる。従って、この薬物が、硬化処理中に分解することは一層ありそうにない。この(これらの)スキン及びコアマトリクスは又、薬物を、化学的分解及び生物学的液体中での代謝から、該薬物と液体との相互作用を制御して制限することによって保護することもできる。この機構は又、デバイス中の薬物を貯蔵中、該薬物と空気又は湿気との相互作用を制限することにより安定化させるのをも助成する。
【0107】
図9は、注射可能な薬物送達システムを示している。使用に際して、針902は、生物学的物質904の壁を貫くことができる。針902には、注射可能な薬物送達用デバイス906を予め充填しておくことができ、それは、壁904の反対側の生物学的媒質908例えば生物学的液体又は組織中に差し入れることができ、そして針のリザーバー中の液体910例えば塩溶液により生物学的媒質908中へ駆動されうる。デバイス906にアンカーが含まれるか否か及びそのアンカーが生物学的壁904に付着することを意図されているか否かに依って、この針は、生物学的媒質908内の種々の深さの様々な位置に置くことができる。
【0108】
図10は、あるデバイスの放出速度を示している。送達速度を試験するために、内径が0.0292センチメートル(0.0115インチ)で外径が0.0318センチメートル(0.0125インチ)の予備成形したポリイミドのチューブを、上記の浸漬ワイヤ法を利用して調製した。次いで、薬物送達用デバイスを、FA/PVA(比率90:10)のペーストを予備成形したチューブに注入することにより形成した。この充填したチューブを、次いで、3mmのセクションに切断して、周囲の条件で乾燥させ、その後、それらのセクションを、135℃で2時間にわたって硬化させた。これは、各デバイスごとに、約26μg/mmの総薬物充填を達成した。これらのデバイスの幾つかは、2つの開いた末端を有したままであった。他のデバイスは、シリコーン接着剤によって一端を封止された。図10に示したように、これらの2つの開いた末端を有するデバイスは、薬物を、約0.4μg/日で放出し(一層大きい放出の初期バースト後)、1つの開いた末端を有するデバイスは、薬物を、約0.2μg/日で放出した(やはり、初期バースト後)。
【0109】
図11〜15は、更に、ここに記載した型の注射可能なデバイスの放出速度実験結果を図解したものである。これらの結果も又、米国出願第10/714549号(開示を参考としてそっくりそのまま援用する)に記載された型の注射可能なデバイスの利用を例証している。サンプルの注射可能なデバイス(外径約0.8mm)を、薬物FAと共に押し出して、イン・ビトロでpH7.4の0.1mリン酸緩衝液と合わせた。サンプルを数日にわたって採取して、放出されたFAの量(μg)を測定した。商標Retisertの下で開発されたサンプルの移植可能なデバイスも又、イン・ビトロでサンプルの薬物を用いて調製して、放出された薬物の量(μg)を測定した。これらの結果を、図11〜15に示した。
【0110】
図11は、ここに記載した型の注射可能なデバイスからの、20日以上にわたるFAのイン・ビトロの放出プロフィルを示している。
【0111】
図12は、FAの、ここに記載した型の注射可能なデバイスからのイン・ビトロ放出プロフィルと、商標Retisertの下で開発された移植可能なデバイスからの該プロフィルとの比較を示している。
【0112】
図13は、ロテプレドノールエタボネート(LE)の、商標Retisertの下で開発された移植可能なデバイスからのイン・ビトロ放出プロフィルを示している。
【0113】
図14は、ジクロルフェナミド(2.2mg)の、商標Retisertの下で開発された移植可能なデバイスからのイン・ビトロ放出プロフィルを示している。
【0114】
図15は、ブリモニジン(2.2mg)の、商標Retisertの下で開発された移植可能なデバイスからのイン・ビトロ放出プロフィルを示している。
【0115】
この発明は、その好適な具体例を参照して詳細に説明してきたが、この発明の範囲から離れずに、様々な変形が為されうるし、同等物を用いることができるということは、当業者には明らかとなろう。従って、下記の請求の範囲に示した発明は、法律により認められうる最も広い意味に解釈されるべきである。前述の参考文献及び公開された文書の各々を、参考として、本明細書中に、そっくりそのまま援用する。
【符号の説明】
【0116】
100 全システム
102 同時押出し装置
104 第一の押出成形機
106 第二の押出成形機
108 ダイヘッド
110 出口ポート
112 複合同時押出し製品
1121 一層短い製品
114 スキン
116 コア
118 硬化処理装置
120 分割処理装置
122 材料
124 材料
600 システム
602 押出し装置
604 押出成形機
608 ダイヘッド
610 出口ポート
612 押出された材料
6121 複数のセグメント
614 スキン
618 硬化処理装置
620 セグメント化装置
622 中心領域
700 方法
702 始め
704 ポリマースキンの押出し
706 スキンのセグメント化
708 セグメントへの薬物の挿入
710 拡散膜の挿入
712 アンカーの付加
714 デバイスのパッケージ化
716 デバイスの殺菌
718 終り
800 注射可能な薬物送達用デバイス
802 薬物コア
804 スキン
806 アンカー
902 針
904 生物学的物質の壁
906 注射可能な薬物送達用デバイス
908 生物学的媒質
910 リザーバー中の液体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
30ゲージから15ゲージのサイズを有する針又カニューレを通しての注射のための形状及び大きさを有する薬物送達用デバイスであって、下記を含む当該デバイス:
一種以上の薬物を含むコア;及び
少なくとも部分的にコアを囲むポリマースキンであって、第一の一種以上のポリマーを含む当該ポリマースキン。
【請求項2】
30ゲージから15ゲージのサイズを有する針又カニューレを通しての注射のための形状及び大きさを有する薬物送達用デバイスであって、下記を含む当該デバイス:
一種以上の薬物を含むコア;
少なくとも部分的にコアを囲む不透過性の第一のポリマースキンであって、第一の一種以上のポリマーを含む当該ポリマースキン;及び
一種以上の薬物の通過に対して透過性、又は半透性の第二のポリマースキン。
【請求項3】
下記を含む、薬物送達用デバイスを製造するための方法:
ポリマースキンを押出し;
該ポリマースキン内で、一種以上の薬物を含むコアを押出して、一種以上の薬物を含むコアを有する同時押出しされたマスを与え;そして
該同時押出しされたマスを、30ゲージから15ゲージのサイズを有する針又カニューレを通しての注射のための形状及びサイズを有する少なくとも一つの薬物送達用デバイスに形成する。
【請求項4】
ポリマースキンが、少なくとも一つの硬化性ポリマーを含み、前記の方法が、少なくとも部分的にポリマースキンを硬化させることを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも一種の硬化性ポリマーが放射線硬化性であり、前記の方法が、ポリマースキンに放射線照射を加えることを更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ポリマースキンが、硬化処理装置で硬化される、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
同時押出しされたマスの形成が、同時押出しされたマスを複数のセグメントにセグメント化することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
一種以上の薬物に対して透過性である層、一種以上の薬物に対して半透性である層、又は生物浸食性である層の少なくとも一つを含む一層以上の層で複数のセグメントを被覆することを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
複数のセグメントを、浸漬被覆又は薄塗りの少なくとも一方を利用して、被覆することを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
同時押出ししたマスをセグメント化するためにセグメント化装置を与える、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
同時押出しされたマスの形成が、同時押出しされたマスの複数の管状セグメントへのセグメント化を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項12】
ポリマースキンが、少なくとも一種の薬物を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項13】
下記を含む30ゲージから15ゲージのサイズを有する針又カニューレを通しての注射のための形状及び大きさを有する薬物送達用デバイスを形成する方法:
内部領域を有するポリマースキンを形成し;
混合物をポリマースキンの内部領域に挿入し、該混合物は少なくとも一種の薬物を含み;
該ポリマースキン及び混合物を一以上のセグメントにセグメント化して一以上の薬物コアを与え、各々は、第一及び第二の末端を有し;
薬物コアの一つを、少なくとも薬物コアの第二の末端を超えて伸長するポリマースリーブに入れてリザーバーを与え;そして
薬物コアの第一の末端を超える拡散膜を造る(該拡散膜は、少なくとも一種の薬物に対して透過性である)。
【請求項14】
薬物送達用デバイスを殺菌することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
薬物送達用デバイスを出荷のためにパッケージ化することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
下記を含む、薬物送達用デバイスを製造するための方法:
内部領域を有するポリマースキンを押出し;
一種以上の薬物を内部領域に挿入して、一種以上の薬物を含むコアを有する円筒形のマスを与え;そして
該円筒形のマスを、30ゲージから15ゲージのサイズを有する針又カニューレを通しての注射のための形状と大きさを有する少なくとも一つの薬物送達用デバイスに形成する。
【請求項17】
ポリマースキンを、一種以上の薬物を挿入する前に、少なくとも部分的に硬化させることを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
円筒形マスを、該円筒形マスを形成する前に、少なくとも部分的に硬化させることを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
少なくとも一つの薬物送達用デバイスをポリマー層で被覆することを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
レトロウイルス又はレンチウイルス感染の危険を治療し又は減じるための、30ゲージから15ゲージのサイズを有する針又カニューレを通しての注射のための形状及び大きさを有する持続的放出用の薬物送達用デバイスであって、抗ウイルス剤を含み、該剤の一投与量が、少なくとも7日間にわたって放出される、当該デバイス。
【請求項21】
レトロウイルス又はレンチウイルス感染の危険を治療し又は減じるための、30ゲージから15ゲージのサイズを有する針又カニューレを通しての注射のための形状及び大きさを有する持続的放出用の薬物送達用デバイスであって、抗ウイルス剤を含み、該剤の放出が、血漿中の該剤の所望の濃度を少なくとも7日間にわたって維持する、当該デバイス。
【請求項22】
下記を含む、薬物送達用デバイスを製造するための方法:
薬物を含むコアを形成し;
該コアをポリマースキンで被覆し;そして
コア及びポリマースキンを、30ゲージから15ゲージのサイズを有する針又カニューレを通しての注射のための形状と大きさを有するデバイスに形成する。
【請求項23】
コアが、複数の薬物を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
コアの形成が、コアの押出しを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
コアの形成が、薬物を含む混合物をコアの形状に加圧することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
コアの被覆が、ポリマースキンをコア上にスプレーすることを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
コアの被覆が、コアを、未硬化ポリマー中に浸漬被覆することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
コアの被覆が、少なくともコアの一つの被覆されてない面を残すことを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
デバイスが、円筒形である、請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−72180(P2012−72180A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−275895(P2011−275895)
【出願日】平成23年12月16日(2011.12.16)
【分割の表示】特願2006−539545(P2006−539545)の分割
【原出願日】平成16年10月26日(2004.10.26)
【出願人】(501224877)シヴィダ・インコーポレイテッド (15)
【Fターム(参考)】