説明

生理活性成分を含有する自己集合性高分子ナノ粒子及びこれを含有する外用剤組成物

本発明は、多様な生理活性成分を含有する自己集合性高分子ナノ粒子及びこれを含有する皮膚外用剤組成物に関し、より詳細には、疎水性ブロックとしてポリカプロラクトンを、親水性ブロックとしてポリエチレングリコールを有する両親媒性高分子を用いて、生理活性成分を水溶液相で捕集及び可溶化させた自己集合性高分子ナノ粒子及びこれを含有する皮膚外用剤組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多様な生理活性成分を含有する自己集合性高分子ナノ粒子及びこれを含有する皮膚外用剤組成物に関する。より詳細には、疎水性ブロックとしてポリカプロラクトンを、親水性ブロックとしてポリエチレングリコールを有する両親媒性高分子を用いて、生理活性成分を水溶液相で捕集及び可溶化させた自己集合性高分子ナノ粒子及びこれを含有する皮膚外用剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、油溶性薬物と脂質、グリセロールと水、リン脂質または水溶性非イオン性界面活性剤を用いてナノメータサイズ乃至マイクロメータサイズの乳化粒子を製造する技術が報告されており(米国特許第5,338,761号)、また、電荷を有するリン脂質(phospholipid)を乳化剤(emulsifier)として使用したナノ粒子を製造する技術が報告されている(米国特許第6,120,751号)。代表的な例として、ナノエマルジョンは、特定の親水−疎水性の比の値を有する界面活性剤を用いて、半剤型を製造した後、これを高圧乳化器などで処理して、微細な乳化粒子を形成したものであり、リポソーム構造は、植物または動物から由来するリン脂質の原料を用いて、単一または多重膜を形成しながら効能物質を捕集させた球形またはその他の形態を有する粒子構造であって、前述の2つの技術は、ともに各種化粧品の剤型において既に広く使われている技術である。また、乳化剤、オイル及び水よりなる3相が適当な濃度をなす時に形成されるマイクロエマルジョン(microemulsion)を用いたナノサイズの乳化粒子の製造に関する技術が報告されている(米国特許第5,152,923号、WO91/06,286号及びWO91/06,287号)。
【0003】
しかしながら、前述の従来技術のように、乳化粒子(emulsion particles)の場合、乳化膜が外界と動的平衡状態に置かれることから、乳化物の内部にある有効成分が持続的に水と接するようになり、酸化または分解による変性が生じる問題点がある。また、乳化膜は、物理化学的に非常に弱くて且つ不安定なので、塩や電荷を有する有機物または無機物による汚染に起因して乳化膜が破壊され、熱や光に対しても非常に弱いため、長期間の保管において不安定であるという短所がある。このように、低分子乳化剤を用いて有効成分を含有するナノメータサイズの乳化粒子は、水溶液相で不安定な傾向を示す活性成分に使用するには適さないだけでなく、活性成分を含有する乳化粒子を剤型化するのにかなり大きい制約を受けるようになる。また、高濃度の有効成分を含有するためには、それに比例して多量の乳化剤を使用しなければならないので、乳化剤による皮膚刺激などが誘発されることができる。
【0004】
しかしながら、ナノ乳化粒子は、実際皮膚に塗布するに際して、乳化膜が破れたり、皮膚の内部に吸収されてナノ乳化粒子の界面膜が破壊されることによって、内部の捕集薬物が一時に放出されるという長所があり、乳化膜を形成する乳化剤の分子デザインによって外界との接触を最小化させることができるという長所がある。一例として、コキレート(cochleate)を使用することによって、内部の捕集物質が外界との接触を最小化し、皮膚への適用や服用の時、一度に活性成分を放出する長所を極大化させた方法も報告されている(米国特許4,663,161号)。そのため、低分子量の物質を使用する場合、それ自体の物理化学的安定度及び内部に捕集された生理活性物質の化学的安定度を向上させるための方法が要求されていて、特に、有効成分を安定に捕集した状態に剤型化過程が施され、実際適用される過程に効果的に内部の生理活性成分を放出するナノ技術に対する必要性がだんだん増加している。
【0005】
このような低分子量の物質で構成される乳化粒子の短所を補完するために、脂質の代わりに高分子を疎水性コアとして使用したナノ粒子が研究されているところ、大部分の場合、過量の界面活性剤を用いて溶媒に溶かした高分子をナノサイズに分散し、溶媒を蒸発させて固化させたものである(Colloids and Surface A210(2002)95−104)。
【0006】
前述のように従来の技術により製造されるナノ粒子は、小さいサイズから起因するコロイド不安定性によりナノサイズに製造することが難しいので、多様な種類の界面活性剤と安定剤を複合的に使用したり添加し、自発的にナノサイズの粒径を有しないため、高圧乳化のような高いエネルギー消費を要求する工程を用いて製造するようになる。それに加えて、前述の全ての技術が、多少の差異はあっても、共通に有する短所は、オストワルド熟成(Ostwald ripening)、沈殿、凝集(flocculation)のようなコロイド不安定性メカニズムによりコロイドの安定性が低いということであり、固形分の含量が増加するほどコロイド不安定性が急激に増加するため、高い含量のナノ微小球分散液を含有することかできないということである(21次 Proceedings of IFSCC International Congress 2000(2000)442−458)。
【0007】
これを克服するための方法として、効能物質を剤型内に一層安定で且つ容易に捕集するための多様な技術が開発されているが、これらは、いろいろな外用剤、特に化粧品または薬品の製造産業において核心的な技術としてその価値を認められている。特に、育毛分野では、捕集させた効能物質を毛嚢に安全に伝達して効能を増進させるための目的としてリポソームを開発し、これを改善しようとする研究が最近幅広く進行されており(Follicular liposomal delivery systems. J Liposome Res. 2002、12:143−8)、ナノ化した粒径伝達体に対する研究も幅広く進行されている。
【特許文献1】米国特許第5,338,761号公報
【特許文献2】米国特許第6,120,751号公報
【特許文献3】米国特許第5,152,923号公報
【特許文献4】WO91/06,286号パンフレット
【特許文献5】WO91/06,287号パンフレット
【特許文献6】米国特許4,663,161号公報
【非特許文献1】Proceedings of IFSCC International Congress 2000(2000)442−458
【非特許文献2】Follicular liposomal delivery systems. J Liposome Res. 2002、12:143−8
【発明の開示】
【0008】
本発明は、多様な生理活性成分を含有する自己集合性高分子ナノ粒子及びこれを含有する皮膚外用剤組成物に関し、より詳細には、疎水性ブロックとしてポリカプロラクトンを、親水性ブロックとしてポリエチレングリコールを有する両親媒性高分子を用いて生理活性成分を水溶液相で捕集及び可溶化させた自己集合性高分子ナノ粒子及びこれを含有する皮膚外用剤組成物に関する。
【0009】
本発明に係る自己集合性ナノ粒子を使用する場合、特に水に対して不溶性である生理活性成分を剤型化及び安定化するのに非常に優れているが、これは、本発明に係る自己集合性ナノ粒子の自己集合特性によって上記不溶性成分を捕集する機能に優れているからである。
【0010】
本発明の高分子ナノ粒子に捕集される生理活性成分には、ジンセノサイド、コエンチームQ10、発毛活性成分であるフィナステライド及びシクロスポリンなどが挙げられるが、必ずこれらに限定されるものではない。
【0011】
[発明を実施するための最良の形態]
本発明のナノ粒子を製造するために使用する自己集合性を有する両親媒性高分子は、疎水性生分解性ポリカプロラクトン(PCL、化学式1;“A”成分という)と親水性ポリエチレングリコール(PEG、化学式2;“B”成分という)が共重合体を形成することが好ましい。特に、A−B形態の二重ブロック、またはA−B−AまたはB−A−Bの形態の三重ブロック共重合体で構成されることが最も好ましいが、多重ブロックまたはグラフトタイプの共重合も使用可能であり、その構造がナノ粒子の製造及び効果において特別な制限を与えない。
【0012】
また、上記疎水性高分子は、分子量が500乃至100,000ダルトンに該当するPCLで構成され、生成されたナノ粒子の特性を考慮する時、1000乃至25,000ダルトンであることが好ましい。親水性高分子は、分子量500乃至100,000ダルトンに該当するPEGで構成され、生成されたナノ粒子の特性を考慮する時、1,000乃至25,000ダルトンであることが好ましい。このようなPCLとPEGの構成比率は、重量比で1:9乃至9:1であることが可能であり、より好ましくは、3:7乃至7:3間の値を有することが好ましく、PCLとPEGの構成比率は、重量比で6:4である場合が最も好ましい。
【化1】

【化2】

【0013】
本発明において、ポリカプロラクトンとポリエチレングリコールは、エステル結合、アンハイドライド結合、カルバメート結合、カーボネート結合、イミンまたはアミド結合、2次アミン結合、ウレタン結合、ホスホジエステル結合またはハイドラゾーン結合などの共有結合であることが好ましい。
【0014】
本発明において、ナノ粒子に捕集させる生理活性成分は、上記高分子内に可溶化され得る有効成分であって、特別な制限はないが、特に、不溶性物質で、その間剤型化が難しかった人参から由来したジンセノサイド、コエンチームQ10、または、発毛及び育毛成分などが含まれている。
【0015】
例えば、大黄、ゲニステイン、ヘスペリチン、ヘスペリジン、カテキン、イソフラボン、ダナゾール(Danazol)、ハロペリドール(Haloperidol)、フロセミド(Furosemid)、イソソルビド・ジニトレート(Isosorbide dinitrate)、クロラムフェニコール(Chloramfenicol)、スルファメトキサゾール(Sulfamethoxazole)、カフェイン(Caffeine)、シメチジン(Cimethidine)、ソジウムジクロフェナク(DiclofenacNa)、コエンチームQ10(Coenzyme Q10)、ビタミンE及びその誘導体、ビタミンA及びその誘導体、プロビタミンD3及びその誘導体、ウルソル酸(Ursolic acid)、オレアノール酸(Oleanolic acid)、ロスマリン酸(Rosmarinic acid)、18−ベータグリシルレチン酸(18 beta−glycyrrhetinic acid)、グラブリジン(Glabridin)、アリューリット酸(Aleuritic acid)、ポリフェノール(Polyphenol)、エスクリン(Esculin)、エピガロカテキンガレート[(−)Epigallocatechingallate]、ターメリック酸(Turmeric acid)、ジンセノサイド(Ginsenosides)、テトラハイドロクルクミノイド(Tetra hydrocurcuminoids)、センテラ・アジアティカ(Centella asiatica)、ベータ−カロチン(beta carotene)、アジアティコサイド(Asiaticoside)、ファルネソール(Farnesol)、ベータ−シトステロール(beta−sitosterol)、リノール酸(Linoleic acid)、ガンマリノール酸(gammalinolenic acid)、レスベラトロル(Resveratrol)、ビネアトロール(Vineatrol)、イチョウ葉(Ginkgo biloba)、トリクロサン(Triclosan)、ミノキシジル(Minoxidil)、天然精油、セラミド、スフィンゴシン、柏子仁(Thujae occidentalis)抽出物、何首烏(polygoni multiflori Radix)抽出物、甘草(Glycyrrhiza uralensis)抽出物、鳩麦(Coix lachryma−jobi var. ma−yuen)抽出物、フィナステライドまたはジンセノサイドなどを含む。
【0016】
特に、人参のサポニン成分のうち、アグリコンに糖(グルコース)が1個付着した構造よりなるジンセノサイド(化学式3)、特にRh1、Rh2、F1(化学式4a)、化合物K(化学式4b)、及び糖が2個付着した構造よりなる20−O−[−L−アラビノピラノシル(1→6)−D−グルコピラノシル]−20(S)−プロトパナックサジオル(proto panaxadiol)などが癌細胞増殖抑制作用、腫よう増殖抑制作用、抗ガン剤の抗癌活性増大作用などの薬理作用があると知られている。
【化3】

【0017】
上記化学式3で、R1、R3は、糖またはHであり、R2は、糖、HまたはOHである。但し、R1、R2、R3のうち少なくとも1つは、糖である。ジンセノサイドは、人参サポニン成分であり、制限なく適用可能である。すなわち、人参から抽出された状態そのまま、またはこれを生転換して使用することができる。
好ましくは、下記化学式4a又は4bで表されるジンセノサイドを使用することができる。
【化4】

【化5】

【0018】
また、下記化学式5で表されるコエンチームQ10を本発明に係る自己集合性ナノ粒子に捕集することによって有用に利用することができる。
【化6】

【0019】
一方、本発明に係る自己集合性ナノ粒子は、発毛または育毛用活性に優れているが、剤型化が難しかった成分を捕集するのに有用に適用されることができる。このような発毛または育毛用成分には、例えば、フィナステライド(finasteride)、ミノキシジル(minoxidil)、柏子仁(Thujae occidentalis)抽出物、何首烏(polygoni multiflori Radix)抽出物、甘草(Glycyrrhizauralensis)抽出物、鳩麦(Coix lachryma−jobi var. ma−yuen)抽出物、イソフラボン(isoflavone)、ゲニステイン(Genistein)、ヘスペリチン(Hesperetin)、ヘスペリジン(Hesperidine)、カテキン(Catechin)、ビタミンE及びその誘導体、ビタミンA及びその誘導体、プロビタミンD3及びその誘導体、ウルソル酸(Ursolic acid)、オレアノール酸(Oleanolic acid)、ロスマリン酸(Rosmarinic acid)、18−ベータグリシルレチン酸(18−beta−glycyrrhetinic acid)、ファルネソール(Farnesol)、ベータ−シトステロール(beta−sitosterol)、リノール酸(Linoleic acid)、ガンマリノール酸(gamma linolenic acid)、レスベラトロル(Resveratrol)、セラミド、スフィンゴシンなどが挙げられる。
【0020】
特に、シクロスポリン(Cyclosporin)は、代表的な免疫抑制剤として知られていて、実際に臓器移植患者に経口投与したり、乾癬治療などに多く使われ、円形脱毛症患者に塗布用法で使用された例があり、動物実験段階でも、多様な育毛活性が報告されている。発毛または育毛促進物質であるフィナステライド(finasteride)もやはり代表的な第2型5アルファ(α)−還元酵素に対する特異的阻害剤であって、経口投与して血中テストステロンからジハイドロテストステロン(DHT;dihydrotestosterone)に転換されるのを防いで前立腺治療剤と男性用脱毛防止剤として利用している。前述のような難溶性の生理活性有効成分は、本発明の技術分野における当業者なら容易に購入または製作して使用することができる。特に、植物抽出物の場合、公知の技術を用いて抽出及び製作して使用することができる。
【0021】
生理活性成分を含有する本発明の自己集合性高分子ナノ粒子の製造方法は、
(a)疎水性ポリエステル高分子であるポリカプロラクトンと親水性高分子であるポリエチレングリコールのブロック共重合体よりなる両親媒性高分子を製造する段階と
(b)上記両親媒性高分子と生理活性成分を有機溶剤に溶解させて攪拌する段階と、
(c)上記(a)及び(b)段階を経て製造した混合溶液を水溶液相に投入してナノ粒子を形成する段階と、
(d)有機溶剤を除去する段階と、を含む。
【0022】
ナノ粒子の内部に捕集する生理活性成分の含量は、目的と場合に応じて調節して使用することができ、一般的に、ナノ粒子の総重量に対して1乃至50重量%を使用することが好ましく、より好ましくは、20乃至50重量%を使用する。一般的に、50%以上を使用する場合、効果的な捕集が不可能であり、有効成分が粒子の外部に流出されて、結晶型に凝集されたり、変成され、変色または変臭の原因になることができる。
【0023】
製造されたナノ粒子の平均粒径は、1乃至1,000ナノメータであり、より好ましくは、10乃至500ナノメータである。
【0024】
本発明で提示するPCL−PEG共重合体を用いて水溶液内で生理活性成分が捕集された自己集合性高分子ナノ粒子を形成する方法としては、上記PCL−PEG共重合体高分子をすぐに水溶液に分散させた後、超音波を加える方法、高分子を有機溶媒に分散または溶解させた後、過量の水で有機溶媒を抽出または蒸発させる方法、高分子を有機溶媒に分散または溶解させた後、均質器または高圧乳化器を用いて強く攪拌し、溶媒を蒸発させる方法、高分子を有機溶媒に分散または溶解させた後、過量の水で透析する方法、高分子を有機溶媒に分散または溶解させた後、徐々に水を添加する方法などが挙げられる。
【0025】
本発明で提示する生分解性PCL−PEG共重合体を用いて水溶液内で高分子ナノ粒子を形成する場合、使用可能な有機溶剤は、アセトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジオクサン、テトラヒドロフラン、エチルアセテート、アセトニトリル、メチルエチルケトン、メチレンクロライド、クロロホルム、メタノール、エタノール、エチルエーテル、ジエチルエテール、ヘキサン、ペトロリウムエーテルから選択された1種またはこれらを混合した溶媒を使用することができる。
【0026】
このような製造方法により製造する場合、生理活性成分が自己集合性高分子粒子の疎水性コア部分に捕集され、粒子の表面には親水性高分子鎖が配向され、水相に安定に分散される。分散されたナノ粒子は、高分子の組成及び製造方法に応じて数十乃至数百ナノメータの粒径を有し、コロイド安定性に優れていて、このナノ粒子を皮膚外用剤に添加した時、生理活性成分が直接乳化製品やスキン製品に接触しないので、製品自体も安定しているだけでなく、クリーム、乳液、化粧水など多様な剤型の化粧料組成物に利用することができる。このように製造されたナノ粒子が多量含有された皮膚外用剤は、生理活性有効成分が有する皮膚改善効果をそのまま有しているものと判明され、特に、皮膚、頭皮及び毛嚢吸収能力が増進されたことを発見した。さらに、ナノ粒子の製造に使用した自己集合性両親媒性高分子は、生体親和性物質であって、生体内で安全に生分解されるので、人体に無害であるという長所がある。
【0027】
本発明の外用剤組成物は、その剤型化において特別に限定されず、ヘアトニック、スカルプトリートメント、ヘアークリーム、一般軟膏剤、柔軟化粧水、収斂化粧水、栄養化粧水、アイクリーム、栄養クリーム、マッサージクリーム、クレンジングクリーム、クレンジングフォーム、クレンジングウォーター、パウダー、エッセンス、パック、ボディーローション、ボディークリーム、ボディーオイル、ボディーエッセンス、メイカップベース、ファウンデーション、毛染め剤、シャンプー、リンス、ボディー洗浄剤、歯磨き粉、口腔清浄剤、ローション、ジェル、パッチまたは噴霧剤などに剤型化することができる。また各剤型の化粧料組成物において皮膚及び毛髪改善原料として、上記高分子を容易に溶かすことができる溶媒に溶ける成分を、化粧料の剤型または使用目的に応じて当業者が何らの困難性無く適宜選定して使用することができる。
【0028】
以下、実施例及び試験例により本発明を詳細に説明する。但し、これらの実施例は、本発明の例示的な記載に過ぎないもので、本発明の範囲がこれらの実施例により限定されるものではない。
【0029】
[参照例1]ジンセノサイド(人参精製サポニン)の製造
人参(紅参)2kgに水、水を含むエタノール4Lを入れ、3回還流して各々抽出した後、15℃で6日間浸漬させた。その後、濾過布を用いた濾過と遠心分離により残渣と濾液を分離し、分離された濾液を減圧濃縮して得たエキスを水に懸濁した後、エーテル1Lで5回抽出して色素を除去し、水層を1−ブタノール500mLで3回抽出した。得られた総1−ブタノール層を5%KOHで処理した後、蒸留水で洗浄した後、減圧濃縮して1−ブタノールエキスを得、これを少量のメタノールに溶かした後、大量のエチルアセテートに追加し、生成された沈殿物を乾燥することによって、人参精製サポニン100g(収率:5%)を得た。
【0030】
[参照例2]酵素加水分解方法を用いた酵素処理ジンセノサイド(紅参サポニン)の製造
参照例1で得た人参精製サポニン10gを100mLのシートレート緩衝溶液(pH5.5)に溶解させ、ここにペニシリウム属から分離したナリンジナーゼ酵素1gとアスペルギルス属から分離したペクチナーゼ酵素1gを添加し、40℃水浴上で48時間攪拌させながら反応させた。薄層クロマトグラフィにより周期的に確認し、基質が完全に消失されれば、熱水中で10分間加熱し、反応を終了させた。次に、反応液は、同量のエーテルで3回抽出後、濾過、濃縮して、コンパウンド(化合物)K 440mgとジンセノサイドF1 150mgを含有し、その他に糖が1〜4個付着した多様なジンセノサイドよりなる酵素処理人参(紅参)サポニン1,050mg(収率10.5%)を得た。
【0031】
[製造例1〜9]PCL−PEGブロック共重合体の製造
本製造例では、下記の実施例で使用するPCL−PEG二重ブロック共重合体の製造方法を参照用に記述するところ、本発明が製造例に記述された場合の共重合体にだけ制限されるものではない。
【0032】
本発明のPCL−PEG二重ブロック共重合体は、カプロラクトン単量体の開環重合により製造した。水酸化基と反応させてシラン化(silanization)したヘクサメチルジシラジン(hexamethyldisilazine)を含有するガラスフラスコ中に、表1に示すような定量のメトキシPEG[以下、“mPEG”と言う(化学式5)]と触媒であるSn(Oct)2(Sigma,St.Louis,MO,米国)を入れ、次いで、カプロラクトン単量体を注入した後、均一に混合した。ここで、上記mPEG(Fluka Chemie GmbH、Buchs,スイス)は、一方の末端をメトキシ(methoxy)基に置換させて、反応性がないように形成したもので、他方の末端の水酸化基だけが高分子重合体に参加することができる。
【化7】

【0033】
このような混合物が入っているフラスコは、真空ラインで連結されるようにし、真空状態に水分などを除去して密封した後、摂氏120度に放置しながら重合した。24時間後、重合された高分子をメチレンクロライド(methylenechloride)に溶解させた後、過量のメタノールを用いて再結晶して、純粋なPCL−PEG二重ブロック共重合体を得た。
【0034】
かくして得られたPCL−PEG二重ブロック共重合体の分子量は、ゲル透過クロマトグラフィ(gel permeation chromatography、以下、“GPC”と言う)を用いて分析した。ここで使われたGPCは、Agilent 110 series(Agilent Technologies,PaloAlto,CA,米国)として、Refractive Index(RI)detectorで高分子を検出し、コラムは、3個のPLgelコラム(300×7.5mm、空隙のサイズ=103、104及び105Å)を使用し、流速は、1.0mL/minであり、移動相(mobile phase)には、テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran;THF)を使用した。
【0035】
【表1】

【0036】
[製造例10〜11]ポリカプロラクトン−co−ポリエチレングリコールブロック共重合体の製造
乾燥した50mLフラスコに、一方の末端がヒドロキシ基であるモノメトキシポリエチレングリコール(分子量5,000)10gとカプロラクトン単量体10gを各々添加し、触媒としてオクチル酸スズ0.05gを添加した。テフロン(登録商標)でコーティングされたマグネチックバーをフラスコに入れ、反応物が満たされたフラスコに真空を30分間加えた後、密封した。密封したフラスコを150℃のオイル槽に入れ、約6時間重合を進行した。
重合が終了したフラスコ内の混合液は、固い固体相であって、メチレンクロライド20mLを加えて完全に溶解させた後、過量のエチルエーテルに沈殿させた。この過程を3回反復して未反応の単量体とオリゴマーを除去した。沈殿により得られた試料は、常温で12時間減圧乾燥し、最終的にポリカプロラクトン−ブロック−ポリエチレングリコールブロック共重合体17.3gを得た。
【0037】
水素(1H)核磁気共鳴分析からモノメトキシポリエチレングリコールの末端にカプロラクトンが開環されて共重合体を形成したことを確認した。モノメトキシポリエチレングリコールとポリカプロラクトンに該当するピークの積分比から、数平均分子量が約9,200であることを確認した。
【0038】
末端基に1次アミン基を有するポリエチレングリコール(O,O’−Bis−(aminopropyl)polypropylene glycol−block−polyethylene glycol−block−polypropylene glycol;重量平均分子量1,900)100gとアセトン20gを500mL反応容器に投入した後、90℃に加熱して溶融した。上記溶融液を100℃に加熱した後、ポリ−カプロラクトン(重量平均分子量80,000)100gを入れ、100rpmで1時間攪拌した。均一溶液を製造し、300rpmで5時間攪拌を実施した後、常温に冷却した。反応が終結した重合体を三次蒸留水に分散、攪拌して、未反応のポリエチレングリコールを抽出して分離精製し、この過程を3回反復して、ポリエチレングリコールとポリ−カプロラクトンのブロック共重合体188gを得た。
【0039】
[製造例12〜13]ポリエチレングリコールとポリ−D,L−乳酸−co−グリコール酸ブロック共重合体の製造
乾燥した20mLフラスコに、一方の末端がヒドロキシ基であるモノメトキシポリエチレングリコール(分子量5,000)5gとD,L−乳酸7g、グリコール酸3gを各々添加し、触媒としてオクチル酸スズ0.025gを添加した。テフロン(登録商標)でコーティングされたマグネチックバーをフラスコに入れ、反応物が満たされたフラスコに真空を30分間加えた後、密封した。密封したフラスコを130℃のオイル槽に入れ、約6時間重合を進行した。
【0040】
重合が終了したフラスコ内の混合液は、固い固体相であって、メチレンクロライド20mLを加えて完全に溶解させた後、過量のエチルエーテルに沈殿させた。この過程を3回反復して未反応の単量体とオリゴマーを除去した。沈殿により得られた試料は、常温で12時間減圧乾燥し、最終的にポリエチレングリコールとポリ−D,L−乳酸−co−グリコール酸ブロック共重合体12.7gを得た。
【0041】
水素(1H)核磁気共鳴分析からモノメトキシポリエチレングリコールの末端にD,L−乳酸とグリコール酸が開環されて共重合体を形成したことを確認した。ゲル透過クロマトグラフィで分析した結果、数平均分子量が約12,500であることを確認した。
【0042】
末端基に1次アミン基を有するポリエチレングリコール(O,O’−Bis−(aminopropyl)polypropylene glycol−block−polyethylene glycol−block−polypropylene glycol;重量平均分子量900)2gを50mL反応容器に投入した後、90℃に加熱して溶融した。上記溶融液を100℃に加熱した後、ポリ−D,L−乳酸−co−グリコール酸(RG502、ベーリンガーインゲルハイム;重量平均分子量11,000)20gを入れ、100rpmで1時間攪拌した。均一溶液を製造し、300rpmで3時間攪拌を実施した後、常温に冷却した。反応が終結した重合体を三次蒸留水に分散、攪拌して、未反応のポリエチレングリコールを抽出して分離精製し、この過程を3回反復してポリエチレングリコールとポリ−D,L−乳酸−co−グリコール酸のブロック共重合体20.4gを得た。
【0043】
[製造例14]ポリ−D,L−乳酸−co−ポリエチレングリコールブロック共重合体の製造
乾燥した20mLフラスコに、一方の末端がヒドロキシ基であるモノメトキシポリエチレングリコール(分子量5,000)5gとD,L−乳酸10gを各々添加し、触媒としてオクチル酸スズ0.025gを添加した。テフロン(登録商標)でコーティングされたマグネチックバーをフラスコに入れ、反応物が満たされたフラスコに真空を30分間加えた後、密封した。密封したフラスコを130℃のオイル槽に入れ、約6時間重合を進行した。
【0044】
重合が終了したフラスコ内の混合液は、固い固体相であって、メチレンクロライド20mLを加えて完全に溶解させた後、過量のエチルエーテルに沈殿させた。この過程を3回反復して未反応の単量体とオリゴマーを除去した。沈殿により得られた試料は、常温で12時間減圧乾燥し、最終的にポリ−D,L−乳酸−ブロック−ポリエチレングリコールブロック共重合体13.1gを得た。
【0045】
水素(1H)核磁気共鳴分析からモノメトキシポリエチレングリコールの末端にD,L−乳酸が開環されて共重合体を形成したことを確認した。ゲル透過クロマトグラフィで分析した結果、数平均分子量が約13,700であることを確認した。
【0046】
[製造例15]枝状ポリエチレンイミンとポリ−カプロラクトンブロック共重合体の製造
末端基に1次アミン基を有する枝状ポリエチレンイミン(重量平均分子量600)2gを50mL反応容器に入れた後、90℃に加熱して溶融した。上記溶融液を100℃に加熱した後、ポリ−カプロラクトン(重量平均分子量80,000)20gを入れ、100rpmで1時間攪拌した。均一溶液が製造された後、300rpmで3時間攪拌を実施した後、常温に冷却した。反応が終結した重合体を三次蒸留水に分散、攪拌し、未反応のポリエチレンイミンを抽出して分離精製し、この過程を3回反復してポリエチレンイミンとポリ−カプロラクトンブロック共重合体21.2gを得た。
【0047】
[製造例16]線状ポリエチレンイミンとポリ−カプロラクトンブロック共重合体
末端基に1次アミン基を有する線状ポリエチレンイミン(重量平均分子量400)2gを50mL反応容器に入れた後、90℃に加熱して溶融した。上記溶融液を100℃に加熱した後、ポリ−カプロラクトン(重量平均分子量80,000)20gを入れ、100rpmで1時間攪拌した。均一溶液を製造して300rpmで5時間攪拌を実施した後、常温に冷却した。反応が終結した重合体を三次蒸留水に分散、攪拌して未反応のポリエチレンイミンを抽出して分離精製し、この過程を3回反復してポリエチレンイミンとポリ−カプロラクトンブロック共重合体19.1gを得た。
【0048】
[実施例1−20]ポリカプロラクトン−ポリエチレングリコール二重ブロック共重合体を用いて製造したジンセノサイド含有高分子ナノ粒子の製造
ポリカプロラクトン−ポリエチレングリコール二重ブロック共重合体(全体重量平均分子量=10,000ダルトン、ポリカプロラクトン:ポリエチレングリコール重量比=1:1)とジンセノサイドを50mLの適切な有機溶剤に均一に溶解させた後、50mLの水溶液相に投入すれば、自発的な自己集合過程によりナノ粒子が形成された。有機溶剤は、蒸発または透析などの方法により除去して、ジンセノサイドが含有されたナノ粒子水溶液を得た。実施例で使われたジンセノサイドは、参照例1、2により製造されたもので、人参Panax ginseng C. A. Meyer(Araliaceae)から抽出したサポニンを酵素処理して得たものである。
【0049】
【表2】

【0050】
[実施例21〜40]PCL−PEG二重ブロック共重合体を用いて製造したコエンチームQ10含有高分子ナノ粒子の製造
PCL−PEG二重ブロック共重合体(全体重量平均分子量=10,000ダルトン、PCL:PEG重量比=1:1)とコエンチームQ10を下記表2に記載された50mLの有機溶媒に均一に溶解させた後、50mLの水溶液相に投入したところ、自発的な自己集合過程によりナノ粒子が形成された。下記表3に記載された有機溶媒の除去方法に基づいて、蒸発または透析などの方法により有機溶媒を除去した後、コエンチームQ10が含有されたナノ粒子水溶液を得た。コエンチームQ10含有高分子ナノ粒子の製造条件は、下記表3に示した。
【0051】
【表3】

【0052】
[実施例41〜43]柏子仁抽出物を含有するナノ粒子の製造
50gのアセトンにポリカプロラクトンとポリエチレングリコールの重量比が1:1であるポリカプロラクトン−ブロック−ポリエチレングリコール(数平均分子量9,200)ブロック共重合体と柏子仁抽出物を表4に記載された量で各々投入し、攪拌し、均一に溶解した。溶解されたことを確認した後、これを50gの蒸留水にゆっくり投入しながら攪拌した。約1分間攪拌し、これを50〜60℃に加温しながら攪拌してアセトンを蒸発させ、最終的に柏子仁抽出物が含有されたナノ粒子分散液を製造した。
【0053】
【表4】

【0054】
[実施例44]ミノキシジルを含有するナノ粒子の製造
アセトン25g及びエタノール25gが混合された共溶媒にポリ−D,L−乳酸−ブロック−ポリエチレングリコール(数平均分子量13,700)ブロック共重合体2.5gとミノキシジル0.25gを投入して攪拌し、均一に溶解した。完全に溶解されたことを確認した後、これを50gの蒸留水にゆっくり投入しながら攪拌した。約1分間攪拌し、これを50〜60℃に加温しながら攪拌してアセトンを蒸発させ、最終的にミノキシジルが2.5%含有されたナノ粒子分散液を製造した。
【0055】
[実施例45〜47]ポリカプロラクトン−ポリエチレングリコール二重ブロック共重合体を用いて製造した発毛及び育毛生理活性成分であるフィナステライド含有高分子ナノ粒子の製造
ポリカプロラクトン−ポリエチレングリコール二重ブロック共重合体(全体重量平均分子量=10,000ダルトン、ポリカプロラクトン:ポリエチレングリコール重量比=1:1)とフィナステライドを50mLの適切な有機溶剤に均一に溶解する。完全に溶解されたことを確認した後、これを50mLの水溶液上にゆっくり投入しながら攪拌し、自発的な自己集合過程によりナノ粒子を形成させる。約1分間追加攪拌した後、有機溶剤は、蒸発または透析などの方法により除去し、フィナステライドが含有されたナノ粒子水溶液を得た。フィナステライドを含有するナノ粒子の製造詳細条件を表5に示した。
【0056】
【表5】

【0057】
[実施例48−59]ポリカプロラクトン−ポリエチレングリコール二重ブロック共重合体を用いて製造した発毛及び育毛生理活性成分であるシクロスポリン含有高分子ナノ粒子の製造
ポリカプロラクトン−ポリエチレングリコール二重ブロック共重合体(全体重量平均分子量=10,000ダルトン、ポリカプロラクトン:ポリエチレングリコール重量比=1:1)とシクロスポリンを表6の組成の各々50mLの適切な有機溶剤に均一に溶解させた後、50mLの水溶液上に投入すれば、自発的な自己集合過程によりナノ粒子が形成される。有機溶剤は、蒸発または透析などの方法により除去し、シクロスポリンが含有されたナノ粒子水溶液を得た。
【0058】
【表6】

【0059】
[試験例1]ナノ粒子の動的光散乱によるサイズ測定
英国Malvern社のZetasizer 3000Hsaを用いて実施例1〜59で製造したナノ粒子の平均粒子サイズを測定した。散乱角は、90度に固定し、温度は、25℃に維持しながら測定し、その結果を表7に示した。
【0060】
【表7】

【0061】
[試験例2]ジンセノサイド含有ナノ粒子の皮膚吸収率測定
有毛ギニーピッグの皮膚を切り取り、これを皮膚吸収実験装置(フランツ透過セル:Franz−diffusion cell)に固定した後、上部に表8のように3種類の試料を加え、下部は、適切な組成の緩衝溶液で攪拌して、18時間32℃を維持させた後、皮膚内に浸透したジンセノサイドに含まれたコンパウンドKの量を液体クロマトグラフィで測定し、比較定量した。
【0062】
【表8】

【0063】
上記実験結果、本発明で提供するナノ粒子である実施例3が微細乳化剤型に比べて159%高い皮膚吸収率を有することが分かった。
【0064】
[試験例3]コエンチームQ10含有高分子ナノ粒子の皮膚吸収率測定
有毛ギニーピッグの皮膚を切り取り、これを皮膚吸収実験装置(Franz−diffusion cell)に固定した後、上部に表9のように3種類の試料を加え、下部は、適切な組成の緩衝溶液で攪拌して18時間32℃を維持させた後、皮膚内に浸透したコエンチームQ10の量を液体クロマトグラフィで定量した。効果比較のために、1%のコエンチームQ10が含有されたリポソームに対して同様の試験を実施した。
【0065】
【表9】

【0066】
表9から分かるように、本発明で提供するコエンチームQ10含有高分子ナノ粒子がリポソームに比べて159%高い皮膚吸収率を示す。
【0067】
[試験例4]ミノキシジル含有ナノ粒子の皮膚吸収測定実験
実施例44を製造する過程でルブレン(Rubrene)という蛍光物質を探索物質として添加してナノ粒子を形成した後、除毛した有毛ギニーピッグの皮膚とハムスターの側腹器官(Flank Organ)に閉鎖貼布を6時間各々行った。得られた生検組織を40μmの厚さに切って冷凍切片(Cryosection)を得、DAPIで染色して有核細胞を表示し、皮膚内、すなわち毛嚢を介して浸透したルブレン蛍光物質を共焦点レーザ走査顕微鏡(Confocal Laser Scanning Microscopy;Zeiss)を用いて読み取った。
【0068】
上記実験結果、ナノ粒子化しているミノキシジル含有ナノ粒子が皮膚の外側表面で一定の濃度勾配をもって吸収されていないし、毛嚢の周辺に濃度勾配が形成されながら毛嚢を介して薬物伝達がなされていることが分かった。
【0069】
[試験例5]シクロスポリンを含有する高分子ナノ粒子の皮膚吸収率測定
有毛ギニーピッグの皮膚を切り取り、これを皮膚吸収実験装置(Franz−diffusion cell)に固定した後、上部に表10のように3種類の試料を加え、下部は、適切な組成の緩衝溶液で攪拌して18時間32℃を維持させた後、皮膚内に浸透したシクロスポリンの量を液体クロマトグラフィで定量した。
【0070】
【表10】

【0071】
上記実験結果、本発明で提供するナノ粒子である実施例51の場合がリポソームに比べて159%高い皮膚吸収率を有することが分かった。
【0072】
[試験例6]マウスを用いたミノキシジル含有ナノ粒子ベースの毛髪生長効果試験
上記実施例で製造されたナノ粒子ベースの発毛促進効能をナノ粒子で捕集しないその他の発毛促進効能物質と比較し、本発明に係るナノ粒子の毛髪生長効果をテストした。
生後47〜53日目のマウス(C57BL/6)の背中部位の毛を除去し、背中部位の皮膚がきれいなものを取り出して、物質群毎に10匹ずつを選定し、毎日上記本発明の試験抽出物及びナノ粒子ベース液を個体当たり100μLずつ塗布した。
【0073】
時間経過による毛髪の長さ及び毛髪生長程度を毛去後の復元程度によって0から3まで点数を付加し、各々比較した。毛髪生長程度を比較するために、対照群には、30%アルコール溶液を各個体に塗布し、毛髪の生長状態を観察した。その結果を表11に示した。
【0074】
【表11】

【0075】
以上の結果から、上記実施例44のミノキシジルを含有している本発明のナノ粒子の場合、同一濃度のミノキシジルより顕著に優れた有意的な毛髪生長促進効果があることを確認することができ、実施例41〜43の柏子仁抽出物を含有する本発明のナノ粒子も柏子仁抽出物より一層優れた毛髪生長促進効果があることを確認することができる。一方、実施例41〜43までの結果を比較した結果、捕集される有効成分の濃度とナノ粒子の比が実質的な発毛または育毛促進に重要な影響を及ぼすことが分かった。
【0076】
[試験例7]マウスを用いたフィナステライド含有ナノ粒子ベースの毛髪生長効果試験
実施例45〜47のナノ粒子ベースを、ナノ粒子で捕集しない発毛促進効能物質と比較して、毛髪生長効果をテストした。
生後47乃至53日目のマウス(C57BL/6)の背中部位の毛を除去し、背中部位の皮膚がきれいなものを取り出して、物質群毎に10匹ずつを選定し、毎日上記本発明の試験抽出物及びナノ粒子ベース液を個体当たり100μLずつ塗布した。
【0077】
時間経過による毛髪の長さ及び毛髪生長程度を毛除去後の復元程度によって点数を0から3まで付加し、各々比較した。毛髪生長程度を比較するために、陰性対照群には、30%アルコール溶液にナノ粒子を含入したフィナステライドの同一容量(1%)を各個体に塗布し、毛髪の生長状態を観察し、陽性対照群は、陰性対照群の溶液にシクロスポリンを0.5%溶解して使用した。その結果を表12に示した。
【0078】
【表12】

【0079】
以上の結果から、上記実施例による本発明のフィナステライドが含有されたナノ粒子の場合、0.5%のシクロスポリン含有の陽性対照群よりは弱かったが、エタノールに溶かした同一濃度のフィナステライド発毛促進物質より有意的な毛髪生長促進効果があることを確認することができた。
【0080】
[試験例8]マウスを用いたシクロスポリンナノ粒子ベースの毛髪生長効果試験
上記実施例48〜59のナノ粒子ベースを、ナノ粒子で捕集しない発毛促進効能物質と比較して、毛髪生長効果をテストした。
生後47乃至53日目のマウス(C57BL/6)の背中部位の毛を除去し、背中部位の皮膚がきれいなものを取り出して、物質群毎に10匹ずつを選定し、毎日上記本発明の試験抽出物及びナノ粒子ベース液を個体当たり100μLずつ塗布した。
【0081】
時間経過による毛髪の長さ及び毛髪生長程度を毛除去後の復元程度によって点数を0から3まで付加し、各々比較した。毛髪生長の程度を比較するために、対照群には、30%アルコール溶液を各個体に塗布し、毛髪の生長状態を観察した。その結果を表13に示した。
【0082】
【表13】

【0083】
以上の結果から、上記実施例による本発明に係るナノ粒子の場合、同一濃度の有効発毛促進物質より有意的な毛髪生長促進効果があることを確認することができ、実施例48、51及び54の結果を比較すると、ナノ粒子と捕集される有効物質の濃度の比が実質的な発毛及び育毛促進に重要な影響を与えることが明らかにされた。
【0084】
[試験例9]コエンチームQ10含有高分子ナノ粒子の皮膚細胞に対する抗酸化効果
試料濃度別に処理されたHCSS(HEPES−buffered control salt solution)を皮膚真皮の繊維芽細胞に100μL加えた後、初期にROS(活性酸素種)に酸化されたジクロロフルオレセイン(dichlorofluorescein;DCF)の蛍光度を蛍光プレートリーダ(Ex=485nm、Em=530nm)で測定した。その後、UVB(30mJ/cm2)を照射し、処理直後及び処理3時間後の蛍光度を蛍光プレートリーダ(Ex=485nm、Em=530nm)で測定した。効果比較のために、1%のコエンチームQ10が含有されたリポソームに対して同様の試験を実施した。表14は、UVを照射してから3時間後の蛍光度を、物質処理をしない対照群との%比較した結果である。
【0085】
【表14】

【0086】
表14から分かるように、本発明で提供するコエンチームQ10含有高分子ナノ粒子のROS生成抑制能がコエンチームQ10含有リポソームに比べて高い。
【0087】
[試験例10]ジンセノサイドを多量含有するナノ粒子の試験管内のコラーゲン生合成効能測定
人体の繊維芽細胞を24孔平板培養器に培養した後、実施例3と下記の比較例1のように製造したナノ粒子と微細乳化粒子を順次に1/100ずつ希釈して添加した。培養3日目、10%の牛胎児血清が含有されたDMEM培地を各0.5mLずつ添加した後、L[2,3,4,5−3H]−プロリン10マイクグラムCiを添加した。24時間経過後、各ウェルに入っている培地と細胞を集めて5%のトリクロロ酢酸(TCA:Trichloroacetic acid)溶液に入れ、水洗した後、2個の試験管に分株し、1個の試験管には、タイプIコラーゲナーゼ(type I collagenase)1unit/μLを入れ、摂氏37度の温度に90分間培養し、他の試験管は、摂氏4度に保管した。
【0088】
その後、全ての試験管に50%TCAを0.05mLずつ添加し、摂氏4度に20分間放置した後、各々12000rpmで10分間遠心分離し、各々の上澄み液と沈殿物に対して液体シンチレーション計数器でDPM(Decay per minute)値を得、下記数学式1に基づいて同量のジンセノサイドに対して実施例3と比較例1のコラーゲン生合成値を求め、その結果を下記表15に示した。
【数1】

【0089】
[比較例1]
(成分)
水添レシチン 2.5
水添リゾホスファチジルコリン 0.15
プロピレングリコール 4.0
エタノール 6.5
ジンセノサイド 1.5
EDTA 0.05
グリセリン 4.0
ベタイン 1.0
蒸留水 to 100
【0090】
【表15】

【0091】
上記表15の結果から、本発明で提供する高分子で捕集させたジンセノサイドナノ粒子は、そうでない場合に比べて向上したコラーゲン生合成促進効能を有することを確認することができた。
【0092】
上記実施例を利用して下記のように各々の剤型を製造した。
【0093】
[剤型例1〜9]クリーム剤型
実施例で製造したジンセノサイド含有ナノ粒子を含有する水中乳化剤型の組成は、下記表16に示された通りである。
【0094】
【表16】

【0095】
[剤型例10〜18]柔軟化粧水剤型
実施例で製造したジンセノサイド含有ナノ粒子を含有する柔軟化粧水剤型の組成は、下記表17に示された通りである。
【0096】
【表17】

【0097】
[剤型例19〜27]クリーム剤型
実施例21、24〜26、28、30、36〜38で製造したコエンチームQ10含有ナノ粒子を含有する水中乳化剤型を、下記表18に示した組成に基づいて製造した。
【0098】
【表18】

【0099】
[剤型例28〜36]スキン剤型
実施例21〜26、35、39、40で製造した高分子ナノ粒子を含有するスキン剤型を、下記表19に示した組成で製造した。
【0100】
【表19】

【0101】
[試験例11]剤型内におけるコエンチームQ10の長期保管安定性
上記剤型例20に対してコエンチームQ10の長期保管安定性を確認した。25℃、45℃の恒温槽に保管しながら一定時期毎にサンプルを取ってコエンチームQ10の含量を定量した。効果を比較するために、実施例の高分子ナノ粒子の代りに、1%のコエンチームQ10が含有されたリポソームを含有するクリーム剤型を、上記表18の組成に基づいて製造し、同様の試験を実施した。その結果を表20に示した。
【0102】
【表20】

【0103】
表20から分かるように、剤型内でコエンチームQ10の長期保管安定性は、本発明の高分子ナノ粒子内に捕集された状態がリポソーム内に捕集された状態に比べて一層優れている。これは、本発明の高分子ナノ粒子内にコエンチームQ10を捕集することによって、剤型内でコエンチームQ10の力価保存が可能であることを示唆する。
【0104】
[剤型例37]スキン剤型
実施例44で製造したミノシジル含有ナノ粒子を含有するスキン剤型の組成は、下記表21に示された通りである。
【0105】
【表21】

【0106】
[剤型例38]ヘアトニック
実施例41〜43で製造した柏子仁含有ナノ粒子及び実施例44で製造したミノシジル含有ナノ粒子を含有するヘアトニックの組成は、下記表22に示された通りである。
【0107】
【表22】

【0108】
[剤型例39]ヘアリキッド剤型
実施例41〜43で製造した柏子仁含有ナノ粒子及び実施例44で製造したミノシジル含有ナノ粒子を含有するヘアリキッド剤型の組成は、下記表23に示された通りである。
【0109】
【表23】

【0110】
[剤型例40]スカルプトリートメント剤型
実施例41〜43で製造した柏子仁含有ナノ粒子及び実施例44で製造したミノシジル含有ナノ粒子を含有するスカルプトリートメント剤型の組成は、下記表24に示された通りである。
【0111】
【表24】

【0112】
[剤型例41]ヘアークリーム剤型
実施例41〜44で製造したナノ粒子を含有するヘアークリーム剤型の組成は、下記表25に示された通りである。
【0113】
【表25】

【0114】
[剤型例42]ヘアーゼル剤型
実施例41〜44で製造したナノ粒子を含有するヘアーゼル剤型の組成は、下記表26に示された通りである。
【0115】
【表26】

【0116】
[剤型例43]ヘアスプレー剤型
実施例41〜44で製造したナノ粒子を含有するヘアスプレー剤型の組成は、下記表27に示された通りである。
【0117】
【表27】

【0118】
[剤型例44]ヘアーシャンプー剤型
実施例41〜44で製造したナノ粒子を含有するヘアーシャンプー剤型の組成は、下記表28に示された通りである。
【0119】
【表28】

【0120】
[剤型例45]クリーム剤型
実施例46で製造したナノ粒子を含有する水中乳化剤型の組成は、下記表29に示された通りである。
【0121】
【表29】

【0122】
[剤型例46]トニック剤型
実施例46で製造したナノ粒子を含有する水中乳化剤型の組成は、下記表30に示された通りである。
【0123】
【表30】

【0124】
[剤型例47〜52]クリーム剤型
実施例48、51〜53、55、57で製造したナノ粒子を含有する水中乳化剤型の組成は、下記表31に示された通りである。
【0125】
【表31】

【0126】
[剤型例53〜58]トニック剤型
実施例で製造したナノ粒子を含有する水中乳化剤型の組成は、下記表32に示された通りである。
【0127】
【表32】

【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1】図1は、コエンチームQ10を含有する自己集合性高分子ナノ粒子の透過電子顕微鏡写真である。
【図2】図2は、柏子仁抽出物を含有する自己集合性高分子ナノ粒子の透過電子顕微鏡写真である。
【図3】図3は、ジンセノサイドを含有する自己集合性高分子ナノ粒子の透過電子顕微鏡写真である。
【図4】図4は、ミノキシジルを含有するナノ粒子が有毛ギニーピッグ(Hairy Guinea pig)の皮膚中の毛嚢を透過して吸収されることを撮影した写真である。
【図5】図5は、ミノキシジルを含有するナノ粒子がハムスターの側腹器官(Hamster flank organ)に吸収されることを撮影した写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
疎水性高分子としてポリカプロラクトン及び親水性高分子としてポリエチレングリコールの共重合体を含む両親媒性高分子に生理活性成分を捕集させて形成されたものであることを特徴とする自己集合性高分子ナノ粒子。
【請求項2】
上記ナノ粒子の平均粒径が1〜1,000nmであることを特徴とする請求項1に記載の自己集合性高分子ナノ粒子。
【請求項3】
上記ナノ粒子の内部に捕集される生理活性成分は、上記ナノ粒子の総重量に対して0.1〜50重量%であることを特徴とする請求項1に記載の自己集合性高分子ナノ粒子。
【請求項4】
上記両親媒性高分子は、ポリカプロラクトンとポリエチレングリコールの構成比率が重量比で1:9乃至9:1である共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の自己集合性高分子ナノ粒子。
【請求項5】
上記ポリカプロラクトンは、500乃至100,000ダルトンの分子量を有することを特徴とする請求項1に記載の自己集合性高分子ナノ粒子。
【請求項6】
上記ポリエチレングリコールは、500乃至100,000ダルトンの分子量を有することを特徴とする請求項1に記載の自己集合性高分子ナノ粒子。
【請求項7】
上記生理活性成分は、大黄、ゲニステイン、ヘスペリチン、ヘスペリジン、カテキン、イソフラボン、ダナゾール、ハロペリドール、フロセミド、イソソルビド・ジニトレート、クロラムフェニコール、スルファメトキサゾール、カフェイン、シメチジン、ソジウムジクロフェナク、コエンチームQ10、ビタミンE及びその誘導体、ビタミンA及びその誘導体、プロビタミンD3及びその誘導体、ウルソル酸、オレアノール酸、ロスマリン酸、18−ベータグリシルレチン酸、グラブリジン、アリューリット酸、ポリフェノール、エスクリン、エピガロカテキンガレート、ターメリック酸、ジンセノサイド、テトラハイドロクルクミノイド、センテラ・アジアティカ、ベータ−カロチン、アジアティコサイド、ファルネソール、ベータ−シトステロール、リノール酸、ガンマリノール酸、レスベラトロル、ビネアトロール、イチョウ葉、トリクロサン、ミノキシジル、天然精油、セラミド、スフィンゴシン、柏子仁抽出物、何首烏抽出物、甘草抽出物、鳩麦抽出物、フィナステライドまたはジンセノサイドよりなる群から選ばれるものであることを特徴とする請求項1に記載の自己集合性高分子ナノ粒子。
【請求項8】
上記生理活性成分は、水に対して難溶性であることを特徴とする請求項1に記載の自己集合性高分子ナノ粒子。
【請求項9】
上記生理活性成分は、ジンセノサイド、コエンチームQ10、及び発毛または育毛促進用成分よりなる群から選ばれるものであることを特徴とする請求項8に記載の自己集合性高分子ナノ粒子。
【請求項10】
上記発毛または育毛促進用成分は、フィナステライド、ミノキシジル、柏子仁抽出物、何首烏抽出物、甘草抽出物、鳩麦抽出物、イソフラボン、ゲニステイン、ヘスペリチン、ヘスペリジン、カテキン、ビタミンE及びその誘導体、ビタミンA及びその誘導体、プロビタミンD3及びその誘導体、ウルソル酸、オレアノール酸、ロスマリン酸、18−ベータグリシルレチン酸、ファルネソール、ベータ−シトステロール、リノール酸、ガンマリノール酸、レスベラトロル、セラミド、スフィンゴシン及びジンセノサイドよりなる群から選ばれるいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項9に記載の自己集合性高分子ナノ粒子。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の自己集合性高分子ナノ粒子を有効成分として含有することを特徴とする皮膚外用剤組成物。
【請求項12】
上記組成物は、ヘアトニック、ヘアリキッド、スカルプトリートメント、ヘアークリーム、ヘアーゼル、ヘアスプレー、ヘアーシャンプー、リンス、柔軟化粧水、収斂化粧水、栄養化粧水、栄養クリーム、マッサージクリーム、エッセンス、アイクリーム、アイエッセンス、クレンジングクリーム、クレンジングフォーム、クレンジングウォーター、パック、パウダー、メイカップベース、ファウンデーション、ボディーローション、ボディークリーム、ボディーオイル、ボディーエッセンス、ボディー洗浄剤、毛染め剤、ローション、軟膏、ジェル、クリーム、パッチまたは噴霧剤から選択された剤型を有することを特徴とする請求項11に記載の皮膚外用剤組成物。
【請求項13】
疎水性高分子としてポリカプロラクトン及び親水性高分子としてポリエチレングリコールを共重合して両親媒性高分子を製造する段階と、
上記製造された両親媒性高分子と生理活性成分を有機溶媒で攪拌しながら溶解させて、混合溶液を製造する段階と、
上記製造された混合溶液を水溶液相に投入し、攪拌しながら乳化させる段階と、
溶媒を除去し、ナノメータサイズの粒子を製造する段階と、を含むことを特徴とする自己集合性高分子ナノ粒子の製造方法。
【請求項14】
上記両親媒性高分子は、ポリカプロラクトンとポリエチレングリコールの構成比率が重量比で1:9乃至9:1である共重合体であることを特徴とする請求項13に記載の製造方法。
【請求項15】
上記生理活性成分は、水に対して難溶性であることを特徴とする請求項13に記載の製造方法。
【請求項16】
上記生理活性成分は、ジンセノサイド、コエンチームQ10、及び発毛または育毛促進用成分よりなる群から選ばれるものであることを特徴とする請求項13に記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−520576(P2007−520576A)
【公表日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516956(P2006−516956)
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【国際出願番号】PCT/KR2004/001572
【国際公開番号】WO2005/000258
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(503327691)株式會社アモーレパシフィック (73)
【住所又は居所原語表記】181, Hankang−ro 2−ka, Yongsan−ku, Seoul 140−777 Republic of Korea
【Fターム(参考)】