説明

生産ラインおよび基板検査方法

【課題】電子部品の検査座標を適切に設定することができる生産ラインおよび基板検査方法を提供することを課題とする。
【解決手段】生産ライン9は、基板Bの所定の装着座標に電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmを装着する電子部品実装機1a〜1dと、電子部品実装機1a〜1dの下流側に配置され、実際の装着座標に関する装着情報を参照して検査座標を決定し、検査座標において電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmの装着状態を検査する基板外観検査機93と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に対する電子部品の装着状態を検査する生産ラインおよび基板検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
基板に電子部品を装着する場合、電子部品実装機は、基板上の所定の装着基準を基準として、電子部品の装着座標を決定する。すなわち、電子部品実装機は、装着基準の座標と、当該装着基準と装着座標との相対的な位置関係と、から装着座標を決定する。
【0003】
装着基準としては、ランドマークとはんだマークとが挙げられる。ランドマークは、基板に配線パターンを形成する際に、同時に形成される。このため、ランドマークは、基板の配線パターン(つまりランド部)と同一の座標系に配置されている。ランドマークとしては、グローバルマークと、ローカルマークと、が挙げられる。グローバルマークは、基板の対角位置に2つ配置されている。ローカルマークは、所定の装着座標の対角位置に2つ配置されている。はんだマークは、複数のランド部に印刷された、複数のはんだ部の中から選択される。このため、はんだマークは、はんだ部と同一の座標系に配置されている。
【0004】
一般的な電子部品を基板に装着する場合は、グローバルマークを装着基準として、電子部品の装着座標を決定する。リフロー時にはんだ部と共に流動しやすい電子部品(自重が軽い電子部品)を基板に装着する場合は、はんだマークを装着基準として、電子部品の装着座標を決定する。特に高い装着精度が要求される電子部品を基板に装着する場合は、当該電子部品専用のローカルマークを装着基準として、電子部品の装着座標を決定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−287779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
生産ラインにおける電子部品実装機の下流側には、基板外観検査機が配置されている。基板外観検査機は、基板に対する電子部品の装着状態を検査する。具体的には、まず、基板外観検査機の検査ヘッドが、検査対象となる電子部品の装着座標(つまり検査座標)まで移動する。次に、検査ヘッドの撮像装置が、検査座標を撮像する。それから、制御装置が、撮像データを解析して、電子部品の装着状態を判断する。
【0007】
しかしながら、従来は、電子部品の実際の装着座標に対して、基板外観検査機の検査座標が、必ずしも適切とは言えなかった。例えば、電子部品実装機が、任意の電子部品の装着座標を、はんだマークを装着基準として決定する場合であって、基板外観検査機が、当該電子部品の検査座標を、グローバルマークを検査基準として決定する場合を想定する。この場合、基板に対するはんだの印刷ずれがあると、はんだ部とランド部との位置がずれてしまう。このため、当該ずれ量に起因して、はんだ部(つまりはんだマーク)基準の装着座標に対して、ランド部(つまりグローバルマーク)基準の検査座標を、適切に設定できなくなる。このように、従来は、電子部品の実際の装着座標に対して、基板外観検査機の検査座標が、必ずしも適切とは言えなかった。このため、検査精度が低くなるおそれがあった。
【0008】
特許文献1には、電子部品実装機、基板外観検査機共に、はんだの位置を基準として座標を決定する電子部品実装システムが開示されている。同文献記載の電子部品実装システムは、印刷検査機と電子部品実装機と基板外観検査機とを備えている。印刷検査機は、基板に印刷されたはんだの位置データを取得し、当該位置データを電子部品実装機と基板外観検査機とに送信する。電子部品実装機は、はんだの位置データを基に、電子部品の装着座標を決定する。基板外観検査機は、はんだの位置データを基に、電子部品の検査座標を決定する。
【0009】
同文献記載の電子部品実装システムによると、はんだの位置を基準として装着座標および検査座標を決定することができる。このため、検査座標を適切に設定することができる。しかしながら、同文献記載の電子部品実装システムは、電子部品実装機がランドマークを基準に装着座標を決定する場合を想定していない。したがって、装着基準の選択の自由度が低い。また、同文献記載の電子部品実装システムは、基板外観検査機がランドマークを基準に検査座標を決定する場合を想定していない。したがって、検査基準の選択の自由度が低い。
【0010】
また、仮に、電子部品実装機がランドマークを基準に装着座標を決定する場合、基板外観検査機がはんだの位置を基準に検査座標を決定するため、検査座標を適切に設定することができない。
【0011】
他にも、電子部品実装機における電子部品の装着方法としては、ランドマークとはんだマークとを併用する方法がある。この方法は、ランドマーク基準の装着座標と、はんだマーク基準の装着座標と、の中間点を、正規の装着座標とする方法である。また、基板の装着座標周囲の状態を考慮して、装着座標を調整する場合もある。このような場合も、検査座標を適切に設定することが困難である。
【0012】
本発明の生産ラインおよび基板検査方法は、上記課題に鑑みて完成されたものである。本発明は、電子部品の検査座標を適切に設定することができる生産ラインおよび基板検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
(1)上記課題を解決するため、本発明の生産ラインは、基板の所定の装着座標に電子部品を装着する電子部品実装機と、該電子部品実装機の下流側に配置され、実際の該装着座標に関する装着情報を参照して検査座標を決定し、該検査座標において該電子部品の装着状態を検査する基板外観検査機と、を備えることを特徴とする。
【0014】
上述したように、電子部品の装着座標の装着基準は、ランドマーク(グローバルマーク、ローカルマーク)、はんだマークなど、電子部品の種類、大きさ、要求される装着精度などに応じて様々である。
【0015】
このため、いずれか一つの装着基準を全ての電子部品の検査基準とし当該検査基準を基に全ての電子部品の検査座標を決定する場合、当該装着基準を基に装着座標が決定された電子部品の装着座標に対しては、検査座標を適切に設定することができる。しかしながら、その反面、他の装着基準を基に装着座標が決定された電子部品の装着座標に対しては、検査座標を適切に設定することができない。
【0016】
この点に鑑み、本発明の生産ラインは、単一の装着基準を全ての電子部品の検査基準として共用化しない。本発明の生産ラインは、電子部品ごとに、実際の装着座標に関する装着情報を参照して、検査座標を決定している。このため、電子部品の検査座標を適切に設定することができる。したがって、電子部品の装着状態の検査精度が向上する。
【0017】
(1−1)好ましくは、上記(1)の構成において、前記装着座標は複数設定され、前記電子部品は、該装着座標ごとに複数装着され、前記基板外観検査機は、該電子部品ごとに前記検査座標を決定する構成とする方がよい。本構成によると、複数の電子部品の検査座標を、電子部品ごとに、個別に決定することができる。
【0018】
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記装着情報は、設計上の前記装着座標と、実際の該装着座標と、のずれ量に関する情報を含む構成とする方がよい。
【0019】
例えば、仮に、ランド部に対してはんだ部が正確に(歪みやずれがなく)印刷されていれば、ランドマーク、はんだマークのいずれを装着基準とする場合であっても、任意の電子部品の装着座標は同じになる。
【0020】
ところが、実際には、ランド部に対してはんだ部が正確に印刷されていない場合がある。この場合、設計上の装着座標(ランドマーク基準の装着座標)に対して、実際の装着座標(はんだマーク基準の装着座標)がずれてしまう。本構成によると、当該ずれ量に関する情報を、装着情報に含めることができる。
【0021】
同様に、例えば、仮に、基板に対して、配線パターンと、グローバルマークと、ローカルマークと、が正確に(歪みやずれがなく)形成されていれば、グローバルマーク、ローカルマークのいずれを装着基準とする場合であっても、任意の電子部品の装着座標は同じになる。
【0022】
ところが、実際には、基板に対して、配線パターンと、グローバルマークと、ローカルマークと、が正確に形成されていない場合がある。この場合、設計上の装着座標(グローバルマーク基準の装着座標)に対して、実際の装着座標(ローカルマーク基準の装着座標)がずれてしまう。本構成によると、当該ずれ量に関する情報を、装着情報に含めることができる。
【0023】
本構成によると、設計上の検査座標を、ずれ量で補正することができる。このため、実際の装着座標に対して、補正後の検査座標を適切に設定することができる。
【0024】
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記装着情報は、前記装着座標の基準である装着基準に関する情報を含む構成とする方がよい。本構成によると、電子部品の装着座標の基準である装着基準に応じて、検査座標の基準である検査基準を決定することができる。そして、当該検査基準を基準として検査座標を決定することができる。このため、装着座標に対して検査座標を適切に設定することができる。
【0025】
(3−1)好ましくは、上記(3)の構成において、前記基板は、ランド部を有する配線パターンと、該ランド部に印刷されるはんだ部と、を有し、前記装着基準は、該ランド部と同一の座標系に配置されるランドマークと、該はんだ部と同一の座標系に配置されるはんだマークと、を含む構成とする方がよい。
【0026】
本構成によると、装着基準がランドマークの場合は、検査基準をランドマークにすることができる。また、装着基準がはんだマークの場合は、検査基準をはんだマークにすることができる。
【0027】
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記電子部品実装機および前記基板外観検査機と通信可能なサーバを備え、該電子部品実装機は、該サーバに前記装着情報を送信し、該サーバは、該装着情報を格納し、該基板外観検査機は、該サーバから該装着情報を取得する構成とする方がよい。
【0028】
基板生産時においては、複数の電子部品実装機間や、電子部品実装機と基板外観検査機との間における通信負荷が高い。このため、電子部品実装機から基板外観検査機に装着情報を送信しにくい。また、基板外観検査機側から見ても、検査状況によっては、装着情報を受信しにくい場合もある。
【0029】
この点、本構成によると、装着情報が、サーバを介して、電子部品実装機から基板外観検査機に伝送される。すなわち、装着情報は、一旦、サーバに格納される。基板外観検査機は、サーバから当該装着情報を取得する。本構成によると、装着情報の取得のタイミングを、通信負荷や検査状況などに応じて、自在に設定することができる。
【0030】
(5)上記課題を解決するため、本発明の基板検査方法は、基板に対する電子部品の実際の該装着座標に関する装着情報を取得する取得ステップと、該装着情報を参照して検査座標を決定する決定ステップと、該検査座標において該電子部品の装着状態を検査する検査ステップと、を有することを特徴とする。
【0031】
上述したように、電子部品の装着座標の装着基準は、ランドマーク(グローバルマーク、ローカルマーク)、はんだマークなど、電子部品の種類、大きさ、要求される装着精度などに応じて様々である。
【0032】
このため、いずれか一つの装着基準を全ての電子部品の検査基準とし当該検査基準を基に全ての電子部品の検査座標を決定する場合、当該装着基準を基に装着座標が決定された電子部品の装着座標に対しては、検査座標を適切に設定することができる。しかしながら、その反面、他の装着基準を基に装着座標が決定された電子部品の装着座標に対しては、検査座標を適切に設定することができない。
【0033】
この点に鑑み、本発明の基板検査方法は、単一の装着基準を全ての電子部品の検査基準として共用化しない。本発明の基板検査方法は、電子部品ごとに、実際の装着座標に関する装着情報を参照して、検査座標を決定している。このため、電子部品の検査座標を適切に設定することができる。したがって、電子部品の装着状態の検査精度が向上する。
【0034】
(5−1)好ましくは、上記(5)の構成において、前記装着座標は複数設定され、前記電子部品は、該装着座標ごとに複数装着され、前記決定ステップにおいては、該電子部品ごとに前記検査座標を決定する構成とする方がよい。本構成によると、複数の電子部品の検査座標を、電子部品ごとに、個別に決定することができる。
【0035】
(6)好ましくは、上記(5)の構成において、前記装着情報は、設計上の前記装着座標と、実際の該装着座標と、のずれ量に関する情報を含む構成とする方がよい。
【0036】
例えば、仮に、ランド部に対してはんだ部が正確に(歪みやずれがなく)印刷されていれば、ランドマーク、はんだマークのいずれを装着基準とする場合であっても、任意の電子部品の装着座標は同じになる。
【0037】
ところが、実際には、ランド部に対してはんだ部が正確に印刷されていない場合がある。この場合、設計上の装着座標(ランドマーク基準の装着座標)に対して、実際の装着座標(はんだマーク基準の装着座標)がずれてしまう。本構成によると、当該ずれ量に関する情報を、装着情報に含めることができる。
【0038】
同様に、例えば、仮に、基板に対して、配線パターンと、グローバルマークと、ローカルマークと、が正確に(歪みやずれがなく)形成されていれば、グローバルマーク、ローカルマークのいずれを装着基準とする場合であっても、任意の電子部品の装着座標は同じになる。
【0039】
ところが、実際には、基板に対して、配線パターンと、グローバルマークと、ローカルマークと、が正確に形成されていない場合がある。この場合、設計上の装着座標(グローバルマーク基準の装着座標)に対して、実際の装着座標(ローカルマーク基準の装着座標)がずれてしまう。本構成によると、当該ずれ量に関する情報を、装着情報に含めることができる。
【0040】
本構成によると、設計上の検査座標を、ずれ量で補正することができる。このため、実際の装着座標に対して、補正後の検査座標を適切に設定することができる。
【0041】
(7)好ましくは、上記(5)または(6)の構成において、前記装着情報は、前記装着座標の基準である装着基準に関する情報を含む構成とする方がよい。本構成によると、電子部品の装着座標の基準である装着基準に応じて、検査座標の基準である検査基準を決定することができる。そして、当該検査基準を基準として検査座標を決定することができる。このため、装着座標に対して検査座標を適切に設定することができる。
【0042】
(7−1)好ましくは、上記(7)の構成において、前記基板は、ランド部を有する配線パターンと、該ランド部に印刷されるはんだ部と、を有し、前記装着基準は、該ランド部と同一の座標系に配置されるランドマークと、該はんだ部と同一の座標系に配置されるはんだマークと、を含む構成とする方がよい。
【0043】
本構成によると、装着基準がランドマークの場合は、検査基準をランドマークにすることができる。また、装着基準がはんだマークの場合は、検査基準をはんだマークにすることができる。
【0044】
(8)好ましくは、上記(5)ないし(7)のいずれかの構成において、前記取得ステップにおいては、電子部品実装機から送信された前記装着情報を格納するサーバから、該装着情報を取得する構成とする方がよい。
【0045】
基板生産時においては、複数の電子部品実装機間や、電子部品実装機と基板外観検査機との間における通信負荷が高い。このため、電子部品実装機から基板外観検査機に装着情報を送信しにくい。また、基板外観検査機側から見ても、検査状況によっては、装着情報を受信しにくい場合もある。
【0046】
この点、本構成によると、装着情報が、サーバを介して、電子部品実装機から基板外観検査機に伝送される。すなわち、装着情報は、一旦、サーバに格納される。基板外観検査機は、サーバから当該装着情報を取得する。本構成によると、装着情報の取得のタイミングを、通信負荷や検査状況などに応じて、自在に設定することができる。
【発明の効果】
【0047】
本発明によると、電子部品の検査座標を適切に設定することができる生産ラインおよび基板検査方法を提供するができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】第一実施形態の生産ラインの模式図である。
【図2】同生産ラインのブロック図である。
【図3】同生産ラインの電子部品実装機の斜視図である。
【図4】同電子部品実装機のモジュールの搬送装置およびクランプ装置付近の斜視図である。
【図5】図1の矢印Vの位置の基板の上面図である。
【図6】図1の矢印VIの位置の基板の上面図である。
【図7】図1の矢印VIIの位置の基板の上面図である。
【図8】図7の枠VIII内の拡大図である。
【図9】図7の枠IX内の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、本発明の生産ラインおよび基板検査方法の実施の形態について説明する。
【0050】
<第一実施形態>
[生産ライン]
まず、本実施形態の生産ラインの構成について説明する。図1に、本実施形態の生産ラインの模式図を示す。図1に示すように、本実施形態の生産ライン9は、サーバ90と、スクリーン印刷機91と、印刷検査機92と、4台の電子部品実装機1a〜1dと、基板外観検査機93と、リフロー炉94と、を備えている。スクリーン印刷機91と、印刷検査機92と、4台の電子部品実装機1a〜1dと、基板外観検査機93と、リフロー炉94と、は左右方向(基板搬送方向)に並んでいる。
【0051】
スクリーン印刷機91は、基板の配線パターンのランド部にはんだ部を印刷する。印刷検査機92は、はんだ部の印刷状態を検査する。4台の電子部品実装機1a〜1dは、各電子部品実装機1a〜1dの割り当てに従って、段階的に基板に電子部品を装着する。基板外観検査機93は、電子部品の装着状態を検査する。リフロー炉は、所定の温度パターンで基板を加熱、冷却し、はんだ部を溶融、固化させる。すなわち、はんだ部により、配線パターンのランド部に電子部品を固定する。
【0052】
[サーバ90]
図2に、本実施形態の生産ラインのブロック図を示す。図2に示すように、サーバ90と各装置(スクリーン印刷機91、印刷検査機92、4台の電子部品実装機1a〜1d、基板外観検査機93、リフロー炉94)とは、通信線(LAN(Local Area Network))を介して、双方向に通信可能である。
【0053】
サーバ90は、制御装置900を備えている。制御装置900は、入出力インターフェイス900aと、記憶部900bと、演算部900cと、を備えている。後述するように、記憶部900bには、4台の電子部品実装機1a〜1dにおける電子部品ごとの装着情報が格納される。
【0054】
[電子部品実装機1a〜1d]
4台の電子部品実装機1a〜1dの構成は同様である。以下、4台の電子部品実装機1a〜1dを代表して、電子部品実装機1aの構成について説明する。図3に、本実施形態の生産ラインの電子部品実装機の斜視図を示す。なお、モジュール3のハウジングを透過して示す。図2、図3に示すように、電子部品実装機1aは、ベース2と、モジュール3と、部品供給装置4と、画像処理装置5と、制御装置7と、を備えている。
【0055】
モジュール3は、ベース2の上面に、交換可能に配置されている。モジュール3は、搬送装置30と、XYロボット31と、装着ヘッド32と、撮像装置33と、基部34と、クランプ装置35と、デバイスパレット36と、を備えている。X方向は左右方向に、Y方向は前後方向に、各々対応している。
【0056】
デバイスパレット36は、モジュール3のハウジングの前面開口に取り付けられている。基部34は、モジュール3の底壁である。基部34の上面には、一対のY軸ガイドレール340が配置されている。一対のY軸ガイドレール340は、前後方向に延在している。
【0057】
図4に、本実施形態の生産ラインの電子部品実装機のモジュールの搬送装置およびクランプ装置付近の斜視図を示す。なお、基板Bを透過して示す。図2〜図4に示すように、搬送装置30は、固定壁部300と、可動壁部301と、一対のコンベアベルト302と、搬送モータ303と、を備えている。固定壁部300は、左右方向に延在している。固定壁部300は、一対のY軸ガイドレール340の前端を封止している。可動壁部301は、左右方向に延在している。可動壁部301は、固定壁部300の後方に配置されている。可動壁部301は、一対のY軸ガイドレール340に対して、前後方向に摺動可能である。一対のコンベアベルト302は、固定壁部300の後面と、可動壁部301の前面と、に対向して配置されている。一対のコンベアベルト302は、左右方向に延在している。一対のコンベアベルト302には、基板Bが架設されている。搬送モータ303は、一対のコンベアベルト302を回転駆動している。可動壁部301を前後方向に移動させることにより、一対のコンベアベルト302間の幅、つまり基板Bの搬送幅を拡縮することができる。
【0058】
クランプ装置35は、バックアップテーブル350と、多数のバックアップピン351と、一対のクランプ片352と、昇降モータ353と、を備えている。バックアップテーブル350は、固定壁部300と可動壁部301との間に配置されている。昇降モータ353は、バックアップテーブル350を上下方向に往復動可能である。多数のバックアップピン351は、バックアップテーブル350の上面に配置されている。基板Bに電子部品を装着する際、多数のバックアップピン351は、基板Bの下面を支持している。一対のクランプ片352は、固定壁部300および可動壁部301の上縁に配置されている。基板Bに電子部品を装着する際、一対のクランプ片352は、基板Bの上面の前後両縁を押圧している。すなわち、電子部品装着時において、基板Bは、上方から一対のクランプ片352により、下方から多数のバックアップピン351により、挟持、固定される。当該固定により、基板Bの位置が決定される。
【0059】
図2、図3に示すように、XYロボット31は、一対のX軸ガイドレール310と、X軸スライド311と、一対のY軸ガイドレール312と、Y軸スライド313と、X軸モータ314と、Y軸モータ315と、を備えている。一対のY軸ガイドレール312は、モジュール3のハウジングの上壁下面に配置されている。一対のY軸ガイドレール312は、前後方向に延在している。Y軸スライド313は、一対のY軸ガイドレール312に対して、前後方向に摺動可能である。一対のX軸ガイドレール310は、Y軸スライド313の前面に配置されている。一対のX軸ガイドレール310は、左右方向に延在している。X軸スライド311は、一対のX軸ガイドレール310に対して、左右方向に摺動可能である。X軸モータ314はX軸スライド311を、Y軸モータ315はY軸スライド313を、各々駆動可能である。X軸モータ314およびY軸モータ315の駆動力により、X軸スライド311は、前後左右方向に移動することができる。
【0060】
装着ヘッド32は、X軸スライド311に交換可能に取り付けられている。装着ヘッド32は、吸着ノズル320と、Z軸モータ321と、θ軸モータ322と、を備えている。吸着ノズル320は、装着ヘッド32に交換可能に取り付けられている。吸着ノズル320は、装着ヘッド32に対して、Z軸モータ321により上下方向に、θ軸モータ322により水平面内における回転方向に、移動可能である。吸着ノズル320には、正圧、負圧が切り替え可能に供給される。負圧により、吸着ノズル320は電子部品を固定する。正圧により、吸着ノズル320は電子部品を解放する。
【0061】
撮像装置33は、X軸スライド311に取り付けられている。撮像装置33は、いわゆるCCD(Charge−Coupled Device)エリアセンサである。撮像装置33は、多数の受光素子が二次元的に配置された撮像面を有している。撮像装置33は、真上方向から被写体を撮像する。このように、装着ヘッド32および撮像装置33は、共にX軸スライド311に取り付けられている。このため、装着ヘッド32および撮像装置33は、前後左右方向に移動可能である。
【0062】
部品供給装置4は、デバイスパレット36に交換可能に取り付けられている。部品供給装置4は、複数のテープフィーダ40を備えている。複数のテープフィーダ40は、左右方向に並んでいる。テープフィーダ40は、テープを備えている。テープには、長手方向に沿って、多数の電子部品が配置されている。電子部品は、吸着ノズル320により、テープから取り出される。
【0063】
図2に示すように、制御装置7は、サーバ90に電気的に接続されている。制御装置7は、入出力インターフェイス70と、記憶部71と、演算部72と、を備えている。入出力インターフェイス70は、駆動回路(図略)を介して、搬送モータ303、X軸モータ314、Y軸モータ315、昇降モータ353、Z軸モータ321、θ軸モータ322、撮像装置33に電気的に接続されている。制御装置7は、これらの機器を制御している。また、入出力インターフェイス70は、画像処理装置5に電気的に接続されている。画像処理装置5には、撮像装置33から撮像データが伝送される。
【0064】
[基板外観検査機93、印刷検査機92]
基板外観検査機93の構成は、上記電子部品実装機1aの構成と、ほぼ同様である。ただし、基板外観検査機93には、図3に示す部品供給装置4が配置されていない。また、図3に示す装着ヘッド32の代わりに、図2に示す検査ヘッド933が配置されている。また、検査ヘッド933に、図3に示す撮像装置33同様の撮像装置933aが配置されている。
【0065】
図2に示すように、基板外観検査機93は、搬送装置930と、XYロボット931と、クランプ装置932と、検査ヘッド933と、画像処理装置934と、制御装置935と、を備えている。搬送装置930は、基板Bを搬送するための、搬送モータ930aを備えている。XYロボット931は、検査ヘッド933を前後左右方向に移動させるための、X軸モータ931a、931bを備えている。クランプ装置932は、検査時に基板Bを位置決めするための、昇降モータ932aを備えている。検査ヘッド933は、電子部品を撮像するための、撮像装置933aを備えている。
【0066】
印刷検査機92の構成は、基板外観検査機93の構成と、同様である。
【0067】
[基板生産方法]
次に、本実施形態の生産ラインを用いた基板の生産方法について説明する。図5に、図1の矢印Vの位置の基板の上面図を示す。図6に、図1の矢印VIの位置の基板の上面図を示す。図7に、図1の矢印VIIの位置の基板の上面図を示す。なお、図6、図7においては、はんだ部Hにハッチングを施す。
【0068】
(スクリーン印刷機91上流側)
図5に示すように、スクリーン印刷機91の上流側においては、既に、基板Bに、配線パターンPと、2つのグローバルマークM1、M2と、合計12個のローカルマークL1、L2と、が形成されている。配線パターンPと、2つのグローバルマークM1、M2と、合計12個のローカルマークL1、L2と、は同時に形成される。配線パターンPと、2つのグローバルマークM1、M2と、合計12個のローカルマークL1、L2と、は同一の座標系に配置されている。配線パターンPは、ランド部Paを備えている。2つのグローバルマークM1、M2は、基板Bの対角位置(左前隅、右後隅)に配置されている。12個のローカルマークL1、L2は、2個ずつ、所定の6個の装着座標の対角位置(右前隅、左後隅)に配置されている。
【0069】
(スクリーン印刷機91、印刷検査機92)
図1に示すスクリーン印刷機91は、基板Bのランド部Paに、はんだを印刷する。すなわち、図6に示すように、ランド部Paにはんだ部Hを形成する。サーバ90は、複数のはんだ部Hのうち、左前隅の4個のはんだ部Hと、右後隅の4個のはんだ部Hと、をはんだマークm1、m2として選択する。図1に示す印刷検査機92は、ランド部Paに対するはんだ部Hの印刷状態を検査する。
【0070】
(電子部品実装機1a〜1d)
電子部品実装機1a〜1dは、段階的に、基板Bに電子部品を装着する。図7に示すように、電子部品実装機1aは、基板Bに、電子部品paM、paLを装着する。電子部品paMの装着座標は、グローバルマークM1、M2を装着基準として、決定される。電子部品paLの装着座標は、ローカルマークL1、L2を装着基準として、決定される。
【0071】
具体的には、まず、図2、図3に示すように、制御装置7が搬送モータ303を駆動し、一対のコンベアベルト302を回転させる。そして、基板Bを電子部品実装機1aに搬入する。続いて、制御装置7が昇降モータ353を駆動し、図4に示すバックアップテーブル350を上昇させる。そして、多数のバックアップピン351により、一対のコンベアベルト302から、基板Bを持ち上げる。それから、多数のバックアップピン351と、一対のクランプ片352と、の間に、基板Bを挟持、固定する。つまり、基板Bの位置決めを行う。
【0072】
次に、制御装置7がX軸モータ314、Y軸モータ315を駆動する。そして、撮像装置33を、図6に示す基板BのグローバルマークM1の真上に配置する。続いて、制御装置7は、撮像装置33により、グローバルマークM1を撮像する。それから、制御装置7は、同様の手順により、グローバルマークM2を撮像する。グローバルマークM1、M2の画像データは、図2に示すように、撮像装置33から画像処理装置5に伝送される。画像処理装置5は、これらの画像データに、所定の画像処理を施す。画像処理装置5は、制御装置7に、グローバルマークM1、M2の位置(水平方向座標)に関するデータを送信する。制御装置7は、当該データを記憶部71に格納する。
【0073】
続いて、制御装置7がX軸モータ314、Y軸モータ315を駆動する。そして、撮像装置33を、図6に示す基板BのローカルマークL1の真上に配置する。続いて、制御装置7は、撮像装置33により、ローカルマークL1を撮像する。それから、制御装置7は、同様の手順により、ローカルマークL2を撮像する。ローカルマークL1、L2の画像データは、図2に示すように、撮像装置33から画像処理装置5に伝送される。画像処理装置5は、これらの画像データに、所定の画像処理を施す。画像処理装置5は、制御装置7に、ローカルマークL1、L2の位置(水平方向座標)に関するデータを送信する。制御装置7は、当該データを記憶部71に格納する。
【0074】
ここで、仮に、基板Bに対して、配線パターンPと、2つのグローバルマークM1、M2と、合計12個のローカルマークL1、L2と、が正確に(歪みやずれがなく)形成されていれば、グローバルマークM1、M2、ローカルマークL1、L2のいずれを装着基準とする場合であっても、装着基準によらず、任意の電子部品paM、paLの装着座標は同じになる。
【0075】
ところが、実際には、基板Bに対して、配線パターンPと、2つのグローバルマークM1、M2と、合計12個のローカルマークL1、L2と、が正確に形成されていない場合がある。
【0076】
この場合、設計上の装着座標(グローバルマークM1、M2基準の装着座標)に対して、実際の装着座標(ローカルマークL1、L2基準の装着座標)がずれてしまう。
【0077】
図8に、図7の枠VIII内の拡大図を示す。図8に示すように、実際のローカルマークL1、L2は、設計上のローカルマークL1、L2(図8に点線で示す。)に対して、左右方向にΔX1、前後方向にΔY1だけずれている。このため、ローカルマークL1、L2を装着基準として決定された電子部品paL、pbLの装着座標(実際の装着座標)は、グローバルマークM1、M2を装着基準として決定された電子部品paL、pbLの装着座標(設計上の装着座標)に対して、ずれ量(ΔX1、ΔY1)だけずれることになる。
【0078】
そこで、図2に示す制御装置7の演算部72が、記憶部71のグローバルマークM1、M2、ローカルマークL1、L2の位置に関するデータから、当該ずれ量(ΔX1、ΔY1)を算出する。当該ずれ量(ΔX1、ΔY1)は、電子部品実装機1aからサーバ90に伝送される。ずれ量(ΔX1、ΔY1)は、サーバ90の記憶部900bに格納される。
【0079】
その後、図2、図3に示すように、制御装置7がX軸モータ314、Y軸モータ315、Z軸モータ321、θ軸モータ322を適宜駆動し、テープフィーダ40から基板Bまで、電子部品paM、paLを搬送する。そして、基板Bの所定の装着座標に、電子部品paM、paLを装着する。
【0080】
なお、電子部品paMの装着座標は、グローバルマークM1、M2を装着基準として、決定される。電子部品paLの装着座標は、ローカルマークL1、L2を装着基準として、決定される。
【0081】
最後に、図2、図3に示すように、制御装置7が昇降モータ353を駆動し、図4に示すバックアップテーブル350を下降させる。そして、多数のバックアップピン351から一対のコンベアベルト302に、基板Bを引き渡す。続いて、制御装置7が搬送モータ303を駆動し、一対のコンベアベルト302を回転させる。そして、基板Bを下流側の電子部品実装機1bに払い出す。
【0082】
電子部品実装機1bは、基板Bに、電子部品pbM、pbLを装着する。電子部品pbMの装着座標は、グローバルマークM1、M2を装着基準として、決定される。電子部品pbLの装着座標は、ローカルマークL1、L2を装着基準として、決定される。電子部品実装機1bの動きは、電子部品実装機1aと同様である。
【0083】
図2に示す制御装置7の演算部72は、記憶部71のグローバルマークM1、M2、ローカルマークL1、L2の位置に関するデータから、ずれ量(ΔX1、ΔY1)を算出する。ずれ量(ΔX1、ΔY1)は、電子部品実装機1bからサーバ90に伝送される。ずれ量(ΔX1、ΔY1)は、サーバ90の記憶部900bに格納される。
【0084】
電子部品実装機1cは、基板Bに、電子部品pcmを装着する。電子部品pcmの装着座標は、はんだマークm1、m2を装着基準として、決定される。
【0085】
具体的には、まず、電子部品実装機1aと同様に基板Bの位置決めを行う。次に、制御装置7がX軸モータ314、Y軸モータ315を駆動する。そして、撮像装置33を、図6に示す基板Bのはんだマークm1の真上に配置する。続いて、制御装置7は、撮像装置33により、はんだマークm1を撮像する。それから、制御装置7は、同様の手順により、はんだマークm2を撮像する。はんだマークm1、m2の画像データは、図2に示すように、撮像装置33から画像処理装置5に伝送される。画像処理装置5は、これらの画像データに、所定の画像処理を施す。画像処理装置5は、制御装置7に、はんだマークm1、m2の位置(水平方向座標)に関するデータを送信する。制御装置7は、当該データを記憶部71に格納する。
【0086】
ここで、仮に、ランド部Paに対してはんだ部Hが正確に印刷されていれば、グローバルマークM1、M2、はんだマークm1、m2のいずれを装着基準とする場合であっても、任意の電子部品pcmの装着座標は同じになる。
【0087】
ところが、実際には、ランド部Paに対してはんだ部Hが正確に印刷されていない場合がある。この場合、設計上の装着座標(グローバルマークM1、M2基準の装着座標)に対して、実際の装着座標(はんだマークm1、m2基準の装着座標)がずれてしまう。
【0088】
図9に、図7の枠IX内の拡大図を示す。図9に示すように、はんだ部Hの中心Haは、ランド部Paの中心Paaに対して、左右方向にΔX2、前後方向にΔY2だけずれている。このため、はんだ部Hつまりはんだマークm1、m2を装着基準として決定された電子部品pcmの装着座標(実際の装着座標)は、ランド部PaつまりグローバルマークM1、M2を装着基準として決定された電子部品pcmの装着座標(設計上の装着座標)に対して、ずれ量(ΔX2、ΔY2)だけずれることになる。
【0089】
そこで、図2に示す制御装置7の演算部72が、記憶部71のはんだマークm1、m2の位置に関するデータから、当該ずれ量(ΔX2、ΔY2)を算出する。当該ずれ量(ΔX2、ΔY2)は、電子部品実装機1cからサーバ90に伝送される。ずれ量(ΔX2、ΔY2)は、サーバ90の記憶部900bに格納される。
【0090】
その後、図2、図3に示すように、制御装置7がX軸モータ314、Y軸モータ315、Z軸モータ321、θ軸モータ322を適宜駆動し、テープフィーダ40から基板Bまで、電子部品pcmを搬送する。そして、基板Bの所定の装着座標に、電子部品pcmを装着する。なお、電子部品pcmの装着座標は、はんだマークm1、m2を装着基準として、決定される。
【0091】
最後に、図2、図3に示すように、制御装置7が昇降モータ353を駆動し、図4に示すバックアップテーブル350を下降させる。そして、多数のバックアップピン351から一対のコンベアベルト302に、基板Bを引き渡す。続いて、制御装置7が搬送モータ303を駆動し、一対のコンベアベルト302を回転させる。そして、基板Bを下流側の電子部品実装機1dに払い出す。
【0092】
電子部品実装機1dは、基板Bに、電子部品pdmを装着する。電子部品pdmの装着座標は、はんだマークm1、m2を装着基準として、決定される。電子部品実装機1dの動きは、電子部品実装機1cと同様である。
【0093】
図2に示す制御装置7の演算部72は、記憶部71のはんだマークm1、m2の位置に関するデータから、ずれ量(ΔX2、ΔY2)を算出する。ずれ量(ΔX2、ΔY2)は、電子部品実装機1dからサーバ90に伝送される。ずれ量(ΔX2、ΔY2)は、サーバ90の記憶部900bに格納される。
【0094】
(基板外観検査機93)
図1に示すように、基板外観検査機93は、基板Bに対する、電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmの装着状態を検査する。すなわち、基板外観検査機93は、本実施形態の基板検査方法を実行する。基板検査方法は、取得ステップと、決定ステップと、検査ステップと、を有している。
【0095】
取得ステップにおいては、図2に示す基板外観検査機93の制御装置935が、通信負荷が低い時間帯を見計らって、サーバ90の記憶部900bから、ずれ量(ΔX1、Y1)、(ΔX2、ΔY2)に関するデータを取得する。
【0096】
決定ステップにおいては、制御装置935が、各電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmの検査座標を決定する。図7に示すグローバルマークM1、M2を装着基準として装着された電子部品paM、pbMの場合、制御装置935は、まず、検査基準をグローバルマークM1、M2に決定する。そして、検査基準を基に、電子部品paM、pbMの検査座標を決定する。
【0097】
また、図7に示すローカルマークL1、L2を装着基準として装着された電子部品paL、pbLの場合、制御装置935は、まず、検査基準をグローバルマークM1、M2に決定する。そして、検査基準を基に、電子部品paM、pbMの検査座標を決定する。この際、制御装置935は、サーバ90から取得した、ずれ量(ΔX1、Y1)を加味して、電子部品paM、pbMの検査座標を決定する。
【0098】
また、図7に示すはんだマークm1、m2を装着基準として装着された電子部品pcm、pdmの場合、制御装置935は、まず、検査基準をグローバルマークM1、M2に決定する。そして、検査基準を基に、電子部品pcm、pdmの検査座標を決定する。この際、制御装置935は、サーバ90から取得した、ずれ量(ΔX2、Y2)を加味して、電子部品pcm、pdmの検査座標を決定する。
【0099】
このように、本ステップにおいては、検査基準をグローバルマークM1、M2に決定する。そして、電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmの装着基準に応じて、検査座標を決定する際、適宜、ずれ量(ΔX1、Y1)、(ΔX2、ΔY2)を加味している。
【0100】
検査ステップにおいては、各検査座標において、各電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmの装着状態を検査する。具体的には、図2に示すように、制御装置935が搬送モータ930aを駆動し、基板Bを基板外観検査機93に搬入する。続いて、制御装置935が昇降モータ932aを駆動し、基板Bの位置決めを行う。
【0101】
それから、制御装置935がX軸モータ931a、Y軸モータ931bを駆動する。そして、撮像装置933aを、決定ステップにおいて決定された、任意の検査座標の真上に配置する。続いて、制御装置935は、撮像装置933aにより、当該検査座標の電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmを撮像する。電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmの画像データは、図2に示すように、撮像装置933aから画像処理装置934に伝送される。画像処理装置934は、これらの画像データに、所定の画像処理を施す。画像処理装置934は、制御装置935に、画像処理された画像データを送信する。制御装置935は、当該画像データを基に、電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmの装着状態を検査する。
【0102】
(リフロー炉94)
図1に示すように、リフロー炉は、図7に示す、全ての電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmの装着が完了した基板Bを、所定の温度パターンで加熱、冷却する。そして、はんだ部Hを溶融、固化させる。はんだマークm1、m2を装着基準として装着された電子部品pcm、pdmは、はんだ部Hと共に流動し、装着座標が適正化される。ランドマーク(グローバルマークM1、M2、ローカルマークL1、L2)を装着基準として装着された電子部品paM、paL、pbM、pbLは、はんだ部Hと共に流動しない。このため、装着座標は、適正な状態で維持される。
【0103】
[作用効果]
次に、本実施形態の生産ライン9および基板検査方法の作用効果について説明する。本実施形態の生産ライン9および基板検査方法は、図7に示すように、単一の装着基準(グローバルマークM1、M2、ローカルマークL1、L2、はんだマークm1、m2)を全ての電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmの検査基準として共用化しない。本実施形態の生産ライン9および基板検査方法は、図8、図9に示すように、電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmごとに、実際の装着座標に関する装着情報(ずれ量(ΔX1、Y1)、(ΔX2、ΔY2))を参照して、検査座標を決定している。このため、電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmの検査座標を適切に設定することができる。したがって、電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmの装着状態の検査精度が向上する。
【0104】
また、本実施形態の生産ライン9および基板検査方法によると、複数の電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmの検査座標を、電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmごとに、個別に決定することができる。
【0105】
また、本実施形態の生産ライン9および基板検査方法によると、電子部品実装機1a、1bが、設計上の装着座標(グローバルマークM1、M2基準の装着座標)と、実際の装着座標(ローカルマークL1、L2基準の装着座標)と、のずれ量(ΔX1、ΔY1)を算出し、サーバ90に送信する。同様に、電子部品実装機1c、1dが、設計上の装着座標(グローバルマークM1、M2基準の装着座標)と、実際の装着座標(はんだマークm1、m2基準の装着座標)と、のずれ量(ΔX2、ΔY2)を算出し、サーバ90に送信する。
【0106】
このため、基板外観検査機93が、サーバ90から、ずれ量(ΔX1、Y1)、(ΔX2、ΔY2)を読み出すことにより、設計上の検査座標(グローバルマークM1、M2基準の検査座標)を、ずれ量(ΔX1、Y1)、(ΔX2、ΔY2)で補正することができる。したがって、実際の装着座標に対して、補正後の検査座標を適切に設定することができる。
【0107】
また、本実施形態の生産ライン9および基板検査方法によると、図1に示すように、装着情報(ずれ量(ΔX1、Y1)、(ΔX2、ΔY2))が、サーバ90を介して、電子部品実装機1a〜1dから基板外観検査機93に伝送される。すなわち、装着情報(ずれ量(ΔX1、Y1)、(ΔX2、ΔY2))は、一旦、サーバ90に格納される。基板外観検査機93は、サーバ90から装着情報(ずれ量(ΔX1、Y1)、(ΔX2、ΔY2))を取得する。このため、装着情報(ずれ量(ΔX1、Y1)、(ΔX2、ΔY2))の取得のタイミングを、通信負荷や検査状況などに応じて、自在に設定することができる。
【0108】
<第二実施形態>
本実施形態の生産ラインおよび基板検査方法と、第一実施形態の生産ラインおよび基板検査方法との相違点は、サーバに、装着情報として、ずれ量の代わりに装着基準が格納される点である。ここでは、相違点についてのみ説明する。なお、説明においては、第一実施形態に関する図1〜図9を援用する。
【0109】
図1に示す電子部品実装機1a、1bは、図8に示すずれ量(ΔX1、Y1)ではなく、図7に示す「電子部品paM、pbMの装着座標の装着基準がグローバルマークM1、M2であること」、「電子部品paL、pbLの装着座標の装着基準がローカルマークL1、L2であること」を装着情報として、サーバ90に送信する。
【0110】
同様に、図1に示す電子部品実装機1c、1dは、図9に示すずれ量(ΔX2、Y2)ではなく、図7に示す「電子部品pcm、pdmの装着座標の装着基準がはんだマークm1、m2であること」を装着情報として、サーバ90に送信する。
【0111】
基板外観検査機93は、当該装着情報をサーバ90から取得する。基板外観検査機93は、電子部品paM、pbMの検査を行う場合は、検査基準をグローバルマークM1、M2として、検査座標を決定する。また、電子部品paL、pbLの検査を行う場合は、検査基準をローカルマークL1、L2として、検査座標を決定する。また、電子部品pcm、pdmの検査を行う場合は、検査基準をはんだマークm1、m2として、検査座標を決定する。
【0112】
本実施形態の生産ラインおよび基板検査方法と、第一実施形態の生産ラインおよび基板検査方法とは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。また、本実施形態の生産ラインおよび基板検査方法によると、電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmの装着座標の基準である装着基準(グローバルマークM1、M2、ローカルマークL1、L2、はんだマークm1、m2)に応じて、検査座標の基準である検査基準(グローバルマークM1、M2、ローカルマークL1、L2、はんだマークm1、m2)を決定することができる。そして、当該検査基準(グローバルマークM1、M2、ローカルマークL1、L2、はんだマークm1、m2)を基準として検査座標を決定することができる。このため、装着座標に対して検査座標を適切に設定することができる。
【0113】
<その他>
以上、本発明の生産ラインおよび基板検査方法の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
【0114】
例えば、図6に示すグローバルマークM1、M2、ローカルマークL1、L2、はんだマークm1、m2の位置、配置数、形状は特に限定しない。グローバルマークM1、M2、ローカルマークL1、L2は、ランド部Paと同一の座標系にあればよい。はんだマークm1、m2は、はんだ部Hと同一の座標系にあればよい。
【0115】
上記実施形態においては、図1に示すサーバ90を介して、装着情報(ずれ量(ΔX1、Y1)、(ΔX2、Y2)、装着基準(グローバルマークM1、M2、ローカルマークL1、L2、はんだマークm1、m2))を、電子部品実装機1a〜1dから基板外観検査機93に送信した。しかしながら、装着情報を、電子部品実装機1a〜1dから基板外観検査機93に直接送信してもよい。また、印刷検査機92が、装着情報を収集してもよい。そして、印刷検査機92が、当該装着情報を、サーバ90や電子部品実装機1a〜1dや基板外観検査機93に送信してもよい。
【0116】
また、上記実施形態においては、図7、図8に示すように、ローカルマークL1、L2を電子部品paL、pbLの装着基準とした。しかしながら、パレットに装着された複数の個片基板の装着基準としてもよい。
【0117】
また、図3に示す単一の電子部品実装機1a〜1dにおいて、複数の装着基準(グローバルマークM1、M2、ローカルマークL1、L2、はんだマークm1、m2))を、電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdmに応じて、適宜切り替えて適用してもよい。
【0118】
また、図3に示す単一の電子部品実装機1a〜1dにおいて、単一の装着基準(グローバルマークM1、M2、ローカルマークL1、L2、はんだマークm1、m2))を適用してもよい。この場合、電子部品paM、paL、pbM、pbL、pcm、pdm単位ではなく、電子部品実装機1a〜1d単位で、装着基準に関する装着情報を作製すればよい。
【符号の説明】
【0119】
1a〜1d:電子部品実装機、2:ベース、3:モジュール、4:部品供給装置、5:画像処理装置、7:制御装置、9:生産ライン。
30:搬送装置、31:XYロボット、32:装着ヘッド、33:撮像装置、34:基部、35:クランプ装置、36:デバイスパレット、40:テープフィーダ、70:入出力インターフェイス、71:記憶部、72:演算部、90:サーバ、91:スクリーン印刷機、92:印刷検査機、93:基板外観検査機、94:リフロー炉。
300:固定壁部、301:可動壁部、302:コンベアベルト、303:搬送モータ、310:X軸ガイドレール、311:X軸スライド、312:Y軸ガイドレール、313:Y軸スライド、314:X軸モータ、315:Y軸モータ、320:吸着ノズル、321:Z軸モータ、322:θ軸モータ、340:Y軸ガイドレール、350:バックアップテーブル、351:バックアップピン、352:クランプ片、353:昇降モータ、900:制御装置、900a:入出力インターフェイス、900b:記憶部、900c:演算部、930:搬送装置、930a:搬送モータ、931:XYロボット、931a:X軸モータ、931b:Y軸モータ、932:クランプ装置、932a:昇降モータ、933:検査ヘッド、933a:撮像装置、934:画像処理装置、935:制御装置。
B:基板、H:はんだ部、Ha:中心、Paa:中心、L1:ローカルマーク、L2:ローカルマーク、M1:グローバルマーク、M2:グローバルマーク、P:配線パターン、Pa:ランド部、m1:はんだマーク、m2:はんだマーク、paL:電子部品、paM:電子部品、pbL:電子部品、pbM:電子部品、pcm:電子部品、pdm:電子部品。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の所定の装着座標に電子部品を装着する電子部品実装機と、
該電子部品実装機の下流側に配置され、実際の該装着座標に関する装着情報を参照して検査座標を決定し、該検査座標において該電子部品の装着状態を検査する基板外観検査機と、
を備える生産ライン。
【請求項2】
前記装着情報は、設計上の前記装着座標と、実際の該装着座標と、のずれ量に関する情報を含む請求項1に記載の生産ライン。
【請求項3】
前記装着情報は、前記装着座標の基準である装着基準に関する情報を含む請求項1または請求項2に記載の生産ライン。
【請求項4】
前記電子部品実装機および前記基板外観検査機と通信可能なサーバを備え、
該電子部品実装機は、該サーバに前記装着情報を送信し、
該サーバは、該装着情報を格納し、
該基板外観検査機は、該サーバから該装着情報を取得する請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の生産ライン。
【請求項5】
基板に対する電子部品の実際の該装着座標に関する装着情報を取得する取得ステップと、
該装着情報を参照して検査座標を決定する決定ステップと、
該検査座標において該電子部品の装着状態を検査する検査ステップと、
を有する基板検査方法。
【請求項6】
前記装着情報は、設計上の前記装着座標と、実際の該装着座標と、のずれ量に関する情報を含む請求項5に記載の基板検査方法。
【請求項7】
前記装着情報は、前記装着座標の基準である装着基準に関する情報を含む請求項5または請求項6に記載の基板検査方法。
【請求項8】
前記取得ステップにおいては、電子部品実装機から送信された前記装着情報を格納するサーバから、該装着情報を取得する請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の基板検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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