生産処理システム、生産処理の制御装置、生産処理の制御方法、及び、生産処理の制御プログラム
【課題】設備を複数の処理装置で共用して、エネルギーを削減することが可能な生産処理システム、生産処理の制御装置、生産処理の制御方法、及び、生産処理の制御プログラムを提供する。
【解決手段】生産処理システムは、生産管理用ホストコンピュータ1と、群コントローラ2と、共用コントローラ3と、複数の処理装置41を含む処理装置群4と、各処理装置41に共用される1または複数の設備51を含む共用設備群5と、搬送システム6とを備えている。処理装置41からの使用情報のみに基づいて処理装置41及び設備51を制御するのではなく、予め取得した使用計画を利用する。そのため、効率よく共用設備群5内の設備51を共用でき、結果として、消費エネルギーを低減できる。
【解決手段】生産処理システムは、生産管理用ホストコンピュータ1と、群コントローラ2と、共用コントローラ3と、複数の処理装置41を含む処理装置群4と、各処理装置41に共用される1または複数の設備51を含む共用設備群5と、搬送システム6とを備えている。処理装置41からの使用情報のみに基づいて処理装置41及び設備51を制御するのではなく、予め取得した使用計画を利用する。そのため、効率よく共用設備群5内の設備51を共用でき、結果として、消費エネルギーを低減できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非処理体を処理する複数の処理装置で設備を共用する生産処理システム、生産処理の制御装置、生産処理の制御方法、及び、生産処理の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ジョブショップ型の生産システムを有する製造工場(例えば、半導体デバイス製造工場や有機ELデバイス製造工場)では、生産実行制御装置(MES: Manufacturing Execution System)により生産の実行が制御されている。このような製造工場では、被処理体を処理する複数の処理装置と、各処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、搬送装置の動作を制御する搬送制御装置と、被処理体が処理されるべき処理装置を決定し、被処理体の搬送先を搬送制御装置へ指示すると共に、被処理体に対する処理内容を処理装置に指示する生産実行制御装置とを備える生産処理システムが実用化されている。
【0003】
特許文献1には、被処理体を処理する複数の処理装置と通信する手順と、任意の処理装置間で被処理体を搬送する搬送装置と通信する手順と、被処理体に対する処理を処理装置に指示する生産指示装置と通信する手順とを有するソフトウェアが開示されている。
【0004】
非特許文献1には、工場の生産管理システム(MES)と、MESからの各種指示を受け、搬送装置(OHT: Overhead Hoist Transport)を制御する搬送制御装置(MCS: Material Control System)とが、工場レイアウト等の情報を共有することで、搬送の効率化を図ることができる旨が開示されている。
【0005】
特許文献2には、優先的に処理すべき被処理体が処理装置に到着するまでの時間が十分に長い場合、処理装置が他の被処理体を処理することを許可し、優先的に処理すべき被処理体が処理装置に到着するまでの時間が短い場合、優先的に処理すべき被処理体の到着を待つように指示するプロセス管理システムが開示されている。
特許文献3には、被処理体の到着に要する到着時間と、省電力状態にある処理装置の立ち上げ時間とを比較し、到着時間が立ち上げ時間より長い場合、処理装置を省電力状態にする電力供給システムが開示されている。
【0006】
上述した生産システムでは、各処理装置に付随して設備が用いられることがある。例えば、半導体デバイスを製造するための成膜装置に付随して真空ポンプが用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−135275号公報
【特許文献2】特開2008−250826号公報
【特許文献3】特開2007−88429号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】SEMI News 2006 Vol.22 No.6
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
1つの設備が1つの処理装置に用いられる場合、数多くの設備を製造工場内に設置する必要がある。結果として、設備費用や消費エネルギーが著しく大きくなるという問題がある。
【0010】
また、1つの設備を複数の処理装置で共用する場合でも、処理装置と設備との間のみで必要な情報を送受信して設備を制御しており、処理装置間で情報を送受信することは行っていない。そのため、必ずしも効率よく設備を共用できるとは限らず、設備が無駄にエネルギーを消費してしまうおそれがある。
【0011】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、設備を複数の処理装置で共用して、エネルギーを削減することが可能な生産処理システム、生産処理の制御装置、生産処理の制御方法、及び、生産処理の制御プログラムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様によれば、被処理体を処理する複数の処理装置と、前記複数の処理装置で共用可能な設備と、前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、前記複数の処理装置から、稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定を取得し、かつ、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画を作成するホストコンピュータと、前記ホストコンピュータから、前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画を取得し、これらの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成する群コントローラと、前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御する共用コントローラと、を備えることを特徴とする生産処理システムが提供される。
【0013】
前記群コントローラは、さらに、過去の前記複数の処理装置のそれぞれの使用履歴に基づいて、前記使用計画を生成するのが望ましい。
【0014】
前記共用コントローラは、前記使用計画及び前記設備に対する問合せに基づいて、前記設備の稼働状態を、ラン状態、レディ状態及びアイドル状態の間で遷移させてもよいし、前記設備に対する使用予約に対して、前記使用計画に基づいて、予約の可否を前記処理装置へ返信してもよい。
【0015】
また、本発明の一態様によれば、被処理体を処理する複数の第1処理装置と、被処理体を処理する複数の第2処理装置と、前記複数の第1処理装置で共用可能な第1設備と、前記複数の第2処理装置で共用可能な第2設備と、前記複数の第1及び第2処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、前記複数の第1及び第2処理装置から、稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定を取得し、かつ、前記搬送装置による前記複数の第1及び第2処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画を作成するホストコンピュータと、前記ホストコンピュータから、前記複数の第1及び第2処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画を取得する上位コントローラと、前記上位コントローラから、前記複数の第1処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画を取得し、これらの少なくとも1つに基づいて、前記第1設備の使用計画を生成する第1群コントローラと、前記ホストコンピュータから、前記複数の第2処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画を取得し、これらの少なくとも1つに基づいて、前記第2設備の使用計画を生成する第2群コントローラと、前記第1設備の使用計画と、前記第1設備の稼働状況と、前記複数の第1処理装置のそれぞれから前記第1設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の第1処理装置のそれぞれ及び前記第1設備の処理タイミングを制御する第1共用コントローラと、前記第2設備の使用計画と、前記第2設備の稼働状況と、前記複数の第2処理装置のそれぞれから前記第2設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の第2処理装置のそれぞれ及び前記第2設備の処理タイミングを制御する第2共用コントローラと、を備えることを特徴とする生産処理システムが提供される。
【0016】
また、前記複数の第1及び第2処理装置が共用可能な共用設備を備え、前記上位コントローラは、前記複数の第1及び第2処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記共用設備の使用計画を作成し、前記共用設備の処理タイミングを制御してもよい。
【0017】
さらに、本発明の一態様によれば、被処理体を処理する複数の処理装置と、前記複数の処理装置で共用可能な設備と、前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、を制御する制御装置であって、前記複数の処理装置の稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定と、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画と、を取得する取得部と、前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成する使用計画生成部と、前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御する制御部と、を備えることを特徴とする制御装置が提供される。
【0018】
また、本発明の一態様によれば、被処理体を処理する複数の処理装置と、前記複数の処理装置で共用可能な設備と、前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、を制御する制御方法であって、前記複数の処理装置の稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定と、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画と、を取得するステップと、前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成するステップと、前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御するステップと、を備えることを特徴とする制御方法が提供される。
【0019】
また、本発明の一態様によれば、被処理体を処理する複数の処理装置と、前記複数の処理装置で共用可能な設備と、前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、を制御する制御プログラムであって、前記複数の処理装置の稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定と、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画と、を取得するステップと、前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成するステップと、前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御するステップと、をコンピュータに実行させる制御プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、共用される設備の使用計画を生成し、使用計画に基づいて設備及び処理装置の処理タイミング制御するため、効率よく設備を使用でき、消費エネルギーを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る生産処理システムの構成の一例を示したブロック図。
【図2】処理装置41及び設備51の構成の一例を示したブロック図。
【図3】群コントローラ2のハードウェア構成の一例を示したブロック図。
【図4】CPU21が群制御プログラムを実行することで実現される機能ブロック図。
【図5】取得部201、使用計画生成部202、及び送信部203の処理動作の一例を示すフローチャート。
【図6】共用コントローラ3のハードウェア構成の一例を示したブロック図。
【図7】CPU31が共用制御プログラムを実行することで実現される機能ブロック。
【図8】取得部301及び制御部302の処理動作の一例を示すフローチャート。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る生産処理システムの構成の一例を示したブロック図。
【図10】図9の変形例である生産処理システムの構成の一例を示したブロック図。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る生産処理システムの構成の一例を示したブロック図。
【図12】図11の変形例である生産処理システムの構成の一例を示したブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る生産処理システムの構成の一例を示したブロック図である。生産処理システムは、生産管理用ホストコンピュータ1(以下単に「ホスト1」という)と、群コントローラ2と、共用コントローラ3と、複数の処理装置41を含む処理装置群4と、各処理装置41に共用される1または複数の設備51を含む共用設備群5と、搬送システム6とを備えている。
【0024】
ホスト1は、いわゆるMES(Manufacturing Execution System)を構成しており、製造されるべき製品の種類、仕様等に応じて生産計画を作成するスケジューラモジュールや、作成した生産計画にしたがって被処理体が処理されるべき処理装置41を特定し、被処理体に対する処理条件(レシピ)を処理装置41へ指示するディスパッチャモジュール等を有する。
【0025】
さらに、ホスト1は、処理装置41及び搬送システム6の動作を制御する生産実行制御情報を生成し、群コントローラ2に送信する。生産実行制御情報は、例えば、半導体ウエハ等の被処理体を処理装置41へ搬入するタイミングや処理装置41で処理された被処理体を搬出するタイミングを規定した搬送計画、各処理装置41から取得した処理装置41の稼働状況、及び、処理装置41の部品の交換・クリーニング・定期点検等のメンテナンスが行われる時期を示す稼働予定を含む。また、稼働状況は、例えば、処理装置41が被処理体の処理を行っているラン状態、被処理体を受け入れた際に速やかに処理を開始できるよう準備しているレディ状態、及び、休止しているアイドル状態を含む。
【0026】
群コントローラ2は、ホスト1から稼働状況、稼働予定、搬送計画等の生産実行制御情報を取得する。さらに、群コントローラ2は、生産実行制御情報の少なくとも一部に基づいて設備51の使用計画を生成し、これを共用コントローラ3に送信する。
【0027】
共用コントローラ3は、群コントローラ2から使用計画を、設備51から設備51の稼働状況を、各処理施設から設備51に対する使用情報をそれぞれ取得する。設備51の稼働状況は、例えば、処理装置41の稼働状況と同様に、ラン状態、レディ状態及びアイドル状態を含む。設備51の使用情報は、後述するように、例えば特定の設備51への使用予約・問合せ・使用及び開放を含む。共用コントローラ3は、取得した各情報に基づき、処理装置41及び設備51の処理タイミングを制御する。
【0028】
処理装置群4は複数の処理装置41を有する。処理装置41のそれぞれは、例えば、有機ELデバイス製造用のガラス基板、半導体デバイス等製造用のシリコンウェーハ等の被処理体を処理するプラズマCVD装置、プラズマエッチング装置、スパッタリング装置、PVD装置等の基板処理装置である。1つの処理装置群4を構成する複数の処理装置41は同じ種類の装置であってもよいし、一連の処理シーケンスに対応したものであってもよい。
【0029】
共用設備群5は1または複数の設備51を有する。設備51は、例えば、処理装置41のチャンバ内を所望の真空度にする真空ポンプ、処理装置41で用いられる水や薬液を循環させる循環装置、処理装置41から排出されたガスを除害する除害装置である。複数の設備51により共用設備群5を構成する場合、複数の設備51は同じ種類の設備51であってもよいし、異なる種類の設備51であってもよい。
【0030】
設備51は処理装置群4内の各処理装置41に共用され、処理装置群4内のいずれの処理装置41も共用設備群5内の任意の設備51を使用することができる。言い換えると、1つの処理装置41につき1つの設備51が付随するわけではなく、複数の処理装置41から構成される1つの処理装置群4に設備51が付随している。設備51を共用することで、設備51の数を減らすことができ、省エネルギー化を図れる。
【0031】
なお、処理装置41が設備51を使用するために、使用予約・問合せ・使用及び開放等、設備51の使用情報を、直接設備51へ送信するのではなく、使用計画を知っている共用コントローラ3へ送信する。そのため、必ずしも処理装置41は設備51との通信機能を持っていなくてもよい。
【0032】
搬送システム6は、搬送制御装置61と、搬送装置62とを有する。搬送装置62は、例えば、天井又は床上に設置された軌道を走行する搬送シャトル、所定のルートを走行する無人搬送車等であり、FOUPを搬送する。搬送装置62は、搬送制御装置61から与えられた指示に基づいて、複数の処理装置41と、被処理体を収容するFOUP(Front Open Unified Pod)を保管しているストッカとの間を移動し、FOUPに収容された被処理体を搬送する。
【0033】
搬送制御装置61は、いわゆるMCS(Material Control System)を構成しており、ホスト1から与えられた搬送計画に基づいて、搬送装置62の動作を制御する。
【0034】
図2は、処理装置41及び設備51の構成の一例を示したブロック図である。同図では、処理装置41がマルチチャンバ式の基板処理システムであり、設備51が真空ポンプである例を示している。
【0035】
処理装置41は、被処理体Wを収容するFOUPを受け渡しするためにFOUPが載置される第1及び第2ロードポート(LP: Load Port)42a、42bが設けられたロードモジュール(LM: Load Module)43を備える。ロードモジュール43には、ロードロックモジュール(LLM: Load Lock Module)44a、44bを介してトランスファーモジュール(TM: Transfer Module)45が接続されている。トランスファーモジュール45が有する真空ロボット(図示せず)は、ロードロックモジュール44a、44bを通じて搬入された被処理体Wをプロセスモジュール(PM: Process Module)46a〜46dへ搬送する。プロセスモジュール46a〜46dは、レシピに基づいて、被処理体Wに所定の処理を施す。処理された被処理体Wは、搬入とは逆の経路を辿って第1ロードポート42a又は第2ロードポート42bに載置されたFOUPに回収され、FOUP単位で搬出される。
【0036】
図2に示すマルチチャンバ式の基板処理システムでは、プロセスモジュール46a〜46d及びトランスファーモジュール45が常に真空状態に保持されており、ロードロックモジュール44a、44bとトランスファーモジュール45とはゲートバルブ(図示せず)で仕切られる。ロードロックモジュール44a、44bが真空になった状態でゲートバルブが開かれて、被処理体Wが、プロセスモジュール46a〜46dとロードロックモジュール44a、44bとの間で搬送される。設備51である真空ポンプが、ロードロックモジュール44a、44bの真空引きを行う。
【0037】
真空ポンプは、複数の基板処理システムのロードロックモジュール44a、44bに接続され、複数の基板処理システムに共用される。より具体的には、各基板処理システムのロードロックモジュール44a、44bと真空ポンプとをつなぐ配管には、ゲートバルブ47が設けられる。そして、ゲートバルブ47が開くことで、ロードロックモジュール44a、44bを真空引きできる。
【0038】
なお、共用される設備51は、循環装置や除外装置であってもよい。設備51が除外装置である場合、複数のガスが混ざって化学反応を起こす危険があるため、適宜特殊ガスを除去したり回収したりする装置をさらに設けるのが望ましい。
【0039】
図3は、群コントローラ2のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。群コントローラ2は、CPU(中央演算処理装置)21、ディスク装置22、メインメモリ23、及びネットワークインタフェース24を備える。群コントローラ2の各部はバス25を介して接続されている。
【0040】
ディスク装置22は、CPU21により実行される群制御プログラムを格納する。さらにディスク装置22は、ホスト1からネットワークインタフェース24を介して、各処理装置41の稼働状況及び稼働予定並びに搬送計画を含む生産実行制御情報受け取り、格納する。ディスク装置22は例えばハードディスクである。なお、群制御プログラムは、ディスク装置22でなく、ROMや磁気テープ(共に図示せず)に格納されていてもよい。
【0041】
CPU21は、ディスク装置22内の群制御プログラムをメインメモリ23にロードして、群制御プログラムを実行する。
【0042】
図4は、CPU21が群制御プログラムを実行することで実現される機能ブロック図を示す。群制御プログラムの実行により、取得部201、使用計画生成部202、及び送信部203が実現される。
【0043】
図5は、取得部201、使用計画生成部202、及び送信部203の処理動作の一例を示すフローチャートである。まず、取得部201は、ディスク装置22に格納されている、生産実行制御情報を取得する(ステップS1)。
【0044】
次に、使用計画生成部202は、生産実行制御情報に含まれる、各処理装置41の稼働状況及び稼働予定並びに搬送計画を解析し、設備51の使用計画を生成する(ステップS2)。例えば、使用計画生成部は、各処理装置41の稼働予定に基づいて、どの処理装置41が設備51を使用する可能性があるのかを予測できる。また、使用計画生成部202は、搬送計画に基づいて、どのタイミングで被処理体が処理装置41に搬入されて、設備51の使用を開始するのかを予測し、処理装置41により使用される設備51を割り当てておいてもよい。さらに、使用計画生成部202は、過去の処理装置41の処理履歴を考慮して、使用計画を生成してもよい。例えば、使用計画生成部202は、各処理装置41の稼働状況及び過去の処理履歴に基づいて、処理装置41が設備51を使用する時間、あるいは、使用を終了する時刻を予測できる。
【0045】
このように生産実行制御情報を利用することで、群コントローラ2は、処理装置41の処理を事前に予測し、設備51の使用計画を生成できる。
【0046】
続いて、送信部203は、生成された使用計画を共用コントローラ3に送信する(ステップS3)。
【0047】
次に、共用コントローラ3について説明する。図6は、共用コントローラ3のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。共用コントローラ3のハードウェア構成は、図3の群コントローラ2のハードウェア構成と類似しているため、相違点を中心に説明する。
【0048】
ディスク装置32は、CPU31により実行される共用制御プログラムを格納する。さらにディスク装置32は、ネットワークインタフェース34を介して、群コントローラ2から使用計画を、設備51から設備51の稼働状況を、各処理施設41から設備51に対する使用情報をそれぞれ受け取り、格納する。
【0049】
図7は、CPU31が共用制御プログラムを実行することで実現される機能ブロック図を示す。共用制御プログラムの実行により、取得部301及び制御部302が実現される。
【0050】
図8は、取得部301及び制御部302の処理動作の一例を示すフローチャートである。
【0051】
取得部301は、群コントローラ2から受け取って、ディスク装置32に格納されている使用計画を取得する(ステップS11)。また、取得部301は、設備51から受け取って、ディスク装置32に格納されている設備の稼働状況を取得する(ステップS12)。さらに、取得部301は、各処理装置41から受け取って、ディスク装置32に格納されている設備51に対する使用情報を取得する(ステップS13)。なお、ステップS11〜S13の順序は問わない。
【0052】
そして、制御部302は、取得した使用計画、稼働状況及び使用情報に基づいて、処理装置41及び設備51の処理タイミングを制御する(ステップS14)。より具体的には、制御部302は、処理装置41に対して使用装置予約の指示や稼働状況の移行指示を行うとともに、設備51に対して処理指示を行って、設備51の共用使用を調停する。
【0053】
例えば、使用計画に基づき、制御部302は、設備51の使用予定時刻が近づくと、当該設備51の稼働状態をアイドル状態からレディ状態に設定する。そして、使用計画通りに処理装置41から設備51の使用の問い合わせがあると、制御部302は設備51の稼働状態をラン状態に設定して、被処理体への処理を実行させる。予め設備51がラン状態になっているため、素早く設備51は処理を開始できる。さらに、使用計画に基づき、制御部302は、処理装置41が設備51の使用を終了するタイミングに合わせて、設備51の稼働状態をアイドル状態に設定する。
【0054】
また、制御部302は、処理装置41から設備51の使用予約についての問い合わせを受けた場合、使用計画に基づいて予約の可否を判断し、問合せ元の処理装置41に回答することができる。
【0055】
このように、第1の実施形態では、処理装置41からの使用情報のみに基づいて処理装置41及び設備51を制御するのではなく、予め取得した使用計画を利用する。そのため、効率よく共用設備群5内の設備51を共用でき、結果として、消費エネルギーを低減できる。
【0056】
なお、本実施形態では、群コントローラ2と共用コントローラ3とを別個の装置とする例を示したが、これらをまとめて、生産制御装置としてもよい。この場合、群コントローラ2の送信部203を省略し、共用コントローラ3の取得部301が直接使用計画生成部202から使用計画を取得してもよい。
【0057】
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態は、1つの群コントローラ2及び1つの共用コントローラ3が、複数の処理装置41及び設備51の処理タイミングを制御するものであった。これに対し、以下に説明する第2の実施形態では、これらを階層化するものである。
【0058】
図9は、本発明の第2の実施形態に係る生産処理システムの構成の一例を示したブロック図である。図9では、図1と共通する構成部分には同一の符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
【0059】
図9に示す生産処理システムは、群コントローラ2A、共用コントローラ3A、処理装置群44A、共用設備群5A及び搬送システム6Aから構成される群100Aと、同様の構成の群100B及び100Cと、上位コントローラ7とを備えている。
【0060】
例えば、上位コントローラ7は、ホスト1から処理装置群4A〜4Cに含まれる複数の処理装置41の生産実行制御情報を受信すると、処理装置群4Aに含まれる複数の処理装置41の生産実行制御情報を群コントローラ2Aへ送信する。同様に、上位コントローラ7は、処理装置群4Bに含まれる複数の処理装置41の生産実行制御情報を群コントローラ2Bへ送信し、処理装置群4Cに含まれる複数の処理装置41の生産実行制御情報を群コントローラ2Cへ送信する。
【0061】
以下、各群100A〜100C内で、第1の実施形態と同様に、群コントローラ2A〜2C及び共用コントローラ3A〜3Cが複数の処理装置41及び設備51の処理タイミングをそれぞれ制御する。
【0062】
図9に示した例では、上位コントローラ7及び群コントローラ2A〜2Cの2階層のコントローラを設けていたが、3階層以上のコントローラを再帰的に構築してもよい。
【0063】
図10は、図9の変形例である生産処理システムの構成の一例を示したブロック図である。同図は、3階層のコントローラを設けた構成の一例を示している。なお、群100A〜100Fの内部構成は図9と同様であるため、省略して描いている。図10の生産処理システムは、さらに最上位コントローラ8を備えている。最上位コントローラ8は、ホスト1から群100A〜100Fに含まれる複数の処理装置41の生産実行制御情報を受信する。そして、最上位コントローラ8は、群100A〜100Cに含まれる処理装置の生産実行制御情報を上位コントローラ7Aへ、群100D〜100Fに含まれる処理装置の生産実行制御情報を上位コントローラ7Bへ、それぞれ送信する。
【0064】
以下、上位コントローラ7A及び群100A〜100Cにおいて、図9と同様の処理が行われる。上位コントローラ7B及び群100D〜100Fにおいても同様である。
【0065】
このように、第2の実施形態では、コントローラを階層化するため、さらに処理装置間、設備間、及び、処理装置と設備との間で資源を最適化して使用でき、処理装置及び設備の生産性が向上し、結果として消費エネルギーを低減できる。
【0066】
(第3の実施形態)
上述した第2の実施形態は、群内で設備51を共用するものであった。これに対し、以下に説明する第3の実施形態は、複数の群から共用可能な設備をさらに備えるものである。
【0067】
図11は、本発明の第3の実施形態に係る生産処理システムの構成の一例を示したブロック図である。図11では、図9と共通する構成部分には同一の符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
【0068】
図11に示す生産処理システムは、処理装置群4A〜4Cに含まれる複数の処理装置41が共用可能な共用設備9をさらに備えている。上位コントローラ7は、ホスト1から生産実行制御情報を取得して共用設備9の使用計画を生成し、これに基づいて、共用設備9の使用調停や、運転状態の切り替え等、共用設備9の処理タイミングの制御を行う。例えば、上位コントローラ7は、共用設備9の運転負荷が所定値以上となった場合に、処理装置群4A〜4Cに対して共用設備9の使用可否を指示し、共用設備9に過大な負荷がかからないようにする。
【0069】
図12は、図11の変形例である生産処理システムの構成の一例を示したブロック図である。同図は、図10と同様に3階層のコントローラを設けた構成の一例である。この生産処理システムでは、群外の共用設備を共用する複数の処理装置群をグループ化し、各グループに対応して上位コントローラ7A、7Bを設け、複数の上位コントローラ7A、7Bとホスト1との間に最上位コントローラ8を設けることで、共用設備9A、9Bの計画的利用や使用調停等を行うことができる。
【0070】
このように、第3の実施形態では、複数の群から共用可能な設備を備えるため、さらに設備を効率よく共用でき、消費エネルギーを低減できる。
【0071】
上述した実施形態で説明したホスト、群コントローラ及び共用コントローラの少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、ホスト、群コントローラ及び共用コントローラの少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
【0072】
また、ホスト、群コントローラ及び共用コントローラの少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
【0073】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1 ホスト
2,2A〜2C 群コントローラ
3,3A〜3C 共用コントローラ
4,4A〜4C 処理装置群
41 処理装置
5,5A〜5C 共用設備群
51 設備
6,6A〜6C 搬送システム
61 搬送制御装置
62 搬送装置
7,7A,7B 上位コントローラ
8 最上位コントローラ
9,9A,9B 共用設備
100A〜100F 群
201 取得部
202 使用計画生成部
203 送信部
301 取得部
302 制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、非処理体を処理する複数の処理装置で設備を共用する生産処理システム、生産処理の制御装置、生産処理の制御方法、及び、生産処理の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ジョブショップ型の生産システムを有する製造工場(例えば、半導体デバイス製造工場や有機ELデバイス製造工場)では、生産実行制御装置(MES: Manufacturing Execution System)により生産の実行が制御されている。このような製造工場では、被処理体を処理する複数の処理装置と、各処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、搬送装置の動作を制御する搬送制御装置と、被処理体が処理されるべき処理装置を決定し、被処理体の搬送先を搬送制御装置へ指示すると共に、被処理体に対する処理内容を処理装置に指示する生産実行制御装置とを備える生産処理システムが実用化されている。
【0003】
特許文献1には、被処理体を処理する複数の処理装置と通信する手順と、任意の処理装置間で被処理体を搬送する搬送装置と通信する手順と、被処理体に対する処理を処理装置に指示する生産指示装置と通信する手順とを有するソフトウェアが開示されている。
【0004】
非特許文献1には、工場の生産管理システム(MES)と、MESからの各種指示を受け、搬送装置(OHT: Overhead Hoist Transport)を制御する搬送制御装置(MCS: Material Control System)とが、工場レイアウト等の情報を共有することで、搬送の効率化を図ることができる旨が開示されている。
【0005】
特許文献2には、優先的に処理すべき被処理体が処理装置に到着するまでの時間が十分に長い場合、処理装置が他の被処理体を処理することを許可し、優先的に処理すべき被処理体が処理装置に到着するまでの時間が短い場合、優先的に処理すべき被処理体の到着を待つように指示するプロセス管理システムが開示されている。
特許文献3には、被処理体の到着に要する到着時間と、省電力状態にある処理装置の立ち上げ時間とを比較し、到着時間が立ち上げ時間より長い場合、処理装置を省電力状態にする電力供給システムが開示されている。
【0006】
上述した生産システムでは、各処理装置に付随して設備が用いられることがある。例えば、半導体デバイスを製造するための成膜装置に付随して真空ポンプが用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−135275号公報
【特許文献2】特開2008−250826号公報
【特許文献3】特開2007−88429号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】SEMI News 2006 Vol.22 No.6
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
1つの設備が1つの処理装置に用いられる場合、数多くの設備を製造工場内に設置する必要がある。結果として、設備費用や消費エネルギーが著しく大きくなるという問題がある。
【0010】
また、1つの設備を複数の処理装置で共用する場合でも、処理装置と設備との間のみで必要な情報を送受信して設備を制御しており、処理装置間で情報を送受信することは行っていない。そのため、必ずしも効率よく設備を共用できるとは限らず、設備が無駄にエネルギーを消費してしまうおそれがある。
【0011】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、設備を複数の処理装置で共用して、エネルギーを削減することが可能な生産処理システム、生産処理の制御装置、生産処理の制御方法、及び、生産処理の制御プログラムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様によれば、被処理体を処理する複数の処理装置と、前記複数の処理装置で共用可能な設備と、前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、前記複数の処理装置から、稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定を取得し、かつ、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画を作成するホストコンピュータと、前記ホストコンピュータから、前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画を取得し、これらの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成する群コントローラと、前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御する共用コントローラと、を備えることを特徴とする生産処理システムが提供される。
【0013】
前記群コントローラは、さらに、過去の前記複数の処理装置のそれぞれの使用履歴に基づいて、前記使用計画を生成するのが望ましい。
【0014】
前記共用コントローラは、前記使用計画及び前記設備に対する問合せに基づいて、前記設備の稼働状態を、ラン状態、レディ状態及びアイドル状態の間で遷移させてもよいし、前記設備に対する使用予約に対して、前記使用計画に基づいて、予約の可否を前記処理装置へ返信してもよい。
【0015】
また、本発明の一態様によれば、被処理体を処理する複数の第1処理装置と、被処理体を処理する複数の第2処理装置と、前記複数の第1処理装置で共用可能な第1設備と、前記複数の第2処理装置で共用可能な第2設備と、前記複数の第1及び第2処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、前記複数の第1及び第2処理装置から、稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定を取得し、かつ、前記搬送装置による前記複数の第1及び第2処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画を作成するホストコンピュータと、前記ホストコンピュータから、前記複数の第1及び第2処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画を取得する上位コントローラと、前記上位コントローラから、前記複数の第1処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画を取得し、これらの少なくとも1つに基づいて、前記第1設備の使用計画を生成する第1群コントローラと、前記ホストコンピュータから、前記複数の第2処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画を取得し、これらの少なくとも1つに基づいて、前記第2設備の使用計画を生成する第2群コントローラと、前記第1設備の使用計画と、前記第1設備の稼働状況と、前記複数の第1処理装置のそれぞれから前記第1設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の第1処理装置のそれぞれ及び前記第1設備の処理タイミングを制御する第1共用コントローラと、前記第2設備の使用計画と、前記第2設備の稼働状況と、前記複数の第2処理装置のそれぞれから前記第2設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の第2処理装置のそれぞれ及び前記第2設備の処理タイミングを制御する第2共用コントローラと、を備えることを特徴とする生産処理システムが提供される。
【0016】
また、前記複数の第1及び第2処理装置が共用可能な共用設備を備え、前記上位コントローラは、前記複数の第1及び第2処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記共用設備の使用計画を作成し、前記共用設備の処理タイミングを制御してもよい。
【0017】
さらに、本発明の一態様によれば、被処理体を処理する複数の処理装置と、前記複数の処理装置で共用可能な設備と、前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、を制御する制御装置であって、前記複数の処理装置の稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定と、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画と、を取得する取得部と、前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成する使用計画生成部と、前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御する制御部と、を備えることを特徴とする制御装置が提供される。
【0018】
また、本発明の一態様によれば、被処理体を処理する複数の処理装置と、前記複数の処理装置で共用可能な設備と、前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、を制御する制御方法であって、前記複数の処理装置の稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定と、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画と、を取得するステップと、前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成するステップと、前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御するステップと、を備えることを特徴とする制御方法が提供される。
【0019】
また、本発明の一態様によれば、被処理体を処理する複数の処理装置と、前記複数の処理装置で共用可能な設備と、前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、を制御する制御プログラムであって、前記複数の処理装置の稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定と、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画と、を取得するステップと、前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成するステップと、前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御するステップと、をコンピュータに実行させる制御プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、共用される設備の使用計画を生成し、使用計画に基づいて設備及び処理装置の処理タイミング制御するため、効率よく設備を使用でき、消費エネルギーを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る生産処理システムの構成の一例を示したブロック図。
【図2】処理装置41及び設備51の構成の一例を示したブロック図。
【図3】群コントローラ2のハードウェア構成の一例を示したブロック図。
【図4】CPU21が群制御プログラムを実行することで実現される機能ブロック図。
【図5】取得部201、使用計画生成部202、及び送信部203の処理動作の一例を示すフローチャート。
【図6】共用コントローラ3のハードウェア構成の一例を示したブロック図。
【図7】CPU31が共用制御プログラムを実行することで実現される機能ブロック。
【図8】取得部301及び制御部302の処理動作の一例を示すフローチャート。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る生産処理システムの構成の一例を示したブロック図。
【図10】図9の変形例である生産処理システムの構成の一例を示したブロック図。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る生産処理システムの構成の一例を示したブロック図。
【図12】図11の変形例である生産処理システムの構成の一例を示したブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る生産処理システムの構成の一例を示したブロック図である。生産処理システムは、生産管理用ホストコンピュータ1(以下単に「ホスト1」という)と、群コントローラ2と、共用コントローラ3と、複数の処理装置41を含む処理装置群4と、各処理装置41に共用される1または複数の設備51を含む共用設備群5と、搬送システム6とを備えている。
【0024】
ホスト1は、いわゆるMES(Manufacturing Execution System)を構成しており、製造されるべき製品の種類、仕様等に応じて生産計画を作成するスケジューラモジュールや、作成した生産計画にしたがって被処理体が処理されるべき処理装置41を特定し、被処理体に対する処理条件(レシピ)を処理装置41へ指示するディスパッチャモジュール等を有する。
【0025】
さらに、ホスト1は、処理装置41及び搬送システム6の動作を制御する生産実行制御情報を生成し、群コントローラ2に送信する。生産実行制御情報は、例えば、半導体ウエハ等の被処理体を処理装置41へ搬入するタイミングや処理装置41で処理された被処理体を搬出するタイミングを規定した搬送計画、各処理装置41から取得した処理装置41の稼働状況、及び、処理装置41の部品の交換・クリーニング・定期点検等のメンテナンスが行われる時期を示す稼働予定を含む。また、稼働状況は、例えば、処理装置41が被処理体の処理を行っているラン状態、被処理体を受け入れた際に速やかに処理を開始できるよう準備しているレディ状態、及び、休止しているアイドル状態を含む。
【0026】
群コントローラ2は、ホスト1から稼働状況、稼働予定、搬送計画等の生産実行制御情報を取得する。さらに、群コントローラ2は、生産実行制御情報の少なくとも一部に基づいて設備51の使用計画を生成し、これを共用コントローラ3に送信する。
【0027】
共用コントローラ3は、群コントローラ2から使用計画を、設備51から設備51の稼働状況を、各処理施設から設備51に対する使用情報をそれぞれ取得する。設備51の稼働状況は、例えば、処理装置41の稼働状況と同様に、ラン状態、レディ状態及びアイドル状態を含む。設備51の使用情報は、後述するように、例えば特定の設備51への使用予約・問合せ・使用及び開放を含む。共用コントローラ3は、取得した各情報に基づき、処理装置41及び設備51の処理タイミングを制御する。
【0028】
処理装置群4は複数の処理装置41を有する。処理装置41のそれぞれは、例えば、有機ELデバイス製造用のガラス基板、半導体デバイス等製造用のシリコンウェーハ等の被処理体を処理するプラズマCVD装置、プラズマエッチング装置、スパッタリング装置、PVD装置等の基板処理装置である。1つの処理装置群4を構成する複数の処理装置41は同じ種類の装置であってもよいし、一連の処理シーケンスに対応したものであってもよい。
【0029】
共用設備群5は1または複数の設備51を有する。設備51は、例えば、処理装置41のチャンバ内を所望の真空度にする真空ポンプ、処理装置41で用いられる水や薬液を循環させる循環装置、処理装置41から排出されたガスを除害する除害装置である。複数の設備51により共用設備群5を構成する場合、複数の設備51は同じ種類の設備51であってもよいし、異なる種類の設備51であってもよい。
【0030】
設備51は処理装置群4内の各処理装置41に共用され、処理装置群4内のいずれの処理装置41も共用設備群5内の任意の設備51を使用することができる。言い換えると、1つの処理装置41につき1つの設備51が付随するわけではなく、複数の処理装置41から構成される1つの処理装置群4に設備51が付随している。設備51を共用することで、設備51の数を減らすことができ、省エネルギー化を図れる。
【0031】
なお、処理装置41が設備51を使用するために、使用予約・問合せ・使用及び開放等、設備51の使用情報を、直接設備51へ送信するのではなく、使用計画を知っている共用コントローラ3へ送信する。そのため、必ずしも処理装置41は設備51との通信機能を持っていなくてもよい。
【0032】
搬送システム6は、搬送制御装置61と、搬送装置62とを有する。搬送装置62は、例えば、天井又は床上に設置された軌道を走行する搬送シャトル、所定のルートを走行する無人搬送車等であり、FOUPを搬送する。搬送装置62は、搬送制御装置61から与えられた指示に基づいて、複数の処理装置41と、被処理体を収容するFOUP(Front Open Unified Pod)を保管しているストッカとの間を移動し、FOUPに収容された被処理体を搬送する。
【0033】
搬送制御装置61は、いわゆるMCS(Material Control System)を構成しており、ホスト1から与えられた搬送計画に基づいて、搬送装置62の動作を制御する。
【0034】
図2は、処理装置41及び設備51の構成の一例を示したブロック図である。同図では、処理装置41がマルチチャンバ式の基板処理システムであり、設備51が真空ポンプである例を示している。
【0035】
処理装置41は、被処理体Wを収容するFOUPを受け渡しするためにFOUPが載置される第1及び第2ロードポート(LP: Load Port)42a、42bが設けられたロードモジュール(LM: Load Module)43を備える。ロードモジュール43には、ロードロックモジュール(LLM: Load Lock Module)44a、44bを介してトランスファーモジュール(TM: Transfer Module)45が接続されている。トランスファーモジュール45が有する真空ロボット(図示せず)は、ロードロックモジュール44a、44bを通じて搬入された被処理体Wをプロセスモジュール(PM: Process Module)46a〜46dへ搬送する。プロセスモジュール46a〜46dは、レシピに基づいて、被処理体Wに所定の処理を施す。処理された被処理体Wは、搬入とは逆の経路を辿って第1ロードポート42a又は第2ロードポート42bに載置されたFOUPに回収され、FOUP単位で搬出される。
【0036】
図2に示すマルチチャンバ式の基板処理システムでは、プロセスモジュール46a〜46d及びトランスファーモジュール45が常に真空状態に保持されており、ロードロックモジュール44a、44bとトランスファーモジュール45とはゲートバルブ(図示せず)で仕切られる。ロードロックモジュール44a、44bが真空になった状態でゲートバルブが開かれて、被処理体Wが、プロセスモジュール46a〜46dとロードロックモジュール44a、44bとの間で搬送される。設備51である真空ポンプが、ロードロックモジュール44a、44bの真空引きを行う。
【0037】
真空ポンプは、複数の基板処理システムのロードロックモジュール44a、44bに接続され、複数の基板処理システムに共用される。より具体的には、各基板処理システムのロードロックモジュール44a、44bと真空ポンプとをつなぐ配管には、ゲートバルブ47が設けられる。そして、ゲートバルブ47が開くことで、ロードロックモジュール44a、44bを真空引きできる。
【0038】
なお、共用される設備51は、循環装置や除外装置であってもよい。設備51が除外装置である場合、複数のガスが混ざって化学反応を起こす危険があるため、適宜特殊ガスを除去したり回収したりする装置をさらに設けるのが望ましい。
【0039】
図3は、群コントローラ2のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。群コントローラ2は、CPU(中央演算処理装置)21、ディスク装置22、メインメモリ23、及びネットワークインタフェース24を備える。群コントローラ2の各部はバス25を介して接続されている。
【0040】
ディスク装置22は、CPU21により実行される群制御プログラムを格納する。さらにディスク装置22は、ホスト1からネットワークインタフェース24を介して、各処理装置41の稼働状況及び稼働予定並びに搬送計画を含む生産実行制御情報受け取り、格納する。ディスク装置22は例えばハードディスクである。なお、群制御プログラムは、ディスク装置22でなく、ROMや磁気テープ(共に図示せず)に格納されていてもよい。
【0041】
CPU21は、ディスク装置22内の群制御プログラムをメインメモリ23にロードして、群制御プログラムを実行する。
【0042】
図4は、CPU21が群制御プログラムを実行することで実現される機能ブロック図を示す。群制御プログラムの実行により、取得部201、使用計画生成部202、及び送信部203が実現される。
【0043】
図5は、取得部201、使用計画生成部202、及び送信部203の処理動作の一例を示すフローチャートである。まず、取得部201は、ディスク装置22に格納されている、生産実行制御情報を取得する(ステップS1)。
【0044】
次に、使用計画生成部202は、生産実行制御情報に含まれる、各処理装置41の稼働状況及び稼働予定並びに搬送計画を解析し、設備51の使用計画を生成する(ステップS2)。例えば、使用計画生成部は、各処理装置41の稼働予定に基づいて、どの処理装置41が設備51を使用する可能性があるのかを予測できる。また、使用計画生成部202は、搬送計画に基づいて、どのタイミングで被処理体が処理装置41に搬入されて、設備51の使用を開始するのかを予測し、処理装置41により使用される設備51を割り当てておいてもよい。さらに、使用計画生成部202は、過去の処理装置41の処理履歴を考慮して、使用計画を生成してもよい。例えば、使用計画生成部202は、各処理装置41の稼働状況及び過去の処理履歴に基づいて、処理装置41が設備51を使用する時間、あるいは、使用を終了する時刻を予測できる。
【0045】
このように生産実行制御情報を利用することで、群コントローラ2は、処理装置41の処理を事前に予測し、設備51の使用計画を生成できる。
【0046】
続いて、送信部203は、生成された使用計画を共用コントローラ3に送信する(ステップS3)。
【0047】
次に、共用コントローラ3について説明する。図6は、共用コントローラ3のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。共用コントローラ3のハードウェア構成は、図3の群コントローラ2のハードウェア構成と類似しているため、相違点を中心に説明する。
【0048】
ディスク装置32は、CPU31により実行される共用制御プログラムを格納する。さらにディスク装置32は、ネットワークインタフェース34を介して、群コントローラ2から使用計画を、設備51から設備51の稼働状況を、各処理施設41から設備51に対する使用情報をそれぞれ受け取り、格納する。
【0049】
図7は、CPU31が共用制御プログラムを実行することで実現される機能ブロック図を示す。共用制御プログラムの実行により、取得部301及び制御部302が実現される。
【0050】
図8は、取得部301及び制御部302の処理動作の一例を示すフローチャートである。
【0051】
取得部301は、群コントローラ2から受け取って、ディスク装置32に格納されている使用計画を取得する(ステップS11)。また、取得部301は、設備51から受け取って、ディスク装置32に格納されている設備の稼働状況を取得する(ステップS12)。さらに、取得部301は、各処理装置41から受け取って、ディスク装置32に格納されている設備51に対する使用情報を取得する(ステップS13)。なお、ステップS11〜S13の順序は問わない。
【0052】
そして、制御部302は、取得した使用計画、稼働状況及び使用情報に基づいて、処理装置41及び設備51の処理タイミングを制御する(ステップS14)。より具体的には、制御部302は、処理装置41に対して使用装置予約の指示や稼働状況の移行指示を行うとともに、設備51に対して処理指示を行って、設備51の共用使用を調停する。
【0053】
例えば、使用計画に基づき、制御部302は、設備51の使用予定時刻が近づくと、当該設備51の稼働状態をアイドル状態からレディ状態に設定する。そして、使用計画通りに処理装置41から設備51の使用の問い合わせがあると、制御部302は設備51の稼働状態をラン状態に設定して、被処理体への処理を実行させる。予め設備51がラン状態になっているため、素早く設備51は処理を開始できる。さらに、使用計画に基づき、制御部302は、処理装置41が設備51の使用を終了するタイミングに合わせて、設備51の稼働状態をアイドル状態に設定する。
【0054】
また、制御部302は、処理装置41から設備51の使用予約についての問い合わせを受けた場合、使用計画に基づいて予約の可否を判断し、問合せ元の処理装置41に回答することができる。
【0055】
このように、第1の実施形態では、処理装置41からの使用情報のみに基づいて処理装置41及び設備51を制御するのではなく、予め取得した使用計画を利用する。そのため、効率よく共用設備群5内の設備51を共用でき、結果として、消費エネルギーを低減できる。
【0056】
なお、本実施形態では、群コントローラ2と共用コントローラ3とを別個の装置とする例を示したが、これらをまとめて、生産制御装置としてもよい。この場合、群コントローラ2の送信部203を省略し、共用コントローラ3の取得部301が直接使用計画生成部202から使用計画を取得してもよい。
【0057】
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態は、1つの群コントローラ2及び1つの共用コントローラ3が、複数の処理装置41及び設備51の処理タイミングを制御するものであった。これに対し、以下に説明する第2の実施形態では、これらを階層化するものである。
【0058】
図9は、本発明の第2の実施形態に係る生産処理システムの構成の一例を示したブロック図である。図9では、図1と共通する構成部分には同一の符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
【0059】
図9に示す生産処理システムは、群コントローラ2A、共用コントローラ3A、処理装置群44A、共用設備群5A及び搬送システム6Aから構成される群100Aと、同様の構成の群100B及び100Cと、上位コントローラ7とを備えている。
【0060】
例えば、上位コントローラ7は、ホスト1から処理装置群4A〜4Cに含まれる複数の処理装置41の生産実行制御情報を受信すると、処理装置群4Aに含まれる複数の処理装置41の生産実行制御情報を群コントローラ2Aへ送信する。同様に、上位コントローラ7は、処理装置群4Bに含まれる複数の処理装置41の生産実行制御情報を群コントローラ2Bへ送信し、処理装置群4Cに含まれる複数の処理装置41の生産実行制御情報を群コントローラ2Cへ送信する。
【0061】
以下、各群100A〜100C内で、第1の実施形態と同様に、群コントローラ2A〜2C及び共用コントローラ3A〜3Cが複数の処理装置41及び設備51の処理タイミングをそれぞれ制御する。
【0062】
図9に示した例では、上位コントローラ7及び群コントローラ2A〜2Cの2階層のコントローラを設けていたが、3階層以上のコントローラを再帰的に構築してもよい。
【0063】
図10は、図9の変形例である生産処理システムの構成の一例を示したブロック図である。同図は、3階層のコントローラを設けた構成の一例を示している。なお、群100A〜100Fの内部構成は図9と同様であるため、省略して描いている。図10の生産処理システムは、さらに最上位コントローラ8を備えている。最上位コントローラ8は、ホスト1から群100A〜100Fに含まれる複数の処理装置41の生産実行制御情報を受信する。そして、最上位コントローラ8は、群100A〜100Cに含まれる処理装置の生産実行制御情報を上位コントローラ7Aへ、群100D〜100Fに含まれる処理装置の生産実行制御情報を上位コントローラ7Bへ、それぞれ送信する。
【0064】
以下、上位コントローラ7A及び群100A〜100Cにおいて、図9と同様の処理が行われる。上位コントローラ7B及び群100D〜100Fにおいても同様である。
【0065】
このように、第2の実施形態では、コントローラを階層化するため、さらに処理装置間、設備間、及び、処理装置と設備との間で資源を最適化して使用でき、処理装置及び設備の生産性が向上し、結果として消費エネルギーを低減できる。
【0066】
(第3の実施形態)
上述した第2の実施形態は、群内で設備51を共用するものであった。これに対し、以下に説明する第3の実施形態は、複数の群から共用可能な設備をさらに備えるものである。
【0067】
図11は、本発明の第3の実施形態に係る生産処理システムの構成の一例を示したブロック図である。図11では、図9と共通する構成部分には同一の符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
【0068】
図11に示す生産処理システムは、処理装置群4A〜4Cに含まれる複数の処理装置41が共用可能な共用設備9をさらに備えている。上位コントローラ7は、ホスト1から生産実行制御情報を取得して共用設備9の使用計画を生成し、これに基づいて、共用設備9の使用調停や、運転状態の切り替え等、共用設備9の処理タイミングの制御を行う。例えば、上位コントローラ7は、共用設備9の運転負荷が所定値以上となった場合に、処理装置群4A〜4Cに対して共用設備9の使用可否を指示し、共用設備9に過大な負荷がかからないようにする。
【0069】
図12は、図11の変形例である生産処理システムの構成の一例を示したブロック図である。同図は、図10と同様に3階層のコントローラを設けた構成の一例である。この生産処理システムでは、群外の共用設備を共用する複数の処理装置群をグループ化し、各グループに対応して上位コントローラ7A、7Bを設け、複数の上位コントローラ7A、7Bとホスト1との間に最上位コントローラ8を設けることで、共用設備9A、9Bの計画的利用や使用調停等を行うことができる。
【0070】
このように、第3の実施形態では、複数の群から共用可能な設備を備えるため、さらに設備を効率よく共用でき、消費エネルギーを低減できる。
【0071】
上述した実施形態で説明したホスト、群コントローラ及び共用コントローラの少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、ホスト、群コントローラ及び共用コントローラの少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
【0072】
また、ホスト、群コントローラ及び共用コントローラの少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
【0073】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1 ホスト
2,2A〜2C 群コントローラ
3,3A〜3C 共用コントローラ
4,4A〜4C 処理装置群
41 処理装置
5,5A〜5C 共用設備群
51 設備
6,6A〜6C 搬送システム
61 搬送制御装置
62 搬送装置
7,7A,7B 上位コントローラ
8 最上位コントローラ
9,9A,9B 共用設備
100A〜100F 群
201 取得部
202 使用計画生成部
203 送信部
301 取得部
302 制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理体を処理する複数の処理装置と、
前記複数の処理装置で共用可能な設備と、
前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、
前記複数の処理装置から、稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定を取得し、かつ、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画を作成するホストコンピュータと、
前記ホストコンピュータから、前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画を取得し、これらの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成する群コントローラと、
前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御する共用コントローラと、を備えることを特徴とする生産処理システム。
【請求項2】
前記群コントローラは、さらに、過去の前記複数の処理装置のそれぞれの使用履歴に基づいて、前記使用計画を生成することを特徴とする請求項1に記載の生産処理システム。
【請求項3】
前記共用コントローラは、前記使用計画及び前記設備に対する問合せに基づいて、前記設備の稼働状態を、ラン状態、レディ状態及びアイドル状態の間で遷移させることを特徴とする請求項1または2に記載の生産処理システム。
【請求項4】
前記共用コントローラは、前記設備に対する使用予約に対して、前記使用計画に基づいて、予約の可否を前記処理装置へ返信することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の生産処理システム。
【請求項5】
被処理体を処理する複数の第1処理装置と、
被処理体を処理する複数の第2処理装置と、
前記複数の第1処理装置で共用可能な第1設備と、
前記複数の第2処理装置で共用可能な第2設備と、
前記複数の第1及び第2処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、
前記複数の第1及び第2処理装置から、稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定を取得し、かつ、前記搬送装置による前記複数の第1及び第2処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画を作成するホストコンピュータと、
前記ホストコンピュータから、前記複数の第1及び第2処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画を取得する上位コントローラと、
前記上位コントローラから、前記複数の第1処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画を取得し、これらの少なくとも1つに基づいて、前記第1設備の使用計画を生成する第1群コントローラと、
前記ホストコンピュータから、前記複数の第2処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画を取得し、これらの少なくとも1つに基づいて、前記第2設備の使用計画を生成する第2群コントローラと、
前記第1設備の使用計画と、前記第1設備の稼働状況と、前記複数の第1処理装置のそれぞれから前記第1設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の第1処理装置のそれぞれ及び前記第1設備の処理タイミングを制御する第1共用コントローラと、
前記第2設備の使用計画と、前記第2設備の稼働状況と、前記複数の第2処理装置のそれぞれから前記第2設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の第2処理装置のそれぞれ及び前記第2設備の処理タイミングを制御する第2共用コントローラと、を備えることを特徴とする生産処理システム。
【請求項6】
前記複数の第1及び第2処理装置が共用可能な共用設備を備え、
前記上位コントローラは、前記複数の第1及び第2処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記共用設備の使用計画を作成し、前記共用設備の処理タイミングを制御することを特徴とする請求項5に記載の生産処理システム。
【請求項7】
被処理体を処理する複数の処理装置と、
前記複数の処理装置で共用可能な設備と、
前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、を制御する制御装置であって、
前記複数の処理装置の稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定と、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画と、を取得する取得部と、
前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成する使用計画生成部と、
前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御する制御部と、を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項8】
被処理体を処理する複数の処理装置と、
前記複数の処理装置で共用可能な設備と、
前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、を制御する制御方法であって、
前記複数の処理装置の稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定と、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画と、を取得するステップと、
前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成するステップと、
前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御するステップと、を備えることを特徴とする制御方法。
【請求項9】
被処理体を処理する複数の処理装置と、
前記複数の処理装置で共用可能な設備と、
前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、を制御する制御プログラムであって、
前記複数の処理装置の稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定と、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画と、を取得するステップと、
前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成するステップと、
前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御するステップと、をコンピュータに実行させる制御プログラム。
【請求項1】
被処理体を処理する複数の処理装置と、
前記複数の処理装置で共用可能な設備と、
前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、
前記複数の処理装置から、稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定を取得し、かつ、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画を作成するホストコンピュータと、
前記ホストコンピュータから、前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画を取得し、これらの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成する群コントローラと、
前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御する共用コントローラと、を備えることを特徴とする生産処理システム。
【請求項2】
前記群コントローラは、さらに、過去の前記複数の処理装置のそれぞれの使用履歴に基づいて、前記使用計画を生成することを特徴とする請求項1に記載の生産処理システム。
【請求項3】
前記共用コントローラは、前記使用計画及び前記設備に対する問合せに基づいて、前記設備の稼働状態を、ラン状態、レディ状態及びアイドル状態の間で遷移させることを特徴とする請求項1または2に記載の生産処理システム。
【請求項4】
前記共用コントローラは、前記設備に対する使用予約に対して、前記使用計画に基づいて、予約の可否を前記処理装置へ返信することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の生産処理システム。
【請求項5】
被処理体を処理する複数の第1処理装置と、
被処理体を処理する複数の第2処理装置と、
前記複数の第1処理装置で共用可能な第1設備と、
前記複数の第2処理装置で共用可能な第2設備と、
前記複数の第1及び第2処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、
前記複数の第1及び第2処理装置から、稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定を取得し、かつ、前記搬送装置による前記複数の第1及び第2処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画を作成するホストコンピュータと、
前記ホストコンピュータから、前記複数の第1及び第2処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画を取得する上位コントローラと、
前記上位コントローラから、前記複数の第1処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画を取得し、これらの少なくとも1つに基づいて、前記第1設備の使用計画を生成する第1群コントローラと、
前記ホストコンピュータから、前記複数の第2処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画を取得し、これらの少なくとも1つに基づいて、前記第2設備の使用計画を生成する第2群コントローラと、
前記第1設備の使用計画と、前記第1設備の稼働状況と、前記複数の第1処理装置のそれぞれから前記第1設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の第1処理装置のそれぞれ及び前記第1設備の処理タイミングを制御する第1共用コントローラと、
前記第2設備の使用計画と、前記第2設備の稼働状況と、前記複数の第2処理装置のそれぞれから前記第2設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の第2処理装置のそれぞれ及び前記第2設備の処理タイミングを制御する第2共用コントローラと、を備えることを特徴とする生産処理システム。
【請求項6】
前記複数の第1及び第2処理装置が共用可能な共用設備を備え、
前記上位コントローラは、前記複数の第1及び第2処理装置の稼働状況及び前記稼働予定並びに前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記共用設備の使用計画を作成し、前記共用設備の処理タイミングを制御することを特徴とする請求項5に記載の生産処理システム。
【請求項7】
被処理体を処理する複数の処理装置と、
前記複数の処理装置で共用可能な設備と、
前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、を制御する制御装置であって、
前記複数の処理装置の稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定と、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画と、を取得する取得部と、
前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成する使用計画生成部と、
前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御する制御部と、を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項8】
被処理体を処理する複数の処理装置と、
前記複数の処理装置で共用可能な設備と、
前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、を制御する制御方法であって、
前記複数の処理装置の稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定と、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画と、を取得するステップと、
前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成するステップと、
前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御するステップと、を備えることを特徴とする制御方法。
【請求項9】
被処理体を処理する複数の処理装置と、
前記複数の処理装置で共用可能な設備と、
前記複数の処理装置へ被処理体を搬送する搬送装置と、を制御する制御プログラムであって、
前記複数の処理装置の稼働状況及びメンテナンス時期の情報を含む稼働予定と、前記搬送装置による前記複数の処理装置への被処理体の搬入及び搬出のタイミング情報を含む搬送計画と、を取得するステップと、
前記稼働状況、前記稼働予定及び前記搬送計画のうちの少なくとも1つに基づいて、前記設備の使用計画を生成するステップと、
前記使用計画と、前記設備の稼働状況と、前記複数の処理装置のそれぞれから前記設備に対する使用予約、問合せ、使用及び開放のうちの少なくとも1つを含む使用情報と、に基づいて、前記複数の処理装置のそれぞれ及び前記設備の処理タイミングを制御するステップと、をコンピュータに実行させる制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−115118(P2013−115118A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257726(P2011−257726)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】
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