説明

生鮮産物の保存方法およびそのためのコーティング組成物

本発明は、生鮮産物の貯蔵期間を延長させるための組成物および方法を提供する。その方法は、〜約3重量%のキトサンもしくは修飾キトサン、約0.1重量%の有機酸、約0.02〜約0.1重量%の界面活性剤、ならびに場合によって植物生長調整剤、抗菌剤、可塑剤および消泡剤の水溶液を含むコーティング組成物で生産物の外表面をコーティングすることを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に生鮮産物(fresh produce)の保存分野に関し、さらに特定すると、生鮮産物用の可食性組成物および生鮮産物の保存方法に関する。
【背景技術】
【0002】
生鮮産物の現行の保存技術は、温度および/もしくは圧力による処理またはその制御、ワックスおよび類似のコーティング技術、合成ポリマーコーティング技術、ならびにポリマー包装からなっている。
【0003】
例えば以下のような各種のコーティング組成物が提案されてきた:ワックス状フィルム形成剤および殺カビ剤の石油系溶媒溶液(米国特許第4,006,259号)、溶融状態で施用する、ラード、獣脂およびレシチンの混合物(米国特許第4,207, 347号)、水素化ホホバ油(米国特許第4,356,197号)、カルボン酸の塩およびアルキルアミン(米国特許第4,532,156号)、水素化植物油、ステアリン酸およびアニオン性乳化剤の3%水中油エマルジョン(米国特許第4,649,057号)、食用酸、可食性還元剤および炭水化物濃化剤の配合物とその後の凍結(米国特許第4,751,091号)、大豆、小麦およびコーンの変性タンパク質溶液(米国特許第5,128,159号)、殺カビ剤含有液による洗浄と同時のドレンチ(米国特許第5,148,738号)、当該生産物の副産物ならびに一定の糖および酸からなるスラリー(米国特許第5,364,648号)、多糖類ポリマー、保存剤、酸性化剤およひ乳化剤の混合物(米国特許第5,198,254号)、ならびに光活性化組成物(米国特許第5,489,442号)。
【0004】
ロシアおよび日本のいくつかの刊行物で、生産物用のガスバリアコーティングとしてのポリビニルアルコールの使用が提案されているが、これらの提案の中で商業市場に持ち込まれたものはほとんどない。
【0005】
例えば以下のような各種の生産物包装形態が開示されている:国際特許番号第4,769,262; 5,030,510; 5,093,080; 5,160,768; 5,427,807; 5,547,693; および5,575,418号。
【0006】
本発明が格別に活用されるバナナの場合、バナナを緑色の未熟な状態で収穫し、洗浄して農場のゴミを除去し、流通の場所への「保冷船」(冷蔵船)での発送まで冷蔵する。目的地で、緑のバナナを冷蔵倉庫に移送し、温度を制御した熟成室に移送するまで、そこで保存する。熟成室で、バナナをエチレンガスに曝露して、熟成工程を誘発させる。誘発させると、熟成工程は中断することができず、そのバナナは、バナナが過熟し、退色して販売不可能になる前に、販売の小売店にリアルタイムで配送しなければならない。緑色のトマトも同様の様式で処理される。
【0007】
天然ワックス製品の溶媒溶液での生産物のコーティングはその貯蔵期間を延長することにはなるが、ワックスのための溶媒は高価でかつ環境に有害なことがある。結局、ワックスコーティングは広範に受け入れられてはいない。
【0008】
商標名「SEMPERFRESH」として入手可能なバナナ用の合成ポリマーコーティング剤は、脂肪酸のショ糖エステルを基剤としている。バナナをSEMPERFRESH製品の希釈懸濁液に浸漬して、乾燥させる。その結果、皮の表面に薄い、目に見えないコーティングがなされる。冷蔵条件下で輸送して非冷蔵条件下で貯蔵したバナナの保存についてのSEMPERFRESHコーティングの効果の研究で、香味について悪影響がなく、熟成が遅れることがわかった。しかし、そのコーティングでは常温で約10日間のバナナの保存が可能になるだけである。
【0009】
バナナをポリエチレン袋に封入するのも効果的である。この装填の濃密度および空隙率は、その果実の生理学的反応に適切なものにしなければならない。この結果、水分損失と呼吸交換を遅延させる改変された雰囲気が形成されるが、窒息に伴う望ましくない現象も誘発される。この場合も、ポリエチレン袋の使用は、バナナの常温での貯蔵をわずかに数日可能にするのみである。
【0010】
これまで開発された生鮮産物の保存用の組成物は、果皮または外皮を持つ生産物のみに有用であった。したがって、典型的には消費の前に除去される果皮または外皮を持たない生産物の保存用の組成物の開発に対する需要がある。
【発明の開示】
【0011】
本発明では、生鮮産物の保存用の可食性コーティング組成物およびこれを使用するための方法が提供される。このコーティング組成物はキトサンもしくはその誘導体、有機酸および界面活性剤を含む。この組成物は、成熟および熟成過程を延長させ、また収穫と消費の間の許容される期間を増大させるのに有用である。
【0012】
本発明の目的の1つは、生鮮産物を保存するための、改善された経済的な方法を提供することである。
【0013】
別の目的は、生産物の重大な劣化を伴わずに常温でその生産物を貯蔵することができる期間を延長する、生鮮産物を保存するための方法を提供することである。
【0014】
別の目的は、収穫直後の生産物の成熟および熟成を有意に遅延させ、それによって収穫とその生産物が消費にとって最良の条件になる状態との間の期間を延長させる、生鮮産物の保存のための方法を提供することである。
【0015】
本発明の別の目的は、生鮮産物の保存用の可食性コーティング組成物を提供することである。
【0016】
本発明の別の目的は、比較的高湿度の貯蔵環境にある生鮮産物を保護する、可食性コーティング組成物を提供することである。本発明の目的にしたがえば、改善された方法とは、以下の水溶液を含んでなる改善されたコーティング組成物を生鮮産物の外表面に施用することである:約0.2〜約3.0重量%のキトサンもしくは修飾キトサン; 約0.01〜約1.0重量%の有機酸、好ましくは酢酸; 約0.02〜約0.1重量%の界面活性剤、好ましくはスルホコハク酸ジオクチルナトリウム (DSS)もしくはラウリル硫酸ナトリウム(SLS)。任意のその他の成分として、植物生長調整剤、抗菌剤、可塑剤および消泡剤が含まれる。
【0017】
本発明のこれらおよびその他の目的および利点は、以下の詳細な説明から、当業者にとって明らかになるはずである。
【0018】
以下は、現在発明者が本発明の実施の最良の形態と考える本発明のいくつかの実施形態の詳細な説明である。以下の記載から当業者は本発明の製造および使用が可能になるので、図面は必要ではないと考える。
【0019】
上に示したように、本発明は、新鮮果実および野菜、特に可食性外皮を持つものの外表面への特別に組成したコーティング組成物の施用が、果実および野菜の成熟および熟成を有意に遅延させるという発見によるものである。この結果、収穫と消費用の最適状態との間の期間を延長させて、新鮮な果実および野菜のより広範な流通が提供される。その上、特別の輸送および保存装置ならびに冷蔵などの条件は多くの場合不必要になるか、または少なくとも軽減される。
【0020】
本発明については、コーティング組成物を好ましくは、そして最も容易で経済的には、希釈した溶液の施用によって選択した果実および野菜の外表面に適用し、これをその後乾燥させる。
【0021】
溶液は好ましくは水性であって、重量%で以下を含む:約0.2〜約3%、好ましくは約1%のキトサンもしくは修飾キトサン、約0.1〜約1%、好ましくは約0.2%の酢酸、および約0.02〜約0.1%、好ましくは0.06%の界面活性剤、好ましくはスルホコハク酸ジオクチルナトリウム (DSS)もしくはラウリル硫酸ナトリウム(SLS)。
【0022】
一例として、修飾キトサンであるChitosan(Primex Ingredients As: New York, NY)を本発明で使用することができる。
【0023】
本発明にとって好適な有機酸として、酢酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、プロピオン酸およびコハク酸が含まれる。好ましい1実施形態中、有機酸は酢酸である。
【0024】
場合によって、コーティング剤に以下の1以上を含ませてもよい: 植物生長調整剤、抗菌剤、消泡剤および可塑剤。好適な植物生長調整剤として限定するわけではないが、以下が含まれる:ジベレリン酸、アブシジン酸、アウジン(auzin)、サイトカイニン、ポリアミン、エテフォンおよびジャスモン酸塩。好適な抗菌剤として限定するわけではないが、以下が含まれる:メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カルシウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウムおよび重亜硫酸ナトリウム。好適な消泡剤として限定するわけではないが、ポリジメチルシロキサンおよびその他のシリコーンもしくは非シリコーン剤が含まれる。好適な可塑剤としてTweenおよびグリセリンが含まれる。
【0025】
一例として、コーティング組成物が以下のいずれかまたは全部を含んでいてもよい:約0.005〜約0.01%、好ましくは約0.0075%のジベレリン酸、約0.05〜約0.5%の抗菌剤、好ましくは0.1%のメチルパラベン、少量の可塑剤、例えばグリセリンおよびTween、ならびに約0.01〜約0.05%、好ましくは0.02%の消泡剤、ジメチルポリシロキサン等。
【0026】
水中の成分の濃度は約0.4〜約5重量%の範囲である。すなわち、希釈液には重量で約95.4〜約99.2%の水が含まれる。
【0027】
水溶液は生産物にどんな好適なまたは通常の様相でも施用することができ、例えば生産物を溶液のタンクもしくは大樽に浸漬する、溶液を生産物上に噴霧する、または生産物を、溶液が上から流れてくるカーテンもしくは滝を通過させることによる。
【0028】
界面活性剤は混合物の表面張力を低下させ、非常に均一で均質なコーティング組成物の形成を促進する。その上、これは生産物を均一に被覆して、これに接着する、組成物の能力を強化する。
【0029】
抗菌剤は熟成中の生産物をカビおよび寄生生物の感染から保護する。こうして、抗菌剤は大部分の場合、有効で実行可能な添加剤である。
【0030】
消泡剤は生産物を流通用に加工する場合に推奨される。薬剤の1つを除いたコーティング剤の成分のブレンドの結果、発泡することが多く、その結果、泡が消散してブレンドした組成物の使用の用意ができるまでの時間の経過によって、使用可能になる時間が遅延する。消泡剤が発泡を減少させ、この遅延を排除するので、生産の便宜上、これが第1に使用される。
【0031】
特定の理論に何ら拘束されるつもりはないが、本発明の組成物によるコーティングは呼吸交換、すなわち生産物中への酸素(空気)の透過、生産物からの気体、例えばエチレンおよび二酸化炭素の透過、ならびに水蒸気の透過を制限するが、阻止はしないものと考えられる。これが成熟および熟成過程を延長し、それによって収穫と消費の間の許容される貯蔵時間を増大させる。
【0032】
本組成物の利点は、従来の冷蔵の必要性が排除されるか、または有意に低減され、したがってこの組成物が経済的なものとなる。冷蔵の必要性の低減と劣化による損失の減少によって達成されるコスト低下は、以下に記載するような、熟成過程が開始するときに必要になる余分な処理のコストをカバーまたはこれを超えるものと見られる。
【0033】
生産物を噴霧によってコーティングする場合、固体内容物または組成物は、好ましくは約2重量%を超えてはならず、また好ましくは1.5重量%未満にすべきである。
【0034】
典型的なコーティング剤の組成比を表1に示す。
【表1】

【0035】
キトサンはこのコーティング剤の特性を支配する主成分である。酢酸は水のpHを低下させて、コーティング剤調製中のキトサンの溶解を助長する。ジベレリン酸は植物生長調整剤であって、貯蔵中の生産物の老化を遅延させる。界面活性剤は表面張力を低下させ、抗菌剤は微生物の増殖を減少させる。
【0036】
コーティング組成物を調製するためには、加熱した水に各種の成分を添加する。次に有機酸の添加によって、水溶液のpHを低下させる。次にキトサンまたは修飾キトサンを添加し、キトサンが溶解するまでスラリーを撹拌する。
【0037】
一例として、必要な脱イオン水の全量の半分を加熱し、撹拌しながら、消泡剤、DSS界面活性剤およびメチルパラベンを添加することによって、コーティング溶液を適切に調製する。DSSおよびメチルパラベンが完全に溶解した後、加熱を中止する。溶液の温度が約50℃(華氏123度)に達したとき、撹拌しながらジベレリン酸を約1分間で添加する。溶液に酢酸を添加し、その後すぐにキトサンを添加する。キトサンが完全に溶解するまで、スラリーを数時間撹拌する。残りの水を添加して混合する。このコーティング液をろ過して、不溶性物質を除去した後、容器に充填する。最終の総可溶性固体(TSS)は、屈折計で測定して、Brix屈折率が2.5〜2.8の範囲である。
【実施例】
【0038】
本発明のコーティング組成物の実験用比較試験(実施例1)中、第1級の品質の新鮮グリーンライムをある地方の農場から取得した。約200個のライムを対照として使用し、別の200個のライムに1%のキトサンを含有するコーティング組成物を噴霧した。全ライムを標準的段ボール箱に湿充填し、華氏60度および85〜90% RHの冷蔵庫で3週間貯蔵した。3週間後、全ライムを冷蔵庫から取り出し、常態(華氏66度および65% RH)で4日間放置した。3週間の冷蔵後および4日間の常態保存後、色調の変化(黄化)の評価を実施した。3週間後、大部分の対照ライムは色調が黄色になったが、一方コーティングしたライムは新鮮ライムとほとんど同じ緑色だった。常態での4日間後、ほとんど全部の対照ライムは黄色になったが、コーティングしたライムはわずかに黄色に変わっただけだった。コーティング組成物は冷蔵で2週間まで、そして常態で1週間まで、ライムの黄化を有意に調節した。
【0039】
別の本発明のコーティング組成物の実験用比較試験(実施例2)中、約2週間目の緑色の硬いアボカドをある地方の果実販売業者から取得した(アボカドはチリから輸入した)。24個のアボカドを対照として使用し、別の24個のアボカドに1%のキトサンを含有するコーティング組成物を噴霧した。全アボカドを標準的段ボール箱に湿充填し、華氏50〜55度および85〜90% RHの冷蔵庫で保存した。21日後および25日後、色調および硬度の変化の評価を実施した。3週間後、全対照アボカドは触感が柔らかくなり、果皮は茶色に変わったが、コーティングしたものは触感が依然硬く、果皮の色は明茶色のアクセントがある緑色だった。25日後、対照アボカドは触感が非常に柔らかく、暗茶色だったが、コーティングしたものは明らかに対照よりも軟化度および茶色変化が少なかった。コーティング組成物は、この1条件下で、アボカドの熟成を約1週間遅延させた。
【0040】
本発明のコーティング組成物の第3の実験用比較試験(実施例3)中、新鮮なハワイアンパパイアをハワイの1農場から取得した。4個のパパイアを対照として使用し、別の4個のパパイアにコーティング組成物を噴霧した。対照およびコーティングしたパパイアを華氏50度および85〜90% RHの冷蔵庫で保存した。2週間後および3週間後、色調および硬度の変化の評価を実施した。2週間後または3週間後、コーティングしたパパイアは対照パパイアよりも明らかに黄色味が少なく、触感がより硬かった。また、コーティングしたものは対照よりも縮みが少なかった。コーティング組成物は冷蔵保存時のパパイアの貯蔵期間を1週間以上延長させた。
【0041】
本発明のコーティング組成物の第4の実験用比較試験(実施例4)中、成熟した緑色のトマト(変化段階でステージ3)を地方の1農場から取得した。20個のトマトを対照として使用し、別の20個のトマトに2%のキトサンを含有するコーティング組成物でコーティングした。全トマトを常態(華氏70度および65% RH)で保存した。4日後および8日後、色調および硬度の変化の評価を実施した。常態で4日後、全対照トマトは完全に熟し、果皮の色は赤くなり、組織は軟化した。しかし、コーティングしたトマトは対照よりも熟度が少なく、果皮の色および組織の触感は、対照よりも実質的に赤みが少なく、軟化度も少なかった。常温で8日後、対照は過熟し、濃赤色で組織は非常に柔らかだった。コーティングしたものは完全に熟したが、果皮の色および組織の触感は対照よりも明らかに赤みと軟化度が少なかった。コーティング組成物は常態でトマトの熟成を3日まで遅延させた。
【0042】
本発明の実施で成果があると見られるその他の果実および野菜の候補として、リンゴ、梨、バナナ、メロン、マンゴー、パイナップル、プランテンおよび核果が含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
約0.2〜約3重量%のキトサンもしくは修飾キトサンと、約0.1〜1.0重量%の有機酸と、約0.02〜0.1重量%の界面活性剤との水溶液を含む生鮮産物用のコーティング組成物。
【請求項2】
有機酸が酢酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、プロピオン酸およびコハク酸からなる群から選択される、請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項3】
界面活性剤がスルホコハク酸ジオクチルナトリウムおよびラウリル硫酸ナトリウムからなる群から選択される、請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項4】
さらに約0.05〜約0.5重量%の抗菌剤を含む、請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項5】
抗菌剤がメチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カルシウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウムおよび重亜硫酸ナトリウムからなる群から選択される、請求項4に記載のコーティング組成物。
【請求項6】
さらに約0.01〜約0.05重量%の消泡剤を含む、請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項7】
消泡剤がシリコーンまたは非シリコーン消泡剤からなる群から選択される、請求項6に記載のコーティング組成物。
【請求項8】
シリコーン消泡剤がポリジメチルシロキサンである、請求項7に記載のコーティング組成物。
【請求項9】
さらに約0.005〜約0.01重量%の植物生長調整剤を含む、請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項10】
植物生長調整剤がジベレリン酸、アブシジン酸、オーキシン、サイトカイニン、ポリアミン、エテフォンおよびジャスモン酸塩からなる群から選択される、請求項9に記載のコーティング組成物。
【請求項11】
約〜約3重量%のキトサン、約0.1〜約1.0%の酢酸、約0.02〜約0.1%のスルホコハク酸ジオクチルナトリウム、約0.005〜約0.01%のジベレリン酸、約0.05〜約0.5%のメチルパラベンおよび約0.01〜約0.05%のポリジメチルシロキサンを含む、生鮮産物用のコーティング組成物。
【請求項12】
組成物が約1重量%のキトサン、約0.2重量%の酢酸、約重量%のスルホコハク酸ジオクチルナトリウム、約0.0075重量%のジベレリン酸、約0.1重量%のメチルパラベン、および約0.01重量%のポリジメチルシロキサンを含む、請求11に記載のコーティング組成物。
【請求項13】
約0.2〜約3重量%のキトサンもしくは修飾キトサンと、約0.1〜1.0重量%の有機酸と、約0.02〜0.1重量%の界面活性剤との水溶液を含むコーティング組成物で生産物の外表面をコーティングする工程を含む、生鮮産物の保存方法。
【請求項14】
有機酸が酢酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、プロピオン酸およびコハク酸からなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
界面活性剤がスルホコハク酸ジオクチルナトリウムおよびラウリル硫酸ナトリウムからなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
コーティング組成物がさらに約0.005〜約0.01重量%の植物生長調整剤を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
植物生長調整剤がジベレリン酸、アブシジン酸、オーキシン、サイトカイニン、ポリアミン、エテフォンおよびジャスモン酸塩からなる群から選択される、請求項16に記載のコーティング組成物。
【請求項18】
コーティング組成物がさらに約0.05〜約0.5重量%の抗菌剤を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
抗菌剤がメチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カルシウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウムおよび重亜硫酸ナトリウムからなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
コーティング組成物がさらに約0.01〜約0.05重量%の消泡剤を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
消泡剤がシリコーンまたは非シリコーン消泡剤からなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
シリコーン消泡剤がポリジメチルシロキサンである、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
重量で約C〜約3 %のキトサン、約0.1〜約1.0%の酢酸、約0.02〜約0.1%のスルホコハク酸ナトリウムジオクチル、約0.005 約0.01%のジベレリン酸、約0.05〜約0.5%のメチルパラベンおよび約0.01〜約0.05%のポリジメチルシロキサンを含む組成物で生産物の外表面をコーティングする工程を含む、生鮮産物の保存方法。
【請求項24】
コーティング組成物が約 重量%のキトサン、約0.2重量%の酢酸、約0.06重量%のスルホコハク酸ジオクチルナトリウム、約0.0075重量%のジベレリン酸、約0.1重量%のメチルパラベン、および約0.01重量%のポリジメチルシロキサンを含む、請求項23に記載の方法。

【公表番号】特表2008−504041(P2008−504041A)
【公表日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−518459(P2007−518459)
【出願日】平成16年7月2日(2004.7.2)
【国際出願番号】PCT/EP2004/007187
【国際公開番号】WO2006/002671
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(591020700)ビー・エイ・エス・エフ、コーポレーション (53)
【氏名又は名称原語表記】BASF Corporation
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【氏名又は名称原語表記】BASF Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】