説明

産褥由来細胞を用いた脳卒中および他の急性神経変性障害の治療

【課題】産褥細胞を用いて脳卒中および他の急性神経変性障害を治療すること。
【解決手段】臍帯および胎盤などの産褥組織に由来する細胞、神経組織を再生、修復および改善するため、ならびに脳卒中患者における挙動および神経機能を改善するためのそれらの使用方法が開示される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
急性神経変性症状を有する患者を治療する方法において、
神経変性症状を治療するのに有効な量の産褥由来細胞を患者に投与するステップ、
を含み、
前記産褥由来細胞は、実質的に血液を含まないヒト胎盤組織またはヒト臍帯組織に由来し、
前記細胞は、自己再生および拡大培養が可能であり、かつ、少なくとも神経表現型の細胞へと分化する能力を有し、
前記細胞は、増殖にL−バリンを必要とし、かつ、少なくとも約5%の酸素中で増殖可能であり、
前記細胞は、次の特徴:
(a)培養において少なくとも約40回の倍加能;
(b)コートまたは非コート組織培養容器における接着および拡大培養であって、前記コート組織培養容器は、ゼラチン、ラミニン、コラーゲン、ポリオルニチン、ビトロネクチン、またはフィブロネクチンのコーティングを含む、接着および拡大培養;
(c)組織因子、ビメンチン、およびα−平滑筋アクチンのうち少なくとも1つの産生;
(d)CD10、CD13、CD44、CD73、CD90、PDGFr−α、PD−L2およびHLA−A、B、Cのうち少なくとも1つの産生;
(e)フローサイトメトリーにより検出されるCD31、CD34、CD45、CD80、CD86、CD117、CD141、CD178、B7−H2、HLA−G、およびHLA−DR、DP、DQのうち少なくとも1つの産生の欠如;
(f)繊維芽細胞、間葉幹細胞、または腸骨稜骨髄細胞であるヒト細胞に比べ、インターロイキン8;レチクロン1;ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド1(黒色腫増殖刺激活性α);ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド6(顆粒球走化性タンパク質2);ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド3;腫瘍壊死因子α誘導タンパク質3;C型レクチンスーパーファミリーメンバー2;ウィルムス腫瘍1;アルデヒドデヒドロゲナーゼ1ファミリーメンバーA2;レニン;酸化低密度リポタンパク質受容体1;ヒトクローンIMAGE:4179671;プロテインキナーゼCζ;機能未知タンパク質DKFZp564F013;卵巣癌1においてダウンレギュレーション;およびクローンDKFZp547k1113由来のヒト遺伝子、をコードする遺伝子の少なくとも1つが増大されている遺伝子発現;
(g)繊維芽細胞、間葉幹細胞、または腸骨稜骨髄細胞であるヒト細胞に比べ、低身長ホメオボックス2;熱ショック27kDaタンパク質2;ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド12(間質細胞由来因子1);エラスチン(大動脈弁上部狭窄症、ウィリアムス−ビューレン症候群);ヒトmRNA;cDNA DKFZp586M2022(クローンDKFZp586M2022);間充織ホメオボックス2(成長停止特異的ホメオボックス);sine oculisホメオボックスホモログ1(ショウジョウバエ);クリスタリンαB;形態形成のdisheveled関連アクチベーター2;DKFZP586B2420タンパク質;ニューラリン1に類似;テトラネクチン(プラスミノーゲン結合タンパク質);src homology three(SH3)およびシステイン豊富ドメイン;コレステロール25−ヒドロキシラーゼ;runt関連転写因子3;インターロイキン11受容体α;プロコラーゲンC−エンドペプチダーゼエンハンサー;frizzledホモログ7(ショウジョウバエ);機能未知遺伝子BC008967;VIII型コラーゲンα1;テネイシンC(hexabrachion);iroquoisホメオボックスタンパク質5;hephaestin;インテグリンβ8;シナプス小胞糖タンパク質2;神経芽腫、腫瘍形成抑制1;インスリン様増殖因子結合タンパク質2、36kDa;ヒトcDNA FLJ12280 fis、クローンMAMMA1001744;サイトカイン受容体様因子1;カリウム中間体/低コンダクタンスカルシウム依存性チャネルサブファミリーNメンバー4;インテグリンβ7;PDZ結合モチーフ(TAZ)を有する転写コアクチベーター;sine oculisホメオボックスホモログ2(ショウジョウバエ);KIAA1034タンパク質;小胞関連膜タンパク質5(myobrevin);EGF含有fibulin様細胞外マトリックスタンパク質1;初期成長応答3;distal-lessホメオボックス5;機能未知タンパク質FLJ20373;アルド−ケト還元酵素ファミリー1メンバーC3(3αヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼII);ビグリカン;PDZ結合モチーフ(TAZ)を有する転写コアクチベーター;フィブロネクチン1;プロエンケファリン;インテグリンβ様1(EGF様リピートドメイン);ヒトmRNA全長インサートcDNAクローンEUROIMAGE 1968422;EphA3;KIAA0367タンパク質;ナトリウム利尿ペプチド受容体C/グアニル酸シクラーゼC(atrionatriureticペプチド受容体C);機能未知タンパク質FLJ14054;ヒトmRNA;cDNA DKFZp564B222(クローンDKFZp564B222由来);BCL2/アデノウイルスE1B 19kDa相互作用タンパク質3様;AE結合タンパク質1;シトクロムcオキシダーゼサブユニットVIIaポリペプチド1(筋肉);ニューラリン1と類似;B細胞輸送遺伝子1;機能未知タンパク質FLJ23191;およびDKFZp586L151、をコードする遺伝子の少なくとも1つが低減されている遺伝子発現;
(h)MCP−1、IL−6、IL−8、GCP−2、HGF、KGF、FGF、HB−EGF、BDNF、TPO、MIP1a、RANTES、およびTIMP1のうち少なくとも1つの分泌;ならびに、
(i)ELISAにより検出されるTGF−β2、ANG2、PDGFbb、MIP1b、I309、MDC、およびVEGFのうち少なくとも1つの分泌の欠如、
のうち少なくとも1つの特徴を含む、方法。
【請求項2】
急性神経変性症状を有する患者を治療するための医薬組成物において、
製薬上許容される担体と、
前記神経変性症状を治療するのに有効な産褥由来細胞と、
を含み、
前記産褥由来細胞は、実質的に血液を含まないヒト胎盤組織またはヒト臍帯組織に由来し、
前記細胞は、自己再生、および培養増殖が可能であり、かつ、少なくとも神経表現型の細胞へと分化する能力を有し、
前記細胞は、増殖にL−バリンを必要とし、かつ、少なくとも約5%の酸素中で増殖可能であり、
前記細胞は、次の特徴:
(a)培養において少なくとも約40回の倍加能;
(b)コートまたは非コート組織培養容器における接着および拡大培養であって、前記コート組織培養容器は、ゼラチン、ラミニン、コラーゲン、ポリオルニチン、ビトロネクチン、またはフィブロネクチンのコーティングを含む、接着および拡大培養;
(c)組織因子、ビメンチン、およびα−平滑筋アクチンのうち少なくとも1つの産生;
(d)CD10、CD13、CD44、CD73、CD90、PDGFr−α、PD−L2およびHLA−A、B、Cのうち少なくとも1つの産生;
(e)フローサイトメトリーにより検出されるCD31、CD34、CD45、CD80、CD86、CD117、CD141、CD178、B7−H2、HLA−G、およびHLA−DR、DP、DQのうち少なくとも1つの産生の欠如;
(f)繊維芽細胞、間葉幹細胞、または腸骨稜骨髄細胞であるヒト細胞に比べ、インターロイキン8;レチクロン1;ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド1(黒色腫増殖刺激活性α);ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド6(顆粒球走化性タンパク質2);ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド3;腫瘍壊死因子α誘導タンパク質3;C型レクチンスーパーファミリーメンバー2;ウィルムス腫瘍1;アルデヒドデヒドロゲナーゼ1ファミリーメンバーA2;レニン;酸化低密度リポタンパク質受容体1;ヒトクローンIMAGE:4179671;プロテインキナーゼCζ;機能未知タンパク質DKFZp564F013;卵巣癌1においてダウンレギュレーション;およびクローンDKFZp547k1113由来のヒト遺伝子、をコードする遺伝子の少なくとも1つが増大されている遺伝子発現;
(g)繊維芽細胞、間葉幹細胞、または腸骨稜骨髄細胞であるヒト細胞に比べ、低身長ホメオボックス2;熱ショック27kDaタンパク質2;ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド12(間質細胞由来因子1);エラスチン(大動脈弁上部狭窄症、ウィリアムス−ビューレン症候群);ヒトmRNA;cDNA DKFZp586M2022(クローンDKFZp586M2022);間充織ホメオボックス2(成長停止特異的ホメオボックス);sine oculisホメオボックスホモログ1(ショウジョウバエ);クリスタリンαB;形態形成のdisheveled関連アクチベーター2;DKFZP586B2420タンパク質;ニューラリン1に類似;テトラネクチン(プラスミノーゲン結合タンパク質);src homology three(SH3)およびシステイン豊富ドメイン;コレステロール25−ヒドロキシラーゼ;runt関連転写因子3;インターロイキン11受容体α;プロコラーゲンC−エンドペプチダーゼエンハンサー;frizzledホモログ7(ショウジョウバエ);機能未知遺伝子BC008967;VIII型コラーゲンα1;テネイシンC(hexabrachion);iroquoisホメオボックスタンパク質5;hephaestin;インテグリンβ8;シナプス小胞糖タンパク質2;神経芽腫、腫瘍形成抑制1;インスリン様増殖因子結合タンパク質2、36kDa;ヒトcDNA FLJ12280 fis、クローンMAMMA1001744;サイトカイン受容体様因子1;カリウム中間体/低コンダクタンスカルシウム依存性チャネルサブファミリーNメンバー4;インテグリンβ7;PDZ結合モチーフ(TAZ)を有する転写コアクチベーター;sine oculisホメオボックスホモログ2(ショウジョウバエ);KIAA1034タンパク質;小胞関連膜タンパク質5(myobrevin);EGF含有fibulin様細胞外マトリックスタンパク質1;初期成長応答3;distal-lessホメオボックス5;機能未知タンパク質FLJ20373;アルド−ケト還元酵素ファミリー1メンバーC3(3αヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼII);ビグリカン;PDZ結合モチーフ(TAZ)を有する転写コアクチベーター;フィブロネクチン1;プロエンケファリン;インテグリンβ様1(EGF様リピートドメイン);ヒトmRNA全長インサートcDNAクローンEUROIMAGE 1968422;EphA3;KIAA0367タンパク質;ナトリウム利尿ペプチド受容体C/グアニル酸シクラーゼC(atrionatriureticペプチド受容体C);機能未知タンパク質FLJ14054;ヒトmRNA;cDNA DKFZp564B222(クローンDKFZp564B222由来);BCL2/アデノウイルスE1B 19kDa相互作用タンパク質3様;AE結合タンパク質1;シトクロムcオキシダーゼサブユニットVIIaポリペプチド1(筋肉);ニューラリン1と類似;B細胞輸送遺伝子1;機能未知タンパク質FLJ23191;およびDKFZp586L151、をコードする遺伝子の少なくとも1つが低減されている遺伝子発現;
(h)MCP−1、IL−6、IL−8、GCP−2、HGF、KGF、FGF、HB−EGF、BDNF、TPO、MIP1a、RANTES、およびTIMP1のうち少なくとも1つの分泌;ならびに、
(i)ELISAにより検出されるTGF−β2、ANG2、PDGFbb、MIP1b、I309、MDC、およびVEGFのうち少なくとも1つの分泌の欠如、
のうち少なくとも1つの特徴をさらに含む、医薬組成物。
【請求項3】
請求項2に記載の医薬組成物において、
前記急性神経変性症状は、虚血性脳卒中または出血性脳卒中に起因する、医薬組成物。
【請求項4】
請求項2に記載の医薬組成物において、
前記細胞は、前記組成物の処方前にインビトロで神経系統細胞へと分化するように誘導される、医薬組成物。
【請求項5】
請求項2に記載の医薬組成物において、
前記細胞は、前記神経変性症状の治療を促進する遺伝子産物を産生するように遺伝的に操作される、医薬組成物。
【請求項6】
請求項2に記載の医薬組成物において、
少なくとも1つの他の細胞種、
を含む、医薬組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の医薬組成物において、
前記他の細胞種は、星状細胞、乏突起神経膠細胞、ニューロン、神経前駆体、神経幹細胞、遺伝子操作細胞、または他の多分化能性もしくは多能性幹細胞である、医薬組成物。
【請求項8】
請求項2に記載の医薬組成物において、
少なくとも1種類の他の薬剤、
を含む、医薬組成物。
【請求項9】
請求項2に記載の医薬組成物において、
注射または注入による投与のために処方される、医薬組成物。
【請求項10】
請求項2に記載の医薬組成物において、
前記細胞は、移植可能なデバイスに封入される、医薬組成物。
【請求項11】
請求項2に記載の医薬組成物において、
前記細胞は、マトリックスまたはスキャフォールド内に含まれる、医薬組成物。
【請求項12】
請求項2に記載の医薬組成物において、
前記細胞は、患者の神経系に対して栄養作用を示す、医薬組成物。
【請求項13】
請求項2に記載の医薬組成物において、
前記神経変性症状は、脳卒中である、医薬組成物。
【請求項14】
急性神経変性症状を有する患者を治療するための医薬組成物において、
製薬上許容される担体と、
請求項1に記載の産褥由来細胞から得られる調製物と、
を含み、
前記調製物は、前記産褥由来細胞の細胞溶解物、前記産褥由来細胞の細胞外マトリックス、または前記産褥由来細胞が増殖された細胞馴化培地を含む、医薬組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−525492(P2008−525492A)
【公表日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−548553(P2007−548553)
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2005/046880
【国際公開番号】WO2006/071802
【国際公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ポラロイド
【出願人】(507209506)エシコン・インコーポレイテッド (12)
【氏名又は名称原語表記】Ethicon Incorporated
【住所又は居所原語表記】Rt. 22 West,P.O.Box 151,Somerville,NJ 08876−0151 United States of America
【Fターム(参考)】