説明

用紙処理装置及び画像形成装置

【課題】用紙の仕分けを高品質に実施する。
【解決手段】軸を中心として回転する主搬送手段と、中心と同一の直線上にある点を中心軸として主搬送手段の回転に従属して回転する副搬送手段と、を含み、主搬送手段の外周は、断面視において、中心から所定の半径を有する円弧形状と半径より小なる寸法を有する円弧を切り欠いた切り欠き形状とからなり、副搬送手段の外周は、断面視において、中心から所定の半径を有する円弧形状からなり、主搬送手段と副搬送手段との当接面に用紙が搬入されるとき、断面視において、副搬送手段の中心と、切り欠き形状が副搬送手段の外周と接する接点とを結ぶ直線と、同一の直線との間のなす角度が最小である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙処理装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成がなされた記録材(以下、「転写紙」ともいう。)を排出トレイに排出する際、搬送路に設けられ、転写紙を挟持して搬送する搬送部材について、その搬送部材を支持する軸をその軸方向に移動するシフト手段を用いて移動することにより、排出トレイに対する転写紙の排出位置を変更して画像形成がなされた転写紙の仕分けを行う技術が知られている。
【0003】
特許文献1には、従動コロが駆動ローラに圧接する前に、保持部又は従動コロを当接部に当接させて従動コロが駆動ローラに圧接する際の衝撃を低減することが開示されている。また、衝撃による振動が減衰し始めるタイミングを図って従動コロと駆動ローラとを当接させることが記載されている。
【0004】
特許文献2には、転写紙後端がシフトローラ上流の搬送ローラを抜けた後、シフトローラを搬送方向と直交する方向に移動させ、転写紙後端がシフトローラを抜けてから次の転写紙先端がシフトローラに到達するまでにシフトローラを元の位置(センター)に戻るように制御することが記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、従動コロが駆動ローラに圧接する前に、保持部又は従動コロを当接部に当接させて従動コロが駆動ローラに圧接する際の衝撃を低減している。しかしながら、このような方法では、複雑な機構を必要とするため、コストが高く装置が大型化し消費電力が多く掛かってしまうという問題があった。
【0006】
特許文献2では、転写紙後端がシフトローラ上流の搬送ローラを抜けた後、シフトローラを搬送方向と直交する方向に移動させ、転写紙後端がシフトローラを抜けてから次の転写紙先端がシフトローラに到達するまでにシフトローラを元の位置(センター)に戻るように制御している。しかしながら、このような方法では、紙間が短い高速機においては、シフトローラが次の転写紙が来るまでに元の位置(センター)に戻りきることができず、いわゆるジャムが発生してしまうという問題があった。
【0007】
そこで本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、搬入された転写紙に高品位な仕分けを実施すことができる用紙処理装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明における用紙処理装置は、軸を中心として回転する主搬送手段と、前記中心と同一の直線上にある点を中心軸として前記主搬送手段の回転に従属して回転する副搬送手段と、を含み、前記主搬送手段の外周は、断面視において、中心から所定の半径を有する円弧形状と前記半径より小なる寸法を有する円弧を切り欠いた切り欠き形状とからなり、前記副搬送手段の外周は、前記断面視において、中心から所定の半径を有する円弧形状からなり、前記主搬送手段と副搬送手段との当接面に用紙が搬入されるとき、前記断面視において、前記副搬送手段の中心と、前記切り欠き形状が前記副搬送手段の外周と接する接点とを結ぶ直線と、前記同一の直線との間のなす角度が最小であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、駆動ローラと従動コロとの衝撃による振動の発生を少なくしたので、圧解除機構や振動低減機構を設けることなく安価で小型、かつ消費電力の少ない高品位な仕分けを実施することができる用紙処理装置及び画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の概略側面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置のシフト手段を有する転写紙の搬送路の構成を示す概略側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置のシフト手段の構成を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の従動コロの取り付け状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置のシフト手段の基準位置(ホームポジション)と転写紙との位置関係を示す平面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の基準位置(ホームポジション)に対する第1のシフト位置(ポジションA)と転写紙との位置関係を示す平面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の基準位置(ホームポジション)に対する第2のシフト位置(ポジションB)と転写紙との関係を示す平面図である。
【図8】本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の制御手段を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置のシフト動作のタイミングを示すタイミングチャート図である。
【図10】本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置のモード処理の動作を示すフローチャート図である。
【図11】本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置のシフト処理の動作を示すフローチャート図である。
【図12】本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の転写紙と搬出ローラ、シフトローラ、及び排出ローラの位置との関係を示した模式図で、(a)シフトローラが転写紙を受け入れた状態、(b)転写紙をシフトローラが搬送する状態、(c)転写紙のシフトが完了した状態、(d)シフトローラが基準位置(ホームポジション)に戻った状態、をそれぞれ示す図である。
【図13】本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の従動コロとシフトローラとの位置関係を示した概略側面図で、(a)シフトローラが転写紙を受け入れる直前の状態又はシフトローラが基準位置(ホームポジション)に戻った状態、(b)転写紙をシフトローラが搬送する状態、(c)転写紙のシフトが完了する直前の状態、(d)転写紙のシフトが完了した状態、をそれぞれ示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の従動コロとシフトローラとの当接角度とシフトローラの半径との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化乃至省略する。以下図面を用いて具体的に解説する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の概略側面図である。この用紙処理装置は、用紙としての転写紙Sの供給側となる画像形成装置1の側部に装着されている。用紙処理装置は、画像形成装置1より排出された画像形成がなされた転写紙Sを偏向爪2により、転写材受け部材としてのプルーフトレイ3へ導く搬送路Aと、大量の転写紙Sのスタック及びスティプル綴じを行う搬送路Bとへ導くように構成されている。
【0013】
用紙処理装置は、搬送路B内の転写紙Sを同搬送路に配置された偏向爪4によって昇降可能な排出トレイ5へ導く搬送路Cと、スティプル綴じを行うための搬送路Dとへ案内するように構成されている。
【0014】
スティプルされた転写紙Sは、最終的には最下流側に位置し、画像形成装置1の外部に突出した排出トレイ5にスタック排出されるようになっている。搬送ローラ6は、画像形成装置1より排出された転写紙Sを受け取る上下一対のローラであり、その直前部分には入口センサS1が設けられている。
【0015】
搬送ローラ対6の一方は駆動側となる搬送ローラをなし、他方は従動コロとなっている。入口センサS1は、搬送される転写紙Sの先端及び後端を検知するようになっている。入口センサS1は、転写紙Sを検知している間はオン状態となる光センサで構成されている。
【0016】
偏向爪2は、搬送ローラ6の下流側に揺動可能に配設されている。偏向爪2は、図示しないソレノイド及びスプリンク等により駆動されて揺動することにより、搬送路A、Bを切り換えるように構成されている。偏向爪2の下流側に位置する搬送路Aには、搬送ローラ7及びこのローラに従動する従動コロ8と、プルーフトレイ3とが配設されていて、画像形成装置1より排出された転写紙Sをプルーフトレイ3へ排出するようになっている。
【0017】
偏向爪2と偏向爪4の間に位置する搬送路Bには、搬送ローラ9と、これに従動する従動コロ10とが配置されている。搬送路Cには、仕分けを行うシフト部材として機能する一対の搬送部材としてのシフトローラ11及びそれに従動する従動コロ12と、排出ローラ13及びそれに従動する従動コロ14とがシフトローラ11を上流側にして配置されている。排出ローラ13の直上流側には、転写紙Sの後端通過を検知する排紙センサS4が配置されている。排紙センサS4は、転写紙Sを検知している間はオン状態となる光センサで構成されている。
【0018】
スティプル綴じを行うための搬送路Dには、複数の搬送ローラ81、15、16及び各ローラに対向配置されて従動する従動ローラ17、18、19が配設されており、転写紙SをスティプルユニットEへ導くように構成されている。
【0019】
スティプルユニットEには、転写紙Sの横方向(用紙幅方向)の揃えを行うジョガーフェンス20、21と、転写紙Sの縦方向の揃えを行う戻しコロ22及び後端フェンス23、24と、転写紙Sのサイズや綴じ位置に合わせて横方向に移動可能なスティプラ25と、スティプルされた転写紙束を排出トレイ5へ押し出すための放出爪26とが設けられている。排出トレイ5の上方には、排出される転写紙Sの量を検知する紙面検知センサS2が配設されている。
【0020】
排出トレイ5は、図示しない昇降機構によって上下方向に移動可能に設けられており、紙面検知センサS2で検知される転写紙Sの量が増えると下降するようになっている。本実施形態において、各ローラには、図示しない駆動機構によって回転駆動力が伝達されるようになっている。
【0021】
次に、転写紙Sの仕分けを行うシフトローラ11を有する搬送路Cについて説明する。図2は、本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置のシフト手段を有する転写紙の搬送路の構成を示す概略側面図である。
【0022】
搬送路Cは、ジャム処理用の開閉ガイド部材31と下側ガイド部材41との間に形成されている。開閉ガイド部材31は、矢印Xで示す用紙の搬送方向と直交する搬送路Cの幅方向(以下「Y方向」という。)に配置された支軸55を中心に上下方向に揺動自在に支持されていて、搬送路Cを開閉可能としている。
【0023】
開閉ガイド部材31には、図4に示すようにY方向に配置された軸60により従動コロ12が回転自在に支持されていて、開閉ガイド部材31が図2に示すように閉位置に閉じられたときに、下側ガイド部材41の一部から搬送路C内に臨むように配置されたシフトローラ11と当接するように構成されている。図4は、本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の従動コロの取り付け状態を示す斜視図である。下側ガイド部材41は、画像形成装置1の図示しない基部にねじで着脱可能に締結されている。
【0024】
シフトローラ11は、図13(a)から(d)に示すように、外周面が円弧形状11Aと切り欠き形状11Bとにより形成されており、円弧形状11Aで従動コロ12と当接し、切り欠き形状11Bでは従動コロ12と離間するように構成されている。従動コロ12は、シフトローラ11と離間しているとき、シフトローラ11との当接位置よりコイルバネ76(図4)の力により1mm程度下側に位置しており、シフトローラ11と従動コロ12とが当接する際、シフトローラ11の切り欠き形状11Bが、図13(a)に示す破線で描かれたような円弧形状11Aであるときは、図14の破線で示す折れ線形状となるため、シフトローラ11と従動コロ12との衝突による衝撃が大きく振動が発生してしまう。
【0025】
なお、図13は、本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の従動コロとシフトローラとの位置関係を示した概略側面図で、(a)シフトローラが転写紙を受け入れる直前の状態又はシフトローラが基準位置(ホームポジション)に戻った状態、(b)転写紙をシフトローラが搬送する状態、(c)転写紙のシフトが完了する直前の状態、(d)転写紙のシフトが完了した状態、をそれぞれ示す図であり、図14は、本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の従動コロとシフトローラとの当接角度とシフトローラの半径との関係を示すグラフである。
【0026】
本実施形態では、図14に示すように、シフトローラ11が回転し、シフトローラ11と従動コロ12とが当接する際の衝突角度(図13に示すように、従動コロ12の回転中心とシフトローラ11の切り欠き形状11Bが従動コロ12の外周と接する接点とを結ぶ直線と、シフトローラ11の回転中心と従動コロ12の回転中心とを結ぶ直線との間のなす角度)θ(以下、「当接角度」ともいう。)が増加した場合においても、シフトローラ11の切り欠き形状11Bを、シフトローラ11の回転中心からの半径Rの変位が大きくならないような形状としている(図14において、半径Rの実線グラフが、当接角度θが増加するに連れて漸増する形状となっている。)ため、シフトローラ11と従動コロ12との衝突を和らげることにより振動が発生しにくい構成としている。
【0027】
また、シフトローラ11の円弧形状11Aの長さを、図12に示すよう下流の排出ローラ13へ搬送可能な長さC以上としている。このように、シフトローラ11の形状を、搬送を行う円弧形状11Aと切り欠き形状11Bとからなる異形形状とすることにより、圧解除を簡単な構成で実現している。
【0028】
なお、図12は、本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の転写紙と搬出ローラ、シフトローラ、及び排出ローラの位置との関係を示した模式図で、(a)シフトローラが転写紙を受け入れた状態、(b)転写紙をシフトローラが搬送する状態、(c)転写紙のシフトが完了した状態、(d)シフトローラが基準位置(ホームポジション)に戻った状態、をそれぞれ示す図である。
【0029】
図4に戻り、軸60は、開閉ガイド部材31に設けられたスラスト軸受71、72によってY方向に摺動自在に支持されている。このスラスト軸受71、72は、付勢手段としてのコイルバネ76、76によって下方に向かって押圧されていて、軸60に支持された従動コロ12を図2に示すシフトローラ11に向かって圧接するように開閉ガイド部材31に装着されている。
【0030】
軸60の両端には、止め輪73、74が嵌合されている。止め輪73とスラスト軸受71及び止め輪74とスラスト軸受72との間の軸60には、リターンスプリング75、75がそれぞれ装着されていて、従動コロ12に対して図4に示す基準位置に戻る復帰習性を与えている。
【0031】
図2に示すように、開閉ガイド部材31の下流側には、排紙開閉ガイド部材51が配置されている。この排紙開閉ガイド部材51は、支軸53を中心に上下方向に揺動自在に支持されていて、搬送路Cを開閉可能としている。排紙開閉ガイド部材51には、下側ガイド部材41に装着された薄いプレート状の弾性部材42が、その中央から先端までの広い範囲で圧接しており、排紙開閉ガイド部材51との間に搬送路Cを形成している。
【0032】
図2において、従動コロ14は、排紙開閉ガイド部材51に回転自在に支持されていて、排紙開閉ガイド部材51が図2に示す閉位置となったときに、この排紙開閉ガイド部材51と対向配置されたガイド部材54に回転自在に支持された排出ローラ13と当接するように構成されている。
【0033】
ガイド部材54は、画像形成装置1の図示しない基部にねじで着脱可能に締結されている。排紙開閉ガイド部材51の近傍には、排紙開閉ガイド部材51の開閉状態を検知する開閉ガイド検知センサS5が配置されている。この開閉ガイド検知センサS5は、排紙開閉ガイド部材51が閉じている間、オンするように構成されている。
【0034】
排紙開閉ガイド部材51は、シフト動作時に図示しない揺動手段により僅かに上方に向かって移動され、排出ローラ13と従動コロ14とを離間するように構成されている。このため、転写紙Sは、シフト動作時に排出ローラ13と従動コロ14とに挟持されず、排出ローラ13からの回転駆動力の伝達を断たれる。
【0035】
次に、本発明の実施形態に係るシフト手段について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置のシフト手段の構成を示す斜視図である。図3において、シフト手段90は、シフトローラ11を支持する駆動軸80を、搬送方向Xと直交するY方向に選択的に移動させるものである。
【0036】
駆動軸80は、固定軸受77とスラスト軸受78とによって回転自在に支持され、軸60と平行に配置されている。図示しない画像形成装置1の基部に固定されたブラケット61には、シフト駆動部99を構成するシフト駆動モータ62とリンクギヤ63とが取り付けられている。
【0037】
リンクギヤ63は、シフト駆動モータ62の出力軸に装着された駆動ギヤ64と噛み合うよう配置されている。シフト駆動モータ62は、正逆両方向に回転可能なモータである。リンクギヤ63には、その回転中心から所定の距離、外周側にオフセットした位置にピン63aが設けられている。
【0038】
このピン63aは、駆動軸80の一端側に設けられたリンク部材52の長溝52aに挿入され係合されている。ブラケット61には、シフトローラ11の基準位置を検知するためのシフトホームセンサS3が装着されている。シフトローラ11の基準位置とは、転写紙Sを搬送路C内で受け入れて挟持圧接する待機位置である。シフトホームセンサS3は、シフトローラ11が図5に示す基準位置(ホームポシション)に位置するときに、オンするように構成された光センサで構成されている。
【0039】
スラスト軸受78は、図示しない画像形成装置1の基部に固定されていて、駆動軸80をY方向に摺動自在に支持している。固定軸受77はリンク部材52と一体的に設けられており、駆動軸80を回転自在に支持している。固定軸受77の近傍の駆動軸80には、図示しないシフト搬送モータから回転駆動力の伝達を受け搬入される転写紙Sの1枚1枚に対して1回転するプーリ79が設けられている。
【0040】
このプーリ79は、駆動軸80をY方向に摺動可能に支持するとともに、回転駆動力が伝達されると駆動軸80と一体回転するように、駆動軸80とスプライン結合されている。回転駆動力が伝達される部材は、プーリに換えてギヤを用いても良い。シフトローラ11のY方向への幅は、シフト動作をしてシフトローラ11と従動コロ12にずれが発生しても、従動コロ12がシフトローラ11から外れて脱落しない幅とされている。
【0041】
図3において、リンクギヤ63が時計回りに回転すると、リンク部材52も同方向に回転し、駆動軸80とシフトローラ11が基準位置(ホームポジション)を境にしてY方向の一方側であるY1方向に移動する。リンクギヤ63が反時計回りに回転すると、リンク部材52も同方向に回転し、駆動軸80とシフトローラ11が基準位置(ホームポジション)を境にしてY方向の他端側であるY2方向に移動する。
【0042】
つまり、駆動軸80とシフトローラ11とは、基準位置(ホームポジション)の両側に変位する。リンクギヤ63には、図5に示すように、シフトホームセンサS3によって検知されるフィラー63bが、リンクギヤ63の外周から突設されている。なお、図5は、本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置のシフト手段の基準位置(ホームポジション)と転写紙との位置関係を示す平面図である。
【0043】
次に、本発明の実施形態に係る用紙処理装置の回路構成について説明する。図8は、本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の制御手段を示すブロック図である。図8に示すように、用紙処理装置は、制御部91を備えている。制御部91は、周知のマイクロコンピュータから構成されていて、シフト駆動回路92、シフト搬送駆動回路98、及び排紙開閉ガイド板駆動回路93が接続されている。
【0044】
シフト駆動回路92には、シフト手段90(図3)の駆動源であるシフト駆動部(モータ等)62が電気的に接続されている。シフト搬送駆動回路98には、図示しないシフト搬送駆動部(モータ等)99が電気的に接続されている。排紙開閉ガイド板駆動回路93には、排紙開閉ガイド部材51の排紙開閉ガイド駆動部(モータ等)94が電気的に接続されている。
【0045】
制御部91には、シフトモード選択手段としてのシフトモードキー95、シフトモードを解除して通常モードとする通常モード選択手段としてのノンシフトモードキー96、及び各センサS1からS5が電気的に接続されている。
【0046】
制御部91にはシフト駆動部(モータ)62の回転角度が予め設定されている。制御部91は、シフト駆動部(モータ)62を所定の角度だけ回転させると停止させ、シフト動作が終了すると、フィラー63bがシフトホームセンサS3で検知されるまでシフト駆動部(モータ)62を逆回転させるように構成されている。
【0047】
制御部91は、基準位置(ホームポジション)を境にして、シフトローラ11が排出トレイ5上におけるオフセット排出量αの半分の距離だけY1方向及びY2方向に移動するようにシフト駆動部(モータ)62の駆動を制御する。
【0048】
次に、本発明の実施形態に係る用紙処理装置の概略動作を、図12、図13を参照して説明する。図12(a)から(d)において、右側には下から順に、搬送ローラ9、シフトローラ11、及び排出ローラ13とそれぞれの段階における転写紙Sの搬送状態が、左側には、切り欠き形状11Bと円弧形状11Aとを有するシフトローラ11と従動コロ12とが、それぞれの段階において、転写紙Sを介して如何なる回転状態となるかについて記載されている。
【0049】
図1の画像形成装置1から供給された転写紙Sが搬送路Cに搬送され、入口センサS1により転写紙Sが検知されると、図示しない駆動機構の駆動モータが駆動することにより、シフトローラ11を除く各ローラが回転駆動を開始する。
【0050】
供給された転写紙Sが、偏向爪2の切り替えによりシフトローラ11と従動コロ12との間に導かれると、図12(a)、図13(a)に示すように、シフト搬送駆動部(モータ)99が駆動する。その後、図13(b)に示すように、シフトローラ11と従動コロ12とが当接する際の衝突角度(当接角度)(図13に示すように、従動コロ12の回転中心とシフトローラ11の切り欠き形状11Bが従動コロ12の外周と接する接点とを結ぶ直線と、シフトローラ11の回転中心と従動コロ12の回転中心とを結ぶ直線との間のなす角度)θを極力小さくすることにより、従動コロ12とシフトローラ11とが衝突する時に生じる振動を小さくしている。
【0051】
転写紙Sの後端が搬送ローラ9と従動コロ10(図1)との間を通過すると(図12(b))、シフトローラ11と従動コロ12とが転写紙Sを挟んだ状態で(図12(c)、図13(c))、図3に示したシフト手段90によりシフト動作が開始される。
【0052】
転写紙Sは、シフト手段90のシフト動作により、図5に示す基準位置(ホームポジション)からシフトした位置となる図6のポジションA又は図7のポジションBの位置まで搬送方向Xと直交する方向であるシフト方向Y1又はY2方向のいずれかの方向に移動される。なお、図6は、本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の基準位置(ホームポジション)に対する第1のシフト位置(ポジションA)と転写紙との位置関係を示す平面図であり、図7は、本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置の基準位置(ホームポジション)に対する第2のシフト位置(ポジションB)と転写紙との関係を示す平面図である。
【0053】
すなわち、転写紙Sは、シフトローラ11の軸線方向(Y方向)に移動される。このとき図12(c)に示すように、シフトローラ11は、転写紙Sを180°回転した位置で挟持した状態である。排紙開閉ガイド部材51(図2)はシフト動作が終了するまで開状態に保持される。このため、排出ローラ13の回転駆動力は転写紙Sには伝達されず、シフト動作の妨げとはならない。
【0054】
シフト動作が終了すると、接続開閉ガイド駆動部(モータ)94が閉じ方向に回転し、排紙開閉ガイド部材51を図2に示した閉状態とする。これにより、ポジションA(図6)又はポジションB(図7)にシフト移動された転写紙Sは、図5に示す基準位置(ホームポジション)に対してY1方向又はY2方向にオフセットされた状態で排出される。
【0055】
開閉ガイド部材51の閉状態が終了すると、シフトローラ11は、従動コロ12と離間した状態で(図13(a))、図12(d)に示すように図12(a)から1回転した位置で停止する。停止した後、次の転写紙Sの受け入れに備えて、シフトローラ11は、図6又は図7に示すシフト位置から図5に示す基準位置(ホームポジション)へ移動する。
【0056】
このとき、シフトローラ11と従動コロ12とは離間した状態のため、シフトローラ11を移動したとしても、搬送中の転写紙Sが一緒に移動してくることはない。また、次の転写紙S1がシフトローラ11に到達しても、シフトローラ11と従動コロ12とは離間しているため、確実に転写紙Sを受け入れることができる。
【0057】
次に、本発明の実施形態に係る用紙処理装置のシフト処理について説明する。シフト処理によって行われるシフト動作は、図8に示したシフトモードキー95により操作され、図10のステップ(以下、「S」という。)100においてシフトモードが設定されている場合(S100:YES)に実行される。図10は、本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置のモード処理の動作を示すフローチャート図である。
【0058】
図12(a)に示す基準位置(ホームポジション)から図示しないシフト搬送モータが駆動し、シフトローラ11を回転させる。その後、図5に示す基準位置(ホームポジション)からシフト駆動部(モータ)62が駆動することによりリンクギヤ63(図3)が時計回りに回転すると、ピン63aも同じ方向に回転してリンク52をY2方向に移動させる。
【0059】
これにより、シフトローラ11がY2方向に移動し、この移動に伴い転写紙Sが図6の破線で示すポジションAの位置まで移動し、転写紙Sに圧接している従動コロ12もシフトローラ11による加圧と転写紙Sとの摩擦によりシフトローラ11の移動に追従する。
【0060】
シフトローラ11がY2方向に移動している間もシフトローラ11は回転して転写紙Sを搬送する。シフトローラ11による搬送はシフトが終了しても継続し、従動コロ12が1回転した位置で停止する。
【0061】
その後、シフトローラ11及び駆動軸80(図3)は基準位置(ホームポジション)に戻り、従動コロ12はシフトローラ11から離間するとともに、リターンスプリング75(図3)の力により図5に示す基準位置(ホームポジション)に戻る。このため、シフト動作開始時には、常に従動コロ12が図4に示す基準位置(ホームポジション)となる。
【0062】
シフト動作は、搬送される転写紙Sの1枚毎に行われる。シフトローラ11は、図5に示すように基準位置(ホームポジション)にて転写紙Sを受け入れる。そして、図6のポジションAに示すように、シフト駆動部(モータ)62の回転により、リンクギヤ63が例えば90度回転すると、シフトローラ11が破線の位置へ移動し、シフトローラ11と従動コロ12に挟持された転写紙Sは、搬送されながら所定のシフト量だけ移動し、破線で示すシフト位置Saへ移動される。搬送方向Xに対して転写紙Sの後端が、シフトローラ11と従動コロ12との当接部であるニップ部から開放され通過すると、シフト駆動部(モータ)62が逆方向に回転し、シフトローラ11が図5に示す基準位置(ホームポジション)へ戻る。
【0063】
そして、フィラー63bがシフトホームセンサS3を遮蔽すると、シフト駆動部(モータ)62が停止して復帰動作が終了する。同一ジョブ内(予め決められた転写紙Sの所定枚数内)では、前述した基準位置(ホームポジション)からポジションA、ポジションAから基準位置(ホームポジション)といった動作サイクルが繰り返し行われる。このサイクルを、以下「サイクルA」と呼ぶことにする。
【0064】
転写紙Sの所定枚数のシフト動作を完了すると、次のジョブへ動作が移行する。次ジョブにおいて、シフトローラ11は、基準位置(ホームポジション)で転写紙Sを受け入れ、前ジョブにて、シフトローラ11を基準位置(ホームポジション)からポジションAへ移動させた回転方向とは逆方向へシフト駆動部(モータ)62を回転させ、例えば、リンクギヤ63を90度回転させる。
【0065】
そうすると、シフトローラ11は、図7のポジションBに示すように、シフトローラ11が破線の位置へ移動し、シフトローラ11と従動コロ12に挟持された転写紙Sは、搬送されながら所定のシフト量だけ移動し、破線で示すシフト位置Sbへ移動される。搬送方向Xに対して転写紙Sの後端が、シフトローラ11と従動コロ12との当接部であるニップ部から開放され通過すると、シフト駆動部(モータ)62が逆方向に回転し、フィラー63bがシフトホームセンサS3を遮蔽するとシフト駆動部(モータ)62が停止し、シフトローラ11を図5に示す基準位置(ホームポジション)へ戻す復帰動作が終了する。
【0066】
同一ジョブ内(予め決められた転写紙Sの所定枚数内)では、前述した基準位置(ホームポジション)からポジションB、ポジションBから基準位置(ホームポジション)といった動作サイクルが繰り返し行われる。このサイクルを、以下「サイクルB」と呼ぶことにする。
【0067】
これらのサイクルA及びサイクルBを繰り返すことによって、排出トレイ5に対する転写紙Sの排出位置の仕分けが選択的に実行されることになる。転写紙Sを排出トレイ5に排出、及び仕分けする際の転写紙Sのオフセット排出量をαとし、図5に示すように、シフトローラ11のホームポジションを基準位置とする。
【0068】
基準位置(ホームポジション)を境界として、転写紙Sを駆動軸80(図3)の軸方向であるY方向の両側であるY1方向及びY2方向へシフト手段90(図3)を用いて移動させることにより、各シフトの動作量を転写紙Sのオフセット排出量αの半分、すなわち、α/2で行うことができる。また、本形態において、排出トレイ5に対する転写紙Sの排出位置は、図5に示す基準位置(ホームポジション)と、図6及び図7に示す2つのシフト位置の、合計3つの位置となる。ここでは、シフト動作の順番をサイクルAから始め、サイクルBへ移行する例を説明したが、サイクルBから始め、サイクルAへ移行する形態としても良い。
【0069】
通常の排出動作であるノンシフト処理は、ノンシフトモードキー96(図8)が操作され、図10のS100においてシフトモードが設定されていない場合(S100:NO)に実行される。すなわち、転写紙Sの仕分けを必要としないノンシフトモードである通常の転写紙排出モードにおいては、シフトローラ11は、図5に示す基準位置(ホームポジション)で転写紙Sを受け入れ、その位置を保持したまま、転写紙Sをシフトローラ11と従動コロ12とで挟持搬送し、排出トレイ5へ排出する。このとき、シフトローラは、上述したシフトモードと同様に1回転するようになっている。
【0070】
このように、シフト手段90(図3)の制御タイミングとしては、図10に示すS100の処理において、シフトモードが設定されている場合(S100:YES)にシフト処理が行われ、シフトモードが設定されていない場合(S100:NO)には、ノンシフト処理が行われる。
【0071】
シフト手段90の動作について、図9と図11を用いてさらに詳細に説明する。図9は、本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置のシフト動作のタイミングを示すタイミングチャート図であり、図11は、本発明の実施形態に係る用紙処理装置を搭載した画像形成装置のシフト処理の動作を示すフローチャート図である。
【0072】
図11において、S110の処理では、用紙処理装置に搬送された用紙(転写紙S)の先端がシフトローラ11と従動コロ12との当接部であるニップ部を通過したか否かが判断される。この判断は、図9に示すように、転写紙Sの先端が入口センサS1を通過し、同センサがオン(“H”レベル)してからシフト搬送駆動部(モータ)99がオン(“H”レベル)するまでの時間であるT3内に行われる。S110において、用紙(転写紙S)の先端がシフトローラ11と従動コロ12との当接部であるニップ部を通過したとき(S110:YES)は、S111へ移行し、用紙(転写紙S)の先端がシフトローラ11と従動コロ12との当接部であるニップ部を通過していないとき(S110:NO)は、通過するまで待機する。
【0073】
時間T3が経過すると、図11のS111の処理において、シフト搬送駆動部(モータ)99(図8)が駆動(オン)(“H”レベル)することによって、シフトローラ11を1回転させて転写紙Sを搬送する。次に、S101の処理では、用紙処理装置に搬送されてきた転写紙Sの後端が、搬送ローラ9及び従動コロ10のニップ部を通過したか否かが判断される。
【0074】
この判断は、図9に示すように、転写紙Sの後端が入口センサS1を通過し、同センサがオフ(“L”レベル)してからシフト駆動部(モータ)62(図8)がオン(“H”レベル)するまでの時間T1内に行われる。S101において、用紙(転写紙S)の後端がシフトローラ9と従動コロ10との当接部であるニップ部を通過したとき(S101:YES)は、S102へ移行し、用紙(転写紙S)の後端がシフトローラ9と従動コロ10との当接部であるニップ部を通過していないとき(S101:NO)は、S110の処理へ戻る。
【0075】
時間T1が経過すると、S102の処理において、シフト駆動部(モータ)62を駆動(オン)(“H”レベル)することによってシフトローラ11を移動させ、転写紙Sを所定量だけ移動(シフト)させる。この場合のシフト方向は、前ジョブ時の移動方向とは逆方向に移動させる。
【0076】
S103の処理では、シフト動作が完了したか否かの判断が行われ、完了したとき(S103:YES)には、Sl04の処理へ移行し、排紙開閉ガイド駆動部(モータ)94(図8)を駆動させることにより、排紙開閉ガイド51(図2)を閉状態とし、排出ローラ13に対して従動コロ14を圧接させる。シフト動作が完了していないとき(S103:NO)には、完了するまで待機する。
【0077】
S105の処理では、用紙(転写紙S)の後端がシフトローラ11及び従動コロ12との当接部であるニップ部から開放され、通過したか否かの判断が行われる。この判断は、用紙(転写紙S)の後端が入口センサS1を通過し、同センサがオフしてからの相対的な時間等で判断するものとする。
【0078】
用紙(転写紙S)の後端がシフトローラ11を通過したとき(S105:YES)には、S106の処理へ移行し、シフト駆動部(モータ)62により、S102の処理とは逆方向に回転させることによって、シフトローラ11を基準位置(ホームポジション)へ戻す。S105の処理において、用紙(転写紙S)の後端がシフトローラ11を通過していないとき(S105:NO)には、通過するまで待機する。そして、S107の処理では、用紙(転写紙S)の後端が排出ローラ13及び従動コロ14との当接部であるニップ部から開放され、通過したか否かの判断が行われる。
【0079】
この判断は、図9に示すように、用紙(転写紙S)の後端が排紙センサS4を通過し、同センサがオフ(“L”レベル)してから排紙開閉ガイド駆動部(モータ)94(図8)が逆回転(“L”レベル)するまでの時間T2内に行われる。時間T2が経過すると、S108の処理において、排紙開閉ガイド駆動部(モータ)94を駆動(オン)(“L”レベル)することによって排紙開閉ガイド51(図2)を開状態とし、S109の処理へ移行する。
【0080】
S109の処理では、転写紙Sの設定枚数分のジョブが終了したか否かが判断され、ジョブが終了していないとき(S109:NO)は、上記処理が繰り返し行われる。前のジョブの終了後に行われる次のジョブの実行時には、S102の処理において、前のジョブとは逆方向にシフトローラ11を移動させることにより、転写紙Sのシフトを行うものとする。
【0081】
S109の処理において、すべてのジョブが終了したときには(S109:YES)、処理を終了する。このように、シフト動作が選択的に繰り返し行われることによって、転写紙Sが排出トレイ5に対して選択的にシフトして排出される仕分け排出が実現されるのである。
【0082】
以上説明したように、本発明は、搬送ローラを、転写紙をニップする挟持部とニップしない非挟持部とで形成し、従動コロと挟持部とが当接する衝突角度を小さくすることにより、駆動ローラと従動コロとの衝撃による振動を少なくしたので、圧解除機構や振動低減機構を設けることなく安価で小型、かつ消費電力の少ない高品位な仕分けを実施すことができる用紙処理装置及び画像形成装置を提供することができる。
【0083】
また、本発明は、搬送ローラ1回転の外周を、転写紙用紙をニップする挟持部とニップしない非挟持部とで形成し、搬送とシフトとを挟持部で行い、非挟持部で戻り動作を行うようにしたので、戻り動作をしつつ次の転写紙を受け入れることができ、生産効率の高い用紙処理装置及び画像形成装置を提供することができる。
【0084】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範囲な趣旨及び範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0085】
1 画像形成装置
2、4 偏向爪
3 プルーフトレイ
5 排出トレイ
6 搬送ローラ(対)
7、9、15、16、81 搬送ローラ
8、10、12、14、17、18、19 従動コロ
11 シフトローラ
11A 円弧形状
11B 切り欠き形状
12、14 従動コロ
13 排出ローラ
20、21 ジョガーフェンス
22 戻しコロ
23、24 後端フェンス
25 スティプラ
26 放出爪
31 開閉ガイド部材
41 下側ガイド部材
42 弾性部材
51 排紙開閉ガイド部材
52 リンク部材
52a 長溝
53、55 支軸
54 ガイド部材
55 支軸
60 軸
61 ブラケット
62 シフト駆動部(モータ等)
63 リンクギヤ
63a ピン
63b フィラー
64 駆動ギヤ
71、72 スラスト軸受
73、74 止め輪
75 リターンスプリング
76 コイルバネ
77 固定軸受
78 スラスト軸受
79 プーリ
80 駆動軸
90 シフト手段
91 制御部
92 シフト駆動回路
93 排紙開閉ガイド板駆動回路
94 排紙開閉ガイド駆動部(モータ等)
95 シフトモード選択手段(シフトモードキー)
96 通常モード選択手段(ノンシフトモードキー)
98 シフト搬送駆動回路
99 シフト搬送駆動部(モータ等)
α オフセット排出量
α/2 オフセット排出量の半分
A、B、C、D 搬送路
E スティプルユニット
R 半径
S 記録材(転写紙)
S1 入口センサ
S2 紙面検知センサ
S3 シフトホームセンサ
S4 排紙センサ
S5 開閉ガイド検知センサ
S6 シフト搬送センサ
X 搬送方向
Y 幅方向
【先行技術文献】
【特許文献】
【0086】
【特許文献1】特開2009−286561号公報
【特許文献2】特開昭61−033459号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸を中心として回転する主搬送手段と、
前記中心と同一の直線上にある点を中心軸として前記主搬送手段の回転に従属して回転する副搬送手段と、を含み、
前記主搬送手段の外周は、断面視において、中心から所定の半径を有する円弧形状と前記半径より小なる寸法を有する円弧を切り欠いた切り欠き形状とからなり、
前記副搬送手段の外周は、前記断面視において、中心から所定の半径を有する円弧形状からなり、
前記主搬送手段と副搬送手段との当接面に用紙が搬入されるとき、前記断面視において、前記副搬送手段の中心と、前記切り欠き形状が前記副搬送手段の外周と接する接点とを結ぶ直線と、前記同一の直線との間のなす角度が最小であることを特徴とする用紙処理装置。
【請求項2】
前記用紙が搬入される方向と直交する方向へ前記主搬送手段を移動させる移動手段をさらに含み、前記当接面から搬出された用紙は、前記移動手段により、前記用紙の搬出方向と直交する方向の所定の位置へ移動されることを特徴とする請求項1記載の用紙処理装置。
【請求項3】
前記用紙が前記所定の位置へ移動されるとき、前記当接面は、前記主搬送手段と副搬送手段の円弧形状同士が当接していることを特徴とする請求項2に記載の用紙処理装置。
【請求項4】
前記用紙が所定の位置へ移動された後、前記移動手段は、前記主搬送手段を移動前の位置に戻すことを特徴とする請求項2記載の用紙処理装置。
【請求項5】
前記主搬送手段が前記移動前の位置に戻されるとき、前記当接面は、前記主搬送手段の切り欠き形状と、前記副搬送手段の円弧形状とが対向していることを特徴とする請求項4に記載の用紙処理装置。
【請求項6】
前記主搬送手段の後段に設けられ、前記搬出された用紙を外部へ排出する排出手段をさらに含み、前記主搬送手段の円弧形状の弧の長さは、前記主搬送手段と排出手段との間の距離以上であることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の用紙処理装置。
【請求項7】
前記用紙が搬入される方向と直交する方向は複数方向存在し、前記移動手段は、前記主搬送手段を移動させるとき、直近に選択された前記直交する方向とは異なる直交する方向を選択することを特徴とする請求項2から6の何れか1項に記載の用紙処理装置。
【請求項8】
請求項1から7の何れか1項に記載の用紙処理装置を含むことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2013−112524(P2013−112524A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−263466(P2011−263466)
【出願日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】