用紙搬送装置
【課題】機密性の高い記録用紙を保管する機能を備えた用紙搬送装置を提供する。
【解決手段】用紙搬送装置100は、第1搬送部103を構成する第1筐体121と、第2搬送部104を構成する第2筐体120と、搬送された用紙が合流する部分である第3筐体123とで構成される。第2筐体120は、第1搬送経路142は確保しつつ、第2搬送部104を覆うように設けられているものとする。また、第2筐体120には、開閉可能な上蓋122が設けられており、当該上蓋122を開くことにより第2筐体120を開くことが可能であるものとする。用紙搬送装置100の第2筐体120には、ロック機構部が設けられており、指示に従ってロック機構部が第2筐体120をロックした場合には、第2筐体120の上蓋122を開くことができない。
【解決手段】用紙搬送装置100は、第1搬送部103を構成する第1筐体121と、第2搬送部104を構成する第2筐体120と、搬送された用紙が合流する部分である第3筐体123とで構成される。第2筐体120は、第1搬送経路142は確保しつつ、第2搬送部104を覆うように設けられているものとする。また、第2筐体120には、開閉可能な上蓋122が設けられており、当該上蓋122を開くことにより第2筐体120を開くことが可能であるものとする。用紙搬送装置100の第2筐体120には、ロック機構部が設けられており、指示に従ってロック機構部が第2筐体120をロックした場合には、第2筐体120の上蓋122を開くことができない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙に画像を形成する画像形成装置のうち特に本体上部等に画像形成後の用紙を排出するとともに後処理装置を連接させるタイプの画像形成装置への適用が可能な用紙搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
用紙に画像を形成する画像形成装置のうち特に本体上部等に画像形成後の用紙を排出するタイプの画像形成装置においては、そのままでは、後処理装置(ソータ、ステープラ、パンチャー等に対する記録用紙に対する後処理を行う手段)まで搬送することができない。
【0003】
従来より、当該構成においては、記録用紙を後処理装置まで搬送するための搬送路を備えた用紙搬送装置が各種提案されている。
【0004】
一方で、機密性の高い文書を印刷する際、利用する本人が画像形成装置の前に立って操作するため機密性の高い文書を印刷する場合であっても他人の目に触れる、または、他人に持ち去られるおそれは少ない。
【0005】
しかし、多数の人によって共用されるような画像形成装置においては、利用者は画像形成装置から離れた場所で印刷の指示をする場合があり、その場合には、他人の目に触れる、または、他人に持ち去られる可能性がある。
【0006】
そこで、機密性の高い文書の印刷の場合には、専用のトレイあるいは筐体等を設けて機密性を高める技術が提案されている(特許文献1および2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−298159号公報
【特許文献2】特開2009−51653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記文献は、専用のトレイ等を設ける必要があるためシステム全体のコストアップやサイズアップの原因となっていた。
【0009】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、機密性の高い記録用紙を保管する機能を備えた用紙搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のある局面に従う用紙搬送装置は、記録用紙に画像を形成する画像形成装置と画像が形成された記録用紙に対して後処理を実行する後処理装置との間で用紙を搬送する用紙搬送装置であって、画像形成装置から第1の記録用紙が排紙される第1排紙部と接続可能に設けられ、第1の記録用紙を搬送するための第1搬送部と、画像形成装置から第2の記録用紙が排紙される第2排紙部と接続可能に設けられ、第2の記録用紙を搬送するための第2搬送部と、指示に従って第1搬送部の第1搬送経路を介して搬送される第1の記録用紙と、第2搬送部の第2搬送経路を介して搬送される第2の記録用紙とを重ね合わせて、後処理装置へと搬送するための合流部とを備える。第1および第2搬送部の少なくとも一方は、開閉可能な筐体で覆われるとともに、指示に従って筐体の開閉をロックするロック機構を有する。画像形成装置で機密文書を印刷する際、筐体で覆われた第1および第2搬送部の一方に機密文書を搬送して収納し、ロック機構に指示して筐体の開閉をロックする。
【0011】
好ましくは、第1および第2搬送部の一方は、収納されている機密文書を別の指示に従って後処理装置へ搬送し、ロック機構のロックを解除する。
【0012】
好ましくは、画像形成装置は、所定条件の場合に所定の情報を印字した所定記録用紙を排紙し、用紙搬送装置は、第1および第2搬送部の他方を用いて所定記録用紙を搬送し、合流部は、指示に従って所定記録用紙と第1および第2搬送部の一方に収納されている機密文書とを重ね合わせて、後処理装置へ搬送する。
【0013】
特に、所定条件は、第1および第2搬送部の一方機密文書が収納されてから所定期間が経過した場合、第1および第2搬送部の一方に機密文書が収納された後、別の機密文書の印刷が実行される場合、第1および第2搬送部の一方の搬送経路を用いる印刷が実行される場合に相当する。
【0014】
特に、後処理装置において、重ね合わせた所定記録用紙と機密文書とはステープル処理される。
【0015】
好ましくは、画像形成装置は、機密文書が第1および第2搬送部の一方に収納されている場合には、第1排紙部および第2排紙部のうち、第1および第2搬送部の他方に対応する排紙部から印字した記録用紙を排紙する。
【0016】
好ましくは、画像形成装置は、両面印刷時に片面印字済みの記録用紙を反転して装置内に再搬送する再搬送経路を有し、第1および第2排紙部の他方は、再搬送経路に片面印字済みの記録用紙を搬送する場合に用いられる。
【0017】
好ましくは、筐体で覆われた第1および第2搬送部の一方は、複数枚の機密文書を積載可能な積載トレイと、対応する搬送経路への搬送と、積載トレイへの搬送とを切り替える切換手段とをさらに有する。
【0018】
特に、筐体で覆われた第1および第2搬送部の一方は、指示に従って積載トレイに積載された機密文書を対応する搬送経路に再搬送するトレイ排紙手段をさらに有する。
【発明の効果】
【0019】
本発明に従う用紙搬送装置において、第1および第2搬送部の少なくとも一方は、開閉可能な筐体で覆われるとともに、指示に従って筐体の開閉をロックするロック機構を有する。画像形成装置で機密文書を印刷する際、筐体で覆われた第1および第2搬送部の一方に機密文書を搬送して収納し、ロック機構に指示して筐体の開閉をロックする。したがって、搬送部の一方について、ロック機構を設けて機密文書を保管する機能を持たせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態に従う画像形成システムの概観を説明する図である。
【図2】本発明の実施の形態に従う画像形成システムの概略ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に従う画像形成装置1の操作パネル54について説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態に従う画像形成装置1の主に画像形成に関する部材を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100の構成を説明する図である。
【図6】本発明の実施の形態に従う画像形成システムの概観を説明する別の図である。
【図7】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおける画像形成装置1の印刷指示があった場合の画像形成のフロー図である。
【図8】本発明の実施の形態に従う画像形成システムの用紙搬送装置100における用紙搬送処理のフロー図である。
【図9】本発明の実施の形態に従う画像形成装置1における機密文書の排出指示の処理の流れを説明するフロー図である。
【図10】本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100における機密文書の排出処理について説明するフロー図である。
【図11】本発明の実施の形態の変形例1に従う画像形成システムの概観を説明する図である。
【図12】本発明の実施の形態の変形例2に従う画像形成システムの概観を説明する図である。
【図13】本発明の実施の形態の変形例2に従う画像形成システムの用紙搬送装置100における用紙搬送処理のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。以下の説明において同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一であるものとする。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムの概観を説明する図である。
図1を参照して、画像形成システムとして、本例においては、画像形成装置の一例である複合器であるMFP(Mutli Function Peripheral)を用いた場合について説明する。なお、複写機、プリンタ、またはファクシミリ等についても同様に適用可能である。
【0023】
本発明の実施の形態に従う画像形成システムは、MFP1と、用紙搬送装置100と、後処理装置(フィニッシャー)200とを含む。
【0024】
MFP1は、後述するが本体の上部に操作パネル54が設けられ、ユーザからの各種の指示等を受ける。また、本体の上面には、スキャナ53およびADF(Auto Document Feeder)52が設けられている。ADF52は原稿をスキャナ53に送る。本体の下部には、後述する画像形成部58等が設けられている。本体の中央部には、画像形成部58で形成された記録用紙が排出される排出口が設けられている。
【0025】
また、MFP1の側には、後処理装置200が設けられている。そして、本例においては、一例として、MFP1と後処理装置200との間に本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100を設ける。後述するが、用紙搬送装置100は、MFP1の排出口から排出された記録用紙を後処理装置200に搬送する。
【0026】
図2は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムの概略ブロック図である。
図2を参照して、本発明の実施形態に従う画像形成システムにおいて、画像形成装置1は、画像形成装置制御部C1と、記録用紙収納部18と、給送部57と、ADF52と、スキャナ53と、記憶部55と、シリアル通信部51と、操作パネル54と、画像形成部58と、定着部32と、第1排紙部60と、第2排紙部61とを含む。
【0027】
画像形成装置制御部C1は、主にCPU(Central Processing Unit)やRAM(Random access Memory)を含んで構成され、画像形成装置1全体における画像読取、画像形成、用紙給送、等の処理を含むシステム全体の処理等、画像形成システムの全制御を司る。
【0028】
また、画像形成装置制御部C1は、ユーザが操作パネル54を介して設定した各種後処理等の出力設定を操作信号として受信すると、当該操作信号に基づいて、画像形成を行う用紙ごとに、必要となる後処理の種別、当該用紙のサイズ等、から構成される用紙情報(後処理情報)を生成してRAMに記憶するとともに、当該情報を必要に応じて用紙搬送装置100や、後処理装置200に伝達する。本例においては、後述する、機密文書、また、機密印刷者文書の印刷である場合には、用紙情報に機密文書あるいは機密印刷者文書である旨を含めるものとする。また、機密印刷者文書の印刷である場合には、後段の後処理装置200におけるステープル処理を実行するためにステープル処理の実行指示も用紙情報に含めるものとする。また、後述する限定印刷、2枚重ねジョブの印刷である等の印刷設定の情報も用紙情報に含められて、用紙搬送装置100等に送信されるものとする。
【0029】
シリアル通信部51は、用紙搬送装置100とシリアル通信でやり取りする機能を果たす。また、シリアル通信部51は、RAMに記憶された用紙情報を画像形成を行う用紙ごとに用紙搬送装置100に送信する。さらに、シリアル通信部51は、用紙搬送装置100のシリアル通信部101より送信される後処理装置200の装置情報を取得することができる。
【0030】
記録用紙収納部18は、画像形成を行う各種サイズ(例えば、A4、B5等)の記録用紙を必要に応じて収納する。
【0031】
給送部57は、記録用紙収納部18に収納された記録用紙を給紙して、画像形成部58に搬送するとともに、画像形成装置1から排出するため絵第1排紙部60あるいは第2排紙部61に記録用紙を搬送する。
【0032】
ADF52は、上部のトレイに載置された原稿をスキャナ53に搬送する。スキャナ53に搬送された原稿は、CCD(Charge Coupled Device)等により読み取られ画像データが取得される。スキャナ53で取得された画像データは記憶部55に記憶され、一例として記憶部55で記憶された画像データに基づいて画像形成部58において記録用紙に対する画像形成処理が実行される。
【0033】
画像形成部58で記録用紙上に形成された画像は定着部32で定着されて、第1排紙部60あるいは第2排紙部61のいずれか一方から排出される。
【0034】
用紙搬送装置100は、用紙搬送装置制御部C2と、シリアル通信部101,102と、第1搬送部103と、第2搬送部104と、画像形成装置装着検知部108と、重ね合わせ部106と、排出部107と、後処理装置装着検知部109と、ロック機構部110とを含む。
【0035】
用紙搬送装置制御部C2は、主にCPUやRAMを含んで構成され、用紙搬送装置100全体における用紙搬送処理等の全制御を司る。
【0036】
シリアル通信部101は、画像形成装置1のシリアル通信部51との間で情報をシリアル通信でやり取りする機能を果たす。また、シリアル通信部102は、後処理装置200のシリアル通信部201との間で情報をシリアル通信でやり取りする機能を果たす。したがって、例えば、画像形成装置1からの用紙情報等を用紙搬送装置100のシリアル通信部101,102を介して後処理装置200のシリアル通信部201に伝達することが可能となる。また、その逆も可能である。すなわち、後処理装置200の装置情報を画像形成装置1のシリアル通信部51に伝達することが可能となる。
【0037】
第1搬送部103は、後述する第1搬送経路142を介して画像形成装置1の第1排紙部60から排紙された記録用紙を搬送する。
【0038】
第2搬送部104は、後述する第2搬送経路140を介して画像形成装置1の第2排紙部61から排紙された記録用紙を搬送する。また、第2搬送部104は、後述するが機密文書保管部としても機能する。
【0039】
画像形成装置装着検知部108は、用紙搬送装置100が所定の位置に配置されて、画像形成装置1の第1排紙部60、第2排紙部61と第1搬送部103、第2搬送部104とがそれぞれ連結されたことを検知する。例えば、電気的に通電状態であれば連結した状態と判断しても良いし、機械的な連結による部材の位置変化を検知して連結した状態と判断しても良い。
【0040】
用紙搬送装置100の用紙搬送装置制御部C2は、画像形成装置装着検知部108からの当該検知に従って画像形成装置1と連結されたことを検知して、画像形成装置1から排紙された記録用紙に対する搬送処理を実行する。
【0041】
重ね合わせ部106は、第1搬送部103、第2搬送部104からそれぞれ搬送された用紙を重ね合わせる処理を実行する。具体的には、後述する検知センサ150を用いて合流地点114における用紙の合流を検知する。
【0042】
排出部107は、第1搬送部103あるいは第2搬送部104から搬送された用紙あるいは重ね合わせ部106の処理により重ね合わせた2枚の用紙を後処理装置200に排出する。
【0043】
後処理装置装着検知部109は、用紙搬送装置100が所定の位置に配置されて、後処理装置200の用紙導入部202と排出部107とが連結されたことを検知する。例えば、電気的に通電状態であれば連結した状態と判断しても良いし、機械的な連結による部材の位置変化を検知して連結した状態と判断しても良い。
【0044】
用紙搬送装置100の用紙搬送装置制御部C2は、後処理装置装着検知部109からの当該検知に従って後処理装置200と連結されたことを検知して、排出部107から排出される記録用紙を用紙導入部202に排出する。すなわち、用紙搬送装置100は、画像形成装置装着検知部108および後処理装置装着検知部109からのそれぞれの検知を受けて、ともに装着を検知したときに用紙搬送処理を実行する。
【0045】
ロック機構部110は、後述するが指示に従って第2搬送部104を構成する筐体の開閉を制御する。
【0046】
後処理装置200は、後処理装置制御部C3と、シリアル通信部201と、用紙導入部202と、用紙搬送部203と、パンチ処理部204と、ステープル処理部205と、折り処理部206と、用紙束収容部207と、排紙部208とを含む。
【0047】
後処理装置制御部C3は、主にCPUやRAMを含んで構成され、後処理装置200全体における後処理等の全制御を司る。
【0048】
シリアル通信部201は、用紙搬送装置100のシリアル通信部102との間で情報をシリアル通信でやり取りする機能を果たす。例えば、用紙搬送装置100を介して画像形成装置1からの用紙情報を受信したり、後処理装置200の装置情報等を送信したりすることが可能となる。本例においては、後述する機密文書印刷者情報の印刷処理が実行された場合には、用紙情報として、機密文書と機密印刷者文書とのステープル処理の実行指示が含まれているものとする。
【0049】
用紙導入部202は、用紙搬送装置100から排出された記録用紙を後処理装置200内に導入する機能を果たす。
【0050】
用紙搬送部203は、用紙情報に基づく後処理装置制御部C3からの指示に従って、記録用紙を指定された各種の後処理機能を実行する処理部に搬送する。
【0051】
パンチ処理部204は、記録用紙にパンチ(孔)を空ける後処理を実行する。
ステープル処理部205は、記録用紙にステープルを打つ後処理を実行する。
【0052】
折り処理部206は、記録用紙を製本等するために折る後処理を実行する。
排紙部208は、各種後処理を実行した記録用紙を排紙する。なお、後処理を実行しない記録用紙も排紙することが可能である。
【0053】
用紙束収容部207は、排紙部208から排紙された記録用紙を用紙束として収容する。
【0054】
なお、これらの後処理の各機能は、用紙情報に従って1つの機能のみを実行することも可能であるし、組み合わせて実行することも可能である。
【0055】
図3は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置1の操作パネル54について説明する図である。
【0056】
図3を参照して、本発明の実施の形態に従う画像形成装置1の操作パネル54には、表示部70と、操作キーとが設けられる。
【0057】
表示部70には、タッチパネル72が設けられており、表示部70上において所定の操作が可能である。
【0058】
また、操作キーとして、10キー74やスタートボタン76が設けられており、コピー等の枚数を入力して、スタートボタン76を選択することにより、コピー/スキャン等の処理の実行を指示が可能である。
【0059】
また、表示部70には、各種モードの表示やその他の表示が行われる。そして、タッチパネル72によって、表示内容に従った各種設定を行うことができる。例えば、表示部70には、通常は、コピー動作やスキャン動作を実行する際に行う基本的/応用的な設定のためのボタンが配置されている。各ボタンを押下すると、その詳細設定を行うための階層画面が表示される。例えば、応用的な設定として、パンチ処理やステープル処理といった後処理を実行する設定指示が可能である。なお、本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100を装着することにより記録用紙が搬送されて後処理装置200における記録用紙の後処理が可能となるため用紙搬送装置100が所定位置に装着された場合に当該後処理を実行する設定指示を可能にするようにしても良い。
【0060】
さらに、表示部70には、その時点で画像形成装置1に予約されているジョブ情報が表示される。具体的には、実行されるべきジョブがジョブID順に表示される。特定のジョブに対して消去や変更等の操作を行う場合は、ジョブ操作ボタンを選択した後、操作対象となるジョブ番号ボタンを押下する。それらの操作によってジョブ操作画面が表示され、特定のジョブに対する操作が可能となる。
【0061】
また、操作パネル54を介して、用紙搬送装置100の第2搬送部104を用いた機密文書の印刷指示が可能であるものとする。具体的には、機密文書の印刷指示がある場合、印刷される機密文書(記録用紙)は、機密文書保管部としての機能を有する第2搬送部104内に収容される。
【0062】
また、操作パネル54を介して、第2搬送部104内に機密文書が収容されている場合に、機密文書の自動的な可否を許可するか否かの設定も可能である。
【0063】
また、操作パネル54を介して、用紙搬送装置100から後処理装置200に記録用紙を搬送する際における複数の記録用紙の重ね合わせの実行指示(設定指示)が可能であるものとする。当該実行指示がある場合には、第1搬送部103、第2搬送部104にそれぞれ対応する第1排紙部60、第2排紙部61からそれぞれ記録用紙が排紙されることになる。したがって、第2排紙部61から記録用紙が排紙される場合、第2搬送部104に機密文書が既に収容されている場合、当該第2搬送部104の機密文書の扱いが問題となる。
【0064】
本実施の形態においては、操作パネル54から複数の記録用紙の重ね合わせの実行指示(設定指示)がなされた場合の機密文書の排出許可の設定が可能であるものとする。具体的には、機密文書の排出許可の設定が有る場合には、第2搬送部104の機密文書が排出される。そして、第1搬送部103、第2搬送部104にそれぞれ対応する第1排紙部60、第2排紙部61からそれぞれ記録用紙が排紙されて、複数の記録用紙の重ね合わせ処理が実行される。
【0065】
一方、機密文書の排出許可の設定がない場合には、第2搬送部104の機密文書を優先して、第1搬送部103に対応する第1排紙部60からのみ記録用紙が排紙されるものとする。すなわち、当該場合には、複数の記録用紙の重ね合わせの実行指示がされた場合であっても、機密文書を優先して、当該重ね合わせの処理は実行されないものとする。
【0066】
図4は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置1の主に画像形成に関する部材を説明する図である。
【0067】
図4を参照して、本発明の実施の形態に従う画像形成装置1は、タンデム方式の転写部を持ち、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナーを順次重ね合わせることによってカラー画像を形成することが可能である。なお、図4においては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)に対応した各構成部をそれぞれa、b、c、dで識別している。
【0068】
画像形成部58は、図4に示すように、露光装置6による露光によって感光体3上に形成される静電潜像を、現像装置4によって現像し、得られたトナー像を一次転写ローラ(図示せず)によって中間転写ベルト2に転写し、さらに記録用紙に転写するように構成されている。
【0069】
すなわち、画像形成装置1には、Y、M、C、Kの4色のカートリッジ(イメージングユニット)28が、タンデム配列で配置されており、これらのカートリッジ28で形成された各色のトナー像(トナー画像)が、中間転写ベルト2上に重ねられて転写され合成される。
【0070】
各カートリッジ28は、ドラム形状の感光体3の近傍に、現像装置4、帯電装置5および露光装置6等が配置されて構成されている。感光体3の表面は、帯電装置5によって所定の電圧(帯電電位)V0に帯電され、露光装置6からの露光によって静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像バイアス電圧Vdcが印加された現像ローラにより、静電潜像の電位と現像バイアス電圧Vdcとの電位ギャップΔVに現像ローラから帯電したトナーが供給されることによってトナー像となり、顕像化される。
【0071】
感光体3の表面に顕像化されたトナー像は、一次転写ローラによって中間転写ベルト2に1次転写される。中間転写ベルト2上のトナー像は、二次転写ローラ37によって、記録媒体が収納されている記録用紙収納部18からカセット給紙ローラ8により搬送された記録用紙に2次転写される。なお、カセット給紙ローラ8により搬送された記録用紙はタイミングローラ38によって、必要に応じて一旦停止される。さらに、手差しによって記録用紙を供給する場合に、当該記録用紙をタイミングローラ38へ搬送する手差し給紙ローラ9が設けられている。なお、タイミングローラ38の上流側に用紙検知センサ29が設けられ、当該センサの検知出力に従ってタイミング制御が行われる。また、用紙材質検知センサ22も設けられている。
【0072】
記録用紙上に二次転写されたトナー像は定着部32の定着ローラ32aによって定着される。定着ローラ32aに対向し接触するように加圧ローラ32bが設けられている。また、定着ローラ32aの近傍には、当該定着ローラ32aの表面温度を検出する温度センサが設けられ、定着ローラ32aの内部には当該定着ローラ32aを加熱する定着ヒータが設けられている。なお、定着ローラ32aの上流側には定着ループセンサ27が設けられている。
【0073】
定着後の記録用紙は、第1排紙部60を構成する排紙ローラ33によって排出されるか、あるいは、第2排紙部61を構成する排紙ローラ39によって排出される。排紙切換部材41が設けられており、排紙切換部材41の切換位置に従って、第1排紙部60を構成する排紙ローラ30を用いた排紙が行われるか、第2排紙部61を構成する排紙ローラ39を用いた排紙が行われる。
【0074】
なお、両面画像を形成する際には、排紙ローラ39を用いて一旦原稿が排出側へと引き込まれ、そして両面搬送経路35へ搬送される。両面搬送経路35は上記のタイミングローラ38に通じる経路につながっている。両面搬送経路35には、両面搬送ローラ34a、34bが設けられており、両面搬送モータ45がこれらの両面搬送ローラ34a、34bを駆動することで、両面搬送経路35上の記録用紙がタイミングローラ38へ搬送される。
【0075】
上記した2次転写で転写しきれずに中間転写ベルト2上に残留しているトナー(転写残トナー)は、中間転写ベルトクリーナ7によって除去され回収される。つまり、2次転写の後で、中間転写ベルトクリーナ7によって中間転写ベルト2の表面が清掃される。なお、中間転写ベルトクリーナ7として、本実施形態では、中間転写ベルト2に対して圧接と離間との間を移動可能に設けられたクリーニングブレード方式のものを用いるが、これ以外に、中間転写ベルト2に対して印加される電圧がオンオフ制御されるブラシ方式のもの等、種々の方式または機構のものを用いることが可能である。転写残トナーは、廃トナーボックス36に回収される。
【0076】
カートリッジ28の上方には、攪拌羽26を動作させることでトナーを補給するトナーボトル25が設けられている。また、攪拌羽26a、26b,26c,26dをそれぞれ動作させるトナー補給モータ24a,24b,24c,24dが設けられている。
【0077】
また、カラーPCモータ48、メインモータ44、定着モータ46、カラー用現像モータ40、および現像モータ42が設けられている。
【0078】
図5は、本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100の構成を説明する図である。
図5を参照して、本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100は、第1搬送部103を構成する第1筐体121と、第2搬送部104を構成する第2筐体120と、搬送された用紙が合流する部分である第3筐体123とで構成される。第2筐体120は、第1搬送経路142は確保しつつ、第2搬送部104を覆うように設けられているものとする。また、第2筐体120には、開閉可能な上蓋122が設けられており、当該上蓋122を開くことにより第2筐体120を開くことが可能であるものとする。また、図示しないが第1筐体121にも開閉可能な部材が設けられており、当該部材を用いて第1筐体121を開くことが可能であるものとする。当該第1筐体121、第2筐体120を開閉可能に設けている理由は、例えば紙詰まり等が生じた場合に用紙を除去する等を可能とするためである。
【0079】
また、本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100の第2筐体120には、ロック機構部110が設けられており、指示に従ってロック機構部110が第2筐体120をロックした場合には、第2筐体120を開くことができないものとする。すなわち、上蓋122を開くことができないものとする。当該状態とすることにより機密文書が第2搬送部に収容された場合に、第2搬送部104を機密文書保管部として機能させることが可能となる。なお、この場合であっても第1筐体121を開くことは可能である。
【0080】
一方で、ロック機構部110が第2筐体をロックしていない場合には、上蓋122を開いて第2筐体120を開くことが可能である。
【0081】
ロック機構部110による第2筐体120のロック制御については後述する。
第1搬送部103には、複数の搬送上ローラ125と、複数の搬送下ローラ127とが設けられ、図示しないモータにより駆動されて第1搬送部103の第1搬送経路142を用いて記録用紙を搬送する。
【0082】
第2搬送部104には、複数の搬送上ローラ124と、複数の搬送下ローラ126とが設けられ、図示しないモータにより駆動されて第2搬送部104の第2搬送経路140を用いて記録用紙を搬送する。
【0083】
排出部107を構成する排紙ローラ130の近傍の合流地点114には、検知センサ150が設けられ、当該検知センサ150を用いて合流が検知される。すなわち、第1搬送部103の第1搬送経路142を用いて搬送されてきた記録用紙と第2搬送部104の第2搬送経路140を用いて搬送されてきた用紙との重ね合わせが判断される。
【0084】
また、第2搬送部104には、用紙検知センサ152が設けられ、機密文書の有無を検知する。なお、これら検知センサ150、用紙検知センサ152は、用紙搬送装置100の用紙搬送装置制御部C2と接続されているものとする。
【0085】
図6は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムの概観を説明する別の図である。
図6を参照して、図1で説明した画像形成システムと比較して、第2搬送部104が機密文書保管部として機能して機密文書が保管されるとともに、後述する機密文書印刷者情報印字用紙が搬送されている場合が示されている。その他の部分については同様である。
【0086】
後述するが当該、機密文書印刷者情報印字用紙と機密文書とが合流地点114で重ね合わせられた状態で後処理装置200に搬送される。
【0087】
そして、一例として、後処理装置200において、機密文書印刷者情報印字用紙と機密文書とが重ね合わせられた状態でステープル処理が実行される。そして、排出される。
【0088】
図7は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおける画像形成装置1の印刷指示があった場合の画像形成のフロー図である。
【0089】
当該処理は、主に画像形成装置制御部C1が記憶部55に格納されているプログラムを読み出すことにより実行されるものである。
【0090】
図7を参照して、印刷指示が有った場合、機密文書の印刷指示で有るかどうかを判断する(ステップS2)。具体的には、操作パネル54を介する印刷設定として機密文書の印刷設定がなされたかどうかを判断する。
【0091】
ステップS2において、機密文書の印刷指示で有ると判断した場合(ステップS2においてYES)には、次に、機密文書保管中であるかどうかを判断する(ステップS4)。具体的には、第2搬送部104が機密文書保管部として機密文書を保管しているか否かを判断する。当該判断は、用紙検知センサ152における用紙の有無で判断することが可能である。
【0092】
次に、ステップS4において、機密文書が保管中であると判断した場合(ステップS4においてYES)には、機密文書印刷者情報の印刷処理を実行する(ステップS6)。
【0093】
機密文書印刷者情報の印刷処理とは、機密文書印刷者情報を記録用紙に印字する印刷処理である。一例として、印刷者の名前が記録用紙に印字された用紙を搬送することが可能である。なお、当該方式は一例であり、印刷者と異なる他者が印刷した印刷物と混同しないものであればどのようなものを用いても良い。
【0094】
機密文書が保管中である場合に別の機密文書の印刷指示がある場合、第2搬送部104に保管されていた機密文書を排紙しなければ新たに印刷した機密文書を第2搬送部104に保管することができない。
【0095】
本発明の実施の形態においては、機密文書が第2搬送部104に既に保管されている場合には、機密文書印刷者情報の印刷処理を実行して、当該印字した記録用紙と保管されている機密文書とを重ね合わせて後処理装置200に搬送する。そして、後処理装置200において、重ね合わせた2枚の用紙をステープル処理する。当該処理、すなわち機密文書の内容の上に機密文書印刷者情報を印字した記録用紙を重ねてステープル処理することにより簡単に機密文書の内容が人目に触れないようにして機密性を保持するとともに、印刷者の名前が印字された面が上にくるため、他人が自分の印刷物ではないことを簡単に把握して、誤って持ち去ることがないようにすることが可能となる。
【0096】
印刷処理については、図4で説明した画像形成に関する各部材を用いて記録用紙に画像を形成する。画像の形成方式等については、公知の技術であるのでその説明は省略する。なお、当該機密文書印刷情報を印字した記録用紙を機密印刷者文書とも称する。
【0097】
次に、第1排紙部60から機密印刷者文書を排紙する(ステップS8)。以降の機密文書と、機密印刷者文書との重ね合わせ、ステープル処理等の用紙搬送装置100、後処理装置200の処理については、後述する。
【0098】
次に、最初に指示した機密文書の印刷処理を実行する(ステップS10)。
次に、第2排紙部61から機密文書を排紙する(ステップS12)。
【0099】
そして、処理を終了する(エンド)。
一方、ステップS4において、機密文書が保管中でないと判断した場合(ステップS4においてNO)には、機密文書印刷者情報の印刷処理を実行することなく、ステップS10に進み、機密文書の印刷処理を実行する(ステップS10)。
【0100】
そして、第2排紙部61から機密文書を排紙する(ステップS12)。
そして、処理を終了する(エンド)。
【0101】
したがって、機密文書が第2搬送部104に保管されていない場合には、機密文書を印刷して第2搬送部104に排紙し、機密文書が第2搬送部104に保管されている場合には、別のジョブとして機密文書印刷者情報の印刷処理を先に実行して、用紙搬送装置100に搬送して、その後、指示した機密文書を印刷して第2搬送部104に排紙する。
【0102】
一方、ステップS2において、印刷指示が有った場合において、機密文書の印刷指示でないと判断した場合(ステップS2においてNO)には、2枚重ねジョブの設定が有るかどうかを判断する(ステップS14)。具体的には、操作パネル54を介して、用紙搬送装置100から後処理装置200に記録用紙を搬送する際における複数の記録用紙の重ね合わせの実行指示(設定指示)があったかどうかを判断する。
【0103】
ステップS14において、2枚重ねジョブの設定が有ると判断した場合(ステップS14においてYES)には、次に、機密文書が保管中であるかどうかを判断する(ステップS16)。具体的には、第2搬送部104が機密文書保管部として機密文書を保管しているか否かを判断する。当該判断は、用紙検知センサ152における用紙の有無で判断することが可能である。
【0104】
次に、ステップS16において、機密文書が保管中であると判断した場合(ステップS16においてYES)には、機密文書の排出許可の設定が有るかどうかを判断する(ステップS18)。具体的には、操作パネル54を介して、機密文書の排出許可の設定が有るかどうかを判断する。
【0105】
ステップS18において、機密文書の排出許可の設定がないと判断した場合(ステップS18においてNO)には、限定印刷処理を実行する(ステップS20)。具体的には、機密文書の排出が許可されていないため2枚重ねジョブが設定されている場合であるが、機密文書の保管を優先した印刷処理を実行する。
【0106】
そして、第1排紙部60から印刷した記録用紙を排紙する(ステップS21)。
そして、処理を終了する(エンド)。
【0107】
したがって、この場合には、2枚重ねジョブの設定が有る場合でも機密文書の保管を優先して、2枚重ねの処理は用紙搬送装置100で実行されない。
【0108】
一方、ステップS18において、機密文書の排出許可の設定があると判断した場合(ステップS18においてYES)には、機密文書印刷者情報の印刷処理を実行する(ステップS22)。機密文書印刷者情報印刷処理とは、上述したように機密文書印刷者情報を記録用紙に印字する印刷処理である。
【0109】
本発明の実施の形態においては、機密文書が第2搬送部104に既に保管されている場合には、機密文書印刷者情報の印刷処理を実行して、当該印字した記録用紙と保管されている機密文書とを重ね合わせて後処理装置200に搬送する。そして、後処理装置200において、重ね合わせた2枚の用紙をステープル処理する。当該処理、すなわち機密文書の内容の上に機密文書印刷者情報を印字した記録用紙を重ねてステープル処理することにより簡単に機密文書の内容が人目に触れないようにして機密性を保持するとともに、印刷者の名前が印字された面が上にくるため、他人が自分の印刷物ではないことを簡単に把握して、誤って持ち去ることがないようにすることが可能となる。
【0110】
次に、第1排紙部60から機密印刷者文書を排紙する(ステップS24)。以降の機密文書と、機密印刷者文書との重ね合わせ、ステープル処理等の用紙搬送装置100、後処理装置200の処理については、後述する。
【0111】
当該処理により、第2搬送部104から機密文書が搬送されるため第2搬送部104に対しても第2排紙部61から記録用紙を排紙することが可能となる。
【0112】
次に、最初に指示した印刷処理を実行する(ステップS26)。
次に、2枚重ねジョブの2枚目の印刷であるか否かを判断する(ステップS28)。
【0113】
ステップS28において、2枚重ねジョブの2枚目の印刷である(偶数番目)と判断した場合(ステップS28においてYES)には、第2排紙部61から記録用紙を排紙する(ステップS30)。
【0114】
一方、ステップS28において、2枚重ねジョブの2枚目の印刷でない(奇数番目)と判断した場合(ステップS28においてNO)には、第1排紙部60から記録用紙を排紙する(ステップS34)。
【0115】
そして、処理を終了する(エンド)。
以降の用紙搬送装置100における2枚重ね合わせの処理については後述する。
【0116】
一方、ステップS14において、2枚重ねジョブの設定がないと判断した場合(ステップS14においてNO)には、通常の印刷処理を実行する(ステップS32)。
【0117】
そして、第1排紙部60から記録用紙を排紙する(ステップS34)。
そして、処理を終了する(エンド)。
【0118】
当該処理を印刷用紙毎に実行する。
図8は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムの用紙搬送装置100における用紙搬送処理のフロー図である。
【0119】
当該処理は、主に用紙搬送装置制御部C2が図示しない記憶部に格納されているプログラムを読み出すことにより実行されるものである。
【0120】
図8を参照して、記録用紙の排紙タイミングであるかどうかを判断する(ステップS40)。具体的には、画像形成装置1の第1排紙部60あるいは第2排紙部61から記録用紙が排紙されるタイミングであるかどうかを判断する。
【0121】
ステップS40において、記録用紙の排紙タイミングであると判断した場合(ステップS40においてYES)には、第2排紙部61から排紙されたかどうかを判断する(ステップS42)。
【0122】
ステップS42において、第2排紙部61から排紙されたと判断した場合(ステップS42においてYES)には、機密文書であるかどうかを判断する(ステップS44)。機密文書であるか否かは、画像形成装置1から伝達される用紙情報に基づいて判断することが可能である。
【0123】
ステップS44において、機密文書であると判断した場合(ステップS44においてYES)には、機密文書保管処理を実行する(ステップS46)。具体的には、第2搬送部104を機密文書保管部として機能させてその中に収容する。
【0124】
そして、機密文書保管部をロックする(ステップS48)。具体的には、ロック機構部110に指示して第2筐体120をロックして上蓋122が開かないように設定する。当該処理により、機密文書を保管することが可能となる。
【0125】
そして、処理を終了する(エンド)。
一方、ステップS44において、機密文書でないと判断した場合(ステップS44においてNO)には、2枚重ね排出処理を実行する(ステップS50)。具体的には、第2排紙部61から排紙された記録用紙であるため2枚重ねジョブの2枚目の記録用紙であることが判断される。
【0126】
したがって、第1搬送部103に保持されている2枚重ねジョブの1枚目の記録用紙と、第2排紙部61から排紙された記録用紙を合流地点114で重ね合わせて、用紙搬送装置100から排出する。そして、処理を終了する(エンド)。
【0127】
一方、ステップS42において、第2排紙部61から排紙されない場合、すなわち、第1排紙部60から排紙された場合(ステップS42においてNO)には、排紙された記録用紙が機密印刷者文書であるかどうかを判断する(ステップS52)。機密印刷者文書であるか否かは、画像形成装置1から伝達される用紙情報に基づいて判断することが可能である。
【0128】
ステップS52において、機密印刷者文書であると判断した場合(ステップS52においてYES)には、機密文書保管部のロックを解除する(ステップS53)。そして、次に、機密文書の2枚重ね排出処理を実行する(ステップS54)。具体的には、第1搬送部103に搬送される機密印刷者文書と、第2搬送部104に収容されている機密文書とを合流地点114で重ね合わせて、用紙搬送装置100から排出する。そして、処理を終了する(エンド)。そして、重ね合わせられた機密印刷者文書と機密文書とは、後処理装置200において、ステープル処理されて排出される。
【0129】
ステップS52において、機密印刷者文書で無いと判断した場合(ステップS52においてNO)には、2枚重ねジョブの1枚目であるかどうかを判断する(ステップS56)。
【0130】
ステップS56において、2枚重ねジョブの1枚目であると判断した場合(ステップS56においてYES)には、第1搬送部103における用紙待機処理を実行する(ステップS58)。
【0131】
そして、処理を終了する(エンド)。
上述したように、2枚重ねジョブの2枚目の記録用紙が第2排紙部61から排紙された後、第1搬送部103で待機されている記録用紙とが重ね合わせられて用紙搬送装置100から排出される。
【0132】
一方、ステップS56において、2枚重ねジョブの1枚目でないと判断した場合(ステップS56においてNO)には、通常搬送処理を実行する(ステップS60)。具体的には、上述したように限定印刷処理が実行される場合には、通常搬送処理が実行される。また、2枚重ねジョブの設定がない場合にも通常搬送処理が実行される。そして、処理を終了する(エンド)。
【0133】
図9は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置1における機密文書の排出指示の処理の流れを説明するフロー図である。
【0134】
当該処理は、主に画像形成装置制御部C1が記憶部55に格納されているプログラムを読み出すことにより実行されるものである。
【0135】
図9を参照して、機密文書の排出操作の指示が有るかどうかを判断する(ステップS70)。当該操作は、第2搬送部104に機密文書が収容されている場合に操作パネル54を介して指示が可能であるものとする。
【0136】
ステップS70において、機密文書の排出操作の指示が有ると判断した場合(ステップS70においてYES)には、機密文書の排出指示を出力する(ステップS72)。用紙搬送装置100における処理については後述する。
【0137】
一方、ステップS70において、機密文書の排出操作の指示が無いと判断した場合(ステップS70においてNO)には、機密文書が保管中であるかどうかを判断する(ステップS74)。
【0138】
ステップS74において、機密文書が保管中であると判断した場合(ステップS74においてYES)には、所定期間が経過しているかどうかを判断する(ステップS76)。
【0139】
ステップS76において、所定期間が経過していると判断した場合(ステップS76においてYES)には、機密文書印刷者情報の印刷処理を実行する(ステップS78)。機密文書印刷者情報印刷処理とは、機密文書印刷者情報を記録用紙に印字する印刷処理である。
【0140】
そして、第1排紙部60から排紙する(ステップS80)。そして、用紙搬送装置100において上述したように、機密文書と機密印刷者文書とが重ね合わせられて排出され、後処理装置200においてステープル処理されて排紙される。
【0141】
一方、ステップS74において、機密文書が保管中でない場合(ステップS74においてNO)、また、ステップS76において、所定期間が経過していない場合(ステップS76においてNO)には、処理を終了する(エンド)。
【0142】
したがって、本発明の実施の形態においては、操作パネル54を介して機密文書の排出指示が可能であるとともに、所定期間機密文書が保管されている場合には自動的に機密文書を排出することが可能である。その場合にも機密文書は、機密印刷者文書と重ね合わせられて排紙されるため機密性を保持することが可能である。
【0143】
図10は、本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100における機密文書の排出処理について説明するフロー図である。
【0144】
当該処理は、主に用紙搬送装置制御部C2が図示しない記憶部に格納されているプログラムを読み出すことにより実行されるものである。
【0145】
図10を参照して、用紙搬送装置100の用紙搬送装置制御部C2は、まず、機密文書の排出指示が有ったかどうかを判断する(ステップS90)。
【0146】
ステップS90において、機密文書の排出指示が有った場合(ステップS90においてYES)には、機密文書保管部のロックを解除する(ステップS92)。具体的には、ロック機構部110に指示して第2筐体120のロックを解除して上蓋122を開くことを可能とする。
【0147】
次に、機密文書を搬送する(ステップS94)。具体的には、第2搬送部104は、機密文書を排出部107に搬送する。
【0148】
そして、機密文書を排出する(ステップS96)。排出部107は、機密文書を後処理装置200に排出する。
【0149】
そして、処理を終了する(エンド)。
本発明の実施の形態に従う方式により、機密文書を第2搬送部104を用いて保管することが可能となる。また、保管された機密文書を排出する際においても、機密印刷者文書を重ね合わせて、さらに、後処理装置200においてステープル処理して排紙するため機密性を保持することが可能となる。また、2枚重ね印刷ジョブが設定されている場合には、2枚の記録用紙を重ね合わせた状態で後処理装置200に搬送することが可能となり、後処理装置200における効率的な処理が可能となる。
【0150】
(変形例1)
上記の実施の形態においては、第2搬送部104を機密文書保管部として用いる場合について説明したが、第1搬送部103を機密文書保管部として用いるようにすることも可能である。
【0151】
図11は、本発明の実施の形態の変形例1に従う画像形成システムの概観を説明する図である。
【0152】
図11を参照して、図1で説明した画像形成システムと比較して、第1搬送部103を第2搬送部104の代わりに機密文書保管部として機能させる点と、排紙される箇所が入れ替わる点以外は、上記の実施の形態で説明したのと基本的に同様である。具体的には、機密文書が第1排紙部60から排紙され、機密印刷者文書等が第2排紙部61から排紙されることになる。
【0153】
当該構成とした場合であっても、機密文書を第1搬送部103を用いて保管することが可能となる。また、保管された機密文書を排出する際においても、機密印刷者文書を重ね合わせて、さらに、後処理装置200においてステープル処理して排紙するため機密性を保持することが可能となる。なお、機密文書と機密印刷者文書との順番が入れ替わってしまうことにより機密性が保持できない場合には、後処理装置200においてその順番を入れ替えるようにすれば良い。また、2枚重ね印刷ジョブが設定されている場合には、2枚の記録用紙を重ね合わせた状態で後処理装置200に搬送することが可能となり、後処理装置200における効率的な処理が可能となる。
【0154】
(変形例2)
図12は、本発明の実施の形態の変形例2に従う画像形成システムの概観を説明する図である。
【0155】
図12を参照して、図11で説明した画像形成システムと比較して、第1搬送部103を機密文書保管部として機能させるとともに、さらに、機密文書載置トレイ160をさらに設けた構成としている点で異なる。
【0156】
具体的には、第1搬送部103に、切換弁116と、機密文書載置トレイ160と、搬送ローラ118とがさらに設けられた構成である。
【0157】
当該構成においては、切換弁116で第1排紙部60から排紙される記録用紙の搬送経路が異なる。切換弁116で切換えることにより、第1排紙部60から排紙される機密文書は、機密文書載置トレイ160へと案内される。なお、機密文書載置トレイ160には、複数枚の機密文書の載置が可能であるものとする。
【0158】
図13は、本発明の実施の形態の変形例2に従う画像形成システムの用紙搬送装置100における用紙搬送処理のフロー図である。
【0159】
当該処理は、主に用紙搬送装置制御部C2が図示しない記憶部に格納されているプログラムを読み出すことにより実行されるものである。
【0160】
図13を参照して、記録用紙の排紙タイミングであるかどうかを判断する(ステップS100)。具体的には、画像形成装置1の第1排紙部60あるいは第2排紙部61から記録用紙が排紙されるタイミングであるかどうかを判断する。
【0161】
ステップS100において、記録用紙の排紙タイミングであると判断した場合(ステップS100においてYES)には、第1排紙部60から排紙されたかどうかを判断する(ステップS102)。
【0162】
ステップS102において、第1排紙部60から排紙されたと判断した場合(ステップS102においてYES)には、機密文書であるかどうかを判断する(ステップS104)。機密文書であるか否かは、画像形成装置1から伝達される用紙情報に基づいて判断することが可能である。
【0163】
ステップS104において、機密文書であると判断した場合(ステップS104においてYES)には、機密文書保管処理を実行する(ステップS106)。具体的には、第1搬送部103を機密文書保管部として機能させてその中に収容する。本例においては、切換弁116で搬送経路を切換えて機密文書載置トレイ160に機密文書が載置されるように搬送する。したがって、第1搬送経路142上に機密文書は存在しない。したがって、機密文書を保管中に当該第1搬送経路を用いて2枚重ねジョブを実行することが可能となる。
【0164】
そして、機密文書保管部をロックする(ステップS107)。具体的には、ロック機構部110に指示して第1筐体121をロックして開かないように設定する。当該処理により、機密文書を保管することが可能となる。なお、第1筐体121をロックして開かない状態とした場合であっても第1搬送経路142は確保されているため記録用紙の搬送は可能である。
【0165】
そして、処理を終了する(エンド)。
一方、ステップS104において、機密文書でないと判断した場合(ステップS104においてNO)には、2枚重ねジョブの1枚目であるか否かを判断する(ステップS114)。
【0166】
ステップS114において、2枚重ねジョブの1枚目であると判断した場合(ステップS114においてYES)には、第1搬送部103において用紙待機処理を実行する(ステップS116)。
【0167】
ステップS114において、2枚重ねジョブの1枚目でないと判断した場合(ステップS114においてNO)には、通常搬送処理を実行する(ステップS118)。
【0168】
そして、処理を終了する(エンド)。
一方、ステップS102において、第1排紙部60から排紙されない、すなわち、第2排紙部61から排紙されると判断した場合(ステップS102においてNO)には、2枚重ねジョブの2枚目であるかどうかを判断する(ステップS108)。
【0169】
ステップS108において、2枚重ねジョブの2枚目であると判断した場合(ステップS108においてYES)には、2枚重ね排出処理を実行する(ステップS112)。
【0170】
具体的には、第2排紙部61から排紙された記録用紙と、第1搬送部103に保持されている2枚重ねジョブの1枚目の記録用紙とを合流地点114で重ね合わせて、用紙搬送装置100から排出する。そして、処理を終了する(エンド)。
【0171】
一方、ステップS108において、2枚重ねジョブの2枚目でないと判断した場合(ステップS108においてNO)には、通常搬送処理を実行する(ステップS110)。
【0172】
そして、処理を終了する(エンド)。
したがって、本例においては、機密文書を機密文書載置トレイ160に保管中である場合であっても、第1搬送経路142および第2搬送経路140を用いて2枚重ね排出処理を実行することが可能となる。すなわち、本変形例2においては、機密文書が保管中か否かに応じて機密文書印刷者情報の印刷処理を実行する必要がない。具体的には、図7のフロー図において、ステップS4、S6、S10、S12、S16、S18、S20、S21、S22、S24の処理を省略するようにすることが可能となる。
【0173】
そして、機密文書載置トレイに載置された機密文書については、図10のフローと同様の処理により用紙搬送装置100から排出することが可能である。
【0174】
具体的には、第1搬送部103に設けられた搬送ローラ118を駆動して、機密文書載置トレイに載置された機密文書を第1搬送部103の第1搬送経路142に再搬送するものとする。
【0175】
本変形例2においては、上記で説明したように、用紙搬送装置100の第1搬送部103を用いて機密文書を保管することが可能となるとともに、機密文書を保管中においても2枚重ね印刷ジョブが設定されている場合には、2枚の記録用紙を重ね合わせた状態で後処理装置200に搬送することが可能となり、後処理装置200における効率的な処理が可能となる。
【0176】
なお、本発明にかかる画像形成装置は、MFPに限定されない。また、コンピュータ(CPU)を機能させて、上述のフローで説明したような制御を実行させるプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどの一時的でないコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0177】
なお、プログラムは、コンピュータのオペレーションシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0178】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0179】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0180】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0181】
1 画像形成装置、2 中間転写ベルト、3 感光体、4 現像装置、5 帯電装置、6 露光装置、7 中間転写ベルトクリーナ、8 カセット給紙ローラ、9 手差し給紙ローラ、22 用紙材質検知センサ、24a,24b,24c,24d トナー補給モータ、25 トナーボトル、26,26a 攪拌羽、27 定着ループセンサ、28 カートリッジ、29 用紙検知センサ、31 二次転写ローラ、32a 定着ローラ、32b 加圧ローラ、33,230 排紙ローラ、34a 両面搬送ローラ、35 両面搬送経路、36 廃トナーボックス、38 タイミングローラ、40 カラー用現像モータ、42 現像モータ、44 メインモータ、45 両面搬送モータ、46 定着モータ、100 用紙搬送装置、200 後処理装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙に画像を形成する画像形成装置のうち特に本体上部等に画像形成後の用紙を排出するとともに後処理装置を連接させるタイプの画像形成装置への適用が可能な用紙搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
用紙に画像を形成する画像形成装置のうち特に本体上部等に画像形成後の用紙を排出するタイプの画像形成装置においては、そのままでは、後処理装置(ソータ、ステープラ、パンチャー等に対する記録用紙に対する後処理を行う手段)まで搬送することができない。
【0003】
従来より、当該構成においては、記録用紙を後処理装置まで搬送するための搬送路を備えた用紙搬送装置が各種提案されている。
【0004】
一方で、機密性の高い文書を印刷する際、利用する本人が画像形成装置の前に立って操作するため機密性の高い文書を印刷する場合であっても他人の目に触れる、または、他人に持ち去られるおそれは少ない。
【0005】
しかし、多数の人によって共用されるような画像形成装置においては、利用者は画像形成装置から離れた場所で印刷の指示をする場合があり、その場合には、他人の目に触れる、または、他人に持ち去られる可能性がある。
【0006】
そこで、機密性の高い文書の印刷の場合には、専用のトレイあるいは筐体等を設けて機密性を高める技術が提案されている(特許文献1および2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−298159号公報
【特許文献2】特開2009−51653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記文献は、専用のトレイ等を設ける必要があるためシステム全体のコストアップやサイズアップの原因となっていた。
【0009】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、機密性の高い記録用紙を保管する機能を備えた用紙搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のある局面に従う用紙搬送装置は、記録用紙に画像を形成する画像形成装置と画像が形成された記録用紙に対して後処理を実行する後処理装置との間で用紙を搬送する用紙搬送装置であって、画像形成装置から第1の記録用紙が排紙される第1排紙部と接続可能に設けられ、第1の記録用紙を搬送するための第1搬送部と、画像形成装置から第2の記録用紙が排紙される第2排紙部と接続可能に設けられ、第2の記録用紙を搬送するための第2搬送部と、指示に従って第1搬送部の第1搬送経路を介して搬送される第1の記録用紙と、第2搬送部の第2搬送経路を介して搬送される第2の記録用紙とを重ね合わせて、後処理装置へと搬送するための合流部とを備える。第1および第2搬送部の少なくとも一方は、開閉可能な筐体で覆われるとともに、指示に従って筐体の開閉をロックするロック機構を有する。画像形成装置で機密文書を印刷する際、筐体で覆われた第1および第2搬送部の一方に機密文書を搬送して収納し、ロック機構に指示して筐体の開閉をロックする。
【0011】
好ましくは、第1および第2搬送部の一方は、収納されている機密文書を別の指示に従って後処理装置へ搬送し、ロック機構のロックを解除する。
【0012】
好ましくは、画像形成装置は、所定条件の場合に所定の情報を印字した所定記録用紙を排紙し、用紙搬送装置は、第1および第2搬送部の他方を用いて所定記録用紙を搬送し、合流部は、指示に従って所定記録用紙と第1および第2搬送部の一方に収納されている機密文書とを重ね合わせて、後処理装置へ搬送する。
【0013】
特に、所定条件は、第1および第2搬送部の一方機密文書が収納されてから所定期間が経過した場合、第1および第2搬送部の一方に機密文書が収納された後、別の機密文書の印刷が実行される場合、第1および第2搬送部の一方の搬送経路を用いる印刷が実行される場合に相当する。
【0014】
特に、後処理装置において、重ね合わせた所定記録用紙と機密文書とはステープル処理される。
【0015】
好ましくは、画像形成装置は、機密文書が第1および第2搬送部の一方に収納されている場合には、第1排紙部および第2排紙部のうち、第1および第2搬送部の他方に対応する排紙部から印字した記録用紙を排紙する。
【0016】
好ましくは、画像形成装置は、両面印刷時に片面印字済みの記録用紙を反転して装置内に再搬送する再搬送経路を有し、第1および第2排紙部の他方は、再搬送経路に片面印字済みの記録用紙を搬送する場合に用いられる。
【0017】
好ましくは、筐体で覆われた第1および第2搬送部の一方は、複数枚の機密文書を積載可能な積載トレイと、対応する搬送経路への搬送と、積載トレイへの搬送とを切り替える切換手段とをさらに有する。
【0018】
特に、筐体で覆われた第1および第2搬送部の一方は、指示に従って積載トレイに積載された機密文書を対応する搬送経路に再搬送するトレイ排紙手段をさらに有する。
【発明の効果】
【0019】
本発明に従う用紙搬送装置において、第1および第2搬送部の少なくとも一方は、開閉可能な筐体で覆われるとともに、指示に従って筐体の開閉をロックするロック機構を有する。画像形成装置で機密文書を印刷する際、筐体で覆われた第1および第2搬送部の一方に機密文書を搬送して収納し、ロック機構に指示して筐体の開閉をロックする。したがって、搬送部の一方について、ロック機構を設けて機密文書を保管する機能を持たせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態に従う画像形成システムの概観を説明する図である。
【図2】本発明の実施の形態に従う画像形成システムの概略ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に従う画像形成装置1の操作パネル54について説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態に従う画像形成装置1の主に画像形成に関する部材を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100の構成を説明する図である。
【図6】本発明の実施の形態に従う画像形成システムの概観を説明する別の図である。
【図7】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおける画像形成装置1の印刷指示があった場合の画像形成のフロー図である。
【図8】本発明の実施の形態に従う画像形成システムの用紙搬送装置100における用紙搬送処理のフロー図である。
【図9】本発明の実施の形態に従う画像形成装置1における機密文書の排出指示の処理の流れを説明するフロー図である。
【図10】本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100における機密文書の排出処理について説明するフロー図である。
【図11】本発明の実施の形態の変形例1に従う画像形成システムの概観を説明する図である。
【図12】本発明の実施の形態の変形例2に従う画像形成システムの概観を説明する図である。
【図13】本発明の実施の形態の変形例2に従う画像形成システムの用紙搬送装置100における用紙搬送処理のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。以下の説明において同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一であるものとする。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムの概観を説明する図である。
図1を参照して、画像形成システムとして、本例においては、画像形成装置の一例である複合器であるMFP(Mutli Function Peripheral)を用いた場合について説明する。なお、複写機、プリンタ、またはファクシミリ等についても同様に適用可能である。
【0023】
本発明の実施の形態に従う画像形成システムは、MFP1と、用紙搬送装置100と、後処理装置(フィニッシャー)200とを含む。
【0024】
MFP1は、後述するが本体の上部に操作パネル54が設けられ、ユーザからの各種の指示等を受ける。また、本体の上面には、スキャナ53およびADF(Auto Document Feeder)52が設けられている。ADF52は原稿をスキャナ53に送る。本体の下部には、後述する画像形成部58等が設けられている。本体の中央部には、画像形成部58で形成された記録用紙が排出される排出口が設けられている。
【0025】
また、MFP1の側には、後処理装置200が設けられている。そして、本例においては、一例として、MFP1と後処理装置200との間に本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100を設ける。後述するが、用紙搬送装置100は、MFP1の排出口から排出された記録用紙を後処理装置200に搬送する。
【0026】
図2は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムの概略ブロック図である。
図2を参照して、本発明の実施形態に従う画像形成システムにおいて、画像形成装置1は、画像形成装置制御部C1と、記録用紙収納部18と、給送部57と、ADF52と、スキャナ53と、記憶部55と、シリアル通信部51と、操作パネル54と、画像形成部58と、定着部32と、第1排紙部60と、第2排紙部61とを含む。
【0027】
画像形成装置制御部C1は、主にCPU(Central Processing Unit)やRAM(Random access Memory)を含んで構成され、画像形成装置1全体における画像読取、画像形成、用紙給送、等の処理を含むシステム全体の処理等、画像形成システムの全制御を司る。
【0028】
また、画像形成装置制御部C1は、ユーザが操作パネル54を介して設定した各種後処理等の出力設定を操作信号として受信すると、当該操作信号に基づいて、画像形成を行う用紙ごとに、必要となる後処理の種別、当該用紙のサイズ等、から構成される用紙情報(後処理情報)を生成してRAMに記憶するとともに、当該情報を必要に応じて用紙搬送装置100や、後処理装置200に伝達する。本例においては、後述する、機密文書、また、機密印刷者文書の印刷である場合には、用紙情報に機密文書あるいは機密印刷者文書である旨を含めるものとする。また、機密印刷者文書の印刷である場合には、後段の後処理装置200におけるステープル処理を実行するためにステープル処理の実行指示も用紙情報に含めるものとする。また、後述する限定印刷、2枚重ねジョブの印刷である等の印刷設定の情報も用紙情報に含められて、用紙搬送装置100等に送信されるものとする。
【0029】
シリアル通信部51は、用紙搬送装置100とシリアル通信でやり取りする機能を果たす。また、シリアル通信部51は、RAMに記憶された用紙情報を画像形成を行う用紙ごとに用紙搬送装置100に送信する。さらに、シリアル通信部51は、用紙搬送装置100のシリアル通信部101より送信される後処理装置200の装置情報を取得することができる。
【0030】
記録用紙収納部18は、画像形成を行う各種サイズ(例えば、A4、B5等)の記録用紙を必要に応じて収納する。
【0031】
給送部57は、記録用紙収納部18に収納された記録用紙を給紙して、画像形成部58に搬送するとともに、画像形成装置1から排出するため絵第1排紙部60あるいは第2排紙部61に記録用紙を搬送する。
【0032】
ADF52は、上部のトレイに載置された原稿をスキャナ53に搬送する。スキャナ53に搬送された原稿は、CCD(Charge Coupled Device)等により読み取られ画像データが取得される。スキャナ53で取得された画像データは記憶部55に記憶され、一例として記憶部55で記憶された画像データに基づいて画像形成部58において記録用紙に対する画像形成処理が実行される。
【0033】
画像形成部58で記録用紙上に形成された画像は定着部32で定着されて、第1排紙部60あるいは第2排紙部61のいずれか一方から排出される。
【0034】
用紙搬送装置100は、用紙搬送装置制御部C2と、シリアル通信部101,102と、第1搬送部103と、第2搬送部104と、画像形成装置装着検知部108と、重ね合わせ部106と、排出部107と、後処理装置装着検知部109と、ロック機構部110とを含む。
【0035】
用紙搬送装置制御部C2は、主にCPUやRAMを含んで構成され、用紙搬送装置100全体における用紙搬送処理等の全制御を司る。
【0036】
シリアル通信部101は、画像形成装置1のシリアル通信部51との間で情報をシリアル通信でやり取りする機能を果たす。また、シリアル通信部102は、後処理装置200のシリアル通信部201との間で情報をシリアル通信でやり取りする機能を果たす。したがって、例えば、画像形成装置1からの用紙情報等を用紙搬送装置100のシリアル通信部101,102を介して後処理装置200のシリアル通信部201に伝達することが可能となる。また、その逆も可能である。すなわち、後処理装置200の装置情報を画像形成装置1のシリアル通信部51に伝達することが可能となる。
【0037】
第1搬送部103は、後述する第1搬送経路142を介して画像形成装置1の第1排紙部60から排紙された記録用紙を搬送する。
【0038】
第2搬送部104は、後述する第2搬送経路140を介して画像形成装置1の第2排紙部61から排紙された記録用紙を搬送する。また、第2搬送部104は、後述するが機密文書保管部としても機能する。
【0039】
画像形成装置装着検知部108は、用紙搬送装置100が所定の位置に配置されて、画像形成装置1の第1排紙部60、第2排紙部61と第1搬送部103、第2搬送部104とがそれぞれ連結されたことを検知する。例えば、電気的に通電状態であれば連結した状態と判断しても良いし、機械的な連結による部材の位置変化を検知して連結した状態と判断しても良い。
【0040】
用紙搬送装置100の用紙搬送装置制御部C2は、画像形成装置装着検知部108からの当該検知に従って画像形成装置1と連結されたことを検知して、画像形成装置1から排紙された記録用紙に対する搬送処理を実行する。
【0041】
重ね合わせ部106は、第1搬送部103、第2搬送部104からそれぞれ搬送された用紙を重ね合わせる処理を実行する。具体的には、後述する検知センサ150を用いて合流地点114における用紙の合流を検知する。
【0042】
排出部107は、第1搬送部103あるいは第2搬送部104から搬送された用紙あるいは重ね合わせ部106の処理により重ね合わせた2枚の用紙を後処理装置200に排出する。
【0043】
後処理装置装着検知部109は、用紙搬送装置100が所定の位置に配置されて、後処理装置200の用紙導入部202と排出部107とが連結されたことを検知する。例えば、電気的に通電状態であれば連結した状態と判断しても良いし、機械的な連結による部材の位置変化を検知して連結した状態と判断しても良い。
【0044】
用紙搬送装置100の用紙搬送装置制御部C2は、後処理装置装着検知部109からの当該検知に従って後処理装置200と連結されたことを検知して、排出部107から排出される記録用紙を用紙導入部202に排出する。すなわち、用紙搬送装置100は、画像形成装置装着検知部108および後処理装置装着検知部109からのそれぞれの検知を受けて、ともに装着を検知したときに用紙搬送処理を実行する。
【0045】
ロック機構部110は、後述するが指示に従って第2搬送部104を構成する筐体の開閉を制御する。
【0046】
後処理装置200は、後処理装置制御部C3と、シリアル通信部201と、用紙導入部202と、用紙搬送部203と、パンチ処理部204と、ステープル処理部205と、折り処理部206と、用紙束収容部207と、排紙部208とを含む。
【0047】
後処理装置制御部C3は、主にCPUやRAMを含んで構成され、後処理装置200全体における後処理等の全制御を司る。
【0048】
シリアル通信部201は、用紙搬送装置100のシリアル通信部102との間で情報をシリアル通信でやり取りする機能を果たす。例えば、用紙搬送装置100を介して画像形成装置1からの用紙情報を受信したり、後処理装置200の装置情報等を送信したりすることが可能となる。本例においては、後述する機密文書印刷者情報の印刷処理が実行された場合には、用紙情報として、機密文書と機密印刷者文書とのステープル処理の実行指示が含まれているものとする。
【0049】
用紙導入部202は、用紙搬送装置100から排出された記録用紙を後処理装置200内に導入する機能を果たす。
【0050】
用紙搬送部203は、用紙情報に基づく後処理装置制御部C3からの指示に従って、記録用紙を指定された各種の後処理機能を実行する処理部に搬送する。
【0051】
パンチ処理部204は、記録用紙にパンチ(孔)を空ける後処理を実行する。
ステープル処理部205は、記録用紙にステープルを打つ後処理を実行する。
【0052】
折り処理部206は、記録用紙を製本等するために折る後処理を実行する。
排紙部208は、各種後処理を実行した記録用紙を排紙する。なお、後処理を実行しない記録用紙も排紙することが可能である。
【0053】
用紙束収容部207は、排紙部208から排紙された記録用紙を用紙束として収容する。
【0054】
なお、これらの後処理の各機能は、用紙情報に従って1つの機能のみを実行することも可能であるし、組み合わせて実行することも可能である。
【0055】
図3は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置1の操作パネル54について説明する図である。
【0056】
図3を参照して、本発明の実施の形態に従う画像形成装置1の操作パネル54には、表示部70と、操作キーとが設けられる。
【0057】
表示部70には、タッチパネル72が設けられており、表示部70上において所定の操作が可能である。
【0058】
また、操作キーとして、10キー74やスタートボタン76が設けられており、コピー等の枚数を入力して、スタートボタン76を選択することにより、コピー/スキャン等の処理の実行を指示が可能である。
【0059】
また、表示部70には、各種モードの表示やその他の表示が行われる。そして、タッチパネル72によって、表示内容に従った各種設定を行うことができる。例えば、表示部70には、通常は、コピー動作やスキャン動作を実行する際に行う基本的/応用的な設定のためのボタンが配置されている。各ボタンを押下すると、その詳細設定を行うための階層画面が表示される。例えば、応用的な設定として、パンチ処理やステープル処理といった後処理を実行する設定指示が可能である。なお、本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100を装着することにより記録用紙が搬送されて後処理装置200における記録用紙の後処理が可能となるため用紙搬送装置100が所定位置に装着された場合に当該後処理を実行する設定指示を可能にするようにしても良い。
【0060】
さらに、表示部70には、その時点で画像形成装置1に予約されているジョブ情報が表示される。具体的には、実行されるべきジョブがジョブID順に表示される。特定のジョブに対して消去や変更等の操作を行う場合は、ジョブ操作ボタンを選択した後、操作対象となるジョブ番号ボタンを押下する。それらの操作によってジョブ操作画面が表示され、特定のジョブに対する操作が可能となる。
【0061】
また、操作パネル54を介して、用紙搬送装置100の第2搬送部104を用いた機密文書の印刷指示が可能であるものとする。具体的には、機密文書の印刷指示がある場合、印刷される機密文書(記録用紙)は、機密文書保管部としての機能を有する第2搬送部104内に収容される。
【0062】
また、操作パネル54を介して、第2搬送部104内に機密文書が収容されている場合に、機密文書の自動的な可否を許可するか否かの設定も可能である。
【0063】
また、操作パネル54を介して、用紙搬送装置100から後処理装置200に記録用紙を搬送する際における複数の記録用紙の重ね合わせの実行指示(設定指示)が可能であるものとする。当該実行指示がある場合には、第1搬送部103、第2搬送部104にそれぞれ対応する第1排紙部60、第2排紙部61からそれぞれ記録用紙が排紙されることになる。したがって、第2排紙部61から記録用紙が排紙される場合、第2搬送部104に機密文書が既に収容されている場合、当該第2搬送部104の機密文書の扱いが問題となる。
【0064】
本実施の形態においては、操作パネル54から複数の記録用紙の重ね合わせの実行指示(設定指示)がなされた場合の機密文書の排出許可の設定が可能であるものとする。具体的には、機密文書の排出許可の設定が有る場合には、第2搬送部104の機密文書が排出される。そして、第1搬送部103、第2搬送部104にそれぞれ対応する第1排紙部60、第2排紙部61からそれぞれ記録用紙が排紙されて、複数の記録用紙の重ね合わせ処理が実行される。
【0065】
一方、機密文書の排出許可の設定がない場合には、第2搬送部104の機密文書を優先して、第1搬送部103に対応する第1排紙部60からのみ記録用紙が排紙されるものとする。すなわち、当該場合には、複数の記録用紙の重ね合わせの実行指示がされた場合であっても、機密文書を優先して、当該重ね合わせの処理は実行されないものとする。
【0066】
図4は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置1の主に画像形成に関する部材を説明する図である。
【0067】
図4を参照して、本発明の実施の形態に従う画像形成装置1は、タンデム方式の転写部を持ち、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナーを順次重ね合わせることによってカラー画像を形成することが可能である。なお、図4においては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)に対応した各構成部をそれぞれa、b、c、dで識別している。
【0068】
画像形成部58は、図4に示すように、露光装置6による露光によって感光体3上に形成される静電潜像を、現像装置4によって現像し、得られたトナー像を一次転写ローラ(図示せず)によって中間転写ベルト2に転写し、さらに記録用紙に転写するように構成されている。
【0069】
すなわち、画像形成装置1には、Y、M、C、Kの4色のカートリッジ(イメージングユニット)28が、タンデム配列で配置されており、これらのカートリッジ28で形成された各色のトナー像(トナー画像)が、中間転写ベルト2上に重ねられて転写され合成される。
【0070】
各カートリッジ28は、ドラム形状の感光体3の近傍に、現像装置4、帯電装置5および露光装置6等が配置されて構成されている。感光体3の表面は、帯電装置5によって所定の電圧(帯電電位)V0に帯電され、露光装置6からの露光によって静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像バイアス電圧Vdcが印加された現像ローラにより、静電潜像の電位と現像バイアス電圧Vdcとの電位ギャップΔVに現像ローラから帯電したトナーが供給されることによってトナー像となり、顕像化される。
【0071】
感光体3の表面に顕像化されたトナー像は、一次転写ローラによって中間転写ベルト2に1次転写される。中間転写ベルト2上のトナー像は、二次転写ローラ37によって、記録媒体が収納されている記録用紙収納部18からカセット給紙ローラ8により搬送された記録用紙に2次転写される。なお、カセット給紙ローラ8により搬送された記録用紙はタイミングローラ38によって、必要に応じて一旦停止される。さらに、手差しによって記録用紙を供給する場合に、当該記録用紙をタイミングローラ38へ搬送する手差し給紙ローラ9が設けられている。なお、タイミングローラ38の上流側に用紙検知センサ29が設けられ、当該センサの検知出力に従ってタイミング制御が行われる。また、用紙材質検知センサ22も設けられている。
【0072】
記録用紙上に二次転写されたトナー像は定着部32の定着ローラ32aによって定着される。定着ローラ32aに対向し接触するように加圧ローラ32bが設けられている。また、定着ローラ32aの近傍には、当該定着ローラ32aの表面温度を検出する温度センサが設けられ、定着ローラ32aの内部には当該定着ローラ32aを加熱する定着ヒータが設けられている。なお、定着ローラ32aの上流側には定着ループセンサ27が設けられている。
【0073】
定着後の記録用紙は、第1排紙部60を構成する排紙ローラ33によって排出されるか、あるいは、第2排紙部61を構成する排紙ローラ39によって排出される。排紙切換部材41が設けられており、排紙切換部材41の切換位置に従って、第1排紙部60を構成する排紙ローラ30を用いた排紙が行われるか、第2排紙部61を構成する排紙ローラ39を用いた排紙が行われる。
【0074】
なお、両面画像を形成する際には、排紙ローラ39を用いて一旦原稿が排出側へと引き込まれ、そして両面搬送経路35へ搬送される。両面搬送経路35は上記のタイミングローラ38に通じる経路につながっている。両面搬送経路35には、両面搬送ローラ34a、34bが設けられており、両面搬送モータ45がこれらの両面搬送ローラ34a、34bを駆動することで、両面搬送経路35上の記録用紙がタイミングローラ38へ搬送される。
【0075】
上記した2次転写で転写しきれずに中間転写ベルト2上に残留しているトナー(転写残トナー)は、中間転写ベルトクリーナ7によって除去され回収される。つまり、2次転写の後で、中間転写ベルトクリーナ7によって中間転写ベルト2の表面が清掃される。なお、中間転写ベルトクリーナ7として、本実施形態では、中間転写ベルト2に対して圧接と離間との間を移動可能に設けられたクリーニングブレード方式のものを用いるが、これ以外に、中間転写ベルト2に対して印加される電圧がオンオフ制御されるブラシ方式のもの等、種々の方式または機構のものを用いることが可能である。転写残トナーは、廃トナーボックス36に回収される。
【0076】
カートリッジ28の上方には、攪拌羽26を動作させることでトナーを補給するトナーボトル25が設けられている。また、攪拌羽26a、26b,26c,26dをそれぞれ動作させるトナー補給モータ24a,24b,24c,24dが設けられている。
【0077】
また、カラーPCモータ48、メインモータ44、定着モータ46、カラー用現像モータ40、および現像モータ42が設けられている。
【0078】
図5は、本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100の構成を説明する図である。
図5を参照して、本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100は、第1搬送部103を構成する第1筐体121と、第2搬送部104を構成する第2筐体120と、搬送された用紙が合流する部分である第3筐体123とで構成される。第2筐体120は、第1搬送経路142は確保しつつ、第2搬送部104を覆うように設けられているものとする。また、第2筐体120には、開閉可能な上蓋122が設けられており、当該上蓋122を開くことにより第2筐体120を開くことが可能であるものとする。また、図示しないが第1筐体121にも開閉可能な部材が設けられており、当該部材を用いて第1筐体121を開くことが可能であるものとする。当該第1筐体121、第2筐体120を開閉可能に設けている理由は、例えば紙詰まり等が生じた場合に用紙を除去する等を可能とするためである。
【0079】
また、本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100の第2筐体120には、ロック機構部110が設けられており、指示に従ってロック機構部110が第2筐体120をロックした場合には、第2筐体120を開くことができないものとする。すなわち、上蓋122を開くことができないものとする。当該状態とすることにより機密文書が第2搬送部に収容された場合に、第2搬送部104を機密文書保管部として機能させることが可能となる。なお、この場合であっても第1筐体121を開くことは可能である。
【0080】
一方で、ロック機構部110が第2筐体をロックしていない場合には、上蓋122を開いて第2筐体120を開くことが可能である。
【0081】
ロック機構部110による第2筐体120のロック制御については後述する。
第1搬送部103には、複数の搬送上ローラ125と、複数の搬送下ローラ127とが設けられ、図示しないモータにより駆動されて第1搬送部103の第1搬送経路142を用いて記録用紙を搬送する。
【0082】
第2搬送部104には、複数の搬送上ローラ124と、複数の搬送下ローラ126とが設けられ、図示しないモータにより駆動されて第2搬送部104の第2搬送経路140を用いて記録用紙を搬送する。
【0083】
排出部107を構成する排紙ローラ130の近傍の合流地点114には、検知センサ150が設けられ、当該検知センサ150を用いて合流が検知される。すなわち、第1搬送部103の第1搬送経路142を用いて搬送されてきた記録用紙と第2搬送部104の第2搬送経路140を用いて搬送されてきた用紙との重ね合わせが判断される。
【0084】
また、第2搬送部104には、用紙検知センサ152が設けられ、機密文書の有無を検知する。なお、これら検知センサ150、用紙検知センサ152は、用紙搬送装置100の用紙搬送装置制御部C2と接続されているものとする。
【0085】
図6は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムの概観を説明する別の図である。
図6を参照して、図1で説明した画像形成システムと比較して、第2搬送部104が機密文書保管部として機能して機密文書が保管されるとともに、後述する機密文書印刷者情報印字用紙が搬送されている場合が示されている。その他の部分については同様である。
【0086】
後述するが当該、機密文書印刷者情報印字用紙と機密文書とが合流地点114で重ね合わせられた状態で後処理装置200に搬送される。
【0087】
そして、一例として、後処理装置200において、機密文書印刷者情報印字用紙と機密文書とが重ね合わせられた状態でステープル処理が実行される。そして、排出される。
【0088】
図7は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおける画像形成装置1の印刷指示があった場合の画像形成のフロー図である。
【0089】
当該処理は、主に画像形成装置制御部C1が記憶部55に格納されているプログラムを読み出すことにより実行されるものである。
【0090】
図7を参照して、印刷指示が有った場合、機密文書の印刷指示で有るかどうかを判断する(ステップS2)。具体的には、操作パネル54を介する印刷設定として機密文書の印刷設定がなされたかどうかを判断する。
【0091】
ステップS2において、機密文書の印刷指示で有ると判断した場合(ステップS2においてYES)には、次に、機密文書保管中であるかどうかを判断する(ステップS4)。具体的には、第2搬送部104が機密文書保管部として機密文書を保管しているか否かを判断する。当該判断は、用紙検知センサ152における用紙の有無で判断することが可能である。
【0092】
次に、ステップS4において、機密文書が保管中であると判断した場合(ステップS4においてYES)には、機密文書印刷者情報の印刷処理を実行する(ステップS6)。
【0093】
機密文書印刷者情報の印刷処理とは、機密文書印刷者情報を記録用紙に印字する印刷処理である。一例として、印刷者の名前が記録用紙に印字された用紙を搬送することが可能である。なお、当該方式は一例であり、印刷者と異なる他者が印刷した印刷物と混同しないものであればどのようなものを用いても良い。
【0094】
機密文書が保管中である場合に別の機密文書の印刷指示がある場合、第2搬送部104に保管されていた機密文書を排紙しなければ新たに印刷した機密文書を第2搬送部104に保管することができない。
【0095】
本発明の実施の形態においては、機密文書が第2搬送部104に既に保管されている場合には、機密文書印刷者情報の印刷処理を実行して、当該印字した記録用紙と保管されている機密文書とを重ね合わせて後処理装置200に搬送する。そして、後処理装置200において、重ね合わせた2枚の用紙をステープル処理する。当該処理、すなわち機密文書の内容の上に機密文書印刷者情報を印字した記録用紙を重ねてステープル処理することにより簡単に機密文書の内容が人目に触れないようにして機密性を保持するとともに、印刷者の名前が印字された面が上にくるため、他人が自分の印刷物ではないことを簡単に把握して、誤って持ち去ることがないようにすることが可能となる。
【0096】
印刷処理については、図4で説明した画像形成に関する各部材を用いて記録用紙に画像を形成する。画像の形成方式等については、公知の技術であるのでその説明は省略する。なお、当該機密文書印刷情報を印字した記録用紙を機密印刷者文書とも称する。
【0097】
次に、第1排紙部60から機密印刷者文書を排紙する(ステップS8)。以降の機密文書と、機密印刷者文書との重ね合わせ、ステープル処理等の用紙搬送装置100、後処理装置200の処理については、後述する。
【0098】
次に、最初に指示した機密文書の印刷処理を実行する(ステップS10)。
次に、第2排紙部61から機密文書を排紙する(ステップS12)。
【0099】
そして、処理を終了する(エンド)。
一方、ステップS4において、機密文書が保管中でないと判断した場合(ステップS4においてNO)には、機密文書印刷者情報の印刷処理を実行することなく、ステップS10に進み、機密文書の印刷処理を実行する(ステップS10)。
【0100】
そして、第2排紙部61から機密文書を排紙する(ステップS12)。
そして、処理を終了する(エンド)。
【0101】
したがって、機密文書が第2搬送部104に保管されていない場合には、機密文書を印刷して第2搬送部104に排紙し、機密文書が第2搬送部104に保管されている場合には、別のジョブとして機密文書印刷者情報の印刷処理を先に実行して、用紙搬送装置100に搬送して、その後、指示した機密文書を印刷して第2搬送部104に排紙する。
【0102】
一方、ステップS2において、印刷指示が有った場合において、機密文書の印刷指示でないと判断した場合(ステップS2においてNO)には、2枚重ねジョブの設定が有るかどうかを判断する(ステップS14)。具体的には、操作パネル54を介して、用紙搬送装置100から後処理装置200に記録用紙を搬送する際における複数の記録用紙の重ね合わせの実行指示(設定指示)があったかどうかを判断する。
【0103】
ステップS14において、2枚重ねジョブの設定が有ると判断した場合(ステップS14においてYES)には、次に、機密文書が保管中であるかどうかを判断する(ステップS16)。具体的には、第2搬送部104が機密文書保管部として機密文書を保管しているか否かを判断する。当該判断は、用紙検知センサ152における用紙の有無で判断することが可能である。
【0104】
次に、ステップS16において、機密文書が保管中であると判断した場合(ステップS16においてYES)には、機密文書の排出許可の設定が有るかどうかを判断する(ステップS18)。具体的には、操作パネル54を介して、機密文書の排出許可の設定が有るかどうかを判断する。
【0105】
ステップS18において、機密文書の排出許可の設定がないと判断した場合(ステップS18においてNO)には、限定印刷処理を実行する(ステップS20)。具体的には、機密文書の排出が許可されていないため2枚重ねジョブが設定されている場合であるが、機密文書の保管を優先した印刷処理を実行する。
【0106】
そして、第1排紙部60から印刷した記録用紙を排紙する(ステップS21)。
そして、処理を終了する(エンド)。
【0107】
したがって、この場合には、2枚重ねジョブの設定が有る場合でも機密文書の保管を優先して、2枚重ねの処理は用紙搬送装置100で実行されない。
【0108】
一方、ステップS18において、機密文書の排出許可の設定があると判断した場合(ステップS18においてYES)には、機密文書印刷者情報の印刷処理を実行する(ステップS22)。機密文書印刷者情報印刷処理とは、上述したように機密文書印刷者情報を記録用紙に印字する印刷処理である。
【0109】
本発明の実施の形態においては、機密文書が第2搬送部104に既に保管されている場合には、機密文書印刷者情報の印刷処理を実行して、当該印字した記録用紙と保管されている機密文書とを重ね合わせて後処理装置200に搬送する。そして、後処理装置200において、重ね合わせた2枚の用紙をステープル処理する。当該処理、すなわち機密文書の内容の上に機密文書印刷者情報を印字した記録用紙を重ねてステープル処理することにより簡単に機密文書の内容が人目に触れないようにして機密性を保持するとともに、印刷者の名前が印字された面が上にくるため、他人が自分の印刷物ではないことを簡単に把握して、誤って持ち去ることがないようにすることが可能となる。
【0110】
次に、第1排紙部60から機密印刷者文書を排紙する(ステップS24)。以降の機密文書と、機密印刷者文書との重ね合わせ、ステープル処理等の用紙搬送装置100、後処理装置200の処理については、後述する。
【0111】
当該処理により、第2搬送部104から機密文書が搬送されるため第2搬送部104に対しても第2排紙部61から記録用紙を排紙することが可能となる。
【0112】
次に、最初に指示した印刷処理を実行する(ステップS26)。
次に、2枚重ねジョブの2枚目の印刷であるか否かを判断する(ステップS28)。
【0113】
ステップS28において、2枚重ねジョブの2枚目の印刷である(偶数番目)と判断した場合(ステップS28においてYES)には、第2排紙部61から記録用紙を排紙する(ステップS30)。
【0114】
一方、ステップS28において、2枚重ねジョブの2枚目の印刷でない(奇数番目)と判断した場合(ステップS28においてNO)には、第1排紙部60から記録用紙を排紙する(ステップS34)。
【0115】
そして、処理を終了する(エンド)。
以降の用紙搬送装置100における2枚重ね合わせの処理については後述する。
【0116】
一方、ステップS14において、2枚重ねジョブの設定がないと判断した場合(ステップS14においてNO)には、通常の印刷処理を実行する(ステップS32)。
【0117】
そして、第1排紙部60から記録用紙を排紙する(ステップS34)。
そして、処理を終了する(エンド)。
【0118】
当該処理を印刷用紙毎に実行する。
図8は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムの用紙搬送装置100における用紙搬送処理のフロー図である。
【0119】
当該処理は、主に用紙搬送装置制御部C2が図示しない記憶部に格納されているプログラムを読み出すことにより実行されるものである。
【0120】
図8を参照して、記録用紙の排紙タイミングであるかどうかを判断する(ステップS40)。具体的には、画像形成装置1の第1排紙部60あるいは第2排紙部61から記録用紙が排紙されるタイミングであるかどうかを判断する。
【0121】
ステップS40において、記録用紙の排紙タイミングであると判断した場合(ステップS40においてYES)には、第2排紙部61から排紙されたかどうかを判断する(ステップS42)。
【0122】
ステップS42において、第2排紙部61から排紙されたと判断した場合(ステップS42においてYES)には、機密文書であるかどうかを判断する(ステップS44)。機密文書であるか否かは、画像形成装置1から伝達される用紙情報に基づいて判断することが可能である。
【0123】
ステップS44において、機密文書であると判断した場合(ステップS44においてYES)には、機密文書保管処理を実行する(ステップS46)。具体的には、第2搬送部104を機密文書保管部として機能させてその中に収容する。
【0124】
そして、機密文書保管部をロックする(ステップS48)。具体的には、ロック機構部110に指示して第2筐体120をロックして上蓋122が開かないように設定する。当該処理により、機密文書を保管することが可能となる。
【0125】
そして、処理を終了する(エンド)。
一方、ステップS44において、機密文書でないと判断した場合(ステップS44においてNO)には、2枚重ね排出処理を実行する(ステップS50)。具体的には、第2排紙部61から排紙された記録用紙であるため2枚重ねジョブの2枚目の記録用紙であることが判断される。
【0126】
したがって、第1搬送部103に保持されている2枚重ねジョブの1枚目の記録用紙と、第2排紙部61から排紙された記録用紙を合流地点114で重ね合わせて、用紙搬送装置100から排出する。そして、処理を終了する(エンド)。
【0127】
一方、ステップS42において、第2排紙部61から排紙されない場合、すなわち、第1排紙部60から排紙された場合(ステップS42においてNO)には、排紙された記録用紙が機密印刷者文書であるかどうかを判断する(ステップS52)。機密印刷者文書であるか否かは、画像形成装置1から伝達される用紙情報に基づいて判断することが可能である。
【0128】
ステップS52において、機密印刷者文書であると判断した場合(ステップS52においてYES)には、機密文書保管部のロックを解除する(ステップS53)。そして、次に、機密文書の2枚重ね排出処理を実行する(ステップS54)。具体的には、第1搬送部103に搬送される機密印刷者文書と、第2搬送部104に収容されている機密文書とを合流地点114で重ね合わせて、用紙搬送装置100から排出する。そして、処理を終了する(エンド)。そして、重ね合わせられた機密印刷者文書と機密文書とは、後処理装置200において、ステープル処理されて排出される。
【0129】
ステップS52において、機密印刷者文書で無いと判断した場合(ステップS52においてNO)には、2枚重ねジョブの1枚目であるかどうかを判断する(ステップS56)。
【0130】
ステップS56において、2枚重ねジョブの1枚目であると判断した場合(ステップS56においてYES)には、第1搬送部103における用紙待機処理を実行する(ステップS58)。
【0131】
そして、処理を終了する(エンド)。
上述したように、2枚重ねジョブの2枚目の記録用紙が第2排紙部61から排紙された後、第1搬送部103で待機されている記録用紙とが重ね合わせられて用紙搬送装置100から排出される。
【0132】
一方、ステップS56において、2枚重ねジョブの1枚目でないと判断した場合(ステップS56においてNO)には、通常搬送処理を実行する(ステップS60)。具体的には、上述したように限定印刷処理が実行される場合には、通常搬送処理が実行される。また、2枚重ねジョブの設定がない場合にも通常搬送処理が実行される。そして、処理を終了する(エンド)。
【0133】
図9は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置1における機密文書の排出指示の処理の流れを説明するフロー図である。
【0134】
当該処理は、主に画像形成装置制御部C1が記憶部55に格納されているプログラムを読み出すことにより実行されるものである。
【0135】
図9を参照して、機密文書の排出操作の指示が有るかどうかを判断する(ステップS70)。当該操作は、第2搬送部104に機密文書が収容されている場合に操作パネル54を介して指示が可能であるものとする。
【0136】
ステップS70において、機密文書の排出操作の指示が有ると判断した場合(ステップS70においてYES)には、機密文書の排出指示を出力する(ステップS72)。用紙搬送装置100における処理については後述する。
【0137】
一方、ステップS70において、機密文書の排出操作の指示が無いと判断した場合(ステップS70においてNO)には、機密文書が保管中であるかどうかを判断する(ステップS74)。
【0138】
ステップS74において、機密文書が保管中であると判断した場合(ステップS74においてYES)には、所定期間が経過しているかどうかを判断する(ステップS76)。
【0139】
ステップS76において、所定期間が経過していると判断した場合(ステップS76においてYES)には、機密文書印刷者情報の印刷処理を実行する(ステップS78)。機密文書印刷者情報印刷処理とは、機密文書印刷者情報を記録用紙に印字する印刷処理である。
【0140】
そして、第1排紙部60から排紙する(ステップS80)。そして、用紙搬送装置100において上述したように、機密文書と機密印刷者文書とが重ね合わせられて排出され、後処理装置200においてステープル処理されて排紙される。
【0141】
一方、ステップS74において、機密文書が保管中でない場合(ステップS74においてNO)、また、ステップS76において、所定期間が経過していない場合(ステップS76においてNO)には、処理を終了する(エンド)。
【0142】
したがって、本発明の実施の形態においては、操作パネル54を介して機密文書の排出指示が可能であるとともに、所定期間機密文書が保管されている場合には自動的に機密文書を排出することが可能である。その場合にも機密文書は、機密印刷者文書と重ね合わせられて排紙されるため機密性を保持することが可能である。
【0143】
図10は、本発明の実施の形態に従う用紙搬送装置100における機密文書の排出処理について説明するフロー図である。
【0144】
当該処理は、主に用紙搬送装置制御部C2が図示しない記憶部に格納されているプログラムを読み出すことにより実行されるものである。
【0145】
図10を参照して、用紙搬送装置100の用紙搬送装置制御部C2は、まず、機密文書の排出指示が有ったかどうかを判断する(ステップS90)。
【0146】
ステップS90において、機密文書の排出指示が有った場合(ステップS90においてYES)には、機密文書保管部のロックを解除する(ステップS92)。具体的には、ロック機構部110に指示して第2筐体120のロックを解除して上蓋122を開くことを可能とする。
【0147】
次に、機密文書を搬送する(ステップS94)。具体的には、第2搬送部104は、機密文書を排出部107に搬送する。
【0148】
そして、機密文書を排出する(ステップS96)。排出部107は、機密文書を後処理装置200に排出する。
【0149】
そして、処理を終了する(エンド)。
本発明の実施の形態に従う方式により、機密文書を第2搬送部104を用いて保管することが可能となる。また、保管された機密文書を排出する際においても、機密印刷者文書を重ね合わせて、さらに、後処理装置200においてステープル処理して排紙するため機密性を保持することが可能となる。また、2枚重ね印刷ジョブが設定されている場合には、2枚の記録用紙を重ね合わせた状態で後処理装置200に搬送することが可能となり、後処理装置200における効率的な処理が可能となる。
【0150】
(変形例1)
上記の実施の形態においては、第2搬送部104を機密文書保管部として用いる場合について説明したが、第1搬送部103を機密文書保管部として用いるようにすることも可能である。
【0151】
図11は、本発明の実施の形態の変形例1に従う画像形成システムの概観を説明する図である。
【0152】
図11を参照して、図1で説明した画像形成システムと比較して、第1搬送部103を第2搬送部104の代わりに機密文書保管部として機能させる点と、排紙される箇所が入れ替わる点以外は、上記の実施の形態で説明したのと基本的に同様である。具体的には、機密文書が第1排紙部60から排紙され、機密印刷者文書等が第2排紙部61から排紙されることになる。
【0153】
当該構成とした場合であっても、機密文書を第1搬送部103を用いて保管することが可能となる。また、保管された機密文書を排出する際においても、機密印刷者文書を重ね合わせて、さらに、後処理装置200においてステープル処理して排紙するため機密性を保持することが可能となる。なお、機密文書と機密印刷者文書との順番が入れ替わってしまうことにより機密性が保持できない場合には、後処理装置200においてその順番を入れ替えるようにすれば良い。また、2枚重ね印刷ジョブが設定されている場合には、2枚の記録用紙を重ね合わせた状態で後処理装置200に搬送することが可能となり、後処理装置200における効率的な処理が可能となる。
【0154】
(変形例2)
図12は、本発明の実施の形態の変形例2に従う画像形成システムの概観を説明する図である。
【0155】
図12を参照して、図11で説明した画像形成システムと比較して、第1搬送部103を機密文書保管部として機能させるとともに、さらに、機密文書載置トレイ160をさらに設けた構成としている点で異なる。
【0156】
具体的には、第1搬送部103に、切換弁116と、機密文書載置トレイ160と、搬送ローラ118とがさらに設けられた構成である。
【0157】
当該構成においては、切換弁116で第1排紙部60から排紙される記録用紙の搬送経路が異なる。切換弁116で切換えることにより、第1排紙部60から排紙される機密文書は、機密文書載置トレイ160へと案内される。なお、機密文書載置トレイ160には、複数枚の機密文書の載置が可能であるものとする。
【0158】
図13は、本発明の実施の形態の変形例2に従う画像形成システムの用紙搬送装置100における用紙搬送処理のフロー図である。
【0159】
当該処理は、主に用紙搬送装置制御部C2が図示しない記憶部に格納されているプログラムを読み出すことにより実行されるものである。
【0160】
図13を参照して、記録用紙の排紙タイミングであるかどうかを判断する(ステップS100)。具体的には、画像形成装置1の第1排紙部60あるいは第2排紙部61から記録用紙が排紙されるタイミングであるかどうかを判断する。
【0161】
ステップS100において、記録用紙の排紙タイミングであると判断した場合(ステップS100においてYES)には、第1排紙部60から排紙されたかどうかを判断する(ステップS102)。
【0162】
ステップS102において、第1排紙部60から排紙されたと判断した場合(ステップS102においてYES)には、機密文書であるかどうかを判断する(ステップS104)。機密文書であるか否かは、画像形成装置1から伝達される用紙情報に基づいて判断することが可能である。
【0163】
ステップS104において、機密文書であると判断した場合(ステップS104においてYES)には、機密文書保管処理を実行する(ステップS106)。具体的には、第1搬送部103を機密文書保管部として機能させてその中に収容する。本例においては、切換弁116で搬送経路を切換えて機密文書載置トレイ160に機密文書が載置されるように搬送する。したがって、第1搬送経路142上に機密文書は存在しない。したがって、機密文書を保管中に当該第1搬送経路を用いて2枚重ねジョブを実行することが可能となる。
【0164】
そして、機密文書保管部をロックする(ステップS107)。具体的には、ロック機構部110に指示して第1筐体121をロックして開かないように設定する。当該処理により、機密文書を保管することが可能となる。なお、第1筐体121をロックして開かない状態とした場合であっても第1搬送経路142は確保されているため記録用紙の搬送は可能である。
【0165】
そして、処理を終了する(エンド)。
一方、ステップS104において、機密文書でないと判断した場合(ステップS104においてNO)には、2枚重ねジョブの1枚目であるか否かを判断する(ステップS114)。
【0166】
ステップS114において、2枚重ねジョブの1枚目であると判断した場合(ステップS114においてYES)には、第1搬送部103において用紙待機処理を実行する(ステップS116)。
【0167】
ステップS114において、2枚重ねジョブの1枚目でないと判断した場合(ステップS114においてNO)には、通常搬送処理を実行する(ステップS118)。
【0168】
そして、処理を終了する(エンド)。
一方、ステップS102において、第1排紙部60から排紙されない、すなわち、第2排紙部61から排紙されると判断した場合(ステップS102においてNO)には、2枚重ねジョブの2枚目であるかどうかを判断する(ステップS108)。
【0169】
ステップS108において、2枚重ねジョブの2枚目であると判断した場合(ステップS108においてYES)には、2枚重ね排出処理を実行する(ステップS112)。
【0170】
具体的には、第2排紙部61から排紙された記録用紙と、第1搬送部103に保持されている2枚重ねジョブの1枚目の記録用紙とを合流地点114で重ね合わせて、用紙搬送装置100から排出する。そして、処理を終了する(エンド)。
【0171】
一方、ステップS108において、2枚重ねジョブの2枚目でないと判断した場合(ステップS108においてNO)には、通常搬送処理を実行する(ステップS110)。
【0172】
そして、処理を終了する(エンド)。
したがって、本例においては、機密文書を機密文書載置トレイ160に保管中である場合であっても、第1搬送経路142および第2搬送経路140を用いて2枚重ね排出処理を実行することが可能となる。すなわち、本変形例2においては、機密文書が保管中か否かに応じて機密文書印刷者情報の印刷処理を実行する必要がない。具体的には、図7のフロー図において、ステップS4、S6、S10、S12、S16、S18、S20、S21、S22、S24の処理を省略するようにすることが可能となる。
【0173】
そして、機密文書載置トレイに載置された機密文書については、図10のフローと同様の処理により用紙搬送装置100から排出することが可能である。
【0174】
具体的には、第1搬送部103に設けられた搬送ローラ118を駆動して、機密文書載置トレイに載置された機密文書を第1搬送部103の第1搬送経路142に再搬送するものとする。
【0175】
本変形例2においては、上記で説明したように、用紙搬送装置100の第1搬送部103を用いて機密文書を保管することが可能となるとともに、機密文書を保管中においても2枚重ね印刷ジョブが設定されている場合には、2枚の記録用紙を重ね合わせた状態で後処理装置200に搬送することが可能となり、後処理装置200における効率的な処理が可能となる。
【0176】
なお、本発明にかかる画像形成装置は、MFPに限定されない。また、コンピュータ(CPU)を機能させて、上述のフローで説明したような制御を実行させるプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどの一時的でないコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0177】
なお、プログラムは、コンピュータのオペレーションシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0178】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0179】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0180】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0181】
1 画像形成装置、2 中間転写ベルト、3 感光体、4 現像装置、5 帯電装置、6 露光装置、7 中間転写ベルトクリーナ、8 カセット給紙ローラ、9 手差し給紙ローラ、22 用紙材質検知センサ、24a,24b,24c,24d トナー補給モータ、25 トナーボトル、26,26a 攪拌羽、27 定着ループセンサ、28 カートリッジ、29 用紙検知センサ、31 二次転写ローラ、32a 定着ローラ、32b 加圧ローラ、33,230 排紙ローラ、34a 両面搬送ローラ、35 両面搬送経路、36 廃トナーボックス、38 タイミングローラ、40 カラー用現像モータ、42 現像モータ、44 メインモータ、45 両面搬送モータ、46 定着モータ、100 用紙搬送装置、200 後処理装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録用紙に画像を形成する画像形成装置と画像が形成された前記記録用紙に対して後処理を実行する後処理装置との間で用紙を搬送する用紙搬送装置であって、
前記画像形成装置から第1の記録用紙が排紙される第1排紙部と接続可能に設けられ、前記第1の記録用紙を搬送するための第1搬送部と、
前記画像形成装置から第2の記録用紙が排紙される第2排紙部と接続可能に設けられ、前記第2の記録用紙を搬送するための第2搬送部と、
指示に従って前記第1搬送部の第1搬送経路を介して搬送される前記第1の記録用紙と、前記第2搬送部の第2搬送経路を介して搬送される前記第2の記録用紙とを重ね合わせて、前記後処理装置へと搬送するための合流部とを備え、
前記第1および第2搬送部の少なくとも一方は、開閉可能な筐体で覆われるとともに、指示に従って前記筐体の開閉をロックするロック機構を有し、
前記画像形成装置で機密文書を印刷する際、前記筐体で覆われた前記第1および第2搬送部の一方に前記機密文書を搬送して収納し、前記ロック機構に指示して前記筐体の開閉をロックする、用紙搬送装置。
【請求項2】
前記第1および第2搬送部の一方は、収納されている前記機密文書を別の指示に従って前記後処理装置へ搬送し、前記ロック機構の前記ロックを解除する、請求項1記載の用紙搬送装置。
【請求項3】
前記画像形成装置は、所定条件の場合に所定の情報を印字した所定記録用紙を排紙し、
前記用紙搬送装置は、前記第1および第2搬送部の他方を用いて前記所定記録用紙を搬送し、
前記合流部は、指示に従って前記所定記録用紙と前記第1および第2搬送部の一方に収納されている前記機密文書とを重ね合わせて、前記後処理装置へ搬送する、請求項1または2記載の用紙搬送装置。
【請求項4】
前記所定条件は、前記第1および第2搬送部の一方に前記機密文書が収納されてから所定期間が経過した場合、前記第1および第2搬送部の一方に前記機密文書が収納された後、別の前記機密文書の印刷が実行される場合、前記第1および第2搬送部の一方の搬送経路を用いる印刷が実行される場合に相当する、請求項3に記載の用紙搬送装置。
【請求項5】
前記後処理装置において、前記重ね合わせた前記所定記録用紙と前記機密文書とはステープル処理される、請求項3または4記載の用紙搬送装置。
【請求項6】
前記画像形成装置は、前記機密文書が前記第1および第2搬送部の一方に収納されている場合には、前記第1排紙部および第2排紙部のうち、前記第1および第2搬送部の他方に対応する排紙部から印字した記録用紙を排紙する、請求項1〜5のいずれかに記載の用紙搬送装置。
【請求項7】
前記画像形成装置は、両面印刷時に片面印字済みの記録用紙を反転して装置内に再搬送する再搬送経路を有し、
前記第1および第2排紙部の他方は、前記再搬送経路に前記片面印字済みの記録用紙を搬送する場合に用いられる、請求項1〜6のいずれかに記載の用紙搬送装置。
【請求項8】
前記筐体で覆われた前記第1および第2搬送部の一方は、
複数枚の機密文書を積載可能な積載トレイと、
対応する搬送経路への搬送と、前記積載トレイへの搬送とを切り替える切換手段とをさらに有する、請求項1〜7のいずれか一方に記載の用紙搬送装置。
【請求項9】
前記筐体で覆われた前記第1および第2搬送部の一方は、指示に従って前記積載トレイに積載された前記機密文書を前記対応する搬送経路に再搬送するトレイ排紙手段をさらに有する、請求項8記載の用紙搬送装置。
【請求項1】
記録用紙に画像を形成する画像形成装置と画像が形成された前記記録用紙に対して後処理を実行する後処理装置との間で用紙を搬送する用紙搬送装置であって、
前記画像形成装置から第1の記録用紙が排紙される第1排紙部と接続可能に設けられ、前記第1の記録用紙を搬送するための第1搬送部と、
前記画像形成装置から第2の記録用紙が排紙される第2排紙部と接続可能に設けられ、前記第2の記録用紙を搬送するための第2搬送部と、
指示に従って前記第1搬送部の第1搬送経路を介して搬送される前記第1の記録用紙と、前記第2搬送部の第2搬送経路を介して搬送される前記第2の記録用紙とを重ね合わせて、前記後処理装置へと搬送するための合流部とを備え、
前記第1および第2搬送部の少なくとも一方は、開閉可能な筐体で覆われるとともに、指示に従って前記筐体の開閉をロックするロック機構を有し、
前記画像形成装置で機密文書を印刷する際、前記筐体で覆われた前記第1および第2搬送部の一方に前記機密文書を搬送して収納し、前記ロック機構に指示して前記筐体の開閉をロックする、用紙搬送装置。
【請求項2】
前記第1および第2搬送部の一方は、収納されている前記機密文書を別の指示に従って前記後処理装置へ搬送し、前記ロック機構の前記ロックを解除する、請求項1記載の用紙搬送装置。
【請求項3】
前記画像形成装置は、所定条件の場合に所定の情報を印字した所定記録用紙を排紙し、
前記用紙搬送装置は、前記第1および第2搬送部の他方を用いて前記所定記録用紙を搬送し、
前記合流部は、指示に従って前記所定記録用紙と前記第1および第2搬送部の一方に収納されている前記機密文書とを重ね合わせて、前記後処理装置へ搬送する、請求項1または2記載の用紙搬送装置。
【請求項4】
前記所定条件は、前記第1および第2搬送部の一方に前記機密文書が収納されてから所定期間が経過した場合、前記第1および第2搬送部の一方に前記機密文書が収納された後、別の前記機密文書の印刷が実行される場合、前記第1および第2搬送部の一方の搬送経路を用いる印刷が実行される場合に相当する、請求項3に記載の用紙搬送装置。
【請求項5】
前記後処理装置において、前記重ね合わせた前記所定記録用紙と前記機密文書とはステープル処理される、請求項3または4記載の用紙搬送装置。
【請求項6】
前記画像形成装置は、前記機密文書が前記第1および第2搬送部の一方に収納されている場合には、前記第1排紙部および第2排紙部のうち、前記第1および第2搬送部の他方に対応する排紙部から印字した記録用紙を排紙する、請求項1〜5のいずれかに記載の用紙搬送装置。
【請求項7】
前記画像形成装置は、両面印刷時に片面印字済みの記録用紙を反転して装置内に再搬送する再搬送経路を有し、
前記第1および第2排紙部の他方は、前記再搬送経路に前記片面印字済みの記録用紙を搬送する場合に用いられる、請求項1〜6のいずれかに記載の用紙搬送装置。
【請求項8】
前記筐体で覆われた前記第1および第2搬送部の一方は、
複数枚の機密文書を積載可能な積載トレイと、
対応する搬送経路への搬送と、前記積載トレイへの搬送とを切り替える切換手段とをさらに有する、請求項1〜7のいずれか一方に記載の用紙搬送装置。
【請求項9】
前記筐体で覆われた前記第1および第2搬送部の一方は、指示に従って前記積載トレイに積載された前記機密文書を前記対応する搬送経路に再搬送するトレイ排紙手段をさらに有する、請求項8記載の用紙搬送装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−111576(P2012−111576A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−260213(P2010−260213)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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