説明

田植機

【課題】左右のマーカを、苗植付け装置の横外側にはみ出さない格納姿勢と、左右のマーカが後車輪と接触することを避けながら苗植付け装置の下降位置で回り植え作業を行うことができる非作用姿勢とに安定的に維持できるようにする。
【解決手段】苗植付け装置側に、マーカ40を上昇非作用姿勢で下降側への揺動移動を機械的に阻止するように位置固定する左右一対の固定金具35を備え、固定金具35に、左右のマーカ40の全体が苗植付け装置の左右幅内に格納された状態となる格納位置cと、その格納位置cよりも横外方側で前記左右のマーカ40が左右の後車輪よりも左右方向での横外側に位置する非作用位置bとの、複数箇所で位置固定するための支持部37を設けてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行機体の後部に苗植付け装置を昇降作動可能に支持させてあるとともに、圃場面に接地して走行指標を形成するための左右一対のマーカを起伏揺動可能に前記苗植付け装置に装備させた田植機に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のように、圃場面に接地して走行指標を形成するための左右一対のマーカを起伏揺動可能に苗植付け装置に装備させた田植機としては、従来より下記[1],[2]に記載のものが知られている。
[1] 苗植付け装置の下降に伴って左右何れか一方のマーカが倒伏して圃場に線引き可能な作用姿勢となり、苗植付け装置の上昇に伴って作用姿勢に位置していたマーカが起立した非作用姿勢に姿勢変更され、さらに、マーカを機体内方側へ引き込む状態にしてフック部材に係合させることによって、苗植付け装置が下降されても作用姿勢に姿勢変更されないように維持する格納姿勢となるように構成された田植機(たとえば特許文献1参照)。
[2] 苗植付け装置の下降に伴って左右何れか一方のマーカが倒伏して圃場に線引き可能な作用姿勢となり、苗植付け装置を少し上昇させるに伴って、マーカを土中から抜け出させて斜め外側上方へ向けて広げられた非作用状態の作業待機位置に維持し、苗植付け装置をさらに上昇させるに伴ってマーカが起立した非作用姿勢に姿勢変更され、その非作用姿勢でフック部材に係合させてさらに機体内方側へ回動させることで、より機体内方側に位置する格納姿勢となるように構成された田植機(たとえば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平07−67412号公報(段落番号「0013」、「0015」、図2及び図3)
【特許文献2】特許第4068757号公報(段落番号「0019」、「0021」、「0023」、図4及び図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記[1]に記載した構造のものでは、マーカが起立した非作用姿勢から、マーカをさらに苗植付け装置の左右方向での中央側へ引き込む方向に回動させてフック部材に係合させた格納姿勢となるように構成されていることにより、田植機を運搬車両に搭載して移動させる際などに、マーカが外側にはみ出す状態となることを避けてコンパクトに格納できる点で有用なものである。
しかしながら、この特許文献1に記載の構造のものでは、走行機体の後輪との位置関係は定かではないが、左右のマーカを前記格納姿勢にしたままで苗植付け装置を下降させて、マーカを用いない回り植え作業を行う場合に、苗植付け装置が走行機体の後方に接近して配設されていると、その格納姿勢のマーカが後輪と接触する虞がある。そこで従来のものでは、苗植付け装置の全体をあまり走行機体側へ接近させることができず、昇降リンクを長くして苗植付け装置全体を後方側へ寄せて後輪との接触を避けるように構成されていた。
【0005】
上記[2]に記載した構造のものでも、マーカが起立した非作用姿勢から、マーカをさらに苗植付け装置の左右方向での中央側へ引き込む方向に回動させてフック部材に係合させた格納姿勢となるように構成されているので、田植機を運搬車両に搭載して移動させる際などに、マーカが外側にはみ出す状態となることを避けてコンパクトに格納できる点での有用さを備えている。
しかしながら、この特許文献2に記載の構造のものにおいても、マーカと走行機体の後車輪との左右方向での位置関係は明示されていないが、この引用文献2に記載のものにおいても、左右のマーカを前記格納姿勢にしたままで苗植付け装置を下降させて、マーカを用いない回り植え作業を行う場合に、苗植付け装置が走行機体の後方に接近して配設されていると、左右方向で中央側寄りに位置する格納姿勢のマーカが後輪と接触する虞がある。
このため、この引用文献2に記載のものにおいても、苗植付け装置の全体をあまり走行機体側へ接近させることができず、昇降リンクを長くして苗植付け装置全体を後方側へ寄せて後輪との接触を避けるように構成されていた。
【0006】
本発明の目的は、昇降作動自在な苗植付け装置を走行機体側に十分接近させて設けながら、その苗植付け装置に備えた左右のマーカを、苗植付け装置の横外側にはみ出さない格納姿勢と、左右のマーカが後車輪と接触することを避けながら苗植付け装置の下降位置で回り植え作業を行うことができる非作用姿勢とに安定的に維持できるようにするという点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明による田植機では、下記の技術手段を講じたものである。
〔解決手段1〕
本発明は、走行機体の後部に苗植付け装置を昇降作動可能に支持させてあるとともに、圃場面に接地して走行指標を形成するための左右一対のマーカを起伏揺動可能に前記苗植付け装置に装備させた田植機であって、
前記マーカを、下降側に揺動して圃場面に接地した位置で走行指標を形成する作用姿勢と、上昇側に揺動して圃場面から離れた上昇非作用姿勢とに姿勢変更自在に構成し、
前記苗植付け装置側に、前記マーカを前記上昇非作用姿勢で下降側への揺動移動を機械的に阻止するように位置固定する左右一対の固定金具を備えるとともに、
前記固定金具に、前記左右のマーカの全体が苗植付け装置の左右幅内に格納された状態となる格納位置と、その格納位置よりも横外方側で前記左右のマーカが左右の後車輪よりも左右方向での横外側に位置する非作用位置との、複数箇所で位置固定するための支持部を設けてあることを特徴とする。
【0008】
〔解決手段1にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段によれば、上昇非作用姿勢でマーカの下降側への揺動移動を機械的に阻止するように位置固定する左右一対の固定金具に、左右のマーカの全体が苗植付け装置の左右幅内に格納された状態となる格納位置と、その格納位置よりも横外方側で、左右の後車輪よりも左右方向での横外側に左右のマーカが位置する非作用位置との、複数箇所で位置固定するための支持部が備えられている。
これにより、苗植付け装置を上昇させた状態で左右のマーカを格納位置に固定することにより、左右のマーカを苗植付け装置の左右幅からはみ出さないように支持して、車両に搭載しての移動を行う際に便利なコンパクトな形態とすることができる。
そして、苗植付け装置を下降させて圃場の端辺に沿って植付け作業を行う回り植え作業では、左右のマーカを左右の後車輪よりも左右方向での横外側に位置する非作用位置に固定することにより、左右のマーカを、後車輪との接触を避けながら他物とも接触する虞の少ない状態として、苗植付け装置を下降させての回り植え作業を行うことができる。
【0009】
このように、左右のマーカの非作用姿勢における固定位置を、後車輪との干渉の心配がない苗植付け装置の上昇位置では格納位置で固定し、後車輪と干渉する虞のある非作用位置では後車輪よりも外側で固定できるようにしたので、非作用姿勢でのマーカの存在位置に関係なく走行機体に対する苗植付け装置の前後方向での取付位置を設定することができる。
したがって、上述のように、前記格納位置でも、前記非作用位置でも後輪との干渉がないように苗植付け装置を設けられるものでありながら、苗植付け装置を後輪との干渉を避けるために走行機体から余分に離して設ける必要はなく、苗植付け装置を含めての田植機の前後方向長さをコンパクトに構成し易い利点がある。
【0010】
〔解決手段2〕
解決手段2にかかる発明では、前記固定金具は、前記苗植付け装置に備えた苗のせ台支持枠から機体左右外側方に延出された固定金具で構成してあり、前記マーカのアーム部に係合する複数箇所の係合部分によって前記支持部が形成されたものであることを特徴とする。
【0011】
〔解決手段2にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段によれば、マーカのアーム部を固定するための固定金具を、苗のせ台支持枠を利用して設けることができ、マーカの姿勢維持のための固定金具の取付構造を簡素化し得る利点がある。
【0012】
〔解決手段3〕
解決手段3にかかる発明では、前記固定金具は、前記苗植付け装置に備えた苗のせ台支持枠に対して、その苗のせ台支持枠の外周側から係脱可能な抱き込み部を備えるとともに、その抱き込み部での抱き込み状態を強弱に変更する締め付け具を備えて、苗のせ台支持枠に着脱可能に装着してあることを特徴とする。
【0013】
〔解決手段3にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段によれば、固定金具を、苗のせ台支持枠の外周側から係脱可能な抱き込み部と締め付け具とを備えて構成したことにより、苗のせ台支持枠そのものを固定金具の取付対象部材として用いることができる。
そして、固定金具を苗のせ台支持枠に取り付ける際に、既に苗植付け装置の一部として組み上げられている苗のせ台支持枠を、わざわざ分解して苗のせ台支持枠に固定金具の取付箇所を嵌入させるような手数を要さず、苗のせ台支持枠の外周側から係脱させられるようにしたことで、簡単に後組み可能な構造として、組み付け加工の便を図ってある。
【0014】
〔解決手段4〕
解決手段4にかかる発明では、前記左右の各固定金具は、それぞれが一本の棒状部材で構成され、その棒状部材の長手方向での複数箇所に形成された屈曲部分によって前記マーカのアーム部に係合する支持部が形成されていることを特徴とする。
【0015】
〔解決手段4にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段によれば、固定金具は、一本の棒状部材の長手方向での複数箇所に形成された屈曲部分によって支持部が形成されたものであるから、格納位置と非作用位置とにおけるマーカの各係合箇所を一本の棒状部材によって構成することができ、構成の簡素化を図り得る利点がある。
また、格納位置と非作用位置とにおけるマーカの各係合箇所を一本の棒状部材に形成することにより、固定金具を位置固定した状態でマーカの位置を変更するだけで各位置の切換が可能である。したがって、マーカの位置の変更と固定金具の位置の変更操作とを共に行う必要はなく、各位置の切換操作を迅速かつ簡単に行い得る利点がある。
【0016】
〔解決手段5〕
解決手段5にかかる発明では、前記マーカのアーム部の基端側箇所と、前記アーム部を揺動自在に枢支する苗植付け装置側のマーカ支持部とを、前記枢支箇所の近く位置で連結する着脱可能な連結具を備え、この連結具による連結箇所を、前記格納姿勢にある前記マーカのアーム部と前記マーカ支持部とが連結される位置に設定してあることを特徴とする。
【0017】
〔解決手段5にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段によれば、マーカの基部を連結具によって連結可能であることにより、前記格納姿勢におけるマーカの姿勢維持をより一層確実に図り得る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】乗用型田植機の全体側面図である。
【図2】乗用型田植機の全体平面図である。
【図3】苗植付け装置を示す側面図である。
【図4】苗植付け装置を示す正面図である。
【図5】マーカの姿勢変更状態及び固定状態を示し、(a)は正面図、(b)は(a)におけるVb-Vb線断面図である。
【図6】固定金具の使用状態を示す斜視図である。
【図7】植付けレバーの操作構造を示し、(a)は平面図、(b)は(a)におけるVIIb-VIIb線断面図である。
【図8】別実施形態におけるマーカの取付構造を示し、(a)及び(b)は分解斜視図である。
【図9】別実施形態における乗用型田植機を示し、(a)は平面視での説明図、(b)は使用形態を示す説明図である。
【図10】別実施形態における乗用型田植機を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を適用した田植機の一例である乗用型田植機の実施形態を図面の記載に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1に示すように、乗用型田植機は、操向操作自在な左右一対の前輪1及び左右一対の後輪2を備えた走行機体3の前部側に、エンジン4及びミッションケース5を備え、走行機体3の中央部にステアリングハンドル6等を装備した操縦部7と運転座席8とを備えて構成され、又、走行機体3の左右両側に予備苗のせ台9が配設されている。
【0020】
走行機体3の後方には、リフトシリンダ10の操作により、リンク機構11を介して昇降操作自在に苗植付け装置12が連結され、その苗植付け装置12の後方に、散布装置の一例であるところの、粉粒状の除草剤等の薬剤を散布する薬剤散布装置13が備えられている。
ミッションケース5には、操縦部7に装備した変速レバー7aを操作することにより変速操作される静油圧式の無段変速装置(図示せず)が備えられている。
【0021】
図2に示すように、苗植付け装置12は4条植型式に構成されている。この苗植付け装置12は、操縦部7に備えた運転座席8の横側部に配設された植付けレバー60の操作により、前記リフトシリンダ10を作動させて上昇及び下降可能に構成されているとともに、後述するように、植付けレバー60の操作に伴って、苗植付け装置12に備えられたマーカ40の姿勢変更操作も行うように構成されている。
【0022】
前記薬剤散布装置13は、薬剤を貯留する貯留部としての貯留ホッパー24と、その貯留ホッパー24の下部に位置して貯留される薬剤を繰り出す繰出し手段としての繰出し機構(図示せず)と、繰り出されて落下供給される薬剤を拡散させる回転式の拡散手段としての拡散放出機構26と、繰出し機構の作動を制御するための制御装置としての電気制御ユニット27とを備えて構成されている。
【0023】
この薬剤散布装置13は、苗植付け装置12の後述する植付け伝動ケース16に対して散布装置支持フレーム28を介して着脱可能に装備されている。
前記電気制御ユニット27は、縦送り検知センサ(図外)で検出される縦送り装置21の送り作動が設定回数行われたことを検出する毎に、繰出し機構により所定量の薬剤を拡散放出機構26側に送り出して、薬剤を圃場に拡散放出するように、繰出し機構及び拡散放出機構26の作動を制御するように構成されている。
【0024】
〔苗植付け装置の構成〕
図1,2、及び図4に示すように、苗植付け装置12は、1個のフィードケース14に連結された機体左右方向に延びる支持フレーム15に、後部側の植付け爪駆動機構17に動力を伝える2個の植付け伝動ケース16が後向きに片持ち状に連結されている。植付け伝動ケース16の後部の左右両側部に植付アーム18が植付け爪駆動機構17により上下に揺動自在に支持され、植付アーム18に植付爪22が備えられており、苗植付け装置12の下部には接地フロート19が支持されている。
又、苗植付け装置12には、苗のせ台20が左右に一定ストロークで往復横送り駆動自在に備えられており、苗のせ台20がストロークエンドに達する毎に、載置された苗を所定量だけ下方に送るベルト式の縦送り装置21が苗のせ台20に備えられている。
【0025】
前記フィードケース14に伝達された動力が植付け伝動ケース16に伝達されて、植付アーム18が駆動される一方、フィードケース14に伝達される動力により苗のせ台20が往復横送り駆動されて、苗のせ台20の下部から上下に揺動運動する植付アーム18が、その先端部に備えられた植付爪22により1株ずつ苗を取り出して圃場に植え付けるように構成されている。
そして、苗のせ台20が往復横送りのストロークエンドに達すると、フィードケース14に伝達される動力により縦送り装置21の縦送りベルト21aが駆動されて、苗のせ台20に載置された苗が下方に送られるように構成されている。
【0026】
前記苗のせ台20は、植付け伝動ケース16に支持された摺動板23によって、下端部側を左右方向に摺動移動自在に案内され、前傾姿勢となる苗のせ面20aの背面側が苗のせ台支持枠30で支持されている。つまり、苗のせ台20の背面側に横向きに配設してあるガイドレール29のガイド溝に、苗のせ台支持枠30に装着したガイドローラ30aが嵌入して苗のせ台20を左右移動自在に支持するように構成してある。
前記苗のせ台支持枠30は、図3及び図4に示すように、左右の植付け伝動ケース16の横外側で支持フレーム15に下端側を接続された左右一対の縦支柱31と、その左右の縦支柱31,31の上端部同士にわたって架設された横架部材32とで背面視門形に形成されている。
【0027】
〔マーカの構成〕
図3乃至図5に示すように、苗植付け装置12の左右両横側部には、それぞれマーカ40が配設されている。これらのマーカ40は、前記植付け伝動ケース16から左右の縦支柱31よりも横外側に向けて延出された張り出しフレーム41(マーカ支持部に相当する)に対して、少し前下がりではあるが車体前後方向に沿う前後向き軸芯p1回りで上下揺動可能に枢支されている。
前記マーカ40は、基端側から遊端側に亘る一連の長い棒状のバネ鋼からなるアーム部42と、そのアーム部42の遊端側に装着された回転マーカ43と、前記アーム部42の基端側部分に装着された補強アーム44とを備え、前記アーム部42が水平横外方へ突出するマーカ作用姿勢となる側へ付勢バネ45で揺動付勢されている。
【0028】
したがって、植付けレバー60に連なる操作ワイヤ46が緩められたマーカ作用姿勢では、図5に仮想線で示されているように水平方向に沿う姿勢となって、回転マーカ43が圃場に接して回転しながらマーキングを行う作用位置aに位置する。
そして、前記操作ワイヤ46が付勢バネ45を伸長させながら引っ張られると、図4及び図5に実線で示されているようにマーカ40が持ち上げられて非作用姿勢となる。
【0029】
このマーカ40の非作用姿勢は、苗植付け装置12側の縦支柱31の上部に設けた固定ブラケット33に対して連結される固定金具35によって2段階に位置変更可能に構成してある。
つまり、前記固定金具35は、図5及び図6に示すように、苗植付け装置12側の縦支柱31への取付部36を一端側に備えるとともに、他端側に、マーカ40のアーム部42と係合してマーカ40の下降揺動を阻止することにより姿勢維持するための支持部37としての第1係合部37a(係合部分、及び屈曲部分に相当する)と第2係合部37b(係合部分、及び屈曲部分に相当する)とを形成するように、2段に屈曲形成された棒状部材で構成されている。
【0030】
このように構成された固定金具35は、図5に実線で示すようにマーカ40のアーム部42が固定金具35の第1係合部37aに係合した状態では、前記回転マーカ43の中心が前記前後向き軸芯p1の直上近くに位置し、前記回転マーカ43の横外方側の端部が摺動板23の横外側を保護する摺動板ガード23aの外側縁上の鉛直線y1よりも機体内方側に入り込むように位置する。これが非作用姿勢での非作用位置bである。
そして、図4に実線で示したように、マーカ40のアーム部42が固定金具35の第2係合部37bに係合した状態では、前記回転マーカ43の中心が前記前後向き軸芯p1の直上よりも機体内方側に位置し、前記回転マーカ43の横外方側の端部が、左右移動範囲内での中央に位置する苗のせ台20の外側縁位置に相当する鉛直線y2よりも機体内方側に入り込むように位置する。これが非作用姿勢での格納位置cである。
【0031】
このとき、図4に実線で示したように、マーカ40のアーム部42が固定金具35の第2係合部37bに係合した状態(格納位置c)では、図3に示すように苗植付け装置12が植付け作業位置まで下降していると、図3及び図4に示すように、マーカ40の回転マーカ43が後輪12と接触することになるので、このアーム部42が固定金具35の第2係合部37bに係合した状態では、図1に示すように苗植付け装置12を圃場面から離れた上昇姿勢に位置させておく必要がある。
このように苗植付け装置12を圃場面から離れた上昇姿勢に位置させた状態でアーム部42を固定金具35の第2係合部37bに係合させることによって、マーカ40が運搬車両の荷台から外側にはみ出す状態となることを避けてコンパクトに格納することができる。
また、このとき、摺動板ガード23aを取り外しても、摺動板ガード23aを取り付ける張り出しフレーム41の最外側部分が、前記左右移動範囲内での中央に位置する苗のせ台20の外側縁位置に相当する鉛直線y2とほぼ同じ位置であるので、マーカ40を取り外すことなく、より一層コンパクトに格納することができる。
【0032】
そして、図5に実線で示したように、マーカ40のアーム部42が固定金具35の第1係合部37aに係合した状態(非作用位置b)では、苗植付け装置12が植付け作業位置まで下降しても、図4に仮想線で示すように、マーカ40の回転マーカ43が後輪12の横外側に位置して、後輪12との接触を免れた状態となる。この状態でマーカ40の回転マーカ43は摺動板ガード23aの外側縁上の鉛直線y1よりも機体内方側に入り込むように位置する。これによって、苗植付け装置12を作業位置まで下降させて苗植付け作業を行う際に、両マーカ40を非作用姿勢に維持したままでの回り植え作業を行うことが可能となる。
本発明でいう苗植付け装置12の左右幅とは、苗植付け装置12の左右方向で最も外側方に位置する左右の摺動板ガード23aの外側縁同士の左右方向での間隔をいう。
【0033】
図5及び図6に示すように、前記苗のせ台支持枠30の横架部材32は、縦支柱31に対して、縦支柱31の上部に溶接固定された連結ブラケット33、及び連結ボルト34を介して連結固定されており、前記固定金具35は、この連結ボルト34を用いて横架部材32の連結固定とともに装着されるように構成してある。
つまり、固定金具35の一端側に設けた取付部36は、図5及び図6に示すように、連結ブラケット33のほぼ上下方向に沿う面に沿ってU字状に屈曲させてあり、かつ前記固定金具35を構成する棒状部材の前記取付部36における端部36aは、前記U字状の部分が沿う連結ブラケット33の面に対して、その面を貫通するように直交する方向に屈曲され、連結ブラケット33に形成されている係合部33aに係入するように構成されている。
この状態で、取付部36のU字状の部分に連結ボルト34を挿通して締め付け固定することにより、横架部材32が縦支柱31に対して連結されるとともに、固定金具35が図4,5に示すような斜め横外側下方に延出された所定の姿勢で苗のせ台支持枠30に固定される。
【0034】
前記固定金具35の支持部37では、一つの仮想平面上で第1係合部37aと第2係合部37bとが2段に屈曲形成されていて、この第1係合部37aと第2係合部37bとが沿う仮想平面は、前記取付部36のU字状に屈曲させた部分が存在する連結ブラケット33のほぼ上下方向に沿う面に対して、ほぼ直交する方向に沿わせて形成されている。
【0035】
マーカ40は、アーム部42の上部側で連結固定する前記固定金具35の他、アーム部42の下端部側で連結固定するための基部側固定具50(連結具に相当する)でも固定できるように構成されている。
すなわち、基部側固定具50は、図5(a)に示すように、マーカ40の基端側を枢支している張り出しフレーム41と、アーム部42の基部側に位置する補強アーム44に設けた係止孔44aとにわたって係脱可能に構成されている。
【0036】
この基部側固定具50は、その基端側が連結される張り出しフレーム41に対して、前記マーカ40の揺動軸芯である前後向き軸芯p1と平行な前後向き軸芯p2回りで揺動自在に、かつその前後向き軸芯p2に沿う前後方向で抜き差しする方向で摺動移動自在に装着されたフック部材51を備えている。
このフック部材51は、図5(b)に示すように、前記前後向き軸芯p2を有した基端側の軸支ピン部分51aと前記マーカ40の補強アーム44に形成した係止孔44aに対して係脱される係止ピン部分51bと、それらの軸支ピン部分51aと係止ピン部分51bを一体に連結する接続部分51cとが一本の棒状部材をコの字状に折り曲げることによって形成されている。
【0037】
そして、軸支ピン部分51aは係止ピン部分51bよりも前記抜き差し方向で長く形成してあり、係止ピン部分51bを係止孔44aに抜き差ししても張り出しフレーム41から脱落しない長さに設定してある。そして、このフック部材51は、張り出しフレーム41に対して、前記係止ピン部分51bが係止孔44aに係入する方向(後方側)に圧縮バネ51dで弾性付勢されている。
したがって、図5に実線で示すようにマーカ40との係合を外した状態に位置させているフック部材51を前後向き軸芯p2に沿って前方側に引き出し、前後向き軸芯p2回りに揺動させて図4に実線で示すように格納位置cに位置させたマーカ40の基端部側で補強アーム44に設けた係止孔44aに前記係止ピン部分51bが係入する位置で手を離すと、係止ピン部分51bが係止孔44aに係入して、マーカ40が格納位置cで位置固定された状態となる。
【0038】
〔植付けレバーとの連係作動〕
前記マーカ40の前後向き軸芯p1よりも下端側に連結された操作ワイヤ46は、運転座席8の横側部に配設された植付けレバー60に連係されて、植付けレバー60の左右揺動操作に伴って右又は左のマーカ40が選択的に作用姿勢と非作用姿勢とに姿勢切り換えられるように構成してある。
【0039】
図7(a)に示すように、植付けレバー60は、ガイド板61に形成されたガイド溝62内で前後方向、及び左右方向に揺動操作可能に装備させてある。そして、ガイド溝62の後端側の上昇位置Uに操作した状態で苗植付け装置12を上昇操作し、ガイド溝62の中間部に存在する下降位置Dに操作すると苗植付け装置12を下降操作するように、リフトシリンダ10の伸縮作動を制御する制御装置(図外)に対して、この植付けレバー60の操作位置を検出する位置検出センサ(図示せず)の検出情報を伝達するように構成してある。
【0040】
植付けレバー60がガイド溝62内の前端側における植付け作業位置Cに操作されると、前記位置検出センサによる植付けレバー60の操作位置の検出情報が制御装置で判別されるとともに、接地フロート9が圃場面に接地した状態であるか否かを検出する接地センサ(図示せず)による検出情報に基づいて苗植付け装置12が植付け作業可能な接地状態であるか否かを判別し、植付け作業可能な接地状態であると判別された場合に、苗植付け装置12の植付けクラッチ(図外)を入り作動させて苗植付け作業を開始するように構成してある。
植付けレバー60の操作位置を前記植付け作業位置Cから前記下降位置Dまたは上昇位置Uに戻せば植付けクラッチは切り作動されて苗植付け作業は停止される。
【0041】
図7(a)及び(b)に示すように、前記ガイド板61の裏面側には、左右一対のマーカ操作体63,63が、前方斜め上方側に向かう枢支軸64の斜め軸芯p3回りで揺動自在に支持されている。
このマーカ操作体63の前記枢支軸64よりも後方側に位置する連結ピン65に操作ワイヤ46が連結されている。したがって、前記植付けレバー60を左右方向での右操作位置Rへ揺動操作すれば右側の操作ワイヤ46が引っ張られて右側のマーカ40が上昇側に揺動し、非作用姿勢に切換操作される。その非作用姿勢にある右側のマーカ40を固定金具35の第1係合部37aに係止させればマーカ40は非作用位置bで固定され、第2係合部37bに係止させれば格納位置cで固定される。
【0042】
同様に、植付けレバー60を左右方向での左操作位置Lへ揺動操作すれば左側の操作ワイヤ46が引っ張られて左側のマーカ40が上昇側に揺動し、非作用姿勢に切換操作される。その非作用姿勢にある左側のマーカ40を固定金具35の第1係合部37aに係止させればマーカ40は非作用位置bで固定され、第2係合部37bに係止させれば格納位置cで固定される。
植付けレバー60を左右いずれのマーカ操作体63をも操作しない位置に戻せば、操作ワイヤ46は緩められるので、固定金具35で固定されていないマーカ40は、付勢バネ45の引っ張り力で下降側に揺動され、作用位置aに位置するように操作される。
【0043】
左右のマーカ操作体63の前端側には、枢支軸64の斜め軸芯p3よりも前方側に位置させてストッパーピン66が一体に付設されている。このストッパーピン66は、図7(a)に実線で示す状態では、各マーカ操作体63,63の連結ピン65と同様に、枢支軸64の斜め軸芯p3よりもガイド溝62の左右方向の中央から離れるように外方側の位置で、ガイド板61の前端縁61aに接当して左右のマーカ操作体63の位置を、図示のように、各マーカ操作体63の内端縁63aがガイド溝62の後方側の内端縁62aと合致して直線的な案内縁が形成されるように位置決めしている。
【0044】
この状態から植付けレバー60を左右のマーカ操作体63の間の植付け作業位置Cに位置させ、植付けレバー60を右又は左のいずれか一方へ揺動操作すると、植付けレバー60に押された側のマーカ操作体63が押された側へ回動し、連結ピン65を斜め軸芯p3回りでガイド溝62の左右方向の中央から離れるように外方側へ回動させる。このとき、斜め軸芯p3よりも前方側に位置するストッパーピン66は、連結ピン65とは逆にガイド溝62の左右方向での中央に近づく方向に回動し、斜め軸芯p3よりもガイド溝62の左右方向での中央に近づく位置でガイド板61の前端縁61aに接当する。この位置が植付けレバー60の操作によってマーカ40が非作用姿勢側への操作される範囲限界であり、マーカ40の非作用位置bに相当する位置である。したがって、マーカ40を格納位置cに操作するには、人為的にマーカ40を揺動させて格納位置cへ揺動操作する必要がある。
【0045】
〔別実施形態の1〕
実施の形態では、固定金具35を苗のせ台支持枠30に付設した連結ブラケット33に対して連結固定するように構成したものを示したが、これに限らず、例えば次のように構成してもよい。
すなわち、図8(a)に示すように、固定金具35の取付部36を、支持部37の第1係合部37aと第2係合部37bとが存在する平面と同一または平行な平面上でU字状に屈曲させて、縦支柱31の外周に巻き掛け可能な平面視でU字状に屈曲形成されたU字状部分36b(抱き込み部に相当する)を設け、かつ、その平面視でのU字状部分36bが上下二段に存在するように、上下のU字状部分36b,36b同士を接続するように側面視でも屈曲させて、前記平面視でのU字状部分36b,36bよりも曲率の大きい側面視での小U字状部分36cを、平面視でのU字状部分36bの一端側に形成している。
【0046】
そして、その小U字状部分36cに対向する平面視でのU字状部分36bの他端側に、チャンネル状の板材の中央にボルト挿通孔38aを形成した止め板38を溶接接続して取付部36を構成している。
このように構成された取付部36は、前記U字状部分36bが縦支柱31を抱き込むように、前記U字状部分36bを縦支柱31の外周側から嵌め込んで、そのU字状部分36bの一端側に存在する小U字状部分36cと止め板38のボルト挿通孔38aとにわたって締め付けボルト39(締め付け具に相当する)を挿通し、固定金具35を縦支柱31に固定するように構成してある。
【0047】
また、図8(b)に示すように、U字状部分36bの両端側にそれぞれ小U字状部分36c,36cを形成して、両側の小U字状部分36c,36c同士にわたって締め付けボルト39を挿通し、固定金具35を縦支柱31に固定するように構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様に構成すればよい。
【0048】
別実施形態の2〕
実施の形態では、固定金具35を一本の棒状部材を屈曲形成することによって構成したものを示したが、これに限らず、例えば固定金具35を複数本の部材から構成して、支持部37となる第1係合部37aと第2係合部37bとを、別々の部材によって構成するようにしてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様に構成すればよい。
【0049】
〔別実施形態の3〕
図9(a)に示すように、6条植え、または4条植えの苗植付け装置12を備えた走行機体3の前端部に、前後方向にスライドさせて長さ調節可能なゲージ部材52を設けて、苗植付け装置12による苗植付け箇所の端部から圃場の端部までの間の距離L1が、8条分、もしくは10条分の植付け幅を残すように、植付け終端位置を検出し易く構成してもよい。
このゲージ部材52は、6条植え、または4条植えの苗植付け装置12が、苗植付け箇所の端部から圃場の端部までの間で容易に旋回することができるように、かつ圃場端で機体を往復させて植付け作業を行うに便利な植付け領域に相当する距離L1を残すために用いられるものである。
【0050】
つまり、6条植えの田植機を例にして説明すると、図9(a)に示す苗植付け装置12による苗植付け箇所の端部から圃場の端部までの間の距離L1が、条間6条分に相当する距離であると、6条植えの田植機を180度旋回させるのが困難であるが、この距離L1を条間8条分以上に相当する距離に設定しておくと楽に旋回させ易いものである。
また、図9(b)に示すように、条間8条分に相当する圃場の端部領域で機体を往復させて苗植付け作業を行う場合に、図中左上方に位置する走行機体3を図中右方に移動させながら2条分の苗植付け作業を行い、右方端部で180度旋回して左方へ移動しながら6条全条での苗植付け作業を行う。その後、苗植付け作業を停止して図中下方へ移動し、図中下端の圃場端から右方へ向けて移動しながら2条分の苗植付け作業を行い、右方端部で180度旋回して左方へ移動しながら6条全条での苗植付け作業を行う。そして、走行機体3が左方の図中下方端部にまで戻ってくると、そこから図中上方へ向けて移動しながら6条全条での苗植付け作業を行ない、上方の圃場端部に達すると苗植付け作業を終了する。このように、苗植付け装置12による苗植付け箇所の端部から圃場の端部までの間の距離L1を条間8条分以上に相当する距離に設定しておくことで走行機体3の圃場端での旋回を容易に行わせ易いものである。
【0051】
尚、田植機が4条植えの苗植付け装置12を備えるものである場合の例は図示しないが、この場合には、図9(b)の図中上下位置の圃場端部での走行機体3の左右方向での走行の際に、往行程も復行程も4条植で行い、左方端部における図中上下方向の走行の際には、往行程を2条植で走行し、復行程を4条植で行うようにすればよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0052】
〔別実施形態の4〕
図10に示すように、走行機体3にレーザー発信器53と受信器54、及びその受信信号に基づいて走行機体3を自動的に目標地点に向けて操向させる自動操向装置55を設けて、レーザー光を反射体56に向けて照射し、反射光を受光して走行機体3を自動走行させるように構成してもよい。
この場合、レーザー発信器53からの照射レーザーを受光して反射させる反射体56を、圃場の一端辺の近くに配設して、圃場端近くで畦との距離を適切に定めながら走行させる際に用いられる一般的な隣接マーカとしての役割を自動操向装置55に持たせると、多くの反射体56を用いることなく、圃場端近くの1箇所もしくは少数箇所に反射体56を設置するだけで、走行機体3が圃場端近くを走行する際の便を図ることができ、運転者が横を向いて圃場との距離を判断しながら走行させる手数を省き得る利点がある。
その他の構成は、前述した実施形態と同様に構成すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、4条植えの田植機に限らず、6条植え、もしくはそれ以上の条数の田植え作業を行う田植機に適用してもよい。
【符号の説明】
【0054】
12 苗植付け装置
35 固定金具
36b 抱き込み部(U字状部分)
37 支持部
37a 係合部分、屈曲部分(第1係合部)
37b 係合部分、屈曲部分(第2係合部)
39 締め付け具(締め付けボルト)
40 マーカ
42 アーム部
41 マーカ支持部(張り出しフレーム)
50 連結具(基部側固定具)
b 非作用位置
c 格納位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体の後部に苗植付け装置を昇降作動可能に支持させてあるとともに、圃場面に接地して走行指標を形成するための左右一対のマーカを起伏揺動可能に前記苗植付け装置に装備させた田植機であって、
前記マーカを、下降側に揺動して圃場面に接地した位置で走行指標を形成する作用姿勢と、上昇側に揺動して圃場面から離れた上昇非作用姿勢とに姿勢変更自在に構成し、
前記苗植付け装置側に、前記マーカを前記上昇非作用姿勢で下降側への揺動移動を機械的に阻止するように位置固定する左右一対の固定金具を備えるとともに、
前記固定金具に、前記左右のマーカの全体が苗植付け装置の左右幅内に格納された状態となる格納位置と、その格納位置よりも横外方側で前記左右のマーカが左右の後車輪よりも左右方向での横外側に位置する非作用位置との、複数箇所で位置固定するための支持部を設けてあることを特徴とする田植機。
【請求項2】
前記固定金具は、前記苗植付け装置に備えた苗のせ台支持枠から機体左右外側方に延出された固定金具で構成してあり、前記マーカのアーム部に係合する複数箇所の係合部分によって前記支持部が形成されたものである請求項1記載の田植機。
【請求項3】
前記固定金具は、前記苗植付け装置に備えた苗のせ台支持枠に対して、その苗のせ台支持枠の外周側から係脱可能な抱き込み部を備えるとともに、その抱き込み部での抱き込み状態を強弱に変更する締め付け具を備えて、苗のせ台支持枠に着脱可能に装着してある請求項1又は2記載の田植機。
【請求項4】
前記左右の各固定金具は、それぞれが一本の棒状部材で構成され、その棒状部材の長手方向での複数箇所に形成された屈曲部分によって前記マーカのアーム部に係合する支持部が形成されている請求項1〜3のいずれか一項記載の田植機。
【請求項5】
前記マーカのアーム部の基端側箇所と、前記アーム部を揺動自在に枢支する苗植付け装置側のマーカ支持部とを、前記枢支箇所の近く位置で連結する着脱可能な連結具を備え、この連結具による連結箇所を、前記格納姿勢にある前記マーカのアーム部と前記マーカ支持部とが連結される位置に設定してある請求項1〜4のいずれか一項記載の田植機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−74842(P2013−74842A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−216897(P2011−216897)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】