説明

画像ファイル生成プログラム、カメラ、および表示装置

【課題】画像ファイルをグループ化して記録すること。
【解決手段】制御装置104は、メモリカードに記録されている画像ファイルの中の、撮影画像ファイルと同じグループに分類された全ての画像ファイルからサムネイル画像データを読み出して撮影画像ファイルに追加し、撮影画像ファイルと同じグループに分類された全ての画像ファイルに撮影画像ファイルのサムネイル画像データを記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像ファイル生成プログラム、カメラ、および表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
次のような画像処理装置が知られている。この画像処理装置は、関連性のある画像ファイルをグループ化するに当たって、グループ分けの結果をリストを用いて管理する(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開平11−232440号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画像処理装置では、画像ファイルを他の装置にコピーする場合、リストも一緒にコピーしないと画像ファイルのグループ分け結果を維持することができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、記憶媒体に記録されており、本画像データとその本画像データに基づいて生成された表示用画像データ(以下、「第1の表示用画像データ」)とを含む第1の画像ファイルから、前記第1の表示用画像データを読み出し、本画像データとその本画像データに基づいて生成された表示用画像データ(以下、「第2の表示用画像データ」)とを含む第2の画像ファイルに、読み出した第1の表示用画像データを追加して記憶媒体に記録し、第2の画像ファイルから第2の表示用画像データを読み出して、第1の画像ファイルに追加することを特徴とする。
本発明では、画像ファイルをグループ化し、同じグループに分類された全ての画像ファイルから本画像データに基づいて生成された表示用画像データを読み出し、同じグループに分類された全ての画像ファイルに、読み出した同じグループに属する他の画像ファイルの表示用画像データを記録するようにしてもよい。
区切られた時間内に作成された画像ファイルを同一グループに分類する、または使用者によって選択された画像を同一グループに分類するようにしてもよい。
記憶媒体に画像ファイルが追加されたときにその画像ファイルのファイル名をグループ化管理情報に追加し、グループ化管理情報に基づいて画像ファイルをグループ化するようにしてもよい。
使用者から新たなグループの追加が指示された場合には、新たに追加された追加グループに基づいて画像ファイルをグループ化し、同じ追加グループに分類された全ての画像ファイルから本画像データに基づいて生成された表示用画像データを読み出し、同じ追加グループに分類された全ての画像ファイルに、読み出した同じ追加グループに属する他の画像ファイルの表示用画像データを記録するようにしてもよい。
画像ファイルに同じ追加グループに属する他の画像ファイルの表示用画像データを追加する際に、既に画像ファイルに追加グループの表示用画像データが追加されている場合には、新たな追加グループの表示用画像データで、既に追加されている追加グループの表示用画像データを上書きするようにしてもよい。
追加指示が行われる前から画像ファイルに記録されていた表示用画像データと、追加指示が行われたことによって画像ファイルに追加された追加グループの表示用画像データとを識別するための識別情報を画像ファイルに追加するようにしてもよい。
1つの画像ファイルに記録されている複数の表示用画像データを表示装置に一覧表示するようにしてもよい。
1つの画像ファイルに記録されている複数の表示用画像データのうち、追加グループに分類されている表示用画像データを表示装置に一覧表示するようにしてもよい。
使用者の指示に基づいて、追加指示が行われる前から画像ファイルに記録されていた表示用画像データと、追加指示が行われたことによって画像ファイルに追加された追加グループの表示用画像データとを切り替えて表示するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、画像ファイルをコピーするだけで、他に特別な処理をすることなしに、他の装置においても画像の関連付け結果を維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は、本実施の形態におけるカメラの一実施の形態の構成を示すブロック図である。カメラ100は、操作部材101と、レンズ102と、撮像素子103と、制御装置104と、メモリカードスロット105と、モニタ106とを備えている。操作部材101は、使用者によって操作される種々の入力部材、例えば電源ボタン、レリーズボタン、ズームボタン、十字キー、決定ボタン、再生ボタン、削除ボタンなどを含んでいる。
【0008】
レンズ102は、複数の光学レンズから構成されるが、図1では代表して1枚のレンズで表している。撮像素子103は、例えばCCDやCMOSなどのイメージセンサーであり、レンズ102により結像した被写体像を撮像する。そして、撮像によって得られた画像信号を制御装置104へ出力する。
【0009】
制御装置104は、撮像素子103から入力された画像信号に基づいて所定の画像形式、例えばJPEG形式の画像データ(以下、「本画像データ」と呼ぶ)を生成する。また、制御装置104は、生成した画像データに基づいて、表示用の画像データ、例えばサムネイル画像データを生成する。制御装置104は、生成した本画像データとサムネイル画像データとを含み、さらにヘッダ情報を付加した画像ファイルを生成してメモリカードスロット105へ出力する。本実施の形態で制御装置104が生成する画像ファイルの具体的な構造については、図2により後述する。
【0010】
メモリカードスロット105は、記憶媒体としてのメモリカードを挿入するためのスロットであり、制御装置104から出力された画像ファイルをメモリカードに書き込んで記録する。また、メモリカードスロット105は、制御装置104からの指示に基づいて、メモリカード内に記憶されている画像ファイルを読み込む。
【0011】
モニタ106は、カメラ100の背面に搭載された液晶モニタ(背面モニタ)であり、当該モニタ106には、メモリカードに記憶されている画像やカメラ100を設定するための設定メニューなどが表示される。また、制御装置104は、使用者によってカメラ100のモードが撮影モードに設定されると、撮像素子103から時系列で画像を取得してモニタ106に出力する。これによってモニタ106にはスルー画が表示される。
【0012】
制御装置104は、CPU、メモリ、およびその他の周辺回路により構成され、カメラ100を制御する。なお、制御装置104を構成するメモリには、SDRAMやフラッシュメモリが含まれる。SDRAMは、揮発性のメモリであって、CPUがプログラム実行時にプログラムを展開するためのワークメモリとして使用されたり、データを一時的に記録するためのバッファメモリとして使用される。また、フラッシュメモリは、不揮発性のメモリであって、制御装置104が実行するプログラムのデータや、プログラム実行時に読み込まれる種々のパラメータなどが記録されている。
【0013】
本実施の形態では、制御装置104は、図2に示すような構造の画像ファイルを生成する。なお、図2は、本実施の形態で生成される画像ファイルの構造を模式的に示した図である。この画像ファイルは、ヘッダ情報記録部2aと、本画像データ記録部2bと、サムネイル画像データ記録部2cとを含んでいる。制御装置104は、本画像データ記録部2bに上述した本画像データを記録し、サムネイル画像データ記録部2cに本画像データに基づいて生成したサムネイル画像データ2c−1を記録する。
【0014】
また、制御装置104は、あらかじめ設定されているグループ化条件に基づいて画像ファイルをグループ化するものとし、撮影によって新たに画像ファイルを生成した場合には、その新たに生成した画像ファイルのサムネイル画像データ記録部2cに、既にメモリカードに記録されている画像ファイルのうち、同じグループに属する画像ファイルから本画像データに対応するサムネイル画像データを読み出して格納する。さらに、制御装置104は、既にメモリカードに記録されている画像ファイルのうち、同じグループに属する全ての画像ファイルのサムネイル画像データ記録部2cに、新たに生成した画像ファイルの本画像データに対応するサムネイル画像データを記録する。
【0015】
これによって、各画像ファイルのサムネイル画像データ記録部2cには、本画像データに基づいて生成したサムネイル画像データ2c−1以外に、同一グループに属する全ての画像ファイルの本画像データに対応するサムネイル画像データ2c−2、2c−3等が記録されることになる。なお、本実施の形態では、画像ファイルをグループ化するグループ化条件としては、撮影日時を基準にした条件が設定されるものとする。例えば「撮影日ごとにグループ化する」という条件が設定された場合、このグループ化条件下では、同日に撮影された全ての画像ファイルが同一グループに属するようにグループ化が行われる。
【0016】
あるいは、使用者が任意の期間を指定してグループ化条件を設定することもできる。例えば、1月1日から1月3日までの3日間の期間を指定することによって、この3日間の間に撮影された画像ファイルを同一グループに含めるようにグループ化条件を設定することもできる。また、8:00から11:00までの3時間の期間を指定することによって、この3時間の間に撮影された画像ファイルを同一グループに含めるようにグループ化条件を設定することもできる。本実施の形態では、グループ化条件として、上述した「撮影日ごとにグループ化する」という条件が設定されている場合の例について説明する。
【0017】
制御装置104は、上記グループ化条件に基づいて同一グループに含める画像ファイルをフラッシュメモリ内に記憶したグループ化ファイルリストを用いて管理する。例えば、制御装置104は、画像を撮影したときには、そのときに生成された画像ファイルのファイル名をグループ化ファイルリストに追加していく。そして、制御装置104は、上述したように、撮影日を基準にグループ化する場合には、日付が変化した時点をグループの区切りとして認識し、区切りを認識したタイミングでグループ化ファイルリスト内のファイル名をクリアする。
【0018】
これによって、グループ化ファイルリストには、撮影を行って画像ファイルが生成されたときに、その画像ファイルと同一のグループに属する画像ファイルのファイル名が記録されていることになる。このため、制御装置104は、撮影を行って画像ファイルを生成した場合には、SDRAMに記録されているグループ化ファイルリストを参照することによって、生成した画像ファイルと同一のグループに属する他の画像ファイルを特定することができる。
【0019】
図3は、同日中に複数回の撮影が行われ、複数の画像ファイルが取得された場合に画像ファイルに格納されるデータの具体例を模式的に示した図である。なお、図3では、本画像データ記録部2bおよびサムネイル画像データ記録部2cに記録されるデータの具体例について説明することとし、ヘッダ情報記録部2aに記録されるデータの具体例については、図4により後述する。
【0020】
図3(a)は、既に同日に取得された画像ファイル、すなわち同一グループに属する画像ファイルが2つメモリカードに記録されている状態で、新たに生成された3つ目(3枚目)の画像ファイルに格納されるデータの具体例を示している。この図3(a)に示す例では、本画像データ記録部2bには、3枚目の本画像データが記録されている。そして、サムネイル画像データ記録部2cの先頭には、3枚目の本画像データに基づいて生成されたサムネイル画像データ2c−1が記録されている。さらに、サムネイル画像データ記録部2cには、既に撮影されてメモリカードに記録されている1枚目の画像ファイルから読み出された1枚目のサムネイル画像データ2c−2と、2枚目の画像ファイルから読み出された2枚目のサムネイル画像データ2c−3とが記録されている。
【0021】
図3(b)は、その後、4枚目の画像が撮影されて4枚目の画像ファイルが生成されたときに3枚目の画像ファイルに格納されるデータの具体例を示している。なお、図3(b)においては、図3(a)との相違点を中心に説明する。この図3(b)に示す例では、4枚目の画像が撮影されたことにより、サムネイル画像データ記録部2cの最後に新たに作成された4枚目の画像ファイルのサムネイル画像データ2c−4が追加されている。
【0022】
図3(c)は、上記4枚目の画像ファイルに格納されるデータの具体例を示している。この図3(c)に示す例では、本画像データ記録部2b´には、4枚目の本画像データが記録されている。そして、サムネイル画像データ記録部2cの先頭には、4枚目の本画像データに基づいて生成されたサムネイル画像データ2c−4が記録されている。さらに、サムネイル画像データ記録部2cには、既に撮影されてメモリカードに記録されている1枚目の画像ファイルから読み出された1枚目のサムネイル画像データ2c−2と、2枚目の画像ファイルから読み出された2枚目のサムネイル画像データ2c−3と、3枚目の画像ファイルから読み出された3枚目のサムネイル画像データ2c−1とが記録されている。
【0023】
次に、図4を用いてヘッダ情報記録部2aに記録されるデータの具体例について説明する。図4(a)は、図3(b)に示した3枚目の画像ファイルのヘッダ情報記録部2aに記録されるヘッダ情報の具体例を模式的に示した図である。図4(a)に示すように、3枚目の画像ファイルのヘッダ情報記録部2aには、3枚目の画像ファイルの作成日時4a、3枚目の本画像データ2bのアドレス情報4b、3枚目のサムネイル画像データ2c−1のアドレス情報4cが含まれる。
【0024】
また、3枚目の画像ファイルのヘッダ情報記録部2aには、1枚目のサムネイル画像データ2c−2のアドレス情報4d、2枚目のサムネイル画像データ2c−3のアドレス情報4e、および4枚目のサムネイル画像データ2c−4のアドレス情報4fが含まれる。なお、各画像データのアドレス情報としては、例えば、メモリカードのファイルシステム上における画像ファイルの先頭の論理アドレスを0としたときの、各画像データの記録位置を表す相対的な論理アドレスの情報が記録される。
【0025】
さらに、3枚目の画像ファイルのヘッダ情報記録部2aには、1枚目のサムネイル画像データ2c−2の日時情報4g、2枚目のサムネイル画像データ2c−3の日時情報4h、および4枚目のサムネイル画像データ2c−4の日時情報4iが含まれる。なお、各サムネイル画像データの日時情報としては、各サムネイル画像データに対応する画像ファイルの作成日時情報が記録される。ここで、3枚目のサムネイル画像データ2c−1の日時情報は、画像ファイルの作成日時4aと一致するため、別途ヘッダ情報記録部2aに記録する必要はない。
【0026】
図4(b)は、図3(c)に示した画像ファイルのヘッダ情報記録部2a´に記録されるヘッダ情報の具体例を模式的に示した図である。図4(b)に示すように、4枚目の画像ファイルのヘッダ情報記録部2a´には、4枚目の画像ファイルの作成日時4a´、4枚目の本画像データ2b´のアドレス情報4b´、4枚目のサムネイル画像データ2c−4のアドレス情報4fが含まれる。
【0027】
また、4枚目の画像ファイルのヘッダ情報記録部2a´には、1枚目のサムネイル画像データ2c−2のアドレス情報4d、2枚目のサムネイル画像データ2c−3のアドレス情報4e、および3枚目のサムネイル画像データ2c−1のアドレス情報4cが含まれる。なお、上述したように、各画像データのアドレス情報としては、例えば、メモリカードのファイルシステム上における画像ファイルの先頭の論理アドレスを0としたときの、各画像データの記録位置を表す相対的な論理アドレスの情報が記録される。
【0028】
さらに、4枚目の画像ファイルのヘッダ情報記録部2a´には、1枚目のサムネイル画像データ2c−2の日時情報4g、2枚目のサムネイル画像データ2c−3の日時情報4h、および3枚目のサムネイル画像データ2c−1の日時情報4jが含まれる。なお、各サムネイル画像データの日時情報としては、各サムネイル画像データに対応する画像ファイルの作成日時情報が記録される。ここで、4枚目のサムネイル画像データ2c−4の日時情報は、画像ファイルの作成日時4a´と一致するため、別途ヘッダ情報記録部2a´に記録する必要はない。
【0029】
なお、本実施の形態では、図4(a)に示したヘッダ情報記録部2a、および図4(b)に示したヘッダ情報記録部2a´のそれぞれに記録されているヘッダ情報、すなわち制御装置104が撮影日をグループ化条件として自動的にグループ化することによってヘッダ情報記録部に記録されたヘッダ情報を基本情報と呼び、後述する追加情報と区別する。
【0030】
本実施の形態では、使用者は、上述したように撮影日でグループ化された画像ファイルがメモリカードに記録されているときに、メモリカードに記録されている画像ファイルの中から少なくとも2つの画像ファイルを指定して、指定した各画像ファイルが同一のグループに属するように、グループの追加を指示することができる。
【0031】
例えば、使用者は、撮影した日は異なるが、撮影したイベントが同じ複数の画像ファイルを新たにグループに追加してグループ化することができる。一例としては、使用者は、2泊3日や3泊4日といった複数日に亘る旅行で撮影した複数の画像ファイルが同一グループに属するようにグループ化することができる。
【0032】
具体的には、制御装置104は、使用者による操作部材101の操作に基づいて、グループ化する画像を選択するためのグループ化画像選択画面の表示指示がされたことを検出した場合には、モニタ106上に図5に示すようなグループ化画像選択画面を表示して、使用者による画像ファイルの選択を受け付ける。制御装置104は、このグループ化画像選択画面に、メモリカードに記録されている全ての画像ファイル内から本画像データに対応するサムネイル画像データ、例えば、図3(b)に示す画像ファイルにおいてはサムネイル画像データ2c−1の画像を読み出してグループ化画像選択画面上に配置する。これによって、グループ化画像選択画面上には、図5に示すようにメモリカード内に記録されている全ての画像ファイルのサムネイル画像一覧が表示される。
【0033】
使用者は、操作部材101を操作することにより、グループ化画像選択画面上に一覧表示されたサムネイル画像の中から、グループ追加対象とする少なくとも2つの画像ファイルを選択した後、確定ボタン5cを押下することによって選択を確定する。図5に示す例では、5つのサムネイル画像の中からサムネイル画像5aとサムネイル画像5bとが選択されている。ここでは、選択されたサムネイル画像5aが図3(b)に示した3枚目の画像ファイルのサムネイル画像であり、サムネイル画像5bが図3(c)に示した4枚目の画像ファイルのサムネイル画像である場合について説明する。
【0034】
この場合、制御装置104は、グループ追加対象として指定されたそれぞれの画像ファイルのサムネイル画像データ記録部2cの最後に、グループ追加対象として指定された他の画像ファイルの本画像データに対応するサムネイル画像データを追加する。なお、制御装置104は、既に画像ファイルにグループが追加されている場合には、既に追加されているグループのサムネイル画像データを、新たに追加されたグループのサムネイル画像データで上書きする。
【0035】
具体的には、図6(a)に示すように、図3(b)に示した3枚目の画像ファイルのサムネイル画像データ記録部2cの最後に、4枚目の画像ファイルのサムネイル画像データ記録部2cから読み出した4枚目のサムネイル画像データ2c−4を追加記録する。なお、図6(a)においは、既にサムネイル画像データ記録部2cに記録されている4枚目のサムネイル画像データ2c−4と区別するために、新たに追加された4枚目のサムネイル画像データの符号を2c−4´と表している。
【0036】
また、制御装置104は、サムネイル画像データ記録部2cへのサムネイル画像データの追加に伴って、ヘッダ情報記録部2aに、追加したサムネイル画像データに関するヘッダ情報を追加情報として記録する。具体的には、図6(b)に示すように、制御装置104は、上述した処理によって既に記録されている基本情報2a−1に加えて、4枚目のサムネイル画像データ2c−4のアドレス情報6aと、4枚目のサムネイル画像データ2c−4の日時情報6bとを追加情報2a−2としてヘッダ情報記録部2aに記録する。
【0037】
なお、制御装置104は、4枚目のサムネイル画像データ2c−4のアドレス情報6aと、4枚目のサムネイル画像データ2c−4の日時情報6bとにこれらが追加情報であることを示す識別情報を付加しておく。例えば、制御装置104は、アドレス情報6aと日時情報6bの先頭または末尾に1桁以上の識別文字を付加することによって、これらの情報が追加情報であることを識別できるようにする。
【0038】
また、制御装置104は、図7(a)に示すように、図3(c)に示した4枚目の画像ファイルのサムネイル画像データ記録部2cの最後に、3枚目の画像ファイルのサムネイル画像データ記録部2cから読み出した3枚目のサムネイル画像データ2c−1を追加記録する。なお、図7(a)においは、既にサムネイル画像データ記録部2cに記録されている3枚目のサムネイル画像データ2c−1と区別するために、新たに追加された3枚目のサムネイル画像データの符号を2c−1´と表している。
【0039】
また、制御装置104は、サムネイル画像データ記録部2cへのサムネイル画像データの追加に伴って、ヘッダ情報記録部2a´に、追加したサムネイル画像データに関するヘッダ情報を追加情報として記録する。具体的には、図7(b)に示すように、制御装置104は、上述した処理によって既に記録されている基本情報2a−1´に加えて、3枚目のサムネイル画像データ2c−1のアドレス情報7aと、3枚目のサムネイル画像データ2c−1の日時情報7bとを追加情報2a−2´としてヘッダ情報記録部2a´に記録する。
【0040】
図8は、本実施の形態における初期グループ化処理の流れを示すフローチャートである。初期グループ化処理とは、上述したように、制御装置104が撮影日をグループ化条件として撮影時に自動的に実行する画像ファイルのグループ化処理をいう。図8に示す処理は、使用者によって操作部材101に含まれるレリーズボタンが押下されると起動するプログラムとして、制御装置104によって実行される。
【0041】
ステップS10において、制御装置104は、撮影処理を行って、上述したように本画像データおよびサムネイル画像データを生成して、SDRAMに記録する。その後、ステップS20へ進み、制御装置104は、ステップS10でSDRAMに記録した本画像データとサムネイル画像データとを読み出して、読み出した本画像データを本画像データ2bとし、読み出したサムネイル画像データをサムネイル画像データ2c−1とする画像ファイルを生成する。
【0042】
また、制御装置104は、生成した画像ファイルのヘッダ情報2aに画像ファイルの作成日時4a、本画像データ2aのアドレス情報4b、サムネイル画像データ2c−1のアドレス情報4c、およびサムネイル画像データ2c−1の日時情報4gを記録する。制御装置104は、生成した画像ファイルをメモリカードスロット105を介してメモリカードに記録して、ステップS30へ進む。
【0043】
ステップS30では、制御装置104は、ステップS10における撮影が上述したグループの区切り後の最初の撮影であるか否かを判断する。すなわち、制御装置104は、日付が変わった後に初めて行われた撮影であるか否かを判断する。ステップS30で肯定判断した場合には、ステップS70へ進む。ステップS70では、制御装置104は、上述したように、グループ化ファイルリスト内に記録されている画像ファイル名をクリアして、処理を終了する。これに対して、ステップS30で否定判断した場合には、ステップS40へ進む。
【0044】
ステップS40では、制御装置104は、グループ化ファイルリストを参照して、ステップS20で生成した撮影画像ファイルと同じグループに属する画像ファイルを特定する。そして、制御装置104は、ステップS10で生成した撮影画像のサムネイル画像データをSDRAMから読み出して、図3(b)に示したように、メモリカードに記録されている同一グループに属する画像ファイルのサムネイル画像データ記録部2cに記録する。さらに、制御装置104は、上述したように、サムネイル画像データを追加した画像ファイルのヘッダ情報を更新する。その後、ステップS50へ進む。
【0045】
ステップS50では、制御装置104は、ステップS40でグループ化ファイルリストを参照して特定した同一グループの他の画像ファイルのそれぞれからサムネイル画像データを読み出して、ステップS20で生成した撮影画像ファイルのサムネイル画像データ記録部2cに記録する。さらに、制御装置104は、上述したように、撮影画像ファイルのヘッダ情報を更新する。その後、ステップS60へ進む。
【0046】
ステップS60では、制御装置104は、ステップS20で生成した撮影画像ファイルのファイル名をSDRAMに記録されているグループ化ファイルリストに追加して、処理を終了する。
【0047】
図9は、本実施の形態における追加グループ化処理の流れを示すフローチャートである。追加グループ化処理とは、上述したように、制御装置104が使用者によってグループ追加対象として選択されたそれぞれの画像ファイルに、選択された他の画像ファイルのサムネイル画像データを追加してヘッダ情報を更新する処理をいう。図9に示す処理は、使用者によって操作部材101が操作されることにより、図5に示したグループ化画像選択画面のモニタ106への表示が指示されると起動するプログラムとして、制御装置104によって実行される。
【0048】
ステップS110において、制御装置104は、図5に示したグループ化画像選択画面をモニタ106に表示して、ステップS120へ進む。ステップS120では、制御装置104は、グループ化画像選択画面上で使用者によって複数の画像が選択され、確定ボタン5cが押下されることにより、その選択内容の確定指示がなされたか否かを判断する。肯定判断した場合には、ステップS130へ進む。
【0049】
ステップS130では、制御装置104は、グループ化画像選択画面上で使用者によって選択された複数の選択画像のそれぞれに対応する画像ファイルの中から、いずれか1つの画像ファイルを選択して、ステップS140へ進む。ステップS140では、制御装置104は、ステップS130で選択した選択画像以外の画像ファイルのそれぞれからサムネイル画像データを読み出して、ステップS40で選択した撮影画像ファイルのサムネイル画像データ記録部2cに記録する。さらに、制御装置104は、上述したように、撮影画像ファイルのヘッダ情報を更新する。
【0050】
なお、制御装置104は、上述したように、既に画像ファイルにグループが追加されている場合には、既に追加されているグループのサムネイル画像データを、新たに追加されたグループのサムネイル画像データで上書きする。また、この場合には、制御装置104は、既に追加されている追加グループに関するヘッダ情報を、新たに追加された追加グループに関するヘッダ情報で更新する。その後、ステップS150へ進む。
【0051】
ステップS150では、制御装置104は、グループ化画像選択画面上で使用者によって選択された画像の全てについて、上記処理が完了したか否かを判断する。ステップS150で否定判断した場合には、ステップS130へ戻って処理を繰り返す。これに対して、ステップS150で肯定判断した場合には、処理を終了する。
【0052】
本実施の形態におけるカメラ100では、制御装置104は、以上説明した処理で生成した画像ファイル、すなわち同一グループに属する画像ファイルのサムネイル画像データを含んだ画像ファイルがメモリカードに記録されているときに、使用者からのいずれかの画像ファイルに対する表示指示を受け付ける。この場合、制御装置104は、表示が指示された画像ファイルに記録されている本画像データに基づいて生成されたサムネイル画像データの画像とともに、同一グループに属する他の画像ファイルのサムネイル画像データの画像もモニタ106に表示する。これによって、使用者は、1つの画像ファイルの表示を指示するだけで、同一グループに属する画像ファイルのサムネイル画像も閲覧することが可能となる。
【0053】
使用者は、表示を指示した画像ファイルのサムネイル画像(本サムネイル画像)と、同一グループに属する画像ファイルのサムネイル画像(同一グループサムネイル画像)とを閲覧する際に、本サムネイル画像と同時に表示する同一グループサムネイル画像を、上述した初期グループ化処理で同一グループに分類された初期グループの画像ファイルのサムネイル画像(初期サムネイル画像)とするか、あるいは、上述した追加グループ化処理で同一グループに分類された追加グループの画像ファイルのサムネイル画像(追加サムネイル画像)とするかを選択することができる。
【0054】
例えば、制御装置104は、使用者から画像の再生指示があった場合には、図5に示したグループ化画像選択画面と同様に、メモリカードに記録されている全ての画像ファイル内から本画像データに対応するサムネイル画像データを読み出して、サムネイル画像を一覧表示する。使用者は、画像表示画面上に一覧表示されたサムネイル画像の中のいずれか1つを選択することによって、選択したサムネイル画像に対応する画像ファイルに記録されている他の画像ファイルのサムネイル画像の表示を指示することができる。
【0055】
図10は、本実施の形態における画像表示処理の流れを示すフローチャートである。図10に示す処理は、上述したように、使用者によって、画像表示画面上に一覧表示されたサムネイル画像の中のいずれか1つの画像が選択されたときに起動するプログラムとして、制御装置104によって実行される。
【0056】
ステップS210において、制御装置104は、使用者によって選択された画像ファイル(対象画像ファイル)のヘッダ情報記録部内に上述した追加情報が記録されているか否かを判断する。ステップS210で肯定判断した場合には、ステップS220へ進む。ステップS220では、制御装置104は、対象画像ファイル内から、本画像データに基づいて生成された本サムネイル画像データと追加サムネイル画像とを読み出す。このとき、制御装置104は、対象画像ファイル内における各サムネイル画像の記録位置を、ヘッダ情報記録部に基本情報として記録されている本サムネイル画像データのアドレス情報、および追加情報として記録されている追加サムネイル画像データのアドレス情報に基づいて特定する。
【0057】
その後、ステップS230へ進み、制御装置104は、対象画像ファイルのヘッダ情報記録部に追加情報として記録されている追加サムネイル画像データの日時情報を読み出して、ステップS240へ進む。ステップS240では、制御装置104は、対象画像ファイルのヘッダ情報記録部に基本情報として記録されている本サムネイル画像データの日時情報を読み出して、ステップS250へ進む。
【0058】
ステップS250では、制御装置104は、ステップS230で読み出した各追加サムネイル画像データの日時情報、およびステップS240で読み出した本サムネイル画像データの日時情報に基づいて、サムネイル画像の表示順を決定する。例えば、制御装置104は、サムネイル画像の表示順として、撮影日時が新しいものから順番に並ぶように決定してもよく、あるいは撮影日時が古いものから順番に並ぶように決定してもよい。その後、ステップS260へ進む。
【0059】
ステップS260では、制御装置104は、本サムネイル画像と追加サムネイル画像とがステップS250で決定した表示順で並ぶように並べ替えを行って、モニタ106に表示する。これによって、モニタ106には、本サムネイル画像と追加サムネイル画像とが撮影日時に基づいて決定された表示順で表示される。なお、このとき、制御装置104は、本サムネイル画像を枠で囲むなどして、使用者が表示を直接指示した本サムネイル画像と、それに伴って表示される同一グループの追加サムネイル画像とを、使用者が視覚的に識別できるようにしてもよい。
【0060】
その後、ステップS270へ進み、制御装置104は、使用者によって操作部材101が操作されることにより、サムネイル画像の表示方法を、現在の表示方法、すなわち本サムネイル画像と追加サムネイル画像とを表示する追加グループ表示の状態から、本サムネイル画像と初期サムネイル画像とを表示する初期グループ表示の状態へ変更するように指示されたか否かを判断する。ステップS270で否定判断した場合には、ステップS310へ進む。
【0061】
ステップS310では、制御装置104は、使用者によって操作部材101が操作されることにより、サムネイル画像の表示終了が指示されたか否かを判断する。ステップS310で否定判断した場合には、ステップS270へ戻る。これに対して、ステップS310で肯定判断した場合には、処理を終了する。
【0062】
一方、ステップS270で肯定判断した場合には、ステップS280へ進む。ステップS280では、制御装置104は、対象画像ファイル内から本サムネイル画像データと初期サムネイル画像データとを読み出して、それぞれをモニタ106に出力することにより、本画像サムネイル画像と初期サムネイル画像とをモニタ106に表示する。その後、ステップS290へ進む。
【0063】
ステップS290では、制御装置104は、使用者によって操作部材101が操作されることにより、サムネイル画像の表示方法を、初期グループ表示の状態から追加グループ表示の状態へ変更するように指示されたか否かを判断する。ステップS290で肯定判断した場合には、ステップS220へ戻って処理を繰り返す。これに対して、ステップS290で否定判断した場合には、ステップS300へ進む。
【0064】
ステップS300では、制御装置104は、使用者によって操作部材101が操作されることにより、サムネイル画像の表示終了が指示されたか否かを判断する。ステップS300で否定判断した場合には、ステップS290へ戻る。これに対して、ステップS300で肯定判断した場合には、処理を終了する。
【0065】
次に、ステップS210で否定判断した場合の処理について説明する。この場合には、ステップS320へ進み、制御装置104は、対象画像ファイル内から本サムネイル画像データと初期サムネイル画像データとを読み出して、それぞれをモニタ106に出力することにより、本画像サムネイル画像と初期サムネイル画像とをモニタ106に表示する。その後、ステップS330へ進み、制御装置104は、使用者によって操作部材101が操作されることにより、サムネイル画像の表示終了が指示されたか否かを判断する。ステップS330で肯定判断した場合には、処理を終了する。
【0066】
以上説明した本実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)制御装置104は、メモリカードに記録されている画像ファイルの中の、撮影画像ファイルと同じグループに分類された全ての画像ファイルからサムネイル画像データを読み出して撮影画像ファイルに追加し、撮影画像ファイルと同じグループに分類された全ての画像ファイルに撮影画像ファイルのサムネイル画像データを記録するようにした。これによって、1つの画像ファイル内に同一のグループに属する画像ファイルのサムネイル画像データを記録して各画像を関連付けることができる。そして、画像ファイルをコピーするだけで、他に特別な処理をすることなしに、他の装置においても画像の関連付け結果を維持することができる。
【0067】
(2)制御装置104は、区切られた時間内に作成された画像ファイルを同一グループに分類する、または使用者によって選択された画像を同一グループに分類するようにした。これによって、一定期間内に撮影された画像ファイルを自動的に同一グループにグループ分けすることができる。また、使用者が自由に画像を選択してグループ分けすることができる。
【0068】
(3)制御装置104は、画像を撮影したときに画像ファイルのファイル名をグループ化ファイルリストに追加するようにして、このグループ化ファイルリストを用いて同一グループに含める画像ファイルを管理するようにした。これによって、グループ化する画像ファイルを容易に管理することができる。
【0069】
(4)制御装置104は、使用者から新たなグループの追加が指示された場合には、新たに追加された追加グループに基づいて画像ファイルをグループ化し、同じ追加グループに分類された全ての画像ファイルから本サムネイル画像データを読み出し、同じ追加グループに分類された全ての画像ファイルに、同じ追加グループに属する他の画像ファイルの本サムネイル画像データを記録するようにした。これによって、使用者からの新たなグループの追加指示を受け付けて、新たにグループ化された全ての画像ファイルに、同一グループに属する他の画像のサムネイル画像データを記録することができる。
【0070】
(5)制御装置104は、画像ファイルに同じ追加グループに属する他の画像ファイルのサムネイル画像データを追加する際に、既に画像ファイルに追加グループのサムネイル画像データが追加されている場合には、新たな追加グループのサムネイル画像データで、既に追加されている追加グループのサムネイル画像データを上書きするようにした。これにより、画像ファイルには、常に最後に追加された追加グループのサムネイル画像データを記録しておくことができる。
【0071】
(6)制御装置104は、撮影時にグループ化して記録した同一グループに属する画像ファイルのサムネイル画像データについてのヘッダ情報を基本情報として記録し、追加グループとして追加された画像ファイルのサムネイル画像データについてのヘッダ情報を追加情報として記録するようにした。そして、追加情報には、それらの情報が追加情報であることを示す識別情報を付加するようにした。これによって、後の処理で、どの情報が基本情報でどの情報が追加情報であるかを容易に識別することができる。
【0072】
(7)制御装置104は、1つの画像ファイルの表示が指示されたときに、1つの画像ファイルに記録されている複数のサムネイル画像データをモニタ106に一覧表示するようにした。これによって、使用者は、1つの画像ファイルの表示を指示することによって、同じグループに属する他の画像も確認することができる。
【0073】
(8)制御装置104は、画像ファイルに追加情報が記録されている場合には、記録されている複数のサムネイル画像データのうち、追加グループに分類されているサムネイル画像データをモニタ106に一覧表示するようにした。これによって、使用者は、撮影時に自動的にグループ化された結果よりも、自身の好みに応じて行ったグループ化の結果の方を優先して閲覧することを希望している可能性が高いことを加味して、使用者の好みに合った表示内容を提供することができる。
【0074】
(9)制御装置104は、本サムネイル画像と同時に表示する同一グループサムネイル画像を、使用者の指示に基づいて、初期サムネイル画像と追加サムネイル画像との間で切り替えるようにした。これによって、使用者の好みに応じたグルーピング結果を表示することができる。
【0075】
―変形例―
なお、上述した実施の形態のカメラは、以下のように変形することもできる。
(1)上述した実施の形態では、画像ファイルのヘッダ情報記録部には、ヘッダ情報の基本情報として画像ファイルの作成日時、本画像データのアドレス情報、各サムネイル画像データの日時情報、および各サムネイル画像データのアドレス情報を記録する例について説明した。しかしながら、ヘッダ情報記録部には、基本情報として他の情報も記録するようにしてもよい。例えば、カメラ100がGPSユニットを備えることにより、撮影地点の位置情報(例えば、緯度・経度情報)を取得することができる場合には、制御装置104は、ヘッダ情報記録部に、画像ファイルの作成日時とともに画像ファイルの撮影地点の位置情報を記録する。さらに、制御装置104は、ヘッダ情報記録部に、各サムネイル画像データの日時情報、および各サムネイル画像データのアドレス情報とともに、各サムネイル画像データの位置情報を記録する。
【0076】
(2)また、上記のようにヘッダ情報の基本情報として、画像ファイルの撮影日時を記録するようにした場合には、使用者は、図5に示したグループ化画像選択画面上で撮影場所が近似する画像ファイルを複数選択することによって、撮影地点をグループ化の条件とした新たなグループを追加することができる。あるいは、使用者はグループ化画像選択画面上で複数の画像を選択することなしに、あらかじめ設定されている複数のエリアの中から、いずれかのエリアを選択するだけで、そのエリア内に含まれる画像ファイルを一括して新たなグループ化の対象とするようにしてもよい。例えば、使用者がエリアとして東京都や神奈川県などの都道府県名や、品川区や横浜市などの市町村名を指定すると、制御装置104が自動的に指定されたエリア内で撮影された画像ファイルをメモリカード内から自動的に抽出して、これらをグループ化の対象とするようにしてもよい。
【0077】
このために、カメラ100では、あらかじめ設定したエリアと、各エリアを地図上で特定するための情報とを関連付けたテーブルを記録しておく。制御装置104は、使用者によってエリアが指定された場合には、このテーブルを参照して、使用者によって指定されたエリアの地図上における範囲を特定する。そして、制御装置104は、メモリカードに記録されている画像ファイルの中から、指定されたエリア内の地点が撮影地点の位置情報としてヘッダ情報記録部に記録されている画像ファイルをグループ化の対象として特定し、上述した追加グループ化処理を実行する。
【0078】
(3)上述した実施の形態では、制御装置104は、使用者によってレリーズボタンが押下されたとき、すなわち撮影が行われたときに図8に示す初期グループ化処理を実行する例について説明した。しかしながら、制御装置104は、撮影時には初期グループ化処理を実行せずに、撮影が完了した後に使用者からの初期グループ化処理の実行指示を受け付けたときに、図8に示す初期グループ化処理を実行するようにしてもよい。
【0079】
(4)上述した実施の形態では、図8から図10の各図に示す処理をカメラ100上で実行する例について説明した。しかしながら、図8から図10の各図に示す処理を他の装置、例えばパーソナルコンピューター等で実行するようにしてもよい。
【0080】
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。また、上述の実施の形態と複数の変形例を組み合わせた構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】カメラ100の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】画像ファイルの構造を模式的に示した図である。
【図3】複数の画像ファイルが取得された場合に画像ファイルに格納されるデータの具体例を模式的に示した図である。
【図4】ヘッダ情報記録部に記録されるデータの具体例を模式的に示した図である。
【図5】グループ化画像選択画面の具体例を示す図である。
【図6】追加グループ化処理によって追加サムネイル画像を追加した後の画像ファイルに格納されるデータを模式的に示した第1の図である。
【図7】追加グループ化処理によって追加サムネイル画像を追加した後の画像ファイルに格納されるデータを模式的に示した第2の図である。
【図8】初期グループ化処理の流れを示すフローチャート図である。
【図9】追加グループ化処理の流れを示すフローチャート図である。
【図10】画像表示処理の流れを示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0082】
100 カメラ、101 操作部材、102 レンズ、103 撮像素子、104 制御装置、105 メモリカードスロット、106 モニタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューターに、
記憶媒体に記録されており、本画像データとその本画像データに基づいて生成された表示用画像データ(以下、「第1の表示用画像データ」)とを含む第1の画像ファイルから、前記第1の表示用画像データを読み出す読み出し手順と、
本画像データとその本画像データに基づいて生成された表示用画像データ(以下、「第2の表示用画像データ」)とを含む第2の画像ファイルに、前記読み出し手順が読み出した前記第1の表示用画像データを追加して前記記憶媒体に記録する記録制御手順と、
前記第2の画像ファイルから前記第2の表示用画像データを読み出して、前記第1の画像ファイルに追加する追加手順とを実行させるための画像ファイル生成プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像ファイル生成プログラムにおいて、
画像ファイルをグループ化するグループ化手順をさらに有し、
前記読み出し手順は、前記グループ化手順によって同じグループに分類された全ての画像ファイルから前記本画像データに基づいて生成された表示用画像データを読み出し、
記録制御手順は、同じグループに分類された全ての画像ファイルに、前記読み出し手順で読み出した同じグループに属する他の画像ファイルの表示用画像データを記録することを特徴とする画像ファイル生成プログラム。
【請求項3】
請求項2に記載の画像ファイル生成プログラムにおいて、
前記グループ化手順は、区切られた時間内に作成された画像ファイルを同一グループに分類する、または使用者によって選択された画像を同一グループに分類することを特徴とする画像ファイル生成プログラム。
【請求項4】
請求項2に記載の画像ファイル生成プログラムにおいて、
前記グループ化手順は、前記記憶媒体に画像ファイルが追加されたときにその画像ファイルを特定するための情報をグループ化管理情報に追加し、前記グループ化管理情報に基づいて画像ファイルをグループ化することを特徴とする画像ファイル生成プログラム。
【請求項5】
請求項2に記載の画像ファイル生成プログラムにおいて、
使用者から新たなグループの追加が指示された場合には、
前記グループ化手順は、新たに追加された追加グループに基づいて画像ファイルをグループ化し、
前記読み出し手順は、前記グループ化手順によって同じ追加グループに分類された全ての画像ファイルから前記本画像データに基づいて生成された表示用画像データを読み出し、
記録制御手順は、同じ追加グループに分類された全ての画像ファイルに、前記読み出し手順で読み出した同じ追加グループに属する他の画像ファイルの表示用画像データを記録することを特徴とする画像ファイル生成プログラム。
【請求項6】
請求項5に記載の画像ファイル生成プログラムにおいて、
前記追加手順は、前記画像ファイルに同じ追加グループに属する他の画像ファイルの表示用画像データを追加する際に、既に前記画像ファイルに前記追加グループの表示用画像データが追加されている場合には、新たな追加グループの表示用画像データで、既に追加されている前記追加グループの表示用画像データを上書きすることを特徴とする画像ファイル生成プログラム。
【請求項7】
請求項5に記載の画像ファイル生成プログラムにおいて、
前記追加手順は、前記追加指示が行われる前から前記画像ファイルに記録されていた表示用画像データと、前記追加指示が行われたことによって前記画像ファイルに追加された前記追加グループの表示用画像データとを識別するための識別情報を前記画像ファイルに追加することを特徴とする画像ファイル生成プログラム。
【請求項8】
請求項1に記載の画像ファイル生成プログラムにおいて、
1つの画像ファイルに記録されている複数の前記表示用画像データを表示装置に一覧表示する表示制御手順をさらに有することを特徴とする画像ファイル生成プログラム。
【請求項9】
請求項5に記載の画像ファイル生成プログラムにおいて、
1つの画像ファイルに記録されている複数の前記表示用画像データのうち、前記追加グループに分類されている前記表示用画像データを表示装置に一覧表示する表示制御手順をさらに有することを特徴とする画像ファイル生成プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の画像ファイル生成プログラムにおいて、
前記表示制御手順は、使用者の指示に基づいて、前記追加指示が行われる前から画像ファイルに記録されていた前記表示用画像データと、前記追加指示が行われたことによって画像ファイルに追加された前記追加グループの表示用画像データとを切り替えて表示することを特徴とする画像ファイル生成プログラム。
【請求項11】
記憶媒体に記録されており、本画像データとその本画像データに基づいて生成された表示用画像データ(以下、「第1の表示用画像データ」)とを含む第1の画像ファイルから、前記第1の表示用画像データを読み出す読み出し手段と、
本画像データとその本画像データに基づいて生成された表示用画像データ(以下、「第2の表示用画像データ」)とを含む第2の画像ファイルに、前記読み出し手段が読み出した前記第1の表示用画像データを追加して前記記憶媒体に記録する記録制御手段と、
前記第2の画像ファイルから前記第2の表示用画像データを読み出して、前記第1の画像ファイルに追加する追加手段とを備えることを特徴とするカメラ。
【請求項12】
請求項11に記載のカメラにおいて、
画像ファイルをグループ化するグループ化手段をさらに備え、
前記読み出し手段は、前記グループ化手段によって同じグループに分類された全ての画像ファイルから前記本画像データに基づいて生成された表示用画像データを読み出し、
記録制御手段は、同じグループに分類された全ての画像ファイルに、前記読み出し手段が読み出した同じグループに属する他の画像ファイルの表示用画像データを記録することを特徴とするカメラ。
【請求項13】
請求項12に記載のカメラにおいて、
前記グループ化手段は、区切られた時間内に作成された画像ファイルを同一グループに分類する、または使用者によって選択された画像を同一グループに分類することを特徴とするカメラ。
【請求項14】
請求項12に記載のカメラにおいて、
前記グループ化手段は、前記記憶媒体に画像ファイルが追加されたときにその画像ファイルのファイル名をグループ化管理情報に追加し、前記グループ化管理情報に基づいて画像ファイルをグループ化することを特徴とするカメラ。
【請求項15】
請求項12に記載のカメラにおいて、
使用者から新たなグループの追加が指示された場合には、
前記グループ化手段は、新たに追加された追加グループに基づいて画像ファイルをグループ化し、
前記読み出し手段は、前記グループ化手段によって同じ追加グループに分類された全ての画像ファイルから前記本画像データに基づいて生成された表示用画像データを読み出し、
記録制御手段は、同じ追加グループに分類された全ての画像ファイルに、前記読み出し手段が読み出した同じ追加グループに属する他の画像ファイルの表示用画像データを記録することを特徴とするカメラ。
【請求項16】
請求項15に記載のカメラにおいて、
前記追加手段は、前記画像ファイルに同じ追加グループに属する他の画像ファイルの表示用画像データを追加する際に、既に前記画像ファイルに前記追加グループの表示用画像データが追加されている場合には、新たな追加グループの表示用画像データで、既に追加されている前記追加グループの表示用画像データを上書きすることを特徴とするカメラ。
【請求項17】
請求項15に記載のカメラにおいて、
前記追加手段は、前記追加指示が行われる前から前記画像ファイルに記録されていた表示用画像データと、前記追加指示が行われたことによって前記画像ファイルに追加された前記追加グループの表示用画像データとを識別するための識別情報を前記画像ファイルに追加することを特徴とするカメラ。
【請求項18】
請求項11に記載のカメラにおいて、
1つの画像ファイルに記録されている複数の前記表示用画像データを表示装置に一覧表示する表示制御手段をさらに備えることを特徴とするカメラ。
【請求項19】
請求項15に記載のカメラにおいて、
1つの画像ファイルに記録されている複数の前記表示用画像データのうち、前記追加グループに分類されている前記表示用画像データを表示装置に一覧表示する表示制御手段をさらに備えることを特徴とするカメラ。
【請求項20】
請求項19に記載のカメラにおいて、
前記表示制御手段は、使用者の指示に基づいて、前記追加指示が行われる前から画像ファイルに記録されていた前記表示用画像データと、前記追加指示が行われたことによって画像ファイルに追加された前記追加グループの表示用画像データとを切り替えて表示することを特徴とするカメラ。
【請求項21】
請求項18〜20のいずれか一項に記載の表示制御手段と、
前記表示制御手段による出力結果を表示する表示部材とを備えることを特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−56872(P2010−56872A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−219614(P2008−219614)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】