画像信号分離方法及び装置
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像信号分離方法及び装置に関し、特に、カラー撮像装置からのカラー画像信号から得られた2つのデジタル色ベクトル信号を基に対象信号を分離抽出するための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、用いられていたこの種の画像信号分離方法としては種々あるが、その中で代表的なものについて述べると、図9において符号Gdで示されるものは、ビデオ信号をA/Dコンバータ(図示せず)で変換したデジタルビデオ信号であり、このデジタルビデオ信号Gdは、ウィンドウコンパレータ回路1、MAX回路2、MIN回路3及び平均値計算回路4に入力されており、これらの各回路2、3には第1ゲート信号TGATEが入力されている。
【0003】前記平均値計算回路4には、第2ゲート信号BGATE、ドットクロック信号20f及びビデオ信号VDが遅延回路5を介して入力されており、このビデオ信号VDは、前記各回路2、3、4に接続されたラッチ回路6、7、8に入力されている。
【0004】前記各ラッチ回路6、7からの出力GHI、GLOは第1、第2引算回路9、10及び前記ウィンドウコンパレータ回路1に入力され、前記ラッチ回路8からの出力GAVは、第1、第2引算回路9、10及び第1加算回路11及び第3引算回路12に入力され、前記各引算回路9、10の出力9a、10aは、第1引算回路11及び第3引算回路12に入力され、前記各回路11、12の出力11a、12aは前記ウィンドウコンパレータ回路1に入力されている。
【0005】すなわち、デジタルビデオ信号Gdは、背景ウィンドウ内の平均明度を計算する平均値計算回路4、対象ウィンドウ内の最大明度をとるMAX回路2及び最低値を得るMIN回路3により、1フィールドもしくは1フレームごとに前記出力GHI、GLO、GAVを得ると共に、その後、ウィンドウコンパレータ回路1のコンパレータ設定値を設定している。
【0006】前述の各出力GAV、GLO、GHIは、図10、図11に示されており、前記コンパレータ設定値は次の式で与えられる。
CBL=GLO、CBH=GAV−K2×(GAV−GLO)、CWL=GAV+K2×(GHI−GAV)、CWH=GHIを設定し、図9のウィンドウコンパレータ回路1により、デジタルビデオ信号Gdを変換して2値化し、対象信号である出力Gbを得ている。
【0007】すなわち、Gb=fb(Gd)なる処理を施すもので、このことにより、対象信号(対象画像)のみが抽出される。なお、ウィンドウコンパレータ回路1に入力される白黒選択信号Aは、背景信号に比べて暗い対象信号を取り出すか又は明るい対象信号を取り出すかの選択を行うものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の画像信号分離方法は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。すなわち、背景信号が図12のように単純である場合には、図13に示すように対象信号を抽出することができる。しかし、図14、15に示すように、背景信号のヒストグラムが双峰性を示すように複雑で、かつ、対象信号が背景信号の間に存在する場合には、従来技術では背景信号の方を抽出し、誤認識することになっていた。従って、従来技術を適用する場合、背景信号の分布が単純で、かつ、対象信号の分布が背景信号の外側にある場合でないと抽出は不可能であった。また、撮像装置が白黒カメラであったため、背景と対象の明度分布に差がない場合には、背景から対象を分離抽出することは不可能であった。
【0009】本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、カラー撮像装置から得られる2つのデジタル色ベクトル信号を基に対象信号を分離抽出するようにした画像信号分離方法及び装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による画像信号分離方法は、カラー撮像装置により得られたRカラー画像信号、Gカラー画像信号及びBカラー画像信号を得ると共に、前記各カラー画像信号を変換して2つのデジタル色ベクトル信号IrとIgを作成し、前記各デジタル色ベクトル信号IrとIg及び前記カラー画像信号に基づいて画像前処理回路から得られ背景領域を示すBGATE信号、水平同期信号、垂直同期信号及びドットクロック信号により背景ウィンドウ内の2次元ヒストグラムをとり、このヒストグラムを処理して対象ウィンドウ内の背景信号分を除去し、対象信号のみを分離抽出する方法である。
【0011】さらに詳細には、前記画像前処理回路から得られた水平同期信号、垂直同期信号、X方向カウンタ値、Y方向カウンタ値、対象領域を示すTGATE信号及びドットクロック信号に基づいて重心検出回路によって前記対象ウィンドウ内における前記対象信号の重心位置を算出する方法である。
【0012】本発明による画像信号分離装置は、カラー撮像装置から得られたRカラー画像信号、Gカラー画像信号及びBカラー画像信号を入力するための画像前処理回路と、前記画像前処理回路から得られた2つのデジタル色ベクトル信号IrとIg及び画像前処理回路から得られたBGATE信号、水平同期信号、垂直同期信号及びドットクロック信号を入力するための演算部及び第1記憶部を有するヒストグラム処理回路と、前記ヒストグラム処理回路に接続され前記各デジタル色ベクトル信号IrとIg及び前記ヒストグラム処理回路からの背景除去関数データを入力し、第2記憶部を有すると共に対象信号を出力するためのルックアップテーブル回路とを備え、前記ルックアップテーブル回路は、前記各デジタル色ベクトル信号IrとIgの背景信号を除去するようにした構成である。
【0013】さらに詳細には、前記ルックアップテーブル回路には前記画像前処理回路からの水平同期信号、垂直同期信号、X方向カウンタ値、Y方向カウンタ値及びTGATE信号及びドットクロック信号に基づいて、対象信号の重心位置を算出するための重心検出回路が接続されている構成である。
【0014】
【作用】本発明による画像信号分離方法及び装置においては、カラー撮像装置からのR、G、Bカラー画像信号は、画像前処理回路にて2つのデジタル色ベクトル信号に変換され、この各信号は同時に発生したタイミング信号等と共にヒストグラム処理回路に入力され、このヒストグラム処理回路で背景ウィンドウ内の2次元ヒストグラムを作成し、続いて背景除去関数データが作成されてルックアップテーブル回路に入力される。このルックアップテーブルには、前記各デジタル色ベクトル信号も入力され、このルックアップテーブルでは、前記各デジタル色ベクトル信号から背景信号が除去された対象信号が分離抽出される。
【0015】
【実施例】以下、図面と共に本発明による画像信号分離方法及び装置の好適な実施例について詳細に説明する。図1から図8迄は、本発明による画像信号分離方法及び装置を示すためのもので、図1はブロック図、図2は図1R>1の要部の詳細ブロック図、図3は背景除去関数の作成方法を示す説明図、図4は対象信号の抽出を示す説明図、図5は対象信号の重心位置を検出するブロック図、図6は第1画像信号を示す説明図、図7は第2画像信号を示す説明図、図8はターゲット信号の画像を示す説明図である。
【0016】まず、図1において符号20で示されるものは、カラー撮像装置21からのRカラー画像信号21a、Gカラー画像信号21b及びBカラー画像信号21c(図6、7で示すように、白黒レベルと同じトーン)が入力され、前記カラー撮像装置21に外部同期信号20aを出力するための画像前処理回路であり、この画像前処理回路20は、前記各画像信号21a、21b、21cをデジタル色ベクトル信号Ir及びデジタル色ベクトル信号Igとしてヒストグラム処理回路23に入力している。
【0017】前記画像前処理回路20から出力される複数のタイミング信号である周知の背景領域(バックゲート)を示すBGATE信号20b、水平同期信号20c、垂直同期信号20d及びドットクロック信号20fは、前記ヒストグラム処理回路23に入力されている。
【0018】前記ヒストグラム処理回路23からの背景除去関数データ23a及び前記デジタル色ベクトル信号Ir、Igは周知のDRAMで構成されたルックアップテーブル(略称LUT)回路24に入力され、同時に、前記ドットクロック信号20fは、このルックアップテーブル回路24に入力されている。前記ルックアップテーブル回路24は、D型フリップフロップ70、71と第2記憶部32とによって構成されており、D型フリップフロップ70にはDOTCLK信号20fとデジタル色ベクトル信号Irが入力されてDOTCLK信号20fのタイミングに合わせてデジタル色ベクトル信号Irを一時記憶し、必要に応じて、第2記憶部32にアドレスを入力し、D型フリップフロップ71にはDOTCLK信号20fとデジタル色ベクトル信号Igが入力されて、D型フリップフロップ70と同様に第2記憶部32にアドレスを入力している。また、第2記憶部32にはヒストグラム処理回路23内の演算部30から出力される背景除去関数データ23aが入力されて、この背景除去関数データ23aの転送データに応じて、D型フリップフロップ70、71のアドレスに対応するデータを対象信号24aとして出力するものである。
【0019】前述のヒストグラム処理回路23及びルックアップテーブル回路24は図2に示すように構成されており、前記ヒストグラム処理回路23は、CPUシステムからなる演算部30及びこの演算部30に接続されたSRAMからなる第1記憶部31より構成されている。
【0020】前記ヒストグラム処理回路23の演算部30は、2ポートRAMからなるルックアップテーブル回路24の第2記憶部32に接続され、このルックアップテーブル回路24から対象信号24aが出力されるように構成されている。
【0021】次に、前述の構成による画像信号分離装置を用いて画像信号の分離を行う場合について説明する。まず、カラー撮像装置21により撮像し、得られたR、G、Bカラー画像信号21a,21b、21cは画像前処理回路20に入力される。
【0022】前記各画像信号21a〜21cは、図示しないA/DコンバータによりA/D変換されて、デジタル色ベクトル信号Ir及びデジタル色ベクトル信号Igとしてヒストグラム処理回路23及びルックアップテーブル回路24に入力される。同時に、各タイミング信号であるBGATE信号20b、水平同期信号20c、垂直同期信号20d、ドットクロック信号20fがヒストグラム処理回路23に入力され、このドットクロック信号20fは前記ルックアップテーブル回路24に入力されている。
【0023】前記ドットクロック信号20fの周期は1画素を示している。また、各デジタル色ベクトル信号Ir、Igは、Ir=255・R/(R+G+B)
Ig=255・G/(R+G+B)
で与えられる。前述の各信号Ir、Ig、20b、20c、20d、20fは、ヒストグラム処理回路23内で、図4、図6〜8で示す背景ウィンドウ40内の2次元ヒストグラムを作成し、その結果得られた背景除去関数データ23aはルックアップテーブル回路24に転送して入力されている。
【0024】このルックアップテーブル回路24は、リアルタイムで図4で示す背景信号24Aを除去する働きを有している。
【0025】次に、前記各デジタル色ベクトル画像信号Ir、Igは、ヒストグラム処理回路23の各D型フリップフロップ35、36により、ドットクロック信号20fに同期してラッチされ、ラッチされた各デジタル色ベクトル画像信号Ir、Igは演算部30からの演算出力30aと共に、各マルチプレクサ50及び51によってマルチプレクサ処理され、クリアー端子31aを有する第1記憶部31のアドレスバスAO〜AFに接続される。
【0026】前記第1記憶部31のデータ出力D0O〜D0Fは+1回路54及びマルチプレクサ55を経て、データ入力D1O〜D1Fに接続される。前記マルチプレクサ55は、BGATE信号20bが能動であるとき、すなわち背景ウィンドウ40内であるときには+1された結果が接続される。また、それ以外の場合は、出力がそのまま接続される。
【0027】前述の範囲内において、MW/信号31bをドットクロック信号20fに接続することにより、BGATE信号20bが能動である場合にかぎり、2次元ヒストグラムを作成することができる。この2次元ヒストグラムは、演算部30によりアクセスすることができ、この演算部30は背景除去関数60(図4で示す)を作成する。
【0028】次に、前記ヒストグラム処理回路23内の演算部30からヒストグラムを加工して得られた背景除去関数データ23aが第2記憶部32に転送され、この関数データにより各D型フリップフロップ70、71でラッチされたデジタル色ベクトル信号Ir、Igは変換され、背景信号24Aが除去された対象信号24aが出力される。
【0029】次に、前記背景除去関数60の作成方法について説明する。
まず、第1段階:ヒストグラム作成図3のAに背景ウィンドウ40内の2次元ヒストグラムを示す。
NB=NB(Ir、Ig)
第2段階:αCUT処理図3のBに示すようにαCUT処理を施す。ここで、BSは背景ウィンドウ40内の全画素数(面積)であり、αは0〜1.0までの範囲をもつ係数とする。
NB1=α・BS :NB≧α・BS=NB :NB<α・BS第3段階:図3のCに示すように2次元に圧縮するために正規化を行う。例えば最大値が255に正規化するために以下の処理を行う。
NB2=255・NB1/(α・BS)
この数値の意味はIr、Igが背景信号である度合いを示す。第4段階:図3のDに示すように、反転処理を行う。
NB3=255−NB2この数値の意味はIr、Igが背景信号でない度合いを示す。
第5段階:図3のEに示すように、次の数1の(1)式によるmin処理を行い背景除去関数FTを作成する。
【0030】
【数1】
【0031】ここでminは与えられた領域中の最小値をとるものとする。
【0032】次に、図4において背景信号24Aを除去し、対象信号24aのみを抽出する場合について説明する。図4のAに背景ウィンドウ40内の背景信号24Aの2次元ヒストグラムを示す。そのヒストグラムにより作成された背景除去関数60(背景除去関数FTに相当)を図4のBに示す。図4のCに対象ウィンドウ90内のヒストグラムを示す。このヒストグラムは双峰性の背景信号24Aと対象信号24aの混在したものである。図4のDに本発明の効果が分かりやすいように図4のBと図4のCを重ねたグラフを示す。ここで分かるように背景信号24Aは除去され、対象信号24aのみが明確に抽出される事が分かる。
【0033】次に、図5は図1に重心検出回路により対象信号の重心位置を検出する機能を付加したものであり、前述の各デジタル色ベクトル信号Ir、Ig、BGATE信号20b、水平同期信号20c、垂直同期信号20d、X方向カウンタ値QX、Y方向カウンタ値QY、周知の対象領域(ターゲットゲート)を示すTGATE信号20e及びドットクロック信号20fがヒストグラム処理回路23に入力されると共に前記ルックアップテーブル回路24に接続された重心検出回路80に入力され、また、前記X方向カウンタ値QX、Y方向カウンタ値QY、TGATE信号20e、水平同期信号20c、垂直同期信号20d、ドットクロック信号20f及びルックアップテーブル回路24より出力された対象信号24aも前記重心検出回路80に入力される。この重心検出回路80によって、図8のように対象ウィンドウ90内の対象(ターゲット)100のX方向、Y方向の重心位置△x、△yを算出することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明による画像信号分離方法及び装置は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。すなわち、カラー撮像装置から得られたデジタル色ベクトル信号により背景ウィンドウ内の2次元ヒストグラムを取り、そのヒストグラムを処理して対象ウィンドウ内の背景信号分を除去しているため、背景と対象の明度分布に差がない場合でも、カラーヒストグラムを用いて背景から対象を極めて容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像信号分離方法及び装置を示すブロック図である。
【図2】図1の詳細ブロック図である。
【図3】背景除去関数の作成方法を示す説明図である。
【図4】対象信号の抽出を示す説明図である。
【図5】図1に重心検出回路により対象信号の重心位置を検出する機能を付加したブロック図である。
【図6】第1画像信号を示す説明図である。
【図7】第2画像信号を示す説明図である。
【図8】ターゲット信号の画像を示す説明図である。
【図9】従来方法によるブロック図である。
【図10】従来の背景ウィンドウ内の平均明度GAVをとった画像構成図である。
【図11】従来の対象ウィンドウ内の最大明度GHI、最小明度GLOを算出しウィンドウコンパレータを設定した画像構成図である。
【図12】従来の背景ウィンドウ内ヒストグラムを示す画像構成図である。
【図13】従来の背景ウィンドウ内平均値計算、対象ウィンドウ内ヒストグラム、ウィンドウコンパレータ設定値を示す画像構成図である。
【図14】従来の背景ウィンドウ内ヒストグラムを示す画像構成図である。
【図15】従来の背景ウィンドウ内平均値計算、対象ウィンドウ内ヒストグラム、ウィンドウコンパレータ設定値設定を示す画像構成図である。
【符号の説明】
20 画像前処理回路
21 カラー撮像装置
21a〜21c R、G、Bカラー画像信号
Ir、Ig デジタル色ベクトル信号
23 ヒストグラム処理回路
23a 背景除去関数データ
24 ルックアップテーブル回路
24a 対象信号
40 背景ウィンドウ
90 対象ウィンドウ
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像信号分離方法及び装置に関し、特に、カラー撮像装置からのカラー画像信号から得られた2つのデジタル色ベクトル信号を基に対象信号を分離抽出するための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、用いられていたこの種の画像信号分離方法としては種々あるが、その中で代表的なものについて述べると、図9において符号Gdで示されるものは、ビデオ信号をA/Dコンバータ(図示せず)で変換したデジタルビデオ信号であり、このデジタルビデオ信号Gdは、ウィンドウコンパレータ回路1、MAX回路2、MIN回路3及び平均値計算回路4に入力されており、これらの各回路2、3には第1ゲート信号TGATEが入力されている。
【0003】前記平均値計算回路4には、第2ゲート信号BGATE、ドットクロック信号20f及びビデオ信号VDが遅延回路5を介して入力されており、このビデオ信号VDは、前記各回路2、3、4に接続されたラッチ回路6、7、8に入力されている。
【0004】前記各ラッチ回路6、7からの出力GHI、GLOは第1、第2引算回路9、10及び前記ウィンドウコンパレータ回路1に入力され、前記ラッチ回路8からの出力GAVは、第1、第2引算回路9、10及び第1加算回路11及び第3引算回路12に入力され、前記各引算回路9、10の出力9a、10aは、第1引算回路11及び第3引算回路12に入力され、前記各回路11、12の出力11a、12aは前記ウィンドウコンパレータ回路1に入力されている。
【0005】すなわち、デジタルビデオ信号Gdは、背景ウィンドウ内の平均明度を計算する平均値計算回路4、対象ウィンドウ内の最大明度をとるMAX回路2及び最低値を得るMIN回路3により、1フィールドもしくは1フレームごとに前記出力GHI、GLO、GAVを得ると共に、その後、ウィンドウコンパレータ回路1のコンパレータ設定値を設定している。
【0006】前述の各出力GAV、GLO、GHIは、図10、図11に示されており、前記コンパレータ設定値は次の式で与えられる。
CBL=GLO、CBH=GAV−K2×(GAV−GLO)、CWL=GAV+K2×(GHI−GAV)、CWH=GHIを設定し、図9のウィンドウコンパレータ回路1により、デジタルビデオ信号Gdを変換して2値化し、対象信号である出力Gbを得ている。
【0007】すなわち、Gb=fb(Gd)なる処理を施すもので、このことにより、対象信号(対象画像)のみが抽出される。なお、ウィンドウコンパレータ回路1に入力される白黒選択信号Aは、背景信号に比べて暗い対象信号を取り出すか又は明るい対象信号を取り出すかの選択を行うものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の画像信号分離方法は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。すなわち、背景信号が図12のように単純である場合には、図13に示すように対象信号を抽出することができる。しかし、図14、15に示すように、背景信号のヒストグラムが双峰性を示すように複雑で、かつ、対象信号が背景信号の間に存在する場合には、従来技術では背景信号の方を抽出し、誤認識することになっていた。従って、従来技術を適用する場合、背景信号の分布が単純で、かつ、対象信号の分布が背景信号の外側にある場合でないと抽出は不可能であった。また、撮像装置が白黒カメラであったため、背景と対象の明度分布に差がない場合には、背景から対象を分離抽出することは不可能であった。
【0009】本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、カラー撮像装置から得られる2つのデジタル色ベクトル信号を基に対象信号を分離抽出するようにした画像信号分離方法及び装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による画像信号分離方法は、カラー撮像装置により得られたRカラー画像信号、Gカラー画像信号及びBカラー画像信号を得ると共に、前記各カラー画像信号を変換して2つのデジタル色ベクトル信号IrとIgを作成し、前記各デジタル色ベクトル信号IrとIg及び前記カラー画像信号に基づいて画像前処理回路から得られ背景領域を示すBGATE信号、水平同期信号、垂直同期信号及びドットクロック信号により背景ウィンドウ内の2次元ヒストグラムをとり、このヒストグラムを処理して対象ウィンドウ内の背景信号分を除去し、対象信号のみを分離抽出する方法である。
【0011】さらに詳細には、前記画像前処理回路から得られた水平同期信号、垂直同期信号、X方向カウンタ値、Y方向カウンタ値、対象領域を示すTGATE信号及びドットクロック信号に基づいて重心検出回路によって前記対象ウィンドウ内における前記対象信号の重心位置を算出する方法である。
【0012】本発明による画像信号分離装置は、カラー撮像装置から得られたRカラー画像信号、Gカラー画像信号及びBカラー画像信号を入力するための画像前処理回路と、前記画像前処理回路から得られた2つのデジタル色ベクトル信号IrとIg及び画像前処理回路から得られたBGATE信号、水平同期信号、垂直同期信号及びドットクロック信号を入力するための演算部及び第1記憶部を有するヒストグラム処理回路と、前記ヒストグラム処理回路に接続され前記各デジタル色ベクトル信号IrとIg及び前記ヒストグラム処理回路からの背景除去関数データを入力し、第2記憶部を有すると共に対象信号を出力するためのルックアップテーブル回路とを備え、前記ルックアップテーブル回路は、前記各デジタル色ベクトル信号IrとIgの背景信号を除去するようにした構成である。
【0013】さらに詳細には、前記ルックアップテーブル回路には前記画像前処理回路からの水平同期信号、垂直同期信号、X方向カウンタ値、Y方向カウンタ値及びTGATE信号及びドットクロック信号に基づいて、対象信号の重心位置を算出するための重心検出回路が接続されている構成である。
【0014】
【作用】本発明による画像信号分離方法及び装置においては、カラー撮像装置からのR、G、Bカラー画像信号は、画像前処理回路にて2つのデジタル色ベクトル信号に変換され、この各信号は同時に発生したタイミング信号等と共にヒストグラム処理回路に入力され、このヒストグラム処理回路で背景ウィンドウ内の2次元ヒストグラムを作成し、続いて背景除去関数データが作成されてルックアップテーブル回路に入力される。このルックアップテーブルには、前記各デジタル色ベクトル信号も入力され、このルックアップテーブルでは、前記各デジタル色ベクトル信号から背景信号が除去された対象信号が分離抽出される。
【0015】
【実施例】以下、図面と共に本発明による画像信号分離方法及び装置の好適な実施例について詳細に説明する。図1から図8迄は、本発明による画像信号分離方法及び装置を示すためのもので、図1はブロック図、図2は図1R>1の要部の詳細ブロック図、図3は背景除去関数の作成方法を示す説明図、図4は対象信号の抽出を示す説明図、図5は対象信号の重心位置を検出するブロック図、図6は第1画像信号を示す説明図、図7は第2画像信号を示す説明図、図8はターゲット信号の画像を示す説明図である。
【0016】まず、図1において符号20で示されるものは、カラー撮像装置21からのRカラー画像信号21a、Gカラー画像信号21b及びBカラー画像信号21c(図6、7で示すように、白黒レベルと同じトーン)が入力され、前記カラー撮像装置21に外部同期信号20aを出力するための画像前処理回路であり、この画像前処理回路20は、前記各画像信号21a、21b、21cをデジタル色ベクトル信号Ir及びデジタル色ベクトル信号Igとしてヒストグラム処理回路23に入力している。
【0017】前記画像前処理回路20から出力される複数のタイミング信号である周知の背景領域(バックゲート)を示すBGATE信号20b、水平同期信号20c、垂直同期信号20d及びドットクロック信号20fは、前記ヒストグラム処理回路23に入力されている。
【0018】前記ヒストグラム処理回路23からの背景除去関数データ23a及び前記デジタル色ベクトル信号Ir、Igは周知のDRAMで構成されたルックアップテーブル(略称LUT)回路24に入力され、同時に、前記ドットクロック信号20fは、このルックアップテーブル回路24に入力されている。前記ルックアップテーブル回路24は、D型フリップフロップ70、71と第2記憶部32とによって構成されており、D型フリップフロップ70にはDOTCLK信号20fとデジタル色ベクトル信号Irが入力されてDOTCLK信号20fのタイミングに合わせてデジタル色ベクトル信号Irを一時記憶し、必要に応じて、第2記憶部32にアドレスを入力し、D型フリップフロップ71にはDOTCLK信号20fとデジタル色ベクトル信号Igが入力されて、D型フリップフロップ70と同様に第2記憶部32にアドレスを入力している。また、第2記憶部32にはヒストグラム処理回路23内の演算部30から出力される背景除去関数データ23aが入力されて、この背景除去関数データ23aの転送データに応じて、D型フリップフロップ70、71のアドレスに対応するデータを対象信号24aとして出力するものである。
【0019】前述のヒストグラム処理回路23及びルックアップテーブル回路24は図2に示すように構成されており、前記ヒストグラム処理回路23は、CPUシステムからなる演算部30及びこの演算部30に接続されたSRAMからなる第1記憶部31より構成されている。
【0020】前記ヒストグラム処理回路23の演算部30は、2ポートRAMからなるルックアップテーブル回路24の第2記憶部32に接続され、このルックアップテーブル回路24から対象信号24aが出力されるように構成されている。
【0021】次に、前述の構成による画像信号分離装置を用いて画像信号の分離を行う場合について説明する。まず、カラー撮像装置21により撮像し、得られたR、G、Bカラー画像信号21a,21b、21cは画像前処理回路20に入力される。
【0022】前記各画像信号21a〜21cは、図示しないA/DコンバータによりA/D変換されて、デジタル色ベクトル信号Ir及びデジタル色ベクトル信号Igとしてヒストグラム処理回路23及びルックアップテーブル回路24に入力される。同時に、各タイミング信号であるBGATE信号20b、水平同期信号20c、垂直同期信号20d、ドットクロック信号20fがヒストグラム処理回路23に入力され、このドットクロック信号20fは前記ルックアップテーブル回路24に入力されている。
【0023】前記ドットクロック信号20fの周期は1画素を示している。また、各デジタル色ベクトル信号Ir、Igは、Ir=255・R/(R+G+B)
Ig=255・G/(R+G+B)
で与えられる。前述の各信号Ir、Ig、20b、20c、20d、20fは、ヒストグラム処理回路23内で、図4、図6〜8で示す背景ウィンドウ40内の2次元ヒストグラムを作成し、その結果得られた背景除去関数データ23aはルックアップテーブル回路24に転送して入力されている。
【0024】このルックアップテーブル回路24は、リアルタイムで図4で示す背景信号24Aを除去する働きを有している。
【0025】次に、前記各デジタル色ベクトル画像信号Ir、Igは、ヒストグラム処理回路23の各D型フリップフロップ35、36により、ドットクロック信号20fに同期してラッチされ、ラッチされた各デジタル色ベクトル画像信号Ir、Igは演算部30からの演算出力30aと共に、各マルチプレクサ50及び51によってマルチプレクサ処理され、クリアー端子31aを有する第1記憶部31のアドレスバスAO〜AFに接続される。
【0026】前記第1記憶部31のデータ出力D0O〜D0Fは+1回路54及びマルチプレクサ55を経て、データ入力D1O〜D1Fに接続される。前記マルチプレクサ55は、BGATE信号20bが能動であるとき、すなわち背景ウィンドウ40内であるときには+1された結果が接続される。また、それ以外の場合は、出力がそのまま接続される。
【0027】前述の範囲内において、MW/信号31bをドットクロック信号20fに接続することにより、BGATE信号20bが能動である場合にかぎり、2次元ヒストグラムを作成することができる。この2次元ヒストグラムは、演算部30によりアクセスすることができ、この演算部30は背景除去関数60(図4で示す)を作成する。
【0028】次に、前記ヒストグラム処理回路23内の演算部30からヒストグラムを加工して得られた背景除去関数データ23aが第2記憶部32に転送され、この関数データにより各D型フリップフロップ70、71でラッチされたデジタル色ベクトル信号Ir、Igは変換され、背景信号24Aが除去された対象信号24aが出力される。
【0029】次に、前記背景除去関数60の作成方法について説明する。
まず、第1段階:ヒストグラム作成図3のAに背景ウィンドウ40内の2次元ヒストグラムを示す。
NB=NB(Ir、Ig)
第2段階:αCUT処理図3のBに示すようにαCUT処理を施す。ここで、BSは背景ウィンドウ40内の全画素数(面積)であり、αは0〜1.0までの範囲をもつ係数とする。
NB1=α・BS :NB≧α・BS=NB :NB<α・BS第3段階:図3のCに示すように2次元に圧縮するために正規化を行う。例えば最大値が255に正規化するために以下の処理を行う。
NB2=255・NB1/(α・BS)
この数値の意味はIr、Igが背景信号である度合いを示す。第4段階:図3のDに示すように、反転処理を行う。
NB3=255−NB2この数値の意味はIr、Igが背景信号でない度合いを示す。
第5段階:図3のEに示すように、次の数1の(1)式によるmin処理を行い背景除去関数FTを作成する。
【0030】
【数1】
【0031】ここでminは与えられた領域中の最小値をとるものとする。
【0032】次に、図4において背景信号24Aを除去し、対象信号24aのみを抽出する場合について説明する。図4のAに背景ウィンドウ40内の背景信号24Aの2次元ヒストグラムを示す。そのヒストグラムにより作成された背景除去関数60(背景除去関数FTに相当)を図4のBに示す。図4のCに対象ウィンドウ90内のヒストグラムを示す。このヒストグラムは双峰性の背景信号24Aと対象信号24aの混在したものである。図4のDに本発明の効果が分かりやすいように図4のBと図4のCを重ねたグラフを示す。ここで分かるように背景信号24Aは除去され、対象信号24aのみが明確に抽出される事が分かる。
【0033】次に、図5は図1に重心検出回路により対象信号の重心位置を検出する機能を付加したものであり、前述の各デジタル色ベクトル信号Ir、Ig、BGATE信号20b、水平同期信号20c、垂直同期信号20d、X方向カウンタ値QX、Y方向カウンタ値QY、周知の対象領域(ターゲットゲート)を示すTGATE信号20e及びドットクロック信号20fがヒストグラム処理回路23に入力されると共に前記ルックアップテーブル回路24に接続された重心検出回路80に入力され、また、前記X方向カウンタ値QX、Y方向カウンタ値QY、TGATE信号20e、水平同期信号20c、垂直同期信号20d、ドットクロック信号20f及びルックアップテーブル回路24より出力された対象信号24aも前記重心検出回路80に入力される。この重心検出回路80によって、図8のように対象ウィンドウ90内の対象(ターゲット)100のX方向、Y方向の重心位置△x、△yを算出することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明による画像信号分離方法及び装置は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。すなわち、カラー撮像装置から得られたデジタル色ベクトル信号により背景ウィンドウ内の2次元ヒストグラムを取り、そのヒストグラムを処理して対象ウィンドウ内の背景信号分を除去しているため、背景と対象の明度分布に差がない場合でも、カラーヒストグラムを用いて背景から対象を極めて容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像信号分離方法及び装置を示すブロック図である。
【図2】図1の詳細ブロック図である。
【図3】背景除去関数の作成方法を示す説明図である。
【図4】対象信号の抽出を示す説明図である。
【図5】図1に重心検出回路により対象信号の重心位置を検出する機能を付加したブロック図である。
【図6】第1画像信号を示す説明図である。
【図7】第2画像信号を示す説明図である。
【図8】ターゲット信号の画像を示す説明図である。
【図9】従来方法によるブロック図である。
【図10】従来の背景ウィンドウ内の平均明度GAVをとった画像構成図である。
【図11】従来の対象ウィンドウ内の最大明度GHI、最小明度GLOを算出しウィンドウコンパレータを設定した画像構成図である。
【図12】従来の背景ウィンドウ内ヒストグラムを示す画像構成図である。
【図13】従来の背景ウィンドウ内平均値計算、対象ウィンドウ内ヒストグラム、ウィンドウコンパレータ設定値を示す画像構成図である。
【図14】従来の背景ウィンドウ内ヒストグラムを示す画像構成図である。
【図15】従来の背景ウィンドウ内平均値計算、対象ウィンドウ内ヒストグラム、ウィンドウコンパレータ設定値設定を示す画像構成図である。
【符号の説明】
20 画像前処理回路
21 カラー撮像装置
21a〜21c R、G、Bカラー画像信号
Ir、Ig デジタル色ベクトル信号
23 ヒストグラム処理回路
23a 背景除去関数データ
24 ルックアップテーブル回路
24a 対象信号
40 背景ウィンドウ
90 対象ウィンドウ
【特許請求の範囲】
【請求項1】 カラー撮像装置(21)により得られたRカラー画像信号(21a)、Gカラー画像信号(21b)及びBカラー画像信号(21c)を得ると共に、前記各カラー画像信号(21a〜21c)を変換して2つのデジタル色ベクトル信号IrとIgを作成し、前記各デジタル色ベクトル信号IrとIg及び前記カラー画像信号(21a〜21c)に基づいて画像前処理回路(20)から得られ背景領域を示すBGATE信号(20b)、水平同期信号(20c)、垂直同期信号(20d)及びドットクロック信号(20f)により背景ウィンドウ(40)内の2次元ヒストグラムをとり、このヒストグラムを処理して対象ウィンドウ(90)内の背景信号(24A)分を除去し、対象信号(24a)のみを分離抽出することを特徴とする画像信号分離方法。
【請求項2】 前記画像前処理回路(20)から得られた水平同期信号(20c)、垂直同期信号(20d)、X方向カウンタ値(QX)、Y方向カウンタ値(QY)、対象領域を示すTGATE信号(20e)及びドットクロック信号(20f)に基づいて重心検出回路(80)によって前記対象ウィンドウ(90)内における前記対象信号(24a)の重心位置を算出することを特徴とする請求項1記載の画像信号分離方法。
【請求項3】 カラー撮像装置(21)から得られたRカラー画像信号(21a)、Gカラー画像信号(21b)及びBカラー画像信号(21c)を入力するための画像前処理回路(20)と、前記画像前処理回路(20)から得られた2つのデジタル色ベクトル信号IrとIg及び画像前処理回路(20)から得られたBGATE信号(20b)、水平同期信号(20c)、垂直同期信号(20d)及びドットクロック信号(20f)を入力するための演算部(30)及び第1記憶部(31)を有するヒストグラム処理回路(23)と、前記ヒストグラム処理回路(23)に接続され前記各デジタル色ベクトル信号IrとIg及び前記ヒストグラム処理回路(23)からの背景除去関数データ(23a)を入力し、第2記憶部(32)を有すると共に対象信号(24a)を出力するためのルックアップテーブル回路(24)とを備え、前記ルックアップテーブル回路(24)は、前記各デジタル色ベクトル信号IrとIgの背景信号(24A)を背景除去関数データ(23a)の信号に基づいて前記第2記憶部(32)によって処理して除去するように構成したことを特徴とする画像信号分離装置。
【請求項4】 前記ルックアップテーブル回路(24)には前記画像前処理回路(20)からの水平同期信号(20c)、垂直同期信号(20d)、X方向カウンタ値(QX)、Y方向カウンタ値(QY)及びTGATE信号(20e)及びドットクロック信号(20f)に基づいて、対象信号(24a)の重心位置を算出するための重心検出回路(80)が接続されていることを特徴とする請求項3記載の画像信号分離装置。
【請求項1】 カラー撮像装置(21)により得られたRカラー画像信号(21a)、Gカラー画像信号(21b)及びBカラー画像信号(21c)を得ると共に、前記各カラー画像信号(21a〜21c)を変換して2つのデジタル色ベクトル信号IrとIgを作成し、前記各デジタル色ベクトル信号IrとIg及び前記カラー画像信号(21a〜21c)に基づいて画像前処理回路(20)から得られ背景領域を示すBGATE信号(20b)、水平同期信号(20c)、垂直同期信号(20d)及びドットクロック信号(20f)により背景ウィンドウ(40)内の2次元ヒストグラムをとり、このヒストグラムを処理して対象ウィンドウ(90)内の背景信号(24A)分を除去し、対象信号(24a)のみを分離抽出することを特徴とする画像信号分離方法。
【請求項2】 前記画像前処理回路(20)から得られた水平同期信号(20c)、垂直同期信号(20d)、X方向カウンタ値(QX)、Y方向カウンタ値(QY)、対象領域を示すTGATE信号(20e)及びドットクロック信号(20f)に基づいて重心検出回路(80)によって前記対象ウィンドウ(90)内における前記対象信号(24a)の重心位置を算出することを特徴とする請求項1記載の画像信号分離方法。
【請求項3】 カラー撮像装置(21)から得られたRカラー画像信号(21a)、Gカラー画像信号(21b)及びBカラー画像信号(21c)を入力するための画像前処理回路(20)と、前記画像前処理回路(20)から得られた2つのデジタル色ベクトル信号IrとIg及び画像前処理回路(20)から得られたBGATE信号(20b)、水平同期信号(20c)、垂直同期信号(20d)及びドットクロック信号(20f)を入力するための演算部(30)及び第1記憶部(31)を有するヒストグラム処理回路(23)と、前記ヒストグラム処理回路(23)に接続され前記各デジタル色ベクトル信号IrとIg及び前記ヒストグラム処理回路(23)からの背景除去関数データ(23a)を入力し、第2記憶部(32)を有すると共に対象信号(24a)を出力するためのルックアップテーブル回路(24)とを備え、前記ルックアップテーブル回路(24)は、前記各デジタル色ベクトル信号IrとIgの背景信号(24A)を背景除去関数データ(23a)の信号に基づいて前記第2記憶部(32)によって処理して除去するように構成したことを特徴とする画像信号分離装置。
【請求項4】 前記ルックアップテーブル回路(24)には前記画像前処理回路(20)からの水平同期信号(20c)、垂直同期信号(20d)、X方向カウンタ値(QX)、Y方向カウンタ値(QY)及びTGATE信号(20e)及びドットクロック信号(20f)に基づいて、対象信号(24a)の重心位置を算出するための重心検出回路(80)が接続されていることを特徴とする請求項3記載の画像信号分離装置。
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図10】
【図12】
【図1】
【図2】
【図5】
【図8】
【図11】
【図13】
【図14】
【図15】
【図9】
【図4】
【図6】
【図7】
【図10】
【図12】
【図1】
【図2】
【図5】
【図8】
【図11】
【図13】
【図14】
【図15】
【図9】
【特許番号】第2567538号
【登録日】平成8年(1996)10月3日
【発行日】平成8年(1996)12月25日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−25894
【出願日】平成4年(1992)1月17日
【公開番号】特開平5−197804
【公開日】平成5年(1993)8月6日
【出願人】(000004215)株式会社日本製鋼所 (840)
【登録日】平成8年(1996)10月3日
【発行日】平成8年(1996)12月25日
【国際特許分類】
【出願日】平成4年(1992)1月17日
【公開番号】特開平5−197804
【公開日】平成5年(1993)8月6日
【出願人】(000004215)株式会社日本製鋼所 (840)
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