説明

画像入出力システム、その画像入出力システムにおけるネットワークの通信状態検査方法、その方法を実行させるためのプログラム、及び、そのプログラムを記録した記録媒体

【課題】 画像データ処理装置と制御装置を接続するネットワークの通信状態を有効にかつ容易に確認できる画像入出力システムを提供する。
【解決手段】 制御装置2及びプリンタ3は、ネットワークNの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータTを保存する保存手段21、31を備えている。制御装置2は、保存手段21に保存されたテストデータTをネットワークNを通じてプリンタ3に送信する送信手段22を備え、プリンタ3は、ネットワークNを通じて送信されたテストデータT′を受信する受信手段33と、そのテストデータT′を保存手段31に保存されたテストデータTと比較する比較手段34とを備えている。更に、制御装置2は、プリンタ3の比較手段34による比較結果に基づくメッセージを表示するモニタ装置Mを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データに基づいて画像を形成する画像形成装置や画像をスキャンして画像データを形成するスキャナ装置などの画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システム、その画像入出力システムにおけるネットワークの通信状態検査方法、その方法を実行させるためのプログラム、及び、そのプログラムを記録した記録媒体に関する。特に、印刷・製版業の色校正過程において使用されるカラープルーフを作成するための画像出入力システムに対して有効に利用可能な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、カラーレーザープリンタ等の画像形成装置は多機能化の傾向にあり、例えば、画像をスキャンしてその画像データを形成するスキャナ機能、電話回線等を通じて文書や画像を転送するファクシミリ機能、文書等を複写するコピー機能などが付加された、いわゆる複合機が主流になりつつある。
【0003】
複合機などの画像データ処理装置は、その動作を管理するコンピュータ装置等の制御装置とともにシステム(画像入出力システム)を構成して使用されることが多々ある。このようなシステムの画像データ処理装置と制御装置は、LANや専用回線等の有線又は無線のネットワークを介して接続されている。
【0004】
特許文献1は、そのようなシステムを構成する制御装置の一例を開示している。当該文献には、アプリケーションプログラムから文書データを受け取り、双方向パラレルインタフェースを介してファクシミリ装置(画像データ処理装置)との通信が行なえる通信モジュールに対して該文書データを転送するプリンタドライバ(制御装置)であって、前記プリンタドライバに対し、プリント、ファックス及び格納構成のいずれかひとつを選択するための構成選択手段と、アプリケーションからの文書を画像型ファイル形式へ変換するためのファイル形式変換手段と、前記変換された文書を選択された構成とともに前記通信モジュールへ転送する転送手段とを備えたものが記載されている。
【0005】
このようなシステムを有効に使用するためには、画像データ処理装置と制御装置との間のネットワークの通信状態を好適に維持する必要がある。例えば、両装置を接続するケーブルが断線していれば画像データを送信できないし、ケーブルが劣化している場合や、ケーブルを装置に接続するコネクタに接触不良がある場合には、送信した画像データが変更されるなどの悪影響が生じてしまう。また、無線ネットワークを使用する場合でも、装置や環境からのノイズなどによって通信状態が劣化することがある。したがって、装置間を結ぶネットワークの通信状態を把握することは、上記のようなシステムの運用上、多大な重要性を持っている。
【0006】
ところで、カラーレーザープリンタは、そのカラー出力の高品質化や出力速度の向上を反映して、例えば、印刷業や製版業における校正用カラープルーフの作成など、様々な分野への応用が展開されている。カラープルーフは、元のカラー印刷物に対する忠実な色再現性が要求される。したがって、ネットワークの通信状態に起因する画像データの劣化が僅かであっても、その要求を満足するカラープルーフが作成できないおそれがある。
【0007】
また、画像データ処理装置と制御装置とを結ぶネットワークは、画像データ等の各種データが伝送される通信線(データ通信線)と、制御信号等の各種信号が伝送される通信線(信号通信線)とを備えているのが通常である。信号通信線の通信状態が劣化している場合には、信号自体が伝送されなかったり、その信号に基づく処理が実行されなかったりするので、通信状態の良否の識別は容易である。一方、データ通信線の通信状態が劣化している場合において、データが伝送されないときはその識別は容易であるが、データが変更されるだけのときは、送信前のデータと送信後のデータとを実際に比較しない限り、通信状態を把握することは困難である。特に、カラープルーフ作成処理のように、画像データを送信して出力を行う場合、出力画像の不良部分は、元の画像データに起因するものなのか、又はデータ通信線の通信状態に起因するものなのかを判別することは困難である。
【0008】
【特許文献1】特開平8−307702号公報(請求項8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、画像データ処理装置と制御装置とを接続するネットワークの通信状態を有効にかつ容易に確認することを可能とする画像入出力システム、その画像入出力システムにおけるネットワークの通信状態検査方法、その方法を実行させるためのプログラム、及び、そのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムであって、前記画像データ処理装置及び前記制御装置のそれぞれは、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを保存する保存手段を備え、前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置は、その前記保存手段に保存された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信する送信手段を備え、前記他方の装置は、前記送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータを前記他方の装置の前記保存手段に保存された前記テストデータと比較する比較手段とを備え、前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴としている。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムであって、前記画像データ処理装置及び前記制御装置のそれぞれは、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを生成する生成手段を備え、前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置は、その前記生成手段により生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信する送信手段を備え、前記他方の装置は、前記送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータを前記他方の装置の前記生成手段により生成された前記テストデータと比較する比較手段とを備え、前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴としている。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムであって、前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置は、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられるテストデータを保存する保存手段と、前記保存された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信する送信手段とを備え、前記他方の装置は、前記一方の装置の前記保存手段に保存された前記テストデータと同一のテストデータを生成する生成手段と、前記一方の装置の前記送信手段により送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータと前記生成された前記テストデータとを比較する比較手段とを備え、前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項4に記載の発明は、画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムであって、前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置は、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられるテストデータを生成する生成手段と、前記生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信する送信手段とを備え、前記他方の装置は、前記一方の装置の前記生成手段により生成される前記テストデータと同一のテストデータを保存する保存手段と、前記一方の装置の前記送信手段により送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータと前記保存された前記テストデータとを比較する比較手段とを備え、前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴とする。
【0014】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の画像入出力システムであって、前記一方の装置の前記送信手段は、前記テストデータを画像データとともに送信することを特徴としている。
【0015】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の画像入出力システムであって、前記送信手段は、前記画像データのヘッダ部又はフッタ部に前記テストデータを添付して前記他方の装置に送信することを特徴としている。
【0016】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の画像入出力システムであって、前記画像データ処理装置がウォーミングアップ状態であることを検出する検出手段を更に備え、前記一方の装置の前記送信手段は、前記ウォーミングアップ状態が検出されたことに対応して、前記他方の装置に前記テストデータを送信することを特徴としている。
【0017】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の画像入出力システムであって、前記ネットワークは、前記画像データ及び前記テストデータが伝送されるデータ通信線と、各種信号が伝送される信号通信線とを含み、前記一方の装置は、前記送信手段が前記データ通信線を通じて前記テストデータを送信するときに、前記通信状態の検査の開始を要求する制御信号を前記信号通信線を通じて前記他方の装置に送信する信号送信手段を更に備え、前記他方の装置の前記比較手段は、前記送信された前記制御信号を受信したことに対応して、前記テストデータの前記比較を行うことを特徴としている。
【0018】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の画像入出力システムであって、前記ネットワークは、前記画像データ及び前記テストデータが伝送されるデータ通信線と、各種信号が伝送される信号通信線とを含み、前記報知手段は、前記一方の装置に設けられており、前記他方の装置は、前記比較手段による前記比較結果を表す比較結果信号を前記信号通信線を通じて前記一方の装置に送信する比較結果送信手段を更に備え、前記報知手段は、前記送信された前記比較結果信号に基づいて前記比較結果を報知することを特徴としている。
【0019】
また、請求項10に記載の発明は、請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の画像入力システムであって、前記画像データ処理装置は、画像データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、画像をスキャンして画像データを形成する画像入力手段とを有し、前記画像データ処理装置及び前記制御装置の双方が、前記送信手段、前記受信手段及び前記比較手段をそれぞれ備えていることを特徴としている。
【0020】
また、請求項11に記載の発明は、画像データに基づいて画像を形成する画像形成装置と、ネットワークを通じて前記画像形成装置に画像データを送信するとともに当該画像データに基づく画像形成処理を制御する制御装置とを含む画像入出力システムであって、前記画像形成装置及び前記制御装置のそれぞれは、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを保存する保存手段を備え、前記制御装置は、その前記保存手段に保存された前記テストデータを前記ネットワークを通じて前記画像形成装置に送信する送信手段を備え、前記画像形成装置は、前記送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータを前記画像形成装置の前記保存手段に保存された前記テストデータと比較する比較手段とを備え、前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴としている。
【0021】
また、請求項12に記載の発明は、画像をスキャンして画像データを形成する画像入力装置と、ネットワークを通じて前記画像入力装置を制御するとともに前記形成された画像データを取得する制御装置とを含む画像入出力システムであって、前記画像入力装置及び前記制御装置のそれぞれは、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを保存する保存手段を備え、前記画像入力装置は、その前記保存手段に保存された前記テストデータを前記ネットワークを通じて前記制御装置に送信する送信手段を備え、前記制御装置は、前記送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータを前記制御装置の前記保存手段に保存された前記テストデータと比較する比較手段とを備え、前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴としている。
【0022】
また、請求項13に記載の発明は、画像データに基づいて画像を形成する画像形成装置と、ネットワークを通じて前記画像形成装置に画像データを送信するとともに当該画像データに基づく画像形成処理を制御する制御装置とを含む画像入出力システムであって、前記画像形成装置及び前記制御装置のそれぞれは、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを生成する生成手段を備え、前記制御装置は、その前記生成手段により生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて前記画像形成装置に送信する送信手段を備え、前記画像形成装置は、前記送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータを前記画像形成装置の前記生成手段により生成された前記テストデータと比較する比較手段とを備え、前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴としている。
【0023】
また、請求項14に記載の発明は、画像をスキャンして画像データを形成する画像入力装置と、ネットワークを通じて前記画像入力装置を制御するとともに前記形成された画像データを取得する制御装置とを含む画像入出力システムであって、前記画像入力装置及び前記制御装置のそれぞれは、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを生成する生成手段を備え、前記画像入力装置は、その前記生成手段により生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて前記制御装置に送信する送信手段を備え、前記制御装置は、前記送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータを前記制御装置の前記生成手段により生成された前記テストデータと比較する比較手段とを備え、前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴としている。
【0024】
また、請求項15に記載の発明は、画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおける前記ネットワークの通信状態を検査する通信状態検査方法であって、前記画像データ処理装置及び前記制御装置のそれぞれの保存手段に、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを保存するステップと、前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置が、その前記保存手段に保存された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信するステップと、前記他方の装置が、前記送信された前記テストデータを受信するステップと、前記他方の装置が、前記受信された前記テストデータをその前記保存手段に保存された前記テストデータと比較するステップと、報知手段が、前記比較手段による比較結果を報知するステップと、を備えていることを特徴としている。
【0025】
また、請求項16に記載の発明は、画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおける、前記ネットワークの通信状態を検査する通信状態検査方法であって、前記画像データ処理装置及び前記制御装置のそれぞれの生成手段が、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを生成するステップと、前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置が、その前記生成手段により生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信するステップと、前記他方の装置が、前記送信された前記テストデータを受信するステップと、前記他方の装置が、前記受信された前記テストデータをその前記生成手段により生成された前記テストデータと比較するステップと、報知手段が、前記比較手段による比較結果を報知するステップと、を備えていることを特徴としている。
【0026】
また、請求項17に記載の発明は、画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおける前記ネットワークの通信状態を検査する通信状態検査方法であって、前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置の保存手段に、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられるテストデータを保存するステップと、前記一方の装置が、前記保存手段に保存された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信するステップと、前記他方の装置が、前記送信された前記テストデータを受信するステップと、前記他方の装置が、前記一方の装置の前記保存手段に保存された前記テストデータと同一のテストデータを生成するステップと、前記他方の装置が、前記受信された前記テストデータと前記生成された前記テストデータとを比較するステップと、報知手段が、前記比較手段による比較結果を報知するステップと、を備えていることを特徴とする。
【0027】
また、請求項18に記載の発明は、画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおける前記ネットワークの通信状態を検査する通信状態検査方法であって、前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置が、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられるテストデータを生成するステップと、前記一方の装置が、前記生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信するステップと、前記一方の装置により生成される前記テストデータと同一のテストデータを、前記他方の装置の保存手段にあらかじめ保存するステップと、前記他方の装置が、前記送信された前記テストデータを受信するステップと、前記他方の装置が、前記受信された前記テストデータと前記保存された前記テストデータとを比較するステップと、報知手段が、前記比較手段による比較結果を報知するステップと、を備えていることを特徴とする。
【0028】
また、請求項19に記載の発明は、画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおいて、前記画像データ処置装置及び前記制御装置によりそれぞれ実行されるプログラムであって、前記画像データ処理装置及び前記制御装置のそれぞれの保存手段には、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータが保存されており、前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置に、その前記保存手段に保存された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信させるステップと、前記送信された前記テストデータを受信した前記他方の装置に、当該受信された前記テストデータをその前記保存手段に保存された前記テストデータと比較させるステップと、報知手段に、前記比較手段による比較結果を報知させるステップと、を備えていることを特徴としている。
【0029】
また、請求項20に記載の発明は、画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおいて、前記画像データ処置装置及び前記制御装置によりそれぞれ実行されるプログラムであって、前記画像データ処理装置及び前記制御装置のそれぞれの生成手段に、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを生成させるステップと、前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置に、その前記生成手段により生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信させるステップと、前記送信された前記テストデータを受信した前記他方の装置に、当該受信された前記テストデータをその前記生成手段により生成された前記テストデータと比較させるステップと、報知手段に、前記比較手段による比較結果を報知させるステップと、を備えていることを特徴としている。
【0030】
また、請求項21に記載の発明は、画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおいて、前記画像データ処置装置及び前記制御装置によりそれぞれ実行されるプログラムであって、前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置に、その保存手段に保存された前記ネットワークの通信状態の検査に用いられるテストデータを、前記ネットワークを通じて他方の装置に送信させるステップと、前記他方の装置に、前記一方の装置の前記保存手段に保存された前記テストデータと同一のテストデータを生成させるステップと、前記送信された前記テストデータを受信した前記他方の装置に、当該受信された前記テストデータと前記生成された前記テストデータとを比較させるステップと、報知手段に、前記比較手段による比較結果を報知させるステップと、を備えていることを特徴とする。
【0031】
また、請求項22に記載の発明は、画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおいて、前記画像データ処置装置及び前記制御装置によりそれぞれ実行されるプログラムであって、前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置に、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられるテストデータを生成させるステップと、前記一方の装置に、前記生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信させるステップと、前記送信された前記テストデータを受信した前記他方の装置に、当該受信された前記テストデータと、その保存手段にあらかじめ保存された前記テストデータと同一のテストデータとを比較させるステップと、報知手段に、前記比較手段による比較結果を報知させるステップと、を備えていることを特徴とする。
【0032】
また、請求項23に記載の発明は、請求項19ないし請求項22のいずれか一項に記載のプログラムを前記画像データ処理装置及び前記制御装置によって読み取り可能に記録したことを特徴とする記録媒体である。
【発明の効果】
【0033】
請求項1、15、19、23に記載の本発明によれば、画像データ処理装置と制御装置とは同一のテストデータを有しており、一方の装置から他方の装置に当該テストデータを送信すると、他方の装置は、ネットワークを通じて送信されたテストデータと他方の装置自体が有するテストデータとを比較する処理を実行する。その比較結果は、報知手段によって報知される。したがって、画像データ処理装置と制御装置との間を結ぶネットワークの通信状態を有効にかつ容易に確認することができる。
【0034】
請求項2、16、20、23に記載の本発明によれば、画像データ処理装置と制御装置とは同一のテストデータを生成することができ、一方の装置は、その生成したテストデータを他方の装置に送信し、他方の装置は、ネットワークを通じて送信されたテストデータと自身が生成したテストデータとを比較する処理を実行する。その比較結果は、報知手段によって報知される。したがって、画像データ処理装置と制御装置との間を結ぶネットワークの通信状態を有効にかつ容易に確認することができる。
【0035】
請求項3、17、21に記載の本発明によれば、画像データ処理装置及び制御装置の一方の装置はテストデータを保存しており、他方の装置は当該テストデータと同一のテストデータを生成可能に構成されており、一方の装置が他の装置にテストデータを送信すると、他の装置は、受信したテストデータと自身の生成したテストデータとを比較するようになっている。その比較結果は、報知手段によって報知される。したがって、画像データ処理装置と制御装置との間を結ぶネットワークの通信状態を有効にかつ容易に確認することができる。
【0036】
請求項4、18、22に記載の本発明によれば、画像データ処理装置及び制御装置の一方の装置はテストデータを生成可能とされ、他方の装置は当該テストデータと同一のテストデータを保存しており、一方の装置が他の装置にテストデータを送信すると、他の装置は、受信したテストデータと自身の保存するテストデータとを比較するようになっている。その比較結果は、報知手段によって報知される。したがって、画像データ処理装置と制御装置との間を結ぶネットワークの通信状態を有効にかつ容易に確認することができる。
【0037】
請求項5、6に記載の本発明によれば、画像データを送信するときにテストデータも一緒に送信され、ネットワークの通信状態を確認することができるので、その画像データが正常に送信されたどうかを確認することができる。したがって、その画像データに基づく画像に不良な部分が存在する場合、当該不良部分が画像データに起因するものか、又はネットワークの通信状態の劣化によるものか識別することができる。
【0038】
請求項7に記載の本発明によれば、画像データ処理装置の起動時やスタンバイ状態からの復帰時に、ネットワークの通信状態を有効にかつ容易に確認することができる。
【0039】
請求項8、9に記載の本発明によれば、当該ネットワークに含まれるデータ通信線について、その通信状態を有効にかつ容易に確認することができる。
【0040】
請求項10に記載の本発明によれば、画像データ処理装置と制御装置の双方がネットワークの通信状態を確認するための手段を備えているので、当該ネットワークの通信状態を双方向について有効にかつ容易に確認することができる。
【0041】
請求項11、13に記載の本発明によれば、制御装置から画像形成装置に向かう方向におけるネットワークの通信状態を有効にかつ容易に確認することができる。
【0042】
請求項12、14に記載の本発明によれば、画像入力装置から制御装置に向かう方向におけるネットワークの通信状態を有効にかつ容易に確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
本発明に係る画像入出力システム、その画像入出力システムにおけるネットワークの通信状態検査方法、その方法を実行させるためのプログラム、及び、そのプログラムを記録した記録媒体の実施形態の一例について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0044】
〔第1の実施の形態〕
まず、本発明に係る画像入出力システムの第1の実施の形態について説明する。本実施形態のシステムは、画像データを処理する画像データ処理装置及びそれを制御する制御装置の双方にテストデータをあらかじめ所有させておき、そのテストデータを用いてネットワークの通信状態を検査するように構成されている。以下、最初に当該システム構成の概略を説明するとともに、当該システムを用いたワークフローの一例について説明する。その後、当該システムの構成を詳細に説明するとともに、その動作形態の一例について説明する。
【0045】
〔システムの概略構成〕
図1は、本実施形態の画像入出力システムを含むカラープルーフ作成システムの構成及びそのワークフローの概略を示している。当該カラープルーフ作成システムは、ネットワークを介して接続された、少なくとも1台のクライアント端末1と、制御装置2と、カラーレーザープリンタ(単に「プリンタ」と称することがある)3と、CTP用RIP4と、DCP制御装置5と、CTP6と、DCP作成装置7とを備えている。ここで、本実施形態の画像入出力システムは、制御装置2及びカラーレーザープリンタ3により構成されている。
【0046】
クライアント端末1は、画像編集(例えば面付け作業など)を行うために使用され、画像編集を行うための編集プログラムや、イメージスキャナ等の画像入力機器を備えている。クライアント端末1では、例えばPostScript形式のカンプ用画像データ(ページ面付けする前の単ページの画像データ)や、例えばPostScriptで記述された最終出力用画像データ(カンプ用画像データを複数面付けした画像データ)の編集が行われる。クライアント端末1のオペレータは、編集されたカンプ用画像データの簡易的な校正を行うために、当該カンプ用画像データを制御装置2に送信することができる。また、編集された最終出力用画像データの詳細な校正用カラープルーフを出力するため、又はそのCTP出力処理を行うために、当該最終出力用画像データをCTP用RIP4に送信することができる。
【0047】
制御装置2は、クライアント端末1から送信された例えばPostScript形式のカンプ用画像データをラスター画像データ(プリンタ3の出力解像度に応じたビットマップデータ)に変換するRIP処理を施す。制御装置2は、このラスター画像データと出力指示信号とをプリンタ3に対して送信する。この出力指示信号には、ラスター画像データの出力指示、ラスター画像データに基づく画像の出力面の指示などに関する信号が含まれる。また、制御装置2は、RIP処理が施された画像データをCTP用RIP4から受け、それを出力指示信号とともにプリンタ3に送信する処理を行う。
【0048】
カラーレーザープリンタ3は、画像をスキャンして当該画像の画像データを形成するイメージスキャナやファクシミリ等の画像入力手段を備えるマルチファンクションプリンタ(複合機)である。このプリンタ3は、各種の記録用紙を収納する複数の給紙カセットを備えており、制御装置2からの出力指示信号に応じた記録用紙を選択するとともに、制御装置2から送信されたカンプ用画像データに基づく画像を当該出力指示信号に応じた出力面に出力する。なお、プリンタ3は、本発明にいう画像データ処理装置を構成するものである。
【0049】
CTP用RIP(Raster Image Processor)4は、クライアント端末1から送信された例えばPostScript形式の最終出力用画像データを、CTP6やDCP作成装置7の出力解像度に応じたビットマップデータに変換するRIP処理を施し、そのRIP済画像データをCTP6やDCP制御装置5に送信する。このとき、CTP用RIP4は、高精度なDCP(Digital Color Proof)の出力が必要な場合には、RIP済画像データをDCP制御装置5に送信するようになっている。また、CTP用RIP4は、RIP処理を施した画像データを制御装置2に送信してカラーレーザープリンタ3により画像を出力させることもできる。
【0050】
DCP制御装置5は、CTP用RIP4から送信されたRIP済画像データに基づくDCP作成装置7によるカラープルーフ(DCP)出力処理を制御する。
【0051】
CTP(Computer To Plate)6は、CTP用RIP4から送信されたRIP済画像データをPS(Presensitized Plate)版(印刷版)に直接出力する。
【0052】
DCP作成装置7は、CTP用RIP4から送信されたRIP済画像データに基づく高精度なDCP画像を、DCP制御装置5の制御にしたがって出力する。
【0053】
なお、クライアント端末1、制御装置2、CTP用RIP4及びDCP制御装置5は、それぞれコンピュータ端末によって構成されており、CPU、RAM、ROM、ハードディスクドライブ等を有するコンピュータ本体、マウスやキーボード等の入力デバイス、モニタ等の表示デバイスなどを備えている。各装置のコンピュータ本体のROMやハードディスクドライブには、各種の処理を実行するためのプログラム(アプリケーションソフトウェア)があらかじめ格納されている。
【0054】
ここで、当該カラープルーフ作成システムは、CTP用RIP4により形成されたRIP済画像データを制御装置2に送信し、当該RIP済画像データに基づく画像をプリンタ3によって出力できるように構成されていてもよい。それにより、RIP済画像データに基づく簡易的なカラープルーフを出力することができる。その場合、制御装置2は、入力された画像データを解析してRIP処理が既に施されているかどうか判断する手段と、RIP処理済みと判断された画像データについてはそのままプリンタ3に転送し、RIP処理が施されていないと判断された画像データについてはRIP処理を施した後にプリンタに転送する手段とを備えることが好ましい。
【0055】
〔ワークフロー〕
図2に、当該カラープルーフ作成システムを用いたワークフローの一例を示す。最初に、カラーレーザープリンタ3によるカンプ出力が行われる(S01)。具体的には、クライアント端末1にて画像編集が施された画像データを制御装置2に送信すると、これを受けた制御装置2は、当該画像データにRIP処理を施してラスター画像データに変換し、このラスター画像データを出力指示信号とともにカラーレーザープリンタ3に送信する。これを受けたプリンタ3は、出力指示信号にしたがって記録用紙に画像を出力してカンプを作成する。
【0056】
このカンプは、ページ面付けされる写真やイラストの仕上がりイメージが出力された「カラーカンプ」などと呼ばれる色付きの仕上がり見本である。印刷発注主やデザイナーなどは、このカラーカンプを参照することにより、文字校正や色校正等の作業結果の確認や、デザインの検討などを行う(S02)。
【0057】
印刷発注主やデザイナーにより問題がないことが確認された場合(S02、YES)、クライアントである印刷会社の作業者は、クライアント端末1を用いて面付け作業を行う(S03)。なお、ここでいう「面付け作業」とは、製版フィルムを用紙に印刷して折り丁にしたときにノンブル(nombre;ページ番号)が順に並ぶように、写真やイラスト等の画像を印刷用紙のサイズに合わせて貼り合わせる作業のことである。
【0058】
そして、面付け作業が行われた画像データ(最終出力用画像データ)がクライアント端末1からCTP用RIP4へ送信されると、これを受けたCTP用RIP4は、その最終出力用画像データにRIP処理を施してラスター画像データ(RIP済画像データ)を作成する(S04)。
【0059】
次に、このRIP済画像データに基づくDCPを出力する(S05)。ここで作成されるDCPは、上述したプリンタ3による簡易的なものと、DCP作成装置7による高精度のものとがある。プリンタ3により簡易的なDCPを作成する場合、RIP済画像データは、CTP用RIP4から制御装置2へ送信される。制御装置2は、そのRIP済画像データを出力指示信号とともにプリンタ3に送信し、これを受けたプリンタ3は、当該出力指示信号に応じてこのRIP済画像データに基づく画像を出力する。一方、DCP作成装置7により高精度のDCPを作成する場合、CTP用RIP4は、RIP済画像データをDCP制御装置5へ送信する。DCP制御装置5は、DCP作成装置7の出力制御を行って、当該RIP済画像データに基づく画像を出力させる。
【0060】
印刷発注主やデザイナーは、出力されたDCPを参照して、RIP済画像データ、すなわち最終出力用画像データに対する色校正を行う。問題がないことが確認された場合(S06、YES)、印刷発注主やデザイナーは、このRIP済画像データをCTP用RIP4からCTP6に送信し、これを受けたCTP6は、印刷版に直接画像記録を行う(S07)。更に、印刷会社の作業者は、その印刷版に基づいて印刷を行い、その印刷物の色校正を行う。ここで、問題がないことが確認された場合(S08、Yes)、図示しない印刷機により印刷物を出力する工程に移行する(S09)。
【0061】
[システムの詳細構成]
図3及び図4に示すブロック図を参照して、本実施形態の画像入出力システム、すなわち制御装置2及びカラーレーザープリンタ3からなるシステムの構成について詳細に説明する。図3は、当該画像入出力システムのハードウェア構成の概略を示し、図4は、その機能的構成を示している。
【0062】
図3に示すように、制御装置2とカラーレーザープリンタ3は、例えば専用回線からなるネットワークNによって通信可能に接続されている。ネットワークNは、図4に示すように、画像データ等の各種のデータを送受するためのデータ通信線N1と、各種の信号を送受するための信号通信線N2とを含んでいる。
【0063】
〔システムのハードウェア構成〕
制御装置2は、ネットワークNの通信状態の検査の処理(後述)や、装置各部の制御等を実行するCPU100と、このCPU100が各種のプログラムやデータを展開するためのRAM等のメモリ101と、各種のプログラムやデータが格納されるハードディスクドライブ(HDD)102と、ネットワークNを通じて情報の送受を行うインターフェイス(I/F)部103と、Ethernet(登録商標)等によってクライアント端末1との間で行う情報通信を制御するI/F部104とを含んでいる。ハードディスクドライブ102には、上記通信状態検査処理を制御装置2に実行させるためのプログラム(上記アプリケーションソフトウェア)が格納されており、CPU100は、このプログラムをメモリ101上で展開して装置各部を制御することにより、制御装置2に当該通信状態検査処理を実行させるようになっている。
【0064】
カラーレーザープリンタ3は、ネットワークNの通信状態検査処理や装置各部の制御等を実行するCPU200と、このCPU200が各種のプログラムやデータを展開するためのRAM等のメモリ201と、各種のプログラムやデータが格納されるハードディスクドライブ(HDD)202と、画像データの形式を(例えばCMYKとRGBとの間で)変換するルックアップテーブル(LUT)203と、LUT203により変換された画像データに基づいてレーザーの出力強度を変更しながら露光処理を行うことにより画像を形成する露光部204と、画像をスキャンして画像データを形成するスキャナ部205と、ネットワークNを通じて情報の送受を行うインターフェイス(I/F)部206とを備えている。ハードディスクドライブ202には、制御装置2にインストールされているものと同様のプログラムが格納されており、CPU200がこのプログラムをメモリ201上で展開して装置各部を制御することにより、プリンタ3に上記通信状態検査処理を実行させるようになっている。
【0065】
〔システムの機能的構成〕
以上のようなハードウェア構成によって実現される、本実施形態の画像入出力システムの機能的構成について、特に図4を参照して説明する。
【0066】
(制御装置)
制御装置2は、保存手段21、送信手段22、受信手段23、比較手段24、画像記憶手段25、信号送信手段26、信号受信手段27、検出手段28、表示手段29及びモニタ装置Mを含んで構成されている。
【0067】
保存手段21は、ハードディスクドライブ102により構成されている。保存手段21には、ネットワークNの通信状態検査のためのテストデータTがあらかじめ保存されている。このテストデータTは、所定のパターン画像データや文字列等によって形成され、例えば上記プログラムの一部として保存手段21に保存される。
【0068】
送信手段22は、I/F部103によって構成されており、ネットワークNのデータ通信線N1を通じて各種データをプリンタ3に送信する処理を行う。送信手段22は、特に、保存手段21に保存されたテストデータTをデータ通信線N1を介してプリンタ3に送信する。また、受信手段23は、I/F部103によって構成されており、データ通信線N1を介してプリンタ3から送信された各種データを受信する処理を行う。
【0069】
比較手段24は、上記プログラムを実行するCPU100によって構成され、プリンタ3から送信されたテストデータ(後述)と、保存手段21に保存されたテストデータTとを比較してその同一性を判断する処理を行う。なお、詳細は後述するが、制御装置2及びプリンタ3にそれぞれ保存されるテストデータは同一である。
【0070】
画像記憶手段25は、HDD102により構成されており、プリンタ3に供給される画像データDを記憶するものである。なお、この画像データDは、I/F部104を通じてクライアント端末1から送信されたRIP処理前の画像データと、CPU100によりRIP処理が施された画像データ(上記のRIP済画像データ)とを含むものとする。
【0071】
信号送信手段26は、I/F部103によって構成されており、ネットワークNの信号通信線N2を通じて各種信号をプリンタ3に送信する処理を行う。この信号送信手段26は、本発明の比較結果送信手段を構成する(詳細は後述する)。また、信号受信手段27は、I/F部103によって構成されており、信号通信線N2を介してプリンタ3から送信された各種信号を受信する処理を行う。
【0072】
検出手段28は、上記プログラムを実行するCPU100によって構成され、プリンタ3から送信される信号に基づいて、プリンタ3がウオーミングアップ状態であることを検出する処理を行う。ここで、「ウオーミングアップ状態」とは、プリンタ3の起動時や、プリンタ3がスタンバイ(休止)状態から復帰するときに、露光部204が動作可能な状態に回復するまでの間の状態を表す。
【0073】
表示制御手段29は、上記プログラムを実行するCPU100によって構成され、比較手段24による比較結果をモニタ装置Mに表示させる処理を行う。表示制御手段29による当該比較結果の表示態様については後述する。また、モニタ装置Mは、本発明にいう報知手段を構成している。
【0074】
(カラーレーザープリンタ)
プリンタ3は、保存手段31、送信手段32、受信手段33、比較手段34、表示手段35、信号送信手段36、信号受信手段37、画像形成手段38及び画像入力手段39を含んで構成されている。
【0075】
保存手段31は、ハードディスクドライブ202により構成されている。保存手段31には、制御装置2の保存手段21に保存されたものと同一のテストデータTがあらかじめ保存されている。
【0076】
送信手段32は、I/F部206によって構成されており、ネットワークNのデータ通信線N1を通じて各種データを制御装置2に送信する処理を行う。送信手段32は、特に、保存手段31に保存されたテストデータTをデータ通信線N1を介して制御装置2に送信する。また、受信手段33は、I/F部206によって構成されており、データ通信線N1を介して制御装置2から送信された各種データを受信する処理を行う。
【0077】
比較手段34は、上記プログラムを実行するCPU200によって構成され、制御装置2から送信されたテストデータTと、保存手段31に保存されたテストデータTとを比較してその同一性を判断する処理を行う。
【0078】
表示手段35は、例えばプリンタ3の図示しない操作パネルに設けられた液晶表示器及びその表示制御を行うCPU200によって構成され、比較手段34による比較結果を表示する処理を行う。表示手段35による比較結果の表示態様については後述する。この表示手段35は、本発明にいう報知手段を構成している。
【0079】
信号送信手段36は、I/F部206によって構成されており、ネットワークNの信号通信線N2を通じて各種信号を制御装置2に送信する処理を行う。この信号送信手段36は、本発明の比較結果送信手段を構成する(詳細は後述する)。また、信号受信手段37は、I/F部206によって構成されており、信号通信線N2を介して制御装置2から送信された各種信号を受信する処理を行う。
【0080】
画像形成手段38は、LUT203、露光部204及びそれらを制御するCPU200によって構成され、制御装置2の送信手段22により送信された(RIP済)画像データDに基づいて画像を形成する処理を行う。
【0081】
なお、図4には図示されていないが、画像形成手段38がウオーミングアップ状態であることを表す信号が、信号送信手段36から制御装置2に送信される。具体的には、例えば、プリンタ3が起動されたことを表す信号(起動信号)をまず送信するとともに、プリンタ3の動作準備が完了したことを表す信号(準備完了信号)を送信する。また、スタンバイ状態からの復帰要求がプリンタ3に対してなされたことを表す信号(復帰要求信号)をまず送信するとともに、プリンタ3が動作可能状態に復帰したことを表す信号(復帰完了信号)を送信する。なお、プリンタ3の起動から動作準備完了までの間、あるいは、スタンバイ状態からの復帰要求から復帰完了までの間、プリンタ3がウオーミングアップ状態であることを表す信号(準備中信号)を、制御装置2に連続的に送信するようにしてもよい。
【0082】
画像入力手段39は、スキャナ部205と及びそれを制御するCPU100によって構成され、画像をスキャンすることにより、当該画像の画像データを取り込む処理を実行する。
【0083】
[システムの動作形態]
図5〜図8に示すフローチャートを参照して、本実施形態の画像入出力システムの動作形態の一例について説明する。
【0084】
当該画像入出力システムのカラーレーザープリンタ3は、プリンタ機能とスキャナ機能を備えた複合機である。このような画像入出力システムでは、プリンタ機能を用いて画像を出力する場合には、制御装置2からプリンタ3へと画像データの転送が行われ、一方、スキャナ機能を用いる場合には、取り込まれた画像データがプリンタ3から制御装置2へと送信される。以下で説明する処理によれば、制御装置2からプリンタ3へのデータ送信に関するデータ通信線N1の通信状態の確認が可能となるとともに、プリンタ3から制御装置2へのデータ送信に関するデータ通信線N1の通信状態の確認が可能となる。なお、一方向のみの通信状態の確認によって双方向の確認を行える場合には、一方向の確認のみを行うようにしてもよい。
【0085】
以下、制御装置2→プリンタ3とプリンタ3→制御装置2の各転送方向について、プリンタ3起動時及び画像データ転送時に実行される通信状態検査処理を説明する。図5は、制御装置2→プリンタ3方向についてのプリンタ3起動時における検査処理を示し、図6は、制御装置2→プリンタ3方向についての画像データ転送時における検査処理を示している。また、図7及び図8は、それらとは逆の転送方向に関するもので、図7は、プリンタ3→制御装置2方向についてのプリンタ3起動時における検査処理を示し、図8は、プリンタ3→制御装置2方向方向についての画像データ転送時における検査処理を示している。なお、プリンタ3がスタンバイ状態から復帰するときに実行される検査処理については、プリンタ起動時のものと同様であるので、その説明を省略することとする。
【0086】
〔制御装置→プリンタ〕
(プリンタ起動時における通信状態検査処理)
まず、制御装置2からプリンタ3に向けてのデータ送信に関するデータ通信線N1の通信状態検査処理の手順について図5を参照して説明する。
【0087】
プリンタ3が起動されると、プリンタ3の信号送信手段36から制御装置2に起動信号が送信される(S11)。制御装置2の検出手段37は、信号受信手段27により受信されるこの起動信号に基づいて、プリンタ3がウオーミングアップ状態であることを検出する(S12)。すると、送信手段22は、保存手段21に保存されたテストデータTをデータ通信線N1を通じてプリンタ3に送信し(S13)、信号送信手段26は、通信状態検査の開始を要求する要求信号を信号通信線N2を通じてプリンタ3に送信する(S14)。
【0088】
プリンタ3の信号受信手段37がこの要求信号を受信すると、比較手段34は、受信手段33により受信されたテストデータT′と、保存手段31に保存されたテストデータTとを比較する(S15)。ここで、プリンタ3により受信されるテストデータは、データ通信線N1の通信状態に影響を受ける。すなわち、データ通信線N1の通信状態が良好である場合は、受信されるテストデータは元のテストデータTと同一であり、その通信状態が劣化している場合には、受信されるテストデータは元のテストデータTと相違したものとなる。このような事情を考慮して、プリンタ3により受信されるテストデータを符号T′で表す。
【0089】
比較手段34による比較結果は、信号送信手段36により比較結果信号として制御装置2に送信される(S16)。この比較結果信号は、制御装置2に比較結果を識別させるため信号であって、例えば、テストデータT′がテストデータTと同一の場合と相違する場合とに応じて周波数等の異なるパルス信号などによって構成される信号である。
【0090】
制御装置2の信号受信手段27は、プリンタ3からの比較結果信号を受信して、表示制御手段29に送る。表示制御手段29は、この比較結果信号に応じたメッセージや画像をモニタ装置Mに表示させる(S17)。
【0091】
モニタ装置Mには、例えば次のようなメッセージ等が表示される。まず、データ通信線N1を通じて送信されたテストデータT′とプリンタ3側に保存されたテストデータTとが同一であった場合、データ通信線N1の通信状態が良好であることを意味することから、「ネットワークは正常です」といったメッセージがモニタ装置Mに表示される。一方、テストデータT′とプリンタ3側のテストデータTとが異なる場合は、データ通信線N1の通信状態に問題が生じていることを意味しているため、「プリンタ3の接続状態を確認してください」などのメッセージがモニタ装置Mに表示される。
【0092】
なお、データ通信線N1の通信状態が良好である場合は何のメッセージ等も表示しないようにするとともに、通信状態に問題がある場合にだけメッセージを表示するようにしてもよい。また、制御装置2側における比較結果の報知に加えて、プリンタ3の表示手段35にも比較結果を表示してもよいし、プリンタ3の表示手段35にのみ比較結果を表示するようにしてもよい。また、モニタ装置Mや表示手段35による表示の代わりに、制御装置2やプリンタ3にスピーカ等を設けて音声メッセージやビープ音等を出力することにより比較結果を報知してもよい。もちろん、表示と音声の双方を用いて比較結果を報知するように構成することもできる。このような変形は、以下に説明するいずれの検査処理についても同様に適用可能である。
【0093】
このような通信状態検査によれば、ネットワークNの通信状態が悪いときはその旨がユーザに報知されるので、制御装置2からプリンタ3に向けての画像データ転送処理の確実性を有効に確認することができる。また、この検査は自動的に実施されるので、ユーザはネットワークNの通信状態を容易に把握することができる。
【0094】
(画像データ転送時における通信状態検査処理)
次に、制御装置2からプリンタ3に画像データDを送信するときに実行される検査処理について、図6に示すフローチャートを参照して説明する。なお、制御装置2は、ユーザによる入力デバイスの操作に基づく画像データ送信要求や、プログラムに応じて自動的に生成される画像データ送信要求に対応して、画像記憶手段25に格納された画像データDをプリンタ3に送信する。
【0095】
まず、画像データDのプリンタ3に対する送信要求がなされると(S21)、制御装置2の送信手段22は、画像記憶手段25から画像データDを受けるとともに、保存手段21からテストデータTを受ける(S22)。そして、送信手段22は、画像データDのヘッダ部又はフッタ部にテストデータTを添付させ(S23)、データ通信線N1を通じてプリンタ3に送信する(S24)。また、信号送信手段26は、通信状態検査の開始を要求する要求信号を信号通信線N2を通じてプリンタ3に送信する(S25)。
【0096】
プリンタ3の信号受信手段37がこの要求信号を受信すると、比較手段34は、受信手段33により受信された画像データDのヘッダ部又はフッタ部に添付されたテストデータT′を抽出し(S26)、このテストデータT′と、保存手段31に保存されたテストデータTとを比較する(S27)。比較手段34による比較結果は、信号送信手段36により比較結果信号として制御装置2に送信される(S28)。
【0097】
制御装置2の信号受信手段27は、プリンタ3からの比較結果信号を受信して、表示制御手段29に送る。表示制御手段29は、この比較結果信号に応じたメッセージや画像をモニタ装置Mに表示させる(S29)。
【0098】
このような検査処理によれば、画像データDがプリンタ3に確実に送信されたか、すなわち、データ通信線N1の不良によって画像データDが変更されずに送信されたかを、有効にかつ容易に確認することができるので、画像データDに基づく正確な画像を出力することが可能となる。なお、当該検査処理において、起動時の検査におけるものとは異なるメッセージをモニタ装置Mに表示させてもよい。例えば、「プリンタへのデータ送信時に異常が発生しました。ネットワークを確認してください。」などのメッセージを表示させることができる。
【0099】
〔プリンタ→制御装置〕
(プリンタ起動時における通信状態検査処理)
プリンタ3から制御装置2に向けてのデータ送信に関するデータ通信線N1の通信状態検査処理の手順について図7を参照して説明する。
【0100】
プリンタ3が起動されると(S31)、プリンタ3の送信手段32は、保存手段31に保存されたテストデータTをデータ通信線N1を通じて制御装置2に送信し(S32)、信号送信手段36は、通信状態検査の開始を要求する要求信号を信号通信線N2を通じて制御装置2に送信する(S33)。
【0101】
制御装置2の信号受信手段27がこの要求信号を受信すると、比較手段24は、受信手段23により受信されたテストデータT′と、保存手段21に保存されたテストデータTとを比較する(S34)。表示制御手段29は、比較手段24による比較結果に応じたメッセージをモニタ装置Mに表示させる(S35)。
【0102】
このとき、制御装置2の信号送信手段26により比較結果信号をプリンタ3に送信し、当該比較結果に応じたメッセージをプリンタ3側の表示手段35にも表示させるようにしてもよい。
【0103】
このような通信状態検査によれば、ネットワークNの通信状態が悪いときはその旨がユーザに報知されるので、プリンタ3から制御装置2に向けての画像データ転送処理の確実性を有効に確認することができる。また、この検査は自動的に実施されるので、ユーザはネットワークNの通信状態を容易に把握することができる。
【0104】
(画像データ転送時における通信状態検査処理)
次に、プリンタ3の画像入力手段39により画像をスキャンして形成された画像データを制御装置2に送信するときに実行される検査処理について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。なお、プリンタ3は、プリンタ3の操作パネルや制御装置2の入力デバイスからのユーザによる画像データ送信要求や、プログラムに応じて自動的に生成される画像データ送信要求に対応して、画像入力手段39により形成された画像データを制御装置2に送信する。
【0105】
まず、画像入力手段39により形成された画像データの制御装置2に対する送信要求がなされると(S41)、プリンタ3の送信手段32は、画像入力手段39から画像データを受けるとともに、保存手段31からテストデータTを受ける(S42)。そして、送信手段32は、この画像データのヘッダ部又はフッタ部にテストデータTを添付させ(S43)、データ通信線N1を通じて制御装置2に送信する(S44)。また、信号送信手段36は、通信状態検査の開始を要求する要求信号を信号通信線N2を通じて制御装置2に送信する(S45)。
【0106】
制御装置2の信号受信手段27がこの要求信号を受信すると、比較手段24は、受信手段23により受信された画像データのヘッダ部又はフッタ部に添付されたテストデータT′を抽出し(S46)、このテストデータT′と、保存手段21に保存されたテストデータTとを比較する(S47)。表示制御手段29は、比較手段24による比較結果に応じたメッセージや画像をモニタ装置Mに表示させる(S48)。
【0107】
このような検査処理によれば、プリンタ3の画像入力手段39(スキャナ)により形成された画像データが制御装置2に確実に送信されたか、すなわち、データ通信線N1の不良によってこの画像データが変更されずに送信されたかを、有効にかつ容易に確認することができる。なお、当該検査処理において、プリンタ3の起動時の検査におけるものとは異なるメッセージをモニタ装置Mに表示させてもよい。例えば、「プリンタからのデータ受信時に異常が発生しました。ネットワークを確認してください。」などのメッセージを表示させることができる。
【0108】
以上においては、プリンタ3がウオーミングアップ状態のとき、及び、制御装置2からプリンタ3に画像データを送信するときに実行される検査処理について説明したが、当該検査処理を実行するタイミングはこれらに限定されるものではない。例えば、制御装置2の入力デバイスやプリンタ3の操作パネルを用いてユーザが検査開始要求の操作を行ったことに対応して当該検査処理を実行したり、所定の時間間隔(例えば3時間)毎に当該検査処理を自動的に実行するように構成してもよい。
【0109】
〔第2の実施の形態〕
本発明に係る画像入出力システムの第2の実施の形態について説明する。本実施形態のシステムでは、テストデータを生成する生成手段を画像データ処理装置と制御装置に設け、その生成手段により生成されたテストデータを用いてネットワークの通信状態を検査するように構成されている。当該画像入出力システムは、第1の実施形態のシステムと同様のハードウェア構成を備えている(図3を参照)。以下、本実施形態のシステムの機能的構成及びその動作形態について図面を参照しながら説明する。
【0110】
〔システムの機能的構成〕
図9は、本実施形態の画像入出力システムの機能的構成を示している。当該システムは、第1の実施形態と同様の制御装置2とカラーレーザープリンタ3とを含んで構成されている。制御装置2は、第1の実施形態と同様の、送信手段22、受信手段23、比較手段24、画像記憶手段25、信号送信手段26、信号受信手段27、検出手段28、表示手段29及びモニタ装置Mを備えている。また、プリンタ3についても、第1の実施形態と同様の、送信手段32、受信手段33、比較手段34、表示手段35、信号送信手段36、信号受信手段37、画像形成手段38及び画像入力手段39を備えている。
【0111】
本実施形態の制御装置2及びプリンタ3は、それぞれ同一のテストデータTを生成する生成手段121、131を備えている。この生成手段121、131は、例えば、同一のコードや文字列を生成する電気回路から構成されている。テストデータTとして生成されるコード等としては、例えば「00010203・・・・・ff」など16進法のコードを羅列したものを適用することができる。
【0112】
〔動作形態〕
以下、第2の実施形態の画像入出力システムの動作形態について、図11、図12に示すフローチャートを参照して説明する。図10は、制御装置2→プリンタ3方向についてのプリンタ3起動時における検査処理を示し、図11は、制御装置2→プリンタ3方向についての画像データ転送時における検査処理を示している。また、図12及び図13は、それらとは逆の転送方向に関するもので、図12は、プリンタ3起動時における検査処理を示し、図13は、プリンタ3→制御装置2方向方向についての画像データ転送時における検査処理を示している。なお、プリンタ3→制御装置2方向に関する検査処理、及び、プリンタ3がスタンバイ状態から復帰するときに実行される検査処理については、その説明を省略することとする。
【0113】
〔制御装置→プリンタ〕
(プリンタ起動時における通信状態検査処理)
まず、制御装置2からプリンタ3に向けてのデータ送信に関するデータ通信線N1の通信状態検査処理の手順について図10を参照して説明する。
【0114】
プリンタ3が起動されると(S51)、プリンタ3の生成手段131によりテストデータTが生成されるとともに(S52)、信号送信手段36から制御装置2に起動信号が送信される(S53)。制御装置2の検出手段37は、信号受信手段27により受信されるこの起動信号に基づいて、プリンタ3がウオーミングアップ状態であることを検出する(S54)。制御装置2の生成手段121は、当該検出結果を受けて、テストデータTを生成する(S55)。送信手段22は、生成手段121により生成されたテストデータTをデータ通信線N1を通じてプリンタ3に送信し(S56)、信号送信手段26は、通信状態検査の開始を要求する要求信号を信号通信線N2を通じてプリンタ3に送信する(S57)。
【0115】
プリンタ3の信号受信手段37がこの要求信号を受信すると、比較手段34は、受信手段33により受信されたテストデータT′と、保存手段31に保存されたテストデータTとを比較する(S58)。比較手段34による比較結果は、信号送信手段36により比較結果信号として制御装置2に送信される(S59)。
【0116】
制御装置2の信号受信手段27は、プリンタ3からの比較結果信号を受信して、表示制御手段29に送る。表示制御手段29は、この比較結果信号に応じたメッセージや画像をモニタ装置Mに表示させる(S60)。
【0117】
このような通信状態検査によれば、第1の実施形態と同様に、ネットワークNの通信状態が悪いときはその旨がユーザに報知されるので、制御装置2からプリンタ3に向けての画像データ転送処理の確実性を有効に確認することができる。また、この検査は自動的に実施されるので、ユーザはネットワークNの通信状態を容易に把握することができる。
【0118】
(画像データ転送時における通信状態検査処理)
次に、制御装置2からプリンタ3に画像データDを送信するときに実行される検査処理について、図11に示すフローチャートを参照して説明する。
【0119】
まず、画像データDのプリンタ3に対する送信要求がなされると(S61)、制御装置2の生成手段121は、テストデータTの生成処理を行う(S62)。送信手段22は、画像記憶手段25から画像データDを受けるとともに、生成されたテストデータTを生成手段121から受ける(S63)。送信手段22は、画像データDのヘッダ部又はフッタ部にテストデータTを添付させ(S64)、データ通信線N1を通じてプリンタ3に送信する(S65)。また、信号送信手段26は、通信状態検査の開始を要求する要求信号を信号通信線N2を通じてプリンタ3に送信する(S66)。
【0120】
プリンタ3の信号受信手段37がこの要求信号を受信すると、プリンタ3の生成手段131は、テストデータTの生成を行う(S67)。そして、比較手段34は、受信手段33により受信された画像データDのヘッダ部又はフッタ部に添付されたテストデータT′を抽出し(S68)、このテストデータT′と、生成手段131により生成されたテストデータTとを比較する(S69)。比較手段34による比較結果は、信号送信手段36により比較結果信号として制御装置2に送信される(S70)。
【0121】
制御装置2の信号受信手段27は、プリンタ3からの比較結果信号を受信して、表示制御手段29に送る。表示制御手段29は、この比較結果信号に応じたメッセージや画像をモニタ装置Mに表示させる(S71)。
【0122】
このような検査処理によれば、画像データDがプリンタ3に確実に送信されたかを有効にかつ容易に確認することができるので、画像データDに基づく正確な画像を出力することが可能となる。
【0123】
[変形例]
以上に説明した第1の実施形態では、制御装置2及びカラーレーザープリンタ3の双方に同一のテストデータを保存するように構成されている。また、第2の実施形態では、双方が同一のテストデータを生成可能に構成されている。本発明に係る構成は、これらに限定されるものではなく、例えば、テストデータを保存する保存手段と、それと同一のテストデータを生成する生成手段とをシステム内に設ける構成を適用することも可能である。以下にその一例を簡単に説明する。なお、各動作の詳細については第1、第2の実施形態と同様である。
【0124】
制御装置2及びカラーレーザープリンタ3の一方の装置にテストデータを保存する保存手段を設けるとともに、それと同一のテストデータを生成する生成手段を他方の装置に設ける。一方の装置は、保存するテストデータをネットワーク経由で他方の装置に送信する。他方の装置は、一方の装置から受けたテストデータと、自身の生成したテストデータとを比較して同一かどうか判断する。そして、報知手段が当該比較結果を報知する。
【0125】
また、制御装置2及びカラーレーザープリンタ3の一方の装置にテストデータを生成する生成手段を設けるとともに、他の装置の保存手段にそれと同一のテストデータを保存する。一方の装置は、生成したテストデータをネットワーク経由で他方の装置に送信する。他方の装置は、一方の装置から受けたテストデータと、自身の保存するテストデータとを比較して同一かどうか判断する。そして、報知手段が当該比較結果を報知する。
【0126】
このような形態のシステムを適用しても、第1、第2の実施形態と同様に、ネットワークの通信状態を容易に検査することが可能である。
【0127】
制御装置2とカラーレーザープリンタ3との通信状態について双方向の検査を行う必要がない場合は、制御装置2又はプリンタ3のいずれかの比較手段を設けなくともよい。例えば、カラーレーザープリンタ3に画像入力手段39(スキャナ機能)が設けられていない場合、すなわち、本発明の画像データ処理装置が画像形成装置である場合、制御装置2側には比較手段を設ける必要はない。また、本発明の画像データ処理装置が画像入力装置(スキャナやファクシミリ等)である場合、当該画像入力装置側には比較手段を設ける必要はない。
【0128】
本発明に係る画像入出力システムは、図1に示したようなカラープルーフ作成システム以外にも適用することができる。例えば、通常のコンピュータ端末とプリンタ又はスキャナ装置等とからなるシステムなどに、本発明の構成を適用することができる。また、図1に示すカラープルーフ作成システムにおいて、CTP用RIP4(制御装置)とCTP6(画像データ処理装置)とからなるシステムや、DCP制御装置5(制御装置)とDCP作成装置7(画像データ処理装置)とからなるシステム等に、本発明の構成を適用することができる。
【0129】
テストデータの比較結果をユーザに報知する報知手段は、制御装置2及びプリンタ3の外部に設けられていてもよい。例えば、比較結果の報知専用のモニタ装置を設けるなどすることができる。また、報知手段による報知方法は、表示や音声に限定されるものではなく、例えば振動によって報知するなど任意の方法を用いることができる。
【0130】
画像データ処理装置と制御装置とを接続するネットワークは、専用線であってもよいし、非専用線であってもよい。また、これら装置の間に他の装置が配置されていてもよい。また、データ通信線と信号通信線とが一体となったネットワークを用いることもできる。
【0131】
[プログラム及びそれを記録した記録媒体]
以上に説明した本発明に係る画像入出力システムによって実行される通信状態検査処理を、制御装置2のコンピュータ本体及びカラーレーザープリンタ3に実行させるプログラムは、これら各装置に内蔵、もしくは、接続される記録媒体に記録されている。これら各装置のCPU(図3参照)は、当該プログラムを読み出して実行することにより、当該通信状態検査処理を実行するものである。
【0132】
なお、上述した記録媒体の具体例としては、例えばROM、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、並びに、集積回路等のメモリ装置、光ディスク、光磁気ディスク(CD−ROM/DVD−RAM/DVD−ROM/MO等)、磁気記録媒体(ハードディスク/フロッピー(登録商標)ディスク/ZIP等)などを挙げることができる。
【0133】
以上で詳述した構成は、本発明に係る画像入出力システムを実施するための一構成例に過ぎないものであり、本発明の示す要旨の範囲内において各種の変形を施すことができることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本発明に係る画像入出力システムの一実施形態を含んで構成されるカラープルーフ作成システムの全体構成を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る画像入出力システムの一実施形態を含んで構成されるカラープルーフ作成システムにおけるワークフローの流れを示すフローチャートである。
【図3】本発明に係る画像入出力システムの一実施形態のハードウェア構成の概略を示すブロック図である。
【図4】本発明に係る画像入出力システムの一実施形態の機能的構成の概略を示すブロック図である。
【図5】本発明に係る画像入出力システムの一実施形態により実行される通信状態検査処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る画像入出力システムの一実施形態により実行される通信状態検査処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係る画像入出力システムの一実施形態により実行される通信状態検査処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明に係る画像入出力システムの一実施形態により実行される通信状態検査処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明に係る画像入出力システムの別の実施形態の機能的構成の概略を示すブロック図である。
【図10】本発明に係る画像入出力システムの別の実施形態により実行される通信状態検査処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明に係る画像入出力システムの別の実施形態により実行される通信状態検査処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0135】
2 制御装置
21 保存手段
121 生成手段
T テストデータ
22 送信手段
23 受信手段
24 比較手段
25 画像記憶手段
D 画像データ
26 信号送信手段
27 信号受信手段
28 検出手段
29 表示制御手段
M モニタ装置
100 CPU
101 メモリ
102 ハードディスクドライブ
103、104 インターフェイス部
3 カラーレーザープリンタ
31 保存手段
131 生成手段
T テストデータ
32 送信手段
33 受信手段
34 比較手段
35 表示手段
36 信号送信手段
37 信号受信手段
38 画像形成手段
39 画像入力手段
200 CPU
201 メモリ
202 ハードディスクドライブ
203 ルックアップテーブル
204 露光部
205 スキャナ部
206 インターフェイス部
N ネットワーク
N1 データ通信線
N2 信号通信線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムであって、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置のそれぞれは、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを保存する保存手段を備え、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置は、その前記保存手段に保存された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信する送信手段を備え、
前記他方の装置は、前記送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータを前記他方の装置の前記保存手段に保存された前記テストデータと比較する比較手段とを備え、
前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴とする画像入出力システム。
【請求項2】
画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムであって、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置のそれぞれは、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを生成する生成手段を備え、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置は、その前記生成手段により生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信する送信手段を備え、
前記他方の装置は、前記送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータを前記他方の装置の前記生成手段により生成された前記テストデータと比較する比較手段とを備え、
前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴とする画像入出力システム。
【請求項3】
画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムであって、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置は、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられるテストデータを保存する保存手段と、前記保存された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信する送信手段とを備え、
前記他方の装置は、前記一方の装置の前記保存手段に保存された前記テストデータと同一のテストデータを生成する生成手段と、前記一方の装置の前記送信手段により送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータと前記生成された前記テストデータとを比較する比較手段とを備え、
前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴とする画像入出力システム。
【請求項4】
画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムであって、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置は、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられるテストデータを生成する生成手段と、前記生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信する送信手段とを備え、
前記他方の装置は、前記一方の装置の前記生成手段により生成される前記テストデータと同一のテストデータを保存する保存手段と、前記一方の装置の前記送信手段により送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータと前記保存された前記テストデータとを比較する比較手段とを備え、
前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴とする画像入出力システム。
【請求項5】
前記一方の装置の前記送信手段は、前記テストデータを画像データとともに送信することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の画像入出力システム。
【請求項6】
前記送信手段は、前記画像データのヘッダ部又はフッタ部に前記テストデータを添付して前記他方の装置に送信することを特徴とする請求項5に記載の画像入出力システム。
【請求項7】
前記画像データ処理装置がウォーミングアップ状態であることを検出する検出手段を更に備え、
前記一方の装置の前記送信手段は、前記ウォーミングアップ状態が検出されたことに対応して、前記他方の装置に前記テストデータを送信することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の画像入出力システム。
【請求項8】
前記ネットワークは、前記画像データ及び前記テストデータが伝送されるデータ通信線と、各種信号が伝送される信号通信線とを含み、
前記一方の装置は、前記送信手段が前記データ通信線を通じて前記テストデータを送信するときに、前記通信状態の検査の開始を要求する制御信号を前記信号通信線を通じて前記他方の装置に送信する信号送信手段を更に備え、
前記他方の装置の前記比較手段は、前記送信された前記制御信号を受信したことに対応して、前記テストデータの前記比較を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の画像入出力システム。
【請求項9】
前記ネットワークは、前記画像データ及び前記テストデータが伝送されるデータ通信線と、各種信号が伝送される信号通信線とを含み、
前記報知手段は、前記一方の装置に設けられており、
前記他方の装置は、前記比較手段による前記比較結果を表す比較結果信号を前記信号通信線を通じて前記一方の装置に送信する比較結果送信手段を更に備え、
前記報知手段は、前記送信された前記比較結果信号に基づいて前記比較結果を報知することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の画像入出力システム。
【請求項10】
前記画像データ処理装置は、画像データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、画像をスキャンして画像データを形成する画像入力手段とを有し、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置の双方が、前記送信手段、前記受信手段及び前記比較手段をそれぞれ備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の画像入力システム。
【請求項11】
画像データに基づいて画像を形成する画像形成装置と、ネットワークを通じて前記画像形成装置に画像データを送信するとともに当該画像データに基づく画像形成処理を制御する制御装置とを含む画像入出力システムであって、
前記画像形成装置及び前記制御装置のそれぞれは、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを保存する保存手段を備え、
前記制御装置は、その前記保存手段に保存された前記テストデータを前記ネットワークを通じて前記画像形成装置に送信する送信手段を備え、
前記画像形成装置は、前記送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータを前記画像形成装置の前記保存手段に保存された前記テストデータと比較する比較手段とを備え、
前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴とする画像入出力システム。
【請求項12】
画像をスキャンして画像データを形成する画像入力装置と、ネットワークを通じて前記画像入力装置を制御するとともに前記形成された画像データを取得する制御装置とを含む画像入出力システムであって、
前記画像入力装置及び前記制御装置のそれぞれは、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを保存する保存手段を備え、
前記画像入力装置は、その前記保存手段に保存された前記テストデータを前記ネットワークを通じて前記制御装置に送信する送信手段を備え、
前記制御装置は、前記送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータを前記制御装置の前記保存手段に保存された前記テストデータと比較する比較手段とを備え、
前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴とする画像入出力システム。
【請求項13】
画像データに基づいて画像を形成する画像形成装置と、ネットワークを通じて前記画像形成装置に画像データを送信するとともに当該画像データに基づく画像形成処理を制御する制御装置とを含む画像入出力システムであって、
前記画像形成装置及び前記制御装置のそれぞれは、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを生成する生成手段を備え、
前記制御装置は、その前記生成手段により生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて前記画像形成装置に送信する送信手段を備え、
前記画像形成装置は、前記送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータを前記画像形成装置の前記生成手段により生成された前記テストデータと比較する比較手段とを備え、
前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴とする画像入出力システム。
【請求項14】
画像をスキャンして画像データを形成する画像入力装置と、ネットワークを通じて前記画像入力装置を制御するとともに前記形成された画像データを取得する制御装置とを含む画像入出力システムであって、
前記画像入力装置及び前記制御装置のそれぞれは、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを生成する生成手段を備え、
前記画像入力装置は、その前記生成手段により生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて前記制御装置に送信する送信手段を備え、
前記制御装置は、前記送信された前記テストデータを受信する受信手段と、前記受信された前記テストデータを前記制御装置の前記生成手段により生成された前記テストデータと比較する比較手段とを備え、
前記比較手段による比較結果を報知する報知手段を備えていることを特徴とする画像入出力システム。
【請求項15】
画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおける前記ネットワークの通信状態を検査する通信状態検査方法であって、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置のそれぞれの保存手段に、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを保存するステップと、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置が、その前記保存手段に保存された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信するステップと、
前記他方の装置が、前記送信された前記テストデータを受信するステップと、
前記他方の装置が、前記受信された前記テストデータをその前記保存手段に保存された前記テストデータと比較するステップと、
報知手段が、前記比較手段による比較結果を報知するステップと、
を備えていることを特徴とする画像入出力システムにおけるネットワークの通信状態検査方法。
【請求項16】
画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおける、前記ネットワークの通信状態を検査する通信状態検査方法であって、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置のそれぞれの生成手段が、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを生成するステップと、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置が、その前記生成手段により生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信するステップと、
前記他方の装置が、前記送信された前記テストデータを受信するステップと、
前記他方の装置が、前記受信された前記テストデータをその前記生成手段により生成された前記テストデータと比較するステップと、
報知手段が、前記比較手段による比較結果を報知するステップと、
を備えていることを特徴とする画像入出力システムにおけるネットワークの通信状態検査方法。
【請求項17】
画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおける前記ネットワークの通信状態を検査する通信状態検査方法であって、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置の保存手段に、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられるテストデータを保存するステップと、
前記一方の装置が、前記保存手段に保存された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信するステップと、
前記他方の装置が、前記送信された前記テストデータを受信するステップと、
前記他方の装置が、前記一方の装置の前記保存手段に保存された前記テストデータと同一のテストデータを生成するステップと、
前記他方の装置が、前記受信された前記テストデータと前記生成された前記テストデータとを比較するステップと、
報知手段が、前記比較手段による比較結果を報知するステップと、
を備えていることを特徴とする画像入出力システムにおけるネットワークの通信状態検査方法。
【請求項18】
画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおける前記ネットワークの通信状態を検査する通信状態検査方法であって、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置が、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられるテストデータを生成するステップと、
前記一方の装置が、前記生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信するステップと、
前記一方の装置により生成される前記テストデータと同一のテストデータを、前記他方の装置の保存手段にあらかじめ保存するステップと、
前記他方の装置が、前記送信された前記テストデータを受信するステップと、
前記他方の装置が、前記受信された前記テストデータと前記保存された前記テストデータとを比較するステップと、
報知手段が、前記比較手段による比較結果を報知するステップと、
を備えていることを特徴とする画像入出力システムにおけるネットワークの通信状態検査方法。
【請求項19】
画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおいて、前記画像データ処置装置及び前記制御装置によりそれぞれ実行されるプログラムであって、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置のそれぞれの保存手段には、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータが保存されており、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置に、その前記保存手段に保存された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信させるステップと、
前記送信された前記テストデータを受信した前記他方の装置に、当該受信された前記テストデータをその前記保存手段に保存された前記テストデータと比較させるステップと、
報知手段に、前記比較手段による比較結果を報知させるステップと、
を備えていることを特徴とするプログラム。
【請求項20】
画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおいて、前記画像データ処置装置及び前記制御装置によりそれぞれ実行されるプログラムであって、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置のそれぞれの生成手段に、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられる同一のテストデータを生成させるステップと、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置に、その前記生成手段により生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信させるステップと、
前記送信された前記テストデータを受信した前記他方の装置に、当該受信された前記テストデータをその前記生成手段により生成された前記テストデータと比較させるステップと、
報知手段に、前記比較手段による比較結果を報知させるステップと、
を備えていることを特徴とするプログラム。
【請求項21】
画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおいて、前記画像データ処置装置及び前記制御装置によりそれぞれ実行されるプログラムであって、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置に、その保存手段に保存された前記ネットワークの通信状態の検査に用いられるテストデータを、前記ネットワークを通じて他方の装置に送信させるステップと、
前記他方の装置に、前記一方の装置の前記保存手段に保存された前記テストデータと同一のテストデータを生成させるステップと、
前記送信された前記テストデータを受信した前記他方の装置に、当該受信された前記テストデータと前記生成された前記テストデータとを比較させるステップと、
報知手段に、前記比較手段による比較結果を報知させるステップと、
を備えていることを特徴とするプログラム。
【請求項22】
画像データを処理する画像データ処理装置と、この画像データ処理装置を制御する制御装置とがネットワークを通じて接続された画像入出力システムにおいて、前記画像データ処置装置及び前記制御装置によりそれぞれ実行されるプログラムであって、
前記画像データ処理装置及び前記制御装置の一方の装置に、前記ネットワークの通信状態の検査に用いられるテストデータを生成させるステップと、
前記一方の装置に、前記生成された前記テストデータを前記ネットワークを通じて他方の装置に送信させるステップと、
前記送信された前記テストデータを受信した前記他方の装置に、当該受信された前記テストデータと、その保存手段にあらかじめ保存された前記テストデータと同一のテストデータとを比較させるステップと、
報知手段に、前記比較手段による比較結果を報知させるステップと、
を備えていることを特徴とするプログラム。
【請求項23】
請求項19ないし請求項22のいずれか一項に記載のプログラムを前記画像データ処理装置及び前記制御装置によって読み取り可能に記録したことを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−24092(P2006−24092A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−203087(P2004−203087)
【出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】