画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法、および制御プログラム
【課題】文書データーのセキュリティーを確保しつつ、容易な操作で遠隔の画像処理装置で当該文書データーの画像処理を実行させることができる画像処理システムを提供する。
【解決手段】画像形成装置100は、通信端末200との通信を介して外部ネットワークに接続するための第1のルートと、通信端末200との通信を介さずに直接、外部ネットワークに接続するための第2のルートとの2つのルートで外部ネットワークに接続可能であって、セキュリティーモードでの画像形成処理の指示を受け付けると、第1のルートを用いて画像形成処理の対象とする文書データーの取得を通信端末200に要求し、取得した通信手段200の記憶手段から転送された文書データーに画像処理を実行する。
【解決手段】画像形成装置100は、通信端末200との通信を介して外部ネットワークに接続するための第1のルートと、通信端末200との通信を介さずに直接、外部ネットワークに接続するための第2のルートとの2つのルートで外部ネットワークに接続可能であって、セキュリティーモードでの画像形成処理の指示を受け付けると、第1のルートを用いて画像形成処理の対象とする文書データーの取得を通信端末200に要求し、取得した通信手段200の記憶手段から転送された文書データーに画像処理を実行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法、および制御プログラムに関し、特に、通信端末からの文書データーに対する画像処理を行なう画像処理装置、画像処理方法、および制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コピー機やプリンターやその複合機であるMFP(Multi-Functional Peripheral)などの画像処理装置では、ネットワーク通信機能を備えて、インターネットを介して外部装置から文書データーを取得して該文書データーに対する画像処理が可能となっている。
【0003】
しかしながら、たとえばコンビニエンスストアーなどの公共の場になどが設置されている画像処理装置を利用する場合、通信経路が明らかではない。つまり、どのようなプロキシサーバーを経由して指定した外部装置にアクセスし、文書データーを取得してきたのかが不明である。プロキシサーバーは必ずしも信頼できるものばかりとは限らないものであるため、文書データーのセキュリティーに不安がある場合がある。
【0004】
そこで、そのような問題に対処する方法として、一般的に、事前に信頼できるネットワークに通信端末やUSB(Universal Serial Bus)メモリーなどを接続して文書データーを取得しておき、当該通信端末やUSBメモリーと画像処理装置とを通信させることで画像処理装置に文書データーを転送して画像処理させる方法がなされている。
【0005】
また、特開2008−040963号公報(以下、特許文献1)は、このような問題に対処する方法として、携帯電話からいわゆるVNP(Virtual Private Network)接続と言われる共有する回線網を用いた通信での接続を用いて機密性の高い通信トンネルを確立し、信頼できるネットワーク経由で文書を取得する方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−040963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の一般的な方法では、事前に信頼できるネットワークに接続したり、通信端末やUSBメモリーを画像処理装置と通信させたり、と、文書データーを画像処理装置に転送させるまでの操作が煩雑であるという問題があった。また、通信端末またはUSBメモリーを接続した情報処理装置の操作と画像処理装置の操作とをそれぞれ行なう必要があり、手間であるという問題があった。
【0008】
さらに、印刷等の画像処理を画像処理装置に行なわせた後に文書データーが画像処理装置に残ってしまうと、セキュリティー上の問題があった。
【0009】
また、上記特許文献1に開示された方法では、携帯端末にプリンタードライバーが接続されている必要があったり、予め画像処理装置へのアクセス情報を知っておいたりする必要があり、準備が手間であるという問題があった。
【0010】
また、この方法でも文書データーが画像処理装置に残る可能性があり、同様に、セキュリティー上の問題もあった。
【0011】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、文書データーのセキュリティーを確保しつつ、容易な操作で遠隔の画像処理装置で当該文書データーの画像処理を実行させることができる画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法、および制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、画像処理システムは、画像形成手段を含んだ画像形成装置と、外部ネットワークへの接続手段および画像形成装置との通信手段を含んだ通信端末とを備える。画像形成装置は、通信端末との通信を介して外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、通信端末との通信を介さずに直接、外部ネットワークに接続するための第2の接続手段と、画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるための入力手段と、指示に応じて第1の接続手段および第2の接続手段での通信を制御するための制御手段とをさらに含み、制御手段は、セキュリティーモードでの画像形成処理の指示を受け付けると、第1の接続手段を用いて画像形成処理の対象とする文書データーの取得を通信端末に対して要求し、通信端末は要求に応じて文書データーを取得して記憶手段に記憶した上で、記憶された文書データーを画像形成装置の画像形成手段に転送し、画像形成装置の画像形成手段は、通信端末の記憶手段から転送された文書データーに対して画像形成処理を行なう。
【0013】
好ましくは、通信端末は認証手段をさらに含み、画像形成装置に対する認証が成功の場合に、第1の接続手段で外部ネットワークに接続可能とする。
【0014】
好ましくは、通信端末は、記憶手段から画像形成装置への文書データーの転送を制御するための制御手段をさらに含み、制御手段は、文書データーの転送速度が画像形成手段での処理速度と比較して遅い場合に、第1の接続手段で用いる周波数帯を増やすことで、転送速度を速める。
【0015】
好ましくは、通信端末は、記憶手段から画像形成装置への文書データーの転送を制御するための制御手段をさらに含み、制御手段は、文書データーの転送速度が画像形成手段での処理速度と比較して速い場合に、文書データーを予め規定されたデーター量、取得して記憶手段に記憶してから、画像形成装置の画像形成手段への転送を開始する。
【0016】
好ましくは、通信端末は、要求に応じて文書データーを取得して記憶手段に記憶した上で、文書データーを特定し得る情報を画像形成装置に対して送信し、画像形成装置は、文書データーを特定し得る情報を受信したときよりも以前に画像形成手段での処理対象としている文書データーに対する処理を完了した後に、文書データーを特定し得る情報に基づいて文書データーを通信端末の記憶手段から得て画像形成処理を行なう。
【0017】
本発明の他の局面に従うと、画像形成装置は、通信端末との通信を介して外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、通信端末との通信を介さずに直接、外部ネットワークに接続するための第2の接続手段と、画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるための入力手段と、指示に応じて第1の接続手段および第2の接続手段での通信を制御するための制御手段とを備える。制御手段は、セキュリティーモードでの画像形成処理の指示を受け付けると、第1の接続手段を用いて画像形成処理の対象とする文書データーの取得を通信端末に対して要求し、要求に応じて文書データーを取得して記憶手段に記憶した通信端末から記憶された文書データーの転送を受け付けると、転送された文書データーに対して画像形成処理を行なう。
【0018】
本発明のさらに他の局面に従うと、画像処理方法は、画像形成手段を含んだ画像形成装置と、外部ネットワークへの接続手段および画像形成装置との通信手段を含んだ通信端末とを含んだ画像処理システムでの処理方法であって、画像形成装置は、通信端末との通信を介して外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、通信端末との通信を介さずに直接、外部ネットワークに接続するための第2の接続手段とを有し、画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるステップと、受け付けるステップにおいてセキュリティーモードでの画像形成処理の指示を受け付けると、画像形成装置から、第1の接続手段を用いて画像形成処理の対象とする文書データーの取得を通信端末に対して要求するステップと、通信端末が要求に応じて文書データーを取得して記憶手段に記憶するステップと、通信端末の記憶手段から、記憶された文書データーを画像形成装置の画像形成手段に転送するステップと、画像形成装置の画像形成手段で、通信端末の記憶手段から転送された文書データーに対して画像形成処理を行なうステップとを備える。
【0019】
本発明のさらに他の局面に従うと、制御プログラムは、通信端末との通信を介して外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、通信端末との通信を介さずに直接、外部ネットワークに接続するための第2の接続手段と含んだ画像形成装置に、画像処理を実行させるためのプログラムであって、画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるステップと、受け付けるステップにおいてセキュリティーモードでの画像形成処理の指示を受け付けると、第1の接続手段を用いて画像形成処理の対象とする文書データーの取得を通信端末に対して要求するステップと、要求に応じて文書データーを取得して記憶手段に記憶した通信端末から記憶された文書データーの転送を受け付けると、転送された文書データーに対して画像形成処理を行なうステップとを画像形成装置に実行させる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によると、文書データーのセキュリティーを確保しつつ、容易な操作で遠隔の画像処理装置で当該文書データーの画像処理を実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施の形態にかかる画像処理システムの構成の具体例を示す図である。
【図2】画像処理システムに含まれるMFP(Multi-Functional Peripheral)のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図3】画像処理システムに含まれる通信端末のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図4】MFPでの文書データーの取得経路を説明するための図である。
【図5】セキュアプリント時の信号およびデーターの流れを表わした図である。
【図6】MFPでの表示画面の具体例を示す図である。
【図7】MFPでの表示画面の具体例を示す図である。
【図8】MFPでの表示画面の具体例を示す図である。
【図9】MFPの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図10】通信端末の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図11】MFPでの動作の流れを表わすフローチャートである。
【図12】通信端末での動作の流れを表わすフローチャートである。
【図13】第2の変形例において、図12のステップS211に行なわれる速度制御の第1の具体例を示す図である。
【図14】第2の変形例において、図12のステップS211に行なわれる速度制御の第2の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0023】
<システム構成>
図1は、本実施の形態にかかる画像処理システムの構成の具体例を示す図である。
【0024】
図1を参照して、画像処理システムは、画像処理装置としてコピー機、プリンターなどの複合機であるMFP(Multi-Functional Peripheral)100と、通信端末200と、サーバー300とを含む。
【0025】
MFP100は、MFP用のネットワーク400Aに接続可能であって、当該ネットワーク400Aに接続することで、インターネットを経由して他の装置にアクセスすることができる。
【0026】
通信端末200は、MFP100と通信可能である。この通信は、無線通信であってもよいし、たとえばUSB(Universal Serial Bus)を利用した通信であってもよい。
【0027】
また、通信端末200は、いわゆる3G(3rd Generation)と呼ばれる規格に従った携帯電話の通信方式や、CDMA(Code Division Multiple Access)と呼ばれる符号分割多重接続での通信方式や、WiMAX(ワイマックス:Worldwide Interoperability for Microwave Access)と呼ばれる無線通信の規格に従った通信方式などを利用してインターネットに接続可能である。
【0028】
サーバー300は、たとえば会社に設置されている社内サーバーなどが該当し、特定のネットワーク(たとえば社内ネットワーク400B)を経由してインターネットに接続可能である。
【0029】
<装置構成>
図2は、MFP100のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【0030】
図2を参照して、MFP100は、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM(Read Only Memory)等である不揮発メモリー11と、CPU10でプログラムを実行する際の作業領域として機能したり、画像データーを後述するプリンターでの処理対象となる印刷データーに展開し、一時的に記憶したりするためのRAM(Random Access Memory)等である揮発メモリー12と、図示しない原稿台に載置された原稿を光学的に読み取って画像データーを得るためのスキャナー13と、プリンターエンジンを含んだ、画像データーを印刷用紙上に固定するためのプリンター14と、情報を表示したり当該MFP100に対する操作入力を受け付けたりするための操作パネル15と、ジョブとして画像データーなどを保存するためのHDD(Hard Disk Drive)16と、通信の制御するための外部通信部17とを含み、これらがデーター通信バス18を介して接続されている。
【0031】
図3は、通信端末200のハードウェア構成の具体例を示す図である。
図3を参照して、通信端末200は、全体を制御するための演算装置であるCPU20と、CPU20で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM(Read Only Memory)等である不揮発メモリー21と、CPU20でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM等である揮発メモリー22と、情報を表示したり当該通信端末200に対する操作入力を受け付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作パネル25と、通信の制御するための外部通信部27と、ジョブとして画像データーなどを記憶するためHDD28とを含み、これらがデーター通信バス29を介して接続されている。
【0032】
サーバー300は通常のPC(Personal Computer)で構成されてよいため、そのハードウェア構成も、一般的なPCのハードウェア構成と同様である。本実施の形態においては、特定の構成には限定されない。
【0033】
<動作概要>
本実施の形態にかかる画像処理システムにおいて、MFP100は、たとえばコンビニエンスストアー等の公共の場においてあるものと想定され、サーバー300は、たとえば社内サーバーなどと想定される。そして、ユーザーは、公共の場に設置されたMFP100を用いて社内サーバーに記憶されている文書データーを印字するという使い方が想定されている。
【0034】
この場合、MFP100でサーバー300に記憶されている文書データーを取得する方法として、2種類の方法が考えられる。図4は、MFP100での文書データーの取得経路を説明するための図である。すなわち、図4を参照して、第1の取得方法として、通信端末200がインターネットを介してサーバー300にアクセスして文書データーを取得し、その文書データーをMFP100に転送する方法が挙げられる(ルート1)。第2の取得方法として、MFP100がMFP用のネットワーク400Aを介してインターネットを経由してサーバー300にアクセスし、直接文書データーを取得する方法が挙げられる(ルート2)。
【0035】
上記ルート2の方法は一般的な方法であって、予め取得しているサーバー300のURL(Uniform Resource Locators)等のアクセス情報をMFP100に入力することで、MFP100のネットワーク通信機能を利用することで文書データーの取得が可能となる。
【0036】
しかしながら、この方法では、どのようなプロキシサーバーを経由してサーバー300にアクセスしているか不明であるため、文書データーのセキュリティー管理が不十分となる場合がある。
【0037】
そこで、本実施の形態にかかる画像処理システムでは、高度なセキュリティー管理が求められない通常の印字の際には上記ルート2で文書データーを取得し、十分なセキュリティー管理が求められる印字の際には、MFP100に接続されているネットワークを利用する上記ルート2を使用せずに、上記ルート1で文書データーを取得するものとする。この、後者のプリントモードを「セキュアプリント」とも称する。
【0038】
なお、上記ルート1の方法において、通信端末200は、一例として、MFP100からの取得要求を無線通信で受け付けて、無線通信でインターネットに接続してサーバー300にアクセスする。この通信端末200の機能は、いわゆるテザリング(登録商標)機能とも言われる。
【0039】
図5は、セキュアプリント時の信号およびデーターの流れを表わした図である。また、図6〜図8は、MFP100での表示画面の具体例を示す図である。
【0040】
図6に表わされたメニュー画面において、当該MFP100以外の装置に記憶されている文書データーを取得して印字する処理であるプルプリントを選択し、さらに、そのモードとしてセキュアプリントを選択すると、図5を参照して、その信号がCPU10に入力される(ステップS1)。この信号を受けると、CPU10は、外部通信部17に対して文書データーの取得先のサーバー300のアクセス情報を渡して、上記ルート1でのアクセスを指示する(ステップS2)。
【0041】
このとき、MFP100の操作パネル15には、図7に表わされたように、通信端末200と通信する上記ルート1で文書データーを取得する旨が表示される。
【0042】
さらに、MFP100の操作パネル15には、処理対象の文書データーを指定するための画面として、図8に表わされたように、当該画像処理システムに接続されている装置が提示されて、各装置に記憶される文書データーが選択可能に提示される。この例では、予め記憶されている装置一覧が選択可能に提示され、そのうちの1つ(図ではサーバー_A)が選択されると、当該サーバーに記憶されている文書データーの一覧が選択可能に提示されている。
【0043】
もちろん、文書データーの指定の方法は例示された方法に限定されない。たとえば、プルプリントが選択された時点で当該画像処理システムに接続されている他の装置を上記ルート1を用いて検索して提示し、そのうちの1つの装置が選択された時点で当該装置に記憶されている文書データー一覧を上記ルート1を用いて当該装置から取得して提示するようにしてもよい。また、他の例として、URL等のアクセス情報の入力を受け付けて、そのアクセス情報に基づいて上記ルート1を用いて指定されたサーバーに接続し、当該サーバーから記憶されている文書データー一覧を取得して提示するようにしてもよい。
【0044】
外部通信部17は、上記指示に従ってルート1でのアクセスを行なう(ステップS3)。つまり、通信端末200に文書データーの取得先のサーバー300のアクセス情報を渡してアクセスを指示し、その指示に従って通信端末200の外部通信部27がサーバー300にアクセスする。
【0045】
通信端末200の外部通信部27はサーバー300から指示された文書データーを取得し(ステップS4)、そのデーターをHDD28に格納する(S5)。
【0046】
このとき、当該画像処理システムでは、上記ルート1で取得された文書データーをMFP100の揮発メモリー12に記憶させずに、通信端末200の揮発メモリー22から直接読み出して印字する。
【0047】
すなわち、通信端末200のCPU20は、セキュアプリント実行時には、HDD28に格納された文書データーをPDL(ページ記述言語:Page Description Language)で記載された印刷データーに変換して外部通信部27からMFP100に対して送信する(S6)。そして、MFP100では、外部通信部17で受信した印刷データーがHDD16に格納されることなく、そのままプリンター14で印字処理される(S7)。
【0048】
<機能構成>
図9は、上述の動作を実現するためのMFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。図9に示される各機能は、CPU10が不揮発メモリー11に記憶されるプログラムを読み出して揮発メモリー12であるRAM上で実行することで、主にCPU10に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図2に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0049】
図9を参照して、上記動作を実現するための機能としてMFP100のPCU10は、操作パネル15からの操作信号の入力を受け付けるための信号入力部101と、その操作信号を解析して、セキュアプリントを指示するものであるか否かを判断するための判断部102と、セキュアプリントと判断した場合に、上記ルート1で文書データーを取得するために、指定されたサーバー300のアクセス情報を通信端末200に渡すと共に外部通信部17において上記ルート1でアクセスするよう通信を制御するための通信制御部103と、外部通信部17を介して通信端末200から印刷データーの入力を受け付けるためのデーター入力部104と、セキュアプリント時に通信端末200から入力された印刷データーをHDD16に格納せずに直接プリンター14で印字処理を行なわせる制御を行なうためのプリンター制御部105とを含む。
【0050】
図10は、上述の動作を実現するための通信端末200の機能構成の具体例を示すブロック図である。図10に示される各機能は、CPU20が不揮発メモリー21に記憶されるプログラムを読み出して揮発メモリー22であるRAM上で実行することで、主にCPU20に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図3に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0051】
図10を参照して、上記動作を実現するための機能として通信端末200のCPU20は、外部通信部27を介してMFP100から制御信号の入力を受け付けるための信号入力部201と、その制御信号を解析し、上記ルート1での文書データーの取得を指示するセキュアプリントのための制御信号であるか否かを判断するための判断部202と、セキュアプリントのための制御信号と判断した場合に、上記ルート1でMFP100から入力されたアクセス情報に基づいてサーバー300にアクセスし、指定された文書データーを取得するよう外部通信部27を制御するための通信制御部203と、サーバー300からの文書データーの入力を受け付けるためのデーター入力部204と、入力された文書データーをHDD28に格納するための格納部205と、文書データーを印刷データーに変換するための変換部206と、印刷データーをMFP100に対して適切なタイミングで出力するよう外部通信部27を制御するための出力制御部207とを含む。
【0052】
<動作フロー>
図11は、MFP100での動作の流れを表わすフローチャートである。図11のフローチャートに表わされる動作は、CPU10が不揮発メモリー11に記憶されるプログラムを読み出して揮発メモリー12であるRAM上で実行し、図9に示される各機能を発揮することによって実現される。
【0053】
図11を参照して、MFP100のCPU10は、セキュアプリントの指示を受け付けると(ステップS101でYES)、通信端末200の通信設定等を確認し、ルート1での通信が可能であるか否かを判断する。ルート1が通信端末200のいわゆるテザリング(登録商標)機能を利用した通信である場合には、通信端末200においてテザリング回線で接続可能な設定となっているか否かを確認する。
【0054】
その結果、ルート1で通信が可能と判断された場合には(ステップS103でYES)、ステップS105でCPU10は、通信端末200に対してサーバー300のアクセス情報および対象となる文書データーを特定する情報を渡してルート1での接続を要求する。そして、その後、MFP100は、通信端末200からの印字データーの入力を待機する。
【0055】
なお、セキュアプリントが指示された際にルート1での通信が可能でないと判断された場合には(ステップS103でNO)、ステップS113でCPU10は、通信端末200に対して接続要求を行なった後、処理を最初に戻す。
【0056】
接続の要求の一例として、通信端末200が認証機能を有する場合、MFP100はたとえばログインユーザー情報などの認証情報を通信端末200に対して送信して、認証を求めることができる。通信端末200とMFP100とがたとえば無線通信などの所定範囲内で可能な通信を行なう場合、当該範囲内に通信端末200がある場合に自動的に認証を行なう、いわゆる近接認証が行なわれてもよい。
【0057】
通信端末200から印字データーが入力されると(ステップS107でYES)、ステップS109で入力された印字データーから順に印字処理を実行する。印字処理は、印字データーの入力が終了するまで、HDD16に記憶させることなく、入力される都度行なわれる。
【0058】
そして、印字データーの入力が終了すると(ステップS111でYES)、CPU10は一連の動作を終了する。
【0059】
なお、セキュアプリント以外の指示がなされた場合には(ステップS101でNO)、ステップS115でCPU10は、当該指示に応じた処理を実行する。この処理については、特定の処理に限定されない。
【0060】
図12は、通信端末200での動作の流れを表わすフローチャートである。図12のフローチャートに表わされる動作は、CPU20が不揮発メモリー21に記憶されるプログラムを読み出して揮発メモリー22であるRAM上で実行し、図10に示される各機能を発揮することによって実現される。
【0061】
図12を参照して、通信端末200のCPU20は、MFP100からセキュアプリントでの接続要求を受け付けると(ステップS201でYES)、自身の通信設定等を確認し、ルート1での通信が可能であるか否かを判断する。
【0062】
ルート1で通信が可能と判断された場合には(ステップS203でYES)、ステップS205でCPU20は、ルート1で指示されたサーバー300にアクセスし、指定された文書データーを取得する。そして、ステップS207でその文書データーをHDD28に蓄積する。
【0063】
ステップS209でCPU20は、所定のタイミングで文書データーを当該MFP100で印字可能な印字データーに変換する。この変換は、上記ステップS205で文書データーを取得してきたタイミングで行なわれてもよいし、後述する、MFP100に出力するタイミングで行なわれてもよい。
【0064】
そして、ステップS211でCPU20は、所定のタイミングで印字データーをMFP100に対して出力する。
【0065】
なお、セキュアプリントでの接続指示を受け付けた際にルート1での通信が不可と判断された場合、ステップS213でCPU20は、たとえば当該通信端末200が認証機能を有する場合には、認証情報の要求を送信し、通信可能範囲内にあるMFP100から返されたログインユーザー情報などの認証情報に基づいて認証処理を行なってもよい。そして、認証成功の場合に、操作パネル25に上記ルート1での通信回線の使用の可否を確認する画面を提示するなどして使用を確認した上で、ユーザーから使用可の指示がなされた場合に、ステップS215で当該回線を使用可能に設定するようにしてもよい。
【0066】
<実施の形態の効果>
以上の動作が行なわれることで、高いセキュリティー管理が求められる文書データーの場合、セキュアプリントが指示されることで、自動的に、プロキシサーバーが不明なネットワーク400Aを通るルートではなく、通信端末200を介して社内ネットワーク400Bを通ってサーバー300に接続するルートが文書データーの取得のためのルートとして選択される。そのため、特別な操作や煩雑な操作を行なうことなく、文書データーの機密漏洩を防ぐことができる。
【0067】
また、セキュアプリントが指示された場合には、サーバー300から取得された文書データーがMFP100のHDD16に記憶されることなく、直接、通信端末200のHDD28から転送されたデーターが印字処理される。そのため、MFP100がたとえばコンビニエンスストアーなどの公共の場に設置されたものである場合に、MFP100本体に文書データーが残ることが防止され、特別な操作や煩雑な操作を行なうことなく、文書データーの機密漏洩を防ぐことができる。
【0068】
<変形例1>
上述のように、セキュリティー管理を向上させるため、本画像処理システムでは、MFP100のHDD16に印字データーを記憶させることなく、通信端末200のHDD28から転送されたデーターを直接、プリンター14で印字処理することとしている。
【0069】
そこで、画像処理システムでは、通信端末200からMFP100に対して印字データーを転送するタイミングが制御されてもよい。
【0070】
図8に表わされたように、印字データーは、識別情報等の当該印字データーを特定するための情報と、印字対象の画像データーそのものとを含んだ構成である。そこで、第1の例として、通信端末200でサーバー300から文書データーを取得すると、先に、印字データーに変換して、そのうちの識別情報等の情報のみをMFP100に対して出力するようにしてもよい。
【0071】
この場合、MFP100のCPU10は、送信された識別情報等の情報をHDD16に記憶させる。これは、複数のジョブがMFP100で処理されている場合が想定される。すなわち、この場合には、ジョブが入力順にHDD16に格納されて、その順で画像形成処理を待機している。通信端末200からの識別情報等の情報もジョブとしてこの順にエントリーされて、印字処理の順を待機する。
【0072】
そして、当該識別情報等の情報で表わされる印字データーの処理順となった場合に、CPU10は、通信端末200に対して印字データーを要求して、通信端末200のHDD28から出力された印字データーをHDD16を経由することなくそのままプリンター14で印字する。
【0073】
または、先のジョブが、たとえば、いわゆるSCAN to MAILなどと呼ばれる、スキャンして得られた画像データーを他の装置にデーター送信する処理など、通信端末200からの印字データーの受信によって影響を受けない処理を実行させる処理である場合には、CPU10は、先のジョブと並行して通信端末200に対して印字データーを要求して、通信端末200のHDD28からの印字データーをプリンター16で印字するようにしてもよい。
【0074】
このようにすることで、MFP100で複数のジョブの処理が行なわれている場合にも、セキュリティーを確保しつつ、ジョブの順に応じて印字処理することが可能となる。
【0075】
<変形例2>
また、画像処理システムでは、通信端末200からMFP100に対して印字データーを転送する速度が制御されてもよい。
【0076】
図13は、第2の変形例において、上記ステップS211での印字データーの出力時に行なわれる速度制御の第1の具体例を示す図である。第2の変形例においては、通信端末200は、予めMFP100の属性情報としてプリント速度を記憶しておく。
【0077】
図13を参照して、通信端末200のCPU20は、上記ステップS211での印字データーの出力時にMFP100のプリント速度とデーターの転送速度とを比較する。その結果、印字データーの転送速度が、MFP100のプリント速度に基づいて規定される適切な速度の範囲よりも速いと判断された場合(ステップS301でYES)、ステップS303でCPU20は、印字データーの転送速度を遅くする。これにより、プリンター14での印字データーのオーバーフローを抑えることができる。
【0078】
逆に、印字データーの転送速度が、MFP100のプリント速度に基づいて規定される適切な速度の範囲よりも速いと判断された場合(ステップS301でNO)、ステップS305でCPU20は、印字データーの転送速度を速くする。この方法の一例として、ルート1用の他の周波数を使用してチャンネル接続を増やす方法が挙げられる。これにより、複数の周波数帯で同時に印字データーが出力されることになって転送速度が速まり、プリンター14での印字データー待ちの時間を抑えることができる。
【0079】
また、図14は、第2の変形例において、上記ステップS211での印字データーの出力時に行なわれる速度制御の第2の具体例を示す図である。第2の変形例においては、通信端末200は、予め、ルート1における通信回線の通信速度とデーターの転送速度との関係も記憶しておく。この関係は、予め登録されているものであってよい。また、ルート1における通信回線の通信速度は、当該印字データーの出力以前の他のデーターのやり取りの際に検証されることで得るようにしてよい。たとえば、当該印字データーの出力以前の他のデーターのやり取りの際の通信速度の平均値を予め算出しておくようにすればよい。
【0080】
図14を参照して、通信端末200のCPU20は、上記ステップS211での印字データーの出力時にルート1における通信回線速度と予め規定された基準範囲とを比較する。その結果、ルート1における通信回線速度が基準範囲よりも高い場合、つまり、ルート1における通信回線速度が基準よりも速い状態であると判断された場合(ステップS401でYES)、ステップS403でCPU20は、予め規定されたデーター量の印字データーをHDD28に蓄積されたことが確認されてから、印字データーのMFP100への出力を開始する。これにより、プリンター14に渡される印字データーに間が空くことを防止でき、スムーズな印字が可能となる。
【0081】
逆に、ルート1における通信回線速度が基準範囲よりも低い場合、つまり、ルート1における通信回線速度が基準よりも遅い状態であると判断された場合(ステップS401でNO)、ステップS405でCPU20は、印字データーの転送速度を速くする。この方法として、上記ステップS305で説明した方法が挙げられる。
【0082】
通信端末200のCPU20でこのように印字データーの転送を制御することで、MFP100において転送された印字データーをHDD16での調整なしでもスムーズに印字することが可能となる。
【0083】
なお、MFP100のCPU10および通信端末200のCPU20に上述の動作を実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0084】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0085】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0086】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0087】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0088】
10,20 CPU、11,21 不揮発メモリー、12,22 揮発メモリー、13 スキャナー、14 直接プリンター、14 プリンター、15,25 操作パネル、17,27 外部通信部、18,29 データー通信バス、100 MFP、101,201 信号入力部、102,202 判断部、103,203 通信制御部、104,204 データー入力部、105 プリンター制御部、200 通信端末、205 格納部、206 変換部、207 出力制御部、300 サーバー、400A ネットワーク、400B 社内ネットワーク。
【技術分野】
【0001】
この発明は画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法、および制御プログラムに関し、特に、通信端末からの文書データーに対する画像処理を行なう画像処理装置、画像処理方法、および制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コピー機やプリンターやその複合機であるMFP(Multi-Functional Peripheral)などの画像処理装置では、ネットワーク通信機能を備えて、インターネットを介して外部装置から文書データーを取得して該文書データーに対する画像処理が可能となっている。
【0003】
しかしながら、たとえばコンビニエンスストアーなどの公共の場になどが設置されている画像処理装置を利用する場合、通信経路が明らかではない。つまり、どのようなプロキシサーバーを経由して指定した外部装置にアクセスし、文書データーを取得してきたのかが不明である。プロキシサーバーは必ずしも信頼できるものばかりとは限らないものであるため、文書データーのセキュリティーに不安がある場合がある。
【0004】
そこで、そのような問題に対処する方法として、一般的に、事前に信頼できるネットワークに通信端末やUSB(Universal Serial Bus)メモリーなどを接続して文書データーを取得しておき、当該通信端末やUSBメモリーと画像処理装置とを通信させることで画像処理装置に文書データーを転送して画像処理させる方法がなされている。
【0005】
また、特開2008−040963号公報(以下、特許文献1)は、このような問題に対処する方法として、携帯電話からいわゆるVNP(Virtual Private Network)接続と言われる共有する回線網を用いた通信での接続を用いて機密性の高い通信トンネルを確立し、信頼できるネットワーク経由で文書を取得する方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−040963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の一般的な方法では、事前に信頼できるネットワークに接続したり、通信端末やUSBメモリーを画像処理装置と通信させたり、と、文書データーを画像処理装置に転送させるまでの操作が煩雑であるという問題があった。また、通信端末またはUSBメモリーを接続した情報処理装置の操作と画像処理装置の操作とをそれぞれ行なう必要があり、手間であるという問題があった。
【0008】
さらに、印刷等の画像処理を画像処理装置に行なわせた後に文書データーが画像処理装置に残ってしまうと、セキュリティー上の問題があった。
【0009】
また、上記特許文献1に開示された方法では、携帯端末にプリンタードライバーが接続されている必要があったり、予め画像処理装置へのアクセス情報を知っておいたりする必要があり、準備が手間であるという問題があった。
【0010】
また、この方法でも文書データーが画像処理装置に残る可能性があり、同様に、セキュリティー上の問題もあった。
【0011】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、文書データーのセキュリティーを確保しつつ、容易な操作で遠隔の画像処理装置で当該文書データーの画像処理を実行させることができる画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法、および制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、画像処理システムは、画像形成手段を含んだ画像形成装置と、外部ネットワークへの接続手段および画像形成装置との通信手段を含んだ通信端末とを備える。画像形成装置は、通信端末との通信を介して外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、通信端末との通信を介さずに直接、外部ネットワークに接続するための第2の接続手段と、画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるための入力手段と、指示に応じて第1の接続手段および第2の接続手段での通信を制御するための制御手段とをさらに含み、制御手段は、セキュリティーモードでの画像形成処理の指示を受け付けると、第1の接続手段を用いて画像形成処理の対象とする文書データーの取得を通信端末に対して要求し、通信端末は要求に応じて文書データーを取得して記憶手段に記憶した上で、記憶された文書データーを画像形成装置の画像形成手段に転送し、画像形成装置の画像形成手段は、通信端末の記憶手段から転送された文書データーに対して画像形成処理を行なう。
【0013】
好ましくは、通信端末は認証手段をさらに含み、画像形成装置に対する認証が成功の場合に、第1の接続手段で外部ネットワークに接続可能とする。
【0014】
好ましくは、通信端末は、記憶手段から画像形成装置への文書データーの転送を制御するための制御手段をさらに含み、制御手段は、文書データーの転送速度が画像形成手段での処理速度と比較して遅い場合に、第1の接続手段で用いる周波数帯を増やすことで、転送速度を速める。
【0015】
好ましくは、通信端末は、記憶手段から画像形成装置への文書データーの転送を制御するための制御手段をさらに含み、制御手段は、文書データーの転送速度が画像形成手段での処理速度と比較して速い場合に、文書データーを予め規定されたデーター量、取得して記憶手段に記憶してから、画像形成装置の画像形成手段への転送を開始する。
【0016】
好ましくは、通信端末は、要求に応じて文書データーを取得して記憶手段に記憶した上で、文書データーを特定し得る情報を画像形成装置に対して送信し、画像形成装置は、文書データーを特定し得る情報を受信したときよりも以前に画像形成手段での処理対象としている文書データーに対する処理を完了した後に、文書データーを特定し得る情報に基づいて文書データーを通信端末の記憶手段から得て画像形成処理を行なう。
【0017】
本発明の他の局面に従うと、画像形成装置は、通信端末との通信を介して外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、通信端末との通信を介さずに直接、外部ネットワークに接続するための第2の接続手段と、画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるための入力手段と、指示に応じて第1の接続手段および第2の接続手段での通信を制御するための制御手段とを備える。制御手段は、セキュリティーモードでの画像形成処理の指示を受け付けると、第1の接続手段を用いて画像形成処理の対象とする文書データーの取得を通信端末に対して要求し、要求に応じて文書データーを取得して記憶手段に記憶した通信端末から記憶された文書データーの転送を受け付けると、転送された文書データーに対して画像形成処理を行なう。
【0018】
本発明のさらに他の局面に従うと、画像処理方法は、画像形成手段を含んだ画像形成装置と、外部ネットワークへの接続手段および画像形成装置との通信手段を含んだ通信端末とを含んだ画像処理システムでの処理方法であって、画像形成装置は、通信端末との通信を介して外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、通信端末との通信を介さずに直接、外部ネットワークに接続するための第2の接続手段とを有し、画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるステップと、受け付けるステップにおいてセキュリティーモードでの画像形成処理の指示を受け付けると、画像形成装置から、第1の接続手段を用いて画像形成処理の対象とする文書データーの取得を通信端末に対して要求するステップと、通信端末が要求に応じて文書データーを取得して記憶手段に記憶するステップと、通信端末の記憶手段から、記憶された文書データーを画像形成装置の画像形成手段に転送するステップと、画像形成装置の画像形成手段で、通信端末の記憶手段から転送された文書データーに対して画像形成処理を行なうステップとを備える。
【0019】
本発明のさらに他の局面に従うと、制御プログラムは、通信端末との通信を介して外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、通信端末との通信を介さずに直接、外部ネットワークに接続するための第2の接続手段と含んだ画像形成装置に、画像処理を実行させるためのプログラムであって、画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるステップと、受け付けるステップにおいてセキュリティーモードでの画像形成処理の指示を受け付けると、第1の接続手段を用いて画像形成処理の対象とする文書データーの取得を通信端末に対して要求するステップと、要求に応じて文書データーを取得して記憶手段に記憶した通信端末から記憶された文書データーの転送を受け付けると、転送された文書データーに対して画像形成処理を行なうステップとを画像形成装置に実行させる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によると、文書データーのセキュリティーを確保しつつ、容易な操作で遠隔の画像処理装置で当該文書データーの画像処理を実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施の形態にかかる画像処理システムの構成の具体例を示す図である。
【図2】画像処理システムに含まれるMFP(Multi-Functional Peripheral)のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図3】画像処理システムに含まれる通信端末のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図4】MFPでの文書データーの取得経路を説明するための図である。
【図5】セキュアプリント時の信号およびデーターの流れを表わした図である。
【図6】MFPでの表示画面の具体例を示す図である。
【図7】MFPでの表示画面の具体例を示す図である。
【図8】MFPでの表示画面の具体例を示す図である。
【図9】MFPの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図10】通信端末の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図11】MFPでの動作の流れを表わすフローチャートである。
【図12】通信端末での動作の流れを表わすフローチャートである。
【図13】第2の変形例において、図12のステップS211に行なわれる速度制御の第1の具体例を示す図である。
【図14】第2の変形例において、図12のステップS211に行なわれる速度制御の第2の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0023】
<システム構成>
図1は、本実施の形態にかかる画像処理システムの構成の具体例を示す図である。
【0024】
図1を参照して、画像処理システムは、画像処理装置としてコピー機、プリンターなどの複合機であるMFP(Multi-Functional Peripheral)100と、通信端末200と、サーバー300とを含む。
【0025】
MFP100は、MFP用のネットワーク400Aに接続可能であって、当該ネットワーク400Aに接続することで、インターネットを経由して他の装置にアクセスすることができる。
【0026】
通信端末200は、MFP100と通信可能である。この通信は、無線通信であってもよいし、たとえばUSB(Universal Serial Bus)を利用した通信であってもよい。
【0027】
また、通信端末200は、いわゆる3G(3rd Generation)と呼ばれる規格に従った携帯電話の通信方式や、CDMA(Code Division Multiple Access)と呼ばれる符号分割多重接続での通信方式や、WiMAX(ワイマックス:Worldwide Interoperability for Microwave Access)と呼ばれる無線通信の規格に従った通信方式などを利用してインターネットに接続可能である。
【0028】
サーバー300は、たとえば会社に設置されている社内サーバーなどが該当し、特定のネットワーク(たとえば社内ネットワーク400B)を経由してインターネットに接続可能である。
【0029】
<装置構成>
図2は、MFP100のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【0030】
図2を参照して、MFP100は、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM(Read Only Memory)等である不揮発メモリー11と、CPU10でプログラムを実行する際の作業領域として機能したり、画像データーを後述するプリンターでの処理対象となる印刷データーに展開し、一時的に記憶したりするためのRAM(Random Access Memory)等である揮発メモリー12と、図示しない原稿台に載置された原稿を光学的に読み取って画像データーを得るためのスキャナー13と、プリンターエンジンを含んだ、画像データーを印刷用紙上に固定するためのプリンター14と、情報を表示したり当該MFP100に対する操作入力を受け付けたりするための操作パネル15と、ジョブとして画像データーなどを保存するためのHDD(Hard Disk Drive)16と、通信の制御するための外部通信部17とを含み、これらがデーター通信バス18を介して接続されている。
【0031】
図3は、通信端末200のハードウェア構成の具体例を示す図である。
図3を参照して、通信端末200は、全体を制御するための演算装置であるCPU20と、CPU20で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM(Read Only Memory)等である不揮発メモリー21と、CPU20でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM等である揮発メモリー22と、情報を表示したり当該通信端末200に対する操作入力を受け付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作パネル25と、通信の制御するための外部通信部27と、ジョブとして画像データーなどを記憶するためHDD28とを含み、これらがデーター通信バス29を介して接続されている。
【0032】
サーバー300は通常のPC(Personal Computer)で構成されてよいため、そのハードウェア構成も、一般的なPCのハードウェア構成と同様である。本実施の形態においては、特定の構成には限定されない。
【0033】
<動作概要>
本実施の形態にかかる画像処理システムにおいて、MFP100は、たとえばコンビニエンスストアー等の公共の場においてあるものと想定され、サーバー300は、たとえば社内サーバーなどと想定される。そして、ユーザーは、公共の場に設置されたMFP100を用いて社内サーバーに記憶されている文書データーを印字するという使い方が想定されている。
【0034】
この場合、MFP100でサーバー300に記憶されている文書データーを取得する方法として、2種類の方法が考えられる。図4は、MFP100での文書データーの取得経路を説明するための図である。すなわち、図4を参照して、第1の取得方法として、通信端末200がインターネットを介してサーバー300にアクセスして文書データーを取得し、その文書データーをMFP100に転送する方法が挙げられる(ルート1)。第2の取得方法として、MFP100がMFP用のネットワーク400Aを介してインターネットを経由してサーバー300にアクセスし、直接文書データーを取得する方法が挙げられる(ルート2)。
【0035】
上記ルート2の方法は一般的な方法であって、予め取得しているサーバー300のURL(Uniform Resource Locators)等のアクセス情報をMFP100に入力することで、MFP100のネットワーク通信機能を利用することで文書データーの取得が可能となる。
【0036】
しかしながら、この方法では、どのようなプロキシサーバーを経由してサーバー300にアクセスしているか不明であるため、文書データーのセキュリティー管理が不十分となる場合がある。
【0037】
そこで、本実施の形態にかかる画像処理システムでは、高度なセキュリティー管理が求められない通常の印字の際には上記ルート2で文書データーを取得し、十分なセキュリティー管理が求められる印字の際には、MFP100に接続されているネットワークを利用する上記ルート2を使用せずに、上記ルート1で文書データーを取得するものとする。この、後者のプリントモードを「セキュアプリント」とも称する。
【0038】
なお、上記ルート1の方法において、通信端末200は、一例として、MFP100からの取得要求を無線通信で受け付けて、無線通信でインターネットに接続してサーバー300にアクセスする。この通信端末200の機能は、いわゆるテザリング(登録商標)機能とも言われる。
【0039】
図5は、セキュアプリント時の信号およびデーターの流れを表わした図である。また、図6〜図8は、MFP100での表示画面の具体例を示す図である。
【0040】
図6に表わされたメニュー画面において、当該MFP100以外の装置に記憶されている文書データーを取得して印字する処理であるプルプリントを選択し、さらに、そのモードとしてセキュアプリントを選択すると、図5を参照して、その信号がCPU10に入力される(ステップS1)。この信号を受けると、CPU10は、外部通信部17に対して文書データーの取得先のサーバー300のアクセス情報を渡して、上記ルート1でのアクセスを指示する(ステップS2)。
【0041】
このとき、MFP100の操作パネル15には、図7に表わされたように、通信端末200と通信する上記ルート1で文書データーを取得する旨が表示される。
【0042】
さらに、MFP100の操作パネル15には、処理対象の文書データーを指定するための画面として、図8に表わされたように、当該画像処理システムに接続されている装置が提示されて、各装置に記憶される文書データーが選択可能に提示される。この例では、予め記憶されている装置一覧が選択可能に提示され、そのうちの1つ(図ではサーバー_A)が選択されると、当該サーバーに記憶されている文書データーの一覧が選択可能に提示されている。
【0043】
もちろん、文書データーの指定の方法は例示された方法に限定されない。たとえば、プルプリントが選択された時点で当該画像処理システムに接続されている他の装置を上記ルート1を用いて検索して提示し、そのうちの1つの装置が選択された時点で当該装置に記憶されている文書データー一覧を上記ルート1を用いて当該装置から取得して提示するようにしてもよい。また、他の例として、URL等のアクセス情報の入力を受け付けて、そのアクセス情報に基づいて上記ルート1を用いて指定されたサーバーに接続し、当該サーバーから記憶されている文書データー一覧を取得して提示するようにしてもよい。
【0044】
外部通信部17は、上記指示に従ってルート1でのアクセスを行なう(ステップS3)。つまり、通信端末200に文書データーの取得先のサーバー300のアクセス情報を渡してアクセスを指示し、その指示に従って通信端末200の外部通信部27がサーバー300にアクセスする。
【0045】
通信端末200の外部通信部27はサーバー300から指示された文書データーを取得し(ステップS4)、そのデーターをHDD28に格納する(S5)。
【0046】
このとき、当該画像処理システムでは、上記ルート1で取得された文書データーをMFP100の揮発メモリー12に記憶させずに、通信端末200の揮発メモリー22から直接読み出して印字する。
【0047】
すなわち、通信端末200のCPU20は、セキュアプリント実行時には、HDD28に格納された文書データーをPDL(ページ記述言語:Page Description Language)で記載された印刷データーに変換して外部通信部27からMFP100に対して送信する(S6)。そして、MFP100では、外部通信部17で受信した印刷データーがHDD16に格納されることなく、そのままプリンター14で印字処理される(S7)。
【0048】
<機能構成>
図9は、上述の動作を実現するためのMFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。図9に示される各機能は、CPU10が不揮発メモリー11に記憶されるプログラムを読み出して揮発メモリー12であるRAM上で実行することで、主にCPU10に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図2に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0049】
図9を参照して、上記動作を実現するための機能としてMFP100のPCU10は、操作パネル15からの操作信号の入力を受け付けるための信号入力部101と、その操作信号を解析して、セキュアプリントを指示するものであるか否かを判断するための判断部102と、セキュアプリントと判断した場合に、上記ルート1で文書データーを取得するために、指定されたサーバー300のアクセス情報を通信端末200に渡すと共に外部通信部17において上記ルート1でアクセスするよう通信を制御するための通信制御部103と、外部通信部17を介して通信端末200から印刷データーの入力を受け付けるためのデーター入力部104と、セキュアプリント時に通信端末200から入力された印刷データーをHDD16に格納せずに直接プリンター14で印字処理を行なわせる制御を行なうためのプリンター制御部105とを含む。
【0050】
図10は、上述の動作を実現するための通信端末200の機能構成の具体例を示すブロック図である。図10に示される各機能は、CPU20が不揮発メモリー21に記憶されるプログラムを読み出して揮発メモリー22であるRAM上で実行することで、主にCPU20に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図3に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0051】
図10を参照して、上記動作を実現するための機能として通信端末200のCPU20は、外部通信部27を介してMFP100から制御信号の入力を受け付けるための信号入力部201と、その制御信号を解析し、上記ルート1での文書データーの取得を指示するセキュアプリントのための制御信号であるか否かを判断するための判断部202と、セキュアプリントのための制御信号と判断した場合に、上記ルート1でMFP100から入力されたアクセス情報に基づいてサーバー300にアクセスし、指定された文書データーを取得するよう外部通信部27を制御するための通信制御部203と、サーバー300からの文書データーの入力を受け付けるためのデーター入力部204と、入力された文書データーをHDD28に格納するための格納部205と、文書データーを印刷データーに変換するための変換部206と、印刷データーをMFP100に対して適切なタイミングで出力するよう外部通信部27を制御するための出力制御部207とを含む。
【0052】
<動作フロー>
図11は、MFP100での動作の流れを表わすフローチャートである。図11のフローチャートに表わされる動作は、CPU10が不揮発メモリー11に記憶されるプログラムを読み出して揮発メモリー12であるRAM上で実行し、図9に示される各機能を発揮することによって実現される。
【0053】
図11を参照して、MFP100のCPU10は、セキュアプリントの指示を受け付けると(ステップS101でYES)、通信端末200の通信設定等を確認し、ルート1での通信が可能であるか否かを判断する。ルート1が通信端末200のいわゆるテザリング(登録商標)機能を利用した通信である場合には、通信端末200においてテザリング回線で接続可能な設定となっているか否かを確認する。
【0054】
その結果、ルート1で通信が可能と判断された場合には(ステップS103でYES)、ステップS105でCPU10は、通信端末200に対してサーバー300のアクセス情報および対象となる文書データーを特定する情報を渡してルート1での接続を要求する。そして、その後、MFP100は、通信端末200からの印字データーの入力を待機する。
【0055】
なお、セキュアプリントが指示された際にルート1での通信が可能でないと判断された場合には(ステップS103でNO)、ステップS113でCPU10は、通信端末200に対して接続要求を行なった後、処理を最初に戻す。
【0056】
接続の要求の一例として、通信端末200が認証機能を有する場合、MFP100はたとえばログインユーザー情報などの認証情報を通信端末200に対して送信して、認証を求めることができる。通信端末200とMFP100とがたとえば無線通信などの所定範囲内で可能な通信を行なう場合、当該範囲内に通信端末200がある場合に自動的に認証を行なう、いわゆる近接認証が行なわれてもよい。
【0057】
通信端末200から印字データーが入力されると(ステップS107でYES)、ステップS109で入力された印字データーから順に印字処理を実行する。印字処理は、印字データーの入力が終了するまで、HDD16に記憶させることなく、入力される都度行なわれる。
【0058】
そして、印字データーの入力が終了すると(ステップS111でYES)、CPU10は一連の動作を終了する。
【0059】
なお、セキュアプリント以外の指示がなされた場合には(ステップS101でNO)、ステップS115でCPU10は、当該指示に応じた処理を実行する。この処理については、特定の処理に限定されない。
【0060】
図12は、通信端末200での動作の流れを表わすフローチャートである。図12のフローチャートに表わされる動作は、CPU20が不揮発メモリー21に記憶されるプログラムを読み出して揮発メモリー22であるRAM上で実行し、図10に示される各機能を発揮することによって実現される。
【0061】
図12を参照して、通信端末200のCPU20は、MFP100からセキュアプリントでの接続要求を受け付けると(ステップS201でYES)、自身の通信設定等を確認し、ルート1での通信が可能であるか否かを判断する。
【0062】
ルート1で通信が可能と判断された場合には(ステップS203でYES)、ステップS205でCPU20は、ルート1で指示されたサーバー300にアクセスし、指定された文書データーを取得する。そして、ステップS207でその文書データーをHDD28に蓄積する。
【0063】
ステップS209でCPU20は、所定のタイミングで文書データーを当該MFP100で印字可能な印字データーに変換する。この変換は、上記ステップS205で文書データーを取得してきたタイミングで行なわれてもよいし、後述する、MFP100に出力するタイミングで行なわれてもよい。
【0064】
そして、ステップS211でCPU20は、所定のタイミングで印字データーをMFP100に対して出力する。
【0065】
なお、セキュアプリントでの接続指示を受け付けた際にルート1での通信が不可と判断された場合、ステップS213でCPU20は、たとえば当該通信端末200が認証機能を有する場合には、認証情報の要求を送信し、通信可能範囲内にあるMFP100から返されたログインユーザー情報などの認証情報に基づいて認証処理を行なってもよい。そして、認証成功の場合に、操作パネル25に上記ルート1での通信回線の使用の可否を確認する画面を提示するなどして使用を確認した上で、ユーザーから使用可の指示がなされた場合に、ステップS215で当該回線を使用可能に設定するようにしてもよい。
【0066】
<実施の形態の効果>
以上の動作が行なわれることで、高いセキュリティー管理が求められる文書データーの場合、セキュアプリントが指示されることで、自動的に、プロキシサーバーが不明なネットワーク400Aを通るルートではなく、通信端末200を介して社内ネットワーク400Bを通ってサーバー300に接続するルートが文書データーの取得のためのルートとして選択される。そのため、特別な操作や煩雑な操作を行なうことなく、文書データーの機密漏洩を防ぐことができる。
【0067】
また、セキュアプリントが指示された場合には、サーバー300から取得された文書データーがMFP100のHDD16に記憶されることなく、直接、通信端末200のHDD28から転送されたデーターが印字処理される。そのため、MFP100がたとえばコンビニエンスストアーなどの公共の場に設置されたものである場合に、MFP100本体に文書データーが残ることが防止され、特別な操作や煩雑な操作を行なうことなく、文書データーの機密漏洩を防ぐことができる。
【0068】
<変形例1>
上述のように、セキュリティー管理を向上させるため、本画像処理システムでは、MFP100のHDD16に印字データーを記憶させることなく、通信端末200のHDD28から転送されたデーターを直接、プリンター14で印字処理することとしている。
【0069】
そこで、画像処理システムでは、通信端末200からMFP100に対して印字データーを転送するタイミングが制御されてもよい。
【0070】
図8に表わされたように、印字データーは、識別情報等の当該印字データーを特定するための情報と、印字対象の画像データーそのものとを含んだ構成である。そこで、第1の例として、通信端末200でサーバー300から文書データーを取得すると、先に、印字データーに変換して、そのうちの識別情報等の情報のみをMFP100に対して出力するようにしてもよい。
【0071】
この場合、MFP100のCPU10は、送信された識別情報等の情報をHDD16に記憶させる。これは、複数のジョブがMFP100で処理されている場合が想定される。すなわち、この場合には、ジョブが入力順にHDD16に格納されて、その順で画像形成処理を待機している。通信端末200からの識別情報等の情報もジョブとしてこの順にエントリーされて、印字処理の順を待機する。
【0072】
そして、当該識別情報等の情報で表わされる印字データーの処理順となった場合に、CPU10は、通信端末200に対して印字データーを要求して、通信端末200のHDD28から出力された印字データーをHDD16を経由することなくそのままプリンター14で印字する。
【0073】
または、先のジョブが、たとえば、いわゆるSCAN to MAILなどと呼ばれる、スキャンして得られた画像データーを他の装置にデーター送信する処理など、通信端末200からの印字データーの受信によって影響を受けない処理を実行させる処理である場合には、CPU10は、先のジョブと並行して通信端末200に対して印字データーを要求して、通信端末200のHDD28からの印字データーをプリンター16で印字するようにしてもよい。
【0074】
このようにすることで、MFP100で複数のジョブの処理が行なわれている場合にも、セキュリティーを確保しつつ、ジョブの順に応じて印字処理することが可能となる。
【0075】
<変形例2>
また、画像処理システムでは、通信端末200からMFP100に対して印字データーを転送する速度が制御されてもよい。
【0076】
図13は、第2の変形例において、上記ステップS211での印字データーの出力時に行なわれる速度制御の第1の具体例を示す図である。第2の変形例においては、通信端末200は、予めMFP100の属性情報としてプリント速度を記憶しておく。
【0077】
図13を参照して、通信端末200のCPU20は、上記ステップS211での印字データーの出力時にMFP100のプリント速度とデーターの転送速度とを比較する。その結果、印字データーの転送速度が、MFP100のプリント速度に基づいて規定される適切な速度の範囲よりも速いと判断された場合(ステップS301でYES)、ステップS303でCPU20は、印字データーの転送速度を遅くする。これにより、プリンター14での印字データーのオーバーフローを抑えることができる。
【0078】
逆に、印字データーの転送速度が、MFP100のプリント速度に基づいて規定される適切な速度の範囲よりも速いと判断された場合(ステップS301でNO)、ステップS305でCPU20は、印字データーの転送速度を速くする。この方法の一例として、ルート1用の他の周波数を使用してチャンネル接続を増やす方法が挙げられる。これにより、複数の周波数帯で同時に印字データーが出力されることになって転送速度が速まり、プリンター14での印字データー待ちの時間を抑えることができる。
【0079】
また、図14は、第2の変形例において、上記ステップS211での印字データーの出力時に行なわれる速度制御の第2の具体例を示す図である。第2の変形例においては、通信端末200は、予め、ルート1における通信回線の通信速度とデーターの転送速度との関係も記憶しておく。この関係は、予め登録されているものであってよい。また、ルート1における通信回線の通信速度は、当該印字データーの出力以前の他のデーターのやり取りの際に検証されることで得るようにしてよい。たとえば、当該印字データーの出力以前の他のデーターのやり取りの際の通信速度の平均値を予め算出しておくようにすればよい。
【0080】
図14を参照して、通信端末200のCPU20は、上記ステップS211での印字データーの出力時にルート1における通信回線速度と予め規定された基準範囲とを比較する。その結果、ルート1における通信回線速度が基準範囲よりも高い場合、つまり、ルート1における通信回線速度が基準よりも速い状態であると判断された場合(ステップS401でYES)、ステップS403でCPU20は、予め規定されたデーター量の印字データーをHDD28に蓄積されたことが確認されてから、印字データーのMFP100への出力を開始する。これにより、プリンター14に渡される印字データーに間が空くことを防止でき、スムーズな印字が可能となる。
【0081】
逆に、ルート1における通信回線速度が基準範囲よりも低い場合、つまり、ルート1における通信回線速度が基準よりも遅い状態であると判断された場合(ステップS401でNO)、ステップS405でCPU20は、印字データーの転送速度を速くする。この方法として、上記ステップS305で説明した方法が挙げられる。
【0082】
通信端末200のCPU20でこのように印字データーの転送を制御することで、MFP100において転送された印字データーをHDD16での調整なしでもスムーズに印字することが可能となる。
【0083】
なお、MFP100のCPU10および通信端末200のCPU20に上述の動作を実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0084】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0085】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0086】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0087】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0088】
10,20 CPU、11,21 不揮発メモリー、12,22 揮発メモリー、13 スキャナー、14 直接プリンター、14 プリンター、15,25 操作パネル、17,27 外部通信部、18,29 データー通信バス、100 MFP、101,201 信号入力部、102,202 判断部、103,203 通信制御部、104,204 データー入力部、105 プリンター制御部、200 通信端末、205 格納部、206 変換部、207 出力制御部、300 サーバー、400A ネットワーク、400B 社内ネットワーク。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成手段を含んだ画像形成装置と、
外部ネットワークへの接続手段および前記画像形成装置との通信手段を含んだ通信端末とを備え、
前記画像形成装置は、
前記通信端末との通信を介して前記外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、
前記通信端末との通信を介さずに直接、前記外部ネットワークに接続するための第2の接続手段と、
前記画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるための入力手段と、
前記指示に応じて前記第1の接続手段および前記第2の接続手段での通信を制御するための制御手段とをさらに含み、
前記制御手段は、セキュリティーモードでの前記画像形成処理の指示を受け付けると、前記第1の接続手段を用いて前記画像形成処理の対象とする文書データーの取得を前記通信端末に対して要求し、
前記通信端末は前記要求に応じて前記文書データーを取得して記憶手段に記憶した上で、前記記憶された文書データーを前記画像形成装置の前記画像形成手段に転送し、
前記画像形成装置の前記画像形成手段は、前記通信端末の前記記憶手段から転送された前記文書データーに対して前記画像形成処理を行なう、画像処理システム。
【請求項2】
前記通信端末は認証手段をさらに含み、
前記画像形成装置に対する認証が成功の場合に、前記第1の接続手段で前記外部ネットワークに接続可能とする、請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記通信端末は、前記記憶手段から前記画像形成装置への前記文書データーの転送を制御するための制御手段をさらに含み、
前記制御手段は、前記文書データーの転送速度が前記画像形成手段での処理速度と比較して遅い場合に、前記第1の接続手段で用いる周波数帯を増やすことで、前記転送速度を速める、請求項1または2に記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記通信端末は、前記記憶手段から前記画像形成装置への前記文書データーの転送を制御するための制御手段をさらに含み、
前記制御手段は、前記文書データーの転送速度が前記画像形成手段での処理速度と比較して速い場合に、前記文書データーを予め規定されたデーター量、取得して前記記憶手段に記憶してから、前記画像形成装置の前記画像形成手段への転送を開始する、請求項1〜3のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記通信端末は、前記要求に応じて前記文書データーを取得して前記記憶手段に記憶した上で、前記文書データーを特定し得る情報を前記画像形成装置に対して送信し、
前記画像形成装置は、前記文書データーを特定し得る情報を受信したときよりも以前に前記画像形成手段での処理対象としている文書データーに対する処理を完了した後に、前記文書データーを特定し得る情報に基づいて前記文書データーを前記通信端末の前記記憶手段から得て前記画像形成処理を行なう、請求項1〜4のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項6】
通信端末との通信を介して外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、
前記通信端末との通信を介さずに直接、前記外部ネットワークに接続するための第2の接続手段と、
画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるための入力手段と、
前記指示に応じて前記第1の接続手段および前記第2の接続手段での通信を制御するための制御手段とを備え、
前記制御手段は、セキュリティーモードでの前記画像形成処理の指示を受け付けると、前記第1の接続手段を用いて前記画像形成処理の対象とする文書データーの取得を前記通信端末に対して要求し、前記要求に応じて前記文書データーを取得して記憶手段に記憶した前記通信端末から前記記憶された文書データーの転送を受け付けると、前記転送された前記文書データーに対して前記画像形成処理を行なう、画像形成装置。
【請求項7】
画像形成手段を含んだ画像形成装置と、外部ネットワークへの接続手段および前記画像形成装置との通信手段を含んだ通信端末とを含んだ画像処理システムでの処理方法であって、
前記画像形成装置は、前記通信端末との通信を介して前記外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、前記通信端末との通信を介さずに直接、前記外部ネットワークに接続するための第2の接続手段とを有し、
前記画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるステップと、
前記受け付けるステップにおいてセキュリティーモードでの前記画像形成処理の指示を受け付けると、前記画像形成装置から、前記第1の接続手段を用いて前記画像形成処理の対象とする文書データーの取得を前記通信端末に対して要求するステップと、
前記通信端末が前記要求に応じて前記文書データーを取得して記憶手段に記憶するステップと、
前記通信端末の前記記憶手段から、前記記憶された文書データーを前記画像形成装置の前記画像形成手段に転送するステップと、
前記画像形成装置の前記画像形成手段で、前記通信端末の前記記憶手段から転送された前記文書データーに対して前記画像形成処理を行なうステップとを備える、画像処理方法。
【請求項8】
通信端末との通信を介して外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、前記通信端末との通信を介さずに直接、前記外部ネットワークに接続するための第2の接続手段と含んだ画像形成装置に、画像処理を実行させるためのプログラムであって、
画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるステップと、
前記受け付けるステップにおいてセキュリティーモードでの前記画像形成処理の指示を受け付けると、前記第1の接続手段を用いて前記画像形成処理の対象とする文書データーの取得を前記通信端末に対して要求するステップと、
前記要求に応じて前記文書データーを取得して記憶手段に記憶した前記通信端末から前記記憶された文書データーの転送を受け付けると、前記転送された前記文書データーに対して前記画像形成処理を行なうステップとを前記画像形成装置に実行させる、制御プログラム。
【請求項1】
画像形成手段を含んだ画像形成装置と、
外部ネットワークへの接続手段および前記画像形成装置との通信手段を含んだ通信端末とを備え、
前記画像形成装置は、
前記通信端末との通信を介して前記外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、
前記通信端末との通信を介さずに直接、前記外部ネットワークに接続するための第2の接続手段と、
前記画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるための入力手段と、
前記指示に応じて前記第1の接続手段および前記第2の接続手段での通信を制御するための制御手段とをさらに含み、
前記制御手段は、セキュリティーモードでの前記画像形成処理の指示を受け付けると、前記第1の接続手段を用いて前記画像形成処理の対象とする文書データーの取得を前記通信端末に対して要求し、
前記通信端末は前記要求に応じて前記文書データーを取得して記憶手段に記憶した上で、前記記憶された文書データーを前記画像形成装置の前記画像形成手段に転送し、
前記画像形成装置の前記画像形成手段は、前記通信端末の前記記憶手段から転送された前記文書データーに対して前記画像形成処理を行なう、画像処理システム。
【請求項2】
前記通信端末は認証手段をさらに含み、
前記画像形成装置に対する認証が成功の場合に、前記第1の接続手段で前記外部ネットワークに接続可能とする、請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記通信端末は、前記記憶手段から前記画像形成装置への前記文書データーの転送を制御するための制御手段をさらに含み、
前記制御手段は、前記文書データーの転送速度が前記画像形成手段での処理速度と比較して遅い場合に、前記第1の接続手段で用いる周波数帯を増やすことで、前記転送速度を速める、請求項1または2に記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記通信端末は、前記記憶手段から前記画像形成装置への前記文書データーの転送を制御するための制御手段をさらに含み、
前記制御手段は、前記文書データーの転送速度が前記画像形成手段での処理速度と比較して速い場合に、前記文書データーを予め規定されたデーター量、取得して前記記憶手段に記憶してから、前記画像形成装置の前記画像形成手段への転送を開始する、請求項1〜3のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記通信端末は、前記要求に応じて前記文書データーを取得して前記記憶手段に記憶した上で、前記文書データーを特定し得る情報を前記画像形成装置に対して送信し、
前記画像形成装置は、前記文書データーを特定し得る情報を受信したときよりも以前に前記画像形成手段での処理対象としている文書データーに対する処理を完了した後に、前記文書データーを特定し得る情報に基づいて前記文書データーを前記通信端末の前記記憶手段から得て前記画像形成処理を行なう、請求項1〜4のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項6】
通信端末との通信を介して外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、
前記通信端末との通信を介さずに直接、前記外部ネットワークに接続するための第2の接続手段と、
画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるための入力手段と、
前記指示に応じて前記第1の接続手段および前記第2の接続手段での通信を制御するための制御手段とを備え、
前記制御手段は、セキュリティーモードでの前記画像形成処理の指示を受け付けると、前記第1の接続手段を用いて前記画像形成処理の対象とする文書データーの取得を前記通信端末に対して要求し、前記要求に応じて前記文書データーを取得して記憶手段に記憶した前記通信端末から前記記憶された文書データーの転送を受け付けると、前記転送された前記文書データーに対して前記画像形成処理を行なう、画像形成装置。
【請求項7】
画像形成手段を含んだ画像形成装置と、外部ネットワークへの接続手段および前記画像形成装置との通信手段を含んだ通信端末とを含んだ画像処理システムでの処理方法であって、
前記画像形成装置は、前記通信端末との通信を介して前記外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、前記通信端末との通信を介さずに直接、前記外部ネットワークに接続するための第2の接続手段とを有し、
前記画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるステップと、
前記受け付けるステップにおいてセキュリティーモードでの前記画像形成処理の指示を受け付けると、前記画像形成装置から、前記第1の接続手段を用いて前記画像形成処理の対象とする文書データーの取得を前記通信端末に対して要求するステップと、
前記通信端末が前記要求に応じて前記文書データーを取得して記憶手段に記憶するステップと、
前記通信端末の前記記憶手段から、前記記憶された文書データーを前記画像形成装置の前記画像形成手段に転送するステップと、
前記画像形成装置の前記画像形成手段で、前記通信端末の前記記憶手段から転送された前記文書データーに対して前記画像形成処理を行なうステップとを備える、画像処理方法。
【請求項8】
通信端末との通信を介して外部ネットワークに接続するための第1の接続手段と、前記通信端末との通信を介さずに直接、前記外部ネットワークに接続するための第2の接続手段と含んだ画像形成装置に、画像処理を実行させるためのプログラムであって、
画像形成手段での画像形成処理の指示を受け付けるステップと、
前記受け付けるステップにおいてセキュリティーモードでの前記画像形成処理の指示を受け付けると、前記第1の接続手段を用いて前記画像形成処理の対象とする文書データーの取得を前記通信端末に対して要求するステップと、
前記要求に応じて前記文書データーを取得して記憶手段に記憶した前記通信端末から前記記憶された文書データーの転送を受け付けると、前記転送された前記文書データーに対して前記画像形成処理を行なうステップとを前記画像形成装置に実行させる、制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−97439(P2013−97439A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237344(P2011−237344)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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