説明

画像処理システム、画像形成装置、制御方法、および制御プログラム

【課題】外部端末における該操作画面に対する操作に基づいて画像形成装置を制御する画像処理システムであって、外部端末と画像形成装置との間の通信が切断された場合にも使い勝手よく再接続ができる画像処理システムを提供する。
【解決手段】画像処理システムでは、外部装置からの要求に応じて操作画面がMFPから送信される(S101〜S105)。外部装置に操作画面が表示され、その画面における操作に応じた制御信号がMFPに送信される(S107)。MFPでは制御信号に応じて送信した画面を更新し、更新後の画面を送信する(S109)。その際、MFPは、送信した操作画面の内容を特定する情報を記憶する(S103,109)。外部装置との通信の切断が検出されると(S111)、MFPは再接続の要否を判断し、再接続を行なうと判断された場合に再接続の動作を行なう(S117)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は画像処理システム、画像形成装置、制御方法、および制御プログラムに関し、特に、外部端末に画像形成装置の操作画面を表示し、外部端末における該操作画面に対する操作に基づいて画像形成装置を制御する画像処理システム、画像形成装置、制御方法、および制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
第1の装置の操作画面を第2の装置に転送して第2の装置に操作画面を表示させ、当該操作画面に対する操作に基づいて、第1の装置を制御するシステムが提案されている。この機能は、リモートデスクトップ機能とも称され、遠隔の第2の装置で第1の装置の操作画面(デスクトップ画面)を用いて、あたかも第1の装置であるように第2の装置で操作画面を操作することができる。
【0003】
上記第1の装置をコピー機、プリンター、ファクシミリ送受信機、およびこれらの複合機であるMFP(Multi-Functional Peripheral)とし、上記第2の装置をPCやノート型PC、携帯電話機などの端末装置とした画像処理システムにて、同様の制御を行なうことが考えられる。
【0004】
上述のシステムでは、第1の装置と第2の装置との間で互いに通信を行なって操作画面の情報や、当該操作画面に対する指示入力を特定する情報をやり取りすることで、第2の装置に対する操作に応じて第1の装置での処理が進められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−120016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、上記制御を実現するためには第1の装置と第2の装置との間の通信が正常に確立していることが必要であるが、端末装置においてバッテリー切れや故障などのトラブルが生じた場合に通信が途切れてしまうことになる。そして、一連の操作を伴う作業中に通信が途切れると、作業が中断されてしまうことになる。
【0007】
このような場合には、たとえば代替の端末装置を用意し、再度、第1の装置への接続から操作をやり直す必要があるため、ユーザーにとっては不便である、という問題があった。
【0008】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、外部端末における該操作画面に対する操作に基づいて画像形成装置を制御する画像処理システムであって、使い勝手のよい画像処理システム、該システムに含まれる画像形成装置、該システムの制御方法、および制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、画像処理システムは、互いに通信可能な画像形成装置と制御装置とを備える。画像形成装置は、制御装置と通信するための通信手段と、記憶手段と、画像形成手段と、制御装置からの制御信号に基づいて画像形成装置を制御するための制御手段とを含む。制御手段は、制御装置からの要求に応じて、操作画面を制御装置に送信する処理と、制御装置からの、操作画面における操作を表わす制御信号に応じて、制御装置に送信した画面を更新し、更新後の画面を制御装置に送信する処理と、制御装置からの操作画面における操作を表わす制御信号に応じて、画像形成手段を制御する処理と、制御装置に対して送信した操作画面の内容を特定する情報を記憶手段に記憶させる処理と、制御装置との通信の切断が検出された際に、切断よりも以前に送信された制御信号からの制御信号に基づいて再接続の要否を判断する処理と、再接続を行なうと判断された場合に、記憶手段に記憶されている制御装置に対して送信した最新の操作画面の内容を特定する情報に基づいて操作画面を生成し、生成された操作画面を再接続後の制御装置に対して送信する処理とを実行する。
【0010】
好ましくは、制御手段は、再接続の要否を判断する処理において、制御装置に対して送信した最新の操作画面の内容が制御装置からの要求の後に最初に送信した操作画面の内容と異なっている場合に、再接続が必要と判断する。
【0011】
好ましくは、制御手段は、再接続の要否を判断する処理において、切断のタイミングが制御装置からの操作画面における操作を表わす制御信号を受信してから予め規定された時間以内である場合に、再接続が必要と判断する。
【0012】
好ましくは、制御手段は、再接続の要否を判断する処理において、切断のタイミングが制御装置からの制御信号で指定される画像形成手段での画像形成処理が完了した後である場合に、再接続が不要と判断する。
【0013】
好ましくは、制御手段は、再接続の要否を判断する処理において再接続が必要と判断した場合に、さらに、制御装置の状態に基づいて制御装置への再接続の可否を判断する処理を実行する。
【0014】
より好ましくは、制御手段は、制御装置への再接続の可否を判断する処理において、制御装置に対して再接続を要求した後に予め規定した時間内に制御装置から応答があった場合に、制御装置への再接続が可能と判断する。
【0015】
好ましくは、制御手段は、制御装置への再接続の可否を判断する処理において、制御装置から得られた切断直前の当該制御装置のバッテリー量が予め規定されたレベル以上である場合に、制御装置への再接続が可能と判断する。
【0016】
好ましくは、制御手段は、制御装置への再接続の可否を判断する処理において制御装置への再接続が不可と判断した場合に、さらに、再接続する装置として制御装置以外の他の制御装置を検索する処理を実行する。
【0017】
より好ましくは、制御手段は、通信の切断が検出された際に、制御装置の通信履歴を記憶手段に記憶させる処理をさらに実行し、制御手段は、検索する処理において、所定の検索条件を用いて通信履歴を検索し、該当する通信履歴で特定される装置を他の制御装置として決定する。
【0018】
より好ましくは、検索条件は、ユーザー、通信時期、使用されているOS(Operating System)の少なくとも1つを含む。
【0019】
好ましくは、制御手段は、他の制御装置に再接続する場合に、操作画面を再接続後の制御装置に対して送信する処理に先立って、他の制御装置に対して再接続を要求する処理を実行し、要求に応じて他の制御装置から再接続を指示する制御信号を受信した場合に、制御手段は、操作画面を再接続後の制御装置に対して送信する処理を実行する。
【0020】
好ましくは、制御手段は、他の制御装置に再接続する場合に、通信の切断以前に制御信号を送信した制御装置のユーザーに関連付けられた宛先に対して再接続を通知する処理をさらに実行する。
【0021】
本発明の他の局面に従うと、画像形成装置は制御装置と通信可能な画像形成装置であって、制御装置と通信するための通信手段と、記憶手段と、画像形成手段と、制御装置からの制御信号に基づいて画像形成装置を制御するための制御手段とを含む。制御手段は、制御装置からの要求に応じて、操作画面を制御装置に送信する処理と、制御装置からの、操作画面における操作を表わす制御信号に応じて、制御装置に送信した画面を更新し、更新後の画面を制御装置に送信する処理と、制御装置からの操作画面における操作を表わす制御信号に応じて、画像形成手段を制御する処理と、制御装置に対して送信した操作画面の内容を特定する情報を記憶手段に記憶させる処理と、制御装置との通信の切断が検出された際に、切断よりも以前に送信された制御信号からの制御信号に基づいて再接続の要否を判断する処理と、再接続を行なうと判断された場合に、記憶手段に記憶されている制御装置に対して送信した最新の操作画面の内容を特定する情報に基づいて操作画面を生成し、生成された操作画面を再接続後の制御装置に対して送信する処理とを実行する。
【0022】
本発明のさらに他の局面に従うと、制御方法は互いに通信可能な画像形成装置と制御装置とを備えた画像処理システムの制御方法であって、制御装置からの要求を受け付けると、操作画面を画像形成装置から制御装置に送信するステップと、操作画面を制御装置に表示するステップと、制御装置に表示された操作画面における操作を受け付けると、操作に応じた制御信号を制御装置から画像形成装置に送信するステップと、制御信号に応じて、制御装置に送信した画面を更新し、更新後の画面を制御装置に送信するステップと、制御信号に応じて、画像形成装置において画像形成処理を実行するステップと、制御装置に対して送信した操作画面の内容を特定する情報を画像形成装置の記憶手段に記憶するステップと、制御装置との通信の切断が検出された際に、画像形成装置において切断よりも以前に送信された制御信号からの制御信号に基づいて再接続の要否を判断するステップと、再接続を行なうと判断された場合に、画像形成装置において、記憶手段に記憶されている制御装置に対して送信した最新の操作画面の内容を特定する情報に基づいて操作画面を生成し、生成された操作画面を再接続後の制御装置に対して送信するステップとを含む。
【0023】
本発明のさらに他の局面に従うと、制御プログラムは画像形成装置に含まれるコンピュータに処理を実行させるための制御プログラムであって、制御装置からの要求に応じて、操作画面を制御装置に送信するステップと、制御装置からの、操作画面における操作を表わす制御信号に応じて、制御装置に送信した画面を更新し、更新後の画面を制御装置に送信するステップと、制御装置からの操作画面における操作を表わす制御信号に応じて、画像形成装置に含まれる画像形成手段を制御するステップと、制御装置に対して送信した操作画面の内容を特定する情報を画像形成装置に含まれる記憶手段に記憶させるステップと、制御装置との通信の切断が検出された際に、切断よりも以前に送信された制御信号からの制御信号に基づいて再接続の要否を判断するステップと、再接続を行なうと判断された場合に、記憶手段に記憶されている制御装置に対して送信した最新の操作画面の内容を特定する情報に基づいて操作画面を生成し、生成された操作画面を再接続後の制御装置に対して送信するステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0024】
この発明によると、外部端末における該操作画面に対する操作に基づいて画像形成装置を制御する画像処理システムにおいて、外部端末と画像形成装置との間の通信が切断された場合であっても、シームレスに画像形成装置の制御を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施の形態にかかる画像処理システムの構成の具体例を示す図である。
【図2】画像処理システムに含まれるMFPのハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図3】MFPの操作パネルの具体例を示す図である。
【図4】画像処理システムに含まれる外部装置のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図5】画像処理システムでの動作概要を表わす図である。
【図6】接続情報の具体例を表わす図である。
【図7】リモートデスクトップの設定情報の具体例を示す図である。
【図8】外部装置に表示される操作画面の具体例を示す図である。
【図9】履歴情報の具体例を示す図である。
【図10】図5のステップS9での再接続のための動作の流れを表わす図である。
【図11】MFPの機能構成の具体例を示す図である。
【図12】MFPにおける動作の流れを表わすフローチャートである。
【図13】図12のステップS113での、再接続のための動作の具体的な流れを表わすフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0027】
<システム構成>
図1は、本実施の形態にかかる画像処理システムの構成の具体例を示す図である。
【0028】
図1を参照して、画像処理システムは、画像形成装置としての、MFP(Multi-Functional Peripheral)100と、制御装置としての携帯端末200AおよびPC(パーソナルコンピューター)200Bとを含み、これらがネットワーク300に接続されている。携帯端末200AおよびPC200Bを代表させて外部装置200と称する。
【0029】
外部装置200はネットワーク300に接続可能であって、ユーザーからの指示入力が可能な装置であればどのような装置であってもよい。携帯端末200Aとしては、たとえば携帯電話機やタブレット型端末や小型PCなどが該当する。
【0030】
ネットワーク300は、たとえばLAN(Local Area Network)などが該当し、有線での接続であっても無線での接続であってもよい。
【0031】
画像処理装置はMFPに限定されず、プリンターやファクシミリ送受信機やコピー機などのその他の装置であってもよい。MFP100は、これら機能を複合的に備えた画像処理装置である。
【0032】
<装置構成>
図2は、MFP100のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【0033】
図2を参照して、MFP100は、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM(Read Only Memory)11と、CPU10でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM(Random Access Memory)12と、図示しない原稿台に載置された原稿を光学的に読み取って画像データーを得るためのスキャナー13と、画像データーを印刷用紙上に固定するためのプリンター14と、情報を表示したり当該MFP100に対する操作入力を受け付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作パネル15と、画像データーを保存するためのメモリー16と、ネットワーク300を介した通信の制御するためのネットワークコントローラー17とを含む。
【0034】
図3は、操作パネル15の具体例を示す図である。
図3を参照して、操作パネル15は、タッチパネル51と、操作キー群52とを含む。タッチパネル51は、液晶表示装置などの表示装置と光学式タッチパネルや静電容量タッチパネルなどの位置指示装置とが重なって構成され、操作画面を表示して、その操作画面上の指示位置を特定する。CPU10は予め記憶されている画面表示をさせるためのデーターに基づいてタッチパネルに操作画面を表示させる。
【0035】
図4は、外部装置200のハードウェア構成の具体例を示す図である。
図4を参照して、外部装置200は、全体を制御するための演算装置であるCPU20と、CPU20で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM21と、CPU20でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM22と、情報を表示したり当該外部装置200に対する操作入力を受け付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作パネル25と、ネットワーク300を介した通信の制御するためのネットワークコントローラー27と、電話帳データーなどを記憶するためメモリー28とを含む。
【0036】
操作パネル25は、MFP100の操作パネル15と同様の構成であってよい。すなわち、一例として、液晶表示装置などの表示装置と光学式タッチパネルや静電容量タッチパネルなどの位置指示装置とが重なって構成されたタッチパネルと、操作キーとを含む。
【0037】
なお、外部装置200の操作パネル25は表示装置と入力装置とを兼ねる装置の具体例であって、たとえば外部装置200がPC200Bである場合には、操作パネル25に替えてディスプレイとマウスおよびキーボードとを備えてもよい。
【0038】
CPU200は予め記憶されている画面表示をさせるためのデーターに基づいてタッチパネルに操作画面を表示させる。タッチパネルでは操作画面上の指示位置が特定され、その位置を示す操作信号がCPU20に入力される。また、押下されたキーを示す操作信号がCPU20に入力される。CPU20は押下されたキー、または表示している操作画面と指示位置とから操作内容を特定し、それに基づいて処理を実行する。
【0039】
<動作概要>
図5は、本実施の形態にかかる画像処理システムでの動作概要を表わす図である。
【0040】
外部装置200では、リモートデスクトップの動作を行なうためのアプリケーションが常駐して動作している。このアプリケーションは、MFPの機種に対応したものとする。
【0041】
図5を参照して、操作パネル15などから当該アプリケーションに対する操作を受け付けて、リモートデスクトップで操作する対象としてのMFP100が特定されると、外部装置200からMFP100に対して画面が要求される(ステップS1)。ステップS1では、たとえば、MFP100を特定する情報としてホスト名やIPアドレス、および外部装置200または外部装置200を操作するユーザーを特定する情報としてユーザーID、IPアドレスやホスト名やOS(Operating System)バージョン、アプリケーションのバージョンなどをMFP100に対して送信することで画面が要求される。
【0042】
MFP100は、外部装置200との間でリモートデスクトップのための通信が確立すると、リモートデスクトップ動作で接続された外部装置200に関する情報を、接続情報として記憶する(ステップS2)。
【0043】
図6は接続情報の具体例を表わす図である。
図6を参照して、MFP100は、リモートデスクトップ動作で接続された外部装置200ごとに、当該外部装置200を特定する情報として、当該外部装置200のユーザーID、動作しているOSのバージョン、ホスト名、IPアドレス、アプリケーションのバージョン情報などを記憶する。これらの情報は、すべて、上記ステップS1の画面要求の際に外部装置200から送信されてくるものであってもよいし、予めいくつかメモリー16に記憶しておき、上記ステップS1の画面要求に含まれる特定し得る情報に基づいてメモリー16から読み出して接続情報として記憶するものであってもよい。さらに、接続情報には、後述するリモートデスクトップの設定情報を特定する情報が含まれる。また、図6には表わされた情報に加えて、当該接続が開始されたタイミング(日時等)を特定する情報も含まれる。接続情報は、リモートデスクトップで接続された外部装置200の数だけ生成されて記憶される。
【0044】
MFP100は、上記ステップS1の要求に応じて画面情報を外部装置200に送信する(ステップS3−1)。そして、MFP100は、外部装置200に対して送信した画面情報を特定する情報をリモートデスクトップの設定情報として外部装置200ごとに記憶しておく(ステップS3−2)。リモートデスクトップの設定情報は、リモートデスクトップで接続された外部装置200の数だけ生成されて記憶される。
【0045】
図7はリモートデスクトップの設定情報の具体例を示す図である。
図7を参照して、MFP100は、上記ステップS3−1で画面情報を送信すると、当該操作画面で表示される内容を特定する情報と、対応する接続情報を特定する情報とを、リモートデスクトップの設定情報として記憶する。たとえば、図3の操作画面のための情報が送信された場合には、当該画面において表示されているコピーモードの各設定項目の表示内容が操作画面で表示される内容を特定する情報として記憶される。
【0046】
なお、上記ステップS3−1で送信される画面情報は、リモートデスクトップ用の予め規定された内容の初期画面を表示させるための画面情報であるものとする。
【0047】
MFP100から画面情報を受信すると、外部装置200では当該情報に基づいて操作画面を表示する(ステップS4)。上記ステップS3で図3に表わされた画面を初期画面として、当該画面のための情報が送信されたとすると、ステップS4では、図8のような操作画面が外部装置200に表示される。
【0048】
ここでは、図3に表わされたように、MFP100の画面は、タッチパネル51に表示される操作画面と、操作キー群52とからなるものであり、タッチパネル51に表示される操作画面のための情報が上記ステップS3で外部装置200に送信される。
【0049】
図8を参照して、外部装置200で表示される操作画面は、MFP100のタッチパネル51に表示された操作画面に対応した操作画面部分53と、操作キー群52を表わす画面部分54とを含む。外部装置200でアプリケーションが実行されることで、MFP100からの情報に基づいて操作画面部分53が生成される。また、当該アプリケーションで予め設定されているMFP100の操作キー群52を表わす画面部分54が生成され、これらが合成されることで、図8の操作画面が外部装置200に表示される。
【0050】
外部装置200は表示された操作画面に対する操作入力を受け付けて、当該操作入力に基づいた操作信号をMFP100に対して送信する(ステップS5)。
【0051】
一例として、外部装置200に表示された操作画面に図8に表わされたような座標系を設定し、検出されたタッチ位置を座標で表わした操作信号をMFP100に対して送信する。たとえば、図8の座標系において位置(20,30)がタッチされたことが検出されると、操作信号として当該位置がタッチされたことを表わす信号TouchPoint(20,30)が送信される。
【0052】
MFP100は、操作信号を外部装置200から受信すると、当該操作信号に表わされた座標位置をタッチ位置として、送信した情報に基づく操作画面に対して当該操作がなされたものとして操作画面を更新し、更新された画面を表示させるための画面情報を外部装置200に送信する(ステップS6−1)。さらに、MFP100は、更新後の画面情報に基づいて、上記ステップS3−2で記憶されたリモートデスクトップの設定情報を更新する(ステップS6−2)。
【0053】
画像処理システムでは、上記ステップS4〜S6−2が繰り返される。これにより、MFP100で表示された操作画面を操作するのと同様にして外部装置200で表示されたMFP100の操作画面を操作することができる。
【0054】
ここで、MFP100と外部装置200との間でリモートデスクトップのための通信が確立されている間、外部装置200からMFP100に対して定期的に通信状況が通知される(ステップS5−1,S5−2,…)。
【0055】
この通知は、上記ステップS5の操作信号の送信と兼用することもできる。すなわち、先の通知から次の通知までの間に外部装置200に表示された操作画面上でのタッチが検出された場合には、通信状況としてタッチされた位置を表わす操作信号が送信されてもよい。一方、先の通知から次の通知までの間にタッチがなされていない場合には、タッチされていないことを表わす信号としてたとえばNoTouchなどの信号が送信されてもよい。
【0056】
MFP100は外部装置200からの上記通知、または上記通知と兼用された操作信号の送信を監視することで、外部装置200との間での通信の切断を検出する(ステップS7)。すなわち、通信が確立されている間は、上述のように予め規定された間隔で通知がなされているため、上記間隔以上通知がない場合に、MFP100は、通信が切断されたと判断することができる。
【0057】
上記ステップS7で通信の切断を検出すると、MFP100は、上記ステップS2で当該外部装置200について記憶された接続情報を用いて、当該外部装置200がリモートデスクトップでの接続を行なった履歴情報を生成して記憶する(ステップS8)。
【0058】
図9は履歴情報の具体例を示す図である。
図9を参照して、MFP100は、履歴情報として、図6に表わされた接続情報に加えて、当該接続が開始されたタイミング(接続開始日時)および完了したタイミング(接続完了日時)を記憶する。
【0059】
MFP100は上記ステップS7で通信の切断を検出すると、再接続のための動作を行なう(ステップS9)。再接続された後は、また、上述の動作が繰り返される。
【0060】
図10は、上記ステップS9での再接続のための動作の流れを表わす図である。
図10を参照して、再接続のための動作としては、大きくは、当該ユーザーに関して再接続を行なうか否かを判断する第1の判断(#1)と、直前に通信が確立されていた外部装置200への再接続が可能であるか否かを判断する第2の判断(#2)と、これら判断結果に基づく接続動作(#3)との、3つの動作が行なわれる。これらの具体的な内容については後述する。
【0061】
<機能構成>
図11は、上記動作を行なうための、MFP100の機能構成の具体例を示す図である。図11に示される各機能は、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で実行することで、主にCPU10に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図2に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0062】
図11を参照して、メモリー16には、接続情報を記憶するための記憶領域である接続情報記憶部601と、リモートデスクトップの設定情報を記憶するための記憶領域である設定情報記憶部602と、接続履歴を記憶するための領域である接続履歴記憶部603とが設けられる。
【0063】
さらに、図11を参照して、上記動作を行なうための機能として、MFP100は、ネットワークコントローラー17を介して外部装置200からリモートデスクトップでの接続の要求を受け付けるための要求入力部101と、当該要求に含まれる情報当を用いて外部装置200についての接続情報を生成し、接続情報記憶部601に格納するための接続情報管理部102と、上記要求に応じて画面情報をネットワークコントローラー17を介して外部装置200に対して送信するための送信部103と、当該画面情報に基づく外部装置200での操作入力に応じた操作信号の入力や、通信状況の通知を受け付けるための信号入力部106と、初期画面を設定したり操作信号に従って操作画面を更新したりするための画面情報管理部104と、リモートデスクトップの設定情報を生成し、設定情報記憶部602に格納したり、格納された設定情報を更新したりするための設定情報管理部105と、外部装置200からの通信状況の通知に基づいて通信の切断を検出するための検出部107と、通信の切断に応じて設定情報を用いて外部装置200についての接続履歴を生成し、接続履歴記憶部603に格納するための接続履歴管理部108と、通信の切断が検出されると、当該ユーザーについての再接続の要否の判断である上記第1の判断と、当該外部装置200への再接続の可否の判断である上記第2の判断とを行なうための判断部109と、上記第2の判断で当該外部装置200へ接続不可と判断された場合に、代替の装置を検索するための検索部110と、判断部109での判断結果に応じて再接続の処理を行なうための接続処理部111とを含む。
【0064】
設定情報管理部105は、リモートデスクトップでの操作が完了したとの通知、または、完了を表わす操作に応じた操作信号が外部装置200から入力されると、当該外部装置200についての設定情報を削除する。
【0065】
また、接続情報管理部102は、通信の切断が検出された場合には、接続情報記憶部601から当該外部装置200についての接続情報を削除する。
【0066】
上記判断部109での第1の判断の第1の例として、判断部109は、設定情報記憶部602に記憶されている通信切断時の設定情報で表わされた操作画面の内容と予め設定されている初期画面の内容とを比較し、これらが異なっており、かつ、設定されているモードを実行するための操作が未だ行なわれずに通信が切断されている場合に、当該ユーザーについて再接続が必要と判断する。
【0067】
また、上記判断部109での第1の判断の第2の例として、判断部109は、設定情報記憶部602に記憶されている通信切断時の設定情報で表わされた操作画面の内容を参照して、外部装置200の操作中、または操作後所定時間以内に通信が切断されている場合に、当該ユーザーについて再接続が必要と判断する。
【0068】
なお、外部装置200が操作中であることは、たとえば、操作パネル25に対してタップ操作やフリック操作やドラッグ操作やピンチ操作等の所定時間連続したタッチを伴う操作に応じて近接したタッチ位置を表わす操作信号が連続して入力された場合に検出することができる。この場合、判断部109は、タッチ位置を表わす操作信号を受け取ってから、次に、タッチされていないことを表わす信号を受け取るまでの間は操作中であるとして、当該タイミングで通信の切断が検出された場合に、外部装置200の操作中に通信が切断されたと判断することができる。
【0069】
さらに、判断部109は第1の判断において、上記第1の例と第2の例との判断を組み合わせて、いずれか一方の条件に一致する場合に、再接続が必要と判断するようにしてもよい。
【0070】
または、上記判断部109での第1の判断の第3の例として、判断部109は、設定情報記憶部602に記憶されている通信切断時の設定情報で表わされた操作画面の内容または最後に入力された操作信号を参照して、切断時に、リモートデスクトップを終了させる操作や、リモートデスクトップの動作を実行させるためのアプリケーションを強制終了させる操作などの操作に応じた終了通知を外部装置200から受け取っている場合、当該ユーザーについて再接続が不要と判断する。
【0071】
また、上記判断部109での第1の判断の第4の例として、判断部109は、外部装置200から入力された操作信号を参照して、切断の以前、所定時間操作画面に対する操作がなされていない場合に、ユーザーが操作を完了した、または終了の指示を忘れた、と判断し、当該ユーザーについて再接続が不要と判断する。
【0072】
さらに、判断部109は第1の判断において、上記第3の例と第4の例との判断を組み合わせて、いずれか一方の条件に一致する場合に、再接続が不要と判断するようにしてもよいし、第1〜第4の例を組み合わせてもよい。
【0073】
判断部109では、上記第1の判断において再接続が必要と判断されると、設定情報記憶部602に記憶されている当該外部装置200についての設定情報を用いて、さらに、上記第2の判断を行なう。
【0074】
上記判断部109での第2の判断の第1の例として、判断部109は、リモートデスクトップの通信を行なっていた外部装置200に対して接続要求を行ない、当該外部装置200で動作しているリモートデスクトップの動作のためのアプリケーションより所定時間以内に接続応答がなされた場合に当該外部装置200に接続可能と判断し、応答がなかったり、所定時間以内に応答がなかったりした場合には当該外部装置200に接続不可と判断する。
【0075】
なお、上記アプリケーションは、動作中にMFP100からの接続要求を受け付けると、自動的に接続応答を返すものとする。
【0076】
上記判断部109での第2の判断の第2の例として、外部装置200から通信状況と共にバッテリー量が通知されるものとすると、判断部109は、切断の直前のバッテリー量が規定されたレベル以上(たとえば10%以上)である場合に接続可能と判断し、そうでなかった場合に当該外部装置200に接続不可と判断する。
【0077】
さらに、判断部109は第2の判断において、上記第1の例と第2の例との判断を組み合わせてもよい。
【0078】
検索部110は、判断部109での第2の判断において、当該外部装置200へ接続不可と判断された場合に、代替の装置を検索するための動作を行なう。
【0079】
検索部110での検索の第1の例として、検索部110は、記憶されている接続履歴を参照して、当該接続履歴から代替可能な外部端末を判断する。この例の場合、検索部110には接続履歴として記憶されている項目のうちの予め検索条件として用いる項目の優先順位が設定されている。当該設定は、予めなされているものであってもよいし、操作パネル15での所定の操作や所定のユーザーによる操作によって設定や変更されるものであってもよい。
【0080】
検索条件としては、たとえば、ユーザーが一致する接続履歴や、使用時期が新しい接続履歴や、OSが一致する接続履歴、などを設定することができる。また、これらの組み合わせであってもよい。
【0081】
検索部110は設定に従って通信が切断された外部装置200についてのリモートデスクトップの接続情報と接続履歴とを比較し、検索条件に該当する接続履歴を抽出する。そして、当該接続履歴に該当する外部装置を、外部装置200を代替する装置として特定する。
【0082】
検索部110での検索の第2の例として、検索部110は、ネットワーク300に接続された外部装置のうちのスリープ状態である(使用中でない)外部装置を代替可能な外部端末の候補として抽出する。この場合、検索部110は、当該外部装置に対して利用可能要求を送信する。この要求には、当該要求を行なったMFP100を特定する情報としてホスト名やIPアドレスなどが含まれる。
【0083】
当該外部装置においてリモートデスクトップの動作のためのアプリケーションが動作しており、かつ、当該外部装置がスリープ状態である場合、当該アプリケーションは、上記要求に応じて利用可能な応答をMFP100に対して送信する。この応答には、当該応答を行なった外部装置を特定する情報としてホスト名やIPアドレスなどが含まれる。
【0084】
検索部110は、外部装置から上記応答を受け取ることで、この外部装置を、外部装置200を代替する装置として特定する。
【0085】
接続処理部111は、接続可能と判断された場合には元の外部装置200に対し、接続不可と判断された場合には代替の外部装置に対し、リモートデスクトップの再接続通知を送信する。この通知には、当該通知を行なったMFP100を特定する情報としてのホスト名やIPアドレスや、リモートデスクトップの接続情報など、再接続に必要な情報が含まれる。
【0086】
この通知を受けた外部装置では、動作しているアプリケーションによって、当該通知を受けたことが報知される。この報知は、たとえば、再接続を指示するためのショートカットキーを操作パネルに表示することでなされてもよいし、再接続の要否を指示するためのボタン等を含んだ画面を操作パネルにポップアップ表示することでなされてもよい。そして、再接続を指示する操作入力を受け付けることで、アプリケーションは、上記通知に含まれる情報を利用して、MFP100に対してリモートデスクトップの接続を要求する。
【0087】
このとき、MFP100は、通信が切断された外部装置200の切断時の設定情報を設定情報記憶部602から読み出して、当該情報に基づいて画面情報を生成して、再接続する外部装置に対して送信する。これにより、再接続した外部装置では、外部装置200で通信が切断した時点で表示されていた操作画面から表示が再開することになる。
【0088】
なお、判断部109での上記第2の判断において、元の外部装置200に対して再接続可能と判断された場合には、外部装置200で上記報知なく再接続され、通信が切断した時点で表示されていた操作画面のための画面情報が送信されてもよい。
【0089】
また、判断部109での上記第2の判断において、元の外部装置200に対して再接続可能と判断され、代替する外部装置に再接続された場合には、接続処理部111は、元の外部装置200のユーザーに関連付けられた送信先に対して、当該外部装置に対して再接続された旨をメール等で通知するようにしてもよい。当該外部装を特定する情報としては、たとえばホスト名やIPアドレスを用いることができる。このようにすることで、元とは異なる外部装置で再接続される場合に、ユーザーはどの装置で再接続されるかを把握しやすくなる。
【0090】
<動作フロー>
図12は、MFP100における動作の流れを表わすフローチャートである。図12のフローチャートに表わされる動作は、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で実行し、図11に表わされた各機能を発揮することによって実現される。
【0091】
図12を参照して、CPU10は、外部装置200からリモートデスクトップでの接続要求を受け付けると(ステップS101でYES)、ステップS103でその通信を確立した上で接続情報を生成し、また、初期画面に基づいてリモートデスクトップの設定情報を生成し、記憶する。
【0092】
ステップS105でCPU10は、画面情報を生成して、当該外部装置に対して送信する。最初のステップS105での動作では、CPU10は、初期画面用の画面情報を生成し、外部装置200に対して送信する。
【0093】
その後、画面情報を送信した外部装置から当該操作画面に対する操作に基づく操作信号が送信されると(ステップS107でYES)、ステップS109でCPU10は、当該操作信号に従って画面情報を更新して送信し、更新された画面情報に従ってリモートデスクトップの設定情報を更新する。
【0094】
CPU10は、リモートデスクトップの通信の切断を検出すると(ステップS111でYES)、ステップS112で当該外部装置についての接続履歴を作成して記憶した上で、ステップS113で再接続のための動作を行なう。
【0095】
通信が確立している間は(ステップS111でNO)、リモートデスクトップの接続を完了するまで(ステップS115でNO)、上記ステップS105以降の動作を繰り返す。そして、リモートデスクトップの接続を完了する場合(ステップS115でYES)、ステップS117でCPU10は、リモートデスクトップの通信を終了し、当該外部装置についての接続履歴を作成して記憶する。
【0096】
図13は、上記ステップS113での、再接続のための動作の具体的な流れを表わすフローチャートである。
【0097】
図13を参照して、ステップS201でCPU10は、上記第1の判断として、外部装置200のユーザーについて再接続の要否を判断する。
【0098】
その結果、当該ユーザーについて再接続が必要と判断されると(ステップS203でYES)、ステップS205でCPU10は、上記第2の判断として、元の外部装置である外部装置200について再接続が可能であるか否かを判断する。
【0099】
その結果、当該外部装置200について再接続が可能と判断されると(ステップS207でYES)、ステップS209でCPU10は、元の外部装置200についてのリモートデスクトップの設定情報を読み出して操作画面を生成し、その操作画面を表示させるための画面情報を外部装置200に対して送信する。
【0100】
この後図12のフローチャートに表わされた動作に戻り、送信した外部装置200からの操作信号の入力を待機する。
【0101】
一方、上記第2の判断で元の外部装置200に再接続が不可と判断されると(ステップS207でNO)、ステップS211でCPU10は、代替可能な外部装置を検索する。
【0102】
その結果、代替可能な外部装置が抽出されると(ステップS213でYES)、ステップS215でCPU10は、抽出された外部装置に対して上述の情報を送信することで、リモートデスクトップでの再接続を通知する。また、ステップS217でCPU10は、元の外部装置200のユーザーに対して、代替の外部装置を特定する情報等を送信することで、代替する外部装置に再接続することを通知する。
【0103】
そして、ステップS219でCPU10は、元の外部装置200についてのリモートデスクトップの設定情報を読み出して操作画面を生成し、その画面を表示させるための画面情報を代替する外部装置に対して送信する。
【0104】
この後図12のフローチャートに表わされた動作に戻り、送信した外部装置からの操作信号の入力を待機する。
【0105】
なお、元の外部装置200のユーザーについて再接続が不要と判断された場合や(ステップS203でNO)、代替可能な外部装置が抽出されなかった場合には(ステップS213でYES)、図12のフローチャートに表わされた動作を終了する。
【0106】
<実施の形態の効果>
以上の動作がMFP100において行なわれることで、当該画像処理システムにおいては、リモートデスクトップで通信中にその通信が切断された場合に、当該外部装置で再接続するための操作や、代替の外部装置を探して通信を開始するための操作などの煩雑な操作を行なうことなく、再接続が可能となる。そのため、外部装置を用いて、リモートデスクトップでMFPをシームレスに操作することができる。
【0107】
さらに、上述の動作をMFP100のCPU10に実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0108】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0109】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0110】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0111】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0112】
10 CPU、11 ROM、12 RAM、13 スキャナー、14 プリンター、15,25 操作パネル、16,28 メモリー、17,27 ネットワークコントローラー、51 タッチパネル、52 操作キー群、53,54 画面領域、100 MFP、101 要求入力部、102 接続情報管理部、103 送信部、104 画面情報管理部、105 設定情報管理部、106 信号入力部、107 検出部、108 接続履歴管理部、109 判断部、110 検索部、111 接続処理部、200 外部装置、200A 携帯端末、200B PC、300 ネットワーク、601 接続情報記憶部、602 設定情報記憶部、603 接続履歴記憶部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに通信可能な画像形成装置と制御装置とを備えた画像処理システムであって、
前記画像形成装置は、
前記制御装置と通信するための通信手段と、
記憶手段と、
画像形成手段と、
前記制御装置からの制御信号に基づいて前記画像形成装置を制御するための制御手段とを含み、
前記制御手段は、
前記制御装置からの要求に応じて、操作画面を前記制御装置に送信する処理と、
前記制御装置からの、前記操作画面における操作を表わす制御信号に応じて、前記制御装置に送信した画面を更新し、更新後の画面を前記制御装置に送信する処理と、
前記制御装置からの前記操作画面における操作を表わす制御信号に応じて、前記画像形成手段を制御する処理と、
前記制御装置に対して送信した操作画面の内容を特定する情報を前記記憶手段に記憶させる処理と、
前記制御装置との通信の切断が検出された際に、前記切断よりも以前に送信された前記制御信号からの制御信号に基づいて再接続の要否を判断する処理と、
前記再接続を行なうと判断された場合に、前記記憶手段に記憶されている前記制御装置に対して送信した最新の操作画面の内容を特定する情報に基づいて操作画面を生成し、前記生成された操作画面を再接続後の制御装置に対して送信する処理とを実行する、画像処理システム。
【請求項2】
前記制御手段は、前記再接続の要否を判断する処理において、前記制御装置に対して送信した最新の操作画面の内容が前記制御装置からの前記要求の後に最初に送信した操作画面の内容と異なっている場合に、再接続が必要と判断する、請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記制御手段は、前記再接続の要否を判断する処理において、前記切断のタイミングが前記制御装置からの前記操作画面における操作を表わす制御信号を受信してから予め規定された時間以内である場合に、再接続が必要と判断する、請求項1または2に記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記再接続の要否を判断する処理において、前記切断のタイミングが前記制御装置からの前記制御信号で指定される前記画像形成手段での画像形成処理が完了した後である場合に、再接続が不要と判断する、請求項1〜3のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記制御手段は、前記再接続の要否を判断する処理において再接続が必要と判断した場合に、さらに、前記制御装置の状態に基づいて前記制御装置への再接続の可否を判断する処理を実行する、請求項1〜4のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記制御手段は、前記制御装置への再接続の可否を判断する処理において、前記制御装置に対して再接続を要求した後に予め規定した時間内に前記制御装置から応答があった場合に、前記制御装置への再接続が可能と判断する、請求項5に記載の画像処理システム。
【請求項7】
前記制御手段は、前記制御装置への再接続の可否を判断する処理において、前記制御装置から得られた前記切断直前の当該制御装置のバッテリー量が予め規定されたレベル以上である場合に、前記制御装置への再接続が可能と判断する、請求項5または6に記載の画像処理システム。
【請求項8】
前記制御手段は、前記制御装置への再接続の可否を判断する処理において前記制御装置への再接続が不可と判断した場合に、さらに、前記再接続する装置として前記制御装置以外の他の制御装置を検索する処理を実行する、請求項6または7に記載の画像処理システム。
【請求項9】
前記制御手段は、前記通信の切断が検出された際に、前記制御装置の通信履歴を前記記憶手段に記憶させる処理をさらに実行し、
前記制御手段は、前記検索する処理において、所定の検索条件を用いて前記通信履歴を検索し、該当する通信履歴で特定される装置を前記他の制御装置として決定する、請求項8に記載の画像処理システム。
【請求項10】
前記検索条件は、ユーザー、通信時期、使用されているOS(Operating System)の少なくとも1つを含む、請求項9に記載の画像処理システム。
【請求項11】
前記制御手段は、前記他の制御装置に再接続する場合に、前記操作画面を前記再接続後の制御装置に対して送信する処理に先立って、前記他の制御装置に対して再接続を要求する処理を実行し、
前記要求に応じて前記他の制御装置から前記再接続を指示する制御信号を受信した場合に、前記制御手段は、前記操作画面を前記再接続後の制御装置に対して送信する処理を実行する、請求項8〜10のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項12】
前記制御手段は、前記他の制御装置に再接続する場合に、前記通信の切断以前に前記制御信号を送信した前記制御装置のユーザーに関連付けられた宛先に対して再接続を通知する処理をさらに実行する、請求項8〜11のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項13】
制御装置と通信可能な画像形成装置であって、
前記制御装置と通信するための通信手段と、
記憶手段と、
画像形成手段と、
前記制御装置からの制御信号に基づいて前記画像形成装置を制御するための制御手段とを含み、
前記制御手段は、
前記制御装置からの要求に応じて、操作画面を前記制御装置に送信する処理と、
前記制御装置からの、前記操作画面における操作を表わす制御信号に応じて、前記制御装置に送信した画面を更新し、更新後の画面を前記制御装置に送信する処理と、
前記制御装置からの前記操作画面における操作を表わす制御信号に応じて、前記画像形成手段を制御する処理と、
前記制御装置に対して送信した操作画面の内容を特定する情報を前記記憶手段に記憶させる処理と、
前記制御装置との通信の切断が検出された際に、前記切断よりも以前に送信された前記制御信号からの制御信号に基づいて再接続の要否を判断する処理と、
前記再接続を行なうと判断された場合に、前記記憶手段に記憶されている前記制御装置に対して送信した最新の操作画面の内容を特定する情報に基づいて操作画面を生成し、前記生成された操作画面を再接続後の制御装置に対して送信する処理とを実行する、画像形成装置。
【請求項14】
互いに通信可能な画像形成装置と制御装置とを備えた画像処理システムの制御方法であって、
前記制御装置からの要求を受け付けると、操作画面を前記画像形成装置から前記制御装置に送信するステップと、
前記操作画面を前記制御装置に表示するステップと、
前記制御装置に表示された前記操作画面における操作を受け付けると、前記操作に応じた制御信号を前記制御装置から前記画像形成装置に送信するステップと、
前記制御信号に応じて、前記制御装置に送信した画面を更新し、更新後の画面を前記制御装置に送信するステップと、
前記制御信号に応じて、前記画像形成装置において画像形成処理を実行するステップと、
前記制御装置に対して送信した操作画面の内容を特定する情報を前記画像形成装置の記憶手段に記憶するステップと、
前記制御装置との通信の切断が検出された際に、前記画像形成装置において前記切断よりも以前に送信された前記制御信号からの制御信号に基づいて再接続の要否を判断するステップと、
前記再接続を行なうと判断された場合に、前記画像形成装置において、前記記憶手段に記憶されている前記制御装置に対して送信した最新の操作画面の内容を特定する情報に基づいて操作画面を生成し、前記生成された操作画面を再接続後の制御装置に対して送信するステップとを含む、制御方法。
【請求項15】
画像形成装置に含まれるコンピュータに処理を実行させるための制御プログラムであって、
制御装置からの要求に応じて、操作画面を前記制御装置に送信するステップと、
前記制御装置からの、前記操作画面における操作を表わす制御信号に応じて、前記制御装置に送信した画面を更新し、更新後の画面を前記制御装置に送信するステップと、
前記制御装置からの前記操作画面における操作を表わす制御信号に応じて、前記画像形成装置に含まれる画像形成手段を制御するステップと、
前記制御装置に対して送信した操作画面の内容を特定する情報を前記画像形成装置に含まれる記憶手段に記憶させるステップと、
前記制御装置との通信の切断が検出された際に、前記切断よりも以前に送信された前記制御信号からの制御信号に基づいて再接続の要否を判断するステップと、
前記再接続を行なうと判断された場合に、前記記憶手段に記憶されている前記制御装置に対して送信した最新の操作画面の内容を特定する情報に基づいて操作画面を生成し、前記生成された操作画面を再接続後の制御装置に対して送信するステップとを前記コンピュータに実行させる、制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−93651(P2013−93651A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−232754(P2011−232754)
【出願日】平成23年10月24日(2011.10.24)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】