説明

画像処理システム及び画像処理方法

【課題】 位置データに関連付けられた撮影画像データの迅速な表示が可能で、高品質な撮影画像データのプリントが可能な画像処理システムを構成する。
【解決手段】 デジタルカメラで撮影された撮影画像データを、ディスプレイCでの表示に適した低解像度データ95LとプリンタFでのプリントに適した高解像度データとに変換して記憶媒体に記憶し、この記憶媒体をパーソナルにセットして場合には、位置データに対応した低解像度データ95LをディスプレイCに表示し、この低解像度データ95Lを指定してプリント処理が選択された場合には、低解像度データ95Lに対応する高解像度データ95Hを抽出してプリンタFに転送してプリント処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置取得手段で取得した位置データと、画像データ取得手段で取得した撮影画像データとを関連付ける処理装置を備えている画像処理システム及び位置取得手段で取得した位置データと、画像データ取得手段で取得した撮影画像データとを処理装置によって関連付ける画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のように構成された画像処理システムに関連する技術として特許文献1及び特許文献2に示されるものが存在する。つまり、特許文献1は、目的地までの案内経路データや実際に走行した軌跡データに対して付加情報としての画像データや音声データ等を対応付けて記憶し、案内経路データや軌跡データを表示装置に表示する際には、対応付けられた画像データや音楽データ等を出力するようにナビゲーション装置が構成されている。このナビゲーション装置は、位置検出器(本発明の位置取得手段)で検出した現在位置をマップマッチング処理によって地図上に表示し、目的地や経由地点が入力された場合には、経路探索動作を行って案内経路データを地図上に表示し、この案内経路を登録した場合にはユーザの操作に応じて案内経路に関連した任意の画像データ等の付加情報を案内経路に対応付けて記憶し、このように記憶した付加情報を選択的に呼び出して表示できるように構成されている。
【0003】
特許文献2は、道路地図データと自己の位置とをマップマッチング処理によって表示パネルに表示するようナビゲーション装置の基本的な処理形態が設定されると共に、スポットを特定する特定データと、スポットのリアル画像(本発明の撮影画像データ)と、リアル画像が表示される画像表示位置データと、リアル画像を道路地図データにリンクさせるリンクデータとが記憶されたDVD−ROMからのデータを取り込み、スポットを指定してリアル画像を登録することにより表示パネルに表示された道路地図上に対して登録したリアル画像を表示できるように構成されている。
【0004】
【特許文献1】特開2002‐81955号公報 (請求項1、段落番号〔0011〕〜〔0034〕、図1〜図5)
【特許文献2】特開2003‐269981号公報 (段落番号〔0057〕〜〔0079〕、図1、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
デジタルカメラの高性能化、低価格化に従って、一般家庭においてもデジタルカメラを用いる機会が増大しており、例えば、スナップ写真や、記念写真、あるいは、観光地での風景写真を撮影する機会も増大している。このような現実面からすると、特許文献1や特許文献2に記載されるように、位置データに関連付ける画像データとして、既存の画像データを用いずに、デジタルカメラで撮影した撮影画像データを用いることも考えられる。
【0006】
このような理由から、位置データに対してデジタルカメラで撮影した撮影画像データを関連付けることを考えると、例えば、カーナビゲーションシステムに使用されている小型の液晶ディスプレイのように比較的解像度が低いものに対して地図データ等を表示し、この地図データ上の位置データに対して関連付けた撮影画像データを表示する場合には、表示面積の点、及び、表示の際の処理速度の点から高解像度の撮影画像データは必要ではなく、低解像度の撮影画像データを用いる必要がある。
【0007】
また、デジタルカメラでの撮影ポイント(位置データ)を地図データに設定し、その撮影ポイントに関連付ける形態で撮影画像データを記憶することにより、位置データをインデックスとしたアルバム(例えば、電子アルバム)として使用することも考えられ、このように作成したアルバムを使用する場合には、をカーナビゲーションシステムの液晶ディスプレイに地図データと撮影画像データとを表示することや、アルバムとして作成したデータをDVD−R等のメディアに記憶して一般家庭のパーソナルコンピュータにおいて再生する形態で表示することになる。
【0008】
このように位置データと、この位置データに関連付けた撮影画像データとをアルバム(例えば電子アルバム)として使用することを考えると、アルバムに含まれる撮影画像データのプリントを行いたい場合もある。しかしながら、前述したようにアルバムに必要な撮影画像データは低解像度であるためプリントに適したものではなく改善の余地があった。
【0009】
本発明の目的は、位置データに関連付けられた撮影画像データの迅速な表示が可能で、高品質な撮影画像データのプリントが可能な画像処理システムを合理的に構成する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の特徴は、位置取得手段で取得した位置データと、画像データ取得手段で取得した撮影画像データとを関連付ける処理装置を備えている画像処理システムにおいて、
前記位置取得手段で取得した位置データを記憶する位置データ記憶部と、前記位置データの存在位置を示す地図イメージデータを記憶するイメージデータ記憶部と、ディスプレイでの表示に適した低解像度データ及びプリンタでのプリントに適した高解像度データを記憶する画像データ記憶部と、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから前記低解像度データ、前記高解像度データ夫々を得て前記画像データ記憶部に記憶する画像データ変換部と、前記地図イメージデータ、低解像度データ、高解像度データ夫々を記憶媒体に記憶する媒体ドライブとを備え、
前記処理装置は、位置データに前記低解像度データをリンクデータによって関連付けるリンク処理手段を含むと共に、前記地図イメージデータと前記低解像度データと、この低解像度データに対応する高解像度データとを前記媒体ドライブに出力する出力制御手段を含んで構成されている点にある。
【0011】
この構成により、前記位置取得手段で取得した位置データは位置データ記憶部に記憶され、位置データの存在位置を示す地図イメージデータはイメージデータ記憶部に記憶され、画像データ取得手段で取得した撮影画像データは画像データ変換部でディスプレイでの表示に適した低解像度データと、プリンタでのプリントに適した高解像度データとして画像データ記憶部に記憶される。また、位置取得手段で取得した位置データと低解像度データとがリンク処理手段で関連付けられ、出力制御手段は、地図イメージデータと低解像度データと高解像度データとを媒体ドライブに出力する。つまり、媒体ドライブにセットされた記憶媒体に地図イメージデータと低解像度データと高解像度データとを、電子アルバムとして記憶することが可能となり、例えば、この記憶媒体をパーソナルコンピュータにセットした場合には、撮影画像データの低解像度データは地図イメージデータとともにディスプレイ等に表示され、撮影画像データの高解像度データを用いて高解像度のプリントを行うことも可能となる。その結果、記憶媒体に記憶した位置データに関連付けられた撮影画像データの迅速な表示が可能で、高品質な撮影画像データのプリントも可能な画像処理システムが構成された。
【0012】
本発明は、前記画像データ変換部として、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから前記低解像度データを生成して前記画像データ記憶部に記憶すると共に、前記画像データ取得手段で取得したオリジナルの撮影画像データを前記高解像度データとして前記画像データ記憶部に記憶する処理、又は、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから前記高解像度データを生成して前記画像データ記憶部に記憶する処理を行うよう構成しても良い。
【0013】
この構成により、画像データ取得手段で取得した撮影画像データから表示に適した低解像度データが生成されると共に、画像データ取得手段で取得した撮影画像データの解像度がプリントに適したものである場合には、オリジナルの撮影画像データをそのまま高解像度データとして記憶し、画像データ取得手段で取得した撮影画像データの画素数が過大である場合には、間引き等の処理を行い、プリントに適した高解像度データとして記憶するものとなる。
【0014】
本発明は、前記出力制御手段として、前記媒体ドライブを制御して前記位置データと前記地図イメージデータと前記リンクデータとを前記記憶媒体に記憶する処理と、前記低解像度データと高解像度データとで成る撮影画像データを前記記憶媒体に記憶する処理とを行うと共に、
該出力制御手段は、前記記憶媒体がパーソナルコンピュータにセットされた場合に前記位置データを時間軸に沿った順序で読み出し、読み出した位置データに対応する地図イメージデータをパーソナルコンピュータにおいて表示し、かつ、読み出した位置データに関連付けられた低解像度データをパーソナルコンピュータにおいて表示する再生プログラムを前記記憶媒体に記憶する処理、
及び、この再生プログラムをパーソナルコンピュータにおいて実行した際に、パーソナルコンピュータにおいて表示状態にある低解像度データが選択された場合には、この選択された低解像度データに対応する高解像度データを記憶媒体から抽出してプリントデータとして出力する処理を行うプリント処理プログラムを前記記憶媒体に記憶する処理を行うよう構成しても良い。
【0015】
この構成により、媒体ドライブにセットされた記憶媒体に対して位置データと、地図イメージデータと、リンクデータと、低解像度データと、高解像度データと、再生プログラムとを記憶するものとなり、このようにデータが記憶された記憶媒体をパーソナルコンピュータにセットした場合には、再生プログラムが位置データを時間軸に沿った順序で読み出し、読み出した位置データに対応する地図イメージデータをディスプレイに表示し、かつ、読み出した位置データに関連付けられた低解像度データをパーソナルコンピュータのディスプレイ等に表示できるものとなり、時間経過に従って位置データに関連付けられた低解像度データをディスプレイに表示できる。更に、このように低解像度データが表示されている状態で、低解像度データが選択された場合には、プリント処理プログラムが、低解像度データに対応する高解像度データを抽出してプリントデータとして出力するので高品位のプリントが可能となる。
【0016】
本発明は、位置取得手段で取得した位置データと、画像データ取得手段で取得した撮影画像データとを関連付ける処理装置を備えている画像処理システムにおいて、
前記位置取得手段で取得した位置データを記憶する位置データ記憶部と、前記位置データの存在位置を示す地図イメージデータを記憶するイメージデータ記憶部と、ディスプレイでの表示に適した低解像度データ及びプリンタでのプリントに適した高解像度データを記憶する画像データ記憶部と、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから前記低解像度データ、前記高解像度データ夫々を得て前記画像データ記憶部に記憶する画像データ変換部と、前記撮影画像データをプリント媒体にプリントするプリンタとを備え、
前記処理装置は、前記位置データに対応する地図イメージデータを前記ディスプレイに表示し、かつ、位置データにリンクデータによって関連付けられた低解像度データを前記ディスプレイに表示する再生処理を行い、前記ディスプレイに表示された低解像度データに対応する高解像度データを前記プリンタに出力するプリント処理を行う出力制御手段を備いる点にある。
【0017】
この構成により、前記位置取得手段で取得した位置データは位置データ記憶部に記憶され、位置データの存在位置を示す地図イメージデータはイメージデータ記憶部に記憶され、画像データ取得手段で取得した撮影画像データは画像データ変換部でディスプレイでの表示に適した低解像度データと、プリンタでのプリントに適した高解像度データとして画像データ記憶部に記憶される。また、位置取得手段で取得した位置データと低解像度データとがリンク処理手段で関連付けられ、処理装置は位置データに対応する地図イメージデータをディスプレイに表示し、位置データにリンクデータによって関連付けられた低解像度データをディスプレイに表示し、このように低解像度データがディスプレイに表示されている状態において、出力制御手段は、その低解像度データに対応した高解像度データとをプリンタに出力してプリント媒体にプリントできる。その結果、位置データに関連付けられた撮影画像データの迅速な表示が可能で、その低解像度データに対応する高品質な撮影画像データのプリントも可能な画像処理システムが構成された。
【0018】
本発明は、前記画像データ変換部として、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから前記低解像度データを生成して前記画像データ記憶部に記憶すると共に、前記画像データ取得手段で取得したオリジナルの撮影画像データを前記高解像度データとして前記画像データ記憶部に記憶する処理、又は、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから前記高解像度データを生成して前記画像データ記憶部に記憶する処理を行うよう構成しても良い。
【0019】
この構成により、画像データ取得手段で取得した撮影画像データから表示に適した低解像度データが生成されると共に、画像データ取得手段で取得した撮影画像データの解像度がプリントに適したものである場合には、オリジナルの撮影画像データをそのまま高解像度データとして記憶し、画像データ取得手段で取得した撮影画像データの画素数が過大である場合には、間引き等の処理を行い、プリントに適した高解像度データとして記憶するものとなる。
【0020】
本発明は、前記位置取得手段が、カーナビゲーションシステムを構成するGPSユニットで構成され、前記地図イメージデータが該カーナビゲーションシステムに用いられる地図データで構成され、前記ディスプレイが該カーナビゲーションシステムを構成するディスプレイで構成されても良い。
【0021】
この構成により、例えば、自家用車に備えられたカーナビゲーションシステムを用いて画像処理システムを構成した場合には、デジタルカメラで撮影された撮影画像データを記憶し、走行時にGPSユニットから取得した位置データに撮影画像データを関連付けておくことにより、その車輌の走行位置をディスプレイに表示した地図データ上に表示すると同時に位置データに関連付けられた撮影画像データをディスプレイに表示することや、車輌を停車させた状態で複数の位置データを時間軸に沿って自動的に指定し、指定された位置データに関連付けられた撮影画像データをディスプレイに表示することも可能となる。つまり、カーナビゲーションシステムを画像処理システムに兼用することにより、車輌が走行した位置を撮影ポイントとするように、位置データと撮影画像データとを関連付けることが可能になり、しかも、位置取得手段やディスプレイを特別に備えずに済むものとなった。
【0022】
本発明は、前記位置取得手段が、カーナビゲーションシステムを構成するGPSユニットで構成され、前記地図イメージデータが該カーナビゲーションシステムに用いられる地図データで構成されても良い。
【0023】
この構成により、例えば、自家用車に備えることが可能なカーナビゲーションシステムを用いて画像処理システムを構成した場合には、デジタルカメラで撮影された撮影画像データを記憶し、走行時にGPSユニットから取得した位置データに撮影画像データを関連付けておき、位置データと、地図イメージデータとしての地図データと、撮影画像データと、リンクデータとを記録媒体に記憶することが可能となる。つまり、カーナビゲーションシステムを画像処理システムに兼用することにより、車輌が走行した位置を撮影ポイントとするように、位置データと撮影画像データとを関連付けることが可能になり、このように関連付けたデータをパーソナルコンピュータ等に表示することも可能となる。
【0024】
本発明は、位置取得手段で取得した位置データと、画像データ取得手段で取得した撮影画像データとを処理装置によって関連付ける画像処理方法において、
複数の前記位置データの存在位置を示す地図イメージデータをイメージデータ記憶部に記憶し、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから画像データ変換部が表示に適した低解像度データと、プリントに適した高解像度データとを生成し、この高解像度データと低解像度データとを画像データ記憶部に記憶し、
前記処理装置がリンク処理手段と出力制御手段とで構成され、前記リンク処理手段が前記位置データに低解像度データを関連付けるリンク処理を行い、前記出力制御手段が前記地図イメージデータと、前記低解像度データと、前記高解像度データとを媒体ドライブに出力する出力処理を行っても良い。
【0025】
この構成により、位置データに対応する地図イメージデータをイメージデータ記憶部から抽出し、位置データに関連付けられた低解像度データを画像データ記憶部から抽出し、この低解像度データと地図イメージデータとを媒体ドライブで記憶媒体に記憶でき、また、高解像度データも媒体ドライブで記憶媒体に記憶できる。つまり、デジタルカメラで撮影した撮影画像データは低解像度データに変換された状態で地図イメージデータとともに記憶媒体に記憶することが可能となり、この記憶媒体に記憶した高解像度データで高解像度のプリントを行うことも可能となる。その結果、記憶媒体をパーソナルコンピュータ等にセットすることにより位置データに関連付けられた撮影画像データの迅速な表示が可能で、高品質で撮影画像データのプリントも可能な画像処理方法が構成された。
【0026】
本発明は、位置取得手段で取得した位置データと、画像データ取得手段で取得した撮影画像データとを処理装置によって関連付ける画像処理方法において、
複数の前記位置データの存在位置を示す地図イメージデータをイメージデータ記憶部に記憶し、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから画像データ変換部が表示に適した低解像度データと、プリントに適した高解像度データとを生成し、この高解像度データと低解像度データとを画像データ記憶部に記憶し、
前記処理装置がリンク処理手段と出力制御手段とで構成され、前記リンク処理手段が前記位置データに低解像度データを関連付けるリンク処理を行い、前記出力制御手段が前記地図イメージデータと、前記低解像度データとをディスプレイに表示する処理、及び、前記ディスプレイに表示された低解像度データに対応する高解像度データをプリンタに出力するプリント処理を行っても良い。
【0027】
この構成により、デジタルカメラで撮影した撮影画像データから表示に適した低解像度データと、プリントに適した高解像度データとを生成して画像データ記憶部に画像データ記憶部に記憶し、位置データに低解像度データを関連付けておくことにより、位置データに対応する地図イメージデータをイメージデータ記憶部から抽出し、位置データに関連付けられた低解像度データを画像データ記憶部から抽出し、この低解像度データと地図イメージデータとをディスプレイに表示でき、また、高解像度データをプリンタでプリントできる。その結果、位置データに関連付けられた撮影画像データの迅速な表示が可能で、高品質で撮影画像データのプリントも可能な画像処理方法が構成された。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、アンテナユニットAで受信したGPS衛星からの信号、及び、車輌の走行駆動系に備えた車速センサSからの車速パルス信号が入力するシステム本体Bを備え、このシステム本体Bの前面にディスプレイCを備え、内部に処理装置Dを備え、このシステム本体Bと分離する構造のドライブユニットE(媒体ドライブの一例:画像データ取得手段としても機能する)を備え、プリント媒体としてのプリントペーパー90にデータをプリントして排出するプリンタFを備えてナビゲーションシステムが構成されている。
【0029】
このナビゲーションシステムは画像処理システムの一例であり、前記システム本体Bの前面に複数のスイッチ1と、音声情報を出力するスピーカ2と、リモートコントローラ3からの赤外線信号を受信する赤外線センサ4と、撮影画像データをアクセスする入出力ターミナル5とを備えている。
【0030】
このナビゲーションシステムは、自家用車の運転座席100の前方位置のメータパネル101の側部のコンソール102に取り付けられるものであり、GPS衛星からの信号と車速センサSからの車速パルス信号とに基づき車輌の走行時において、その車輌が存在する位置データ(経度データ・緯度データ)をリアルタイムで取得し、前記ディスプレイCに対して位置データに対応する地図データ(位置データの存在位置を示す地図イメージデータの一例)を設定された拡大率でディスプレイCに表示し、かつ、その地図データ上に車輌が存在する位置を車輌シンボルで表示する性能を具備するものである。また、このナビゲーションシステムは目的地を指定することにより、そのポイントに至るために走行すべきルートを地図上に表示し、走行時において案内(ナビゲーション)する能力を具備するものである。このような性能のナビゲーションシステムは従来からのものと基本的に変わるものではなく、本発明のナビゲーションシステムは、車輌が走行したルート上に複数の撮影画像データを関連付けて記憶し、このように記憶した撮影画像データをディスプレイCに表示する処理、この撮影画像データを含んだ電子アルバムを記憶メディアに記憶する処理、及び、選択した撮影画像データを前記プリンタFにおいてプリントペーパー90にプリントする処理を行えるよう構成した点に特徴がある。
【0031】
前記ディスプレイCは、地図データや撮影画像データ等の必要なデータを表示する液晶表示部6と、指先等の接触操作を検出するタッチパネル部7とを備えている。前記複数のスイッチ1はナビゲーションシステムのON・OFFを含め、表示モードの切り換え等の処理を実現する。前記リモートコントローラ3はシステム本体Bから離間した位置から必要とする操作を実現する。前記スピーカ2は人の言葉による案内等を行うために用いられると共に、後述する音楽データを再生するために用いられる。
【0032】
前記ドライブユニットE(媒体ドライブ・画像データ取得手段の一例)は、デジタルカメラ105で撮影された撮影画像データが記憶されたフラッシュメモリ等の半導体メディアMs(記憶媒体の一例)からのデータを取得する(読み出す)半導体ドライブ8と、CD−RやDVD−R等の複数種の大容量のディスク状メディアMd(記憶媒体の一例)からのデータの取得と記憶(書き込み)とを可能にするディスクドライブ9とを備えている。尚、半導体ドライブ8は、コンパクトフラッシュ(登録商標)やスマートメディア(登録商標)やメモリースティック(登録商標)等のフラッシュメモリの種類に対応できるよう複数の挿入部を備えている。
【0033】
前記入出力ターミナル5(画像データ取得手段の一例)は、デジタルカメラと105の間に配置されるUSB( Universal Serial Bus )規格やIEEE1394規格等のケーブル106を介してデジタルカメラ105に記憶されている撮影画像データを取得するために機能する。尚、本発明は、無線によってデジタルカメラ105の撮影画像データを取得するものを除外するものではなく、画像データ取得手段として Bluetooth(ブルートゥース)のように無線を利用して撮影画像データを送るものを採用しても良い。
【0034】
このナビゲーションシステムの構成を図3のように示すことが可能である。つまり、前記システム本体Bにはマイクロプロセッサへの情報のアクセスを実現する入出力インタフェース10を備えており、この入出力インタフェース10に対して位置取得手段L(GPSユニットの一例)、前記液晶表示部6、前記タッチパネル部7、前記複数のスイッチ1、前記スピーカ2、前記赤外線センサ4、前記入出力ターミナル5、前記半導体ドライブ8、前記ディスクドライブ9、前記プリンタF、ハードディスクHD夫々からのデータがアクセスする信号系を形成している。
【0035】
前記位置取得手段Lは、前記アンテナユニットAで受信したGPS衛星からの電波を取り込むと同時に、前記車速センサSからの車速パルス信号を取り込むことによりリアルタイムで車輌の位置データ(経度・緯度のデータ)と、この位置データを取得した時刻をタイミングデータとして取得する。また、この位置取得手段Lは、地上の複数の電波発信源からの電波によって位置情報を取得するものであっても良く、車輌の姿勢を検出するジャイロスコープや、車輌の加速度を検出する加速度センサや、地上の発信源からの電波を併用することにより車輌の位置情報の精度を高めるものであっても良い。
【0036】
前記ハードディスクHDは、前記位置取得手段Lで取得した位置データを記憶する位置データ記憶部と、地図イメージデータとして予め設定された領域の地図データを記憶するイメージデータ記憶部と、撮影画像データ(後述する低解像度データと高解像度データ)を記憶する画像データ記憶部として機能し、また、このハードディスクHDは音楽データを記憶する音楽データベースとして機能するものである。
【0037】
前記処理装置Dは、マイクロプロセッサからのデータバスに接続する半導体メモリRAM/ROM、不揮発性メモリEEPROM、マップマッチング手段11、ナビゲーション手段12、ルート記憶手段13、画像データ記憶手段14、リンク処理手段15、出力制御手段16、記憶処理手段17を備えている。ちなみに、この処理装置Dにおいて制御を実現するためにはデータバスの他にコントロールバスやアドレスバス等を必要とするものであるが、複雑化を避けるために図面にはコントロールバスやアドレスバス、あるいは、インタフェース類を示していない。
【0038】
前記マップマッチング手段11は、前記位置取得手段Lからの位置データに対応する地図データを前記ハードディスクHDに記憶された地図データベースから抽出してディスプレイCに対して予め設定された拡大率で表示する処理を行う。前記ナビゲーション手段12は、予め設定された目的地に至るルートを前記地図データから抽出して地図データ上にライン状に表示し、交差点等のポイントにおいて右折や左折等の必要な操作をディスプレイCに表示し、かつ、この右折や左折等の必要な操作を前記スピーカ2から人の言葉で出力する処理を行う。
【0039】
前記ルート記憶手段13は、前記位置取得手段Lで設定されたインターバル毎に取得した位置データを、夫々の位置データを取得したタイミング毎に前記ハードディスクHDや半導体メモリRAMに書き込むことにより車輌が走行した位置データをルートとして記憶する処理を行う。ちなみに、このルート記憶手段13で記憶したルート110をディスプレイCに表示した場合には図7、図8において破線で示すように表示するものとなり、このルート110上に車輌シンボル111が示され、このルート110上に後述する撮影ポイントPが示される。
【0040】
前記画像データ記憶手段14は、前記半導体ドライブ8、ディスクドライブ9、あるいは、入出力ターミナル5を介して取得した撮影画像データを変換して前記ハードディスクHDに記憶する処理を行うものであり、複数の撮影画像データをハードディスクHDに記憶する際には、図5に示すようにディスプレイCに撮影画像データの取り込みを可能にする選択画面20を表示し、この選択画面20において必要な画像を指定することにより選択した複数の撮影画像データを記憶するように機能する。
【0041】
つまり、この画像データ記憶手段14は、前述のように選択した複数の撮影画像データ95を表示に適した低解像度データ95Lに変換して前記ハードディスクHDに記憶する処理と、前記撮影画像データ95を変換せずにプリントに適した高解像度データとして前記ハードディスクHDに記憶する処理、又は、プリントに適した高解像度データに変換して前記ハードディスクHDに記憶する処理とを行う。尚、本実施形態では、前記デジタルカメラ105で撮影され半導体メディアMsに記憶されたものを撮影画像データ95と称しており、この撮影画像データ95は、低解像度データ95Lと高解像度データ95Hとの上位概念としても用いている。
【0042】
この撮影画像データを記憶する処理を模式的に表すと、図17に示すように半導体ドライブ8に前記半導体メディアMsをセットして撮影画像データ95を取得した際には、この撮影画像データ95をディスプレイCの液晶表示部6において、例えば、図7に示す表示領域51に表示し得るデータ量のビットマップ構造の低解像度データ95Lに変換してハードディスクHDに記憶する処理を行うと共に、前記プリンタFにおいて細密なプリントが可能となるよう、変換を行わずに(オリジナルのデータのまま)取得したデータ量のままの高解像度データ95H(JPEGのように圧縮された構造で記憶することが望ましい)をハードディスクHDに記憶する処理を行う。尚、同じ撮影画像データ95から生成された低解像度データと高解像度データとを記憶する場合には、夫々の識別が可能で、かつ、同じ撮影画像データ95から生成されたことを示すファイル名を付す処理が行われる。
【0043】
このようにハードディスクHDに記憶された低解像度データ95Lは、前記出力制御手段16が前記ディスプレイCの液晶表示部6へ出力することによって表示し、また、ハードディスクHDに記憶された高解像度データ95Hは出力制御手段16が前記プリンタFに出力することによってプリントペーパー90にプリントし、また、ハードディスクHDに記憶された高解像度データ95Hと低解像度データ95Lは、前記出力制御手段16が前記ディスクドライブ9に出力することにより、このディスクドライブ9においてDVD−R等のディスク状メディアMdに記憶される(これらの処理は後述する)。
【0044】
また、例えば、撮影画像データ95の画素数が過大である場合には、撮影画像データ95の画素を間引く等の処理によってデータ量(画素数)を低減した高解像度データ95Hを得るように変換の形態を設定しても良く、このように高解像度データ95Hを生成する場合には、後述する関連付けの処理を行うために撮影画像データ95に付随するExifデータから撮影日時データを抽出して別途記憶する処理が必要となる。
【0045】
前記リンク処理手段15は、前記位置データを取得したタイミングを特定するタイミングデータを取得するタイミングデータ取得部と、高解像度データ95H(オリジナルの撮影画像データ95と同じデータ構造)に付随するExifデータから撮影日時データを取得する撮影日時データ取得部と、これらタイミングデータと撮影日時データとからリンクデータを生成するリンクデータ生成部とを備えている。ちなみに、前述したようにExifデータから撮影日時データを抽出して別途記憶した場合には、前記撮影日時データ取得部は、別途記憶した撮影日時データから撮影日時データを抽出する処理を行う。また、これらタイミングデータ取得部、撮影日時データ取得部、リンクデータ生成部夫々は後述するように前記低解像度データ95Lを電子アルバム化する際に有効に機能するものであり、リンクデータは位置データと、低解像度データ95Lとを関連付けることになる
【0046】
前記Exifデータは、前記デジタルカメラ105で撮影された撮影画像データ95を構成するファイルに付随するものであり、その構造の一例を図9のように表すことが可能である。このExifデータのメイン情報にはデジタルカメラのメーカー名と機種名とが記憶され、サブ情報として露出時間や画像幅や画像高さのデータの他に、オリジナル撮影日時が年、月、日、時間、分、秒の単位で記憶されており、前記リンク処理手段15の撮影日時取得部が、オリジナル撮影日時のデータを撮影日時データとして取得する。
【0047】
前記出力制御手段16は、位置データと関連付けられた低解像度データ95LをディスプレイCに表示する処理を行うと共に、オペレータが指定した高解像度データ95Hを前記プリンタFに伝送してプリントペーパー90にプリントする処理を行うものである。
【0048】
前記記憶処理手段17は、選択したルート110のデータと、そのルート110上に存在する複数の位置データ(撮影ポイント)に関連付けられた複数の撮影画像データ95(低解像度データ95L)と、ルート110に対応する地図データと、関連付けられた音楽データが存在する場合には、その音楽データとをディスク状メディアMd等の記憶メディアに電子アルバムとして記憶する処理を行うものである(制御形態は後述する)。そして、電子アルバムとしてデータが記憶された記憶メディア(例えば、DVD−R)は、パーソナルコンピュータにおいて地図データや撮影画像データ等の再生が可能なとなる。
【0049】
また、電子アルバムとしてデータが記憶された記憶メディアをパーソナルコンピュータで再生した場合には、図7に示す如くディスプレイに地図データとルート110とを表示し、そのルート110上を車輌シンボル111が走行するようにシミュレートが行われ、このシミュレートにより車輌シンボル111が撮影ポイントPに達する毎に、その撮影ポイントP(位置データ)に関連付けられた低解像度データ95LをディスプレイCに表示する処理が行われる。尚、本発明では、自動的な再生を行う電子アルバム化だけを想定したものではなく、ルート110のデータと、低解像度データ95Lと、地図データ等を単純に記憶し、例えば、パーソナルコンピュータのマウスをクリックすることや、キーボードの特定のキーを操作することにより、ルート110上の撮影ポイント毎に関連付けられた低解像度データ95Lを撮影された順序で単純に表示するデータ構造のものを電子アルバムとして生成するものであっても良い。
【0050】
本発明は、前記マップマッチング手段11、ナビゲーション手段12、ルート記憶手段13、画像データ記憶手段14、リンク処理手段15、出力制御手段16、記憶処理手段17は半導体メモリRAM上に展開可能なソフトウエア(プログラム)を想定しているが、一部又は全てをロジック等のハードウエアで構成することも可能である。
【0051】
本発明のナビゲーションシステムは、前記スイッチ1の操作や、前記リモートコントローラ3を操作によって図4に示す処理メニュー30をディスプレイCに表示し、この処理メニュー30に表示されたアルバム作成ボタン31、再現モード(シミュレーションモード)での再生ボタン32や、実走行モードでの再生ボタン33のいずれかのボタンに指を接触させる形態での処理を選択することにより、選択された処理を実行できる。
【0052】
具体的には、この処理メニュー30においてアルバム作成ボタン31を操作することによって電子アルバムの作成を実現するものであるが、このシステムでは、アルバム作成ボタン31を操作する以前に、車輌が走行した位置を自動的に取得し、任意のタイミングで複数の撮影画像データ95を取得しておくよう処理形態が設定されている。
【0053】
つまり、本発明のナビゲーションシステムでは図10のフローチャートに示すように、位置取得手段Lが予め設定されたインターバルで位置データを取得する毎に、その位置データを取得して記憶し(#01ステップ)、どのようなタイミングでも撮影画像データ95を取得する画像データ取得ルーチン(#100ステップ)を実行する。このような処理は、電子アルバムを作成する処理が選択されるまで継続して行うものであり(#02ステップ)、アルバムを作成する処理が選択された場合(アルバム作成ボタン31を操作した場合)には、前記リンク処理手段15がリンクデータを生成し(#200ステップ)、リンクデータによって低解像度データ95Lが関連付けられた位置データに対応する地図データをセットし、タイトルをセットし、音楽データをセットした後に、作成された電子アルバムを前記ハードディスクHDに記憶し、更に、メディアに記憶する処理が選択された場合に、記憶メディアとしてのディスク状メディアMd(例えば、DVD−R等)に電子アルバムを記憶する処理が行われる(#03〜#05、#300ステップ)。
【0054】
前記画像データ取得ルーチン(#100ステップ)は、図11のフローチャートに示す如く、前記半導体ドライブ8に記憶メディアMdがセットされた場合のように、撮影画像データ95の取得が可能となった状況を把握した場合にのみ、ディスプレイCに図5に示す選択画面20を表示する(#101、#102ステップ)。この選択画面20は、記憶メディアMdに記憶されている全ての撮影画像データ95を、画像表示領域21に対してサムネイル形式で表示するものであり、スクロールバー22を操作することにより、全ての撮影画像データ95を確認できるものとなっている。また、このように画像表示領域21に表示された撮影画像データ95のうち、既に記憶されていることを撮影画像データ95のファイル番号等から判別されたものは<記憶済>等の情報23を付して表示を行い、このように既に記憶されている撮影画像データ95を除いた残り全ての撮影画像データ95を記憶の対象として、記憶の対象とする撮影画像データ95を、ディスプレイでの表示に適した低解像度データ95Lと、プリンタでのプリントに適した高解像度データ95H(図17を参照)とに変換して自動的にハードディスクHDに記憶するように処理形態が設定されている(#103ステップ)。
【0055】
前述のように自動的に選択されたものから写りの良くないものや、アルバムに不要と判断したものは、オペレータが表示された撮影画像データ95に指を接触させる形態で指定した後に、選択解除ボタン24に指を接触させる形態で操作することで選択を解除でき、この選択解除を行った後に、再度選択する場合には選択スイッチ25を操作することで選択することも可能である。また、撮影画像データ95を指定した後に回転ボタン26を操作した場合には、指定した撮影画像データ95を90度単位で回転させることも可能である。このように選択を行った後には、OKボタン27を操作することで(#104ステップ)、選択された撮影画像データ95を前記画像データ記憶手段14が変換してハードディスクHDに記憶する(#105ステップ)。尚、このように撮影画像データ95を選択する処理をディスプレイCのタッチパネル部7を介した操作で実現しているが、前記スイッチ1の操作や、前記リモートコントローラ3を操作して撮影画像データ95を指定して必要な操作を行うようにインタフェースを設定しても良い。
【0056】
また、位置データと撮影画像データ95(低解像度データ95L及び高解像度データ95H)との記憶を行った後に、電子アルバムを作成する場合には、前記処理メニュー30をディスプレイCに表示し、画面中のアルバム作成ボタン31を操作することになる(#02ステップのyes)。
【0057】
この操作の後には、前記リンクデータを生成する処理が図12のフローチャートに示すように実行される。つまり、前記リンク処理手段15のタイミングデータ取得部が、前記ハードディスクHDに記憶されているタイミングデータを抽出し、前記リンク処理手段15の撮影日時取得部が各高解像度データ95Hに付随するExifデータから撮影日時データを抽出する。次に、リンク処理手段15のリンク生成部が、複数のタイミングデータと複数の撮影日時データのうち一致するもの、及び、近似するもの同士を関連付けるリンクデータを生成する(#201、#202ステップ)。この#202ステップの処理が自動リンクモードでの処理に対応するものであり、このようにリンクデータを生成した後には、図6に示すように、ディスプレイCにルート110を表示し(詳細は後述する)、そのルート110上に撮影画像データの撮影ポイントP(単数でも複数でも良い)を表示する(#203ステップ)。
【0058】
このように撮影ポイントPが表示された場合に、オペレータが現実の撮影位置との誤差の有無を判断する。この誤差は位置取得手段Lが生成するタイミングデータと、デジタルカメラ105に内蔵した時計との時間的な誤差に起因するものであり、誤差がある場合には、撮影日時データの補正するに必要な操作を行うことにより、対応するデジタルカメラ105で撮影された全ての撮影画像データ95の撮影日時を一括して補正し(#204〜#206ステップ)、再度、リンクデータを生成し、ルート110上に撮影ポイントPを表示して確認を求め、誤差が解消された場合に処理が終了する。また、#205、#206ステップの処理が補正リンクモードでの処理に対応する。
【0059】
#202ステップにおける処理を図6のようにディスプレイCに確認画面40を表示して実現している。つまり、確認画面40に地図データを表示し、この地図データ上にルート110と、「リンク位置」としての撮影ポイントPとを表示し、この撮影ポイントPに対してリンクデータで関連付けられた撮影画像データ95から生成された低解像度データ95Lを表示領域41に表示する。この表示状態において、例えば、その撮影画像データ95が撮影された本来の撮影ポイントPxが同図に示すように距離Xだけオフセットしていることをオペレータが確認した場合には、画面中に表示された時間設定スライダー42を操作することにより、ルート110上において撮影ポイントPを移動させて本来の撮影ポイントPxに一致させることが可能となり、この撮影ポイントPを移動させた量に対応する時間だけ撮影日時データをシフトさせてシフト時間をシフト時間表示部43に表示する処理が行われる。
【0060】
更に、必要な場合には、表裏領域41の下部のボタン41F、41Rの操作により表示されている撮影画像データ95(低解像度データ95L)を切り換え、複数の撮影画像データ95における撮影ポイントPの確認も行うことも可能となる。この確認の後に、OKボタン44を操作することにより、対応するデジタルカメラ105で撮影された全ての撮影画像データ95の撮影日時データの補正が完了するのである。ちなみに、確認画面40において撮影ポイントPと本来の撮影ポイントPx相対的な位置関係を視覚的に確認する形態でシフト時間を設定する場合に、地図データを任意の大きさまで拡大することにより設定精度を高めるよう処理形態を設定しても良い。
【0061】
尚、図12のフローチャートに示した処理では、誤差を解消するためにオペレータが撮影ポイントPと本来の撮影ポイントPxとを地図上で確認するものであったが、シフト時間を数値で人為的に入力するよう処理形態を設定しても良い。ちなみに、リンクデータは位置データ(経度、緯度のデータ)と、撮影画像データのファイル番号とを対比して記録した単純なデータ構造である。
【0062】
次に、前記#03ステップでの処理について図面には示さないが、ディスプレイCにキーボードを表示し、キーボードに指を接触させる形態で文字情報を入力してタイトルをセットし、また、予め記憶してある音楽情報のタイトルの一覧をディスプレイCに表示し、必要な場合には、試聴を行うことにより、この一覧中からBGMに設定すべき音楽情報に指を接触させる形態で音楽情報を選択することにより、選択された音楽がBGMにセットされる。
【0063】
また、#04ステップでの処理では、位置データ、撮影画像データ(低解像度データ95L、高解像度データ95H)、リンクデータ、タイトルが記憶されると共に、この電子アルバムに対して前述のように選択された音楽を関連付けた形態で前記ハードディスクHDに記憶されるのである(処理装置Dにおける記憶処理)。
【0064】
#300ステップでの記憶処理を図13のフローチャートのように示すことができる。つまり、記憶メディアとしてDVD−R等のディスク状メディアMdに対して、タイトルを記憶し、複数の位置データ(ルートデータとして捉えることが可能)と、ルートデータに対応する地図データと、低解像度データ95Lと、高解像度データ95Hと、リンクデータと、音楽データとを記憶し、再生プログラムとプリント処理プログラムとを記憶することになる(#301〜#304ステップ)。
【0065】
このように一連の処理が完了した後に、前記処理メニュー30をディスプレイCに表示して再現モードでの再生ボタン32を操作した場合には、図7に示すように、再生画面50を表示すると共に、図14のフローチャートに示される処理を実行する。つまり、処理を開始すると、ディスプレイCにタイトルを表示し、音楽を再生し、ディスプレイCに地図データを表示し、設定されたインターバルで時間軸に沿って位置データを指定する形態で更新し、ルート110上において、更新される位置データに対応した位置に車輌シンボル111を表示する(#401〜#403ステップ)。このように、設定されたインターバルで更新される位置データに対応した位置に車輌シンボル111を表示することにより、その車輌シンボル111はルート110を移動する形態(シミュレーションする形態)で表示されることになる。
【0066】
次に、位置データとリンクデータとを対比することにより、関連付けられた位置データの存否を判断し、一致するリンクデータが存在する場合には、その位置データに関連付けられた低解像度データ95Lを表示領域51に表示する処理が実行される(#404〜#406ステップ)。このように低解像度データ95Lを表示する場合、同じ撮影ポイントで複数の撮影画像データ95が撮影されている場合も多くあり、このような場合には、その位置データに関連付けられた低解像度データ95Lの全ての表示が完了するまで、位置データの更新を停止する処理が行われる。本発明は、ルート110上に撮影ポイントPであることを示すシンボルをドット状に表示することを想定しているが、このシンボルを表示しないことや、ルート110上にサムネイル形式で撮影画像データを表示するよう処理形態を設定することも考えられる。
【0067】
また、これまでは例として、設定されたルート上にシンボルを配置することを示したが、観光地にシンボルを配置して、ルート上におけるシミュレーションの進捗に従って、観光地の傍らを通過する段階で、記憶されている画像データを再現するものであっても良い。
【0068】
また、この再生画面50には、再生を実行する制御や早送り等を実現する制御ボタン52が表示され、再生状況をタイムライン上で表示するインジケータ53が表示されている。そして、早送りや巻き戻しやインジケータ53の操作によって位置データが変更された場合には、変更後の位置データをセットして、上記したように低解像度データ95Lを表示する処理が行われ、この処理が終了するまで継続的に行われる(#407、#408、#409ステップ)。尚、この再生画面50には、低解像度データ95Lの総数と現在の表示数とを表示するカウンター54と、プリント処理を実行するプリントボタン55とが表示されている。
【0069】
前述のように再生画面50に低解像度データ95Lを表示している状況において、前記プリントボタン55が操作された場合には、図16に示すプリント処理ルーチン(#600ステップ)が実行される。
【0070】
このプリント処理ルーチン(#600ステップ)では、前記プリントボタン55が操作された場合にのみ表示領域51に表示状態にある低解像度データ95Lに対応する高解像度データ95Hをファイル名に基づいて抽出し、確認画面(図示せず)を表示して、その確認画面においてプリント枚数の入力を求める処理を実行する(#601〜#603ステップ)。次に、この確認画面に対してプリント枚数の入力があった場合には、抽出した高解像度データ95HをプリンタFに転送し、入力されたプリント枚数だけプリントするプリント処理が実行される(#604、#605ステップ)。
【0071】
尚、ここでのプリンタは1例として、車載されたものを示しているが、電子アルバムを作成した後、その電子アルバム自体を記憶媒体に保存するものであれば、プリンタはナビゲーションシステムに付随したものでなくても良い。
【0072】
また、前記処理メニュー30をディスプレイCに表示して実走行モードでの再生ボタン33を操作した場合には、図8に示すように、再生画面60を表示すると共に図15のフローチャートに示される処理を実行する。つまり、前記位置取得手段Lで取得した位置データに対応した地図データをディスプレイCに表示すると同時に、位置データに対応する位置に車輌シンボル111を表示する通常のナビゲーション処理を実行し(#501ステップ)、このナビゲーション時に前記位置取得手段Lが取得した位置データとリンクデータとを対比し、一致又は近接するリンクデータが存在する場合には、そのリンクデータによって関連付けられている低解像度データ95Lを表示領域61に表示する処理が終了するまで継続的に行われる(#502〜#505ステップ)。このような処理においても、ルート110上に撮影ポイントPであることを示すシンボルをドット状に表示することを想定しているが、このシンボルを表示しないことや、ルート110上にサムネイル形式で撮影画像データを表示するよう処理形態を設定することも考えられる。
【0073】
前記表示領域61の近傍位置にはプリントボタン62が表示され、このプリントボタン62を操作した場合には、表示領域61に表示されている低解像度データ95Lに対応する高解像度データ95HがプリンタFに伝送されてプリントが実行される。このプリント処理を行う場合には、前述したプリント処理ルーチン(#600ステップ)に従った処理が実行される。
【0074】
また、DVD−Rにデータを記憶して電子アルバムを作成することも可能である。また、そのDVD−Rをパーソナルコンピュータにセットして前記再生プログラムを実行した場合には、前述した再現モード(#400ステップ)での再生と全く同じ再生画面50がパーソナルコンピュータのディスプレイに表示される。つまり、設定されたインターバルで位置データを更新することにより、車輌シンボル111はルート110を移動する形態で表示される。また、位置データとリンクデータとが一致するリンクデータが存在する場合には、その位置データに関連付けられた低解像度データ95Lを表示領域51に表示する。このように低解像度データ95Lを表示する場合、同じ撮影ポイントで複数の撮影画像データが撮影されている場合も多くあり、このような場合には、その位置データに関連付けられた低解像度データ95Lの全ての表示が完了するまで、位置データの更新を停止する処理が行われる。
【0075】
また、この再生画面50には、再生を実行する制御や早送り等を実現する制御ボタン52が表示され、再生状況をタイムライン上で表示するインジケータ53が表示され、例えば、早送りや巻き戻しやインジケータ53の操作によって位置データが変更された場合には、変更後の位置データをセットして、上記したように低解像度データ95Lを表示する処理が継続的に行われ、表示された撮影画像データの数をカウンター54で把握でき、プリントボタン55を操作した場合には、前述したプリント処理ルーチン(#600ステップ)に従った処理によってプリント処理(前記プリント処理プログラムでの処理)が行われるのである。
【0076】
このように、本発明によると、再現モードと実走行モードとの何れの処理であってもディスプレイCに対してビットマップ構造の低解像度データ95Lを表示するので処理の負担にならず迅速な表示を可能にすると共に、ディスプレイCに表示されている低解像度データ95Lを指定してプリント処理を選択した場合には、その低解像度データ95Lに対応した高解像度データ95Hを抽出してプリンタFでプリント処理を行うので、高品質のプリントを得るものとなる。これと同様にDVD−R等の記憶メディアに記憶したデータをパーソナルコンピュータにセットして再生した場合(再現モードでの表示に等しい)にも、パーソナルコンピュータのディスプレイに表示されている低解像度データ95Lを指定してプリント処理を選択した場合には、その低解像度データ95Lに対応した高解像度データ95Hを抽出してプリンタに出力してプリント処理を行うので、高品質のプリントを得るものとなる。
【0077】
特に、本発明によると、カーナビゲーションシステム等で取得される位置データに対して、デジタルカメラ105で撮影された撮影画像データを関連付けて記憶する場合には、位置データを取得したタイミングデータ(取得日時を示すデータ)と、撮影画像データに付随するExifデータから撮影日時データを取得し、これらタイミングデータと撮影日時データとをリンクデータを介して関連付けるよう処理形態を設定するだけで、例えば、位置データと撮影画像データとを画面に表示して編集する形態で関連付けを行うもののように手間を掛けずとも、複数の位置データに対して複数の撮影画像データを一括して関連付けることも可能となり、手間を掛けずに済むものとなる。特に、一般的なデジタルカメラ105で撮影した撮影画像データにはExifデータ(タグデータ)を含んでいるのが普通であり、位置取得手段LがGPS型のものでは、位置を取得する際には、時間データを必要とするため、この位置データにタイミングデータを付随させる形態で記憶することが容易であり、夫々の時間データを比較して、一致するもの、又は、近似するものを関連付けると云う比較的簡単な処理を行うだけで関連付けの処理を行えるのである。
【0078】
また、デジタルカメラ105に内蔵した時計が示す時刻と、現実の時刻との間には比較的大きい誤差を含むことも想定されるものであるが、そのデジタルカメラ105で撮影された撮影画像データのExifデータから抽出した撮影日時データは、全ての撮影画像データの撮影日時に等しい誤差を含むものであるため、1つの位置データに対応させるべき撮影画像データの撮影日時データの誤差を補正した場合、その誤差に等しい時間だけ、そのデジタルカメラ105で撮影した他の全ての撮影画像データの撮影日時データをシフトさせることで、全ての撮影画像データの撮影日時を適正なものにして、精度の高い関連付けも可能となるのである。
【0079】
〔別実施の形態〕
本発明は、上記した実施の形態以外に以下のように構成しても良い。
【0080】
(イ)指定したタイトルに含まれる全ての低解像度データ95L又はこれに対応するサムネイル画像(撮影画像データから別途生成する必要あり)を一覧化してディスプレイCに表示し、この一覧から選択したものに対応する高解像度データ95HをプリンタFに転送してプリント処理を行うようプリント処理の形態を設定しても良い。この処理は、DVD−Rのような記憶メディアに記憶した低解像度データ95Lをパーソナルコンピュータにセットにセットして表示した場合にも同様に行われるものを想定している。
【0081】
(ロ)一度訪れた撮影ポイントPに対して、再び訪れてデジタルカメラ105で写真を撮影した場合には、その撮影画像データを、既に設定されている撮影ポイントに付加する形態で記憶することや、再び訪れた際のルート上の撮影ポイントPに対して以前訪れた際の撮影画像データを付加する形態で記憶するよう処理形態を設定することも可能である。このような処理を行う場合にはリンク処理手段15が関連付けを行う際の処理形態を変更することで済み、撮影画像データを再生する場合には、過去の撮影画像データと、それ以降の撮影画像データとを組み合わせた形態で表示して観賞できるものとなる。
【0082】
(ハ)ディスプレイCに撮影画像データを表示する際に、地図データを背景にした表示形態を採用していたが、これに代えて、ディスプレイCの全画面に撮影画像データを表示し、この撮影画像データの一部に地図データを表示するよう表示形態を設定することも可能となる。
【0083】
(ニ)明細書の実施例で示した地図データは、ナビゲーション上で再現される詳細な地図データを示したが、シミュレーション上での地図の再現は、このような詳細図に限るものではなく、例えば、簡易的なS字形状のルートでシミュレーションの進捗を示すものであっても良い。この場合、ナビゲーションで取得したルートを所定のS字状のルートに置き換えることでルートの位置と撮影画像データをリンクさせることができる。
【0084】
(ホ)明細書では既に記載しているが、ルート上の位置データと撮影画像データとのリンクは、撮影画像データに付された撮影日時データによって関連付けられる形態は、単なる実施例の一つに過ぎない。撮影画像データ個々にルート位置を個々に設定する手法を採用しても良い。
【0085】
(ヘ)本発明では、位置データと撮影日時データとを対応させて撮影ポイントをルート上に形成していたが、例えば、撮影ポイントとしてルートデータから離間した位置(ポイント)や領域(エリア)を任意に設定し、その撮影ポイントに関連付けた画像データを表示するタイミングを設定するための入力インタフェースを備えてシステムを構成することも可能であり、このインタフェースによって撮影ポイントを設定し、ルートデータとの関連付けを行った場合には、関連付けられたルート上(位置データ)に車輌シンボルが達した時点で、任意に設定した画像データをディスプレイに表示することになる。
【0086】
(ト)位置データに画像データを関連付ける処理において、1つの位置データに複数の画像データを関連付ける場合には、例えば、その位置データの前後に位置データに画像データを振り分けることにより、等間隔となる位置データに画像データを関連付けるよう処理形態を設定することや、ルートから離間した位置に複数の画像データを関連付けるよう関連付けの処理形態を設定しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】ナビゲーションシステムの構成を示す図
【図2】乗用車に備えたナビゲーションシステムを示す図
【図3】ナビゲーションシステムのブロック回路図
【図4】処理メニューを示す図
【図5】選択画面を示す図
【図6】確認画面におい撮影ポイントと本来の撮影ポイントとに基づいて日時データの補正を行う際の表示内容を示す図
【図7】再現モードにおける再生画面を示す図
【図8】実走行モードにおける再生画面を示す図
【図9】Exifデータの構造を示す図
【図10】電子アルバム作成時の処理を表すフローチャート
【図11】画像データ取得ルーチンのフローチャート
【図12】リンクデータ生成ルーチンのフローチャート
【図13】記憶処理ルーチンのフローチャート
【図14】再現モードでの再生処理を表すフローチャート
【図15】実走行モードでの再現処理を表すフローチャート
【図16】プリント処理ルーチンのフローチャート
【図17】画像データの変換の流れを示す図
【符号の説明】
【0088】
5 画像データ取得手段
15 リンク処理手段
16 出力制御手段
95 撮影画像データ
95L 低解像度データ
95H 高解像度データ
C ディスプレイ
E 媒体ドライブ
F プリンタ
D 処理装置
L 位置取得手段、GPSユニット
Ms、Md 記憶媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置取得手段で取得した位置データと、画像データ取得手段で取得した撮影画像データとを関連付ける処理装置を備えている画像処理システムであって、
前記位置取得手段で取得した位置データを記憶する位置データ記憶部と、前記位置データの存在位置を示す地図イメージデータを記憶するイメージデータ記憶部と、ディスプレイでの表示に適した低解像度データ及びプリンタでのプリントに適した高解像度データを記憶する画像データ記憶部と、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから前記低解像度データ、前記高解像度データ夫々を得て前記画像データ記憶部に記憶する画像データ変換部と、前記地図イメージデータ、低解像度データ、高解像度データ夫々を記憶媒体に記憶する媒体ドライブとを備え、
前記処理装置は、位置データに前記低解像度データをリンクデータによって関連付けるリンク処理手段を含むと共に、前記地図イメージデータと前記低解像度データと、この低解像度データに対応する高解像度データとを前記媒体ドライブに出力する出力制御手段を含んで構成されている画像処理システム。
【請求項2】
前記画像データ変換部は、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから前記低解像度データを生成して前記画像データ記憶部に記憶すると共に、前記画像データ取得手段で取得したオリジナルの撮影画像データを前記高解像度データとして前記画像データ記憶部に記憶する処理、又は、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから前記高解像度データを生成して前記画像データ記憶部に記憶する処理を行うよう構成されている請求項1記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記出力制御手段は、前記媒体ドライブを制御して前記位置データと前記地図イメージデータと前記リンクデータとを前記記憶媒体に記憶する処理と、前記低解像度データと高解像度データとで成る撮影画像データを前記記憶媒体に記憶する処理とを行うと共に、
該出力制御手段は、前記記憶媒体がパーソナルコンピュータにセットされた場合に前記位置データを時間軸に沿った順序で読み出し、読み出した位置データに対応する地図イメージデータをパーソナルコンピュータにおいて表示し、かつ、読み出した位置データに関連付けられた低解像度データをパーソナルコンピュータにおいて表示する再生プログラムを前記記憶媒体に記憶する処理、
及び、この再生プログラムをパーソナルコンピュータにおいて実行した際に、パーソナルコンピュータにおいて表示状態にある低解像度データが選択された場合には、この選択された低解像度データに対応する高解像度データを記憶媒体から抽出してプリントデータとして出力する処理を行うプリント処理プログラムを前記記憶媒体に記憶する処理を行うよう構成されている請求項1又は2記載の画像処理システム。
【請求項4】
位置取得手段で取得した位置データと、画像データ取得手段で取得した撮影画像データとを関連付ける処理装置を備えている画像処理システムであって、
前記位置取得手段で取得した位置データを記憶する位置データ記憶部と、前記位置データの存在位置を示す地図イメージデータを記憶するイメージデータ記憶部と、ディスプレイでの表示に適した低解像度データ及びプリンタでのプリントに適した高解像度データを記憶する画像データ記憶部と、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから前記低解像度データ、前記高解像度データ夫々を得て前記画像データ記憶部に記憶する画像データ変換部と、前記撮影画像データをプリント媒体にプリントするプリンタとを備え、
前記処理装置は、前記位置データに対応する地図イメージデータを前記ディスプレイに表示し、かつ、位置データにリンクデータによって関連付けられた低解像度データを前記ディスプレイに表示する再生処理を行い、前記ディスプレイに表示された低解像度データに対応する高解像度データを前記プリンタに出力するプリント処理を行う出力制御手段を備えている画像処理システム。
【請求項5】
前記画像データ変換部は、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから前記低解像度データを生成して前記画像データ記憶部に記憶すると共に、前記画像データ取得手段で取得したオリジナルの撮影画像データを前記高解像度データとして前記画像データ記憶部に記憶する処理、又は、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから前記高解像度データを生成して前記画像データ記憶部に記憶する処理を行うよう構成されている請求項4記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記位置取得手段が、カーナビゲーションシステムを構成するGPSユニットで構成され、前記地図イメージデータが該カーナビゲーションシステムに用いられる地図データで構成され、前記ディスプレイが該カーナビゲーションシステムを構成するディスプレイで構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像処理システム。
【請求項7】
位置取得手段で取得した位置データと、画像データ取得手段で取得した撮影画像データとを処理装置によって関連付ける画像処理方法であって、
複数の前記位置データの存在位置を示す地図イメージデータをイメージデータ記憶部に記憶し、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから画像データ変換部が表示に適した低解像度データと、プリントに適した高解像度データとを生成し、この高解像度データと低解像度データとを画像データ記憶部に記憶し、
前記処理装置がリンク処理手段と出力制御手段とで構成され、前記リンク処理手段が前記位置データに低解像度データを関連付けるリンク処理を行い、前記出力制御手段が前記地図イメージデータと、前記低解像度データと、前記高解像度データとを媒体ドライブに出力する出力処理を行う画像処理方法。
【請求項8】
位置取得手段で取得した位置データと、画像データ取得手段で取得した撮影画像データとを処理装置によって関連付ける画像処理方法であって、
複数の前記位置データの存在位置を示す地図イメージデータをイメージデータ記憶部に記憶し、前記画像データ取得手段で取得した撮影画像データから画像データ変換部が表示に適した低解像度データと、プリントに適した高解像度データとを生成し、この高解像度データと低解像度データとを画像データ記憶部に記憶し、
前記処理装置がリンク処理手段と出力制御手段とで構成され、前記リンク処理手段が前記位置データに低解像度データを関連付けるリンク処理を行い、前記出力制御手段が前記地図イメージデータと、前記低解像度データとをディスプレイに表示する処理、及び、前記ディスプレイに表示された低解像度データに対応する高解像度データをプリンタに出力するプリント処理を行う画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2006−38529(P2006−38529A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−216072(P2004−216072)
【出願日】平成16年7月23日(2004.7.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000135313)ノーリツ鋼機株式会社 (1,824)
【Fターム(参考)】