説明

画像処理プログラム及び画像処理装置

【課題】モノクロの原稿であっても、電子ペンで利用可能なパターンを当該電子ペンで確実に読み取れるように合成することができる画像処理プログラム及び画像処理装置の提供。
【解決手段】データ入力部とデータ出力部とを備えた装置で動作する画像処理プログラムであって、前記装置を、前記データ入力部により入力された原稿データを解析して所定の属性のオブジェクトを特定し、当該所定の属性のオブジェクトの画像から輪郭を抽出し、前記原稿データに基づく原稿画像の中の前記所定の属性のオブジェクトを輪郭で表した画像に、電子ペンが位置を特定可能なパターンを合成してパターン合成画像を生成し、当該パターン合成画像のデータを前記データ出力部に出力させる制御部、として機能させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理プログラム及び画像処理装置に関し、特に、電子ペンで利用可能なパターンを合成する画像処理プログラム及び画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、入力デバイスとして、ペンで入力した筆跡をデータとして出力する電子ペン(例えば、アノト(登録商標)ペン)が利用されている。このアノト(登録商標)ペンは、ペン先に小型カメラを搭載しており、用紙に印刷されたアノト(登録商標)パターンと呼ばれるドットパターンを小型カメラで読み取ることによってペン先の位置を特定し、手書きした文字や図形、絵などの筆跡を手書きデータとして出力することができる。このような電子ペンでは、アノト(登録商標)パターンが印刷された用紙が必要であり、専用の用紙は高価であることから、安価に用紙を作成する方法が提案されている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、ペン先の移動に伴って筆跡データを取得する電子ペンが読み取ることができる記録媒体上の第一領域に形成される画像に基づく第一画像情報に対応するパターンデータを登録するパターンデータ登録部と、前記第一画像情報を前記パターンデータ登録部に登録されている前記パターンデータの中から対応するパターンデータに変換するパターンデータ変換部と、前記パターンデータ変換部で変換された前記パターンデータを前記電子ペンで光学的に読み取るための第一色材を使用し描画した第一印刷描画データに変換する第一画像変換部と、前記記録媒体上における前記第一領域以外の第二領域に形成される画像に基づく第二画像情報を前記第一色材以外の第二色材を使用し描画した第二印刷描画データに変換する第二画像変換部と、前記第一画像変換部で変換された前記第一印刷描画データと前記第二画像変換部で変換された前記第二印刷描画データとを合成する画像合成部とを備える印刷データ生成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−70232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1の技術は、印刷データをYMCKからYMCに変換し、ドットパターンをKで合成するものであり、元の原稿がカラーの場合は、この手法を用いて用紙全体にドットパターンを合成することは可能であるが、元の原稿がモノクロの場合は、テキストやグラフィックス、イメージなどのオブジェクトと重なった部分のドットパターンを読み取ることができなくなるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、モノクロの原稿であっても、電子ペンで利用可能なパターンを当該電子ペンで確実に読み取れるように合成することができる画像処理プログラム及び画像処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、データ入力部とデータ出力部とを備えた装置で動作する画像処理プログラムであって、前記装置を、前記データ入力部により入力された原稿データを解析して所定の属性のオブジェクトを特定し、当該所定の属性のオブジェクトの画像から輪郭を抽出し、前記原稿データに基づく原稿画像の中の前記所定の属性のオブジェクトを輪郭で表した画像に、電子ペンが位置を特定可能なパターンを合成してパターン合成画像を生成し、当該パターン合成画像のデータを前記データ出力部に出力させる制御部、として機能させるものである。
【0008】
また、本発明の画像処理装置は、原稿データを取得するデータ入力部と、前記原稿データを解析して所定の属性のオブジェクトを特定し、当該所定の属性のオブジェクトの画像から輪郭を抽出し、前記原稿データに基づく原稿画像の中の前記所定の属性のオブジェクトを輪郭で表した画像に、電子ペンが位置を特定可能なパターンを合成してパターン合成画像を生成する制御部と、前記パターン合成画像のデータを出力するデータ出力部と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の画像処理プログラム及び画像処理装置によれば、モノクロの原稿であっても、電子ペンで利用可能なパターンを当該電子ペンで確実に読み取れるように合成することができる。
【0010】
その理由は、画像処理装置(画像処理プログラム)では、オリジナル原稿のデータを入力すると、当該データを解析して所定の属性のオブジェクトを特定し、当該所定の属性のオブジェクトの画像から輪郭を抽出し、原稿画像の中の所定の属性のオブジェクトを輪郭で表した画像に、電子ペンが位置を特定可能なパターンを合成してパターン合成画像を生成し、パターン合成画像のデータを出力する制御を行うからである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施例に係る画像処理システムの概略動作を示す図である。
【図2】本発明の一実施例に係る画像処理装置のコントローラの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例に係る電子ペンの構成を示すブロック図である。
【図4】アノト(登録商標)パターンの一例を示す図である。
【図5(a)】本発明の一実施例に係る画像処理装置の全体動作を示すフローチャート図である。
【図5(b)】図5(a)における原稿画像の処理方法の選択・実行処理を示すフローチャート図である。
【図5(c)】図5(a)における手書きデータの受信処理を示すフローチャート図である。
【図5(d)】図5(a)における最終手書きデータの決定処理を示すフローチャート図である。
【図6】原稿画像の領域分割例を示す図である。
【図7】領域管理テーブルの一例を示す図である。
【図8】処理決定テーブルの一例を示す図である。
【図9】輪郭抽出処理の一例を示す図である。
【図10】パターン割り付けの一例を示す図である。
【図11】コマンド領域の作成例を示す図である。
【図12】原稿の各ページと手書きデータとを対応付けるテーブルの一例を示す図である。
【図13】手書きデータの補間方法を説明する図である。
【図14】本発明の一実施例に係る画像処理装置の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
背景技術で示したように、特許文献1では、印刷データをYMCKからYMCに変換し、電子ペンで利用可能なパターンをKで合成することにより、パターンが印刷された用紙を汎用のプリンタで印刷する手法を提案している。しかしながら、この手法ではオリジナル原稿がモノクロの場合、ドットパターンを合成しても電子ペンで正確に読み取ることができず、ユーザの手書きデータを認識できない領域が発生する場合がある。
【0013】
一方、ドットパターンを印刷した用紙に手書き入力する場合、用紙には必ずしも元の原稿画像がそのまま印刷されている必要はなく、原稿画像の配置が分かれば十分であるし、元の原稿画像が密集している(余白が少ない)場合には、原稿画像が邪魔になって手書き入力がしにくくなる場合もある。
【0014】
そこで、本発明の一実施の形態では、原稿画像にそのままパターンを合成するのではなく、所定の属性のオブジェクト(テキスト(文字)、グラフィックス(図形)及びイメージ(写真)の中から選択される少なくとも1種類のオブジェクト)に対して輪郭を抽出し、原稿画像の中の所定の属性のオブジェクトを輪郭で表した画像にパターンを合成するようにする。
【0015】
これにより、モノクロの原稿にパターンを合成する場合であっても、パターンが読み取れないといった不具合を未然に防止することが可能となり、また、モノクロで出力することができるため、トナーの無駄な消費を抑制することが可能となる。
【実施例】
【0016】
上記した本発明の一実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る画像処理プログラム及び画像処理装置について、図1乃至図14を参照して説明する。図1は、本実施例の画像処理システムの概略動作を示す図であり、図2は、本実施例の画像処理装置のコントローラの構成を示すブロック図、図3は、電子ペンの構成を示すブロック図である。また、図4は、アノト(登録商標)パターンの一例を示す図であり、図5は、本実施例の画像処理装置の動作を示すフローチャート図である。また、図6は、原稿画像の領域分割例を示す図であり、図7は、領域管理テーブルの一例、図8は、処理決定テーブルの一例を示す図である。また、図9は、輪郭抽出処理の一例を示す図であり、図10は、パターン割り付けの一例を示す図、図11は、コマンド領域の作成例を示す図である。また、図12は、原稿の各ページと手書きデータとを対応付けるテーブルの一例を示す図であり、図13は、手書きデータの補間方法を説明する図である。また、図14は、画像処理装置の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【0017】
本実施例の画像処理システムは、画像合成処理などを行う画像処理装置10と、アノト(登録商標)パターンに代表される特定のパターン(本実施例では単にパターンと呼ぶ。)を検出する電子ペン30とで構成される。
【0018】
上記画像処理装置10は、図1に示すように、対象となる原稿(オリジナル原稿と呼ぶ。)のデータ(印刷データやスキャンデータ)を入力し、原稿画像の中の所定の属性のオブジェクト(テキスト、グラフィックス及びイメージの中から選択される少なくとも1種類のオブジェクト)を特定し、当該所定の属性のオブジェクトの画像から輪郭を抽出し、原稿画像の中の所定の属性のオブジェクトを輪郭で表した手書き入力用画像を生成し、その手書き入力用画像に電子ペンで利用可能なパターンを合成してパターン合成画像のデータを出力すると共に、パターン合成画像が印刷された用紙若しくはパターン合成画像が表示される画面上の電子ペンの位置を示すデータ(本実施例では手書きデータと呼ぶ。)を入力し、原稿画像に電子ペンの移動軌跡に対応する手書き画像を合成した手書きデータ合成画像のデータを出力する。
【0019】
なお、上記画像処理装置10は、パターン合成画像を用紙に印刷する印刷機能を備えた装置や更にオリジナル原稿を読み取るスキャナ機能を備えた装置(例えば、複写機や複合機(MFP:Multi Function Peripheral)などの画像形成装置)としてもよいし、パターン合成画像を画面上に表示する表示機能を備えた装置(例えば、電子ペーパーや電子ブック、携帯端末、コンピュータ装置など)としてもよい。また、画像処理システムに、画像処理装置10とは別に、印刷機能やスキャン機能を備えた装置を配置してもよいし、表示機能を備えた装置を配置してもよい。以下の実施例では、既に印刷されたオリジナル原稿に対してパターンを合成することができるように、画像処理装置10を、印刷機能とスキャナ機能を備えた画像形成装置として説明する。
【0020】
[画像処理装置]
図2は、本実施例の画像処理装置10のコントローラの構成を示すブロック図であり、コントローラは、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、モータードライバ14、IR(Image Reader)/ADF(Auto Document Feeder)モーター15、オペレーションパネル16、電子ペン用通信モジュール17、CCD(Charge Coupled Devices)18、USB(Universal Serial Bus)インターフェース19、NIC(Network Interface Card)20、画像処理チップ21、画像処理用RAM22、プリントエンジン23、TEL応答モジュール24、モデム25、公衆回線インターフェースモジュール26などで構成される。
【0021】
CPU11とROM12とRAM13とで制御部が構成され、CPU11は、ROM12に保存されている制御プログラムをRAM13にコピーした後、RAM13上の制御プログラムに従って、スキャナ機能、ファクシミリ機能、プリント機能及びコピー機能などの各機能についての全体制御を行う。本実施例では、特に、CCD18で読み取ったオリジナル原稿のスキャンデータ若しくはNIC20で接続された装置やUSBインターフェース19に接続されたデバイスから取得した印刷データを解析して、原稿画像中の所定の属性のオブジェクト(テキストやグラフィックス、イメージ)を特定する処理や、電子ペン30から取得した手書きデータに基づいて電子ペン30の移動軌跡に対応する手書き画像を特定する処理を行う。ROM12は、各種プログラムの他に、後述する処理決定テーブルなどを記憶する。また、RAM13は、画像データ、電子ペン30で認識可能なパターンのデータ、後述する領域管理テーブル、原稿データと手書きデータを対応付けるテーブル、各種計算値などを記憶する。
【0022】
IR/ADFモーター15は、読取装置や自動原稿送り装置を駆動するモーターである。モータードライバ14は、IR/ADFモーター15を駆動制御する。
【0023】
オペレーションパネル16は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(electroluminescence)ディスプレイ上に、透明電極が格子状に配置された感圧式の操作部(タッチパネル)を設けて構成され、図14に示すような各種画面を表示すると共に、ユーザより各種設定及び動作指示を受け付ける。
【0024】
電子ペン用通信モジュール17は、Bluetooth(登録商標)通信方式に代表される短距離無線通信や有線通信により電子ペン30の通信モジュール34と通信を行い、電子ペン30から手書きデータを受信し、RAM13に保持する。
【0025】
CCD18は、画像処理装置10の読取装置や自動原稿送り装置に設置され、オリジナル原稿をスキャンして原稿の反射光を検出し、この反射光を光電変換し更にアナログ−デジタル変換してスキャンデータを生成する。USBインターフェース19は、USB対応機器と接続するためのインターフェースである。NIC20は、ユーザのコンピュータ装置などとLAN(Local Area Network)を経由して接続するための拡張カードであって、ユーザのコンピュータ装置等から送信される印刷データを入力したり、原稿画像にパターンを合成したパターン合成画像のデータをユーザのコンピュータ装置等に送信したりする。
【0026】
画像処理チップ21は、ページ記述言語(PDL:Page Description Language)形式の印刷データをラスタライズ(画像展開)する処理や、変倍、画像回転、濃度調整、エッジ強調、スムージング、2値化等の画像処理を行う。本実施例では、特に、所定の属性のオブジェクトに対して公知の画像処理技術を利用して輪郭を抽出し、原稿画像の中の所定の属性のオブジェクトを輪郭で表した手書き入力用画像を生成し、その手書き入力用画像に、RAM13に記憶したパターンを合成する処理を行うと共に、オリジナル原稿の原稿画像に電子ペン30の手書き画像を合成する処理を行う。画像処理用RAM22は、画像処理チップ21が画像処理の過程で出力する画像データや各種計算値などを一時的に記憶する。また、画像処理用RAM22は、画像処理後の1頁分の画像データを蓄えるページメモリとしての機能も担う。プリントエンジン23は、ページメモリとしての画像処理用RAM22に蓄えられた画像データに基づいて用紙上に画像を形成する。
【0027】
電話応答モジュール24は、着信時の応答を行う。モデム25は、デジタル信号を電話回線のアナログ信号に変調すると共に、その逆に変換して復調する。公衆回線インターフェースモジュール26は、公衆回線網と接続するためのインターフェースである。
【0028】
上記構成のコントローラの一般的な動作を概説すると、CPU11は、オペレーションパネル16から指示を受けると、モータードライバ14に対し、IR/ADFモーター15の制御を行うと共に、画像処理チップ21へ画像処理要求を行う。
【0029】
画像処理チップ21は、CPU11より画像処理要求を受けると、CCD18からスキャンデータ若しくはNIC20で接続された装置やUSBインターフェース19に接続されたデバイスから印刷データを受け取り、オペレーションパネル16で指示された画像に変換するための画像処理を施す。その際、各種計算値などは画像処理用RAM22に一時保存される。
【0030】
画像処理チップ21から出力された処理済み画像データは、RAM13へ一時保存された後、オペレーションパネル16からの指示がスキャンの場合、画像処理チップ21を経由してUSBインターフェース19又はNIC20へ転送される。オペレーションパネル16からの指示がFaxの場合、モデム25を経由して公衆回線インターフェースモジュール26に転送される。オペレーションパネル16からの指示がコピーの場合、画像処理チップ21を経由してプリントエンジン23へ転送される。
【0031】
なお、図2では、原稿画像の中の所定の属性のオブジェクトを輪郭で表した手書き入力用画像にパターンを合成する処理及びオリジナル原稿の原稿画像に手書き画像を合成する処理を画像処理チップ21で実行する構成とするが、オリジナル原稿のデータを取得し、所定の属性のオブジェクトを特定して輪郭を抽出し、原稿画像の中の所定の属性のオブジェクトを輪郭で表した手書き入力用画像を生成してその手書き入力用画像にパターンを合成してパターン合成画像のデータを出力し、電子ペン30から手書きデータを取得し、オリジナル原稿の原稿画像に電子ペン30の移動軌跡に対応する手書き画像を合成し、手書きデータ合成画像のデータを出力する一連の処理を、制御部(CPU11で動作する画像処理プログラム)によって実行する構成としてもよい。
【0032】
[電子ペン]
図3は、電子ペン30の構成を示すブロック図であり、電子ペン30は、CPU31、ROM32、RAM33、通信モジュール34、バッテリーモジュール35、イメージセンサ36、ペン圧力検知センサ37、筆記モジュール38、時計モジュール39などで構成される。
【0033】
CPU31は、プログラムに従って演算するデータ処理装置である。ROM32は、プログラムを格納する情報記憶部である。RAM33は、データを格納する情報記憶部である。通信モジュール34は、Bluetooth(登録商標)に代表される短距離無線通信や有線通信により画像処理装置10の電子ペン用通信モジュール17と通信を行う。バッテリーモジュール35は、電子ペン30の電源である一次電池または二次電池である。イメージセンサ36は、パターンを読み取るための小型のCCDまたはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)ビデオカメラである。ペン圧力感知センサ37は、電子ペン30の筆圧を検知する圧電素子などである。筆記モジュール38は、イメージセンサ36で読み取ったパターンに基づいて電子ペン30の位置を特定し、通信モジュール34により手書きデータとして出力する装置である。時計モジュール39は、時刻情報を保持する装置である。
【0034】
なお、電子ペン30は、用紙に印刷若しくは画面に表示されるパターンを認識してその位置情報を手書きデータとして出力する機能を備えていればよく、その構成や形状、通信方法などは特に限定されない。
【0035】
図4は、上記電子ペン30で手書き入力する用紙に印刷若しくは画面に表示されるアノト(登録商標)パターンの一例である。このアノト(登録商標)パターンは、格子状に配置されたドットパターンであり、各ドットは0.3mm間隔で直交する格子から上下左右いずれかの方向へ僅かにずれていて、イメージセンサ36によって、1度に縦6×横6ドット、計36ドットのマトリクス単位で読み込まれる。このアノト(登録商標)パターンはどの点をとっても一意な値であり、電子ペン30で書かれた軌跡はすべて異なる位置情報として認識できる。
【0036】
次に、上記構成の画像処理装置10(コントローラ)の動作について、図5のフローチャート図を参照して説明する。なお、図5(a)は、画像処理装置10(コントローラ)の主要動作を示すフローチャート図であり、図5(b)は、原稿画像の処理方法の選択・実行処理の詳細を示すフローチャート図、図5(c)は、手書きデータの受信処理の詳細を示すフローチャート図、図5(d)は、最終手書きデータの決定処理の詳細を示すフローチャート図である。
【0037】
まず、ステップS100において、ユーザが画像処理装置10のオペレーションパネル16から本装置に対して実行指示をすると、CPU11は、オペレーションパネル16に図14(a)のようなパターン合成開始画面を表示させる。
【0038】
このパターン合成開始画面でユーザがOKを選択すると、CPU11は、オペレーションパネル16に図14(b)のようなパターン合成モード選択画面を表示させ、このパターン合成モード選択画面で、電子ペン書き込み用パターンをカラーで出力するか、モノクロで出力するかを選択させる。このとき、カラー出力が不可であり、モノクロ出力のみ可能な場合は、CPU11は、オペレーションパネル16に図14(c)のようなモノクロ出力確認画面を表示させ、モノクロ出力で処理を継続するか、処理をキャンセルするかをユーザに選択させる。
【0039】
そして、パターン合成モード選択画面でユーザが出力方法を選択(更に、必要に応じてモノクロ出力確認画面でユーザがモノクロ出力での処理の継続を選択)すると、CPU11は、オペレーションパネル16に図14(d)のようなコマンド領域の出力形式をユーザに選択させるためのコマンド領域設定画面を表示させる。コマンド領域設定画面における「ページ毎に出力する」とは、オリジナル原稿の各ページにコマンド入力領域を設ける形式であり、「まとめて出力する」とは、オリジナル原稿の所定ページに全ページ分のコマンド入力領域を設ける形式である。
【0040】
そして、ユーザがコマンド領域をページ毎に出力するか、まとめて出力するかを選択すると、CPU11は、オペレーションパネル16に図14(e)のような原稿セット画面を表示させ、ユーザは、画像処理装置10の読取装置や自動原稿送り装置にオリジナル原稿をセットする。
【0041】
次に、ステップS110において、CPU11の制御により、モータードライバ14はIR/ADFモーター15を駆動してオリジナル原稿を搬送し、CCD18はオリジナル原稿をスキャンして原稿画像を読み取り、スキャンデータをRAM13に保持する。
【0042】
次に、ステップS120において、CPU11(画像処理プログラム)は、原稿画像を解析し、原稿画像をオブジェクト属性毎の領域(テキスト領域とグラフィックス領域とイメージ領域)に分割し、分割した領域とオブジェクト属性とを規定する領域管理テーブルを作成する。例えば、図6に示すような原稿画像の場合は、図の上部分、中央左部分、下部分はテキスト領域であり、中央右部分はイメージ領域であることから、図7の領域管理テーブルの各領域番号の欄に、各々の領域を特定する座標とオブジェクト属性とを記述する。
【0043】
なお、ここではテキストとイメージの2種類の属性のオブジェクトを含む原稿画像を例にして説明したが、テキストとグラフィックスとイメージの中から選択される1種類以上の属性のオブジェクトを含んでいればよい。また、ここでは、各オブジェクトの領域を矩形形状としているが、各領域の形状は任意である。
【0044】
また、オブジェクト属性毎の領域を判別する方法は特に限定されず、スキャンデータに基づく原稿画像の場合は、公知のパターン認識技術を用いて文字を特定し、文字が所定の間隔で配列されている部分をテキスト領域と判定し、単純な線や図形で構成されている部分をグラフィックス領域と判定し、所定数以上の色で構成されている部分をイメージ領域と判定するなどの方法を用いることができる。また、印刷データに基づく原稿画像の場合は、ページ記述言語で記述された印刷データをラスタライズ(画像展開)する際に、オブジェクト属性を画素単位で示すタグビットデータが合わせて出力されることから、このタグビットデータに基づいて、オブジェクト属性毎の領域を判別することができる。
【0045】
次に、ステップS130において、CPU11(画像処理プログラム)は、予め記憶したテーブルを参照して、分割した各領域の画像(分割画像)毎に、パターン合成のための処理方法を選択し実行する。このステップについて、図5(b)のフローチャート図を参照して具体的に説明する。
【0046】
まず、所定の分割領域の分割画像を読み込み(S131)、その分割領域のオブジェクト属性がテキストであるかを判断する(S132)。
【0047】
オブジェクト属性がテキストの場合は、電子ペン書き込み用パターンの出力方法がカラー出力であるかを判断する(S133)。そして、予め記憶した処理決定テーブルに基づいて、オブジェクト属性と出力方法とに対応付けられた処理を実行する。図8は、処理決定テーブルの一例であり、例えば、カラー出力の場合は、YMCKをYMCに変換する処理を選択して実行し(S135)、モノクロ出力の場合は、輪郭抽出処理を選択して実行する(S136)。
【0048】
上記YMCKをYMCに変換する処理は、特許文献1に記載されているように、パターンをKで印刷するために原稿の画像をYMCKからYMCに変換する処理である。また、輪郭抽出処理は、図9に示すように、オブジェクトの境界部分(背景に対して濃度が急激に変化する部分)を残し、その境界部分で囲まれた領域を無色や白色、用紙色などにする(白抜きにする)処理であり、公知の画像処理技術を利用して実行することができる。なお、輪郭線の幅は特に限定されないが、輪郭線の幅を広くすると、電子ペン30がパターンを読み取れない領域が広くなるため、輪郭線の幅は極力狭くすることが望ましい。
【0049】
一方、オブジェクト属性がテキストでない場合は、電子ペン書き込み用パターンの出力方法がカラー出力であるかを判断する(S134)。そして、予め記憶した処理決定テーブルに基づいて、カラー出力の場合は、YMCKをYMCに変換する処理を選択して実行し(S137)、モノクロ出力の場合は、その領域に対する処理を行わずに(S138)、次のステップに以降する。
【0050】
そして、全ての分割領域に対して処理を選択したかを判断し(S139)、処理を選択していない領域がある場合は、S131に戻って同様の処理を繰り返す。
【0051】
なお、図5(b)では、オブジェクト属性がテキストの場合に輪郭抽出処理を行ったが、テキスト以外の属性のオブジェクトに対しても同様に輪郭抽出処理を行ってもよい。また、図5(b)では、モノクロ出力の場合に輪郭抽出処理を行ったが、カラー出力の場合も同様に輪郭抽出処理を行ってもよい。
【0052】
図5(a)のフローチャート図に戻って、ステップS140で、CPU11(画像処理プログラム)は、各分割領域に対して所定の処理を行った原稿画像(手書き入力用画像)にパターンを合成し、パターン合成画像のデータを出力(本実施例ではプリントエンジン23によりパターン合成画像を印刷)する。その際、オペレーションパネル16に図14(f)のようなパターン合成・出力中画面を表示させる。
【0053】
図10は、パターン割り付けの一例であり、パターンを合成する原稿画像が複数ページの場合、ページ毎に異なるパターン(パターン空間から切り出したパターン)を割り当てる。図11は、コマンド領域の一例であり、複数ページのパターン合成画像を出力する場合は、電子ペン30によるコマンド入力領域(「入力終了」や「確定」など)を印刷する。なお、「入力終了」は、手書き終了し、これ以降の書き込みの無効を指示するコマンドであり、「確定」は、手書きデータ合成画像の出力を指示するコマンドである。
【0054】
次に、ステップS150で、CPU11(画像処理プログラム)は、原稿の各ページと手書きデータとを対応付けて管理するためのテーブルを作成し、RAM13に記憶する。図12は、原稿のページ番号(PageNo.)とそのページに合成したパターン番号(patternNo.)と読み取った原稿画像(ScanData)と手書きデータ(StrokeData)とコマンド(入力終了指示用管理フラグや最終画像出力指示用管理フラグ)とを対応付けるテーブルの一例である。
【0055】
次に、ユーザはパターン合成画像を印刷した用紙(若しくはパターン合成画像を表示した画面)上で電子ペン30を動かして文字や図形、絵などを描画して手書き画像を入力する。その際、CPU11は、オペレーションパネル16に図14(g)のような電子ペン書き込み中画面を表示させる。そして、ステップS160で、CPU11(画像処理プログラム)は、電子ペン30を検出し、電子ペン30から手書きデータを受信する。このステップについて、図5(c)のフローチャート図を参照して具体的に説明する。
【0056】
まず、電子ペン30との通信手段である電子ペン用通信モジュール17で電子ペン30の通信モジュール34との通信を確立し、ユーザが使用している電子ペン30を検出する(S161)。
【0057】
電子ペン30を検出できない場合(S162のNo)は、処理を終了し、電子ペン30を検出した場合(S162のYes)は、通信モジュール34から送信される手書きデータを受信し、RAM13に保持する(S163)。なお、画像処理装置10が電子ペン30を検出できず、かつ、ユーザが電子ペン30による書き込みを実行した場合は、次回の電子ペン検出時に電子ペン30の内部に保持された手書きデータを受信し、処理を続行してもよい。
【0058】
次に、受信した手書きデータが、画像処理装置10に対するコマンドであるかどうかを判定する(S164)。具体的には、手書きデータで示される電子ペン30の位置情報が予め定めたコマンド領域内の場合はコマンドであると判断する。そして、手書きデータがコマンドの場合は、そのコマンドの種類を判断し(S165)、コマンドが手書き画像の区切りを示す手書き終了指示(位置情報がコマンド領域の特定エリア内)の場合は、手書きデータを保存した後(S168)、ステップS153に戻って同様の処理を繰り返す。
【0059】
一方、コマンドが「入力終了」指示の場合、ユーザから入力終了指示があったことを図12のテーブルに記録(入力終了指示用管理フラグを「True」に設定)する。また、コマンドが「確定」指示の場合、ユーザから手書き入力の確定指示があったことを図12のテーブルに記録(最終画像出力指示用管理フラグを「True」に設定)する(S166)。
【0060】
そして、ユーザからの電子ペン30による入力終了指示を受け、かつ確定指示を受けたかどうかを判定し(S167)、判定結果が真の場合は処理を終了し、判定結果が偽の場合は、ステップS163に戻って手書きデータの受信処理を継続する。
【0061】
再び、図5(a)のフローチャート図に戻って、ステップS170で、CPU11(画像処理プログラム)は、電子ペン30から受信した手書きデータに対応するオリジナル原稿の画像を読み出す。具体的には、受信した手書きデータの位置情報から割り付けられたパターンを特定し、図12のテーブルを参照して、そのパターン番号(patternNo.)に対応するオリジナル原稿のページ番号(PageNo.)を特定し、そのページ番号に対応する画像(ScanData)をRAM13から読み出す。
【0062】
次に、ステップS180で、CPU11(画像処理プログラム)は、最終的な手書きデータを決定する処理を行う。このステップについて、図5(d)のフローチャート図を参照して具体的に説明する。
【0063】
まず、手書きデータに対応する領域の分割画像を読み込み(S181)、読み込んだ分割画像が輪郭抽出処理を行った分割画像であるかを判断し(S182)、読み込んだ分割画像が輪郭抽出処理を行った分割画像であり、手書きデータに基づく手書きの軌跡が輪郭と交差している場合は、手書きデータの補間処理を行う(S183)。
【0064】
図13は、補間処理を説明する図である。手書きの軌跡が所定の属性のオブジェクトの輪郭と交差する場合、その交差部分では電子ペン30はパターンを認識することができないため、手書きデータは交差部分が抜けた画像となる。そこで、例えば、手書きデータ中の軌跡1が左下から右上方向に移動する軌跡であり、軌跡2がその延長線近傍を始点として略同じ方向に移動する軌跡である場合は、軌跡1と軌跡2とが連続する軌跡であると判断して、軌跡1の終点から軌跡2の始点までの線分を表す補間データを作成する。同様に、軌跡2の終点から軌跡3の始点までの線分を表す補間データを作成する。そして、各々の手書きデータと補間データとを合成して、連続する軌跡を表す最終的な手書きデータ(補間後手書きデータ)を作成する。
【0065】
なお、ここでは、手書きの軌跡が輪郭と交差する場合は手書きデータの補間処理を行う構成としたが、輪郭線の幅が十分に狭く、軌跡の欠落部分(輪郭線と交差する部分)が目立たない場合は、手書きデータの補間処理を省略することも可能である。
【0066】
その後、全ての領域を処理したかを判断し(S184)、未処理の領域があれば、S181に戻って同様の処理を繰り返す。
【0067】
再び、図5(a)のフローチャート図に戻って、ステップS190で、CPU11(画像処理プログラム)は、S170で特定したページの原稿画像とS180で決定した最終的な手書きデータ(補間後手書きデータ)の手書き画像とを合成し、手書きデータ合成画像のデータを出力(本実施例ではプリントエンジン23により手書きデータ合成画像を印刷)し、一連の処理を終了する。その際、オペレーションパネル16に図14(h)のような手書きデータ合成・出力中画面を表示させる。
【0068】
以上説明したように、本実施例の画像処理装置10は、オリジナル原稿のデータを入力すると、所定の属性のオブジェクトを特定し、当該所定の属性のオブジェクトの画像から輪郭を抽出し、原稿画像の中の所定の属性のオブジェクトを輪郭で表した手書き入力用画像を生成し、その手書き入力用画像にパターンを合成したパターン合成画像を生成し、パターン合成画像のデータを出力することにより、モノクロの原稿であっても電子ペン30でパターンを確実に読み取ることができる。
【0069】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、各装置の構成や制御は適宜変更可能である。
【0070】
例えば、上記実施例では、オブジェクトの属性がテキストの場合に輪郭抽出処理を行う構成としたが、オブジェクトの属性がグラフィックスの場合やイメージの場合に、輪郭抽出処理を行う構成としてもよい。
【0071】
また、上記実施例では、画像処理装置10でパターン合成画像及び手書きデータ合成画像を用紙に印刷する場合について説明したが、パターン合成画像は必ずしも用紙に印刷する必要はなく、画像処理装置10や他の装置の画面に表示し、画面上で電子ペン30を用いて手書き入力を行ってもよい。また、手書きデータ合成画像も必ずしも用紙に印刷する必要はなく、画像処理装置10や他の装置の画面に表示してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、原稿画像とパターンとを合成する処理が可能な画像処理装置とこのパターンに対して手書き入力を行う電子ペンとを備えるシステムに利用可能である。
【符号の説明】
【0073】
10 画像処理装置
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 モータードライバ
15 IR/ADFモーター
16 オペレーションパネル
17 電子ペン用通信モジュール
18 CCD
19 USBインターフェース
20 NICインターフェース
21 画像処理チップ
22 画像処理用RAM
23 プリントエンジン
24 TEL応答モジュール
25 モデム
26 公衆回線インターフェースモジュール
30 電子ペン
31 CPU
32 ROM
33 RAM
34 通信モジュール
35 バッテリーモジュール
36 イメージセンサ
37 ペン圧力検知センサ
38 筆記モジュール
39 時計モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ入力部とデータ出力部とを備えた装置で動作する画像処理プログラムであって、
前記装置を、
前記データ入力部により入力された原稿データを解析して所定の属性のオブジェクトを特定し、当該所定の属性のオブジェクトの画像から輪郭を抽出し、前記原稿データに基づく原稿画像の中の前記所定の属性のオブジェクトを輪郭で表した画像に、電子ペンが位置を特定可能なパターンを合成してパターン合成画像を生成し、当該パターン合成画像のデータを前記データ出力部に出力させる制御部、として機能させる、
ことを特徴とする画像処理プログラム。
【請求項2】
前記装置に、前記電子ペンと通信し、前記パターン合成画像上の前記電子ペンの位置を示すデータを取得する通信部を更に備え、
前記制御部は、前記通信部が取得したデータに基づいて、前記電子ペンの移動軌跡に対応する手書き画像を特定し、前記原稿画像に前記手書き画像を合成した手書きデータ合成画像を生成し、当該手書きデータ合成画像のデータを前記データ出力部に出力させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理プログラム。
【請求項3】
前記制御部は、前記電子ペンの移動軌跡が前記所定の属性のオブジェクトの輪郭と交差する領域で分断され、当該領域で移動軌跡が欠落している場合は、当該領域近傍の移動軌跡を用いて欠落した部分を補間し、分断された移動軌跡を繋ぎ合わせる、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理プログラム。
【請求項4】
前記所定の属性のオブジェクトは、テキストオブジェクトである、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の画像処理プログラム。
【請求項5】
原稿データを取得するデータ入力部と、
前記原稿データを解析して所定の属性のオブジェクトを特定し、当該所定の属性のオブジェクトの画像から輪郭を抽出し、前記原稿データに基づく原稿画像の中の前記所定の属性のオブジェクトを輪郭で表した画像に、電子ペンが位置を特定可能なパターンを合成してパターン合成画像を生成する制御部と、
前記パターン合成画像のデータを出力するデータ出力部と、を備える、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
前記画像処理装置は、スキャン機能と印刷機能とを備えた装置であり、
前記データ入力部は、前記スキャン機能により、前記原稿画像を読み取り、
前記データ出力部は、前記印刷機能により、前記パターン合成画像を用紙に印刷する、
ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記画像処理装置は、表示機能を備えた表示装置であり、
前記データ出力部は、前記表示機能により、前記パターン合成画像を画面に表示する、
ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項8】
更に、前記電子ペンと通信し、前記パターン合成画像上の前記電子ペンの位置を示すデータを取得する通信部を備え、
前記制御部は、前記通信部が取得したデータに基づいて、前記電子ペンの移動軌跡に対応する手書き画像を特定し、前記原稿画像に前記手書き画像を合成した手書きデータ合成画像を生成する、
ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記電子ペンの移動軌跡が前記所定の属性のオブジェクトの輪郭と交差する領域で分断され、当該領域で移動軌跡が欠落している場合は、当該領域近傍の移動軌跡を用いて欠落した部分を補間し、分断された移動軌跡を繋ぎ合わせる、
ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記所定の属性のオブジェクトは、テキストオブジェクトである、
ことを特徴とする請求項5乃至9のいずれか一に記載の画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5(a)】
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【図5(b)】
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【図5(c)】
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【図5(d)】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−65055(P2012−65055A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−206225(P2010−206225)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】