説明

画像処理方法

【課題】画像処理方法において、メモリ容量を少なく制限しつつ、画質劣化を招くことなく、画像処理の高速化を図る。
【解決手段】画像データの第1の拡大・縮小処理及び回転処理と、その処理後の画像データの第2の拡大・縮小処理及び回転処理とを実行する場合に、前記第1の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報と、前記第2の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報とから、それ等の処理を総合した第3の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報を拡大・縮小処理105と回転・位相シフト処理107とにより一括して算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディジタルカメラ、カメラ付携帯電話、ディジタルビデオカメラやディジタルビデオレコーダ/プレーヤ、ディジタルテレビなどの画像データ、特に静止画データの画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のJPEG(Joint Experts Group)を代表とする静止画再生機能は急速に普及し、ディジタルカメラやカメラ付携帯電話、ディジタルビデオカメラ、ディジタルビデオレコードなど、あらゆるディジタル家電製品に搭載され必須機能となっている。また、搭載されたディジタル家電製品の普及に伴って、JPEGを代表とする静止画像は年々高画質化が進んでおり、いまや画素数が1000万画素以上の静止画は一般的になり、静止画再生機能を搭載したディジタル家電製品が扱える画素数も年々飛躍的に伸びている。
【0003】
一般に、このような画像再生処理においては、例えば、SDカードなどの記憶媒体に格納されたJPEG圧縮画像(JPEGストリーム)を、そのJPEGストリーム中に格納されているカラーサンプリングフォーマット、画像サイズ、回転情報に基づいて復号処理し、同時に再生機器に基づく表示サイズ、カラーサンプリングフォーマットに従って、液晶モニタ等のディスプレイに表示される。尚、ここで言うカラーサンプリングフォーマットとは、ISO/IEC10918−1で規定されているサンプリングファクタを指す。
【0004】
そして、一旦、液晶モニタ等のディスプレイに表示された画像に対して、ユーザが画像の全て又は画像の特定の一部分だけを拡大・縮小、回転処理して表示させたい場合があり、現在の一般的なディジタル家電製品及びパソコンなどでは、このような画像の特定領域のみを拡大・縮小するZoom処理や回転処理等の加工処理を手軽に行うことが可能である。この場合、前記のJPEGストリーム中に格納されているカラーサンプリングフォーマット、画像サイズ、回転情報に加え、ユーザによって指示された画像サイズ、回転情報に基づいて拡大・縮小処理及び回転処理を行い、画像データを再生機器に基づく表示サイズ、カラーサンプリングフォーマットに合せた後に、液晶モニタ等のディスプレイに表示させる。このような技術は、例えば特許文献1及び2に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−67917号公報
【特許文献2】特開2000−156779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来の画像処理方法では、以下のような問題があった。記録媒体などに蓄積されたJPEG画像を復号処理する際、JPEG圧縮画像(JPEGストリーム)中に含まれる拡大・縮小情報、回転情報に基づく処理と、一旦復号、表示したJPEG画像の全て又は画像の一部分をユーザが拡大・縮小、回転処理して表示させたい場合、復号処理としては、図4に示すように、先ず、JPEGストリームをデコードした後、そのJPEGストリーム中に含まれる拡大・縮小情報Aに基づく処理と回転情報Aに基づく処理を行ない、一旦、その結果を外部メモリMに格納し、その後、再度、その外部メモリMに格納された処理結果を読み出し、ユーザの指示に基づく拡大・縮小情報Bに基づく処理と、回転情報Bに基づく処理とを行い、その後、その処理結果を表示する。
【0007】
尚、JPEGストリーム中に含まれる回転情報に基づく回転処理及びユーザの指示に基づく回転情報に基づく回転処理には、画像データを指定された方向に回転させるという処理だけではなく、カラーサンプリング位置を出力画像のサンプリング位置に応じて移動させる位相シフト処理も含まれる。
【0008】
ここで、前記位相シフト処理の詳細を具体例により説明する。
【0009】
復号処理した結果の画像データのカラーサンプリングフォーマットを4:2:0フォーマットとし、カラーサンプリング位置を“一致”とする。このカラーサンプリングフォーマットを4:2:0フォーマット、カラーサンプリング位置を“一致”の画像データを90度右回転させる場合を考える。
【0010】
ここで、4:2:0フォーマットとは、静止画画像の表現をYCbCr表色系とし、輝度Yの水平サンプリングファクタをH0、輝度Yの垂直サンプリングファクタをV0、色差Cbの水平サンプリングファクタをH1、色差Cbの垂直サンプリングファクタをV1、色差Crの水平サンプリングファクタをH2、色差Crの垂直サンプリングファクタをV2と表現した場合、H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1である。
【0011】
図1にサンプリングフォーマット4:2:0、カラーサンプリング位置“一致”の場合の輝度Y、色差Cb、Crを示す。また、図2にサンプリングフォーマット4:2:0、カラーサンプリング位置“中心”の場合の輝度Y、色差Cb、Crを示す。図3は、図1のサンプリングフォーマット4:2:0、カラーサンプリング位置“一致”の場合の輝度Y、色差Cb、Crを90度右回転した場合の図である。図3に示すように、サンプリングフォーマット4:2:0、カラーサンプリング位置“一致”の場合の輝度Y、色差Cb、Crを90度右回転させると、サンプリングフォーマットは変わらないが、輝度Yに対する色差Cb、Crの位置が移動する。これをサンプリングフォーマット4:2:0、カラーサンプリング位置“一致”として表示すると、色差Cb、Crの輝度Yに対する位置が本来あるべき位置と異なるため、色ずれを起こしてしまう。
【0012】
そこで、色差Cb、Crの輝度Yに対する位置を本来あるべき位置に移動、補正する処理が位相シフト処理である。つまり、図3の色差Cb、Crの位置を図1の色差Cb、Crの位置に移動、補正する処理である。具体的には、色差Cb、Crを水平方向にマイナス0.5画素分移動させれば良い。この時、図3の水平方向に右方向をプラス、左方向をマイナスとする。
【0013】
従って、カラーサンプリングフォーマットを4:2:0フォーマット、カラーサンプリング位置“一致”の画像データを90度右回転後、カラーサンプリングフォーマットを4:2:0フォーマット、カラーサンプリング位置“一致”として表示する場合は、マイナス0.5画素の位相シフト処理(差Cb、Crを水平方向にマイナス0.5画素分移動させる処理)が必要である。
【0014】
次に、前記従来の画像処理方法の欠点を説明する。
【0015】
JPEG画像は、一般的にテレビなどに用いられる動画像に比べて高画素であり、1000万画素を超える画像サイズも一般的である。そのため、JPEG圧縮画像の復号処理(デコード処理)、拡大・縮小処理、回転処理を行なう場合、各処理の結果を一旦メモリに格納する方法が容易である。しかし、JPEG画像の高画素化に伴い、復号処理(デコード結果)の全てをメモリに格納することは外部メモリ容量が大きくなり過ぎてしまうという課題を有する。
【0016】
そこで、外部メモリ容量を削減するため、1フレームの画像を数ライン、又は、数ブロック単位に細分化して処理し、その結果を一旦外部メモリに格納する方法もあるが、この場合、JPEG画像の復号処理に必要な一連の処理であるストリーム中の情報に基づく拡大・縮小処理、回転処理、位相シフト処理、及びユーザ指定に基づく拡大・縮小処理、回転処理、位相シフト処理において、拡大・縮小処理、回転処理、位相シフト処理の各処理を実施する上で必要とするデータ量が異なるため、各処理を実施するための制御が複雑になってしまう。制御を容易しようとすると、結局、多くのメモリサイズを持たせる必要があり、前記課題と同様、外部メモリ容量が大きくなり過ぎてしまう。
【0017】
また、一旦表示した画像の全て又は特定の一部分のみを表示させる場合、図5に示すように、前記のJPEG圧縮画像の復号処理(デコード処理)の結果を一旦メモリM1に格納すると共に、JPEGストリーム中の拡大・縮小処理の結果と、回転処理の結果とを各々一旦メモリM2、M3に格納する方法であれば、これ等のメモリM1〜M3に格納された復号処理(デコード処理)、拡大・縮小処理結果、及び回転処理結果に対して、更に、ユーザの指示に従った拡大・縮小処理、回転処理を行えば、ユーザレスポンスが良い。しかし、メモリ容量が大きくなり過ぎてしまう。
【0018】
各処理の結果をメモリに格納しない方法では、一旦表示した画像の全て又は特定の一部分のみを表示させる場合に、再度、JPEG圧縮画像の復号処理から行わなければならず、ユーザレスポンスが低下するという課題を有する。これはJPEG圧縮画像の画像サイズが大きいほど、復号処理に時間を要するため、ユーザレスポンスの低下の度合いは大きい。また、今後も静止画において高画素化が継続していく時流の中で、まさに時流に逆行するものであり、致命的であり、許容されない。
【0019】
更に、各処理の結果をメモリに格納しない画像処理方法では、メモリを用いずにJPEG圧縮画像(JPEGストリーム)中に含まれる拡大・縮小情報、回転情報に基づく処理とユーザの指示に基づく拡大・縮小、回転処理とを行なう必要があり、内部処理が複雑になってしまうという課題を有する。
【0020】
以下、この内部処理が複雑になる課題を詳述する。
【0021】
JPEG圧縮画像(JPEGストリーム)中に含まれる拡大・縮小情報、回転情報に基づく処理と、ユーザの指示に基づく拡大・縮小、回転処理との一連の処理において、当然ながら画像の入力フォーマット(画像サイズ、カラーサンプリングフォーマット(色差データCb、Crの輝度Yに対する位置の情報を含む))、画像の出力フォーマット(画像サイズ、カラーサンプリングフォーマット(色差データCb、Crの輝度Yに対する位置の情報を含む))を考慮して処理するが、処理に必要なパラメータの種類、組合せが非常に多く、内部の処理が非常に複雑になってしまう。表示するまでの組合せ数の一例を示す。画像の入力フォーマットの種類は、カラーサンプリングフォーマットの4:2:0、4:2:2H、4:2:2V、4:1:1、4:4:4、色差データCb、Crの輝度Yに対する位置の一致、中心の計10種類である。
【0022】
4:2:2H、4:2:2とは、前記の静止画画像の表現をYCbCr表色系とし、輝度Yの水平サンプリングファクタをH0、輝度Yの垂直サンプリングファクタをV0、色差Cbの水平サンプリングファクタをH1、色差Cbの垂直サンプリングファクタをV1、色差Crの水平サンプリングファクタをH2、色差Crの垂直サンプリングファクタをV2と表現した場合、H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1と、H0=1、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1である。
【0023】
回転は、通常表示、90度右回転、90度左回転、上下反転、左右反転、左右反転+90度右回転、左右反転+90度左回転と、ストリーム中の回転情報と、ユーザ指定の回転情報の計16種類である。
【0024】
ユーザ指定の回転情報は、再生・表示する機器に依存するため、16種類以上の場合もあるし、少ない場合もある。
【0025】
画像の出力フォーマットの種類は、4:2:2の一致と、4:2:0の一致との2種類である。この画像の出力フォーマットの種類も、再生・表示する機器に依存するため、2種類以上の場合もある。
【0026】
よって、画像の入出力フォーマットの種類及び回転の種類の組合せは、10種類x16種類x2種類の320種類である。この多数の処理組合せに対応する必要があり、これらをJPEG圧縮画像(JPEGストリーム)中に含まれる拡大・縮小情報、回転情報とユーザの指示に基づく拡大・縮小、回転情報に基づき計算により算出するため、内部処理が複雑になり、処理性能の低下を招いてしまうという課題を有する。また、この多数な組合せに対応する複雑な処理をハードウェア又はソフトウェアに実装する必要があり、開発途上においてバグを含んでしまうリスクがあり、実装上の困難さも有する。
【0027】
次に、前記図5に示した従来の画像処理方法の欠点を説明する。
【0028】
図5の画像処理方法は、JPEG圧縮画像(JPEGストリーム)中に含まれる拡大・縮小情報、回転情報に基づく処理を行なう第1の画像加工処理と、ユーザの指示に基づく拡大・縮小、回転情報に基づく処理を行なう第2の画像加工処理とを行い、この第1の画像加工処理と第2の画像加工処理とをメモリを介して行なっていた。
【0029】
この図5の従来の画像処理方法は、一旦、表示した画像に対してユーザの指示に基づいて拡大・縮小、回転処理させる際のユーザレスポンスの向上、内部の処理方法の簡素化という点では、ある程度は有効ではあるが、メモリ容量が増加してしまう点や拡大・縮小、回転情報の処理組合せの多さ、複雑さ故の内部処理の容易性、制御の容易性、処理速度の向上、実装容易性に対する効果としては不十分である。
【0030】
たとえ拡大・縮小処理に限って有効であったとしても、その他に、画像の切出し、回転処理、位相シフト処理などの処理が静止画処理には必須であり、その拡大・縮小処理だけでは不十分である。何故なら、拡大・縮小処理だけ高速化、制御の容易性を図っても、画像の切出し、回転処理、位相シフトといった拡大・縮小処理と一緒に実施される処理も含めて高速化及び制御の容易性を図らなければ、十分な効果は得られ難い。
【0031】
また、従来の図5の画像処理方法のように、第1の画像加工処理でJPEG圧縮画像(JPEGストリーム)中に含まれる拡大・縮小情報、回転情報に基づく処理を行ない、その後、第2の画像加工処理でユーザの指示に基づく拡大・縮小、回転情報に基づく処理を行なう場合、例えば1,000万画素を超える高画素データを最終出力する画像サイズに縮小する過程において、一旦、1,000万画素を超えるデコード結果を一旦、予め決められた画像サイズに縮小してメモリに格納する。その後、メモリに格納されたデータに対して最終出力する画像サイズへ縮小して表示する。
【0032】
この縮小の際、前記特許文献2に記載されているように、複数回の1/2縮小と1回の任意縮小を行う方法もあるし、複数回の任意縮小を繰り返す方法もある。これは、処理の構成次第により異なる。
【0033】
しかしながら、何れの方法においても、結局、1,000万画素を超えるデコード結果から最終出力する画像サイズへ縮小する際、複数回の縮小処理を繰り返さなければならず、演算誤差の累積に伴う画質劣化を引き起こしてしまう。これは、元々1,000万画素などの高画素データであるにも関わらず、画像品質を損なうものであり、許容できない。
【0034】
加えて、図4及び図5に示した従来の画像処理方法では、JPEG圧縮画像(JPEGストリーム)中に含まれる拡大・縮小情報に基づいた拡大・縮小処理と、ユーザの指示による拡大・縮小情報に基づいた拡大・縮小処理との計2回、また、JPEG圧縮画像(JPEGストリーム)中に含まれる回転情報に基づく回転・位相シフト処理と、ユーザの指示による回転情報に基づく回転・位相シフト処理との計2回の処理を行なわなければならず、最終の表示画像を求めるまでの処理全体が煩雑になってしまうという課題を有していた。
【0035】
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、その目的は、画像処理方法、特にJPEG画像の復号・再生に加えて拡大・縮小処理及び回転処理を伴う画像処理において、JPEGストリーム中の拡大・縮小、回転情報に基づく処理と、ユーザ要求に基づく拡大・縮小、回転処理とを、2回の処理で行わず、1回で一意に算出する構成を採用し、これにより、メモリを要することなく、またレスポンス良く、JPEGストリーム中の拡大・縮小、回転情報に基づく処理と、ユーザ要求に基づく拡大・縮小、回転処理とを一挙に行い得て、画像処理方法の簡素化と実装容易性とを図りつつ高速処理が可能な画像処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0036】
前記目的を達成するために、本発明では、画像の第1の画像処理情報に基づいて処理した後に第2の画像処理情報に基づいて処理しようとする場合には、予め、第1の画像処理情報と第2の画像処理情報とから最終的に必要となる画像処理情報を算出しておき、その画像処理情報に基づいて画像処理を行うこととする。尚、ここで言う画像処理情報とは、画像に対して行なう拡大・縮小処理に関する情報(拡大・縮小率)、入力画像フォーマット、出力画像フォーマット、回転方法、回転処理に伴う位相シフト量などを指す。また、入力画像フォーマット及び出力画像フォーマットとは、画像サイズ、前記のISO/IEC10918−1で規定されているサンプリングファクタ、前記の輝度Yに対する色差Cb、Crの位置を指す。
【0037】
つまり、ある画像データに対して、画像の第1の画像処理情報と第2の画像処理情報とが与えられ、処理する場合に、画像に対して第1の画像処理情報に基づいて処理した後に更に第2の画像処理情報に基づいて処理するのではなく、予め、第1の画像処理情報と第2の画像処理情報とから最終の処理結果である画像処理情報(第3の画像処理情報)を算出しておき、画像に対して前記第3の画像処理情報に基づいて一括処理を行なう。
【0038】
こうすることにより、画像の第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とを逐次的に実施する必要がなく、第3の画像処理情報に基づく1回のみの画像処理だけで済み、内部の処理が簡素化できる。
【0039】
また、内部の処理を簡素にするために、第1の画像処理情報に基づく処理の結果を一旦メモリに格納した後、第2の画像処理情報に基づく処理を行なうといったことも不要であり、内部メモリを削減することも可能である。画像、特にJPEGを始めとする静止画の場合、1000万画素を超える高画素データの場合、必要とする内部メモリも大きいため、このメモリの削減効果は大きい。
【0040】
更に、第3の画像処理情報に基づく1回のみの画像処理だけで済むため、第1の画像処理情報と第2の画像処理情報とを逐次的に実施する場合に比べて、拡大・縮小処理の回数も1回で済み、拡大・縮小処理の繰り返しによる画質劣化を抑制することができる。
【0041】
加えて、仮に画像の第1の画像処理情報と第2の画像処理情報とが与えられ、画像の第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とを一括して処理する場合に、予め最終の処理結果である第1の画像処理情報に基づく処理及び第2の画像処理情報に基づく処理から得られる画像の処理情報(第3の画像処理情報)を算出しておき、画像処理情報を変換テーブルとして予め持たせておけば、処理過程で第3の画像処理情報を算出する演算が不要となるので、画像の第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とを一括して処理する場合に、本来、第1の画像処理情報と第2の画像処理情報との組み合わせ数だけ処理が必要であり、且つ、それを処理過程で演算して算出しながら処理することによる処理性能の低下を引き起こすことなく画像処理を行なうことが可能である。また、それに伴い、内部処理として予め決められた画像処理情報に基づいた処理のみを行えば良く、内部処理が簡素化することが可能である。
【0042】
更に、ハードウェア又はソフトウェアで画像の第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とを実現する際、内部処理が簡素化できるので、処理の実装容易性を図ることが可能である。
【0043】
加えて、JPEGを始めとする静止画処理において、第1の画像処理情報に基づいて処理した後、ユーザの指示により第2の画像処理情報に基づいて処理する場合がある。具体的には、先ず、JPEGストリームを復号、再生し、表示する。この時、第1の画像処理情報に基づいて処理し、表示することになる。この場合の第1の画像処理情報は、JPEGストリーム中の画像処理情報を指す。一旦、第1の画像処理情報に基づいて処理し、表示した後、ユーザが表示した画像を見て、画像全体又は画像の特定の一部分のみを拡大・縮小、回転処理して表示させる場合がある。この場合、ユーザの指示による第2の画像処理情報に基づいて処理することになる。ユーザは、一旦、第1の画像処理情報に基づいて処理し表示された画像を見て、画像の特定の一部分のみを拡大・縮小、回転処理して表示させるので、ユーザが、画像の特定の一部分のみを拡大・縮小、回転処理して表示させる場合、再度、JPEGストリームの復号、再生からやり直す必要がある。この時、第1の画像処理情報に基づいた処理と第2の画像処理情報に基づいた処理とを行なうが、前記のように予め最終の処理結果である第1の画像処理情報に基づく処理及び第2の画像処理情報に基づく処理から得られる画像の画像処理情報(第3の画像処理情報)を算出しておくので、処理性能を低下させることなく画像処理を行なうことが可能であり、ユーザレスポンスを低下させることなく第3の画像処理情報に基づく処理が可能である。
【0044】
また、従来では、このユーザレスポンスの低下を抑制するために、第1の画像処理情報に基づいた処理と第2の画像処理情報に基づいた処理とを前記のようにメモリを介したインターフェース(I/F)とし、ユーザが第1の画像処理情報に基づいて処理し表示された画像を見て、画像の特定の一部分のみを拡大・縮小、回転処理して表示させる場合は、第1の画像処理情報に基づいた処理結果が格納されているメモリからやり直す。つまり、第1の画像処理情報に基づいた処理結果が格納されているメモリからデータを読出し、そのデータに対してユーザの指示による第2の画像処理情報に基づいて処理することになるが、この場合、JPEGストリームの復号、再生からやり直す場合に比べて処理性能は良いが、前記のメモリ容量が大きくなってしまう課題を有する。しかしながら、本発明では、JPEGストリームの復号、再生からやり直しても、処理性能を低下させることなく第3の画像処理情報に基づく処理を実行することが可能であるので、メモリ容量を増加させることなく第3の画像処理情報に基づく処理を実行することが可能であり、処理回路の低減が可能である。
【0045】
尚、第1の画像処理情報に基づく処理及び第2の画像処理情報に基づく処理から得られる画像の画像処理情報(第3の画像処理情報)を算出した結果は、メモリやレジスタなどに記憶させておいても良く、また、ROM(Read Only Memory)でも良く、RAM(Random Access Memory)のように書き換え可能な構成としても良い。
【発明の効果】
【0046】
以上説明したように、本発明の画像処理方法によれば、画像処理において、画像の第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とを行なう場合に、第1の画像処理情報、第2の画像処理情報に加えて第1の画像処理情報に基づく処理の入力データフォーマット及び第2の画像処理情報に基づく処理の出力フォーマットから、第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とに必要な画像処理情報を一意に決めることにより、第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とを一括して実施することを可能とし、効率的にかつ高速に第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とを実行すること可能である。
【0047】
また、従来はでは、第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理との一連の画像処理を容易にするために、第1の画像処理情報に基づく処理結果を格納するメモリを設け、第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とをメモリを介したI/Fとしていたが、本発明では、第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とを一括して実施することが可能であるので、第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理との間のメモリが不要で、メモリ容量の削減、及び画像処理を実現する手段の簡素化が図れるという効果がある。
【0048】
更に、第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とを一括して実施することを可能とし、画像処理の高速化を可能としているので、第1の画像処理情報に基づく処理結果に対してユーザが第2の画像処理情報に基づく処理を指示した場合に、ユーザレスポンス性を向上させることができるという効果がある。
【0049】
加えて、第1の画像処理情報、第2の画像処理情報に加えて第1の画像処理情報に基づく処理の入力データフォーマット及び第2の画像処理情報に基づく処理の出力フォーマットから、第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とに必要な画像処理情報を変換テーブルとして予め確保しておくことにより、処理途中に第1の画像処理情報と第2の画像処理情報とに従って演算することなく、第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とを一括して実施することを可能とし、効率的にかつ高速に第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とを実行することが可能である。
【0050】
更に、変換テーブルを用いることにより、第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理との一連の画像処理を単純化できるという効果を奏し、実装上の容易性も実現できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】位相シフト処理を説明するためのカラーサンプリングフォーマットが4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)で、カラーサンプリング位置が一致のカラーフォーマットを示す図である。
【図2】位相シフト処理を説明するためのカラーサンプリングフォーマットが4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)で、カラーサンプリング位置が中心のカラーフォーマットを示す図である。
【図3】位相シフト処理を説明するためのカラーサンプリングフォーマットが4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)で、カラーサンプリング位置が一致のデータを90度右回転させた場合の図である。
【図4】従来の画像処理方法を示す流れ図である。
【図5】従来の画像処理方法の他の例を示す流れ図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の画像処理方法を示す流れ図である。
【図7】同画像処理方法を説明するためのカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致のカラーサンプリングフォーマットを示す図である。
【図8】同画像処理方法を説明するためのカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像データの色差信号Cb、Cr信号を水平2倍、垂直1倍拡大した画像のカラーサンプリングフォーマットを示す図である。
【図9】同画像処理方法を説明するための図8で示す画像データの色差信号Cb、Cr信号を垂直方向に+0.5画素移動させた画像のカラーサンプリングフォーマットを示す図である。
【図10】同画像処理方法を説明するためのカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像の色差データCb,Crを水平方向に2倍拡大した画像のカラーサンプリングフォーマットを示す図である。
【図11】同画像処理方法を説明するための図10で示す画像を2倍拡大後、色差データCb,Cr信号を垂直方向に+0.5画素シフトした画像のカラーサンプリングフォーマットを示す図である。
【図12】本発明の第2の実施形態の画像処理方法を示す流れ図である。
【図13】同実施形態で用いる出力画像のカラーサンプリングフォーマットが4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合の変換テーブルを示す図である。
【図14】同実施形態で用いる出力画像のカラーサンプリングフォーマットが4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合の変換テーブルを示す図である。
【図15】同実施形態で用いる出力画像のカラーサンプリングフォーマットが4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合の第1の画像処理情報に対する変換テーブルを示す図である。
【図16】同実施形態で用いる出力画像のカラーサンプリングフォーマットが4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合の第2の画像処理情報に対する変換テーブルを示す図である。
【図17】同実施形態で用いる出力画像のカラーサンプリングフォーマットが4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合の第1の画像処理情報に対する変換テーブルを示す図である。
【図18】同実施形態で用いる出力画像のカラーサンプリングフォーマットが4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合の第2の画像処理情報に対する変換テーブルを示す図である。
【図19】同実施形態で用いる出力画像のカラーサンプリングフォーマットが4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致で、第1の画像処理情報の回転方法が通常表示の場合の変換テーブルを示す図である。
【図20】同実施形態で用いる出力画像のカラーサンプリングフォーマットが4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致で、第1の画像処理情報の回転方法が通常表示の場合の変換テーブルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0053】
図6は本発明の実施形態を示す画像処理方法である。
【0054】
図6において、100は第1の画像処理方法の流れを示し、101は復号(デコード)処理、102は復号(デコード)処理結果である。103は復号(デコード)処理結果102を格納するメモリ、104は、復号(デコード)処理結果102を格納するメモリ103からの復号(デコード)処理結果である。
【0055】
また、105は第1及び第2の画像処理情報に基づく拡大・縮小処理であり、106は第1及び第2の画像処理情報に基づいて処理した第1及び第2の画像処理情報に基づく拡大・縮小処理結果である。107は第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理であり、第1及び第2の画像処理情報に基づく拡大・縮小処理105と同様に第1及び第2の画像処理情報に基づき回転及び位相シフト処理する。ここで、第1の画像処理情報と第2の画像処理情報(左回転、右回転、左右反転等)とに関しては、予めホストCPUより処理内容が通知されているものとする。108は、第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理107によって実施された第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理結果である。109は、第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理107によって実施された第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理結果108を格納するメモリである。110は、第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理結果108を格納するメモリ109から読み出された表示データである。
【0056】
(一括処理の第1の具体例)
以上のように構成された画像処理方法において、入力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致、画像の第1の画像処理情報として、拡大・縮小率は、縦、横各々1倍、回転方法は通常表示、第2の画像処理情報として、拡大・縮小率は、縦、横各々1/2倍、回転方法は、90度右回転、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合について説明を行なう。
【0057】
図1は、本実施形態の画像のカラーサンプリングフォーマットが4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)で、カラーサンプリング位置が一致のカラーフォーマットを示す図、図2は画像のカラーサンプリングフォーマットが4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)で、カラーサンプリング位置が中心のカラーフォーマットを示す図、図3は画像のカラーサンプリングフォーマットが4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)で、カラーサンプリング位置が一致のカラーフォーマットである図2を90度右回転させた場合の図である。
【0058】
先ず、復号(デコード)処理101において、JPEGなどの圧縮ストリームの復号(デコード)処理を行い、復号(デコード)結果である復号(デコード)処理結果102をメモリ103に格納する。この時、復号(デコード)結果である復号(デコード)処理結果102のカラーサンプリングフォーマットは、入力画像と同じの4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致である。尚、メモリ103に格納する復号(デコード)処理結果102は、画像1フレーム分であっても良いし、画像の1部分(数ブロック分、又は数ライン分)であっても良い。また、復号(デコード)処理結果102をメモリ103に格納しなくても良い。この場合は、メモリ103は不要である。
【0059】
次に、メモリ103から復号(デコード)処理結果102を読み出し、読み出された復号(デコード)処理結果104に対して、第1及び第2の画像処理情報に基いて拡大・縮小処理105において拡大・縮小処理を行なうと共に、第1及び第2の画像処理情報に基いて回転及び位相シフト処理107により回転及び位相シフト処理を行う。以下、この処理を具体的に順番に説明する。
【0060】
先ず、入力画像を画像の第1の画像処理情報に従って、縦、横各々1倍に拡大・縮小、回転方法は、通常表示する場合を考える。これは、復号(デコード)した結果をそのまま拡大・縮小も回転もさせないということを意味する。
【0061】
次に、第1の画像処理情報に基づいた処理結果を第2の画像処理情報及び出力画像フォーマットに従って処理する場合を考える。第2の画像処理情報は、前記のように縦、横各々1/2倍、回転方法は90度右回転、そして、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致である。具体的に、カラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像を90度右回転させると図3のようになる。最終の出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像は、図7である。つまり、図3のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像を90度右回転させた画像を図7の画像として出力するためには、先ずは、入力画像の色差データCb,Cr信号を水平2倍、垂直1倍拡大する必要がある。図8に入力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像データの色差信号Cb、Cr信号を水平2倍、垂直1倍拡大した画像のカラーサンプリングフォーマットを示す。更に、図8の画像データの色差信号Cb、Cr信号を垂直方向に+0.5画素移動させる。ここの垂直方向に+0.5画素というのは、図8の場合であれば、下方向に色差信号0.5画素分である。図9に、図8の画像データの色差信号Cb、Cr信号を垂直方向に+0.5画素移動させた画像のカラーサンプリングフォーマットを示す。図9の画像を90度右回転させると、最終の出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像である図7になる。
【0062】
よって、入力画像を画像の第1の画像処理情報に従って、縦、横各々1倍に拡大・縮小、通常表示し、次に第2の画像処理情報に従って縦、横各々1/2倍、回転方法は90度右回転、そして、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像を得るには、総合的に一括して、入力画像の輝度データYに対して、水平、垂直方向に1/2倍すると共に、色差データCb,Cr信号に対して水平1倍、垂直1/2倍し、かつ垂直方向に+0.5画素シフトさせれば良い。
【0063】
(一括処理の第2の具体例)
次に、入力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致、第1の画像処理情報として、拡大・縮小率は、縦、横各々1/2倍、回転方法は90度右回転、第2の画像処理情報として、拡大・縮小率は、縦、横各々2/3倍、回転方法は上下反転、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合について説明を行なう。
【0064】
先ず、カラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の入力画像の色差データCb,Crを水平方向に2倍拡大する。図10にカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像の色差データCb,Crを水平方向に2倍拡大した画像を示す。そして、2倍拡大後、色差データCb,Cr信号を垂直方向に+0.5画素シフトする。+0.5画素シフトした画像を図11に示す。図11の画像を90度右回転し、更に上下反転すると、求める出力画像であるカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像になる。
【0065】
よって、入力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致、第1の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々1/2倍、回転方法は90度右回転、第2の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々2/3倍、回転方法は、上下反転、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合は、総合的に一括して、入力画像の輝度信号Yに対して水平、垂直共に1/3倍、色差信号Cb、Crに対して水平2/3倍、垂直1/3倍、色差信号Cb、Cr信号を垂直方向に+0.5画素シフトすれば良い。
【0066】
(前記第2の具体例の具体的処理説明)
前記の第2の一括処理の具体例を踏まえて、本実施形態の具体的処理を説明する。
【0067】
説明する上で、前記の例と同様、入力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致、第1の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々1/2倍、回転方法は90度右回転、第2の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々2/3倍、回転方法は上下反転、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致とする。
【0068】
入力データである圧縮ストリームを復号(デコード)処理101において復号(デコード)処理する。そして、復号(デコード)結果である復号(デコード)処理結果102をメモリ103に格納する。
【0069】
その後、前記メモリ103に格納した復号(デコード)処理結果102を、再度メモリ103から読出して、拡大・縮小処理105で拡大・縮小処理を行うと共に回転・位相シフト処理107で回転・位相シフト処理を行なう。
【0070】
具体的には、以上の通り、入力モードが“4:2:0一致”で回転方法が“90度右回転”の場合は、“水平:2N倍、垂直:M倍、水平シフト:0、垂直シフト:+0.5”になる。
【0071】
つまり、入力画像のサンプリングフォーマットが4:2:0でサンプリング位置が一致の画像を90度右回転した後、サンプリングフォーマットが4:2:2Hでサンプリング位置が一致で出力するには、前記のように色差データCb、Cr信号を“水平:2N倍、垂直:M倍、水平シフト:0、垂直シフト:+0.5”すれば良い。この時点で、画像のサンプリングフォーマットは、4:2:2Hでサンプリング位置が一致になっているので、更に上下反転してサンプリングフォーマットは、4:2:2Hでサンプリング位置が一致の画像フォーマットで出力するには、入力モードが“4:2:2H一致”で回転方法が“上下反転”の場合は、“水平:X倍、垂直:Y倍、水平シフト:0、垂直シフト:0”する。ここで、Nは第1の画像処理情報の水平方向の拡大・縮小率であり、この場合、1/2である。また、Mは第1の画像処理情報の垂直方向の拡大・縮小率であり、1/2である。また、Xは第2の画像処理情報の水平方向の拡大・縮小率であり、この場合、2/3である。また、Yは第2の画像処理情報の垂直方向の拡大・縮小率であり、2/3である。
【0072】
よって、拡大・縮小処理105では、メモリ104から読み出した復号(デコード)処理結果104の輝度信号Yに対して、水平、垂直共に1/2*2/3=1/3倍、色差信号Cb、Crに対して、水平2N*X=2*1/2*2/3=2/3倍、垂直M*Y=1/2*2/3=1/3倍する。
【0073】
本具体的処理説明は、第1の画像処理情報を用いた処理の結果を、一律、一旦、画像データを4:2:2H、サンプリング位置を一致にし、その後に、第2の画像処理情報を用いて画像処理する場合である。
【0074】
(本実施形態の第2の具体的処理説明)
続いて、本実施形態の第2の具体的処理を説明する。
【0075】
入力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2V(H0=1、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致、第1の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々1/2倍、回転方法は、90度右回転、第2の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々2/3倍、回転方法は、90度右回転、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致とする。
【0076】
先ず、入力画像データを第1の画像処理情報に基づき、水平、垂直各々1/2倍、90度右回転する場合を考える。具体的には、水平1倍、垂直1倍、水平方向の位相シフト量は0(ゼロ)、垂直方向の位相シフト量は、+0.5画素すれば良いから、輝度Y信号に対しては、水平、垂直各々1/2倍、色差Cb/Cr信号に対しても水平、垂直各々1/2倍行なう。そして、色差Cb/Cr信号に対して垂直方向に+0.5画素分位相シフトすることにより、第1の画像処理情報に基づいた処理結果としてカラーサンプリングフォーマットが4:2:2H、サンプリング位置が一致の画像データになる。
【0077】
このカラーサンプリングフォーマットが4:2:2H、サンプリング位置が一致の画像データに対して、更に第2の画像処理情報に基づき画像処理を行なう。つまり、拡大・縮小率は、水平、垂直各々2/3倍、90度右回転させた上で、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致で出力させる。具体的には、水平方向に2倍拡大、垂直方向に1/2倍縮小、水平方向の位相シフト量は0(ゼロ)、垂直方向の位相シフト量は、+0.5画素すれば良い。よって、第1の画像処理情報に基づく処理結果の画像データの輝度Y信号に対しては、水平、垂直各々2/3倍、色差Cb/Cr信号に対しては、水平方向 2倍*2/3倍=4/3倍、垂直方向 1/2倍*2/3倍=1/3倍する。更に色差Cb/Cr信号に対して、垂直方向に+0.5画素分、位相シフトすれば良い。
【0078】
よって、総合的に一括して、入力画像の輝度Y信号に対して、水平方向に1/2倍*2/3倍=1/3倍、垂直方向に1/2倍*1/3倍=1/6倍行い、また、色差Cb/Cr信号に対して、水平方向に1/2倍*4/3倍=2/3倍、垂直方向に1/2倍*1/3倍=1/6倍すれば良い。そして、垂直方向に+1.0画素分、位相シフトすれば最終表示画像が得られる。
【0079】
こうして、第1及び第2の画像処理情報、入力画像フォーマット、出力画像フォーマットに基づく一意の処理内容を決定することができる。従って、輝度Y信号、色差Cb/Cr信号に対する拡大・縮小処理、及び色差Cb/Cr信号に対する位相シフト量が各々1回の演算で求めることができ、よって、内部で複雑な処理をさせることなく容易にかつ高速に第1及び第2の画像処理情報に基づく処理を行なうことができる。
【0080】
尚、本実施形態のように、第1の画像処理情報に基づく処理の結果を固定(つまり、本実施形態の場合であれば、カラーサンプリングフォーマットが4:2:2H、サンプリング位置一致のように固定)にすれば、第1の画像処理情報と第2の画像処理情報とに基づく処理の組合せ数を限定することができ、非常に効率的である。
【0081】
(実施形態2)
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0082】
図12は、本発明の実施形態を示す画像処理方法である。
【0083】
同図において、500は第1の画像処理方法の流れを示し、501は復号(デコード)処理、502は、復号(デコード)処理結果である。503は復号(デコード)処理結果502を格納するメモリ、504は、復号(デコード)処理結果502を格納するメモリ503からの復号(デコード)処理結果である。
【0084】
また、505は第1及び第2の画像処理情報に基づく拡大・縮小処理であり、506は第1及び第2の画像処理情報に基づく拡大・縮小処理505を行なう際に一意に決めた画像処理情報を示す変換テーブルであり、507は変換テーブル506からの画像処理情報である。508は前記変換テーブル506を用いて、第1及び第2の画像処理情報に基づいて拡大・縮小処理505で処理した第1及び第2の画像処理情報に基づく拡大・縮小処理結果である。509は第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理であり、第1及び第2の画像処理情報に基づく拡大・縮小処理505と同様に、変換テーブル506からの画像処理情報に基づき処理する。ここで、第1の画像処理情報と第2の画像処理情報(左回転、右回転、左右反転等)とに関しては、予めホストCPUより処理内容が通知されているものとする。
【0085】
更に、510は第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理509によって実施された第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理結果である。511は第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理509によって実施された第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理結果510を格納するメモリである。512は、第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理結果510を格納するメモリ511から読み出された表示データである。
【0086】
(一括処理の第1の具体例)
以上のように構成された画像処理方法において、入力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致、画像の第1の画像処理情報として、拡大・縮小率は、縦、横各々1倍、回転方法は、通常表示、第2の画像処理情報として、拡大・縮小率は、縦、横各々1/2倍、回転方法は、90度右回転、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合について説明を行なう。
【0087】
復号(デコード)処理501において、JPEGなどの圧縮ストリームの復号(デコード)処理を行い、復号(デコード)結果である復号(デコード)処理結果502をメモリ503に格納する。この時、復号(デコード)結果である復号(デコード)処理結果502のカラーサンプリングフォーマットは、入力画像と同じの4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致である。尚、メモリ503に格納する復号(デコード)処理結果502は、画像1フレーム分であっても良いし、また、画像の1部分(数ブロック分、又は数ライン分)であっても良い。また、復号(デコード)処理結果502をメモリ503に格納しなくても良い。この場合は、メモリ503は不要である。
【0088】
その後、メモリ503から復号(デコード)処理結果502を再度読み出し、読み出された復号(デコード)処理結果504に対して、先ず第1及び第2の画像処理情報に基づく拡大・縮小処理505において拡大・縮小処理を行なうと共に、回転・位相シフト処理509において回転・位相シフト処理を行う。この時、変換テーブル506を用いて拡大・縮小処理と回転・位相シフト処理とを行なう。
【0089】
次に、前記変換テーブル506を用いて、JPEGストリーム中に含まれる拡大・縮小情報及び回転情報に基づく処理に対して、ユーザが更に拡大・縮小、回転情報に基づく処理を指定した場合の一括表示処理を説明する。
【0090】
先ず、入力画像を画像の第1の画像処理情報に従って、縦、横各々1倍に拡大・縮小、回転方法は通常表示する。これは、復号(デコード)した結果をそのまま拡大・縮小も回転もさせないということを意味する。
【0091】
次に、第1の画像処理情報に基づいた処理結果を第2の画像処理情報及び出力画像フォーマットに従って処理する場合を考える。第2の画像処理情報は、前記のように縦、横各々1/2倍、回転方法は、90度右回転、そして、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致である。
【0092】
カラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像を90度右回転させると図3のようになる。最終の出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像は、図7である。つまり、図3のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像を90度右回転させた画像を図7の画像として出力するためには、先ずは、入力画像の色差データCb,Cr信号を水平2倍、垂直1倍拡大する必要がある。図8に入力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像データの色差信号Cb、Cr信号を水平2倍、垂直1倍拡大した画像のカラーサンプリングフォーマットを示す。更に、図8の画像データの色差信号Cb、Cr信号を垂直方向に+0.5画素移動させる。この垂直方向に+0.5画素というのは、図8の場合であれば、下方向に色差信号0.5画素分である。図9に図8の画像データの色差信号Cb、Cr信号を垂直方向に+0.5画素移動させた画像のカラーサンプリングフォーマットを示す。図9の画像を90度右回転させると、最終の出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像である図7になる。
【0093】
従って、総合すると、入力画像を画像の第1の画像処理情報に従って、縦、横各々1倍に拡大・縮小、通常表示し、次に第2の画像処理情報に従って縦、横各々1/2倍、回転方法は、90度右回転、そして、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像を得るには、一括して、入力画像の輝度データYに対して、水平、垂直方向に1/2倍すると共に、色差データCb,Cr信号に対して水平1倍、垂直1/2倍し、かつ、垂直方向に+0.5画素シフトさせれば良い。
【0094】
(一括処理の第2の具体例)
次に、入力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致、第1の画像処理情報として、拡大・縮小率は、縦、横各々1/2倍、回転方法は、90度右回転、第2の画像処理情報として、拡大・縮小率は、縦、横各々2/3倍、回転方法は、上下反転、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合について、説明を行なう。
【0095】
先ず、カラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の入力画像の色差データCb,Crを水平方向に2倍拡大する。図10にカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像の色差データCb,Crを水平方向に2倍拡大した画像を示す。そして、2倍拡大後、色差データCb,Cr信号を垂直方向に+0.5画素シフトする。+0.5画素シフトした画像を図11に示す。図11の画像を90度右回転し、更に上下反転すると、求める出力画像であるカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の画像になる。
【0096】
よって、入力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致、第1の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々1/2倍、回転方法は、90度右回転、第2の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々2/3倍、回転方法は上下反転、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合は、総合すると、一括して、入力画像の輝度信号Yに対して、水平、垂直共に1/3倍、色差信号Cb、Crに対して水平2/3倍、垂直1/3倍、色差信号Cb、Cr信号を垂直方向に+0.5画素シフトすれば良い。
【0097】
(前記第2の具体例の具体的処理説明)
説明する上で、前記の例と同様、入力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致、第1の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々1/2倍、回転方法は、90度右回転、第2の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々2/3倍、回転方法は、上下反転、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致とする。
【0098】
入力データである圧縮ストリームを復号(デコード)処理501において復号(デコード)処理する。そして、復号(デコード)結果である復号(デコード)処理結果502をメモリ503に格納する。
【0099】
次いで、メモリ503から復号(デコード)処理結果502を再度読出し、拡大・縮小処理505で拡大・縮小処理を行なうと共に、回転・位相シフト処理509で回転・位相シフト処理を行う。この時、変換テーブル506を用いる。
【0100】
具体的には、先ず、入力モードが“4:2:0一致”で回転方法が“90度右回転”の場合は、変換テーブル506から“水平:2N倍、垂直:M倍、水平シフト:0、垂直シフト:+0.5”になる。つまり、入力画像のサンプリングフォーマットが4:2:0でサンプリング位置が一致の画像を90度右回転後、サンプリングフォーマットが4:2:2Hでサンプリング位置が一致で出力するには、前述のように色差データCb、Cr信号を“水平:2N倍、垂直:M倍、水平シフト:0、垂直シフト:+0.5”すれば良い。
【0101】
この時点で、画像のサンプリングフォーマットは4:2:2Hでサンプリング位置が一致になっているので、更に上下反転して、サンプリングフォーマットは4:2:2Hでサンプリング位置が一致の画像フォーマットで出力するには、変換テーブル506を参照して、入力モードが“4:2:2H一致”で回転方法が“上下反転”の場合は、““水平:X倍、垂直:Y倍、水平シフト:0、垂直シフト:0”すれば良いことが判る。ここで、Nは第1の画像処理情報の水平方向の拡大・縮小率であり、この場合、1/2である。また、Mは第1の画像処理情報の垂直方向の拡大・縮小率であり、1/2である。また、Xは、第2の画像処理情報の水平方向の拡大・縮小率であり、この場合、2/3である。また、Yは、第2の画像処理情報の垂直方向の拡大・縮小率であり、2/3である。
【0102】
よって、変換テーブル506により、拡大・縮小処理505では、メモリ503から読み出した復号(デコード)処理結果504の輝度信号Yに対して、水平、垂直共に1/2*2/3=1/3倍、色差信号Cb、Crに対して、水平2N*X=2*1/2*2/3=2/3倍、垂直M*Y=1/2*2/3=1/3倍する。
【0103】
変換テーブル506から読み出す画像処理情報507は、この場合、“2M”、“N”、“X”、“Y”、位相シフト量の“垂直方向+0.5(画素)”である。
【0104】
(変換テーブルの第1の具体例)
次に、このような変換テーブルの具体例を説明する。
【0105】
図13は、本例で用いる変換テーブルである。
【0106】
本実施形態は、第1の画像処理情報を用いた処理の結果を、一律、一旦、4:2:2H、サンプリング位置を一致にした後、第2の画像処理情報を用いて画像処理する場合である。
【0107】
前提として、入力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2V(H0=1、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致、第1の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々1/2倍、回転方法は、90度右回転、第2の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々2/3倍、回転方法は、90度右回転、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致とする。
【0108】
先ず、入力画像データを図13の変換テーブル506を用いて第1の画像処理情報に基づき水平、垂直各々1/2倍、90度右回転する。具体的には、図13の変換テーブルの“入力モード”が4:2:2V一致で、90度右回転の欄を参照にして処理すれば良い。つまり、水平(H)1倍、垂直(V)1倍、水平方向の位相シフト量(HSFT)は0(ゼロ)、垂直方向の位相シフト量(VSFT)は+0.5画素すれば良いから、輝度Y信号に対しては、水平、垂直各々1/2倍、色差Cb/Cr信号に対しても水平、垂直各々1/2倍行なう。そして、色差Cb/Cr信号に対して垂直方向に+0.5画素分位相シフトすることにより、第1の画像処理情報に基づいた処理結果としてカラーサンプリングフォーマットが4:2:2H、サンプリング位置が一致の画像データになる。
【0109】
このカラーサンプリングフォーマットが4:2:2H、サンプリング位置が一致の画像データに対して、更に第2の画像処理情報に基づき画像処理を行なう。つまり、拡大・縮小率は、水平、垂直各々2/3倍、90度右回転させた上で、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致で出力させる。具体的には、図13の変換テーブルにおいて、“入力モード”は4:2:2H一致で、90度右回転の欄を参照にして画像処理すれば良い。つまり、水平方向に2倍拡大、垂直方向に1/2倍縮小、水平方向の位相シフト量は0(ゼロ)、垂直方向の位相シフト量は、+0.5画素すれば良い。
【0110】
よって、第1の画像処理情報に基づく処理結果の画像データの輝度Y信号に対しては、総合的に一括して、水平、垂直各々2/3倍、色差Cb/Cr信号に対しては、水平方向2倍*2/3倍=4/3倍、垂直方向1/2倍*2/3倍=1/3倍すると共に、色差Cb/Cr信号に対して、垂直方向に+0.5画素分、位相シフトすれば良い。
【0111】
こうして、図13の変換テーブルを用いることにより、第1及び第2の画像処理情報、入力画像フォーマット、出力画像フォーマットによって毎回内部で複雑な計算をすることはなく、一意に処理内容を決定することができ、これにより、内部で複雑な処理をさせることなく容易にかつ高速に第1及び第2の画像処理情報に基づく処理を行なうことができる。
【0112】
尚、本実施形態のように第1の画像処理情報に基づく処理の結果を固定(本実施形態の場合であれば、カラーサンプリングフォーマットが4:2:2H、サンプリング位置一致のように固定)にすれば、図13の変換テーブルを用いて第2の画像処理情報に基づいて処理する場合、変換テーブルで参照すべき箇所は固定的にできるので、本実施形態の場合であれば、図13の変換テーブルのNo.3の欄、つまり、4:2:2H一致の欄だけを参照すれば良く、第2の画像処理情報に基づいて処理する際に非常に効率的である。しかしながら、変換テーブルを用いる場合、第1の画像処理情報に基づく処理の結果を固定にしなくても何ら問題はない。
【0113】
尚、図13は、あくまで出力画像フォーマットがカラーサンプリングフォーマット4:2:2Hでサンプリング位置が一致の場合の変換テーブルであるが、それ以外のカラーサンプリングフォーマット4:2:2Hでサンプリング位置が中心、カラーサンプリングフォーマット4:2:0でサンプリング位置が一致などの場合にも、同様な変換テーブルを用意しておき、出力画像フォーマットによって、適用する変換テーブルを適宜切替えて処理を行なえば良い。
【0114】
(変換テーブルの第2の具体例)
図14は、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合の変換テーブルを示す。
【0115】
図13で示した出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合の変換テーブルと同様に、入力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2V(H0=1、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致、第1の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々1/2倍、回転方法は、90度右回転、第2の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々2/3倍、回転方法は、90度右回転、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合は、図14の変換テーブルを用いて処理を行なう。
【0116】
先ず、入力画像データの輝度Y信号に対して水平、垂直各々1/2倍する。そして、図14の変換テーブルのNo.5の欄の“入力モード4:2:2V一致”の欄の90度右回転の欄により、入力画像データの色差Cb/Cr信号に対して、水平1/2倍*1/2倍=1/4倍、垂直1倍*1/2倍=1/2倍、水平方向に+0.5画素分位相シフトする。垂直方向には位相シフトしない。
【0117】
この時点で、処理後のデータフォーマットは、カラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致になっているから、続いて、第2の画像処理情報に基づいて処理を行なう際は、図14の変換テーブルのNo.1の“4:2:0一致”を参照する。つまり、第2の画像処理情報の回転方法は90度右回転であるから、更に色差Cb/Cr信号に対して、水平1倍*2/3倍=2/3倍、垂直1*2/3倍=2/3倍、垂直方向に+0.5画素分位相シフトする。輝度Y信号に対しては、更に水平、垂直方向共に2/3倍する。
【0118】
このように、図13を用いた変換テーブルと同様な変換テーブルを用いることにより、第1及び第2の画像処理情報、入力画像フォーマット、出力画像フォーマットによって毎回内部で複雑な計算をする必要がなく、一意に処理内容を決定することができ、しかも、変換テーブルを参照することにより、容易に処理内容を決定することができるため、内部で複雑な処理をさせることなく容易にかつ高速に第1及び第2の画像処理情報に基づく処理を行なうことができる。また、それに伴い内部に複雑な処理をさせる手段を設ける必要がないというメリットも有している。
【0119】
尚、図13及び図14の変換テーブルは、第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とで同一の変換テーブルを共用する場合であるが、第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とで変換テーブルを分けても良い。
【0120】
図15〜図18は、本第2の実施形態において、第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とで変換テーブルを分ける場合の各々の変換テーブルを示す。具体的には、図15は、出力画像のカラーサンプリングフォーマットが4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合の第1の画像処理情報に対する変換テーブルを示し、図16は、出力画像のカラーサンプリングフォーマットが4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合の第2の画像処理情報に対する変換テーブルを示す。また、図17は、出力画像のカラーサンプリングフォーマットが4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合の第1の画像処理情報に対する変換テーブルを示し、図18は、出力画像のカラーサンプリングフォーマットが4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合の第2の画像処理情報に対する変換テーブルを示す。
【0121】
(実施形態3)
続いて、本発明の第3の実施形態を説明する。
【0122】
図19は、本発明の第3の実施形態に用いる変換テーブルである。
【0123】
説明する上で、前記の例と同様、入力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致、第1の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々1/2倍、回転方法は、通常表示、第2の画像処理情報として、拡大・縮小率は、水平、垂直各々2/3倍、回転方法は、90度右回転、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致とする。
【0124】
この時、図16に示す変換テーブルを用いるが、入力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致で、第1の画像処理情報に基づく回転方法は“通常表示”、第2の画像処理情報に基づく回転方法は、“90度右回転”であるから、図19に示す変換テーブルのNo.1の欄(入力モードが“4:2:0 一致”の欄)を参照すれば良い。つまり、入力画像データの輝度Y信号に対して、水平方向に1/2倍*2/3倍=1/3倍縮小、垂直方向に1/2倍*2/3倍=1/3倍縮小、色差Cb/Cr信号に対しては、水平方向に2倍*1/2倍*2/3倍=2/3倍縮小、垂直方向に1倍*1/2倍*2/3倍=1/3倍縮小、水平方向の位相シフト量は0(ゼロ)、垂直方向の位相シフト量は、+0.5画素すれば良い。
【0125】
このように、図19に示す変換テーブルを用いれば、第1の画像処理情報に基づく回転方法が“通常表示”の場合における第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理が容易にかつ高速に導き出せる。従って、内部での処理を簡素化でき、それに伴い高速処理が可能である。
【0126】
図19は、あくまで第1の画像処理情報に基づく回転方法が“通常表示”の場合で、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合の変換テーブルであるが、第1の画像処理情報に基づく回転方法が“通常表示”以外の“左右反転”、“上下反転”、“90度右回転”、“90度左回転”、“180度回転”などの場合も、それ等別に同様な変換テーブルを用意することにより、第1の画像処理情報に基づく処理と第2の画像処理情報に基づく処理とが容易にかつ高速に導き出せる。また、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:2H(H0=2、V0=1、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致以外の場合の変換テーブルも、同様にそれ等の出力画像フォーマット別に用意すれば良い。
【0127】
図20は、第1の画像処理情報に基づく回転方法が“通常表示”の場合で、出力画像のカラーサンプリングフォーマットは4:2:0(H0=2、V0=2、H1=1、V1=1、H2=1、V2=1)、カラーサンプリング位置は一致の場合の変換テーブルを示す。
【産業上の利用可能性】
【0128】
以上説明したように、本発明の画像再生方法は、ストリーム中の画像処理情報に基づいて復号、再生、拡大・縮小、回転処理し、表示した画像に対して、更に、ユーザが表示画像の全体又は特定の一部分に対して拡大・縮小、回転処理を実施し、表示させる際に、変換テーブルなどを用いて、効率良く高速に表示することが可能であるので、ディジタルカメラ、ディジタルビデオカメラやカメラ付携帯電話、ディジタルテレビ等の用途に適用可能である。
【符号の説明】
【0129】
2 輝度Y信号
3 色差Cb、Cr信号
5 輝度Y信号
6 色差Cb、Cr信号
11 輝度Y信号
12 色差Cb、Cr信号
100 画像処理方法
101 復号(デコード)処理
102 復号(デコード)処理結果
103 メモリ
104 メモリからの復号(デコード)処理結果
105 第1及び第2の画像処理情報に基づく拡大・縮小処理
106 第1及び第2の画像処理情報に基づく拡大・縮小処理結果
107 第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理
108 第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理結果
109 メモリ
110 表示データ
201 輝度Y信号
202 色差Cb、Cr信号
211 輝度Y信号
212 色差Cb、Cr信号
221 輝度Y信号
222 色差Cb、Cr信号
231 輝度Y信号
232 色差Cb、Cr信号
241 輝度Y信号
242 色差Cb、Cr信号
500 本発明の画像処理方法
501 復号(デコード)処理
502 復号(デコード)処理結果
503 メモリ
504 メモリからの復号(デコード)処理結果
505 第1及び第2の画像処理情報に基づく拡大・縮小処理
506 変換テーブル
507 変換テーブルからの画像処理情報
508 第1及び第2の画像処理情報に基づく拡大・縮小処理結果
509 第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理
510 第1及び第2の画像処理情報に基づく回転・位相シフト処理結果
511 メモリ
512 表示データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データの第1の拡大・縮小処理及び回転処理と、画像データの第2の拡大・縮小処理及び回転処理とを指定し、前記第1の拡大・縮小処理及び回転処理と前記第2の拡大・縮小処理及び回転処理とを実行する場合において、
前記第1の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報と、前記第2の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報とに基づいて、第3の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報を一括して算出する
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項2】
前記請求項1記載の画像処理方法において、
前記第3の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報は、
入力画像データを前記第1の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報に基づいて処理した結果に対して、前記第2の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報に基づいて処理した結果が持つ入力画像データに対する拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報である
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項3】
前記請求項1記載の画像処理方法において、
前記第3の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報を変換テーブルに基づいて一括して算出する
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項4】
前記請求項3記載の画像処理方法において、
前記第3の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報を一括して算出する変換テーブルは、
画像データの前記第1の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報と、前記第2の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報とを入力パラメータとして、前記第3の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報を一括して算出する
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項5】
前記請求項1記載の画像処理方法において、
前記第1〜第3の拡大・縮小処理及び回転処理のうち少なくとも1つは、
拡大・縮小処理及び回転処理、及びその回転処理を行う場合に生じる色差データの位相ずれを修正する位相シフト処理をも行う
【請求項6】
前記請求項4記載の画像処理方法において、
前記変換テーブルは、更に、
前記画像データの入力フォーマットと、前記画像データの出力フォマットとを入力パラメータとして、前記第3の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報を一括して算出する
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項7】
前記請求項6記載の画像処理方法において、
前記変換テーブルは、
画像データの前記第1の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報と、前記画像データの入力フォーマットとを入力パラメータとして、一旦、前記第1の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報を予め定めた所定のフォーマットで出力し、
その後、画像データの前記第2の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報と、前記画像データの出力フォーマットとを入力パラメータとして、前記第3の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報を前記画像データの出力フォーマットで出力する
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項8】
前記請求項7記載の画像処理方法において、
前記変換テーブルは、
一旦予め定めた所定のフォーマットで出力する変換テーブルと、前記第3の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報を前記画像データの出力フォーマットで出力する変換テーブルとを共用する
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項9】
前記請求項7記載の画像処理方法において、
前記変換テーブルは、
一旦予め定めた所定のフォーマットで出力する変換テーブルと、前記第3の拡大・縮小処理及び回転処理に必要な情報を前記画像データの出力フォーマットで出力する変換テーブルとを分ける
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項10】
前記請求項3又は4記載の画像処理方法において、
前記変換テーブルは、
画像データの出力フォマット別に設けられる
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項11】
前記請求項10記載の画像処理方法において、
前記画像データの出力フォーマットは、画像のカラーサンプリングフォーマットと、カラーサンプリング位置とを含む
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項12】
前記請求項3又は4記載の画像処理方法において、
前記変換テーブルは、
画像データの回転方法別に設けられる
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項13】
前記請求項12記載の画像処理方法において、
画像データの回転方法は、通常表示、左右反転、上下反転、90度右回転、90度左回転、180度回転、左右反転+90度右回転、左右反転+90度左回転が含まれる
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項14】
前記請求項1記載の画像処理方法において、
前記第1の拡大・縮小処理及び回転処理は、JPEG符号化ストリーム中に含まれる拡大・縮小情報、回転情報の画像情報に基づく処理である
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項15】
前記請求項14記載の画像処理方法において、
前記第2の拡大・縮小処理及び回転処理は、ユーザが指定する拡大・縮小情報、回転情報の画像情報に基づく処理である
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項16】
前記請求項15記載の画像処理方法において、
前記第3の拡大・縮小処理及び回転処理は、
前記PEG符号化ストリーム中に含まれる拡大・縮小情報、回転情報の画像情報に基づく処理と、前記ユーザが指定する拡大・縮小情報、回転情報の画像情報に基づく処理とを組合せた処理である
ことを特徴とする画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2013−101417(P2013−101417A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−51628(P2010−51628)
【出願日】平成22年3月9日(2010.3.9)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】