画像処理装置、モード設定画面の表示制御方法及び表示制御プログラム
【課題】複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なプログラムジョブ機能を使用する際に、現在設定しようとしている原稿束のモードに対して、既に設定済みのモードの状態を容易に認識でき、現在設定しようとしているモードの設定操作を容易にした画像処理装置等を提供する。
【解決手段】複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なモード設定手段7、設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持する保持手段11、モード設定対象の原稿束についてのジョブのモード設定項目を含むモード設定画面を表示可能な表示手段42を備える。保持手段に保持されている複数の原稿束のジョブについてのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態で前記モード設定画面を前記表示手段42に表示させる。
【解決手段】複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なモード設定手段7、設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持する保持手段11、モード設定対象の原稿束についてのジョブのモード設定項目を含むモード設定画面を表示可能な表示手段42を備える。保持手段に保持されている複数の原稿束のジョブについてのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態で前記モード設定画面を前記表示手段42に表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能な画像処理装置、該像処理装置で実行されるモード設定画面の表示制御方法及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能等を集約した多機能デジタル画像形成装置であるMFP(Multi Function Peripherals)等の画像処理装置として、複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なプログラムジョブ機能を備えたものが知られている。この機能を使用すると、ユーザは、例えば複数の原稿束があった場合に、一つ目の原稿束では、「両面プリント+写真モード」、二つ目の原稿束では、「片面プリント+文字プリント」等にように、原稿束毎のジョブについて異なるモードの設定が連続して可能となる。
【0003】
このようなプログラムジョブ機能を使用して複数の原稿束のそれぞれについてのモード設定を連続的に行う場合、次の原稿束についてのモード設定に際して、既に設定済みの原稿束についてのモード設定の内容を確認したい場合がある。
【0004】
しかし、現状では、現在設定している原稿束についてのモード設定および1つ前のモード設定の内容しか確認できない。その結果、ユーザが原稿束毎にモード設定の内容を変更したい場合には、適切なモード設定を行うために、各原稿束についてのモード設定内容を覚えておく必要があるというような問題があった。
【0005】
また、いくつかのモードを順番に繰り返している場合等においても、何個前かの原稿束で設定したモードを確認したくてもそれができないため使い勝手が良くないという問題もあった。
【0006】
これらの問題を解決するために、例えば現在行っているモードの設定内容と既にモード設定済みのモード設定内容を一覧で表示することが、一応は考えられる。また、前記一覧表示の際に合わせてモード設定もできるようにすることにより、モード設定の操作性を改善することも可能となる。
【0007】
また、モード設定項目をアコーディオン方式で一覧表示するとともに、所望のモード設定項目を開いて表示できるようにした技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−276910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、現在行っているモードの設定内容と既に設定済みのモード設定内容を一覧で表示する方法では、通常の操作パネルの表示部の表示可能領域には限界があるため、表示内容を大きくするためには表示画面の切り替え等を実施する必要があるが、表示画面の切り替え等の実施は一覧性を低下させるため、操作性の改善は期待できない。
【0010】
また、前記特許文献1に記載の技術では、アコーディオン方式で設定内容を開くことができるだけで、過去のモード設定内容の差異等を確認できるものではない。
【0011】
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なプログラムジョブ機能を使用する際に、現在設定しようとしている原稿束のモードに対して、既に設定済みのモードの状態を容易に認識でき、現在設定しようとしているモードの設定操作を容易にした画像処理装置を提供し、さらにはこの画像処理装置で実行されるモード設定画面の表示制御方法及びこの表示制御方法を画像処理装置のコンピュータに実行させるための表示制御プログラムの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なモード設定手段と、前記モード設定手段により設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持する保持手段と、モード設定対象の原稿束についてのジョブのモード設定項目を含むモード設定画面を表示可能な表示手段と、前記保持手段に保持されている複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態で前記モード設定画面を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。
(2)前記制御手段は、二つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容と一つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が異なるモード設定項目を強調する前項1に記載の画像処理装置。
(3)前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が一度でも変更されたモード設定項目を強調する前項1に記載の画像処理装置。
(4)前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が一度も変更されていないモード設定項目を強調する前項1に記載の画像処理装置。
(5)前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が予め規定されている回数以上に変更されたモード設定項目を強調する前項1に記載の画像処理装置。
(6)前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が予め規定されている割合以上に変更されたモード設定項目を強調する前項1に記載の画像処理装置。
(7)前記制御手段は、強調するモード設定項目のみを抽出して一覧表示させるとともに、他のモード設定項目は、前記強調されたモード設定項目とは別の画面に表示させる前項1ないし6のいずれかに記載の画像処理装置。
(8)前記制御手段は、前記モード設定項目をアコーディオン表示方式で表示させる前項1ないし7のいずれかに記載の画像処理装置。
(9)前記制御手段は、強調されるモード設定項目についてはアコーディオンを開いた状態で表示させる前項8に記載の画像処理装置。
(10)複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なモード設定ステップと、前記モード設定ステツプにおいて設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持手段に保持する保持ステップと、前記保持ステップにおいて保持されている複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態で、モード設定対象の原稿束についてのジョブのモード設定項目を含むモード設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、を備えたことを特徴とするモード設定画面の表示制御方法。
(11)複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なモード設定ステップと、前記モード設定ステップにおいて設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持手段に保持する保持ステップと、前記保持ステップにおいて保持されている複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態で、モード設定対象の原稿束についてのジョブのモード設定項目を含むモード設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、を画像処理装置のコンピュータに実行させるためのモード設定画面の表示制御プログラム。
【発明の効果】
【0013】
前項(1)に記載の発明によれば、設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容が保持手段に保持されるとともに、保持されている複数の原稿束のジョブについてのモード設定内容が比較され、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態でモード設定画面が表示手段に表示される。つまり、ユーザは強調された部分の表示により、既に設定済みのモードの状態を認識することができ、現在設定しようとしているモードの設定操作の補助になり、設定操作が容易になる。
【0014】
前項(2)に記載の発明によれば、二つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容と一つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容が比較され、設定値が異なっているモード設定項目が強調して表示されるから、ユーザは二つ前のモード設定内容と一つ前のモード設定内容とで、設定値が異なっていることを認識することができる。
【0015】
前項(3)に記載の発明によれば、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容内容が比較され、設定値が一度でも変更されたモード設定項目が強調して表示されるから、ユーザは既に設定済みのモードにおいて、そのモード設定項目については少なくとも一度は設定値が変更されていることを認識することができる。
【0016】
前項(4)に記載の発明によれば、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容内容が比較され、設定値が一度も変更されていないモード設定項目が強調して表示されるから、ユーザは既に設定済みのモードにおいて、そのモード設定項目については設定値が変更されていないことを認識することができる。
【0017】
前項(5)に記載の発明によれば、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容が比較され、設定値が予め規定されている回数以上に変更されたモード設定項目が強調して表示されるから、ユーザは既に設定済みのモードにおいて、そのモード設定項目については設定値が予め規定されている回数以上に変更されていることを認識することができる。
【0018】
前項(6)に記載の発明によれば、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容が比較され、予め規定されている割合以上の変更がなされたモード設定項目が強調して表示されるから、ユーザは既に設定済みのモードにおいて、そのモード設定項目については設定値が予め規定されている割合以上に変更されていることを認識することができる。
【0019】
前項(7)に記載の発明によれば、強調されるモード設定項目のみが抽出され、他のモード設定項目は別画面に表示されるので、ユーザは変更等がなされたモード設定項目のみを一目で認識でき、現在のモード設定を容易に行うことができる。
【0020】
前項(8)に記載の発明によれば、モード設定項目がアコーディオン表示方式で表示されるので、変更等がなされたモード設定項目の認識が容易になり、かつ画面遷移を伴わずにモード設定が可能となる。
【0021】
前項(9)に記載の発明によれば、強調されるモード設定項目についてはアコーディオンを開いた状態で表示されるので、変更等がなされたモード設定項目の認識が容易になる上、アコーディオンを開く手間も要らずにモード設定をスムーズに行うことができる。
【0022】
前項(10)に記載の発明によれば、設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容が保持手段に保持されるとともに、保持されている複数の原稿束のジョブについてのモード設定内容が比較され、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態でモード設定画面が表示手段に表示されるから、ユーザは強調された部分の表示により、既に設定済みのモードの状態を認識することができ、現在設定しようとしているモードの設定操作の補助になり、設定操作が容易になる。
【0023】
前項(11)に記載の発明によれば、設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持手段に保持し、保持されている複数の原稿束のジョブについてのモード設定内容を比較し、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態でモード設定画面を表示手段に表示する処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この発明の一実施形態に係る画像処理装置としてのMFPを示す外観図である。
【図2】同じくMFPの電気的構成を示すブロック図である。
【図3】プログラムジョブ機能の実行時のモード設定画面表示処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】図3の表示処理によって表示されるモード設定画面の表示プロセスを説明するための図である。
【図5】プログラムジョブ機能の実行時のモード設定画面表示処理の他の例を示すフローチャートである。
【図6】図5の表示処理によって表示されるモード設定画面の表示プロセスを説明するための図である。
【図7】プログラムジョブ機能の実行時のモード設定画面表示処理のさらに他の例を示すフローチャートである。
【図8】プログラムジョブ機能の実行時のモード設定画面表示処理のさらに他の例を示すフローチャートである。
【図9】プログラムジョブ機能の実行時のモード設定画面表示処理のさらに他の例を示すフローチャートである。
【図10】モード設定画面の他の表示例を説明するための図である。
【図11】モード設定画面のさらに他の表示例を説明するための図である。
【図12】モード設定画面のさらに他の表示例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
図1は、この発明の一実施形態に係る画像処理の外観図である。この実施形態では、画像処理装置として前述した多機能デジタル画像形成装置であるMFPが用いられている。
【0027】
図1において、このMFP101は、原稿台102、操作パネル部4、用紙を給紙可能に保持する給紙部104、プリントされた用紙を排出する排紙部103等を有している。また、操作パネル部4は後述するように、キー部41と表示部42を備えている。
【0028】
なお、このMFP101は、図示しないLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークを介してサーバ(図示せず)等に接続されている。
【0029】
図2は、同じくMFP101の電気的構成を示すブロック図である。
【0030】
図2おいて、このMFP101は、画像入力部1と、画像出力部2と、画像メモリ部3と、操作パネル部4と、圧縮/復号部5と、メーラ部6と、制御部7と、ROM8と、ワークメモリ9と、通信部10と、モード保持部11と、ジョブ設定表示部12と、表示モード設定選択部13と、ファイル変換部14とを備えており、これら各部1〜14は、それぞれバス15に接続されている。
【0031】
前記画像入力部1は、例えば、CCD等のイメージセンサ、スライダ制御部、各種画像処理部等から構成されており、任意の画像(例えば、原稿台102上の原稿画像)を光学的に読み取って電気信号を出力するスキャナ部である。
【0032】
前記画像出力部2は、レーザ方式やインクジェット方式等により印刷を行う印刷エンジン部や各種画像処理部等により構成されており、画像データを給紙部104から搬送された用紙に印字するプリント部である。
【0033】
前記画像メモリ部3は、画像入力部1により入力された画像データや、通信部10を介して受信した外部機器からの画像データを格納する他に、圧縮/復号部5により圧縮処理された後の符号データを格納するものである。
【0034】
前記操作パネル部4は、例えばテンキーやスタートキー等のキー部41と、液晶タッチパネル等から構成されたユーザインターフェイスとしての表示部42とを備えている。
【0035】
前記圧縮/復号部5は、入力された画像データを必要に応じて圧縮もしくは復号化(符号データを伸張する)ものである。
【0036】
前記メーラ部6は、電子メール送受信用アプリケーションにより、電子メールの送受信を行うものである。
【0037】
前記制御部7は、MFP101の全体の動作を制御するものであり、CPUおよび周辺回路からなる。特にこの実施形態では、制御部7は、プログラムジョブ機能により、複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを、ユーザ操作に基づいて連続して設定する等の動作を行うが、詳細は後述する。
【0038】
前記ROM8は、制御部7のCPUの動作プログラムや制御データが格納されたメモリである。
【0039】
前記ワークメモリ9は、制御変数等の一次記憶用として使用されるメモリであり、制御部7のCPUが動作制御する際の作業領域を提供する。なお、ワークメモリ9と画像メモリ3とは、実際には同一の揮発性メモリが使用されている。
【0040】
前記通信部10は、モデム、NCU、電話回線を用いた通信手段によりFAX送受信を行ったり、LAN(WAN)制御部を介してネットワーク上の機器との間で画像情報等の送受信を行うインターフェース機能を有している。
【0041】
前記モード保持部11は、ハードディスク装置等の記憶媒体からなり、複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なプログラムジョブ機能の使用時に、各原稿束に設定されたモード設定内容を記憶・保持したり、その他のデータを記憶するものである。
【0042】
前記ジョブ設定表示部12は、プログラムジョブ機能によるモード設定時にそれぞれの原稿束毎に設定したモード(モード設定)を一覧表示するものである。このジョブ設定表示部12は、前記操作パネル部4の表示部42で構成されている。
【0043】
前記表示モード設定選択部13は、モード保持部11に保持されている複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、どのモード設定項目を強調して表示させるかを決定し、決定された表示状態でモード設定画面等を表示させるものである。この表示モード設定選択部13は、この実施形態では、前記制御部7のCPUの機能により構成されている。
【0044】
前記ファイル変換部14は、画像データのファイル形式なしいは電子メールファイル形式等の種々のファイル変換を行うものである。
【0045】
図3は、MFP101によるプログラムジョブ機能の使用時に、モード設定対象の原稿束のジョブ、換言すればこれから設定しようとする原稿束についてのジョブのモードを設定するためのモード設定画面の表示処理を示すフローチャートである。なお、図3以降のフローチャートに示す処理は、制御部7のCPUがROM8等に記録された動作プログラムに従って動作することにより実行される。
【0046】
図3に示した実施形態では、複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのうち、一つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容と、二つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容を取得し比較して設定値の差異を抽出し、複数のモード設定項目のうち、設定値に差異のあるモード設定項目のみを強調して表示するものとなされている。
【0047】
図3において、ステツプS1では一つ前のジョブのモード設定の一覧(内容)と二つ前のジョブのモード設定の一覧(内容)を取得する。
【0048】
ステップS2では、取得した一つ前のジョブのモード設定の一覧と、二つ前のジョブのモード設定の一覧とで設定値に差異があるモード設定項目があるか否かを判断し、なければ(ステップS2でNO)、ステップS3に進み、いずれのモード設定項目も強調表示することなく、一つ前あるいは二つ前のジョブのモード設定内容と同じモード設定画面を操作パネル4の表示部42に表示する。
【0049】
取得した一つ前のジョブのモード設定の一覧と、二つ前のジョブのモード設定の一覧とで設定値に差異があるモード設定項目があれば(ステップS3でYES)、ステップS4で、設定値に差異のあるモード設定項目については、表示を強調した状態で、操作パネル4の表示部42にモード設定画面を表示する。強調表示の態様は特に限定されることはなく、ユーザが設定値に差異があることを認識できる態様で表示すれば良いが、例えばモード設定項目や設定値を肉太表示としたり、色を変えたりする態様を挙げることができる。
【0050】
図3についての具体例を図4で説明する。
【0051】
図4(A)〜図4(C)には、二つ前のジョブのモード設定の一覧201と、一つ前のジョブのモード設定の一覧202と、現在設定しようとしているジョブのモード設定画面203が、それぞれ示されている。
【0052】
図4(A)に示す二つ前のジョブのモード設定の一覧201と、図4(B)に示す一つ前のジョブのモード設定の一覧202とを比較すると、二つ前のモード設定の一覧201においては、モード設定項目である「カラー」2011と「原稿画質」2012の設定値がそれぞれ「ブラック」と「写真」であり、一つ前のモード設定の一覧202では、モード設定項目である「カラー」2021と「原稿画質」2022の設定値がそれぞれ「フルカラー」と「文字」であり、これらが異なっている。
【0053】
そこで、図4(C)に示すように、現在のモード設定画面203では、前記差異があるモード設定項目「カラー」2031における設定値「フルカラー」と、モード設定項目「原稿画質」2032における設定値「文字」については、強調して表示(例えば肉太表示)するものとなされている。
【0054】
このような強調表示により、ユーザはモード設定項目のうち設定値が変更されているモード設定項目を容易に認識することができる。
【0055】
なお現在のモード表示画面203に表示される設定値は、図4(C)に示すように、一つ前のジョブの設定値であっても良いし、二つ前のジョブの設定値であっても良く、要は差異のあるモード設定項目が強調表示されていればよい。また、設定値の変更は、例えば各モード設定項目あるいは設定値のボタンを押下して選択可能な複数の設定値を表示させ、その中から所望の設定値を選択してモード設定画面に反映させる等の方法により行えばよい。
【0056】
図3及び図4の実施形態では、二つ前のジョブのモード設定の一覧201と一つ前のジョブのモード設定の一覧202とで、設定値が変更されているモード設定項目を強調表示したが、プログラムジョブ機能により既に設定した原稿束についてのジョブのモード設定において、設定値が一度でも変更されたモード設定項目を抽出し、この抽出されたモード設定項目のみを強調して表示しても良い。
【0057】
図5は、このような設定値が一度でも変更されたモード設定項目を強調して、モード設定画面を表示する場合の表示処理を示すフローチャートである。
【0058】
図5において、ステツプS11では、プログラムジョブ機能の使用開始後におけるモード設定済みの全てのジョブについて、各モード設定の一覧を取得する。
【0059】
ステップS12では、取得した全てのモード設定の一覧を比較し、設定値が一度でも変更されているモード設定項目があるかどうかを判断する。設定値が一度でも変更されているモード設定項目がなければ(ステップS12でNO)、ステップS13に進み、いずれのモード設定項目も強調表示することなく、モード設定済みのジョブの設定値と同じ設定値が表示されたモード設定画面を、操作パネル4の表示部42に表示する。
【0060】
設定値が一度でも変更されているモード設定項目があれば(ステップS12でYES)、ステップS14で、その変更実績のあるモード設定項目について、モード設定項目を強調した状態で操作パネル4の表示部42にモード設定画面を表示する。
【0061】
図6に具体例を示す。図6(A)は、一つ目の原稿束についてのジョブのモード設定一覧501を示し、モード設定項目である「カラー」5011、「濃度」5012、「原稿画質」5013、「集約」5014の各設定値が、それぞれ「ブラック」、「標準」、「写真」、「しない」に設定されている。
【0062】
図6(B)は、二つ目の原稿束についてのジョブのモード設定一覧502を示し、モード設定項目である「カラー」5021の設定値が「フルカラー」に変更され、「原稿画質」5023の設定値が「文字」に変更されている。
【0063】
図6(C)は、三つ目の原稿束についてのジョブのモード設定一覧503を示し、モード設定項目である「集約」5024の設定値が「2in」に変更されている。
【0064】
図6(D)は、四つ目の原稿束についてのジョブのモード設定一覧504を示し、設定値が変更されたモード設定項目はない。
【0065】
この状態で、これからモード設定しようとする五つ目の原稿束についてのモード設定画面には、モード設定一覧502,503,504で設定値が変更されたモード設定項目(「カラー」、「原稿画質」、「集約」)を強調表示する。つまり、図6(E)に示す五つ目の原稿束についてのモード設定画面505では、モード設定項目「カラー」5051、「原稿画質」5053、「集約」5054及びそれらの設定値が強調表示(例えば肉太表示)される。
【0066】
このように、複数のモード設定項目のうち、設定値が一度でも変更されたモード設定項目のみを強調してモード設定画面を表示することで、ユーザは強調表示されたモード設定項目については、少なくとも一度は設定値が変更されていることを容易に認識することができる。
【0067】
図5及び図6に示した実施形態では、プログラムジョブ機能の使用開始後におけるモード設定済みの全てのジョブにおいて、設定値が一度でも変更されたモード設定項目を抽出し、この抽出されたモード設定項目のみを強調してモード設定画面を表示したが、プログラムジョブ機能の使用開始後におけるモード設定済みの全てのジョブにおいて、設定値が一度も変更されていないモード設定項目のみを強調してもよい。
【0068】
この場合のモード設定画面の表示処理を図7のフローチャートに示す。
【0069】
ステツプS21では、プログラムジョブ開始後のモード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定の一覧を取得する。
【0070】
ステップS22では、取得した全てのモード設定の一覧を比較し、設定値が一度も変更されていないモード設定項目があるかどうかを判断する。一度も変更されていないモード設定項目がなければ(ステップS22でNO)、ステップS23に進み、いずれのモード設定項目も強調表示することなく、モード設定済みのジョブのモード設定内容と同じモード設定画面を操作パネル4の表示部42に表示する。
【0071】
設定値が一度も変更されていないモード設定項目があれば(ステップS22でYES)、ステップS24で、その変更実績のないモード設定項目について、設定値を強調して操作パネル4の表示部42にモード設定画面を表示する。
【0072】
このように、設定値が一度も変更されていないモード設定項目のみを強調してモード設定画面を表示することで、ユーザは強調表示されたモード設定項目については、一度も設定値が変更されていないことを容易に認識することができる。
【0073】
図8は、さらに他の実施形態を示すもので、プログラムジョブ機能の使用開始後におけるモード設定済みの全てのジョブにおいて、設定値が予め規定されている回数以上に変更されたモード設定項目を強調してモード設定画面を表示する場合の表示処理を示すフローチャートである。
【0074】
ステツプS31では、プログラムジョブ開始後のモード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定の一覧を取得する。
【0075】
ステップS32では、取得した全てのモード設定の一覧を比較し、設定値が予め設定されている回数以上に変更されているモード設定項目があるかどうかを判断する。なければ(ステップS32でNO)、ステップS33に進み、いずれのモード設定項目も強調表示することなく、例えば直前のジョブと同じ設定値を有するモード設定画面を操作パネル4の表示部42に表示する。
【0076】
設定値が予め設定されている回数以上に変更されているモード設定項目があれば(ステップS32でYES)、ステップS34で、その変更実績のあるモード設定項目について、設定値を強調して操作パネル4の表示部42にモード設定画面を表示する。
【0077】
なお、図8では、設定値が予め設定されている回数以上に変更されているモード設定項目を強調したが、図9のフローチャートで示すように、設定値が予め規定されている割合以上に変更されているモード設定項目を強調しても良い。
【0078】
図9において、ステツプS41では、プログラムジョブ開始後のモード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定の一覧を取得する。
【0079】
ステップS42では、取得した全てのモード設定の一覧を比較し、設定値が予め設定されている割合以上に変更されているモード設定項目があるかどうかを判断する。なければ(ステップS324NO)、ステップS43に進み、いずれのモード設定項目も強調表示することなく、例えば直前のジョブと同じ設定値を有するモード設定画面を操作パネル4の表示部42に表示する。
【0080】
設定値が予め設定されている割合以上に変更されているモード設定項目があれば(ステップS42でYES)、ステップS44で、その変更実績のあるモード設定項目について、設定値を強調して操作パネル4の表示部42にモード設定画面を表示する。
【0081】
このように、設定値が予め規定されている回数以上あるいは割合以上に変更されているモード設定項目のみを強調してモード設定画面を表示することで、ユーザは強調表示されたモード設定項目については、何回も設定値が変更されていることを容易に認識することができる。
【0082】
ところで、前記プログラムジョブにおけるモード設定画面を表示する場合、複数のモード設定項目のうち、強調表示するモード設定項目のみを画面に表示し、強調しないモード設定項目を別の画面に表示するようにしてもよい。
【0083】
例えば、図10(A)に示す二つ前の原稿束についてのジョブのモード設定一覧901と、図10(B)に示す一つ前の原稿束についてのジョブのモード設定一覧902の差異を比較し、設定値が変更されているモード設定項目を強調表示する場合、設定値が変更されたモード設定項目である「カラー」9011,9021と「原稿画質」9021,9022については、図10(C)に示すように、モード設定項目「カラー」9031と「原稿画質」9032及びそれらの設定値を強調表示して、モード設定画面903を表示する。
【0084】
そして、設定値が変更されていない他のモード設定項目については、図10(C)のモード設定画面903中に、「他モード設定」キー9033を配置しておき、この「他モード設定」キー9033を押下すると、設定値が変更されていない他のモード設定項目を示すモード設定画面904が表示され、このモード設定画面904において、前記他のモード設定項目の設定値を設定できるものとなされている。
【0085】
このような構成により、ユーザは変更等がなされたモード設定項目のみを一目で認識でき、現在のジョブのモード設定を容易に且つ速やかに行うことができる。
【0086】
また、前記プログラムジョブ機能による各ジョブのモード設定内容の差異を強調し、一覧性をさらに高める手段として、アコーディオン表示形式と強調表示とを組み合わせるようにしてもよい。
【0087】
例えば、図11(A)に示す二つ前の原稿束についてのジョブのモード設定一覧1001と、図11(B)に示す一つ前の原稿束についてのジョブのモード設定一覧1002の差異を比較し、設定値が変更されているモード設定項目を強調表示する場合、図11(C)に示すように、各モード設定項目を選択キーとしたアコーディオン形式にてモード設定画面1003を表示するとともに、設定値が変更されたモード設定項目である「カラー」と「原稿画質」については、強調して表示する。
【0088】
ユーザが例えばモード設定項目「カラー」キー10031を押下すると、図11(D)のモード設定画面1004に示すように、モード設定項目「カラー」のアコーディオンが開いた状態となって「ブラック」「カラー」の各設定値キーが表示され、設定値の変更等が可能となる。また、モード設定項目「集約」キー10032を押下すると、図11(E)のモード設定画面1005に示すように、モード設定項目「集約」のアコーディオンが開いた状態となって「しない」「2in1」の各設定値キーが表示され、設定値の変更等が可能となる。なお、斜線を付した設定キーは現在選択されている設定キーを示す。
【0089】
このように、モード設定項目がアコーディオン表示方式で表示されるので、変更等がなされたモード設定項目の認識が容易になり、かつ画面遷移を伴わずにモード設定が可能となる。
【0090】
また、強調表示されるモード設定項目については、予めアコーディオンを開いておくようにしてもよい。
【0091】
例えば、例えば、図12(A)に示す二つ前の原稿束についてのジョブのモード設定一覧1101と、図12(B)に示す一つ前の原稿束についてのジョブのモード設定一覧1102の差異を比較し、設定値が変更されているモード設定項目を強調表示する場合、図12(C)に示すように、各モード設定項目をアコーディオン形式にてモード設定画面1103を表示するとともに、設定値が変更されたモード設定項目である「カラー」11031と「原稿画質」11032については、強調表示を行いかつアコーディオンを開いた状態にして、「ブラック」「カラー」の各設定値キー、あるいは「文字」「写真」の各設定値キーが表示された状態とする。なお、斜線を付した設定キーは現在選択されている設定キーを示す。
【0092】
このように、強調されるモード設定項目についてはアコーディオンを開いた状態で表示されるので、既に設定済みのモード設定において変更等がなされたモード設定項目の認識が容易になる上、アコーディオンを開く手間も要らずにモード設定をスムーズに行うことができる。
【0093】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることはない。
【0094】
例えば、モード設定項目と設定値のいずれをも強調表示する構成としたが、モード設定項目のみを強調表示しても良いし、設定値のみを強調することでモード設定項目を強調しても良い。
【符号の説明】
【0095】
4 操作パネル
41 操作部
42 表示部
7 制御部
8 ROM
11 モード保持部
12 ジョブ設定表示部
13 表示モード設定選択部
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能な画像処理装置、該像処理装置で実行されるモード設定画面の表示制御方法及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能等を集約した多機能デジタル画像形成装置であるMFP(Multi Function Peripherals)等の画像処理装置として、複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なプログラムジョブ機能を備えたものが知られている。この機能を使用すると、ユーザは、例えば複数の原稿束があった場合に、一つ目の原稿束では、「両面プリント+写真モード」、二つ目の原稿束では、「片面プリント+文字プリント」等にように、原稿束毎のジョブについて異なるモードの設定が連続して可能となる。
【0003】
このようなプログラムジョブ機能を使用して複数の原稿束のそれぞれについてのモード設定を連続的に行う場合、次の原稿束についてのモード設定に際して、既に設定済みの原稿束についてのモード設定の内容を確認したい場合がある。
【0004】
しかし、現状では、現在設定している原稿束についてのモード設定および1つ前のモード設定の内容しか確認できない。その結果、ユーザが原稿束毎にモード設定の内容を変更したい場合には、適切なモード設定を行うために、各原稿束についてのモード設定内容を覚えておく必要があるというような問題があった。
【0005】
また、いくつかのモードを順番に繰り返している場合等においても、何個前かの原稿束で設定したモードを確認したくてもそれができないため使い勝手が良くないという問題もあった。
【0006】
これらの問題を解決するために、例えば現在行っているモードの設定内容と既にモード設定済みのモード設定内容を一覧で表示することが、一応は考えられる。また、前記一覧表示の際に合わせてモード設定もできるようにすることにより、モード設定の操作性を改善することも可能となる。
【0007】
また、モード設定項目をアコーディオン方式で一覧表示するとともに、所望のモード設定項目を開いて表示できるようにした技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−276910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、現在行っているモードの設定内容と既に設定済みのモード設定内容を一覧で表示する方法では、通常の操作パネルの表示部の表示可能領域には限界があるため、表示内容を大きくするためには表示画面の切り替え等を実施する必要があるが、表示画面の切り替え等の実施は一覧性を低下させるため、操作性の改善は期待できない。
【0010】
また、前記特許文献1に記載の技術では、アコーディオン方式で設定内容を開くことができるだけで、過去のモード設定内容の差異等を確認できるものではない。
【0011】
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なプログラムジョブ機能を使用する際に、現在設定しようとしている原稿束のモードに対して、既に設定済みのモードの状態を容易に認識でき、現在設定しようとしているモードの設定操作を容易にした画像処理装置を提供し、さらにはこの画像処理装置で実行されるモード設定画面の表示制御方法及びこの表示制御方法を画像処理装置のコンピュータに実行させるための表示制御プログラムの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なモード設定手段と、前記モード設定手段により設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持する保持手段と、モード設定対象の原稿束についてのジョブのモード設定項目を含むモード設定画面を表示可能な表示手段と、前記保持手段に保持されている複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態で前記モード設定画面を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。
(2)前記制御手段は、二つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容と一つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が異なるモード設定項目を強調する前項1に記載の画像処理装置。
(3)前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が一度でも変更されたモード設定項目を強調する前項1に記載の画像処理装置。
(4)前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が一度も変更されていないモード設定項目を強調する前項1に記載の画像処理装置。
(5)前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が予め規定されている回数以上に変更されたモード設定項目を強調する前項1に記載の画像処理装置。
(6)前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が予め規定されている割合以上に変更されたモード設定項目を強調する前項1に記載の画像処理装置。
(7)前記制御手段は、強調するモード設定項目のみを抽出して一覧表示させるとともに、他のモード設定項目は、前記強調されたモード設定項目とは別の画面に表示させる前項1ないし6のいずれかに記載の画像処理装置。
(8)前記制御手段は、前記モード設定項目をアコーディオン表示方式で表示させる前項1ないし7のいずれかに記載の画像処理装置。
(9)前記制御手段は、強調されるモード設定項目についてはアコーディオンを開いた状態で表示させる前項8に記載の画像処理装置。
(10)複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なモード設定ステップと、前記モード設定ステツプにおいて設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持手段に保持する保持ステップと、前記保持ステップにおいて保持されている複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態で、モード設定対象の原稿束についてのジョブのモード設定項目を含むモード設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、を備えたことを特徴とするモード設定画面の表示制御方法。
(11)複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なモード設定ステップと、前記モード設定ステップにおいて設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持手段に保持する保持ステップと、前記保持ステップにおいて保持されている複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態で、モード設定対象の原稿束についてのジョブのモード設定項目を含むモード設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、を画像処理装置のコンピュータに実行させるためのモード設定画面の表示制御プログラム。
【発明の効果】
【0013】
前項(1)に記載の発明によれば、設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容が保持手段に保持されるとともに、保持されている複数の原稿束のジョブについてのモード設定内容が比較され、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態でモード設定画面が表示手段に表示される。つまり、ユーザは強調された部分の表示により、既に設定済みのモードの状態を認識することができ、現在設定しようとしているモードの設定操作の補助になり、設定操作が容易になる。
【0014】
前項(2)に記載の発明によれば、二つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容と一つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容が比較され、設定値が異なっているモード設定項目が強調して表示されるから、ユーザは二つ前のモード設定内容と一つ前のモード設定内容とで、設定値が異なっていることを認識することができる。
【0015】
前項(3)に記載の発明によれば、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容内容が比較され、設定値が一度でも変更されたモード設定項目が強調して表示されるから、ユーザは既に設定済みのモードにおいて、そのモード設定項目については少なくとも一度は設定値が変更されていることを認識することができる。
【0016】
前項(4)に記載の発明によれば、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容内容が比較され、設定値が一度も変更されていないモード設定項目が強調して表示されるから、ユーザは既に設定済みのモードにおいて、そのモード設定項目については設定値が変更されていないことを認識することができる。
【0017】
前項(5)に記載の発明によれば、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容が比較され、設定値が予め規定されている回数以上に変更されたモード設定項目が強調して表示されるから、ユーザは既に設定済みのモードにおいて、そのモード設定項目については設定値が予め規定されている回数以上に変更されていることを認識することができる。
【0018】
前項(6)に記載の発明によれば、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容が比較され、予め規定されている割合以上の変更がなされたモード設定項目が強調して表示されるから、ユーザは既に設定済みのモードにおいて、そのモード設定項目については設定値が予め規定されている割合以上に変更されていることを認識することができる。
【0019】
前項(7)に記載の発明によれば、強調されるモード設定項目のみが抽出され、他のモード設定項目は別画面に表示されるので、ユーザは変更等がなされたモード設定項目のみを一目で認識でき、現在のモード設定を容易に行うことができる。
【0020】
前項(8)に記載の発明によれば、モード設定項目がアコーディオン表示方式で表示されるので、変更等がなされたモード設定項目の認識が容易になり、かつ画面遷移を伴わずにモード設定が可能となる。
【0021】
前項(9)に記載の発明によれば、強調されるモード設定項目についてはアコーディオンを開いた状態で表示されるので、変更等がなされたモード設定項目の認識が容易になる上、アコーディオンを開く手間も要らずにモード設定をスムーズに行うことができる。
【0022】
前項(10)に記載の発明によれば、設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容が保持手段に保持されるとともに、保持されている複数の原稿束のジョブについてのモード設定内容が比較され、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態でモード設定画面が表示手段に表示されるから、ユーザは強調された部分の表示により、既に設定済みのモードの状態を認識することができ、現在設定しようとしているモードの設定操作の補助になり、設定操作が容易になる。
【0023】
前項(11)に記載の発明によれば、設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持手段に保持し、保持されている複数の原稿束のジョブについてのモード設定内容を比較し、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態でモード設定画面を表示手段に表示する処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この発明の一実施形態に係る画像処理装置としてのMFPを示す外観図である。
【図2】同じくMFPの電気的構成を示すブロック図である。
【図3】プログラムジョブ機能の実行時のモード設定画面表示処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】図3の表示処理によって表示されるモード設定画面の表示プロセスを説明するための図である。
【図5】プログラムジョブ機能の実行時のモード設定画面表示処理の他の例を示すフローチャートである。
【図6】図5の表示処理によって表示されるモード設定画面の表示プロセスを説明するための図である。
【図7】プログラムジョブ機能の実行時のモード設定画面表示処理のさらに他の例を示すフローチャートである。
【図8】プログラムジョブ機能の実行時のモード設定画面表示処理のさらに他の例を示すフローチャートである。
【図9】プログラムジョブ機能の実行時のモード設定画面表示処理のさらに他の例を示すフローチャートである。
【図10】モード設定画面の他の表示例を説明するための図である。
【図11】モード設定画面のさらに他の表示例を説明するための図である。
【図12】モード設定画面のさらに他の表示例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
図1は、この発明の一実施形態に係る画像処理の外観図である。この実施形態では、画像処理装置として前述した多機能デジタル画像形成装置であるMFPが用いられている。
【0027】
図1において、このMFP101は、原稿台102、操作パネル部4、用紙を給紙可能に保持する給紙部104、プリントされた用紙を排出する排紙部103等を有している。また、操作パネル部4は後述するように、キー部41と表示部42を備えている。
【0028】
なお、このMFP101は、図示しないLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークを介してサーバ(図示せず)等に接続されている。
【0029】
図2は、同じくMFP101の電気的構成を示すブロック図である。
【0030】
図2おいて、このMFP101は、画像入力部1と、画像出力部2と、画像メモリ部3と、操作パネル部4と、圧縮/復号部5と、メーラ部6と、制御部7と、ROM8と、ワークメモリ9と、通信部10と、モード保持部11と、ジョブ設定表示部12と、表示モード設定選択部13と、ファイル変換部14とを備えており、これら各部1〜14は、それぞれバス15に接続されている。
【0031】
前記画像入力部1は、例えば、CCD等のイメージセンサ、スライダ制御部、各種画像処理部等から構成されており、任意の画像(例えば、原稿台102上の原稿画像)を光学的に読み取って電気信号を出力するスキャナ部である。
【0032】
前記画像出力部2は、レーザ方式やインクジェット方式等により印刷を行う印刷エンジン部や各種画像処理部等により構成されており、画像データを給紙部104から搬送された用紙に印字するプリント部である。
【0033】
前記画像メモリ部3は、画像入力部1により入力された画像データや、通信部10を介して受信した外部機器からの画像データを格納する他に、圧縮/復号部5により圧縮処理された後の符号データを格納するものである。
【0034】
前記操作パネル部4は、例えばテンキーやスタートキー等のキー部41と、液晶タッチパネル等から構成されたユーザインターフェイスとしての表示部42とを備えている。
【0035】
前記圧縮/復号部5は、入力された画像データを必要に応じて圧縮もしくは復号化(符号データを伸張する)ものである。
【0036】
前記メーラ部6は、電子メール送受信用アプリケーションにより、電子メールの送受信を行うものである。
【0037】
前記制御部7は、MFP101の全体の動作を制御するものであり、CPUおよび周辺回路からなる。特にこの実施形態では、制御部7は、プログラムジョブ機能により、複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを、ユーザ操作に基づいて連続して設定する等の動作を行うが、詳細は後述する。
【0038】
前記ROM8は、制御部7のCPUの動作プログラムや制御データが格納されたメモリである。
【0039】
前記ワークメモリ9は、制御変数等の一次記憶用として使用されるメモリであり、制御部7のCPUが動作制御する際の作業領域を提供する。なお、ワークメモリ9と画像メモリ3とは、実際には同一の揮発性メモリが使用されている。
【0040】
前記通信部10は、モデム、NCU、電話回線を用いた通信手段によりFAX送受信を行ったり、LAN(WAN)制御部を介してネットワーク上の機器との間で画像情報等の送受信を行うインターフェース機能を有している。
【0041】
前記モード保持部11は、ハードディスク装置等の記憶媒体からなり、複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なプログラムジョブ機能の使用時に、各原稿束に設定されたモード設定内容を記憶・保持したり、その他のデータを記憶するものである。
【0042】
前記ジョブ設定表示部12は、プログラムジョブ機能によるモード設定時にそれぞれの原稿束毎に設定したモード(モード設定)を一覧表示するものである。このジョブ設定表示部12は、前記操作パネル部4の表示部42で構成されている。
【0043】
前記表示モード設定選択部13は、モード保持部11に保持されている複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、どのモード設定項目を強調して表示させるかを決定し、決定された表示状態でモード設定画面等を表示させるものである。この表示モード設定選択部13は、この実施形態では、前記制御部7のCPUの機能により構成されている。
【0044】
前記ファイル変換部14は、画像データのファイル形式なしいは電子メールファイル形式等の種々のファイル変換を行うものである。
【0045】
図3は、MFP101によるプログラムジョブ機能の使用時に、モード設定対象の原稿束のジョブ、換言すればこれから設定しようとする原稿束についてのジョブのモードを設定するためのモード設定画面の表示処理を示すフローチャートである。なお、図3以降のフローチャートに示す処理は、制御部7のCPUがROM8等に記録された動作プログラムに従って動作することにより実行される。
【0046】
図3に示した実施形態では、複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのうち、一つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容と、二つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容を取得し比較して設定値の差異を抽出し、複数のモード設定項目のうち、設定値に差異のあるモード設定項目のみを強調して表示するものとなされている。
【0047】
図3において、ステツプS1では一つ前のジョブのモード設定の一覧(内容)と二つ前のジョブのモード設定の一覧(内容)を取得する。
【0048】
ステップS2では、取得した一つ前のジョブのモード設定の一覧と、二つ前のジョブのモード設定の一覧とで設定値に差異があるモード設定項目があるか否かを判断し、なければ(ステップS2でNO)、ステップS3に進み、いずれのモード設定項目も強調表示することなく、一つ前あるいは二つ前のジョブのモード設定内容と同じモード設定画面を操作パネル4の表示部42に表示する。
【0049】
取得した一つ前のジョブのモード設定の一覧と、二つ前のジョブのモード設定の一覧とで設定値に差異があるモード設定項目があれば(ステップS3でYES)、ステップS4で、設定値に差異のあるモード設定項目については、表示を強調した状態で、操作パネル4の表示部42にモード設定画面を表示する。強調表示の態様は特に限定されることはなく、ユーザが設定値に差異があることを認識できる態様で表示すれば良いが、例えばモード設定項目や設定値を肉太表示としたり、色を変えたりする態様を挙げることができる。
【0050】
図3についての具体例を図4で説明する。
【0051】
図4(A)〜図4(C)には、二つ前のジョブのモード設定の一覧201と、一つ前のジョブのモード設定の一覧202と、現在設定しようとしているジョブのモード設定画面203が、それぞれ示されている。
【0052】
図4(A)に示す二つ前のジョブのモード設定の一覧201と、図4(B)に示す一つ前のジョブのモード設定の一覧202とを比較すると、二つ前のモード設定の一覧201においては、モード設定項目である「カラー」2011と「原稿画質」2012の設定値がそれぞれ「ブラック」と「写真」であり、一つ前のモード設定の一覧202では、モード設定項目である「カラー」2021と「原稿画質」2022の設定値がそれぞれ「フルカラー」と「文字」であり、これらが異なっている。
【0053】
そこで、図4(C)に示すように、現在のモード設定画面203では、前記差異があるモード設定項目「カラー」2031における設定値「フルカラー」と、モード設定項目「原稿画質」2032における設定値「文字」については、強調して表示(例えば肉太表示)するものとなされている。
【0054】
このような強調表示により、ユーザはモード設定項目のうち設定値が変更されているモード設定項目を容易に認識することができる。
【0055】
なお現在のモード表示画面203に表示される設定値は、図4(C)に示すように、一つ前のジョブの設定値であっても良いし、二つ前のジョブの設定値であっても良く、要は差異のあるモード設定項目が強調表示されていればよい。また、設定値の変更は、例えば各モード設定項目あるいは設定値のボタンを押下して選択可能な複数の設定値を表示させ、その中から所望の設定値を選択してモード設定画面に反映させる等の方法により行えばよい。
【0056】
図3及び図4の実施形態では、二つ前のジョブのモード設定の一覧201と一つ前のジョブのモード設定の一覧202とで、設定値が変更されているモード設定項目を強調表示したが、プログラムジョブ機能により既に設定した原稿束についてのジョブのモード設定において、設定値が一度でも変更されたモード設定項目を抽出し、この抽出されたモード設定項目のみを強調して表示しても良い。
【0057】
図5は、このような設定値が一度でも変更されたモード設定項目を強調して、モード設定画面を表示する場合の表示処理を示すフローチャートである。
【0058】
図5において、ステツプS11では、プログラムジョブ機能の使用開始後におけるモード設定済みの全てのジョブについて、各モード設定の一覧を取得する。
【0059】
ステップS12では、取得した全てのモード設定の一覧を比較し、設定値が一度でも変更されているモード設定項目があるかどうかを判断する。設定値が一度でも変更されているモード設定項目がなければ(ステップS12でNO)、ステップS13に進み、いずれのモード設定項目も強調表示することなく、モード設定済みのジョブの設定値と同じ設定値が表示されたモード設定画面を、操作パネル4の表示部42に表示する。
【0060】
設定値が一度でも変更されているモード設定項目があれば(ステップS12でYES)、ステップS14で、その変更実績のあるモード設定項目について、モード設定項目を強調した状態で操作パネル4の表示部42にモード設定画面を表示する。
【0061】
図6に具体例を示す。図6(A)は、一つ目の原稿束についてのジョブのモード設定一覧501を示し、モード設定項目である「カラー」5011、「濃度」5012、「原稿画質」5013、「集約」5014の各設定値が、それぞれ「ブラック」、「標準」、「写真」、「しない」に設定されている。
【0062】
図6(B)は、二つ目の原稿束についてのジョブのモード設定一覧502を示し、モード設定項目である「カラー」5021の設定値が「フルカラー」に変更され、「原稿画質」5023の設定値が「文字」に変更されている。
【0063】
図6(C)は、三つ目の原稿束についてのジョブのモード設定一覧503を示し、モード設定項目である「集約」5024の設定値が「2in」に変更されている。
【0064】
図6(D)は、四つ目の原稿束についてのジョブのモード設定一覧504を示し、設定値が変更されたモード設定項目はない。
【0065】
この状態で、これからモード設定しようとする五つ目の原稿束についてのモード設定画面には、モード設定一覧502,503,504で設定値が変更されたモード設定項目(「カラー」、「原稿画質」、「集約」)を強調表示する。つまり、図6(E)に示す五つ目の原稿束についてのモード設定画面505では、モード設定項目「カラー」5051、「原稿画質」5053、「集約」5054及びそれらの設定値が強調表示(例えば肉太表示)される。
【0066】
このように、複数のモード設定項目のうち、設定値が一度でも変更されたモード設定項目のみを強調してモード設定画面を表示することで、ユーザは強調表示されたモード設定項目については、少なくとも一度は設定値が変更されていることを容易に認識することができる。
【0067】
図5及び図6に示した実施形態では、プログラムジョブ機能の使用開始後におけるモード設定済みの全てのジョブにおいて、設定値が一度でも変更されたモード設定項目を抽出し、この抽出されたモード設定項目のみを強調してモード設定画面を表示したが、プログラムジョブ機能の使用開始後におけるモード設定済みの全てのジョブにおいて、設定値が一度も変更されていないモード設定項目のみを強調してもよい。
【0068】
この場合のモード設定画面の表示処理を図7のフローチャートに示す。
【0069】
ステツプS21では、プログラムジョブ開始後のモード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定の一覧を取得する。
【0070】
ステップS22では、取得した全てのモード設定の一覧を比較し、設定値が一度も変更されていないモード設定項目があるかどうかを判断する。一度も変更されていないモード設定項目がなければ(ステップS22でNO)、ステップS23に進み、いずれのモード設定項目も強調表示することなく、モード設定済みのジョブのモード設定内容と同じモード設定画面を操作パネル4の表示部42に表示する。
【0071】
設定値が一度も変更されていないモード設定項目があれば(ステップS22でYES)、ステップS24で、その変更実績のないモード設定項目について、設定値を強調して操作パネル4の表示部42にモード設定画面を表示する。
【0072】
このように、設定値が一度も変更されていないモード設定項目のみを強調してモード設定画面を表示することで、ユーザは強調表示されたモード設定項目については、一度も設定値が変更されていないことを容易に認識することができる。
【0073】
図8は、さらに他の実施形態を示すもので、プログラムジョブ機能の使用開始後におけるモード設定済みの全てのジョブにおいて、設定値が予め規定されている回数以上に変更されたモード設定項目を強調してモード設定画面を表示する場合の表示処理を示すフローチャートである。
【0074】
ステツプS31では、プログラムジョブ開始後のモード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定の一覧を取得する。
【0075】
ステップS32では、取得した全てのモード設定の一覧を比較し、設定値が予め設定されている回数以上に変更されているモード設定項目があるかどうかを判断する。なければ(ステップS32でNO)、ステップS33に進み、いずれのモード設定項目も強調表示することなく、例えば直前のジョブと同じ設定値を有するモード設定画面を操作パネル4の表示部42に表示する。
【0076】
設定値が予め設定されている回数以上に変更されているモード設定項目があれば(ステップS32でYES)、ステップS34で、その変更実績のあるモード設定項目について、設定値を強調して操作パネル4の表示部42にモード設定画面を表示する。
【0077】
なお、図8では、設定値が予め設定されている回数以上に変更されているモード設定項目を強調したが、図9のフローチャートで示すように、設定値が予め規定されている割合以上に変更されているモード設定項目を強調しても良い。
【0078】
図9において、ステツプS41では、プログラムジョブ開始後のモード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定の一覧を取得する。
【0079】
ステップS42では、取得した全てのモード設定の一覧を比較し、設定値が予め設定されている割合以上に変更されているモード設定項目があるかどうかを判断する。なければ(ステップS324NO)、ステップS43に進み、いずれのモード設定項目も強調表示することなく、例えば直前のジョブと同じ設定値を有するモード設定画面を操作パネル4の表示部42に表示する。
【0080】
設定値が予め設定されている割合以上に変更されているモード設定項目があれば(ステップS42でYES)、ステップS44で、その変更実績のあるモード設定項目について、設定値を強調して操作パネル4の表示部42にモード設定画面を表示する。
【0081】
このように、設定値が予め規定されている回数以上あるいは割合以上に変更されているモード設定項目のみを強調してモード設定画面を表示することで、ユーザは強調表示されたモード設定項目については、何回も設定値が変更されていることを容易に認識することができる。
【0082】
ところで、前記プログラムジョブにおけるモード設定画面を表示する場合、複数のモード設定項目のうち、強調表示するモード設定項目のみを画面に表示し、強調しないモード設定項目を別の画面に表示するようにしてもよい。
【0083】
例えば、図10(A)に示す二つ前の原稿束についてのジョブのモード設定一覧901と、図10(B)に示す一つ前の原稿束についてのジョブのモード設定一覧902の差異を比較し、設定値が変更されているモード設定項目を強調表示する場合、設定値が変更されたモード設定項目である「カラー」9011,9021と「原稿画質」9021,9022については、図10(C)に示すように、モード設定項目「カラー」9031と「原稿画質」9032及びそれらの設定値を強調表示して、モード設定画面903を表示する。
【0084】
そして、設定値が変更されていない他のモード設定項目については、図10(C)のモード設定画面903中に、「他モード設定」キー9033を配置しておき、この「他モード設定」キー9033を押下すると、設定値が変更されていない他のモード設定項目を示すモード設定画面904が表示され、このモード設定画面904において、前記他のモード設定項目の設定値を設定できるものとなされている。
【0085】
このような構成により、ユーザは変更等がなされたモード設定項目のみを一目で認識でき、現在のジョブのモード設定を容易に且つ速やかに行うことができる。
【0086】
また、前記プログラムジョブ機能による各ジョブのモード設定内容の差異を強調し、一覧性をさらに高める手段として、アコーディオン表示形式と強調表示とを組み合わせるようにしてもよい。
【0087】
例えば、図11(A)に示す二つ前の原稿束についてのジョブのモード設定一覧1001と、図11(B)に示す一つ前の原稿束についてのジョブのモード設定一覧1002の差異を比較し、設定値が変更されているモード設定項目を強調表示する場合、図11(C)に示すように、各モード設定項目を選択キーとしたアコーディオン形式にてモード設定画面1003を表示するとともに、設定値が変更されたモード設定項目である「カラー」と「原稿画質」については、強調して表示する。
【0088】
ユーザが例えばモード設定項目「カラー」キー10031を押下すると、図11(D)のモード設定画面1004に示すように、モード設定項目「カラー」のアコーディオンが開いた状態となって「ブラック」「カラー」の各設定値キーが表示され、設定値の変更等が可能となる。また、モード設定項目「集約」キー10032を押下すると、図11(E)のモード設定画面1005に示すように、モード設定項目「集約」のアコーディオンが開いた状態となって「しない」「2in1」の各設定値キーが表示され、設定値の変更等が可能となる。なお、斜線を付した設定キーは現在選択されている設定キーを示す。
【0089】
このように、モード設定項目がアコーディオン表示方式で表示されるので、変更等がなされたモード設定項目の認識が容易になり、かつ画面遷移を伴わずにモード設定が可能となる。
【0090】
また、強調表示されるモード設定項目については、予めアコーディオンを開いておくようにしてもよい。
【0091】
例えば、例えば、図12(A)に示す二つ前の原稿束についてのジョブのモード設定一覧1101と、図12(B)に示す一つ前の原稿束についてのジョブのモード設定一覧1102の差異を比較し、設定値が変更されているモード設定項目を強調表示する場合、図12(C)に示すように、各モード設定項目をアコーディオン形式にてモード設定画面1103を表示するとともに、設定値が変更されたモード設定項目である「カラー」11031と「原稿画質」11032については、強調表示を行いかつアコーディオンを開いた状態にして、「ブラック」「カラー」の各設定値キー、あるいは「文字」「写真」の各設定値キーが表示された状態とする。なお、斜線を付した設定キーは現在選択されている設定キーを示す。
【0092】
このように、強調されるモード設定項目についてはアコーディオンを開いた状態で表示されるので、既に設定済みのモード設定において変更等がなされたモード設定項目の認識が容易になる上、アコーディオンを開く手間も要らずにモード設定をスムーズに行うことができる。
【0093】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることはない。
【0094】
例えば、モード設定項目と設定値のいずれをも強調表示する構成としたが、モード設定項目のみを強調表示しても良いし、設定値のみを強調することでモード設定項目を強調しても良い。
【符号の説明】
【0095】
4 操作パネル
41 操作部
42 表示部
7 制御部
8 ROM
11 モード保持部
12 ジョブ設定表示部
13 表示モード設定選択部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なモード設定手段と、
前記モード設定手段により設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持する保持手段と、
モード設定対象の原稿束についてのジョブのモード設定項目を含むモード設定画面を表示可能な表示手段と、
前記保持手段に保持されている複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態で前記モード設定画面を前記表示手段に表示させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記制御手段は、二つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容と一つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が異なるモード設定項目を強調する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が一度でも変更されたモード設定項目を強調する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が一度も変更されていないモード設定項目を強調する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が予め規定されている回数以上に変更されたモード設定項目を強調する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が予め規定されている割合以上に変更されたモード設定項目を強調する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記制御手段は、強調するモード設定項目のみを抽出して一覧表示させるとともに、他のモード設定項目は、前記強調されたモード設定項目とは別の画面に表示させる請求項1ないし6のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記モード設定項目をアコーディオン表示方式で表示させる請求項1ないし7のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記制御手段は、強調されるモード設定項目についてはアコーディオンを開いた状態で表示させる請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なモード設定ステップと、
前記モード設定ステツプにおいて設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持手段に保持する保持ステップと、
前記保持ステップにおいて保持されている複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態で、モード設定対象の原稿束についてのジョブのモード設定項目を含むモード設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、
を備えたことを特徴とするモード設定画面の表示制御方法。
【請求項11】
複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なモード設定ステップと、
前記モード設定ステップにおいて設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持手段に保持する保持ステップと、
前記保持ステップにおいて保持されている複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態で、モード設定対象の原稿束についてのジョブのモード設定項目を含むモード設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、
を画像処理装置のコンピュータに実行させるためのモード設定画面の表示制御プログラム。
【請求項1】
複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なモード設定手段と、
前記モード設定手段により設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持する保持手段と、
モード設定対象の原稿束についてのジョブのモード設定項目を含むモード設定画面を表示可能な表示手段と、
前記保持手段に保持されている複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態で前記モード設定画面を前記表示手段に表示させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記制御手段は、二つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容と一つ前の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が異なるモード設定項目を強調する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が一度でも変更されたモード設定項目を強調する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が一度も変更されていないモード設定項目を強調する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が予め規定されている回数以上に変更されたモード設定項目を強調する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記制御手段は、モード設定済みの複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較し、設定値が予め規定されている割合以上に変更されたモード設定項目を強調する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記制御手段は、強調するモード設定項目のみを抽出して一覧表示させるとともに、他のモード設定項目は、前記強調されたモード設定項目とは別の画面に表示させる請求項1ないし6のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記モード設定項目をアコーディオン表示方式で表示させる請求項1ないし7のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記制御手段は、強調されるモード設定項目についてはアコーディオンを開いた状態で表示させる請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なモード設定ステップと、
前記モード設定ステツプにおいて設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持手段に保持する保持ステップと、
前記保持ステップにおいて保持されている複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態で、モード設定対象の原稿束についてのジョブのモード設定項目を含むモード設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、
を備えたことを特徴とするモード設定画面の表示制御方法。
【請求項11】
複数の原稿束のそれぞれについてのジョブのモードを連続して設定可能なモード設定ステップと、
前記モード設定ステップにおいて設定された各原稿束についてのジョブのモード設定内容を保持手段に保持する保持ステップと、
前記保持ステップにおいて保持されている複数の原稿束についてのジョブのモード設定内容を比較するとともに、比較結果に基づいて、モード設定内容の一部を強調した状態で、モード設定対象の原稿束についてのジョブのモード設定項目を含むモード設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、
を画像処理装置のコンピュータに実行させるためのモード設定画面の表示制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−18221(P2013−18221A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−154356(P2011−154356)
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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