説明

画像処理装置、制御プログラム、及び画像処理装置の制御方法

【課題】より簡易な処理で明るさを制御することができる画像処理装置、制御プログラム、及び画像処理装置の制御方法を提供する。
【解決手段】一実施形態に係る画像処理装置は、表示装置の輝度を制御する輝度制御信号を出力する画像処理装置であって、第1の明るさ情報を取得するセンサと、第2の明るさ情報を受信する受信手段と、前記第1の明るさ情報と、前記第2の明るさ情報とに基づいて補正係数を算出する補正係数算出手段と、前記第1の明るさ情報と、前記補正係数とに基づいてパラメータを算出するパラメータ算出手段と、前記パラメータに対応する輝度値に応じて輝度制御信号を制御する制御手段と、前記輝度制御信号を出力する出力手段と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、画像処理装置、制御プログラム、及び画像処理装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、映画、テレビ番組、またはゲームなどの映像コンテンツを再生することができる例えば画像処理装置などの電子機器が一般的に普及している。
【0003】
画像処理装置は、マトリクス状に配列された複数の画素を備える液晶表示パネルと、この液晶パネルを照明するバックライトとを備える液晶表示装置に映像信号及び輝度制御信号を出力する。液晶表示装置は、映像信号に応じて液晶表示パネルの各画素毎に電圧を印加することにより、各画素の階調を制御する。また、液晶表示装置は、輝度制御信号に応じて、バックライトの輝度を制御する。これにより、画像処理装置は、液晶表示装置に映像を表示させることができる。
【0004】
画像処理装置は、例えば、照度センサ、またはカラーセンサなどのセンサを備える。画像処理装置は、センサにより画像処理装置が設置されている部屋の明るさの情報を取得し、取得した明るさ情報に応じて映像の明るさなどの画質を制御する。センサは、例えば、画像処理装置または液晶表示装置などの前面に搭載されている。これにより、センサは、画像処理装置または液晶表示装置から見た視聴者側の(明るさ)情報を取得している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−122251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、視聴者は、液晶表示装置の方を向いている。この為、画像処理装置は、視聴者から液晶表示装置を見た場合の明るさ情報に応じて映像の明るさなどの画質を制御する必要がある。
【0007】
例えば、リモートコントローラにセンサを取り付けることにより、液晶表示装置側の明るさ情報を取得することが考えられる。しかし、部屋の明るさは逐次変化する為、適切な明るさに制御する為に、リモートコントローラ側から常に明るさ情報を取得する必要がある。この為、リモートコントローラが常に液晶表示装置の方向に向けられる必要があるという課題がある。また、リモートコントローラにより常に明るさ情報を取得する為、リモートコントローラにおける電力の消費が大きくなるという課題がある。
【0008】
そこで、より簡易な処理で明るさを制御することができる画像処理装置、制御プログラム、及び画像処理装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態に係る画像処理装置は、表示装置の輝度を制御する輝度制御信号を出力する画像処理装置であって、第1の明るさ情報を取得するセンサと、第2の明るさ情報を受信する受信手段と、前記第1の明るさ情報と、前記第2の明るさ情報とに基づいて補正係数を算出する補正係数算出手段と、前記第1の明るさ情報と、前記補正係数とに基づいてパラメータを算出するパラメータ算出手段と、前記パラメータに対応する輝度値に応じて輝度制御信号を制御する制御手段と、前記輝度制御信号を出力する出力手段と、を具備する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、一実施形態に係る画像処理装置について説明する為の図である。
【図2】図2は、一実施形態に係る画像処理装置について説明する為の図である。
【図3】図3は、一実施形態に係る画像処理装置について説明する為の図である。
【図4】図4は、一実施形態に係る画像処理装置について説明する為の図である。
【図5】図5は、一実施形態に係る画像処理装置について説明する為の図である。
【図6】図6は、一実施形態に係る画像処理装置について説明する為の図である。
【図7】図7は、一実施形態に係る画像処理装置について説明する為の図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図を参照しながら、一実施形態に係る画像処理装置、制御プログラム、及び画像処理装置の制御方法について詳細に説明する。
【0012】
図1は、一実施形態に係る画像処理装置としての放送受信装置100の外観の例を示す。
放送受信装置100は、映像を表示するディスプレイ(表示部400)が設けられる本体101と、この本体101を自立可能な状態で支える脚部102とを供える。
【0013】
本体101には、リモートコントローラなどから発せられた操作信号を受け取る通信部161と、明るさ情報を取得する画像取得部172とが設けられている。
【0014】
図2は、放送受信装置100の例を示す。
また、放送受信装置100は、放送入力端子110、受信部111、復元部112、通信インターフェース114、音声処理部121、映像処理部131、表示処理部133、制御部150、通信部161、カードコネクタ164、USBコネクタ166、ディスクドライブ170、LANコネクタ171、画像取得部172、電源制御部180、及びストレージ190を備える。また、放送受信装置100は、さらにスピーカ300及びディスプレイ400を備える。
【0015】
放送入力端子110は、例えばアンテナ200により受信されるディジタル放送信号が入力される入力端子である。アンテナ200は、例えば、地上ディジタル放送信号、BS(broadcasting satellite)ディジタル放送信号、及び/または、110度CS(communication satellite)ディジタル放送信号を受信する。即ち、放送入力端子110には、放送信号により供給される番組などのコンテンツが入力される。
【0016】
放送入力端子110は、受信したディジタル放送信号を受信部111に供給する。受信部111は、ディジタル放送信号用の受信部である。受信部111は、アンテナ200から供給されるディジタル放送信号のチューニング(選局)を行う。受信部111は、チューニングしたディジタル放送信号を復元部112に送信する。受信部111は、放送入力端子110または通信インターフェース114から供給される信号がアナログ信号である場合は、ディジタル信号に変換する。
【0017】
復元部112は、受信するディジタル放送信号の復調を行う。さらに、復元部112は、復調したディジタル放送信号(コンテンツ)に対して信号処理を施す。これにより、復元部112は、ディジタル放送信号から映像信号、音声信号、及びその他のデータ信号を復元する。例えば、復元部112は、ディジタル放送信号から映像信号、音声信号、及びその他のデータ信号などが重畳されたトランスポートストリーム(TS)を復元する。
【0018】
復元部112は、音声処理部121に音声信号を供給する。また、復元部112は、映像処理部131に映像信号を供給する。さらに、復元部112は、制御部150にデータ信号を供給する。即ち、アンテナ200、受信部111、及び復元部112は、コンテンツを受信する受信手段として機能する。
【0019】
通信インターフェース114は、例えばHDMI(High Definition Multimedia Interface)(登録商標)端子、オーディオ入力端子、S映像端子、コンポーネント映像端子、D映像端子、D−Sub端子、及びDVI−I端子などのコンテンツを受信可能なインターフェースのうちのいずれか、または複数を備える。通信インターフェース114は、ディジタル映像信号、及びディジタル音声信号などが多重化されたコンテンツを他の機器から受信する。通信インターフェース114は、他の機器から受信したディジタル信号(コンテンツ)を受信部111に供給する。通信インターフェース114は、他の機器から受信したコンテンツを復元部112に供給する。即ち、通信インターフェース114は、コンテンツを受信する受信手段として機能する。
【0020】
復元部112は、通信インターフェース114から受信部111経由で供給されたコンテンツに信号処理を施す。例えば、復元部112は、ディジタル信号をディジタル映像信号とディジタル音声信号とデータ信号とに分離する。復元部112は、音声処理部121にディジタル音声信号を供給する。また、復元部112は、映像処理部131にディジタル映像信号を供給する。さらに、復元部112は、制御部150にコンテンツに関する他の情報を供給する。
【0021】
またさらに、復元部112は、制御部150の制御に基づいてコンテンツを後述するストレージ190に供給する。ストレージ190は、供給されたコンテンツを記憶する。これにより、放送受信装置100は、コンテンツを録画することができる。
【0022】
音声処理部121は、復元部112から受信したディジタル音声信号を、スピーカ300により再生可能なフォーマットの信号(オーディオ信号)に変換する。音声処理部121は、オーディオ信号をスピーカ300に供給する。スピーカ300は、供給されるオーディオ信号に基づいて音を再生する。
【0023】
映像処理部131は、復元部112から受信したディジタル映像信号を、ディスプレイ400で再生可能なフォーマットの映像信号に変換する。即ち、映像処理部131は、復元部112から受信した映像信号を、ディスプレイ400で再生可能なフォーマットの映像信号にデコード(再生)する。また、映像処理部131は、図示しないOSD処理部から供給されるOSD信号を映像信号に重畳する。映像処理部131は、映像信号を表示処理部133に出力する。
【0024】
OSD処理部は、復元部112から供給されるデータ信号、及び/または制御部150から供給される制御信号に基づいて、GUI(グラフィック ユーザ インタフェース)画面、字幕、時刻、または他の情報などを画面に重畳して表示する為のOSD信号を生成する。OSD処理部は、個別にモジュールとして放送受信装置100内に設けられていてもよいし、制御部150の機能として設けられていてもよい。
【0025】
表示処理部133は、例えば、制御部150からの制御に基づいて、受信した映像信号に対して色味、明るさ、シャープ、コントラスト、またはその他の画質調整処理を行う。表示処理部133は、画質調整を施した映像信号をディスプレイ400に供給する。ディスプレイ400は、供給される映像信号に基づいて映像を表示する。
【0026】
また、表示処理部133は、輝度制御信号を生成する。表示処理部133は、例えば、受信した映像信号の明るさ、及び制御部150からの制御に基づいて、輝度制御信号を生成する。表示処理部133は、輝度制御信号により、ディスプレイ400のバックライトの輝度を制御する。これにより、放送受信装置100は、ディスプレイ400の輝度を適宜制御することができる。
【0027】
ディスプレイ400は、例えば、マトリクス状に配列された複数の画素を備える液晶表示パネルと、この液晶パネルを照明するバックライトとを備える液晶表示装置などを備える。ディスプレイ400は、放送受信装置100から供給される映像信号に基づいて映像を表示する。
【0028】
なお、放送受信装置100は、ディスプレイ400の代わりに、映像出力端子を備える構成であってもよい。また、放送受信装置100は、スピーカ300の代わりに、音声出力端子を備える構成であってもよい。この場合、放送受信装置100は、映像出力端子に接続される表示装置に映像信号及び輝度制御信号を出力し、音声出力端子に接続されるスピーカに音声信号を出力する。これにより、放送受信装置100は、表示装置に映像を表示させ、スピーカから音声を出力させることができる。
【0029】
制御部150は、放送受信装置100の各部の動作を制御する制御手段として機能する。制御部150は、CPU151、ROM152、RAM153、及びEEPROM154などを備えている。制御部150は、通信部161または図示しない操作部などから供給される操作信号に基づいて、種々の処理を行う。
【0030】
CPU151は、種々の演算処理を実行する演算素子などを備える。CPU151は、ROM152、またはEEPROM154などに記憶されているプログラムを実行することにより種々の機能を実現する。
【0031】
ROM152は、放送受信装置100を制御する為のプログラム、及び各種の機能を実現する為のプログラムなどを記憶する。CPU151は、通信部161から供給される操作信号に基づいて、ROM152に記憶されているプログラムを起動する。これにより、制御部150は、各部の動作を制御する。
【0032】
RAM153は、CPU151のワークメモリとして機能する。即ち、RAM153は、CPU151の演算結果、CPU151により読み込まれたデータなどを記憶する。
【0033】
EEPROM154は、各種の設定情報、及びプログラムなどを記憶する不揮発性メモリである。
【0034】
通信部161は、例えば、リモートコントローラ163からの操作信号を無線通信により受信するセンサなどを備える。また、通信部161は、他の操作モジュールとしての操作キー、キーボード、マウス、音声入力装置、またはタッチパッドなどから供給される信号を受信する構成であってもよい。またさらに、通信部161は、リモートコントローラ163または他のモジュールに無線通信により信号を送信する構成であってもよい。即ち、通信部161は、操作信号、または他の情報などを送受信する通信手段として機能する。
【0035】
通信部161は、入力された操作信号を制御部150に供給する。制御部150は、通信部161から供給された操作信号に基づいて、放送受信装置100に種々の処理を行わせる。
【0036】
なお、タッチパッドは、静電センサ、サーモセンサ、または他の方式に基づいて位置情報を生成するデバイスを含む。また、放送受信装置100がディスプレイ400を備える場合、通信部161は、ディスプレイ400と一体に形成されるタッチパネルなどから信号を受信する構成であってもよい。
【0037】
リモートコントローラ163は、ユーザの操作入力に基づいて操作信号を生成する。リモートコントローラ163は、生成した操作信号を赤外線通信により通信部161のセンサに送信する。なお、センサとリモートコントローラ163とは、電波などの他の無線通信により操作信号の送受信を行う構成であってもよい。
【0038】
カードコネクタ164は、例えば、動画コンテンツを記憶するメモリカード165と通信を行う為のインターフェースである。カードコネクタ164は、接続されるメモリカード165から動画のコンテンツデータを読み出し、制御部150に供給する。
【0039】
USBコネクタ166は、USB機器167と通信を行う為のインターフェースである。USBコネクタ166は、接続されるUSB機器167から供給される信号を制御部150に供給する。
【0040】
例えば、USB機器167がキーボードなどの操作入力機器である場合、USBコネクタ166は、操作信号をUSB機器167から受け取る。USBコネクタ166は、受け取った操作信号を制御部150に供給する。この場合、制御部150は、USBコネクタ166から供給される操作信号に基づいて種々の処理を実行する。
【0041】
また、例えば、USB機器167が動画のコンテンツデータを記憶する記憶装置である場合、USBコネクタ166は、コンテンツをUSB機器167から取得することができる。USBコネクタ166は、取得したコンテンツを制御部150に供給する。
【0042】
ディスクドライブ170は、例えば、コンパクトディスク(CD)、ディジタルバーサタイルディスク(DVD)、ブルーレイディスク(Blu−ray Disk(登録商標))、または動画のコンテンツデータを記録可能な他の光ディスクMを装着可能なドライブを有する。ディスクドライブ170は、装着される光ディスクMからコンテンツを読み出し、読み出したコンテンツを制御部150に供給する。
【0043】
LANコネクタ171は、放送受信装置100をネットワークに接続する為のインターフェースである。制御部150は、LANコネクタ171がLANケーブルまたは無線LANなどにより公衆回線に接続された場合、ネットワーク経由で種々のデータのダウンロード及びアップロードを行なう事ができる。
【0044】
電源制御部180は、放送受信装置100の各部への電力の供給を制御する。電源制御部180は、例えば、ACアダプタなどを介して商用電源500などから電力を受け取る。商用電源500は、交流の電力を電源制御部180に供給する。電源制御部180は、受け取った交流の電力を直流に変換し各部へ供給する。
【0045】
また、放送受信装置100は、さらに他のインターフェースを備えていても良い。インターフェースは、例えば、Serial−ATAなどである。放送受信装置100は、インターフェースにより接続される機器に記録されているコンテンツを取得し、再生することができる。また、放送受信装置100は、再生したオーディオ信号及び映像信号を、インターフェースにより接続される機器に出力することが出来る。
【0046】
また、放送受信装置100がインターフェースを介してネットワークに接続される場合、放送受信装置100は、ネットワーク上の動画のコンテンツデータを取得し、再生することができる。
【0047】
ストレージ190は、コンテンツなどを記憶する記憶装置である。ストレージ190は、例えば、ハードディスク(HDD)、ソリッドステイトドライブ(SSD)、または半導体メモリなどの大容量記憶装置を備える。また、ストレージ190は、USBコネクタ166、LANコネクタ171、通信インターフェース114、または他のインターフェースに接続された記憶装置により構成されていてもよい。
【0048】
上記したように、制御部150は、コンテンツを録画する場合、復元部112により復調されたコンテンツのデータをストレージ190に入力させる。さらに、制御部150は、コンテンツを記憶するストレージ190内のアドレスをストレージ190に指示する。ストレージ190は、制御部150により指示されたアドレスに復元部112から供給されたコンテンツを記憶する。
【0049】
なお、ストレージ190は、ディジタル放送信号から復元されたTSを記憶する構成であってもよいし、TSがAVI、MPEGまたは他の圧縮方式により圧縮された圧縮コンテンツを記憶する構成であってもよい。
【0050】
また、制御部150は、ストレージ190に記憶されているコンテンツを読み出し、再生させることができる。例えば、制御部150は、ストレージ190におけるアドレスをストレージ190に指示する。ストレージ190は、制御部150により指示されたアドレスからコンテンツを読み出す。ストレージ190は、読み出したコンテンツを音声処理部121、映像処理部131、及び制御部150などに供給する。これにより、放送受信装置100は、録画したコンテンツを再生することができる。
【0051】
なお、放送受信装置100は、受信部111及び復元部112をそれぞれ複数備える。これにより、放送受信装置100は、複数のコンテンツを同時に受信し、受信した複数のコンテンツを同時に復元することができる。これにより、放送受信装置100は、再生可能なコンテンツデータを同時に複数取得することが出来る。即ち、放送受信装置100は、複数のコンテンツを同時に録画することが出来る。
【0052】
画像取得部172は、ディスプレイ400側に搭載されたセンサを備える。画像取得部172は、例えば、CCDセンサ、CMOSセンサ、フォトダイオード、または明るさを検出することができる他のセンサを備える。画像取得部172は、所定の範囲から光を受光し、受光した光を電気信号に変換することにより、明るさを示す明るさ情報(第1の明るさ情報LT)を取得する。画像取得部172は、取得した第1の明るさ情報LTを制御部150に供給する。
【0053】
例えば、画像取得部172は、所定の範囲から画像を取得し、取得した画像の画素の値に基づいて第1の明るさ情報LTを算出する。また、例えば、画像取得部172は、受光した光に応じて1つの値を算出することにより、第1の明るさ情報LTを算出する構成であってもよい。例えば、画像取得部172は、図1に示されるように、ディスプレイ400と同様に、本体101の前面に設置される。この場合、画像取得部172は、ディスプレイ400から見てユーザ側の明るさを示す明るさ情報を取得することができる。即ち、画像取得部172は、表示装置の表示パネルと同じ向きから受光した光に応じて第1の明るさ情報を取得する。
【0054】
図3は、リモートコントローラ163の例を示す。
リモートコントローラ163は、上記したように、ユーザの操作入力に基づいて操作信号を生成し、放送受信装置100に供給する。さらに、リモートコントローラ163は、第2の明るさ情報LHを取得し、放送受信装置100に供給する。
【0055】
例えば、リモートコントローラ163は、制御部1631、画像取得部1632、明るさ算出部1633、及び通信部1634を備える。またさらに、リモートコントローラ163は、リモートコントローラ163を操作するユーザによる操作が入力される操作部を備えていてもよい。
【0056】
制御部1631は、画像取得部1632、明るさ算出部1633、及び通信部1634の動作を制御する。制御部1631は、操作入力に応じて各部の動作を制御する。また、制御部1631は、通信部1634により放送受信装置100から受け取る制御信号に応じて、各部の動作を制御する構成であってもよい。
【0057】
画像取得部1632は、例えば、CCDセンサ、CMOSセンサ、フォトダイオード、または明るさを検出することができる他のセンサを備える。画像取得部1632は、所定の範囲から光を受光し、受光した光を電気信号に変換する。画像取得部1632は、電気信号を明るさ算出部1633に供給する。
【0058】
明るさ算出部1633は、画像取得部1632から供給された電気信号に応じて明るさを示す明るさ情報(第2の明るさ情報LH)を算出する。明るさ算出部1633は、算出した第2の明るさ情報LHを通信部1634に供給する。
【0059】
通信部1634は、第2の明るさ情報LHを放送受信装置100に送信する。例えば、通信部1634は、無線通信により放送受信装置100の通信部161に第2の明るさ情報LHを送信する。通信部161は、受け取った第2の明るさ情報LHを制御部150に供給する。
【0060】
例えば、画像取得部1632は、所定の範囲から画像を取得する。明るさ算出部1633は、取得した画像の画素の値に基づいて第2の明るさ情報LHを算出する。
【0061】
例えば、画像取得部1632は、図4に示されるような画像を取得する。リモートコントローラ163は、通常ディスプレイ400に対向するように使用される可能性が高い。この為、リモートコントローラ163に設置された画像取得部1632は、ディスプレイ400と、その周辺の領域から光を受光し、画像を取得することが出来る。即ち、画像取得部1632は、視聴者側から見てディスプレイ400側の画像を取得することができる。
【0062】
例えば、明るさ算出部1633は、画像取得部1632から供給された画像の各画素の値の平均値を第2の明るさ情報LHとして算出する。また、明るさ算出部1633は、画像取得部1632から供給された画像の各画素の値の中間値を第2の明るさ情報LHとして算出する構成であってもよい。また、明るさ算出部1633は、画像取得部1632から供給された画像のヒストグラムを算出し、算出したヒストグラムに応じて第2の明るさ情報LHを算出する構成であってもよい。またさらに、明るさ算出部1633は、他の手法により画像から第2の明るさ情報LHを算出する構成であってもよい。
【0063】
上記したように、リモートコントローラ163は、表示装置の表示パネルと対向する向きから受光した光に応じて第2の明るさ情報を算出することができる。
【0064】
またさらに、明るさ算出部1633は、画像取得部1632から供給された画像の中の所定の範囲内の画素の値に基づいて第2の明るさ情報LHを算出する構成であってもよい。この為に、明るさ算出部1633は、画像取得部1632から供給された画像を複数の領域に分割する。
【0065】
図5は、画像取得部1632から供給された画像を複数の領域に分割する例を示す。明るさ算出部1633は、例えば、図5に示されるように、放送受信装置100のディスプレイ400の領域と、それ以外の領域とで分割する。なお、画像取得部1632から供給された画像内のディスプレイ400を含まない領域を第1の領域とし、ディスプレイ400の領域を第2の領域とする。
【0066】
明るさ算出部1633は、例えば、ディスプレイ400に表示されたパターンに基づいて第2の領域を認識する。この場合、放送受信装置100は、所定のテストパターンをディスプレイ400に表示させる。明るさ算出部1633は、所定のテストパターンを画像中から認識することにより、第2の領域を認識することが出来る。
【0067】
また、明るさ算出部1633は、画像中の所定の明るさ以上の領域を第2の領域として認識する構成であってもよい。また、予めディスプレイ400の明るさがわかっている場合、明るさ算出部1633は、画像中の所定の明るさの領域を第2の領域として認識する構成であってもよい。
【0068】
例えば、明るさ算出部1633は、第1の領域内の画素の値に基づいて上記の方法により第2の明るさ情報LHを算出する。これにより、ディスプレイ400の明るさが第2の明るさ情報LHに影響を与えることを防ぐことが出来る。即ち、明るさ算出部1633は、表示装置の表示パネルを含む範囲から撮像された画像の中の、表示パネルを含まない領域を抽出し、抽出した領域の画像から第2の明るさ情報を算出することができる。
【0069】
なお、明るさ算出部1633は、窓枠、または照明器具などが映りこんだ範囲をさらに第2の領域として分割する構成であってもよい。これにより、極端に明るい要素が第2の明るさ情報LHに影響を与えることを防ぐことが出来る。
【0070】
また、制御部1631は、操作入力に応じて第2の明るさ情報LHを算出する処理を行う。即ち、制御部1631は、操作に応じて画像取得部1632により画像を取得させる。明るさ算出部1633は、画像取得部1632により取得した画像に基づいて第2の明るさ情報LHを算出する。
【0071】
放送受信装置100の制御部150は、画像取得部172から供給された第1の明るさ情報LTと、通信部161から供給された第2の明るさ情報LHと、を表示処理部133に供給する。
【0072】
表示処理部133は、制御部150からの制御、第1の明るさ情報LT、及び第2の明るさ情報LHに基づいて、映像信号の調整、及び輝度制御信号の制御を行う。
【0073】
図6は、表示処理部133の例を示す。
表示処理部133は、画質制御部1331、パラメータ算出部1332、及びメモリ1333を備える。
【0074】
画質制御部1331は、パラメータ算出部1332から出力されるパラメータP、及び制御部150から供給される制御信号に基づいて、映像処理部131から供給される映像信号の画質を制御する。例えば、画質制御部1331は、映像信号の色味、明るさ、シャープ、コントラスト、またはその他の画質調整処理を行う。
【0075】
また、画質制御部1331は、パラメータP、制御信号、及び映像信号に基づいて、輝度制御信号を生成する。なお、画質制御部1331は、輝度制御信号が映像処理部131から供給される場合、パラメータP、制御信号、及び映像信号に基づいて、輝度制御信号を調整する。
【0076】
パラメータ算出部1332は、第1の明るさ情報LTと第2の明るさ情報LHとに基づいてパラメータPを算出する。パラメータ算出部1332は、算出したパラメータPを画質制御部1331に供給する。
【0077】
メモリ1333は、パラメータPと、輝度制御信号を生成または調整する為の値(輝度値)とを対応付けて記憶する。メモリ1333は、画質制御部1331からパラメータPの値を受け取った場合、パラメータPに対応する輝度値を画質制御部1331に供給する。
【0078】
画質制御部1331は、メモリ1333から供給された輝度値に応じて、輝度制御信号を生成する。また、上記したように、画質制御部1331は、メモリ1333から供給された輝度値に応じて、映像処理部131から供給される輝度制御信号を調整する構成であってもよい。画質制御部1331は、輝度制御信号を出力する。これにより、放送受信装置100は、輝度制御信号をディスプレイ400に供給する。
【0079】
図7は、パラメータ算出部1332の処理の例を示す。
パラメータ算出部1332は、第1の明るさ情報LTと、第2の明るさ情報LHと、を受け取る。パラメータ算出部1332は、受け取った第1の明るさ情報LT及び第2の明るさ情報LHに基づいて、パラメータPを算出する。具体的には、パラメータ算出部1332は、第1の明るさ情報LT及び第2の明るさ情報LHに基づいて補正係数Mを算出し、この補正係数Mにより第1の明るさ情報LTを補正し、パラメータPを算出する。
【0080】
パラメータ算出部1332は、ブロックB11で、補正係数Mの初期値としてM=1を設定する。パラメータ算出部1332は、この補正係数Mを格納する為のメモリなどを備える。パラメータ算出部1332は、このメモリに補正係数Mの値として「1」を格納する。
【0081】
パラメータ算出部1332は、ブロックB12で、第1の明るさ情報LTを取得する。パラメータ算出部1332は、ブロックB13で、第2の明るさ情報LHの供給の有無を判定する。
【0082】
第2の明るさ情報LHが供給されていると判定した場合、パラメータ算出部1332は、ブロックB14で、第2の明るさ情報LHを取得する。これにより、パラメータ算出部1332は、第1の明るさ情報LTと、第2の明るさ情報LHとを取得することができる。
【0083】
パラメータ算出部1332は、ブロックB15で、第1の明るさ情報LTにより第2の明るさ情報LHを除算することにより補正係数Mを算出する。即ち、補正係数Mは、例えばM=LH/LTにより算出される。パラメータ算出部1332は、算出した補正係数Mの値として「LH/LT」を上記のメモリに格納する。これにより、補正係数Mの値が新たに設定される。
【0084】
パラメータ算出部1332は、ブロックB16で、補正係数Mと第1の明るさ情報LTとを用いてパラメータPを算出する。パラメータPは、例えばP=M×LTにより算出される。パラメータ算出部1332は、算出したパラメータPを画質制御部1331に供給する。さらに、パラメータ算出部1332はブロックB12の処理に移行する。
【0085】
即ち、パラメータ算出部1332は、ディスプレイ400からユーザ側に向けられた画像取得部172により取得された第1の明るさ情報LTと、ユーザ側からディスプレイ400に向けられた画像取得部1632により取得された第2の明るさ情報LHと、の比に基づいて、パラメータPを算出する。第1の明るさ情報LTと第2の明るさ情報LHとの比は、ディスプレイ400が設置されている部屋の明るさの特性を示す。
【0086】
また、パラメータ算出部1332は、上記の処理により算出された補正係数Mを用いて複数フレーム分の輝度制御信号を生成または調整することが出来る。この結果、第2の明るさ情報が逐次入力されていない場合であっても、画質制御部1331は、部屋の明るさの特性に応じて輝度制御信号の生成または調整を行うことができる。即ち、部屋の明るさが時間の経過などにより変化する場合であっても、リモートコントローラ163から第2の明るさ情報LHを受けることなく、輝度制御信号を制御することが出来る。
【0087】
この結果、より簡易な処理で明るさを制御することができる画像処理装置、制御プログラム、及び画像処理装置の制御方法を提供することが出来る。
【0088】
また、リモートコントローラ163は、第2の明るさ情報LHを逐次取得及び送信する必要がなくなる。この為、リモートコントローラ163における電力の消費を抑えることが出来る。
【0089】
また、ディスプレイ400が設置されている部屋の明るさが、カーテンの開閉、照明器具の点灯などにより急に変化する場合がある。またさらに、ディスプレイ400の背後に窓などが存在し、第1の明るさ情報LTが第2の明るさ情報LHより小さい場合などがある。このような場合、適切な明るさでディスプレイ400の表示が行われていない可能性がある。
【0090】
そこで、放送受信装置100は、画像取得部172により逐次第1の明るさ情報LTを取得し、第1の明るさ情報LTが急に変化した場合、第2の明るさ情報LHを取得するようディスプレイ400に表示を行う構成であってもよい。この場合、ユーザは、表示を確認し、リモートコントローラ163を操作することにより、第2の明るさ情報LHが再度放送受信装置100に入力される。この結果放送受信装置100は、変化後の部屋の明るさに応じて輝度制御信号を調整することが出来る。
【0091】
また、放送受信装置100は、第1の明るさ情報LTが急に変化した場合、予め設定されたデフォルトの値に応じて輝度制御信号を調整する構成であってもよい。例えば、この場合、パラメータ算出部1332は、補正係数Mを初期値である「1」に設定し、設定した補正係数Mと第1の明るさ情報LTとに基づいてパラメータPを算出する。これにより、ディスプレイ400の輝度が急激に変化することを防ぐことができる。
【0092】
また、補正係数Mのデフォルトとしての値は、時間帯毎に設定されていてもよい。例えば、パラメータ算出部1332は、過去の補正係数Mの算出結果に基づいて、時間帯毎の補正係数Mの値を学習する構成であってもよい。これにより、パラメータ算出部1332は、部屋の明るさの特性を時間帯毎に学習することができる。この結果、表示処理部133は、より適切な輝度制御信号の値を算出することができる。
【0093】
また、第1の明るさ情報LTが第2の明るさ情報LHより小さい場合も、放送受信装置100は、予め設定されたデフォルトの値に応じて輝度制御信号を調整する構成であってもよい。これにより、ディスプレイ400の輝度が急激に変化することを防ぐことができる。
【0094】
なお、上記の実施形態では、リモートコントローラ163は、放送受信装置100を操作する為の遠隔装置として説明したが、この構成に限定されない。リモートコントローラ163は、少なくとも、第2の明るさ情報LHを取得するモジュールと、取得した第2の明るさ情報LHを放送受信装置100に送信するモジュールとを備えていれば、如何なるものにより構成されていてもよい。
【0095】
例えば、リモートコントローラ163は、カメラ、赤外線通信、及び無線LANなどの機能を備えた携帯電話または携帯情報端末などにより構成されていてもよい。
【0096】
なお、上述の各実施の形態で説明した機能は、ハードウエアを用いて構成するに留まらず、ソフトウエアを用いて各機能を記載したプログラムをコンピュータに読み込ませて実現することもできる。また、各機能は、適宜ソフトウエア、ハードウエアのいずれかを選択して構成するものであっても良い。
【0097】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0098】
100…放送受信装置、110…放送入力端子、111…受信部、112…復元部、114…通信インターフェース、121…音声処理部、131…映像処理部、133…表示処理部、150…制御部、151…CPU、152…ROM、153…RAM、154…EEPROM、161…通信部、163…リモートコントローラ、164…カードコネクタ、165…メモリカード、166…USBコネクタ、167…USB機器、170…ディスクドライブ、171…LANコネクタ、172…画像取得部、180…電源制御部、190…ストレージ、200…アンテナ、300…スピーカ、400…ディスプレイ、500…商用電源、1331…画質制御部、1332…パラメータ算出部、1333…メモリ、1631…制御部、1632…画像取得部、1633…算出部、1634…通信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置の輝度を制御する輝度制御信号を出力する画像処理装置であって、
第1の明るさ情報を取得するセンサと、
第2の明るさ情報を受信する受信手段と、
前記第1の明るさ情報と、前記第2の明るさ情報とに基づいて補正係数を算出する補正係数算出手段と、
前記第1の明るさ情報と、前記補正係数とに基づいてパラメータを算出するパラメータ算出手段と、
前記パラメータに対応する輝度値に応じて輝度制御信号を制御する制御手段と、
前記輝度制御信号を出力する出力手段と、
を具備する画像処理装置。
【請求項2】
前記センサは、前記表示装置の表示パネルと同じ向きから受光した光に応じて前記第1の明るさ情報を取得し、
前記受信手段は、前記表示装置の前記表示パネルと対向する向きから受光した光に応じて算出された前記第2の明るさ情報を取得する、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記補正係数算出手段は、前記第1の明るさ情報と、前記第2の明るさ情報との比に基づいて前記補正係数を算出し、
前記パラメータ算出手段は、前記第1の明るさ情報と、前記補正係数とを乗算し、前記パラメータを算出する、
請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記補正係数を記憶する記憶手段をさらに具備し、
前記パラメータ算出手段は、前記第2の明るさ情報が前記受信手段により受信されなかった場合、前記記憶手段に記憶されている前記補正係数と、前記第1の明るさ情報と、に基づいて前記パラメータを算出する、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記表示装置の表示パネルに映像を表示させる為の映像信号を受信し、前記パラメータに対応する輝度値に応じて前記輝度制御信号と、前記映像信号とを制御する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記受信手段は、前記表示装置の前記表示パネルを含む範囲から撮像された画像の中の、前記表示パネルを含まない領域の画像から算出された前記第2の明るさ情報を取得する、請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項7】
表示装置の輝度を制御する輝度制御信号を出力する画像処理装置と通信を行なう通信手段と、画像を取得する画像取得手段と、を備える遠隔操作装置において実行される制御プログラムであって、
前記制御プログラムは、前記遠隔操作装置を、
前記画像取得手段により取得された画像から、前記表示装置の表示パネルを含まない領域を抽出する領域抽出手段と、
前記抽出された領域の画像から明るさ情報を算出する明るさ情報算出手段と、
前記明るさ情報を前記通信手段により前記画像処理装置に送信させるように制御する制御手段と、
して動作させる制御プログラム。
【請求項8】
表示装置の輝度を制御する輝度制御信号を出力する画像処理装置の制御方法であって、
第1の明るさ情報と第2の明るさ情報とを取得し、
前記第1の明るさ情報と、前記第2の明るさ情報とに基づいて補正係数を算出し、
前記第1の明るさ情報と、前記補正係数とに基づいてパラメータを算出し、
前記パラメータに対応する輝度値に応じて輝度制御信号を制御し、
前記輝度制御信号を出力する、
画像処理装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−114192(P2013−114192A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262315(P2011−262315)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】