説明

画像処理装置、情報処理方法及びプログラム

【課題】第1の記憶部と第1の記憶部より信頼性の劣る第2の記憶部とを組み合わせた、低コストで、かつ、信頼性の高いライセンスの管理技術を提供することを目的とする。
【解決手段】複数のアプリケーションから構成される商品の商品情報と、複数のアプリケーションに含まれる夫々のアプリケーションに対応した複数のライセンスとを含むパッケージライセンスを受信する受信手段と、受信手段で受信されたパッケージライセンスに含まれる複数のライセンスであって、複数のアプリケーションに含まれる夫々のアプリケーションに対応した複数のライセンスを第1の記憶部に記憶し、複数のアプリケーションを第2の記憶部に記憶し、商品情報と、夫々のアプリケーションを識別するためのアプリケーション情報とを関連付けた商品情報テーブルを第2の記憶部に記憶するインストール手段と、を有することによって課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複合機を始めとする画像形成処理装置において、所定のアプリケーションをインストールさせて機能を拡張させる環境が整備されてきている。このようなアプリケーションを不正にインストールや転送をさせない仕組みとして、一般的にライセンスによる管理を行っている。特許文献1ではライセンスをハードディスクよりも信頼の高い不揮発性のメモリに格納することで、ハードディスクが故障してもライセンスを失わないライセンス管理をしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−123100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら近年、ライセンスに対して様々な付加的な情報を付けることが求められている。例えば、複数のアプリケーションを1つの統合的なソリューション商品として販売するために、1商品に含まれる各々のアプリケーションをそれぞれ異なる画像形成装置にインストールさせない仕組み、又は各々のアプリケーションを独立して転送させない仕組みが求められている。そのためには各アプリケーションの情報だけでなく商品情報も不揮発性のメモリに格納しなければならない。しかし不揮発性メモリはハードディスクと比較して高価であるため、コスト削減のために不揮発性メモリの容量を少なくしなければならない場合がある。その場合、不揮発性メモリは課金等の重要な情報のみを格納するために使用されるが、例えば、1商品に含まれる各々のアプリケーションの情報を始めとするその他の情報を不揮発性メモリに格納できないという課題がある。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、第1の記憶部と第1の記憶部より信頼性の劣る第2の記憶部とを組み合わせた、低コストで、かつ、信頼性の高いライセンスの管理技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明の画像処理装置は、第1の記憶部と、前記第1の記憶部と比較し故障によるデータの損失の可能性が高いため信頼性の低い第2の記憶部と、複数のアプリケーションから構成される商品の商品情報と、前記複数のアプリケーションに含まれる夫々のアプリケーションに対応した複数のライセンスとを含むパッケージライセンスを受信する受信手段と、前記受信手段で受信された前記パッケージライセンスに含まれる前記複数のライセンスであって、前記複数のアプリケーションに含まれる夫々のアプリケーションに対応した複数のライセンスを前記第1の記憶部に記憶し、前記複数のアプリケーションを前記第2の記憶部に記憶し、前記商品情報と、前記夫々のアプリケーションを識別するためのアプリケーション情報とを関連付けた商品情報テーブルを前記第2の記憶部に記憶するインストール手段と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、第1の記憶部と第1の記憶部より信頼性の劣る第2の記憶部とを組み合わせた、低コストで、かつ、信頼性の高いライセンスの管理技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ライセンス管理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【図2】画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】情報処理装置、配信サーバ及びライセンスサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【図4】画像形成装置のソフトウェア構成の一例を示す図である。
【図5】ライセンスサーバのソフトウェア構成の一例を示す図である。
【図6】画像形成装置にインストールするアプリケーションに含まれるマニフェスト情報の一例を示す図である。
【図7】画像形成装置にアプリケーションをインストールするのに必要なライセンスの一例を示す図である。
【図8】複数のライセンスを1つのコンテナ形式のファイルに格納したパッケージライセンスに含まれるマニフェスト情報の一例を示す図である。
【図9】画像形成装置にインストールされているライセンスを管理するライセンス管理テーブルの一例を示す図である。
【図10】画像形成装置へのインストールに使用されたライセンスの履歴を管理するライセンス履歴テーブルの一例を示す図である。
【図11】商品情報とアプリケーションとの関連付けをする商品情報テーブルの一例を示す図である。
【図12】ライセンスの発行履歴を管理するライセンス発行履歴テーブルの一例を示す図である。
【図13】アプリケーションの転送を指示可能な転送画面の一例を示す図である。
【図14】アプリケーションの復旧をするための復旧画面の一例を示す図である。
【図15】ライセンスのインストール及び転送処理を説明するための図である。
【図16】アプリケーションの復旧処理を説明するための図である。
【図17】アプリケーション及びライセンスをインストールするときのフローチャートである。
【図18】ライセンスの転送画面を表示するときのフローチャートである。
【図19】転送ライセンスを発行するときのフローチャートである。
【図20】アプリケーションの存在チェックをするときのフローチャートである。
【図21】復旧依頼用ライセンスを発行するときのフローチャートである。
【図22】復旧用ライセンスを発行するときのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0010】
<実施形態1>
図1は、ライセンス管理システムのシステム構成の一例を示す図である。
画像形成装置103と情報処理装置104とはLAN105によって通信可能に接続されている。LAN105は、インターネット106に接続可能であり、インターネット106にはライセンスサーバ102と配信サーバ101とが接続されている。
なお、図1では画像形成装置103及びに情報処理装置104が1台ずつ接続されているが、任意の台数でもよい。
【0011】
図2は、画像形成装置103のハードウェア構成の一例を示す図である。
画像形成装置103は、以下の201から213までの各部分を含む。
原稿給送部201は、読み込む原稿を自動的にイメージリーダ202に送る。イメージリーダ(スキャナ)202は、原稿を読み込む。画像形成部203は、読み込まれた原稿及び受信したデータを印刷画像に変換・印刷する。給紙部204は、印刷用の紙を給紙する。NetworkI/F205は、ネットワーク経由でLAN及びインターネットに接続し、外部と情報交換を行う。センサ206は、本装置の各部分の状態を検知する。CPU207は、本装置上の各処理を司る。ハードディスク208は、本装置の各処理に関わるプログラムやデータを記憶する。揮発性メモリ209は、本装置の各処理に関わる一時的なデータを電気的に記憶でき、かつ、書き換え可能なメモリである。不揮発性メモリ210は、電源を供給しなくても記憶を保持でき、かつ、書き換え可能なメモリである。操作部211は、本装置への指示入力を受け付ける。表示部212は、本装置の動作状況及び操作部211に対する操作に関わる情報を表示する。システムバス213は、201から212までの各部分を結びつけ、データをやり取りする。
ここで、不揮発性メモリ210はハードディスク208よりも信頼性が高いため、ハードディスク208と比較し故障によるデータの損失の可能性が低い。信頼性が高い理由を説明する。不揮発性メモリ210は、複数のメモリから構成されており、1つのデータをその複数のメモリ夫々に対し書き込む。即ち、不揮発性メモリ210はバックアップデータを取るための複数のメモリから構成される。
以下に示す実施形態では、第1の記憶部の一例として不揮発性メモリ210を用いて説明を行う。また、第1の記憶部より信頼性の低い第2の記憶部の一例としてハードディスク208を用いて説明を行う。しかしながら、このことは以下に示す実施形態を限定するものではない。例えば、第1の記憶部としてミラーリングされたハードディスクを用い、第1の記憶部より信頼性の低い第2の記憶部としてミラーリングされていないハードディスクを用いてもよい。
CPU207がプログラムに基づき処理を実行することによって、後述する画像形成装置103のソフトウェア構成及び後述する画像形成装置103が行うフローチャートの処理が実現される。
【0012】
図3は、情報処理装置104、配信サーバ101及びライセンスサーバ102のハードウェア構成の一例を示す図である。これらの装置は、以下の301から307までの各部分を含む。
表示部301は、ウィンドウ、アイコン、メッセージ、メニュー、その他のユーザインタフェース情報を表示する。操作部302は、表示部301、又はキーボード、又はマウスを介してエンドユーザが入力した入力情報を受け付ける。
CPU303は、本装置上の各処理を司る。ハードディスク304は、本装置の各処理に関わるプログラムやデータを記憶する。揮発性メモリ305は、本装置の各処理に関わる一時的なデータを電気的に記憶でき、かつ、書き換え可能なメモリである。NetworkI/F306は、ネットワーク経由でLAN及びインターネットに接続し、外部と情報交換を行う。システムバス307は、301から306までの各部分を結びつけ、データをやり取りする。
情報処理装置104、配信サーバ101及びライセンスサーバ102の各CPU303がプログラムに基づき処理を実行することによって、情報処理装置104、配信サーバ101及びライセンスサーバ102等のソフトウェア構成が実現される。
【0013】
図4は、画像形成装置103のソフトウェア構成の一例を示す図である。
ライセンス管理システム1901は、以下の1902から1909までの各部を含む。
インストール部1902は、画像形成装置103にアプリケーションをインストールする。インストール部1902でのインストール処理には、アプリケーションとライセンスとが必要となる。ライセンスはアプリケーションの機能を有効化するために必要な情報であり、アプリケーションが導入されていたとしても、ライセンスが導入されない限りアプリケーションの機能を利用することはできない。インストール部1902でのインストールの処理については後述の図17で説明をする。
転送ライセンス発行部1903は、インストールされているアプリケーションをアンインストールし、他の画像形成装置で使用するための転送用のパッケージライセンスに含まれる転送ライセンスを発行する。転送ライセンス発行部1903で発行された転送ライセンスは、ライセンスサーバ102に転送要求と共に送信され、他の画像形成装置に転送が可能となる。他の画像形成装置にライセンスを転送する際は、転送ライセンスを受けたライセンスサーバ102が新たなライセンスを発行し、発行された新たなライセンスを他の画像形成装置に入れる形態であってもよい。転送ライセンス発行部1903での転送ライセンス発行処理については後述の図18、図19を用いて説明をする。
復旧依頼用ライセンス発行部1904は、ハードディスク208が故障し、新しいハードディスク208に交換をした後、故障により損失したアプリケーションを復旧するための復旧依頼用ライセンスを発行する。復旧依頼用ライセンス発行部1904で発行された復旧依頼用ライセンスは、ライセンスサーバ102に復旧ライセンス発行要求と共に送信され、ライセンスサーバ102が復旧用ライセンスを発行可能となる。復旧依頼用ライセンス発行部1904の復旧依頼用ライセンス発行処理については後述の図20、図21で説明をする。
【0014】
要求受信部1905は、NetworkI/F205から要求を受信する。本実施形態における要求受信部1905が受信する要求は、情報処理装置104等から送信されるHTTPリクエストとして説明をするが、どのような要求であってもよい。
要求送信部1906は、NetworkI/F205から要求を送信する。本実施形態における要求送信部1906が送信する要求は、ライセンスサーバ102や配信サーバ101等に送信されるHTTPリクエストとして説明をするが、どのような要求であってもよい。
画面生成部1907は、要求受信部1905により受け付けられた要求に対する応答画面を生成する。本実施形態では、画面のHTMLでのデータをHTTPレスポンスとして説明をするが、どのようなデータであってもよい。
アプリケーション管理部1908は、インストール部1902によりインストールされたアプリケーションを画像形成装置103内で管理する。アプリケーション管理部1908は、アプリケーションの起動制御や存在の有無を確認、管理する機能を持つ。
ライセンス管理部1909は、インストール部1902によりインストールされたライセンスを画像形成装置103内で管理する。ライセンス管理部1909は、ライセンスによるアプリケーションの制御やライセンスの存在有無の確認機能を持つ。
【0015】
図5は、ライセンスサーバ102のソフトウェア構成の一例を示す図である。
ライセンス発行システム2001は、以下の2002から2004までの各部を含む。
ライセンス発行部2002は、画像形成装置103にアプリケーションをインストールするために必要となるライセンスを発行する。
要求受信部2003は、NetworkI/F306から要求を受信する。本実施形態における要求受信部2003が受信する要求は、画像形成装置103や情報処理装置104等から送信されるHTTPのリクエストとして説明をするが、どのような要求であってもよい。
発行ライセンス管理部2004は、ライセンス発行部2002で発行したライセンスの発行履歴を管理する。
【0016】
図6は、画像形成装置103にインストールするアプリケーションに含まれるアプリケーションのマニフェスト情報401の一例を示す図である。マニフェスト情報401は、アプリケーションの情報(アプリケーション情報)であり、アプリケーションを識別するための情報に相当する。アプリケーション情報には、アプリケーションID及びアプリケーション名の内、少なくとも何れか1つの情報が含まれる。
アプリケーションID402は、アプリケーションを一意に識別するためのIDである。
アプリケーション名403は、アプリケーションの名称である。
図7は、画像形成装置にアプリケーションをインストールするのに必要なライセンス501の一例を示す図である。
ライセンスID502は、ライセンス501を一意に識別するためのIDである。
アプリケーションID503は、ライセンス501でインストール可能なアプリケーションのアプリケーションID402を記載した項目である。
有効期間504は、ライセンス501で使用可能な期間を記載した項目である。
プリント上限505は、ライセンス501で使用可能なプリントの上限を記載した項目である。
スキャン上限506は、ライセンス501で使用可能なスキャンの上限を記載した項目である。
デバイスID507は、インストール可能な画像形成装置103を記載した項目である。
暗号化データ508は、502から507までのデータとアプリケーションを復号するための鍵(復号鍵)とを復号可能な形式で暗号化したデータである。
【0017】
図8は、複数のライセンスを1つのコンテナ形式のファイルに格納したパッケージライセンスに含まれるマニフェスト情報601の一例を示す図である。
商品ID602は、商品一意に識別するためのIDである。
商品名603は、商品の名前である。
マニフェスト情報601は、商品情報であり、複数のアプリケーションをパッケージ化した複合商品を識別するための情報に相当する。商品情報には、複合商品を識別するためのID及びその複合商品の商品名の内、少なくとも何れか1つの情報が含まれる。
図9は、画像形成装置にインストールされているライセンスを管理するライセンス管理テーブル701の一例を示す図である。ライセンス管理テーブル701は、画像形成装置103の不揮発性メモリ210に格納される。夫々のライセンスは、商品パッケージ内の複数のアプリケーション夫々に対応したライセンスである。
アプリケーションIDカラム702は、画像形成装置103にインストールされているアプリケーションのアプリケーションIDを格納するカラムである。
有効期限カラム703は、画像形成装置103でアプリケーションが使用できる有効期限の残り期限を格納するカラムである。
スキャン上限カラム704は、画像形成装置103でアプリケーションが使用できるスキャン回数の上限を格納するカラムである。
プリント上限カラム705は、画像形成装置103でアプリケーションが使用できるプリント回数の上限を格納するカラムである。
ライセンスIDカラム706は、画像形成装置103でアプリケーションをインストールするのに使用したライセンスのライセンスIDを格納するカラムである。
【0018】
図10は、画像形成装置へのインストールに使用されたライセンスの履歴を管理するライセンス履歴テーブル801の一例を示す図である。ライセンス履歴テーブル801は、画像形成装置103の不揮発性メモリ210に格納される。
ライセンスIDカラム802は、インストールに使用したライセンスのライセンスIDを格納するカラムである。
転送カラム803は、ライセンスを転送したかどうかのフラグを格納するカラムであり、転送した場合には「YES」というデータが格納される。
図11は、商品情報とアプリケーションとの関連付けをする商品情報テーブル901の一例を示す図である。商品情報テーブル901は、画像形成装置103のハードディスク208に格納される。
商品IDカラム902は、商品IDを格納するカラムである。
商品名カラム903は、商品名を格納するカラムである。
アプリケーションIDカラム904は、商品に関連付けてられているアプリケーションのアプリケーションIDを格納するカラムである。
アプリケーション名カラム905は、商品に関連付けてられているアプリケーションのアプリケーション名を格納するカラムである。
【0019】
図12は、ライセンスの発行履歴を管理するライセンス発行履歴テーブル1001の一例を示す図である。ライセンス発行履歴テーブル1001は、ライセンスサーバ102のハードディスク304に格納される。
ライセンスIDカラム1002は、ライセンスサーバ102が今まで発行したライセンスのライセンスIDを格納するカラムである。
商品IDカラム1003は、ライセンスの発行対象であるアプリケーションを含む商品の商品IDを格納するカラムである。
商品名カラム1004は、ライセンスの発行対象であるアプリケーションを含む商品の商品名を格納するカラムである。
アプリケーションIDカラム1005は、ライセンスの発行対象であるアプリケーションのアプリケーションIDを格納するカラムである。
アプリケーション名カラム1006は、ライセンスの発行対象であるアプリケーションのアプリケーション名を格納するカラムである。
有効期限カラム1007は、ライセンスの有効期限を格納するカラムである。
スキャン上限カラム1008は、ライセンスのスキャン上限を格納するカラムである。
プリント上限カラム1009は、ライセンスのプリント上限を格納するカラムである。
デバイスIDカラム1010は、ライセンスをインストール可能な画像形成装置のデバイスIDを格納するカラムである。
復号鍵カラム1011は、アプリケーションを復号するための鍵を格納するカラムである。
【0020】
図13は、アプリケーションの転送を指示可能な転送画面1101の一例を示す図である。転送画面1101は、情報処理装置104からの転送要求を受けた際に画像形成装置103が生成して、応答として情報処理装置104に送信する画面である。情報処理装置104は、応答として受信した転送画面1101を表示部301に表示する。転送画面1101の表示する処理については後述の図18にて詳細に説明をする。
商品名カラム1102は、画像形成装置103にインストールされている商品の商品名を表示するカラムである。
アプリケーション名カラム1103は、画像形成装置103にインストールされているアプリケーションのアプリケーション名を表示するカラムである。アプリケーション名カラム1103に表示するアプリケーション名は、商品単位で転送させるため、商品単位でまとめて表示される。
転送ボタン1104は、画像形成装置103にインストールされている商品の転送を指示するためのボタンである。転送ボタン1104は、商品単位で転送させるため、商品単位で1つ表示される。
図14は、アプリケーションの復旧をするための復旧画面1201の一例を示す図である。復旧画面1201は、情報処理装置104からのアプリケーションの情報要求を受けた際に画像形成装置103が生成して応答として返す画面である。情報処理装置104は、応答として受信した復旧画面1201を表示部301に表示する。復旧画面1201の表示する処理については後述の図20にて詳細に説明をする。
復旧方法ラジオボタン1202は、アプリケーションの復旧方法を選択するためのラジオボタンである。操作者は、復旧方法ラジオボタン1202において、オンラインとオフラインとが選択できる。
復旧ボタン1203は、アプリケーションの復旧を指示するためのボタンである。
【0021】
図15は、ライセンスのインストール及び転送処理を説明するための図である。なお、図15では説明の簡略化のため、例えばテーブルやライセンス等に格納する情報の一部を省略してある。
画像形成装置103のインストール部1902は、インストール処理をする際に、ハードディスク208にアプリケーションと商品情報テーブル901とを格納する。商品情報テーブル901には、マニフェスト情報601から取得した商品情報である602から603までが格納される。また、インストール部1902は、不揮発性メモリ210にライセンス管理テーブル701とライセンス履歴テーブル801とを格納する。ライセンス管理テーブル701には、ライセンス501に含まれる503から506までのデータが格納される。ライセンス履歴テーブル801には、マニフェスト情報601のライセンスID502が格納される。このインストール処理については後述の図17にて詳細を説明する。
また、画像形成装置103の画面生成部1907は、転送要求に基づき、商品情報テーブル901の商品情報とライセンス管理テーブル701のライセンスとを組み合わせ、商品単位でライセンスを転送する転送画面1101を生成する。この転送画面の生成処理については後述の図18にて詳細を説明する。
また、画像形成装置103の転送ライセンス発行部1903は、転送ライセンスの生成要求を受けて、指定された商品に紐付くアプリケーション(アプリケーションID及びアプリケーション名)を商品情報テーブル901から取得し、アプリケーション一覧を生成する。転送ライセンス発行部1903は、生成したアプリケーション一覧に含まれるアプリケーションのライセンスをライセンス管理テーブル701から取得し、ライセンス一覧を取得する。そして、転送ライセンス発行部1903は、ライセンス一覧に含まれるライセンスを保持したパッケージ転送ライセンス2102を発行する。このパッケージ転送ライセンス2102の発行処理については後述の図19にて詳細を説明する。
上記のようにすることで、画像形成装置103は、不揮発性メモリ210のライセンスとハードディスク208の商品情報とを組み合わせて、ライセンスの転送を商品単位で実施することができる。
【0022】
図16は、アプリケーションの復旧処理を説明するための図である。なお、図16では説明の簡略化のため、例えばテーブルやライセンス等に格納する情報の一部を省略してある。
図16の画像形成装置103は、ハードディスク208が故障した後に、新しいハードディスク208に交換して、アプリケーションのインストール時に保存したアプリケーションと商品情報テーブル901とが存在しない状態を表している。このようにハードディスク208上に商品情報テーブル901が存在せず、不揮発性メモリ上にライセンスが存在する場合に、画像形成装置103は、以下の処理を行う。即ち、画像形成装置103は、不揮発性メモリ210のライセンス履歴テーブル801の転送済みとなっていないライセンスIDの一覧を保持する復旧依頼用ライセンス2201を発行する。この復旧依頼用ライセンス2201の発行処理については後述の図21にて詳細を説明する。
ライセンスサーバ102は、復旧依頼用ライセンス2201を受信すると復旧依頼用ライセンス2201に含まれるライセンスID一覧から同一のライセンスIDを持つライセンス発行履歴テーブル1001のレコードの一覧を特定する。ライセンスサーバ102は、特定したレコードから商品情報である商品IDと商品名とを取得し、マニフェスト情報601を生成する。
また、ライセンスサーバ102は、特定したレコードから取得した、アプリケーションID、アプリケーション名、デバイスID、復号鍵、新規で発行したライセンスID、有効期限、スキャン上限、プリント上限を含むライセンス501を生成する。なお、ライセンスサーバ102は、有効期限、スキャン上限、プリント上限を0としてライセンス501を生成する。これは、画像形成装置103のハードディスク208が故障しても不揮発性メモリ210のライセンス管理テーブル701は残っているため、再インストールの際にこれらの値は加算されないようにするためである。このように、ライセンスサーバ102は、上限や有効期限を始めとするライセンスの有効値が変わらないようにライセンスを復旧用のライセンスを生成、発行する。
更に、ライセンスサーバ102は、生成したマニフェスト情報601とライセンス501の一覧とから復旧用パッケージライセンス2202を生成し、画像形成装置103に送信する。
【0023】
以降、図17から本実施形態の処理について、フローチャートを用いて説明する。
図17は、アプリケーション及びライセンスをインストールするときのフローチャートである。このフローチャートの処理は、画像形成装置103の要求受信部1905等が情報処理装置104からアプリケーションとパッケージライセンス2101とを引数にインストール指示要求を受信したときに実行される。
ステップS1301において、インストール部1902は、要求の中からアプリケーションとパッケージライセンス2101とを取得する。
ステップS1302において、インストール部1902は、アプリケーションのマニフェスト情報401からアプリケーションID402を取得する。
ステップS1303において、インストール部1902は、パッケージライセンス2101からステップS1302で取得したアプリケーションID402と同じアプリケーションIDを持つライセンス501を取得する。
ステップS1304において、インストール部1902は、S1303で取得したライセンス501から暗号化データ508を取得して、ライセンス501の502から507までのデータを復号化する。なお、以下、復号化した502から507までのデータをライセンス情報という。
ステップS1305において、インストール部1902は、不揮発性メモリ210に格納されているデバイスIDを取得する。
ステップS1306において、インストール部1902は、S1304で取得したライセンス情報に格納されているデバイスID507とS1305で取得したデバイスIDとを比較する。
インストール部1902は、比較の結果、一致していればS1307に進み、異なっていればS1317に進む。
ステップS1307において、インストール部1902は、S1304で取得したライセンス情報に格納されているアプリケーションID503とS1302で取得したアプリケーションIDとを比較する。インストール部1902は、比較の結果一致していればS1308に進み、異なっていればS1317に進む。
ステップS1308において、インストール部1902は、ライセンス501からアプリケーションの復号鍵を取得する。
ステップS1309において、インストール部1902は、S1308で取得したアプリケーションの復号鍵を用いてS1301で取得したアプリケーションを復号化し、ハードディスク208に格納する。
【0024】
ステップS1310において、インストール部1902は、S1302で取得したアプリケーションID402が不揮発性メモリ210のライセンス管理テーブル701に存在しているかどうかを確認する。インストール部1902は、S1302で取得したアプリケーションID402と同一のアプリケーションIDがライセンス管理テーブル701に存在していない場合にはS1311に進み、存在している場合にはS1313に進む。
ステップS1311において、インストール部1902は、不揮発性メモリ210のライセンス管理テーブル701に新規レコードを追加する。
ステップS1312において、インストール部1902は、S1311で追加したレコードに対してS1302で取得したアプリケーションID402を格納する。
一方、ステップS1313において、インストール部1902は、不揮発性メモリ210のライセンス管理テーブル701からS1302で取得したアプリケーションID402と同一のアプリケーションIDを持つレコードを特定する。
ステップS1314において、インストール部1902は、ライセンス管理テーブル701のレコードにライセンス501に含まれる有効期限、プリント上限、スキャン上限の値を加算する。ステップS1314の処理によって、S1309で格納されたアプリケーションに対応するライセンスが不揮発性メモリ210に記憶される。
ステップS1315において、インストール部1902は、ライセンス501からライセンスID502を取得し、不揮発性メモリ210のライセンス履歴テーブル801に新レコードを追加する。そして、インストール部1902は、ライセンスIDカラム802に取得したライセンスID502を格納する。
ステップS1316において、インストール部1902は、ハードディスク208の商品情報テーブル901にレコードを追加する。インストール部1902は、追加したレコードに、パッケージライセンス2101のマニフェスト情報601の商品ID602、商品名603を格納する。また、インストール部1902は、追加したレコードに、アプリケーションのマニフェスト情報のアプリケーションID402、アプリケーション名403を格納する。ステップS1316の処理によって、パッケージライセンス2101のマニフェスト情報601(商品情報)と、アプリケーションのマニフェスト情報401(アプリケーション情報)と、が関連付けられる。
【0025】
図18は、ライセンスの転送画面を表示するときのフローチャートである。このフローチャートの処理は、画像形成装置103の要求受信部1905等が情報処理装置104から転送指示を受信したときに実行される。
ステップS1401において、画面生成部1907は、ハードディスク208に格納されている商品情報テーブル901から商品情報一覧を取得する。
ステップS1402において、画面生成部1907は、S1401で取得した商品情報一覧から未処理の商品情報を1つ取得する。
ステップS1403において、画面生成部1907は、商品情報の商品ID602に関連付いているアプリケーションIDの一覧を商品情報テーブル901から取得する。
ステップS1404において、画面生成部1907は、S1403で取得したアプリケーションIDの一覧から未処理のアプリケーションIDを取得する。
ステップS1405において、画面生成部1907は、S1404で取得したアプリケーションIDからアプリケーションを特定する。
ステップS1406において、画面生成部1907は、未処理のアプリケーションがアプリケーション一覧に存在するかどうかをチェックし、まだ存在する場合にはS1404に戻り、存在しない場合にはS1407に進む。
ステップS1407において、画面生成部1907は、転送画面1101の商品名カラム1102にS1402で取得した商品情報の商品名を表示するためのデータを生成する。また、画面生成部1907は、アプリケーション名カラム1103にS1405で取得したアプリケーションのアプリケーション名を表示するためのデータを生成する。
ステップS1408において、画面生成部1907は、未処理の商品が商品一覧に存在するかどうかをチェックし、まだ存在する場合にはS1403に戻り、存在しない場合にはS1409に進む。
ステップS1409において、画面生成部1907は、転送指示を出した情報処理装置104に対して転送画面1101をレスポンスとして送信する。
【0026】
図19は、転送ライセンスを発行するときのフローチャートである。このフローチャートの処理は、転送画面1101で転送ボタン1104が押されたときに実行される。
ステップS1501において、転送ライセンス発行部1903は、転送ボタン1104に紐付く商品名のアプリケーションIDの一覧を基に、ライセンス管理テーブル701から前記一覧に含まれるアプリケーションIDと同一のアプリケーションIDを含むレコードを取得することで、ライセンス一覧を取得する。
ステップS1502において、転送ライセンス発行部1903は、S1501で取得したライセンス一覧の中から未処理のライセンスのレコードを取得する。
ステップS1503において、転送ライセンス発行部1903は、S1502で取得したライセンスの転送ライセンスを発行する。
ステップS1504において、転送ライセンス発行部1903は、S1502で取得したレコードのライセンスIDカラム706からライセンスIDを取得し、ライセンス履歴テーブル801からライセンスIDが一致するレコードを取得する。そして、転送ライセンス発行部1903は、前記取得したレコードの転送カラム803に「YES」という値をセットすることで転送フラグを設定する。
ステップS1505において、転送ライセンス発行部1903は、ライセンス管理テーブル701からS1502で取得したライセンスのレコードを削除する。
ステップS1506において、転送ライセンス発行部1903は、S1501で取得したライセンス一覧の中で未処理のライセンスのレコードがあるかどうかを判定し、まだ存在する場合にはS1502に戻り、もう存在しない場合にはS1507に進む。
【0027】
ステップS1507において、転送ライセンス発行部1903は、S1503で生成した転送ライセンスの一覧からパッケージ転送ライセンスを生成する。
ステップS1508において、転送ライセンス発行部1903は、商品情報テーブル901から転送画面1101で押された転送ボタン1104に紐付く商品情報のレコードを削除する。
ステップS1509において、転送ライセンス発行部1903は、S1507で生成したパッケージ転送ライセンスをレスポンスとして情報処理装置104等に送信する。
以上の処理により、個々のアプリケーション単位で転送処理をするのではなく商品単位で転送処理することができるようになる。そのため、ユーザは転送したいアプリケーションがあった場合に、同時に転送しなければならない商品に含まれる他のアプリケーションを把握していなくてもまとめて転送を可能となる。また従来商品に含まれるアプリケーションの数だけ転送処理を行う必要があったが、本実施形態の商品単位で転送をすることができ転送処理にかかる時間を削減することができる。
【0028】
図20は、アプリケーションの存在チェックをするときのフローチャートである。このフローチャートの処理は、画像形成装置103の要求受信部1905等が情報処理装置104からアプリケーション情報の要求を受信したときに実行される。
ステップS1601において、画面生成部1907は、ライセンス管理テーブル701のアプリケーションIDカラム702からアプリケーションIDを取得し、アプリケーションIDの一覧であるアプリケーションID一覧を取得する。
ステップS1602において、画面生成部1907は、ハードディスク208からアプリケーションの一覧であるアプリケーション一覧を取得する。
ステップS1603において、画面生成部1907は、S1601で取得したアプリケーションID一覧に含まれるアプリケーションIDが全てS1602で取得したアプリケーション一覧の中に存在するかどうかをチェックする。画面生成部1907は、全て存在する場合にはS1605に進み、それ以外の場合はS1604に進む。
ステップS1604において、画面生成部1907は、復旧画面1201を表示するための情報を情報処理装置104にレスポンスとして送信する。
ステップS1605において、画面生成部1907は、通常の起動画面を表示するための情報を情報処理装置104にレスポンスとして送信する。
上述した例では情報処理装置104が画像形成装置103に対してアプリケーション情報の要求をしてきたときに実行される場合の例を記載したが、画像形成装置103が起動したときに図20に示すフローチャートを実行するようにしてもよい。この場合、画面生成部1907は、S1604の復旧画面1201とS1605の通常の起動画面とを表示部212に表示する。
【0029】
図21は、復旧依頼用ライセンスを発行するときのフローチャートである。このフローチャートの処理は、復旧画面1201で復旧ボタン1203が押されたときに実行される。
ステップS1701において、復旧依頼用ライセンス発行部1904は、復旧方法ラジオボタン1202での選択がオンラインかオフラインかの情報を取得する。
ステップS1702において、復旧依頼用ライセンス発行部1904は、ライセンス履歴テーブル801の転送カラム803にYESが設定されていないレコードのライセンスIDをライセンスIDカラム802より取得することでライセンスID一覧を取得する。
ステップS1703において、復旧依頼用ライセンス発行部1904は、S1702で取得したライセンスID一覧を含む復旧依頼用ライセンス2201を生成する。
【0030】
ステップS1704において、復旧依頼用ライセンス発行部1904は、S1701で取得した復旧方法がオンラインかどうかを判定し、オンラインの場合はS1705に進み、オフラインの場合はS1711に進む。
ステップS1705において、復旧依頼用ライセンス発行部1904は、S1703で生成した復旧依頼用ライセンス2201を、要求送信部1906を介してライセンスサーバ102に送信する。
またステップS1706において、インストール部1902は、S1705の要求の応答として要求受信部1905を介してライセンスサーバ102より復旧用パッケージライセンス2202を受信する。
ステップS1707において、インストール部1902は、S1702で取得されたライセンスID一覧に含まれるライセンスIDに一致するライセンスIDのレコードをライセンス管理テーブル701から取得する。そして、インストール部1902は、前記レコードからアプリケーションIDを取得することで、アプリケーションID一覧を取得する。
ステップS1708において、インストール部1902は、S1707で取得したアプリケーションID一覧を、要求送信部1906を介して配信サーバ101に送信する。
ステップS1709において、インストール部1902は、S1708の要求の応答として要求受信部1905を介して配信サーバ101よりアプリケーションの一覧を受信する。
ステップS1710において、インストール部1902は、S1706で受信した復旧用パッケージライセンスとS1709で受信したアプリケーション一覧とを用いてインストールを実行する。ここで実行されるインストールの処理は、図17で示した処理である。
一方、ステップS1711において、復旧依頼用ライセンス発行部1904は、S1703で生成した復旧依頼用ライセンスをレスポンスとして情報処理装置104等に送信する。
【0031】
図22は、復旧用ライセンスを発行するときのフローチャートである。このフローチャートの処理は、ステップS1705で画像形成装置103から復旧依頼用ライセンスをライセンスサーバ102が受信したときに実行される。
ステップS1801において、要求受信部2003は、画像形成装置103から復旧依頼用ライセンス2201を受信する。
ステップS1802において、ライセンス発行部2002は、復旧依頼用ライセンス2201の中からライセンスID一覧を取得する。
ステップS1803において、ライセンス発行部2002は、S1802で取得したライセンスID一覧のうち、未処理のライセンスIDを取得する。
ステップS1804において、ライセンス発行部2002は、ライセンス発行履歴テーブル1001のライセンスIDカラム1002にS1803で取得したライセンスIDが含まれるレコードを取得する。
ステップS1805において、ライセンス発行部2002は、ライセンス発行履歴テーブル1001で使用していないライセンスIDを発行する。
ステップS1806において、ライセンス発行部2002は、S1804で取得したレコードのアプリケーションIDカラム1005、デバイスIDカラム1010、復号鍵カラム1011からアプリケーションID、デバイスID、復号鍵を取得する。
ステップS1807において、ライセンス発行部2002は、S1805で発行したライセンスIDとS1806で取得したアプリケーションID、デバイスID、復号鍵を含む復旧用ライセンスを発行する。なお、ライセンス発行部2002は、前記復旧用ライセンスに、0の値を有する、有効期限、スキャン上限、プリント上限を含める。
【0032】
ステップS1808において、ライセンス発行部2002は、S1804で取得したレコードの商品IDカラム1003から商品IDを取得する。
ステップS1809において、ライセンス発行部2002は、S1808で取得した商品IDと同じ商品IDを持つレコードの復旧用ライセンスを、発行したかどうかをチェックする。ライセンス発行部2002は、発行していない場合はS1810に進み、発行している場合はS1812に進む。
ステップS1810において、ライセンス発行部2002は、S1804で取得したレコードの商品名カラム1004から商品名を取得する。
ステップS1811において、ライセンス発行部2002は、S1807で発行した復旧用ライセンスと、S1808で取得した商品ID及びS1810で取得した商品名を持つマニフェスト情報601と、を保持する復旧用パッケージライセンス2202を発行する。
一方、ステップS1812において、ライセンス発行部2002は、S1808で取得した商品IDと同じ商品IDの復旧用ライセンスを含む復旧用パッケージライセンス2202を取得する。
ステップS1813において、ライセンス発行部2002は、S1812で取得した復旧用パッケージライセンス2202にS1807で発行した復旧用ライセンスを追加する。
ステップS1814において、ライセンス発行部2002は、未処理のライセンスIDがライセンスID一覧に存在するかどうかをチェックし、存在する場合にはS1803に戻り、存在しない場合はS1815に進む。
ステップS1815において、ライセンス発行部2002は、発行した復旧用パッケージライセンス2202を画像形成装置103にレスポンスとして送信する。
【0033】
以上、本実施形態によれば、信頼性の高い不揮発性メモリにライセンスを格納し、信頼性の劣るハードディスクに商品情報を格納することでより多くの情報を用いたライセンス管理機能を提供できる。また信頼性の劣るハードディスクが故障した場合でも不揮発性メモリのライセンスを基に商品情報を復旧させることで信頼性の高いライセンス管理を提供することができる。
【0034】
<その他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【0035】
以上、上述した各実施形態によれば、第1の記憶部と第1の記憶部より信頼性の劣る第2の記憶部とを組み合わせた、低コストで、かつ、信頼性の高いライセンスの管理技術を提供することができる。
なお、画像形成装置103は、画像処理装置の一例である。
【0036】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の記憶部と、
前記第1の記憶部と比較し故障によるデータの損失の可能性が高いため信頼性の低い第2の記憶部と、
複数のアプリケーションから構成される商品の商品情報と、前記複数のアプリケーションに含まれる夫々のアプリケーションに対応した複数のライセンスとを含むパッケージライセンスを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された前記パッケージライセンスに含まれる前記複数のライセンスであって、前記複数のアプリケーションに含まれる夫々のアプリケーションに対応した複数のライセンスを前記第1の記憶部に記憶し、前記複数のアプリケーションを前記第2の記憶部に記憶し、前記商品情報と、前記夫々のアプリケーションを識別するためのアプリケーション情報とを関連付けた商品情報テーブルを前記第2の記憶部に記憶するインストール手段と、
を有する画像処理装置。
【請求項2】
前記商品情報には、前記商品の名前が含まれ、
前記アプリケーション情報には、前記アプリケーションの名前が含まれ、
ネットワークを介して通信可能な情報処理装置からの転送要求に応じて、前記商品情報と、前記商品情報と関連付けられているアプリケーション情報と、に基づいて、商品の名前と、前記商品に含まれるアプリケーションの名前と、を含む、前記商品情報の単位でパッケージライセンスの転送を指示可能な転送画面を生成し、前記情報処理装置に送信する画面生成手段を更に有する請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記インストール手段は、前記第1の記憶部に記憶したライセンスを識別するライセンス情報を前記第1の記憶部に記憶し、
前記転送画面を介したパッケージライセンスの転送の指示を前記情報処理装置より受け取った場合、前記商品情報の単位で転送用のパッケージライセンスを発行する転送ライセンス発行手段を更に有し、
前記転送ライセンス発行手段は、前記第1の記憶部に記憶されているライセンス情報のうち、前記転送用のパッケージライセンスで転送されるライセンスのライセンス情報に対して転送済みを示すフラグを設定する請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第2の記憶部に記憶されているデータの復旧が指示された場合、前記第1の記憶部に記憶されている複数のライセンスのライセンス情報のうち、前記フラグが設定されていないライセンス情報を含む復旧依頼用ライセンスを生成し、ネットワークを介して通信可能な前記パッケージライセンスを発行したライセンスサーバ装置に送信する復旧依頼用ライセンス発行手段を更に有する請求項3記載の画像処理装置。
【請求項5】
第1の記憶部と、
前記第1の記憶部と比較し故障によるデータの損失の可能性が高いため信頼性の低い第2の記憶部と、
を有する画像処理装置が実行する情報処理方法であって、
複数のアプリケーションから構成される商品の商品情報と、前記複数のアプリケーションに含まれる夫々のアプリケーションに対応した複数のライセンスとを含むパッケージライセンスを受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信された前記パッケージライセンスに含まれる前記複数のライセンスであって、前記複数のアプリケーションに含まれる夫々のアプリケーションに対応した複数のライセンスを前記第1の記憶部に記憶し、前記複数のアプリケーションを前記第2の記憶部に記憶し、前記商品情報と、前記夫々のアプリケーションを識別するためのアプリケーション情報とを関連付けた商品情報テーブルを前記第2の記憶部に記憶するインストールステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項6】
第1の記憶部と、
前記第1の記憶部と比較し故障によるデータの損失の可能性が高いため信頼性の低い第2の記憶部と、
を有するコンピュータに、
複数のアプリケーションから構成される商品の商品情報と、前記複数のアプリケーションに含まれる夫々のアプリケーションに対応した複数のライセンスとを含むパッケージライセンスを受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信された前記パッケージライセンスに含まれる前記複数のライセンスであって、前記複数のアプリケーションに含まれる夫々のアプリケーションに対応した複数のライセンスを前記第1の記憶部に記憶し、前記複数のアプリケーションを前記第2の記憶部に記憶し、前記商品情報と、前記夫々のアプリケーションを識別するためのアプリケーション情報とを関連付けた商品情報テーブルを前記第2の記憶部に記憶するインストールステップと、
を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−221054(P2012−221054A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83840(P2011−83840)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】