画像処理装置、転送方法、および転送プログラム
【課題】直感的で容易な操作によって複数の装置間でデーターをやり取りする作業が可能となる画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置は、タッチパネルに表示されたオブジェクトが指定されている状態でタッチパネル上の所定領域までのドラッグ操作を含む第1の操作(S12,S14)を受け付けると、少なくとも上記オブジェクトを示すデーターを他の装置に対して転送する(S13,S15)。
【解決手段】画像処理装置は、タッチパネルに表示されたオブジェクトが指定されている状態でタッチパネル上の所定領域までのドラッグ操作を含む第1の操作(S12,S14)を受け付けると、少なくとも上記オブジェクトを示すデーターを他の装置に対して転送する(S13,S15)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は画像処理装置、転送方法、および転送プログラムに関し、特に、タッチパネルを有する画像処理装置、転送方法、および転送プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機や画像形成装置などでの操作入力装置として、昨今、タッチパネルが広く採用されている。
【0003】
タッチパネルを用いた入力操作として様々なものが提案されている。
たとえば特開2002−123369号公報は、通常の入力と区別される予め設定された操作が行なわれた場合に、画面の表示内容をスクロールする技術を開示している。
【0004】
また、特開2003−319244号公報は、タッチパネル上のタッチ位置の軌跡に特定の操作を割り付ける技術を開示している。
【0005】
このようなタッチパネル操作は直感的であって、装置に不慣れなユーザーであっても容易に操作が可能になるというメリットがある。
【0006】
複数の装置間でデーターをやり取りする作業においても、このようなタッチパネル操作を利用して行なうことのニーズが高まっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−123369号公報
【特許文献2】特開2003−319244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の、タッチパネルを有する装置間でのデーターのやり取りは、それぞれの装置ではタッチパネル操作が可能ではあるが、転送に際しては、一方の装置において送信操作を行ない、他方の装置で受信操作および格納操作を行なう、などのそれぞれの装置での独立した操作が必要となって、操作が煩雑となる問題があった。
【0009】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、直感的で容易な操作によって複数の装置間でデーターをやり取りする作業が可能となる画像処理装置、転送方法、および転送プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、画像処理装置は、他の装置との間でデーターを送受信するための通信手段と、タッチパネルと、タッチパネル上での操作に応じた処理を実行するための処理手段とを備える。処理手段は、タッチパネルに表示されたオブジェクトが指定されている状態でタッチパネル上の所定領域までのドラッグ操作を含む第1の操作を受け付けると、少なくともオブジェクトを示すデーターを他の装置に対して転送する。
【0011】
好ましくは、処理手段は、オブジェクトを示すデーターと所定領域を特定する情報とを、他の装置としてのサーバーに対して送信する。
【0012】
好ましくは、処理手段は、少なくともオブジェクトを示すデーターと所定領域を特定する情報とを含む情報を記憶する処理と、他の装置からオブジェクトを示すデーターの転送の要求を受け付けると、当該要求に含まれる情報と記憶された情報とを用いて、オブジェクトを示すデーターの転送の可否を認証する処理と、認証成功の場合に、他の装置に対してオブジェクトを示すデーターを転送する処理とを実行する。
【0013】
より好ましくは、上記他の装置はタッチパネルを有し、他の装置からの要求には他の装置のタッチパネルでの操作位置を特定する情報が含まれ、処理手段の行なう認証は、ドラッグされた所定領域と操作位置との関係が予め規定された関係であるか否かの認証を含む。
【0014】
好ましくは、他の装置からの要求には他の装置を特定する情報が含まれ、処理手段の行なう認証は、予め規定されたドラッグされた所定領域と他の装置との対応関係に基づいて、ドラッグされた所定領域が他の装置に対応しているか否かの認証を含む。
【0015】
好ましくは、処理手段は、タッチパネルでの第2の操作を受け付けると、データーの転送を要求する信号を出力する処理と、転送されたデーターの示すオブジェクトを第2の操作に指定された位置に表示する処理と、オブジェクトがタッチパネルに表示された状態でタッチパネルでの第3の操作を受け付けると、処理対象のデーターのオブジェクトが表示された位置に対応する位置にオブジェクトを挿入する処理とをさらに実行する。
【0016】
本発明の他の局面に従うと、他の装置との間でデーターを送受信するための通信手段と、画像処理装置は、タッチパネルと、タッチパネル上での操作に応じた処理を実行するための処理手段とを備える。処理手段は、タッチパネルでの第1の操作を受け付けると、他の装置に対してデーターの転送を要求する信号を出力する処理と、他の装置から転送されたデーターの示すオブジェクトを第1の操作に指定された位置に表示する処理と、オブジェクトがタッチパネルに表示された状態でタッチパネルでの第2の操作を受け付けると、処理対象のデーターのオブジェクトが表示された位置に対応する位置にオブジェクトを挿入する処理とを実行する。
【0017】
本発明のさらに他の局面に従うと、転送方法はそれぞれタッチパネルを有する第1の装置と第2の装置との間でデーターを転送する方法であって、第1の装置のタッチパネルに表示されたオブジェクトが指定されている状態でタッチパネルでタッチパネル上の所定領域までのドラッグ操作を含む第1の操作を受け付けると、オブジェクトを示すデーターを転送対象のデーターとして特定し、転送対象のデーターを含む情報を記憶するステップと、第2の装置のタッチパネルで第2の操作を受け付けると、転送対象のデーターの転送を要求する信号を出力するステップと、要求する信号に含まれる情報と記憶された情報とを用いて、オブジェクトを示すデーターの転送の可否を認証するステップと、認証成功の場合に、第2の装置にオブジェクトを示すデーターが転送されるステップと、転送されたデーターの示すオブジェクトを第2の装置のタッチパネルの第2の操作で指定された位置に表示するステップと、オブジェクトが第2の装置のタッチパネルに表示された状態で第2の装置のタッチパネルで第3の操作を受け付けると、処理対象のデーターのオブジェクトが表示された位置に対応する位置にオブジェクトを挿入するステップとを備える。
【0018】
本発明のさらに他の局面に従うと、転送プログラムはタッチパネルを有する第1の装置からのデーターの転送処理をコンピューターに実行させるためのプログラムであって、第1の装置のタッチパネルに表示されたオブジェクトが指定されている状態でタッチパネル上の所定領域までのドラッグ操作を含む第1の操作を受け付けることによって、第1の装置から送信される、少なくともオブジェクトを示すデーターと所定領域を特定する情報とを含む情報を受信するステップと、第2の装置からオブジェクトを示すデーターの転送の要求を受け付けるステップと、第2の装置からの要求に含まれる情報と第1の装置からの情報とを用いて、オブジェクトを示すデーターの転送の可否を認証するステップと、認証成功の場合に、第2の装置に対して第1の装置からのオブジェクトを示すデーターを転送するステップとをコンピューターに実行させる。
【0019】
本発明のさらに他の局面に従うと、転送プログラムタッチパネルを有する装置にデーターの転送処理を実行させるためのプログラムであって、タッチパネルでの第1の操作を受け付けると、他の装置に対してデーターの転送を要求する信号を出力するステップと、他の装置から転送されたデーターの示すオブジェクトを受信するステップと、受信したデーターの示すオブジェクトを、第1の操作に指定された位置に表示するステップと、オブジェクトがタッチパネルに表示された状態でタッチパネルでの第2の操作を受け付けると、処理対象のデーターのオブジェクトが表示された位置に対応する位置にオブジェクトを挿入するステップとを上記装置に実行させる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によると、タッチパネルを用いた直感的で容易な操作によって複数の装置間でデーターをやり取りする作業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施の形態にかかる画像処理システムの構成の具体例を示す図である。
【図2】画像処理システムに含まれるMFPのハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図3】画像処理システムに含まれる携帯端末のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図4】画像処理システムに含まれるサーバーのハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図5】「つまむ」操作を説明するための図である。
【図6】「離す」操作を説明するための図である。
【図7】第1の装置としての携帯端末での画面例を表わす図である。
【図8】第2の装置としてのMFPでの画面例を表わす図である。
【図9】画像処理システムでの動作の流れを表わした図である。
【図10】携帯端末の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図11】MFPの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図12】サーバーの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図13】転送元装置でのドラッグ終端位置と転送先装置でのタッチ位置との関係の、具体例を示す図である。
【図14】携帯端末での動作の流れを表わすフローチャートである。
【図15】MFPでの動作の流れを表わすフローチャートである。
【図16】サーバーでの動作の流れを表わすフローチャートである。
【図17】第1の変形例での、転送元装置でのドラッグ終端位置と転送先装置との関係の、具体例を示す図である。
【図18】ドラッグ終端位置と転送先装置との関係を模式的に表わす図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0023】
<システム構成>
図1は、本実施の形態にかかる画像処理システムの構成の具体例を示す図である。
【0024】
図1を参照して、本実施の形態にかかる画像処理システムは、画像処理装置の一例としてのMFP(Multi-Function Peripheral)100と、端末装置として携帯端末300と、サーバー500とを含み、これらがLAN(Local Area Network)などのネットワークで接続されている。
【0025】
ネットワークは有線であっても無線であってもよい。一例として、図1に示されるように、MFP100とサーバー500とが有線LANに接続され、該有線LANにさらに無線LANアクセスポイント700が含まれ、携帯端末300が無線LANアクセスポイント700と無線LANで接続されている例が挙げられる。
【0026】
画像処理装置は操作入力を受け付けるための構成としてタッチパネルを有するものであればMFPに限定されず、どのような画像処理装置であってもよい。他の例として、複写機、プリンター、ファクシミリ装置などであってもよい。
【0027】
携帯端末300は操作入力を受け付けるための構成としてタッチパネルを有するものであればどのような装置であってもよい。たとえば、タッチパネルを備えた携帯電話機、パーソナルコンピューター、PDA(Personal Digital Assistants)であってもよいし、MFPなどの画像処理装置であってもよい。
【0028】
<MFPの構成>
図2は、MFP100のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【0029】
図2を参照して、MFP100は、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM(Read Only Memory)11と、CPU10でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM(Random Access Memory)12と、図示しない原稿台に載置された原稿を光学的に読み取って画像データーを得るためのスキャナー13と、画像データーを印刷用紙上に固定するためのプリンター14と、情報を表示したり当該MFP100に対する操作入力を受け付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作パネル15と、画像データーをファイルとして保存するためのメモリー16と、上記ネットワークを介した通信を制御するためのネットワークコントローラー17とを含む。
【0030】
操作パネル15は、図示しないタッチパネルと操作キー群とを含む。タッチパネルは、液晶表示装置などの表示装置と光学式タッチパネルや静電容量タッチパネルなどの位置指示装置とが重なって構成され、操作画面を表示して、その操作画面上の指示位置を特定する。CPU10は予め記憶されている画面表示をさせるためのデーターに基づいてタッチパネルに操作画面を表示させる。
【0031】
特定されたタッチパネル上での指示位置(タッチされた位置)や、押下されたキーを示す操作信号はCPU10に入力される。CPU10は押下されたキー、または表示している操作画面と指示位置とから操作内容を特定し、それに基づいて処理を実行する。
【0032】
<携帯端末の構成>
図3は、携帯端末300のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【0033】
図3を参照して、携帯端末300は、全体を制御するための演算装置であるCPU30と、CPU30で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM31と、CPU30でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM32と、画像データーをファイルとして記憶したり他の情報を記憶したりするためメモリー33と、情報を表示したり当該携帯端末300に対する操作入力を受け付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作パネル34と、図示しない基地局と通信することによる電話回線を介した通信を制御するための通信コントローラー35と、上記ネットワークを介した通信を制御するためネットワークコントローラー36とを含む。
【0034】
操作パネル34は、MFP100の操作パネル15と同様の構成であってよい。すなわち、一例として、液晶表示装置などの表示装置と光学式タッチパネルや静電容量タッチパネルなどの位置指示装置とが重なって構成されたタッチパネルを含む。
【0035】
CPU30は予め記憶されている画面表示をさせるためのデーターに基づいてタッチパネルに操作画面を表示させる。タッチパネルでは操作画面上の指示位置が特定され、その位置を示す操作信号がCPU30に入力される。CPU30は表示している操作画面と指示位置とから操作内容を特定し、それに基づいて処理を実行する。
【0036】
<サーバーの構成>
図4は、サーバー500のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【0037】
図4を参照して、サーバー500は上述のように一般的なコンピューター等によって構成されるものであり、一例として、全体を制御するための演算装置であるCPU50と、CPU50で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM51と、CPU50でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM52と、ファイルなどを記憶するためのHD(Hard Disk)53と、上記ネットワークを介した通信を制御するためのネットワークコントローラー54とを含む。
【0038】
<動作概要>
画像処理システムでは、MFP100と携帯端末300との間で編集中の文書の範囲を「つまむ」操作で指定してドラッグし、「離す」操作を行なうことで、装置間で指定された範囲の文書データーが移動する。
【0039】
詳しくは、MFP100と携帯端末300とのうちの第1の装置で、ユーザーは、編集中の文書において「つまむ」操作で指定して範囲を転送対象の文書データーと特定した上で画面端までドラッグする。第2の装置の文書編集画面で、ユーザーが所定位置をタッチすることで上記「つまむ」操作で特定された文書データーが第2の装置の文書編集画面上の上記タッチ位置に表示される。そのタッチ位置から所望する位置までドラッグすることで、当該文書データーがドラッグに従って移動する。そして、所望する位置でユーザーが「離す」操作を行なうことで、その位置に当該文書データーが挿入される。
【0040】
ここで、上述のつまむ操作および離す操作について説明する。
図5は、「つまむ」操作を説明するための図である。図5を参照して、「つまむ」操作とは、たとえば2本の指などを用いて操作パネル上の2点P1、P2を指定し、続いて、その位置から直線状または略直線状に指を近づけ、近づいた位置である2点P’1、P’2で2本の指を操作パネルから離す操作を指す。
【0041】
CPUは、操作パネル上の2点P1、P2が同時に指示され、さらに、それぞれの位置から連続して直線状または略直線状に位置が変化し、元の2点間の間隔よりも短い間隔である2点P’1、P’2で両指定がほぼ同時に解除されたことが検出されると、「つまむ」操作がなされたと検出する。
【0042】
図6は、「離す」操作を説明するための図である。図6を参照して、「離す」操作とは、たとえば2本の指などを用いて操作パネル上の2点Q1、Q2を指定し、続いて、その位置から直線状または略直線状に指を遠ざけ、ある程度離れた位置である2点Q’1、Q’2で2本の指を操作パネルから離す操作を指す。
【0043】
CPUは、操作パネル上の2点Q1、Q2が同時に指示され、さらに、それぞれの位置から連続して直線状または略直線状に位置が変化し、元の2点間の間隔よりも長い間隔である2点Q’1、Q’2で両指定がほぼ同時に解除されたことが検出されると、「離す」操作がなされたと検出する。
【0044】
図7は、第1の装置としての携帯端末300での画面例を表わす図である。また、図8は、第2の装置としてのMFP100での画面例を表わす図である。図7および図8を用いて、画像処理システムでの動作の流れを説明する。
【0045】
図7を参照して、携帯端末300において文書編集アプリケーションであるメモ帳アプリケーションが実行されている場合に、その表示画面においてたとえば文字列「AAAA」の表示位置に対してタッチ位置を連続して変化させる操作(なぞる操作)などを行なうことによって、文字列「AAAA」が指定される(図7(A))。
【0046】
その状態でつまむ操作がなされると、指定された文字列「AAAA」が転送データーとして確定される(図7(B))。
【0047】
そして、指定された文字列「AAAA」の表示位置を基点として画面端までドラッグされると、その位置まで文字列「AAAA」がコピーされる(図7(C))。
【0048】
その後、MFP100においてたとえばワード(登録商標)などの文書編集アプリケーションが実行されている状態で、携帯端末300でドラッグされた画面端に対応した画面端がタッチされると、図8(A)のように、その位置に、携帯端末300で指定された文字列「AAAA」が表示される。その位置を基点としてドラッグされると、その位置まで文字列「AAAA」が移動して表示される(図8(B))。
【0049】
そして、ドラッグの後に離す操作がなされると、文書編集アプリケーションの表示画面のドラッグの終端位置に相当するデーターの位置に、文字列「AAAA」が挿入されて表示される(図8(C))。
【0050】
図9は、画像処理システムでの動作の流れを表わした図である。図9を用いて、画像処理システムでの動作の流れを説明する。
【0051】
図9を参照して、MFP100と携帯端末300とのうちの第1の装置(たとえば携帯端末300とする)において文書編集中に、ステップS11で文章中の領域が指定され、ステップS12でつまむ操作が検出されると、ステップS13で、上記ステップS11で指定された領域の文書データーが転送データーとして確定される。
【0052】
上記ステップS11での領域の指定は、たとえば操作パネル34上での連続してタッチ位置を移動させる操作(なぞる操作)でなされてもよいし、図示しないキーなどの入力装置が携帯端末300に備えられる場合には当該入力装置を用いた操作でなされてもよい。
【0053】
また、上記ステップS12でのつまむ操作は指定された範囲の上でなされるものであってもよいし、関連のない位置でなされるものであってもよい。ここでは、ステップS11での指定が有効なうちにつまむ操作が検出されていればよい。
【0054】
ステップS14で、上記ステップS13で転送データーとして確定された領域を起点とし、その領域を画面端までドラッグする操作が検出されると、ステップS15で、転送データー、ドラッグされた画面端の位置を表わす情報、および当該操作を行なったユーザー情報を含む情報が携帯端末300からサーバー500に対して送信される。
【0055】
ユーザー情報としては、上記操作がなされたときの携帯端末300へのログインユーザーについてのユーザー情報であってもよいし、予め当該携帯端末300にユーザー情報が関連付けられている場合にはそのユーザー情報であってもよい。
【0056】
上記ステップS14でのドラッグは上記ステップS12のつまむ操作から連続して2点のタッチ位置を移動させるものであってもよいし、上記ステップS12のつまむ操作とは別に、改めてタッチ位置を定めて当該タッチ位置からなされるものであってもよい。
【0057】
なお、以降の説明において、携帯端末300でのつまむ操作および画面端までのドラッグ操作の検出に伴って携帯端末300からサーバー500に送信される情報を「つまむ情報」とも称する。つまむ情報には、上述のように転送データー、ドラッグされた画面端の位置を表わす情報、および当該操作を行なったユーザー情報が含まれ、さらに、つまむ操作が検出された日時を特定する情報などが含まれてもよい。
【0058】
携帯端末300から送信されたつまむ情報を受信したサーバーは、ステップS21でつまむ情報をメモリー55またはHD53の所定領域に格納する。
【0059】
ステップS31でMFP100と携帯端末300とのうちの第2の装置(この例ではMFP100とする)の操作パネル15上でタッチが検出されると、ステップS32でMFP100は、サーバーに対して当該操作を行なったユーザー情報とタッチ位置を特定する情報とを送信して、転送データーの転送を要求する。他の情報として、上記タッチが検出された際にMFP100で実行されているアプリケーションを特定する情報が含まれてもよい。
【0060】
ユーザー情報としては、上記操作がなされたときのMFP100へのログインユーザーについてのユーザー情報であってもよいし、この操作が検出されたときにログイン処理を行なって得られたユーザー情報であってもよい。
【0061】
この要求を受けたサーバー500は、ステップS22で認証処理を行なう。認証処理では、少なくとも、つまむ情報に含まれるユーザー情報と要求に含まれるユーザー情報とが一致が一致すること、および、つまむ情報で特定されるドラッグ位置と要求に含まれるタッチ位置とが予め規定された関係にあること、が認証される。他の認証として、MFP100で実行されているアプリケーションにおいてつまむ情報に含まれる転送データーが取り扱い可能なものであるか否かが認証されてもよい。
【0062】
認証成功の場合、ステップS23でサーバー500からMFP100に対して転送データーが転送される。サーバー500では転送が完了すると上記ステップS21で保存したつまむ情報を削除してもよい。
【0063】
ステップS33で、MFP100の操作パネル15の上記ステップS31でのタッチ位置に対応した位置に、転送データーである文書データーが表示される。ステップS34で、文書データーが表示された位置を基点としたドラッグする操作が検出されると、ステップS35でドラックされた先に文書データーを表示するよう、操作パネル15の表示が更新される。
【0064】
上記ステップS34のドラッグは、上記ステップS31のタッチから連続して行なわれてもよいし、上記ステップS31のタッチとは別に、改めてタッチ位置を定めて当該タッチ位置からなされるものであってもよい。
【0065】
そして、ステップS36でドラッグの後に離す操作が検出されると、ステップS37で、MFP100で処理中であるデーターの、当該ドラッグの最終位置に相当する位置に転送データーである文書データーが挿入される。
【0066】
<機能構成>
図10は、上記動作を行なうための、携帯端末300の機能構成の具体例を示すブロック図である。図10に示される各機能は、CPU30がROM31に記憶されるプログラムを読み出してRAM32上で実行することで、主にCPU30上に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図3に示されたハードウェア構成によって処理されてもよい。
【0067】
図10を参照して、携帯端末300のCPU30は、操作パネル34での指示を示す操作信号の入力を受け付けるための入力部301と、操作信号に基づいて領域を指定する動作や、上述のつまむ操作や、ドラッグする操作などを検出するための検出部302と、つまむ操作および画面端までドラッグする操作の検出に応じて上述のつまむ情報を特定するための特定部303と、つまむ操作およびドラッグする操作に応じて操作パネル34での表示を更新する処理を実行するための表示部304と、予めサーバー500へのアクセス情報を記憶して特定されたつまむ情報をサーバー500に対して送信するための送信部305とを含む。
【0068】
特定部303は、検出部302で操作パネル34上で上述のつまむ操作がなされたことが検出されると、たとえばメモ帳やワード(登録商標)などの文書作成アプリケーションが実行中であって、その表示画面上でなぞる操作などがなされて文書データーが指定されているか否かを確認する。そして、文書データーが指定されていると、その文書データーを転送データーとして特定する。
【0069】
転送データーが特定された状態で検出部302でドラッグする操作が検出されると、表示部304は、転送データーとして特定された文書データーの表示位置を当該ドラッグに応じて更新する。
【0070】
転送データーが特定された状態で検出部302で画面端までドラッグする操作が検出されると、特定部303は転送データーを含むつまむ情報を特定する。ここでの画面端は、表示画面の端から所定範囲内であってもよい。
【0071】
つまむ情報は、上述のように、少なくとも転送データーとドラッグされた画面端の位置を表わす情報と当該操作を行なったユーザー情報とを含む。ドラッグされた画面端の位置を表わす情報には、表示画面を矩形とすると、ドラッグの終端の最も近い画面の辺を特定する情報が該当する。ユーザー情報は、たとえば図示しない認証部からログインユーザーに関する情報を取得してもよい。
【0072】
図11は、上記動作を実行するためのMFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。図11に示される各機能は、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で実行することで、主にCPU30上に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図2に示されたハードウェア構成によって処理されてもよい。
【0073】
図11を参照して、MFP100のCPU10は、操作パネル15での指示を示す操作信号の入力を受け付けるための入力部101と、操作信号に基づいてタッチする操作や、上述の離す操作や、ドラッグする操作などを検出するための検出部102と、画面端をタッチする操作の検出に応じてネットワークコントローラー17を介してサーバー500に対してユーザー情報およびタッチされた位置を特定する情報を送信して転送データーの転送を要求するための要求部103と、ネットワークコントローラー17を介してサーバー500より送信された転送データーを受信するための受信部104と、ドラッグする操作および離す操作の検出に応じて転送データーを挿入する位置を特定し、当該位置に転送データーを挿入する処理を実行するための処理部106と、ドラッグする操作の検出に応じて転送データーの操作パネル15上での表示を更新する処理を行なうための表示部105とを含む。
【0074】
要求部103は、たとえばメモ帳やワード(登録商標)などの文書作成アプリケーションが実行中であって、検出部102でその表示画面の端部でのタッチする操作が検出されると、その位置を特定する情報、およびユーザー情報をサーバー500に対して送信する。ここでの画面端は、表示画面の端から所定範囲内であってもよい。
【0075】
処理部106は、検出部102で転送データーをドラッグする操作の後に離す操作が検出されると、操作パネル15の表示内容に基づいて、実行中のアプリケーションで処理対象のデーター上のドラッグの終端位置に対応した位置を特定し、その位置に、転送データーを挿入する処理を実行する。
【0076】
図12は、上記動作を実行するためのサーバー500の機能構成の具体例を示すブロック図である。図12に示される各機能は、CPU50がROM51に記憶されるプログラムを読み出してRAM52上で実行することで、主にCPU50上に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図4に示されたハードウェア構成によって処理されてもよい。
【0077】
図12を参照して、サーバー500のCPU50は、ネットワークコントローラー54を介して携帯端末300から送信されたつまむ情報の入力を受け付けるための入力部501と、入力されたつまむ情報をメモリー55の所定領域に格納するための格納部502と、ネットワークコントローラー54を介してMFP100から転送データーの転送の要求を受信するための要求受信部503と、当該要求に含まれる情報とつまむ情報に含まれる情報とを用いて認証処理を行なうための認証部504と、認証成功の場合につまむ情報に含まれる転送データーをネットワークコントローラー54を介してMFP100に転送するための転送部505とを含む。
【0078】
上述のように、つまむ情報には転送データーに併せて、ドラッグされた画面端の位置を表わす情報、および当該操作を行なったユーザー情報が含まれる。また、上述のように、MFP100からの転送データーの要求には、ユーザー情報とタッチ位置を特定する情報とが含まれる。
【0079】
認証部504では、これら情報を用いて、ユーザー認証と転送適否の認証とを行なう。
認証部504でのユーザー認証の一例として、これらユーザー情報に示されるユーザーが一致する場合にユーザー認証成功としてもよいし、つまむ情報に含まれるユーザー情報の示すユーザーと転送データーの要求に含まれるユーザー情報の示すユーザーとの属するグループが予め記憶している同一のグループに属している場合にユーザー認証成功としてもよい。その他、一般的なユーザー認証であってよい。
【0080】
転送適否の認証として、認証部504は、つまむ情報に含まれる情報の示すドラッグされた画面端の位置と、転送データーの要求に含まれる情報の示すタッチされた画面端の位置とが、予め規定された位置関係であるか否かを判断し、予め規定された位置関係である場合に認証成功とする。
【0081】
この認証を行なうため、認証部504は、つまむ情報に含まれる情報の示すドラッグされた画面端の位置と転送データーの要求に含まれる情報の示すタッチされた画面端の位置と関係、つまり、転送元装置でのドラッグ終端位置と転送先装置でのタッチ位置との関係を予め規定する情報を記憶している。
【0082】
なお、認証部504では、その他の認証として、たとえば、つまむ情報につまむ操作が行なわれた日時を特定する情報が含まれる場合、転送データーの要求がその日時から所定期間内になされたことを認証するようにしてもよい。なお、上記日時から所定期間内に転送データーの要求がなされなかった場合には、CPU50は、メモリー55に格納されたつまむ情報を削除するようにしてもよい。
【0083】
図13は、転送元装置でのドラッグ終端位置と転送先装置でのタッチ位置との関係の、具体例を示す図である。図13に示される例では、転送元装置で画面左端まで転送データーがドラッグされて、転送先装置の画面右端がタッチされると、転送先装置の画面右端に転送データーが表示されることが示されている。また、転送元装置で画面右端まで転送データーがドラッグされて、転送先装置の画面左端がタッチされると、転送先装置の画面左端に転送データーが表示されることが示されている。また、転送元装置で画面上端まで転送データーがドラッグされて、転送先装置の画面上端がタッチされると、転送先装置の画面上端に転送データーが表示されることが示されている。また、転送元装置で画面下端まで転送データーがドラッグされて、転送先装置の画面下端がタッチされると、転送先装置の画面下端に転送データーが表示されることが示されている。
【0084】
図13の例は一例であるが、このような関係が規定されることで、2台の装置それぞれの表示画面が連続したもののような位置関係での操作が可能となる。
【0085】
認証部504は、つまむ情報に含まれる情報の示すドラッグされた画面端の位置と、転送データーの要求に含まれる情報の示すタッチされた画面端の位置とが、一例として図13の関係を満たしている場合に、転送適否の認証成功とする。
【0086】
そして、ユーザー認証、転送適否の認証ともに成功の場合、転送部505はつまむ情報に含まれる転送データーをMFP100に転送する。
【0087】
<動作フロー>
図14は、携帯端末300での動作の流れを表わすフローチャートである。図14のフローチャートに示される動作は、CPU30がROM31に記憶されるプログラムを読み出してRAM32上で実行し、図10の各機能を発揮させることによって実現される。
【0088】
図14を参照して、CPU30が操作パネル34上でつまむ操作がなされたことを検出すると(ステップS101でYES)、メモ帳やワード(登録商標)などの文書作成アプリケーションを実行中であって、その処理対象の文書データーのうちの少なくとも一部の文書データーが指定された状態であるか否かを確認する。
【0089】
つまむ操作が検出された際に文書データーが指定されていると(ステップS103でYES)、ステップS105でCPU30は、文書データーの指定された部分を転送対象のデーターと特定する。
【0090】
操作パネル34上で、特定された文書データーの表示位置を起点としてドラッグする操作がされると(ステップS107でYES)、ステップS109でCPU30は、そのタッチ位置に特定された文書データーが表示されるように、操作パネル34上の画面表示を更新する。
【0091】
ドラッグが進んで画面端まで達したことが検出されると(ステップS111でYES)、ステップS113でCPU30は特定された文書データーとドラッグの終端である画面端を表わす情報と当該操作を行なったユーザー情報とを含むつまむ情報を特定し、サーバー500に対して送信する。
【0092】
図15は、MFP100での動作の流れを表わすフローチャートである。図15のフローチャートに示される動作は、PCU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で実行し、図11の各機能を発揮させることによって実現される。
【0093】
図15を参照して、メモ帳やワード(登録商標)などの文書作成アプリケーションを実行中であって、その表示画面が表示されている操作パネル15上でのタッチ操作が検出されると(ステップS201でYES)、ステップS203でCPU10は、サーバー500に対して転送データーの要求を行なう。このとき、CPU10は、タッチ位置を特定する情報および当該操作を行なったユーザーを特定する情報をサーバー500に対して送信する。
【0094】
この要求に応じてサーバー500から文書データーが転送されてくると(ステップS205でYES)、ステップS207でCPU10は、タッチ位置に転送されたデーターを表示させる。
【0095】
なお、タッチ操作が検出された際に文書作成アプリケーションが実行されていない場合、タッチ操作の検出に応じて自動的にアプリケーションが起動されてもよい。または、サーバー500から文書データーが転送されてきたタイミングで文書作成アプリケーションが起動されてもよい。また、タッチ操作が検出された際にユーザー認証がなされていない場合、たとえばそのタイミングで入力画面を表示させるなどして、ユーザー認証を行なうようにしてもよい。
【0096】
転送データーの表示位置を起点としてドラッグする操作がされると(ステップS209でYES)、ステップS211でCPU10は、そのタッチ位置に転送データーが表示されるように、操作パネル15上の画面表示を更新する。
【0097】
上記アプリケーション実行中の画面において離す操作がなされたことが検出されると(ステップS213でYES)、ステップS215でCPU10は、転送データーを、当該アプリケーションでの処理対象の文書データー上の、上記ステップS207または上記ステップS211での表示位置に該当する位置に挿入する。
【0098】
なお、上記ステップS213で離す操作が検出された際、CPU10は、離す操作がなされた旨をサーバー500に通知するようにしてもよい。この通知をトリガとして、後述するように、サーバー500においてつまむ情報の削除を行なうことができる。
【0099】
図16は、サーバー500での動作の流れを表わすフローチャートである。図16のフローチャートに示される動作は、PCU50がROM51に記憶されるプログラムを読み出してRAM52上で実行し、図12の各機能を発揮させることによって実現される。
【0100】
図16を参照して、携帯端末300からのつまむ情報を受信すると(ステップS301でYES)、ステップS303でCPU50は、メモリー55の所定領域につまむ情報を格納する。
【0101】
その後、MFP100から転送データーの要求を受け付けると(ステップS305でYES)、ステップS307でCPU50は、当該要求に含まれる情報に基づいて対象のつまむ情報をメモリー55から抽出して、そのつまむ情報に含まれる情報を用いて認証処理を行なう。
【0102】
ここでは、一例として、これら情報に示されるユーザーが一致するか、および、携帯端末300でのドラッグの終端である画面端とMFP100でのタッチ位置である画面端との位置関係が図13に示されたような関係を満たしているか、などを確認する。
【0103】
ステップS307での認証が成功だった場合(ステップS309でYES)、ステップS311でCPU50は、つまむ情報に含まれる転送データーをMFP100に対して転送する。
【0104】
その後にMFP100から離す操作が検出された旨が通知された場合(ステップS313でYES)、ステップS315でCPU50は、上記ステップS311で転送したデーターを含むつまむ情報をメモリー55の所定領域から削除する。なお、この削除は、上記ステップS311でデーターを転送した後になされてもよいし、上記ステップS303でつまむ情報をメモリー55に格納してから所定期間後に自動的になされてもよい。
【0105】
<実施の形態の効果>
画像処理システムにおいて以上の動作がなされることで、複数の装置の間で操作パネルを用いた直感的で容易な操作でデーターのやり取りを行なうことができる。
【0106】
特に、図13に示されたような位置関係を利用することで、複数の装置の表示画面があたかも1つの画面上にあるように、連続的で直感的な操作でデーターの転送、貼り付けを行なうことができる。
【0107】
<変形例1>
なお以上の例では、サーバー500でのユーザー情報およびタッチ位置の位置関係に基づく認証に成功の場合、いずれの装置に対しても指定されたデーターが転送されることになる。
【0108】
つまむ操作の後の画面端までドラッグする操作でのドラッグの終端を認証に用いる他の例として、終端と転送先とする装置とを対応付けてもよい。
【0109】
この場合、サーバー500は、図13に示された関係に替えて、図17に示された関係を記憶している。図17は、第1の変形例での、転送元装置でのドラッグ終端位置と転送先装置との関係の、具体例を示す図である。また、図18は、ドラッグ終端位置と転送先装置との関係を模式的に表わす図である。
【0110】
図17および図18に示される例では、転送元装置で画面左端まで転送データーがドラッグされると、転送先として機器2が特定されることが示されている。また、転送元装置で画面右端まで転送データーがドラッグされると、転送先として機器4が特定されることが示されている。また、転送元装置で画面上端まで転送データーがドラッグされると、転送先として機器3が特定されることが示されている。また、転送元装置で画面下端まで転送データーがドラッグされると、転送先として機器5が特定されることが示されている。
【0111】
サーバー500は、つまむ情報に示されるドラッグの終端位置と、転送データーの要求を行なった装置との関係が図17および図18に示される関係を満たす場合に、認証成功としてつまむ情報に含まれるデーターを当該装置に対して転送する。なお、この場合、ユーザー認証が行なわれなくてもよい。
【0112】
このようにすることによっても、複数の装置の間で操作パネルを用いた直感的で容易な操作で、転送先の装置を容易に指定してデーターのやり取りを行なうことができる。
【0113】
なお、変形例1に示された図17の関係と上に説明された図13の関係とを組み合わせてもよい。すなわち、指定された装置の対応した位置がタッチされた場合にデーターが転送されて、その位置に表示されるようにしてもよい。このようにすることで、さらに、直感的にデーターの転送を行なうことができる。
【0114】
<変形例2>
なお、以上の例では、一例として、転送元の装置を携帯端末300、転送先の装置をMFP100として説明しているが、その逆、つまり、転送元の装置がMFP100、転送先の装置が携帯端末300であってもよい。または、異なる2台の携帯端末の間や、異なる2台のMFPの間でなされてもよい。
【0115】
また、以上の説明では、サーバー500を介して転送データーが2つの装置の間を転送されるものとしているが、サーバー500の機能をいずれかの装置が備える場合、2つの装置間のみでデーターが転送されてもよい。一例としてMFP100がサーバー500の機能を含んでもよい。
【0116】
また、以上の説明では、一例として、画面端をドラッグの終端、およびタッチ位置として用いているが、画面端には限定されず、画面上の特定の領域が用いられればよい。他の例として、角部や、中央付近などが用いられてもよい。
【0117】
さらに、MFP100、携帯端末300、およびサーバー500に上述の動作を実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピューターに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピューター読み取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピューターに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0118】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピューターのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0119】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0120】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0121】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0122】
10,30,50 CPU、11,31,51 ROM、12,32,52 RAM、13 スキャナー、14 プリンター、15,34 操作パネル、16,33,55 メモリー、17,36,54 ネットワークコントローラー、35 通信コントローラー、101,301,501 入力部、100 MFP、102,302 検出部、103 要求部、104 受信部、105,304 表示部、106 処理部、300 携帯端末、303 特定部、305 送信部、500 サーバー、502 格納部、503 要求受信部、504 認証部、505 転送部、700 アクセスポイント。
【技術分野】
【0001】
この発明は画像処理装置、転送方法、および転送プログラムに関し、特に、タッチパネルを有する画像処理装置、転送方法、および転送プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機や画像形成装置などでの操作入力装置として、昨今、タッチパネルが広く採用されている。
【0003】
タッチパネルを用いた入力操作として様々なものが提案されている。
たとえば特開2002−123369号公報は、通常の入力と区別される予め設定された操作が行なわれた場合に、画面の表示内容をスクロールする技術を開示している。
【0004】
また、特開2003−319244号公報は、タッチパネル上のタッチ位置の軌跡に特定の操作を割り付ける技術を開示している。
【0005】
このようなタッチパネル操作は直感的であって、装置に不慣れなユーザーであっても容易に操作が可能になるというメリットがある。
【0006】
複数の装置間でデーターをやり取りする作業においても、このようなタッチパネル操作を利用して行なうことのニーズが高まっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−123369号公報
【特許文献2】特開2003−319244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の、タッチパネルを有する装置間でのデーターのやり取りは、それぞれの装置ではタッチパネル操作が可能ではあるが、転送に際しては、一方の装置において送信操作を行ない、他方の装置で受信操作および格納操作を行なう、などのそれぞれの装置での独立した操作が必要となって、操作が煩雑となる問題があった。
【0009】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、直感的で容易な操作によって複数の装置間でデーターをやり取りする作業が可能となる画像処理装置、転送方法、および転送プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、画像処理装置は、他の装置との間でデーターを送受信するための通信手段と、タッチパネルと、タッチパネル上での操作に応じた処理を実行するための処理手段とを備える。処理手段は、タッチパネルに表示されたオブジェクトが指定されている状態でタッチパネル上の所定領域までのドラッグ操作を含む第1の操作を受け付けると、少なくともオブジェクトを示すデーターを他の装置に対して転送する。
【0011】
好ましくは、処理手段は、オブジェクトを示すデーターと所定領域を特定する情報とを、他の装置としてのサーバーに対して送信する。
【0012】
好ましくは、処理手段は、少なくともオブジェクトを示すデーターと所定領域を特定する情報とを含む情報を記憶する処理と、他の装置からオブジェクトを示すデーターの転送の要求を受け付けると、当該要求に含まれる情報と記憶された情報とを用いて、オブジェクトを示すデーターの転送の可否を認証する処理と、認証成功の場合に、他の装置に対してオブジェクトを示すデーターを転送する処理とを実行する。
【0013】
より好ましくは、上記他の装置はタッチパネルを有し、他の装置からの要求には他の装置のタッチパネルでの操作位置を特定する情報が含まれ、処理手段の行なう認証は、ドラッグされた所定領域と操作位置との関係が予め規定された関係であるか否かの認証を含む。
【0014】
好ましくは、他の装置からの要求には他の装置を特定する情報が含まれ、処理手段の行なう認証は、予め規定されたドラッグされた所定領域と他の装置との対応関係に基づいて、ドラッグされた所定領域が他の装置に対応しているか否かの認証を含む。
【0015】
好ましくは、処理手段は、タッチパネルでの第2の操作を受け付けると、データーの転送を要求する信号を出力する処理と、転送されたデーターの示すオブジェクトを第2の操作に指定された位置に表示する処理と、オブジェクトがタッチパネルに表示された状態でタッチパネルでの第3の操作を受け付けると、処理対象のデーターのオブジェクトが表示された位置に対応する位置にオブジェクトを挿入する処理とをさらに実行する。
【0016】
本発明の他の局面に従うと、他の装置との間でデーターを送受信するための通信手段と、画像処理装置は、タッチパネルと、タッチパネル上での操作に応じた処理を実行するための処理手段とを備える。処理手段は、タッチパネルでの第1の操作を受け付けると、他の装置に対してデーターの転送を要求する信号を出力する処理と、他の装置から転送されたデーターの示すオブジェクトを第1の操作に指定された位置に表示する処理と、オブジェクトがタッチパネルに表示された状態でタッチパネルでの第2の操作を受け付けると、処理対象のデーターのオブジェクトが表示された位置に対応する位置にオブジェクトを挿入する処理とを実行する。
【0017】
本発明のさらに他の局面に従うと、転送方法はそれぞれタッチパネルを有する第1の装置と第2の装置との間でデーターを転送する方法であって、第1の装置のタッチパネルに表示されたオブジェクトが指定されている状態でタッチパネルでタッチパネル上の所定領域までのドラッグ操作を含む第1の操作を受け付けると、オブジェクトを示すデーターを転送対象のデーターとして特定し、転送対象のデーターを含む情報を記憶するステップと、第2の装置のタッチパネルで第2の操作を受け付けると、転送対象のデーターの転送を要求する信号を出力するステップと、要求する信号に含まれる情報と記憶された情報とを用いて、オブジェクトを示すデーターの転送の可否を認証するステップと、認証成功の場合に、第2の装置にオブジェクトを示すデーターが転送されるステップと、転送されたデーターの示すオブジェクトを第2の装置のタッチパネルの第2の操作で指定された位置に表示するステップと、オブジェクトが第2の装置のタッチパネルに表示された状態で第2の装置のタッチパネルで第3の操作を受け付けると、処理対象のデーターのオブジェクトが表示された位置に対応する位置にオブジェクトを挿入するステップとを備える。
【0018】
本発明のさらに他の局面に従うと、転送プログラムはタッチパネルを有する第1の装置からのデーターの転送処理をコンピューターに実行させるためのプログラムであって、第1の装置のタッチパネルに表示されたオブジェクトが指定されている状態でタッチパネル上の所定領域までのドラッグ操作を含む第1の操作を受け付けることによって、第1の装置から送信される、少なくともオブジェクトを示すデーターと所定領域を特定する情報とを含む情報を受信するステップと、第2の装置からオブジェクトを示すデーターの転送の要求を受け付けるステップと、第2の装置からの要求に含まれる情報と第1の装置からの情報とを用いて、オブジェクトを示すデーターの転送の可否を認証するステップと、認証成功の場合に、第2の装置に対して第1の装置からのオブジェクトを示すデーターを転送するステップとをコンピューターに実行させる。
【0019】
本発明のさらに他の局面に従うと、転送プログラムタッチパネルを有する装置にデーターの転送処理を実行させるためのプログラムであって、タッチパネルでの第1の操作を受け付けると、他の装置に対してデーターの転送を要求する信号を出力するステップと、他の装置から転送されたデーターの示すオブジェクトを受信するステップと、受信したデーターの示すオブジェクトを、第1の操作に指定された位置に表示するステップと、オブジェクトがタッチパネルに表示された状態でタッチパネルでの第2の操作を受け付けると、処理対象のデーターのオブジェクトが表示された位置に対応する位置にオブジェクトを挿入するステップとを上記装置に実行させる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によると、タッチパネルを用いた直感的で容易な操作によって複数の装置間でデーターをやり取りする作業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施の形態にかかる画像処理システムの構成の具体例を示す図である。
【図2】画像処理システムに含まれるMFPのハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図3】画像処理システムに含まれる携帯端末のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図4】画像処理システムに含まれるサーバーのハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図5】「つまむ」操作を説明するための図である。
【図6】「離す」操作を説明するための図である。
【図7】第1の装置としての携帯端末での画面例を表わす図である。
【図8】第2の装置としてのMFPでの画面例を表わす図である。
【図9】画像処理システムでの動作の流れを表わした図である。
【図10】携帯端末の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図11】MFPの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図12】サーバーの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図13】転送元装置でのドラッグ終端位置と転送先装置でのタッチ位置との関係の、具体例を示す図である。
【図14】携帯端末での動作の流れを表わすフローチャートである。
【図15】MFPでの動作の流れを表わすフローチャートである。
【図16】サーバーでの動作の流れを表わすフローチャートである。
【図17】第1の変形例での、転送元装置でのドラッグ終端位置と転送先装置との関係の、具体例を示す図である。
【図18】ドラッグ終端位置と転送先装置との関係を模式的に表わす図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0023】
<システム構成>
図1は、本実施の形態にかかる画像処理システムの構成の具体例を示す図である。
【0024】
図1を参照して、本実施の形態にかかる画像処理システムは、画像処理装置の一例としてのMFP(Multi-Function Peripheral)100と、端末装置として携帯端末300と、サーバー500とを含み、これらがLAN(Local Area Network)などのネットワークで接続されている。
【0025】
ネットワークは有線であっても無線であってもよい。一例として、図1に示されるように、MFP100とサーバー500とが有線LANに接続され、該有線LANにさらに無線LANアクセスポイント700が含まれ、携帯端末300が無線LANアクセスポイント700と無線LANで接続されている例が挙げられる。
【0026】
画像処理装置は操作入力を受け付けるための構成としてタッチパネルを有するものであればMFPに限定されず、どのような画像処理装置であってもよい。他の例として、複写機、プリンター、ファクシミリ装置などであってもよい。
【0027】
携帯端末300は操作入力を受け付けるための構成としてタッチパネルを有するものであればどのような装置であってもよい。たとえば、タッチパネルを備えた携帯電話機、パーソナルコンピューター、PDA(Personal Digital Assistants)であってもよいし、MFPなどの画像処理装置であってもよい。
【0028】
<MFPの構成>
図2は、MFP100のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【0029】
図2を参照して、MFP100は、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM(Read Only Memory)11と、CPU10でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM(Random Access Memory)12と、図示しない原稿台に載置された原稿を光学的に読み取って画像データーを得るためのスキャナー13と、画像データーを印刷用紙上に固定するためのプリンター14と、情報を表示したり当該MFP100に対する操作入力を受け付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作パネル15と、画像データーをファイルとして保存するためのメモリー16と、上記ネットワークを介した通信を制御するためのネットワークコントローラー17とを含む。
【0030】
操作パネル15は、図示しないタッチパネルと操作キー群とを含む。タッチパネルは、液晶表示装置などの表示装置と光学式タッチパネルや静電容量タッチパネルなどの位置指示装置とが重なって構成され、操作画面を表示して、その操作画面上の指示位置を特定する。CPU10は予め記憶されている画面表示をさせるためのデーターに基づいてタッチパネルに操作画面を表示させる。
【0031】
特定されたタッチパネル上での指示位置(タッチされた位置)や、押下されたキーを示す操作信号はCPU10に入力される。CPU10は押下されたキー、または表示している操作画面と指示位置とから操作内容を特定し、それに基づいて処理を実行する。
【0032】
<携帯端末の構成>
図3は、携帯端末300のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【0033】
図3を参照して、携帯端末300は、全体を制御するための演算装置であるCPU30と、CPU30で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM31と、CPU30でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM32と、画像データーをファイルとして記憶したり他の情報を記憶したりするためメモリー33と、情報を表示したり当該携帯端末300に対する操作入力を受け付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作パネル34と、図示しない基地局と通信することによる電話回線を介した通信を制御するための通信コントローラー35と、上記ネットワークを介した通信を制御するためネットワークコントローラー36とを含む。
【0034】
操作パネル34は、MFP100の操作パネル15と同様の構成であってよい。すなわち、一例として、液晶表示装置などの表示装置と光学式タッチパネルや静電容量タッチパネルなどの位置指示装置とが重なって構成されたタッチパネルを含む。
【0035】
CPU30は予め記憶されている画面表示をさせるためのデーターに基づいてタッチパネルに操作画面を表示させる。タッチパネルでは操作画面上の指示位置が特定され、その位置を示す操作信号がCPU30に入力される。CPU30は表示している操作画面と指示位置とから操作内容を特定し、それに基づいて処理を実行する。
【0036】
<サーバーの構成>
図4は、サーバー500のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【0037】
図4を参照して、サーバー500は上述のように一般的なコンピューター等によって構成されるものであり、一例として、全体を制御するための演算装置であるCPU50と、CPU50で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM51と、CPU50でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM52と、ファイルなどを記憶するためのHD(Hard Disk)53と、上記ネットワークを介した通信を制御するためのネットワークコントローラー54とを含む。
【0038】
<動作概要>
画像処理システムでは、MFP100と携帯端末300との間で編集中の文書の範囲を「つまむ」操作で指定してドラッグし、「離す」操作を行なうことで、装置間で指定された範囲の文書データーが移動する。
【0039】
詳しくは、MFP100と携帯端末300とのうちの第1の装置で、ユーザーは、編集中の文書において「つまむ」操作で指定して範囲を転送対象の文書データーと特定した上で画面端までドラッグする。第2の装置の文書編集画面で、ユーザーが所定位置をタッチすることで上記「つまむ」操作で特定された文書データーが第2の装置の文書編集画面上の上記タッチ位置に表示される。そのタッチ位置から所望する位置までドラッグすることで、当該文書データーがドラッグに従って移動する。そして、所望する位置でユーザーが「離す」操作を行なうことで、その位置に当該文書データーが挿入される。
【0040】
ここで、上述のつまむ操作および離す操作について説明する。
図5は、「つまむ」操作を説明するための図である。図5を参照して、「つまむ」操作とは、たとえば2本の指などを用いて操作パネル上の2点P1、P2を指定し、続いて、その位置から直線状または略直線状に指を近づけ、近づいた位置である2点P’1、P’2で2本の指を操作パネルから離す操作を指す。
【0041】
CPUは、操作パネル上の2点P1、P2が同時に指示され、さらに、それぞれの位置から連続して直線状または略直線状に位置が変化し、元の2点間の間隔よりも短い間隔である2点P’1、P’2で両指定がほぼ同時に解除されたことが検出されると、「つまむ」操作がなされたと検出する。
【0042】
図6は、「離す」操作を説明するための図である。図6を参照して、「離す」操作とは、たとえば2本の指などを用いて操作パネル上の2点Q1、Q2を指定し、続いて、その位置から直線状または略直線状に指を遠ざけ、ある程度離れた位置である2点Q’1、Q’2で2本の指を操作パネルから離す操作を指す。
【0043】
CPUは、操作パネル上の2点Q1、Q2が同時に指示され、さらに、それぞれの位置から連続して直線状または略直線状に位置が変化し、元の2点間の間隔よりも長い間隔である2点Q’1、Q’2で両指定がほぼ同時に解除されたことが検出されると、「離す」操作がなされたと検出する。
【0044】
図7は、第1の装置としての携帯端末300での画面例を表わす図である。また、図8は、第2の装置としてのMFP100での画面例を表わす図である。図7および図8を用いて、画像処理システムでの動作の流れを説明する。
【0045】
図7を参照して、携帯端末300において文書編集アプリケーションであるメモ帳アプリケーションが実行されている場合に、その表示画面においてたとえば文字列「AAAA」の表示位置に対してタッチ位置を連続して変化させる操作(なぞる操作)などを行なうことによって、文字列「AAAA」が指定される(図7(A))。
【0046】
その状態でつまむ操作がなされると、指定された文字列「AAAA」が転送データーとして確定される(図7(B))。
【0047】
そして、指定された文字列「AAAA」の表示位置を基点として画面端までドラッグされると、その位置まで文字列「AAAA」がコピーされる(図7(C))。
【0048】
その後、MFP100においてたとえばワード(登録商標)などの文書編集アプリケーションが実行されている状態で、携帯端末300でドラッグされた画面端に対応した画面端がタッチされると、図8(A)のように、その位置に、携帯端末300で指定された文字列「AAAA」が表示される。その位置を基点としてドラッグされると、その位置まで文字列「AAAA」が移動して表示される(図8(B))。
【0049】
そして、ドラッグの後に離す操作がなされると、文書編集アプリケーションの表示画面のドラッグの終端位置に相当するデーターの位置に、文字列「AAAA」が挿入されて表示される(図8(C))。
【0050】
図9は、画像処理システムでの動作の流れを表わした図である。図9を用いて、画像処理システムでの動作の流れを説明する。
【0051】
図9を参照して、MFP100と携帯端末300とのうちの第1の装置(たとえば携帯端末300とする)において文書編集中に、ステップS11で文章中の領域が指定され、ステップS12でつまむ操作が検出されると、ステップS13で、上記ステップS11で指定された領域の文書データーが転送データーとして確定される。
【0052】
上記ステップS11での領域の指定は、たとえば操作パネル34上での連続してタッチ位置を移動させる操作(なぞる操作)でなされてもよいし、図示しないキーなどの入力装置が携帯端末300に備えられる場合には当該入力装置を用いた操作でなされてもよい。
【0053】
また、上記ステップS12でのつまむ操作は指定された範囲の上でなされるものであってもよいし、関連のない位置でなされるものであってもよい。ここでは、ステップS11での指定が有効なうちにつまむ操作が検出されていればよい。
【0054】
ステップS14で、上記ステップS13で転送データーとして確定された領域を起点とし、その領域を画面端までドラッグする操作が検出されると、ステップS15で、転送データー、ドラッグされた画面端の位置を表わす情報、および当該操作を行なったユーザー情報を含む情報が携帯端末300からサーバー500に対して送信される。
【0055】
ユーザー情報としては、上記操作がなされたときの携帯端末300へのログインユーザーについてのユーザー情報であってもよいし、予め当該携帯端末300にユーザー情報が関連付けられている場合にはそのユーザー情報であってもよい。
【0056】
上記ステップS14でのドラッグは上記ステップS12のつまむ操作から連続して2点のタッチ位置を移動させるものであってもよいし、上記ステップS12のつまむ操作とは別に、改めてタッチ位置を定めて当該タッチ位置からなされるものであってもよい。
【0057】
なお、以降の説明において、携帯端末300でのつまむ操作および画面端までのドラッグ操作の検出に伴って携帯端末300からサーバー500に送信される情報を「つまむ情報」とも称する。つまむ情報には、上述のように転送データー、ドラッグされた画面端の位置を表わす情報、および当該操作を行なったユーザー情報が含まれ、さらに、つまむ操作が検出された日時を特定する情報などが含まれてもよい。
【0058】
携帯端末300から送信されたつまむ情報を受信したサーバーは、ステップS21でつまむ情報をメモリー55またはHD53の所定領域に格納する。
【0059】
ステップS31でMFP100と携帯端末300とのうちの第2の装置(この例ではMFP100とする)の操作パネル15上でタッチが検出されると、ステップS32でMFP100は、サーバーに対して当該操作を行なったユーザー情報とタッチ位置を特定する情報とを送信して、転送データーの転送を要求する。他の情報として、上記タッチが検出された際にMFP100で実行されているアプリケーションを特定する情報が含まれてもよい。
【0060】
ユーザー情報としては、上記操作がなされたときのMFP100へのログインユーザーについてのユーザー情報であってもよいし、この操作が検出されたときにログイン処理を行なって得られたユーザー情報であってもよい。
【0061】
この要求を受けたサーバー500は、ステップS22で認証処理を行なう。認証処理では、少なくとも、つまむ情報に含まれるユーザー情報と要求に含まれるユーザー情報とが一致が一致すること、および、つまむ情報で特定されるドラッグ位置と要求に含まれるタッチ位置とが予め規定された関係にあること、が認証される。他の認証として、MFP100で実行されているアプリケーションにおいてつまむ情報に含まれる転送データーが取り扱い可能なものであるか否かが認証されてもよい。
【0062】
認証成功の場合、ステップS23でサーバー500からMFP100に対して転送データーが転送される。サーバー500では転送が完了すると上記ステップS21で保存したつまむ情報を削除してもよい。
【0063】
ステップS33で、MFP100の操作パネル15の上記ステップS31でのタッチ位置に対応した位置に、転送データーである文書データーが表示される。ステップS34で、文書データーが表示された位置を基点としたドラッグする操作が検出されると、ステップS35でドラックされた先に文書データーを表示するよう、操作パネル15の表示が更新される。
【0064】
上記ステップS34のドラッグは、上記ステップS31のタッチから連続して行なわれてもよいし、上記ステップS31のタッチとは別に、改めてタッチ位置を定めて当該タッチ位置からなされるものであってもよい。
【0065】
そして、ステップS36でドラッグの後に離す操作が検出されると、ステップS37で、MFP100で処理中であるデーターの、当該ドラッグの最終位置に相当する位置に転送データーである文書データーが挿入される。
【0066】
<機能構成>
図10は、上記動作を行なうための、携帯端末300の機能構成の具体例を示すブロック図である。図10に示される各機能は、CPU30がROM31に記憶されるプログラムを読み出してRAM32上で実行することで、主にCPU30上に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図3に示されたハードウェア構成によって処理されてもよい。
【0067】
図10を参照して、携帯端末300のCPU30は、操作パネル34での指示を示す操作信号の入力を受け付けるための入力部301と、操作信号に基づいて領域を指定する動作や、上述のつまむ操作や、ドラッグする操作などを検出するための検出部302と、つまむ操作および画面端までドラッグする操作の検出に応じて上述のつまむ情報を特定するための特定部303と、つまむ操作およびドラッグする操作に応じて操作パネル34での表示を更新する処理を実行するための表示部304と、予めサーバー500へのアクセス情報を記憶して特定されたつまむ情報をサーバー500に対して送信するための送信部305とを含む。
【0068】
特定部303は、検出部302で操作パネル34上で上述のつまむ操作がなされたことが検出されると、たとえばメモ帳やワード(登録商標)などの文書作成アプリケーションが実行中であって、その表示画面上でなぞる操作などがなされて文書データーが指定されているか否かを確認する。そして、文書データーが指定されていると、その文書データーを転送データーとして特定する。
【0069】
転送データーが特定された状態で検出部302でドラッグする操作が検出されると、表示部304は、転送データーとして特定された文書データーの表示位置を当該ドラッグに応じて更新する。
【0070】
転送データーが特定された状態で検出部302で画面端までドラッグする操作が検出されると、特定部303は転送データーを含むつまむ情報を特定する。ここでの画面端は、表示画面の端から所定範囲内であってもよい。
【0071】
つまむ情報は、上述のように、少なくとも転送データーとドラッグされた画面端の位置を表わす情報と当該操作を行なったユーザー情報とを含む。ドラッグされた画面端の位置を表わす情報には、表示画面を矩形とすると、ドラッグの終端の最も近い画面の辺を特定する情報が該当する。ユーザー情報は、たとえば図示しない認証部からログインユーザーに関する情報を取得してもよい。
【0072】
図11は、上記動作を実行するためのMFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。図11に示される各機能は、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で実行することで、主にCPU30上に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図2に示されたハードウェア構成によって処理されてもよい。
【0073】
図11を参照して、MFP100のCPU10は、操作パネル15での指示を示す操作信号の入力を受け付けるための入力部101と、操作信号に基づいてタッチする操作や、上述の離す操作や、ドラッグする操作などを検出するための検出部102と、画面端をタッチする操作の検出に応じてネットワークコントローラー17を介してサーバー500に対してユーザー情報およびタッチされた位置を特定する情報を送信して転送データーの転送を要求するための要求部103と、ネットワークコントローラー17を介してサーバー500より送信された転送データーを受信するための受信部104と、ドラッグする操作および離す操作の検出に応じて転送データーを挿入する位置を特定し、当該位置に転送データーを挿入する処理を実行するための処理部106と、ドラッグする操作の検出に応じて転送データーの操作パネル15上での表示を更新する処理を行なうための表示部105とを含む。
【0074】
要求部103は、たとえばメモ帳やワード(登録商標)などの文書作成アプリケーションが実行中であって、検出部102でその表示画面の端部でのタッチする操作が検出されると、その位置を特定する情報、およびユーザー情報をサーバー500に対して送信する。ここでの画面端は、表示画面の端から所定範囲内であってもよい。
【0075】
処理部106は、検出部102で転送データーをドラッグする操作の後に離す操作が検出されると、操作パネル15の表示内容に基づいて、実行中のアプリケーションで処理対象のデーター上のドラッグの終端位置に対応した位置を特定し、その位置に、転送データーを挿入する処理を実行する。
【0076】
図12は、上記動作を実行するためのサーバー500の機能構成の具体例を示すブロック図である。図12に示される各機能は、CPU50がROM51に記憶されるプログラムを読み出してRAM52上で実行することで、主にCPU50上に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図4に示されたハードウェア構成によって処理されてもよい。
【0077】
図12を参照して、サーバー500のCPU50は、ネットワークコントローラー54を介して携帯端末300から送信されたつまむ情報の入力を受け付けるための入力部501と、入力されたつまむ情報をメモリー55の所定領域に格納するための格納部502と、ネットワークコントローラー54を介してMFP100から転送データーの転送の要求を受信するための要求受信部503と、当該要求に含まれる情報とつまむ情報に含まれる情報とを用いて認証処理を行なうための認証部504と、認証成功の場合につまむ情報に含まれる転送データーをネットワークコントローラー54を介してMFP100に転送するための転送部505とを含む。
【0078】
上述のように、つまむ情報には転送データーに併せて、ドラッグされた画面端の位置を表わす情報、および当該操作を行なったユーザー情報が含まれる。また、上述のように、MFP100からの転送データーの要求には、ユーザー情報とタッチ位置を特定する情報とが含まれる。
【0079】
認証部504では、これら情報を用いて、ユーザー認証と転送適否の認証とを行なう。
認証部504でのユーザー認証の一例として、これらユーザー情報に示されるユーザーが一致する場合にユーザー認証成功としてもよいし、つまむ情報に含まれるユーザー情報の示すユーザーと転送データーの要求に含まれるユーザー情報の示すユーザーとの属するグループが予め記憶している同一のグループに属している場合にユーザー認証成功としてもよい。その他、一般的なユーザー認証であってよい。
【0080】
転送適否の認証として、認証部504は、つまむ情報に含まれる情報の示すドラッグされた画面端の位置と、転送データーの要求に含まれる情報の示すタッチされた画面端の位置とが、予め規定された位置関係であるか否かを判断し、予め規定された位置関係である場合に認証成功とする。
【0081】
この認証を行なうため、認証部504は、つまむ情報に含まれる情報の示すドラッグされた画面端の位置と転送データーの要求に含まれる情報の示すタッチされた画面端の位置と関係、つまり、転送元装置でのドラッグ終端位置と転送先装置でのタッチ位置との関係を予め規定する情報を記憶している。
【0082】
なお、認証部504では、その他の認証として、たとえば、つまむ情報につまむ操作が行なわれた日時を特定する情報が含まれる場合、転送データーの要求がその日時から所定期間内になされたことを認証するようにしてもよい。なお、上記日時から所定期間内に転送データーの要求がなされなかった場合には、CPU50は、メモリー55に格納されたつまむ情報を削除するようにしてもよい。
【0083】
図13は、転送元装置でのドラッグ終端位置と転送先装置でのタッチ位置との関係の、具体例を示す図である。図13に示される例では、転送元装置で画面左端まで転送データーがドラッグされて、転送先装置の画面右端がタッチされると、転送先装置の画面右端に転送データーが表示されることが示されている。また、転送元装置で画面右端まで転送データーがドラッグされて、転送先装置の画面左端がタッチされると、転送先装置の画面左端に転送データーが表示されることが示されている。また、転送元装置で画面上端まで転送データーがドラッグされて、転送先装置の画面上端がタッチされると、転送先装置の画面上端に転送データーが表示されることが示されている。また、転送元装置で画面下端まで転送データーがドラッグされて、転送先装置の画面下端がタッチされると、転送先装置の画面下端に転送データーが表示されることが示されている。
【0084】
図13の例は一例であるが、このような関係が規定されることで、2台の装置それぞれの表示画面が連続したもののような位置関係での操作が可能となる。
【0085】
認証部504は、つまむ情報に含まれる情報の示すドラッグされた画面端の位置と、転送データーの要求に含まれる情報の示すタッチされた画面端の位置とが、一例として図13の関係を満たしている場合に、転送適否の認証成功とする。
【0086】
そして、ユーザー認証、転送適否の認証ともに成功の場合、転送部505はつまむ情報に含まれる転送データーをMFP100に転送する。
【0087】
<動作フロー>
図14は、携帯端末300での動作の流れを表わすフローチャートである。図14のフローチャートに示される動作は、CPU30がROM31に記憶されるプログラムを読み出してRAM32上で実行し、図10の各機能を発揮させることによって実現される。
【0088】
図14を参照して、CPU30が操作パネル34上でつまむ操作がなされたことを検出すると(ステップS101でYES)、メモ帳やワード(登録商標)などの文書作成アプリケーションを実行中であって、その処理対象の文書データーのうちの少なくとも一部の文書データーが指定された状態であるか否かを確認する。
【0089】
つまむ操作が検出された際に文書データーが指定されていると(ステップS103でYES)、ステップS105でCPU30は、文書データーの指定された部分を転送対象のデーターと特定する。
【0090】
操作パネル34上で、特定された文書データーの表示位置を起点としてドラッグする操作がされると(ステップS107でYES)、ステップS109でCPU30は、そのタッチ位置に特定された文書データーが表示されるように、操作パネル34上の画面表示を更新する。
【0091】
ドラッグが進んで画面端まで達したことが検出されると(ステップS111でYES)、ステップS113でCPU30は特定された文書データーとドラッグの終端である画面端を表わす情報と当該操作を行なったユーザー情報とを含むつまむ情報を特定し、サーバー500に対して送信する。
【0092】
図15は、MFP100での動作の流れを表わすフローチャートである。図15のフローチャートに示される動作は、PCU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で実行し、図11の各機能を発揮させることによって実現される。
【0093】
図15を参照して、メモ帳やワード(登録商標)などの文書作成アプリケーションを実行中であって、その表示画面が表示されている操作パネル15上でのタッチ操作が検出されると(ステップS201でYES)、ステップS203でCPU10は、サーバー500に対して転送データーの要求を行なう。このとき、CPU10は、タッチ位置を特定する情報および当該操作を行なったユーザーを特定する情報をサーバー500に対して送信する。
【0094】
この要求に応じてサーバー500から文書データーが転送されてくると(ステップS205でYES)、ステップS207でCPU10は、タッチ位置に転送されたデーターを表示させる。
【0095】
なお、タッチ操作が検出された際に文書作成アプリケーションが実行されていない場合、タッチ操作の検出に応じて自動的にアプリケーションが起動されてもよい。または、サーバー500から文書データーが転送されてきたタイミングで文書作成アプリケーションが起動されてもよい。また、タッチ操作が検出された際にユーザー認証がなされていない場合、たとえばそのタイミングで入力画面を表示させるなどして、ユーザー認証を行なうようにしてもよい。
【0096】
転送データーの表示位置を起点としてドラッグする操作がされると(ステップS209でYES)、ステップS211でCPU10は、そのタッチ位置に転送データーが表示されるように、操作パネル15上の画面表示を更新する。
【0097】
上記アプリケーション実行中の画面において離す操作がなされたことが検出されると(ステップS213でYES)、ステップS215でCPU10は、転送データーを、当該アプリケーションでの処理対象の文書データー上の、上記ステップS207または上記ステップS211での表示位置に該当する位置に挿入する。
【0098】
なお、上記ステップS213で離す操作が検出された際、CPU10は、離す操作がなされた旨をサーバー500に通知するようにしてもよい。この通知をトリガとして、後述するように、サーバー500においてつまむ情報の削除を行なうことができる。
【0099】
図16は、サーバー500での動作の流れを表わすフローチャートである。図16のフローチャートに示される動作は、PCU50がROM51に記憶されるプログラムを読み出してRAM52上で実行し、図12の各機能を発揮させることによって実現される。
【0100】
図16を参照して、携帯端末300からのつまむ情報を受信すると(ステップS301でYES)、ステップS303でCPU50は、メモリー55の所定領域につまむ情報を格納する。
【0101】
その後、MFP100から転送データーの要求を受け付けると(ステップS305でYES)、ステップS307でCPU50は、当該要求に含まれる情報に基づいて対象のつまむ情報をメモリー55から抽出して、そのつまむ情報に含まれる情報を用いて認証処理を行なう。
【0102】
ここでは、一例として、これら情報に示されるユーザーが一致するか、および、携帯端末300でのドラッグの終端である画面端とMFP100でのタッチ位置である画面端との位置関係が図13に示されたような関係を満たしているか、などを確認する。
【0103】
ステップS307での認証が成功だった場合(ステップS309でYES)、ステップS311でCPU50は、つまむ情報に含まれる転送データーをMFP100に対して転送する。
【0104】
その後にMFP100から離す操作が検出された旨が通知された場合(ステップS313でYES)、ステップS315でCPU50は、上記ステップS311で転送したデーターを含むつまむ情報をメモリー55の所定領域から削除する。なお、この削除は、上記ステップS311でデーターを転送した後になされてもよいし、上記ステップS303でつまむ情報をメモリー55に格納してから所定期間後に自動的になされてもよい。
【0105】
<実施の形態の効果>
画像処理システムにおいて以上の動作がなされることで、複数の装置の間で操作パネルを用いた直感的で容易な操作でデーターのやり取りを行なうことができる。
【0106】
特に、図13に示されたような位置関係を利用することで、複数の装置の表示画面があたかも1つの画面上にあるように、連続的で直感的な操作でデーターの転送、貼り付けを行なうことができる。
【0107】
<変形例1>
なお以上の例では、サーバー500でのユーザー情報およびタッチ位置の位置関係に基づく認証に成功の場合、いずれの装置に対しても指定されたデーターが転送されることになる。
【0108】
つまむ操作の後の画面端までドラッグする操作でのドラッグの終端を認証に用いる他の例として、終端と転送先とする装置とを対応付けてもよい。
【0109】
この場合、サーバー500は、図13に示された関係に替えて、図17に示された関係を記憶している。図17は、第1の変形例での、転送元装置でのドラッグ終端位置と転送先装置との関係の、具体例を示す図である。また、図18は、ドラッグ終端位置と転送先装置との関係を模式的に表わす図である。
【0110】
図17および図18に示される例では、転送元装置で画面左端まで転送データーがドラッグされると、転送先として機器2が特定されることが示されている。また、転送元装置で画面右端まで転送データーがドラッグされると、転送先として機器4が特定されることが示されている。また、転送元装置で画面上端まで転送データーがドラッグされると、転送先として機器3が特定されることが示されている。また、転送元装置で画面下端まで転送データーがドラッグされると、転送先として機器5が特定されることが示されている。
【0111】
サーバー500は、つまむ情報に示されるドラッグの終端位置と、転送データーの要求を行なった装置との関係が図17および図18に示される関係を満たす場合に、認証成功としてつまむ情報に含まれるデーターを当該装置に対して転送する。なお、この場合、ユーザー認証が行なわれなくてもよい。
【0112】
このようにすることによっても、複数の装置の間で操作パネルを用いた直感的で容易な操作で、転送先の装置を容易に指定してデーターのやり取りを行なうことができる。
【0113】
なお、変形例1に示された図17の関係と上に説明された図13の関係とを組み合わせてもよい。すなわち、指定された装置の対応した位置がタッチされた場合にデーターが転送されて、その位置に表示されるようにしてもよい。このようにすることで、さらに、直感的にデーターの転送を行なうことができる。
【0114】
<変形例2>
なお、以上の例では、一例として、転送元の装置を携帯端末300、転送先の装置をMFP100として説明しているが、その逆、つまり、転送元の装置がMFP100、転送先の装置が携帯端末300であってもよい。または、異なる2台の携帯端末の間や、異なる2台のMFPの間でなされてもよい。
【0115】
また、以上の説明では、サーバー500を介して転送データーが2つの装置の間を転送されるものとしているが、サーバー500の機能をいずれかの装置が備える場合、2つの装置間のみでデーターが転送されてもよい。一例としてMFP100がサーバー500の機能を含んでもよい。
【0116】
また、以上の説明では、一例として、画面端をドラッグの終端、およびタッチ位置として用いているが、画面端には限定されず、画面上の特定の領域が用いられればよい。他の例として、角部や、中央付近などが用いられてもよい。
【0117】
さらに、MFP100、携帯端末300、およびサーバー500に上述の動作を実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピューターに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピューター読み取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピューターに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0118】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピューターのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0119】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0120】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0121】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0122】
10,30,50 CPU、11,31,51 ROM、12,32,52 RAM、13 スキャナー、14 プリンター、15,34 操作パネル、16,33,55 メモリー、17,36,54 ネットワークコントローラー、35 通信コントローラー、101,301,501 入力部、100 MFP、102,302 検出部、103 要求部、104 受信部、105,304 表示部、106 処理部、300 携帯端末、303 特定部、305 送信部、500 サーバー、502 格納部、503 要求受信部、504 認証部、505 転送部、700 アクセスポイント。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の装置との間でデーターを送受信するための通信手段と、
タッチパネルと、
前記タッチパネル上での操作に応じた処理を実行するための処理手段とを備え、
前記処理手段は、前記タッチパネルに表示されたオブジェクトが指定されている状態で前記タッチパネル上の所定領域までのドラッグ操作を含む第1の操作を受け付けると、少なくとも前記オブジェクトを示すデーターを前記他の装置に対して転送する、画像処理装置。
【請求項2】
前記処理手段は、前記オブジェクトを示すデーターと前記所定領域を特定する情報とを、前記他の装置としてのサーバーに対して送信する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記処理手段は、
少なくとも前記オブジェクトを示すデーターと前記所定領域を特定する情報とを含む情報を記憶する処理と、
前記他の装置から前記オブジェクトを示すデーターの転送の要求を受け付けると、当該要求に含まれる情報と前記記憶された情報とを用いて、前記オブジェクトを示すデーターの転送の可否を認証する処理と、
前記認証成功の場合に、前記他の装置に対して前記オブジェクトを示すデーターを転送する処理とを実行する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記他の装置はタッチパネルを有し、
前記他の装置からの前記要求には前記他の装置の前記タッチパネルでの操作位置を特定する情報が含まれ、
前記処理手段の行なう認証は、前記ドラッグされた前記所定領域と前記操作位置との関係が予め規定された関係であるか否かの認証を含む、請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記他の装置からの前記要求には前記他の装置を特定する情報が含まれ、
前記処理手段の行なう認証は、予め規定されたドラッグされた所定領域と他の装置との対応関係に基づいて、前記ドラッグされた前記所定領域が前記他の装置に対応しているか否かの認証を含む、請求項3または4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記処理手段は、
前記タッチパネルでの第2の操作を受け付けると、データーの転送を要求する信号を出力する処理と、
転送されたデーターの示すオブジェクトを前記第2の操作に指定された位置に表示する処理と、
前記オブジェクトが前記タッチパネルに表示された状態で前記タッチパネルでの第3の操作を受け付けると、処理対象のデーターの前記オブジェクトが表示された位置に対応する位置に前記オブジェクトを挿入する処理とをさらに実行する、請求項1〜5のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
他の装置との間でデーターを送受信するための通信手段と、
タッチパネルと、
前記タッチパネル上での操作に応じた処理を実行するための処理手段とを備え、
前記処理手段は、前記タッチパネルでの第1の操作を受け付けると、前記他の装置に対してデーターの転送を要求する信号を出力する処理と、
前記他の装置から転送されたデーターの示すオブジェクトを前記第1の操作に指定された位置に表示する処理と、
前記オブジェクトが前記タッチパネルに表示された状態で前記タッチパネルでの第2の操作を受け付けると、処理対象のデーターの前記オブジェクトが表示された位置に対応する位置に前記オブジェクトを挿入する処理とを実行する、画像処理装置。
【請求項8】
それぞれタッチパネルを有する第1の装置と第2の装置との間でデーターを転送する方法であって、
前記第1の装置のタッチパネルに表示されたオブジェクトが指定されている状態で前記タッチパネルで前記タッチパネル上の所定領域までのドラッグ操作を含む第1の操作を受け付けると、前記オブジェクトを示すデーターを転送対象のデーターとして特定し、前記転送対象のデーターを含む情報を記憶するステップと、
前記第2の装置のタッチパネルで第2の操作を受け付けると、前記転送対象のデーターの転送を要求する信号を出力するステップと、
前記要求する信号に含まれる情報と前記記憶された情報とを用いて、前記オブジェクトを示すデーターの転送の可否を認証するステップと、
前記認証成功の場合に、前記第2の装置に前記オブジェクトを示すデーターが転送されるステップと、
前記転送されたデーターの示すオブジェクトを前記第2の装置のタッチパネルの前記第2の操作で指定された位置に表示するステップと、
前記オブジェクトが前記第2の装置のタッチパネルに表示された状態で前記第2の装置のタッチパネルで第3の操作を受け付けると、処理対象のデーターの前記オブジェクトが表示された位置に対応する位置に前記オブジェクトを挿入するステップとを備える、転送方法。
【請求項9】
タッチパネルを有する第1の装置からのデーターの転送処理をコンピューターに実行させるためのプログラムであって、
前記第1の装置の前記タッチパネルに表示されたオブジェクトが指定されている状態で前記タッチパネル上の所定領域までのドラッグ操作を含む第1の操作を受け付けることによって、前記第1の装置から送信される、少なくとも前記オブジェクトを示すデーターと前記所定領域を特定する情報とを含む情報を受信するステップと、
第2の装置から前記オブジェクトを示すデーターの転送の要求を受け付けるステップと、
前記第2の装置からの要求に含まれる情報と前記第1の装置からの情報とを用いて、前記オブジェクトを示すデーターの転送の可否を認証するステップと、
前記認証成功の場合に、前記第2の装置に対して前記第1の装置からの前記オブジェクトを示すデーターを転送するステップとを前記コンピューターに実行させる、転送プログラム。
【請求項10】
タッチパネルを有する装置に、データーの転送処理を実行させるためのプログラムであって、
前記タッチパネルでの第1の操作を受け付けると、他の装置に対してデーターの転送を要求する信号を出力するステップと、
前記他の装置から転送されたデーターの示すオブジェクトを受信するステップと、
前記受信した前記データーの示すオブジェクトを、前記第1の操作に指定された位置に表示するステップと、
前記オブジェクトが前記タッチパネルに表示された状態で前記タッチパネルでの第2の操作を受け付けると、処理対象のデーターの前記オブジェクトが表示された位置に対応する位置に前記オブジェクトを挿入するステップとを前記装置に実行させる、転送プログラム。
【請求項1】
他の装置との間でデーターを送受信するための通信手段と、
タッチパネルと、
前記タッチパネル上での操作に応じた処理を実行するための処理手段とを備え、
前記処理手段は、前記タッチパネルに表示されたオブジェクトが指定されている状態で前記タッチパネル上の所定領域までのドラッグ操作を含む第1の操作を受け付けると、少なくとも前記オブジェクトを示すデーターを前記他の装置に対して転送する、画像処理装置。
【請求項2】
前記処理手段は、前記オブジェクトを示すデーターと前記所定領域を特定する情報とを、前記他の装置としてのサーバーに対して送信する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記処理手段は、
少なくとも前記オブジェクトを示すデーターと前記所定領域を特定する情報とを含む情報を記憶する処理と、
前記他の装置から前記オブジェクトを示すデーターの転送の要求を受け付けると、当該要求に含まれる情報と前記記憶された情報とを用いて、前記オブジェクトを示すデーターの転送の可否を認証する処理と、
前記認証成功の場合に、前記他の装置に対して前記オブジェクトを示すデーターを転送する処理とを実行する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記他の装置はタッチパネルを有し、
前記他の装置からの前記要求には前記他の装置の前記タッチパネルでの操作位置を特定する情報が含まれ、
前記処理手段の行なう認証は、前記ドラッグされた前記所定領域と前記操作位置との関係が予め規定された関係であるか否かの認証を含む、請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記他の装置からの前記要求には前記他の装置を特定する情報が含まれ、
前記処理手段の行なう認証は、予め規定されたドラッグされた所定領域と他の装置との対応関係に基づいて、前記ドラッグされた前記所定領域が前記他の装置に対応しているか否かの認証を含む、請求項3または4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記処理手段は、
前記タッチパネルでの第2の操作を受け付けると、データーの転送を要求する信号を出力する処理と、
転送されたデーターの示すオブジェクトを前記第2の操作に指定された位置に表示する処理と、
前記オブジェクトが前記タッチパネルに表示された状態で前記タッチパネルでの第3の操作を受け付けると、処理対象のデーターの前記オブジェクトが表示された位置に対応する位置に前記オブジェクトを挿入する処理とをさらに実行する、請求項1〜5のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
他の装置との間でデーターを送受信するための通信手段と、
タッチパネルと、
前記タッチパネル上での操作に応じた処理を実行するための処理手段とを備え、
前記処理手段は、前記タッチパネルでの第1の操作を受け付けると、前記他の装置に対してデーターの転送を要求する信号を出力する処理と、
前記他の装置から転送されたデーターの示すオブジェクトを前記第1の操作に指定された位置に表示する処理と、
前記オブジェクトが前記タッチパネルに表示された状態で前記タッチパネルでの第2の操作を受け付けると、処理対象のデーターの前記オブジェクトが表示された位置に対応する位置に前記オブジェクトを挿入する処理とを実行する、画像処理装置。
【請求項8】
それぞれタッチパネルを有する第1の装置と第2の装置との間でデーターを転送する方法であって、
前記第1の装置のタッチパネルに表示されたオブジェクトが指定されている状態で前記タッチパネルで前記タッチパネル上の所定領域までのドラッグ操作を含む第1の操作を受け付けると、前記オブジェクトを示すデーターを転送対象のデーターとして特定し、前記転送対象のデーターを含む情報を記憶するステップと、
前記第2の装置のタッチパネルで第2の操作を受け付けると、前記転送対象のデーターの転送を要求する信号を出力するステップと、
前記要求する信号に含まれる情報と前記記憶された情報とを用いて、前記オブジェクトを示すデーターの転送の可否を認証するステップと、
前記認証成功の場合に、前記第2の装置に前記オブジェクトを示すデーターが転送されるステップと、
前記転送されたデーターの示すオブジェクトを前記第2の装置のタッチパネルの前記第2の操作で指定された位置に表示するステップと、
前記オブジェクトが前記第2の装置のタッチパネルに表示された状態で前記第2の装置のタッチパネルで第3の操作を受け付けると、処理対象のデーターの前記オブジェクトが表示された位置に対応する位置に前記オブジェクトを挿入するステップとを備える、転送方法。
【請求項9】
タッチパネルを有する第1の装置からのデーターの転送処理をコンピューターに実行させるためのプログラムであって、
前記第1の装置の前記タッチパネルに表示されたオブジェクトが指定されている状態で前記タッチパネル上の所定領域までのドラッグ操作を含む第1の操作を受け付けることによって、前記第1の装置から送信される、少なくとも前記オブジェクトを示すデーターと前記所定領域を特定する情報とを含む情報を受信するステップと、
第2の装置から前記オブジェクトを示すデーターの転送の要求を受け付けるステップと、
前記第2の装置からの要求に含まれる情報と前記第1の装置からの情報とを用いて、前記オブジェクトを示すデーターの転送の可否を認証するステップと、
前記認証成功の場合に、前記第2の装置に対して前記第1の装置からの前記オブジェクトを示すデーターを転送するステップとを前記コンピューターに実行させる、転送プログラム。
【請求項10】
タッチパネルを有する装置に、データーの転送処理を実行させるためのプログラムであって、
前記タッチパネルでの第1の操作を受け付けると、他の装置に対してデーターの転送を要求する信号を出力するステップと、
前記他の装置から転送されたデーターの示すオブジェクトを受信するステップと、
前記受信した前記データーの示すオブジェクトを、前記第1の操作に指定された位置に表示するステップと、
前記オブジェクトが前記タッチパネルに表示された状態で前記タッチパネルでの第2の操作を受け付けると、処理対象のデーターの前記オブジェクトが表示された位置に対応する位置に前記オブジェクトを挿入するステップとを前記装置に実行させる、転送プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
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【図18】
【公開番号】特開2013−20412(P2013−20412A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−152713(P2011−152713)
【出願日】平成23年7月11日(2011.7.11)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月11日(2011.7.11)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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