説明

画像処理装置および画像処理プログラム

【課題】表示画面に表示されている画像の位置や属性の入れ替えを簡単な操作で行うことができる画像処理装置および画像処理プログラムを提供すること。
【解決手段】LCD41の右画面41bに表示されている画像のうち、2つの画像B,Cを選択すると、画像が表示される位置を示す位置情報が入れ替えられて記憶され、その入れ替えられた位置情報と画像を描画する元データである描画情報との組み合わせに基づいて、LCD41の右画面41bに表示される画像が入れ替えられて再表示される。よって、操作者は、LCD41の右画面41bに表示されている画像を2つタッチする操作のみで、画像の位置を入れ替えることができるので、簡単な操作で画像の入れ替えを行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置および画像処理プログラムに関し、特に、表示画面に表示されている画像の位置や属性の入れ替えを簡単な操作で行うことができる画像処理装置および画像処理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開平10−293838号公報に開示されているように、写真や絵などの画像を表示する場合に、画像が表示される背景の色や柄および画像が表示される位置などが予め設定されたテンプレートを選択し、そのテンプレートに基づいて画像を表示する画像編集装置が知られている。この画像編集装置では、画像とテンプレートとが選択されると、テンプレートにより定められた所定の位置に画像が表示される。よって、複数の画像とテンプレートとを選択する簡単な操作だけで、操作者が所望する画像の配置および背景となる表示態様を設定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−293838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、テンプレートを用いる画像編集装置では、複数の画像とテンプレートとを選択する簡単な操作だけで所望の表示態様を設定できるが、必ずしも、操作者が所望する画像の配置位置や背景となるテンプレートがあるとは限らない。操作者が所望するテンプレートがない場合には、所望する表示態様に近似したテンプレートを選択し、表示された画像の位置や大きさ、色彩、明度などを編集しなければならず、煩雑な作業が必要となってしまう。
【0005】
例えば、表示された1の画像と他の画像との配置位置を入れ替えようとした場合には、1の画像をドラッグアンドドロップして移動させ、その後、他の画像をドラッグアンドドロップして1の画像が配置された位置まで移動させる。そして、移動しておいた1の画像を他の画像が配置されていた位置まで移動させることで配置位置の入れ替えを行うことができる。よって、表示された画像を入れ替える場合には、少なくとも3回の操作が必要となり、煩雑な作業となってしまうという問題点があった。また、テンプレートにより設定される背景が、画像の配置位置に対応して白抜きされていると、画像をドラッグアンドドロップして入れ替える場合に正規の位置に移動させる操作が困難になるという問題点もあった。
【0006】
また、画像の配置位置に対して、画像の大きさや色彩、明度などの属性が対応付けされている場合には、ドラッグアンドドロップにより画像を入れ替えた後に、属性を編集しなければならず、更に煩雑な作業となってしまうという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、表示画面に表示されている画像の位置や属性の入れ替えを簡単な操作で行うことができる画像処理装置および画像処理プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像処理装置は、複数の画像が表示される表示画面を有する表示装置と、前記表示装置の表示画面に表示される画像のうち複数の画像の選択を受け付ける画像選択手段と、前記画像選択手段により複数の画像の選択を受け付けたことに応じて、前記表示画面に複数の画像を表示する場合における当該複数の画像の表示位置または表示形状を示す複数のテンプレートのうち1のテンプレートの選択を受け付ける第1テンプレート選択手段と、前記第1テンプレート選択手段により選択を受け付けた1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記画像選択手段により選択を受け付けた複数の画像が、当該テンプレートに対して合成された第1合成画像を、前記表示画面に表示させる表示制御手段と、前記表示制御手段により前記第1合成画像が前記表示画面に表示されている状態において、前記複数のテンプレートのうち、前記第1テンプレート選択手段により選択を受け付けた1のテンプレートと異なる1のテンプレートの選択を受け付ける第2テンプレート選択手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記第2テンプレート選択手段により前記1のテンプレートの選択を受け付けた場合、前記第2テンプレート選択手段により選択を受け付けた1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記画像選択手段により選択を受け付けた複数の画像が、当該テンプレートに対して合成された第2合成画像を、前記第1合成画像に代えて、前記表示画面に表示させるものである。
【0009】
請求項2記載の画像処理装置は、請求項1記載の画像処理装置において、前記第1テンプレート選択手段は、前記表示画面に複数の画像を表示する場合における当該複数の画像の表示位置及び表示形状が予め定められた複数のテンプレートのうち1のテンプレートの選択を受け付け、前記表示制御手段は、前記第1テンプレート選択手段により選択を受け付けた1のテンプレートにより予め定められた複数の画像の表示形状に基づいて、前記画像選択手段により選択を受け付けた複数の画像が加工され、当該加工された複数の画像各々が、当該テンプレートにより予め定められた前記複数の画像の表示位置に配置された前記第1合成画像を、前記表示画面に表示させ、前記第2テンプレート選択手段により前記1のテンプレートの選択を受け付けた場合、前記第2テンプレート選択手段により選択を受け付けた1のテンプレートにより予め定められた複数の画像の表示形状に基づいて、前記画像選択手段により選択を受け付けた複数の画像が加工され、当該加工された複数の画像各々が、当該テンプレートにより予め定められた前記複数の画像の表示位置に配置された前記第2合成画像を、前記第1合成画像に代えて、前記表示画面に表示させるものである。
【0010】
請求項3記載の画像処理装置は、請求項1又は2に記載の画像処理装置において、前記表示画面のうち第1領域に複数の前記テンプレートを選択可能に表示させるテンプレート表示制御手段を備え、前記表示制御手段は、前記表示画面のうち前記第1領域と隣接する第2領域に、前記第1合成画像または前記第2合成画像を表示させるものである。
【0011】
請求項4記載の画像処理装置は、請求項1から3のいずれかに記載の画像処理装置において、前記表示画面に表示されている、前記1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記複数の画像が当該テンプレートに対して合成された合成画像を、被記録媒体に印刷する印刷手段を備える。
【0012】
請求項5記載の画像処理装置は、請求項1から4のいずれかに記載の画像処理装置において、前記表示装置の表示画面に画像を表示させる画像情報と、前記表示画面における画像が表示される位置を示す位置情報とを対応付けして記憶する記憶手段と、前記1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記複数の画像が当該テンプレートに対して合成された合成画像が前記表示画面に表示されている状態において、当該合成画像に含まれる前記複数の画像のうち2の画像の選択を受け付ける第2画像選択手段と、前記第2画像選択手段により2の画像の選択を受け付けた場合に、選択を受け付けた2の画像を表示させる第1画像情報と他の1の画像を表示させる第2画像情報、又は、前記第1画像情報に対応付けされた第1位置情報と前記第2画像情報に対応付けされた第2位置情報とを入れ替えて前記記憶手段に記憶する入替記憶手段と、前記入替記憶手段により入替られて記憶された画像情報と位置情報との組み合わせに基づいて、前記第2画像選択手段により選択を受け付けた画像の前記表示画面における位置を入れ替えて再表示させる入替表示手段と、を備える。
【0013】
請求項6記載の画像処理装置は、請求項1から5のいずれかに記載の画像処理装置において、前記表示画面に対する指示体の接触位置または接近位置に応じた入力を検出するタッチパネルを備え、前記第1テンプレート選択手段または前記第2テンプレート選択手段は、前記タッチパネルが前記表示画面に表示される前記テンプレートに対する指示体の接触または接近に応じた入力を検出した場合に、当該テンプレートの選択を受け付けるものである。
【0014】
請求項7記載の画像処理プログラムは、表示画面を有する表示装置を備えた画像処理装置が備えているコンピュータに、前記表示装置の表示画面に表示される画像のうち複数の画像の選択を受け付ける画像選択ステップと、前記画像選択ステップにより複数の画像の選択を受け付けたことに応じて、前記表示画面に複数の画像を表示する場合における当該複数の画像の表示位置または表示形状を示す複数のテンプレートのうち1のテンプレートの選択を受け付ける第1テンプレート選択ステップと、前記第1テンプレート選択ステップにより選択を受け付けた1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記画像選択ステップにより選択を受け付けた複数の画像が、当該テンプレートに対して合成された第1合成画像を、前記表示画面に表示させる表示制御ステップと、前記表示制御ステップにより前記第1合成画像が前記表示画面に表示されている状態において、前記複数のテンプレートのうち、前記第1テンプレート選択ステップにより選択を受け付けた1のテンプレートと異なる1のテンプレートの選択を受け付ける第2テンプレート選択ステップと、を実行させ、前記表示制御ステップは、前記第2テンプレート選択ステップにより前記1のテンプレートの選択を受け付けた場合、前記第2テンプレート選択ステップにより選択を受け付けた1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記画像選択ステップにより選択を受け付けた複数の画像が、当該テンプレートに対して合成された第2合成画像を、前記第1合成画像に代えて、前記表示画面に表示させるものである。
【0015】
請求項8記載の画像処理プログラムは、請求項7に記載の画像処理プログラムにおいて、前記第1テンプレート選択ステップは、前記表示画面に複数の画像を表示する場合における当該複数の画像の表示位置及び表示形状が予め定められた複数のテンプレートのうち1のテンプレートの選択を受け付け、前記表示制御ステップは、前記第1テンプレート選択ステップにより選択を受け付けた1のテンプレートにより予め定められた複数の画像の表示形状に基づいて、前記画像選択ステップにより選択を受け付けた複数の画像が加工され、当該加工された複数の画像各々が、当該テンプレートにより予め定められた前記複数の画像の表示位置に配置された前記第1合成画像を、前記表示画面に表示させ、前記第2テンプレート選択ステップにより前記1のテンプレートの選択を受け付けた場合、前記第2テンプレート選択ステップにより選択を受け付けた1のテンプレートにより予め定められた複数の画像の表示形状に基づいて、前記画像選択手段により選択を受け付けた複数の画像が加工され、当該加工された複数の画像各々が、当該テンプレートにより予め定められた前記複数の画像の表示位置に配置された前記第2合成画像を、前記第1合成画像に代えて、前記表示画面に表示させるものである。
【0016】
請求項9記載の画像処理プログラムは、請求項7又は8に記載の画像処理プログラムにおいて、前記表示画面のうち第1領域に複数の前記テンプレートを選択可能に表示させるテンプレート表示制御ステップを前記コンピュータに実行させ、前記表示制御ステップは、前記表示画面のうち前記第1領域と隣接する第2領域に、前記第1合成画像または前記第2合成画像を表示させるものである。
【0017】
請求項10記載の画像処理プログラムは、請求項7から9のいずれかに記載の画像処理プログラムにおいて、前記表示画面に表示されている、前記1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記複数の画像が当該テンプレートに対して合成された合成画像を、被記録媒体に印刷させる印刷ステップを前記コンピュータに実行させる。
【0018】
請求項11記載の画像処理プログラムは、請求項7から10のいずれかに記載の画像処理プログラムにおいて、前記表示装置の表示画面に画像を表示させる画像情報と、前記表示画面における画像が表示される位置を示す位置情報とを対応付けて記憶手段に記憶する記憶ステップと、前記1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記複数の画像が当該テンプレートに対して合成された合成画像が前記表示画面に表示されている状態において、当該合成画像に含まれる前記複数の画像のうち2の画像の選択を受け付ける第2画像選択ステップと、前記第2画像選択ステップにより2の画像の選択を受け付けた場合に、選択を受け付けた2の画像を表示させる第1画像情報と他の1の画像を表示させる第2画像情報、又は、前記第1画像情報に対応付けされた第1位置情報と前記第2画像情報に対応付けされた第2位置情報とを入れ替えて前記記憶ステップに記憶する入替記憶ステップと、前記入替記憶ステップにより入替られて記憶された画像情報と位置情報との組み合わせに基づいて、前記第2画像選択ステップにより選択を受け付けた画像の前記表示画面における位置を入れ替えて再表示させる入替表示ステップと、を前記コンピュータに実行させる。
【0019】
請求項12記載の画像処理プログラムは、請求項7から11のいずれかに記載の画像処理プログラムにおいて、前記第1テンプレート選択ステップまたは前記第2テンプレート選択ステップは、タッチパネルが前記表示画面に表示される前記テンプレートに対する指示体の接触または接近に応じた入力を検出した場合に、当該テンプレートの選択を受け付けるものである。
【0020】
請求項13記載の画像処理方法は、複数の画像が表示される表示画面を有する表示装置を備えた画像処理装置で実行される画像処理方法において、前記表示装置の表示画面に表示される画像のうち複数の画像の選択を受け付ける画像選択工程と、前記画像選択工程により複数の画像の選択を受け付けたことに応じて、前記表示画面に複数の画像を表示する場合における当該複数の画像の表示位置または表示形状を示す複数のテンプレートのうち1のテンプレートの選択を受け付ける第1テンプレート選択工程と、前記第1テンプレート選択工程により選択を受け付けた1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記画像選択工程により選択を受け付けた複数の画像が、当該テンプレートに対して合成された第1合成画像を、前記表示画面に表示させる表示制御工程と、前記表示制御工程により前記第1合成画像が前記表示画面に表示されている状態において、前記複数のテンプレートのうち、前記第1テンプレート選択工程により選択を受け付けた1のテンプレートと異なる1のテンプレートの選択を受け付ける第2テンプレート選択工程と、を備え、前記表示制御工程は、前記第2テンプレート選択工程により前記1のテンプレートの選択を受け付けた場合、前記第2テンプレート選択工程により選択を受け付けた1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記画像選択工程により選択を受け付けた複数の画像が、当該テンプレートに対して合成された第2合成画像を、前記第1合成画像に代えて、前記表示画面に表示させる。
【発明の効果】
【0021】
請求項1記載の画像処理装置によれば、操作者は、第1合成画像を確認しながら、容易にテンプレートを選択し直すことができるので、簡単な操作で所望の配置位置または形状となるテンプレートを決定することができるという効果がある。
【0022】
請求項2記載の画像処理装置によれば、請求項1記載の画像処理装置の奏する効果に加え、簡単な操作で所望の配置位置及び形状となるテンプレートを決定することができるという効果がある。
【0023】
請求項3記載の画像処理装置によれば、請求項1又は2に記載の画像処理装置の奏する効果に加え、複数のテンプレートが選択可能に表示される第1領域と隣接する第2領域に、第1合成画像又は第2合成画像が表示されるので、操作者は、第1合成画像又は第2合成画像を確認しながら、さらに容易にテンプレートを選択し直すことができる。
【0024】
請求項4記載の画像処理装置によれば、請求項1から3のいずれかに記載の画像処理装置の奏する効果に加え、表示画面に表示された合成画像を被記録媒体に印刷することができるという効果がある。
【0025】
請求項5記載の画像処理装置によれば、請求項1から4のいずれかに記載の画像処理装置の奏する効果に加え、操作者は、表示画面に表示されている合成画像に含まれる複数の画像から2の画像を選択する操作のみで、画像の位置を入れ替えることができるので、簡単な操作で画像の入れ替えを行うことができるという効果がある。
【0026】
請求項6記載の画像処理プログラムによれば、請求項1から5のいずれかに記載の画像処理装置の奏する効果に加え、タッチパネルで構成されているため、テンプレートの変更操作がより簡単となる。よって、操作性をさらに向上することができるという効果がある。
【0027】
請求項7記載の画像処理プログラムによれば、請求項1記載の画像処理装置の奏する効果と同一の効果を奏することができる。請求項8記載の画像処理プログラムによれば、請求項2記載の画像処理装置の奏する効果と同一の効果を奏することができる。請求項9記載の画像処理プログラムによれば、請求項3記載の画像処理装置の奏する効果と同一の効果を奏することができる。
【0028】
請求項10記載の画像処理プログラムによれば、請求項4記載の画像処理装置の奏する効果と同一の効果を奏することができる。請求項11記載の画像処理プログラムによれば、請求項5記載の画像処理装置の奏する効果と同一の効果を奏することができる。請求項12記載の画像処理プログラムによれば、請求項6記載の画像処理装置の奏する効果と同一の効果を奏することができる。
【0029】
請求項13記載の画像処理方法によれば、請求項1記載の画像処理装置の奏する効果と同一の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態の複合機の外観図である。
【図2】複合機の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】複合機のCPUにより実行されるアルバム作成処理を示したフローチャートである。
【図4】複合機のCPUにより実行される編集処理を示したフローチャートである。
【図5】複合機のCPUにより実行される交換処理を示したフローチャートである。
【図6】複合機のCPUにより実行される交換処理を示したフローチャートである。
【図7】複合機のCPUにより実行される2画像選択処理を示したフローチャートである。
【図8】液晶ディスプレイの表示態様の一例を示した図である。
【図9】液晶ディスプレイの表示態様の一例を示した図である。
【図10】液晶ディスプレイの表示態様の一例を示した図である。
【図11】液晶ディスプレイの表示態様の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明における実施形態の複合機1の外観構成を示す斜視図である。なお、以下の実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施例を適宜変更できることは言うまでもない。
【0032】
図1に示すように、本複合機1は、下部に設けられたプリンタ2と、上部に設けられたスキャナ3と、スキャナ3の正面側に設けられた操作パネル4とを一体的に備えたMFP(Multi Function Peripheral)であり、コピー機能、ファクシミリ機能、パーソナルコンピュータ(以下単に「PC」と称す)など外部のコンピュータ(図示せず)から受信したデータを記録用紙に記録(印刷)するプリンタ機能など複数の機能を実現するものである。なお、スキャナ3の内部構成の構成は本発明に直接関係がないので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0033】
プリンタ2は、スキャナ3で読み取られた画像データ或いは外部から入力された画像データに基づいて、記録用紙上に画像を記録する画像記録装置である。このプリンタ2は、上述したように、スキャナ3の下方に配設されている。スキャナ3とプリンタ2は、それらの背面が同一面となるように位置決めされているため、複合機1の背面は凸凹のない平坦形状となっている。
【0034】
プリンタ2の正面側の端面17は、上述したように原稿読取台6が横長の直方体に形成されているため、スキャナ3の正面側の端面18から所定幅だけ正面側に突出している。以下、このように正面側に突出したプリンタ2の正面側の端部を突出部16と称する。なお、プリンタ2の横幅はスキャナ3の横幅に合わせて形成されている。従って、複合機1は平面視で略正方形をなしている。
【0035】
プリンタ2の上記開口5の上側には、接続パネル70が設けられている。この接続パネル70には、その左端側にUSB端子71が配設されている。USB端子71は、外部機器とUSB接続することにより該外部機器と本複合機1とを通信可能に接続するコネクタ端子である。また、接続パネル70の右端側にはスロット部72が配設されている。スロット部72はメモリカード(カード型メモリ)を装填可能な複数のカードスロットが設けられている。カードスロットにメモリカードが装填され、該装填されたメモリカードから画像データが後述の制御部20(図2参照)により読み出される。
【0036】
複合機1の正面側には、操作パネル4が設けられている。操作パネル4は、突出部16の上方の空きスペースに適合するよう、横長形状に形成されている。換言すれば、操作パネル4は、その縦幅が、スキャナ3の縦幅からプリンタ2の縦幅を減じた長さ(空きスペースの縦幅)に収まる寸法に形成されている。操作パネル4は、プリンタ2やスキャナ3を操作するためのものであり、各種操作キー40と液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)41とを具備する。ユーザは、操作パネル4を用いて、所望の指令を入力することができる。なお、LCD41は、縦横比3対4のLCDパネルが2つ並べられており、縦横比3対8に構成されている。また、複合機1に所定の指令が入力されると、その入力された情報に基づいて該複合機1の動作が制御部20(図2参照)によって制御される。
【0037】
なお、複合機1は、操作パネル4から入力された指令のほか、PCなどのコンピュータに接続されて該コンピュータからプリンタドライバやスキャナドライバ等を介して送信される指令に基づいて動作するようにシステム構成されている。
【0038】
次に、図2を参照して、本実施形態の複合機1の電気的構成について説明する。図2は、複合機1の電気的構成を示すブロック図である。複合機1は、ケーブルを介してPCと接続可能なインターフェイス(以下「I/F」と称する)であるパラレルI/F29と、デジタルカメラと接続可能なUSB端子71と、外部メディア(例えば、メモリカードなどフラッシュメモリにより構成される記録媒体)を着脱自在に装着可能なスロット部72とを備えている。このため、PC、デジタルカメラ、外部メディアから画像データを入力することができるようになっている。そして、入力された画像データに対して、後述するアルバム作成処理(図3参照)を行うことができるように構成されている。
【0039】
制御部20は、プリンタ2、スキャナ3及び操作パネル4(図1参照)を含む複合機1の動作を統括的に制御するものである。制御部20は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)24を主とするマイクロコンピュータとして構成されており、バス25を介してASIC(Application Specific Integrated Circuit)26に接続されている。
【0040】
CPU21は、この複合機1を総括的に制御する中央演算処理装置である。ROM22は、CPU21により実行される各種制御プログラム(例えば、図3〜図7に示すフローチャートに示すプログラム)やそのプログラムを実行する際に用いられる固定値などを記憶するものである。
【0041】
また、ROM22には、テンプレート情報記憶エリア22aが設けられている。テンプレート情報記憶エリア22aは、画像を表示する位置および画像が表示される形状が予め定められた複数のテンプレート情報が記憶されている。本実施形態では、テンプレート情報記憶エリア22aに、表示する画像数に応じた複数のテンプレートが一つのテンプレート情報として記憶されると共に、そのテンプレート情報が画像数に応じた数分記憶されている。
【0042】
RAM23は、CPU21が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記録する記憶領域又は作業領域として使用される書き換え可能なメモリである。RAM23には、複合機1の起動に伴って読み込みが指示されているプログラムのためのロードエリア、及び各処理に必須の固定値などを記憶するためのエリア等として固定的に確保される領域以外に、実行されるプログラムに対して動的に割り当てられる可変領域が設けられている。各プログラムの実行時には、この可変領域の空き領域(使用されていない領域)において、そのプログラム動作に必要なメモリ領域(記憶領域や作業領域)が確保される。
【0043】
また、RAM23には、スロット部72にメモリカード(図示せず)が差し込まれた場合に、そのメモリカードに記憶されている情報を読み出して記憶する画像ファイル一時記憶エリア23aと、画像に対して付与または施された編集内容を示す情報(属性情報)が記憶される画像情報記憶エリア23bとが設けられている。なお、画像情報記憶エリア23bは、後述するアルバム作成処理(図3参照)により、画像が選択されると、その選択された画像毎にエリアが設けられる。
【0044】
画像ファイル一時記憶エリア23aに記憶される画像ファイルは、例えば、公知のビットマップデータであり、一画素毎の画素値(RGB値)で構成されている。RGB値は、光の3原色である赤を表すR値と、緑を表すG値と、青を示すB値とを構成成分とする値であり、このRGB値の値が大きいほど、輝度(明度)は高くなる。さらに、画像ファイルは、画像の大きさや色彩、解像度、補正された内容などを示す情報も含まれている。
【0045】
画像情報記憶エリア23bには、位置情報記憶エリア23b1と、レイアウト情報記憶エリア23b2と、補正情報記憶エリア23b3と、大きさ情報記憶エリア23b4と、色彩情報記憶エリア23b5と、明度情報記憶エリア23b6と、解像度記憶エリア23b7と、描画情報記憶エリア23b8とが設けられている。
【0046】
位置情報記憶エリア23b1は、後述するアルバム作成処理(図3参照)により画像が表示される位置が設定された場合に、その画像が表示される表示画面における位置を示す位置情報が記憶される。表示画面における位置を示す位置情報とは、例えば、座標を示す情報である。
【0047】
レイアウト情報記憶エリア23b2は、後述するアルバム作成処理(図3参照)により画像が表示される形状が設定された場合に、その画像の形状を示すレイアウト情報(形状情報)が記憶される。画像の形状を示すレイアウト情報とは、例えば、丸、三角、四角、星形などを示す情報である。
【0048】
補正情報記憶エリア23b3は、画像に施されている補正を示す補正情報が記憶され、画像ファイル一時記憶エリア23aに記憶される対応する画像の補正情報が記憶される。補正情報とは、例えば、画像の輪郭を強調する輪郭補正や画像をぼかすぼかし補正などの補正内容を示す情報である。
【0049】
大きさ情報記憶エリア23b4は、画像の大きさを示す大きさ情報が記憶され、画像ファイル一時記憶エリア23aに記憶される対応する画像の大きさ情報が記憶される。
【0050】
色彩情報記憶エリア23b5は、画像に付与されている色彩(画像の色の配合)を示す色彩情報が記憶され、画像ファイル一時記憶エリア23aに記憶される対応する画像の色彩情報が記憶される。
【0051】
明度情報記憶エリア23b6は、画像に付与されている明度(画像の明るさ)を示す明度情報が記憶され、画像ファイル一時記憶エリア23aに記憶される対応する画像の明度情報が記憶される。
【0052】
解像度情報記憶エリア23b7は、画像の解像度(画像の細かさ)を示す解像度情報が記憶され、画像ファイル一時記憶エリア23aに記憶される対応する画像の解像度情報が記憶される。
【0053】
描画情報記憶エリア23b8は、上述したレイアウト情報および補正情報、大きさ情報、色彩情報、明度情報、解像度情報により加工(編集)される元データとなる描画情報が記憶される。
【0054】
次に、制御部20とバス25を介して接続されるASIC26について説明する。ASIC26には、複合機1に所望の指令を入力する操作キー40の押下(入力)を検出して、所定のコード信号を出力するパネルゲートアレイ(パネルGA)27が接続されている。さらに、ASIC26には、LCD41の画面表示を制御するLCDコントローラ28や、スピーカ74を鳴動させるアンプ73、一般公衆回線33及びモデム32に接続されるNCU(Network Control Unit)31が接続されている。
【0055】
次に、図3〜図7に示すフローチャートと、図8〜図11に示すLCD41の表示態様を示した図とにより、上記のように構成された複合機1において実行されるアルバム作成処理について説明する。図3〜図7は、複合機1のCPU21により実効されるアルバム実行処理を示したフローチャートであり、図8〜図11は、液晶ディスプレイ41の表示態様を示した図である。
【0056】
なお、アルバム作成処理は、操作者により操作キー40が操作されて、アルバム作成の機能が選択された場合に実行される。また、本実施形態では、メモリカードが装着された場合に、アルバム作成の機能が実行可能になるように構成されている。よって、操作者によりメモリカードが装着されると、そのメモリカードに記憶される写真や絵などの画像ファイルが読み出され、画像ファイル一時記憶エリア23aに記憶される。
【0057】
また、メモリカードが装着された場合だけでなく、外部のPCなどから画像ファイルを受信したり、外部回線から画像ファイルを受信した場合に、アルバム作成の機能が実行されるように構成しても良い。
【0058】
図3は、複合機1のCPU21により実行されるアルバム作成処理を示したフローチャートである。なお、以降の説明では、アルバム作成処理の実行に際してLCD41の表示態様が逐次変化するが、そのLCD41の表示態様の変化について図9〜図11を参照しつつ説明する。
【0059】
操作者によりアルバム作成の機能が選択され、アルバム作成処理が実行されると、まず、画像ファイル一時記憶エリア23aに記憶されている画像ファイルを読み出し、その画像ファイルにより描画される画像の一覧を、LCD41の左画面41aに表示する(S101)。S101の処理が実行された状態のLCD41の表示態様は、図8(a)の状態となる。
【0060】
上述したように、LCD41は、2つのLCDパネルで構成され左右を分割して表示可能である。そのため、図8(a)に示すように、左画面41aと右画面41bとに2分割されている。なお、以下の説明では、左画面41aに表示されるとは、並べられた2つのLCDパネルのうち左側のパネル(図8〜図11における左側のパネル)にのみ表示されることを意味し、右画面41bに表示されるとは、並べられた2つのLCDパネルのうち右側のパネル(図8〜図11における右側のパネル)にのみ表示されることを意味する。
【0061】
S101の処理が実行されると、LCD41の左画面41aには画像ファイル一時記憶エリア23aから読みだされた画像ファイルに基づいた複数の画像が表示される。複数の画像は、それぞれ四角の枠で囲まれており、その枠内をタッチすることで1の画像を選択することができる。なお、図8(a)のLCD41の左画面41aの表示態様をサムネイル画面とも言う。
【0062】
本実施形態では、サムネイル画面には、灯台の画像Aと、家の画像Bと、教会の画像Cとが表示されている。また、LCD41の右画面41bは、ワーク画面であり、S101の処理が実行された状態では、空欄となっている。
【0063】
S102の処理では、操作者によってLCD41の左画面41aに表示されている画像がタッチされたか否かを判別し(S102)、画像がタッチされたと判別されると(S102:Yes)、タッチされた画像をLCD41の右画面41bに表示し(S103)、画像がタッチされていないと判別されると(S102:No)、S103の処理を実行せずにS104の処理へ移行する。
【0064】
図8(b)には、操作者によりサムネイル画面の画像Aがタッチされた状態が図示されており、操作者がLCD41の画面上をタッチすることで、S102の処理がYesとなる。なお、画像A〜C以外の枠内は、画像が表示されていないので、タッチされたとしてもS102の処理はNoとなる。
【0065】
そして、図8(c)に示すように、操作者により画像Aがタッチされると、S103の処理においてLCD41の右画面41bに画像Aが表示される。なお、LCD41の右画面41bに1以上の画像が表示されると、LCD41の右上部には「OK」の表示がなされる。
【0066】
また、この際、LCD41の右画面41bのワーク画面内に仕切りが表示され、画像が1つ以上表示されると、右画面41bを4分割する仕切りが表示される。さらに、図示しないが、5つ以上の画像が選択されると画面が9分割され、10以上の画像が選択されると16分割されるように構成されている。
【0067】
S104の処理では、LCD41の右上部に表示された「OK」が操作者によりタッチされたか否かを判別し(S104)、「OK」がタッチされていないと判別されると(S104:No)、S102の処理へ戻り、画像がタッチされたか否かを再度判別する。よって、操作者により「OK」がタッチされるまで、任意の数の画像を選択して右画面41bに表示することができる。
【0068】
図8(d)には、画像A〜Cの3つの画像が選択されて右画面41bに表示された表示態様が図示されている。なお、以下の説明では、画像A〜Cの3つの画像が選択された場合について説明する。
【0069】
一方、S104の処理で、操作者により「OK」がタッチされたと判別されると(S104:Yes)、操作者による画像の選択が終了したことになるので、右画面41bに表示された画像数に対応したテンプレート情報をテンプレート情報記憶エリア22aから読み出し、画像数に応じた複数のテンプレートをLCD41の左画面41aに表示する(S105)。
【0070】
図9(a)には、S105の処理によりLCD41の左画面41aにテンプレートが表示された表示態様が図示されている。図示するように、操作者により画像A〜Cの3つの画像が選択されたので、テンプレートは、3つの画像を表示する領域が予め設定されたテンプレートが表示されている。
【0071】
なお、図示しないが、S104の処理がYesとなり、操作者により選択された画像が決定されると、その選択された画像のそれぞれに対応した画像情報記憶エリア23bがRAM23に設けられる。つまり、本実施形態では、S104の処理がYesとなると、RAM23に3つの画像情報記憶エリア23bが設けられることになる。この際、上述したように、選択された画像に対応した描画情報が画像ファイル一時記憶エリア23aから読み出されて描画情報記憶エリア23b8に記憶される。
【0072】
S106の処理では、LCD41の左画面41aに表示されたテンプレートのうちいずれかのテンプレートがタッチされたか否かを判別し(S106)、テンプレートがタッチされていないと判別されると(S106:No)、S107及びS108の処理を実行せずに、S109の処理へ移行する。
【0073】
一方、S106の処理で、操作者によりテンプレートがタッチされたと判別されると(S106:Yes)、タッチされたテンプレートにおいて、画像が表示される位置およびその形状に応じて画像をトリミングし、トリミング後の画像に対応した画像情報を画像情報記憶エリア23bに記憶する(S107)。そして、画像情報記憶エリア23bに記憶される全ての情報に基づいて画像を表示し(S108)、S109の処理へ移行する。
【0074】
なお、S107の処理で実行される画像のトリミングとは、テンプレートにより予め設定された形状に画像を加工する処理である。また、テンプレートにより設定された画像の位置(例えば、右画面41b上の座標)を示す情報が位置情報記憶エリア23b1に記憶され、テンプレートにより設定された形状を示す情報がレイアウト情報記憶エリア23b2に記憶され、画像に付与または施されている属性がそれぞれ、補正情報記憶エリア23b3、大きさ情報記憶エリア23b4、色彩情報記憶エリア23b5、明度情報記憶エリア23b6、解像度情報記憶エリア23b7に記憶される。
【0075】
図9(b)に示すように、操作者によりテンプレートが選択されると、テンプレートに応じて画像が加工され、テンプレートに応じた位置に表示される。本実施形態では、画像Aが左上で四角に加工され、画像Bが右上で丸に加工され、画像Cが左下で三角に加工されている。
【0076】
また、操作者によりテンプレートが選択されると、LCD41の右画面41bがテンプレートに応じて(画像数とその画像の位置とに応じて)複数の領域に分けられる。図9(b)では、画像Aに対応付けされた選択領域41b1と、画像Bに対応付けされた選択領域41b2と、画像Cに対応付けされた選択領域41b3と、画像が表示されていない選択領域41b4とに分けられている。
【0077】
よって、操作者が選択領域41b1〜41b4のいずれかをタッチすると、そのタッチされた選択領域41b1〜41b4に応じた信号が出力され、CPU21によって、タッチされた選択領域41b1〜41b4を認識することができる。そして、タッチされた選択領域41b1〜41b4を認識することで、その選択領域41b1〜41b4に対応付けさた画像を認識し、画像が選択されたと確認することができる。なお、選択領域41b4には画像が表示されていないので、その選択領域41b4は無効領域となり、タッチされても画像は選択されない。
【0078】
S109の処理では、LCD41の右上部に表示された「OK」がタッチされたか否かを判別し(S109)、「OK」がタッチされていない判別されると(S109:No)、S106の処理へ戻り、テンプレートがタッチされたか否かを再度判別する。よって、操作者は、LCD41の右画面41bを確認しつつ、テンプレートを複数種類選択できるので、所望の配置位置と形状となるテンプレートを決定することができる。
【0079】
一方、S109の処理で、操作者により「OK」がタッチされたと判別されると(S109:Yes)、操作者により選択された画像およびテンプレートを編集する編集処理を実行し(S110)、その後、本処理を終了する。
【0080】
図9(c)には、操作者によりテンプレートが選択された後に、LCD41の右画面41bの右上に表示された「OK」がタッチされた状態が図示されている。この図9(c)の操作がなされると、S109の処理がYesとなる。
【0081】
図4は、複合機1のCPU21により実行される編集処理を示したフローチャートである。編集処理は、アルバム作成処理のS110の処理により実行される。
【0082】
編集処理が実行されると、編集項目をLCD41の左画面41aに表示する(S201)。本実施形態では、編集可能な項目として、配置された画像の位置を交換する(入れ替える)写真交換と、テンプレートの形状を交換するレイアウト交換と、画像に施された補正を交換する補正交換と、画像の大きさを交換する大きさ交換と、画像に付与された色彩を交換する色彩交換と、画像の明度を交換する明度交換と、画像の解像度を交換する解像度交換と、上記全てを交換するまるごと交換とがある。
【0083】
図10(a)に示すように、LCD41の左画面41aには、写真交換に対応した「写真交換」と、レイアウト交換に対応した「レイアウト交換」と、まるごと交換に対応した「まるごと交換」と、補正交換に対応した「補正交換」と、大きさ交換に対応した「大きさ交換」と、色彩交換に対応した「色彩交換」と、明度交換に対応した「明度交換」と、解像度効果に対応した「解像度交換」と、編集を終了する「編集終了」とが表示されている。この編集項目のいずれか又は「編集終了」がタッチされると、その編集項目または編集終了が選択される。
【0084】
S202の処理では、編集項目(「編集終了」以外)がタッチされたか否かを判別し(S202)、編集項目がタッチされていないと判別されると(S202:No)、「編集終了」がタッチされたか否かを判別する(S203)。
【0085】
S203の処理で、「編集終了」がタッチされていないと判別されると(S203:No)、S202の処理へ戻り、編集項目か「編集終了」が操作者によりタッチされるまで、S202の処理とS203の処理とを繰り返し実行する。
【0086】
図10(b)には、編集項目として「写真交換」が操作者によりタッチされた状態を図示している。図示するように、操作者が編集項目が表示された領域を指などで押圧することで、1の編集項目を選択することができる。
【0087】
また、図10(c)に示すように、操作者により編集項目がタッチされると、そのタッチされた編集項目が選択されたことを示すように点灯表示される。本実施形態では、1の編集項目が選択されると、その編集項目の編集が終了するまで保持されるように構成されている。なお、編集項目が設定されると、LCD41の右上に「画像1を選択して下さい」の表示がなされ、操作者に次の手順を示唆する(図11(a)参照)。
【0088】
一方、S203の処理で、「編集終了」がタッチされたと判別されると(S203:Yes)、編集を終了するために、「プリントする」および「保存する」の表示をLCD41の左画面41aに表示する(S204)。よって、操作者は、編集した画像をプリントするか保存するかを選択することができる。
【0089】
そして、S205の処理では、操作者により「プリントする」がタッチされたか否かを判別し(S205)、操作者により「プリントする」がタッチされていれば(S205:Yes)、印刷処理を実行し(S206)、「保存する」がタッチされていれば(S205:No)、保存処理を実行して(S207)、本処理を終了する。
【0090】
S206の印刷処理は、プリンタ2に対してLCD41の右画面41bに表示されている表示態様にて印刷がなされるよう指示する処理であり、S207の保存処理は、画像情報記憶エリア23bに記憶されている情報を、RAM23の他のエリアに記憶して保存する処理である。なお、保存処理は、メモリカードに直接記憶するように構成しても良い。
また、印刷処理および保存処理の両方を選択可能に構成しても良い。
【0091】
一方、S202の処理で、いずれかの編集項目がタッチされていると判別されると(S202:Yes)、そのタッチされた編集項目が写真交換であるか(S211)、レイアウト交換であるか(S212)、補正交換であるか(S213)、大きさ交換であるか(S214)、色彩交換であるか(S215)、明度交換であるか(S216)、解像度交換であるか(S217)、まるごと交換であるか(S218)、判別される。
【0092】
操作者によりタッチされた編集項目が写真交換であれば(S211:Yes)、写真交換処理を実行し(S221)、レイアウト交換であれば(S211:No、S212:Yes)、レイアウト交換処理を実行し(S222)、補正交換であれば(S211:No、S212:No、S213:Yes)、補正交換処理を実行し(S223)、大きさ交換であれば(S211:No、S212:No、S213:No、S214:Yes)、大きさ交換処理を実行し(S224)、色彩交換であれば(S211:No、S212:No、S213:No、S214:No、S215:Yes)、色彩交換処理を実行し(S225)、明度交換であれば(S211:No、S212:No、S213:No、S214:No、S215:No、S216:Yes)、明度交換処理を実行し(S226)、解像度交換であれば(S211:No、S212:No、S213:No、S214:No、S215:No、S216:No、S217:Yes)、解像度交換処理を実行し(S227)、まるごと交換であれば(S211:No、S212:No、S213:No、S214:No、S215:No、S216:No、S217:No、S218:Yes)、まるごと交換処理を実行し(S227)、S202の処理へ戻る。
【0093】
また、操作者により編集項目がタッチされたと判別された場合に(S202:Yes)、S211〜S218の処理がNoと判別された場合にも、S202の処理へ戻る。この場合には、編集項目はタッチされていると判別されているため、いずれかの編集項目に対応した処理が実行されるまで、S211〜S218の処理が繰り返し実行される。
【0094】
ここで、図5〜図7を参照して、S221〜S228の各交換処理について説明する。図5は、複合機1のCPU21により実行される交換処理を示したフローチャートであり、図5(a)は、写真交換処理を示したフローチャートであり、図5(b)は、レイアウト交換処理を示したフローチャートであり、図5(c)は、補正交換処理を示したフローチャートであり、図5(d)は、大きさ交換処理を示したフローチャートである。図6は、複合機1のCPU21により実行される交換処理を示したフローチャートであり、図6(a)は、色彩交換処理を示したフローチャートであり、図6(b)は、明度交換処理を示したフローチャートであり、図6(c)は、解像度交換処理を示したフローチャートであり、図6(d)は、丸ごと交換処理を示したフローチャートである。図7は、複合機1のCPU21により実行される2画像選択処理を示したフローチャートである。
【0095】
まず、図5(a)を参照して、写真交換処理について説明する。編集処理のS221の処理で写真交換処理が実行されると、2画像選択処理が実行される(S301)。ここで、図7を参照して、2画像選択処理について説明する。
【0096】
2画像選択処理が実行されると、LCD41の右画面41bに表示された選択領域41b1〜41b4がタッチされたか否かを判別し(S1101)、選択領域41b1〜41b4がタッチされていなければ(S1101:No)、選択領域41b1〜41b4がタッチされるまで待機する。
【0097】
一方、S1101の処理で、操作者により選択領域41b1〜41b4がタッチされていると判別されると(S1101:Yes)、そのタッチされた選択領域41b1〜41b4が有効領域であるか否かを判別する(S1102)。選択領域41b1〜41b4は、選択領域41b1〜41b3に画像が表示され対応付けされているので、選択領域41b1〜41b3が有効領域となり、選択領域41b4が無効領域(有効領域でない)となる。
【0098】
S1102の処理で、操作者によりタッチされた選択領域41b1〜41b4が有効領域でないと判別されると(S1102:No)、S1101の処理へ戻り、有効領域となる選択領域41b1〜41b3がタッチされるまで、S1101の処理およびS1102の処理が繰り返し実行される。
【0099】
なお、図11(a)に示すように、本実施形態では、まず、1つ目の画像の選択として、操作者により選択領域41b2がタッチされた場合について説明する。
【0100】
S1102の処理で、有効領域となる選択領域41b2がタッチされると(S1102:Yes)、そのタッチされた選択領域41b2に表示されている画像Bを1つの目の画像として設定し(S1103)、S1104の処理へ移行する。なお、S1103の処理が実行されて1つ目の画像が設定されると、図11(b)に示すように、LCD41の右上に「画像2を選択して下さい」の表示がなされ、1つ目の画像が正常に選択されたことを操作者に認識させることができる。
【0101】
S1104の処理では、LCD41の右画面41bに表示された選択領域41b1〜41b4が、再度タッチされたか否かを判別し(S1104)、選択領域41b1〜41b4がタッチされていないと判別されると(S1101:No)、選択領域41b1〜41b4がタッチされるまで待機する。
【0102】
一方、S1104の処理で、操作者により選択領域41b1〜41b4がタッチされたと判別されると(S1104:Yes)、そのタッチされた選択領域41b1〜41b4が有効領域であるか否かを判別する(S1105)。
【0103】
S1105の処理で、操作者によりタッチされた選択領域41b1〜41b4が有効領域でないと判別されると(S1105:No)、S1104の処理へ戻り、有効領域となる選択領域41b1〜41b3がタッチされるまで、S1104の処理およびS1105の処理が繰り返し実行される。
【0104】
一方、S1105の処理で、操作者によりタッチされた選択領域41b1〜41b4が有効領域である選択領域41b1〜41b3であると判別されると(S1105:Yes)、次に、そのタッチされた選択領域41b1〜41b3が1つ目の画像と同じであるか否かを判別する(S1106)。即ち、S1106の処理では、操作者によりタッチされた領域が選択領域41b2であるか否かを判別することになる。
【0105】
S1106の処理で、操作者によりタッチされた有効領域となる選択領域41b1〜41b3が1つ目の画像と同じ、即ち、選択領域41b2であれば(S1106:Yes)、S1104の処理へ戻り、他の画像に対応付けされた選択領域41b1,41b3がタッチされるまで、S1104〜S1106の処理を繰り返し実行する。
【0106】
よって、操作者が誤って短時間に連続して同じ選択領域41b1〜41b3をタッチしてしまった場合などは、その2回目以降のタッチを無効としている(無効手段)。例えば、同じ画像が連続して選択されてしまうと、処理上は同じ情報が入れ替えられるので、見た目上は全く変化がなくなってしまう。この場合、写真交換処理は終了しているが、操作者は、まだ次の画像を選択していないと認識して選択領域41b1〜41b3をタッチする。しかし、写真交換処理は終了しているので、画像の選択ができず、操作者は、再度、最初から操作をし直すことになり、使い勝手が悪くなってしまう。そこで、本実施形態では、2つ目の画像として、1つ目の画像と同一の画像が選択された場合には、その操作を無効とすることで、使い勝手が悪くなることを防止している。
【0107】
S1106の処理で、操作者によりタッチされた選択領域41b1〜41b3が1つ目の画像と違う、即ち、選択領域41b1か選択領域41b3が選択されていると判別されると(S1106:No)、そのタッチされた選択領域41b1〜41b3に対応付けされた画像を2つ目の画像に設定して(S1107)、本処理を終了する。
【0108】
なお、図11(b)に示すように、本実施形態では、2つ目の画像の選択として、操作者により選択領域41b3がタッチされた場合について説明する。
【0109】
図5(a)に戻って、S302以降の処理について説明する。S301の2画像選択処理により2つの画像が選択されると、1つ目の画像に対応した位置情報およびレイアウト情報と、2つ目の画像に対応した位置情報およびレイアウト情報とを交換して記憶し(S302)、その1つ目の画像および2つ目の画像に対応した画像情報記憶エリア23bに記憶される情報に基づいて、画像を作成し、LCD41に再表示して(S303)、本処理を終了する。
【0110】
なお、S303の処理では、まず、画像情報記憶エリア23bに記憶されている情報に基づいて、画像を加工し、その加工後の画像をLCD41に表示する。つまり、位置情報が変更されて画像が表示される位置が変更されるだけでなく、レイアウト情報が変更されてテンプレートの形状が変更されるので、画像の形状が変更され、その変更後の画像を位置情報に応じた位置に表示する処理である。
【0111】
図11(c)には、S303の処理が実行され、画像Bと画像Cとの位置が入れ替わった状態を図示している。図示するように、画像Bと画像Cとの位置が入れ替わっている。また、テンプレートのレイアウト(形状の位置)自体は変更されずに、画像Cが丸に加工されており、画像Bが三角に加工されている。以上の通り、画像Bをタッチして選択する操作と、画像Cをタッチして選択する操作との2つの操作のみで画像の位置を入れ替えることができる。
【0112】
以下に、レイアウト交換処理および補正交換処理、大きさ交換処理、色彩交換処理、明度交換処理、解像度交換処理、まるごと交換処理について簡単に説明する。また、レイアウト交換処理についてのみ、図11(d)を参照して説明する。
【0113】
図5(b)に示すレイアウト交換処理が実行されると、図7に示す2画像選択処理が実行され(S401)、1つ目の画像に対応したレイアウト情報と、2つ目の画像に対応したレイアウト情報とを交換して記憶し(S402)、その1つ目の画像および2つ目の画像に対応した画像情報記憶エリア23bに記憶される情報に基づいて、画像を作成し、LCD41に再表示して(S403)、本処理を終了する。
【0114】
即ち、レイアウト交換処理では、画像の表示される位置は交換せずに、テンプレートの形状のみを変更する処理である。そのため、1つ目及び2つ目の画像に対応したレイアウト情報のみを交換して記憶している。このレイアウト交換が実行された状態が図11(d)であり、図11(b)に対して画像B,Cの位置は交換されずに、テンプレートのレイアウトのみが変更されていることが解る。
【0115】
図5(c)に示す補正交換処理が実行されると、図7に示す2画像選択処理が実行され(S501)、1つ目の画像に対応した補正情報と、2つ目の画像に対応した補正情報とを交換して記憶し(S502)、その1つ目の画像および2つ目の画像に対応した画像情報記憶エリア23bに記憶される情報に基づいて、画像を作成し、LCD41に再表示して(S503)、本処理を終了する。
【0116】
即ち、補正交換処理では、画像の表示される位置および形状は交換せずに、補正された内容(輪郭補正やぼかし補正など)のみを変更する処理である。そのため、1つ目及び2つ目の画像に対応した補正情報のみを交換して記憶している。
【0117】
図5(d)に示す大きさ交換処理が実行されると、図7に示す2画像選択処理が実行され(S601)、1つ目の画像に対応した大きさ情報と、2つ目の画像に対応した大きさ情報とを交換して記憶し(S602)、その1つ目の画像および2つ目の画像に対応した画像情報記憶エリア23bに記憶される情報に基づいて、画像を作成し、LCD41に再表示して(S603)、本処理を終了する。
【0118】
即ち、大きさ交換処理では、画像の表示される位置は交換せずに、画像の大きさのみを変更する処理である。そのため、1つ目及び2つ目の画像に対応した大きさ情報のみを交換して記憶している。
【0119】
図6(a)に示す色彩交換処理が実行されると、図7に示す2画像選択処理が実行され(S701)、1つ目の画像に対応した色彩情報と、2つ目の画像に対応した色彩情報とを交換して記憶し(S702)、その1つ目の画像および2つ目の画像に対応した画像情報記憶エリア23bに記憶される情報に基づいて、画像を作成し、LCD41に再表示して(S503)、本処理を終了する。
【0120】
即ち、色彩交換処理では、画像の表示される位置および形状は交換せずに、設定された色彩(色の配合など)のみを変更する処理である。そのため、1つ目及び2つ目の画像に対応した色彩情報のみを交換して記憶している。
【0121】
図6(b)に示す明度交換処理が実行されると、図7に示す2画像選択処理が実行され(S801)、1つ目の画像に対応した明度情報と、2つ目の画像に対応した明度情報とを交換して記憶し(S802)、その1つ目の画像および2つ目の画像に対応した画像情報記憶エリア23bに記憶される情報に基づいて、画像を作成し、LCD41に再表示して(S803)、本処理を終了する。
【0122】
即ち、明度交換処理では、画像の表示される位置および形状は交換せずに、設定された明度(明るさ)のみを変更する処理である。そのため、1つ目及び2つ目の画像に対応した明度情報のみを交換して記憶している。
【0123】
図6(c)に示す解像度交換処理が実行されると、図7に示す2画像選択処理が実行され(S901)、1つ目の画像に対応した解像度情報と、2つ目の画像に対応した解像度情報とを交換して記憶し(S902)、その1つ目の画像および2つ目の画像に対応した画像情報記憶エリア23bに記憶される情報に基づいて、画像を作成し、LCD41に再表示して(S903)、本処理を終了する。
【0124】
即ち、解像度交換処理では、画像の表示される位置および形状は交換せずに、設定された解像度(画像の細かさ)のみを変更する処理である。そのため、1つ目及び2つ目の画像に対応した解像度情報のみを交換して記憶している。
【0125】
図6(d)に示すまるごと交換処理が実行されると、図7に示す2画像選択処理が実行され(S1001)、1つ目の画像に対応した描画情報以外の全ての情報と、2つ目の画像に対応した描画情報以外の全ての情報とを交換して記憶し(S1002)、その1つ目の画像および2つ目の画像に対応した画像情報記憶エリア23bに記憶される情報に基づいて、画像を作成し、LCD41に再表示して(S1003)、本処理を終了する。
【0126】
なお、描画情報が交換されないのは、その描画情報がLCD41に表示するための画像データであり、他の記憶エリア23b2〜23b7に記憶される情報に基づいて加工された元データとなるからである。
【0127】
また、上述したように、S202の処理およびS203の処理は、編集項目または「編集終了」がタッチされるまで、繰り返し実行されるので、画像の編集は、複数の項目を同じ画像に施すことができる。
【0128】
以上説明したように、写真交換処理では、LCD41の右画面41bに表示されている画像のうち、2つの画像を選択すると、画像が表示される位置を示す位置情報が入れ替えられて位置情報記憶エリア23b1に記憶され、その入れ替えられた位置情報と描画情報記憶エリア23b8に記憶されている描画情報との組み合わせに基づいて、LCD41の右画面41bに表示される画像が入れ替えられて再表示される。よって、操作者は、LCD41の右画面41bに表示されている画像を2つタッチする操作のみで、画像の位置を入れ替えることができるので、簡単な操作で画像の入れ替えを行うことができる。
【0129】
また、レイアウト交換処理および補正交換処理、大きさ交換処理、色彩交換処理、明度交換処理、解像度交換処理では、LCD41の右画面41bに表示されている画像のうち、2つの画像を選択すると、その処理に対応した各情報(属性)が入れ替えられて各記憶エリア23b2〜23b7に記憶され、その入れ替えられた各情報と描画情報との組み合わせに基づいて、LCD41の右画面41に表示される画像の表示態様(属性)が入れ替えられて再表示される。よって、操作者は、LCD41の右画面41bに表示されている画像を2つタッチする操作のみで、画像の属性を入れ替えることができるので、簡単な操作で属性の入れ替えを行うことができる。
【0130】
また、まるごと交換処理では、LCD41の右画面41bに表示されている画像のうち、2つの画像を選択すると、選択された画像に対応する記憶エリア23b1〜23b7に記憶された情報が入れ替えられ、その入れ替えられた情報と描画情報との組み合わせに基づいて画像が再表示される。よって、操作者は、LCD41の右画面41bに表示されている画像を2つタッチする操作のみで、画像の位置を入れ替えるだけでなく、全ての属性も入れ替えて再表示することができる。
【0131】
また、複合機1のLCD41は、タッチパネルで構成されているので、LCD41の右画面41bに表示される画像の入れ替えや属性の入れ替えの操作が、より簡単となる。よって、タッチパネルを採用することで、操作性をさらに向上することができる。
【0132】
なお、複合機1は、コピー動作、プリンタ動作、ファクシミリ動作を行うことができる複合機で形成されている。このため、往々にして、画像処理と並行してかかる動作が実行される。コピー動作においては、制御プログラム22aに従ってスキャナ3が制御される。プリンタ動作においては、プリンタ2に設けられた記録ヘッド201などが、制御プログラム22aに従って制御される。ファクシミリ動作においては、受信したデータが逐次記憶される。一般的な複合機は、画像処理に優先してコピー動作、プリンタ動作、ファクシミリ動作を行うように設計されている。このため、かかるコピー動作、プリンタ動作、ファクシミリ動作の制御(機械部品の制御)を行う際には、RAM23において、その制御を行うために必要なメモリ量が優先的に確保され、それ以外の処理に割当てできるメモリ量が削減(圧縮)されてしまう。その結果、通常のアルバム作成処理を行うために必要なメモリを、RAM23に確保することができないことが多い。
【0133】
そのため、画像をドラッグアンドドロップして画像を移動させつつ、その移動に伴った画像を逐次作成して表示すると、RAM23のメモリが確保できないため、表示画面においてスムーズな移動の表示ができないなどの問題がある。
【0134】
しかし、画像の位置の入れ替えや、画像の属性の入れ替えは、1の画像をタッチし他の画像をタッチする操作のみで実行できるので、RAM23に確保できるメモリ領域が少ない場合であってもスムーズ制御を実行することができる。よって、画像の位置や属性の入れ替えを2つの画像をタッチする操作のみで実行することは、複合機1に適した技術である。
【0135】
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上記各実施形態に何ら限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0136】
例えば、上記実施形態では、描画情報記憶エリア23b8に記憶されている描画情報の交換を行わずに、他の記憶エリア23b1〜23b7に記憶されている情報を交換して記憶するものとしたが、他の記憶エリア23b1〜23b7に記憶されている情報の交換を行わずに、描画情報記憶エリア23b8に記憶されている描画情報を交換して記憶する構成としても良い。即ち、操作者によりタッチされた画像の位置や表示態様(属性)が入れ替わって表示されれば良いので、描画情報か他の情報かのいずれか一方が交換されて記憶されれば良い。
【0137】
また、上記実施形態では、LCD41をタッチパネルで構成するものとしたが、例えば、LCD41上にカーソルを表示し、操作キー40によりカーソルを移動し決定する構成としても良い。なお、タッチパネルの形式を特に限定する必要はなく、タッチパネルへの押圧を検知するものでも、接触を検知するものでも、指や棒などの接近を検知する形式であっても良い。
【0138】
また、上記実施形態では、画像の入れ替えおよび属性の入れ替えを2つの画像間で行うものとしたが、3以上の画像間で行うように構成しても良い。この構成では、例えば、選択された画像に順番を付け、それぞれ1ずつシフトして情報を入れ替えるなどの法則を予め定めておくほうが好ましい。
【0139】
また、上記実施形態では、画像の位置や属性の入れ替えを行うアルバム作成処理を複合機1において実行するものとしたが、パーソナルコンピュータにおいて実行するものとしても良く、プログラムを実行可能な演算装置と、画像を表示可能な表示装置とを備える構成であれば、如何なる装置に適用するものとしても良い。
【0140】
また、上記実施形態では、写真交換、レイアウト交換、補正交換、大きさ交換、色彩交換、明度交換、解像度交換の1の編集項目を実行するか、全てを交換するまるごと交換を実行するかにしたが、その組み合わせは如何なるものであっても良い。
【0141】
なお、請求項1記載の画像処理装置の画像選択手段、請求項7記載の画像処理プログラムの画像選択ステップ、および請求項13記載の画像処理方法の画像選択工程としては、図3のS102の処理が該当する。請求項1記載の画像処理装置の第1テンプレート選択手段、請求項7記載の画像処理プログラムの第1テンプレート選択ステップ、および請求項13記載の画像処理方法の第1テンプレート選択工程としては、図3のS106の処理が該当する。請求項1記載の画像処理装置の表示制御手段、請求項7記載の画像処理プログラムの表示制御ステップ、および請求項13記載の画像処理方法の表示制御工程としては、図3のS107及びS108の処理が該当する。
【0142】
請求項3記載の画像処理装置のテンプレート表示制御手段、請求項9記載の画像処理プログラムのテンプレート表示制御ステップとしては、図3のS105の処理が該当する。請求項4記載の画像処理装置の印刷手段および請求項10記載の画像処理プログラムの印刷ステップとしては、図4のS206の処理が該当する。
【0143】
請求項5記載の画像処理装置の第2画像選択手段および請求項11記載の画像処理プログラムの第2画像選択ステップとしては図7のS1103及びS1107の処理が該当する。請求項5記載の画像処理装置の入替記憶手段および請求項11記載の画像処理プログラムの入替記憶ステップとしては図5(a)のS302の処理が該当する。請求項5記載の画像処理装置の入替表示手段および請求項11記載の入替表示手段としては図5(a)のS303の処理が該当する。
【符号の説明】
【0144】
1 複合機(画像処理装置)
21 CPU
22 ROM
23 RAM(記憶手段)
23b 画像情報記憶エリア(記憶手段)
41 液晶ディスプレイ(LCD、表示装置)
41a 左画面(表示画面の一部)
41b 右画面(表示画面の一部)
41b1〜41b4 選択領域


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像が表示される表示画面を有する表示装置と、
前記表示装置の表示画面に表示される画像のうち複数の画像の選択を受け付ける画像選択手段と、
前記画像選択手段により複数の画像の選択を受け付けたことに応じて、前記表示画面に複数の画像を表示する場合における当該複数の画像の表示位置または表示形状を示す複数のテンプレートのうち1のテンプレートの選択を受け付ける第1テンプレート選択手段と、
前記第1テンプレート選択手段により選択を受け付けた1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記画像選択手段により選択を受け付けた複数の画像が、当該テンプレートに対して合成された第1合成画像を、前記表示画面に表示させる表示制御手段と、
前記表示制御手段により前記第1合成画像が前記表示画面に表示されている状態において、前記複数のテンプレートのうち、前記第1テンプレート選択手段により選択を受け付けた1のテンプレートと異なる1のテンプレートの選択を受け付ける第2テンプレート選択手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記第2テンプレート選択手段により前記1のテンプレートの選択を受け付けた場合、前記第2テンプレート選択手段により選択を受け付けた1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記画像選択手段により選択を受け付けた複数の画像が、当該テンプレートに対して合成された第2合成画像を、前記第1合成画像に代えて、前記表示画面に表示させることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第1テンプレート選択手段は、前記表示画面に複数の画像を表示する場合における当該複数の画像の表示位置及び表示形状が予め定められた複数のテンプレートのうち1のテンプレートの選択を受け付け、
前記表示制御手段は、
前記第1テンプレート選択手段により選択を受け付けた1のテンプレートにより予め定められた複数の画像の表示形状に基づいて、前記画像選択手段により選択を受け付けた複数の画像が加工され、当該加工された複数の画像各々が、当該テンプレートにより予め定められた前記複数の画像の表示位置に配置された前記第1合成画像を、前記表示画面に表示させ、
前記第2テンプレート選択手段により前記1のテンプレートの選択を受け付けた場合、前記第2テンプレート選択手段により選択を受け付けた1のテンプレートにより予め定められた複数の画像の表示形状に基づいて、前記画像選択手段により選択を受け付けた複数の画像が加工され、当該加工された複数の画像各々が、当該テンプレートにより予め定められた前記複数の画像の表示位置に配置された前記第2合成画像を、前記第1合成画像に代えて、前記表示画面に表示させることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記表示画面のうち第1領域に複数の前記テンプレートを選択可能に表示させるテンプレート表示制御手段を備え、
前記表示制御手段は、前記表示画面のうち前記第1領域と隣接する第2領域に、前記第1合成画像または前記第2合成画像を表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記表示画面に表示されている、前記1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記複数の画像が当該テンプレートに対して合成された合成画像を、被記録媒体に印刷する印刷手段を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記表示装置の表示画面に画像を表示させる画像情報と、前記表示画面における画像が表示される位置を示す位置情報とを対応付けして記憶する記憶手段と、
前記1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記複数の画像が当該テンプレートに対して合成された合成画像が前記表示画面に表示されている状態において、当該合成画像に含まれる前記複数の画像のうち2の画像の選択を受け付ける第2画像選択手段と、
前記第2画像選択手段により2の画像の選択を受け付けた場合に、選択を受け付けた2の画像を表示させる第1画像情報と他の1の画像を表示させる第2画像情報、又は、前記第1画像情報に対応付けされた第1位置情報と前記第2画像情報に対応付けされた第2位置情報とを入れ替えて前記記憶手段に記憶する入替記憶手段と、
前記入替記憶手段により入替られて記憶された画像情報と位置情報との組み合わせに基づいて、前記第2画像選択手段により選択を受け付けた画像の前記表示画面における位置を入れ替えて再表示させる入替表示手段と、
を備えること特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記表示画面に対する指示体の接触位置または接近位置に応じた入力を検出するタッチパネルを備え、
前記第1テンプレート選択手段または前記第2テンプレート選択手段は、前記タッチパネルが前記表示画面に表示される前記テンプレートに対する指示体の接触または接近に応じた入力を検出した場合に、当該テンプレートの選択を受け付けるものであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
表示画面を有する表示装置を備えた画像処理装置が備えているコンピュータに、
前記表示装置の表示画面に表示される画像のうち複数の画像の選択を受け付ける画像選択ステップと、
前記画像選択ステップにより複数の画像の選択を受け付けたことに応じて、前記表示画面に複数の画像を表示する場合における当該複数の画像の表示位置または表示形状を示す複数のテンプレートのうち1のテンプレートの選択を受け付ける第1テンプレート選択ステップと、
前記第1テンプレート選択ステップにより選択を受け付けた1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記画像選択ステップにより選択を受け付けた複数の画像が、当該テンプレートに対して合成された第1合成画像を、前記表示画面に表示させる表示制御ステップと、
前記表示制御ステップにより前記第1合成画像が前記表示画面に表示されている状態において、前記複数のテンプレートのうち、前記第1テンプレート選択ステップにより選択を受け付けた1のテンプレートと異なる1のテンプレートの選択を受け付ける第2テンプレート選択ステップと、
を実行させ、
前記表示制御ステップは、前記第2テンプレート選択ステップにより前記1のテンプレートの選択を受け付けた場合、前記第2テンプレート選択ステップにより選択を受け付けた1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記画像選択ステップにより選択を受け付けた複数の画像が、当該テンプレートに対して合成された第2合成画像を、前記第1合成画像に代えて、前記表示画面に表示させることを特徴とする画像処理プログラム。
【請求項8】
前記第1テンプレート選択ステップは、前記表示画面に複数の画像を表示する場合における当該複数の画像の表示位置及び表示形状が予め定められた複数のテンプレートのうち1のテンプレートの選択を受け付け、
前記表示制御ステップは、
前記第1テンプレート選択ステップにより選択を受け付けた1のテンプレートにより予め定められた複数の画像の表示形状に基づいて、前記画像選択ステップにより選択を受け付けた複数の画像が加工され、当該加工された複数の画像各々が、当該テンプレートにより予め定められた前記複数の画像の表示位置に配置された前記第1合成画像を、前記表示画面に表示させ、
前記第2テンプレート選択ステップにより前記1のテンプレートの選択を受け付けた場合、前記第2テンプレート選択ステップにより選択を受け付けた1のテンプレートにより予め定められた複数の画像の表示形状に基づいて、前記画像選択手段により選択を受け付けた複数の画像が加工され、当該加工された複数の画像各々が、当該テンプレートにより予め定められた前記複数の画像の表示位置に配置された前記第2合成画像を、前記第1合成画像に代えて、前記表示画面に表示させることを特徴とする請求項7記載の画像処理プログラム。
【請求項9】
前記表示画面のうち第1領域に複数の前記テンプレートを選択可能に表示させるテンプレート表示制御ステップを前記コンピュータに実行させ、
前記表示制御ステップは、前記表示画面のうち前記第1領域と隣接する第2領域に、前記第1合成画像または前記第2合成画像を表示させることを特徴とする請求項7又は8に記載の画像処理プログラム。
【請求項10】
前記表示画面に表示されている、前記1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記複数の画像が当該テンプレートに対して合成された合成画像を、被記録媒体に印刷させる印刷ステップを前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の画像処理プログラム。
【請求項11】
前記表示装置の表示画面に画像を表示させる画像情報と、前記表示画面における画像が表示される位置を示す位置情報とを対応付けて記憶手段に記憶する記憶ステップと、
前記1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記複数の画像が当該テンプレートに対して合成された合成画像が前記表示画面に表示されている状態において、当該合成画像に含まれる前記複数の画像のうち2の画像の選択を受け付ける第2画像選択ステップと、
前記第2画像選択ステップにより2の画像の選択を受け付けた場合に、選択を受け付けた2の画像を表示させる第1画像情報と他の1の画像を表示させる第2画像情報、又は、前記第1画像情報に対応付けされた第1位置情報と前記第2画像情報に対応付けされた第2位置情報とを入れ替えて前記記憶ステップに記憶する入替記憶ステップと、
前記入替記憶ステップにより入替られて記憶された画像情報と位置情報との組み合わせに基づいて、前記第2画像選択ステップにより選択を受け付けた画像の前記表示画面における位置を入れ替えて再表示させる入替表示ステップと、
を前記コンピュータに実行させること特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の画像処理プログラム。
【請求項12】
前記第1テンプレート選択ステップまたは前記第2テンプレート選択ステップは、タッチパネルが前記表示画面に表示される前記テンプレートに対する指示体の接触または接近に応じた入力を検出した場合に、当該テンプレートの選択を受け付けるものであることを特徴とする請求項7から11のいずれかに記載の画像処理プログラム。
【請求項13】
複数の画像が表示される表示画面を有する表示装置を備えた画像処理装置で実行される画像処理方法において、
前記表示装置の表示画面に表示される画像のうち複数の画像の選択を受け付ける画像選択工程と、
前記画像選択工程により複数の画像の選択を受け付けたことに応じて、前記表示画面に複数の画像を表示する場合における当該複数の画像の表示位置または表示形状を示す複数のテンプレートのうち1のテンプレートの選択を受け付ける第1テンプレート選択工程と、
前記第1テンプレート選択工程により選択を受け付けた1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記画像選択工程により選択を受け付けた複数の画像が、当該テンプレートに対して合成された第1合成画像を、前記表示画面に表示させる表示制御工程と、
前記表示制御工程により前記第1合成画像が前記表示画面に表示されている状態において、前記複数のテンプレートのうち、前記第1テンプレート選択工程により選択を受け付けた1のテンプレートと異なる1のテンプレートの選択を受け付ける第2テンプレート選択工程と、
を備え、
前記表示制御工程は、前記第2テンプレート選択工程により前記1のテンプレートの選択を受け付けた場合、前記第2テンプレート選択工程により選択を受け付けた1のテンプレートが示す複数の画像の表示位置または表示形状に基づいて、前記画像選択工程により選択を受け付けた複数の画像が、当該テンプレートに対して合成された第2合成画像を、前記第1合成画像に代えて、前記表示画面に表示させることを特徴とする画像処理方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−31229(P2013−31229A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−245087(P2012−245087)
【出願日】平成24年11月7日(2012.11.7)
【分割の表示】特願2011−220721(P2011−220721)の分割
【原出願日】平成19年5月22日(2007.5.22)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】