説明

画像処理装置および画像処理方法

【課題】変倍処理のための大容量メモリを必要とせず、また、変倍処理のために新たな画像処理制御ユニットを追加する等の大幅変更をすることなく、低コストな構成で変倍処理を高速化させることが可能な画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
【解決手段】入力される画像データを指定される変倍値に応じて変倍して出力する画像処理装置であって、書き込みエンジン部11は、スキャナ部またはFCUから入力される画像データの書き込み開始位置を指定するライト同期信号を発生させ、操作表示部で指定される変倍値に応じてライト同期信号をマスクし、ライト同期信号がマスクされている期間に、入力される画像データを補間することにより変倍処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関し、詳細には、入力される画像データを変倍処理して出力する画像処理装置および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ホストマシン等から受信した画像データに縮小または拡大処理を施して画像出力するようにした複写機やファクシミリ等の画像形成装置が知られている。例えば、特許文献1では、原稿画像を拡大処理した場合の処理時間や制御プロセスの複雑さを回避するため、主走査変倍において、転送される画素データの間引き又は重複を実施してから一定の画素クロックにより画素データの転送を行い、更に画素データの転送を高速化する画像形成装置が提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−50059号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、同文献の画像形成装置では、段落[0007]に記載されているように、一時的に画像を記憶するための大容量メモリが必要であるという問題がある。
【0005】
また、一般的に、レーザプリンタの場合には書込光学系のポリゴンミラーの回転を制御することによって比較的容易に変倍処理を行うことができるが、インクジェット方式の画像形成装置においては、書込光学系を使用しないため、書込光学系による変倍処理を行うことはできない。このため、インクジェット方式の画像形成装置で変倍処理を行うためには、変倍処理のために新たな画像処理プロセスを見直す必要が生じたり、倍率変更のための専用の処理ユニットが必要となる等の問題がある。すなわち、インクジェット方式の画像形成装置で拡大処理の場合は専用ユニットを経由しつつ処理を行う必要があるため、新たな制御プロセスを経由しなければならず、処理時間が増加するという問題がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、変倍処理のための大容量メモリを必要とせず、また、変倍処理のために新たな画像処理制御ユニットを追加する等の大幅変更をすることなく、低コストな構成で変倍処理を高速化させることが可能な画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、入力される画像データを指定される変倍値に応じて変倍して出力する画像処理装置であって、前記画像データを入力するための入力手段と、前記入力手段から入力される画像データの書き込み開始位置を指定するライト同期信号を発生させる信号発生手段と、前記指定される変倍値に応じて前記ライト同期信号をマスクし、前記ライト同期信号がマスクされている期間に、前記入力手段から入力される画像データを補間することにより変倍処理を行って出力する変倍処理手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記変倍処理手段は、指定される副走査方向の拡大率に応じて前記ライト同期信号をマスクした第2ライト同期信号を生成するマスク処理手段と、前記第2ライト同期信号に応じたライン同期信号を生成するライン同期信号生成手段と、前記入力手段から入力される画像データを、前記ライン同期信号に同期させて送信する画像データ送信手段と、前記画像データ送信手段から送信される画像データを格納するラインバッファと、前記ライン同期信号に基づいて、前記ライト同期信号と略同一の周期を有する第2ライン同期信号を生成する第2ライン同期信号生成手段と、前記第2ライン同期信号に同期させて、前記ラインバッファに格納された画像データを複数回読み出すことにより副走査方向の拡大処理を行う副走査方向変倍処理手段と、を含むことが望ましい。
【0009】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記変倍処理手段は、指定される主走査方向の拡大率に応じて前記ライト同期信号をマスクした第2ライト同期信号を生成するマスク処理手段と、前記第2ライト同期信号に応じたライン同期信号を生成するライン同期信号生成手段と、前記入力手段から入力される画像データを、前記ライン同期信号に同期させて送信する画像データ送信手段と、前記画像データ送信手段から送信される画像データを格納するラインバッファと、前記ライン同期信号を遅延させた第2ライン同期信号を生成する第2ライン同期信号生成手段と、前記第2ライン同期信号に同期させて、前記ラインバッファに格納された画像データを複数回読み出すことにより主走査方向の拡大処理を行う主走査方向変倍処理手段と、を含むことが望ましい。
【0010】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記入力手段は、画像データを光学的に読み取る画像入力装置またはネットワークを介して、画像データを受信する通信装置であることが望ましい。
【0011】
上記した課題を解決して、本発明の目的を達成するために、本発明は、入力される画像データを指定される変倍値に応じて変倍して出力する画像処理方法であって、前記画像データを入力する入力工程と、前記入力される画像データの書き込み開始位置を指定するライト同期信号を発生させる信号発生工程と、前記指定される変倍値に応じて前記ライト同期信号をマスクし、前記ライト同期信号がマスクされている期間に、前記入力される画像データを補間することにより変倍処理を行って出力する変倍処理工程と、を含むことが望ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、信号発生手段は、入力手段から入力される画像データの書き込み開始位置を指定するライト同期信号を生成し、変倍処理手段は、指定される変倍値に応じてライト同期信号をマスクし、ライト同期信号がマスクされている期間に、入力される画像データを補間することにより変倍処理を行うこととしたので、変倍処理のための大容量メモリを不要とすることができ、また、変倍処理のために新たな画像処理制御ユニットを追加する等の大幅変更をすることが不要となり、低コストな構成で変倍処理を高速化させることが可能な画像処理装置および画像処理方法を提供することが可能となるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、この発明に係る画像処理装置および画像処理方法の好適な実施の形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものまたは実質的に同一のものが含まれる。
【0014】
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置のブロック構成を示す図である。画像処理装置は、図1に示すように、この装置全体を制御するCPU1と、そのCPU1の制御プログラムを格納したROM2と、CPU1のワークエリアとして使用され、この装置の動作に関する各種のデータを格納するRAM3とを備えている。
【0015】
また、画像処理装置は、この装置の動作状態等の情報を表示するLCD等のディスプレイおよびオペレータが各種の入力操作を行うキーボード等の入力装置を備えた操作表示部4と、原稿の画像を光学的に読み取る画像読取部であるスキャナ部5と、記録紙に画像データを印刷する書き込みエンジン部11と、スキャナ部5またはFCU8から入力される画像データを1ラインまたは数ライン分蓄積する画像メモリ10と、記録紙を書き込みエンジン部11へ給紙する給紙部9と、通信回線を介して相手ファクシミリ装置との間でファクシミリ制御信号の交換を行いファクシミリ通信を制御するFCU(ファクシミリ・制御ユニット)8と、送信時には画像情報を圧縮(符号化)し、受信時には符号化された画像データを原データに再生(複号化)する符号化複号化部7と、各ブロック間における画像データのDMA転送を制御するDMAコントローラ6と、それら装置各部がデータを送受信するためのシステムバス12とを備えている。本実施の形態では、後述するように、画像メモリ10としてページメモリではなく、1ラインまたは数ラインの容量を有する小容量のメモリを使用して変倍処理を行うことが可能となっている。
【0016】
図2は、書き込みエンジン部11の内部構成を示す図である。書き込みエンジン部11は、各種同期信号を生成するタイミング信号発生部101と、インクジェット方式または電子写真方式で、解像度変換部103から入力される画像データを紙に印字するプロッタ部102と、DMAコントローラ6から入力される画像データの変倍処理を行う解像度変換部103とを備えている。
【0017】
解像度変換処理部103は、操作表示部4で設定される変倍値に応じて各同期信号のマスク制御や補間制御を行う変倍制御部111と、DMAコントローラ6から入力される1ライン分の画像データを格納するラインバッファ112と、操作表示部4で設定される変培値に応じた変倍処理を実施し、後段のプロッタ部102に画像データを送信する変倍処理部113とを備えている。
【0018】
また、同図において、201はフレーム同期信号、202は画像データの書き込み開始位置を指定するためのライト同期信号、203(図4,図5参照)はライト同期信号をマスクするためのライト同期マスク信号、204はライト同期信号202をライト同期マスク信号でマスクした第2ライト同期信号、205はページデータの有効期間を示すフレームゲート信号、206は画像データのライン開始を知らせるライン同期信号、207はラインデータの有効期間を示すラインゲート信号、208はデータ信号、209は第2ライン同期信号、210は第2ラインゲート信号、211は第2データ信号を示している。
【0019】
つぎに、上記構成の書き込みエンジン部11の等倍時および変倍時の動作について図3〜図5を参照して説明する。図3は、書き込みエンジン部11の等倍時のタイミングチャートを示す図である。
【0020】
図2および図3において、タイミング信号発生部101は、CPU1から起動をかけられると、画像データのリクエスト信号であるフレーム同期信号201およびライト同期信号202を生成して、解像度変換処理部103内の変倍制御部111に出力する。変倍制御部111は、等倍時には入力されるフレーム同期信号201およびライト同期信号202をそのままDMAコントローラ6に出力する。
【0021】
DMAコントローラ6は、リクエスト信号であるフレーム同期信号201およびライト同期信号202が入力されると、フレームゲート信号205、ライン同期信号206、およびラインゲート信号207を生成して解像度変換処理部103の変倍制御部111に送出し、また、ライン同期信号206に同期させて画像メモリ10から1ライン分の画像データを読み出して、データ信号208として解像度変換処理部103に出力する。データ信号208はラインバッファ112に一時的に格納される。
【0022】
変倍制御部111は、DMAコントローラ6から入力されるフレームゲート信号203、ライン同期信号206、ラインゲート信号207を変倍処理部113に出力する。
【0023】
変倍処理部113は、ラインバッファ112に格納されたデータ信号208をライン同期信号206に同期させて読み出し、読み出したデータ信号208を、フレームゲート信号205、ライン同期信号206、およびラインゲート信号207と共に、プロッタ部102に出力する。プロッタ部102は受信したデータ信号208を紙に印字する。
【0024】
つぎに、画像データを副走査方向にN倍する場合について説明する。図4は、図2の書き込みエンジン部11における副走査方向の拡大時のタイミングチャートを示す図である。図4に示す例では、画像データを副走査方向に3倍した場合(N=3)を示している。
【0025】
図2および図4において、タイミング信号発生部101は、CPU1から起動をかけられると、画像データのリクエスト信号であるフレーム同期信号201およびライト同期信号202を、解像度変換処理部103内の変倍制御部111に出力する。
【0026】
変倍制御部111は、操作表示部4で設定される副走査方向の拡大倍率に従い、ライト同期信号202をマスクするライト同期マスク信号203を生成する。例えば、副走査方向にN倍の拡大処理を行う場合、ライト同期信号202のN個のパルスのうちN−1個のパルスをマスクするためのライト同期マスク信号203を生成する。図4に示す例では、副走査方向に3倍の拡大処理を行うため、ライト同期信号202の3パルス中2パルスをマスクするためのライト同期マスク信号203を生成している。
【0027】
変倍制御部111は、入力されるフレーム同期信号201と、ライト同期信号202をライト同期マスク信号203でマスクした第2ライト同期信号204とをDMAコントローラ6に出力する。ここで、ライト同期マスク信号203によりマスクされた第2ライト同期信号204がDMAコントローラ6に送信されるため、マスクされた期間、DMAコントローラ6からデータ信号208が送出されるのを止めることができる。
【0028】
DMAコントローラ6は、リクエスト信号であるフレーム同期信号201および第2ライト同期信号204が入力されると、フレームゲート信号205、ライン同期信号206、ラインゲート信号207を生成して解像度変換処理部103の変倍制御部111に送信し、また、ライン同期信号206に同期させて画像メモリ10から1ライン分の画像データを読み出してデータ信号208として解像度変換処理部103に出力する。データ信号208はラインバッファ112に一時的に格納される。ライン同期信号206、ラインゲート信号207、データ信号208は、1ラインの画像データがNライン分の時間間隔(周期)となっている。図4に示す例では、ライン同期信号206、ラインゲート信号207、データ信号208は、1ラインの画像データが3ライン分の時間間隔を有している。
【0029】
変倍制御部111は、入力されるライン同期信号206およびラインゲート信号207を補間処理(ライト同期信号202と同一の周期に補間)した第2ライン同期信号209および第2ラインゲート信号210と、フレームゲート信号205とを変倍処理部113に出力する。
【0030】
変倍処理部113は、ラインバッファ112に格納されたデータ信号208を第2ライン同期信号209に同期させて第2データ信号211として読み出して、フレームゲート信号205、第2ライン同期信号209、および第2ラインゲート信号210と共に、プロッタ部102に出力する。ここでは、ラインバッファ112に格納されたデータ信号208をN回続けて読み出することにより画像データを副走査方向にN倍拡大する。図4に示す例では、ラインバッファ112に格納されたデータ信号208が3回、読み出されることになり、画像データが副走査方向に3倍拡大されることになる。プロッタ部102は受信した第2データ信号211を紙に印字する。これにより、副走査方向にN倍された画像データが紙に印字されることになる。
【0031】
つぎに、画像データを主走査方向にN倍する場合について説明する。図5は、図2の書き込みエンジン部11における主走査方向の拡大時のタイミングチャートを示す図である。図5に示す例では、画像データを主走査方向に3倍した場合(N=3)を示している。
【0032】
図2および図5において、タイミング信号発生部101は、CPU1から起動をかけられると、画像データのリクエスト信号であるフレーム同期信号201およびライト同期信号202を、解像度変換処理部103内の変倍制御部111に出力する。
【0033】
変倍制御部111は、操作表示部4で設定される主走査方向の拡大倍率に従い、ライト同期信号202をマスクするライト同期マスク信号203を生成する。例えば、主走査方向にN倍の拡大処理を行う場合、ライト同期信号202のN個のパルスのうちN−1個のパルスをマスクするためのライト同期マスク信号203を生成する。すなわち、変倍制御部111は、主走査の拡大処理時に、拡大した1ラインのデータがライト同期信号202のパルス間隔よりも大きくなる場合、拡大後の1ラインデータがライン同期信号202のパルス間隔内に収まるように、ライト同期マスク信号203によりライト同期信号202をマスクする。図4に示す例では、主走査方向に3倍の拡大処理を行うため、ライト同期信号202の3パルス中2パルスをマスクするためのライト同期マスク同期信号203を生成している。
【0034】
変倍制御部303は、入力されるフレーム同期信号201と、ライト同期信号202をライト同期マスク信号203でマスクした第2ライト同期信号204をDMAコントローラ6に出力する。ここで、ライト同期マスク信号203によりマスクされたライト同期信号204がDMAコントローラ6に送信されるため、マスクされた期間、DMAコントローラ6からデータ信号208が送出されるのを止めることができる。
【0035】
DMAコントローラ6は、リクエスト信号であるフレーム同期信号201および第2ライト同期信号204が入力されると、フレームゲート信号205、ライン同期信号206、ラインゲート信号207を生成して解像度変換処理部103の変倍制御部111に送信し、また、ライン同期信号206に同期させて画像メモリ10から1ライン分の画像データを読み出してデータ信号208として解像度変換処理部103に出力する。データ信号208はラインバッファ112に一時的に格納される。
【0036】
変倍制御部111は、入力されるライン同期信号206を遅延させた第2ライン同期信号209と、およびラインゲート信号207の有効期間を拡大倍率Nに応じて拡大した第2ラインゲート信号210と、フレームゲート信号205を変倍処理部113に出力する。
【0037】
変倍処理部113は、ラインバッファ112に格納されたデータ信号208を第2ライン同期信号209に同期させて第2データ信号211として読み出して、フレームゲート信号205、第2ライン同期信号209、および第2ラインゲート信号210と共に、プロッタ部102に出力する。ここでは、ラインバッファ112に格納されたデータ信号208の画素をN回続けて読み出することにより画像データを主走査方向にN倍拡大する。図5に示す例では、ラインバッファ112に格納されたデータ信号208の画素が3回読み出されることになり、画像データが主走査方向に3倍拡大されたことになる。プロッタ部102は受信した第2データ信号211を紙に印字する。これにより、主走査方向にN倍された画像データが紙に印字されることになる。
【0038】
以上説明したように、本実施の形態によれば、解像度変換処理部103では、入力される画像データの書き込み開始位置を指定するライト同期信号を、指定される変倍値に応じてマスクし、ライト同期信号がマスクされている期間に、入力される画像データを補間することにより変倍処理を行うこととしたので、画像データをライン毎に解像度変換処理部103にデータ転送中にリアルタイムで拡大処理を行うことができ、変倍処理のための大容量メモリを必要とせず、また、変倍処理のために新たな画像処理制御ユニットを追加する等の大幅変更をすることなく、低コストな構成で変倍処理を高速化させることが可能となる。付言すると、変倍処理する場合に、データ処理に用いられているインターフェースをそのまま利用することができる。また、画像メモリ10に1ページ分の画像データを溜め込んでから書き込みエンジン部11に出力するのではなく、1ラインまたは数ライン分の容量を有する画像メモリ10に格納した画像データをそのまま書き込みエンジン部11に送出するため、ページメモリは不要となる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明に係る画像処理装置および画像処理方法は、インクジェット方式および電子写真方式のコピー機、ファクシミリ、プリンタ、およびデジタル複合機等の画像処理装置に広く利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理装置のブロック構成を示す図である。
【図2】書き込みエンジン部の内部構成を示す図である。
【図3】書き込みエンジン部における等倍時のタイミングチャートを示す図である。
【図4】書き込みエンジン部における副走査方向の拡大時のタイミングチャートを示す図である。
【図5】書き込みエンジン部における主走査方向の拡大時のタイミングチャートを示す図である。
【符号の説明】
【0041】
1 CPU
2 ROM
3 RAM
4 操作表示部
5 スキャナ部
6 DMAコントローラ
7 符号化複号化部
8 FCU
9 給紙部
10 画像メモリ
11 書き込みエンジン部
12 システムバス
101 タイミング信号発生部
102 プロッタ部
103 解像度変換部
111 変倍制御部
112 ラインバッファ
113 変倍処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力される画像データを指定される変倍値に応じて変倍して出力する画像処理装置であって、
前記画像データを入力するための入力手段と、
前記入力手段から入力される画像データの書き込み開始位置を指定するライト同期信号を発生させる信号発生手段と、
前記指定される変倍値に応じて前記ライト同期信号をマスクし、前記ライト同期信号がマスクされている期間に、前記入力手段から入力される画像データを補間することにより変倍処理を行う変倍処理手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記変倍処理手段は、
指定される副走査方向の拡大率に応じて前記ライト同期信号をマスクした第2ライト同期信号を生成するマスク処理手段と、
前記第2ライト同期信号に応じたライン同期信号を生成するライン同期信号生成手段と、
前記入力手段から入力される画像データを、前記ライン同期信号に同期させて送信する画像データ送信手段と、
前記画像データ送信手段から送信される画像データを格納するラインバッファと、
前記ライン同期信号に基づいて、前記ライト同期信号と略同一の周期を有する第2ライン同期信号を生成する第2ライン同期信号生成手段と、
前記第2ライン同期信号に同期させて、前記ラインバッファに格納された画像データを複数回読み出すことにより副走査方向に拡大処理を行う副走査方向変倍処理手段と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記変倍処理手段は、
指定される主走査方向の拡大率に応じて前記ライト同期信号をマスクした第2ライト同期信号を生成するマスク処理手段と、
前記第2ライト同期信号に応じたライン同期信号を生成するライン同期信号生成手段と、
前記入力手段から入力される画像データを、前記ライン同期信号に同期させて送信する画像データ送信手段と、
前記画像データ送信手段から送信される画像データを格納するラインバッファと、
前記ライン同期信号を遅延させた第2ライン同期信号を生成する第2ライン同期信号生成手段と、
前記第2ライン同期信号に同期させて、前記ラインバッファに格納された画像データを複数回読み出すことにより主走査方向に拡大処理を行う主走査方向変倍処理手段と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記入力手段は、画像データを光学的に読み取る画像入力装置またはネットワークを介して画像データを受信する通信装置であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【請求項5】
入力される画像データを指定される変倍値に応じて変倍して出力する画像処理方法であって、
前記画像データを入力する入力工程と、
前記入力される画像データの書き込み開始位置を指定するライト同期信号を発生させる信号発生工程と、
前記指定される変倍値に応じて前記ライト同期信号をマスクし、前記ライト同期信号がマスクされている期間に、前記入力される画像データを補間することにより変倍処理を行う変倍処理工程と、
を含むことを特徴とする画像処理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2007−79735(P2007−79735A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−264360(P2005−264360)
【出願日】平成17年9月12日(2005.9.12)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】