説明

画像処理装置および画像処理方法

【課題】検索に有効なサムネールとキーワードの両方の視認性をさらに向上させることで、より確実で直感的な検索性を実現することができる、画像処理装置および画像処理方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、記憶部に記憶された画像データに対応するキーワードを取得し、取得されたキーワードを解析することにより、当該キーワードのキーワード情報を取得し、画像データを解析することにより、当該画像データの色情報を取得し、取得されたキーワード情報と、色情報とに基づいて、キーワードの表示形式を決定し、決定された表示形式に基づいて、画像データ上にキーワードを重畳させた状態で、表示部にサムネール表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関し、特に、サムネール画像上にキーワードを透かし表示する画像処理装置および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、PCの性能向上により、PC内部の情報(ファイル数)が膨大になってきており、検索性向上は非常に重要な課題となってきている。また、スキャナで読み取った画像や、デジカメで取得した写真など、多くのイメージデータを管理する機会が増えている。これらのイメージデータを検索する際に、サムネール表示による検索が用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の技術では、以下のようにファイルを検索している。
(1)サムネールおよびファイル名を目視することにより、所望のファイルを見つけ出す。
(2)ファイル名に対して、検索を実行し、所望のファイルを抽出する。
(3)ファイル自体にキーワードを付与し、ファイル検索により所望のファイルを抽出する。
(4)OCR処理が施された画像ファイルの場合は、ファイルの内容(単語、文)で検索を実施する。
【0004】
【特許文献1】特開2005−151127号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術(例えば、特許文献1)では、スキャナ等で取得したA4用紙サイズなどのファイルは、サムネール表示上の視認性が低いため、検索効率は決して高いものではなかった。例えば、ファイルが写真等のイメージデータであればサムネール表示上で目視により確認できるが、文書や帳票等の文書データおよび表計算データ等である場合は、サムネール表示上では小さすぎて一見してわからないという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、検索に有効なサムネールとキーワードの両方の視認性をさらに向上させることができ、その結果、より確実で直感的な検索性を実現することができる、画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的を達成するため、本発明の画像処理方法は、表示部と記憶部と制御部を少なくとも備えた画像処理装置において実行される画像処理方法であって、上記記憶部は、サムネール表示される画像データと、当該画像データに対応付けられたキーワードとを記憶する画像データ記憶手段を備え、上記制御部において実行される、上記画像データ記憶手段に記憶された上記画像データに対応する上記キーワードを取得するキーワード取得ステップと、上記キーワード取得ステップにて取得された上記キーワードを上記画像データ上に重畳させた状態で、上記表示部にサムネール表示するキーワード付きサムネール画像表示ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の画像処理方法は、上記画像処理方法であって、上記制御部において実行される、上記キーワード取得ステップにて取得された上記キーワードを解析することにより、当該キーワードのキーワード情報を取得するキーワード解析ステップと、上記画像データを解析することにより、当該画像データの色情報を取得する画像解析ステップと、上記キーワード解析ステップにて取得された上記キーワード情報と、上記画像解析ステップにて取得された上記色情報とに基づいて、上記キーワードの表示形式を決定するキーワード表示形式決定ステップと、をさらに含み、上記キーワード付きサムネール画像表示ステップにおいて、上記キーワード表示形式決定ステップにて決定された上記表示形式に基づいて、上記画像データ上に上記キーワードを重畳させた状態で、上記表示部にサムネール表示することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の画像処理方法は、上記画像処理方法であって、上記画像処理装置は、入力部をさらに備え、上記制御部において実行される、上記入力部を介して入力された利用者の変更指示に基づいて、上記キーワード付きサムネール画像表示ステップにて表示された上記キーワードの表示形式を変更する表示形式変更ステップをさらに含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の画像処理方法は、上記画像処理方法であって、上記画像処理装置は、画像読取部をさらに備え、上記画像データは、上記画像読取部にて原稿から読み取られた画像データであることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の画像処理方法は、上記画像処理方法であって、上記キーワード情報は、上記キーワードの個数または文字数に関する情報を含み、上記表示形式は、上記キーワードの個数、文字の大きさ、文字の色、および、表示位置のうち少なくとも一つに関する情報を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の画像処理装置は、表示部と記憶部と制御部を少なくとも備えた画像処理装置であって、上記記憶部は、サムネール表示される画像データと、当該画像データに対応付けられたキーワードとを記憶する画像データ記憶手段を備え、上記制御部は、上記画像データ記憶手段に記憶された上記画像データに対応する上記キーワードを取得するキーワード取得手段と、上記キーワード取得手段により取得された上記キーワードを上記画像データ上に重畳させた状態で、上記表示部にサムネール表示するキーワード付きサムネール画像表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の画像処理装置は、上記画像処理装置であって、上記制御部は、上記キーワード取得手段によって取得された上記キーワードを解析することにより、当該キーワードのキーワード情報を取得するキーワード解析手段と、上記画像データを解析することにより、当該画像データの色情報を取得する画像解析手段と、上記キーワード解析手段によって取得された上記キーワード情報と、上記画像解析手段によって取得された上記色情報とに基づいて、上記キーワードの表示形式を決定するキーワード表示形式決定手段と、をさらに備え、上記キーワード付きサムネール画像表示手段は、上記キーワード表示形式決定手段により決定された上記表示形式に基づいて、上記画像データ上に上記キーワードを重畳させた状態で、上記表示部にサムネール表示することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の画像処理装置は、上記画像処理装置であって、入力部をさらに備え、上記制御部は、上記入力部を介して入力された利用者の変更指示に基づいて、上記キーワード付きサムネール画像表示手段により表示された上記キーワードの表示形式を変更する表示形式変更手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の画像処理装置は、上記画像処理装置であって、画像読取部をさらに備え、上記画像データは、上記画像読取部にて原稿から読み取られた画像データであることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の画像処理装置は、上記画像処理装置であって、上記キーワード情報は、上記キーワードの個数または文字数に関する情報を含み、上記表示形式は、上記キーワードの個数、文字の大きさ、文字の色、および、表示位置のうち少なくとも一つに関する情報を含むことを特徴とする。
【0017】
このように、本発明は、サムネール表示された画像データにオーバーラップするようにキーワードを表示することで、サムネールとキーワードの2種類の情報を目視することにより、検索効率の向上を提供することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、記憶部に記憶された画像データに対応するキーワードを取得し、取得されたキーワードを解析することにより、当該キーワードのキーワード情報を取得し、取得されたキーワードを画像データ上に重畳させた状態で、表示部にサムネール表示するので、ファイルをサムネール表示上で検索する際、視認性の高めることができ、ユーザのファイルの検索効率を向上させることができるという効果を奏する。
【0019】
また、この発明によれば、取得されたキーワードを解析することにより、当該キーワードのキーワード情報を取得し、画像データを解析することにより、当該画像データの色情報を取得し、取得されたキーワード情報と、取得された色情報とに基づいて、キーワードの表示形式を決定し、キーワード付きサムネール画像表示において、決定された表示形式に基づいて、画像データ上にキーワードを重畳させた状態で、表示部にサムネール表示するので、適切な表示形式を自動的に判断することにより、キーワード付きサムネール画像の検索がより容易になり、ファイルをサムネール表示上で検索する際、視認性の高めることができ、ユーザのファイルの検索効率を向上させることができるという効果を奏する。
【0020】
また、この発明によれば、画像処理装置は、入力部をさらに備え、入力部を介して入力された利用者の変更指示に基づいて、表示されたキーワードの表示形式を変更するので、ユーザにとって検索しやすいキーワードの表示形式に変更することができ、ファイルをサムネール表示上で検索する際、視認性の高めることができ、ユーザのファイルの検索効率を向上させることができるという効果を奏する。
【0021】
また、この発明によれば、画像処理装置は、画像読取部をさらに備え、画像データは、画像読取部にて原稿から読み取られた画像データであるので、スキャナ等の画像読取部にて原稿から読み取られた画像データであるファイルをサムネール表示上で検索する際、視認性の高めることができ、ユーザのファイルの検索効率を向上させることができるという効果を奏する。
【0022】
また、この発明によれば、キーワード情報は、キーワードの個数または文字数に関する情報を含み、表示形式は、キーワードの個数、文字の大きさ、文字の色、および、表示位置のうち少なくとも一つに関する情報を含むので、サムネール表示される画像データを、適切な色や大きさや位置で表示できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に、本発明にかかる画像処理装置および画像処理方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0024】
[本発明の概要]
以下、本発明の概要について説明し、その後、本発明の構成および処理等について詳細に説明する。図1〜図3は、本発明の基本処理を示すフローチャートである。
【0025】
本発明は、概略的に、以下の基本的特徴を有する。すなわち、本発明は、表示部と記憶部と制御部を少なくとも備えた画像処理装置であって、記憶部は、サムネール表示される画像データと、当該画像データに対応付けられたキーワードとを記憶する。ここで、サムネール表示される画像データは、例えば、文書ファイルや表計算ファイルやテキストファイル等を表示した表示画面のキャプチャ画像データや、写真等の画像データ等を含む。
【0026】
ここで、画像処理装置は、画像読取部をさらに備えてもよく、画像データは、画像読取部にて原稿から読み取られた画像データであってもよい。
【0027】
まず、図1を参照して本発明の基本処理について説明する。
【0028】
図1に示すように、本発明は、記憶部に記憶された画像データに対応するキーワードを取得する(ステップSA−1)。
【0029】
そして、本発明は、取得されたキーワードを画像データ上に重畳させた状態で、表示部にサムネール表示する(ステップSA−2)。
【0030】
また、本発明は、キーワードおよび画像データを解析してキーワードの表示形式を決定してもよく、図2に示すステップSB−1〜ステップSB−6のように処理を行ってもよい。
【0031】
図2に示すように、本発明は、記憶部に記憶された画像データに対応するキーワードを取得する(ステップSB−1)。
【0032】
そして、本発明は、取得されたキーワードを解析することにより、当該キーワードのキーワード情報を取得する(ステップSB−2)。
【0033】
ここで、「キーワード情報」は、キーワードの個数または文字数に関する情報を含んでいてもよい。
【0034】
そして、本発明は、画像データを解析することにより、当該画像データの色情報を取得する(ステップSB−3)。
【0035】
そして、本発明は、取得されたキーワード情報と色情報とに基づいて、キーワードの表示形式を決定する(ステップSB−4)。
【0036】
ここで、「表示形式」は、キーワードの個数、文字の大きさ、文字の色、および、表示位置のうち少なくとも一つに関する情報を含んでいてもよい。
【0037】
そして、本発明は、決定された表示形式に基づいて、画像データ上にキーワードを重畳させた状態で、表示部にサムネール表示する(ステップSB−5)。
【0038】
また、本発明は、サムネール表示後に、利用者の変更指示に基づいてキーワードの表示形式を変更してもよく、図3に示すステップSC−1〜ステップSC−3のように処理を行ってもよい。ここで、本発明は、入力部をさらに備えてもよい。
【0039】
図3に示すように、本発明は、記憶部に記憶された画像データに対応するキーワードを取得する(ステップSC−1)。
【0040】
そして、本発明は、取得されたキーワードを画像データ上に重畳させた状態で、表示部にサムネール表示する(ステップSC−2)。
【0041】
そして、本発明は、入力部を介して入力された利用者の変更指示に基づいて、表示されたキーワードの表示形式を変更する(ステップSC−3)。
【0042】
このように、本発明は、サムネール表示するときの画像データであるファイルに付与されたキーワードをオーバーラップ表示してもよい。この際、キーワード表示を透かし(例えば、キーワードのレイヤーを全透明または半透明等)にて表示することにより、サムネールの視認性を高めてもよい。ここで、本発明は、画像データ自体にキーワードのイメージを貼り付けるわけではないため、画像データのみの表示を選択する場合は、キーワードの表示を行わなくてもよい。
【0043】
[画像処理装置100の構成]
まず、本画像処理装置100の構成について説明する。図4は、本発明が適用される画像処理装置100の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
【0044】
図4において、画像処理装置100は、概略的に、本画像処理装置100の全体を統括的に制御するCPU等の制御部102、通信回線等に接続されるルータ等の通信装置(図示せず)に接続される通信制御インターフェース部(図示せず)、入力部112や表示部114や画像読取部116に接続される入出力制御インターフェース部108、および、各種のデータベースやテーブルなどを格納する記憶部106を備えて構成されており、これら各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0045】
記憶部106に格納される各種のデータベースやテーブル(画像データファイル106a)は、固定ディスク装置等のストレージ手段であり、各種処理に用いる各種のプログラムやテーブルやファイルやデータベースやウェブページ等を格納する。
【0046】
これら記憶部106の各構成要素のうち、画像データファイル106aは、サムネール表示される画像データと、当該画像データに対応付けられたキーワードとを記憶する画像データ記憶手段である。ここで、画像データは、画像読取部116にて原稿から読み取られた画像データであってもよい。
【0047】
また、図4において、入出力制御インターフェース部108は、入力部112や表示部114や画像読取部116の制御を行う。ここで、画像読取部116は、例えば、スキャナ等であり、原稿から画像データを読み取ることができる。また、ここで、表示部114としては、モニタ(家庭用テレビを含む)を用いることができる(なお、以下においては表示部114をモニタとして記載する場合がある)。また、入力部112としては、キーボード、マウス、およびマイク等を用いてもよい。
【0048】
また、図4において、制御部102は、OS(Operating System)等の制御プログラム、各種の処理手順等を規定したプログラム、および所要データを格納するための内部メモリを有し、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部102は、機能概念的に、キーワード取得部102a、キーワード解析部102b、画像解析部102c、キーワード表示形式決定部102d、キーワード付きサムネール画像表示部102e、および、表示形式変更部102fを備えて構成されている。
【0049】
このうち、キーワード取得部102aは、画像データファイル106aに記憶された画像データに対応するキーワードを取得するキーワード取得手段である。
【0050】
また、キーワード解析部102bは、キーワード取得部102aによって取得されたキーワードを解析することにより、当該キーワードのキーワード情報を取得するキーワード解析手段である。ここで、「キーワード情報」は、キーワードの個数または文字数に関する情報を含んでいてもよい。
【0051】
また、画像解析部102cは、画像データを解析することにより、当該画像データの色情報を取得する画像解析手段である。
【0052】
また、キーワード表示形式決定部102dは、キーワード解析部102bによって取得されたキーワード情報と、画像解析部102cによって取得された色情報とに基づいて、キーワードの表示形式を決定するキーワード表示形式決定手段である。ここで、「表示形式」は、キーワードの個数、文字の大きさ、文字の色、および、表示位置のうち少なくとも一つに関する情報を含んでいてもよい。
【0053】
また、キーワード付きサムネール画像表示部102eは、キーワード取得部102aによって取得されたキーワードを画像データ上に重畳させた状態で、表示部114にサムネール表示するキーワード付きサムネール画像表示手段である。また、キーワード付きサムネール画像表示部102eは、キーワード表示形式決定部102dによって決定された表示形式に基づいて、キーワードと画像データとを、画像データ上にキーワードを重畳させた状態で、表示部114にサムネール表示してもよい。
【0054】
また、表示形式変更部102fは、入力部112を介して入力された利用者の変更指示に基づいて、キーワード付きサムネール画像表示部102eによって表示されたキーワードの表示形式を変更する表示形式変更手段である。ここで、キーワードの表示形式とは、例えば、キーワードの色、文字列、大きさ等であり、利用者が入力部112を介して任意に変更してもよい。
【0055】
また、図4において、本画像処理装置100は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、ネットワーク(図示せず)に通信可能に接続されていてもよい。また、通信制御インターフェース部(図示せず)は、画像処理装置100とネットワーク(またはルータ等の通信装置)との間における通信制御を行ってもよい。すなわち、通信制御インターフェース部(図示せず)は、他の端末と通信回線を介してデータを通信する機能を有していてもよい。また、ネットワークは、画像処理装置100と外部装置(図示せず)とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット、電話回線網(携帯電話回線網、一般電話回線網を含む。)、イントラネット等であってもよい。以上で、画像処理装置100の構成の説明を終える。
【0056】
[画像処理装置100の処理]
次に、このように構成された本実施の形態における本画像処理装置100の処理の一例について、以下に上記図1〜図3および図5を参照して詳細に説明する。ここで、図5は、本発明の実施の形態におけるキーワード付きサムネール画像の表示例を示す図である。
【0057】
まず、再度図1を参照して画像処理装置100の基本処理について説明する。
【0058】
図1に示すように、キーワード取得部102aは、画像データファイル106aに記憶された画像データに対応するキーワードを取得する(ステップSA−1)。ここで、「キーワード」とは、検索時等に用いられるファイル内容等を表す単語や文等である。例えば、図5に示すように、キーワードとしては、文書ファイルや表計算ファイル等では「企画会議」や「2007年9月」等といったファイル内容の要約や日付・時間情報等、また、「定例会議配布資料」等といったファイル名等が挙げられ、写真等の画像ファイル等では「壁紙」や「もみじ」等といった用途や画像の内容等が挙げられる。このように、キーワードとしては、例えば、ファイルの名前、拡張子、格納場所、用途、色、サイズ、種類(画像、写真、音楽、動画等)、更新日、アクセス権、日時(更新日時、作成日時、作成日時等)、属性、所有者、作成者、タイトル等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
そして、キーワード付きサムネール画像表示部102eは、キーワード取得部102aの処理により取得されたキーワードを画像データ上に重畳させた状態で、表示部114にサムネール表示する(ステップSA−2)。すなわち、キーワード付きサムネール画像表示部102eは、図5に示すように、キーワードを表示するキーワードウィンドウの背景を透かした状態(例えば、キーワードのレイヤーを全透明または半透明等)で、画像データを表示するウィンドウ上にキーワードウィンドウを重畳させて表示する。
【0060】
続いて、再度図2を参照して、画像処理装置100の基本処理の別の一例について説明する。
【0061】
図2に示すように、キーワード取得部102aは、画像データファイル106aに記憶された画像データに対応するキーワードを取得する(ステップSB−1)。
【0062】
そして、キーワード解析部102bは、キーワード取得部102aの処理により取得されたキーワードを解析することにより、当該キーワードのキーワード情報を取得する(ステップSB−2)。ここで、「キーワード情報」とは、例えば、キーワードの個数または文字数等に関する情報であり、このキーワード情報は、画像データ上にキーワードを重畳させた状態で表示する際に、適切な個数、文字数、または、文字の大きさ等にてキーワードを表示するために用いられる。詳細については後述する。
【0063】
そして、画像解析部102cは、画像データファイル106aに記憶された画像データを解析することにより、当該画像データの色情報を取得する(ステップSB−3)。ここで、「色情報」とは、画像データ上にキーワードを重畳させた状態で表示する際に、背景である画像データとは明確に区別できるキーワードの色を判断するために用いられる。詳細については後述する。
【0064】
そして、キーワード表示形式決定部102dは、キーワード解析部102bの処理により取得されたキーワード情報と、画像解析部102cの処理により取得された色情報とに基づいて、キーワードの表示形式を決定する(ステップSB−4)。ここで、「表示形式」とは、例えば、キーワードの個数、文字の大きさ、文字の色、および、表示位置のうち少なくとも一つに関する情報であり、画像データ上にキーワードを重畳させた状態で表示する際に、画像データとキーワードの両方の視認性を十分確保できるようにするために用いられる。例えば、表示形式は、キーワードの個数が多い場合は、画像データの内容を的確に示すキーワードを優先的に表示してもてよく、また、キーワードの個数が少ない場合は、文字の大きさを大きめに表示してもよく、また、画像データの色(背景色)とは異なる文字の色にて表示してもよく、また、キーワードが背景と重ならない適切な位置にて表示してもよい。
【0065】
そして、キーワード付きサムネール画像表示部102eは、キーワード表示形式決定部102dの処理により決定された表示形式に基づいて、図5に示すように、画像データ上にキーワードを重畳させた状態で、表示部にサムネール表示する(ステップSB−5)。
【0066】
続いて、再度図3を参照して、画像処理装置100の基本処理のさらなる別の一例について説明する。
【0067】
図3に示すように、キーワード取得部102aは、画像データファイル106aに記憶された画像データに対応するキーワードを取得する(ステップSC−1)。
【0068】
そして、キーワード付きサムネール画像表示部102eは、キーワード取得部102aの処理により取得されたキーワードを画像データ上に重畳させた状態で、表示部114にサムネール表示する(ステップSC−2)。
【0069】
そして、表示形式変更部102fは、入力部112を介して入力された利用者の変更指示に基づいて、表示されたキーワードの表示形式を変更する(ステップSC−3)。ここで、キーワードの表示形式とは、例えば、キーワードの色、文字列、大きさ等であり、利用者が入力部112を介して任意に変更してもよい。以上で、画像処理装置100の処理の説明を終える。
【0070】
[他の実施の形態]
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
【0071】
例えば、画像処理装置100がスタンドアローンの形態で処理を行う場合を一例に説明したが、画像処理装置100とは別筐体で構成されるクライアント端末からの要求に応じて処理を行い、その処理結果を当該クライアント端末に返却するように構成してもよい。
【0072】
また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0073】
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0074】
また、画像処理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0075】
例えば、画像処理装置100の各装置が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現することができ、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現することも可能である。尚、プログラムは、後述する記録媒体に記録されており、必要に応じて画像処理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDなどの記憶部106などは、OS(Operating System)として協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0076】
また、このコンピュータプログラムは、画像処理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0077】
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD等の任意の「可搬用の物理媒体」、あるいは、LAN、WAN、インターネットに代表されるネットワークを介してプログラムを送信する場合の通信回線や搬送波のように、短期にプログラムを保持する「通信媒体」を含むものとする。
【0078】
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0079】
記憶部106に格納される各種のデータベース等(画像データファイル106a)は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理に用いる各種のプログラムやテーブルやデータベースやファイル等を格納する。
【0080】
また、画像処理装置100は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置を接続し、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0081】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
以上詳述に説明したように、本発明によれば、検索に有効なサムネールとキーワードの両方の視認性をさらに向上させることができ、その結果、より確実で直感的な検索性を実現することができる、画像処理装置および画像処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の基本処理を示すフローチャートである。
【図2】本発明の基本処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の基本処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明が適用される画像処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるキーワード付きサムネール画像の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0084】
100 画像処理装置
102 制御部
102a キーワード取得部
102b キーワード解析部
102c 画像解析部
102d キーワード表示形式決定部
102e キーワード付きサムネール画像表示部
102f 表示形式変更部
106 記憶部
106a 画像データファイル
108 入出力制御インターフェース部
112 入力部
114 表示部
116 画像読取部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と記憶部と制御部を少なくとも備えた画像処理装置において実行される画像処理方法であって、
上記記憶部は、
サムネール表示される画像データと、当該画像データに対応付けられたキーワードとを記憶する画像データ記憶手段
を備え、
上記制御部において実行される、
上記画像データ記憶手段に記憶された上記画像データに対応する上記キーワードを取得するキーワード取得ステップと、
上記キーワード取得ステップにて取得された上記キーワードを解析することにより、当該キーワードの個数または文字数に関する情報を含むキーワード情報を取得するキーワード解析ステップと、
上記画像データを解析することにより、当該画像データの色情報を取得する画像解析ステップと、
上記キーワード解析ステップにて取得された上記キーワード情報と、上記画像解析ステップにて取得された上記色情報とに基づいて、上記キーワードの個数、文字の大きさ、文字の色、および、表示位置のうち少なくとも一つに関する情報を含む上記キーワードの表示形式を決定するキーワード表示形式決定ステップと、
上記キーワード表示形式決定ステップにて決定された上記表示形式に基づいて、上記キーワード取得ステップにて取得された上記キーワードを上記画像データ上に重畳させた状態で、上記表示部にサムネール表示するキーワード付きサムネール画像表示ステップと、
を含むことを特徴とする、画像処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理方法であって、
上記画像処理装置は、入力部をさらに備え、
上記制御部において実行される、
上記入力部を介して入力された利用者の変更指示に基づいて、上記キーワード付きサムネール画像表示ステップにて表示された上記キーワードの表示形式を変更する表示形式変更ステップ
をさらに含むことを特徴とする、画像処理方法。
【請求項3】
請求項1に記載の画像処理方法であって、
上記画像処理装置は、画像読取部をさらに備え、
上記画像データは、上記画像読取部にて原稿から読み取られた画像データであることを特徴とする、画像処理方法。
【請求項4】
表示部と記憶部と制御部を少なくとも備えた画像処理装置であって、
上記記憶部は、
サムネール表示される画像データと、当該画像データに対応付けられたキーワードとを記憶する画像データ記憶手段
を備え、
上記制御部は、
上記画像データ記憶手段に記憶された上記画像データに対応する上記キーワードを取得するキーワード取得手段と、
上記キーワード取得手段によって取得された上記キーワードを解析することにより、当該キーワードの個数または文字数に関する情報を含むキーワード情報を取得するキーワード解析手段と、
上記画像データを解析することにより、当該画像データの色情報を取得する画像解析手段と、
上記キーワード解析手段によって取得された上記キーワード情報と、上記画像解析手段によって取得された上記色情報とに基づいて、上記キーワードの個数、文字の大きさ、文字の色、および、表示位置のうち少なくとも一つに関する情報を含む上記キーワードの表示形式を決定するキーワード表示形式決定手段と、
上記キーワード表示形式決定手段により決定された上記表示形式に基づいて、上記キーワード取得手段により取得された上記キーワードを上記画像データ上に重畳させた状態で、上記表示部にサムネール表示するキーワード付きサムネール画像表示手段と、
を備えたことを特徴とする、画像処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画像処理装置であって、入力部をさらに備え、
上記制御部は、
上記入力部を介して入力された利用者の変更指示に基づいて、上記キーワード付きサムネール画像表示手段により表示された上記キーワードの表示形式を変更する表示形式変更手段
をさらに備えたことを特徴とする、画像処理装置。
【請求項6】
請求項4に記載の画像処理装置であって、画像読取部をさらに備え、
上記画像データは、上記画像読取部にて原稿から読み取られた画像データであることを特徴とする、画像処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2013−85276(P2013−85276A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−270629(P2012−270629)
【出願日】平成24年12月11日(2012.12.11)
【分割の表示】特願2008−38743(P2008−38743)の分割
【原出願日】平成20年2月20日(2008.2.20)
【出願人】(000136136)株式会社PFU (354)
【Fターム(参考)】