画像処理装置および画像処理装置の制御方法、プログラム
【課題】 頻繁に用紙入替が発生する作業おいて作業者が行う処理の煩雑性を軽減し、複数種類の用紙の管理を効率的に行う手法を提供する。
【解決手段】 上記課題を解決するために本発明の画像処理装置は、用紙と該用紙の特性に関する情報である用紙種情報が記載された仕切り紙を格納する給紙部と、前記給紙部に格納された仕切り紙を検知する検知手段と、前記給紙部から給紙した用紙を用いて、入力された印刷ジョブに従い形成された画像を印刷する印刷手段と、前記検知手段による仕切り紙の検知より先に前記印刷手段による画像形成が終了すると、前記給紙部に格納される仕切り紙と、前記給紙部に格納され、前記印刷手段による印刷に用いられなかった用紙を排紙することを特徴とする。
【解決手段】 上記課題を解決するために本発明の画像処理装置は、用紙と該用紙の特性に関する情報である用紙種情報が記載された仕切り紙を格納する給紙部と、前記給紙部に格納された仕切り紙を検知する検知手段と、前記給紙部から給紙した用紙を用いて、入力された印刷ジョブに従い形成された画像を印刷する印刷手段と、前記検知手段による仕切り紙の検知より先に前記印刷手段による画像形成が終了すると、前記給紙部に格納される仕切り紙と、前記給紙部に格納され、前記印刷手段による印刷に用いられなかった用紙を排紙することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像が形成される記録材(用紙)に関する情報を検出する手段を有する画像処理装置に関し、特に、給紙部に格納された用紙および用紙種情報を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オフセット印刷等で使用する版を不要としたダイレクトイメージングプリンタの需要が高くなってきている。ダイレクトイメージングプリンタは、印刷時間の短縮や大量部数の印刷に対する要望や、印刷不良が発生した紙の廃却という環境問題等に対応すべく広く用いられている。その中でも、価格面で有利であり写真印刷に適したインクジェット方式プリンタや、生産性が高くオフセット印刷の仕上がりに近い電子写真方式プリンタがより広く用いられる。これらのプリンタの中には、様々な種類の印刷用紙、あるいは、大量ページ・大量部数印刷に対応するために、複数の給紙部を有するものがある。そして、これらの給紙部に対して、オペレータにより予め用紙タイプ情報を設定されるのが一般的である。この用紙タイプ情報とは通常、用紙の坪量、表面性などの特性から大きく分類されるものであり、例えば、「普通紙」、「厚紙」、「コート紙」などの情報が用紙タイプ情報として各給紙部に設定される。そして、給紙部に設定されたタイプの用紙がその給紙部に格納される。
【0003】
また、電子写真技術の発展と共に、印刷業の形態としては、大量部数の印刷を受注するだけでなく、小ロットすなわち少部数の原稿の印刷を受注するような形態POD(Print on Demend) と称されるような商業印刷の業態も存在している。
【0004】
このような形態では、発注者の要望により多様な用紙種を扱うことが求められる。用紙種とは用紙銘柄等に示され、用紙の特性により用紙タイプをさらに詳細に区別するものである。複数の給紙部を有する画像処理装置は一般的であるが、異なる用紙サイズを利用することから、同一サイズの用紙に関して1台の画像処理装置で格納可能な用紙種は限られている。また、小規模のプリントショップでは、所有する画像処理装置の台数は少ないため、注文内容に応じて頻繁な用紙種の変更、すなわち給紙部への用紙入れ替えをする必要がある。
【0005】
このような業者においては、オペレータは頻繁に給紙部に格納された用紙の入れ替え作業を行わなくてはならず、大きな負荷がかかる可能性があった。
【0006】
こうした困難を克服するため、一部の出力装置メーカでは、給紙部を多段接続しカセットを増やし、1台の出力装置に一度に装着できる用紙種の数(用紙銘柄の種類)を増やすことで対応してきた。
【0007】
しかしながら、改良に対する効率アップが出力装置のコストアップ要因となるなどの課題があった。
【0008】
図1は用紙入替時に作業者が行う処理のフローを示す図である。
【0009】
作業者は新しい用紙種を利用するジョブを印刷する際には、以下のような処理を行う。すなわち、用紙入替時はその都度、予め給紙部に格納されていた用紙を取出し、新しい用紙を格納する。そして、新しい用紙が格納された給紙部に対し、新しい用紙の用紙種情報を割り当てる。取出した古い用紙は保管場所に一旦戻し、必要になった段階で再度給紙部に補給され、再度給紙された部に対し、用紙種情報が割り当てられる。更に取出した用紙は再度保管場所に戻すこととなる。
【0010】
このように、少数の画像処理装置において多様な用紙種を扱う際、ユーザに対して煩雑な作業を頻繁に強いる問題がある。更に、POD業者によっては様々な用紙種を有する用紙を管理する用紙置き場が画像処理装置と離れているような場合は、用紙入替における時間的ロスも大きい。
【0011】
また、一旦収納した用紙を再度給紙部から取り出すと用紙が傷みやすいという問題もある。このような背景から、単一の給紙部が複数種類の用紙種を格納し、複数の用紙種に対応する方法が提案されている。
【0012】
単一の給紙部が複数種類の用紙種を格納し、複数の用紙種に対応する手法として、特許文献1に示す技術が提案されている。この特許文献1では、給紙部に用紙の継ぎ足しがなされると、給紙部に先に収納されていた残用紙と継ぎ足し用紙とを別管理する。そして、給紙部に用紙が継ぎ足された際に、操作者が意図しない用紙が出力物に混在してしまうことを防止する。具体的には、給紙内の積載板の位置差分、あるいはユーザによって入力された継足し枚数情報によって用紙が継ぎ足されたか否かを検知する。このように単一の給紙部に対する継足し用紙の残量管理を行うことで、複数の用紙種の切れ目を認識し、単一の給紙部に格納された用紙の管理を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2011−20854
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、特許文献1で提案される技術において、積載板の差分と用紙の厚さや壺量から給紙部の用紙枚数残量を算出する方法では誤差が生じやすい。また、ユーザが給紙部に給紙する用紙の枚数に関する情報を給紙部に対応する情報として入力する方法では給紙部に用紙を継足す時に、その用紙枚数を正確に数えてから給紙部に用紙を格納する必要があり手間がかかる。更に、印刷後、給紙部に格納された余剰用紙を排紙する際、排紙された用紙に対する用紙種を作業者が直感的に判断することができない。例えば、余剰用紙排出後、ユーザがこの余剰紙を再利用すべく用紙置き場に戻す際、用紙種が区別できず間違った用紙種の保管場所に戻してしまう可能性がある。すると、別の用紙種に分別される用紙が混ざって保管されてしまう。
【0015】
本件は上記の問題点に鑑みてなされたもので、給紙部に対して頻繁に用紙入替が発生する作業を実行する時に、作業者が行う処理の煩雑性を軽減し、単一の給紙部に格納される用紙の管理を効率的に行う手法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するため、本発明にかかる画像処理装置は、上記課題を解決するために本発明の画像処理装置は、用紙と該用紙の特性に関する情報である用紙種情報が記載された仕切り紙を格納する給紙部と、前記給紙部に格納された仕切り紙を検知する検知手段と、前記給紙部から給紙した用紙を用いて、入力された印刷ジョブに従い形成された画像を印刷する印刷手段と、前記検知手段による仕切り紙の検知より先に前記印刷手段による画像形成が終了すると、前記給紙部に格納される仕切り紙と、前記給紙部に格納され、前記印刷手段による印刷に用いられなかった用紙を排紙することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、給紙部に仕切り紙を格納することで、印刷ジョブの実行に用紙が不足する場合は用紙の補給を促す表示をし、印刷ジョブ完了時に用紙が余った場合は余った用紙を仕切り紙とともに排紙される。
【0018】
よって、用紙が余る場合は、余った用紙とその用紙の特性が記載された仕切り紙が装置外に排紙されるため、正しい情報のもと余った用紙の保管が行われる。
【0019】
このように、給紙部に対して頻繁に用紙入替が発生する作業を実行する時に、作業者が行う処理の煩雑性を軽減し、単一の給紙部に格納される用紙の管理を効率的に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】従来の用紙入替時の作業フローを示す図である。
【図2】画像処理装置のブロック図である。
【図3】画像処理装置の断面図である。
【図4】センサが設置された給紙部と用紙の関係を示した図である。
【図5】実施例1の仕切り紙モードの処理を示す図である。
【図6】仕切り紙モードの有効無効を切り替える画面の一例である。
【図7】仕切り紙モードで用いる用紙の用紙情報を登録する給紙部を選択する画面である。
【図8】仕切り紙モードでの用紙登録方法の選択画面の一例である。
【図9】仕切り紙モードでの用紙登録方法を説明する図である。
【図10】仕切り紙モードでの処理完了通知画面の一例である。
【図11】仕切り紙モードでの印刷時の処理を示すフローチャートである。
【図12】仕切り紙モードでの印刷中に用紙が不足した場合の警告メッセージの一例である。
【図13】排紙された余剰用紙と仕切り紙の状態を示す図である。
【図14】排紙された余剰用紙と仕切り紙の状態を示す図である。
【図15】実施例2における仕切り紙モードの処理を示す図である。
【図16】実施例2の仕切り紙モード用紙登録処理完了通知画面の一例である。
【図17】実施例2の用紙の格納例と用紙種情報の格納方法を示す図である。
【図18】仕切り紙モードでの複数ジョブ印刷時の処理を示すフローチャートである。
【図19】実施例3での給紙部21内の用紙と仕切り紙の格納状態を示す図である。
【図20】実施例3の仕切り紙2004と対応する用紙との順序を示す図である。
【図21】実施例3の仕切り紙モードの処理を示す図である。
【図22】実施例3での印刷時の処理を示すフローチャートである。
【図23】実施例3での用紙種検証処理を示すフローチャートである。
【図24】実施例3での印刷に用いる用紙より先に格納されていた用紙に対する仕切り紙生成画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0022】
図2は、実施例1の電子写真方式の画像処理装置100の全体を示すブロック図である。
【0023】
画像処理装置100は画像形成部203と画像処理部202により構成され、画像処理部202でビットマップ画像情報を生成し、それに基づき画像形成部203が記録媒体上への画像形成を行う。
【0024】
コントローラユニット201は画像入力装置である不図示のスキャナや画像出力装置であるプリンタ202と接続し、一方では不図示のLAN、公衆回線などのネットワークと接続することで、画像情報やデバイス情報の入出力を行うためのコントローラである。
【0025】
システムバス101は、PCIバスまたはIEEE1394などの高速バスで構成される。図2には、本実施例に関わるデバイスのみを図示する。システムバス101には、ここでは図示しないMFPに必要なネットワーク接続I/F、スキャナI/Fが接続されることは言うまでもない。
【0026】
CPU102はデジタル複合機全体を制御するコントローラとして機能する。
【0027】
RAM104はCPU102が動作するためのシステムワークメモリであり、画像データを一時記憶するための画像メモリとしても利用される。
【0028】
ROM103はブートROMとして利用され、デジタル複合機のブートプログラムが格納されている。
【0029】
外部メモリI/F105はHDDなどの外部メモリI/Fで、外部記憶部106に格納されているデータを読み書きすることが可能である。
【0030】
外部記憶部106は、HDDやDDR3メモリやNAND Flashメモリなどの外部メモリである。システムソフトウェア、画像データ、アドレス帳などの個人データの他に本実施例に必要なパッチパターンを格納する記憶部である。
【0031】
デバイスI/F107は、画像処理部202、画像形成部203と通信しプリント実行コマンドを発行や画像データを転送したり、エンジンステータスを読み込んだりすることが可能である。
【0032】
操作部I/F108は、操作部109とコントローラユニット201を接続する。操作部109は、スイッチやLEDのみのものから、タッチパネル式のLCD表示部を有しているものまで様々である。操作部109で入力した情報が、操作部I/F108を介して、CPU102に伝えられ、所望の処理を行い、それに伴い操作部109に具備された表示部(不図示)に表示を行う。
【0033】
次に図3を用いて、画像処理装置100における画像形成部203の動作を説明する。画像形成部203は、画像処理部202が変換した露光時間に基づいて点灯させる露光光により静電潜像を形成し、この静電潜像を現像して単色トナー像を形成する。そして、この単色トナー像を重ね合わせて多色トナー像を形成し、この多色トナー像を用紙11へ転写し、その用紙11上の多色トナー像を定着させるものである。給紙部21、感光体22Y〜K、注入帯電手段23Y〜K、トナーカートリッジ25Y〜K、現像手段26Y〜K、中間転写体27、転写ローラ28、クリーニング手段29、定着部30、及び分光センサ41によって構成されている。
【0034】
感光ドラム(感光体)22Y〜Kは、アルミシリンダの外周に有機光導伝層を塗布して構成し、駆動モータ(不図示)の駆動力が伝達されて回転するもので、駆動モータは感光ドラム22Y〜Kを画像形成動作に応じて反時計周り方向に回転させる。
【0035】
一時帯電手段として、ステーションごとにイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の感光体を帯電させるための4個の注入帯電器23Y〜Kを備える構成で、各注入帯電器にはスリーブ23YS〜KSが備えられている。
【0036】
感光ドラム22Y〜Kへの露光光はスキャナ部24Y〜Kから送られ、感光ドラム22Y〜Kの表面を選択的に露光することにより、静電潜像が形成されるように構成されている。
【0037】
現像手段として、静電潜像を可視化するために、ステーション毎にイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の現像を行う4個の現像器26Y〜Kを備える構成で、各現像器には、スリーブ26YS〜KSが設けられている。各々の現像器は脱着可能に取り付けられている。
【0038】
中間転写体27は、感光ドラム22Y〜Kに接触しており、画像形成時に時計周り方向に回転し、感光ドラム22Y〜Kの回転に伴って回転し、単色トナー像が転写される。その後、中間転写体27に後述する転写ローラ28が接触して用紙11を狭持搬送し、用紙11に中間転写体27上の多色トナー像が転写する。
【0039】
転写ローラ28は、用紙11上に多色トナー像を転写している間、28aの位置で用紙11に当接し、印字処理後は28bの位置に離間する。定着部30は、用紙11を搬送させながら、転写された多色トナー像を溶融定着させるものであり、図3に示すように用紙11を加熱する定着ローラ31と用紙11を定着ローラ31に圧接させるための加圧ローラ32を備えている。定着ローラ31と加圧ローラ32は中空状に形成され、内部にそれぞれヒータ33、34が内蔵されている。すなわち、多色トナー像を保持した用紙11は定着ローラ31と加圧ローラ32により搬送されるとともに、熱および圧力を加えられ、トナーが表面に定着される。
【0040】
トナー像定着後の用紙11は、その後排出ローラ(不図示)によって排紙トレイ(不図示)に排出して画像形成動作を終了する。クリーニング手段29は、中間転写体27上に残ったトナーをクリーニングするものであり、中間転写体27上に形成された4色の多色トナー像を用紙11に転写した後の廃トナーは、クリーナ容器に蓄えられる。
【0041】
図4は、センサ41が配された給紙部と用紙の関係を示した図である。センサ41は、給紙部21対して、給紙方向後方に設置されている。
【0042】
これは、後述する印刷処理中に仕切り紙401を検出する際、用紙402が次ページ印刷のために1枚毎搬送される間に仕切り紙401の検出を完了するよう考慮され配置している。これにより、仕切り紙401の検出が印刷パフォーマンスに与える影響を抑制することができる。
【0043】
また、センサ41は給紙部21の搬送方法垂直方向に対して、用紙の中間部が検出できるよう設置される。これにより、給紙部21にどのようなサイズの用紙が積載されても、センサは用紙上の情報を検知することができる。
【0044】
図4(a)に示すように、仕切り紙401は用紙402に対応した仕切り紙として用紙402の下部に配置される。即ち、仕切り紙を格納した上にこの仕切り紙に対応する用紙が給紙部21に格納される。仕切り紙に対応する用紙とは、仕切り紙に記載された用紙種情報を有する用紙のことを指す。また、用紙種情報とは、用紙の特性である用紙種に関する情報であり、具体的には用紙のサイズ、坪量、表面性、色等を含む情報である。この情報はユーザによって登録することができる。登録された情報はこの用紙を格納する給紙部情報として記憶部に記憶される。登録方法については後程説明する。
【0045】
図4(b)に示すように、仕切り紙401にはマーカ404と利用者に可読の用紙種情報405が印刷されている。仕切り紙への印刷については後述する。マーカ404はセンサ41で検知されるよう、用紙搬送方向の後部かつ用紙の中央部に印刷される。センサ41は、マーカ404の有無を検知可能であればどのような種類のセンサであってよく、たとえばマーカが配される部分に対し照射し、その反射光の差異によってマーカ有無を検出するなどすればよい。このような配置をすることで、用紙402が全て給紙されてからこの用紙402の用紙種情報を含む仕切り紙401がセンサにより検知される。
【0046】
次に、図5を用いて、本実施例における仕切り紙利用時(仕切り紙モード時)の作業者が行う処理フローを説明する。
【0047】
まず、501に示すように、STEP1として、仕切り紙を利用する給紙部21に格納する用紙種情報の入力と仕切り紙の生成処理を実施する。本ステップの処理の詳細は図7から図10を用いて詳細に説明する。
【0048】
次に、502に示すように、STEP2として、仕切り紙を利用する給紙部21に対して仕切り紙と用紙を格納する。格納の順序は図4で説明した通りである。
【0049】
次に、503に示すように、STEP3として、印刷ジョブが実行される。印刷ジョブの実行は、たとえばコンピュータ(不図示)からPDL(Page Description Language)の形式で印刷ジョブが画像処理装置100に送信される。そして、画像処理装置100で、送信された印刷ジョブに従い画像が形成され、形成された画像が給紙された用紙に印刷される。
【0050】
最後に、504に示すように、STEP4として、印刷ジョブが終了すると、印刷ジョブ実行に必要なかった余剰用紙があればこの用紙を排紙する。また、印刷ジョブ実行に用いるよう指示された用紙に対応する仕切り紙の排紙処理を行う。そして、仕切り紙よりも先に給紙部に格納されていた用紙(この時点で給紙部に格納されている用紙)があれば、この用紙の用紙種情報を、この給紙部の給紙部情報から読みだす。STEP3/STEP4の処理については図11のフローチャートを用いて後述する。
【0051】
なお、仕切り紙モードは、例えば図6の601のような選択画面を操作部109内の表示部(不図示)に表示し、選択可能にすることで通常モードとの切り替えが可能である。
【0052】
以降、図7から図14を用いて、図5の各ステップにおける処理の詳細を説明する。
【0053】
図7は仕切り紙モードで、用紙種情報を登録し、仕切り紙により格納される用紙の用紙種を区別する給紙部を選択する画面の例である。ダイアログ701には給紙部選択を促すメッセージエリア702、画像処理装置100が有する給紙部リスト703と画像形成装置の概略図である704が表示されている。給紙部リスト703には現在格納されている用紙サイズが表示されている。また、この画面には「戻る」ボタン707、「次へ」ボタン708、「キャンセル」ボタン709が配置されており、ウィザード形式によって処理が進行するようになっている。図5では、1番目の給紙部705が選択された直後の画面の様子を示している。また画像形成装置の概略図である704内でも該当する給紙部706が識別可能とすることで直観性を高めている。さらに、選択された給紙部705に格納されている用紙種の用紙種情報を含む詳細情報が領域710に表示されている。この状態で「次へ」ボタン708を押下し、図8に示す次の画面すなわち用紙登録方法の選択画面が表示される。
【0054】
図8は、用紙登録方法の選択画面の一例であり、「新規登録」「登録済用紙種から選択」のどちらがラジオボタン802、803によって選択可能である。
【0055】
図9(a)は、仕切り紙モードにおける用紙登録方法を説明する図であり、図8において、ラジオボタン802によって「新規登録」が選択された場合に表示される画面である。
【0056】
図9(b)は、仕切り紙モードにおける用紙登録方法を説明する図であり、図8において、ラジオボタン803によって「登録済用紙種から選択」が選択された場合に表示される画面である。
【0057】
図9(a)において、ダイアログ901には用紙種情報903〜906が表示され、各項目はユーザにより選択または編集可能となっている。また用紙種情報に対して名称902が付加可能となっている。これらの情報は後述する仕切り紙印刷時に付加される。
【0058】
図9(b)において、ダイアログ910には過去に登録済の用紙種情報リスト911が表示され、ラジオボタン914により選択可能となっている。この例では用紙種情報の登録名が列912に表示され、登録日時が列913に表示されているが、図9(a)における903〜906に示したような用紙種情報を一覧可能としてもよい。
【0059】
このように選択された給紙部に対して格納される用紙の特性に関する情報(用紙種情報)が、ユーザによって登録され、この給紙部の給紙部情報として、と給紙部に格納される用紙の用紙種情報が登録され、画像処理装置100の外部記憶部106に保持される。
【0060】
図10は、仕切り紙モードにおける処理完了通知画面の一例で、ダイアログ1001には新たに選択された給紙部に対応付けられた用紙種情報が表示され、終了ボタン1002が押下されることにより処理が完了する。また、チェックボックス1002によって、仕切り紙を印刷するか否かを変更可能にしている。初期設定では「仕切り紙を印刷する」が選択されている。過去に登録済の用紙において、過去に仕切り紙を印刷済であった場合は、この仕切り紙を再利用することが可能であるので、この場合はチェックボックスを1002によって仕切り紙を印刷させないようにして用紙を節約することもできる。
【0061】
図7から図10の処理によって、図5のSTEP1の処理(用紙種登録/入力と、仕切り紙生成)が完了する。続いて、STEP2として、仕切り紙を利用する給紙部21に対して仕切り紙と用紙が格納される。
【0062】
次に、図5のSTEP3およびSTEP4に示される、仕切り紙モードにおける印刷時の処理を図11のフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0063】
本フローチャートは、ROM103に格納されたプログラムに従って画像処理装置100のコントローラユニット201が実行することによって実現される。
【0064】
まず、給紙部21に格納された用紙(図4の用紙402)を用いるよう指定された印刷ジョブが実行される。そしてステップS1101において印刷ジョブが終了されたか否かを判定し、印刷ジョブ終了と判断された場合、ステップS1109に進む。印刷ジョブ終了と判断されない場合、ステップS1102に進み、1ページ分の印刷処理を行う。
【0065】
ここで給紙部21に格納された用紙のうち最上面に積載された用紙が一枚搬送されると、S1103において、給紙部21に格納された用紙のうち最上面に積載された用紙が仕切り紙か否かをチェックすべくセンサ41による検知が行われる。具体的には、センサ41が最上面に積載された用紙の所定位置に対するマーカの有無を検知する。
【0066】
ステップS1104で、給紙部21の最上面に積載された用紙が仕切り紙であるか否かを判定し、仕切り紙でなければステップS1105に進みジョブを継続する。
【0067】
一方、ステップS1104で仕切り紙と判断された場合、印刷ジョブ中に用紙が不足したか、または印刷ジョブの終了と同時に印刷ジョブ実行に用いるために給紙部21に格納された用紙が全て給紙されたため、給紙部内からなくなったと考えられる。よって、ステップS1106へ進み、仕切り紙を排紙する前に用紙の補給を促すメッセージを表示する。
【0068】
図12は、印刷中に用紙が不足した場合の警告メッセージの一例である。同図において、ジョブ終了ボタン1202が押下されると、ステップS1107においてジョブが中止されたと判断され、ステップS1109に進む。一方、用紙補給ボタン1203が押下された場合、ステップS1108に進み、用紙の補給が完了したことが確認されるとS1105に戻りジョブを継続する。
【0069】
ステップS1109以降、印刷ジョブ終了後の処理を説明する。
【0070】
まず、ステップS1109において、S1103同様の処理で最上面に積載された用紙が仕切り紙か否かチェックすべくセンサ41によって検知が行われる。
【0071】
続いて、ステップS1110において仕切り紙であると判断された場合、後述するステップS1112へ進み、仕切り紙を排紙する。S1110で仕切り紙でないと判断された場合、ステップS1111へ進み、給紙部21に残った用紙である余剰用紙から1枚排紙処理を行い、ステップS1109へ戻る。このステップを繰り返すことで、給紙部21に格納され、印刷ジョブを完了させるためには用いられなかった余剰紙が排紙される。
【0072】
余剰用紙の排紙先は排紙部36の他、例えば画像形成装置が有するエスケープトレイ(不図示)など印刷ジョブの排紙先と異なる場所を利用してもよい。
【0073】
図13と図14は、ステップS1112で排紙された余剰用紙と仕切り紙の状態を示す図である。図13に示すように、仕切り紙401と余剰分の用紙402bが排紙される。
【0074】
図14は、図4で示した用紙402のうち、印刷ジョブの実行に用いられなかった余剰分の用紙402bと仕切り紙401が排紙部36に排紙された状態を示している。仕切り紙401にはユーザが可読な用紙種情報が印刷されているので、排紙された余剰用紙に対する用紙種が直感的に認識できる。これにより、ユーザがジョブ終了後に排出された余剰用紙を用紙の保管場所に戻す際に、誤った用紙種の保管場所に戻すといった人的ミスの発生を低減させることが可能となる。
【0075】
一方、ステップS1113は、図5におけるSTEP4に該当する処理である。印刷ジョブ実行のために用いる用紙およびこの用紙に対応する仕切り紙を格納する(継ぎ足す)よりも先に給紙部21に格納されていた用紙の用紙種情報を記憶部の給紙部情報から読み出す。そして、給紙部21に対してこの用紙種情報の設定を行う。
【0076】
具体的に説明すると、図4の用紙402のうち印刷ジョブ実行に用いられなかった余剰用紙が仕切り紙401とともに排紙されると、この用紙402と仕切り紙より先に給紙部21に格納されていた用紙403の用紙種情報が給紙部情報から読み出される。
【0077】
これらの給紙部情報に含まれる用紙種情報は外部記憶部106に保持され、画像形成起動後はRAM104に展開される。
【0078】
また、給紙部21に用紙が1枚も格納されていなかった場合はこの再設定処理は行われなくてもよい。さらに、先に格納されていた用紙の用紙種が給紙部21に対して登録されていない場合もこの再設定処理は行われなくてもよい。
【0079】
これにより単一の給紙部にて、仕切り紙で仕切られる異なる特性を有する用紙に対して、予め用紙種情報を登録しておくと、給紙部に格納する用紙を入れ替える度に給紙部に対する用紙種情報の登録処理を行わなくても良くなる。よってユーザの作業効率を高めることが可能となる。
【0080】
以上の処理により、複数種の用紙を1つの給紙部に格納しても、印刷時に給紙される用紙種が変更されることを検知することが可能となる。
【0081】
そして、給紙部に対して頻繁に用紙の入れ替えを必要とする業務で、給紙部に格納される用紙を一旦取出し、印刷ジョブの実行に用いる用紙を格納し、この印刷ジョブの実行完了後、取り出してあった用紙を給紙部へ戻すというような手間が軽減される。また、ジョブ終了後に排出された余剰用紙を元の用紙保管場所に戻す際に、オペレータが誤った用紙種を有する用紙の保管場所に戻してしまうといったミスの発生を低減させることが可能となる。このように、給紙部に格納された用紙を効率よく管理することが可能になる。
【実施例2】
【0082】
実施例1では、1つの印刷ジョブの実行に対応した処理を説明した。
【0083】
これに対し本実施例では、複数の印刷ジョブの実行に対応した処理について詳細に説明を行う。
【0084】
図15は本実施例2における仕切り紙モードの処理を示す図である。
【0085】
まず、図5の501同様、1501では、STEP1として仕切り紙を利用する給紙部21に格納する用紙の用紙種情報を登録する処理と仕切り紙の生成処理を実施する。ここでは、本ステップの処理と501との差異のみを説明する。
【0086】
図16は、実施例2における仕切り紙モード用紙登録処理完了通知画面の一例であり、実施例1における図10の直後に表示される。画面1601上には給紙部21に対して新たな用紙の登録を行うかどうかを問い合わせるメッセージを表示する。ボタン1602が押下されると図7に戻り、給紙部に新たに格納される用紙の用紙種情報の登録が可能となる。一方、1603を押下することにより登録処理が完了する。
【0087】
図15に戻り、1501の処理が終わると、次に、1502に示すように、STEP2として、仕切り紙を利用する給紙部21に対して仕切り紙と用紙を格納する。
【0088】
図17(a)は、実施例2における用紙の格納例を示す図である。単一の給紙部21に、複数の用紙1701a、1702a、1703aがそれぞれ仕切り紙1701b、1702b、1703bと対応して給紙部21に格納される。格納の順序は図4(a)において説明した順序と同様である。すなわち、給紙部の最上面から1701a、1702a、1703a、といった順で用紙種が区別された用紙が積載され格納されている。そして、給紙部21には、印刷ジョブ実行のために用いる用紙1701a〜1703aおよびこの用紙に対応する仕切り紙を格納する(継ぎ足す)より先に、給紙部21に用紙1704が格納されている。またこの用紙1704の用紙種情報は給紙部21の給紙部情報に登録されている。
【0089】
用紙種が区別された用紙1701a〜1703aの間には、仕切り紙1701b〜1703bがそれぞれ挿入される。また、複数の用紙種情報が登録されると、給紙部情報に含まれる用紙種情報は、図17(b)に示すように配列される。すなわち、給紙部21の給紙部情報で、用紙種情報は、給紙部の最上部に積載された用紙の用紙種情報から順次読みだすことが可能なように配列され装置内の記憶部に記憶される。また、給紙部情報を読み出すことで、単一の給紙部に何枚の仕切り紙が格納され、これにより何種類の用紙種情報を有する用紙が格納されているかがわかる。
【0090】
次に、1503に示すように、STEP3として、印刷ジョブが実行される。
【0091】
最後に、1504に示すように、STEP4として、印刷ジョブが終了すると、余剰用紙および対応する仕切り紙の排紙処理を行い、仕切り紙挿入前にこの給紙部に対して予め格納されていた用紙の用紙種情報を読み出す。STEP3/STEP4の処理についてはSTEP1において登録された用紙種数分繰り返される。
【0092】
図17の用紙が給紙部21に格納されている場合、まず1701aの用紙を用いるよう指示された印刷ジョブが実行される。そして仕切り紙1701bが排紙される。この時、1701aの余剰紙があればその用紙も排紙される。次に1702aの用紙を用いるよう指示された印刷ジョブが実行される。そして仕切り紙1702bが排紙される。この時、1702aの余剰紙があればその用紙も排紙される。このように仕切り紙で仕切られた用紙を用いたジョブの実行、および仕切り紙と余剰紙の排紙が繰り返される。
【0093】
この処理について、図18のフローチャートを用いて説明する。本フローチャートは、ROM103に格納されたプログラムに従って画像処理装置100のコントローラユニット201が実行することによって実現される。
【0094】
図18は仕切り紙モードにて、複数の印刷ジョブを実行する際の処理を示すフローチャートである。
【0095】
図中のステップS1101〜ステップS1114については実施例1における図11の処理と同じであるので説明を省略する。
【0096】
ステップS1801において、ユーザが仕切り紙モードを用いた処理を行う対象として選択した給紙部21に格納され、この給紙部に対して用紙種情報が登録された用紙を用いて実行する全ジョブが終了していれば処理を終了する。全ジョブが終了していなければステップS1101に処理を進める。
【0097】
ステップS1802では、ステップS1112で排紙した仕切り紙が最後の仕切り紙か否かを判断する。これは、給紙部21の給紙部情報に含まれる用紙種情報が何種類含まれているか検知し、この種類数と排紙された仕切り紙の枚数を比較することで判断できる。
【0098】
これにより、給紙部21に登録された用紙種に対応する全ての仕切り紙が排出されたか判断する。
【0099】
ここで、全ての仕切り紙が排紙されたと判断されればS1103へ進み、用紙1701a〜1703aの格納よりも先に格納されていた用紙1704の用紙種情報を読み出し、給紙部21に対して用紙種情報の設定をする。全ての仕切り紙が排紙されていないと判断されればステップS1803へ進む。そして、次の印刷ジョブに対応した用紙種情報を読み出し、給紙部21に対して次の印刷ジョブを行うために使用する用紙の用紙種情報の設定を行う。
【0100】
ステップS1804では、用紙1704の格納より後に格納した用紙を用いて印刷するように指示された全ての印刷ジョブの実行が終了したことを示すフラグをセットし、ステップS1801に戻る。
【0101】
以上の処理により、複数の印刷ジョブを実行する際、各印刷ジョブの実行時に用いるように指示された異なる用紙種を有する用紙を1つの給紙部内で管理できる。
【0102】
また、単一の給紙部にて、複数の仕切り紙で仕切られる異なる特性を有する用紙に対して、給紙部に格納する用紙を入れ替える度に給紙部に対する用紙種情報の登録処理を行わなくても良くなる。よって、給紙部に対して頻繁に用紙入替が発生する作業を実行する時に、作業者が行う処理の煩雑性を軽減し、単一の給紙部に格納される用紙の管理を効率的に行うことが可能になる。
【実施例3】
【0103】
先の実施例1および2においては、図4(a)および図17に示すように、仕切り紙を格納した上にこの仕切り紙に対応する用紙が給紙部21に格納される形態について説明した。本実施例では、この格納順序を変更、すなわち、仕切り紙がこの仕切り紙に対応する用紙の上部に格納される例について説明する。
【0104】
図19は本実施例における用紙と仕切り紙の給紙部21内の格納状態を示す図である。
【0105】
複数の用紙1701a、1702a、1703aは、それぞれ仕切り紙1701c、1702c、1703cと対応して給紙部21に格納される。格納の順序は図4(a)および図17において説明した順序と逆になる。すなわち、給紙部の最上面から1701a、1702a、1703aといった順で用紙種が区別された用紙が積載され格納される。また、各用紙種が区別された用紙の上には、仕切り紙(1701c〜1703c)がそれぞれ積載される。
【0106】
そして、給紙部21には、印刷ジョブ実行のために用いる用紙1701a〜1703aおよびこの用紙に対応する仕切り紙を格納する(継ぎ足す)より先に、給紙部21に用紙1704が格納されている。またこの用紙1704の用紙種情報は給紙部21の給紙部情報に登録されている。また、用紙1704に対応する仕切り紙1901が配置される。
【0107】
また、図20は本実施例における仕切り紙1701cと対応する用紙との順序を示す図である。仕切り紙1701cには、先の実施例と同様にユーザに可読な用紙種情報が印刷される。また、本実施例においては、仕切り紙1701c上に用紙種情報を含むQRコード(登録商標)2004がマーカとして印刷されている。この場合センサ41は、公知のQRコード(登録商標)リーダなどで構成すればよい。ここで、QRコード(登録商標)2004に格納される情報はたとえば図7で説明した用紙の特性に関する情報(用紙種情報)となる。また、本実施例では仕切り紙にQRコード(登録商標)を含ませているが、同等の目的を果たす付加情報およびリーダ機能を利用した形態でも構わない。また、仕切り紙1701cと対応する用紙1701a、仕切り紙1702cと用紙1702aの積載順序は先の実施例と逆になっている。よって、仕切り紙1701cが検知された後、用紙1701aが給紙される。
【0108】
図21は、本実施例3における仕切り紙モードの処理を示す図である。
【0109】
まず、2100において、STEP0として、処理対象である印刷ジョブ実行のために用いる用紙を格納する(継ぎ足す)前から給紙部21に格納されている用紙に対応する仕切り紙を生成する。
【0110】
用紙1701a〜1703aを格納する(継ぎ足す)前から給紙部21に格納されている用紙に対応した仕切り紙1901の生成は、操作部109に具備された表示部(不図示)に表示される図24のようなダイアログを介して実施される。OKボタン2403が押下されると、指定された給紙部に格納される用紙に対応した用紙種情報を有する仕切り紙が印刷される。
【0111】
図21に戻り、1501では、STEP1として仕切り紙を利用する給紙部21に格納する用紙の用紙種情報を登録する処理と仕切り紙の生成処理を実施する。処理の詳細については実施例2と同様であるので、説明は割愛する。
【0112】
次に、2102に示すように、STEP2として、仕切り紙を利用する給紙部21に対して仕切り紙と用紙を格納する。
【0113】
仕切り紙と用紙の格納順序については図19および図20によって示した通り、まず印刷ジョブ実行のために用いる用紙よりも先に給紙部に格納されている用紙に対応する仕切り紙1901を格納する。そして、今から実行する印刷ジョブに対して用いるよう指示されている用紙1701a〜1703aとこれらに対応する仕切り紙を順次格納する。以降、図21におけるSTEP3の処理について、図22および図23のフローチャートを用いて説明する。これらのフローチャートは、ROM103に格納されたプログラムに従って画像処理装置100のコントローラユニット201が実行することによって実現される。
【0114】
図23は、図22のステップS2201における用紙種検証処理示すフローチャートである。
【0115】
まず、ステップS2301において、仕切り紙より用紙情報を読み込む。具体的には、マーカ401に印刷されたQRコード(登録商標)2004に埋め込まれた用紙種情報をセンサ41が読取る。
【0116】
続くステップS2302において、読み込まれた用紙種情報と給紙部21に対応づけられている用紙種情報を比較する。
【0117】
ここで、ステップS2303において用紙種情報が合致しているか判定し、合致している場合は問題がないと判断し、ステップS2306に進む。そしてステップS2306にて、仕切り紙を排紙する。一方、用紙種情報が合致していない場合は、給紙部に格納された用紙の用紙種と給紙部21の給紙部情報に登録された用紙種情報とが合致しないのでステップS2305に進む。そしてステップS2305にて、エラー表示を行い、登録された用紙種情報と同じ用紙種である用紙の格納を促す。そして、登録された用紙種情報と同じ用紙種である用紙の格納がセンサにより検知されると、ステップS2201の用紙種検証処理が終了する。以後、実施例2において説明した処理と同様に印刷処理が行われる。そして、印刷処理終了後、余剰用紙の排出を行う。ここで、先の実施例同様に仕切り紙が検出される。先の実施例とは異なり、この仕切り紙には、次に給紙される用紙の用紙種情報を含んでいる。よってステップS2202では、給紙部21に対応づけられた用紙種情報が、次の印刷ジョブ用の用紙種情報に切り替えられる。その後、S2201で説明した用紙種検証処理を実施する。その他の処理は実施例2と同様であるため、説明を割愛する。
【0118】
以上、仕切り紙と対応する用紙の格納順序を変更する実施例を説明した。これにより、格納した用紙種と給紙部に登録された用紙種との整合性を検証することが可能となる。よって、印刷ジョブを実行する前にその印刷ジョブに用いられる用紙が正しい用紙種情報を有する用紙か否か判断することができる。
【0119】
また、給紙部に対して頻繁に用紙入替が発生する作業を実行する時に、作業者が行う処理の煩雑性を軽減し、単一の給紙部に格納される用紙の管理を効率的に行うことが可能になる。
【0120】
(その他の実施例)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像が形成される記録材(用紙)に関する情報を検出する手段を有する画像処理装置に関し、特に、給紙部に格納された用紙および用紙種情報を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オフセット印刷等で使用する版を不要としたダイレクトイメージングプリンタの需要が高くなってきている。ダイレクトイメージングプリンタは、印刷時間の短縮や大量部数の印刷に対する要望や、印刷不良が発生した紙の廃却という環境問題等に対応すべく広く用いられている。その中でも、価格面で有利であり写真印刷に適したインクジェット方式プリンタや、生産性が高くオフセット印刷の仕上がりに近い電子写真方式プリンタがより広く用いられる。これらのプリンタの中には、様々な種類の印刷用紙、あるいは、大量ページ・大量部数印刷に対応するために、複数の給紙部を有するものがある。そして、これらの給紙部に対して、オペレータにより予め用紙タイプ情報を設定されるのが一般的である。この用紙タイプ情報とは通常、用紙の坪量、表面性などの特性から大きく分類されるものであり、例えば、「普通紙」、「厚紙」、「コート紙」などの情報が用紙タイプ情報として各給紙部に設定される。そして、給紙部に設定されたタイプの用紙がその給紙部に格納される。
【0003】
また、電子写真技術の発展と共に、印刷業の形態としては、大量部数の印刷を受注するだけでなく、小ロットすなわち少部数の原稿の印刷を受注するような形態POD(Print on Demend) と称されるような商業印刷の業態も存在している。
【0004】
このような形態では、発注者の要望により多様な用紙種を扱うことが求められる。用紙種とは用紙銘柄等に示され、用紙の特性により用紙タイプをさらに詳細に区別するものである。複数の給紙部を有する画像処理装置は一般的であるが、異なる用紙サイズを利用することから、同一サイズの用紙に関して1台の画像処理装置で格納可能な用紙種は限られている。また、小規模のプリントショップでは、所有する画像処理装置の台数は少ないため、注文内容に応じて頻繁な用紙種の変更、すなわち給紙部への用紙入れ替えをする必要がある。
【0005】
このような業者においては、オペレータは頻繁に給紙部に格納された用紙の入れ替え作業を行わなくてはならず、大きな負荷がかかる可能性があった。
【0006】
こうした困難を克服するため、一部の出力装置メーカでは、給紙部を多段接続しカセットを増やし、1台の出力装置に一度に装着できる用紙種の数(用紙銘柄の種類)を増やすことで対応してきた。
【0007】
しかしながら、改良に対する効率アップが出力装置のコストアップ要因となるなどの課題があった。
【0008】
図1は用紙入替時に作業者が行う処理のフローを示す図である。
【0009】
作業者は新しい用紙種を利用するジョブを印刷する際には、以下のような処理を行う。すなわち、用紙入替時はその都度、予め給紙部に格納されていた用紙を取出し、新しい用紙を格納する。そして、新しい用紙が格納された給紙部に対し、新しい用紙の用紙種情報を割り当てる。取出した古い用紙は保管場所に一旦戻し、必要になった段階で再度給紙部に補給され、再度給紙された部に対し、用紙種情報が割り当てられる。更に取出した用紙は再度保管場所に戻すこととなる。
【0010】
このように、少数の画像処理装置において多様な用紙種を扱う際、ユーザに対して煩雑な作業を頻繁に強いる問題がある。更に、POD業者によっては様々な用紙種を有する用紙を管理する用紙置き場が画像処理装置と離れているような場合は、用紙入替における時間的ロスも大きい。
【0011】
また、一旦収納した用紙を再度給紙部から取り出すと用紙が傷みやすいという問題もある。このような背景から、単一の給紙部が複数種類の用紙種を格納し、複数の用紙種に対応する方法が提案されている。
【0012】
単一の給紙部が複数種類の用紙種を格納し、複数の用紙種に対応する手法として、特許文献1に示す技術が提案されている。この特許文献1では、給紙部に用紙の継ぎ足しがなされると、給紙部に先に収納されていた残用紙と継ぎ足し用紙とを別管理する。そして、給紙部に用紙が継ぎ足された際に、操作者が意図しない用紙が出力物に混在してしまうことを防止する。具体的には、給紙内の積載板の位置差分、あるいはユーザによって入力された継足し枚数情報によって用紙が継ぎ足されたか否かを検知する。このように単一の給紙部に対する継足し用紙の残量管理を行うことで、複数の用紙種の切れ目を認識し、単一の給紙部に格納された用紙の管理を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2011−20854
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、特許文献1で提案される技術において、積載板の差分と用紙の厚さや壺量から給紙部の用紙枚数残量を算出する方法では誤差が生じやすい。また、ユーザが給紙部に給紙する用紙の枚数に関する情報を給紙部に対応する情報として入力する方法では給紙部に用紙を継足す時に、その用紙枚数を正確に数えてから給紙部に用紙を格納する必要があり手間がかかる。更に、印刷後、給紙部に格納された余剰用紙を排紙する際、排紙された用紙に対する用紙種を作業者が直感的に判断することができない。例えば、余剰用紙排出後、ユーザがこの余剰紙を再利用すべく用紙置き場に戻す際、用紙種が区別できず間違った用紙種の保管場所に戻してしまう可能性がある。すると、別の用紙種に分別される用紙が混ざって保管されてしまう。
【0015】
本件は上記の問題点に鑑みてなされたもので、給紙部に対して頻繁に用紙入替が発生する作業を実行する時に、作業者が行う処理の煩雑性を軽減し、単一の給紙部に格納される用紙の管理を効率的に行う手法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するため、本発明にかかる画像処理装置は、上記課題を解決するために本発明の画像処理装置は、用紙と該用紙の特性に関する情報である用紙種情報が記載された仕切り紙を格納する給紙部と、前記給紙部に格納された仕切り紙を検知する検知手段と、前記給紙部から給紙した用紙を用いて、入力された印刷ジョブに従い形成された画像を印刷する印刷手段と、前記検知手段による仕切り紙の検知より先に前記印刷手段による画像形成が終了すると、前記給紙部に格納される仕切り紙と、前記給紙部に格納され、前記印刷手段による印刷に用いられなかった用紙を排紙することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、給紙部に仕切り紙を格納することで、印刷ジョブの実行に用紙が不足する場合は用紙の補給を促す表示をし、印刷ジョブ完了時に用紙が余った場合は余った用紙を仕切り紙とともに排紙される。
【0018】
よって、用紙が余る場合は、余った用紙とその用紙の特性が記載された仕切り紙が装置外に排紙されるため、正しい情報のもと余った用紙の保管が行われる。
【0019】
このように、給紙部に対して頻繁に用紙入替が発生する作業を実行する時に、作業者が行う処理の煩雑性を軽減し、単一の給紙部に格納される用紙の管理を効率的に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】従来の用紙入替時の作業フローを示す図である。
【図2】画像処理装置のブロック図である。
【図3】画像処理装置の断面図である。
【図4】センサが設置された給紙部と用紙の関係を示した図である。
【図5】実施例1の仕切り紙モードの処理を示す図である。
【図6】仕切り紙モードの有効無効を切り替える画面の一例である。
【図7】仕切り紙モードで用いる用紙の用紙情報を登録する給紙部を選択する画面である。
【図8】仕切り紙モードでの用紙登録方法の選択画面の一例である。
【図9】仕切り紙モードでの用紙登録方法を説明する図である。
【図10】仕切り紙モードでの処理完了通知画面の一例である。
【図11】仕切り紙モードでの印刷時の処理を示すフローチャートである。
【図12】仕切り紙モードでの印刷中に用紙が不足した場合の警告メッセージの一例である。
【図13】排紙された余剰用紙と仕切り紙の状態を示す図である。
【図14】排紙された余剰用紙と仕切り紙の状態を示す図である。
【図15】実施例2における仕切り紙モードの処理を示す図である。
【図16】実施例2の仕切り紙モード用紙登録処理完了通知画面の一例である。
【図17】実施例2の用紙の格納例と用紙種情報の格納方法を示す図である。
【図18】仕切り紙モードでの複数ジョブ印刷時の処理を示すフローチャートである。
【図19】実施例3での給紙部21内の用紙と仕切り紙の格納状態を示す図である。
【図20】実施例3の仕切り紙2004と対応する用紙との順序を示す図である。
【図21】実施例3の仕切り紙モードの処理を示す図である。
【図22】実施例3での印刷時の処理を示すフローチャートである。
【図23】実施例3での用紙種検証処理を示すフローチャートである。
【図24】実施例3での印刷に用いる用紙より先に格納されていた用紙に対する仕切り紙生成画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0022】
図2は、実施例1の電子写真方式の画像処理装置100の全体を示すブロック図である。
【0023】
画像処理装置100は画像形成部203と画像処理部202により構成され、画像処理部202でビットマップ画像情報を生成し、それに基づき画像形成部203が記録媒体上への画像形成を行う。
【0024】
コントローラユニット201は画像入力装置である不図示のスキャナや画像出力装置であるプリンタ202と接続し、一方では不図示のLAN、公衆回線などのネットワークと接続することで、画像情報やデバイス情報の入出力を行うためのコントローラである。
【0025】
システムバス101は、PCIバスまたはIEEE1394などの高速バスで構成される。図2には、本実施例に関わるデバイスのみを図示する。システムバス101には、ここでは図示しないMFPに必要なネットワーク接続I/F、スキャナI/Fが接続されることは言うまでもない。
【0026】
CPU102はデジタル複合機全体を制御するコントローラとして機能する。
【0027】
RAM104はCPU102が動作するためのシステムワークメモリであり、画像データを一時記憶するための画像メモリとしても利用される。
【0028】
ROM103はブートROMとして利用され、デジタル複合機のブートプログラムが格納されている。
【0029】
外部メモリI/F105はHDDなどの外部メモリI/Fで、外部記憶部106に格納されているデータを読み書きすることが可能である。
【0030】
外部記憶部106は、HDDやDDR3メモリやNAND Flashメモリなどの外部メモリである。システムソフトウェア、画像データ、アドレス帳などの個人データの他に本実施例に必要なパッチパターンを格納する記憶部である。
【0031】
デバイスI/F107は、画像処理部202、画像形成部203と通信しプリント実行コマンドを発行や画像データを転送したり、エンジンステータスを読み込んだりすることが可能である。
【0032】
操作部I/F108は、操作部109とコントローラユニット201を接続する。操作部109は、スイッチやLEDのみのものから、タッチパネル式のLCD表示部を有しているものまで様々である。操作部109で入力した情報が、操作部I/F108を介して、CPU102に伝えられ、所望の処理を行い、それに伴い操作部109に具備された表示部(不図示)に表示を行う。
【0033】
次に図3を用いて、画像処理装置100における画像形成部203の動作を説明する。画像形成部203は、画像処理部202が変換した露光時間に基づいて点灯させる露光光により静電潜像を形成し、この静電潜像を現像して単色トナー像を形成する。そして、この単色トナー像を重ね合わせて多色トナー像を形成し、この多色トナー像を用紙11へ転写し、その用紙11上の多色トナー像を定着させるものである。給紙部21、感光体22Y〜K、注入帯電手段23Y〜K、トナーカートリッジ25Y〜K、現像手段26Y〜K、中間転写体27、転写ローラ28、クリーニング手段29、定着部30、及び分光センサ41によって構成されている。
【0034】
感光ドラム(感光体)22Y〜Kは、アルミシリンダの外周に有機光導伝層を塗布して構成し、駆動モータ(不図示)の駆動力が伝達されて回転するもので、駆動モータは感光ドラム22Y〜Kを画像形成動作に応じて反時計周り方向に回転させる。
【0035】
一時帯電手段として、ステーションごとにイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の感光体を帯電させるための4個の注入帯電器23Y〜Kを備える構成で、各注入帯電器にはスリーブ23YS〜KSが備えられている。
【0036】
感光ドラム22Y〜Kへの露光光はスキャナ部24Y〜Kから送られ、感光ドラム22Y〜Kの表面を選択的に露光することにより、静電潜像が形成されるように構成されている。
【0037】
現像手段として、静電潜像を可視化するために、ステーション毎にイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の現像を行う4個の現像器26Y〜Kを備える構成で、各現像器には、スリーブ26YS〜KSが設けられている。各々の現像器は脱着可能に取り付けられている。
【0038】
中間転写体27は、感光ドラム22Y〜Kに接触しており、画像形成時に時計周り方向に回転し、感光ドラム22Y〜Kの回転に伴って回転し、単色トナー像が転写される。その後、中間転写体27に後述する転写ローラ28が接触して用紙11を狭持搬送し、用紙11に中間転写体27上の多色トナー像が転写する。
【0039】
転写ローラ28は、用紙11上に多色トナー像を転写している間、28aの位置で用紙11に当接し、印字処理後は28bの位置に離間する。定着部30は、用紙11を搬送させながら、転写された多色トナー像を溶融定着させるものであり、図3に示すように用紙11を加熱する定着ローラ31と用紙11を定着ローラ31に圧接させるための加圧ローラ32を備えている。定着ローラ31と加圧ローラ32は中空状に形成され、内部にそれぞれヒータ33、34が内蔵されている。すなわち、多色トナー像を保持した用紙11は定着ローラ31と加圧ローラ32により搬送されるとともに、熱および圧力を加えられ、トナーが表面に定着される。
【0040】
トナー像定着後の用紙11は、その後排出ローラ(不図示)によって排紙トレイ(不図示)に排出して画像形成動作を終了する。クリーニング手段29は、中間転写体27上に残ったトナーをクリーニングするものであり、中間転写体27上に形成された4色の多色トナー像を用紙11に転写した後の廃トナーは、クリーナ容器に蓄えられる。
【0041】
図4は、センサ41が配された給紙部と用紙の関係を示した図である。センサ41は、給紙部21対して、給紙方向後方に設置されている。
【0042】
これは、後述する印刷処理中に仕切り紙401を検出する際、用紙402が次ページ印刷のために1枚毎搬送される間に仕切り紙401の検出を完了するよう考慮され配置している。これにより、仕切り紙401の検出が印刷パフォーマンスに与える影響を抑制することができる。
【0043】
また、センサ41は給紙部21の搬送方法垂直方向に対して、用紙の中間部が検出できるよう設置される。これにより、給紙部21にどのようなサイズの用紙が積載されても、センサは用紙上の情報を検知することができる。
【0044】
図4(a)に示すように、仕切り紙401は用紙402に対応した仕切り紙として用紙402の下部に配置される。即ち、仕切り紙を格納した上にこの仕切り紙に対応する用紙が給紙部21に格納される。仕切り紙に対応する用紙とは、仕切り紙に記載された用紙種情報を有する用紙のことを指す。また、用紙種情報とは、用紙の特性である用紙種に関する情報であり、具体的には用紙のサイズ、坪量、表面性、色等を含む情報である。この情報はユーザによって登録することができる。登録された情報はこの用紙を格納する給紙部情報として記憶部に記憶される。登録方法については後程説明する。
【0045】
図4(b)に示すように、仕切り紙401にはマーカ404と利用者に可読の用紙種情報405が印刷されている。仕切り紙への印刷については後述する。マーカ404はセンサ41で検知されるよう、用紙搬送方向の後部かつ用紙の中央部に印刷される。センサ41は、マーカ404の有無を検知可能であればどのような種類のセンサであってよく、たとえばマーカが配される部分に対し照射し、その反射光の差異によってマーカ有無を検出するなどすればよい。このような配置をすることで、用紙402が全て給紙されてからこの用紙402の用紙種情報を含む仕切り紙401がセンサにより検知される。
【0046】
次に、図5を用いて、本実施例における仕切り紙利用時(仕切り紙モード時)の作業者が行う処理フローを説明する。
【0047】
まず、501に示すように、STEP1として、仕切り紙を利用する給紙部21に格納する用紙種情報の入力と仕切り紙の生成処理を実施する。本ステップの処理の詳細は図7から図10を用いて詳細に説明する。
【0048】
次に、502に示すように、STEP2として、仕切り紙を利用する給紙部21に対して仕切り紙と用紙を格納する。格納の順序は図4で説明した通りである。
【0049】
次に、503に示すように、STEP3として、印刷ジョブが実行される。印刷ジョブの実行は、たとえばコンピュータ(不図示)からPDL(Page Description Language)の形式で印刷ジョブが画像処理装置100に送信される。そして、画像処理装置100で、送信された印刷ジョブに従い画像が形成され、形成された画像が給紙された用紙に印刷される。
【0050】
最後に、504に示すように、STEP4として、印刷ジョブが終了すると、印刷ジョブ実行に必要なかった余剰用紙があればこの用紙を排紙する。また、印刷ジョブ実行に用いるよう指示された用紙に対応する仕切り紙の排紙処理を行う。そして、仕切り紙よりも先に給紙部に格納されていた用紙(この時点で給紙部に格納されている用紙)があれば、この用紙の用紙種情報を、この給紙部の給紙部情報から読みだす。STEP3/STEP4の処理については図11のフローチャートを用いて後述する。
【0051】
なお、仕切り紙モードは、例えば図6の601のような選択画面を操作部109内の表示部(不図示)に表示し、選択可能にすることで通常モードとの切り替えが可能である。
【0052】
以降、図7から図14を用いて、図5の各ステップにおける処理の詳細を説明する。
【0053】
図7は仕切り紙モードで、用紙種情報を登録し、仕切り紙により格納される用紙の用紙種を区別する給紙部を選択する画面の例である。ダイアログ701には給紙部選択を促すメッセージエリア702、画像処理装置100が有する給紙部リスト703と画像形成装置の概略図である704が表示されている。給紙部リスト703には現在格納されている用紙サイズが表示されている。また、この画面には「戻る」ボタン707、「次へ」ボタン708、「キャンセル」ボタン709が配置されており、ウィザード形式によって処理が進行するようになっている。図5では、1番目の給紙部705が選択された直後の画面の様子を示している。また画像形成装置の概略図である704内でも該当する給紙部706が識別可能とすることで直観性を高めている。さらに、選択された給紙部705に格納されている用紙種の用紙種情報を含む詳細情報が領域710に表示されている。この状態で「次へ」ボタン708を押下し、図8に示す次の画面すなわち用紙登録方法の選択画面が表示される。
【0054】
図8は、用紙登録方法の選択画面の一例であり、「新規登録」「登録済用紙種から選択」のどちらがラジオボタン802、803によって選択可能である。
【0055】
図9(a)は、仕切り紙モードにおける用紙登録方法を説明する図であり、図8において、ラジオボタン802によって「新規登録」が選択された場合に表示される画面である。
【0056】
図9(b)は、仕切り紙モードにおける用紙登録方法を説明する図であり、図8において、ラジオボタン803によって「登録済用紙種から選択」が選択された場合に表示される画面である。
【0057】
図9(a)において、ダイアログ901には用紙種情報903〜906が表示され、各項目はユーザにより選択または編集可能となっている。また用紙種情報に対して名称902が付加可能となっている。これらの情報は後述する仕切り紙印刷時に付加される。
【0058】
図9(b)において、ダイアログ910には過去に登録済の用紙種情報リスト911が表示され、ラジオボタン914により選択可能となっている。この例では用紙種情報の登録名が列912に表示され、登録日時が列913に表示されているが、図9(a)における903〜906に示したような用紙種情報を一覧可能としてもよい。
【0059】
このように選択された給紙部に対して格納される用紙の特性に関する情報(用紙種情報)が、ユーザによって登録され、この給紙部の給紙部情報として、と給紙部に格納される用紙の用紙種情報が登録され、画像処理装置100の外部記憶部106に保持される。
【0060】
図10は、仕切り紙モードにおける処理完了通知画面の一例で、ダイアログ1001には新たに選択された給紙部に対応付けられた用紙種情報が表示され、終了ボタン1002が押下されることにより処理が完了する。また、チェックボックス1002によって、仕切り紙を印刷するか否かを変更可能にしている。初期設定では「仕切り紙を印刷する」が選択されている。過去に登録済の用紙において、過去に仕切り紙を印刷済であった場合は、この仕切り紙を再利用することが可能であるので、この場合はチェックボックスを1002によって仕切り紙を印刷させないようにして用紙を節約することもできる。
【0061】
図7から図10の処理によって、図5のSTEP1の処理(用紙種登録/入力と、仕切り紙生成)が完了する。続いて、STEP2として、仕切り紙を利用する給紙部21に対して仕切り紙と用紙が格納される。
【0062】
次に、図5のSTEP3およびSTEP4に示される、仕切り紙モードにおける印刷時の処理を図11のフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0063】
本フローチャートは、ROM103に格納されたプログラムに従って画像処理装置100のコントローラユニット201が実行することによって実現される。
【0064】
まず、給紙部21に格納された用紙(図4の用紙402)を用いるよう指定された印刷ジョブが実行される。そしてステップS1101において印刷ジョブが終了されたか否かを判定し、印刷ジョブ終了と判断された場合、ステップS1109に進む。印刷ジョブ終了と判断されない場合、ステップS1102に進み、1ページ分の印刷処理を行う。
【0065】
ここで給紙部21に格納された用紙のうち最上面に積載された用紙が一枚搬送されると、S1103において、給紙部21に格納された用紙のうち最上面に積載された用紙が仕切り紙か否かをチェックすべくセンサ41による検知が行われる。具体的には、センサ41が最上面に積載された用紙の所定位置に対するマーカの有無を検知する。
【0066】
ステップS1104で、給紙部21の最上面に積載された用紙が仕切り紙であるか否かを判定し、仕切り紙でなければステップS1105に進みジョブを継続する。
【0067】
一方、ステップS1104で仕切り紙と判断された場合、印刷ジョブ中に用紙が不足したか、または印刷ジョブの終了と同時に印刷ジョブ実行に用いるために給紙部21に格納された用紙が全て給紙されたため、給紙部内からなくなったと考えられる。よって、ステップS1106へ進み、仕切り紙を排紙する前に用紙の補給を促すメッセージを表示する。
【0068】
図12は、印刷中に用紙が不足した場合の警告メッセージの一例である。同図において、ジョブ終了ボタン1202が押下されると、ステップS1107においてジョブが中止されたと判断され、ステップS1109に進む。一方、用紙補給ボタン1203が押下された場合、ステップS1108に進み、用紙の補給が完了したことが確認されるとS1105に戻りジョブを継続する。
【0069】
ステップS1109以降、印刷ジョブ終了後の処理を説明する。
【0070】
まず、ステップS1109において、S1103同様の処理で最上面に積載された用紙が仕切り紙か否かチェックすべくセンサ41によって検知が行われる。
【0071】
続いて、ステップS1110において仕切り紙であると判断された場合、後述するステップS1112へ進み、仕切り紙を排紙する。S1110で仕切り紙でないと判断された場合、ステップS1111へ進み、給紙部21に残った用紙である余剰用紙から1枚排紙処理を行い、ステップS1109へ戻る。このステップを繰り返すことで、給紙部21に格納され、印刷ジョブを完了させるためには用いられなかった余剰紙が排紙される。
【0072】
余剰用紙の排紙先は排紙部36の他、例えば画像形成装置が有するエスケープトレイ(不図示)など印刷ジョブの排紙先と異なる場所を利用してもよい。
【0073】
図13と図14は、ステップS1112で排紙された余剰用紙と仕切り紙の状態を示す図である。図13に示すように、仕切り紙401と余剰分の用紙402bが排紙される。
【0074】
図14は、図4で示した用紙402のうち、印刷ジョブの実行に用いられなかった余剰分の用紙402bと仕切り紙401が排紙部36に排紙された状態を示している。仕切り紙401にはユーザが可読な用紙種情報が印刷されているので、排紙された余剰用紙に対する用紙種が直感的に認識できる。これにより、ユーザがジョブ終了後に排出された余剰用紙を用紙の保管場所に戻す際に、誤った用紙種の保管場所に戻すといった人的ミスの発生を低減させることが可能となる。
【0075】
一方、ステップS1113は、図5におけるSTEP4に該当する処理である。印刷ジョブ実行のために用いる用紙およびこの用紙に対応する仕切り紙を格納する(継ぎ足す)よりも先に給紙部21に格納されていた用紙の用紙種情報を記憶部の給紙部情報から読み出す。そして、給紙部21に対してこの用紙種情報の設定を行う。
【0076】
具体的に説明すると、図4の用紙402のうち印刷ジョブ実行に用いられなかった余剰用紙が仕切り紙401とともに排紙されると、この用紙402と仕切り紙より先に給紙部21に格納されていた用紙403の用紙種情報が給紙部情報から読み出される。
【0077】
これらの給紙部情報に含まれる用紙種情報は外部記憶部106に保持され、画像形成起動後はRAM104に展開される。
【0078】
また、給紙部21に用紙が1枚も格納されていなかった場合はこの再設定処理は行われなくてもよい。さらに、先に格納されていた用紙の用紙種が給紙部21に対して登録されていない場合もこの再設定処理は行われなくてもよい。
【0079】
これにより単一の給紙部にて、仕切り紙で仕切られる異なる特性を有する用紙に対して、予め用紙種情報を登録しておくと、給紙部に格納する用紙を入れ替える度に給紙部に対する用紙種情報の登録処理を行わなくても良くなる。よってユーザの作業効率を高めることが可能となる。
【0080】
以上の処理により、複数種の用紙を1つの給紙部に格納しても、印刷時に給紙される用紙種が変更されることを検知することが可能となる。
【0081】
そして、給紙部に対して頻繁に用紙の入れ替えを必要とする業務で、給紙部に格納される用紙を一旦取出し、印刷ジョブの実行に用いる用紙を格納し、この印刷ジョブの実行完了後、取り出してあった用紙を給紙部へ戻すというような手間が軽減される。また、ジョブ終了後に排出された余剰用紙を元の用紙保管場所に戻す際に、オペレータが誤った用紙種を有する用紙の保管場所に戻してしまうといったミスの発生を低減させることが可能となる。このように、給紙部に格納された用紙を効率よく管理することが可能になる。
【実施例2】
【0082】
実施例1では、1つの印刷ジョブの実行に対応した処理を説明した。
【0083】
これに対し本実施例では、複数の印刷ジョブの実行に対応した処理について詳細に説明を行う。
【0084】
図15は本実施例2における仕切り紙モードの処理を示す図である。
【0085】
まず、図5の501同様、1501では、STEP1として仕切り紙を利用する給紙部21に格納する用紙の用紙種情報を登録する処理と仕切り紙の生成処理を実施する。ここでは、本ステップの処理と501との差異のみを説明する。
【0086】
図16は、実施例2における仕切り紙モード用紙登録処理完了通知画面の一例であり、実施例1における図10の直後に表示される。画面1601上には給紙部21に対して新たな用紙の登録を行うかどうかを問い合わせるメッセージを表示する。ボタン1602が押下されると図7に戻り、給紙部に新たに格納される用紙の用紙種情報の登録が可能となる。一方、1603を押下することにより登録処理が完了する。
【0087】
図15に戻り、1501の処理が終わると、次に、1502に示すように、STEP2として、仕切り紙を利用する給紙部21に対して仕切り紙と用紙を格納する。
【0088】
図17(a)は、実施例2における用紙の格納例を示す図である。単一の給紙部21に、複数の用紙1701a、1702a、1703aがそれぞれ仕切り紙1701b、1702b、1703bと対応して給紙部21に格納される。格納の順序は図4(a)において説明した順序と同様である。すなわち、給紙部の最上面から1701a、1702a、1703a、といった順で用紙種が区別された用紙が積載され格納されている。そして、給紙部21には、印刷ジョブ実行のために用いる用紙1701a〜1703aおよびこの用紙に対応する仕切り紙を格納する(継ぎ足す)より先に、給紙部21に用紙1704が格納されている。またこの用紙1704の用紙種情報は給紙部21の給紙部情報に登録されている。
【0089】
用紙種が区別された用紙1701a〜1703aの間には、仕切り紙1701b〜1703bがそれぞれ挿入される。また、複数の用紙種情報が登録されると、給紙部情報に含まれる用紙種情報は、図17(b)に示すように配列される。すなわち、給紙部21の給紙部情報で、用紙種情報は、給紙部の最上部に積載された用紙の用紙種情報から順次読みだすことが可能なように配列され装置内の記憶部に記憶される。また、給紙部情報を読み出すことで、単一の給紙部に何枚の仕切り紙が格納され、これにより何種類の用紙種情報を有する用紙が格納されているかがわかる。
【0090】
次に、1503に示すように、STEP3として、印刷ジョブが実行される。
【0091】
最後に、1504に示すように、STEP4として、印刷ジョブが終了すると、余剰用紙および対応する仕切り紙の排紙処理を行い、仕切り紙挿入前にこの給紙部に対して予め格納されていた用紙の用紙種情報を読み出す。STEP3/STEP4の処理についてはSTEP1において登録された用紙種数分繰り返される。
【0092】
図17の用紙が給紙部21に格納されている場合、まず1701aの用紙を用いるよう指示された印刷ジョブが実行される。そして仕切り紙1701bが排紙される。この時、1701aの余剰紙があればその用紙も排紙される。次に1702aの用紙を用いるよう指示された印刷ジョブが実行される。そして仕切り紙1702bが排紙される。この時、1702aの余剰紙があればその用紙も排紙される。このように仕切り紙で仕切られた用紙を用いたジョブの実行、および仕切り紙と余剰紙の排紙が繰り返される。
【0093】
この処理について、図18のフローチャートを用いて説明する。本フローチャートは、ROM103に格納されたプログラムに従って画像処理装置100のコントローラユニット201が実行することによって実現される。
【0094】
図18は仕切り紙モードにて、複数の印刷ジョブを実行する際の処理を示すフローチャートである。
【0095】
図中のステップS1101〜ステップS1114については実施例1における図11の処理と同じであるので説明を省略する。
【0096】
ステップS1801において、ユーザが仕切り紙モードを用いた処理を行う対象として選択した給紙部21に格納され、この給紙部に対して用紙種情報が登録された用紙を用いて実行する全ジョブが終了していれば処理を終了する。全ジョブが終了していなければステップS1101に処理を進める。
【0097】
ステップS1802では、ステップS1112で排紙した仕切り紙が最後の仕切り紙か否かを判断する。これは、給紙部21の給紙部情報に含まれる用紙種情報が何種類含まれているか検知し、この種類数と排紙された仕切り紙の枚数を比較することで判断できる。
【0098】
これにより、給紙部21に登録された用紙種に対応する全ての仕切り紙が排出されたか判断する。
【0099】
ここで、全ての仕切り紙が排紙されたと判断されればS1103へ進み、用紙1701a〜1703aの格納よりも先に格納されていた用紙1704の用紙種情報を読み出し、給紙部21に対して用紙種情報の設定をする。全ての仕切り紙が排紙されていないと判断されればステップS1803へ進む。そして、次の印刷ジョブに対応した用紙種情報を読み出し、給紙部21に対して次の印刷ジョブを行うために使用する用紙の用紙種情報の設定を行う。
【0100】
ステップS1804では、用紙1704の格納より後に格納した用紙を用いて印刷するように指示された全ての印刷ジョブの実行が終了したことを示すフラグをセットし、ステップS1801に戻る。
【0101】
以上の処理により、複数の印刷ジョブを実行する際、各印刷ジョブの実行時に用いるように指示された異なる用紙種を有する用紙を1つの給紙部内で管理できる。
【0102】
また、単一の給紙部にて、複数の仕切り紙で仕切られる異なる特性を有する用紙に対して、給紙部に格納する用紙を入れ替える度に給紙部に対する用紙種情報の登録処理を行わなくても良くなる。よって、給紙部に対して頻繁に用紙入替が発生する作業を実行する時に、作業者が行う処理の煩雑性を軽減し、単一の給紙部に格納される用紙の管理を効率的に行うことが可能になる。
【実施例3】
【0103】
先の実施例1および2においては、図4(a)および図17に示すように、仕切り紙を格納した上にこの仕切り紙に対応する用紙が給紙部21に格納される形態について説明した。本実施例では、この格納順序を変更、すなわち、仕切り紙がこの仕切り紙に対応する用紙の上部に格納される例について説明する。
【0104】
図19は本実施例における用紙と仕切り紙の給紙部21内の格納状態を示す図である。
【0105】
複数の用紙1701a、1702a、1703aは、それぞれ仕切り紙1701c、1702c、1703cと対応して給紙部21に格納される。格納の順序は図4(a)および図17において説明した順序と逆になる。すなわち、給紙部の最上面から1701a、1702a、1703aといった順で用紙種が区別された用紙が積載され格納される。また、各用紙種が区別された用紙の上には、仕切り紙(1701c〜1703c)がそれぞれ積載される。
【0106】
そして、給紙部21には、印刷ジョブ実行のために用いる用紙1701a〜1703aおよびこの用紙に対応する仕切り紙を格納する(継ぎ足す)より先に、給紙部21に用紙1704が格納されている。またこの用紙1704の用紙種情報は給紙部21の給紙部情報に登録されている。また、用紙1704に対応する仕切り紙1901が配置される。
【0107】
また、図20は本実施例における仕切り紙1701cと対応する用紙との順序を示す図である。仕切り紙1701cには、先の実施例と同様にユーザに可読な用紙種情報が印刷される。また、本実施例においては、仕切り紙1701c上に用紙種情報を含むQRコード(登録商標)2004がマーカとして印刷されている。この場合センサ41は、公知のQRコード(登録商標)リーダなどで構成すればよい。ここで、QRコード(登録商標)2004に格納される情報はたとえば図7で説明した用紙の特性に関する情報(用紙種情報)となる。また、本実施例では仕切り紙にQRコード(登録商標)を含ませているが、同等の目的を果たす付加情報およびリーダ機能を利用した形態でも構わない。また、仕切り紙1701cと対応する用紙1701a、仕切り紙1702cと用紙1702aの積載順序は先の実施例と逆になっている。よって、仕切り紙1701cが検知された後、用紙1701aが給紙される。
【0108】
図21は、本実施例3における仕切り紙モードの処理を示す図である。
【0109】
まず、2100において、STEP0として、処理対象である印刷ジョブ実行のために用いる用紙を格納する(継ぎ足す)前から給紙部21に格納されている用紙に対応する仕切り紙を生成する。
【0110】
用紙1701a〜1703aを格納する(継ぎ足す)前から給紙部21に格納されている用紙に対応した仕切り紙1901の生成は、操作部109に具備された表示部(不図示)に表示される図24のようなダイアログを介して実施される。OKボタン2403が押下されると、指定された給紙部に格納される用紙に対応した用紙種情報を有する仕切り紙が印刷される。
【0111】
図21に戻り、1501では、STEP1として仕切り紙を利用する給紙部21に格納する用紙の用紙種情報を登録する処理と仕切り紙の生成処理を実施する。処理の詳細については実施例2と同様であるので、説明は割愛する。
【0112】
次に、2102に示すように、STEP2として、仕切り紙を利用する給紙部21に対して仕切り紙と用紙を格納する。
【0113】
仕切り紙と用紙の格納順序については図19および図20によって示した通り、まず印刷ジョブ実行のために用いる用紙よりも先に給紙部に格納されている用紙に対応する仕切り紙1901を格納する。そして、今から実行する印刷ジョブに対して用いるよう指示されている用紙1701a〜1703aとこれらに対応する仕切り紙を順次格納する。以降、図21におけるSTEP3の処理について、図22および図23のフローチャートを用いて説明する。これらのフローチャートは、ROM103に格納されたプログラムに従って画像処理装置100のコントローラユニット201が実行することによって実現される。
【0114】
図23は、図22のステップS2201における用紙種検証処理示すフローチャートである。
【0115】
まず、ステップS2301において、仕切り紙より用紙情報を読み込む。具体的には、マーカ401に印刷されたQRコード(登録商標)2004に埋め込まれた用紙種情報をセンサ41が読取る。
【0116】
続くステップS2302において、読み込まれた用紙種情報と給紙部21に対応づけられている用紙種情報を比較する。
【0117】
ここで、ステップS2303において用紙種情報が合致しているか判定し、合致している場合は問題がないと判断し、ステップS2306に進む。そしてステップS2306にて、仕切り紙を排紙する。一方、用紙種情報が合致していない場合は、給紙部に格納された用紙の用紙種と給紙部21の給紙部情報に登録された用紙種情報とが合致しないのでステップS2305に進む。そしてステップS2305にて、エラー表示を行い、登録された用紙種情報と同じ用紙種である用紙の格納を促す。そして、登録された用紙種情報と同じ用紙種である用紙の格納がセンサにより検知されると、ステップS2201の用紙種検証処理が終了する。以後、実施例2において説明した処理と同様に印刷処理が行われる。そして、印刷処理終了後、余剰用紙の排出を行う。ここで、先の実施例同様に仕切り紙が検出される。先の実施例とは異なり、この仕切り紙には、次に給紙される用紙の用紙種情報を含んでいる。よってステップS2202では、給紙部21に対応づけられた用紙種情報が、次の印刷ジョブ用の用紙種情報に切り替えられる。その後、S2201で説明した用紙種検証処理を実施する。その他の処理は実施例2と同様であるため、説明を割愛する。
【0118】
以上、仕切り紙と対応する用紙の格納順序を変更する実施例を説明した。これにより、格納した用紙種と給紙部に登録された用紙種との整合性を検証することが可能となる。よって、印刷ジョブを実行する前にその印刷ジョブに用いられる用紙が正しい用紙種情報を有する用紙か否か判断することができる。
【0119】
また、給紙部に対して頻繁に用紙入替が発生する作業を実行する時に、作業者が行う処理の煩雑性を軽減し、単一の給紙部に格納される用紙の管理を効率的に行うことが可能になる。
【0120】
(その他の実施例)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙と該用紙の特性に関する情報である用紙種情報が記載された仕切り紙を格納する給紙部と、
前記給紙部に格納された仕切り紙を検知する検知手段と、
前記給紙部から給紙した用紙を用いて、入力された印刷ジョブに従い形成された画像を印刷する印刷手段と、
前記検知手段による仕切り紙の検知より先に前記印刷手段による画像形成が終了すると、
前記給紙部に格納される仕切り紙と、前記給紙部に格納され、前記印刷手段による印刷に用いられなかった用紙を排紙することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記仕切り紙は、ユーザにより識別可能な用紙種情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記検知手段によって、仕切り紙が検知されると印刷ジョブ終了あるいは用紙の給紙を促す表示することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記給紙部に、第1の用紙種情報を有する用紙の次に第2の用紙種情報を有する用紙が給紙されるよう格納される場合、
前記給紙部から前記第1の用紙種情報を有する用紙と前記第1の用紙種情報が記載された仕切り紙が排出された後に、前記第2の用紙種情報を読み出すことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記仕切り紙に記載される用紙種情報を有する用紙の下部または上部に前記仕切り紙が積載されることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記仕切り紙に記載される用紙種情報を有する用紙の上部に前記仕切り紙が積載される場合、前記検知手段は、前記仕切り紙に含まれる用紙の用紙種情報を読み取ることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
用紙と該用紙の特性に関する情報である用紙種情報が記載された仕切り紙を格納する給紙部を有する画像処理装置の制御方法であり、
前記給紙部に格納された仕切り紙を検知する検知ステップと、
前記給紙部から給紙した用紙を用いて、入力された印刷ジョブに従い形成された画像を印刷する印刷ステップと、
前記検知ステップによる仕切り紙の検知より先に前記印刷ステップによる画像形成が終了すると、前記給紙部に格納される仕切り紙と、前記給紙部に格納され、前記印刷手段による印刷に用いられなかった用紙を排紙することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の画像処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項1】
用紙と該用紙の特性に関する情報である用紙種情報が記載された仕切り紙を格納する給紙部と、
前記給紙部に格納された仕切り紙を検知する検知手段と、
前記給紙部から給紙した用紙を用いて、入力された印刷ジョブに従い形成された画像を印刷する印刷手段と、
前記検知手段による仕切り紙の検知より先に前記印刷手段による画像形成が終了すると、
前記給紙部に格納される仕切り紙と、前記給紙部に格納され、前記印刷手段による印刷に用いられなかった用紙を排紙することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記仕切り紙は、ユーザにより識別可能な用紙種情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記検知手段によって、仕切り紙が検知されると印刷ジョブ終了あるいは用紙の給紙を促す表示することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記給紙部に、第1の用紙種情報を有する用紙の次に第2の用紙種情報を有する用紙が給紙されるよう格納される場合、
前記給紙部から前記第1の用紙種情報を有する用紙と前記第1の用紙種情報が記載された仕切り紙が排出された後に、前記第2の用紙種情報を読み出すことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記仕切り紙に記載される用紙種情報を有する用紙の下部または上部に前記仕切り紙が積載されることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記仕切り紙に記載される用紙種情報を有する用紙の上部に前記仕切り紙が積載される場合、前記検知手段は、前記仕切り紙に含まれる用紙の用紙種情報を読み取ることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
用紙と該用紙の特性に関する情報である用紙種情報が記載された仕切り紙を格納する給紙部を有する画像処理装置の制御方法であり、
前記給紙部に格納された仕切り紙を検知する検知ステップと、
前記給紙部から給紙した用紙を用いて、入力された印刷ジョブに従い形成された画像を印刷する印刷ステップと、
前記検知ステップによる仕切り紙の検知より先に前記印刷ステップによる画像形成が終了すると、前記給紙部に格納される仕切り紙と、前記給紙部に格納され、前記印刷手段による印刷に用いられなかった用紙を排紙することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の画像処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2013−91221(P2013−91221A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234200(P2011−234200)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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