説明

画像処理装置および電源制御方法

【課題】 置かれた周辺環境の状況に応じて電力制御を行う画像処理装置および電源制御方法を提供すること。
【解決手段】 本画像処理装置100は、当該画像処理装置100の周辺環境から光を取り込んで発電する発電手段102と、発電手段102が発電する電力により駆動され、周辺環境の状況に応じてセンサ信号を出力するセンサ手段104とを含む。本画像処理装置100は、さらに、センサ信号により当該画像処理装置100を復帰させる条件が満たされたことを検出して、復帰信号(LIGHT_DET)を出力する検出手段132と、上記復帰信号(LIGHT_DET)に応答して、当該画像処理装置100の制御を行っている装置制御手段112への給電を開始させる電源制御手段134と、給電を受けて起動した後、復帰信号(LIGHT_DET)の出力が停止した後も電源制御手段が給電を維持するよう制御を行う装置制御手段112とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置における電源制御技術に関し、より詳細には、置かれた周辺環境の状況に応じて電力制御を行う画像処理装置、および該画像処理装置で実行される電源制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複写機、プリンタ、複合機などの画像処理装置において、一定時間アイドル状態となったり、設定された時間帯となったりしたことを検知して、消費電力の小さな動作モードに移行する省電力制御が行われている。また、近年の環境志向および節電志向の高まりを背景として、画像処理装置が設置される周辺環境の状況に応じて省電力制御を実行する技術も開発されている。
【0003】
例えば、設置されている室内の照明が消灯されて暗くなったことに応答して省電力状態へ移行する機能を搭載した画像処理装置が知られている(特許文献1,特許文献2,特許文献3)。また、人体検知センサを用いて技術も知られている(特許文献1)。さらに、上記周辺環境に応答した省電力制御技術に関連して、必要に応じて画像形成装置の電源を切断させないようにする技術(特許文献4)、電源切断状態から復帰させる技術が知られている。
【0004】
室内の明るさに応じて省電力制御を行う場合、室内の明るさを検知する照度センサの機能が、照明が消灯されたことに対応して大部分の電力の切断とともに停止してしまうと、操作者が手動で電源の投入を行わなければならなくなる。この場合、適切なタイミングで電源投入することを失念すると、次に画像処理装置を利用しようとした際に、直ぐに利用することができない。一方、室内の明るさを検知する照度センサへの給電を維持する場合は、その分の消費電力が上乗せされる。
【0005】
上記に鑑みて、室内の照明が消灯されたことに対応して画像処理装置の大部分への電源が切断されても、室内の照明が再び明るくなったときにソーラ電池からの電力を使用して照度センサを駆動し、復帰させる技術も提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、画像処理装置の大部分への電力供給が休止している状態において、照度センサの出力から画像形成装置の周辺環境の明るさが規定値以上になっているかを判断するためには、センサの他に判断するのに必要な回路に対しても電力供給する必要がある。特許文献1および特許文献3は、CPUで周辺環境の明るさが規定値になっているかを判断する構成を開示するが、その電力をソーラ電池で賄おうとすると、ソーラ電池に要求される能力が非常に大きくなってしまう。あるいは、かかる電力をバッテリ電源や待機電力として商用電力で賄おうとすると、消費電力を充分に低減することができない。
【0007】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、本発明は、画像処理装置が置かれる周辺環境の状況に応じて電源制御する画像処理装置において、上記周辺環境の状況の変化に応じた画像処理装置の復帰を、最小限の能力を有する光発電手段で実現可能な画像処理装置および電源制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、上記課題を解決するために、以下の特徴を有する画像処理装置を提供する。本画像処理装置は、当該画像処理装置の周辺環境から光を取り込んで発電する発電手段と、上記発電手段が発電する電力により駆動され、周辺環境の状況に応じてセンサ信号を出力するセンサ手段とを備える。さらに、本画像処理装置は、センサ信号により当該画像処理装置を復帰させる条件が満たされたことを検出して復帰信号を出力する検出手段と、復帰信号に応答して当該画像処理装置の制御を行っている装置制御手段への給電を開始させる電源制御手段と、給電を受けて起動した後において復帰信号の出力が停止した後も前記電源制御手段が給電を維持するよう制御を行う装置制御手段とを備えている。
【発明の効果】
【0009】
上記構成によれば、画像処理装置に設置環境の状況が変化したことに応答して画像形成装置の大部分への電力供給を切断および維持する機能を、小さな能力を有する光発電手段を備えるだけで実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施形態による複合機のメインコントローラ周辺のブロック図。
【図2】第1の実施形態による複合機が室内の照明に連動した電源制御を実現するための機能ブロック。
【図3】第1の実施形態による複合機が室内の照明に対応してSoCへの電源供給を制御する様子を説明する図(1/2)。
【図4】第1の実施形態による複合機が室内の照明に対応してSoCへの電源供給を制御する様子を説明する図(2/2)。
【図5】第1の実施形態による複合機が実行する、室内の照明に連動した電源制御を示すフローチャート。
【図6】第2の実施形態による複合機が室内の照明に連動した電源制御を実現するための機能ブロック図。
【図7】第2の実施形態による複合機が室内の照明に対応してSoCへの電源供給を制御する様子を説明する図。
【図8】第2の実施形態による複合機が実行する、室内の照明に連動した電源制御を示すフローチャート。
【図9】第3の実施形態による複合機が室内の照明に連動した電源制御を実現するための機能ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を用いて説明するが、本発明の実施形態は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。なお、説明する実施形態では、画像処理装置の一例として、コピー、ファクシミリ、スキャナ、プリントなどの画像を扱う複合機能を有する複合機を用いた例を説明する。
【0012】
図1は、第1の実施形態による複合機100のメインコントローラ周辺のブロック図である。本実施形態の複合機100は、オペレータ(図示せず。)やホスト装置170に対し、コピー、ファクシミリ、スキャナ、プリントなど画像を扱う複合機能を提供する。複合機100は、操作パネル106と、メインコントローラ110と、電力供給ユニット(PSU:Power Supply Unit)150と、エンジン160とを備える。
【0013】
メインコントローラ110は、SoC(System on a Chip)112と、ROM(Read Only Memory)114と、RAM(Random Access Memory)116とを備える。上記SoC112は、中央演算装置(CPU:Central Processing Unit)、複合機100を制御するための回路、および印字データを処理する回路がワンチップで構成されたLSI(Large Scale Integration)であり、複合機100の全体の動作を司る。上記SoC112に代えて、図示しないCPUおよびASICを設ける構成を採用してもよい。ROM114は、ファームウェアや複合機100の各種情報を格納する。RAM116には、画像データやプログラムなどが展開され、上記CPUの作業領域を提供している。
【0014】
メインコントローラ110には、さらに、外部インタフェース118、ホスト・インタフェース120、メカ制御インタフェース122、印字制御インタフェース124、エンジン・インタフェース126などの各種インタフェースが設けられる。外部インタフェース118は、操作パネル106に接続するためのインタフェースである。操作パネル106は、当該複合機100のオペレータからの動作要求を検知し、またオペレータへメッセージ表示を行うユーザ・インタフェースである。
【0015】
ホスト・インタフェース120は、当該複合機100を上記ホスト装置170に接続させるためのインタフェースであり、ホスト装置170からの印刷ジョブおよび画像データを受信する。ホスト・インタフェース120は、例えば、イーサネット(登録商標)、USB(Universal Serial Bus)、シリアルまたはパラレル・インタフェースとして構成される。
【0016】
エンジン・インタフェース126は、上記エンジン160とメインコントローラ110との間のインタフェースである。エンジン160は、オペレータまたはホスト装置170からのジョブの実行要求に対応して、原稿の画像読み取り動作および転写紙への画像形成動作を行う。メカ制御インタフェース122は、エンジン・インタフェース126に接続されており、エンジン160の主走査モータ、副走査モータ、給紙クラッチなどの制御を行うためのインタフェースである。印字制御インタフェース124は、エンジン・インタフェース126に接続されており、エンジン160の印字制御を行うためのインタフェースである。
【0017】
メインコントローラ110は、さらに、電力供給ユニット150から複合機100の各部への電力供給を制御する電源制御部130を備える。電力供給ユニット150は、電源プラグ152によりオフィスのアウトレットに電気的に接続され、商用交流電力の供給を受けて、メインコントローラ110およびエンジン160へ供給するための直流電源を生成している。
【0018】
本実施形態による複合機100は、さらに、ソーラ電池102と、照度センサ104とを備えている。ソーラ電池102は、当該複合機100が配置される周辺環境から光を取り込んで発電する発電手段である。ソーラ電池102としては、単結晶、多結晶シリコンやアモルファス・シリコンなどのシリコン系、InGaAs型やGaAs型などの化合物半導体系、色素増感型など有機系など如何なるタイプの太陽電池を採用することができる。照度センサ104は、複合機100の周辺環境の明るさ応じたセンサ信号を出力するセンサ手段である。照度センサ104としては、シリコンまたは化合物半導体のフォトダイオードなど、光に感応して信号を出力する如何なるセンサを採用することができる。
【0019】
本実施形態においては、ソーラ電池102が発電した電力は、照度センサ104へと供給される。これにより、照度センサ104は、該照度センサ104を含む複合機100の大部分への電力供給ユニット150からの電力供給が遮断されている状態においても、ソーラ電池102からの電力により駆動されて、複合機100の周辺環境の明るさ応じたセンサ信号を出力することができる。本実施形態においては、照度センサ104が出力するセンサ信号は、SoC112を経由せず、直接、電源制御部130に入力される。電源制御部130は、上記照度センサ104から入力されるセンサ信号に応じて、電力供給ユニット150から複合機100の各部への電力供給の制御を行う。
【0020】
電源制御部130は、また、外部インタフェース118を介して操作パネル106に接続され、操作パネル106の図示しないスイッチの切り替えが伝達されている。電源制御部130は、伝達されたスイッチの切り替えに応じて電力供給の制御を行っている。以下、図2〜図4を参照して、第1の実施形態による室内の照明に連動した電源制御について説明する。
【0021】
図2は、第1の実施形態による複合機100において室内の照明に連動した電源制御を実現するための機能ブロックを示す図である。図3および図4は、第1の実施形態による複合機が室内の照明に応じてSoCへの電源供給を制御する様子を説明する図である。なお、図3(A)中、グレイで反転表示された機能ブロックは、従前電力が供給されていないことを示す。
【0022】
昼間であり、室内照明の点灯および消灯にかかわらず、ソーラ電池102に窓等から太陽光が入光する場合は、照度センサ104は、ソーラ電池102が発電する電力により駆動されて、その明るさに応じたセンサ信号を出力する。室内照明が点灯している場合には高いレベルが出力され、室内照明が消灯している場合は、点灯している場合よりも低いレベルが出力される。以下、明るくなるにつれ高いレベルが出力され、暗くなるにつれ低いレベルが出力されるものとして説明する。
【0023】
夜間であり室内の照明が消灯されて複合機100の周辺環境が暗くなっている場合は、照度センサ104は、暗時のレベルを出力する。ソーラ電池102が照度センサ104を駆動するに充分な起電力を発生させられない程度に周辺環境が暗くなっている場合は、照度センサ104は、機能が停止し、信号出力を停止させる。この場合、照度センサ104から出力される信号は、上記暗時に出力される信号と同程度のレベルとなる。
【0024】
上記センサ信号は、電源制御部130に入力され、電源制御部130は、センサ信号のレベルに応じて複合機100の各部への電力供給の切断および給電の制御を行う。図2に示す電源制御部130は、より詳細には、検出回路132および電源制御回路134から構成される。
【0025】
上記センサ信号は、電源制御部130の検出回路132に入力されており、検出回路132は、照度センサ104が出力するセンサ信号により当該複合機100を復帰させる条件(以下、復帰条件と参照する。)が満たされたか否かを判定する。検出回路132は、復帰条件が満たされたことを検知した場合、電源制御回路134へ接続される復帰信号(LIGHT_DET)をアサートし、一定期間、復帰信号(LIGHT_DET)をHレベル(Hアクティブの場合)に保持する。検出回路132は、本実施形態における検出手段を構成する。第1の実施形態の検出回路132は、復帰信号の出力を開始した後一定期間経過した後に該復帰信号を停止する手段を構成する。
【0026】
また、検出回路132は、照度センサ104が出力するセンサ信号により当該複合機100を休止させる条件(休止条件)が満たされたか否かを判定する。検出回路132は、休止条件が満たされたことを検知した場合、SoC112へ接続される休止信号(LIGHT_OFF)をアサートし、一定期間、休止信号(LIGHT_OFF)をHレベルに保持する。なお、以下、信号線をアサートし、信号をHレベルに保持することを単に「信号を出力する」と表現する場合がある。
【0027】
なお、説明の便宜上、検出回路132には複合機100を復帰させる基準となる閾値レベルが入力されており、閾値未満のレベルから閾値レベルをまたいで閾値以上への変化した場合に、復帰条件が満たされたと判定されるものとする。同様に、検出回路132には複合機100を休止させる基準となる閾値レベルが入力されており、閾値以上のレベルから閾値レベルをまたいで閾値未満への変化した場合に、休止条件が満たされたと判定されるものとする。なお、上記休止条件における閾値レベルは、復帰条件における閾値レベルと同一であってもよく、異なっていても良い。また、複合機100のデバイスの仕様に応じて、照度センサからの信号を分圧することで信号を受け取るデバイスの閾値に対して最適な明るさで閾値が設定されるよう回路設計が行われていることが好ましい。さらに、当該複合機100が設置される環境に応じて使用者により上記閾値レベルが調整できるよう構成されていることが好ましい。
【0028】
しかしながら、復帰条件および休止条件は、上述した例に特に限定されるものではなく、より複雑なトリガ条件を設けてもよい。例えば、他の実施形態では、突発的な光の変化に応答しないために感応時間を設け、センサ信号が閾値レベルを一定時間上回ることを復帰条件とし、センサ信号が閾値レベルを一定時間下回ることを休止条件としてもよい。復帰条件について例示すれば、さらに他の実施形態では、センサ信号が閾値レベルを上回った回数をカウントし、カウント数が規定回数を上回ることを復帰条件としてもよい。また、上記閾値レベルも、使用者により手動設定されることに限定されず、他の実施形態では、簡便な操作で閾値レベルが自動調整されるよう構成されていてもよい。例えば、予め室内の照明が消灯している状態でのセンサ信号のレベルと、室内の照明が点灯している状態でのレベルとを学習し、その中間のレベルを上記復帰条件および休止条件の閾値レベルとして設定することができる。
【0029】
復帰信号(LIGHT_DET)は、電源制御回路134へ入力されており、電源制御回路134は、入力される復帰信号(LIGHT_DET)のレベルに対応して電力供給ユニット150からSoC112への電力の通電および遮断を制御する。復帰信号(LIGHT_DET)がアサートされると、電源制御回路134は、復帰信号(LIGHT_DET)がHレベルとなったことに応答して、電力供給ユニット150からSoC112を含むメインコントローラ110の大部分への電力供給を開始させる。電源制御回路134は、本実施形態における電源制御手段を構成する。
【0030】
図3(A)は、室内の照明が点灯されたことに応答して、復帰信号(LIGHT_DET信号)がアサートされ、SoC112への電源供給が開始されている様子を示す。なお、復帰信号に応答して電力供給を開始させる範囲は、復帰するモードに応じた範囲とすることができる。例えば、SoC112、RAM116およびエンジン160を含む範囲への給電が休止された休止状態から、直ぐにジョブが処理可能な待機状態に復帰させる場合は、SoC112、RAM116およびエンジン160を含む全ての部分を給電が再開する範囲とすればよい。
【0031】
SoC(内蔵されているCPU)112は、電力供給ユニット150からの電力供給を受けて、メインコントローラ110の復帰処理を実行する。復帰処理は、説明する実施形態では、複合機100を待機状態へ復帰させる処理である。休止状態移行時にRAM116の内容がHDDなどに保存されていれば、HDDから保存データを読み出しRAM116の内容を復元させる再開処理が行われる。休止状態移行時のRAM116の内容が消失している場合は、ROM114や図示しないHDDからプログラムを読み出し、複合機100を再起動する処理が行われる。
【0032】
SoC(内蔵CPU)112は、メインコントローラ110が待機状態まで復帰すると、電源制御回路134に対し、検出回路132からの復帰信号(LIGHT_DET)が停止した以降も電力供給が維持されるように、電力維持制御信号(PWR_HLD)をアサートする。図3(B)は、メインコントローラ110が復帰した後、電力維持制御信号(PWR_HLD)が出力された様子を示す。
【0033】
電力維持制御信号(PWR_HLD)がアサートされると、電源制御回路134は、電力維持制御信号(PWR_HLD)がHレベルとなったことに応答して、復帰信号(LIGHT_DET)のレベルに関わらず、上記大部分への電力供給が維持されるよう設定する。これにより、一定期間後に復帰信号(LIGHT_DET)が停止された後も、メインコントローラ110への電力供給が維持されることになる。図4(A)は、電力維持制御信号(PWR_HLD)がアサートされたことに応答して、復帰信号(LIGHT_DET)が停止された後もSoC112への電源供給が維持されている様子を示す。SoC(内蔵CPU)112は、給電を受けて起動した後、復帰信号の出力が停止した後も電源制御回路134が給電を維持するよう制御を行う、本実施形態における装置制御手段を構成する。
【0034】
一方、休止信号(LIGHT_OFF)がアサートされると、SoC(内蔵CPU)112は、休止信号(LIGHT_OFF)を受信したことに応答して、メインコントローラ110への電力供給を休止させる休止準備処理を実行する。上記休止準備処理は、複合機100上のソフトウェアをシャットダウンする終了処理または、少なくとも休止可能な状態にする休止処理を行う。
【0035】
SoC(内蔵CPU)112は、終了処理または休止処理が完了し、電源を切断しても良い状態となった後、上記電力維持制御信号(PWR_HLD)をネゲートし、電力維持制御信号(PWR_HLD)をLレベルに保持する。電源制御回路134は、これを受けて、SoC112を含むメインコントローラ110の大部分への電力供給ユニット150から電力供給を休止させる。図4(B)は、休止信号(LIGHT_OFF)が出力され、電力維持制御信号(PWR_HLD)がネゲートされたことに応答して、SoC112への電源供給が休止されている様子を示す。
【0036】
図2をさらに参照すると、操作パネル106の電源スイッチ106aが、電源制御回路134およびSoC112に接続されており、電源スイッチ106aの切り替え信号(PWR_SW)が電源制御回路134およびSoC112に伝達されている。本実施形態の電源制御回路134は、上記照度センサ104のセンサ信号に応答した復帰以外にも、通常の省電力制御で行われる条件に応じて復帰することができる。例えば、操作パネル106の電源スイッチ106aがHレベル(スイッチONを意味する。)になったことに応答して、電力供給ユニット150からSoC112を含むメインコントローラ110への電力供給を開始させることができる。例えば、ファクシミリ送信ジョブ、プリントジョブなどホスト装置170から受信したことに応答して、大部分への電力供給を開始させてもよい。
【0037】
同様に、SoC112は、上記照度センサ104のセンサ信号に応答した休止以外にも、通常の省電力制御で行われる条件に応じて休止状態へ移行することができる。例えば、操作パネル106の電源スイッチ106aがLレベル(スイッチOFFを意味する。)になったことに応答して、電力維持制御信号(PWR_HLD)をネゲートし、これにより、電力供給ユニット150からSoC112を含むメインコントローラ110への電力供給を休止させることができる。また、SoC112は、上記センサ信号に応答した休止、スイッチに応答した休止の他、深夜時間帯などスケジュールされた時間帯に入ったことに応答して、スケジュールされた時刻が到来したことに応答して、またはアイドル状態が規定時間以上継続したことに応答して、休止状態へ移行することができる。
【0038】
以下、図5を参照しながら、第1の実施形態による室内の照明に連動した複合機の電源制御について詳細を説明する。図5は、第1の実施形態による複合機が実行する、室内の照明に連動した電源制御を示すフローチャートである。図5に示す制御は、複合機100が休止されたことに応答して、ステップS100から開始する。
【0039】
ステップS101では、検出回路132は、照度センサ104からのセンサ信号が閾値未満のレベルから閾値レベルをまたいで閾値以上となったか否かを判定する。ステップS101で、センサ信号が閾値以上となったとは判定されず、複合機100を復帰させる条件が成立していない間(NOの間)は、ステップS101をループさせて、複合機100の復帰条件が成立するまで待ち受ける。一方、ステップS101で、センサ信号が閾値以上となったと判定され、復帰条件が成立した場合(YES)は、ステップS102へ処理を進める。
【0040】
ステップS102では、検出回路132は、電源制御回路134に対し、復帰信号(LIGHT_DET信号)を出力する。復帰信号は、本実施形態では、後述するように一定期間出力される。ステップS103では、電源制御回路134は、検出回路132からの復帰信号(LIGHT_DET信号)が出力されたことに応答して、SoC112を含むメインコントローラ110への大部分への電力供給を開始させる(図3(A))。
【0041】
ステップS104では、SoC(内蔵CPU)112は、電力供給を受けて復帰処理を行う。OS、サービスモジュールおよびアプリケーションなど、複合機100としてのサービスを提供するために複合機100上で稼働させるソフトウェア・コンポーネントが起動状態となると、復帰処理が完了する。ステップS105では、SoC(内蔵CPU)112は、ソフトウェア・コンポーネントが起動状態となり、復帰処理が完了したか否かを判定する。
【0042】
ステップS105で、未だ完了していないと判定された場合は(NO)は、ステップS105をループさせ、完了するまで待ち受ける。ステップS105で、復帰が完了したと判定された場合(YES)は、ステップS106で、SoC(内蔵CPU)112は、電源制御回路134へPWR_HLD信号を出力し、ステップS107で、通常動作に移行する(図3(B))。
【0043】
また、SoC112によるステップS106に対応して、ステップS108では、電源制御回路134は、PWR_HLD信号を受けて、LIGHT_DETから電源制御を切り離し、SoC112を含むメインコントローラ110の大部分への電力供給を維持するよう設定する。
【0044】
また、上記ステップS102以降、検出回路132は、ステップS109で、LIGHT_DET信号を出力する期間を定めるタイマを作動させて、ステップS110で、タイマが満了するまでの間(NOの間)、タイマ満了を待ち受ける。ステップS110で、タイマが満了したと判定される場合(YES)は、ステップS111へ処理を進め、ステップS111では、検出回路132は、復帰信号(LIGHT_DET信号)を停止する。図4(A)に示すように、一定期間経過後、復帰信号(LIGHT_DET信号)が停止した以降も、SoC112への電力供給が維持されることになる。
【0045】
上述までの第1の実施形態による構成は、周辺環境の状況(例えば明るさ)に応じた省電力機能を小さな能力のソーラ電池で実現させることを可能とするものである。複合機100の設置されている室内の照明が消灯される時は、基本的には人が不在となった時であり、そのような状況では複合機100が使用されることはほとんど無いため、本実施形態では、複合機100の大部分への給電を休止する。また、室内の照明が点灯される時は、その室内に人が活動している時であり、その場合は複合機100が使用される可能性があるため、本実施形態では、室内の照明が点灯するのに連動して複合機100の大部分への給電を再開する。このような制御を行うことにより、複合機100が使用されない時間は、無駄な電力の消費を防ぎつつ、複合機100が使用される可能性のある状況になった際は自動的に待機状態に戻る機能を実現する。
【0046】
上述した第1の実施形態によれば、復帰時において、照度センサ104が出力するセンサ信号は、SoC112を経由せずに直接電源制御部130に入力される。そして、電源制御部130は、上記センサ信号のレベルから判定して、電力供給ユニット150から複合機100の各部への電力供給を開始する。このため、大部分への給電が休止している状態からの復帰する際に、大きな電力を必要とするSoC112を起動させずとも、SoC112に比較して小さな消費電力である電源制御部130だけで復帰条件の判定が可能とされている。これにより、第1の実施形態による電源制御によれば、復帰条件が満たされたこと検知するために要する電力を削減できる。
【0047】
なお、上述した第1の実施形態では、電源制御部130の検出回路132および電源制御回路134の電力が、電力供給ユニット150からの電力で賄われるものとして説明した。この場合、検出回路132および電源制御回路134の消費電力がSoC112と比較して微小であるため、待機電力を低減したまま、照度センサ104を賄うに最小限の能力を有するソーラ電池102だけで複合機100を復帰させることが可能となる。
【0048】
また、他の実施形態では、検出回路132および電源制御回路134も、ソーラ電池102からの電力供給を受けて駆動されてもよい。その場合、検出回路132および電源制御回路134の消費電力は、SoC112と比較して微小であるため、ソーラ電池の能力は、SoC112の電力を賄うほど大きな能力を必要としない。照度センサ104および電源制御部130を賄うに最小限の能力を有するソーラ電池102だけで複合機100を復帰させることが可能となる。
【0049】
また、上述した第1の実施形態では、検出回路132からのセンサ信号に連動する復帰信号は、一定期間のみ出力され、メインコントローラ110が復帰した後は、SoC112からの電力維持制御信号により電力供給が維持される。このため、メインコントローラ110復帰後は、電源のオン/オフの制御は、SoC112が主体となって行われるため、復帰後の使用者による電源スイッチ106aのオフ、またはSoC112からの命令に応じて、適宜複合機100の電源を切断することが可能となる。
【0050】
なお、上述した第1の実施形態では、検出回路132がタイマにより一定期間だけ復帰信号を出力するものとして説明した。以下、異なる態様で復帰信号を出力する第2の実施形態による複合機100の電源制御について、図6〜図8を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態による複合機100の構成は、第1の実施形態のものと共通する部分があるので、以下、相違点を中心に、第2の実施形態による電源制御について説明する。
【0051】
図6は、第2の実施形態による複合機が室内の照明に連動した電源制御を実現するための機能ブロックを示す図である。また、図7は、第2の実施形態による複合機が室内の照明に対応してSoCへの電源供給を制御する様子を説明する図である。なお、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様の機能を有する構成要素については、第1の実施形態で参照した符番の百の桁を変更し、200番台とした符番で参照する。
【0052】
照度センサ204が出力するセンサ信号は、第1の実施形態と同様に、電源制御部230の検出回路232に入力され、電源制御部230の電源制御回路234は、センサ信号のレベルに応じて複合機200の各部への電力供給の切断および給電の制御を行う。
【0053】
検出回路232は、照度センサ204が出力するセンサ信号により復帰条件が満たされたか否かを判定する。検出回路232は、復帰条件が満たされたことを検知した場合、電源制御回路234へ接続される復帰信号(LIGHT_DET)をアサートし、復帰信号をHレベルに保持する。第2の実施形態の検出回路232は、復帰信号の出力を開始してから一定期間経過した後に該復帰信号を停止するのではなく、詳細を後述するように、給電を受けて復帰したSoC212からの通知信号を受けて該復帰信号を停止させる。
【0054】
復帰信号(LIGHT_DET)は、電源制御回路234へ入力されており、電源制御回路234は、復帰信号(LIGHT_DET)がアサートされると、電力供給ユニット250からSoC212を含むメインコントローラ210の大部分への電力供給を開始させる。図7(A)は、室内の照明が点灯されたことに応答して、復帰信号(LIGHT_DET信号)がアサートされ、SoC212への電源供給が開始されている様子を示している。
【0055】
SoC(内蔵CPU)212は、電力供給ユニット250からの電力供給を受けて、メインコントローラ210の復帰処理を実行する。メインコントローラ210が復帰した後、SoC(内蔵CPU)212は、電源制御回路234に対し、検出回路232からの復帰信号(LIGHT_DET)が停止した以降も電力供給が維持されるように、電力維持制御信号(PWR_HLD)を出力する。
【0056】
第2の実施形態のSoC212は、さらに、検出回路232に対し、復帰信号(LIGHT_DET)を停止して良い旨を通知する通知信号(DET_RST)を出力する。図7(B)は、メインコントローラ210が復帰した後、電力維持制御信号(PWR_HLD)および通知信号(DET_RST)が出力されている様子を示す。第2実施形態のSoC212は、検出回路232に対し、上記復帰信号を停止させるよう制御を行う手段を構成する。
【0057】
検出回路232は、給電を受けて復帰したSoC212からの通知信号(DET_RST)を受けて、上記復帰信号(LIGHT_DET)を停止する。電力維持制御信号(PWR_HLD)が出力された以降は、電源制御回路234は、第1の実施形態と同様に、復帰信号(LIGHT_DET)のレベルに関わらず、上記大部分への電力供給が維持されるよう設定する。なお、休止処理および操作パネル206の電源スイッチ206aからの信号(PWR_SW)に対応する処理についても、第1の実施形態と同様であるため、説明を割愛する。
【0058】
以下、図8を参照しながら、第2の実施形態による室内の照明に連動した複合機の電源制御について詳細を説明する。図8は、第2の実施形態による複合機が実行する、室内の照明に連動した電源制御を示すフローチャートである。図8に示す制御は、複合機200が休止状態に移行したことに応答して、ステップS200から開始する。
【0059】
ステップS201では、検出回路232は、照度センサ204からのセンサ信号が閾値レベルをまたいで閾値以上となったか否かを判定する。ステップS201で、センサ信号が閾値以上となったとは判定されるまでの間(NOの間)、ステップS201をループさせる。一方、ステップS201で、センサ信号が閾値以上となったと判定された場合(YES)は、ステップS202へ処理を進める。
【0060】
ステップS202では、検出回路232は、電源制御回路234に対しLIGHT_DET信号を出力する。復帰信号は、ステップS203では、電源制御回路234は、検出回路232からのLIGHT_DET信号が出力されたことに応答して、SoC212を含むメインコントローラ210への大部分への電力供給を開始させる(図7(A))。
【0061】
ステップS204では、SoC(内蔵CPU)212は、電力供給を受けて復帰処理を行う。ステップS205では、SoC(内蔵CPU)212は、復帰処理が完了したか否かを判定する。ステップS205で、未完了であると判定された場合は(NO)は、ステップS205をループさせ、復帰処理が完了するまで待ち受ける。ステップS205で、復帰処理が完了したと判定された場合(YES)は、ステップS206で、SoC(内蔵CPU)212は、電源制御回路234へPWR_HLD信号を出力する。ステップS207では、SoC(内蔵CPU)212は、さらに検出回路232へDET_RST信号を出力し、ステップS208で、通常動作に移行する(図7(B))。
【0062】
また、ステップS206に対応して、ステップS209では、電源制御回路234は、PWR_HLD信号を受けて、SoC212を含むメインコントローラ210の大部分への電力供給を維持するよう設定する。
【0063】
また、上記ステップS202以降、検出回路232は、ステップS210で、DET_RST信号を受信するまでの間(NOの間)、ステップS210内をループさせて、DET_RST信号受信を待ち受ける。ステップS207に対応して、ステップS210で、DET_RST信号を受信したと判定された場合(YES)は、ステップS212へ処理を進める。ステップS212では、検出回路232は、LIGHT_DET信号を停止する。
【0064】
上述した第2の実施形態では、検出回路232からのセンサ信号に連動する復帰信号は、SoC212から通知信号(DET_RST)を受けるまでの間のみ出力され、メインコントローラ210が復帰した後は、SoC212からの電力維持制御信号により電力供給が維持される。上記複合機が電力供給を受けて復帰するまでの時間は、複合機の状態に依存して変化する可能性があり、第1の実施形態における復帰信号が出力される一定期間は、バラツキが生じる可能性がある。これに対応して、第2の実施形態では、復帰が完了するまで復帰信号が出力されることが保証されるため、上述したバラツキ等により周辺環境が明るくなっても複合機が復帰しないというような不具合を防止することができる。
【0065】
また、上述した第1および第2の実施形態では、発電手段がソーラ電池102,202で構成され、センサ手段が、ソーラ電池102,202とは別個の照度センサ104,204で構成されるものとして説明してきた。以下、ソーラ電池および照度センサの構成が異なる第3の実施形態の電源制御について、図9を参照しながら説明する。なお、第3の実施形態による複合機300の構成は、第2の実施形態のものと共通する部分があるので、以下、相違点を中心に電源制御について説明する。
【0066】
図9は、第3の実施形態による複合機が室内の照明に連動した電源制御を実現するための機能ブロックを示す図である。なお、第3の実施形態では、第2の実施形態と同様の機能を有する構成要素については、第2の実施形態で参照した符番の百の桁を変更し、300番台とした符番で参照する。
【0067】
第1および第2の実施形態では、照度センサを駆動するに充分な起電力を発生させられない程度に周辺環境が暗くなっている場合は、照度センサは、上述したように、安定した電力の供給を受けられないために機能を停止させてしまう。しかしながら、複合機の利用環境を考察すると、夜間において、複合機が設置されているエリアの上部の照明を含む部屋の大部分の照明が消灯させつつも、作業者の上部のごく少数の照明のみを点灯させて作業が行われる利用シーンが想定される。かかる利用シーンでは、照度センサを駆動するに充分な起電力を発生させられないと、この少数の照明のみが点灯したことに応答して、複合機を復帰することができない。
【0068】
そこで、第3の実施形態では、複合機300は、第2の実施形態においてソーラ電池および照度センサの両方を備えることに代えて、照度センサとしても機能するソーラ電池308を備える。ソーラ電池308は、当該複合機300が配置される周辺環境から光を取り込んで発電する発電手段として機能するとともに、複合機300の周辺環境の明るさ応じたセンサ信号を出力するセンサ手段をも構成する。
【0069】
ソーラ電池308は、周辺環境から光を取り込んで発電し、周辺環境の明るさ応じた起電力に対応してセンサ信号を出力する。ソーラ電池308が他の照度センサを駆動するに充分な起電力を発生させられない程度に周辺環境が暗くなっている場合でも、ソーラ電池308は、少なくとも周辺環境のわずかな明かりに応じた電力(起電力)を発生させる。本実施形態では、この電力(起電力)をセンサ信号として利用する。第1の実施形態と同様に、上記ソーラ電池308が出力するセンサ信号は、電源制御部330の検出回路332に入力され、電源制御部330の電源制御回路334は、センサ信号のレベルに応じて複合機300の各部への電力供給の切断および給電の制御を行う。なお、その他の構成については、第1または第2の実施形態と同様であるため説明は割愛する。
【0070】
第3の実施形態では、ソーラ電池308で発電された電力(起電力)をそのまま複合機300の周辺の明るさを表すセンサ信号として使用している。このため、第3の実施形態では、光により発電される電力が充分ではない場合でも、電力(起電力)が閾値を超えた時点で、複合機300の周辺環境が明るくなったと判断して、電力供給ユニット350からの電力供給を開始することができる。この構成によれば、上述したように、部屋にいる作業者が少なくなった場合、その作業者の周辺だけ照明が付けられており、帰宅等で不在となっている席の照明が消灯されているような、オフィスにしばしば見られる使用シーンでも、複合機300が使用される可能性のある状態であることを認識することが可能となる。
【0071】
以上説明したように、上述までの実施形態によれば、画像処理装置が置かれる周辺環境の状況に応じて電源制御する画像処理装置において、上記周辺環境の状況の変化に応じた画像処理装置の復帰を、最小限の能力を有する光発電手段で実現可能な画像処理装置および電源制御方法を提供することができる。
【0072】
なお、上述までの説明では、画像処理装置の周辺環境の状況は、画像処理装置が設置される周辺環境の明るさとしたが、これに特に限定されるものではなく、例えば、明るさに代えて、または明るさとともに、人体検知センサによる人の存在を上記周辺環境の状況に含ませてもよい。
【0073】
なお上述では、画像処理装置の一実施形態として、複数機能を備えた複合機を例に説明してきた。しかしながら本発明の実施形態では、画像処理装置は、レーザプリンタなどの画像形成装置、スキャナなどの画像読取装置、ファクシミリなどの画像通信装置など、画像を処理する機能を有する如何なる装置として構成することができる。
【0074】
これまで本発明の実施形態について説明してきたが、本発明の実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0075】
100,200,300…複合機、102,202,308…ソーラ電池、104,204…照度センサ、106,206,306…操作パネル、106a,206a…電源スイッチ、110,210,310…メインコントローラ、112,212,312…SoC、114…ROM、116…RAM、118…外部インタフェース、120…ホスト・インタフェース、122…メカ制御インタフェース、124…印字制御インタフェース、126…エンジン・インタフェース、130,230,330…電源制御部、132,232,332…検出回路、134,234,334…電源制御回路、150,250,350…電力供給ユニット(PSU)、152…電源プラグ、160…エンジン、170…ホスト装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0076】
【特許文献1】特開平6−148972号公報
【特許文献2】特開2005−88521号公報
【特許文献3】特開平9−311597号公報
【特許文献4】特開2008-62592号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置であって、
当該画像処理装置の周辺環境から光を取り込んで発電する発電手段と、
前記発電手段が発電する電力により駆動され、前記周辺環境の状況に応じてセンサ信号を出力するセンサ手段と、
前記センサ信号により当該画像処理装置を復帰させる条件が満たされたことを検出して、復帰信号を出力する検出手段と、
前記復帰信号に応答して、当該画像処理装置の制御を行っている装置制御手段への給電を開始させる電源制御手段と、
前記給電を受けて起動した後、前記復帰信号の出力が停止した後も前記電源制御手段が給電を維持するよう制御を行う前記装置制御手段と
を含む、画像処理装置。
【請求項2】
前記検出手段は、前記復帰信号の出力を開始した後一定期間経過した後に該復帰信号を停止することを特徴とする、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記装置制御手段は、前記給電を受けて起動した後、前記検出手段に対し、前記復帰信号を停止させるよう制御を行う、請求項1または2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記発電手段および前記センサ手段は、ソーラ電池で構成され、前記センサ手段は、当該画像処理装置が設置された環境の明るさに応じて前記センサ信号を出力することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記発電手段は、ソーラ電池で構成され、前記センサ手段は、前記ソーラ電池とは別個の、当該画像処理装置が設置された環境の明るさに応じて前記センサ信号を出力する光センサ手段である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記電源制御手段は、前記センサ信号により当該画像処理装置の主たる電力の供給を休止させる条件が満たされたこと、当該画像処理装置が備える操作部のスイッチがオフとされたこと、予めスケジュールされた時刻が到来したこと、またはアイドル状態が所与の時間継続したことに応答して、少なくとも前記装置制御手段への給電を休止させることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
画像処理装置が実行する電源制御方法であって、
前記画像処理装置は、当該画像処理装置の周辺環境から光を取り込んで発電する発電手段と、前記発電手段が発電する電力により駆動され、前記周辺環境の状況に応じてセンサ信号を出力するセンサ手段と、検出手段と、電源制御手段と、当該画像処理装置の制御を行っている装置制御手段とを含み、
前記検出手段が、前記センサ信号により当該画像処理装置を復帰させる条件が満たされたことを検出するステップと、
前記検出手段が、復帰信号を出力するステップと、
前記電源制御手段が、前記復帰信号に応答して前記装置制御手段への給電を開始させるステップと、
前記装置制御手段が、前記給電を受けて起動した後、前記復帰信号の出力が停止した後も給電が維持されるよう前記電源制御手段を制御するステップと
を含む、電源制御方法。
【請求項8】
前記検出手段が、前記復帰信号の出力を開始した後一定期間経過した後に該復帰信号を停止するステップをさらに含む、請求項7に記載の電源制御方法。
【請求項9】
前記装置制御手段が、前記給電を受けて起動した後、前記検出手段に対し、前記復帰信号を停止させるよう制御するステップをさらに含む、請求項7または8に記載の電源制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−46964(P2013−46964A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185478(P2011−185478)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】