説明

画像処理装置及び同装置に関する投稿文の作成支援方法

【課題】ユーザが画像処理装置の操作中に、操作がわからなくなったり操作に疑問が生じたような場合に、このような状況をツイッター等の投稿先に投稿する際の投稿文書を容易に作成することができる画像処理装置等を提供する。
【解決手段】ユーザが入力した文字の中から、行為及び/または状態を示すワードが検出される一方、機能及び/または操作に関する自装置の現在の操作状態が検出され、これら検出されたワードと装置状態に関連付けられた投稿文候補が、予め記憶されている投稿文候補の中から抽出される。そして、抽出された投稿文候補が表示手段1bに表示されると共に、これら候補の中から選択された少なくとも一つの投稿文を含む文章が、ネットワーク6を介して投稿先4に投稿される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コピー機、プリンタ、多機能デジタル複合機であるMFP(Multi Function Peripherals) 等の画像処理装置、及び同装置に関する投稿文の作成支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ツイッター(Twitter)のようなミニブログの普及が進んでおり、気軽に情報を得る手段として浸透している。このシステムを前述したMFP等の画像処理装置のユーザサポートに利用することが考えられている。
【0003】
つまり、ユーザが画像処理装置の操作中に、操作がわからなくなったり操作に疑問が生じたような場合に、このような状況をツイッター等に投稿し、その解決策についての情報を取得することで、ユーザサポートに役立てようというものである。
【0004】
なお、特許文献1には、コマンドの仕様を記録するコマンドデータベースを有し、ユーザからのコマンド入力時に当該コマンドの仕様を表示して、正しいコマンド文字列や正しいパラメータの順序、属性等をユーザに提示し、ユーザが複雑なコマンド仕様を全て把握していなくても正しくコマンドを生成するのを支援する技術が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、使用者が必要とする操作名をキーにてインプットすることにより、その操作名に対応した単語を入力キー単語判断手段で判断し、機能候補単語手段から機能単語名を呼び出し手段で呼出し、その機能名は対応した操作説明内容を機能説明記憶手段から機能呼び出し手段で呼び出し、表示手段の表示部に表示することにより、使用者がコマンド名及びその内容を理解していなくても操作方法がその都度、表示部に表示され、結果としてマニュアルがなくても操作を可能とする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011−000850号公報
【特許文献2】特開平05−104832号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、画像処理装置の比較的小さなタッチパネル等の操作により投稿文を作成すること自体、手間がかかり容易ではない上、明らかなトラブル等ではない操作の違和感や疑問等を的確に文章で表現するのはなかなか困難である。
【0008】
また、前記特許文献1及び2の技術は、画像処理装置の操作等に関しての投稿文を作成する際の上述した問題点を解決するための十分な方策を提供するものではなかった。
【0009】
この発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたものであって、ユーザが画像処理装置の操作中に、操作がわからなくなったり操作に疑問が生じたような場合に、このような状況をツイッター等の投稿先に投稿する際の投稿文書を容易に作成することができる画像処理装置を提供し、さらに該画像処理装置に関する投稿文の作成支援方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)ユーザが文字を入力可能な文字入力手段と、前記文字入力手段により入力された文字の中から、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードを検出するワード検出手段と、機能及び/または操作に関する自装置の装置状態を検出する装置状態検出手段と、前記ワード検出手段により検出されたワードと、前記装置状態検出手段により検出された装置状態の両者に関連する1つまたは複数の投稿文候補を、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードと装置状態とに関連付けられて自装置内部または外部の記憶手段に記憶されている多数の投稿文候補の中から抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された投稿文候補を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された投稿文候補の中から選択された少なくとも一つの投稿文を含む文章を、ネットワークを介して投稿先に送信する送信手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。
(2)前記投稿手段は、ユーザの選択操作に基づいて投稿文を選択する前項1に記載の画像処理装置。
(3)前記ワード検出手段により、文字列の中から自装置のエラー状態を示すワードを検出した場合、前記エラー状態に関連するエラー診断を実施するエラー診断実施手段を備え、前記投稿手段は、前記投稿文と共にエラー診断結果を投稿する前項1または2に記載の画像処理装置。
(4)前記ワード検出手段は、前記文字入力手段により時系列で入力された文字の中から、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードを検出し、前記抽出手段は、前記時系列で入力された文字の中から検出された複数のワードに基づいて、前記投稿文候補を抽出する前項1〜3の何れかに記載の画像処理装置。
(5)前記装置状態検出手段は、前記表示手段に表示された操作画面上の装置状態を示す表示をユーザが指定したことに基づいて、自装置の現在の装置状態を検出する前項1〜4の何れかに記載の画像処理装置。
(6)ユーザにより入力された文字を受け付ける文字受付ステップと、前記文字受付ステップにおいて受け付けられた文字の中から、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードを検出するワード検出ステップと、機能及び/または操作に関する画像処理装置の装置状態を検出する装置状態検出ステップと、前記ワード検出ステップにおいて検出されたワードと、前記装置状態検出ステップにおいて検出された装置状態の両者に関連する1つまたは複数の投稿文候補を、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードと装置状態とに関連付けられて画像処理装置の内部または外部の記憶手段に記憶されている多数の投稿文候補の中から抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにおいて抽出された投稿文候補を表示手段に表示するステップと、前記表示手段に表示された投稿文候補の中から選択された少なくとも一つの投稿文を含む文章を、ネットワークを介して投稿先に送信する送信ステップと、を備えたことを特徴とする画像処理装置に関する投稿文の作成支援方法。
(7)前記投稿ステップでは、ユーザの選択操作に基づいて投稿文を選択する前項6に記載の投稿文の作成支援方法。
(8)前記ワード検出ステップにおいて、文字列の中から自装置のエラー状態を示すワードを検出した場合、前記エラー状態に関連する画像処理装置のエラー診断を実施するエラー診断実施ステップを備え、前記投稿ステップでは、前記投稿文と共にエラー診断結果を投稿する前項6または7に記載の投稿文の作成支援方法。
(9)前記ワード検出ステップでは、前記受付ステップにおいて時系列で入力された文字の中から、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードを検出し、前記抽出ステップでは、前記時系列で入力された文字の中から検出された複数のワードに基づいて、前記投稿文候補を抽出する前項6〜8の何れかに記載の投稿文の作成支援方法。
(10)前記装置状態検出ステップでは、前記表示手段に表示された操作画面上の装置状態を示す表示をユーザが指定したことに基づいて、画像処理装置の現在の装置状態を検出する前項6〜9の何れかに記載の投稿文の作成支援方法。
【発明の効果】
【0011】
前項(1)に記載の発明によれば、ユーザが入力した文字の中から、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードが検出される一方、機能及び/または操作に関する自装置の現在の操作状態が検出され、これら検出されたワードと装置状態に関連付けられた投稿文候補が、予め記憶されている投稿文候補の中から抽出される。そして、抽出された投稿文候補が表示手段に表示されると共に、これら候補の中から選択された少なくとも一つの投稿文を含む文章が、ネットワークを介して投稿先に投稿される。
【0012】
従って、ユーザが画像処理装置の操作中に、操作がわからなくなったり操作に疑問が生じたような場合に、画像処理装置の複雑な機能や操作内容をユーザが理解しなくても、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードを入力するだけで、的確な操作状況等を示す投稿用の文章を容易に作成することができるから、投稿用文章の作成作業の簡略化及び作成時間の短縮化を図ることができ、極めて便利である。
【0013】
前項(2)に記載の発明によれば、ユーザは抽出された投稿文候補の中から、最も適切な投稿文候補を選択することができる。
【0014】
前項(3)に記載の発明によれば、文字列から自装置のエラー状態を示すワードが検出された場合、エラー状態に関連するエラー診断が実施され、投稿文と共にエラー診断結果が投稿されるから、投稿を閲覧した第三者から操作状況等について的確な情報を得ることができる。
【0015】
前項(4)に記載の発明によれば、ユーザにより時系列で入力された文字の中から、行為、感覚または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードが検出され、これらの複数のワードに基づいてユーザの意図をより的確に反映した投稿文候補が抽出される。
【0016】
前項(5)に記載の発明によれば、操作画面上の装置状態を示す表示をユーザが指定することで、自装置の現在の装置状態が検出される。
【0017】
前項(6)に記載の発明によれば、ユーザが画像処理装置の操作中に、操作がわからなくなったり操作に疑問が生じたような場合に、画像処理装置の複雑な機能や操作内容をユーザが理解しなくても、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードを入力するだけで、的確な操作状況等を示す投稿用の文章を容易に作成することができるから、投稿用文章の作成作業の簡略化及び作成時間の短縮化を図ることができる。
【0018】
前項(7)に記載の発明によれば、ユーザは抽出された投稿文候補の中から、最も適切な投稿文候補を選択することができる。
【0019】
前項(8)に記載の発明によれば、文字列から自装置のエラー状態を示すワードが検出された場合、エラー状態に関連するエラー診断が実施され、投稿文と共にエラー診断結果が投稿されるから、投稿を閲覧した第三者から操作状況等について的確な情報を得ることができる。
【0020】
前項(9)に記載の発明によれば、ユーザにより時系列で入力された文字の中から、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードが検出され、これらの複数のワードに基づいて投稿文候補が抽出される。
【0021】
前項(10)に記載の発明によれば、操作画面上の装置状態を示す表示をユーザが指定することで、自装置の現在の装置状態が検出される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】この発明の一実施形態に係る画像処理装置が用いられているツイッターシステムの構成図である。
【図2】画像処理装置の外観図である。
【図3】画像処理装置のハードウェア構成図である。
【図4】図1に示した画像処理装置における投稿文作成処理に関わる部分の機能ブロック図である。
【図5】行為・感覚ワード辞書及び機能・操作ワード辞書の内容を示す表である。
【図6】機能・操作分離フィルターを示す図である。
【図7】ユーザが行為、感覚または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードを含む文字を入力したときに表示される投稿文候補の一例を示す図である。
【図8】投稿文作成処理の一例を説明するための図である。
【図9】投稿文作成処理の他の例を説明するための図である。
【図10】投稿文作成処理のさらに他の例を説明するための図である。
【図11】投稿文作成処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】投稿文作成処理の別の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は、この発明の一実施形態に係る画像処理装置が用いられているツイッターシステムの構成図である。
【0025】
このツイッターシステムは、画像処理装置1と、ユーザ端末であるパーソナルコンピュータ(PC)2と、認証サーバ3と、ツイッターサーバ4を備え、これらの各機器がハブやルーター等の中継装置5を介して相互にネットワーク6により接続されている。
【0026】
この画像処理装置1は、コピー、ネットワークプリンティング、スキャナ、FAX,またはドキュメントサーバなどの機能を集約した前述のMFPからなる。この画像処理装置1を使用する場合、画像形成装置1に登録されたユーザ情報に基づいた認証を行わなければ使用できないという設定もできる。この画像処理装置1は、図2の外観図および図3のハードウェア構成図に示すように、操作パネル11、スキャナ装置13、プリンタ装置14、ステープル、パンチ等の処理を行うフィニッシャ装置15、通信インターフェース16、ドキュメントフィーダ17、給紙装置18、CPU20、ROM21、RAM22およびデータ記憶部23などによって構成される。
【0027】
操作パネル11は、操作装置11aと表示手段としてのディスプレイ11bによって構成される。操作装置11aは、数字、文字、および記号などを入力するための複数のキー、投稿文を作成したいときに押下されるコメントキー、押下された各種のキーを認識するセンサ、および認識したキーを示す信号をCPU20に送信する送信用回路などによって構成される。また、ディスプレイ11bは、ユーザに対してメッセージまたは、指示を与えるための画面、ユーザが設定内容および処理内容を入力するための画面、および画像処理装置1で形成された画像および処理の結果を示す画面などを表示する。本実施携帯ではディスプレイ11bとして、タッチパネルが用いられている。したがって、ディスプレイ11bはユーザが指で触れたタッチパネル上の位置を検知し、検知結果を示す信号をCPU20に送信する機能を備えている。
【0028】
このように、操作パネル11における操作装置11aおよびディスプレイ11bは、ユーザが画像処理装置1を直接操作するためのユーザインターフェースの役割を果たしている。なお、パーソナルコンピュータ2には、画像処理装置1に対して指令を与えるためのアプリケーションプログラムおよびドライバがインストールされている。したがって、ユーザは、パーソナルコンピュータ2を使用して画像処理装置1を遠隔的に操作することもできる。
【0029】
スキャナ装置13は、写真、文字、絵などの画像情報を原稿から光電的に読取って画像データを取得する。取得された画像データ(濃度データ)は、図示しない画像処理部においてデジタルデータに変換され、周知の各種画像処理を施された後、プリンタ装置14や通信インターフェース16に送られ、画像の印刷やデータの送信に供されるか、または、後の利用のために記憶部23に格納される。
【0030】
プリンタ装置14は、スキャナ装置13により取得された画像データ、通信部16により外部機器から受信した画像データ、または記憶部23に格納されている画像を、用紙またはフィルムなどの記録シートに印刷する。給紙装置18は、画像処理装置1本体の下部に設けられており、印刷対象の画像に適した記録シートをプリンタ装置14に供給するために用いられている。プリンタ装置14によって画像が印刷された記録シートつまり印刷物は、フィニッシャ装置15を通って、モード設定に応じてステープル、パンチなどの処理を行い、トレイ24に排出される。
【0031】
通信インターフェース16は、送信部および受信部などによって構成され、パーソナルコンピュータ2およびFAX端末とデータのやりとりを行うための装置である。通信インターフエース16としてNIC、モデム、またはTAなどが用いられる。
【0032】
CPU20は、画像処理装置1の全体を統括的に制御し、コピー機能、プリンタ機能、スキャン機能、ファクシミリ機能等の基本機能を使用可能に制御するほか、この実施形態では次のような動作を行う。即ち、操作パネル11のディスプレイ11bに表示された文字入力画面においてユーザが入力した文字から、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードを検出したり、現在のつまりユーザが操作しているときの画像処理装置1の状態を検出する。そして、多数の投稿文候補の中から、検出したワード及び装置状態に関連付けられた投稿文候補を抽出する等の操作を行うが、詳細は後述する。
【0033】
ROM21は、CPU20の動作プログラム等を格納するメモリである。
【0034】
RAM22は、CPU21が動作プログラムに基づいて動作する際の作業領域を提供するメモリであり、CPU20は、ROM21等から動作プログラムをロードするとともに種々のデータをロードして、作業を行う。
【0035】
記憶部23は、例えばハードディスクドライブ(HDD)などの不揮発性の記憶デバイスにより構成されており、各種のアプリケーション、スキャナ装置13で読み取られた原稿の画像データ等が記憶されている。また、この実施形態では、多数の行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードの集合体である行為・感覚ワード辞書と、機能及び/または操作に関する画像処理装置の状態(装置状態)を示すワードの集合体である装置状態ワード辞書が予め記憶されている。さらに、これらの行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードと装置状態を示すワードの組み合わせ毎に多数の投稿文候補が、投稿文候補データベースとして記憶されている。なお、これらのワード辞書や投稿文候補は、データベースサーバ等のような画像処理装置1の外部に備えられた記憶手段に記憶されていても良い。
【0036】
図4は、図2及び図3に示した画像処理装置1における投稿文作成処理に関わる部分の機能ブロック図であり、操作パネル11、記憶部23、通信インターフェース16の他、行為・感覚ワード検出部31、装置状態検出部32、投稿文候補抽出部33、エラー診断処理部34、投稿文選択部35、投稿文作成処理部36などによって構成されている。
【0037】
行為・感覚ワード検出部31は、操作パネル11を介してユーザによって入力された文字の中から、記憶部23の行為・感覚ワード辞書23aに収納されているワードと照合することにより、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードを検出するものである。ここで、行為、感覚、感想または状態を示すワードの例としては、図5の表の左欄に示すように、「難しい」「安易」「大きい」「遅い」「覚える」「詰まる」「押しやすい」「明瞭」「がたつく」等、ユーザが操作の過程で感じた種々のワードがある。なお、図5の表では、各ワードが「機能」「作動」「効果」等の種類に分けられ、そのワードから想定される操作も示されている。
【0038】
装置状態検出部32は、機能及び/または操作に関する画像処理装置1の現在の状態を検出し、この状態を示す機能ワードあるいは操作ワードを特定する。このような機能ワードあるいは操作ワードの特定は、ユーザによって入力された文字列に含まれる単語を、記憶部23の装置状態ワード辞書23bと照合して検出することにより行われてもよい。この場合、例えば下地処理に関しては、図6の機能・操作分離フィルターに示すように、「画質濃度」「文字」等である単語は機能ワード、「パネル」「表示」等の単語は操作ワードと判定される。
【0039】
また、記憶部23に記憶されている操作パネル11のディスプレイ11bの表示画面の表示履歴や操作履歴から、ユーザが利用しようとしていた直近の機能やユーザの直近の操作を特定することにより、機能ワードあるいは操作ワードを特定してもよい。
【0040】
また、装置の状態を直接把握することにより行われてもよい。例えば、装置が用紙エンプティ等のエラー状態にあるときは、用紙エンプティによるエラー状態であることを検出して「用紙エンプティ」というワードを特定する。さらには、操作パネル11のディスプレイ11bに表示された操作画面上の機能や操作を示す表示部分を、ユーザが指定したことに基づいて装置状態を検出し、機能ワードあるいは操作ワードを特定しても良い。例えば、下地調整レベルの設定中であることを示す表示部分をユーザがタッチすることで、装置状態検出部32は、「下地処理機能」という機能ワードや「指示選択ボタン」等の操作ワードを特定しても良い。
【0041】
投稿文候補抽出部33は、前記行為・感覚ワード検出部31により検出された行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示す行為・感覚ワードと、装置状態検出部32により特定された機能ワードまたは装置ワードとに基づいて、記憶部23に記憶されている多数の投稿文候補の中から、前記検出された行為・感覚ワードと機能ワードまたは装置ワードの両者に関連付けられている1個または複数個の投稿文候補を抽出する。行為・感覚ワードと機能ワードまたは装置ワードの組み合わせに応じて、予想されうる内容の投稿文候補が予め作成され前記記憶部23の投稿文候補データベース23cに記憶されており、投稿文候補抽出部33は、検出された行為・感覚ワードと機能ワードまたは装置ワードの組み合わせに対応する投稿文候補を、前記投稿文候補データベースから抽出する。
【0042】
例えば、機能ワードまたは装置ワードが下地処理機能や下地処理操作に関連するものである場合、図5の表において、左欄のワードに対して右欄に黒点で示すように、下地処理機能や下地処理操作に関する複数種類の投稿文候補が予め用意されている。
【0043】
投稿文候補抽出部33により抽出された投稿文候補は、操作パネル11のディスプレイ11bに表示される。複数抽出された場合は複数全てが例えばスクロールにより切り替え可能に表示される。
【0044】
エラー診断処理部34は、ワード検出部31によりエラーを示すワードが検出された場合、そのエラーについての診断処理を実施する。
【0045】
操作パネル11のディスプレイ11bに表示された投稿文候補の中から、ユーザが所望のものを選択すると、この選択操作が投稿文選択部35により受け付けられるとともに、選択された投稿文候補が投稿文作成処理部36に送られる。
【0046】
投稿文作成処理部36は、受領した投稿文候補に対して必要なコメント等を追加するとともに、エラー診断処理部34によりエラー診断が実施されたときは診断結果も併せて、ツイッター等の投稿文としてのフォーマットに作成する。こうして作成された投稿文が通信インターフェース部16を介してツイッターサーバ4へ送信される。
【0047】
このようにして投稿文が作成されるので、ユーザは画像処理装置1の操作中にサービスマンと会話しているように、思いついた行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードを操作パネル11から入力することで、限られたスペースの操作パネルを使用しながら、きわめて簡単に投稿文を作成することができる。
【0048】
例えば、コピー倍率設定画面の操作中に、「見づらい」と感じた場合、画面上の投稿文作成キーを押して「見づらい」と文字(投稿文字)を入力する。この場合、必要な変換倍率(変換機能)が見つけられない、変換倍率設定(変換方法)が見づらい、倍率変換ボタンが見づらい、等の状況が考えられ、これらに応じた投稿文候補が抽出される。
【0049】
同様に、コピー倍率設定画面の操作中に、「小さい」と入力すると、変換倍率操作ボタンが小さい、変換倍率範囲が小さい、変換倍率ステップが小さい、解像度変換ボタン確認音が小さい、等の状況が考えられ、これらに応じた投稿文候補が抽出される。従って、機能や操作に対する知識や用語を知らなくても、ユーザの意図を反映した投稿文の作成が可能になる。
【0050】
また、図7(A)に示すように、ディスプレイ11bに下地処理操作の画面が表示されている状態で、ユーザが「裏写り除去」ボタンを操作した後、「分かりにくい」あるいは「使いにくい」という文字が入力された場合、「下地調整機能(裏写り除去)の使い方が分かりにくい」という投稿文候補1と「下地調整レベル(裏写り除去)の設定方法が分かりにくい」という投稿文候補2が抽出され、ディスプレイ11bに表示される。
【0051】
同じく図7(B)に示すように、「裏写り除去」ボタンを操作した後、「小さい」という文字が入力された場合、「下地除去機能(裏写り除去)の効果が小さく、うまく除去できない」という投稿文候補1と「下地調整レベル(裏写り除去)の表示が小さく操作がしにくい」という投稿文候補2が抽出され、さらにウィンドウ操作が全くなされていない場合は、「ウィンドウの文字が小さく名称・操作表示が良く見えない」という投稿文候補3が抽出され、ディスプレイ11bに表示される。
【0052】
また、図7(C)に示すように、「下地調整レベル」の操作履歴が多い(長い)場合、即ち「下地調整レベル」を何回も操作した後に、「小さい」という文字が入力されると、「下地調整レベル(裏写り除去)の表示が小さく操作がしにくい」という投稿文候補1が抽出され、ディスプレイ11bに表示される。
【0053】
また、図7(D)に示すように、「裏写り除去」ボタンを操作した後、「見づらい」という文字が入力された場合、「下地調整レベルの表示が見づらい」という投稿文候補1が抽出され、ディスプレイ11bに表示される。
【0054】
次に、投稿文字の入力例をが8を参照して説明する。
【0055】
この実施形態では、操作パネル11の操作装置11aにコメントキー40が設けられており、コメントキー40を押すことにより、投稿文作成が指示され文字入力が可能となる構成となされている。
【0056】
図8(A)に示すように、ディスプレイ11bに下地処理操作の画面が表示されている状態で、ユーザが「裏写り除去」ボタンを操作した後、コメントキー40を押すと、同図(B)に示すように入力ウィンドウが表示される。ユーザが「ちいさい」という文字を入力し、「変換」ボタン41を押すと、行為・感覚ワードとして「小さい」が検出され、機能ワードとして「下地処理機能」「裏写り機能」が特定され、これらワードの組み合わせに対応する「A.下地除去機能(裏写り除去)の効果が小さく、うまく除去できない」と「B.下地調整レベル(裏写り除去)の表示が小さく操作がしにくい」という2つの投稿文候補が抽出され、同図(C)に示すようにディスプレイ11bに表示される。
【0057】
ユーザが例えば投稿文候補Bを選択して「選ぶ」ボタン42を押すと、選択が確定し、さらに同図(D)に示すように、前記選択された投稿文候補の冒頭に「MFP4500のスキャン使用時において、」という追加コメントが追加されて投稿文が作成される。
【0058】
ユーザが「投稿する」ボタン43を押すと、作成された投稿文がツイッターサーバ4に送信される。
【0059】
次に、投稿文字の別の入力例を図9を用いて説明する。
【0060】
図9(A)に示すように、ディスプレイ11bに下地処理操作の画面が表示されている状態で、ユーザが「裏写り除去」ボタンを操作した後、コメントキー40を押すと、同図(B)に示すように入力ウィンドウが表示される。ユーザが「下地処理機能が分からない」という文字を入力し、「変換」ボタン41を押すと、行為・感覚ワードとして「分からない」が検出され、機能ワードとして「下地処理機能」が特定され、これらワードの組み合わせに対応する「A.下地除去機能(裏写り除去)の使い方が良く分からない。どのような設定をすれば効果があるのか?」と「B.下地除去機能(裏写り除去)の効果が良く分からない。どのような場合に使うと効果があるのか?」と「C.下地除去機能(裏写り除去)の操作方法が分かりにくい操作方法の改善をしてほしい。」等の複数の投稿文候補が抽出され、ディスプレイ11bに表示される。
【0061】
同図(C)に矢印で示すように、ユーザは表示をスクロールして投稿文候補を確認することができる。
【0062】
同図(D)に示すように、ユーザが例えば投稿文候補Cを選択して「選ぶ」ボタン42を押すと、選択が確定し、さらに同図(E)に示すように、ユーザが「投稿する」ボタン43を押すと、作成された投稿文がツイッターサーバ4に送信される。なお、前記選択された投稿文候補の冒頭に「MFP4500のスキャン使用時において、」というような追加コメントが追加されてもよい。
【0063】
図10は、投稿文候補を作成する際の別の操作例を示すものである。この例では、ユーザが「下地調整レベル」ボタン45を押すことにより、画像処理装置1が現在の状態を検出し「下地調整レベル」という操作ワードを特定するものとなされている。
【0064】
図10(A)に示すように、ディスプレイ11bに下地処理操作の画面が表示されている状態で、ユーザが「裏写り除去」ボタンを操作した後、コメントキー40を押すと、同図(B)に示すように入力ウィンドウが表示される。なお、この画面では、「変換」ボタン41とともに「パネル指定」ボタン44が表示されている。
【0065】
ユーザが「ちいさい」という文字を入力し、「変換」ボタン41を押すと、行為・感覚ワードとして「小さい」が検出される。次に、同図(C)に示すように、ユーザが「パネル指定」ボタン44を押した後、投稿文を作成したい関連部分である例えば「下地調整レベル」ボタン45をタッチすると、操作ワードとして「下地調整レベル」が特定され、これらワードの組み合わせに対応する複数の投稿文候補が表示される。
【0066】
同図(D)に示すように、ユーザが例えば「C.下地調整レベル(裏写り除去)の表示が小さく操作がしにくい」を選択して「選ぶ」ボタン42を押すと、選択が確定し、さらに同図(E)に示すように、前記選択された投稿文候補の冒頭に「MFP4500のスキャン使用時において、」という追加コメントが追加されて投稿文が作成される。
【0067】
ユーザが「投稿する」ボタン43を押すと、作成された投稿文がツイッターサーバ4に送信される。
【0068】
図11は、画像処理装置1が実行する投稿文の作成動作を示すフローチャートである。
【0069】
ユーザがコメントキー40を押すと、ステップS01で操作パネル11のディスプレイ11bの表示履歴を取得した後、ステップS02で操作履歴を取得する。そして、ステップS03で、ディスプレイ11bの表示画面(表示ウィンドウ)とユーザが画面上で最後にクリックした位置をメモリーに記憶する。
【0070】
ステップS04でコメント(文字)入力ウィンドウを開いた後、ステップS05で、コメントキーが再度押されたかどうかを判断する。押されていれば(ステップS05でYES)、ステップS01に戻る。押されていなければ(ステップS05でNO)、ステップS06でコメント(文字)の入力を受け付け、ステップS07で、変換ボタン41が押されたことに伴い、例えば平仮名を漢字に変換するなどの操作を行い、入力を確定する。
【0071】
次に、ステップS08で、文字入力から行為・感覚ワード、機能ワード、操作ワードを検出したのち、ステップS09で、機能・操作ワード辞書に一致する機能ワード、操作ワードが検出されたかどうかを判断する。検出されなければ(ステップS09でNO)、ステップS24に進む。検出されると(ステップS09でYES)、ステップS10に進む。
【0072】
ステップS10では、検出された機能ワード、操作ワードのうち、現在の動作状態から機能ワードを確定し、ステップS11で現在の操作状態から操作ワードを確定する。
【0073】
次にステップS13で、ステップS08において行為・感覚ワード辞書に一致する行為・感覚ワードが検出されたかどうかを判断する。検出されなければ(ステップS13でNO)、ステップS23でユーザに対してコメンを追加入力させユーザ自身の文章による投稿文を作成したのち、ステップS20で投稿が指示されたかどうかを判断する。
【0074】
ステップS13で、行為・感覚ワード辞書に一致する行為・感覚ワードが検出された場合は(ステップS13でYES)、ステップS14で投稿文データベースを参照し、ステップS15で、前記確定された機能ワードまたは操作ワードと、行為・感覚ワードの両方に関連する投稿文候補を抽出する。ステップS16で別の行為・感覚ワードが検出されているかどうかを調べ、検出されていれば(ステップS16でYES)、ステップS14に戻り、同様にして投稿文候補を抽出する。
【0075】
ステップS16で別の行為・感覚ワードが検出されなければ(ステップS16でNO)、ステップS17で、ディスプレイ11bに抽出された投稿文候補を表示し、ユーザによる選択を待つ(ステップS18でNO)。選択されると(ステップS18でYES)、ステップS19で、例えば投稿文候補の文頭に付加情報のコメントを追加した後、ステップS20に進む。
【0076】
ステップS20では、ユーザにより投稿が指示されたかどうかが判断され、指示されると(ステップS20でYES)、ステップS21で、ツイッターサーバ4に投稿文を送信する。投稿が指示されなければ(ステップS20でNO)、ステップS22で、作成された投稿文を消去する。
【0077】
一方、ステップS24では、ステップS08で行為・感覚ワード辞書に一致する行為・感覚ワードが検出されたかどうかを判断し、検出されなければ(ステップS24でNO)、ステップS33でユーザに対してコメンを追加入力させユーザ自身の文章による投稿文を作成したのち、ステップS20で投稿が指示されたかどうかを判断する。
【0078】
行為・感覚ワード辞書に一致する行為・感覚ワードが検出されると(ステップS24でYES)、ステップS25で、動作状態、操作状態、あるいはユーザによって指定された表示部分から機能ワード及び/または操作ワードを特定し、ステップS26で、特定された機能ワード及び/または操作ワードが機能・操作ワード辞書に一致しているかどうかを判断する。
【0079】
一致していなければ(ステップS26でNO)、ステップS33に進み、ユーザのコメント追加入力に基づいて投稿文を作成する。一致していれば(ステップS26でYES)、ステップS27で投稿文データベースを参照し、ステップS28で、前記特定された機能ワードまたは操作ワードと、行為・感覚ワードの両方に関連する投稿文候補を抽出する。ステップS29では、別の機能ワードまたは操作ワードが検出されているかどうかを調べ、検出されていれば(ステップS29でYES)、ステップS27に戻り、同様にして投稿文候補を抽出する。
【0080】
ステップS29で別の機能ワードまたは操作ワードが検出されなければ(ステップS29でNO)、ステップS30で、ディスプレイ11bに抽出された投稿文候補を表示し、ユーザによる選択を待つ(ステップS31でNO)。選択されると(ステップS31でYES)、ステップS32で、例えば投稿文候補の文頭に付加情報のコメントを追加した後、ステップS20に進む。
【0081】
ステップS20では、ユーザにより投稿が指示されたかどうかが判断され、指示されると(ステップS20でYES)、ステップS21で、ツイッターサーバ4に投稿文を送信する。投稿が指示されなければ(ステップS20でNO)、ステップS22で、作成された投稿文を消去する。
【0082】
なお、以上の実施形態では、画像処理装置1の操作パネル11の操作によりツイッターサーバ4に投稿文を投稿する場合を示したが、パーソナルコンピュータ3のプリントドライバ−を用いて投稿文を作成してもよい。この場合の手順は次の通りである。
【0083】
即ち、ユーザが画像処理装置1の操作中に、気になる時点で投稿文作成キーを押す。その後、文字入力を行うことなく、あるいは投稿文候補の選択を行うことなく投稿を中止する。
【0084】
ユーザがパーソナルコンピュータ2において、前記画像処理装置1を指定し、プリントドライバーを開く。ドライバー画面からツイッター投稿ボタンを押すと、ユーザ名確認画面が開き、ユーザがユーザID、パスワードを入力しこれが画像処理装置1により確認されると、直近の投稿指示後文書送信に至らなかったジョブの操作データが、画像処理装置1から転送される。また、画像処理装置からディスプレイ11bの表示履歴や操作履歴等、投稿文候補の抽出に必要な情報を取得する。なお、行為・感覚ワード辞書、機能・操作ワード辞書、投稿文候補データベースは、パーソナルコンピュータ2内に予め保存されている。
【0085】
プリントドライバー上の文字入力画面を開き、行為及び/または状態、さらに必要に応じて、画像処理装置1の機能及び/または操作に関するワードを入力し、画像処理装置1が行ったのと同様の処理を行うことにより投稿文候補が抽出され、プリントドライバーの画面に表示される。ユーザが所望の候補を選択すると、パーソナルコンピュータ2が付加情報のコメントを追加し、ツイッターサーバ4に送信する。
【0086】
図12は、プリントドライバーを利用して投稿文を作成する場合の手順を示すフローチャートである。
【0087】
ステップS51で、プリントドライバーを起動したのち、ステップS52でツイッター投稿ボタンを操作する。ステップS53でユーザIDを、ステップS54でパスワードを入力し、画像処理装置1に送信する。
【0088】
画像処理装置1は、ステップS55で、ユーザIDやパスワードを基にユーザ認証を行い、認証失敗であれば(ステップS55でNO)、処理を終了する。認証成功であれば(ステップS55でYES)、ステップS56で、操作パネル11のディスプレイ11bの表示履歴及び操作履歴を画像処理装置1から取得したのち、ステップS57で、ユーザが画像処理装置1のコメントキー40を操作したときのディスプレイ11bの表示画面(表示ウィンドウ)とユーザが画面上で最後にクリックした時の表示を取得する。
【0089】
ステップS58で操作履歴をシフトしたのち、ステップS59で、ユーザが画像処理装置1のコメントキー40を操作したときのディスプレイ11bの表示画面(表示ウィンドウ)とユーザが画面上で最後にクリックした時の位置をパーソナルコンピュータ2のメモリーに記憶する。
【0090】
ステップS60で、プリントトライバー画面の投稿ボタンが再度操作されたかどうかを判断し、操作されると(ステップS60でYES)、ステップS56に戻る。操作されなければ(ステップS60でNO)、ステップS61で、プリントドライバー画面にコメント(文字)入力ウィンドウを開いた後、ステップS62でコメント(文字)の入力を受け付け、ステップS63で、プリントドライバー画面上の変換ボタンが押されたことに伴い、例えば平仮名を漢字に変換するなどの操作を行い、入力を確定する。
【0091】
次に、ステップS64で、文字入力から行為・感覚ワード、機能ワード、操作ワードを検出したのち、ステップS65で、機能・操作ワード辞書に一致する機能ワード、操作ワードが検出されたかどうかを判断する。
【0092】
検出されなければ(ステップS65でNO)、ステップS80に進む。検出されていると(ステップS65でYES)、ステップS66に進む。
【0093】
ステップS66では、検出された機能ワード、操作ワードのうち、現在の動作状態から機能ワードを確定し、ステップS67で現在の操作状態から操作ワードを確定する。
【0094】
次にステップS68で、ステップS64において行為・感覚ワード辞書に一致する行為・感覚ワードが検出されたかどうかを判断する。検出されなければ(ステップS68でNO)、ステップS78でユーザに対してコメンを追加入力させユーザ自身の文章による投稿文を作成したのち、ステップS75で投稿が指示されたかどうかを判断する。
【0095】
ステップS68で、行為・感覚ワード辞書に一致する行為・感覚ワードが検出された場合は(ステップS68でYES)、ステップS69で投稿文データベースを参照し、ステップS70で、前記確定された機能ワードまたは操作ワードと、行為・感覚ワードの両方に関連する投稿文候補を抽出する。ステップS71では、別の行為・感覚ワードが検出されているかどうかを調べ、検出されていれば(ステップS71でYES)、ステップS69に戻り、同様にして投稿文候補を抽出する。
【0096】
ステップS71で別の行為・感覚ワードが検出されなければ(ステップS71でNO)、ステップS72で、画面に抽出された投稿文候補を表示し、ユーザによる選択を待つ(ステップS73でNO)。選択されると(ステップS73でYES)、ステップS74で、例えば投稿文候補の文頭に付加情報のコメントを追加した後、ステップS75に進む。
【0097】
ステップS75では、ユーザにより投稿が指示されたかどうかが判断され、指示されると(ステップS2075ES)、ステップS76で、ツイッターサーバ4に投稿文を送信する。投稿が指示されなければ(ステップS75でNO)、ステップS77で、作成された投稿文を消去する。
【0098】
一方、ステップS80では、ステップS64で行為・感覚ワード辞書に一致する行為・感覚ワードが検出されたかどうかを判断し、検出されなければ(ステップS80でNO)、ステップS90でユーザに対してコメンを追加入力させユーザ自身の文章で投稿文を作成したのち、ステップS75で投稿が指示されたかどうかを判断する。
【0099】
行為・感覚ワード辞書に一致する行為・感覚ワードが検出されていれば(ステップS80でYES)、ステップS81で、動作状態、操作状態、あるいはユーザによって指定された画像処理装置の表示部分から機能ワード及び/または操作ワードを特定し、ステップS82で、特定された機能ワード及び/または操作ワードが機能・操作ワード辞書に一致しているかどうかを判断する。
【0100】
一致していなければ(ステップS82でNO)、ステップS90に進み、ユーザのコメント追加入力に基づいて投稿文を作成する。一致していれば(ステップS82でYES)、ステップS84で投稿文データベースを参照し、ステップS85で、前記特定された機能ワードまたは操作ワードと、行為・感覚ワードの両方に関連する投稿文候補を抽出する。ステップS86では、別の機能ワードまたは操作ワードが検出されているかどうかを調べ、検出されていれば(ステップS86でYES)、ステップS87に戻り、同様にして投稿文候補を抽出する。
【0101】
ステップS86で別の機能ワードまたは操作ワードが検出されなければ(ステップS86でNO)、ステップS87で、画面に抽出された投稿文候補を表示し、ユーザによる選択を待つ(ステップS88でNO)。選択されると(ステップS88でYES)、ステップS89で、例えば投稿文候補の文頭に付加情報のコメントを追加した後、ステップS75に進む。
【0102】
ステップS75では、ユーザにより投稿が指示されたかどうかが判断され、指示されると(ステップS75でYES)、ステップS76で、ツイッターサーバ4に投稿文を送信する。投稿が指示されなければ(ステップS75でNO)、ステップS77で、作成された投稿文を消去する。
【0103】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることはない。
【0104】
例えば、ユーザによる1回の文字入力に基づいて投稿文候補を抽出したが、時系列で複数回にわたって入力された複数の文字文字の中から検出された複数のワードに基づいて、前記投稿文候補を抽出する構成としてもよい。この場合は、投稿文候補をさらに絞り込んで抽出することができ、ユーザの意図をより的確に反映した投稿文候補を抽出することができる。
【0105】
また、コメントキーが押されたときに、そのときの表示画面、操作履歴などにフラグを設定するように構成し、作業終了後にそのフラグに基づいてフラグ設定時の表示画面や操作履歴などを呼び出すことにより、爾後的な投稿文の作成及び投稿を可能としても良い。
【符号の説明】
【0106】
1 画像処理装置
2 パーソナルコンピュータ
3 サーバアイコン
4 ツイッターサーバ
6 ネットワーク
11 操作パネル
11a 走査装置
11b ディスプレイ
16 通信インターフェース
20 CPU
21 ROM
22 RAM
23 記憶部
31 ワード検出部
32 装置状態検出部
33 投稿文候補抽出部
35 投稿文候補選択部
36 投稿文作成処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが文字を入力可能な文字入力手段と、
前記文字入力手段により入力された文字の中から、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードを検出するワード検出手段と、
機能及び/または操作に関する自装置の装置状態を検出する装置状態検出手段と、
前記ワード検出手段により検出されたワードと、前記装置状態検出手段により検出された装置状態の両者に関連する1つまたは複数の投稿文候補を、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードと装置状態とに関連付けられて自装置内部または外部の記憶手段に記憶されている多数の投稿文候補の中から抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された投稿文候補を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された投稿文候補の中から選択された少なくとも一つの投稿文を含む文章を、ネットワークを介して投稿先に送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記投稿手段は、ユーザの選択操作に基づいて投稿文を選択する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記ワード検出手段により、文字列の中から自装置のエラー状態を示すワードを検出した場合、前記エラー状態に関連するエラー診断を実施するエラー診断実施手段を備え、
前記投稿手段は、前記投稿文と共にエラー診断結果を投稿する請求項1または2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記ワード検出手段は、前記文字入力手段により時系列で入力された文字の中から、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードを検出し、
前記抽出手段は、前記時系列で入力された文字の中から検出された複数のワードに基づいて、前記投稿文候補を抽出する請求項1〜3の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記装置状態検出手段は、前記表示手段に表示された操作画面上の装置状態を示す表示をユーザが指定したことに基づいて、自装置の現在の装置状態を検出する請求項1〜4の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
ユーザにより入力された文字を受け付ける文字受付ステップと、
前記文字受付ステップにおいて受け付けられた文字の中から、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードを検出するワード検出ステップと、
機能及び/または操作に関する画像処理装置の装置状態を検出する装置状態検出ステップと、
前記ワード検出ステップにおいて検出されたワードと、前記装置状態検出ステップにおいて検出された装置状態の両者に関連する1つまたは複数の投稿文候補を、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードと装置状態とに関連付けられて画像処理装置の内部または外部の記憶手段に記憶されている多数の投稿文候補の中から抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにおいて抽出された投稿文候補を表示手段に表示するステップと、
前記表示手段に表示された投稿文候補の中から選択された少なくとも一つの投稿文を含む文章を、ネットワークを介して投稿先に送信する送信ステップと、
を備えたことを特徴とする画像処理装置に関する投稿文の作成支援方法。
【請求項7】
前記投稿ステップでは、ユーザの選択操作に基づいて投稿文を選択する請求項6に記載の投稿文の作成支援方法。
【請求項8】
前記ワード検出ステップにおいて、文字列の中から自装置のエラー状態を示すワードを検出した場合、前記エラー状態に関連する画像処理装置のエラー診断を実施するエラー診断実施ステップを備え、
前記投稿ステップでは、前記投稿文と共にエラー診断結果を投稿する請求項6または7に記載の投稿文の作成支援方法。
【請求項9】
前記ワード検出ステップでは、前記受付ステップにおいて時系列で入力された文字の中から、行為、感覚、感想または状態のうちの少なくとも何れかを示すワードを検出し、
前記抽出ステップでは、前記時系列で入力された文字の中から検出された複数のワードに基づいて、前記投稿文候補を抽出する請求項6〜8の何れかに記載の投稿文の作成支援方法。
【請求項10】
前記装置状態検出ステップでは、前記表示手段に表示された操作画面上の装置状態を示す表示をユーザが指定したことに基づいて、画像処理装置の現在の装置状態を検出する請求項6〜9の何れかに記載の投稿文の作成支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−109428(P2013−109428A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252110(P2011−252110)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】