説明

画像処理装置及び画像処理プログラム

【課題】網点があるべき位置の網点を抽出し、網点があるべき位置に網点がない場合にその位置に網点を追加するようにした画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置の画像受付手段は、画像を受け付け、スクリーン情報受付手段は、前記画像受付手段によって受け付けられた画像に施されたスクリーンに関する情報を受け付け、画素塊抽出手段は、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の網点となり得る画素塊を抽出し、網点抽出手段は、前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報に基づいて、前記画素塊抽出手段によって抽出された画素塊のうち網点であるものを抽出し、網点追加手段は、前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報に基づいて、前記画素塊抽出手段によって抽出されなかった画素塊の位置に、網点を追加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及び画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像の網点に関する処理がある。
これに関連する技術として、例えば、特許文献1には、文字・線画及び絵柄が混在する2値画像を良好に分離でき、その後に行われる画像処理を画質劣化なく行うことができる画像処理装置を提供することを課題とし、入力された画像データに対して特定領域を設定する領域設定手段と、前記領域設定手段によって設定された特定領域内の黒画素数を計数する計数手段と、前記領域設定手段によって設定された特定領域内で隣接する画素同士を比較し、互いに異なる画素値である頻度を算出する頻度算出手段と、前記領域設定手段によって設定された特定領域内で隣接する画素の全てと異なる画素値を有する画素を検出する孤立画素検出手段と、前記計数手段による計数値に応じて、前記頻度算出手段による頻度又は前記孤立画素検出手段による検出結果のいずれか一方を選択し、該選択した結果に基づいて前記特定領域に施すべき画像処理を決定する処理決定手段と、を備え、前記処理決定手段は、前記計数手段により計数された計数値が互いに異なる第1及び第2のしきい値の間にある場合には、前記特定領域に施すべき画像処理を前記頻度算出手段により算出された頻度に基づいて決定するとともに、前記計数値に応じて、前記特定領域に施すべき画像処理を決定する際の有効頻度を変えることを特徴とする画像処理装置が開示されている。
【0003】
また、例えば、特許文献2には、網点を含む画像から精度よく網点領域を抽出できるようにした画像処理システムを提供することを課題とし、画像処理システムの平滑化手段は、網点を含む画像を平滑化し、網点強度算出手段は、前記平滑化手段によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出し、網点領域強度算出手段は、前記網点強度算出手段によって算出された網点の強度に対して、第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出することが開示されている。
【0004】
また、例えば、特許文献3には、網点の中心を検出したときの出力結果を1通りにすることで、ハード化した場合の規模を縮小しながら、網点写真の周期性に基づく効果的な像域分離を行うことを可能とした新規な像域分離装置を提供することを目的とし、網点写真と文字等の線画の混在する画像を網点写真領域と線画領域に分離する装置において、入力画像信号を閾値と比較して2値画像信号に変換する2値化手段と、該2値化手段により2値化された2値画像信号から主走査線上における一連の黒画素又は白画素の列の中心を検出する網点中心検出手段と、該網点中心検出手段の検出結果を該一連の黒画素又は白画素の列の中心に該一連の黒画素又は白画素の区別無く同一の周期情報で格納する第一の記憶手段と、該第一の記憶手段に格納された検出結果から主走査線上の所定の領域に一定の周期が存在するか否かに応じて該所定領域が網点写真領域であるか又は線画領域であるかの判定をする判定手段と、該判定手段の判定結果が網点写真領域であるという結果を線画領域であるという結果に優先させて格納する第二の記憶手段とを備えたことを特徴とする像域分離装置が開示されている。
【0005】
また、例えば、特許文献4には、網点画像部、線画・文字部の領域を明確に分離し、それぞれの領域に最適な画像処理を施して、高品質な2値画像を生成する画像処理装置を提供することを目的とし、高品質な2値画像を生成し、入力手段は、2値画像を多値画像として入力し、網点画像領域マップ生成手段は、多値画像から網点画像領域を探索して、網点画像領域マップを生成し、線画・文字領域マップ生成手段は、多値画像から線画・文字領域を探索して、線画・文字領域マップを生成し、網点画像2値化手段は、入力手段での2値画像に対する入力読み取り誤差を抑制して、網点画像領域マップに対応する入力画像を2値化し、2値化網点画像を生成し、線画・文字平滑化手段は、線画・文字領域マップに対応する入力画像の凹凸部を平滑化して、2値化線画・文字画像を生成し、画像合成手段は、2値化網点画像と2値化線画・文字画像とを合成して出力できることが開示されている。
【0006】
また、例えば、特許文献5には、網点パターンマッチング法による網点エリア検出の際、モアレによる誤検出エリアの低減を図ることを目的とし、網点画素を検出する網点画素検出手段と、前記網点画素検出手段により検出された網点画素に基づいて所定のエリアが網点エリアか否かを検出する網点エリア検出手段と、前記網点エリア検出手段により検出された網点エリアにより囲まれる閉領域を網点領域として検出する網点領域検出手段と、を備えた画像領域識別装置が開示されている。
【0007】
また、例えば、特許文献6には、極めて小さい文字が網点領域と誤判別されることを防止し、もって画質の劣化を抑制することができる画像処理装置、及び当該画像処理装置を用いた画像形成装置を提供することを課題とし、デジタル画像データを取得する取得手段と、前記デジタル画像データの各画素について、網点領域判別のための孤立点に該当するか否かを判定する孤立点判定手段と、補正対象画素に対して所定の位置に存在する複数の画素に対する前記孤立点判定手段の判定結果に基づいて、当該補正対象画素の前記孤立点判定手段による判定結果を補正する孤立点判定補正手段と、前記孤立点判定補正手段による補正結果に基づいて、各画素について網点領域に存在する画素であるか否かを判定する網点判定手段とを備えることを特徴とする画像処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第3811981号公報
【特許文献2】特開2008−130058号公報
【特許文献3】特開昭63−142770号公報
【特許文献4】国際公開WO2000/051337号公報
【特許文献5】特許第3033978号公報
【特許文献6】特許第4158345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、網点があるべき位置の網点を抽出し、網点があるべき位置に網点がない場合にその位置に網点を追加するようにした画像処理装置及び画像処理プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
請求項1の発明は、画像を受け付ける画像受付手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像に施されたスクリーンに関する情報を受け付けるスクリーン情報受付手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の網点となり得る画素塊を抽出する画素塊抽出手段と、前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報に基づいて、前記画素塊抽出手段によって抽出された画素塊のうち網点であるものを抽出する網点抽出手段と、前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報に基づいて、前記画素塊抽出手段によって抽出されなかった画素塊の位置に、網点を追加する網点追加手段を具備することを特徴とする画像処理装置である。
【0011】
請求項2の発明は、前記網点抽出手段と前記網点追加手段は、対象としている位置の周囲にある画素塊の個数に基づいた基準を用いて、対象としている位置に網点があるべきか否かを判別し、前記網点抽出手段と前記網点追加手段が用いる前記基準は異なる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
【0012】
請求項3の発明は、前記網点抽出手段と前記網点追加手段による処理結果に基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内でスクリーン処理された領域を分離し得る信号を生成する分離信号生成手段をさらに具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置である。
【0013】
請求項4の発明は、前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報及び前記網点抽出手段と前記網点追加手段による処理結果に基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内でスクリーン処理された領域の2値画像を生成する2値画像生成手段をさらに具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置である。
【0014】
請求項5の発明は、前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報及び前記網点抽出手段と前記網点追加手段による処理結果に基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内でスクリーン処理された領域の多値画像を生成する多値画像生成手段をさらに具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置である。
【0015】
請求項6の発明は、前記画像受付手段によって受け付けられた画像の第1の領域に対して、前記スクリーン情報受付手段、前記画素塊抽出手段、前記網点抽出手段、前記網点追加手段による処理を行い、前記画像受付手段によって受け付けられた画像の第2の領域に対して、前記第1の領域とは異なる色の画素塊を対象として前記スクリーン情報受付手段、前記画素塊抽出手段、前記網点抽出手段、前記網点追加手段による処理を行い、前記第1の領域に対する前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報と前記第2の領域に対する前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報に基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像に施されたスクリーンに関する情報を決定するスクリーン情報決定手段と、前記第1の領域に対する前記網点抽出手段、前記網点追加手段による処理結果と前記第2の領域に対する前記網点抽出手段、前記網点追加手段による処理結果を合成する合成手段をさらに具備し、前記網点抽出手段、前記網点追加手段は、前記スクリーン情報決定手段によって決定されたスクリーンに関する情報に基づいて処理を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像処理装置である。
【0016】
請求項7の発明は、前記画像受付手段によって受け付けられた画像の第1の領域に対して、前記スクリーン情報受付手段、前記画素塊抽出手段、前記網点抽出手段による処理を行い、前記画像受付手段によって受け付けられた画像の第2の領域に対して、前記第1の領域とは異なる色の画素塊を対象として前記スクリーン情報受付手段、前記画素塊抽出手段、前記網点抽出手段による処理を行い、前記第1の領域に対する前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報と前記第2の領域に対する前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報に基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像に施されたスクリーンに関する情報を決定するスクリーン情報決定手段と、前記第1の領域に対する前記網点抽出手段による処理結果と前記第2の領域に対する前記網点抽出手段による処理結果を合成する合成手段をさらに具備し、前記網点追加手段は、前記スクリーン情報決定手段によって決定されたスクリーンに関する情報に基づいて、前記合成手段による処理結果に対して、前記画素塊抽出手段によって抽出されなかった画素塊の位置に、網点を追加し、前記網点抽出手段は、前記スクリーン情報決定手段によって決定されたスクリーンに関する情報に基づいて処理を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像処理装置である。
【0017】
請求項8の発明は、前記網点抽出手段は、対象としている位置の周囲にある画素塊であって、該対象としている位置にある画素塊の色とは異なる色の画素塊の個数に基づいた基準を用いて、対象としている位置に網点があるべきか否かを判別することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の画像処理装置である。
【0018】
請求項9の発明は、コンピュータを、画像を受け付ける画像受付手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像に施されたスクリーンに関する情報を受け付けるスクリーン情報受付手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の網点となり得る画素塊を抽出する画素塊抽出手段と、前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報に基づいて、前記画素塊抽出手段によって抽出された画素塊のうち網点であるものを抽出する網点抽出手段と、前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報に基づいて、前記画素塊抽出手段によって抽出されなかった画素塊の位位置に、網点を追加する網点追加手段として機能させるための画像処理プログラムである。
【発明の効果】
【0019】
請求項1の画像処理装置によれば、網点があるべき位置の網点を抽出し、網点があるべき位置に網点がない場合にその位置に網点を追加することができる。
【0020】
請求項2の画像処理装置によれば、本構成を有していない場合に比較して、より正確に網点があるべき位置の網点を抽出し、網点があるべき位置に網点がない場合にその位置に網点を追加することができる。
【0021】
請求項3の画像処理装置によれば、スクリーン処理された領域を分離し得る信号を生成することができる。
【0022】
請求項4の画像処理装置によれば、スクリーン処理された領域の2値画像を生成することができる。
【0023】
請求項5の画像処理装置によれば、スクリーン処理された領域の多値画像を生成することができる。
【0024】
請求項6の画像処理装置によれば、第1の領域、第2の領域それぞれに対して、網点があるべき位置の網点を抽出し、網点があるべき位置に網点がない場合にその位置に網点を追加することができる。
【0025】
請求項7の画像処理装置によれば、第1の領域、第2の領域それぞれに対して、網点があるべき位置の網点を抽出し、第1の領域と第2の領域を合成した画像に網点があるべき位置に網点がない場合にその位置に網点を追加することができる。
【0026】
請求項8の画像処理装置によれば、本構成を有していない場合に比較して、より正確に網点があるべき位置の網点を抽出することができる。
【0027】
請求項9の画像処理プログラムによれば、網点があるべき位置の網点を抽出し、網点があるべき位置に網点がない場合にその位置に網点を追加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】第1の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
【図2】第1の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
【図3】スクリーンに関する情報の例を示す説明図である。
【図4】網点ドット抽出モジュールによる処理例を示すフローチャートである。
【図5】網点ドット抽出モジュールによる処理例を示す説明図である。
【図6】網点ドット抽出モジュールによるフラグ数・網点判別関係の例を示す説明図である。
【図7】網点ドット追加モジュールによる処理例を示すフローチャートである。
【図8】網点ドット追加モジュールによる処理例を示す説明図である。
【図9】網点ドット追加モジュールによるフラグ数・網点判別関係の例を示す説明図である。
【図10】分離信号作成モジュールによる処理例を示す説明図である。
【図11】第2の実施の形態、第3の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
【図12】第2の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
【図13】網点領域抽出モジュールによる処理例を示すフローチャートである。
【図14】網点領域抽出モジュールによる処理例を示す説明図である。
【図15】網点領域抽出モジュールによる処理例を示す説明図である。
【図16】第3の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
【図17】網点領域抽出モジュールによる処理例を示すフローチャートである。
【図18】網点領域抽出モジュールによる処理例を示す説明図である。
【図19】網点領域抽出モジュールによる処理例を示す説明図である。
【図20】網点領域抽出モジュールによる処理例を示す説明図である。
【図21】第4の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
【図22】第4の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
【図23】第5の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
【図24】第5の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
【図25】黒領域を対象とした網点ドット抽出モジュールによる処理例を示す説明図である。
【図26】黒領域を対象とした場合であって網点と直線が接触している場合の処理例を示す説明図である。
【図27】本実施の形態を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な各種の実施の形態の例を説明する。
図1は、第1の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するの意である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態に応じて、又はそれまでの状況・状態に応じて定まることの意を含めて用いる。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
【0030】
本実施の形態である画像処理装置は、画像の網点に関する処理を行うものであって、図1の例に示すように、画像受付モジュール110、パラメータ設定モジュール120、網点ドット候補抽出モジュール130、スクリーン検知モジュール140、網点ドット抽出モジュール150、網点ドット追加モジュール160、分離信号作成モジュール170、出力モジュール180を有している。
【0031】
画像受付モジュール110は、網点ドット候補抽出モジュール130と接続されている。画像受付モジュール110は、画像を受け付けて、その画像を網点ドット候補抽出モジュール130へ渡す。画像を受け付けるとは、例えば、スキャナ、カメラ等で画像を読み込むこと、ファックス等で通信回線を介して外部機器から画像を受信すること、ハードディスク(コンピュータに内蔵されているものの他に、ネットワークを介して接続されているもの等を含む)等に記憶されている画像を読み出すこと等が含まれる。画像は、2値画像であるが、表す色は白黒のみならず、カラー(例えば、YMCK表色系における各色の2値画像)であってもよい。なお、以下では、白黒を例示して説明する。受け付ける画像は、1枚であってもよいし、複数枚であってもよい。また、画像の内容として、ビジネスに用いられる文書、広告宣伝用のパンフレット等であってもよい。なお、画像内にはスクリーン処理を施している領域がある可能性がある。また、画像の解像度は、一般的に高解像度といわれている解像度であり、例えば、600dpi以上であり、印刷にも適している2400dpi以上のものが望ましい。
【0032】
パラメータ設定モジュール120は、網点ドット候補抽出モジュール130、スクリーン検知モジュール140、網点ドット抽出モジュール150、網点ドット追加モジュール160と接続されている。パラメータ設定モジュール120は、網点ドット候補抽出モジュール130、スクリーン検知モジュール140、網点ドット抽出モジュール150、網点ドット追加モジュール160で用いるパラメータを設定する。例えば、後述する参照範囲のサイズ等をパラメータとして設定する。
【0033】
網点ドット候補抽出モジュール130は、画像受付モジュール110、パラメータ設定モジュール120、スクリーン検知モジュール140、網点ドット抽出モジュール150と接続されている。網点ドット候補抽出モジュール130は、画像受付モジュール110によって受け付けられた画像内の網点となり得る画素塊を抽出する。画素塊とは、画素が連結している画素群の領域をいう。画素が連結しているとは、ある画素に隣接する同色の画素が存在することを指し、隣接する画素には斜め方向に位置する画素を含んでもよい。以下では、黒画素を主に例示して説明する。
「網点となり得る画素塊を抽出する」とは、具体的な処理例として、網点の位置を抽出すればよい。網点の位置として、その網点を代表する点の位置であればよく、例えば、網点の中心の位置、網点の外接矩形の中心の位置、網点の重心の位置等がある。なお、以下では、網点の中心の位置を例示して説明する。網点の中心ドット(画素)を以下、網点ドットともいう。抽出方法としては、既存の技術を用いればよいが、例えば、黒領域を骨格化し、その中心を抽出するようにしてもよいし、網点の外接矩形の中心を抽出するようにしてもよいし、黒領域の重心を抽出するようにしてもよい。そして、網点の中心の位置を網点中心ドット情報としてスクリーン検知モジュール140、網点ドット抽出モジュール150に渡す。例えば、網点中心ドット情報として、網点の中心に画素を描いた画像であってもよい。
【0034】
スクリーン検知モジュール140は、パラメータ設定モジュール120、網点ドット候補抽出モジュール130、網点ドット抽出モジュール150、網点ドット追加モジュール160と接続されている。スクリーン検知モジュール140は、網点ドット候補抽出モジュール130から渡された網点中心ドット情報に基づいて、スクリーンに関する情報を検知する。スクリーンに関する情報として、スクリーンの角度、線数があり、これらを表す情報であれば、図3に例示のスクリーンベクトルであってもよい。図3は、スクリーンに関する情報の例を示す説明図である。対象とする網点ドット302(原点(0,0)とする)に対して隣接する網点ドット304(v1_x,v1_y)、網点ドット306(v2_x,v2_y)を抽出し、網点ドット302から網点ドット304へのスクリーンベクトル314、網点ドット302から網点ドット306へのスクリーンベクトル316の2つのスクリーンベクトルを抽出する。そして、これらに対して統計的処理(平均値を求める等)を行って、網点を表す2つのスクリーンベクトルを抽出する。例えば、スクリーンベクトル316(あるいはスクリーンベクトル314)がX軸となす角度がスクリーン角度に対応し、解像度をスクリーンベクトル316(あるいはスクリーンベクトル314)の大きさで割った値がスクリーン線数に対応する。
【0035】
網点ドット抽出モジュール150は、パラメータ設定モジュール120、網点ドット候補抽出モジュール130、スクリーン検知モジュール140、網点ドット追加モジュール160と接続されている。網点ドット抽出モジュール150は、画像受付モジュール110によって受け付けられた画像に施されたスクリーンに関する情報をスクリーン検知モジュール140から受け付け、そのスクリーンに関する情報に基づいて、網点ドット候補抽出モジュール130によって抽出された画素塊のうち網点であるものを抽出する。網点を抽出することとは、網点がない位置に網点の画素塊がある場合にこれを削除することも含む。そのような網点を削除することによって、網点があるべき位置にある網点を抽出することになるからである。
【0036】
網点ドット追加モジュール160は、パラメータ設定モジュール120、スクリーン検知モジュール140、網点ドット抽出モジュール150、分離信号作成モジュール170と接続されている。網点ドット追加モジュール160は、画像受付モジュール110によって受け付けられた画像に施されたスクリーンに関する情報をスクリーン検知モジュール140から受け付け、そのスクリーンに関する情報に基づいて、網点ドット候補抽出モジュール130によって抽出されなかった画素塊の位置に、網点を追加する。これは、本来網点ドット抽出モジュール150によって網点として抽出されるべきものであるが、ノイズ等の影響によって、網点ドットが誤った位置で抽出された場合、網点ドットそのものがなかった場合、網点ドットの位置ずれ等が発生した場合等であっても、網点を抽出し得るようにしたものである。
なお、網点を追加するとは、網点ドットを追加することを含めてもよい。
【0037】
網点ドット抽出モジュール150と網点ドット追加モジュール160は、対象としている位置の周囲にある画素塊の個数に基づいた基準を用いて、対象としている位置に網点があるべきか否かを判別するようにしてもよい。そして、網点ドット抽出モジュール150と網点ドット追加モジュール160が用いる前記基準は異なるようにしてもよい。
また、図1の例では、網点ドット抽出モジュール150による処理結果に対して、網点ドット追加モジュール160が処理を行っているが、網点ドット追加モジュール160による処理結果に対して、網点ドット抽出モジュール150が処理を行ってもよいし、網点ドット抽出モジュール150と網点ドット追加モジュール160が並行して処理を行い、その処理結果を統合するようにしてもよい。
【0038】
分離信号作成モジュール170は、網点ドット追加モジュール160、出力モジュール180と接続されている。分離信号作成モジュール170は、網点ドット抽出モジュール150と網点ドット追加モジュール160による処理結果に基づいて、画像受付モジュール110によって受け付けられた画像内でスクリーン処理された領域を分離し得る信号を生成する。ここでの信号とは、スクリーン処理された領域(網点領域)を示す情報であればよく、例えば、その領域に関する情報(例えば、左上の座標、幅、高さ)であってもよいし、網点領域を抽出するためのマスク画像であってもよい。網点ドット抽出モジュール150によって抽出された網点、網点ドット追加モジュール160によって追加された網点を含むように、スクリーン処理された領域を生成する。
【0039】
出力モジュール180は、分離信号作成モジュール170と接続されている。出力モジュール180は、画像受付モジュール110が受け付けた画像に分離信号作成モジュール170によって生成された信号を付加して出力する。例えば、その信号を画像の属性として出力してもよい。画像を出力するとは、例えば、プリンタ等の印刷装置で印刷すること、ディスプレイ等の表示装置に表示すること、ファックス等の画像送信装置で画像を送信すること、画像データベース等の画像記憶装置へ画像を書き込むこと、メモリーカード等の記憶媒体に記憶すること、他の情報処理装置へ渡すこと等が含まれる。また、印刷装置等で出力する場合は、それぞれの領域に適した画像処理を施すようにしてもよい。
【0040】
なお、この実施の形態のおいて、スクリーン情報が既知の場合は、スクリーン検知モジュール140はない構成であってもよい。網点ドット抽出モジュール150、網点ドット追加モジュール160は、その既知のスクリーン情報を受け付ければよい。この場合のスクリーン情報は、操作者のキーボード等を用いて指定されてもよいし、網点ドット抽出モジュール150、網点ドット追加モジュール160がアクセスできる記憶装置が記憶しており、そこから読み出すようにしてもよい。
なお、分離信号作成モジュール170がない構成であってもよい。分離信号作成モジュール170がない場合は、出力モジュール180は、網点ドット追加モジュール160によって網点が追加された画像を出力することになる。
【0041】
図2は、第1の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS202では、画像受付モジュール110が、画像を受け付ける。
ステップS204では、網点ドット候補抽出モジュール130が、候補となり得る網点ドットを抽出する。
ステップS206では、スクリーン検知モジュール140が、画像内のスクリーン情報を検知する。例えば、図3に例示したスクリーンベクトル314、スクリーンベクトル316を検知する。
【0042】
ステップS208では、網点ドット抽出モジュール150が、網点ドット候補のうち網点ドットを抽出する。つまり、網点/非網点の判定を行い、網点と判定された網点ドットを残す。この処理について、図4〜6を用いて詳述する。
図4は、網点ドット抽出モジュール150による処理例を示すフローチャートである。図5は、網点ドット抽出モジュール150による処理例を示す説明図である。
ステップS402では、参照範囲A〜H(参照範囲A513、B534、C553、D532、E512、F514、G554、H552)の各々で網点ドットの数を算出する。それぞれの領域内で網点ドットの数≧1であれば、その参照範囲にフラグを立てる。
【0043】
なお、図5において、網点位置523に網点ドット(画素)があるとする。そして、網点位置523に網点がある(網点位置523を含む領域にスクリーン処理が施されている)のであれば、スクリーンベクトル314、スクリーンベクトル316を用いて算出した網点位置501〜504、521〜524、542〜544の位置にも、それぞれ網点がある可能性が高いはずである。これらの網点位置(501〜504、521、522、524、542〜544)は、網点位置523を基点として、スクリーンベクトル314、316によって相対的に定まる位置である。
参照範囲A513は、網点位置503を含み、スクリーンベクトル314の先にある領域である。
参照範囲B534は、網点位置524を含み、スクリーンベクトル316の先にある領域である。
参照範囲C553は、網点位置543を含み、−スクリーンベクトル314(スクリーンベクトル314と方向が逆のベクトル)の先にある領域である。
参照範囲D532は、網点位置522を含み、−スクリーンベクトル316(スクリーンベクトル316と方向が逆のベクトル)の先にある領域である。
参照範囲E512は、網点位置502を含み、スクリーンベクトル314と−スクリーンベクトル316を合成したベクトルの先にある領域である。
参照範囲F514は、網点位置504を含み、スクリーンベクトル314とスクリーンベクトル316を合成したベクトルの先にある領域である。
参照範囲G554は、網点位置544を含み、−スクリーンベクトル314とスクリーンベクトル316を合成したベクトルの先にある領域である。
参照範囲H552は、網点位置542を含み、−スクリーンベクトル314と−スクリーンベクトル316を合成したベクトルの先にある領域である。
なお、それぞれの領域は、複数画素を含む領域であり、サイズとして、パラメータ設定モジュール120が設定し、例えば3×3、4×4、5×5の領域等がある。
このように、判定のための領域を8方向の領域(網点位置523に対して、参照範囲A513、B534、C553、D532、E512、F514、G554、H552)としている。対象画素を囲む領域では、小文字や複雑な漢字などに反応した網点ドットが不規則に点在している場合や、太い文字などが隣接している場合があり得るが、これらの場合でも対応し得るようにしている。
参照範囲A513、参照範囲B534、参照範囲C553、参照範囲D532をグループ1とし、参照範囲E512、参照範囲F514、参照範囲G554、参照範囲H552をグループ2とする。
【0044】
ステップS404では、グループ1,2の各々で、フラグの数を算出する。フラグの数と、フラグ数・網点判別関係(図6参照)に基づいて、網点と非網点の判別をする。
図6は、網点ドット抽出モジュール150によるフラグ数・網点判別関係の例を示す説明図である。
フラグ数・網点判別関係を(グループ1のフラグ数、グループ2のフラグ数)と表記すると、非網点と判別するのは、(0,0),(0,1),(0,2),(1,0),(1,1),(2,0)である。網点と判別するのは、残りの場合である。これは、対象画素ドットが、角の場合であっても網点として認識するように設定したものである。
また、他の判別方法としてもよい。例えば、2グループに分けなくても、8方向のフラグの総計≧3ならば網点、それ以外は非網点と判別してもよい。
ステップS406では、ステップS404で網点と判別すれば、網点位置523にある対象画素は残し、非網点と判別すれば、網点位置523にある対象画素は消す。
【0045】
ステップS210では、網点ドット追加モジュール160が、網点があるべき位置に網点を追加する。本来は網点領域である領域に、新規に網点ドットを追加して穴埋めをする。この処理について、図7〜9を用いて詳述する。
図7は、網点ドット追加モジュール160による処理例を示すフローチャートである。図8は、網点ドット追加モジュール160による処理例を示す説明図である。
ステップS702では、参照範囲A〜H(参照範囲A813、B834、C853、D832、E812、F814、G854、H852)の各々で網点ドットの数を計数する。網点ドットの数≧1であれば、その参照範囲にフラグを立てる。
【0046】
なお、図8において、網点位置823に網点ドット(画素)はないとする。そして、本来は網点位置823に網点がある(網点位置823を含む領域にスクリーン処理が施されている)のであれば、スクリーンベクトル314、スクリーンベクトル316を用いて算出した網点位置801〜804、821〜824、842〜844の位置にも、それぞれ網点がある可能性が高いはずである。
図8における参照範囲A813、B834、C853、D832、E812、F814、G854、H852は、図5における参照範囲A513、B534、C553、D532、E512、F514、G554、H552とそれぞれ同等である。
参照範囲A813、参照範囲B834、参照範囲C853、参照範囲D832をグループ1とし、参照範囲E812、参照範囲F814、参照範囲G854、参照範囲H852をグループ2とする。
【0047】
ステップS704では、グループ1,2の各々で、フラグの数を算出する。フラグの数と、フラグ数・網点判別関係(図9参照)に基づいて、拡張するかしないかを判別する。
図9は、網点ドット追加モジュール160によるフラグ数・網点判別関係の例を示す説明図である。
フラグ数・網点判別関係を(グループ1のフラグ数、グループ2のフラグ数)と表記すると、拡張する(本来は網点がある位置である)と判別するのは、(0,3),(0,4),(1,3),(1,4),(2,3),(2,4),(3,0),(3,1),(3,2),(3,3),(3,4)、(4,0),(4,1),(4,2),(4,3),(4,4)である。拡張しない(網点がある位置ではない)と判別するのは、残りの場合である。これは、8方向のうち、選んだ複数の方向を線でつないだときに、対象画素が包含あるいは線上にのるように、条件を設定したものである。図9の例は、対象画素を包含できるような組み合わせの例である(グループ1のフラグ数≧3又はグループ2のフラグ数≧3)。
また、図9の例において、グループ1のフラグ数、グループ2のフラグ数のどちらかが2の場合は、対象画素が、複数の方向を線でつないだ線上にのるかどうかの判別を追加するようにしてもよい。
また、操作者が図9の例に示したフラグ数・網点判別関係を調整することで、操作者が拡張具合を設定するようにしてもよい。例えば、処理規模の関係上、前述の追加の判別ができない場合などは、グループ1のフラグ数=2&グループ2のフラグ数=2、も拡張する条件に追加すれば、一部包含しない所も拡張して過拡張にはなるが、対象画素をほぼ包含できる。
また、後処理に応じて、網点領域の縁は太ってもよいが、網点領域内の穴は必ず埋めたい、などの場合は、図9の例に示したフラグ数・網点判別関係の「拡張する」の領域を増やして設定すればよい。
ステップS706では、拡張するのであれば、対象画素の位置に網点画素塊を追加し、拡張しないのであれば何もしない。
【0048】
ステップS212では、分離信号作成モジュール170が、網点の位置に基づいて、画像をスクリーン掛け領域とそれ以外の領域に分けるための分離信号を生成する。図10は、分離信号作成モジュール170による処理例を示す説明図である。ステップS202で受け付けた画像1000は、いままでの処理によってスクリーン領域1020、スクリーン領域1040を有していることが判明する。生成する分離信号は、スクリーン領域1020、スクリーン領域1040を抽出し得る情報であればよい。
ステップS214では、出力モジュール180が、分離信号付きの画像を出力する。
【0049】
<第2の実施の形態>
図11は、第2の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
第2の実施の形態は、少なくともスクリーン処理が施されている領域を2値画像として出力するものであり、図11の例に示すように、画像受付モジュール110、パラメータ設定モジュール120、網点ドット候補抽出モジュール130、スクリーン検知モジュール140、網点ドット抽出モジュール150、網点ドット追加モジュール160、網点領域抽出モジュール1170、出力モジュール180を有している。なお、以下、第1の実施の形態と同種の部位には同一符号を付し重複した説明を省略する。
【0050】
網点ドット追加モジュール160は、パラメータ設定モジュール120、スクリーン検知モジュール140、網点ドット抽出モジュール150、網点領域抽出モジュール1170と接続されている。
網点領域抽出モジュール1170は、パラメータ設定モジュール120、スクリーン検知モジュール140、網点ドット追加モジュール160、出力モジュール180と接続されている。網点領域抽出モジュール1170は、画像受付モジュール110によって受け付けられた画像に施されたスクリーンに関する情報をスクリーン検知モジュール140から受け付け、そのスクリーンに関する情報及び網点ドット抽出モジュール150と網点ドット追加モジュール160による処理結果に基づいて、画像受付モジュール110によって受け付けられた画像内でスクリーン処理された領域の2値画像を生成する。
出力モジュール180は、網点領域抽出モジュール1170と接続されている。
【0051】
図12は、第2の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS1202では、画像受付モジュール110が、画像を受け付ける。
ステップS1204では、網点ドット候補抽出モジュール130が、候補となり得る網点ドットを抽出する。
ステップS1206では、スクリーン検知モジュール140が、画像内のスクリーン情報を検知する。
ステップS1208では、網点ドット抽出モジュール150が、網点ドット候補のうち網点ドットを抽出する。
ステップS1210では、網点ドット追加モジュール160が、網点があるべき位置に網点を追加する。
【0052】
ステップS1212では、網点領域抽出モジュール1170が、スクリーンベクトルから構成される平行四辺形に基づいて、2値画像を生成する。この処理について、図13〜15を用いて詳述する。
図13は、網点領域抽出モジュール1170による処理例を示すフローチャートである。
ステップS1312では、スクリーン検知モジュール140から出力される、スクリーンのベクトル情報から、平行四辺形の情報を算出する。図14は、網点領域抽出モジュール1170による処理例を示す説明図である。平行四辺形とは、スクリーンベクトル314とスクリーンベクトル316を2辺とする平行四辺形領域1400である。
【0053】
ステップS1314では、網点ドット追加モジュール160から出力される網点位置を中心に、平行四辺形の領域内で網点を形成して、2値化する。
図15は、網点領域抽出モジュール1170による処理例を示す説明図である。網点ドット抽出モジュール150によって抽出された位置、網点ドット追加モジュール160によって追加された位置(網点位置1501〜1509)を中心として、ステップS1312で生成した平行四辺形領域1400を合成する(平行四辺形領域1511〜1519)。スクリーン処理が施された領域をこの平行四辺形領域によって埋め尽くすことになる。その結果が図15の例である。そして、それぞれの平行四辺形領域内で網点を形成して、2値画像を生成する。
ステップS1214では、出力モジュール180が、少なくともスクリーン処理が施されている領域を前述の処理を行うことによって2値画像に変換した画像を出力する。
【0054】
<第3の実施の形態>
図11は、第3の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
第3の実施の形態は、少なくともスクリーン処理が施されている領域を多値画像として出力するものであり、図11の例に示すように、画像受付モジュール110、パラメータ設定モジュール120、網点ドット候補抽出モジュール130、スクリーン検知モジュール140、網点ドット抽出モジュール150、網点ドット追加モジュール160、網点領域抽出モジュール1170、出力モジュール180を有している。
第2の実施の形態と同等の構成であるが、網点領域抽出モジュール1170は、画像受付モジュール110によって受け付けられた画像に施されたスクリーンに関する情報をスクリーン検知モジュール140から受け付け、そのスクリーンに関する情報及び網点ドット抽出モジュール150と網点ドット追加モジュール160による処理結果に基づいて、画像受付モジュール110によって受け付けられた画像内でスクリーン処理された領域の多値画像を生成する。
【0055】
図16は、第3の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS1602では、画像受付モジュール110が、画像を受け付ける。
ステップS1604では、網点ドット候補抽出モジュール130が、候補となり得る網点ドットを抽出する。
ステップS1606では、スクリーン検知モジュール140が、画像内のスクリーン情報を検知する。
ステップS1608では、網点ドット抽出モジュール150が、網点ドット候補のうち網点ドットを抽出する。
ステップS1610では、網点ドット追加モジュール160が、網点があるべき位置に網点を追加する。
【0056】
ステップS1612では、網点領域抽出モジュール1170が、網点の多値画像を生成する。この処理について、図17〜20を用いて詳述する。
図17は、網点領域抽出モジュール1170による処理例を示すフローチャートである。図18は、網点領域抽出モジュール1170による処理例を示す説明図である。
ステップS1702では、参照範囲S1880内に含まれる網点ドットを検知する。例えば、参照範囲S1880は、網点位置1823を中心とし、スクリーンベクトル314とスクリーンベクトル316とで形成される範囲を包含する矩形領域である。どこまでを包含するかについては、パラメータ設定モジュール120によるパラメータの設定による。図18の例では、参照範囲S1880に包含されるものとして、網点位置1803、網点位置1824、網点位置1843、網点位置1822を検知する。
【0057】
ステップS1704では、対象画素からの距離と値を利用して、平均値を算出し、対象画素の値と置き換える。
図19を用いて詳述する。図19は、網点領域抽出モジュール1170による処理例を示す説明図である。図18と同等であるが、参照範囲S1980は、網点位置1913(A(xt,yt))を中心として、スクリーンベクトル314であるベクトル1931、スクリーンベクトル316であるベクトル1932、−スクリーンベクトル314であるベクトル1933、−スクリーンベクトル316であるベクトル1934を包含する矩形領域であることを例示している。
網点ドット抽出モジュール150、網点ドット追加モジュール160による処理後の画像をA(x,y)とする。この画像が黒であるときA(x,y)=1.0、白であるときA(x,y)=0.0とする。参照範囲S1980内で、A(x,y)>0がN個あったときの、各画素の位置を(xn,yn)(n=1,…,N)とする。対象画素の位置を(xt,yt)としたときのA(xn,yn)までの距離を、Dnとする。そして、網点領域の画像をA’(xt,yt)としたとき、
【数1】

を計算する。これは近い距離にある画素を重視する(その近い距離にある画素の影響を大きくする)ような計算式である。
【0058】
図20は、網点領域抽出モジュール1170による処理例を示す説明図である。網点位置2002には網点があり、これを中心とした参照範囲S2082には複数の網点があることを示している。そして、対象画素が値のない画素(例えば、網点位置2004)でも、周辺に網点があれば、網点位置2004を中心とした参照範囲S2084には、1つ以上の網点が含まれることもある。この場合には、網点位置2004にも画素値があることになる。
ステップS1614では、出力モジュール180が、少なくともスクリーン処理が施されている領域を前述の処理を行うことによって多値画像に変換した画像を出力する。他の領域についても多値画像に変換してもよい。
【0059】
<第4の実施の形態>
図21は、第4の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
第4の実施の形態は、画像の網点に関する処理を、その画像の黒領域と白領域に対して独立に行うものであって、画像受付モジュール2110、網点ドット候補抽出モジュール2130A、網点ドット候補抽出モジュール2130B、スクリーン検知モジュール2140A、スクリーン検知モジュール2140B、代表スクリーン情報決定モジュール2145、網点ドット抽出モジュール2150A、網点ドット抽出モジュール2150B、網点ドット追加モジュール2160A、網点ドット追加モジュール2160B、合成モジュール2170、網点領域抽出モジュール2180、出力モジュール2190を有している。
【0060】
なお、網点ドット候補抽出モジュール2130Aと網点ドット候補抽出モジュール2130B、スクリーン検知モジュール2140Aとスクリーン検知モジュール2140B、網点ドット抽出モジュール2150Aと網点ドット抽出モジュール2150B、網点ドット追加モジュール2160Aと網点ドット追加モジュール2160Bは、それぞれ同等のものであり、黒領域を対象としているか白領域を対象としているかが異なるだけである。
また、網点ドット候補抽出モジュール2130Aと網点ドット候補抽出モジュール2130Bは前述の網点ドット候補抽出モジュール130、スクリーン検知モジュール2140Aとスクリーン検知モジュール2140Bは前述のスクリーン検知モジュール140、網点ドット抽出モジュール2150Aと網点ドット抽出モジュール2150Bは前述の網点ドット抽出モジュール150、網点ドット追加モジュール2160Aと網点ドット追加モジュール2160Bは前述の網点ドット追加モジュール160にそれぞれ対応しており、同等の処理を行う。これらの処理については、重複した説明を省略する。
なお、図21では、網点ドット候補抽出モジュール2130Aと網点ドット候補抽出モジュール2130Bのように2つずつ備えているが、それぞれ1つずつ備えており、黒領域に対する処理が終了した後に、白領域に対する処理を行ってもよいし、時分割的な処理を行うようにしてもよい。
また、前述の実施の形態にあるパラメータ設定モジュール120は図示していないが、第4の実施の形態に追加してもよい。例えば、パラメータ設定モジュール120は、網点ドット候補抽出モジュール2130A、網点ドット候補抽出モジュール2130B、スクリーン検知モジュール2140A、スクリーン検知モジュール2140B、網点ドット抽出モジュール2150A、網点ドット抽出モジュール2150B、網点ドット追加モジュール2160A、網点ドット追加モジュール2160Bで用いるパラメータを設定する。
【0061】
画像受付モジュール2110は、網点ドット候補抽出モジュール2130A、網点ドット候補抽出モジュール2130Bと接続されている。網点ドット候補抽出モジュール2130Aには黒領域の画像、網点ドット候補抽出モジュール2130Bには白領域の画像を渡しているが、画像受付モジュール2110が受け付けた画像を2つの領域に分けてもよいし、その受け付けた画像そのものを網点ドット候補抽出モジュール2130A、網点ドット候補抽出モジュール2130Bに渡してもよい。網点ドット候補抽出モジュール2130A、スクリーン検知モジュール2140A、網点ドット抽出モジュール2150A、網点ドット追加モジュール2160Aは、黒領域を網点としてそれぞれの処理を行い、網点ドット候補抽出モジュール2130B、スクリーン検知モジュール2140B、網点ドット抽出モジュール2150B、網点ドット追加モジュール2160Bは、黒領域ではなく白領域を網点としてそれぞれの処理を行う。2つの領域に分ける場合は、既存の画像処理を用いて、網点領域を抽出する。そして、黒領域として、薄い領域(予め定められた領域内の黒の面積が50%以下又は未満)、つまり黒の網点によって中間調を表現している領域を抽出し、白領域として、濃い領域(予め定められた領域内の白の面積が50%以下又は未満)、つまり白の網点によって中間調を表現している領域を抽出する。
【0062】
網点ドット候補抽出モジュール2130Aは、画像受付モジュール2110、スクリーン検知モジュール2140A、代表スクリーン情報決定モジュール2145、網点ドット抽出モジュール2150Aと接続されている。
網点ドット候補抽出モジュール2130Bは、画像受付モジュール2110、スクリーン検知モジュール2140B、代表スクリーン情報決定モジュール2145、網点ドット抽出モジュール2150Bと接続されている。
スクリーン検知モジュール2140Aは、網点ドット候補抽出モジュール2130A、代表スクリーン情報決定モジュール2145と接続されている。
スクリーン検知モジュール2140Bは、網点ドット候補抽出モジュール2130B、代表スクリーン情報決定モジュール2145と接続されている。
【0063】
代表スクリーン情報決定モジュール2145は、網点ドット候補抽出モジュール2130A、網点ドット候補抽出モジュール2130B、スクリーン検知モジュール2140A、スクリーン検知モジュール2140B、網点ドット抽出モジュール2150A、網点ドット抽出モジュール2150B、網点ドット追加モジュール2160A、網点ドット追加モジュール2160Bと接続されている。代表スクリーン情報決定モジュール2145は、黒領域に対するスクリーンに関する情報と白領域に対するスクリーンに関する情報に基づいて、画像受付モジュール2110によって受け付けられた画像に施されたスクリーンに関する情報を決定する。例えば、代表スクリーン情報決定モジュール2145は、スクリーン検知モジュール2140Aによって黒領域から検知されたスクリーン情報としてのスクリーンベクトルb_v1,b_v2(図3に例示した網点ドット304、網点ドット306に相当)と、スクリーン検知モジュール2140Bによって白領域から検知されたスクリーン情報としてのスクリーンベクトルw_v1,w_v2(図3に例示した網点ドット304、網点ドット306に相当)の両者を用いて、代表スクリーン情報を決定する。通常は、両者は同じであるので、どちらを採用してもよい。また、両者が異なる場合(例えば、誤検知などで正確にスクリーン情報が抽出できなかった場合など)は、以下のような処理を行う。例えば、網点ドット候補の数が多いほうの領域のスクリーン情報を採用したり、明らかに想定外のベクトルは排除(予め定められた範囲外となったベクトルを排除)したり、b_v1とw_v1の間、b_v2とw_v2の間のベクトルを採用する等を行う。
【0064】
網点ドット抽出モジュール2150Aは、網点ドット候補抽出モジュール2130A、代表スクリーン情報決定モジュール2145、網点ドット追加モジュール2160Aと接続されている。
網点ドット抽出モジュール2150Bは、網点ドット候補抽出モジュール2130B、代表スクリーン情報決定モジュール2145、網点ドット追加モジュール2160Bと接続されている。
網点ドット追加モジュール2160Aは、代表スクリーン情報決定モジュール2145、網点ドット抽出モジュール2150A、合成モジュール2170と接続されている。
網点ドット追加モジュール2160Bは、代表スクリーン情報決定モジュール2145、網点ドット抽出モジュール2150B、合成モジュール2170と接続されている。
網点ドット抽出モジュール2150A、網点ドット抽出モジュール2150B、網点ドット追加モジュール2160A、網点ドット追加モジュール2160Bは、代表スクリーン情報決定モジュール2145によって決定されたスクリーンに関する情報に基づいて処理を行う。
【0065】
合成モジュール2170は、網点ドット追加モジュール2160A、網点ドット追加モジュール2160B、網点領域抽出モジュール2180と接続されている。黒領域に対する網点ドット抽出モジュール2150A、網点ドット追加モジュール2160Aによる処理結果と、白領域に対する網点ドット抽出モジュール2150B、網点ドット追加モジュール2160Bによる処理結果を合成する。合成処理として、例えば、論理和(OR)処理を行う。
網点領域抽出モジュール2180は、合成モジュール2170、出力モジュール2190と接続されている。網点領域抽出モジュール2180は、第1の実施の形態の分離信号作成モジュール170又は第2の実施の形態若しくは第3の実施の形態の網点領域抽出モジュール1170と同等の処理を行う。
出力モジュール2190は、網点領域抽出モジュール2180と接続されている。出力モジュール2190は、前述の出力モジュール180と同等の処理を行う。
【0066】
図22は、第4の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS2202では、画像受付モジュール2110が、画像を受け付ける。
ステップS2204では、網点ドット候補抽出モジュール2130Aが、黒領域網点ドット候補を抽出する。
ステップS2206では、スクリーン検知モジュール2140Aが、黒領域スクリーンを検知する。
ステップS2208では、白領域網点ドット候補を網点ドット候補抽出モジュール2130Bが、抽出する。
ステップS2210では、白領域スクリーンをスクリーン検知モジュール2140Bが、検知する。
ステップS2212では、代表スクリーン情報決定モジュール2145が、代表スクリーン情報を決定する。
【0067】
ステップS2214では、網点ドット抽出モジュール2150Aが、黒領域網点ドットを抽出する。
ステップS2216では、網点ドット追加モジュール2160Aが、黒領域網点ドットを追加する。
ステップS2218では、白領域網点ドットを網点ドット抽出モジュール2150Bが、抽出する。
ステップS2220では、白領域網点ドットを網点ドット追加モジュール2160Bが、追加する。
ステップS2222では、合成モジュール2170が、2つの画像(ステップS2216とステップS2220の処理結果)を合成する。
ステップS2224では、網点領域抽出モジュール2180が、網点領域を抽出する。
ステップS2226では、出力モジュール2190が、出力する。
【0068】
<第5の実施の形態>
図23は、第5の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
第5の実施の形態は、画像の網点に関する処理を、その画像の黒領域と白領域に対して独立に行うものであって、画像受付モジュール2110、網点ドット候補抽出モジュール2130A、網点ドット候補抽出モジュール2130B、スクリーン検知モジュール2140A、スクリーン検知モジュール2140B、代表スクリーン情報決定モジュール2145、網点ドット抽出モジュール2150A、網点ドット抽出モジュール2150B、合成モジュール2170、網点ドット追加モジュール2375、網点領域抽出モジュール2180、出力モジュール2190を有している。なお、以下、第4の実施の形態と同種の部位には同一符号を付し重複した説明を省略する。
【0069】
なお、網点ドット候補抽出モジュール2130Aと網点ドット候補抽出モジュール2130B、スクリーン検知モジュール2140Aとスクリーン検知モジュール2140B、網点ドット抽出モジュール2150Aと網点ドット抽出モジュール2150Bは、それぞれ同等のものであり、黒領域を対象としているか白領域を対象としているかが異なるだけである。
また、網点ドット候補抽出モジュール2130Aと網点ドット候補抽出モジュール2130Bは前述の網点ドット候補抽出モジュール130、スクリーン検知モジュール2140Aとスクリーン検知モジュール2140Bは前述のスクリーン検知モジュール140、網点ドット抽出モジュール2150Aと網点ドット抽出モジュール2150Bは前述の網点ドット抽出モジュール150、網点ドット追加モジュール2375は前述の網点ドット追加モジュール160にそれぞれ対応しており、同等の処理を行う。これらの処理については、重複した説明を省略する。
【0070】
なお、図23の例では、網点ドット候補抽出モジュール2130Aと網点ドット候補抽出モジュール2130Bのように2つずつ備えているが、それぞれ1つずつ備えており、黒領域に対する処理が終了した後に、白領域に対する処理を行ってもよいし、時分割的な処理を行うようにしてもよい。
また、前述の実施の形態にあるパラメータ設定モジュール120は図示していないが、第5の実施の形態に追加してもよい。例えば、パラメータ設定モジュール120は、網点ドット候補抽出モジュール2130A、網点ドット候補抽出モジュール2130B、スクリーン検知モジュール2140A、スクリーン検知モジュール2140B、網点ドット抽出モジュール2150A、網点ドット抽出モジュール2150B、網点ドット追加モジュール2375で用いるパラメータを設定する。
【0071】
網点ドット候補抽出モジュール2130A、スクリーン検知モジュール2140A、網点ドット抽出モジュール2150Aは、黒領域を網点としてそれぞれの処理を行い、網点ドット候補抽出モジュール2130B、スクリーン検知モジュール2140B、網点ドット抽出モジュール2150Bは、黒領域ではなく白領域を網点としてそれぞれの処理を行う。
網点ドット抽出モジュール2150Aは、網点ドット候補抽出モジュール2130A、代表スクリーン情報決定モジュール2145、合成2170と接続されている。網点ドット抽出モジュール2150Aは、第4の実施の形態の網点ドット抽出モジュール2150Aと同等の処理を行う。なお、スクリーン情報決定モジュール2145によって決定されたスクリーンに関する情報に基づいて処理を行う。そして、処理結果を合成モジュール2170に渡す。また、網点ドット抽出モジュール2150Aは、図25、図26を用いて後述する処理を行うようにしてもよい。
網点ドット抽出モジュール2150Bは、網点ドット候補抽出モジュール2130B、代表スクリーン情報決定モジュール2145、合成2170と接続されている。網点ドット抽出モジュール2150Bは、第4の実施の形態の網点ドット抽出モジュール2150Bと同等の処理を行う。なお、スクリーン情報決定モジュール2145によって決定されたスクリーンに関する情報に基づいて処理を行う。そして、処理結果を合成モジュール2170に渡す。
合成モジュール2170は、網点ドット抽出モジュール2150A、網点ドット抽出モジュール2150B、網点ドット追加モジュール2375と接続されている。合成モジュール2170は、黒領域に対する網点ドット抽出モジュール2150Aによる処理結果と白領域に対する網点ドット抽出モジュール2150Bによる処理結果を合成する。そして、処理結果を網点ドット追加モジュール2375に渡す。
【0072】
網点ドット追加モジュール2375は、代表スクリーン情報決定モジュール2145、合成モジュール2170、網点領域抽出モジュール2180と接続されている。網点ドット追加モジュール2375は、代表スクリーン情報決定モジュール2145によって決定されたスクリーンに関する情報に基づいて、合成モジュール2170による処理結果に対して、網点ドット候補抽出モジュール2130Aと網点ドット候補抽出モジュール2130Bによって抽出されなかった画素塊の位置に、網点を追加する。
網点領域抽出モジュール2180は、網点ドット追加モジュール2375、出力モジュール2190と接続されている。網点領域抽出モジュール2180は、第4の実施の形態の網点領域抽出モジュール2180と同等の処理を行う。
【0073】
図24は、第5の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS2402では、画像受付モジュール2110が、画像を受け付ける。
ステップS2404では、網点ドット候補抽出モジュール2130Aが、黒領域網点ドット候補を抽出する。
ステップS2406では、スクリーン検知モジュール2140Aが、黒領域スクリーンを検知する。
ステップS2408では、白領域網点ドット候補を網点ドット候補抽出モジュール2130Bが、抽出する。
ステップS2410では、白領域スクリーンをスクリーン検知モジュール2140Bが、検知する。
ステップS2412では、代表スクリーン情報決定モジュール2145が、代表スクリーン情報を決定する。
【0074】
ステップS2414では、網点ドット抽出モジュール2150Aが、黒領域網点ドットを抽出する。
ステップS2416では、白領域網点ドットを網点ドット抽出モジュール2150Bが、抽出する。
ステップS2418では、合成モジュール2170が、2つの画像(ステップS2414とステップS2416の処理結果)を合成する。
ステップS2420では、網点ドット追加モジュール2375が、網点ドットを追加する。ステップS2418で合成した後の画像でも、スクリーンベクトルから参照範囲を設定しているので、対象としている網点が黒の場合は黒の画素を参照し、対象としている網点が白の場合は白の画素を参照することになる。
ステップS2422では、網点領域抽出モジュール2180が、網点領域を抽出する。
ステップS2424では、出力モジュール2190が、出力する。
【0075】
網点ドット抽出モジュール2150A、網点ドット抽出モジュール2150Bは、対象としている位置の周囲にある画素塊であって、その対象としている位置にある画素塊の色とは異なる色の画素塊の個数に基づいた基準を用いて、対象としている位置に網点があるべきか否かを判別するようにしてもよい。以下の説明では、対象としている位置にある画素塊の色が黒、それと異なる色とは白の場合を例示して説明する。もちろんのことながら、対象としている位置にある画素塊の色を白、それと異なる色とは黒であってもよい。
図25は、黒領域を対象とした網点ドット抽出モジュール2150Aによる処理例を示す説明図である。なお、網点ドット抽出モジュール2150Bについては、以下の説明において黒と白を入れ替える(黒の網点を白の網点、白の網点を黒の網点と入れ替える)読み替えを行えばよい。
図25に示す例は、図5に示した例にグループ3の網点位置(2561、2562、2581、2582)、グループ3の網点範囲I〜L(2571、2572、2592、2591)を追加したものである。なお、図5に示した例内の符号(500番台)と同じものは、図25に示す例では2500番台として示しており、これらの重複した説明は省略する。例えば、図5に示した例の網点位置523は図25に示す例の網点位置2523となる。
【0076】
前述の実施の形態(第1〜4の実施の形態)は、グループ1とグループ2のフラグ数で網点ドットを判別していたが、この判別に、対象としている画素ドットとは異なる色のドットの参照範囲(グループ3)のフラグ数を追加する。これらの網点位置(2561、2562、2581、2582)は、網点位置2523を基点として、スクリーンベクトル314、316によって相対的に定まる位置である。
対象としている網点位置2523と周辺の網点位置(グループ2に含まれる網点位置2512、2514、2544、2542)に黒の画素がある場合、網点位置2523と周辺の網点位置(網点位置2512、2514、2544、2542)の間には、白の網点(網点位置2561、2562、2582、2581)が存在するはずである。そこで、その白の網点も、黒の網点と同様に予め定められた参照範囲(参照範囲I2571、J2572、K2592、L2591をグループ3とする)の各々で白の網点ドットの数を算出する。それぞれの領域内で白の網点ドットの数≧1であれば、その参照範囲にフラグを立てる。そのグループ3におけるフラグ数を判別に追加する。
例えば、図4〜6を用いて説明した判別では網点として判別されなかった場合であっても、グループ3のフラグ数が2以上だったら、それを網点と判別する、という条件を追加する。
【0077】
参照範囲I2571は、網点位置2561を含み、網点位置2523と網点位置2502の半分の位置にある領域である。
参照範囲J2572は、網点位置2562を含み、網点位置2523と網点位置2504の半分の位置にある領域である。
参照範囲K2592は、網点位置2582を含み、網点位置2523と網点位置2544の半分の位置にある領域である。
参照範囲L2591は、網点位置2581を含み、網点位置2523と網点位置2542の半分の位置にある領域である。
【0078】
図26は、黒領域を対象とした場合であって網点と直線が接触している場合の処理例を示す説明図である。
スクリーン線数や角度の関係で、直線に網点が接触している場合などに、黒の網点ドット候補が取得されていなくても、隣接する白の網点ドット候補を利用して、網点の判別を行っていることになる。例えば、図26(a)に示すように直線2601は黒の網点(2611、2613、2615)と接触しており、直線2602は黒の網点(2631、2651、2653、2655)と接触している。このため、網点ドット候補抽出モジュール(130、2130A)では、図26(b)に示すように、黒の網点2633に対して網点ドット候補として網点位置2634と黒の網点2635に対して網点ドット候補として網点位置2636だけを抽出することになる。なお、図26(b)の例では、図26(a)の例に示したものは、グレイで塗りつぶしている。
そこで、網点ドット抽出モジュール2150Aは、対象となる網点位置2634とスクリーンベクトル314、316を用いて、白の網点位置2622、2624、2644、2642を抽出する。つまり、対象となる網点位置2634とスクリーンベクトル314、316を用いて、網点位置2634とグループ2の黒の網点位置(網点2611の中心、網点2615の中心、網点2655の中心、網点2651の中心)の半分の位置にある白の網点位置2622、2624、2644、2642を抽出する。そして、その網点位置を中心とした領域(図25の例では参照範囲I2571、J2572、K2592、L2591)内の各々で白の画素の数を算出する。それぞれの領域内で白の画素の数≧1であれば、その参照範囲にフラグを立てる。そのグループ3におけるフラグ数を判別に追加する。
【0079】
したがって、図4を用いて説明した判別では、ステップS404で非網点と判別されてしまうが、網点ドット抽出モジュール2150Aは、その後に、白の網点位置2622、2624、2644、2642を中心とした領域(図25の例では参照範囲I2571、J2572、K2592、L2591)内の各々で白の画素の数を算出する。それぞれの領域内で白の画素の数≧1であるので、その参照範囲にフラグを立てる。そのグループ3におけるフラグ数は4となり、網点であると判別し、ステップS406では、網点であるとの判別であるので、対象画素である網点位置2634は網点として残すことになる。
なお、図25、図26を用いて説明した網点ドット抽出モジュール2150Aの処理例は、前述の実施の形態(第1〜4の実施の形態)における網点ドット抽出モジュールに適用してもよい。また、この例ではグループ3の位置を算出するのにグループ2を用いたが、グループ1を用いてもよい。
【0080】
図27を参照して、本実施の形態の画像処理装置のハードウェア構成例について説明する。図27に示す構成は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)などによって構成されるものであり、スキャナ等のデータ読み取り部2717と、プリンタなどのデータ出力部2718を備えたハードウェア構成例を示している。
【0081】
CPU(Central Processing Unit)2701は、前述の実施の形態において説明した各種のモジュール、すなわち、網点ドット候補抽出モジュール130、スクリーン検知モジュール140、網点ドット抽出モジュール150、網点ドット追加モジュール160、分離信号作成モジュール170、網点領域抽出モジュール1170、代表スクリーン情報決定モジュール2145、合成モジュール2170、網点ドット追加モジュール2375等の各モジュールの実行シーケンスを記述したコンピュータ・プログラムにしたがった処理を実行する制御部である。
【0082】
ROM(Read Only Memory)2702は、CPU2701が使用するプログラムや演算パラメータ等を格納する。RAM(Random Access Memory)2703は、CPU2701の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を格納する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス2704により相互に接続されている。
【0083】
ホストバス2704は、ブリッジ2705を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス2706に接続されている。
【0084】
キーボード2708、マウス等のポインティングデバイス2709は、操作者により操作される入力デバイスである。ディスプレイ2710は、液晶表示装置又はCRT(Cathode Ray Tube)などがあり、各種情報をテキストやイメージ情報として表示する。
【0085】
HDD(Hard Disk Drive)2711は、ハードディスクを内蔵し、ハードディスクを駆動し、CPU2701によって実行するプログラムや情報を記録又は再生させる。ハードディスクには、対象とする画像、スクリーンに関する情報、各モジュールによる処理結果などが格納される。さらに、その他の各種のデータ処理プログラム等、各種コンピュータ・プログラムが格納される。
【0086】
ドライブ2712は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体2713に記録されているデータ又はプログラムを読み出して、そのデータ又はプログラムを、インタフェース2707、外部バス2706、ブリッジ2705、及びホストバス2704を介して接続されているRAM2703に供給する。リムーバブル記録媒体2713も、ハードディスクと同様のデータ記録領域として利用可能である。
【0087】
接続ポート2714は、外部接続機器2715を接続するポートであり、USB、IEEE1394等の接続部を持つ。接続ポート2714は、インタフェース2707、及び外部バス2706、ブリッジ2705、ホストバス2704等を介してCPU2701等に接続されている。通信部2716は、ネットワークに接続され、外部とのデータ通信処理を実行する。データ読み取り部2717は、例えばスキャナであり、ドキュメントの読み取り処理を実行する。データ出力部2718は、例えばプリンタであり、ドキュメントデータの出力処理を実行する。
【0088】
なお、図27に示す画像処理装置のハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、図27に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続しているような形態でもよく、さらに図27に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、複写機、ファックス、スキャナ、プリンタ、複合機(スキャナ、プリンタ、複写機、ファックス等のいずれか2つ以上の機能を有している画像処理装置)などに組み込まれていてもよい。
【0089】
なお、前述の各種の実施の形態を組み合わせてもよく(例えば、ある実施の形態内のモジュールを他の実施の形態内に追加する、入れ替えをする等も含む)、また、各モジュールの処理内容として背景技術で説明した技術を採用してもよい。
【0090】
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray Disc(登録商標))、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等が含まれる。
そして、前記のプログラム又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して
記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化など、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
【符号の説明】
【0091】
110…画像受付モジュール
120…パラメータ設定モジュール
130…網点ドット候補抽出モジュール
140…スクリーン検知モジュール
150…網点ドット抽出モジュール
160…網点ドット追加モジュール
170…分離信号作成モジュール
180…出力モジュール
1170…網点領域抽出モジュール
2110…画像受付モジュール
2130A…網点ドット候補抽出モジュール
2130B…網点ドット候補抽出モジュール
2140A…スクリーン検知モジュール
2140B…スクリーン検知モジュール
2145…代表スクリーン情報決定モジュール
2150A…網点ドット抽出モジュール
2150B…網点ドット抽出モジュール
2160A…網点ドット追加モジュール
2160B…網点ドット追加モジュール
2170…合成モジュール
2180…網点領域抽出モジュール
2190…出力モジュール
2375…網点ドット追加モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を受け付ける画像受付手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像に施されたスクリーンに関する情報を受け付けるスクリーン情報受付手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の網点となり得る画素塊を抽出する画素塊抽出手段と、
前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報に基づいて、前記画素塊抽出手段によって抽出された画素塊のうち網点であるものを抽出する網点抽出手段と、
前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報に基づいて、前記画素塊抽出手段によって抽出されなかった画素塊の位置に、網点を追加する網点追加手段
を具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記網点抽出手段と前記網点追加手段は、対象としている位置の周囲にある画素塊の個数に基づいた基準を用いて、対象としている位置に網点があるべきか否かを判別し、
前記網点抽出手段と前記網点追加手段が用いる前記基準は異なる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記網点抽出手段と前記網点追加手段による処理結果に基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内でスクリーン処理された領域を分離し得る信号を生成する分離信号生成手段
をさらに具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報及び前記網点抽出手段と前記網点追加手段による処理結果に基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内でスクリーン処理された領域の2値画像を生成する2値画像生成手段
をさらに具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報及び前記網点抽出手段と前記網点追加手段による処理結果に基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内でスクリーン処理された領域の多値画像を生成する多値画像生成手段
をさらに具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記画像受付手段によって受け付けられた画像の第1の領域に対して、前記スクリーン情報受付手段、前記画素塊抽出手段、前記網点抽出手段、前記網点追加手段による処理を行い、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像の第2の領域に対して、前記第1の領域とは異なる色の画素塊を対象として前記スクリーン情報受付手段、前記画素塊抽出手段、前記網点抽出手段、前記網点追加手段による処理を行い、
前記第1の領域に対する前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報と前記第2の領域に対する前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報に基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像に施されたスクリーンに関する情報を決定するスクリーン情報決定手段と、
前記第1の領域に対する前記網点抽出手段、前記網点追加手段による処理結果と前記第2の領域に対する前記網点抽出手段、前記網点追加手段による処理結果を合成する合成手段をさらに具備し、
前記網点抽出手段、前記網点追加手段は、前記スクリーン情報決定手段によって決定されたスクリーンに関する情報に基づいて処理を行う
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記画像受付手段によって受け付けられた画像の第1の領域に対して、前記スクリーン情報受付手段、前記画素塊抽出手段、前記網点抽出手段による処理を行い、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像の第2の領域に対して、前記第1の領域とは異なる色の画素塊を対象として前記スクリーン情報受付手段、前記画素塊抽出手段、前記網点抽出手段による処理を行い、
前記第1の領域に対する前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報と前記第2の領域に対する前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報に基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像に施されたスクリーンに関する情報を決定するスクリーン情報決定手段と、
前記第1の領域に対する前記網点抽出手段による処理結果と前記第2の領域に対する前記網点抽出手段による処理結果を合成する合成手段をさらに具備し、
前記網点追加手段は、前記スクリーン情報決定手段によって決定されたスクリーンに関する情報に基づいて、前記合成手段による処理結果に対して、前記画素塊抽出手段によって抽出されなかった画素塊の位置に、網点を追加し、
前記網点抽出手段は、前記スクリーン情報決定手段によって決定されたスクリーンに関する情報に基づいて処理を行う
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記網点抽出手段は、対象としている位置の周囲にある画素塊であって、該対象としている位置にある画素塊の色とは異なる色の画素塊の個数に基づいた基準を用いて、対象としている位置に網点があるべきか否かを判別する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項9】
コンピュータを、
画像を受け付ける画像受付手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像に施されたスクリーンに関する情報を受け付けるスクリーン情報受付手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の網点となり得る画素塊を抽出する画素塊抽出手段と、
前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報に基づいて、前記画素塊抽出手段によって抽出された画素塊のうち網点であるものを抽出する網点抽出手段と、
前記スクリーン情報受付手段によって受け付けられたスクリーンに関する情報に基づいて、前記画素塊抽出手段によって抽出されなかった画素塊の位置に、網点を追加する網点追加手段
として機能させるための画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2012−209639(P2012−209639A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−71776(P2011−71776)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】