画像処理装置及び画像処理方法
【課題】スタンプ画像の可読性及び媒体に形成された縮小画像の可読性が低くなることがないようにする。
【解決手段】複数のページの画像を縮小し、各縮小画像を1枚の媒体に割り付ける機能、及びスタンプ画像を媒体の画像に重ねて形成する機能を備えるようになっている。スタンプ画像のサイズが閾値より小さいかどうかを判断するサイズ判断処理手段と、スタンプ画像のサイズが閾値より小さい場合に、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを決定する縮小画像数決定処理手段と、スタンプ画像のデータと前記複数のページの画像のデータとを合成するスタンプ画像データ合成部32dとを有する。スタンプ画像のサイズが閾値より小さい場合に、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかが決定されるので、割り付けられる各縮小画像ごとにスタンプ画像が形成されることがない。
【解決手段】複数のページの画像を縮小し、各縮小画像を1枚の媒体に割り付ける機能、及びスタンプ画像を媒体の画像に重ねて形成する機能を備えるようになっている。スタンプ画像のサイズが閾値より小さいかどうかを判断するサイズ判断処理手段と、スタンプ画像のサイズが閾値より小さい場合に、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを決定する縮小画像数決定処理手段と、スタンプ画像のデータと前記複数のページの画像のデータとを合成するスタンプ画像データ合成部32dとを有する。スタンプ画像のサイズが閾値より小さい場合に、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかが決定されるので、割り付けられる各縮小画像ごとにスタンプ画像が形成されることがない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及び画像処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置、例えば、プリンタとホストコンピュータとを接続することによって形成される画像処理装置(画像処理システム)において、プリンタは、ホストコンピュータから送信された印刷データに基づいて媒体としての用紙上に画像を形成することができるようになっている。
【0003】
そして、スタンプ機能を利用する場合、ホストコンピュータにおいて、各用紙に画像を形成するために生成されたページデータと、あらかじめ生成されたスタンプ画像のデータ、すなわち、スタンプ画像データとが合成され、生成された合成データが印刷データとしてプリンタに送信され、プリンタにおいて、所定の文字列、図形等から成るスタンプ画像が前記ページデータに基づく画像に重ねて形成される。また、前記スタンプ機能においては、スタンプ画像データをミラー反転させ、スタンプ画像を、画像が形成された用紙の裏面に形成し、表面から透かして見えるようにすることができる。
【0004】
また、複数のページの画像を縮小し、縮小した画像、すなわち、縮小画像を1枚の用紙(シート)に割り付けるマルチページ機能を前記スタンプ機能と併せて利用する場合、割り付けられる縮小画像ごとにスタンプ画像を形成したり、複数の縮小画像が形成される1枚の用紙に一つのスタンプ画像を形成したりすることができる(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−260273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来の画像処理装置においては、各縮小画像ごとにスタンプ画像を形成する場合、各ページの画像が縮小されるのに伴ってスタンプ画像も縮小されて小さくなるので、スタンプ画像の可読性が低くなってしまう。
【0007】
また、複数の縮小画像が形成される1枚の用紙に一つのスタンプ画像を形成する場合、各縮小画像に対してスタンプ画像が大きくなるので、各縮小画像がスタンプ画像に隠れ、各縮小画像の可読性が低くなってしまう。
【0008】
さらに、スタンプ画像データをミラー反転させてスタンプ画像を用紙の裏面に形成する場合、各縮小画像がスタンプ画像に隠れることはないが、用紙の裏面にスタンプ画像が印刷されるので、用紙の裏面をページデータに基づく通常の印刷に使用することができない。
【0009】
本発明は、前記従来の画像処理装置の問題点を解決して、スタンプ画像の可読性及び媒体に形成された縮小画像の可読性が低くなることがない画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのために、本発明の画像処理装置においては、複数のページの画像を縮小し、各縮小画像を1枚の媒体に割り付ける機能、及びスタンプ画像を前記媒体の画像に重ねて形成する機能を備えるようになっている。
【0011】
そして、前記各縮小画像にスタンプ画像を重ねる際に、スタンプ画像のサイズが閾値より小さいかどうかを判断するサイズ判断処理手段と、前記スタンプ画像のサイズが閾値より小さい場合に、前記各縮小画像のうち、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを決定する縮小画像数決定処理手段と、該縮小画像数決定処理手段によって決定された縮小画像数に基づいて、前記スタンプ画像のデータと前記複数のページの画像のデータとを合成するスタンプ画像データ合成部とを有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画像処理装置においては、複数のページの画像を縮小し、各縮小画像を1枚の媒体に割り付ける機能、及びスタンプ画像を前記媒体の画像に重ねて形成する機能を備えるようになっている。
【0013】
そして、前記各縮小画像にスタンプ画像を重ねる際に、スタンプ画像のサイズが閾値より小さいかどうかを判断するサイズ判断処理手段と、前記スタンプ画像のサイズが閾値より小さい場合に、前記各縮小画像のうち、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを決定する縮小画像数決定処理手段と、該縮小画像数決定処理手段によって決定された縮小画像数に基づいて、前記スタンプ画像のデータと前記複数のページの画像のデータとを合成するスタンプ画像データ合成部とを有する。
【0014】
この場合、スタンプ画像のサイズが閾値より小さいと判断されると、各縮小画像のうち、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかが決定されるので、割り付けられる各縮小画像ごとにスタンプ画像が形成されることがない。
【0015】
したがって、各ページの画像が縮小されるのに伴ってスタンプ画像が小さくなることがないので、スタンプ画像の可読性が低くならない。
【0016】
また、複数の縮小画像ごとにスタンプ画像を形成することができるので、各縮小画像に対してスタンプ画像が大きくならず、各縮小画像がスタンプ画像に隠れることがないので、各縮小画像の可読性が低くならない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタドライバの制御ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における画像処理装置の制御ブロックである。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における印刷設定変更部の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像設定画面を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像編集画面を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第1のフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第2のフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像配置決定処理のサブルーチンを示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態におけるページデータの例を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像データの例を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第1の例を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第2の例を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第3の例を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態におけるプリンタドライバの制御ブロック図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第1のフローチャートである。
【図17】本発明の第2の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第2のフローチャートである。
【図18】本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像配置決定処理のサブルーチンを示す図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態におけるページデータの例を示す図である。
【図20】本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像データの例を示す図である。
【図21】本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第1の例を示す図である。
【図22】本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第2の例を示す図である。
【図23】本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第3の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタと上位装置としてのホストコンピュータとを接続することによって形成された画像処理装置について説明する。
【0019】
図2は本発明の第1の実施の形態における画像処理装置の制御ブロック図、図3は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【0020】
図において、10はホストコンピュータ、50はプリンタである。前記ホストコンピュータ10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)から成る制御部11、キーボード、マウス等を備え、利用者である操作者によって操作され、所定の指示の入力を受け付けるための入力部(操作部)12、LCD(Liquid Cristal Display)等から成り、文字、画像等を画面に表示するための表示部13、記憶部20、該記憶部20から読み出された印刷データをプリンタ50に送信するための送信部14等を備える。前記記憶部20は、RAM(Random Access Memory)等のメモリ、又はHD(Hard Disc)によって形成される。
【0021】
そして、前記制御部11は、記憶部20に記録された各種のプログラム、データ等に基づいて、ホストコンピュータ10の全体の制御、すなわち、入力部12、表示部13及び送信部14の制御を行う。
【0022】
また、前記記憶部20には、OS(Operating System)21、アプリケーション22、プリンタドライバ30等がプログラムとしてインストール(記録)されるほか、印刷設定記憶部23に印刷設定が記録される。
【0023】
前記OS21は、ホストコンピュータ10の全体を管理するソフトウェアを備え、前記制御部11によって作動させられ、入力部12及び表示部13における入出力、記憶部20の管理等を行う。
【0024】
また、前記アプリケーション22は、OS21によって管理され、操作者が入力部12を操作してデータを入力すると、入力されたデータに基づいて各ページごとのページデータから成る文書を作成し、続いて、操作者が表示部13の画面に形成された操作要素としての印刷ボタンを押下すると、印刷コマンドを発生させ、プリンタドライバ30に対して前記ページデータに基づいて印刷を行う指示を送る。
【0025】
また、前記印刷設定記憶部23には、例えば、用紙サイズ、印刷の向き等を設定したり、複数のページの画像を縮小し、各縮小画像を1枚の媒体としての用紙(シート)に割り付けるマルチページ機能(N−up機能)を設定したり、所定の文字列、図形等から成るスタンプ画像を前記ページデータに基づく画像に重ねて形成するスタンプ機能を設定したりするための印刷設定が記録される。
【0026】
また、前記プリンタ50は、プリンタ50の全体の制御を行う制御部51、用紙に画像を形成する(印刷を行う)印刷機構部52等を備え、前記制御部51は、演算装置としてのCPU53、前記ホストコンピュータ10から受信した印刷データを一時的に記録するためのRAM54、前記プリンタ50の全体の制御を行うためのプログラム、ファームウェア及び文字フォント等のデータを記録するためのROM55、ホストコンピュータ10から印刷データを受信するためのインタフェース56、前記印刷機構部53を作動させて印刷を行う印刷制御部57等から成る。
【0027】
次に、前記プリンタドライバ30について説明する。
【0028】
図1は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタドライバの制御ブロック図である。
【0029】
図に示されるように、プリンタドライバ30は、いずれもプログラムから成る、印刷設定変更処理手段としての印刷設定変更部31、及び印刷データ作成処理手段としての印刷データ作成部32を備える。
【0030】
そして、前記印刷設定変更部31は、印刷を行う前に、プリンタ50及びプリンタドライバ30が有する機能を設定するためのグラフィカルユーザインタフェース(GUI:Graphical User Interface)を前記表示部13(図2)に表示し、操作者に通知する。また、印刷設定変更部31は、前記グラフィカルユーザインタフェースを表示する際に、前記印刷設定記憶部23から印刷設定を取得し(読み出し)、グラフィカルユーザインタフェース上に反映させ、グラフィカルユーザインタフェースによる動作を終了する際に、グラフィカルユーザインタフェース上の印刷設定を印刷設定記憶部23に記録する。
【0031】
そして、前記印刷データ作成部32は、前記文書について印刷を行う指示を受けたときに、アプリケーション22によって作成された文書のページデータを、印刷設定記憶部23に記録された印刷設定に基づいて、プリンタ50において解釈可能な形式のデータに変換し、印刷データを作成する。
【0032】
また、前記印刷データ作成部32は、前記印刷設定記憶部23に記録された前記マルチページ機能の印刷設定に基づいて、複数のページの画像を縮小し、1枚の用紙(シート)に割り付けて形成するページデータ割付処理手段としての、かつ、マルチページ処理手段としてのマルチページ処理部32a、前記印刷設定記憶部23に記録された、マルチページ機能の印刷設定、スタンプ機能による印刷を行うかどうかの印刷設定、及びスタンプ機能による印刷を行うための文字列、フォント名、フォントサイズ等の印刷設定に基づいて、スタンプ画像の配置を決定するスタンプ画像配置決定処理手段としてのスタンプ画像配置決定部32b、該スタンプ画像配置決定部32bによる決定に基づいて、スタンプ画像のサイズを表すフォントサイズが閾値より小さいかどうかを判断するサイズ判断処理手段としてのサイズ判断部32c、スタンプ画像配置決定部32bによって決定された配置で、前記マルチページ処理部32aによって割り付けられる各縮小画像のデータと、スタンプ画像データとを合成するスタンプ画像データ合成処理手段としてのスタンプ画像データ合成部32d、並びに該スタンプ画像データ合成部32dによって合成されたデータを前記送信部14を介してプリンタ50に印刷データとして送信する印刷データ送信処理手段としての印刷データ送信部32eを備える。
【0033】
さらに、前記印刷データ作成部32は、情報取得処理手段32z、フラグ設定処理手段32y、マルチ機能初期化処理手段32x、ページデータ有無判断処理手段32w及びスタンプ機能選択判断処理手段32vを備える。
【0034】
したがって、操作者がホストコンピュータ10の前記入力部12を操作し、記憶部20に記録された文書のページデータについて、印刷設定変更部31によって印刷設定記憶部23に記録された印刷設定を変更すると、印刷データ作成部32は変更された印刷設定に従って印刷データを作成する。
【0035】
次に、前記印刷設定変更部31の動作について説明する。
【0036】
図4は本発明の第1の実施の形態における印刷設定変更部の動作を示すフローチャートである。
【0037】
まず、操作者が、ホストコンピュータ10の入力部12において印刷設定を変更するための操作を行うと、前記印刷設定変更部31は、印刷設定変更処理を行い、印刷設定記憶部23から印刷設定を取得し、取得した印刷設定を印刷設定変更部31の設定パラメータとして保持する。
【0038】
続いて、前記印刷設定変更部31は、表示部13に、後述されるスタンプ画像設定画面を形成し、該スタンプ画像設定画面に、前記設定パラメータに従って、後述される内容のグラフィカルユーザインタフェースを表示する。
【0039】
次に、操作者が、スタンプ画像設定画面上に表示されたグラフィカルユーザインタフェースを利用して印刷設定を所望する内容に変更すると、前記印刷設定変更部31は変更された印刷設定を取得する。続いて、印刷設定変更部31は、操作者によってスタンプ画像設定画面のOKボタンが押下されたかどうかを判断し、OKボタンが押下された場合に、グラフィカルユーザインタフェースの表示を終了し、変更された印刷設定を印刷設定記憶部23に記録する。OKボタン以外のボタン、例えば、キャンセルボタンが押下された場合、印刷設定変更部31は、印刷設定の変更を無効にし、処理を終了する。
【0040】
なお、前記OKボタンは変更された印刷設定を確定するための操作要素であり、キャンセルボタンは印刷設定の変更を無効にするための操作要素である。
【0041】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 印刷設定変更部31は印刷設定を取得する。
ステップS2 印刷設定変更部31は取得した印刷設定を設定パラメータとして保持する。
ステップS3 印刷設定変更部31はグラフィカルユーザインタフェースを表示する。
ステップS4 印刷設定変更部31は変更された印刷設定を取得する。
ステップS5 印刷設定変更部31はOKボタンが押下されたかどうかを判断する。OKボタンが押下された場合はステップS6に進み、OKボタン以外が押下された場合は処理を終了する。
ステップS6 印刷設定変更部31は変更された印刷設定を印刷設定記憶部23に記録し、処理を終了する。
【0042】
次に、前記スタンプ画像設定画面について説明する。
【0043】
図5は本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像設定画面を示す図、図6は本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像編集画面を示す図である。
【0044】
スタンプ画像設定画面60は、スタンプ画像をページデータに基づく画像に重ねて形成するかどうか等のスタンプ機能に関する基本的な設定を行うための画面である。
【0045】
スタンプ画像設定画面60において、61はスタンプ画像の項目をリストアップする操作要素としてのスタンプ画像リストであり、操作者は、スタンプ画像リスト61にリストアップされた項目を選択することによって、どのスタンプ画像を形成するかを設定することができる。なお、スタンプ画像リスト61にスタンプ画像の項目を新たに追加することができる。
【0046】
また、69は表示要素としての表示部位であり、操作者が、スタンプ画像リスト61で所定の項目を選択すると、表示部位69にスタンプ画像のプレビューが表示される。本実施の形態においては、該プレビューの表示方法を変更し、プレビューにマルチページ機能の設定を反映させることができるようになっている。
【0047】
そして、70は操作要素としての反映設定部であり、操作者が反映設定部70にチェックを付けると、プレビューの表示方法が変更され、表示部位69に表示されるプレビューに現在のマルチページ機能の設定が反映させられ、反映設定部70に付けられたチェックを外すと、マルチページ機能の設定が解除され、標準の1−up設定でプレビューが表示される。
【0048】
また、62は操作要素としての編集ボタンであり、操作者が編集ボタン62を押下すると、表示部13に図6に示されるスタンプ画像編集画面80が形成され、該スタンプ画像編集画面80において、前記スタンプ画像リスト61にリストアップされた項目のスタンプ画像を編集することができる。
【0049】
そして、63は操作要素としての削除ボタンであり、操作者が削除ボタン63を押下すると、表示部位69に表示されたプレビューが削除される。
【0050】
また、64は操作要素としてのユーザ名設定部であり、操作者がユーザ名設定部64にチェックを付けると、スタンプ画像と対応させて操作者又はプリンタ50の所有者の名称がページデータに基づく画像に形成され、ユーザ名設定部64に付けられたチェックを外すと、ユーザ名の形成が解除される。
【0051】
そして、65は操作要素としての印刷時刻設定部であり、操作者が印刷時刻設定部65にチェックを付けると、スタンプ画像と対応させて印刷時刻がページデータに基づく画像に形成され、印刷時刻設定部65に付けられたチェックを外すと、印刷時刻の形成が解除される。なお、本実施の形態においては、操作者又はプリンタ50の所有者の名称及び印刷時刻を形成する場合、左側に印刷時刻が、右側にユーザ名が形成される。
【0052】
また、66は操作要素としてのユーザ名及び印刷時刻の編集ボタンであり、操作者が編集ボタン66を押下すると、表示部13に前記スタンプ画像編集画面80が形成され、該スタンプ画像編集画面80においてユーザ名及び印刷時刻を編集することができる。
【0053】
そして、67は操作要素としての縮小画像数変更部であり、操作者が縮小画像数変更部67にチェックを付けると、マルチページ機能において、スタンプ画像のサイズによって、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを表す数、すなわち、縮小画像数の変更が有効にされる。また、操作者が縮小画像数変更部67に付けられたチェックを外すと、マルチページ機能における縮小画像数の変更が無効にされる。その場合、各縮小画像ごとにスタンプ画像が形成される。
【0054】
また、68は操作要素としてのフォントサイズ設定部であり、前記縮小画像数を変更する際に、操作者がフォントサイズ設定部68にチェックを付けると、スタンプ画像のフォントサイズの変更が有効にされ、操作者がフォントサイズ設定部68に付けられたチェックを外すと、スタンプ画像のフォントサイズの変更が無効にされる。
【0055】
そして、71は、OKボタンであり、前述されたように、グラフィカルユーザインタフェースの表示を終了し、スタンプ画像設定画面60上で変更された印刷設定を確定し、印刷設定記憶部23に記録するためのものであり、72は、キャンセルボタンであり、前述されたように、スタンプ画像設定画面60における印刷設定の変更を無効にするためのものである。
【0056】
次に、スタンプ画像編集画面80について説明する。
【0057】
前述されたように、スタンプ画像編集画面80は、スタンプ画像設定画面60上の編集ボタン62又はユーザ名と印刷時刻の編集ボタン66が押下されると形成される。
【0058】
前記スタンプ画像編集画面80において、81は操作要素としてのフォント選択ボタンであり、操作者がフォント選択ボタン81を押下すると、スタンプ画像のフォントを選択するダイアログが表示され、フォントの種類、書体、文字の大きさ等を選択することができる。また、82は操作要素としての色の選択ボタンであり、操作者が選択ボタン82を押下すると、スタンプ画像の色を選択するダイアログが表示され、スタンプ画像の色をsRGBで選択することができる。
【0059】
そして、83は操作要素としての回転角度設定部であり、操作者が回転角度設定部83を押下することによって、スタンプ画像の回転角度を0〔度〕から359〔度〕までの範囲で設定することができる。また、84は操作要素としての囲み枠設定部であり、操作者が囲み枠設定部84を押下することによって、スタンプ画像を包囲する枠の種類を、枠なし、丸、四角、二重四角等の中から選択し、設定することができる。
【0060】
そして、85は操作要素としての印刷位置設定部であり、操作者が印刷位置設定部85を押下することによって、スタンプ画像を形成する位置を、左上、上中央、右上、右中央、中央、左中央、左下、下中央、右下等の中から選択し、設定することができる。
【0061】
また、86は表示要素としての表示部位であり、該表示部位86に、フォント選択ボタン81、色の選択ボタン82、回転角度設定部83、囲み枠設定部84及び印刷位置設定部85によって設定された内容がプレビューとして表示される。
【0062】
そして、OKボタン87は、印刷設定の編集を終了し、スタンプ画像編集画面80上で編集された印刷設定を確定し、印刷設定記憶部23に記録するための操作要素であり、キャンセルボタン88は、スタンプ画像編集画面80における印刷設定の編集を無効にするための操作要素である。
【0063】
次に、前記印刷データ作成部32の動作について説明する。
【0064】
図7は本発明の第1の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第1のフローチャート、図8は本発明の第1の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第2のフローチャートである。
【0065】
この場合、Pページの画像を縮小し、1枚の用紙に割り付ける場合について説明する。
【0066】
まず、操作者が入力部12を操作してマルチページ機能を選択すると、OS21によってプリンタドライバ30の印刷データ作成部32が呼び出される。そして、印刷データ作成部32の情報取得処理手段32zは、情報取得処理を行い、印刷設定記憶部23からマルチページ機能で割り付けるページ数を取得し、該ページ数を値Pにするとともに、スタンプ画像設定画面60及びスタンプ画像編集画面80において設定された印刷設定を取得する。
【0067】
次に、印刷データ作成部32のフラグ設定処理手段32yは、フラグ設定処理を行い、記憶部20に、各ページの画像を形成するためのページデータがあるかどうかを表すフラグFを0にして初期化し、スタンプ画像配置決定部32bは、スタンプ画像配置決定処理を行い、取得した印刷設定に基づいてスタンプ画像の配置を決定する。
【0068】
続いて、印刷データ作成部32のマルチ機能初期化処理手段32xは、マルチ機能初期化処理を行い、マルチページ機能において、N−up処理で使用されるページカウンタのカウント値Qを0にして初期化する。
【0069】
次に、印刷データ作成部32のページデータ有無判断処理手段32wは、ページデータ有無判断処理を行い、ページデータがあるかどうかを、フラグFが0であるかどうかによって判断する。ページデータがあり、フラグFが0である場合、マルチページ処理部32aは、ページデータ割付処理としてのマルチページ処理を行い、各ページの画像を縮小して1枚の用紙に割り付ける。なお、本実施の形態において、各ページについてマルチページ処理が行われるたびに、印刷データ作成部32はカウント値Qをインクリメントし、カウント値Qが値Pになると、印刷データ作成部32のスタンプ機能選択判断処理手段32vは、スタンプ機能選択判断処理を行い、スタンプ画像設定画面60上のスタンプ画像リスト61で選択されている項目を読み込み、該項目によって、スタンプ機能が選択されているかどうかを判断する。前記項目においてスタンプ画像の形成が選択されていない場合、前記スタンプ機能選択判断処理手段32vは、スタンプ機能が選択されていないと判断する。
【0070】
スタンプ機能が選択されている場合、スタンプ画像データ合成部32dは、スタンプ画像データ合成処理を行い、配置が決定されたスタンプ画像のスタンプ画像データと、マルチページ処理部32aにおいて1枚の用紙に割り付けられた各縮小画像のデータとを合成し、合成データを作成する。
【0071】
続いて、印刷データ送信部32eは、印刷データ送信処理を行い、前記合成データを送信部14を介して印刷データとしてプリンタ50に送信する。なお、スタンプ機能が選択されていない場合、スタンプ画像データ合成処理は行われず、各ページのページデータが送信部14を介して印刷データとしてプリンタ50に送信される。
【0072】
次に、前記ページデータ有無判断処理手段32wは、ページデータがないかどうかを、フラグFが1であるかどうかによって判断する。ページデータがなく、フラグFが1である場合、印刷データ作成部32は、処理を終了し、ページデータがあり、フラグFが0である場合、次のマルチページ処理を行う。
【0073】
また、前記ページデータ有無判断処理において、ページデータがないと判断された場合、前記フラグ設定処理手段32yは、フラグFを1にし、印刷データ作成部32はカウント値Qが0であるかどうかを判断する。そして、カウント値Qが0である場合、印刷データ作成部32は、処理を終了し、カウント値Qが0でない場合、前記スタンプ機能選択判断処理手段32vは、スタンプ画像設定画面60上のスタンプ画像リスト61で選択された項目を読み込み、該項目によって、再びスタンプ機能が選択されているかどうかを判断する。
【0074】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 情報取得処理手段32zはマルチページで割り付けるページ数を取得する。
ステップS12 情報取得処理手段32zは印刷設定を取得する。
ステップS13 フラグ設定処理手段32yはフラグFを0にして初期化する。
ステップS14 スタンプ画像配置決定部32bはスタンプ画像配置決定処理を行う。
ステップS15 マルチ機能初期化処理手段32xはカウント値Qを0にして初期化する。
ステップS16 ページデータ有無判断処理手段32wはページデータがあるかどうかを判断する。ページデータがある場合はステップS17に、ページデータがない場合はステップS24に進む。
ステップS17 マルチページ処理部32aはマルチページ処理を行う。
ステップS18 印刷データ作成部32はカウント値Qに1を足す。
ステップS19 印刷データ作成部32はカウント値Qが変数Pと同じであるかどうかを判断する。カウント値Qが値Pと同じである場合はステップS20に進み、カウント値Qが値Pと同じでない場合はステップS16に戻る。
ステップS20 スタンプ機能選択判断処理手段32vはスタンプ機能が選択されているどうかを判断する。スタンプ機能が選択されている場合はステップS21に、スタンプ機能が選択されていない場合はステップS22に進む。
ステップS21 スタンプ画像データ合成部32dはスタンプ画像データ合成処理を行う。
ステップS22 印刷データ送信部32eは印刷データ送信処理を行う。
ステップS23 ページデータ有無判断処理手段32wはフラグFが1であるかどうかを判断する。フラグFが1である場合は処理を終了し、フラグFが1でない場合はステップS15に戻る。
ステップS24 フラグ設定処理手段32yはフラグFを1にする。
ステップS25 印刷データ作成部32はカウント値Qが0であるかどうかを判断する。カウント値Qが0である場合は処理を終了し、カウント値Qが0でない場合はステップS20に進む。
【0075】
次に、図7のステップS14におけるスタンプ画像配置決定処理のサブルーチンについて説明する。
【0076】
図9は本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像配置決定処理のサブルーチンを示す図である。
【0077】
本実施の形態におけるスタンプ画像配置決定処理は、スタンプ画像リスト61にリストアップされたスタンプ画像についての処理と、ユーザ名及び印刷時刻についての処理とに分けて行われる。
【0078】
まず、スタンプ画像配置決定処理部32bの図示されない初期値設定処理手段は、初期値設定処理を行い、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを表す縮小画像数を示す値Xを、縮小画像のページ数を表す値Pにし、スタンプ画像配置決定処理部32bの図示されない縮小率算出処理手段は、縮小率算出処理を行い、値Xに基づいて縮小率Eを算出する。なお、縮小率Eは、値Xが1である場合、1.00に、値Xが2である場合、0.70に、値Xが4である場合、0.50に、値Xが8である場合、0.35に、値Xが16である場合、0.25になる。
【0079】
次に、スタンプ画像配置決定処理部32bの図示されないサイズ算出処理手段は、サイズ算出処理を行い、スタンプ画像のフォントサイズSfに縮小率Eを乗算して、スタンプ画像のサイズSEを算出し、続いて、スタンプ画像配置決定処理部32bの図示されないサイズ判断指示処理手段は、サイズ判断指示処理を行い、サイズ判断部32cによって、サイズSEが閾値Sth1より小さいかどうかを判断する。
【0080】
サイズSEが閾値Sth1より小さい場合、スタンプ画像配置決定処理部32bの図示されない縮小画像数決定処理手段は、縮小画像数決定処理を行い、値Xが1でないかどうかを判断し、値Xが1でない場合、値Xが2の倍数であるかどうかを判断する。そして、値Xが2の倍数である場合、前記縮小画像数決定処理手段は値Xを2で除算した値を新たな値Xとし、値Xが2の倍数でない場合、値Xを1にする。
【0081】
続いて、前記縮小率算出処理手段は、新たな値Xに基づいて縮小率Eを算出する。
【0082】
そして、サイズSEが閾値Sth1以上である場合、及び値Xが1である場合に、前記縮小画像数決定処理手段は、縮小画像数を示す値をXにする。
【0083】
なお、縮小画像数決定処理において、値Xが1であると判断されると、1個の縮小画像ごとにスタンプ画像が形成されることになるので、スタンプ画像配置決定処理は終了される。
【0084】
例えば、本実施の形態において、閾値Sth1は48〔ポイント〕とされ、図5の表示部位69に示されるように、マルチページ機能において、16−up処理(N=16)が行われ、図6に示されるように、丸秘のスタンプ画像のフォントサイズSfが128〔ポイント〕である場合、最初の値Xは16であるので、縮小率Eは0.25に、サイズSEは、
SE=Sf・E
=32〔ポイント〕
になる。この場合、サイズSEは、閾値Sth1である48〔ポイント〕より小さく、値Xは1ではないので、値Xは、
X=16/2
=8
にされる。続いて、値Xが8であるので、縮小率Eは0.35になり、サイズSEは、
SE=Sf・E
=44.8〔ポイント〕
になる。この場合も、サイズSEは、閾値Sth1である48〔ポイント〕より小さく、値Xは1ではないので、値Xは、
X=8/2
=4
にされる。続いて、値Xが4であるので、縮小率Eは0.50になり、サイズSEは、
SE=Sf・E
=64〔ポイント〕
になる。この場合、サイズSEは、閾値Sth1である48〔ポイント〕以上であるので、縮小画像数を示す値Xは4にされる。
【0085】
その結果、図5の表示部位69に示されるように、16個の縮小画像のうちの4個の縮小画像ごとに一つのスタンプ画像が64〔ポイント〕のサイズSEで形成される。
【0086】
また、ユーザ名及び印刷時刻に関しては、例えば、フォントサイズSfが18〔ポイント〕に設定されている場合、サイズSEは閾値Sth1である48〔ポイント〕より小さい。したがって、同様に、値Xが1にされるまで処理が繰り返され、ユーザ名及び印刷時刻については、縮小画像数を示す値Xが1にされる。
【0087】
その結果、16個の縮小画像が形成される1枚の用紙において、一つのユーザ名及び印刷時刻が18〔ポイント〕で形成される。
【0088】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS14−1 初期値設定処理手段は値XにPを代入する。
ステップS14−2 縮小率算出処理手段は値Xに基づいて縮小率Eを算出する。
ステップS14−3 サイズ算出処理手段はスタンプ画像のフォントサイズSfに縮小率Eを掛けてサイズSEを算出する。
ステップS14−4 サイズ判断処理手段はサイズSEが閾値Sth1より小さいかどうかを判断する。サイズSEが閾値Sth1より小さい場合はステップS14−5に、サイズSEが閾値Sth1以上である場合はステップS14−9に進む。
ステップS14−5 縮小画像数決定処理手段は値Xが1でないかどうかを判断する。値Xが1でない場合はステップS14−6に、値Xが1である場合はステップS14−9に進む。
ステップS14−6 縮小画像数決定処理手段は値Xが2の倍数であるかどうかを判断する。値Xが2の倍数である場合はステップS14−7に、値Xが2の倍数でない場合はステップS14−8に進む。
ステップS14−7 縮小画像数決定処理手段は値Xを2で割り、ステップS14−2に戻る。
ステップS14−8 縮小画像数決定処理手段は値Xに1を代入し、ステップS14−2に戻る。
ステップS14−9 縮小画像数決定処理手段は縮小画像数を示す値をXにし、処理を終了する。
【0089】
次に、画像処理装置の処理結果について説明する。
【0090】
図10は本発明の第1の実施の形態におけるページデータの例を示す図、図11は本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像データの例を示す図、図12は本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第1の例を示す図、図13は本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第2の例を示す図、図14は本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第3の例を示す図である。
【0091】
この場合、図10に示されるページデータと、図11に示されるスタンプ画像データとを合成し、スタンプ画像を1−up、4−up及び16−upの画像に重ねて形成した画像を図12〜14に示す。
【0092】
前述されたように、本実施の形態においては、フォントサイズSf、及びマルチページ機能で割り付けるページ数を表す値Pに基づいて、スタンプ画像のサイズSEが閾値Sth1より小さくならないように、縮小画像数が算出される。すなわち、サイズ判断処理手段によって、スタンプ画像のサイズSEが閾値Sth1より小さいと判断された場合に、複数の縮小画像のうち、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかが決定されるので、割り付けられる各縮小画像ごとにスタンプ画像が形成されることがない。
【0093】
したがって、各ページの画像が縮小されるのに伴ってスタンプ画像が小さくなることがないので、スタンプ画像の可読性が低くならない。
【0094】
また、複数の縮小画像ごとにスタンプ画像を形成することができるので、各縮小画像に対してスタンプ画像が大きくならない。したがって、各縮小画像がスタンプ画像に隠れることがないので、各縮小画像の可読性が低くならない。
【0095】
さらに、用紙の裏面にスタンプ画像を形成する必要がないので、裏面をページデータに基づく印刷に使用することができる。
【0096】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。また、本実施の形態におけるホストコンピュータの構造については、前記第1の実施の形態におけるホストコンピュータの構造と同様であるので、図2を援用して説明する。
【0097】
まず、前記プリンタドライバ30について説明する。
【0098】
図15は本発明の第2の実施の形態におけるプリンタドライバの制御ブロック図である。
【0099】
本実施の形態においては、前記第1の実施の形態におけるマルチページ処理部32aに代えて、ページデータ割付処理手段としての、かつ、製本印刷処理手段としての製本印刷処理部32fが配設される。そして、該製本印刷処理部32fは、印刷設定記憶部23に記録された製本印刷設定に基づいて、複数のページの縮小画像が割り付けられる1枚の用紙にスタンプ画像を形成し、印刷が行われた用紙を、複数に、例えば、二つ又は四つに折り畳むことによって小冊子にすることができるように、ページの順番が入れ替えられる。
【0100】
また、印刷データ作成処理手段としての印刷データ作成部32は、ページ挿入処理手段32u、ページ順入替処理手段32t及び製本印刷機能初期化処理手段32sを備える。
【0101】
次に、前記印刷データ作成部32の動作について説明する。
【0102】
図16は本発明の第2の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第1のフローチャート、図17は本発明の第2の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第2のフローチャートである。
【0103】
この場合、Pページの画像を縮小し、二つ折りの製本印刷で割り付けて印刷を行う場合について説明する。
【0104】
まず、操作者が入力部12を操作して製本印刷機能を選択すると、OS21によってプリンタドライバ30の印刷データ作成部32が呼び出される。そして、印刷データ作成部32の前記情報取得処理手段32zは、印刷設定記憶部23から製本印刷で割り付けるページ数を取得し、該ページ数を値Pにするとともに、スタンプ画像設定画面60及びスタンプ画像編集画面80において設定された印刷設定を取得する。なお、製本印刷で割り付けるページ数は、1−up製本で2、2−up製本で4、4−up製本で8、8−up製本で16となる。
【0105】
次に、スタンプ画像配置決定処理手段としてのスタンプ画像配置決定部32bは、取得した印刷設定に基づいてスタンプ画像の配置を決定する。
【0106】
続いて、印刷データ作成部32のページ挿入処理手段32uは、ページ挿入処理を行い、印刷しようとする文書の総ページ数が値Pの2倍の倍数になるように、文書を構成するページの最後に白紙ページを挿入する。これは、両面印刷を行うために、あらかじめ総ページ数を値Pの2倍の倍数としておく必要があるからである。
【0107】
次に、印刷データ作成部32のページ順入替処理手段32tは、ページ順入替処理を行い、製本印刷が二つ折りにすると小冊子になるような順番で文書のページを並べ替える。ここでは、値Pの半分の値のページについて、最後のページ、最初のページ、最初から2番目のページ、及び最後から2番目のページになるようにページ順を入れ替える。
【0108】
続いて、印刷データ作成部32の製本印刷機能初期化処理手段32sは、製本印刷機能初期化処理を行い、製本印刷機能において、N−up処理で使用されるページカウンタのカウント値Qを0にして初期化する。
【0109】
次に、印刷データ作成部32の前記ページデータ有無判断処理手段32wは、ページデータがあるかどうかを判断する。ページデータがある場合、前記製本印刷処理部32fは、ページデータ割付処理としての製本印刷処理を行い、各ページの縮小画像を1枚の用紙に割り付ける。なお、本実施の形態においては、各ページについて製本印刷処理が行われるたびに、印刷データ作成部32はカウント値Qをインクリメントし、カウント値Qが値Pになると、印刷データ作成部32の前記スタンプ機能選択判断処理手段32vは、スタンプ画像設定画面60上のスタンプ画像リスト61で選択されている項目を読み込み、該項目によって、スタンプ機能が選択されているかどうかを判断する。前記項目においてスタンプ画像の形成が選択されていない場合、スタンプ機能選択判断処理手段32vは、スタンプ機能が選択されていないと判断する。
【0110】
スタンプ機能が選択されている場合、スタンプ画像データ合成処理手段としてのスタンプ画像データ合成部32dは、配置が決定されたスタンプ画像のスタンプ画像データと、製本印刷処理部32fにおいて1枚の用紙に割り付けられた各縮小画像のデータとを合成し、合成データを作成する。
【0111】
続いて、印刷データ送信処理手段としての前記印刷データ送信部32eは、前記合成データを送信部14を介して印刷データとして画像形成装置としてのプリンタ50に送信する。なお、スタンプ機能が選択されていない場合、スタンプ画像データ合成処理は行われず、各ページのページデータが送信部14を介して印刷データとしてプリンタ50に送信される。
【0112】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS31 情報取得処理手段32zは製本印刷で割り付けるページ数を取得する。
ステップS32 情報取得処理手段32zは印刷設定を取得する。
ステップS33 スタンプ画像配置決定部32bはスタンプ画像配置決定処理を行う。
ステップS34 ページ挿入処理手段32uは白紙ページを挿入する。
ステップS35 ページ順入替処理手段32tはページ順入替処理を行う。
ステップS36 製本印刷機能初期化処理手段32sはカウント値Qを0にして初期化する。
ステップS37 ページデータ有無判断処理手段32wはページデータがあるかどうかを判断する。ページデータがある場合はステップS38に、ページデータがない場合は処理を終了する。
ステップS38 製本印刷処理部32dは製本印刷処理を行う。
ステップS39 印刷データ作成部32はカウント値Qに1を足す。
ステップS40 印刷データ作成部32はカウント値Qが値Pと同じであるかどうかを判断する。カウント値Qが値Pと同じである場合はステップS41に進み、カウント値Qが値Pと同じでない場合はステップS37に戻る。
ステップS41 スタンプ機能選択判断処理手段32vはスタンプ機能が選択されているかどうかを判断する。スタンプ機能が選択されている場合はステップS42に、スタンプ機能が選択されていない場合はステップS43に進む。
ステップS42 スタンプ画像データ合成部32dはスタンプ画像データ合成処理を行う。
ステップS43 印刷データ送信部32eは印刷データ送信処理を行い、ステップS36に戻る。
【0113】
次に、図16のステップS23におけるスタンプ画像配置決定処理のサブルーチンについて説明する。
【0114】
図18は本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像配置決定処理のサブルーチンを示す図である。
【0115】
本実施の形態におけるスタンプ画像配置決定処理は、スタンプ画像リスト61にリストアップされたスタンプ画像についての処理と、ユーザ名及び印刷時刻についての処理とに分けて行われる。
【0116】
まず、スタンプ画像配置決定処理部32bの前記初期値設定処理手段は、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを表す縮小画像数を示す値Xを、製本印刷機能で割り付けるページ数を表す値Pにし、スタンプ画像配置決定処理部32bの前記縮小率算出処理手段は、値Xに基づいて縮小率Eを算出する。なお、縮小率Eは、値Xが1である場合、1.00に、値Xが2である場合、0.70に、値Xが4である場合、0.50に、値Xが8である場合、0.35に、値Xが16である場合、0.25になる。
【0117】
次に、スタンプ画像配置決定処理部32bの前記サイズ算出処理手段は、スタンプ画像のフォントサイズSfに縮小率Eを乗算して、サイズSEを算出し、続いて、スタンプ画像配置決定処理部32bの前記サイズ判断指示処理手段は、サイズ判断処理手段としてのサイズ判断部32cによって、サイズSEが閾値Sth1より小さいかどうかを判断する。
【0118】
サイズSEが閾値Sth1より小さい場合、前記スタンプ画像配置決定処理部32bの前記縮小画像数決定処理手段は、値Xが2でないかどうかを判断し、値Xが2でない場合、値Xが2の倍数であるかどうかを判断する。そして、値Xが2の倍数である場合、縮小画像数決定処理手段は値Xを2で除算した値を新たな値Xとし、値Xが2の倍数でない場合、値Xを2にする。続いて、前記縮小率算出処理手段は、新たな値Xに基づいて縮小率Eを算出する。
【0119】
そして、前記サイズ判断処理において、サイズSEが閾値Sth1以上である場合、及び縮小画像数決定処理において、値Xが2であると判断された場合に、縮小画像数決定処理手段は、縮小画像数を示す値をXにする。
【0120】
なお、縮小画像数決定処理において、値Xが2であると判断されると、2−up製本でスタンプ画像が形成されることになるので、縮小画像数決定処理は終了される。
【0121】
例えば、本実施の形態において、閾値Sth1は48〔ポイント〕とされ、製本印刷機能において、8−up処理(N=8)が行われ、丸秘のスタンプ画像のフォントサイズSfが128〔ポイント〕である場合、最初の値Xは16であるので、縮小率Eは0.25になり、サイズSEは、
SE=Sf・E
=32〔ポイント〕
になる。この場合、サイズSEは、閾値Sth1である48〔ポイント〕より小さく、値Xは1ではないので、値Xは、
X=16/2
=8
にされる。続いて、値Xが8であるので、縮小率Eは0.35になり、サイズSEは、
SE=Sf・E
=44.8〔ポイント〕
になる。この場合も、サイズSEは、閾値Sth1である48〔ポイント〕より小さく、値Xは1ではないので、値Xは、
X=8/2
=4
にされる。続いて、値Xが4であるので、縮小率Eは0.50になり、サイズSEは、
SE=Sf・E
=64〔ポイント〕
になる。この場合、サイズSEは、閾値Sth1である48〔ポイント〕以上であるので、縮小画像数を示す値Xは4にされる。
【0122】
その結果、16個の縮小画像が割り付けられる1枚の用紙において、4個の縮小画像ごとに一つのスタンプ画像が64〔ポイント〕で形成される。
【0123】
また、ユーザ名及び印刷時刻に関しては、例えば、フォントサイズSfが18〔ポイント〕に設定されている場合、サイズSEは48〔ポイント〕より小さい。したがって、同様に、値Xが1にされるまで処理が繰り返され、ユーザ名及び印刷時刻については、縮小画像数を示す値Xは2にされる。
【0124】
その結果、16個の縮小画像が割り付けられる1枚の用紙において、二つのユーザ名及び印刷時刻が12.6〔ポイント〕で形成される。
【0125】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS33−1 初期値設定処理手段は値XにPを代入する。
ステップS33−2 縮小率算出処理手段は値Xに基づいて縮小率Eを算出する。
ステップS33−3 サイズ算出処理手段はスタンプ画像のフォントサイズSに縮小率Eを掛けてサイズSEを算出する。
ステップS33−4 サイズ判断処理手段はサイズSEが閾値Sth1より小さいかどうかを判断する。サイズSEが閾値Sth1より小さい場合はステップS33−5に、サイズSEが閾値Sth1以上である場合はステップS33−9に進む。
ステップS33−5 縮小画像数決定処理手段は値Xが2であるかどうかを判断する。Xが2である場合はステップS33−9に、値Xが2でない場合はステップS33−6に進む。
ステップS33−6 縮小画像数決定処理手段は値Xが2の倍数であるかどうかを判断する。値Xが2の倍数である場合はステップS33−7に、値Xが2の倍数でない場合はステップS33−8に進む。
ステップS33−7 縮小画像数決定処理手段は値Xを2で割り、ステップS33−2に戻る。
ステップS33−8 縮小画像数決定処理手段は値Xに2を代入し、ステップS33−2に戻る。
ステップS33−9 縮小画像数決定処理手段は縮小画像数を示す値をXにし、処理を終了する。
【0126】
次に、画像処理装置の処理結果について説明する。
【0127】
図19は本発明の第2の実施の形態におけるページデータの例を示す図、図20は本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像データの例を示す図、図21は本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第1の例を示す図、図22は本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第2の例を示す図、図23は本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第3の例を示す図である。
【0128】
この場合、図19に示されるページデータに対して、図20に示されるスタンプ画像データを通常の製本印刷、2−upの製本印刷、8−upの製本印刷用の画像に重ねて形成した画像を図21〜23に示す。
【0129】
このように、本実施の形態においては、フォントサイズSf、及び製本印刷機能で割り付けるページ数を表す値Pに基づいて、スタンプ画像のサイズSEが閾値Sth1より小さくならないように、縮小画像数が算出される。すなわち、サイズ判断処理部32cによって、スタンプ画像のサイズSEが閾値Sth1より小さいと判断された場合に、複数の縮小画像のうち、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を重ねるかが決定されるので、割り付けられる各縮小画像ごとにスタンプ画像が形成されない。
【0130】
したがって、各ページの画像が縮小されるのに伴ってスタンプ画像が小さくならないので、スタンプ画像の可読性が低くならない。
【0131】
また、複数の縮小画像ごとにスタンプ画像を形成することができるので、各縮小画像に対してスタンプ画像が大きくならない。したがって、各縮小画像がスタンプ画像に隠れることがないので、各縮小画像の可読性が低くならない。
【0132】
前記各実施の形態においては、プリンタとホストコンピュータとを接続した画像処理装置について説明しているが、本発明を複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
【0133】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0134】
10 ホストコンピュータ
32c サイズ判断部
32b スタンプ画像配置決定部
32d スタンプ画像データ合成部
50 プリンタ
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及び画像処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置、例えば、プリンタとホストコンピュータとを接続することによって形成される画像処理装置(画像処理システム)において、プリンタは、ホストコンピュータから送信された印刷データに基づいて媒体としての用紙上に画像を形成することができるようになっている。
【0003】
そして、スタンプ機能を利用する場合、ホストコンピュータにおいて、各用紙に画像を形成するために生成されたページデータと、あらかじめ生成されたスタンプ画像のデータ、すなわち、スタンプ画像データとが合成され、生成された合成データが印刷データとしてプリンタに送信され、プリンタにおいて、所定の文字列、図形等から成るスタンプ画像が前記ページデータに基づく画像に重ねて形成される。また、前記スタンプ機能においては、スタンプ画像データをミラー反転させ、スタンプ画像を、画像が形成された用紙の裏面に形成し、表面から透かして見えるようにすることができる。
【0004】
また、複数のページの画像を縮小し、縮小した画像、すなわち、縮小画像を1枚の用紙(シート)に割り付けるマルチページ機能を前記スタンプ機能と併せて利用する場合、割り付けられる縮小画像ごとにスタンプ画像を形成したり、複数の縮小画像が形成される1枚の用紙に一つのスタンプ画像を形成したりすることができる(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−260273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来の画像処理装置においては、各縮小画像ごとにスタンプ画像を形成する場合、各ページの画像が縮小されるのに伴ってスタンプ画像も縮小されて小さくなるので、スタンプ画像の可読性が低くなってしまう。
【0007】
また、複数の縮小画像が形成される1枚の用紙に一つのスタンプ画像を形成する場合、各縮小画像に対してスタンプ画像が大きくなるので、各縮小画像がスタンプ画像に隠れ、各縮小画像の可読性が低くなってしまう。
【0008】
さらに、スタンプ画像データをミラー反転させてスタンプ画像を用紙の裏面に形成する場合、各縮小画像がスタンプ画像に隠れることはないが、用紙の裏面にスタンプ画像が印刷されるので、用紙の裏面をページデータに基づく通常の印刷に使用することができない。
【0009】
本発明は、前記従来の画像処理装置の問題点を解決して、スタンプ画像の可読性及び媒体に形成された縮小画像の可読性が低くなることがない画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのために、本発明の画像処理装置においては、複数のページの画像を縮小し、各縮小画像を1枚の媒体に割り付ける機能、及びスタンプ画像を前記媒体の画像に重ねて形成する機能を備えるようになっている。
【0011】
そして、前記各縮小画像にスタンプ画像を重ねる際に、スタンプ画像のサイズが閾値より小さいかどうかを判断するサイズ判断処理手段と、前記スタンプ画像のサイズが閾値より小さい場合に、前記各縮小画像のうち、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを決定する縮小画像数決定処理手段と、該縮小画像数決定処理手段によって決定された縮小画像数に基づいて、前記スタンプ画像のデータと前記複数のページの画像のデータとを合成するスタンプ画像データ合成部とを有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画像処理装置においては、複数のページの画像を縮小し、各縮小画像を1枚の媒体に割り付ける機能、及びスタンプ画像を前記媒体の画像に重ねて形成する機能を備えるようになっている。
【0013】
そして、前記各縮小画像にスタンプ画像を重ねる際に、スタンプ画像のサイズが閾値より小さいかどうかを判断するサイズ判断処理手段と、前記スタンプ画像のサイズが閾値より小さい場合に、前記各縮小画像のうち、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを決定する縮小画像数決定処理手段と、該縮小画像数決定処理手段によって決定された縮小画像数に基づいて、前記スタンプ画像のデータと前記複数のページの画像のデータとを合成するスタンプ画像データ合成部とを有する。
【0014】
この場合、スタンプ画像のサイズが閾値より小さいと判断されると、各縮小画像のうち、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかが決定されるので、割り付けられる各縮小画像ごとにスタンプ画像が形成されることがない。
【0015】
したがって、各ページの画像が縮小されるのに伴ってスタンプ画像が小さくなることがないので、スタンプ画像の可読性が低くならない。
【0016】
また、複数の縮小画像ごとにスタンプ画像を形成することができるので、各縮小画像に対してスタンプ画像が大きくならず、各縮小画像がスタンプ画像に隠れることがないので、各縮小画像の可読性が低くならない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタドライバの制御ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における画像処理装置の制御ブロックである。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における印刷設定変更部の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像設定画面を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像編集画面を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第1のフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第2のフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像配置決定処理のサブルーチンを示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態におけるページデータの例を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像データの例を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第1の例を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第2の例を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第3の例を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態におけるプリンタドライバの制御ブロック図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第1のフローチャートである。
【図17】本発明の第2の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第2のフローチャートである。
【図18】本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像配置決定処理のサブルーチンを示す図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態におけるページデータの例を示す図である。
【図20】本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像データの例を示す図である。
【図21】本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第1の例を示す図である。
【図22】本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第2の例を示す図である。
【図23】本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第3の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタと上位装置としてのホストコンピュータとを接続することによって形成された画像処理装置について説明する。
【0019】
図2は本発明の第1の実施の形態における画像処理装置の制御ブロック図、図3は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【0020】
図において、10はホストコンピュータ、50はプリンタである。前記ホストコンピュータ10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)から成る制御部11、キーボード、マウス等を備え、利用者である操作者によって操作され、所定の指示の入力を受け付けるための入力部(操作部)12、LCD(Liquid Cristal Display)等から成り、文字、画像等を画面に表示するための表示部13、記憶部20、該記憶部20から読み出された印刷データをプリンタ50に送信するための送信部14等を備える。前記記憶部20は、RAM(Random Access Memory)等のメモリ、又はHD(Hard Disc)によって形成される。
【0021】
そして、前記制御部11は、記憶部20に記録された各種のプログラム、データ等に基づいて、ホストコンピュータ10の全体の制御、すなわち、入力部12、表示部13及び送信部14の制御を行う。
【0022】
また、前記記憶部20には、OS(Operating System)21、アプリケーション22、プリンタドライバ30等がプログラムとしてインストール(記録)されるほか、印刷設定記憶部23に印刷設定が記録される。
【0023】
前記OS21は、ホストコンピュータ10の全体を管理するソフトウェアを備え、前記制御部11によって作動させられ、入力部12及び表示部13における入出力、記憶部20の管理等を行う。
【0024】
また、前記アプリケーション22は、OS21によって管理され、操作者が入力部12を操作してデータを入力すると、入力されたデータに基づいて各ページごとのページデータから成る文書を作成し、続いて、操作者が表示部13の画面に形成された操作要素としての印刷ボタンを押下すると、印刷コマンドを発生させ、プリンタドライバ30に対して前記ページデータに基づいて印刷を行う指示を送る。
【0025】
また、前記印刷設定記憶部23には、例えば、用紙サイズ、印刷の向き等を設定したり、複数のページの画像を縮小し、各縮小画像を1枚の媒体としての用紙(シート)に割り付けるマルチページ機能(N−up機能)を設定したり、所定の文字列、図形等から成るスタンプ画像を前記ページデータに基づく画像に重ねて形成するスタンプ機能を設定したりするための印刷設定が記録される。
【0026】
また、前記プリンタ50は、プリンタ50の全体の制御を行う制御部51、用紙に画像を形成する(印刷を行う)印刷機構部52等を備え、前記制御部51は、演算装置としてのCPU53、前記ホストコンピュータ10から受信した印刷データを一時的に記録するためのRAM54、前記プリンタ50の全体の制御を行うためのプログラム、ファームウェア及び文字フォント等のデータを記録するためのROM55、ホストコンピュータ10から印刷データを受信するためのインタフェース56、前記印刷機構部53を作動させて印刷を行う印刷制御部57等から成る。
【0027】
次に、前記プリンタドライバ30について説明する。
【0028】
図1は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタドライバの制御ブロック図である。
【0029】
図に示されるように、プリンタドライバ30は、いずれもプログラムから成る、印刷設定変更処理手段としての印刷設定変更部31、及び印刷データ作成処理手段としての印刷データ作成部32を備える。
【0030】
そして、前記印刷設定変更部31は、印刷を行う前に、プリンタ50及びプリンタドライバ30が有する機能を設定するためのグラフィカルユーザインタフェース(GUI:Graphical User Interface)を前記表示部13(図2)に表示し、操作者に通知する。また、印刷設定変更部31は、前記グラフィカルユーザインタフェースを表示する際に、前記印刷設定記憶部23から印刷設定を取得し(読み出し)、グラフィカルユーザインタフェース上に反映させ、グラフィカルユーザインタフェースによる動作を終了する際に、グラフィカルユーザインタフェース上の印刷設定を印刷設定記憶部23に記録する。
【0031】
そして、前記印刷データ作成部32は、前記文書について印刷を行う指示を受けたときに、アプリケーション22によって作成された文書のページデータを、印刷設定記憶部23に記録された印刷設定に基づいて、プリンタ50において解釈可能な形式のデータに変換し、印刷データを作成する。
【0032】
また、前記印刷データ作成部32は、前記印刷設定記憶部23に記録された前記マルチページ機能の印刷設定に基づいて、複数のページの画像を縮小し、1枚の用紙(シート)に割り付けて形成するページデータ割付処理手段としての、かつ、マルチページ処理手段としてのマルチページ処理部32a、前記印刷設定記憶部23に記録された、マルチページ機能の印刷設定、スタンプ機能による印刷を行うかどうかの印刷設定、及びスタンプ機能による印刷を行うための文字列、フォント名、フォントサイズ等の印刷設定に基づいて、スタンプ画像の配置を決定するスタンプ画像配置決定処理手段としてのスタンプ画像配置決定部32b、該スタンプ画像配置決定部32bによる決定に基づいて、スタンプ画像のサイズを表すフォントサイズが閾値より小さいかどうかを判断するサイズ判断処理手段としてのサイズ判断部32c、スタンプ画像配置決定部32bによって決定された配置で、前記マルチページ処理部32aによって割り付けられる各縮小画像のデータと、スタンプ画像データとを合成するスタンプ画像データ合成処理手段としてのスタンプ画像データ合成部32d、並びに該スタンプ画像データ合成部32dによって合成されたデータを前記送信部14を介してプリンタ50に印刷データとして送信する印刷データ送信処理手段としての印刷データ送信部32eを備える。
【0033】
さらに、前記印刷データ作成部32は、情報取得処理手段32z、フラグ設定処理手段32y、マルチ機能初期化処理手段32x、ページデータ有無判断処理手段32w及びスタンプ機能選択判断処理手段32vを備える。
【0034】
したがって、操作者がホストコンピュータ10の前記入力部12を操作し、記憶部20に記録された文書のページデータについて、印刷設定変更部31によって印刷設定記憶部23に記録された印刷設定を変更すると、印刷データ作成部32は変更された印刷設定に従って印刷データを作成する。
【0035】
次に、前記印刷設定変更部31の動作について説明する。
【0036】
図4は本発明の第1の実施の形態における印刷設定変更部の動作を示すフローチャートである。
【0037】
まず、操作者が、ホストコンピュータ10の入力部12において印刷設定を変更するための操作を行うと、前記印刷設定変更部31は、印刷設定変更処理を行い、印刷設定記憶部23から印刷設定を取得し、取得した印刷設定を印刷設定変更部31の設定パラメータとして保持する。
【0038】
続いて、前記印刷設定変更部31は、表示部13に、後述されるスタンプ画像設定画面を形成し、該スタンプ画像設定画面に、前記設定パラメータに従って、後述される内容のグラフィカルユーザインタフェースを表示する。
【0039】
次に、操作者が、スタンプ画像設定画面上に表示されたグラフィカルユーザインタフェースを利用して印刷設定を所望する内容に変更すると、前記印刷設定変更部31は変更された印刷設定を取得する。続いて、印刷設定変更部31は、操作者によってスタンプ画像設定画面のOKボタンが押下されたかどうかを判断し、OKボタンが押下された場合に、グラフィカルユーザインタフェースの表示を終了し、変更された印刷設定を印刷設定記憶部23に記録する。OKボタン以外のボタン、例えば、キャンセルボタンが押下された場合、印刷設定変更部31は、印刷設定の変更を無効にし、処理を終了する。
【0040】
なお、前記OKボタンは変更された印刷設定を確定するための操作要素であり、キャンセルボタンは印刷設定の変更を無効にするための操作要素である。
【0041】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 印刷設定変更部31は印刷設定を取得する。
ステップS2 印刷設定変更部31は取得した印刷設定を設定パラメータとして保持する。
ステップS3 印刷設定変更部31はグラフィカルユーザインタフェースを表示する。
ステップS4 印刷設定変更部31は変更された印刷設定を取得する。
ステップS5 印刷設定変更部31はOKボタンが押下されたかどうかを判断する。OKボタンが押下された場合はステップS6に進み、OKボタン以外が押下された場合は処理を終了する。
ステップS6 印刷設定変更部31は変更された印刷設定を印刷設定記憶部23に記録し、処理を終了する。
【0042】
次に、前記スタンプ画像設定画面について説明する。
【0043】
図5は本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像設定画面を示す図、図6は本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像編集画面を示す図である。
【0044】
スタンプ画像設定画面60は、スタンプ画像をページデータに基づく画像に重ねて形成するかどうか等のスタンプ機能に関する基本的な設定を行うための画面である。
【0045】
スタンプ画像設定画面60において、61はスタンプ画像の項目をリストアップする操作要素としてのスタンプ画像リストであり、操作者は、スタンプ画像リスト61にリストアップされた項目を選択することによって、どのスタンプ画像を形成するかを設定することができる。なお、スタンプ画像リスト61にスタンプ画像の項目を新たに追加することができる。
【0046】
また、69は表示要素としての表示部位であり、操作者が、スタンプ画像リスト61で所定の項目を選択すると、表示部位69にスタンプ画像のプレビューが表示される。本実施の形態においては、該プレビューの表示方法を変更し、プレビューにマルチページ機能の設定を反映させることができるようになっている。
【0047】
そして、70は操作要素としての反映設定部であり、操作者が反映設定部70にチェックを付けると、プレビューの表示方法が変更され、表示部位69に表示されるプレビューに現在のマルチページ機能の設定が反映させられ、反映設定部70に付けられたチェックを外すと、マルチページ機能の設定が解除され、標準の1−up設定でプレビューが表示される。
【0048】
また、62は操作要素としての編集ボタンであり、操作者が編集ボタン62を押下すると、表示部13に図6に示されるスタンプ画像編集画面80が形成され、該スタンプ画像編集画面80において、前記スタンプ画像リスト61にリストアップされた項目のスタンプ画像を編集することができる。
【0049】
そして、63は操作要素としての削除ボタンであり、操作者が削除ボタン63を押下すると、表示部位69に表示されたプレビューが削除される。
【0050】
また、64は操作要素としてのユーザ名設定部であり、操作者がユーザ名設定部64にチェックを付けると、スタンプ画像と対応させて操作者又はプリンタ50の所有者の名称がページデータに基づく画像に形成され、ユーザ名設定部64に付けられたチェックを外すと、ユーザ名の形成が解除される。
【0051】
そして、65は操作要素としての印刷時刻設定部であり、操作者が印刷時刻設定部65にチェックを付けると、スタンプ画像と対応させて印刷時刻がページデータに基づく画像に形成され、印刷時刻設定部65に付けられたチェックを外すと、印刷時刻の形成が解除される。なお、本実施の形態においては、操作者又はプリンタ50の所有者の名称及び印刷時刻を形成する場合、左側に印刷時刻が、右側にユーザ名が形成される。
【0052】
また、66は操作要素としてのユーザ名及び印刷時刻の編集ボタンであり、操作者が編集ボタン66を押下すると、表示部13に前記スタンプ画像編集画面80が形成され、該スタンプ画像編集画面80においてユーザ名及び印刷時刻を編集することができる。
【0053】
そして、67は操作要素としての縮小画像数変更部であり、操作者が縮小画像数変更部67にチェックを付けると、マルチページ機能において、スタンプ画像のサイズによって、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを表す数、すなわち、縮小画像数の変更が有効にされる。また、操作者が縮小画像数変更部67に付けられたチェックを外すと、マルチページ機能における縮小画像数の変更が無効にされる。その場合、各縮小画像ごとにスタンプ画像が形成される。
【0054】
また、68は操作要素としてのフォントサイズ設定部であり、前記縮小画像数を変更する際に、操作者がフォントサイズ設定部68にチェックを付けると、スタンプ画像のフォントサイズの変更が有効にされ、操作者がフォントサイズ設定部68に付けられたチェックを外すと、スタンプ画像のフォントサイズの変更が無効にされる。
【0055】
そして、71は、OKボタンであり、前述されたように、グラフィカルユーザインタフェースの表示を終了し、スタンプ画像設定画面60上で変更された印刷設定を確定し、印刷設定記憶部23に記録するためのものであり、72は、キャンセルボタンであり、前述されたように、スタンプ画像設定画面60における印刷設定の変更を無効にするためのものである。
【0056】
次に、スタンプ画像編集画面80について説明する。
【0057】
前述されたように、スタンプ画像編集画面80は、スタンプ画像設定画面60上の編集ボタン62又はユーザ名と印刷時刻の編集ボタン66が押下されると形成される。
【0058】
前記スタンプ画像編集画面80において、81は操作要素としてのフォント選択ボタンであり、操作者がフォント選択ボタン81を押下すると、スタンプ画像のフォントを選択するダイアログが表示され、フォントの種類、書体、文字の大きさ等を選択することができる。また、82は操作要素としての色の選択ボタンであり、操作者が選択ボタン82を押下すると、スタンプ画像の色を選択するダイアログが表示され、スタンプ画像の色をsRGBで選択することができる。
【0059】
そして、83は操作要素としての回転角度設定部であり、操作者が回転角度設定部83を押下することによって、スタンプ画像の回転角度を0〔度〕から359〔度〕までの範囲で設定することができる。また、84は操作要素としての囲み枠設定部であり、操作者が囲み枠設定部84を押下することによって、スタンプ画像を包囲する枠の種類を、枠なし、丸、四角、二重四角等の中から選択し、設定することができる。
【0060】
そして、85は操作要素としての印刷位置設定部であり、操作者が印刷位置設定部85を押下することによって、スタンプ画像を形成する位置を、左上、上中央、右上、右中央、中央、左中央、左下、下中央、右下等の中から選択し、設定することができる。
【0061】
また、86は表示要素としての表示部位であり、該表示部位86に、フォント選択ボタン81、色の選択ボタン82、回転角度設定部83、囲み枠設定部84及び印刷位置設定部85によって設定された内容がプレビューとして表示される。
【0062】
そして、OKボタン87は、印刷設定の編集を終了し、スタンプ画像編集画面80上で編集された印刷設定を確定し、印刷設定記憶部23に記録するための操作要素であり、キャンセルボタン88は、スタンプ画像編集画面80における印刷設定の編集を無効にするための操作要素である。
【0063】
次に、前記印刷データ作成部32の動作について説明する。
【0064】
図7は本発明の第1の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第1のフローチャート、図8は本発明の第1の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第2のフローチャートである。
【0065】
この場合、Pページの画像を縮小し、1枚の用紙に割り付ける場合について説明する。
【0066】
まず、操作者が入力部12を操作してマルチページ機能を選択すると、OS21によってプリンタドライバ30の印刷データ作成部32が呼び出される。そして、印刷データ作成部32の情報取得処理手段32zは、情報取得処理を行い、印刷設定記憶部23からマルチページ機能で割り付けるページ数を取得し、該ページ数を値Pにするとともに、スタンプ画像設定画面60及びスタンプ画像編集画面80において設定された印刷設定を取得する。
【0067】
次に、印刷データ作成部32のフラグ設定処理手段32yは、フラグ設定処理を行い、記憶部20に、各ページの画像を形成するためのページデータがあるかどうかを表すフラグFを0にして初期化し、スタンプ画像配置決定部32bは、スタンプ画像配置決定処理を行い、取得した印刷設定に基づいてスタンプ画像の配置を決定する。
【0068】
続いて、印刷データ作成部32のマルチ機能初期化処理手段32xは、マルチ機能初期化処理を行い、マルチページ機能において、N−up処理で使用されるページカウンタのカウント値Qを0にして初期化する。
【0069】
次に、印刷データ作成部32のページデータ有無判断処理手段32wは、ページデータ有無判断処理を行い、ページデータがあるかどうかを、フラグFが0であるかどうかによって判断する。ページデータがあり、フラグFが0である場合、マルチページ処理部32aは、ページデータ割付処理としてのマルチページ処理を行い、各ページの画像を縮小して1枚の用紙に割り付ける。なお、本実施の形態において、各ページについてマルチページ処理が行われるたびに、印刷データ作成部32はカウント値Qをインクリメントし、カウント値Qが値Pになると、印刷データ作成部32のスタンプ機能選択判断処理手段32vは、スタンプ機能選択判断処理を行い、スタンプ画像設定画面60上のスタンプ画像リスト61で選択されている項目を読み込み、該項目によって、スタンプ機能が選択されているかどうかを判断する。前記項目においてスタンプ画像の形成が選択されていない場合、前記スタンプ機能選択判断処理手段32vは、スタンプ機能が選択されていないと判断する。
【0070】
スタンプ機能が選択されている場合、スタンプ画像データ合成部32dは、スタンプ画像データ合成処理を行い、配置が決定されたスタンプ画像のスタンプ画像データと、マルチページ処理部32aにおいて1枚の用紙に割り付けられた各縮小画像のデータとを合成し、合成データを作成する。
【0071】
続いて、印刷データ送信部32eは、印刷データ送信処理を行い、前記合成データを送信部14を介して印刷データとしてプリンタ50に送信する。なお、スタンプ機能が選択されていない場合、スタンプ画像データ合成処理は行われず、各ページのページデータが送信部14を介して印刷データとしてプリンタ50に送信される。
【0072】
次に、前記ページデータ有無判断処理手段32wは、ページデータがないかどうかを、フラグFが1であるかどうかによって判断する。ページデータがなく、フラグFが1である場合、印刷データ作成部32は、処理を終了し、ページデータがあり、フラグFが0である場合、次のマルチページ処理を行う。
【0073】
また、前記ページデータ有無判断処理において、ページデータがないと判断された場合、前記フラグ設定処理手段32yは、フラグFを1にし、印刷データ作成部32はカウント値Qが0であるかどうかを判断する。そして、カウント値Qが0である場合、印刷データ作成部32は、処理を終了し、カウント値Qが0でない場合、前記スタンプ機能選択判断処理手段32vは、スタンプ画像設定画面60上のスタンプ画像リスト61で選択された項目を読み込み、該項目によって、再びスタンプ機能が選択されているかどうかを判断する。
【0074】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 情報取得処理手段32zはマルチページで割り付けるページ数を取得する。
ステップS12 情報取得処理手段32zは印刷設定を取得する。
ステップS13 フラグ設定処理手段32yはフラグFを0にして初期化する。
ステップS14 スタンプ画像配置決定部32bはスタンプ画像配置決定処理を行う。
ステップS15 マルチ機能初期化処理手段32xはカウント値Qを0にして初期化する。
ステップS16 ページデータ有無判断処理手段32wはページデータがあるかどうかを判断する。ページデータがある場合はステップS17に、ページデータがない場合はステップS24に進む。
ステップS17 マルチページ処理部32aはマルチページ処理を行う。
ステップS18 印刷データ作成部32はカウント値Qに1を足す。
ステップS19 印刷データ作成部32はカウント値Qが変数Pと同じであるかどうかを判断する。カウント値Qが値Pと同じである場合はステップS20に進み、カウント値Qが値Pと同じでない場合はステップS16に戻る。
ステップS20 スタンプ機能選択判断処理手段32vはスタンプ機能が選択されているどうかを判断する。スタンプ機能が選択されている場合はステップS21に、スタンプ機能が選択されていない場合はステップS22に進む。
ステップS21 スタンプ画像データ合成部32dはスタンプ画像データ合成処理を行う。
ステップS22 印刷データ送信部32eは印刷データ送信処理を行う。
ステップS23 ページデータ有無判断処理手段32wはフラグFが1であるかどうかを判断する。フラグFが1である場合は処理を終了し、フラグFが1でない場合はステップS15に戻る。
ステップS24 フラグ設定処理手段32yはフラグFを1にする。
ステップS25 印刷データ作成部32はカウント値Qが0であるかどうかを判断する。カウント値Qが0である場合は処理を終了し、カウント値Qが0でない場合はステップS20に進む。
【0075】
次に、図7のステップS14におけるスタンプ画像配置決定処理のサブルーチンについて説明する。
【0076】
図9は本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像配置決定処理のサブルーチンを示す図である。
【0077】
本実施の形態におけるスタンプ画像配置決定処理は、スタンプ画像リスト61にリストアップされたスタンプ画像についての処理と、ユーザ名及び印刷時刻についての処理とに分けて行われる。
【0078】
まず、スタンプ画像配置決定処理部32bの図示されない初期値設定処理手段は、初期値設定処理を行い、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを表す縮小画像数を示す値Xを、縮小画像のページ数を表す値Pにし、スタンプ画像配置決定処理部32bの図示されない縮小率算出処理手段は、縮小率算出処理を行い、値Xに基づいて縮小率Eを算出する。なお、縮小率Eは、値Xが1である場合、1.00に、値Xが2である場合、0.70に、値Xが4である場合、0.50に、値Xが8である場合、0.35に、値Xが16である場合、0.25になる。
【0079】
次に、スタンプ画像配置決定処理部32bの図示されないサイズ算出処理手段は、サイズ算出処理を行い、スタンプ画像のフォントサイズSfに縮小率Eを乗算して、スタンプ画像のサイズSEを算出し、続いて、スタンプ画像配置決定処理部32bの図示されないサイズ判断指示処理手段は、サイズ判断指示処理を行い、サイズ判断部32cによって、サイズSEが閾値Sth1より小さいかどうかを判断する。
【0080】
サイズSEが閾値Sth1より小さい場合、スタンプ画像配置決定処理部32bの図示されない縮小画像数決定処理手段は、縮小画像数決定処理を行い、値Xが1でないかどうかを判断し、値Xが1でない場合、値Xが2の倍数であるかどうかを判断する。そして、値Xが2の倍数である場合、前記縮小画像数決定処理手段は値Xを2で除算した値を新たな値Xとし、値Xが2の倍数でない場合、値Xを1にする。
【0081】
続いて、前記縮小率算出処理手段は、新たな値Xに基づいて縮小率Eを算出する。
【0082】
そして、サイズSEが閾値Sth1以上である場合、及び値Xが1である場合に、前記縮小画像数決定処理手段は、縮小画像数を示す値をXにする。
【0083】
なお、縮小画像数決定処理において、値Xが1であると判断されると、1個の縮小画像ごとにスタンプ画像が形成されることになるので、スタンプ画像配置決定処理は終了される。
【0084】
例えば、本実施の形態において、閾値Sth1は48〔ポイント〕とされ、図5の表示部位69に示されるように、マルチページ機能において、16−up処理(N=16)が行われ、図6に示されるように、丸秘のスタンプ画像のフォントサイズSfが128〔ポイント〕である場合、最初の値Xは16であるので、縮小率Eは0.25に、サイズSEは、
SE=Sf・E
=32〔ポイント〕
になる。この場合、サイズSEは、閾値Sth1である48〔ポイント〕より小さく、値Xは1ではないので、値Xは、
X=16/2
=8
にされる。続いて、値Xが8であるので、縮小率Eは0.35になり、サイズSEは、
SE=Sf・E
=44.8〔ポイント〕
になる。この場合も、サイズSEは、閾値Sth1である48〔ポイント〕より小さく、値Xは1ではないので、値Xは、
X=8/2
=4
にされる。続いて、値Xが4であるので、縮小率Eは0.50になり、サイズSEは、
SE=Sf・E
=64〔ポイント〕
になる。この場合、サイズSEは、閾値Sth1である48〔ポイント〕以上であるので、縮小画像数を示す値Xは4にされる。
【0085】
その結果、図5の表示部位69に示されるように、16個の縮小画像のうちの4個の縮小画像ごとに一つのスタンプ画像が64〔ポイント〕のサイズSEで形成される。
【0086】
また、ユーザ名及び印刷時刻に関しては、例えば、フォントサイズSfが18〔ポイント〕に設定されている場合、サイズSEは閾値Sth1である48〔ポイント〕より小さい。したがって、同様に、値Xが1にされるまで処理が繰り返され、ユーザ名及び印刷時刻については、縮小画像数を示す値Xが1にされる。
【0087】
その結果、16個の縮小画像が形成される1枚の用紙において、一つのユーザ名及び印刷時刻が18〔ポイント〕で形成される。
【0088】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS14−1 初期値設定処理手段は値XにPを代入する。
ステップS14−2 縮小率算出処理手段は値Xに基づいて縮小率Eを算出する。
ステップS14−3 サイズ算出処理手段はスタンプ画像のフォントサイズSfに縮小率Eを掛けてサイズSEを算出する。
ステップS14−4 サイズ判断処理手段はサイズSEが閾値Sth1より小さいかどうかを判断する。サイズSEが閾値Sth1より小さい場合はステップS14−5に、サイズSEが閾値Sth1以上である場合はステップS14−9に進む。
ステップS14−5 縮小画像数決定処理手段は値Xが1でないかどうかを判断する。値Xが1でない場合はステップS14−6に、値Xが1である場合はステップS14−9に進む。
ステップS14−6 縮小画像数決定処理手段は値Xが2の倍数であるかどうかを判断する。値Xが2の倍数である場合はステップS14−7に、値Xが2の倍数でない場合はステップS14−8に進む。
ステップS14−7 縮小画像数決定処理手段は値Xを2で割り、ステップS14−2に戻る。
ステップS14−8 縮小画像数決定処理手段は値Xに1を代入し、ステップS14−2に戻る。
ステップS14−9 縮小画像数決定処理手段は縮小画像数を示す値をXにし、処理を終了する。
【0089】
次に、画像処理装置の処理結果について説明する。
【0090】
図10は本発明の第1の実施の形態におけるページデータの例を示す図、図11は本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像データの例を示す図、図12は本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第1の例を示す図、図13は本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第2の例を示す図、図14は本発明の第1の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第3の例を示す図である。
【0091】
この場合、図10に示されるページデータと、図11に示されるスタンプ画像データとを合成し、スタンプ画像を1−up、4−up及び16−upの画像に重ねて形成した画像を図12〜14に示す。
【0092】
前述されたように、本実施の形態においては、フォントサイズSf、及びマルチページ機能で割り付けるページ数を表す値Pに基づいて、スタンプ画像のサイズSEが閾値Sth1より小さくならないように、縮小画像数が算出される。すなわち、サイズ判断処理手段によって、スタンプ画像のサイズSEが閾値Sth1より小さいと判断された場合に、複数の縮小画像のうち、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかが決定されるので、割り付けられる各縮小画像ごとにスタンプ画像が形成されることがない。
【0093】
したがって、各ページの画像が縮小されるのに伴ってスタンプ画像が小さくなることがないので、スタンプ画像の可読性が低くならない。
【0094】
また、複数の縮小画像ごとにスタンプ画像を形成することができるので、各縮小画像に対してスタンプ画像が大きくならない。したがって、各縮小画像がスタンプ画像に隠れることがないので、各縮小画像の可読性が低くならない。
【0095】
さらに、用紙の裏面にスタンプ画像を形成する必要がないので、裏面をページデータに基づく印刷に使用することができる。
【0096】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。また、本実施の形態におけるホストコンピュータの構造については、前記第1の実施の形態におけるホストコンピュータの構造と同様であるので、図2を援用して説明する。
【0097】
まず、前記プリンタドライバ30について説明する。
【0098】
図15は本発明の第2の実施の形態におけるプリンタドライバの制御ブロック図である。
【0099】
本実施の形態においては、前記第1の実施の形態におけるマルチページ処理部32aに代えて、ページデータ割付処理手段としての、かつ、製本印刷処理手段としての製本印刷処理部32fが配設される。そして、該製本印刷処理部32fは、印刷設定記憶部23に記録された製本印刷設定に基づいて、複数のページの縮小画像が割り付けられる1枚の用紙にスタンプ画像を形成し、印刷が行われた用紙を、複数に、例えば、二つ又は四つに折り畳むことによって小冊子にすることができるように、ページの順番が入れ替えられる。
【0100】
また、印刷データ作成処理手段としての印刷データ作成部32は、ページ挿入処理手段32u、ページ順入替処理手段32t及び製本印刷機能初期化処理手段32sを備える。
【0101】
次に、前記印刷データ作成部32の動作について説明する。
【0102】
図16は本発明の第2の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第1のフローチャート、図17は本発明の第2の実施の形態における印刷データ作成部の動作を示す第2のフローチャートである。
【0103】
この場合、Pページの画像を縮小し、二つ折りの製本印刷で割り付けて印刷を行う場合について説明する。
【0104】
まず、操作者が入力部12を操作して製本印刷機能を選択すると、OS21によってプリンタドライバ30の印刷データ作成部32が呼び出される。そして、印刷データ作成部32の前記情報取得処理手段32zは、印刷設定記憶部23から製本印刷で割り付けるページ数を取得し、該ページ数を値Pにするとともに、スタンプ画像設定画面60及びスタンプ画像編集画面80において設定された印刷設定を取得する。なお、製本印刷で割り付けるページ数は、1−up製本で2、2−up製本で4、4−up製本で8、8−up製本で16となる。
【0105】
次に、スタンプ画像配置決定処理手段としてのスタンプ画像配置決定部32bは、取得した印刷設定に基づいてスタンプ画像の配置を決定する。
【0106】
続いて、印刷データ作成部32のページ挿入処理手段32uは、ページ挿入処理を行い、印刷しようとする文書の総ページ数が値Pの2倍の倍数になるように、文書を構成するページの最後に白紙ページを挿入する。これは、両面印刷を行うために、あらかじめ総ページ数を値Pの2倍の倍数としておく必要があるからである。
【0107】
次に、印刷データ作成部32のページ順入替処理手段32tは、ページ順入替処理を行い、製本印刷が二つ折りにすると小冊子になるような順番で文書のページを並べ替える。ここでは、値Pの半分の値のページについて、最後のページ、最初のページ、最初から2番目のページ、及び最後から2番目のページになるようにページ順を入れ替える。
【0108】
続いて、印刷データ作成部32の製本印刷機能初期化処理手段32sは、製本印刷機能初期化処理を行い、製本印刷機能において、N−up処理で使用されるページカウンタのカウント値Qを0にして初期化する。
【0109】
次に、印刷データ作成部32の前記ページデータ有無判断処理手段32wは、ページデータがあるかどうかを判断する。ページデータがある場合、前記製本印刷処理部32fは、ページデータ割付処理としての製本印刷処理を行い、各ページの縮小画像を1枚の用紙に割り付ける。なお、本実施の形態においては、各ページについて製本印刷処理が行われるたびに、印刷データ作成部32はカウント値Qをインクリメントし、カウント値Qが値Pになると、印刷データ作成部32の前記スタンプ機能選択判断処理手段32vは、スタンプ画像設定画面60上のスタンプ画像リスト61で選択されている項目を読み込み、該項目によって、スタンプ機能が選択されているかどうかを判断する。前記項目においてスタンプ画像の形成が選択されていない場合、スタンプ機能選択判断処理手段32vは、スタンプ機能が選択されていないと判断する。
【0110】
スタンプ機能が選択されている場合、スタンプ画像データ合成処理手段としてのスタンプ画像データ合成部32dは、配置が決定されたスタンプ画像のスタンプ画像データと、製本印刷処理部32fにおいて1枚の用紙に割り付けられた各縮小画像のデータとを合成し、合成データを作成する。
【0111】
続いて、印刷データ送信処理手段としての前記印刷データ送信部32eは、前記合成データを送信部14を介して印刷データとして画像形成装置としてのプリンタ50に送信する。なお、スタンプ機能が選択されていない場合、スタンプ画像データ合成処理は行われず、各ページのページデータが送信部14を介して印刷データとしてプリンタ50に送信される。
【0112】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS31 情報取得処理手段32zは製本印刷で割り付けるページ数を取得する。
ステップS32 情報取得処理手段32zは印刷設定を取得する。
ステップS33 スタンプ画像配置決定部32bはスタンプ画像配置決定処理を行う。
ステップS34 ページ挿入処理手段32uは白紙ページを挿入する。
ステップS35 ページ順入替処理手段32tはページ順入替処理を行う。
ステップS36 製本印刷機能初期化処理手段32sはカウント値Qを0にして初期化する。
ステップS37 ページデータ有無判断処理手段32wはページデータがあるかどうかを判断する。ページデータがある場合はステップS38に、ページデータがない場合は処理を終了する。
ステップS38 製本印刷処理部32dは製本印刷処理を行う。
ステップS39 印刷データ作成部32はカウント値Qに1を足す。
ステップS40 印刷データ作成部32はカウント値Qが値Pと同じであるかどうかを判断する。カウント値Qが値Pと同じである場合はステップS41に進み、カウント値Qが値Pと同じでない場合はステップS37に戻る。
ステップS41 スタンプ機能選択判断処理手段32vはスタンプ機能が選択されているかどうかを判断する。スタンプ機能が選択されている場合はステップS42に、スタンプ機能が選択されていない場合はステップS43に進む。
ステップS42 スタンプ画像データ合成部32dはスタンプ画像データ合成処理を行う。
ステップS43 印刷データ送信部32eは印刷データ送信処理を行い、ステップS36に戻る。
【0113】
次に、図16のステップS23におけるスタンプ画像配置決定処理のサブルーチンについて説明する。
【0114】
図18は本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像配置決定処理のサブルーチンを示す図である。
【0115】
本実施の形態におけるスタンプ画像配置決定処理は、スタンプ画像リスト61にリストアップされたスタンプ画像についての処理と、ユーザ名及び印刷時刻についての処理とに分けて行われる。
【0116】
まず、スタンプ画像配置決定処理部32bの前記初期値設定処理手段は、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを表す縮小画像数を示す値Xを、製本印刷機能で割り付けるページ数を表す値Pにし、スタンプ画像配置決定処理部32bの前記縮小率算出処理手段は、値Xに基づいて縮小率Eを算出する。なお、縮小率Eは、値Xが1である場合、1.00に、値Xが2である場合、0.70に、値Xが4である場合、0.50に、値Xが8である場合、0.35に、値Xが16である場合、0.25になる。
【0117】
次に、スタンプ画像配置決定処理部32bの前記サイズ算出処理手段は、スタンプ画像のフォントサイズSfに縮小率Eを乗算して、サイズSEを算出し、続いて、スタンプ画像配置決定処理部32bの前記サイズ判断指示処理手段は、サイズ判断処理手段としてのサイズ判断部32cによって、サイズSEが閾値Sth1より小さいかどうかを判断する。
【0118】
サイズSEが閾値Sth1より小さい場合、前記スタンプ画像配置決定処理部32bの前記縮小画像数決定処理手段は、値Xが2でないかどうかを判断し、値Xが2でない場合、値Xが2の倍数であるかどうかを判断する。そして、値Xが2の倍数である場合、縮小画像数決定処理手段は値Xを2で除算した値を新たな値Xとし、値Xが2の倍数でない場合、値Xを2にする。続いて、前記縮小率算出処理手段は、新たな値Xに基づいて縮小率Eを算出する。
【0119】
そして、前記サイズ判断処理において、サイズSEが閾値Sth1以上である場合、及び縮小画像数決定処理において、値Xが2であると判断された場合に、縮小画像数決定処理手段は、縮小画像数を示す値をXにする。
【0120】
なお、縮小画像数決定処理において、値Xが2であると判断されると、2−up製本でスタンプ画像が形成されることになるので、縮小画像数決定処理は終了される。
【0121】
例えば、本実施の形態において、閾値Sth1は48〔ポイント〕とされ、製本印刷機能において、8−up処理(N=8)が行われ、丸秘のスタンプ画像のフォントサイズSfが128〔ポイント〕である場合、最初の値Xは16であるので、縮小率Eは0.25になり、サイズSEは、
SE=Sf・E
=32〔ポイント〕
になる。この場合、サイズSEは、閾値Sth1である48〔ポイント〕より小さく、値Xは1ではないので、値Xは、
X=16/2
=8
にされる。続いて、値Xが8であるので、縮小率Eは0.35になり、サイズSEは、
SE=Sf・E
=44.8〔ポイント〕
になる。この場合も、サイズSEは、閾値Sth1である48〔ポイント〕より小さく、値Xは1ではないので、値Xは、
X=8/2
=4
にされる。続いて、値Xが4であるので、縮小率Eは0.50になり、サイズSEは、
SE=Sf・E
=64〔ポイント〕
になる。この場合、サイズSEは、閾値Sth1である48〔ポイント〕以上であるので、縮小画像数を示す値Xは4にされる。
【0122】
その結果、16個の縮小画像が割り付けられる1枚の用紙において、4個の縮小画像ごとに一つのスタンプ画像が64〔ポイント〕で形成される。
【0123】
また、ユーザ名及び印刷時刻に関しては、例えば、フォントサイズSfが18〔ポイント〕に設定されている場合、サイズSEは48〔ポイント〕より小さい。したがって、同様に、値Xが1にされるまで処理が繰り返され、ユーザ名及び印刷時刻については、縮小画像数を示す値Xは2にされる。
【0124】
その結果、16個の縮小画像が割り付けられる1枚の用紙において、二つのユーザ名及び印刷時刻が12.6〔ポイント〕で形成される。
【0125】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS33−1 初期値設定処理手段は値XにPを代入する。
ステップS33−2 縮小率算出処理手段は値Xに基づいて縮小率Eを算出する。
ステップS33−3 サイズ算出処理手段はスタンプ画像のフォントサイズSに縮小率Eを掛けてサイズSEを算出する。
ステップS33−4 サイズ判断処理手段はサイズSEが閾値Sth1より小さいかどうかを判断する。サイズSEが閾値Sth1より小さい場合はステップS33−5に、サイズSEが閾値Sth1以上である場合はステップS33−9に進む。
ステップS33−5 縮小画像数決定処理手段は値Xが2であるかどうかを判断する。Xが2である場合はステップS33−9に、値Xが2でない場合はステップS33−6に進む。
ステップS33−6 縮小画像数決定処理手段は値Xが2の倍数であるかどうかを判断する。値Xが2の倍数である場合はステップS33−7に、値Xが2の倍数でない場合はステップS33−8に進む。
ステップS33−7 縮小画像数決定処理手段は値Xを2で割り、ステップS33−2に戻る。
ステップS33−8 縮小画像数決定処理手段は値Xに2を代入し、ステップS33−2に戻る。
ステップS33−9 縮小画像数決定処理手段は縮小画像数を示す値をXにし、処理を終了する。
【0126】
次に、画像処理装置の処理結果について説明する。
【0127】
図19は本発明の第2の実施の形態におけるページデータの例を示す図、図20は本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像データの例を示す図、図21は本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第1の例を示す図、図22は本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第2の例を示す図、図23は本発明の第2の実施の形態におけるスタンプ画像を重ねて形成した画像の第3の例を示す図である。
【0128】
この場合、図19に示されるページデータに対して、図20に示されるスタンプ画像データを通常の製本印刷、2−upの製本印刷、8−upの製本印刷用の画像に重ねて形成した画像を図21〜23に示す。
【0129】
このように、本実施の形態においては、フォントサイズSf、及び製本印刷機能で割り付けるページ数を表す値Pに基づいて、スタンプ画像のサイズSEが閾値Sth1より小さくならないように、縮小画像数が算出される。すなわち、サイズ判断処理部32cによって、スタンプ画像のサイズSEが閾値Sth1より小さいと判断された場合に、複数の縮小画像のうち、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を重ねるかが決定されるので、割り付けられる各縮小画像ごとにスタンプ画像が形成されない。
【0130】
したがって、各ページの画像が縮小されるのに伴ってスタンプ画像が小さくならないので、スタンプ画像の可読性が低くならない。
【0131】
また、複数の縮小画像ごとにスタンプ画像を形成することができるので、各縮小画像に対してスタンプ画像が大きくならない。したがって、各縮小画像がスタンプ画像に隠れることがないので、各縮小画像の可読性が低くならない。
【0132】
前記各実施の形態においては、プリンタとホストコンピュータとを接続した画像処理装置について説明しているが、本発明を複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
【0133】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0134】
10 ホストコンピュータ
32c サイズ判断部
32b スタンプ画像配置決定部
32d スタンプ画像データ合成部
50 プリンタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のページの画像を縮小し、各縮小画像を1枚の媒体に割り付ける機能、及びスタンプ画像を前記媒体の画像に重ねて形成する機能を備えた画像処理装置において、
(a)前記各縮小画像にスタンプ画像を重ねる際に、スタンプ画像のサイズが閾値より小さいかどうかを判断するサイズ判断処理手段と、
(b)前記スタンプ画像のサイズが閾値より小さい場合に、前記各縮小画像のうち、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを決定する縮小画像数決定処理手段と、
(c)該縮小画像数決定処理手段によって決定された縮小画像数に基づいて、前記スタンプ画像のデータと前記複数のページの画像のデータとを合成するスタンプ画像データ合成部とを有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記スタンプ画像データ合成部は、前記複数のページのページ数とスタンプ画像の数とが異なるように、スタンプ画像のデータと前記複数のページの画像のデータとを合成する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記各縮小画像は、前記複数のページのページ数よりスタンプ画像の数が少なくなるように形成される請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記各縮小画像は、印刷設定に基づいて1枚の媒体に割り付けて形成される請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記各縮小画像は、製本印刷設定に基づいて1枚の媒体に割り付けて形成される請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
複数のページの画像を縮小し、各縮小画像を1枚の媒体に割り付ける機能、及びスタンプ画像を前記媒体の画像に重ねて形成する機能を備えた画像処理装置の画像処理方法において、
(a)前記各縮小画像にスタンプ画像を重ねる際に、スタンプ画像のサイズが閾値より小さいかどうかを判断し、
(b)前記スタンプ画像のサイズが閾値より小さい場合に、前記各縮小画像のうち、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを決定し、
(c)決定された縮小画像数に基づいて、前記スタンプ画像のデータと前記複数のページの画像のデータとを合成することを特徴とする画像処理方法。
【請求項1】
複数のページの画像を縮小し、各縮小画像を1枚の媒体に割り付ける機能、及びスタンプ画像を前記媒体の画像に重ねて形成する機能を備えた画像処理装置において、
(a)前記各縮小画像にスタンプ画像を重ねる際に、スタンプ画像のサイズが閾値より小さいかどうかを判断するサイズ判断処理手段と、
(b)前記スタンプ画像のサイズが閾値より小さい場合に、前記各縮小画像のうち、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを決定する縮小画像数決定処理手段と、
(c)該縮小画像数決定処理手段によって決定された縮小画像数に基づいて、前記スタンプ画像のデータと前記複数のページの画像のデータとを合成するスタンプ画像データ合成部とを有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記スタンプ画像データ合成部は、前記複数のページのページ数とスタンプ画像の数とが異なるように、スタンプ画像のデータと前記複数のページの画像のデータとを合成する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記各縮小画像は、前記複数のページのページ数よりスタンプ画像の数が少なくなるように形成される請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記各縮小画像は、印刷設定に基づいて1枚の媒体に割り付けて形成される請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記各縮小画像は、製本印刷設定に基づいて1枚の媒体に割り付けて形成される請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
複数のページの画像を縮小し、各縮小画像を1枚の媒体に割り付ける機能、及びスタンプ画像を前記媒体の画像に重ねて形成する機能を備えた画像処理装置の画像処理方法において、
(a)前記各縮小画像にスタンプ画像を重ねる際に、スタンプ画像のサイズが閾値より小さいかどうかを判断し、
(b)前記スタンプ画像のサイズが閾値より小さい場合に、前記各縮小画像のうち、いくつの縮小画像ごとにスタンプ画像を形成するかを決定し、
(c)決定された縮小画像数に基づいて、前記スタンプ画像のデータと前記複数のページの画像のデータとを合成することを特徴とする画像処理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2013−93661(P2013−93661A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233002(P2011−233002)
【出願日】平成23年10月24日(2011.10.24)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月24日(2011.10.24)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
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