画像処理装置
【課題】カメラの起動画面登録を、ユーザーが意識することなく、ユーザーの嗜好に合わせた画像を自動的に登録するカメラの提供。
【解決手段】ユーザーの撮影した画像のうち、ユーザーの嗜好に合わせる判定材料は、・画像の再生回数と時間、・画像の拡大再生回数と時間、・画像のファイルサイズ、・画像の印刷枚数、・画像の送信回数、を元に判断して、起動画面を決定し自動的に登録する。また、起動画面の登録タイミングは、・起動時、・終了時、・撮影時、・再生時、・通信時、・印刷時、にカメラが自動的に上記判定基準に基づいて起動画面の更新を行う。
【解決手段】ユーザーの撮影した画像のうち、ユーザーの嗜好に合わせる判定材料は、・画像の再生回数と時間、・画像の拡大再生回数と時間、・画像のファイルサイズ、・画像の印刷枚数、・画像の送信回数、を元に判断して、起動画面を決定し自動的に登録する。また、起動画面の登録タイミングは、・起動時、・終了時、・撮影時、・再生時、・通信時、・印刷時、にカメラが自動的に上記判定基準に基づいて起動画面の更新を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、静止画像や動画像を撮像、記録、再生、通信する画像処理装置及び画像処理装置制御方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、固体メモリ素子を有するメモリカードを記録媒体として、静止画像や動画像を記録再生する電子カメラ等の画像処理装置は既に市販されており、カラー液晶パネル等の電子ファインダーを備える電子カメラも販売されている。
【０００３】
これらの電子カメラによれば、撮影した画像を再生表示して確認することが可能であり、自分が撮影した画像を電子カメラの起動画面として登録して表示させる機能も提案されている。
【特許文献１】特開２００４−３２８０１号公報（第１頁、解決手段）
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながらこれらの電子カメラでは、ユーザー自身が意識して起動画面を登録する必要があり、中には起動画面の登録作業が複雑で操作方法が分からずに起動画面の変更機能を使用できないユーザーもいるという問題があった。
【０００５】
本発明は、以上の点に着目して成されたもので、カメラの起動画面登録を、ユーザーが意識することなく、ユーザーの嗜好に合わせた画像を自動的に登録する画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明に係る画像処理装置に於いては、
第１に、撮像した静止画像及び或いは動画像を記録媒体に記録及び再生表示する画像処理装置であって、
撮像手段と、記録手段と、制御手段と、表示手段と、通信手段を有し、
前記制御手段は、
撮像手段で撮像された画像を記録媒体に記録し、
画像に係わる情報を元に記録媒体に記録された画像から
起動時に表示手段に表示される画像を選択する選択手段を有する
ことを特徴とする。
【０００７】
第２に、前記選択された画像は、記録媒体から読み出して、画像処理装置内部の不揮発性メモリに記録することを特徴とする。
【０００８】
第３に、前記選択手段は画像の再生回数を元に選択を行うことを特徴とする。
【０００９】
第４に、前記選択手段は画像の再生時間を元に選択を行うことを特徴とする。
【００１０】
第５に、前記選択手段は画像の拡大再生回数を元に選択を行うことを特徴とする。
【００１１】
第６に、前記選択手段は画像の拡大再生時間を元に選択を行うことを特徴とする。
【００１２】
第７に、前記選択手段は画像のファイルサイズを元に選択を行うことを特徴とする。
【００１３】
第８に、前記選択手段は画像の印刷枚数を元に選択を行うことを特徴とする。
【００１４】
第９に、前記選択手段は画像の送信枚数を元に選択を行うことを特徴とする。
【００１５】
第１０に、前記選択手段による選択は、画像処理装置の起動時に行われることを特徴とする。
【００１６】
第１１に、前記選択手段による選択は、画像処理装置の終了時に行われることを特徴とする。
【００１７】
第１２に、前記選択手段による選択は、画像処理装置の撮影時に行われることを特徴とする。
【００１８】
第１３に、前記選択手段による選択は、画像処理装置の再生時に行われることを特徴とする請求項１に記載される画像処理装置。
【００１９】
第１４に、前記選択手段による選択は、画像処理装置の通信時に行われることを特徴とする。
【００２０】
第１５に、前記選択手段による選択は、画像処理装置が通信手段を介して印刷時に行われることを特徴とする。
【発明の効果】
【００２１】
本発明によれば、起動画面はユーザーが意識することなくユーザーの嗜好に合った画像に頻繁に変更されるので、起動画面に飽きることがなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２２】
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
【実施例】
【００２３】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【００２４】
図１は、本発明の実施例の構成を示す図である。
【００２５】
図１において、１００は画像処理装置である。
【００２６】
１０は撮影レンズ、１２は絞り機能を備えるシャッター、１４は光学像を電気信号に変換する撮像素子、１６は撮像素子１４のアナログ信号出力をディジタル信号に変換するＡ／Ｄ変換器である。
【００２７】
１８は撮像素子１４、Ａ／Ｄ変換器１６、Ｄ／Ａ変換器２６にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、メモリ制御回路２２及びシステム制御回路５０により制御される。
【００２８】
２０は画像処理回路であり、Ａ／Ｄ変換器１６からのデータ或いはメモリ制御回路２２からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。
【００２９】
また、画像処理回路２０においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてシステム制御回路５０が露光制御手段４０、測距制御手段４２に対して制御を行う、ＴＴＬ（スルー・ザ・レンズ）方式のＡＦ（オートフォーカス）処理、ＡＥ（自動露出）処理、ＥＦ（フラッシュプリ発光）処理を行っている。
【００３０】
さらに、画像処理回路２０においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてＴＴＬ方式のＡＷＢ（オートホワイトバランス）処理も行っている。
【００３１】
２２はメモリ制御回路であり、Ａ／Ｄ変換器１６、タイミング発生回路１８、画像処理回路２０、画像表示メモリ２４、Ｄ／Ａ変換器２６、メモリ３０、圧縮・伸長回路３２を制御する。
【００３２】
Ａ／Ｄ変換器１６のデータが画像処理回路２０、メモリ制御回路２２を介して、或いはＡ／Ｄ変換器１６のデータが直接メモリ制御回路２２を介して、画像表示メモリ２４或いはメモリ３０に書き込まれる。
【００３３】
２４は画像表示メモリ、２６はＤ／Ａ変換器、２８はＴＦＴ ＬＣＤ等から成る画像表示部であり、画像表示メモリ２４に書き込まれた表示用の画像データはＤ／Ａ変換器２６を介して画像表示部２８により表示される。
【００３４】
画像表示部２８を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ファインダー機能を実現することが可能である。
【００３５】
また、画像表示部２８は、システム制御回路５０の指示により任意に表示をＯＮ／ＯＦＦすることが可能であり、表示をＯＦＦにした場合には画像処理装置１００の電力消費を大幅に低減することが出来る。
【００３６】
３０は撮影した静止画像や動画像を格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶量を備えている。
【００３７】
これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連射撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ３０に対して行うことが可能となる。
【００３８】
また、メモリ３０はシステム制御回路５０の作業領域としても使用することが可能である。
【００３９】
３２は適応離散コサイン変換（ＡＤＣＴ）等により画像データを圧縮伸長する圧縮・伸長回路であり、メモリ３０に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ３０に書き込む。
【００４０】
４０は絞り機能を備えるシャッター１２を制御する露光制御手段であり、フラッシュ４８と連携することによりフラッシュ調光機能も有するものである。
【００４１】
４２は撮影レンズ１０のフォーカシングを制御する測距制御手段、４４は撮影レンズ１０のズーミングを制御するズーム制御手段、４６はバリアである保護手段１０２の動作を制御するバリア制御手段である。
【００４２】
４８はフラッシュであり、ＡＦ補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。
【００４３】
露光制御手段４０、測距制御手段４２はＴＴＬ方式を用いて制御されており、撮像した画像データを画像処理回路２０によって演算した演算結果に基づき、システム制御回路５０が露光制御手段４０、測距制御手段４２に対して制御を行う。
【００４４】
５０は画像処理装置１００全体を制御するシステム制御回路、５２はシステム制御回路５０の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。
【００４５】
５４はシステム制御回路５０でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶表示装置、スピーカー等の表示部であり、画像処理装置１００の操作部近辺の視認し易い位置に単数或いは複数個所設置され、例えばＬＣＤやＬＥＤ、発音素子等の組み合わせにより構成されている。
【００４６】
また、表示部５４は、その一部の機能が光学ファインダー１０４内に設置されている。
【００４７】
表示部５４の表示内容のうち、ＬＣＤ等に表示するものとしては、シングルショット／連写撮影表示、セルフタイマー表示、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、フラッシュ表示、赤目緩和表示、マクロ撮影表示、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、記録媒体２００及び２１０の着脱状態表示、通信Ｉ／Ｆ動作表示、日付け・時刻表示、等がある。
【００４８】
また、表示部５４の表示内容のうち、光学ファインダー１０４内に表示するものとしては、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、等がある。
【００４９】
５６は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばＥＥＰＲＯＭ等が用いられる。
【００５０】
６０、６２、６４、６６、６８及び７０は、システム制御回路５０の各種の動作指示を入力するための操作手段であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。
【００５１】
ここで、これらの操作手段の具体的な説明を行う。
【００５２】
６０はモードダイアルスイッチで、電源オフ、自動撮影モード、撮影モード、パノラマ撮影モード、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、ＰＣ接続モード等の各機能モードを切り替え設定することが出来る。
【００５３】
６２はシャッタースイッチＳＷ１で、不図示のシャッターボタンの操作途中でＯＮとなり、ＡＦ（オートフォーカス）処理、ＡＥ（自動露出）処理、ＡＷＢ（オートホワイトバランス）処理、ＥＦ（フラッシュプリ発光）処理等の動作開始を指示する。
【００５４】
６４はシャッタースイッチＳＷ２で、不図示のシャッターボタンの操作完了でＯＮとなり、撮像素子１２から読み出した信号をＡ／Ｄ変換器１６、メモリ制御回路２２を介してメモリ３０に画像データを書き込む露光処理、画像処理回路２０やメモリ制御回路２２での演算を用いた現像処理、メモリ３０から画像データを読み出し、圧縮・伸長回路３２で圧縮を行い、記録媒体２００或いは２１０に画像データを書き込む記録処理という一連の処理の動作開始を指示する。
【００５５】
６６は画像表示ＯＮ／ＯＦＦスイッチで、画像表示部２８のＯＮ／ＯＦＦを設定することが出来る。
【００５６】
この機能により、光学ファインダー１０４を用いて撮影を行う際に、ＴＦＴ ＬＣＤ等から成る画像表示部への電流供給を遮断することにより、省電力を図ることが可能となる。
【００５７】
６８はクイックレビューＯＮ／ＯＦＦスイッチで、撮影直後に撮影した画像データを自動再生するクイックレビュー機能を設定する。なお、本実施例では特に、画像表示部２８をＯＦＦとした場合におけるクイックレビュー機能の設定をする機能を備えるものとする。
【００５８】
７０は各種ボタンやタッチパネル等からなる操作部で、メニューボタン、セットボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、単写／連写／セルフタイマー切り替えボタン、メニュー移動＋（プラス）ボタン、メニュー移動−（マイナス）ボタン、再生画像移動＋（プラス）ボタン、再生画像−（マイナス）ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、日付／時間設定ボタン等がある。
【００５９】
８０は電源制御手段で、電池検出回路、ＤＣ−ＤＣコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成されており、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御回路５０の指示に基づいてＤＣ−ＤＣコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
【００６０】
８２はコネクタ、８４はコネクタ、８６はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やＮｉＣｄ電池やＮｉＭＨ電池、Ｌｉ電池等の二次電池、ＡＣアダプター等からなる電源手段である。
【００６１】
９０及び９４はメモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインターフェース、９２及び９６はメモリカードやハードディスク等の記録媒体と接続を行うコネクタ、９８はコネクタ９２及び或いは９６に記録媒体２００或いは２１０が装着されているか否かを検知する記録媒体着脱検知手段である。
【００６２】
なお、本実施例では記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタを２系統持つものとして説明している。もちろん、記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わない。また、異なる規格のインターフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としても構わない。
【００６３】
インターフェース及びコネクタとしては、ＰＣＭＣＩＡカードやＣＦ（コンパクトフラッシュ(登録商標)）カード等の規格に準拠したものを用いて構成して構わない。
【００６４】
さらに、インターフェース９０及び９４、そしてコネクタ９２及び９６をＰＣＭＣＩＡカードやＣＦ（コンパクトフラッシュ(登録商標)）カード等の規格に準拠したものを用いて構成した場合、ＬＡＮカードやモデムカード、ＵＳＢカード、ＩＥＥＥ１３９４カード、Ｐ１２８４カード、ＳＣＳＩカード、ＰＨＳ等の通信カード、等の各種通信カードを接続することにより、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことが出来る。
【００６５】
１０２は、画像処理装置１００のレンズ１０を含む撮像部を覆う事により、撮像部の汚れや破損を防止するバリアである保護手段である。
【００６６】
１０４は光学ファインダーであり、画像表示部２８による電子ファインダー機能を使用すること無しに、光学ファインダーのみを用いて撮影を行うことが可能である。また、光学ファインダー１０４内には、表示部５４の一部の機能、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示などが設置されている。
【００６７】
１１０は通信手段で、ＲＳ２３２ＣやＵＳＢ、ＩＥＥＥ１３９４、Ｐ１２８４、ＳＣＳＩ、モデム、ＬＡＮ、無線通信、等の各種通信機能を有する。
【００６８】
１１２は通信手段１１０により画像処理装置１００を他の機器と接続するコネクタ或いは無線通信の場合はアンテナである。
【００６９】
２００はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。
【００７０】
記録媒体２００は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部２０２、画像処理装置１００とのインターフェース２０４、画像処理装置１００と接続を行うコネクタ２０６を備えている。
【００７１】
２１０はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。
【００７２】
記録媒体２１０は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部２１２、画像処理装置１００とのインターフェース２１４、画像処理装置１００と接続を行うコネクタ２１６を備えている。
【００７３】
図２乃至図６を参照して、第１の実施例の動作を説明する。
【００７４】
図２及び図３は本実施例の画像処理装置１００の主ルーチンのフローチャートを示す。
【００７５】
図２及び図３を用いて、画像処理装置１００の動作を説明する。
【００７６】
電池交換等の電源投入により、システム制御回路５０はフラグや制御変数等を初期化して（Ｓ１０１）、不揮発性メモリ５６から起動画面を読み出して、画像表示部２８に起動画面を表示させる。
【００７７】
本発明においては、表示する起動画面がユーザーが意識せずともユーザーの嗜好に応じた起動画面をカメラ自身が判断して、起動画面に使用する画像の更新を行うことを特徴としている。
【００７８】
システム制御回路５０は、モードダイアル６０の設定位置を判断し、モードダイアル６０が電源ＯＦＦに設定されていたならば（Ｓ１０３）、各表示部の表示を終了状態に変更し、保護手段１０２のバリアを閉じて撮像部を保護し、フラグや制御変数等を含む必要なパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ５６に記録し、電源制御手段８０により画像表示部２８を含む画像処理装置１００各部の不要な電源を遮断する等の所定の終了処理を行った後（Ｓ１０５）に起動画面更新処理（Ｓ１０９）を行ってから終了する。
【００７９】
本発明においてポイントとなるＳ１０９の起動画面更新処理の詳細は図６を用いて後述する。
【００８０】
モードダイアル６０が再生モードに設定されていたならば（Ｓ１０３）、Ｓ１０６に進む。
【００８１】
モードダイアル６０がその他のモードに設定されていたならば（Ｓ１０３）、システム制御回路５０は選択されたモードに応じた処理を実行し（Ｓ１０４）、処理を終えたならばＳ１０３に戻る。
【００８２】
システム制御回路５０は、電源制御手段８０により電池等により構成される電源８６の残容量や動作情況が画像処理装置１００の動作に問題があるか否かを判断し（Ｓ１０６）、問題があるならば表示部５４を用いて画像や音声により所定の警告表示を行った後に（Ｓ１０８）に起動画面更新処理（Ｓ１０９）を行ってから終了する。
【００８３】
本発明のポイントである、Ｓ１０９の起動画面処理の詳細は図５を用いて後述する。
【００８４】
電源８６に問題が無いならば（Ｓ１０６）、システム制御回路５０は記録媒体２００或いは２１０の動作状態が画像処理装置１００の動作、特に記録媒体に対する画像データの記録再生動作に問題があるか否かを判断し（Ｓ１０７）、問題があるならば表示部５４を用いて画像や音声により所定の警告表示を行った後に（Ｓ１０８）、Ｓ１０３に戻る。
【００８５】
記録媒体２００或いは２１０の動作状態に問題が無いならば（Ｓ１０７）、通信コネクタ１１２に通信ケーブルが装着されているかを調べる（Ｓ１１０）。通信ケーブルが装着されていなければ再生モードの処理（Ｓ１１１）を実行し、通信ケーブルが装着されていたら通信モードの処理（Ｓ１１２）を実行する。
【００８６】
この再生モード処理Ｓ１１１と通信モードの処理Ｓ１１２詳細は図３、図４を用いて後述する。
【００８７】
図３は、図２のＳ１１１における再生モード処理の詳細なフローチャートを示す。
【００８８】
システム制御回路５０は、カメラ起動後初めて再生処理になったかを調べ（Ｓ２０１）、初めて再生モードになったのであれば、最後に撮影された画像を記録媒体２００から読み出し（Ｓ２０７）Ｓ２１０へ進む、カメラが起動後初めて再生モードになったことを示すフラグをクリアして、メモリ３０に記憶する。
【００８９】
初めての再生処理でなければ画像送りキー６６の状態を調べ（Ｓ２０２）、押下されていればＳ２０３へ進み、押下されていなければＳ２１０へ進む。Ｓ２０３では押下されたキーが送りキーか戻りキーかを判断して、送りキーであれば現在表示されている画像の次に撮影された画像を記録媒体２００から読み出し（Ｓ２０４）、戻りキーであれば現在表示されている画像の直前に撮影された画像を記録媒体２００から読み出し（Ｓ２０５）、Ｓ２０６ではその画像が表示されていた時間と回数をのちに起動画面更新判定に使用するためにメモリ３０に記憶させる。
【００９０】
Ｓ２１０では拡大・縮小キー６８の状態を調べ、拡大キーが押下されていたら拡大率の数値を増加させ（Ｓ２１１）、縮小キーが押下されていたら拡大率の数値を低下させ（Ｓ２１２）、変更された拡大率によって記録媒体２００から読み出した画像の拡大・縮小処理を行い（Ｓ２１４）、画像表示部２８により表示して（Ｓ２１４）、その画像が拡大再生されていた時間と回数をのちに起動画面更新判定に使用するためにメモリ３０に記憶させる（Ｓ２１５）。
【００９１】
図４は、図２のＳ１１２における通信モード処理の詳細なフローチャートを示す。
【００９２】
システム制御回路５０は通信モードになったならば、まず通信コネクタ１１２に接続された機器がプリンタであるかを調べ（Ｓ３０１）、プリンタであればＳ３０２でプリントする画像を選択させる。この画像選択処理Ｓ３０２の詳細は図５を用いて後述する。
【００９３】
Ｓ３０２でプリント画像を選択したら、記録媒体２００から選択画像を読み出して接続機器に対して画像の送信を行い（Ｓ３０３）、送信した画像の情報はのちに起動画面更新判定に使用するためにメモリ３０に記憶させる（Ｓ３０４）。
【００９４】
Ｓ３０１で接続された機器がプリンタでなければ、接続機器はＰＣであると判断してＰＣからのコマンドを受け付ける（Ｓ３１０）。ＰＣからのコマンドが記録媒体に記録された画像のリスト取得であるならば、リストを作成し（Ｓ３１１）、リストをＰＣに送信する（Ｓ３１２）。
【００９５】
ＰＣコマンドが指定画像の送信であれば、記録媒体２００から指定画像を読み出してＰＣに送信し（Ｓ３１３）、送信した画像の情報をのちに起動画面更新判定に使用するためにメモリ３０に記憶させる（Ｓ３１４）。
【００９６】
図５は、図２のＳ１１２における通信モード処理の詳細なフローチャートを示す。
【００９７】
システム制御回路５０はプリンタ接続後、初めてプリント画像選択モードになったかを調べ（Ｓ４０１）、初めてプリント画像選択モードになったのであれば、最後に撮影された画像を記録媒体２００から読み出し（Ｓ４０９）Ｓ４０９へ進む、カメラがプリンタ接続後、初めて再生モードになったことを示すフラグをクリアして、メモリ３０に記憶する。
【００９８】
初めての再生処理でなければ画像送りキー６６の状態を調べ（Ｓ４０２）、押下されていればＳ４０３へ進み、押下されていなければＳ４０７へ進む。Ｓ４０３では押下されたキーが送りキーか戻りキーかを判断して、送りキーであれば現在表示されている画像の次に撮影された画像を記録媒体２００から読み出し（Ｓ４０５）、戻りキーであれば現在表示されている画像の直前に撮影された画像を記録媒体２００から読み出し（Ｓ４０６）て、画像表示部２８に読み出した画像を表示する。Ｓ４０８では操作部７０に対して選択画像の決定が行われたかを判定し、決定されていればプリント画像選択ルーチンを終了し、決定されていなければＳ４０２に戻る。
【００９９】
図６は、図２のＳ１０６における起動画面更新処理の詳細なフローチャートを示す。
【０１００】
起動画面更新処理ではシステム制御回路５０が再生処理のＳ２０６で記憶した画像の再生時間・回数情報をメモリ３０から読み出し、さらにＳ２１５で記憶した拡大再生時間・回数の情報をメモリ３０から読み出して、画像ファイルサイズを取得するために記録媒体２００から記録された画像のファイルサイズを全て読み出し、プリント画像送信処理のＳ３０４で記憶したプリント画像選択情報をメモリ３０から読み出し、ＰＣ通信処理のＳ３１４で記憶した送信画像リスト情報をメモリ３０から読み出す。
【０１０１】
Ｓ５０６ではメモリから読み出した情報を個別にソートする。ソートの条件は、
・再生回数・拡大再生回数の項目では、回数の多い順番に並べる。
・再生時間・拡大再生時間の項目では、時間の長い順番に並べる。
・画像ファイルサイズの項目では、ファイルサイズが大きいほど解像感のある画像である可能性が高いので、ファイルサイズが大きい順番に並べる。
・プリント枚数の項目では、枚数の多い順番に並べる。
・ＰＣ転送情報の項目では、転送回数の多い順番に並べる。
という条件で項目ごとのソートを行い、画像ごとに順位付けを行う。
【０１０２】
順位付けされたものに対して、表１に示す項目ごとの重み付けを行い、その結果、順位が一番高いものを新たな起動画面と決定する（Ｓ５０８）。
【０１０３】
【表１】
【０１０４】
システム制御回路５０は起動画面が決定されると、記録媒体２００から決定された画像を読み出して、不揮発性メモリ５６に記憶させて、次回の起動時はこの不揮発性メモリから読み込んだ画像を起動画面として表示を行う。
【０１０５】
例として３つの画像から起動画面を決定する手順を示す。
【０１０６】
まず項目ごとにソートを行い、以下の順番に並んでいる。
【０１０７】
これを画像順に並べ替え、項目ごとの順位を点数にする
１位＝１点、２位＝２点、３位＝３点
と数字が小さいほど順位が高い。
【０１０８】
【０１０９】
これに重みを付加する。重みは表１のテーブル値を逆数にして点数に掛け合わせて、合計点数を求める。
【０１１０】
となり、ＩＭＧ＿０００１．ｊｐｇが最高順位となり、起動画面と決定される。
【０１１１】
最高順位の点数が同点となった場合には、撮影された日付が新しい画像を優先する。
【０１１２】
以上で実施例の説明は終わるが、本実施例ではカメラの終了時に起動画面の更新を行う説明をしたが、このタイミングは請求項に記載されているように、カメラの起動時、撮影時、再生時、プリント時やＰＣ転送時に行っても良い。また起動画面の更新タイミングは前述のタイミングの中で複数合っても良い。
【図面の簡単な説明】
【０１１３】
【図１】システムの全体図
【図２】起動フロー
【図３】再生フロー
【図４】通信フロー
【図５】プリント画像選択フロー
【図６】起動画面決定フロー
【符号の説明】
【０１１４】
１０ 撮影レンズ
１２ シャッター
１４ 撮像素子
１６ Ａ／Ｄ変換器
１８ タイミング発生回路
２０ 画像処理回路
２２ メモリ制御回路
２４ 画像表示メモリ
２６ Ｄ／Ａ変換器
２８ 画像表示部
３０ メモリ
３２ 画像圧縮・伸長回路
４０ 露光制御手段
４２ 測距制御手段
４４ ズーム制御手段
４６ バリア制御手段
４８ フラッシュ
５０ システム制御回路
５２ メモリ
５４ 表示部
５６ 不揮発性メモリ
６０ モードダイアルスイッチ
６２ シャッタースイッチＳＷ１
６４ シャッタースイッチＳＷ２
６６ 画像送りキー
６８ 拡大・縮小キー
７０ 操作部
８０ 電源制御手段
８２ コネクタ
８４ コネクタ
８６ 電源手段
９０ インターフェース
９２ コネクタ
９４ インターフェース
９６ コネクタ
９８ 記録媒体着脱検知手段
１００ 画像処理装置
１０２ 保護手段
１０４ 光学ファインダー
１１０ 通信手段
１１２ コネクタ（またはアンテナ）
２００ 記録媒体
２０２ 記録部
２０４ インターフェース
２０６ コネクタ
２１０ 記録媒体
２１２ 記録部
２１４ インターフェース
２１６ コネクタ
【技術分野】
【０００１】
本発明は、静止画像や動画像を撮像、記録、再生、通信する画像処理装置及び画像処理装置制御方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、固体メモリ素子を有するメモリカードを記録媒体として、静止画像や動画像を記録再生する電子カメラ等の画像処理装置は既に市販されており、カラー液晶パネル等の電子ファインダーを備える電子カメラも販売されている。
【０００３】
これらの電子カメラによれば、撮影した画像を再生表示して確認することが可能であり、自分が撮影した画像を電子カメラの起動画面として登録して表示させる機能も提案されている。
【特許文献１】特開２００４−３２８０１号公報（第１頁、解決手段）
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながらこれらの電子カメラでは、ユーザー自身が意識して起動画面を登録する必要があり、中には起動画面の登録作業が複雑で操作方法が分からずに起動画面の変更機能を使用できないユーザーもいるという問題があった。
【０００５】
本発明は、以上の点に着目して成されたもので、カメラの起動画面登録を、ユーザーが意識することなく、ユーザーの嗜好に合わせた画像を自動的に登録する画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明に係る画像処理装置に於いては、
第１に、撮像した静止画像及び或いは動画像を記録媒体に記録及び再生表示する画像処理装置であって、
撮像手段と、記録手段と、制御手段と、表示手段と、通信手段を有し、
前記制御手段は、
撮像手段で撮像された画像を記録媒体に記録し、
画像に係わる情報を元に記録媒体に記録された画像から
起動時に表示手段に表示される画像を選択する選択手段を有する
ことを特徴とする。
【０００７】
第２に、前記選択された画像は、記録媒体から読み出して、画像処理装置内部の不揮発性メモリに記録することを特徴とする。
【０００８】
第３に、前記選択手段は画像の再生回数を元に選択を行うことを特徴とする。
【０００９】
第４に、前記選択手段は画像の再生時間を元に選択を行うことを特徴とする。
【００１０】
第５に、前記選択手段は画像の拡大再生回数を元に選択を行うことを特徴とする。
【００１１】
第６に、前記選択手段は画像の拡大再生時間を元に選択を行うことを特徴とする。
【００１２】
第７に、前記選択手段は画像のファイルサイズを元に選択を行うことを特徴とする。
【００１３】
第８に、前記選択手段は画像の印刷枚数を元に選択を行うことを特徴とする。
【００１４】
第９に、前記選択手段は画像の送信枚数を元に選択を行うことを特徴とする。
【００１５】
第１０に、前記選択手段による選択は、画像処理装置の起動時に行われることを特徴とする。
【００１６】
第１１に、前記選択手段による選択は、画像処理装置の終了時に行われることを特徴とする。
【００１７】
第１２に、前記選択手段による選択は、画像処理装置の撮影時に行われることを特徴とする。
【００１８】
第１３に、前記選択手段による選択は、画像処理装置の再生時に行われることを特徴とする請求項１に記載される画像処理装置。
【００１９】
第１４に、前記選択手段による選択は、画像処理装置の通信時に行われることを特徴とする。
【００２０】
第１５に、前記選択手段による選択は、画像処理装置が通信手段を介して印刷時に行われることを特徴とする。
【発明の効果】
【００２１】
本発明によれば、起動画面はユーザーが意識することなくユーザーの嗜好に合った画像に頻繁に変更されるので、起動画面に飽きることがなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２２】
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
【実施例】
【００２３】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【００２４】
図１は、本発明の実施例の構成を示す図である。
【００２５】
図１において、１００は画像処理装置である。
【００２６】
１０は撮影レンズ、１２は絞り機能を備えるシャッター、１４は光学像を電気信号に変換する撮像素子、１６は撮像素子１４のアナログ信号出力をディジタル信号に変換するＡ／Ｄ変換器である。
【００２７】
１８は撮像素子１４、Ａ／Ｄ変換器１６、Ｄ／Ａ変換器２６にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、メモリ制御回路２２及びシステム制御回路５０により制御される。
【００２８】
２０は画像処理回路であり、Ａ／Ｄ変換器１６からのデータ或いはメモリ制御回路２２からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。
【００２９】
また、画像処理回路２０においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてシステム制御回路５０が露光制御手段４０、測距制御手段４２に対して制御を行う、ＴＴＬ（スルー・ザ・レンズ）方式のＡＦ（オートフォーカス）処理、ＡＥ（自動露出）処理、ＥＦ（フラッシュプリ発光）処理を行っている。
【００３０】
さらに、画像処理回路２０においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてＴＴＬ方式のＡＷＢ（オートホワイトバランス）処理も行っている。
【００３１】
２２はメモリ制御回路であり、Ａ／Ｄ変換器１６、タイミング発生回路１８、画像処理回路２０、画像表示メモリ２４、Ｄ／Ａ変換器２６、メモリ３０、圧縮・伸長回路３２を制御する。
【００３２】
Ａ／Ｄ変換器１６のデータが画像処理回路２０、メモリ制御回路２２を介して、或いはＡ／Ｄ変換器１６のデータが直接メモリ制御回路２２を介して、画像表示メモリ２４或いはメモリ３０に書き込まれる。
【００３３】
２４は画像表示メモリ、２６はＤ／Ａ変換器、２８はＴＦＴ ＬＣＤ等から成る画像表示部であり、画像表示メモリ２４に書き込まれた表示用の画像データはＤ／Ａ変換器２６を介して画像表示部２８により表示される。
【００３４】
画像表示部２８を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ファインダー機能を実現することが可能である。
【００３５】
また、画像表示部２８は、システム制御回路５０の指示により任意に表示をＯＮ／ＯＦＦすることが可能であり、表示をＯＦＦにした場合には画像処理装置１００の電力消費を大幅に低減することが出来る。
【００３６】
３０は撮影した静止画像や動画像を格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶量を備えている。
【００３７】
これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連射撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ３０に対して行うことが可能となる。
【００３８】
また、メモリ３０はシステム制御回路５０の作業領域としても使用することが可能である。
【００３９】
３２は適応離散コサイン変換（ＡＤＣＴ）等により画像データを圧縮伸長する圧縮・伸長回路であり、メモリ３０に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ３０に書き込む。
【００４０】
４０は絞り機能を備えるシャッター１２を制御する露光制御手段であり、フラッシュ４８と連携することによりフラッシュ調光機能も有するものである。
【００４１】
４２は撮影レンズ１０のフォーカシングを制御する測距制御手段、４４は撮影レンズ１０のズーミングを制御するズーム制御手段、４６はバリアである保護手段１０２の動作を制御するバリア制御手段である。
【００４２】
４８はフラッシュであり、ＡＦ補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。
【００４３】
露光制御手段４０、測距制御手段４２はＴＴＬ方式を用いて制御されており、撮像した画像データを画像処理回路２０によって演算した演算結果に基づき、システム制御回路５０が露光制御手段４０、測距制御手段４２に対して制御を行う。
【００４４】
５０は画像処理装置１００全体を制御するシステム制御回路、５２はシステム制御回路５０の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。
【００４５】
５４はシステム制御回路５０でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶表示装置、スピーカー等の表示部であり、画像処理装置１００の操作部近辺の視認し易い位置に単数或いは複数個所設置され、例えばＬＣＤやＬＥＤ、発音素子等の組み合わせにより構成されている。
【００４６】
また、表示部５４は、その一部の機能が光学ファインダー１０４内に設置されている。
【００４７】
表示部５４の表示内容のうち、ＬＣＤ等に表示するものとしては、シングルショット／連写撮影表示、セルフタイマー表示、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、フラッシュ表示、赤目緩和表示、マクロ撮影表示、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、記録媒体２００及び２１０の着脱状態表示、通信Ｉ／Ｆ動作表示、日付け・時刻表示、等がある。
【００４８】
また、表示部５４の表示内容のうち、光学ファインダー１０４内に表示するものとしては、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、等がある。
【００４９】
５６は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばＥＥＰＲＯＭ等が用いられる。
【００５０】
６０、６２、６４、６６、６８及び７０は、システム制御回路５０の各種の動作指示を入力するための操作手段であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。
【００５１】
ここで、これらの操作手段の具体的な説明を行う。
【００５２】
６０はモードダイアルスイッチで、電源オフ、自動撮影モード、撮影モード、パノラマ撮影モード、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、ＰＣ接続モード等の各機能モードを切り替え設定することが出来る。
【００５３】
６２はシャッタースイッチＳＷ１で、不図示のシャッターボタンの操作途中でＯＮとなり、ＡＦ（オートフォーカス）処理、ＡＥ（自動露出）処理、ＡＷＢ（オートホワイトバランス）処理、ＥＦ（フラッシュプリ発光）処理等の動作開始を指示する。
【００５４】
６４はシャッタースイッチＳＷ２で、不図示のシャッターボタンの操作完了でＯＮとなり、撮像素子１２から読み出した信号をＡ／Ｄ変換器１６、メモリ制御回路２２を介してメモリ３０に画像データを書き込む露光処理、画像処理回路２０やメモリ制御回路２２での演算を用いた現像処理、メモリ３０から画像データを読み出し、圧縮・伸長回路３２で圧縮を行い、記録媒体２００或いは２１０に画像データを書き込む記録処理という一連の処理の動作開始を指示する。
【００５５】
６６は画像表示ＯＮ／ＯＦＦスイッチで、画像表示部２８のＯＮ／ＯＦＦを設定することが出来る。
【００５６】
この機能により、光学ファインダー１０４を用いて撮影を行う際に、ＴＦＴ ＬＣＤ等から成る画像表示部への電流供給を遮断することにより、省電力を図ることが可能となる。
【００５７】
６８はクイックレビューＯＮ／ＯＦＦスイッチで、撮影直後に撮影した画像データを自動再生するクイックレビュー機能を設定する。なお、本実施例では特に、画像表示部２８をＯＦＦとした場合におけるクイックレビュー機能の設定をする機能を備えるものとする。
【００５８】
７０は各種ボタンやタッチパネル等からなる操作部で、メニューボタン、セットボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、単写／連写／セルフタイマー切り替えボタン、メニュー移動＋（プラス）ボタン、メニュー移動−（マイナス）ボタン、再生画像移動＋（プラス）ボタン、再生画像−（マイナス）ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、日付／時間設定ボタン等がある。
【００５９】
８０は電源制御手段で、電池検出回路、ＤＣ−ＤＣコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成されており、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御回路５０の指示に基づいてＤＣ−ＤＣコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
【００６０】
８２はコネクタ、８４はコネクタ、８６はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やＮｉＣｄ電池やＮｉＭＨ電池、Ｌｉ電池等の二次電池、ＡＣアダプター等からなる電源手段である。
【００６１】
９０及び９４はメモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインターフェース、９２及び９６はメモリカードやハードディスク等の記録媒体と接続を行うコネクタ、９８はコネクタ９２及び或いは９６に記録媒体２００或いは２１０が装着されているか否かを検知する記録媒体着脱検知手段である。
【００６２】
なお、本実施例では記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタを２系統持つものとして説明している。もちろん、記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わない。また、異なる規格のインターフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としても構わない。
【００６３】
インターフェース及びコネクタとしては、ＰＣＭＣＩＡカードやＣＦ（コンパクトフラッシュ(登録商標)）カード等の規格に準拠したものを用いて構成して構わない。
【００６４】
さらに、インターフェース９０及び９４、そしてコネクタ９２及び９６をＰＣＭＣＩＡカードやＣＦ（コンパクトフラッシュ(登録商標)）カード等の規格に準拠したものを用いて構成した場合、ＬＡＮカードやモデムカード、ＵＳＢカード、ＩＥＥＥ１３９４カード、Ｐ１２８４カード、ＳＣＳＩカード、ＰＨＳ等の通信カード、等の各種通信カードを接続することにより、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことが出来る。
【００６５】
１０２は、画像処理装置１００のレンズ１０を含む撮像部を覆う事により、撮像部の汚れや破損を防止するバリアである保護手段である。
【００６６】
１０４は光学ファインダーであり、画像表示部２８による電子ファインダー機能を使用すること無しに、光学ファインダーのみを用いて撮影を行うことが可能である。また、光学ファインダー１０４内には、表示部５４の一部の機能、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示などが設置されている。
【００６７】
１１０は通信手段で、ＲＳ２３２ＣやＵＳＢ、ＩＥＥＥ１３９４、Ｐ１２８４、ＳＣＳＩ、モデム、ＬＡＮ、無線通信、等の各種通信機能を有する。
【００６８】
１１２は通信手段１１０により画像処理装置１００を他の機器と接続するコネクタ或いは無線通信の場合はアンテナである。
【００６９】
２００はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。
【００７０】
記録媒体２００は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部２０２、画像処理装置１００とのインターフェース２０４、画像処理装置１００と接続を行うコネクタ２０６を備えている。
【００７１】
２１０はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。
【００７２】
記録媒体２１０は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部２１２、画像処理装置１００とのインターフェース２１４、画像処理装置１００と接続を行うコネクタ２１６を備えている。
【００７３】
図２乃至図６を参照して、第１の実施例の動作を説明する。
【００７４】
図２及び図３は本実施例の画像処理装置１００の主ルーチンのフローチャートを示す。
【００７５】
図２及び図３を用いて、画像処理装置１００の動作を説明する。
【００７６】
電池交換等の電源投入により、システム制御回路５０はフラグや制御変数等を初期化して（Ｓ１０１）、不揮発性メモリ５６から起動画面を読み出して、画像表示部２８に起動画面を表示させる。
【００７７】
本発明においては、表示する起動画面がユーザーが意識せずともユーザーの嗜好に応じた起動画面をカメラ自身が判断して、起動画面に使用する画像の更新を行うことを特徴としている。
【００７８】
システム制御回路５０は、モードダイアル６０の設定位置を判断し、モードダイアル６０が電源ＯＦＦに設定されていたならば（Ｓ１０３）、各表示部の表示を終了状態に変更し、保護手段１０２のバリアを閉じて撮像部を保護し、フラグや制御変数等を含む必要なパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ５６に記録し、電源制御手段８０により画像表示部２８を含む画像処理装置１００各部の不要な電源を遮断する等の所定の終了処理を行った後（Ｓ１０５）に起動画面更新処理（Ｓ１０９）を行ってから終了する。
【００７９】
本発明においてポイントとなるＳ１０９の起動画面更新処理の詳細は図６を用いて後述する。
【００８０】
モードダイアル６０が再生モードに設定されていたならば（Ｓ１０３）、Ｓ１０６に進む。
【００８１】
モードダイアル６０がその他のモードに設定されていたならば（Ｓ１０３）、システム制御回路５０は選択されたモードに応じた処理を実行し（Ｓ１０４）、処理を終えたならばＳ１０３に戻る。
【００８２】
システム制御回路５０は、電源制御手段８０により電池等により構成される電源８６の残容量や動作情況が画像処理装置１００の動作に問題があるか否かを判断し（Ｓ１０６）、問題があるならば表示部５４を用いて画像や音声により所定の警告表示を行った後に（Ｓ１０８）に起動画面更新処理（Ｓ１０９）を行ってから終了する。
【００８３】
本発明のポイントである、Ｓ１０９の起動画面処理の詳細は図５を用いて後述する。
【００８４】
電源８６に問題が無いならば（Ｓ１０６）、システム制御回路５０は記録媒体２００或いは２１０の動作状態が画像処理装置１００の動作、特に記録媒体に対する画像データの記録再生動作に問題があるか否かを判断し（Ｓ１０７）、問題があるならば表示部５４を用いて画像や音声により所定の警告表示を行った後に（Ｓ１０８）、Ｓ１０３に戻る。
【００８５】
記録媒体２００或いは２１０の動作状態に問題が無いならば（Ｓ１０７）、通信コネクタ１１２に通信ケーブルが装着されているかを調べる（Ｓ１１０）。通信ケーブルが装着されていなければ再生モードの処理（Ｓ１１１）を実行し、通信ケーブルが装着されていたら通信モードの処理（Ｓ１１２）を実行する。
【００８６】
この再生モード処理Ｓ１１１と通信モードの処理Ｓ１１２詳細は図３、図４を用いて後述する。
【００８７】
図３は、図２のＳ１１１における再生モード処理の詳細なフローチャートを示す。
【００８８】
システム制御回路５０は、カメラ起動後初めて再生処理になったかを調べ（Ｓ２０１）、初めて再生モードになったのであれば、最後に撮影された画像を記録媒体２００から読み出し（Ｓ２０７）Ｓ２１０へ進む、カメラが起動後初めて再生モードになったことを示すフラグをクリアして、メモリ３０に記憶する。
【００８９】
初めての再生処理でなければ画像送りキー６６の状態を調べ（Ｓ２０２）、押下されていればＳ２０３へ進み、押下されていなければＳ２１０へ進む。Ｓ２０３では押下されたキーが送りキーか戻りキーかを判断して、送りキーであれば現在表示されている画像の次に撮影された画像を記録媒体２００から読み出し（Ｓ２０４）、戻りキーであれば現在表示されている画像の直前に撮影された画像を記録媒体２００から読み出し（Ｓ２０５）、Ｓ２０６ではその画像が表示されていた時間と回数をのちに起動画面更新判定に使用するためにメモリ３０に記憶させる。
【００９０】
Ｓ２１０では拡大・縮小キー６８の状態を調べ、拡大キーが押下されていたら拡大率の数値を増加させ（Ｓ２１１）、縮小キーが押下されていたら拡大率の数値を低下させ（Ｓ２１２）、変更された拡大率によって記録媒体２００から読み出した画像の拡大・縮小処理を行い（Ｓ２１４）、画像表示部２８により表示して（Ｓ２１４）、その画像が拡大再生されていた時間と回数をのちに起動画面更新判定に使用するためにメモリ３０に記憶させる（Ｓ２１５）。
【００９１】
図４は、図２のＳ１１２における通信モード処理の詳細なフローチャートを示す。
【００９２】
システム制御回路５０は通信モードになったならば、まず通信コネクタ１１２に接続された機器がプリンタであるかを調べ（Ｓ３０１）、プリンタであればＳ３０２でプリントする画像を選択させる。この画像選択処理Ｓ３０２の詳細は図５を用いて後述する。
【００９３】
Ｓ３０２でプリント画像を選択したら、記録媒体２００から選択画像を読み出して接続機器に対して画像の送信を行い（Ｓ３０３）、送信した画像の情報はのちに起動画面更新判定に使用するためにメモリ３０に記憶させる（Ｓ３０４）。
【００９４】
Ｓ３０１で接続された機器がプリンタでなければ、接続機器はＰＣであると判断してＰＣからのコマンドを受け付ける（Ｓ３１０）。ＰＣからのコマンドが記録媒体に記録された画像のリスト取得であるならば、リストを作成し（Ｓ３１１）、リストをＰＣに送信する（Ｓ３１２）。
【００９５】
ＰＣコマンドが指定画像の送信であれば、記録媒体２００から指定画像を読み出してＰＣに送信し（Ｓ３１３）、送信した画像の情報をのちに起動画面更新判定に使用するためにメモリ３０に記憶させる（Ｓ３１４）。
【００９６】
図５は、図２のＳ１１２における通信モード処理の詳細なフローチャートを示す。
【００９７】
システム制御回路５０はプリンタ接続後、初めてプリント画像選択モードになったかを調べ（Ｓ４０１）、初めてプリント画像選択モードになったのであれば、最後に撮影された画像を記録媒体２００から読み出し（Ｓ４０９）Ｓ４０９へ進む、カメラがプリンタ接続後、初めて再生モードになったことを示すフラグをクリアして、メモリ３０に記憶する。
【００９８】
初めての再生処理でなければ画像送りキー６６の状態を調べ（Ｓ４０２）、押下されていればＳ４０３へ進み、押下されていなければＳ４０７へ進む。Ｓ４０３では押下されたキーが送りキーか戻りキーかを判断して、送りキーであれば現在表示されている画像の次に撮影された画像を記録媒体２００から読み出し（Ｓ４０５）、戻りキーであれば現在表示されている画像の直前に撮影された画像を記録媒体２００から読み出し（Ｓ４０６）て、画像表示部２８に読み出した画像を表示する。Ｓ４０８では操作部７０に対して選択画像の決定が行われたかを判定し、決定されていればプリント画像選択ルーチンを終了し、決定されていなければＳ４０２に戻る。
【００９９】
図６は、図２のＳ１０６における起動画面更新処理の詳細なフローチャートを示す。
【０１００】
起動画面更新処理ではシステム制御回路５０が再生処理のＳ２０６で記憶した画像の再生時間・回数情報をメモリ３０から読み出し、さらにＳ２１５で記憶した拡大再生時間・回数の情報をメモリ３０から読み出して、画像ファイルサイズを取得するために記録媒体２００から記録された画像のファイルサイズを全て読み出し、プリント画像送信処理のＳ３０４で記憶したプリント画像選択情報をメモリ３０から読み出し、ＰＣ通信処理のＳ３１４で記憶した送信画像リスト情報をメモリ３０から読み出す。
【０１０１】
Ｓ５０６ではメモリから読み出した情報を個別にソートする。ソートの条件は、
・再生回数・拡大再生回数の項目では、回数の多い順番に並べる。
・再生時間・拡大再生時間の項目では、時間の長い順番に並べる。
・画像ファイルサイズの項目では、ファイルサイズが大きいほど解像感のある画像である可能性が高いので、ファイルサイズが大きい順番に並べる。
・プリント枚数の項目では、枚数の多い順番に並べる。
・ＰＣ転送情報の項目では、転送回数の多い順番に並べる。
という条件で項目ごとのソートを行い、画像ごとに順位付けを行う。
【０１０２】
順位付けされたものに対して、表１に示す項目ごとの重み付けを行い、その結果、順位が一番高いものを新たな起動画面と決定する（Ｓ５０８）。
【０１０３】
【表１】
【０１０４】
システム制御回路５０は起動画面が決定されると、記録媒体２００から決定された画像を読み出して、不揮発性メモリ５６に記憶させて、次回の起動時はこの不揮発性メモリから読み込んだ画像を起動画面として表示を行う。
【０１０５】
例として３つの画像から起動画面を決定する手順を示す。
【０１０６】
まず項目ごとにソートを行い、以下の順番に並んでいる。
【０１０７】
これを画像順に並べ替え、項目ごとの順位を点数にする
１位＝１点、２位＝２点、３位＝３点
と数字が小さいほど順位が高い。
【０１０８】
【０１０９】
これに重みを付加する。重みは表１のテーブル値を逆数にして点数に掛け合わせて、合計点数を求める。
【０１１０】
となり、ＩＭＧ＿０００１．ｊｐｇが最高順位となり、起動画面と決定される。
【０１１１】
最高順位の点数が同点となった場合には、撮影された日付が新しい画像を優先する。
【０１１２】
以上で実施例の説明は終わるが、本実施例ではカメラの終了時に起動画面の更新を行う説明をしたが、このタイミングは請求項に記載されているように、カメラの起動時、撮影時、再生時、プリント時やＰＣ転送時に行っても良い。また起動画面の更新タイミングは前述のタイミングの中で複数合っても良い。
【図面の簡単な説明】
【０１１３】
【図１】システムの全体図
【図２】起動フロー
【図３】再生フロー
【図４】通信フロー
【図５】プリント画像選択フロー
【図６】起動画面決定フロー
【符号の説明】
【０１１４】
１０ 撮影レンズ
１２ シャッター
１４ 撮像素子
１６ Ａ／Ｄ変換器
１８ タイミング発生回路
２０ 画像処理回路
２２ メモリ制御回路
２４ 画像表示メモリ
２６ Ｄ／Ａ変換器
２８ 画像表示部
３０ メモリ
３２ 画像圧縮・伸長回路
４０ 露光制御手段
４２ 測距制御手段
４４ ズーム制御手段
４６ バリア制御手段
４８ フラッシュ
５０ システム制御回路
５２ メモリ
５４ 表示部
５６ 不揮発性メモリ
６０ モードダイアルスイッチ
６２ シャッタースイッチＳＷ１
６４ シャッタースイッチＳＷ２
６６ 画像送りキー
６８ 拡大・縮小キー
７０ 操作部
８０ 電源制御手段
８２ コネクタ
８４ コネクタ
８６ 電源手段
９０ インターフェース
９２ コネクタ
９４ インターフェース
９６ コネクタ
９８ 記録媒体着脱検知手段
１００ 画像処理装置
１０２ 保護手段
１０４ 光学ファインダー
１１０ 通信手段
１１２ コネクタ（またはアンテナ）
２００ 記録媒体
２０２ 記録部
２０４ インターフェース
２０６ コネクタ
２１０ 記録媒体
２１２ 記録部
２１４ インターフェース
２１６ コネクタ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
撮像した静止画像及び或いは動画像を記録媒体に記録及び再生表示する画像処理装置であって、
撮像手段と、記録手段と、制御手段と、表示手段と、通信手段を有し、
前記制御手段は、
撮像手段で撮像された画像を記録媒体に記録し、
画像に係わる情報を元に記録媒体に記録された画像から
起動時に表示手段に表示される画像を選択する選択手段を有する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項２】
前記選択された画像は、記録媒体から読み出して、画像処理装置内部の不揮発性メモリに記録することを特徴とする、請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項３】
前記選択手段は画像の再生回数を元に選択を行うことを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項４】
前記選択手段は画像の再生時間を元に選択を行うことを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項５】
前記選択手段は画像の拡大再生回数を元に選択を行うことを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項６】
前記選択手段は画像の拡大再生時間を元に選択を行うことを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項７】
前記選択手段は画像のファイルサイズを元に選択を行うことを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項８】
前記選択手段は画像の印刷枚数を元に選択を行うことを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項９】
前記選択手段は画像の送信枚数を元に選択を行うことを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項１０】
前記選択手段による選択は、画像処理装置の起動時に行われることを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項１１】
前記選択手段による選択は、画像処理装置の終了時に行われることを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項１２】
前記選択手段による選択は、画像処理装置の撮影時に行われることを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項１３】
前記選択手段による選択は、画像処理装置の再生時に行われることを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項１４】
前記選択手段による選択は、画像処理装置の通信時に行われることを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項１５】
前記選択手段による選択は、画像処理装置が通信手段を介して印刷時に行われることを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項１】
撮像した静止画像及び或いは動画像を記録媒体に記録及び再生表示する画像処理装置であって、
撮像手段と、記録手段と、制御手段と、表示手段と、通信手段を有し、
前記制御手段は、
撮像手段で撮像された画像を記録媒体に記録し、
画像に係わる情報を元に記録媒体に記録された画像から
起動時に表示手段に表示される画像を選択する選択手段を有する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項２】
前記選択された画像は、記録媒体から読み出して、画像処理装置内部の不揮発性メモリに記録することを特徴とする、請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項３】
前記選択手段は画像の再生回数を元に選択を行うことを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項４】
前記選択手段は画像の再生時間を元に選択を行うことを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項５】
前記選択手段は画像の拡大再生回数を元に選択を行うことを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項６】
前記選択手段は画像の拡大再生時間を元に選択を行うことを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項７】
前記選択手段は画像のファイルサイズを元に選択を行うことを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項８】
前記選択手段は画像の印刷枚数を元に選択を行うことを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項９】
前記選択手段は画像の送信枚数を元に選択を行うことを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項１０】
前記選択手段による選択は、画像処理装置の起動時に行われることを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項１１】
前記選択手段による選択は、画像処理装置の終了時に行われることを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項１２】
前記選択手段による選択は、画像処理装置の撮影時に行われることを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項１３】
前記選択手段による選択は、画像処理装置の再生時に行われることを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項１４】
前記選択手段による選択は、画像処理装置の通信時に行われることを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【請求項１５】
前記選択手段による選択は、画像処理装置が通信手段を介して印刷時に行われることを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２００６−３３３４５（Ｐ２００６−３３３４５Ａ）
【公開日】平成１８年２月２日（２００６．２．２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−２０８５１１（Ｐ２００４−２０８５１１）
【出願日】平成１６年７月１５日（２００４．７．１５）
【出願人】（０００００１００７）キヤノン株式会社 (59,756)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年２月２日（２００６．２．２）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年７月１５日（２００４．７．１５）
【出願人】（０００００１００７）キヤノン株式会社 (59,756)
【Ｆターム（参考）】
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