説明

画像処理装置

【課題】被写体画像データと既定画像データを合成した結果を確認することができ、メモリに記録された被写体画像データを短時間で確認することができるディジタルカメラを提供する。
【解決手段】既定画像データと被写体画像データは個別に不揮発性メモリに格納され、不揮発性メモリに格納された被写体画像データを標準再生モードで表示するときには、それに既定画像データが設定されているか否かに係わらず、被写体画像データの画像サイズによって決まるある特定の倍率(第一の倍率)で被写体画像データをLCD26に表示する。一方、印刷プレビューモードで合成画像データを表示するときには、その全体をディスプレイの一画面に表示できるように、第一の倍率より小さい倍率でLCD26に被写体画像データを表示するための変倍処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディジタルカメラ及び画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディジタルカメラには、例えば合成画像の素材としてのデータを記録するという用途が
ある。合成画像は、写真付挨拶状、枠付き写真シールなどを印刷するために広く用いられ
ている。したがって、電子ビューファインダに合成結果を表示する機能がディジタルカメ
ラに備わっていることが望ましい。
【0003】
特開2001−45352号公報には、背景を表すデータと被写体を表すデータとを合
成して得た合成画像データを外部メモリに記録し、撮影後に合成画像を液晶パネルに表示
するディジタルカメラが開示されている。
【0004】
特開2000−358206号公報には、被写体を表すデータと、そのデータを証明写
真等に対応させて印刷するためのプリント範囲などを設定するデータとを互いに関連付け
てメモリに記録するとともに、印刷時にトリミングされる領域を示す枠とともに被写体画
像を外付けディスプレイに表示するディジタルカメラが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−45352号公報
【特許文献2】特開2000−358206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、画像の合成処理では、ディジタルカメラで記録する被写体画像とその他の画
像とを合成して例えばはがきの半分程度に被写体画像を割り付け、残り半分程度に挨拶文
やイラストを割り付けた挨拶状を印刷する場合など、合成によって画像サイズが大きくな
る場合すなわち画素数が増加する場合がある。一般にディジタルカメラは、640×48
0画素など、いくつかのサイズで被写体画像を記録することができ、特定のサイズの被写
体画像をディスプレイに高速表示できるように設計されている。しかし、高速表示できる
被写体画像のサイズと合成後の画像サイズが異なる場合、補間や間引きといった変倍処理
をプログラムの実行によって行う必要があるため、合成画像の表示速度が遅くなる。した
がって、メモリに記録した複数の被写体画像を順に選択して表示するモードにおいて、合
成に用いられる被写体画像が選択された場合に被写体画像そのものではなく合成画像を表
示しようとすると、被写体画像と合成画像の画像サイズが異なれば、そのような合成画像
を表示することによって、その後続の被写体画像が表示されるまでの待ち時間が長くなる
という問題がある。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するために創作されたものであって、被写体画像とそ
の他の画像を合成した結果を一画面で確認することができ、かつ、メモリに記録された被
写体画像を短時間で確認することができるディジタルカメラ及び画像処理装置を提供する
ことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係るディジタルカメラは、イメージセンサの出力に
基づいて被写体画像を表す被写体画像データを作成する画像処理手段と、被写体画像と合
成される既定画像を設定するための設定手段と、前記設定手段により設定された既定画像
を表す既定画像データに関連付けて被写体画像データを不揮発性メモリに格納する記録手
段と、前記不揮発性メモリに格納された被写体画像データが表す画像を、第一の倍率で、
当該被写体画像データが既定画像データに関連付けられているか否かを識別可能に、ディ
スプレイに表示する標準再生手段と、前記第一の倍率より小さい倍率で前記ディスプレイ
に被写体画像データが表す被写体画像を表示するための変倍処理を伴って、被写体画像デ
ータが表す被写体画像と当該被写体画像データに関連付けられた既定画像データが表す既
定画像とを合成した合成画像の全体を前記ディスプレイの一画面に表示する印刷プレビュ
ー手段と、を備えることを特徴とする。尚、ここでいう倍率とは表示領域の画素数に応じ
て画像データに対して補間処理又は間引き処理をするときに処理前の画素数に対する処理
後の画素数の割合を示す値である。
【0009】
本発明に係るディジタルカメラでは、既定画像データと被写体画像データは個別に不揮
発性メモリに格納され、不揮発性メモリに格納された被写体画像データを標準再生手段に
よって表示するときには、それに既定画像データが関連付けされているか否かに係わらず
、被写体画像データが表す被写体画像の画像サイズとディスプレイの画面サイズによって
決まるある特定の倍率(第一の倍率)で被写体画像データが表す被写体画像をディスプレ
イに表示する。したがって、本発明に係るディジタルカメラによると、第一の倍率で被写
体画像データが表す被写体画像を高速表示できる構成であれば、たとえ既定画像データが
表す画像と被写体画像データが表す画像を合成した合成画像が被写体画像より大きいサイ
ズであったとしても、メモリに記録された被写体画像データを短時間で確認することがで
きる。
一方、既定画像と被写体画像の合成結果は印刷プレビュー手段によって表示することが
できる。印刷プレビュー手段によって合成画像を表示するときには、その全体をディスプ
レイの一画面に表示できるように、第一の倍率より小さい倍率でディスプレイに被写体画
像データが表す被写体画像を表示するための変倍処理を行う。したがって、本発明に係る
ディジタルカメラによると、たとえ既定画像データが表す既定画像と被写体画像データが
表す被写体画像を合成した合成画像が既定画像データが表す被写体画像より大きいサイズ
であったとしても、被写体画像と既定画像を合成した結果を一画面で確認することができ
る。
【0010】
さらに本発明に係るディジタルカメラでは、前記標準再生手段は、被写体画像データが
既定画像データに関連付けられていることを示す文字又は図形を被写体画像とともに前記
ディスプレイに表示することを特徴とする。既定画像を表示して被写体画像データに既定
画像データが関連付けられていることを識別可能にする場合に比べ、不揮発性メモリに記
録された被写体画像データを短時間で確認することができる。
【0011】
さらに本発明に係るディジタルカメラでは、前記標準再生手段は、既定画像データが表
す既定画像の一部を被写体画像データが表す被写体画像に合成して前記ディスプレイに表
示することを特徴とする。既定画像を表示して被写体画像データに既定画像データが関連
付けられていることを識別可能にすることにより、被写体画像データに既定画像データが
関連付けられているか否かを容易に識別可能になる。
【0012】
さらに本発明に係るディジタルカメラでは、既定画像データに関連付けられた被写体画
像データが表す被写体画像を前記標準再生手段に所定時間表示させた後に前記印刷プレビ
ュー手段に合成画像を表示させる自動切換手段をさらに備えることを特徴とする。これに
より、被写体画像と既定画像を合成した結果を確認するための手間を少なくすることがで
きる。
【0013】
さらに本発明に係るディジタルカメラでは、既定画像データに関連付けられた被写体画
像データが表す被写体画像が前記標準再生手段により表示されている時に切換指示を受付
け、切換指示を受け付けた後に前記印刷プレビュー手段に合成画像を表示させる手動切換
手段をさらに備えることを特徴とする。これにより、被写体画像と既定画像を合成した結
果が意図せずに表示されることを防止できる。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明に係る画像処理装置は、ディジタルカメラで作成され
た被写体画像データを入力する入力手段と、入力された被写体画像データを既定画像デー
タに関連付けて記憶する記憶手段と、入力された被写体画像データが表す被写体画像を、
第一の倍率で、当該被写体画像データが既定画像データに関連付けて記憶されているか否
かを識別可能に、ディスプレイに表示する標準再生手段と、前記第一の倍率より小さい倍
率で前記ディスプレイに被写体画像データが表す被写体画像を表示するための変倍処理を
伴って、被写体画像データが表す被写体画像と当該被写体画像データに関連付けられた既
定画像データが表す既定画像とを合成した合成画像の全体を前記ディスプレイの一画面に
表示する印刷プレビュー手段と、を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る画像処理装置では、入力された被写体画像データが表す被写体画像を標準
再生手段によって表示するときには、それに既定画像データが関連付けられて記憶されて
いるか否かに係わらず、被写体画像データが表す被写体画像の画像サイズとディスプレイ
の画面サイズによって決まるある特定の倍率(第一の倍率)で被写体画像データが表す被
写体画像をディスプレイに表示する。したがって、本発明に係る画像処理装置によると、
第一の倍率で被写体画像データが表す被写体画像を高速表示できる構成であれば、たとえ
既定画像データが表す画像と被写体画像データが表す画像を合成した合成画像が被写体画
像より大きいサイズであったとしても、メモリに記録された被写体画像データを短時間で
確認することができる。一方、既定画像と被写体画像の合成結果は印刷プレビュー手段に
よって表示することができる。印刷プレビュー手段によって合成画像を表示するときには
、その全体をディスプレイの一画面に表示できるように、第一の倍率より小さい倍率でデ
ィスプレイに被写体画像データが表す被写体画像を表示するための変倍処理を行う。した
がって、本発明に係る画像処理装置によると、たとえ既定画像データが表す既定画像と被
写体画像データが表す被写体画像を合成した合成画像が被写体画像データが表す被写体画
像より大きいサイズであったとしても、被写体画像と既定画像を合成した結果を一画面で
確認することができる。
【0016】
さらに本発明に係る画像処理装置では、前記標準再生手段は、被写体画像データが既定
画像データに関連付けられていることを示す文字又は図形を被写体画像データとともに前
記ディスプレイに表示することを特徴とする。既定画像を表示して被写体画像データに既
定画像データが関連付けられていることを識別可能にする場合に比べ、入力された被写体
画像データを短時間で確認することができる。
【0017】
さらに本発明に係る画像処理装置では、前記標準再生手段は、既定画像データが表す既
定画像の一部を被写体画像データが表す被写体画像に合成して前記ディスプレイに表示す
ることを特徴とする。既定画像を表示して被写体画像データに既定画像データが関連付け
られていることを識別可能にすることにより、被写体画像データに既定画像データが関連
付けられているか否かを容易に識別可能になる。
【0018】
さらに本発明に係る画像処理装置では、既定画像データに関連付けられた被写体画像デ
ータが表す被写体画像を前記標準再生手段に所定時間表示させた後に前記印刷プレビュー
手段に合成画像を表示させる自動切換手段をさらに備えることを特徴とする。これにより
、被写体画像と既定画像を合成した結果を確認するための手間を少なくすることができる

【0019】
さらに本発明に係る画像処理装置では、既定画像データに関連付けられた被写体画像デ
ータが表す被写体画像が前記標準再生手段により表示されている時に切換指示を受付け、
切換指示を受け付けた後に前記印刷プレビュー手段に合成画像を表示させる手動切換手段
をさらに備えることを特徴とする。これにより、被写体画像と既定画像を合成した結果が
意図せずに表示されることを防止できる。
【0020】
尚、本発明に係る複数の手段の各機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資
源とプログラムにより機能が特定されるハードウェア資源との任意の組み合わせにより実
現される。また、これら複数の手段の各機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウ
ェア資源で実現されるものに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第一実施例によるディジタルカメラを示す背面図であって、(A)は標準再生モードの状態を示し、(B)は印刷プレビューモードの状態を示している。
【図2】本発明の第一実施例によるディジタルカメラを示すブロック図である。
【図3】(A)は本発明の一実施例によるディジタルカメラの背面図、図3(B)はその正面図である。
【図4】本発明の第一実施例に係る背景ファイルを示す模式図である。
【図5】本発明の第一実施例に係るフローチャートである。
【図6】本発明の第一実施例に係る模式図である。
【図7】本発明の第一実施例に係るフローチャートである。
【図8】本発明の第一実施例に係る模式図である。
【図9】本発明の第一実施例に係る模式図である。
【図10】本発明の第二実施例によるプリンタを示すブロック図である。
【図11】本発明の第二実施例によるプリンタを示す斜視図である。
【図12】本発明の第二実施例に係る平面図である。
【図13】本発明の第二実施例に係る画面遷移図である。
【図14】本発明の第二実施例に係る模式図である。
【図15】本発明の第二実施例に係る模式図である。
【図16】本発明の第二実施例に係る模式図である。
【図17】本発明の第二実施例に係る模式図である。
【図18】本発明の第二実施例に係る模式図である。
【図19】本発明の第二実施例に係るフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、実施例に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
(第一実施例)
図2は、本発明の第一実施例によるディジタルカメラ1の構成を示すブロック図である
。図3(A)、図3(B)は、それぞれディジタルカメラ1の外観を示す正面図、背面図
である。
【0023】
レンズ駆動部72は、CPU68から入力される信号に応じた倍率で被写体画像がイメ
ージセンサ44の受光部に結像されるように、ズームレンズ40を駆動する。絞り駆動部
74は、イメージセンサ44への入射光量がCPU68から入力される信号に応じた入射
光量になるように光学絞り42を駆動する。
【0024】
イメージセンサ44は、C(Cyan)、M(Magenta)、Y(Yellow)
及びG(Green)の4色の補色フィルタで構成されたカラーフィルタアレイをオンチ
ップで形成したエリアイメージセンサであり、受光した光を光電変換して得られる電荷を
一定時間蓄積し、光電変換素子毎の受光量に応じた電気信号を出力する。なお、カラーフ
ィルタアレイは、CMYの3色の補色フィルタで構成してもよいし、R(Red)、G(
Green)、B(Blue)の原色フィルタで構成してもよい。
【0025】
CDS回路46は、アナログ電気信号に含まれる雑音の低減処理を行う。AGC回路4
8は、ゲインの調整によりアナログ電気信号のレベルの調整を行う。A/D変換器50は
、上記各処理の施されたアナログ電気信号を所定階調のディジタル信号に量子化する。走
査制御部76は、イメージセンサ44にシフトパルス、垂直転送パルス、水平転送パルス
等を出力し、CDS回路46、AGC回路48及びA/D変換器50にこれらをイメージ
センサ44と同期して作動させるための駆動パルスを出力する。
【0026】
ディジタル画像処理部52は、例えばDSP(Digital Signal Proc
essor)で構成され、A/D変換器50から出力された画像信号に基づいて、画像生
成処理、ホワイトバランス補正、Y補正、色空間変換等を行い、各画素について例えばR
、G、Bの階調値や、Y、Cb及びCrの階調値などを表す被写体画像データを作成し、
RAM66に格納する。尚、ここでいう画像生成処理とは、主に、各光電変換素子の出力
に対応するCMYGいずれかの階調値を表すディジタルデータを用いた補間処理により画
素毎に3つの階調値を持つ画像データを生成する処理である。
【0027】
圧縮・伸張処理部54は、撮影モードにおいては、ディジタル画像処理部52から出力
された被写体画像データを圧縮して例えばJPEG形式に準拠した圧縮画像データを作成
し、再生モードにおいては、リーダライタ56を用いてリムーバブルメモリ57から読み
出した圧縮画像データを伸張してRAM66に格納する。リーダライタ56にはフラッシ
ュメモリ等の不揮発性メモリで構成されるリムーバブルメモリ57を脱着自在であって、
リーダライタ56はリムーバブルメモリ57にデータを書き込み、また、リムーバブルメ
モリ57に格納されたデータを読み取る。すなわち、リーダライタ56は請求項に記載さ
れた入力手段に相当し、ディジタルカメラ1自体が請求項に記載された画像処理装置にも
相当する。
【0028】
操作部64は、電源のON/OFFを行うための電源ボタン14、撮影モード、再生モ
ード、ダイレクトプリントモードなどのモードを設定するためのダイヤルスイッチ16、
シャッタ指示を入力するためのシャッタボタン28、撮影モードにおいて背景を設定する
ための背景設定ボタン18、ズームレンズの倍率を設定するためのズームボタン10、1
2、次選択キー20、前選択キー22、決定キー24等の各種のボタンとボタンの押下及
びダイヤルスイッチ16の回転角度を検出する回路を備えている。
【0029】
表示制御部58は、RAM66に格納された画像データをディスプレイの表示領域に応
じて固定倍率で間引く処理、色空間変換処理、合成処理等を行い、これらの処理を施して
作成した表示データに基づいてディスプレイとしてのLCD(Liquid Cryst
al Display)26を駆動する。フレームバッファ62には合成される画像デー
タを個別に格納する背景領域と前景領域とがある。表示制御部58は、前景領域に格納さ
れた画像データの透明画素よりも背景領域に格納された画像データの画素を優先して表示
し、背景領域に格納された画像データの画素よりも前景領域に格納された画像データの不
透明画素を優先して表示することにより、合成画像をLCD26に表示するための合成処
理回路を備えている。
【0030】
CPU68は、ROM70に記憶されているコンピュータプログラムを実行することに
より、ディジタルカメラ1の全体を制御する。ROM70は、CPU68が各種の制御を
実行するためのコンピュータプログラムなどを格納するためのメモリである。RAM66
は、各種のプログラムやデータを一時的に記憶するためのメモリである。
【0031】
以上、ディジタルカメラ1の構成を説明した。次に既定画像データについて説明する。
図4はリムーバブルメモリ57に記録された背景ファイルを示す模式図である。
【0032】
背景ファイルは写真入り挨拶状、写真入りシールなどの印刷物を作成するためのもので
あって、パーソナルコンピュータなどから転送してROM70又はリムーバブルメモリ5
7に予め格納しておく。以後、背景ファイルはリムーバブルメモリ57に格納されている
ものとして説明する。背景ファイルに格納されている既定画像データは、線画、塗りつぶ
し、文字などで構成される規定画像としての画像80、82を表す。ハッチングが付され
た領域は被写体画像データが表す画像がはめ込み合成される領域(透明領域)である。透
明領域の画素の階調値には、例えばR=00H、G=00H、B=00Hなどの予め決め
られた透明を表す値が設定されている。既定画像には、被写体画像データが表す画像が一
部に割り付けられる大既定画像と、被写体画像データが表す画像が全体に割り付けられる
小既定画像とがある。より具体的には、合成処理時に被写体画像の全体と既定画像の全体
とを重ねたとき、既定画像全体が被写体画像全体より大きくなるものが大既定画像であり
、既定画像全体が被写体画像全体と等しいか小さくなるものが小既定画像である。
【0033】
大既定画像データが表す画像には例えば画像80のようなものがあり、小既定画像デー
タが表す画像には例えば画像82のようなものがある。画像80を表す大既定画像データ
の画素数は例えば640×480画素の被写体画像データに対して合成処理時に640×
960画素になる。画像82を表す小既定画像データの画素数は例えば640×480画
素の被写体画像データに対して合成処理時に640×480画素になる。なお、大既定画
像データ及び小既定画像データの画素数は例示した画素数に限定されず、大既定画像デー
タは640×480画素の被写体画像データに対して例えば1600×1200画素であ
ってもよい。また、リムーバブルメモリ57に格納されている状態においては、既定画像
データの画像サイズは、被写体画像データの画像サイズに対応していなくともよい。合成
処理時に間引き又は補間により被写体画像データの画像サイズに応じた画素数に変換でき
るからである。
【0034】
背景ファイルは、既定画像データのほか、既定画像データの画素数、被写体画像データ
の原点座標を対応させる座標(合成原点の座標)、割付データの基準画素数、印刷サイズ
、既定画像データの印刷の向き(縦、横)等を示すデータから編成されている。印刷前の
合成処理時には、割付データの基準画素数と割り付けようとする被写体画像データの画素
数とを比較し、割り付けようとする被写体画像データの画素数に応じた大きさに既定画像
データを間引き又は補間し、それに応じて合成原点の座標を変換する。割付データの基準
画素数と割り付けようとする被写体画像データの画素数とを比較することにより、合成処
理前に被写体画像データを間引き又は補間してもよい。
【0035】
例えば、既定画像データの画素数が(1280×640)、合成原点の座標が(20,
20)、割付データの基準画素数が(640×480)であって、被写体画像データの画
素数が(1280×960)である場合、被写体画像データの画素数が水平方向、垂直方
向ともに基準画素数の2倍であるため、印刷前の合成処理は次のように行われる。既定画
像データを補間してその画素数を(2560×1280)とし、合成原点の座標を(40
,40)に変換し、変換後の既定画像データが表す画像の(40,40)〜(1320,
1000)の範囲に被写体画像データが表す画像が重なるように既定画像と被写体画像と
を合成する。印刷時には、予め背景ファイルに格納された印刷サイズ、既定画像データの
印刷の向き等に基づいて、さらに補間処理又は間引き処理又は回転処理が行われ、設定さ
れた印刷サイズ及び印刷の向きの合成画像がプリンタによって印刷される。
【0036】
既定画像データは、被写体画像データが常に一定の画素数で記録されるのであれば1つ
の絵柄について1つ記録しておけばよい。また、被写体画像データの画素数が複数通りあ
るときは、被写体画像データの画素数に応じて1つの絵柄について画素数の異なる既定画
像データを複数記録しておいてもよいし、被写体画像データの画素数に応じて合成前に拡
大又は縮小することを前提として1つの絵柄について1つだけ既定画像データを記録して
おいてもよい。以下の説明では被写体画像データは常に640×480画素で記録され、
既定画像データに設定された割付データの基準画素数は常に640×480画素であるも
のとして説明する。尚、被写体画像データは、本画像データとして記録されるものであっ
ても、サムネイル画像データとして記録されるものであってもよい。
【0037】
また、パーソナルコンピュータ又はスタンドアロンプリンタで被写体画像と既定画像と
を合成した後に印刷することし、ディジタルカメラ1とプリンタとを直結して印刷するこ
とを想定しないのであれば、印刷用合成画像データの作成に用いる真の既定画像データは
パーソナルコンピュータ又はスタンドアロンプリンタに格納しておき、真の既定画像デー
タよりも低解像度で階調が粗いものを用いてディジタルカメラ1における表示処理を実行
してもよい。このようにすれば、ディジタルカメラ1のメモリ空間が既定画像データで圧
迫されることがなく、また、既定画像データを高速に処理することができる。
【0038】
以上、既定画像データについて説明した。次にディジタルカメラ1の作動を説明する。
図5は被写体画像データを既定画像データに関連付けてリムーバブルメモリ57に格納す
る処理の流れを示すフローチャートである。図5に示すシーケンスはダイヤルスイッチ1
6の回転角度によって決まる撮影モードにおいて、オペレータが背景設定ボタン18を押
下することによって開始される。
【0039】
ステップS100では、リムーバブルメモリ57に格納された背景ファイルのいずれか
1つが選択される。ステップS105では、選択された背景ファイルに格納された既定画
像データが次のようにして表示される。はじめに既定画像データがリーダライタ56によ
りリムーバブルメモリ57から読み取られ、圧縮・伸張処理部54で伸張されてRAM6
6に格納される。尚、既定画像データは予め圧縮して記録されているものとして説明した
が、非圧縮の状態で記録されていてもよい。次にLCD26の表示領域の画素数に応じて
既定画像データを縮小し、必要に応じて回転させる処理を行う。表示領域の画素数が32
0×240画素、既定画像データが640×960画素の縦向きだとすれば、縦横の画素
数が3分の1になるように間引き、90°回転させ、320×213画素の既定画像デー
タを作成する。この処理はハードウェアを簡素化するため、また任意の画素数の既定画像
データに対応するため、CPU68で実行するプログラムによって行うことが望ましい。
表示用に編集された既定画像データはフレームバッファ62に格納され、それに基づいて
表示制御部58がLCD26を駆動することにより表示される。ステップS110で次選
択キー20が押下されるとステップS100に戻って次の背景ファイルが選択されて上述
の処理が繰り返される。
【0040】
ステップS120で決定キー24が押されると、ステップS130では、図6に示すよ
うに、ステップS105でRAM66に格納された既定画像データ80の一部をフレーム
バッファ62の前景領域に格納する。具体的には、既定画像データ80から被写体画像デ
ータ84と同じ画素数の領域であって前述した合成原点の座標が原点(左上角)となる領
域を抽出し、表示領域の画素数に応じて間引きし、必要に応じて回転させたもの(フレー
ミング用既定画像データ81)をフレームバッファ62の前景領域に格納する。すなわち
、既定画像データから被写体画像データと重ねられる部分のみを抽出しフレームバッファ
62の前景領域に格納する。この処理は、ハードウェアを簡素化するため、また任意の画
素数の既定画像データに対応するため、CPU68で実行するプログラムによって行うこ
とが望ましい。
【0041】
次に説明するS140、S150をシャッタボタン28が押下されるまでの期間繰り返
すことにより、既定画像データが表す画像の透明領域内に被写体画像を動画表示する。ス
テップS140では、走査制御部76に所定の制御信号を入力し、イメージセンサ44に
所定時間蓄積した電荷を走査し、ディジタル画像処理部52で作成した被写体画像データ
84を図6に示すようにRAM66に格納し、被写体画像データ84を表示領域の画素数
に応じて間引きしたもの(表示用被写体画像データ85)をフレームバッファ62の背景
領域に格納する。ここで行う間引き処理は、既定画像と合成される被写体画像を表す被写
体画像データであるか合成されない被写体画像を表す被写体画像データであるかに関わら
ず、すべての被写体画像データに対して行う処理であるため、なめらかに動画表示できる
ように専用設計されたハードウェアを用いて高速処理することが望ましい。LCD26の
表示領域に応じて被写体画像データを縮小する処理を、専用設計されたハードウェアを用
いて高速処理していれば、既定画像データが表す画像の透明領域内に被写体画像をなめら
かに動画表示することができる。
【0042】
ステップS150では、表示制御部58がフレームバッファ62に格納された表示用被
写体画像データ85及びフレーミング用既定画像データ81を合成してLCD26に駆動
信号を出力することにより、図1(A)に示すようにフレーミング用合成画像が表示され
る。具体的には、フレームバッファ62に格納されたフレーミング用既定画像データ81
を優先的に走査し、フレーミング用既定画像データ81の注目画素の階調値が透明色に予
め割り当てられた階調値(例えば前述のR=00H、G=00H、B=00H)である場
合には、表示用被写体画像データ85の注目画素の階調値に基づいてLCD26に駆動信
号を出力し、それ以外の場合にはフレーミング用既定画像データ81の注目画素の階調値
に基づいてLCD26に駆動信号を出力する。このときLCD26に出力される駆動信号
の源として選択されるデータがフレーミング用合成画像データ86である。
【0043】
ステップS160ではシャッタ指示が入力されたか否か、すなわちシャッタボタン28
が押下されたか否かを検出し、シャッタボタン28の押下が検出されなければステップS
130に戻って上述の処理を繰り返す。ステップS160でシャッタボタン28の押下が
検出された場合、ステップS170に進む。
【0044】
ステップS170では、ステップS130と同様に、走査制御部76に所定の制御信号
を入力し、イメージセンサ44に所定時間蓄積した電荷を走査し、ディジタル画像処理部
52で被写体画像データを作成させ、その被写体画像データをRAM66に格納する。

【0045】
ステップS180では、RAM66に格納された被写体画像データを圧縮・伸張処理部
54で圧縮して圧縮画像データを作成し、それをリーダライタ56によってリムーバブル
メモリ57に格納する。またステップS180では、このとき記録される被写体画像デー
タとステップS110の決定キー24の押下により選択された背景ファイルとを関連付け
るデータがリムーバブルメモリ57に格納される。既定画像データが表す画像と被写体画
像データが表す画像とを合成した画像そのものを表すデータがリムーバブルメモリ57に
格納されるのではなく、被写体画像データ自体はそのままリムーバブルメモリ57に格納
されるため、撮影後の背景の変更、取消などが可能である。
【0046】
以上、被写体画像データをリムーバブルメモリ57に格納する処理の流れを説明した。
次にリムーバブルメモリ57に格納された被写体画像データの再生処理について説明する
。図7は、リムーバブルメモリ57に格納された被写体画像データの再生処理の流れを示
すフローチャートである。図7に示すシーケンスは、再生モードに対応するダイヤルスイ
ッチ16の回転角度が操作部64で検出されることによって開始される。
【0047】
ステップS200では、リムーバブルメモリ57に格納された被写体画像データのいず
れか1つが選択される。ステップS205では、選択された被写体画像データがリーダラ
イタ56によりリムーバブルメモリ57から読み取られ、圧縮・伸張処理部で伸張されて
RAM66に格納される。尚、被写体画像データは予め圧縮して記録されているものとし
て説明したが、非圧縮の状態で記録されていてもよい。ステップS210では、選択され
た被写体画像データに背景ファイルが関連付けられているか否かを判断し、関連付けられ
ていなければステップS220以後に進んで被写体画像データが表す被写体画像を単体で
表示し、関連付けられていればステップS250以後に進む。
【0048】
ステップS250では、図1(A)に示すように既定画像データとの関連付けを示す文
字やアイコン等の図形とともにステップS200で選択された被写体画像データが表す被
写体画像をLCD26に表示する。図1(A)では文字列「背景あり」を被写体画像の前
景に重ねて表示することにより、ステップS200で選択された被写体画像データが既定
画像データに関連付けられていることを識別可能にしている。具体的には、図8に示すよ
うに、RAM66に格納された被写体画像データ84を表示制御部58で表示領域の画素
数に応じて間引きして表示用被写体画像データ85を作成し、それをフレームバッファ6
2の背景領域に格納するとともに、ROM70に予め格納されている文字列「背景あり」
を表すビットマップデータ87をフレームバッファ62の前景領域に格納する。被写体画
像データに対する間引き処理は、既定画像と合成される被写体画像を表す被写体画像デー
タであるか合成されない被写体画像を表す被写体画像データであるかに関わらず、すべて
の被写体画像データに対して行う処理であるため、高速に表示できるように専用設計され
たハードウェアを用いて高速処理することが望ましい。尚、撮影直後の間引き処理により
表示領域と等しい画素数の表示用被写体画像データ85をサムネイル画像データとして本
画像データとともにリムーバブルメモリ57に記録する場合、ここで行う間引き処理は不
要である。次に表示制御部58がフレームバッファ62に格納された表示用被写体画像デ
ータ85及び「背景あり」を表すビットマップデータ87を合成してLCD26に駆動信
号を出力することにより、図1(A)に示すように文字列「背景あり」が表示用被写体画
像データ85が表す画像の前景に重ねて表示される。このときLCD26に出力される駆
動信号の源として選択されるデータが高速再生用合成画像データ88である。
【0049】
尚、ステップS250では、図6に示すように既定画像データが表す画像の一部を被写
体画像に合成して表示することにより、ステップS200で選択された被写体画像データ
が既定画像データに関連付けられていることを識別可能にしてもよい。これにより、表示
されている被写体画像データに既定画像データが関連付けられていることが、オペレータ
にとってよりわかりやすくなる。
【0050】
ステップS260では、モードの切替指示が入力されたか否か、すなわちダイヤルスイ
ッチ16の回転角度が変更されたか否かを検出し、ステップS250で被写体画像が表示
されてから3秒以内にモードの切替指示が入力された場合には再生モードを終了し、別の
モードに切り換える。モードの切替指示が入力されない場合、ステップS270で次選択
キー20が押されたか否かを検出する。ステップS250で被写体画像が表示されてから
3秒以内に次選択キー20が押されると、ステップS200に戻って次の被写体画像デー
タを選択し、上述の処理を繰り返す。ステップS280では、モードの切換指示が入力さ
れず、次選択キー20が押されない状態が3秒間続いたか否かを図示しないタイマを用い
て判別し、3秒間続くとステップS290に進み、印刷プレビューモードに移行する。尚
、ステップS290、S300及びS310の処理が行われている状態を印刷プレビュー
モードといい、ステップS200〜S280までの処理が行われている状態を標準再生モ
ードというものとする。
【0051】
尚、ステップS280では、モードの切換指示が入力されず、次選択キー
20が押されない状態が3秒間続いたか否かを判別する代わりに、例えば決定キー24な
どのボタンが押されたか否かを判別し、押された場合はステップS290に進んで印刷プ
レビューモードに移行し、押されていない場合はステップS260に戻るようにしてもよ
い。所定時間が経過するとモードを自動で切り換える場合には、モードを切り換えるため
の手間を少なくすることができ、手動でモードを切り換えさせる場合には、被写体画像と
既定画像を合成した結果が意図せずに表示されることを防止できる。
【0052】
ステップS290では、ステップS200で選択された被写体画像データが表す画像と
それに関連付けられた既定画像データが表す画像とを図9に示すように合成表示する。は
じめにステップS200で選択された被写体画像データに関連付けられた背景ファイルに
格納された既定画像データ80から印刷プレビュー用既定画像データ89が作成される。
具体的には、はじめにリーダライタ56によりリムーバブルメモリ57から既定画像デー
タが読み取られて圧縮・伸張処理部54で伸張され、図9に示すようにRAM66に既定
画像データ80が格納される。次に、表示領域より画素数が多い既定画像データ80の全
体を一画面に表示するため、既定画像データ80の画素数に応じた縮小処理と必要に応じ
た回転処理を行う。例えば、表示領域が320×240画素、既定画像データ80が64
0×960画素の縦向きだとすれば、縦横の画素数が3分の1になるように既定画像デー
タ80を間引き、90°回転させ、320×213画素の印刷プレビュー用既定画像デー
タ89を作成し、フレームバッファ62の前景領域に格納する。この処理はハードウェア
を簡素化するため、また任意の画素数の既定画像データに対応させて間引き処理の倍率を
任意に設定するため、CPU68で実行するプログラムによって行うことが望ましい。

【0053】
次に、RAM66に格納された被写体画像データ84を、背景ファイルに格納されてい
る被写体画像データの情報(既定画像データの画素数、合成原点の座標、割付データの基
準画素数など)と表示領域の画素数に応じて間引きし、座標変換により回転及び平行移動
させて印刷プレビュー用被写体画像データ85を作成する。このとき、被写体画像データ
が表す画像が一部に割り付けられる大既定画像データである場合、すなわち、既定画像デ
ータ80の画素数が割付データの基準画素数より大きい場合、標準再生モードにおけるス
テップS220及びステップS250で行った間引き処理よりも、再生モードにおけるス
テップS290で行う間引き処理の方が、倍率が小さくなる。また例えば、図9に示すよ
うに印刷プレビュー用既定画像データ89に縦向きの被写体画像データを合成する場合、
横向きにRAM66に格納された被写体画像データ84を時計回りに90°回転させる。
また例えば、既定画像データに対して行った間引き処理及び回転処理による座標変換に応
じて被写体画像データ85の座標を変換する。図9に示す例では、ステップS205の処
理により、RAM66に格納された640×480画素の横向きの被写体画像データ84
から160×213画素の縦向きの印刷プレビュー用被写体画像データ85が作成され、
印刷プレビュー用被写体画像データ85はフレームバッファ62の前景領域のうち画面右
側に相当する領域に格納され、画面左側に相当する領域は透明を示す値が格納されている

【0054】
次に表示制御部58がフレームバッファ62に格納された印刷プレビュー用被写体画像
データ85及び印刷プレビュー用既定画像データ89を合成してLCD26に駆動信号を
出力することにより、図1(B)に示すように印刷プレビュー用合成画像の全体が一画面
に表示される。具体的には、フレームバッファ62に格納された印刷プレビュー用既定画
像データ89を優先的に走査し、印刷プレビュー用既定画像データ89の注目画素の階調
値が透明色に予め割り当てられた階調値(例えば前述のR=00H、G=00H、B=0
0H)である場合には、印刷プレビュー用被写体画像データ85の注目画素の階調値に基
づいてLCD26に駆動信号を出力し、それ以外の場合には印刷プレビュー用既定画像デ
ータ89の注目画素の階調値に基づいてLCD26に駆動信号を出力する。このときLC
D26に出力される駆動信号の源として選択されるデータが印刷プレビュー用合成画像デ
ータ90であり、請求項に記載された合成画像データに相当する。印刷プレビュー用被写
体画像データ85及び印刷プレビュー用既定画像データ89を作成する上述の処理は、ハ
ードウェアを簡素化するため、また任意の画素数の既定画像データに対応させて間引き処
理の倍率を任意に設定するため、CPU68で実行するプログラムによって行うことが望
ましい。
【0055】
一方、ステップS220では、背景ファイルが関連付けられていない被写体画像データ
が表す被写体画像を次のようにして表示する。表示制御部58がLCD26の表示領域の
画素数に応じて被写体画像データを間引きしてフレームバッファ62に格納する。表示領
域の画素数が320×240画素、被写体画像データが640×480画素だとすれば、
縦横の画素数が2分の1になるように間引きしてフレームバッファ62に格納する。尚、
撮影直後の間引き処理により表示領域と等しい画素数のサムネイル画像データを本画像デ
ータとともにリムーバブルメモリ57に記録する場合、ここで行う間引き処理は不要であ
る。フレームバッファ62に格納された被写体画像データは、それに基づいて表示制御部
58がLCD26を駆動することにより図3(A)に示すように表示される。
【0056】
ステップS230では、モードの切替指示が入力されたか否か、すなわちダイヤルスイ
ッチ16の回転角度が変更されたか否かを検出し、モードの切替指示が入力された場合に
は再生モードを終了し、別のモードに切り換える。モードの切替指示が入力されていない
場合、ステップS240で次選択キー20の押下が検出されるまでの期間、モードの切替
指示及び次選択キー20の押下を繰り返し検出する。ステップS240で次選択キー20
の押下が検出されると、ステップS200に戻って次の被写体画像データを選択し、上述
の処理を繰り返す。
【0057】
本発明の第一実施例では、請求項に記載の画像処理手段は、CDS回路46、AGC回
路48、A/D変換器50、ディジタル画像処理部52などで構成され、その機能はステ
ップS140及びステップS170の処理によって実現されている。請求項に記載の設定
手段は、背景選択ボタン18、次選択キー20、前選択キー22、決定キー24などで構
成され、その機能はステップS100、S105、S110及びS120の処理によって
実現されている。請求項に記載の記録手段は、CPU68、圧縮・伸張処理部54、リー
ダライタ56などで構成され、その機能はステップS180の処理によって実現されてい
る。請求項に記載の標準再生手段は、表示制御部58、フレームバッファ62などで構成
され、その機能は、ステップS220及びステップS250の処理によって実現されてい
る。請求項に記載の変倍処理は、ステップS290の処理に対応する。請求項に記載の印
刷プレビュー手段は、CPU68、表示制御部58、フレームバッファ62などで構成さ
れ、その機能は、ステップS290の処理によって実現されている。請求項に記載の自動
切換手段は、CPU68、タイマなどで構成され、その機能は、ステップS280などの
処理によって実現されている。請求項に記載の自動切換手段は、CPU68、決定キー2
4などで構成され、その機能はステップS280で決定キー24が押されたか否かを判別
することにより実現される。
【0058】
以上説明した本発明の第一実施例では、再生モードでは、表示時間が3秒経過するなど
の条件が成立して印刷プレビューモードに移行しない限り、既定画像データに関連付けら
れた被写体画像データであっても、既定画像データに関連付けられていない被写体画像デ
ータであっても、互いに被写体画像データの画素数が同じであれば、互いに同じ倍率でL
CD26に表示する。したがって、ディジタル画像処理部52で作成される固定サイズの
被写体画像データが表す被写体画像を高速表示するように表示制御部58等を構成してい
れば、例え既定画像データが被写体画像データの画像サイズと異なっていても、オペレー
タはリムーバブルメモリ57に格納された全ての被写体画像データが表す被写体画像を短
時間で確認することができる。また、標準再生モードでは、被写体画像データに既定画像
データが関連付けられていることを、ROM70に予め格納しておいた文字やアイコンの
ビットマップデータを被写体画像と合成表示することによって識別可能にするため、既定
画像データに関連付けられた被写体画像データであっても、既定画像データに関連付けら
れていない被写体画像データとほぼ同じ速度で画面表示することができる。
【0059】
一方、既定画像データに関連付けられた被写体画像の表示時間が3秒経過するなどの条
件が成立した場合に標準再生モードから印刷プレビューモードに移行すると、個々の既定
画像データに応じた間引き処理、回転処理などを施して印刷プレビュー用合成画像データ
90の全体をLCD26の一画面に表示するため、たとえ既定画像データの画像サイズが
被写体画像データの画像サイズと異なっていても、オペレータは被写体画像と既定画像を
合成した結果を確認することができる。
【0060】
(第二実施例)
図10は、本発明の第二実施例によるプリンタ200を示すブロック図である。プリン
タ200はリムーバブルメモリ202から画像データの入力が可能な所謂スタンドアロン
型のプリンタである。
【0061】
第一ディスプレイ222はメニューを表示するためのディスプレイである。第一ディス
プレイ222はモノクロ表示のLCDなどで構成される。第一ディスプレイ制御部220
はVRAM、駆動回路等を備える。
第二ディスプレイ218は、リムーバブルメモリ202に記憶された画像データを確認
するためのディスプレイである。第二ディスプレイ218はフルカラー表示のLCDなど
で構成される。第二ディスプレイ制御部216はVRAM、駆動回路等を備え、制御部2
12によって生成される表示対象画像データを第二ディスプレイ218に表示する。第二
ディスプレイ218及び第二ディスプレイ制御部216は、Exifに準拠したサムネイ
ル画像データの全体を一画面に高速表示できるように構成されている。具体的には例えば
、Exifに準拠したサムネイル画像データの画像サイズと画面サイズが一致している。

【0062】
操作部224には、複数のスイッチが設けられている。操作部224は、
印刷用紙サイズや印刷対象の被写体画像の選択、印刷の開始・中止等の操作を受け付ける

請求項に記載の入力手段としての入力部204は、リムーバブルメモリ202に格納さ
れた画像ファイルを読み出し、ワークメモリ206に格納する。リムーバブルメモリ20
2は入力部204に脱着自在の記録媒体であって、具体的にはたとえばディジタルカメラ
に脱着自在のカード型ICメモリである。
【0063】
制御部212は、図示しないCPUおよびROMを備える。CPUはROMに記憶され
たプログラムを実行してプリンタ200の全体を制御する。また、制御部212では、ワ
ークメモリ206に格納されている画像データとレイアウト定義ファイルに基づいて、画
像処理部208で処理される印刷対象画像データを生成したり、第二ディスプレイ制御部
216で処理される表示対象画像データを生成したりする。これらのプログラムやレイア
ウト定義ファイル等の各種のデータは、所定のサーバからネットワークを介してダウンロ
ードして入力してもよいし、リムーバブルメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒
体から読み出して入力してもよい。
【0064】
画像処理部208は、ワークメモリ206に格納された印刷対象画像データを印刷デー
タに変換するための処理を制御部212と協働して実行するASICである。具体的に例
えば画像処理部208では、ワークメモリ206に格納された印刷対象画像データに対し
て、色空間の変換処理、解像度変換処理、ハーフトーン処理、インターレース処理などを
実行する。
プリンタエンジン210は、画像処理部208で生成された印刷データに基づいて印刷
用紙に画像を印刷する。プリンタエンジン210は、例えばインクジェット方式、レーザ
方式、昇華型熱転写方式、ドットインパクト方式などで印刷用紙に画像を形成する。

【0065】
図11は、プリンタ200の外観を示す斜視図であり、図12は、プリンタ200の第
一ディスプレイ222及び操作部224を拡大して示す平面図である。操作部224には
上スイッチ236、下スイッチ232、決定スイッチ230、戻るスイッチ234、プリ
ントスイッチ228、中止スイッチ226などの複数のスイッチが設けられている。第一
ディスプレイ222には種々の設定をするためのメニューが表示される。上スイッチ23
6、下スイッチ232、決定スイッチ230及び戻るスイッチ234は、メニューの項目
を選択するためのスイッチである。プリントスイッチ228は印刷の開始を指示するため
のスイッチである。中止スイッチ226は印刷の中止を指示するためのスイッチである。
図12に示す画面が第一ディスプレイ222に表示されている状態で決定スイッチ230
を押すと印刷対象画像を選択するためのモードに遷移する。印刷対象画像を選択するため
のモードでは、リムーバブルメモリ202に記憶されている被写体画像が第二ディスプレ
イ218に表示され、上スイッチ236及び下スイッチ232が押されると、表示される
被写体画像が順次入れ替わる。また、印刷対象画像を選択するためのモードでは、プリン
トスイッチ228が押されると、そのとき選択されている被写体画像が印刷される。

【0066】
図13は、印刷対象画像を選択するためのモードにおける第二ディスプレイ218の画
面の遷移を示す図である。図13(A)は、リムーバブルメモリ202に記憶されている
被写体画像が表示されている画面を示している。選択中の被写体画像を表示するときは、
被写体画像の本画像データをリムーバブルメモリ202から読み込んで縮小してから表示
してもよいし、被写体画像のサムネイル画像データを読み込んでそのまま表示してもよい
し、被写体画像のサムネイル画像を読み込んで拡大又は縮小してから表示してもよい。上
スイッチ236又は下スイッチ232によって選択された被写体画像に既定画像が関連付
けられている場合は、図13(B1)に示すように既定画像の一部を表示するか、図13
(B2)に示すように既定画像が関連付けられていることを示す文字やアイコンなどが被
写体画像とともに表示される。既定画像が関連付けられている被写体画像が第二ディスプ
レイ218に表示された状態で決定スイッチ230が押されると、図13(C)に示すよ
うに、被写体画像と既定画像とを合成した画像の全体が一画面に表示される。このとき、
レイアウト定義ファイルによって被写体画像より大きい合成画像が定義されている場合、
被写体画像を表すデータは、縮小されるため、直前の状態に比べて小さい倍率で第二ディ
スプレイ218に表示される。
【0067】
図14は、リムーバブルメモリ202に格納されるファイルのディレクトリを示す模式
図である。「¥removable」はリムーバブルメモリ202のルートディレクトリ
に対応する。
【0068】
拡張子が「.exif」の被写体画像ファイルは被写体画像を表す画像デ
ータである。拡張子が「.ust」のファイルは、被写体画像ファイルとレイアウト定義
ファイル及び既定画像ファイルとを関連付けるための関連付けファイルである。関連付け
ファイルには、拡張子が「.usm」のインデックスファイルのファイル名が記述されて
いる。関連付けファイルのファイル名は、それに記述されたインデックスファイルに記述
されたレイアウト定義ファイルに関連付けようとする被写体画像のファイル名と同一であ
る。例えば「0002.ust」の関連付けファイルには、「daen_0.usm」と
いうファイル名が記述され、「daen_0.usm」というインデックスファイルには
、「daen01.usd」、「daen02.usd」等のレイアウト定義ファイルの
ファイル名が記述されている。すなわち、被写体画像と関連付けファイルとはそれらのフ
ァイル名によって互いに関連付けられ、関連付けファイルとインデックスファイルとは、
関連付けファイルに記述されたファイル名によって関連付けられている。さらに、インデ
ックスファイルとレイアウト定義ファイルとは、インデックスファイルに記述されたレイ
アウト定義ファイルのファイル名によって関連付けられている。これら複数のファイルに
よる関連づけによって、用紙サイズが異なり互いに相似の関係にある複数のレイアウト定
義ファイルが1つの被写体画像ファイルに関連付けられている。
【0069】
拡張子が「.usd」のファイルは被写体画像と既定画像の印刷レイアウトを定義する
レイアウト定義ファイルであって、用紙サイズ毎に保存されている。レイアウト定義ファ
イルについては後に詳述する。
【0070】
図15は、レイアウト定義ファイルを介して互いに関連付けられてリムーバブルメモリ
202に記憶されている種々の画像を示す模式図である。
拡張子が「.exif」の被写体画像ファイル238は、被写体画像を表すデータであ
って、本画像データ240とサムネイル画像データ242とを含み、Exifファイル形
式で記録されている。
拡張子が「.eff」の既定画像ファイル244は、レイアウト定義ファイルに基づい
て被写体画像と合成される既定画像を表すデータであって、既定画像データ246とαチ
ャンネルデータ248とを含む。αチャンネルデータは、重畳合成されるレイヤ間におけ
る上位レイヤの透過率を画素毎に設定しているデータである。例えば、αチャンネルデー
タによって透過率が100%に設定された画素では、上位レイヤの画素ではなく、下位レ
イヤの画素が合成画像の画素として採用される。1つのレイアウト定義ファイルに被写体
画像と既定画像とを描画するスクリプトが記述されている場合、レイアウト定義ファイル
を介して被写体画像と既定画像とが対応付けられていることになる。
【0071】
拡張子が「.usf」のプレビュー用画像ファイル254は、レイアウト定義ファイル
で定義しているレイアウトをプリンタやパーソナルコンピュータなどの再生装置のディス
プレイに表示するためのデータであって、プレビュー用画像データ250とαチャンネル
データ252とを含む。プレビュー用画像のサイズは、例えばExifなどの業界標準規
格で定められたサムネイル画像のサイズに一致させることにより、被写体画像のサムネイ
ル画像データを高速表示するためのハードウェアを用いてレイアウト定義ファイルで定義
しているレイアウトを高速表示することができるようになる。
【0072】
拡張子が「.ctf」のフレーミング用画像ファイル260は、レイアウト定義ファイ
ルで定義している既定画像の一部(フレーミング用画像)をディジタルカメラのLCDに
表示するためのデータであって、フレーミング用画像データ256とαチャンネルデータ
258とを含む。フレーミング用画像をディジタルカメラのLCDに表示することにより
、既定画像のはめ込み合成枠の形状に応じた適切なフレーミングが可能になる。
【0073】
図14に示すように、既定画像、プレビュー用画像及びフレーミング用画像を表すデー
タは、それらに対応するレイアウト定義ファイルのファイル名が記述されたインデックス
ファイルのファイル名と同名のフォルダに格納されている。
【0074】
図16はレイアウト定義ファイルの内容を示す模式図である。図17は、レイアウト定
義ファイルを用いて被写体画像と既定画像をはがき260に割り付ける処理を示す模式図
である。レイアウト定義ファイルには、被写体画像及び既定画像のレイアウトがスクリプ
トによって定義されている。スクリプトは、印刷用紙サイズ、印刷用紙の向き、被写体画
像及び既定画像を印刷用紙に配置するための画像枠等をプリンタ等で一義的に解釈可能に
定義する。具体的には例えば、用紙サイズとして「はがき」、印刷用紙の向きとして「横
長」がスクリプトによって記述され、印刷対象の被写体画像毎に画像枠(例えば枠の左上
座標「(x1,y1)」と枠の右下座標「(x2,y2)」)がスクリプトによって記述
され、印刷対象の既定画像毎に既定画像ファイルのファイル名(例えば「birthda
y.eff」)及び画像枠(例えば枠の左上座標「(x3,y3)」と枠の右下座標「(
x4,y4)」)がスクリプトによって記述される。
【0075】
印刷対象の被写体画像を選択するためのモードでは、リムーバブルメモリ202の所定
のディレクトリに記憶されている被写体画像ファイルが上スイッチ236及び下スイッチ
232が押されるたびに順次選択される。選択された被写体画像ファイルと同じファイル
名の関連付けファイルが当該ディレクトリに記憶されている場合、図13(B1)又は図
13(B2)に示すように、選択された被写体画像ファイルにレイアウト定義ファイルが
関連付けられていることを示す画面が表示される。この場合、プリントスイッチ228が
押されると、選択された被写体画像ファイルは、それに関連付けられたレイアウト定義フ
ァイルに記述されたスクリプトに従って印刷される。
【0076】
図13(B1)及び図13(B2)は、図14に示した「0002.exif」が選択
された状態を示している。以下、図19に示すフローチャートを参照しながら、既定画像
データに関連付けてリムーバブルメモリに記憶された被写体画像ファイルが選択された場
合の処理について説明する。
【0077】
まず、図15に示したサムネイル画像データ242と、フレーミング用画像データ25
6と、αチャンネルデータ258がリムーバブルメモリ202から読み込まれ、サムネイ
ル画像データ242とフレーミング用画像データ256が図13(B1)に示すように第
二ディスプレイ218に合成表示される(S300)。これらの画像データのサイズが一
致している場合、第二ディスプレイ218及び第二ディスプレイ制御部216は、Exi
fに準拠したサムネイル画像データの全体を一画面に高速表示できるように構成されてい
るため、フレーミング用画像を被写体画像に合成して表示しても、表示速度が低下するこ
とが抑制される。尚、図13(B2)及び図18の画面Aを表示するときは、制御部21
2のROMに記憶された「フレーム有り」を表す画像データを被写体画像のサムネイル画
像データ242の上位レイヤに表示すればよい。
【0078】
被写体画像が第二ディスプレイ218に表示された状態で上スイッチ236又は下スイ
ッチ232が押されると、次の被写体画像ファイルが選択される(S310)。
【0079】
被写体画像が第二ディスプレイ218に表示された状態で決定スイッチ230が押され
ると、被写体画像と既定画像とを合成した画像の全体を一画面に表示するための以下の処
理が開始される(S320)。尚、新たな被写体画像ファイルが選択されたときにスター
トしたタイマがタイムアップしたときに、以下の処理を開始してもよい。
【0080】
まず、レイアウト定義ファイルが読み込まれ、スクリプトに記述されている画像枠を、
図17に示すように第二ディスプレイ218の画面に応じて座標変換する(S330)。
尚、第二ディスプレイ218の画面に応じた画像枠を定義したスクリプトを記述したファ
イルを予めインデックスファイル等に関連付けて記憶しておいても良い。その場合、レイ
アウト定義ファイルを読み込む必要も、レイアウト定義ファイルの画像枠を座標変換する
必要もない。
【0081】
次に、図18に示すように、座標変換された画像枠に応じて被写体画像を表すサムネイ
ル画像242を縮小する(S340)。
次に、インデックスファイルを介して被写体画像ファイルに関連付けられているプレビ
ュー用画像ファイルのプレビュー用画像データ250及びαチャンネルデータ252をリ
ムーバブルメモリ202から読み込む。続いて、縮小されたサムネイル画像242、プレ
ビュー用画像データ250及びαチャンネルデータ252に基づいて、図18の画面Bに
示すように、被写体画像と既定画像を合成した画像の全体を一画面に表示する。
【0082】
以上説明した本発明の第二実施例によると、リムーバブルメモリ202から入力される
被写体画像を第二ディスプレイに表示するとき、それに既定画像が関連付けられているか
否かに関わらず、被写体画像を表すサムネイル画像データをある特定の倍率(第一の倍率
)で縮小又は拡大し(倍率は1でもよい、すなわち、拡大も縮小もしなくてもよい。)、
縮小又は拡大したサムネイル画像データに基づいて被写体画像を表示する。したがって、
たとえ既定画像と被写体画像を合成して得られる合成画像に対して被写体画像のサイズが
小さいとしても、リムーバブルメモリ202に記録された被写体画像を短時間で確認する
ことができる。
【0083】
一方、被写体画像に既定画像が関連付けてリムーバブルメモリ202に記憶されている
場合、当該被写体画像は既定画像と合成して印刷されるため、印刷される画像の全体を第
二ディスプレイ218の一画面に表示することもできる。このとき、被写体画像が合成画
像より小さい場合、サムネイル画像データは第一の倍率より小さい倍率で縮小又は拡大さ
れ、縮小又は拡大されたサムネイル画像データとプレビュー用画像ファイルに基づいて被
写体画像と既定画像を合成した画像が一画面に表示される。したがって、たとえ既定画像
と被写体画像を合成して得られる合成画像が被写体画像より大きいサイズであったとして
も、被写体画像と既定画像を合成した結果を一画面で確認することができる。
【符号の説明】
【0084】
1…ディジタルカメラ、18…背景設定ボタン、20…次選択キー、22…前選択キー
、24…決定キー、26…LCD、44…イメージセンサ、46…CDS回路、48…A
GC回路、50…A/D変換器、52…ディジタル画像処理部、54…圧縮・伸張処理部
、56…リーダライタ、57…リムーバブルメモリ、58…表示制御部、62…フレーム
バッファ、68…CPU、80…既定画像データ、84…被写体画像データ、90…印刷
プレビュー用合成画像データ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージセンサの出力に基づいて被写体画像を表す第1の画像データを作成する画像処
理手段と、
前記被写体画像と合成される第1の領域と被写体画像と合成されない第2の領域とから
なる既定画像を表す第2の画像データを設定するための設定手段と、
前記設定手段により設定された第2の画像データに関連付けて第1の画像データを不揮
発性メモリに格納する記録手段と、
前記既定画像の第1の領域に対応する画像と、前記イメージセンサの出力に基づく動画
とを合成表示し、前記既定画像の第2の領域に対応する画像を表示しない動画表示手段と

前記動画表示手段が前記合成表示をしている場合に、シャッタ指示に応じて前記画像処
理手段に前記第1の画像データを作成させるシャッタ手段と、を備えることを特徴とする
画像処理装置。
【請求項2】
前記既定画像の第1の領域は、前記被写体画像と合成されない領域を含まないことを特
徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記動画表示手段は、前記既定画像の第1の領域に対応する画像を、前記既定画像の第
1の領域に対応する画像を表し、前記第2の画像データに関連付けられている前記第3の
画像データから取得して合成表示を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処
理装置。
【請求項4】
前記第1の画像データから取得した前記被写体画像と前記第2の画像データから取得し
た前記既定画像とを合成して出力する出力手段を更に備えることを特徴とする請求項1、
2又は3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
第1の領域と第2の領域とからなる第1の画像を表す第1の画像データを設定するため
の設定手段と、
前記第1の画像の第1の領域と、イメージセンサの出力に基づく動画とを合成表示する
動画表示手段と、
前記動画表示手段が前記合成表示をしている場合にシャッタ指示を検出するシャッタ検出
手段と、
前記シャッタ検出手段による前記シャッタ指示の検出に応じて、イメージセンサの出力
に基づいて第2の画像データを作成する画像処理手段と、
前記第1の画像データに関連付けて前記第2の画像データを不揮発性メモリに格納する
記録手段と、を備え
前記動画表示手段による前記合成表示とともに第1の画像の第2の領域を表示しないこ
とを特徴とする画像処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2009−303230(P2009−303230A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−182245(P2009−182245)
【出願日】平成21年8月5日(2009.8.5)
【分割の表示】特願2004−521130(P2004−521130)の分割
【原出願日】平成15年6月5日(2003.6.5)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】