説明

画像処理装置

【課題】操作性の良い入力キーを提供する。
【解決手段】画像処理装置100は、ディスプレイ33と、機能設定キー27と、CPU1と、を備えている。機能設定キー27は、入出力の設定を含む各種機能を設定するための機能設定画面をディスプレイ33に表示するためのキーであり、かつ、複数ページで構成された機能設定画面のページ切替が可能である。CPU1は、機能設定キー27の操作に応じて機能設定画面をディスプレイ33に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ファクシミリ通信が可能な画像処理装置において、ファクスすべき内容をメモリに記憶させて送信するなどの応用機能を利用する場合には、ユーザは、次のようにして応用機能の設定を行う。まず、ユーザは機能設定キーを1回操作し、画像処理装置の表示部にファクスメニューを表示する。ファクシミリ通信に関する応用機能には設定可能な複数の項目が含まれており、例えば1ページあたり6つの項目が表示部に表示され、ファクスメニューは複数ページに亘って表示される。
次に、ユーザは、ファクスメニューが表示された状態で、カーソルキーを操作し、ページの切り替え及び項目の選択を行う。所望の項目が含まれたページが表示部に表示されれば、ユーザはカーソルキーで所望の項目を選択する。なお、ファクスメニューが表示された状態においては、再び機能設定キーが操作されても画像処理装置は無視する。
【0003】
前述のような方法の場合、ユーザは、最初に機能設定キーを操作してファクスメニューを表示部に表示し、次に機能設定キーとは異なるカーソルキーを操作してページの切り替えを行い、所望の項目を選択する必要がある。カーソルキーを用いてページを切り替える場合には、ユーザはカーソルキーを複数回操作する必要がある。例えば、3行2列からなる6つの項目が1ページのメニューとして表示部に表示されている場合には、ユーザはカーソルキーを行方向に3回、あるいは、列方向に2回操作することで次のページに切り替える必要があり煩雑である。
【0004】
特許文献1によれば、表示部に基本操作画面が表示されている状態で、ユーザがワンタッチ入力キーを1回操作した場合、ワンタッチ入力キーに割り当てられている設定項目のメニューが表示部に表示される。ユーザがワンタッチ入力キーをさらに連続的に操作すると、該当の設定項目の設定値の候補が順番に切り替わる。例えば、ワンタッチ入力キーに「原稿の画質」という設定項目が割り当てられている場合、ユーザがワンタッチ入力キーを1回操作すると、基本操作画面が「原稿の画質」のメニュー画面に切り替わる。「原稿の画質」のメニュー画面では、1ページに複数の設定値の候補が表示される。さらにユーザがワンタッチ入力キーを連続的に操作すると、設定値の候補が、「写真」、「鉛筆文字」、「地図」、「文字」・・・などのように順番に切り替わる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−081178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1においては、ユーザが1つのワンタッチ入力キーを連続的に操作することで、設定項目のメニューの表示及び設定値の候補の切り替えができる。しかし、特許文献1では、1ページのみからなる設定項目のメニュー画面内において、設定値の候補がワンタッチ入力キーの操作によって順番に切り替わることを開示しているに過ぎない。つまり、特許文献1は、設定値の候補が複数ページに亘って表示される場合に、どのようにしてページを切り替えることができるかについては開示していない。あるいは、特許文献1からは、1ページ内に表示される設定値の候補を最初から最後まで順に切り替えた後、さらにワンタッチ入力キーを操作することで次のページを表示し得ることが分かるに過ぎない。よって、特許文献1においてもまた、ページ切り替えの操作が煩雑であり、操作性の良い入力キーが提供できていない。
【0007】
本発明の課題は、操作性の良い入力キーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係る画像処理装置は、表示部と、機能設定キーと、制御部と、を備えている。機能設定キーは、入出力の設定を含む各種機能を設定するための機能設定画面を表示部に表示するためのキーであり、かつ、複数ページで構成された機能設定画面のページ切替が可能である。制御部は、機能設定キーの操作に応じて機能設定画面を表示部に表示する。
【0009】
例えば、ファクシミリ通信、印刷及び画像の読み取りが可能な画像処理装置において、ファクシミリ通信を行う場合を考える。ユーザが所定のキーによりファクシミリ通信を選択し、さらに機能設定キーを押せば、ファクシミリ通信に関する機能設定画面が表示部に表示される。ファクシミリ通信に関する設定項目は、グループ送信、送付案内書、両面読み取り、連続読み込み、自動受信、メモリー送信、送受信の時刻指定などの複数の設定項目から構成されている。例えば、設定項目が24項目あり、6項目が1ページの機能設定画面に表示される場合には、24の設定項目は4ページに亘る機能設定画面に表示される。このような場合に、ユーザは、機能設定キーを用いて機能設定画面のページを切り替えることが可能である。つまり、機能設定キーは、機能設定画面に入るための機能と、機能設定画面のページを切り替えるための機能と、の複数の機能を有する。よって、ユーザは、機能設定キーのみの連続操作によって別の画面から機能設定画面への切替及び機能設定画面のページ切替が可能であり、別の操作ボタンを操作することなく所望の設定項目を含むページを探すことができる。ユーザは、所望の項目を含むページに到達した場合には、その機能設定画面において後述の選択キーを操作することでカーソルを移動して所望の項目を選択して設定を行う。
【0010】
なお、機能設定画面での設定項目の表示の仕方によっては、選択キーでのページ切替よりも、機能設定キーでのページ切替の方が少ない操作回数でページ切替を行うことができる。例えば、機能設定画面の設定項目が3行2列で表示され、各行列により1ページで6項目の設定項目が表示されているとする。1行1列の位置に選択キーのカーソルが配置されている場合にユーザが選択キーでページ切替を行う場合には、例えばユーザは行方向に3回操作するか、あるいは列方向に2回操作することでページ切替を行う。一方、ユーザは機能設定キーを用いてページ切替を行う場合には、1回の操作でページ切替を行うことができる。
以上の通り、ユーザは、各種機能の設定において、機能設定キーを連続的に操作することで、別の画面から機能設定画面への切替及び機能設定画面のページ切替を即座に容易に行うことができる。そのため、このような画像処理装置によれば、機能設定キーの操作性を向上してユーザの利便性を高めることができる。
【0011】
画像処理装置は、機能設定画面内に表示された複数の項目のうち、いずれかの項目を選択状態にするための選択キーをさらに備えていてもよい。
ユーザは、機能設定キーを操作することにより所望の項目を含むページに到達した場合には、その機能設定画面において選択キーを操作することで所望の項目を選択することができる。例えば、ユーザが選択キーを操作することで、項目に合わせて表示されるカーソルが移動して所望の項目を選択状態にできる。
【0012】
制御部は、機能設定キーが機能設定画面の最終ページにおいて操作されるのに応じて、機能設定画面を終了させて入出力待機画面を表示部に表示してもよい。
機能設定キーは、機能設定画面を表示させる機能と、機能設定画面のページ切替を行う機能を有するとともに、さらに、機能設定画面から入出力待機画面に戻る機能も有する。
例えば、ユーザが所定のキーによりファクシミリ通信を選択すれば、ファクスの入出力待機画面が表示される。ユーザが次に機能設定キーを押せば、ファクシミリ通信に関する機能設定画面の1ページ目が表示部に表示される。ユーザがさらに機能設定キーを押すことにより機能設定画面のページが切り替わり、最終ページが表示された後にユーザが再び機能設定キーを押せば、ファクスの入出力待機画面が表示部に表示される。そして、入出力待機画面においてファクスを出力するための操作が行われれば、ファクスの送信が行われる。
このように本発明の画像処理装置によれば、機能設定キーに複数の機能を持たせることができる。
【0013】
制御部は、機能設定キー及び選択キーの操作により選択された項目の値を記憶した状態で、入出力待機画面を表示部に表示してもよい。
例えばユーザは、機能設定キーにより機能設定画面のページを切り替え、選択キーにより機能設定画面内の所望の項目を選択し、各種機能の設定を行う。ユーザは各種機能の設定が終了すれば表示部に入出力待機画面を表示させる。このとき、ユーザにより設定された各種機能は記憶されている。よって、ユーザが入出力待機画面において入力又は出力の実行を選択した場合には、画像処理装置は設定された各種機能に基づいて入出力を行える。
【0014】
制御部は、機能設定キーが機能設定画面の最終ページにおいて操作されるのに応じて、機能設定画面の1ページ目を表示部に表示してもよい。
機能設定画面は、例えば1ページ、2ページ目、3ページ目と順番に切り替えられる。もし、現在のページよりも前ページにおいて設定項目を設定したい場合には、ユーザは、機能設定キーにより最終ページまでページを切り替え、最終ページにおいて機能設定キーを操作することにより1ページ目に戻ることができる。このようにユーザは、機能設定キーを操作することで所望のページまで機能設定画面を切り替えることができる。
【0015】
制御部は、機能設定画面内におけるカーソルの最終の位置を記憶しており、次に機能設定キーが操作されて次ページの機能設定画面を表示部に表示する際に、最終の位置にカーソルを位置させてもよい。
例えば、機能設定画面の1ページ目において、3行1列の位置に選択キーのカーソルが配置されているとする。ユーザが機能設定キーを操作すれば、表示部には機能設定画面の2ページ目が表示される。このとき、カーソルは、1ページ目と同じ3行1列に配置される。
【発明の効果】
【0016】
本発明の画像処理装置は、操作性の良い入力キーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】画像処理装置の操作パネルの外観構成図である。
【図3】(a)〜(f)は機能設定画面のページ切替の様子を示す画面例である。
【図4】(a)〜(c)は機能設定画面のページ切替の様子を示す別の画面例である。
【図5】画面の切替処理の流れを示すフローチャートの一例である。
【図6】画面の切替処理の流れを示すフローチャートの他の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(1)画像処理装置の概要
以下、本実施形態における画像処理装置を例に挙げて説明する。画像処理装置100は、コピー機能、ファクシミリ通信機能、スキャナ機能及びネットワークプリンタ機能を有するいわゆる複合機である。図1を参照して、画像処理装置100の構成を説明する。図1は、本実施形態の画像処理装置の要部構成を示すブロック図である。
【0019】
画像処理装置100は、CPU1、フラッシュROM(Read Only Memory)2、第1SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)3及びSRAM(Static Random Access Memory)4を備えている。画像処理装置100は、さらに、モデム5、NCU(Network Control Unit)6、操作パネル7、RTC(Real Time Clock)8、統合チップセット9、第2SDRAM10、スキャナ11、プリンタ12及びネットワークボード13等を備える。
【0020】
また、画像処理装置100は、システムバス14、第1ローカルバス15、第2ローカルバス16及びシリアルバス17等のバスを備えており、画像処理装置100内の各部はこれらのバスによって互いに接続されている。システムバス14には、CPU1、フラッシュROM2、第1SDRAM3、SRAM4、モデム5、NCU6、操作パネル7、RTC8及び統合チップセット9が接続されている。第1ローカルバス15には、統合チップセット9及びネットワークボード13が接続されている。統合チップセット9とスキャナ11及びプリンタ12とは、シリアルバス17によって互いに接続されている。統合チップセット9と第2SDRAM10とは、第2ローカルバス16によって接続されている。
【0021】
CPU1は、フラッシュROM2等に格納される各種プログラムを読み出して実行し、画像処理装置100の各部を制御する。また、CPU1は、操作パネル7のディスプレイ33での表示を制御する制御部であり、LCDC(Liquid Crystal Display Controller)1aを有している。CPU1は、ユーザの操作パネル7での操作に応じて、LCDC1aを制御してディスプレイ33に各種画面を表示する。これにより、後述の入出力待機画面及び機能設定画面などの画面がディスプレイ33に表示される。なお、ディスプレイ33が液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)である場合には、LCDC1aがコントローラとして用いられる。しかし、コントローラはLCDCに限定されず、ディスプレイ33の種類に応じて適宜最適なコントローラを採用可能である。また、図1では、LCDC1aはCPU1内に設けられているが、LCDC1aはCPU1の外部に設けられていてもよい。
【0022】
フラッシュROM2は、CPU1に読み込まれる各種プログラムを記憶している。
第1SDRAM3は、予め登録された各種設定情報を記憶するCPU1の主メモリであり、各種プログラムを実行するワークエリアとして機能する。
SRAM4は、短縮ダイヤル等の各種のユーザ設定及びエラー情報等を記憶可能である。
【0023】
これらのフラッシュROM2、第1SDRAM3及びSRAM4などの記憶部は、プリンタ12、スキャナ11及びファクス等の機器それぞれについて入出力待機画面及び機能設定画面に関する情報を記憶する。入出力待機画面及び機能設定画面に関する情報としては、例えば各画面のフォーマット、各画面の各ページに表示される設定項目、機器毎の機能設定画面の全ページ数naなどが挙げられる。また、これらの記憶部は、例えば、操作パネル7によって設定された設定値、プリンタ12、スキャナ11及びファクス等の機器の状態値を記憶することもできる。例えば、これらの記憶部のうちフラッシュROM2は、各画面のフォーマット、各画面の各ページに表示される設定項目及び機能設定画面の全ページ数naなどの予め定められている情報を記憶する。また、例えば第1SDRAM3及び/又はSRAM4は、操作パネル7によって設定された設定値及び機器の状態値など、随時変化し得る情報を記憶する。なお、操作パネル7によって設定された設定値とは、後述の機能設定画面において、ユーザがカーソルキー29等を用いて設定した値である。また、機器の状態値とは、例えばプリンタ12が印刷中であるのか、印刷待機状態であるのか、スキャナ11が読み取り中であるのかなど、各機器の状態を示す値である。CPU1は、これら操作パネル7による設定値及び機器の状態値を、操作パネル7内のディスプレイ33に表示する。以下では、特記する場合を除いて、フラッシュROM2、第1SDRAM3及びSRAM4などは単に記憶部と称する。
【0024】
モデム5は、デジタル信号とアナログ信号を相互変換する変復調装置であり、通常のファクシミリ通信用のファクシミリモデムの機能を有する。モデム5は、NCU6と直接接続されている。
NCU6は、公衆交換電話網(PSTN:Public Subscriber Telephone Network)19に接続されており、電話回線を介して発呼及び着呼を含む通信を制御する。
【0025】
操作パネル7は、ディスプレイ33、タッチセンサを有するタッチパネル及びハードキー等を備える。操作パネル7は、コピー、スキャン、又はファクシミリ送信等の指示をユーザから受け付ける。また、操作パネル7は、ディスプレイ33に後述の機能設定画面を表示し、各種機器の入出力の設定をユーザから受け付ける。また、ディスプレイ33は、画像処理装置100の動作状況及びエラーの発生等の情報をユーザに伝えることもできる。
【0026】
RTC8は、時計回路であり、画像処理装置100の電源が切られていても時刻を刻み続けることができる。
ネットワークボード13は、LAN(Local Area Network)18を介してネットワークと接続され、TCP/IPプロトコルに従ってクライアントPC及び他の機器との通信機能を実行する。
【0027】
スキャナ11は、CPU1の制御の下、原稿から画像を読み取るスキャナ機能を実現する。スキャナ11は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)等のイメージセンサを有している。スキャナ11によって読み取られた原稿の画像データは、図示しないAFE(Analog Front End)によってアナログ信号からデジタル信号に変換されて、統合チップセット9に入力される。
プリンタ12は、CPU1の制御の下、スキャナ11により原稿から読み取られた画像データ及びファクシミリ通信機能によって受信された画像データを用紙に印刷するプリント機能を実現する。またプリンタ12は、CPU1の制御の下、ネットワークプリント機能によってLAN18を介して受信された画像データを用紙に印刷するプリント機能を実現する。
【0028】
統合チップセット9は、画像データに対して用紙に印刷するための画像処理を行う。統合チップセット9は、図示しないCODEC(Coder and Decoder)を有する。画像データは、CODECによって圧縮及び展開される。すなわち、CODECは、スキャナ11から受け取った原稿の画像データ及びファクシミリ通信によって送受信する画像データに対して、圧縮(符号化)及び復号等の処理を行う。圧縮形式としては、公知の形式が採用可能である。
第2SDRAM10は、統合チップセット9で処理された画像データ等のデータを記憶する。第2SDRAM10は、例えば、ファクス送信される画像データ及びプリンタ12により印刷される画像データなどを記憶する。
【0029】
(2)操作パネル
図2は画像処理装置の操作パネルの外観構成図である。
操作パネル7は、例えば、ディスプレイ33、照明部20〜22、機器決定キー23、画質決定キー24、濃度決定キー25、読取サイズ決定キー26、機能設定キー27、リセットキー28、カーソルキー29、テンキー30、スタートキー31、ストップキー32等を含む。
【0030】
本実施形態による画像処理装置100では、プリンタ12による印刷、スキャナ11による画像の読み取り、モデム5によるファクシミリ通信が可能である。機器決定キー23は、前述のいずれの機器を使用するかを決定するためのキーであり、機器決定キー23の操作により機器の切り替えが可能である。照明部20〜22は、機器決定キー23の上方に設けられており、機器決定キー23により選択された機器に対応する照明部20〜22が点灯する。図2では、ファクシミリ通信が選択されており、ファクスの照明部22が点灯している。
【0031】
また、機器決定キー23により機器が選択されると、ディスプレイ33には、選択された機器に関連する入出力待機画面が表示される。入出力待機画面とは、例えば、選択された機器により入出力が可能な状態で待機している際に表示される画面である。図2のディスプレイ33には、ファクシミリ通信の入出力待機画面が表示されている。
【0032】
画質決定キー24、濃度決定キー25及び読取サイズ決定キー26は、それぞれ、ディスプレイ33に表示された画質、濃度、読み取りサイズの各項目に対応している。ユーザは、各選択キーを操作することで、画質、濃度及び読み取りサイズを調整可能である。
機能設定キー27は、機器決定キー23により選択された機器について各種機能を設定するためのキーである。機器が選択された後、機能設定キー27の1回目の操作により、各種機能が設定可能な機能設定画面が表示される。そして、2回目以降の機能設定キー27の操作により、機能設定画面のページ切替が可能である。つまり、本実施形態の画像処理装置100は、1回目の機能設定キー27の操作によって機能設定画面の1ページ目を表示し、2回目、3回目・・・の操作により2ページ、3ページ目というように機能設定画面のページを切り替える。各画面の詳細については後述する。
【0033】
リセットキー28は、機能設定画面で設定された設定値を全てクリアして入出力待機画面を表示するためのキーである。
カーソルキー29は、ディスプレイ33に表示されるカーソルを上下左右に移動するためのキーである。例えば、ディスプレイ33に複数の設定項目を含む機能選択画面が表示されている場合、ユーザがカーソルキー29を上下左右に移動させるのに応じてカーソルもまた上下左右に移動し、各設定項目の選択状態が切り替わる。その後、ユーザが機能選択画面に表示された「確定」ボタン(読取りサイズ決定キー26が兼用される)を操作することで、選択された設定項目の機能が確定される。
テンキー30は、ファクス番号等の数字を入力するためのキーである。
スタートキー31は、各種処理を開始するためのキーである。例えば、機器としてファクスが選択されている場合に、ユーザがスタートキー31を操作すると、ファクシミリ通信が開始される。
ストップキー32は、各種処理を中止するためのキーである。
【0034】
(3)画面例
以下に、ディスプレイ33に表示される画面例について説明する。ディスプレイ33での画面の表示は、制御部であるCPU1により制御される。また、操作パネル7によって設定された設定値、プリンタ12、スキャナ11等の機器の状態値は、記憶部である例えば第1SDRAM3及び/又はSRAM4等に記憶される。CPU1は、操作パネル7でのユーザの操作結果、記憶部に記憶されている設定値及び状態値等に基づいて、ディスプレイ33に各種画面を表示する。
【0035】
(3−1)ページ切替の画面例1
図3の(a)〜(f)は機能設定画面のページ切替の様子を示す画面例であり、各画面は操作パネル7のディスプレイ33に表示される。
まず、ユーザが機器決定キー23により機器を選択すると、ディスプレイ33には、選択された機器に関連する入出力待機画面が表示される(図3の(a)参照)。図3の(a)の場合、機器としてファクスが選択されており、ファクシミリ通信の入出力待機画面が表示されている。入出力待機画面には、例えば、画質、濃度、読取サイズ、年月日、時刻、メモリ残量などの各種情報が表示されている。機能設定キー27及びカーソルキー29等により各種機能の設定がまだ行われていない場合、各種機能の設定値はデフォルト値に設定されている。よって、この状態でユーザがテンキー30及びスタートキー31などを操作すれば、デフォルト値でのファクシミリ通信が可能である。
【0036】
次に、ユーザが機能設定キー27の1回目の操作を行うと、機能設定画面の1ページ目が表示される(図3の(b)参照)。ここで、ファクシミリ通信に関する設定項目は、グループ送信、送付案内書、両面読み取り、連続読み込み、自動受信、メモリー送信、送受信の時刻指定などの複数の設定項目から構成されている。例えば、設定項目が24項目ある場合には、6項目が1ページの機能設定画面に表示され、24の設定項目は、4ページに亘って機能設定画面に表示される。機能設定キー27の1回目の操作では、この4ページに亘る機能設定画面のうち1ページ目がディスプレイ33に表示される。
ユーザが機能設定キー27の2回目の操作を行うと、機能設定画面の2ページ目が表示される(図3の(c)参照)。
【0037】
さらに、ユーザが機能設定キー27の4回目の操作を行うと、機能設定画面の最終ページである4ページ目が表示される(図3の(d)参照)。
続いて、ユーザが機能設定キー27の5回目の操作を行うと、機能設定画面が終了して入出力待機画面に戻る(図3の(e)参照)。
次に、ユーザが機能設定キー27の6回目の操作を行うと、再び、機能設定画面の1ページ目が表示される(図3の(f)参照)。
【0038】
このように機能設定キー27によりページ切替を行って、所望の設定項目を含むページに到達した場合には、ユーザは、その機能設定画面においてカーソルキー29を操作する。そして、ユーザは、カーソルを移動して所望の設定項目を選択状態とし、「確定」ボタンを押す。機能設定の終了後、ユーザは、機能設定画面に表示された「閉じる」ボタン(濃度決定キー25が兼用される)を押して機能設定画面を終了させる。これにより、再び入出力待機画面がディスプレイ33に表示される。あるいは、入出力待機画面は、機能設定キー27の操作によりディスプレイ33に表示されてもよい。この入出力待機画面に戻った状態において、記憶部はユーザにより設定された設定値を記憶している。よって、ユーザがテンキー30により相手先のファクス番号を入力してスタートキー31を操作すれば、設定値に基づいてファクシミリ通信が行われる。
【0039】
以上のように、ユーザは、機能設定キー27を用いて機能設定画面のページを切り替えることが可能である。つまり、機能設定キー27は、機能設定画面に入るための機能と、機能設定画面のページを切り替えるための機能と、を有する。よって、ユーザは、機能設定キー27のみの連続操作によって別の画面から機能設定画面への切替及び機能設定画面のページ切替を即座に容易に行うことができる。このように別の操作ボタンを操作することなく所望の設定項目を含むページを探すことができため、機能設定キーの操作性を向上してユーザの利便性を高めることができる。
また、図3の(e)を考慮すれば、機能設定キー27は、機能設定画面に入るための機能及び機能設定画面のページを切り替えるための機能に加えて、さらに、機能設定画面から入出力待機画面に戻る機能も有する。このように、本実施形態の画像処理装置100によれば、機能設定キー27に、機能設定画面に入るための機能以外の2以上の機能を持たせることができる。
【0040】
なお、ユーザはカーソルキー29を操作することによっても機能設定画面のページ切替ができる。しかし、機能設定画面での設定項目の表示の仕方によっては、カーソルキー29でのページ切替よりも、機能設定キー27でのページ切替の方が少ない操作回数でページ切替を行うことができる。例えば、図3に示すように機能設定画面の設定項目が3行2列で表示され、各行列により1ページで6項目の設定項目が表示されているとする。1行1列の位置にカーソルキー29のカーソルが配置されている場合にユーザがカーソルキー29でページ切替を行う場合には、例えばユーザは行方向に3回操作するか、あるいは列方向に2回操作することでページ切替を行うことが可能である。一方、本実施形態の機能設定キー27を用いてページ切替を行う場合には、ユーザは1回の操作でページ切替を行うことができる。
【0041】
また、上記では、ディスプレイ33に機能設定画面の最終ページが表示されている場合に、ユーザが機能設定キー27を操作すれば、ディスプレイ33には入出力待機画面が表示される(図3の(d)及び(e))。しかし、ディスプレイ33に機能設定画面の最終ページが表示されている場合に、ユーザが機能設定キー27を操作した場合、機能設定画面の1ページ目がディスプレイ33に表示されてもよい。機能設定画面のページは、例えば1ページ、2ページ目、3ページ目と順番に切り替えられる。もし、現在のページよりも前ページに表示されていた設定項目を設定したい場合には、ユーザは、機能設定キー27により最終ページまでページを切り替え、最終ページにおいて機能設定キーを操作することにより1ページ目に戻ることができる。ユーザは、さらに機能設定キー27を操作することで所望のページまで機能設定画面を切り替える。
【0042】
(3−2)ページ切替の画面例2
図4の(a)〜(c)は機能設定画面のページ切替の様子を示す別の画面例である。
まず、ユーザが機器決定キー23により機器を選択すると、ディスプレイ33には、選択された機器に関連する入出力待機画面が表示される(図4の(a)参照)。
次に、ユーザが機能設定キー27の1回目の操作を行うと、機能設定画面の1ページ目が表示される。ここで、ユーザは、カーソルキー29を下方向に操作することによりカーソルを1行1列の位置から移動させている(図4の(b)参照)。ここでは、カーソルは、1行1列の位置の「グループ送信」から3行1列の位置の「IDチェック」へと移動している。ここで、制御部であるCPU1は、記憶部にカーソルの最終位置を記憶させる。図4の(b)の場合、記憶部はカーソルの最終の位置を3行1列と記憶する。
次に、ユーザが機能設定キー27の2回目の操作を行うと、機能設定画面の2ページ目が表示される(図4の(c)参照)。このとき、CPU1は、記憶部に記憶されているカーソルの最終位置に基づいて、現在の機能設定画面にカーソルを配置する。つまり、図3の(c)の場合、3行1列の位置である「Fコード送信」にカーソルが配置される。
【0043】
(4)処理の流れ
(4−1)処理の一例
図5は、画面の切替処理の流れを示すフローチャートの一例である。なお、ディスプレイ33での画面の表示及び照明部20〜22の点灯は、制御部であるCPU1が制御している。
【0044】
ステップS1:CPU1は、ユーザから操作パネル7の機器決定キー23の操作を受け付ける。CPU1は、機器決定キー23により選択された機器に対応する照明部20〜22を点灯する。
ステップS2:CPU1は、選択された機器に関連する入出力待機画面のデータを記憶部から読み出し、ディスプレイ33に入出力待機画面を表示する。例えば、機器としてファクスが選択された場合には、図3の(a)示すファクシミリ通信の入出力待機画面がディスプレイ33に表示される。
ステップS3:CPU1は、機能設定画面のページ数nを0に設定する(n=0)。
【0045】
ステップS4:CPU1は、操作パネル7の機能設定キー27の操作を受け付けたか否かを判断する。CPU1は、機能設定キー27の操作を受け付けていないときは、待機する(ステップS4のNo)。
ステップS5:CPU1は、機能設定キー27の操作を受け付けた場合は、機能設定画面のページ数nに1を加算する(n=n+1)。
ステップS6:CPU1は、記憶部からnページ目の機能設定画面に関連するデータを読み出し、ディスプレイ33にnページ目の機能設定画面を表示する。
ステップS7:CPU1は、nページ目の機能設定画面が最終ページか否かを判断する。例えば、CPU1は、機能設定画面の全ページ数naを記憶部から読み出し、nとnaとを比較する。そして、CPU1は、n=naの場合にはnページ目の機能設定画面が最終ページであると判断する。一方、nページ目の機能設定画面が最終ページではない場合、ステップS4に戻り、CPU1は機能設定キー27の入力を待機する。
ステップS8:nページ目の機能設定画面が最終ページの場合に、操作パネル7の機能設定キー27の操作を受け付けたか否かを判断する。機能設定キー27の操作を受け付けていないときは、待機する(ステップS8のNo)。機能設定キー27の操作を受け付けた場合は、ステップS2に戻り、CPU1は入出力待機画面を表示する。
【0046】
(4−2)処理の他の一例
図6は、画面の切替処理の流れを示すフローチャートの他の一例である。図5のフローチャートでは、機能設定画面の最終ページにおいて機能設定キー27が操作されるのに応じて、機能設定画面が終了して入出力待機画面がディスプレイ33に表示される。図6のフローチャートの場合には、機能設定画面の最終ページにおいて機能設定キー27が操作されれば、入出力待機画面が表示されるか、あるいは、機能設定画面の1ページ目が表示されるかで処理が分かれる。
【0047】
図6のステップS10〜S12は図5のステップS1〜S3と同様であり、また図6のステップS14〜S17は図5のステップS4〜S7と概ね同様である。
ステップS10〜S12:CPU1は、ユーザから操作パネル7の機器決定キー23の操作を受け付け(ステップS10)、選択された機器に関連する入出力待機画面をディスプレイ33に表示する(ステップS11)。また、CPU1は、機能設定画面のページ数nを0に設定する(ステップS12)。
ステップS13:CPU1は、操作パネル7内のキーが操作されたか否かを判断する。
CPU1は、いずれのキーの操作も受け付けていないときは待機する(ステップS13のNo)。CPU1は、いずれかのキー操作を受け付けたときは、ステップS14の処理を行う。
【0048】
ステップS14:CPU1は、機能設定キー27の操作を受け付けたか否かを判断する。CPU1は、機能設定キー27の操作を受け付けた場合はステップS15の処理を行う。一方、CPU1は、機能設定キー27以外のキーの操作を受け付けた場合は、ステップS22の処理を行う。
ステップS15:CPU1は、機能設定キー27の操作を受け付けた場合は、機能設定画面のページ数nに1を加算する(n=n+1)。
ステップS16:CPU1は、記憶部からnページ目の機能設定画面に関連するデータを読み出し、ディスプレイ33にnページ目の機能設定画面を表示する。
【0049】
ステップS17:CPU1は、nと機能設定画面の全ページ数naとを比較して、n=naの場合にはnページ目の機能設定画面が最終ページであると判断する。nページ目の機能設定画面が最終ページの場合には、CPU1はステップS18の処理を行う。一方、nページ目の機能設定画面が最終ページではない場合、CPU1はステップS13の処理に戻る。
ステップS18:CPU1は、操作パネル7内のキーが操作されたか否かを判断する。
CPU1は、いずれのキーの操作も受け付けていないときは待機する(ステップS18のNo)。CPU1は、いずれかのキー操作を受け付けたときは、ステップS19の処理を行う。
ステップS19:CPU1は、機能設定キー27の操作を受け付けたか否かを判断する。CPU1は、機能設定キー27の操作を受け付けた場合はステップS20の処理を行う。一方、CPU1は、機能設定キー27以外のキーの操作を受け付けた場合は、ステップS22の処理を行う。
【0050】
ステップS20:CPU1は、機能設定画面を入出力待機画面に戻すか否かを判断する。ここで、機能設定画面の最終ページにおいて機能設定キー27が操作された場合に、機能設定画面を終了させて入出力待機画面を表示するか、あるいは、機能設定画面の1ページ目を表示するかは予め設定されているものとする。CPU1は、入出力待機画面を表示する場合にはステップS11の処理を行い、そうでない場合はステップS21の処理を行う。
ステップS21:CPU1は、機能設定画面のページ数nを0に設定し(n=0)、ステップS15の処理を行う。これにより、CPU1はステップS16において再び機能設定画面の1ページ目をディスプレイ33に表示する。
ステップS22:CPU1は、カーソルキー29の操作を受け付けたか否かを判断する。
【0051】
ステップS23:CPU1は、カーソルキー29の操作を受け付けた場合には、カーソルキー29の操作に応じてカーソルを移動する。ユーザは、カーソルを所望の設定項目に合わせると、「確定」ボタンを押して設定値を確定する。CPU1は、記憶部に確定された設定値を記憶させる。設定値の確定後、ユーザが図3の(b)等に示す「閉じる」ボタンを押して機能設定画面を終了させれば、再び入出力待機画面をディスプレイ33に表示させることもできる。
ステップS24:CPU1は、機能設定キー27及びカーソルキー29以外のキー操作を受け付けた場合には、そのキー操作に応じた処理を行う。例えば、リセットキー28の操作を受け付けた場合、CPU1は機能設定の設定値をリセットしてデフォルト値に戻し、ディスプレイ33に入出力待機画面を表示するための処理を行う。
【0052】
ステップS25:CPU1は、機能設定画面を入出力待機画面に戻すか否かを判断する。例えば、ステップS23において前述した通り、CPU1は、「閉じる」ボタンの操作を受け付けている場合には、機能設定画面を終了して入出力待機画面に戻ると判断する。また、ステップS24において前述した通り、CPU1は、リセットキー28の操作を受け付けている場合にも、機能設定画面を終了して入出力待機画面に戻ると判断する。CPU1は、機能設定画面を入出力待機画面に戻すと判断した場合には、ステップS11の処理を行い入出力待機画面をディスプレイ33に表示する。そうでない場合は、CPU1はステップS13の処理を行い、キーの入力を待機する。
【0053】
(5)実施形態の作用効果
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
【0054】
(A)画像処理装置100(画像処理装置の一例)は、ディスプレイ33(表示部の一例)と、機能設定キー27(機能設定キーの一例)と、CPU1(制御部の一例)と、を備えている。機能設定キー27は、入出力の設定を含む各種機能を設定するための機能設定画面をディスプレイ33に表示するためのキーであり、かつ、複数ページで構成された機能設定画面のページ切替が可能である。CPU1は、機能設定キー27の操作に応じて機能設定画面をディスプレイ33に表示する。
【0055】
例えば、ファクシミリ通信、印刷及び画像の読み取りが可能な画像処理装置100において、ファクシミリ通信を行う場合を考える。ユーザが所定のキーによりファクシミリ通信を選択し、さらに機能設定キー27を押せば、ファクシミリ通信に関する機能設定画面がディスプレイ33に表示される。ファクシミリ通信に関する設定項目は、グループ送信、送付案内書、両面読み取り、連続読み込み、自動受信、メモリー送信、送受信の時刻指定などの複数の設定項目から構成されている。例えば、設定項目が24項目あり、6項目が1ページの機能設定画面に表示される場合には、24の設定項目は4ページに亘る機能設定画面に表示される。このような場合に、ユーザは、機能設定キー27を用いて機能設定画面のページを切り替えることが可能である。つまり、機能設定キー27は、機能設定画面に入るための機能と、機能設定画面のページを切り替えるための機能と、の複数の機能を有する。よって、ユーザは、機能設定キー27のみの連続操作によって別の画面から機能設定画面への切替及び機能設定画面のページ切替が可能であり、別の操作ボタンを操作することなく所望の設定項目を含むページを探すことができる。ユーザは、所望の項目を含むページに到達した場合には、その機能設定画面において後述のカーソルキー29を操作することでカーソルを移動して所望の項目を選択して設定を行う。
【0056】
なお、機能設定画面での設定項目の表示の仕方によっては、カーソルキー29でのページ切替よりも、機能設定キー27でのページ切替の方が少ない操作回数でページ切替を行うことができる。例えば、機能設定画面の設定項目が3行2列で表示され、各行列により1ページで6項目の設定項目が表示されているとする。1行1列の位置にカーソルキー29のカーソルが配置されている場合にユーザがカーソルキー29でページ切替を行う場合には、例えばユーザは行方向に3回操作するか、あるいは列方向に2回操作することでページ切替を行う。一方、ユーザは機能設定キー27を用いてページ切替を行う場合には、1回の操作でページ切替を行うことができる。
以上の通り、ユーザは、各種機能の設定において、機能設定キー27を連続的に操作することで、別の画面から機能設定画面への切替及び機能設定画面のページ切替を即座に容易に行うことができる。そのため、このような画像処理装置によれば、機能設定キー27の操作性を向上してユーザの利便性を高めることができる。
【0057】
(B)画像処理装置100は、機能設定画面内に表示された複数の項目のうち、いずれかの項目を選択状態にするためのカーソルキー29(選択キーの一例)をさらに備える。
ユーザは、機能設定キー27を操作することにより所望の項目を含むページに到達した場合には、その機能設定画面においてカーソルキー29を操作することで所望の項目を選択することができる。例えば、ユーザがカーソルキー29を操作することで、項目に合わせて表示されるカーソルが移動して所望の項目を選択状態にできる。
【0058】
(C)CPU1は、機能設定キー27が機能設定画面の最終ページにおいて操作されるのに応じて、機能設定画面を終了させて入出力待機画面をディスプレイ33に表示する。
機能設定キー27は、機能設定画面を表示させる機能と、機能設定画面のページ切替を行う機能を有するとともに、さらに、機能設定画面から入出力待機画面に戻る機能も有する。
例えば、ユーザが所定のキーによりファクシミリ通信を選択すれば、ファクスの入出力待機画面が表示される。ユーザが次に機能設定キー27を押せば、ファクシミリ通信に関する機能設定画面の1ページ目がディスプレイ33に表示される。ユーザがさらに機能設定キー27を押すことにより機能設定画面のページが切り替わり、最終ページが表示された後にユーザが再び機能設定キー27を押せば、ファクスの入出力待機画面がディスプレイ33に表示される。そして、入出力待機画面においてファクスを出力するための操作が行われれば、ファクスの送信が行われる。
このように本発明の画像処理装置100によれば、機能設定キー27に複数の機能を持たせることができる。
【0059】
(D)CPU1は、機能設定キー27及びカーソルキー29の操作により選択された項目の値を記憶した状態で、入出力待機画面をディスプレイ33に表示する。
例えばユーザは、機能設定キー27により機能設定画面のページを切り替え、カーソルキー29により機能設定画面内の所望の項目を選択し、各種機能の設定を行う。ユーザは各種機能の設定が終了すればディスプレイ33に入出力待機画面を表示させる。このとき、ユーザにより設定された各種機能は記憶されている。よって、ユーザが入出力待機画面において入力又は出力の実行を選択した場合には、画像処理装置100は設定された各種機能に基づいて入出力を行える。
【0060】
(E)CPU1は、機能設定キー27が機能設定画面の最終ページにおいて操作されるのに応じて、機能設定画面の1ページ目をディスプレイ33に表示する。
機能設定画面は、例えば1ページ、2ページ目、3ページ目と順番に切り替えられる。もし、現在のページよりも前ページにおいて設定項目を設定したい場合には、ユーザは、機能設定キー27により最終ページまでページを切り替え、最終ページにおいて機能設定キー27を操作することにより1ページ目に戻ることができる。このようにユーザは、機能設定キー27を操作することで所望のページまで機能設定画面を切り替えることができる。
【0061】
(F)CPU1は、機能設定画面内におけるカーソルの最終の位置を記憶しており、次に機能設定キー27が操作されて次ページの機能設定画面をディスプレイ33に表示する際に、最終の位置にカーソルを位置させる。
例えば、機能設定画面の1ページ目において、3行1列の位置にカーソルキー29のカーソルが配置されているとする。ユーザが機能設定キー27を操作すれば、ディスプレイ33には機能設定画面の2ページ目が表示される。このとき、カーソルは、1ページ目と同じ3行1列に配置される。
【0062】
(6)他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
【0063】
(a)前記実施形態では、画像処理装置100は、プリンタ12による印刷、スキャナ11による画像の読み取り、モデム5によるファクシミリ通信が可能である。しかし、画像処理装置100がいずれか一つの機能、例えばプリンタ12による印刷のみが可能な装置であっても上記発明は適用可能である。
【0064】
(b)上記実施形態の図5及び図6のフローチャートでは、処理の一例をスキャナ11開示しているのみである。機能設定キー27の操作に応じて機能設定画面のページを切り替えることができればよく、処理の流れは上記フローチャートに限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、ファクシミリ装置、コピー機、スキャナ、プリンタ、およびこれらの機能おの少なくとも2以上を有する複合機などの画像処理装置に広く適用できる。
【符号の説明】
【0066】
1 CPU
1a LCDC
2 フラッシュROM
3 第1SDRAM
4 SRAM
5 モデム
6 NCU
7 操作パネル
9 統合チップセット
10 第2SDRAM
11 スキャナ
12 プリンタ
13 ネットワークボード
14 システムバス
15 第1ローカルバス
16 第2ローカルバス
17 シリアルバス
18 LAN
19 公衆交換電話網
20〜22 照明部
23 機器決定キー
24 画質決定キー
25 濃度決定キー
26 読取サイズ決定キー
27 機能設定キー
28 リセットキー
29 カーソルキー
30 テンキー
31 スタートキー
32 ストップキー
33 ディスプレイ
100 画像処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
入出力の設定を含む各種機能を設定するための機能設定画面を前記表示部に表示するためのキーであり、かつ、複数ページで構成された前記機能設定画面のページ切替が可能である機能設定キーと、
前記機能設定キーの操作に応じて機能設定画面を前記表示部に表示する制御部と、
を備える画像処理装置。
【請求項2】
前記機能設定画面内に表示された複数の項目のうち、いずれかの項目を選択状態にするための選択キーをさらに備える、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記機能設定キーが前記機能設定画面の最終ページにおいて操作されるのに応じて、前記機能設定画面を終了させて入出力待機画面を前記表示部に表示する、請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記機能設定キー及び前記選択キーの操作により選択された項目の値を記憶した状態で、前記入出力待機画面を前記表示部に表示する、請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記機能設定キーが前記機能設定画面の最終ページにおいて操作されるのに応じて、前記機能設定画面の1ページ目を前記表示部に表示する、請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記機能設定画面内におけるカーソルの最終の位置を記憶しており、次に機能設定キーが操作されて次ページの機能設定画面を前記表示部に表示する際に、前記最終の位置に前記カーソルを位置させる、請求項2〜5のいずれかに記載の画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−51491(P2013−51491A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−187338(P2011−187338)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】