説明

画像出力システム、画像出力方法、その方法を実行させるためのプログラム、及び、そのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な情報記録媒体

【課題】 電子写真方式の画像出力装置を用いて網点画像を出力する際に、画像を構成する中間調オブジェクトの輪郭の劣化を抑え、画像品質を向上させること。
【解決手段】 画像データを受け付けて、画像データが示す描画情報に基づいて、中間調オブジェクトの輪郭をエッジとして抽出するエッジ抽出手段112と、中間調オブジェクト内の濃度値のうちの抽出されたエッジの近傍の濃度値を、濃度値が高くなるように補正する補正手段114と、補正された画像データを、複数画素により形成される網点を用いて補正された画像データに基づく画像を網点画像で構成する網点画像データに変換する網点化手段116と、カラーレーザプリンタに対して、網点画像データに基づいて画像記録媒体上に網点画像を出力するように制御する画像出力制御手段117とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式の画像出力装置を用いて、印刷物の仕上がりを事前に確認するための網点画像のカラープルーフまたは最終完成物を作成するための画像出力システム、画像出力方法、その方法を実行させるためのプログラム、及び、そのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な情報記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、DTP(Desk Top Publishing)等の普及により、コンピュータを用いて画像編集、ページ面付けする作業が一般化し、フルデジタルでの編集も珍しくなくなってきている。
【0003】
このような工程では、さらなる効率化を目指して、フィルムにページ編集済みの画像データを直接出力するイメージセッター出力や、印刷版に直接画像記録を行うCTP(Computer to Plate)出力、さらには、印刷機のシリンダー上に巻かれた印刷版に直接画像記録を行うCTC(Computer to Cylinder)が行われる。
【0004】
また、印刷工程における校正のプロセスでは、(1)作業現場内部ミスの確認、すなわち内校、(2)発注主、デザイナーへの仕上がり確認用の提出される外校、(3)印刷機の機長に対して、最終印刷物の見本として提供される印刷見本、の主として3つの用途にプルーフが作成され、レイアウトに間違いないか、色間違いないか、文字の誤りがないか等を検査し、印刷物の仕上がりを事前に確認するようにしていた。
【0005】
この場合、校正確認の為だけに一端フィルム出力や印刷版出力を行い、印刷校正や、その他の校正材料による校正を行うことは、フィルム、印刷版のムダや余計な作業が多くなる問題がある。
【0006】
その為、特に、このようなコンピュータによるフルデジタルの画像作成、編集を行う工程では、DDCP(Direct Digital Color Proof)ないしはDCP(Digital Color Proof)と呼ばれる直接カラー画像出力を行うシステムが求められ、コンピュータ上で加工されたデジタル画像データからイメージセッターなどで製版用フィルム上に記録したり、CTPで直接印刷版を作成する最終的な印刷作業を行ったり、CTCで印刷機のシリンダー上に巻かれた印刷版に直接画像記録を行ったりなどする前に、コンピュータ上で加工されたデジタル画像が示す出力対象を再現するカラープルーフを作成し、その絵柄、色調、文章文字等の確認が行われていた。
【0007】
このようなカラープルーフを作成するものとして、各色分解網原稿の網点画像データに基づいて、銀塩カラー感光材料に、例えば、R、G、B等の波長の異なる複数の光の組み合わせからなる光点を露光して、3つの基本色Y、M、Cの各ドットを発色させることで網点画像を再現してカラープルーフを作成するカラープルーフ作成装置がある。
【0008】
一方、カラープルーフの様な画質が要求されるものではないが、全体の構図を示し、例えば広告主の承認を得るのに使用されるものとしてコンプリヘンシブ・レイアウト(略称カンプ。以下、カンプと称する。)があり、このカンプを作成するものとして電子写真方式を用いたカラーレーザプリンタが使用されていた。
【0009】
しかしながら、近年のカラーレーザプリンタの高画質化に伴い、安価かつ高速に高品位なカラー出力が可能になってきたことにより、カンプ用途だけではなく、DCCPの用途、つまりカラープルーフの作成にカラーレーザプリンタを使用したいという要求や、カラーレーザプリンタからの出力物を最終完成物として使用したいという要求が高まっている。
【0010】
カラーレーザプリンタを用いての出力物は、従来の印刷物に近い線数と階調表現の両立のために、複数の画素で構成する領域で1つの網点を形成して、網点画像を形成し出力される。また、画素を多値で形成する多値網点画像の場合に、電子写真方式というプロセスの特性による中間階調画素の形成の不安定さによって引き起こされる画像の階調性の劣化を抑えるように、1つの網点を形成する領域における中間階調画素の数を制限するもの(例えば、特許文献1参照。)や、1つの網点を形成する領域における中間階調画素の数を濃度値によって変化させるもの(例えば、特許文献2参照。)がある。
【0011】
【特許文献1】特開昭61−189774号公報
【特許文献2】特開2000−350024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところが、一般に、カラーレーザプリンタは、オフセット印刷等の従来の印刷方式に比べて解像度が低いので、画像内の各オブジェクトの輪郭部分は、必ずしも完全な形状の網点ではなく、一部が欠けたものとなり、さらに、画素を多値で形成する多値網点画像では、一部が欠け中間階調画素を含む網点は、中間階調画素の形成の不安定さによって非常に弱くなってしまう。その結果、特に中間調濃度の中間調オブジェクトは、その輪郭の滑らかさを損なうこととなり、本来、線状である輪郭が鋸歯状のような印象を与えてしまう。
【0013】
このような画像品質の劣化は、カンプ用途であれば、問題視されないものであったが、カラープルーフ用途や、最終完成物として使用する場合には問題となる。
【0014】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電子写真方式の画像出力装置を用いて網点画像を出力する際に、画像を構成する中間調オブジェクトの輪郭の劣化を抑え、画像品質を向上させることが可能な画像出力システム、画像出力方法、その方法を実行させるためのプログラム、及び、そのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な情報記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、画像記録媒体上に画像を出力する画像出力装置を含む画像出力システムであって、画像データを受け付けて、前記画像データが示す描画情報に基づいて、中間調オブジェクトの輪郭をエッジとして抽出する抽出手段と、前記中間調オブジェクト内の濃度値のうちの前記抽出されたエッジの近傍の濃度値を、濃度値が高くなるように補正する補正手段と、前記補正された画像データを、複数画素により形成される網点を用いて前記補正された画像データに基づく画像を網点画像で構成する網点画像データに変換する網点化手段と、前記画像出力装置に対して、前記網点画像データに基づいて前記画像記録媒体上に網点画像を出力するように制御する画像出力制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0016】
また、請求項2記載の発明は、画像記録媒体上に画像を出力する画像出力装置を含む画像出力システムであって、画像データを受け付けて、前記画像データが示す描画情報に基づいて、中間調オブジェクトの輪郭をエッジとして抽出する抽出手段と、前記エッジの両側の濃度値を確認し、前記エッジの両側の濃度値が中間調を示す場合には、前記両側の濃度値を比較して高い方の濃度値のうちの前記抽出されたエッジの近傍の濃度値を、濃度値が高くなるように補正し、前記エッジの片側の濃度値が中間調を示す場合には、当該中間調を示す濃度値のうちの前記抽出されたエッジの近傍の濃度値を、濃度値が高くなるように補正する補正手段と、前記補正された画像データを、複数画素により形成される網点を用いて前記補正された画像データに基づく画像を網点画像で構成する網点画像データに変換する網点化手段と、前記画像出力装置に対して、前記網点画像データに基づいて前記画像記録媒体上に網点画像を出力するように制御する画像出力制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0017】
また、請求項3記載の発明は、濃度値に対応して定められた補正値を記憶する補正値テーブルを更に備え、前記補正手段は、前記抽出されたエッジの近傍の濃度値を基に前記補正値テーブルを参照して、前記記憶された補正値に基づいて補正することを特徴とする。
【0018】
また、請求項4記載の発明は、前記補正値は、補正後の濃度値がベタを示す濃度値とならないように定められていることを特徴とする。
【0019】
また、請求項5記載の発明は、前記網点化手段により変換して得られる網点画像データは、前記画像出力装置において当該網点画像データに基づいて出力される網点画像が所定のスクリーン線数以上となることを特徴とする。
【0020】
また、請求項6記載の発明は、前記所定のスクリーン線数は、140[lpi]であることを特徴とする。
【0021】
また、請求項7記載の発明は、画像出力装置において画像記録媒体上に画像を出力するための画像出力方法であって、画像データを受け付ける段階と、前記画像データが示す描画情報に基づいて、中間調オブジェクトの輪郭をエッジとして抽出する段階と、前記中間調オブジェクト内の濃度値のうちの前記抽出されたエッジの近傍の濃度値を、濃度値が高くなるように補正する段階と、前記補正された画像データを、複数画素により形成される網点を用いて前記補正された画像データに基づく画像を網点画像で構成する網点画像データに変換する段階と、前記画像出力装置に対して、前記網点画像データに基づいて前記画像記録媒体上に網点画像を出力するように制御する段階と、を含むことを特徴とする。
【0022】
また、請求項8記載の発明は、画像出力装置において画像記録媒体上に画像を出力するための画像出力方法であって、画像データを受け付ける段階と、前記画像データが示す描画情報に基づいて、中間調オブジェクトの輪郭をエッジとして抽出する段階と、前記エッジの両側の濃度値を確認する段階と、前記エッジの両側の濃度値が中間調を示す場合には、前記両側の濃度値を比較して高い方の濃度値のうちの前記抽出されたエッジの近傍の濃度値を、濃度値が高くなるように補正し、前記エッジの片側の濃度値が中間調を示す場合には、当該中間調を示す濃度値のうちの前記抽出されたエッジの近傍の濃度値を、濃度値が高くなるように補正する段階と、前記補正された画像データを、複数画素により形成される網点を用いて前記補正された画像データに基づく画像を網点画像で構成する網点画像データに変換する段階と、前記画像出力装置に対して、前記網点画像データに基づいて前記画像記録媒体上に網点画像を出力するように制御する段階と、を含むことを特徴とする。
【0023】
また、請求項9記載の発明は、請求項7または請求項8に記載の画像出力方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0024】
また、請求項10記載の発明は、請求項9に記載のプログラムを前記コンピュータで読み取り可能に記録した情報記録媒体であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
請求項1に記載の画像出力システムによれば、中間調オブジェクトのエッジ近傍の濃度値が補正することにより、オブジェクトの輪郭が滑らかになり、画質が向上する。
【0026】
請求項2に記載の画像出力システムによれば、中間調オブジェクトが隣接し、隣接する中間調オブジェクトがエッジを形成する場合に、エッジの両側の濃度値の高い方の濃度値を補正することにより、隣接する中間調オブジェクトのエッジつまり境界が滑らか見えるようになる。
【0027】
請求項3に記載の画像出力システムによれば、中間調オブジェクトの濃度に応じた補正を行うことができる。
【0028】
請求項4に記載の画像出力システムによれば、中間調オブジェクトの輪郭を線により囲むことがないので、カラープルーフによる確認の際に問題とならない。
【0029】
請求項5に記載の画像出力システムによれば、所定のスクリーン線数以上の網点画像を画像出力装置が出力する場合に、オブジェクトの輪郭を滑らかにし、画質を向上することができる。
【0030】
請求項6に記載の画像出力システムによれば、スクリーン線数が140lpi以上の網点画像を画像出力装置が出力する場合に、オブジェクトの輪郭を滑らかにし、画質を向上することができる。
【0031】
請求項7に記載の画像出力方法によれば、中間調オブジェクトのエッジ近傍の濃度値が補正することにより、オブジェクトの輪郭が滑らかになり、画質が向上する。
【0032】
請求項8に記載の画像出力方法によれば、中間調オブジェクトが隣接し、隣接する中間調オブジェクトがエッジを形成する場合に、エッジの両側の濃度値の高い方の濃度値を補正することにより、隣接する中間調オブジェクトのエッジつまり境界が滑らか見えるようになる。
【0033】
請求項9に記載の発明によれば、請求項7または請求項8に記載の画像出力方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することができる。
【0034】
請求項10に記載の発明によれば、請求項9に記載のプログラムをコンピュータで読み取り可能に記録した情報記録媒体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明に係る画像出力システムの実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0036】
(システムの構成)
まず、本実施の形態における画像出力システムの全体構成について図1を参照して説明する。図1は、当該画像出力システム全体の構成を示す図である。
【0037】
図1に示すように、当該画像出力システムは、クライアント端末3やRIP(Raster Image Processor)4から送信された画像データを網点化して、網点化された画像データを出力指示信号とともに画像出力装置であるカラーレーザプリンタ2に送信する制御装置1と、この制御装置1からの出力指示信号及び網点化された画像データに基づく網点画像を出力するカラーレーザプリンタ2と、から構成されており、これらは、互いにネットワークNを介して接続されている。
【0038】
クライアント端末3は、いわゆるPC(Personal Computer)で、コンピュータ本体、キーボードおよびモニタ等に加えて、イメージスキャナ等の画像入力機器などを備え(図示せず)、コンピュータ本体にアプリケーションソフトを備え、アプリケーションソフトを実行させて画像データを作成し、画像データをネットワークNを介してRIP4、または、制御装置1に送信する。また、このようなクライアント端末は、通常、複数台が設けられている(図1では、3台設けられているが、もちろん1台のみの構成や所望の台数からなる構成としてよい)。
【0039】
また、クライアント端末3で作成・送信される画像データの種別には、いわゆるベクタグラフィックスと呼ばれ、図2に示すような画像として示される各オブジェクトを点の座標とそれを結ぶ線や面の方程式のパラメータ、及び、塗りつぶしの色(図2では、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色の濃度値で示す)や特殊効果、文字の形状を示す文字フォント情報やそのサイズなどの描画情報の集合で示すベクトルデータや、いわゆるビットマップグラフィックスと呼ばれ、例えば、図3に示すように、横方向に所定の間隔(解像度)で配置された複数の画素で1ラインを構成し、さらにラインが縦方向に所定の間隔で並べられ、各画素は濃度値で示される描画情報により示すラスターデータがある。
【0040】
また、濃度値とは、図2及び図3で用いた白を0%、ベタを100%としその間の中間調を段階的に%で示す網%、また、例えば白を0、ベタを255としその間の中間調を段階的数値で示す階調値がある。
【0041】
RIP4は、サーバ等で構成され、クライアント端末3から送信されるベクトルデータをネットワークNを通じて受信し、画像、文字フォントなどの描画情報を解析しラスターデータに変換を行うプロセッサとして機能する。
【0042】
制御装置1は、図4に示すように、コンピュータ本体100、モニタ等の表示部105、キーボード等の入力部106から構成され、コンピュータ本体100は、マイクロプロセッサからなる演算処理部101、メモリからなる第1記憶部102、ハードディスクからなる第2記憶部103、外部との通信のためのインターフェイス104、及び、各部を通信可能にする内部バス107からなる。また、第2記憶部103には画像出力処理のための所定のプログラムが組み込まれ、演算処理部101は、このプログラムを実行して後述の画像処理を行う。また、入力部106に、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、磁気記録テープ等の可搬性の情報記録媒体から情報を読取るための装置(図示せず)を含んでいる。
【0043】
ここで、制御装置1の制御構成について図5に示す制御装置1の機能ブロック図を用いて説明する。制御装置1は、図4示した構成により図5に示す各手段の機能を備える。
【0044】
解析加工手段111は、クライアント端末3やRIP4から送信された画像データを受けて、当該画像データを解析して、当該画像データがベクトルデータである場合に、画像、文字フォントなどの描画情報を解析しラスターデータ化する。
【0045】
エッジ抽出手段112(抽出手段)は、いずれかの色が中間調となる中間調オブジェクトのエッジを抽出する機能を備え、例えば、ベクトルデータが示す、オブジェクトの描画情報の濃度値から、中間調オブジェクトを判別して、その中間調オブジェクトの輪郭をエッジとして抽出する。また、ラスターデータの場合に、各色について中間調領域からその中間調領域の濃度値よりも高い高濃度領域、低い低濃度領域、背景部(網%が0%)またはベタ部(網%が100%)への変化点で示される中間調オブジェクトの輪郭をエッジとして抽出する。
【0046】
補正手段114は、ラスターデータ化された画像データについて、抽出されたエッジ近傍の中間調の画素の濃度値を、予め補正値を記憶した補正値テーブル113を参照し補正する(詳細は後述)。
【0047】
網点化手段116は、補正されたラスターデータを、網点基準データ記憶部115内の網点基準データに基づいて網点化し(以下、網点化された画像データを網点画像データと呼ぶ)、画像出力制御手段117は、通信手段118を介して網点画像データとともに出力指示信号をカラーレーザプリンタ2に対して送信する。ここで行う網点化とは、ラスターデータを、複数画素で網点を形成し、その網点の大小で濃淡を表現する網点画像を構成する網点画像データに変換することである。したがって、網点画像データは、網点を用いて、補正されたラスターデータに基づく画像を網点画像で構成することになる。
【0048】
カラーレーザプリンタ2は、電子写真方式を用いたいわゆるタンデム型カラー複写機と称せられるもので、図6に示すように、原稿を複写する場合に原稿の画像を読取る画像読取部SC、イエロー、マゼンタ、シアン、黒色の各色の画像を形成するそれぞれの画像形成部10Y、10M、10C、10K及び露光手段3Y、3M、3C、3Kと、中間転写体ユニット7と、給紙手段21及び定着手段とを備えている。本実施の形態では、カラーレーザプリンタ2として複写機能を有するタンデム型カラー複写機を用いるが、本発明を実施には複写機能は係わらないため、カラーレーザプリンタ2は、例えばいわゆるタンデム型カラープリンタでよい。
【0049】
画像形成部10Y、10M、10C、10Kは垂直方向に縦列配置されており、感光体1Y、1M、1C、1Kの図示左側にはローラ71、72、73、74を巻回して回動可能に張架された半導電性エンドレスベルト状の中間転写体70が配置されている。
【0050】
そして、中間転写体70は中間転写体駆動ローラ71により中間転写体駆動ローラ71に接続された図示しない駆動装置により矢印方向に搬送されている。
【0051】
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、1次転写ローラ5Y、クリーニング手段6Yを有する。
【0052】
マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、感光体1Mの周囲に配置された帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、1次転写ローラ5M、クリーニング手段6Mを有する。
【0053】
シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、感光体1Cの周囲に配置された帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、1次転写ローラ5C、クリーニング手段6Cを有する。
【0054】
黒色の画像を形成する画像形成部10Kは、感光体1Kの周囲に配置された帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、1次転写ローラ5K、クリーニング手段6Kを有する。
【0055】
制御装置1から、網点画像データが送信されると、帯電手段2Y、2M、2C、2Kは、それぞれ感光体1Y、1M、1C、1Kを矢印方向に回転させつつ、その表面を所定の極性・電位に一様に帯電させ、露光手段3Y、3M、3C、3Kは、それぞれに対応する色の網点画像データに基づいて図示しないレーザダイオードを変調し、それぞれの感光体1Y、1M、1C、1K上に入射するレーザ光を感光体1Y、1M、1C、1Kの回転方向に対し直角方向に走査し、その回転移動とレーザ光の走査を繰り返して静電潜像を形成する。このレーザ光の走査方向を主走査方向、感光体の回転方向を副走査方向といい、感光体の回転を感光体の副走査方向への移動という。例えば、帯電手段2Y、2M、2C、2Kは、図7に示すように、それぞれ感光体1Y、1M、1C、1Kの表面を負極性の表面電位Vhとなるように帯電処理し、レーザ光によって画像が露光されると、露光部の電位はViまで大きく減衰して、静電潜像が形成される。そして、現像手段4Y、4M、4C、4Kによりそれぞれの色のトナー画像が形成される。
【0056】
ここで、1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kは、選択的に作動するように制御されてそれぞれ対応する感光体1Y、1M、1C、1Kに中間転写体70を押圧する。
【0057】
このようにして、画像形成部10Y、10M、10C、10Kにより感光体1Y、1M、1C、1Kに形成された各色のトナー画像は、1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kにより、回動する中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。
【0058】
また、給紙カセット20内に収容された画像記録媒体としての用紙Pは、終始手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A、22B、22C、22D、レジストローラ23を経て、2次転写ローラ5Aに搬送され、2次転写ローラ5Aにより中間転写体70上のカラー画像が用紙P上に一括転写される。
【0059】
ここで、2次転写ローラ5Aは、ここを用紙Pが通過して2次転写が行われるときにのみ、中間転写体70及び用紙Pを介しローラ72に圧接する。
【0060】
一方、2次転写ローラ5Aにより用紙Pにカラー画像を転写した後、用紙Pを曲率分離した中間転写体70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
【0061】
画像が転写された用紙Pは、定着手段24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
【0062】
以上のような構成により、制御装置1は、画像データを網点画像データ化して、網点画像データに基づいてカラーレーザプリンタ2は、カラープルーフまたは最終完成物を作成することができる。
【0063】
(画像出力方法)
次に、当該画像出力システムにおいて行われる画像出力方法の手順について、図8のフローチャートを用いて説明する。図8は、制御装置1における処理の手順を示すフローチャートである。
【0064】
まず、制御装置1は画像データを受信すると(ステップS101、Y。以下「ステップS101」は「S101」のように省略して表す。他のステップも同様。)、RIP4でラスターデータ化されたものであれば(S102、Y)S104に遷移し、ベクトルデータの場合には(S102、N)、解析加工手段111でラスターデータ化して(S103)S104に遷移し、S104では、エッジ抽出手段112が、中間調オブジェクトのエッジを上述のエッジ抽出手段112の説明で示したようにして抽出する。
【0065】
そして、S105において、補正手段114は、各色について、抽出されたエッジ近傍の画素の濃度値を、補正値テーブル113を参照し、予め記憶された補正値に基づいて補正する(詳細後述)。ここで、この補正値テーブル113に記憶された補正値は、実験等を行い予め定めた数値である。
【0066】
さらに、S106で、各色の補正されたラスターデータを、網点基準データ記憶部115内の網点基準データに基づいて、網点画像データに変換する。例えば、網点化の一例として、図9(a)に示すようにラスターデータを5画素×5画素の領域ごとに分けて、各領域内の画素で1つの網点を形成する場合を説明する。ただし、本例では、カラーレーザプリンタ2は、各画素を4階調で形成するものとして説明する。このカラーレーザプリンタ2が形成する4階調とは、濃度値であり、白を「0」、ベタを「3」としその間の濃度を低いほうから段階的に「1」、「2」として示すものである。そして、ラスターデータの濃度値の大小に応じてその領域内の網点の大きさの大小及び画素の階調値が変化するように、図9(c)に示すような所定の規則にしたがって配置された閾値群からなるレベル1、レベル2及びレベル3の3つの網点基準データを網点基準データ記憶部115内に記憶しておく。図9(b)に、図9(a)に示したラスターデータのある5画素×5画素の領域の各画素の濃度値を網%で示したが、この各画素の網%を各網点基準データの対応する位置の閾値と比較し、レベル1の網点基準データについて網%が閾値と同じ若しくは大きい場合に「1」小さい場合に「0」を選択し、レベル2の網点基準データについて網%が閾値と同じ若しくは大きい場合に「2」小さい場合に「0」を選択し、レベル3の網点基準データについて網%が閾値と同じ若しくは大きい場合に「3」小さい場合に「0」を選択し、選択した数値の中からさらに最大値を選択することにより、その画素のカラーレーザプリンタ2における階調値とする。このようにして、図9(b)に示したラスターデータは、図9(d)に示すように変換される。図9(d)は、図9(e)に示す網点画像データの図9(b)に示した領域の図9(a)に示すラスターデータ上の位置に相当する。ここでは、網点を4階調で示される画素で形成する例を示したが、網点を2値で示される画素で形成するように、所定の規則にしたがって配置された閾値群からなる網点基準データを用いて網点化してもよい。また、上述の説明では、5画素×5画素の領域内の画素を用いて網点を形成する例を示したが、これに限るものではない。また、網点を形成する領域(画素数)を変更することで、異なるスクリーン線数lpi(line per inch)の網点画像を形成することができ、その場合には、その領域に対応する網点基準データを用いて変換を行う。
【0067】
そして、S107で、画像出力制御手段117は、通信手段118を介して、各色の網点画像データとともに出力指示信号をカラーレーザプリンタ2に対して送信する。
【0068】
カラーレーザプリンタ2は、各色の網点画像データの各画素に示された階調値に基づいてカラー画像を形成して、カラープルーフまたは最終完成物として出力する。
【0069】
このように出力される出力物は、各中間調オブジェクトの各色について、抽出されたエッジ近傍の画素の濃度値が補正されることにより、各オブジェクトのエッジ近傍の網点が、より大きくまたは濃い濃度で形成され、輪郭が滑らかになり、画質が向上する。ここで、図10を用いて具体的に説明することにする。
【0070】
図10に、3段階の網%の画像について、補正なしのもの、及び、例として2段階の補正値(補正値小、補正値大)を元の網%に加算して網%が高く(濃度値が高く)なるように補正したものと網%を100%に補正した場合の模式図を示す。図10によれば、補正なしのオブジェクトのエッジ部分では、網点の一部が欠けたものとなるなどにより、その輪郭の滑らかさを損なうこととなり、本来、線状である輪郭が鋸歯状のような印象を与えているが、エッジ近傍の画素の網%の補正を行うことにより、オブジェクトのエッジ近傍の網点が、より大きくまたは濃い濃度で形成されることにより輪郭が滑らかになっていることがわかる。また、図10は、網点画像を拡大して模式的に示しているもので、実際に網点画像が形成された用紙P上では、一部が欠けた網点を含むオブジェクトのエッジ近傍は、完全な形状の網点からなるオブジェクトの中央部分に比べて低い濃度となるために、補正なしのオブジェクトでは図10に示すよりも輪郭の鋸歯状の形状が強調されて見え、補正を行ったオブジェクトでは濃度に違和感を生じることなく輪郭を滑らかに見せることができる。
【0071】
また、エッジ近傍を100%の網%に補正すれば、図10に示すようにオブジェクトはその輪郭を線により囲まれることになるが、カラープルーフによる確認の際に問題となる場合には、線にならない補正量での補正が望ましい。
【0072】
また、図10に示すようにオブジェクトの網%により、エッジの印象も異なるので、オブジェクトの網%に応じて補正値を変化させることが望ましく、例えば、図11に示すように濃度値とその濃度値に対応する補正値を補正値テーブル113に記憶しておき、補正手段114は、補正値テーブル113を参照して、補正を行うオブジェクトの濃度値から補正値を求め補正を行えばよい(この補正値テーブルに示されていない網%についての補正値は、補間して求めることができる。)。
【0073】
また、図11に示すような補正値テーブル113に記憶された補正値は、上述のように補正量を変化させてオブジェクトを出力するなどの実験等を予め行い定めた数値であればよい。また、図11に示す補正値テーブルによれば、網%がおよそ20%から60%で補正値が大きくなるように定められているが、これは網%がおよそ20%から60%で輪郭の鋸歯状の印象が強くなるために補正量を大きくして輪郭を滑らかにするためである。また、補正後の濃度値が100%の網%にならないように定められている。
【0074】
ここで、網点が補正により大きくまたは濃い濃度で形成されていく様子を、5画素×5画素の領域で、画素を4階調で形成する網点を例に説明する。図12には、網%が30%、50%、70%、100%の場合のラスターデータを、図9(c)に示した網点基準データにより変換した網点画像データと、その網点画像データに対応する網点の様子を示す。図12に示すように、網%が大きくなるにつれて、網点が大きくまたは濃い濃度に変化していくことがわかる。つまり、オブジェクトのエッジ近傍で濃度値を高くするように補正を行うことにより、網点が大きくまたは濃い濃度で形成されることになる。
【0075】
また、図13には、網%が30%、50%、70%、100%で、網点を形成する領域内にエッジが存在し網点の一部が欠けたものとなる場合のラスターデータを、図9(c)に示した網点基準データにより変換した網点画像データと、その網点画像データに対応する網点の様子を示す。図13に示すように、一部が欠けた網点は、網%が大きくなるにつれて、オブジェクト内のエッジ近傍で大きくまたは濃い濃度に変化していくことがわかる。つまり、オブジェクトのエッジ近傍で網%を高くするように補正を行うことにより、一部が欠けた網点が大きくまたは濃い濃度で形成されることになる。
【0076】
また、補正は、少なくともエッジから10μm(2400dpiの時の1ドットに相当)の範囲内で、大きくともエッジから250μmの範囲内が望ましい。なぜならば、補正範囲が、10μmより小さいと、輪郭を滑らかにする効果がほとんどなく、250μmを超えると、補正した範囲が線状の領域と誤認されてしまうからである。
【0077】
また、網点画像のスクリーン線数lpiを多くする、すなわち、網点を形成する領域を小さく、画素を少なくすると、本実施の形態の電子写真方式のカラーレーザプリンタでは、プロセスの特性から網点がさらに安定しない。そこで、上述の補正を行うことにより、出力する中間調オブジェクトの輪郭を滑らかにすることができる。つまり、電子写真方式のカラーレーザプリンタで、スクリーン線数を多くする場合に好適に作用し、特に、スクリーン線数が140〔lpi〕以上の場合に好適に作用する。
【0078】
また、網点が2値で示される画素で形成される場合でも、オブジェクトのエッジ近傍の濃度値を補正することにより、網点がより大きく形成され、輪郭が滑らかになる。
【0079】
また、中間調オブジェクトが隣接し、隣接する中間調オブジェクトがエッジを形成している場合には、各色について、抽出されたエッジ近傍の中間調の濃度値の高い方の画素の濃度値を補正するようにしてもよい。例えば、図8に示すフローチャートのS105において、補正手段114は、それぞれの色について、抽出されたエッジの両側の濃度値を確認し、エッジの両側の濃度値が中間調を示す場合には、エッジの両側の濃度値を比較して、濃度値の高い方の画素のエッジ近傍の濃度値を、補正値テーブル113を参照して補正し、エッジの片側の濃度値だけが中間調を示す場合には、その中間調の画素のエッジ近傍の濃度値を、補正値テーブル113を参照して補正するとすればよい。このように、エッジの両側の濃度値が中間調を示す場合に高い方の濃度値を補正することにより、隣接する中間調オブジェクトのエッジつまり境界が滑らか見えるようになる。
【0080】
[プログラム及びこれを記録する情報記録媒体]
尚、当該画像出力システムを構成する制御装置1において行われる処理、具体的には、図8を参照しながら説明した画像出力方法の処理手順を当該制御装置1のコンピュータにおいて実行させるためのプログラムは、制御装置1のコンピュータ本体に内蔵、若しくは、接続される情報記録媒体に記録されており、同じくコンピュータ本体に内蔵される演算手段としての演算処理部101によって、これが読み出されて実行されるものとする。
【0081】
尚、上述した情報記録媒体の具体例としては、例えばROM、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、HDD、並びに、集積回路等のメモリ装置、光ディスク、光磁気ディスク(CD−ROM/DVD−RAM/DVD−ROM/MO等)、磁気記録媒体<磁気ディスク>(ハードディスク/フロッピー(登録商標)ディスク/ZIP等)等を挙げることができる。
【0082】
尚、本実施形態における画像出力システム、画像出力方法、その方法を実行させるためのプログラム、及び、そのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な情報記録媒体は、本発明の好適な一実施形態を例示したものであり、その他の実施形態を除外するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明に係る画像出力システムの実施の形態におけるシステム構成を表す構成図である。
【図2】ベクトルデータについて説明するための説明図である。
【図3】ラスターデータについて説明するための説明図である。
【図4】図1に示す画像出力システムの制御装置の構成を表すブロック図である。
【図5】図1に示す画像出力システムにおける制御装置の制御構成を表す機能ブロック図である。
【図6】図1に示す画像出力システムのカラーレーザプリンタの概略機械構成を示す断面図である。
【図7】カラーレーザプリンタの感光体の表面上の電位の状態を説明するための図である。
【図8】本実施の形態における画像出力方法の手順を示すフローチャートである。
【図9】網点基準データを用いて行うラスターデータの網点画像データへの変換を説明するための説明図である。
【図10】本発明に係る濃度値の補正によるオブジェクトの輪郭の様子を説明するための網点画像の模式図である。
【図11】図5に示す補正値テーブルの構成の一例を示す図である。
【図12】ラスターデータ、網点画像データ、及び、その網点画像データに対応する網点の様子を示す図である。
【図13】ラスターデータ、網点画像データ、及び、その網点画像データに対応する網点の様子を示す図である。
【符号の説明】
【0084】
1 制御装置
100 コンピュータ本体
101 演算処理部
102 第1記憶部
103 第2記憶部
104 インターフェイス
105 表示部
106 入力部
107 内部バス
111 解析加工手段
112 エッジ抽出手段
113 補正値テーブル
114 補正手段
115 網点基準データ記憶部
116 網点化手段
117 画像出力制御手段
118 通信手段
2 カラーレーザプリンタ
3 クライアント端末
4 RIP
N ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像記録媒体上に画像を出力する画像出力装置を含む画像出力システムであって、
画像データを受け付けて、前記画像データが示す描画情報に基づいて、中間調オブジェクトの輪郭をエッジとして抽出する抽出手段と、
前記中間調オブジェクト内の濃度値のうちの前記抽出されたエッジの近傍の濃度値を、濃度値が高くなるように補正する補正手段と、
前記補正された画像データを、複数画素により形成される網点を用いて前記補正された画像データに基づく画像を網点画像で構成する網点画像データに変換する網点化手段と、
前記画像出力装置に対して、前記網点画像データに基づいて前記画像記録媒体上に網点画像を出力するように制御する画像出力制御手段と、を備えることを特徴とする画像出力システム。
【請求項2】
画像記録媒体上に画像を出力する画像出力装置を含む画像出力システムであって、
画像データを受け付けて、前記画像データが示す描画情報に基づいて、中間調オブジェクトの輪郭をエッジとして抽出する抽出手段と、
前記エッジの両側の濃度値を確認し、前記エッジの両側の濃度値が中間調を示す場合には、前記両側の濃度値を比較して高い方の濃度値のうちの前記抽出されたエッジの近傍の濃度値を、濃度値が高くなるように補正し、前記エッジの片側の濃度値が中間調を示す場合には、当該中間調を示す濃度値のうちの前記抽出されたエッジの近傍の濃度値を、濃度値が高くなるように補正する補正手段と、
前記補正された画像データを、複数画素により形成される網点を用いて前記補正された画像データに基づく画像を網点画像で構成する網点画像データに変換する網点化手段と、
前記画像出力装置に対して、前記網点画像データに基づいて前記画像記録媒体上に網点画像を出力するように制御する画像出力制御手段と、を備えることを特徴とする画像出力システム。
【請求項3】
濃度値に対応して定められた補正値を記憶する補正値テーブルを更に備え、
前記補正手段は、前記抽出されたエッジの近傍の濃度値を基に前記補正値テーブルを参照して、前記記憶された補正値に基づいて補正する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像出力システム。
【請求項4】
前記補正値は、補正後の濃度値がベタを示す濃度値とならないように定められている請求項3に記載の画像出力システム。
【請求項5】
前記網点化手段により変換して得られる網点画像データは、前記画像出力装置において当該網点画像データに基づいて出力される網点画像が所定のスクリーン線数以上となる請求項1乃至請求項4に記載の画像出力システム。
【請求項6】
前記所定のスクリーン線数は、140[lpi]である請求項5に記載の画像出力システム。
【請求項7】
画像出力装置において画像記録媒体上に画像を出力するための画像出力方法であって、
画像データを受け付ける段階と、
前記画像データが示す描画情報に基づいて、中間調オブジェクトの輪郭をエッジとして抽出する段階と、
前記中間調オブジェクト内の濃度値のうちの前記抽出されたエッジの近傍の濃度値を、濃度値が高くなるように補正する段階と、
前記補正された画像データを、複数画素により形成される網点を用いて前記補正された画像データに基づく画像を網点画像で構成する網点画像データに変換する段階と、
前記画像出力装置に対して、前記網点画像データに基づいて前記画像記録媒体上に網点画像を出力するように制御する段階と、を含むことを特徴とする画像出力方法。
【請求項8】
画像出力装置において画像記録媒体上に画像を出力するための画像出力方法であって、
画像データを受け付ける段階と、
前記画像データが示す描画情報に基づいて、中間調オブジェクトの輪郭をエッジとして抽出する段階と、
前記エッジの両側の濃度値を確認する段階と、
前記エッジの両側の濃度値が中間調を示す場合には、前記両側の濃度値を比較して高い方の濃度値のうちの前記抽出されたエッジの近傍の濃度値を、濃度値が高くなるように補正し、前記エッジの片側の濃度値が中間調を示す場合には、当該中間調を示す濃度値のうちの前記抽出されたエッジの近傍の濃度値を、濃度値が高くなるように補正する段階と、
前記補正された画像データを、複数画素により形成される網点を用いて前記補正された画像データに基づく画像を網点画像で構成する網点画像データに変換する段階と、
前記画像出力装置に対して、前記網点画像データに基づいて前記画像記録媒体上に網点画像を出力するように制御する段階と、を含むことを特徴とする画像出力方法。
【請求項9】
請求項7または請求項8に記載の画像出力方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを前記コンピュータで読み取り可能に記録した情報記録媒体。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2006−14135(P2006−14135A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−191019(P2004−191019)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】